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戦闘中†
ウードと会話†
- [リズ]
- あ! ウード! ウードなんだね!?
無事で良かったよ…▼
- [ウード]
- えっ…母さん!?▼
ど、どうしてだ!?
母さんはずっと前に死んだはず…▼
そ、それに…母さんはこんなに
ちんまくなかったような…▼
- [リズ]
- ちんまい言うな!▼
…じゃなくて、わたしは
この世界のリズじゃないの。▼
信じられないかもしれないけど、
異界っていう別世界からやってきたんだよ。▼
でも、ウードのお母さんってことだけは
変わらないから。▼
- [ウード]
- 異界…▼
- [リズ]
- あれ? あんまり騒がないんだね?
わたし、ウードのことだから、▼
異界なんて聞いたら目の色変えて
『血が騒ぐー!』とかやると思ったのに。▼
- [ウード]
- …………▼
…そんな……
目の前に、生きてる母さんが……▼
- [リズ]
- !! ウード、泣いてるの…!?
ど、どうしたの? どこか痛い?▼
ごめんね気づいてあげられなくて…!
ほら、母さんに見せてごらん…!▼
- [ウード]
- け…怪我など、していない!
それに、泣いてなど、いない…!▼
こ、これは…
貴様の、言う、通り…▼
異界という言葉に…
打ち震えて、いただけだ…っ!!▼
- [リズ]
- ウード…▼
- [ウード]
- …き、貴様は世界線の…だ、断層を…
奇跡という名の刃で斬りさき…▼
斬り……さき……▼
う…ううっ、ううっ…▼
- [リズ]
- ………ウード…▼
よしよし、ウード…
もういい…もういいんだよ?▼
そうやって気を張り詰めて、
虚勢を張って闘ってきたんだよね…▼
えらいえらい…
わたしの自慢の息子だよ。▼
ほら、母さんの胸で泣きなさい…?▼
- [ウード]
- うっ…うわぁぁぁぁぁー!
母さん…母さん…っ!!▼
あの時、母さんを守れなくて…
死なせてしまってごめん…!▼
その上俺は…さっき、母さんの守った命を、
投げ出そうとしてしまったんだ…!▼
俺は母さんに恨まれても、
仕方のない事をした…!▼
ごめん…ごめんなさい…母さん…!
うっ…うぅっ…!▼
- [リズ]
- ううん…大丈夫だよ。▼
わたしは、そんなことで
ウードを恨んだりなんかしないよ。▼
あなたが生きているだけで…
それだけで、わたしは幸せなんだから…▼
泣きたいだけ泣きなさい。
わたしの大事な息子、ウード…▼
全部吐き出したら、
一緒に戦おうね…▼
この世界の未来を…
勝ち取るために。▼
マイユニット(男性・僕)と親子†
- [ルフレ]
- …ウード?
ウードなんだね!?▼
- [ウード]
- と、父さん!?▼
い、いや…これは幻…
敵が俺を惑わすために作り出した幻影だ!▼
だって父さんは…
もういないはずなのに…!▼
- [ルフレ]
- うん…僕はこの世界の
人間じゃないんだ。▼
異界という別の世界から、
君を助けるため、やって来たんだよ。▼
- [ウード]
- 別の世界…? だがそう言って、
騙そうとしているわけじゃないのか?▼
- [ルフレ]
- …さすが僕の子だね、ウード。▼
疑わしい点が少しでもあれば、
決して心を許そうとしない。▼
軍師の息子として、
それは間違ったことじゃないよ。▼
それに…信じてもらえないことは、
僕も覚悟していた。▼
- [ウード]
- …………▼
- [ルフレ]
- だから、いいんだ。僕はすぐにこの世界を
去らなければならない。▼
その間だけでも君を…
大事な息子を守れたら、それでいい。▼
…じゃあね、ウード。
一目会えて、嬉しかった。▼
どうかこれからも強く…
強く生きてくれ。▼
この世界の未来を、君と共に
生きられないことだけが心残りだけど…▼
僕はいつ、どこにいても、
君のことを思っているよ。▼
- [ウード]
- !! ま、待ってくれ!!
…父さんっ!▼
- [ルフレ]
- ウード?▼
- [ウード]
- 今の言葉…同じだ。
父さんの、最後の言葉と。
もし敵の罠なら…そんな言葉、
出てくるはずがない。▼
父さん…なんだな。
別人でも…父さんなんだな!?▼
- [ルフレ]
- ウード…! そうだよ…!
僕は、敵の罠なんかじゃない!▼
君を助けるために、共に戦うために
やってきたんだよ…!▼
信じてくれて、ありがとう…▼
- [ウード]
- うっ…うぅっ…!▼
父さん…ごめんなさい…
俺、父さんを、疑うような真似して…!▼
- [ルフレ]
- いいんだ、いいんだよ、ウード。
僕は、君が無事であれば…▼
疑われたって、憎まれたって、
構わないんだ…▼
涙が乾いたら、一緒に戦おう。
必ず君を、生きてイーリスに帰すから…▼
フレデリクと親子†
- [フレデリク]
- そこにいるのは…ウードさん?
ウードさんなのですね!?▼
- [ウード]
- まさか、父さんなのか!?▼
いや…答えを聞くまでもないか。
誰よりも近くでみていたから、わかる。▼
その力強い佇まいは、
間違いなく父さんだ…!▼
でも、どうしてここに? 父さんは
俺の目の前で…死んだはずなのに。▼
- [フレデリク]
- …私は貴方の父親と
同一人物にして別人でもある…▼
異界という別の世界から、貴方の
手助けをするためにやってきました。▼
- [ウード]
- 異界…? そうか…
もう一度父さんに会えて嬉しいが、▼
別の世界の戦士達に助けられるなんて、
俺もついに潮時ってことだな。▼
- [フレデリク]
- いいえ…貴方の実力は相当なものです。
潮時だなんてことはありません。▼
ただ、どれほど強き戦士であっても、
大勢を相手にするのには限界がある…▼
一時ではありますが、
父が貴方の力になりましょう。▼
- [ウード]
- 父さん…いいんだ。
父さんが危険を冒す必要なんてない。▼
気持ちだけは
ありがたく受け取っておくよ。▼
- [フレデリク]
- ウードさん!
何を諦めた気になっているのですか?▼
- [ウード]
- いや…そういう意味じゃない。▼
父さんに剣技を教わった俺だからこそ、
その力の凄まじさは理解しているつもりだ。▼
だが…だからと言って
簡単に力を借りるわけにはいかないんだ。▼
- [フレデリク]
- どういうことですか?▼
- [ウード]
- これは俺達の…
運命を選択する闘いなんだ!▼
だから父さんとはいえ、異界の戦士達に
簡単に甘えるわけにはいかない。▼
- [フレデリク]
- …なるほど、
そういう意味だったのですね。▼
ふふ…いいでしょう。▼
その気迫があれば、
私も安心できるというもの。▼
わかりました、ならば私は
後方支援に徹します!▼
- [ウード]
- あぁ、ありがとう、父さん!▼
ヴィオールと親子†
- [ヴィオール]
- なんと、そこにいるのは
この世界のウードくんではないかね。▼
- [ウード]
- ま、まさか…父さん?▼
- [ヴィオール]
- そうだね…私はヴィオール。
紛うことなき君の父だよ。▼
ただし、異界から来た別人…
ということにはなるがね。▼
- [ウード]
- べ、別人…?▼
でも…まさかこんな場所で
死んだ父さんを見る事になるなんて…▼
ついに俺にも、
迎えがやってきたという事か…?▼
- [ヴィオール]
- 寝言は寝て言いたまえよ、
ウードくん。▼
仮に私が死んでいたとしても、
息子を迎えになんて来たりはしないさ。▼
むしろ、石にかじりついてでも
生きろと言うだろうね?▼
- [ウード]
- まさか…▼
- [ヴィオール]
- 別人風情がどの口を…と
思うかもしれないが、▼
死んだ私も私には違いないからね。
彼の気持ちは想像がつくよ。▼
君が死を迎えるのは
百年先でも構わない…▼
希望に満ちた未来を掴んで、皆で
幸せに生きて欲しいと願っているだろう。▼
だから、さっきのように
その身を犠牲にするのはやめたまえ。▼
- [ウード]
- で、でも父さんは…
自分を犠牲にして俺を守ったじゃないか!▼
あんなに…あんなに弓が上手かったのに、
その弓に射たれて、命を落とすだなんて…▼
俺が、それだけ悲しんだと…
自分を責めたと思ってるんだよ…!▼
- [ヴィオール]
- この世界の私はそうやって散ったのか…▼
確かに君の話を聞く限り…私も
先ほどの君と同じような行動をとったようだね。▼
…だがウードくん、
それはただの結末でしかない。▼
- [ウード]
- どういうことだ?▼
- [ヴィオール]
- よく考えたまえ。▼
どこの世界に、子供を置いて死ぬことを
望む親がいるというのだね?▼
彼はきっと、
死ぬつもりは無かったのだよ。▼
彼は君を庇って、自分も生きるつもりだった。
生きて、君を守り続けるつもりだったんだ。▼
ただ、それが不幸な結果に
終わってしまったに過ぎない。▼
…なのに、さっきの君は、最初から
その命を捨てるつもりで挑んだね?▼
- [ウード]
- …あ…▼
- [ヴィオール]
- 結果は同じでも、
心に大きな差があるだろう?▼
そこが、この世界の私と君との違いだよ。
…ゆめゆめそれを見誤らぬように。▼
- [ウード]
- …………▼
- [ヴィオール]
- とはいえ、この世界の私が
君に辛い思いをさせたのは事実…▼
このお詫びは、きっちりさせてもらうよ。
ここの敵は全て私に任せたまえ。▼
君のことは私が守ってみせるよ。
あくまで美しく、貴族的にね…!▼
- [ウード]
- おい、父さん! 待っ…▼
…………▼
ごめん、父さん…確かに俺、
考えが足りなかった。▼
でも、今度こそ…間違えないから。
最後まで、この命と世界を…守ってみせる。▼
ソールと親子†
- [ソール]
- ウード!
無事で良かったよ…!▼
- [ウード]
- …父さん!?▼
いや…そんなバカなこと?
父さんは俺を庇って死んだはず…!▼
- [ソール]
- そうだね…でも僕は、
君の父親とは別人なんだよ。▼
異界という別世界から君達を救うため、
ナーガ様の力に導かれてやってきたんだ。▼
- [ウード]
- そう…なのか。道理で
俺の知る父さんよりも若いと思った。▼
だが、その洗練された戦い方は
生前の父さんそのものだ…▼
- [ソール]
- あはは…息子に
そう言ってもらえるとは光栄だよ。▼
- [ウード]
- 父さん…別人とはいえ、
会えて嬉し…▼
い、痛てて…!▼
- [ソール]
- !?
ウード、どこかやられたのかい?▼
- [ウード]
- い、いや…違うんだ。
父さんに会えて気が抜けたら急に、胃が…▼
- [ソール]
- えっ?▼
- [ウード]
- こうも窮地に立たされることが多いと、
重圧で胃がやられてしまって痛むんだ…▼
戦いで気を張ってる時は
平気なんだが…▼
- [ソール]
- ごめん、その体質は
僕に似てしまったんだね…▼
僕も…ふとしたことでそうなるから、
君の気持ち、わかるよ…▼
- [ウード]
- でも俺も父さんと同じ痛みなら、
甘んじて受け入れられるってもんさ。▼
会えて嬉しかったぜ、父さん。▼
俺はもう大丈夫だから、
父さんは安全な所で見守っていてくれよ!▼
- [ソール]
- ウード…辛そうにしている我が子を
ただ見ていることなんてできるわけないよ。▼
僕も戦うから、
いっしょにこの場を切り抜けよう?▼
君を守るために、僕は遠い世界から
ここまできたんだからさ。▼
- [ウード]
- でも…▼
- [ソール]
- そうじゃないと、心配で
僕もお腹痛くなっちゃうよ…▼
- [ウード]
- あぁ…それは、辛いな…▼
…わかったぜ、父さん!
そういうことならよろしく頼む!▼
- [ソール]
- うん!
一緒ならきっと勝てるよ!▼
ヴェイクと親子†
- [ヴェイク]
- よぉ、ウード!▼
- [ウード]
- え!?
も、もしかして…父さん!?▼
- [ヴェイク]
- ああ、俺様は異界から遥々やって来た
お前の親父だよ。▼
この世界で死んじまった俺様の代わりに、
息子の尻を叩きに来てやったぜ!▼
- [ウード]
- 来てくれたのは嬉しいけどよ…
その必要はないぜ、父さん。▼
自分の世界ぐらい、
自分でなんとかできる!▼
- [ヴェイク]
- あんだよ、
つれねぇ奴だな…▼
けどよ、本当に何とかできるなら…
さっきみたいな真似をするほど、▼
追い詰められるわけねぇよな?▼
- [ウード]
- それは…▼
- [ヴェイク]
- ウード…気丈に振る舞うのはいい、
仲間を守ろうと必死なのもいい…▼
だがさっきみたいな、自分を犠牲にする
ことだけは止めてくれねぇか?▼
- [ウード]
- 見てたのかよ…▼
- [ヴェイク]
- ああ…▼
- [ウード]
- そんな事を言うなら
父さんだって…▼
父さんだって、自分を犠牲にして
死んだようなもんだろ!?▼
- [ヴェイク]
- この世界の俺様か…
まぁ否定はできねぇな。▼
だけどよ、だからこそ…
自分の子供が、▼
この世界の俺様と同じような道を辿るのを、
止めなきゃならねぇんだ…!▼
お前が、俺様と同じ目に遭って死ぬなんて
冗談じゃねぇよ!▼
- [ウード]
- !! 父さん…!▼
- [ヴェイク]
- 俺様も一緒に戦わせろよ、
ウード!▼
俺様の息子なら、諦めることと
負けることが一番嫌いなはずだ!▼
お前が望みさえしてくれれば、
俺様はお前の力になれる!▼
どうすんだよ、ウード!
ここままカッコつけて負けんのか!?▼
お前は、カッコ悪くても勝とうって、
そう思わねぇのかよ!?▼
- [ウード]
- …………▼
あぁ、俺は、勝ちたい。▼
どれだけカッコ悪くても。
どんな方法を使っても!▼
…ごめん、父さん、
やっぱり力を貸してくれ!▼
生きて国に帰るために、
一緒に戦ってくれないか!?▼
- [ヴェイク]
- もちろんだ!!▼
よっしゃ、そうと決まれば行くぞウード!
俺様たちでこいつらみんな倒してやるぜ!▼
- [ウード]
- あぁ!
感謝するぜ、父さん!▼
俺と父さんなら、
絶対に負けるはずがねぇ!▼
カラムと親子†
- [ウード]
- 誰かいるのか…!?
敵ではないようだが、▼
屍兵をかいくぐってここまで
踏み込んでくるとは…何者!?▼
- [カラム]
- …気付かれにくいのが
僕の特徴だからね。▼
- [ウード]
- !!?
まさか…父さんなのか?▼
- [カラム]
- 僕は…異界という
別世界から来たカラム。▼
正確には君の父親とは
言えないかもしれないけれど…▼
- [ウード]
- なにっ…!?
異界…!?▼
し、信じられないが…
この存在感の無さは…確かに父さんだ。▼
こうやって目を凝らしていても、
時折見失いそうになってしまう…▼
- [カラム]
- ははは…▼
- [ウード]
- だが…俺も父さんに似たのか、
あまり存在感がないんだ。▼
- [カラム]
- えっ? そうなの?
全然そうは見えないけど…▼
- [ウード]
- あぁ…
普段はそうでもないんだが、▼
ぼーっとしていたりすると、
たまに仲間から見えなくなる…らしい。▼
- [カラム]
- ごめん…それは僕のせいだね…▼
- [ウード]
- あ、謝らないでくれ、父さん。
俺はこの血に感謝しているんだ。▼
敵と戦うときは
それを巧みに利用し、▼
ここぞという時に、
派手な口調で敵を威圧する。▼
気配を殺して近づき、
姿を見せて怯んだところを一気に叩く…!▼
これが俺なりの必勝法なんだぜ。▼
- [カラム]
- なるほど…それじゃあ、
早速その技で君を守らせてもらおうかな…▼
僕がここに来たのは、
君を守るためだから…▼
- [ウード]
- え…でも…!▼
- [カラム]
- ウード…心配してくれているんだね。
僕がまた命を落とすんじゃないかって…▼
でも、心配はいらないよ。▼
僕は二度も息子を悲しい目に
遭わせるようなことは絶対にしないから。▼
- [ウード]
- …………▼
- [カラム]
- やっぱり、
信じられないかな…?▼
- [ウード]
- …いや。俺は
父さんのこと信じている。▼
例え、別人でも…
どんな姿であっても。▼
- [カラム]
- それじゃあ…▼
- [ウード]
- …あぁ。父さん。
一緒に戦ってくれ。▼
生きて、イーリスに戻るために…!▼
- [カラム]
- ありがとう、ウード…!
君のためなら、僕は頑張れるよ!▼
ロンクーと親子†
- [ロンクー]
- ウードだな…▼
- [ウード]
- 父さん!? いや、そんなまさか…
父さんはずっと前に死んだはず…▼
- [ロンクー]
- 俺は異界から来た別世界の者。
お前の父親とは別の人間だ。▼
だが、親子ということに変わりはない。▼
- [ウード]
- そ、そうなのか…▼
- [ロンクー]
- 先ほどのお前の闘いに対する強い意志、
しかと見させてもらったぞ。▼
戦士として目的を遂行するために、
仲間を逃がそうとしたのは…立派だった。▼
- [ウード]
- 父さんなら…父さんなら、
あの時ああするかもしれないと思ったんだ。▼
父さんは昔、賊から母さんを
守りきったと聞いてる。▼
そして…最期の時は…
その身を呈して、俺を守ってくれた。▼
だから、今度は俺も、
誰かを守れるような…▼
父さんのような剣士になりたいと思って…▼
- [ロンクー]
- …そうか。この世界の俺は…
息子に慕われる父親であったようだな。▼
- [ウード]
- あぁ、父さんは俺の誇りだ。▼
- [ロンクー]
- …ありがとう、ウード。▼
だが、この世界の俺や、
さっきのお前のように、▼
自分の命を
投げ出すような真似はするな。▼
仲間を守るにしても…
生きてそれを叶える方法はきっとある。▼
命を落とせば、
誰も守れなくなってしまうんだ。▼
この世界の俺が…どれだけ望んでも
お前を守ってやれないように。▼
- [ウード]
- 父さん…▼
- [ロンクー]
- 約束しろ。今ここで。
もう二度と…自分を犠牲にしないと。▼
- [ウード]
- わかった。
約束するよ…この剣に誓う。▼
- [ロンクー]
- …その言葉が聞けて安心した。▼
さぁ、下がっていろ、ウード。
この地に来たからには、▼
お前の命を脅かすものは
この俺が全員叩き伏せてやる。▼
- [ウード]
- ありがとう…父さん。▼
でも…俺も闘う。
俺に、父さんの背中を預けてくれ。▼
夢だったんだ…父さんと共に闘うことが。
父さんの背中を、俺が守ることが。▼
- [ロンクー]
- ウード…▼
ふっ…いいだろう、
俺の背中、お前に預けよう。▼
- [ウード]
- ああ!▼
リヒトと親子†
- [リヒト]
- うわああ~!
が、崖から落ちる~!▼
- [ウード]
- うおっ!? なぜ子供がこんな所に!?
だ、大丈夫か? しっかりしろ!▼
- [リヒト]
- あ、ありがとう…▼
…って、あれ?
君はウード!?▼
- [ウード]
- ??
子供がなぜ俺の名を知っているんだ…▼
- [リヒト]
- もう、子供扱いしないでよ!▼
こう見えても僕は、
君のお父さんなんだよ?▼
- [ウード]
- な、何を言ってるんだ!?
俺の父さんはずっと前に死んだ!▼
どうやってここに迷い込んだのか知らないが、
ここは危険なんだ。▼
下らない事を言っていないで、
子供は早く逃げろ!▼
- [リヒト]
- だから子供扱いしないでよー!▼
僕は…
異界から来たリヒトだよ。▼
確かにこの世界で死んでしまったリヒトとは
別人だけど、君の父親に変わりはない。▼
その証拠に…
君が持ってるその剣!▼
その剣の柄に…▼
『あなたの行く末が希望で満ちて
いますように』って彫ってあるでしょう!?▼
- [ウード]
- !!
ど、どうしてそれを!?▼
- [リヒト]
- ふふん。これはリズと結婚した時、
将来生まれる子供に渡そうねって、▼
名のある鍛冶屋に
頼んで彫ってもらったものだからね。▼
知らないわけないじゃないか!▼
- [ウード]
- じゃあ、本当に…?▼
- [リヒト]
- そうだよ。僕は君を守るために来た、
正真正銘、君の父親。▼
今の僕は君の知るリヒトより
頼りないかもしれないけど…▼
それでも、ここにいる奴らには負けない。
絶対に勝ってみせるよ。▼
- [ウード]
- そうか…こんな形で、
もう一度、会えるだなんて…▼
さっきは
疑ったりしてすまなかった。▼
来てくれてありがとう、
父さん……▼
- [リヒト]
- ふふっ、やっと認めてくれたね。
よーし、僕頑張るよ…!▼
君の未来を…もう一度希望で
満たすためにね!▼
ガイアと親子†
- [ウード]
- 吹き荒ぶ谷間の風の向こうに…
父さんの幻が見える。▼
- [ガイア]
- 幻じゃねぇぞ、ウード。▼
- [ウード]
- 風音が…
その幻影が放つ言葉のように聴こえる…▼
まるで…父さんの声のようだ。
俺にもついに…お迎えが来たのか?▼
- [ガイア]
- おい、勝手に俺を
天国からの使者にするな。▼
俺は異界から来たガイア。
お前を助けにここまで来たんだぞ。▼
- [ウード]
- 異なる世界の…父さん…?▼
ほ、本物なのか!?
幻とか、幽霊じゃ…ないのか!?▼
- [ガイア]
- だからさっきからそう言ってるだろ!
全くお前は思い込みが激しいな…▼
それに、例え俺が
この世界のお前の父親でも、▼
絶対に迎えになんて来ないぞ。▼
- [ウード]
- えっ…?▼
- [ガイア]
- …好き好んで自分の子供を
死なせようとする親がどこにいるって言うんだ。▼
少なくとも、俺は絶対に嫌だね。▼
…それにお前、
さっき自分を犠牲にしようとしただろ?▼
確かにお前、立派だよ。だけどな、
俺はそんなもの見たくなかった。▼
- [ウード]
- 父さん…▼
- [ガイア]
- 自分をもっと大事にしてくれ…
ウード。▼
俺は…怖かったんだ。
お前がさっき、一人で残ろうとして。▼
すっかり死ぬ覚悟を決めていて。
こんな所で…お前を失うのかって…▼
- [ウード]
- あ、ああ…すまなかった。▼
あんなことは、もうしない。
約束する。▼
- [ガイア]
- …なら良かったぜ。▼
お前をこんな所で死なせはしない。
俺はそのために…ここまで来たんだからな。▼
いいかウード、
絶対に最後まで諦めるなよ!▼
- (ガイア退場)
- [ウード]
- あっ…父さん!▼
…行っちまったか。▼
…………▼
…ありがとう、父さん。
俺はもう…この命を諦めたりはしない。▼
グレゴと親子†
- [グレゴ]
- ほう…随分精悍な
顔つきじゃねぇか。▼
あっちの世界のお前にも
勝るとも劣らない、いい面構えだぜ。▼
- [ウード]
- と、父さん…!?▼
- [グレゴ]
- まぁ正確にゃ俺は
異界から来た別人だがな。▼
- [ウード]
- …異界? 別の世界ってことか?
でも一体どうやって…?▼
- [グレゴ]
- ナーガの力で、一時的に
お前を助けに来てやったってわけだ。▼
だがそれだけ良い面構えならば、
この世界の俺も本望だろうよ。▼
- [ウード]
- いや…おれは所詮自己満足に
浸っているだけなんだ。▼
- [グレゴ]
- なんだぁ、自己満足?▼
- [ウード]
- 普段からカッコつけた言葉遣いで
自分を取り繕い、▼
さっきは自己犠牲という手まで使って
仲間を庇おうとした…▼
だけどその結果、
大事な仲間を道連れにしちまった…▼
こんな時だってのに、
俺はバカなやつだ。▼
たぶん死んだ父さんも
俺を憐れんでいるはずだ…!▼
- [グレゴ]
- そうか?▼
- [ウード]
- えっ…?▼
- [グレゴ]
- カッコつけた言葉で
自分を鼓舞して何がいけない?▼
窮地に立たされた時に
仲間を庇おうとして何が悪い?▼
確かに自ら死のうとしたことは
少し間違っていたかもしれないが…▼
お前を悪く言う奴は、
たとえお前自身でも、この世界の俺でも▼
絶対に許さねぇ。▼
- [ウード]
- !!
と、父さん…ありがとう…▼
ううっ…ううっ…!▼
- [グレゴ]
- 泣きたいだけ泣けばいい。
ウード…▼
それだけのものに
お前は耐え続けて来たんだ…▼
落ち着いたら、一緒に戦うぞ。
生きて、イーリスまで戻るんだろう?▼
- [ウード]
- あぁ、俺は、絶対にこの世界を救う…
最後まで、生き抜いてやるんだ…!▼
- [グレゴ]
- よーし、その意気だ!▼
リベラと親子†
- [リベラ]
- ウードさん!!
ああ、無事で良かった…▼
- [ウード]
- と、父さん!?
どうしてここに!?▼
- [リベラ]
- 私は異界のリベラです。▼
ですから正確には、あなたの父上とは
別の存在ということになりますが…▼
ナーガ様の尊いお力を借りて、
あなたを助けに参りました。▼
- [ウード]
- い、異界から…?
それって、別の世界って事か?▼
- [リベラ]
- はい。ですが、あなたが私の
息子であるという事実は変わりません。▼
…神よ、感謝致します。▼
一度自らその命を差し出そうとした
息子をここまでお守り下さって…▼
- [ウード]
- 自ら、命を…?
まさか、あれを見ていたのか?▼
- [リベラ]
- …まるで、身を裂かれるような思いでした。
私は、目の前で息子を失うのかと…▼
だから…生きていてくれて…
良かった…▼
う、うぅ…▼
- [ウード]
- お、おいおい泣くなよ…!
泣きたいのはこっちだぜ。▼
いきなり父さんが現れて…
俺のこと、助けるって言ってくれて…!▼
今日ばっかりは、神様ってやつに
感謝してやってもいいかも、な…▼
- [リベラ]
- ウードさん…こうして間に合ったからには、
私も共に戦わせて下さい。▼
この窮地を乗り越えるため、
この力を貸しましょう。▼
- [ウード]
- ありがとう、父さん。
だが、この世界の父さんのように…▼
俺のために命を落とすような真似は
絶対にしないと約束してくれ。▼
- [リベラ]
- はい、お約束します。▼
…神に誓って。▼
- [ウード]
- 神に誓って…か。
ふふ、父さんらしいな。▼
じゃあ俺も…絶対にこの世界を
救うと約束する。▼
神様と…それから、父さんに。
そう誓うよ。▼
ヘンリーと親子†
- [ウード]
- この禍々しい気配は…
ま、まさか…!▼
- (ヘンリー登場)
- [ヘンリー]
- あれ~? そこにいるのって、
もしかしてウード?▼
- [ウード]
- やはり、父さんなのか!?
どうしてここに…!?▼
- [ヘンリー]
- 僕は異界から来たヘンリーだよ。
だから別世界の人間ということになるね~。▼
- [ウード]
- そ、そんなバカな…!
屍兵の罠なのか…?▼
- [ヘンリー]
- あはは~、
罠だなんて酷いなぁウード。▼
でも…
君がそう思うのも仕方ないね。▼
どちらにしろ僕はここに長居はできないから、
信じたくないなら信じなくてもいいよ~。▼
僕のことは、勝手に屍兵を倒す
幻か幽霊とでも思っておいて~。▼
- [ウード]
- !!▼
- [ヘンリー]
- ただ…これだけ
約束しておいて欲しいなぁ。▼
…さっきみたいに自ら進んで死のうと
するようなことは、もうしないで。▼
- [ウード]
- …え?▼
- [ヘンリー]
- 僕もね、昔はいつ死んでもいいと
思ってたんだ~。▼
楽しい楽しい戦いの最中に死ねるなら
それでもいいや~って。▼
だからウードがそうやって咄嗟に命を
差し出そうとするのは、僕の血なのかもね。▼
…でも、君の仲間も言っていた通り、
僕とリズは君にそんなことしてほしくない。▼
わがままかもしれないけど…
生きていて欲しいんだよ。ウードに。▼
- [ウード]
- …………▼
- [ヘンリー]
- ごめんね、幻がこんなこと言って。
混乱しちゃうよね?▼
- [ウード]
- あぁ、本当に…そうだな。▼
- [ヘンリー]
- …だよねぇ。▼
じゃあ僕はもう姿を消すことにするよ。
遠くから、君のことを守ってるから。▼
ここを切り抜けた後もずっと…
君の幸せを願ってるからね。▼
- [ウード]
- ああ…わかった。▼
例え幻だとしても、その言葉だけは…
心にしかと刻ませてもらう。▼
- [ヘンリー]
- そっか~。
ありがと、ウード。▼
- (ヘンリー退場)
- [ウード]
- …………▼
父さん…すまない。
せっかく助けに来てくれたのに、▼
突き放すような
態度を取ってしまって…▼
だが、近くで戦っていたら、父さんは
また俺を庇って…死ぬかもしれない。▼
だから…これでいいんだ。
俺は…父さんに一目会えただけでいい。▼
それで十分、頑張れるんだ…▼
ドニと親子†
- [ドニ]
- そこにいるのは、ウードだべな?
無事で良かったべ…!▼
- [ウード]
- ま、まさか父さんなのか…?▼
- [ドニ]
- …あぁ。ただおらは、
異界から来たドニなんだべ。▼
だから正確には
あんたの本当の父さんじゃないんだが…▼
- [ウード]
- 異界…そうなのか。
そんな事があるんだな…▼
- [ドニ]
- …………▼
- [ウード]
- どうしたんだ、父さん?▼
- [ドニ]
- さっきのウードの行動…
あれを思い出していたんだべ。▼
- [ウード]
- 岸に残って、
一人で死のうとしたこと…か?▼
あれは…すまなかった。
父さんに叱られても無理はない。▼
- [ドニ]
- 叱る?
おらが、ウードを?▼
- [ウード]
- …違うのか? そんなに難しそうな
顔してるから俺、てっきり…▼
- [ドニ]
- 違うだ…おらにはとても真似できない
勇気ある行動だと思っていたんだべ…▼
- [ウード]
- えっ…?▼
- [ドニ]
- 確かにおらの世界でも
戦争はしてるべ。▼
でもおらにはとても自分を死地に
追いやるような行動はできないだ…▼
相当な覚悟が無いと、
あんな真似はとてもできない…▼
ウード、壮絶な世界を闘い、
生き抜いてきたんだべな…▼
偉いだよ…立派だっただ…!▼
- [ウード]
- 褒めてくれるっていうのか、
父さん…?▼
さっきの俺の、無謀な行動を…?▼
- [ドニ]
- …もちろんだべ。
これまで…よく頑張ったべなウード。▼
あんたはおらの誇りだ…▼
どこに出しても恥ずかしくない、
自慢の息子だべ…!▼
もうあんたを
あんな目に遭わせたりしないべ…▼
今は父ちゃんが守ってやる。
無事にイーリスに帰してやるから…▼
強く、強く生きるんだべよ…!▼
- [ウード]
- ありがとう、父さん…▼
俺も、もうあんな
無茶なことはしない…▼
父さんのその言葉に見合うような
男になるから…!▼
…見ていてくれよ、
元の世界に帰っても、どこにいても。▼
異界にいた俺のこと、
ずっと覚えていてくれよな…▼
ウード†
- [ウード]
- …む!? 向こうにいるのは…
この異界で、俺と同じ魂を持ちし者か!▼
ふん…今すぐに名乗りを上げて
鼓舞してやっても良いのだが、▼
ここはもっとピンチになってから
颯爽と現れて…▼
…って、こっちに来る!?
もしかして、気付かれたか!?▼
ど、どうしよう、どうしよう!
心の準備ができてねぇぞ!?▼
と、とりあえず、隠れておくか!▼
- (ウード退場、異界のウード登場)
- [異界のウード]
- はぁ…はぁ…さっき俺とそっくりの奴が
そこにいたような…?▼
死を迎える直前には
自分そっくりの人間が現れる、という▼
昔話を読んだ事があるが、
もしかして…▼
…いや、何を言ってるんだ。
俺は生きてイーリスに帰る!▼
例え死神が迎えに来たとしても、
この魂を渡しはしない…!▼
- (異界のウード退場、ウード再登場)
- [ウード]
- ふう。
何とか見つからずに済んだか。▼
だが、あの真剣な眼差し…
覚悟を秘めたその佇まい、▼
ここで散らせてしまうには
あまりにも惜しいな。▼
異界のウードよ…負けるな!
お前の背中は俺が守ってやる…!▼
アズールと会話†
オリヴィエ†
- [オリヴィエ]
- アズール…!!▼
- [アズール]
- か、母さん!?
一体どうして!?▼
母さんは…母さんは僕の目の前で、
死んじゃったはず…なのに。▼
- [オリヴィエ]
- わ、私、異界から来た
オリヴィエなんです…▼
だから、あなたの本当のお母さんとは
別の存在ということになります…▼
こ、こんなにボロボロになって…
今までずっと、頑張ってきたんですね。▼
私が守ってあげられないばかりに…
ごめんなさい…ごめんなさい…!▼
- [アズール]
- そ、そうなんだ…!?
道理で若いと思ったよ…▼
でも、どうしてそんなに謝るの?▼
- [オリヴィエ]
- だ、だって…
だって、この世界の私は、▼
あなたを独りぼっちにして、
死んでしまったから…!▼
大事な息子を一人にしてしまったなんて…
私は…私は…母親失格です…!▼
- [アズール]
- なるほど、そういうことか…▼
…でも、それはあなたのせいじゃないよ。
もちろん本当の母さんのせいでもない…▼
だから、そうやって気に病む必要は
全く無いんだよ…▼
- [オリヴィエ]
- でも…でも…!
ううっ…ひっく、ひっく。▼
- [アズール]
- ふふっ、ダメだよ、母さん。
そんなに泣いたら美人が台無しだ。▼
せっかく会いに来てくれたんだから、
もっと笑った顔を見せてよ。▼
- [オリヴィエ]
- す…すみません…▼
- [アズール]
- もう…母さんたら。
本当は僕が泣きたいくらいだけど…▼
そんなに泣くから、こっちが泣く
タイミングを逸しちゃったじゃない?▼
でも、母さん…
僕のために泣いてくれてありがとう。▼
おかげで僕も少し気力を取り戻せたよ。
これならまだまだ戦えそうだ。▼
- [オリヴィエ]
- そ、それじゃあ私も一緒に
戦わせて下さい…!▼
ここにいる間は、この世界の私に代わって
あなたを守らせて欲しいんです!▼
- [アズール]
- ありがとう。でも…いいんだ。
母さんは無理をしないで。▼
安全な所から見ていてよ。▼
- [オリヴィエ]
- え!? でも、
それじゃ私が来た意味が…!▼
- [アズール]
- そんなことない。
母さんが来てくれた意味はあるよ。▼
僕は、戦いの練習も、踊りの練習も、
いつも母さんのお墓の前でしてたんだ。▼
母さんが見守ってると思ってたから、
いつだって頑張れたんだよ。▼
本物の母さんが目の前にいるなら…
きっと、もっと頑張れる。▼
- [オリヴィエ]
- アズール…▼
- [アズール]
- …僕、強くなったんだよ。
母さんが生きていた頃より、ずっと。▼
だから見ていて。僕が戦うところ。
それだけで僕は、強くなれるから!▼
- (アズール退場)
- [オリヴィエ]
- あっ…アズール!?▼
…結局、最後まで
頼ってくれませんでしたね…▼
わかっているんです。あなたは
私をもう一度失うことに怯えている…▼
でも、ひとりで戦おうとしないで…▼
きっと私も、あなたの知る
オリヴィエより強いから。▼
だから、守ってみせます。絶対に。
あなたをここで、死なせはしません…!▼
マイユニット(男性・僕)と親子†
- [ルフレ]
- アズール!!
良かった、間に合った…!▼
- [アズール]
- 父さん!?
まさか本当に…父さんなの?▼
い、生きてたんだね、父さん!
僕、てっきり死んだものだと思って…!▼
良かった、父さん…!
…あれ、でもちょっと若い、ような…▼
- [ルフレ]
- すまない、アズール…
僕は、この世界の人間じゃないんだ。▼
僕は異界という別の世界から、
君を助けにやってきたルフレ。▼
君のお父さんとは、
別の人間ということになる…▼
- [アズール]
- そう、なんだ…
じゃあやっぱり、父さんは…▼
- [ルフレ]
- ぬか喜びをさせてしまったね。
本当にすまない。▼
でも、親子であることに変わりはないから。
ここでは君を守らせてもらうよ。▼
- [アズール]
- …………▼
- [ルフレ]
- アズール…▼
やっぱり、ショックだったかな。
僕が、別人で…▼
- [アズール]
- …ねぇ。父さんならさっきの状況で
どう行動した?▼
- [ルフレ]
- え?▼
- [アズール]
- 父さんなら、さっきの僕みたいな状況に
陥った時、どんな風に切り抜けた?▼
やっぱり吊り橋を落とす?
無理にでも吊り橋を渡る?▼
それとも…何か別のいい策が
あったりしたのかな?▼
- [ルフレ]
- …え、あ、アズール?
どうしていきなりそんな質問を…▼
- [アズール]
- さっきから考えてたんだよ。
あの策は果たして最善だったのかなって。▼
そしたら、目の前に父さんが出てきたから、
せっかくだし聞いてみようかと思って。▼
…何かおかしかったかな?▼
- [ルフレ]
- …ぷ、ははは! いや、てっきり僕は
君が落ち込んでるもんだと思ったから、▼
何だか拍子抜けしちゃって。▼
…さすがは僕の息子だよ。
こんな時でも、策のことばかり考えてる。▼
- [アズール]
- お、落ち込んだよ! すごく!
本当の父さんはやっぱりいないんだって!▼
でも、そんなヒマ無いじゃないか!
軍師の息子なら、▼
感傷に浸ってるようなヒマがあるなら
策の一つでも考えないと!▼
- [ルフレ]
- なるほどね。
その心がけは立派だよ。▼
…でもね、アズール。▼
考えるなら過ぎたことじゃなくて、
これからのことにしないとダメだよ。▼
- [アズール]
- あ…▼
- [ルフレ]
- じゃあアズール、ここで問題です。▼
君は、この戦いに
どうしても勝たないといけません。▼
でも状況は厳しく、戦力も足りない。
そこに一人の戦士が現れました。▼
話をしてみると、どうやら敵ではない。
もしかしたら協力してくれるかもしれません。▼
さぁ、どうする?▼
- [アズール]
- …………▼
…力を貸してくれるかな、父さん。
この戦いに、勝つために!▼
- [ルフレ]
- よくできました!
これで僕は今から君の戦力だ。▼
よーし、それじゃ行くよ!
僕が絶対に、君を勝ちに導いてみせる!▼
- [アズール]
- ありがとう、父さん…!▼
クロムと親子†
- [クロム]
- アズール。▼
- [アズール]
- あ、あなたは…!
でもそんな、まさか…!!▼
- [クロム]
- 俺は異界の者。ナーガの力を借り、
一時的にこの世界までやってきたんだ。▼
だからこの世界のクロム…お前の父親とは、
正確には別人ということになる。▼
- [アズール]
- そ、そうなんだ…
これが、父さん…▼
…………▼
- [クロム]
- どうした?
やはりすぐには信じられないか?▼
- [アズール]
- ううん…父さんは僕が生まれて
すぐに死んじゃったから、▼
なんだか、本当に会えたっていう
実感が無くて…▼
- [クロム]
- …そうか。すまない…▼
- [アズール]
- ううん、謝ることじゃないよ。▼
父さんは、
僕たちを守るために戦ってくれたんだもの。▼
…でも、さすが父さんだね。
近くにいるだけで戦う気力がわいてくるよ。▼
強くて優しい瞳をしていて…
王族としての威厳も感じられる。▼
ルキナが言っていた通りの人だよ。
父さんとルキナは…よく似てる。▼
- [クロム]
- それを言うなら、お前だって
俺にそっくりじゃないか?▼
- [アズール]
- …見た目に関してはね。▼
でも、僕は父さんの血を引いているのに…
ファルシオンが使えない。▼
人に希望を与える力も、
みんなを守れるような力も無い…▼
- [クロム]
- アズール?▼
- [アズール]
- さっきだって、咄嗟の判断で
あんな無謀な真似をしてしまった。▼
もっと僕に力があれば、みんなを
危険な目になんか遭わせないのに、▼
もっといい方法で、
みんなを救えたかもしれないのに!▼
こんな僕が、立派だった父さんの息子を
名乗る資格なんて無いよ…!▼
- [クロム]
- …そんなことはない!▼
お前の行動は、
みんなを守ろうとしてのことじゃないか!▼
最後まで、全員で生き残る希望を
捨てずに行動したんだろう!?▼
お前は…イーリスの王子として
立派な行動をとった!▼
お前を非難するような奴がいたら
俺が許さん!▼
- [アズール]
- 父さん…▼
- [クロム]
- その瞳の聖痕が示す通り…
お前は確かに、俺の血を継ぐ息子なんだ!▼
だから…だから二度と
そんなことを言うな!▼
- [アズール]
- …ごめんなさい。▼
- [クロム]
- この世界の俺は、お前と言葉を
交わすことすらできないまま死んだが…▼
きっとお前の父親も、
今のお前に同じことをいっただろう。▼
それに、俺がもしさっきのお前と同じ
状況に陥ったとしても、▼
お前のように行動できたかは分からん。
俺も、お前が思うほど立派な人間ではない。▼
だが、大切な息子のために、
この力を使うことならできる。▼
- [アズール]
- えっ…でも、父さん…▼
- [クロム]
- 俺は…お前を全力で守りたい。
この世界の俺が、守れなかった分まで、▼
そんために、世界を飛び越えて
お前の元まで来たんだ。▼
力を貸してもいいだろう?
アズール。▼
- [アズール]
- …………▼
…わかった。
ありがとう…父さん。▼
- [クロム]
- いや、礼には及ばん。
お前をこの手で守れるのならば本望だ。▼
- [アズール]
- でも…約束して。
絶対にここでは死なないって。▼
- [クロム]
- あぁ、わかった。約束する…!▼
フレデリクと親子†
- [フレデリク]
- 貴方は、この世界の
アズールさんですね。▼
- [アズール]
- そ、そんなまさか…
と、父さん!?▼
- [フレデリク]
- いえ、父親…というのは
正確ではないかもしれません。▼
私は異界という別世界からやってきた
貴方の父親とは別の存在なのです。▼
- [アズール]
- えっと…つまりあなたは
別の世界の父さんってこと?▼
- [フレデリク]
- えぇ。ですが、
親子ということに変わりはありません。▼
ここにいる時間だけでも、
せめて親として貴方を守らせて下さい。▼
- [アズール]
- 父さん…
もう一度会えて、嬉しいよ。▼
でもここは危険だ。異界の父さんが
ここで命を失ってしまうかもしれない。▼
だから…手助けは要らないから、
元の世界に戻って!▼
- [フレデリク]
- やはり先ほど味方を先に進ませた時から、
貴方は死を覚悟していたのですね…▼
- [アズール]
- 見ていたの!?▼
- [フレデリク]
- 騎士の息子として…アズールさん、
貴方の行動は正しかった。▼
あの状況下でも
仲間を見捨てまいとしたのは、▼
まさに貴方の中に流れる
騎士の血なのでしょうね。▼
敵には矛となって毅然と向かい、
味方の前では盾として立ち塞がる。▼
それこそが真の騎士の姿…▼
- [アズール]
- うん、父さんも同じことを言っていた。
父さんは僕の…憧れだった。▼
僕も父さんみたいに、誰かを守れるような
人になりたいって思っていたんだ…▼
- [フレデリク]
- わかりました。それならアズールさん、
この場で私を守って戦って下さい。▼
- [アズール]
- …へ?▼
- [フレデリク]
- 先程は失礼致しました。
貴方は守られるのが嫌だったのでしょう?▼
それなら、貴方が私を守って下さい。
私は後方支援に徹します。▼
- [アズール]
- いや、そういうことじゃなくて!
それに、また前と同じようなことになったら…▼
また父さんが、
僕を庇って死んだら…!▼
- [フレデリク]
- 大丈夫ですよ、貴方はもう
無力な子供ではない。▼
貴方が勇敢に戦いさえすれば、
私が貴方を庇って死ぬことも無い。▼
そうでしょう?▼
- [アズール]
- …そう、だけど…▼
- [フレデリク]
- 昔の傷に怯えるのは終わりにしましょう。
貴方は勝てる。私はそう信じています。▼
共にこの場を打開し、
国に帰りましょう。▼
主君であるルキナさんが、
貴方の帰りを待っていますよ。▼
- [アズール]
- …………!▼
そうだね…
騎士は、主君を失望させてはいけない。▼
ごめん、父さん。
やっぱり…一緒に戦ってくれるかな。▼
父さんは僕が死なせない。
絶対に守ってみせるから。▼
- [フレデリク]
- 承知しました。アズールさん。▼
貴方の騎士としての戦いぶり、
しかとこの目に焼き付けておきましょう。▼
ヴィオールと親子†
- [ヴィオール]
- アズールくん!
良かった…無事だったのだね…!▼
- [アズール]
- と、父さん!? まさか、
父さんがここにいるわけないのに!▼
- [ヴィオール]
- そうだねぇ…説明しても
信じてもらえないかもしれないが…▼
私は異界からやってきた人間なのだよ。▼
- [アズール]
- えっと…い、異界?▼
- [ヴィオール]
- うむ。だから君の父上と私は
別の人間ということになるね。▼
…ところでアズールくん。
君がさっき吊り橋を壊した事だが…▼
- [アズール]
- !!
見てたんだ、父さん…▼
- [ヴィオール]
- 貴族の跡取り息子として、
君がした行動は…称賛に値する。▼
自分が火の粉をかぶってでも
民衆を守るのは貴族の務めだからね。▼
その勇気は称えられるべきものだろう。
君は、よくやったよ。▼
だが…一人の父親としては、
君を褒めてやることはできない。▼
- [アズール]
- どうして…▼
- [ヴィオール]
- あんなことをして殺されたら、
どうするつもりだったのだね?▼
親にとって、子供の死を見ることほど
辛いものはないのだよ。▼
あんなものを見せられたら、
寿命が縮んでしまう。▼
怖かったのだよ、アズールくん。
私は…君が、死んでしまうことが…!▼
- [アズール]
- 父さん…▼
…………
僕も、本当は…怖かったんだ。▼
口ではみんなで生きて帰るって、
絶対に勝てるって言ってたけど、▼
心の底では、この場所で
死んじゃうんじゃないかなって…▼
あぁ、あの剣で殺されるのかなとか、
死ぬ時って、痛いのかなとか、▼
そんなことばっかり考えてしまって…
すごく、すごく、怖かったんだ…!▼
- [ヴィオール]
- アズールくん…
大丈夫、もう大丈夫だよ。▼
可哀相に…こんなに震えて。
今まで、辛い思いをしてきたのだね…▼
- [アズール]
- …でも、もう大丈夫だよ。▼
父さんの顔を見たら、
なんだか元気が出てきちゃった…▼
- [ヴィオール]
- そうか、
ならば共に戦いに戻るとしよう。▼
君を傷つける輩は私が全て排除する。
だからもう…▼
自らを死に追い込むような
真似はしないでくれたまえよ。▼
- [アズール]
- うん…
ありがとう、父さん…▼
父さんのことも、僕が守ってみせるよ。
…今度こそ。▼
ソールと親子†
- [ソール]
- アズール! アズールだね!?
無事で良かった…!▼
- [アズール]
- え…?
あなたは、まさか…父さん?▼
でも、そんなことあるはず…
み、見間違い…かな?▼
- [ソール]
- もう、見間違いじゃないよ!▼
僕は異界のソール。
君を助けるためにここまで来たんだ。▼
君の父親とは別人ってことになるけど…
それでも親子ってことは一緒だから。▼
元の世界に戻るまでの間、
君の背中を守らせてくれないかな?▼
- [アズール]
- …い、嫌だ!▼
- [ソール]
- えぇっ!? どうして!?▼
- [アズール]
- …会えて嬉しいよ、父さん。
助けに来てくれたことに感謝もしてる。▼
でも、別人とはいえ、父さんを
危険な目に遭わせるわけにはいかないよ!▼
僕は怖いんだ。
もし、また父さんが死んだらって思うと。▼
だから、父さんは僕が戦うのを見ていて!
ほら、そんなところにいたら危ないよ…!▼
- [ソール]
- あ、アズール! 引っ張らないで!
僕なら大丈夫だよ!▼
ちゃんと自分の身は守れる!
絶対に死なないから…!▼
- [アズール]
- でも!!▼
- [ソール]
- 信用できない? 僕が…
何をやっても平均を超えない人間だから…▼
- [アズール]
- …えっ?
いま…なんて言ったの?▼
- [ソール]
- 僕には突出した能力が無い、
平均点の人間だって言ったんだよ。▼
- [アズール]
- …………▼
…同じだ。▼
- [ソール]
- え?▼
- [アズール]
- 同じだ、僕と。
僕も、何をやっても平均点で…▼
他の仲間たちと比べて、
突出した能力も無くて。▼
…だからいつも、何かあった時に
犠牲になるなら僕がなろうと思ってた。▼
なのに、さっきあんなことになって…▼
- [ソール]
- …そっか。君はみんなのために
命を捨てる覚悟をしていたんだね。▼
- [アズール]
- …矛盾してるよね。人には自分を
犠牲にするなって言っておいて、こんなこと。▼
でも、わがままかもしれないけど…
それでも、仲間には生きていて欲しいんだ。▼
ごめんね、父さん。
こんな息子で…ごめん。▼
- [ソール]
- ううん。謝らないで。
わかるから…その気持ち。▼
僕も、自分が傷ついて済むなら
それでもいいやって思ってしまうからね。▼
よく仲間からお人好しすぎるって
言われるんだけど…▼
- [アズール]
- 僕も…▼
- [ソール]
- あはは、やっぱり。▼
…ねぇアズール。
やっぱり一緒に戦わせてよ。▼
平均点同士の僕らだけどさ、
力を合わせたらきっと…それ以上の力が出せる。▼
一緒にここを切り抜けて、
早く国に戻ろうよ…みんなのために。▼
- [アズール]
- …わかった。でも約束して、父さん。
絶対に大丈夫だって。▼
絶対に…ここでは死なないって。▼
- [ソール]
- うん、約束するよ。
僕は死なないし、君のことも死なせない。▼
僕と君なら、絶対に大丈夫だ。▼
- [アズール]
- …そっか、それを聞いて安心したよ。
ありがとう、父さん。▼
- [ソール]
- よーし、それじゃ行くよ、
アズール!▼
ヴェイクと親子†
- [ヴェイク]
- おうおう、アズール!▼
- [アズール]
- えっ!? と、父さん!?▼
- [ヴェイク]
- おうよ! お前を助けるために
墓場からよみがえって来てやったぜ!▼
- [アズール]
- 墓場から…
…つまり、屍兵ってことか。▼
よりによって、
父さんの姿で現れるだなんて…▼
- [ヴェイク]
- おわっ!? ち、違う違う
言い方が悪かった!▼
俺様は屍兵じゃねぇ!
だ、だから剣を下ろせって!▼
- [アズール]
- 屍兵じゃない…?
…どういうこと?▼
- [ヴェイク]
- 俺様は別の世界から来たヴェイクなんだよ!
だから死んだお前の父親とは別人!▼
よく見ろ、俺様は屍兵みたいに
顔色も悪くないし、目も光ってねぇだろ?▼
- [アズール]
- …確かに、そうみたいだね…▼
- [ヴェイク]
- へへっ、
わかってくれて良かったぜ!▼
助けに来たのに倒されるなんて
カッコ悪すぎだしな!▼
アズール。ダチを見捨てなかった
さっきのお前の行動は立派だったぜ!▼
さっすが俺様の息子ってとこだな!
その気概に免じて俺様も力を貸すぜ!▼
今から一緒に戦ってやるから
感謝しろよ!?▼
- [アズール]
- …………▼
- [ヴェイク]
- …あれ?
おーい。アズール?▼
- [アズール]
- う、うぅっ…ぐすっ…▼
- [ヴェイク]
- !! お前、泣いてんのかよ!?
な、何でだ? どこか痛いのか?▼
それともアレか? オリヴィエみたいに
風の匂いにでも感動したか!?▼
- [アズール]
- 違う、違うんだ…▼
父さんが、本当に屍兵になったんじゃなくて、
良かったって、思って…!▼
だって、僕…
倒せないよ…▼
父さんを、この手で倒すなんてこと、
できない…▼
だから、そうじゃなくて良かった…
良かったよ…▼
- [ヴェイク]
- アズール…▼
…悪かったよ。ただの冗談のつもりが、
お前を傷つけちまったな。▼
安心しろアズール。この世界の俺様は
屍兵なんかにゃならねぇよ。▼
もちろん、この俺様も
ここで死ぬなんてヘマはしねぇから…▼
力を貸しても、いいか?▼
- [アズール]
- うん、ありがとう…▼
- [ヴェイク]
- よーし、まぁ任せとかって!
ここの敵はみーんな俺様が倒してやる!▼
お前の出る幕が無いぐらい
活躍してやるから、覚悟しとけ!▼
- [アズール]
- …僕も、父さんには
負けないよ。▼
父さんよりたくさん敵を倒して、
自慢してやるんだから…覚悟してよね。▼
- [ヴェイク]
- おっ? そんな口が利けるなら
もう涙は乾いたみたいだな?▼
へへっ、その意気だ!
じゃあ行くぜ、アズール!▼
カラムと親子†
- [カラム]
- やっと会えた…
君がこの世界のアズールだね…?▼
- [アズール]
- えっ…と、父さん!?
どうして父さんがここに!?▼
- [カラム]
- 僕は…別世界から君を助けにきた、
別の世界の人間なんだ…▼
だから正確には君の父親では
ないのかもしれないけど、▼
時間の許す限り僕も戦わせて欲しい…▼
- [アズール]
- …違う世界の父さん…?▼
ちょっと信じがたいけど…
嘘を言ってるとも思えないね。▼
…あなたが本当に父さんなんだったら、
ひとつ質問いいかな?▼
- [カラム]
- どうしたんだい?▼
- [アズール]
- 父さんなら…さっきみたいな状況で
どうやって行動したの?▼
父さんは仲間の中で
重要な守り手だったんでしょ?▼
わからないんだ…僕には。
さっきの行動が正しかったのかどうか。▼
もしかしたら、もっといい方法が
あったのかもしれないって、▼
ずっと、そればかり考えてしまって…▼
- [カラム]
- たぶん…僕も同じ行動を取ったよ。
…そう、僕の役目は皆を守る事。▼
だからああいった窮地に立たされた時は
アズールのように行動したと思うよ。▼
離れた場所にいる仲間を同時に
守るには…あの方法しかないと思う。▼
- [アズール]
- そっか…あの方法が
間違っていなかったのなら、それでいい。▼
守り手として、みんなを守る方法を
見誤るのが一番怖いから…▼
- [カラム]
- それは…わかるよ。うん。▼
- [アズール]
- ありがとう、父さん。
質問に答えてくれて。▼
…それじゃあ僕は戻るね!
早くここを切り抜けないと!▼
- [カラム]
- えっ、あ、アズール!?
戦うなら、僕も一緒に…!▼
- [アズール]
- ううん! また父さんを
死なせるわけにいかないもん。▼
父さんは、僕が戦うところでも
見ていてよ。▼
来てくれてありがとう…父さん。
一目会えただけで、僕は十分頑張れるよ。▼
- [カラム]
- …アズール…
この世界の君は、▼
守り手としていつもギリギリの選択を
強いられてきたんだね。▼
君には言わなかったけど…▼
…本当は、今回ばかりは
どれを選んでもダメだったんだ…▼
どれを選んでも、君たちは
死の運命から逃れられなかった…▼
僕は、それを
変えるために来たんだよ…▼
だから、例え君が望まなくても、
僕は君を守ってみせる…▼
こんな所で、
死なせたりしないからね…▼
ロンクーと親子†
- [ロンクー]
- …………▼
- [アズール]
- 父さん!?
ど、どうしてここに…?▼
父さんは死んだはず…▼
もしかして…ついに僕にも、
天国からお迎えが来たってことなのかな…▼
- [ロンクー]
- 天国からの迎えだと?▼
そんな風に諦めを見せる者に、
何か説明するだけ無駄というものだな…▼
- [アズール]
- え…?▼
- [ロンクー]
- 死にたいのなら…俺がこの場で
息の根を止めてやってもいい。▼
- [アズール]
- …っ!!▼
- [ロンクー]
- …どうした。来ないのか?
苦しめずに、一瞬で終わらせてやるぞ。▼
- [アズール]
- で、でも、僕は…まだ…▼
- [ロンクー]
- まだ諦めていないのだろう?
…ならそのような台詞を吐くな!▼
仮に俺が天国からの迎えだと言うのなら、
それを撥ねのけるくらいの気概を見せてみろ!▼
- [アズール]
- ………!▼
- [ロンクー]
- この世界の俺はもう…
死んでしまった。▼
どれだけ望んでも、
二度と剣を振るうことはできん。▼
この世界のために戦うことも、
誰かをこの手で守ることもできん。▼
…だが、お前は違う。▼
お前はまだ…
生きているじゃないか。▼
ここで…生きているだろう…
…………▼
- [アズール]
- !! 父さん…!
泣いてるの? 僕のせいで…▼
ごめん、父さん…ごめんなさい!
僕が弱気なことを言ったから…!▼
- [ロンクー]
- いや…俺の方こそ、
いきなり済まなかった。▼
気付けのためとはいえ、お前に
酷い事を言ってしまった…許してくれ。▼
俺は…お前を助けにきた
異界の人間なんだ。▼
長い時間とどまる事はかなわないが…
この場を切り抜けるために助力しよう。▼
- [アズール]
- そうだったんだね…
助けに来てくれて、ありがとう。▼
…でもお願い、
絶対に死んだりしないで。▼
僕が傍にいたら、父さんはまた
死んじゃうかもしれない…▼
- [ロンクー]
- …なぜ、そう思う。▼
- [アズール]
- だって…父さんも母さんも、
僕のことを庇って死んだんだよ!?▼
…怖いんだ。僕は…▼
自分が関わることで、
これ以上誰かを不幸にしてしまうことが!▼
- [ロンクー]
- !! お前…▼
…そうか…、お前も俺と同じ…
いや、それ以上の傷を抱えているんだな。▼
だが、安心しろ。
お前は俺とは違う。▼
こんな絶望の中でも、
お前を包む空気は…優しくて、温かい。▼
お前と関わったからといって
不幸になる奴など…いるものか。▼
それに、俺はこの世界の俺とは違う。
同じ道は辿らないと約束しよう。▼
- [アズール]
- …本当に?▼
- [ロンクー]
- 俺は嘘はつかん。
絶対に、勝ってみせる。▼
- [アズール]
- ありがとう、父さん。
僕、もう弱音なんて吐かないよ。▼
この命がある限り、戦い続ける。
死んだ父さんが…そうできなかった分まで。▼
リヒトと親子†
- [リヒト]
- アズール!
わぁー良かった間に合って!▼
- [アズール]
- えっ…? だ、誰!?
どうして僕の名前を…▼
- [リヒト]
- や、やっぱりわからないよね…▼
えっと、僕は異界から来たリヒト!
君のお父さんだよ!▼
ほらほら、その証拠にこの指輪!
君が持ってるオリヴィエの指輪と同じでしょ?▼
- [アズール]
- ほ、ほんとだ…!
そっちの方が新しいけど、全く同じ物…▼
じゃあ、ほんとに、父さんなんだね…
というか何で母さんの指輪を父さんが?▼
- [リヒト]
- ふふーん、さっきオリヴィエがね、
『これ、あったほうが良くないですか?』って▼
言ってくれて、借りてきたんだ。
さすが僕の奥さん。気が利くよね。▼
…って、今はそんなこと
言ってる場合じゃないや!▼
ねぇアズール、
どこか怪我とかしてない!?▼
- [アズール]
- あ、うん…そんなに
大きい怪我はしてないよ。▼
心配してくれて、ありがとう。▼
- [リヒト]
- そっか、それなら良かった。▼
実は色んな薬もオリヴィエが
持たせてくれててね…▼
…あれ? その腕は?
血がいっぱい出てる、けど…▼
- [アズール]
- そうだね。
でもこれは、大した傷じゃないから。▼
- [リヒト]
- うそ! 大怪我だよ!
ま、待ってて、今薬を…!▼
- [アズール]
- いいよ。こんな傷しょっちゅうだから
気にしないで。見た目ほど痛くもないし。▼
- [リヒト]
- …………▼
- [アズール]
- 父さん?▼
- [リヒト]
- …………▼
うっ…うぅっ…ぐすっ…▼
- [アズール]
- !?
と、父さん、どうして泣くの!?▼
- [リヒト]
- だ、だって、アズールが、
こんなにいっぱい怪我して…!▼
痛そうなのに、辛そうなのに、
そんな顔ちっとも見せないから…!▼
- [アズール]
- な、泣かないでよ父さん!
僕はほら、ほんとに大丈夫だから!▼
父さんたら、
息子の前で子供みたいだよ?▼
- [リヒト]
- …こ、子供だよ!
今の僕は!!▼
オリヴィエの指輪が無いと
わかってもらえないぐらい、子供だよ!▼
だから…
だからいいんだよ、泣いたって!▼
アズールが泣かない分まで、
僕が泣いてやるんだから!▼
うっ…うわぁぁぁん…!!▼
- [アズール]
- …………▼
父さん…▼
- [リヒト]
- うぅ…ぐすっ…ぼ、僕ね…
君を助けに、ここまできたんだ。▼
だから…守ってあげるからね、絶対、
この世界の、僕の分まで…!▼
- [アズール]
- うん…▼
- [リヒト]
- 君を、生きてイーリスまで、帰す…
これ以上痛い思いなんて、させない…▼
い、嫌だって言っても無駄だよ!
僕も、一緒に戦うんだからー…!▼
- [アズール]
- うん…▼
ありがとう、父さん…▼
…涙、拭いてあげようか?▼
- [リヒト]
- じ、自分でやる…!▼
ガイアと親子†
- [ガイア]
- 待て!
お前…この世界のアズールだな!?▼
- [アズール]
- と、父さん!?
死んだはずなのに…どうして?▼
- [ガイア]
- 俺はお前の父親じゃない…
異界と呼ばれる別の世界から来たんだ。▼
俺はお前の知るガイアとは
別人ということになるな。▼
- [アズール]
- えっと…じゃあ違う世界の
父さんってことなんだね。▼
そっか…例え別人でも、
会えて嬉しいよ…▼
…………▼
- [ガイア]
- アズール…どうした?
どこか怪我でもしたのか?▼
- [アズール]
- 違うんだ…
さっきから死ぬ気で闘っていたから、▼
あなたの顔を見て、
ちょっと気が抜けちゃって…▼
- [ガイア]
- さっき吊り橋を壊した時の事か…▼
- [アズール]
- …見てたんだね。▼
- [ガイア]
- ああ…仲間を守ろうとする姿は
確かに立派だった…▼
だが俺は…
あんなものは見たくなかった。▼
わざわざ世界を飛び越えて来たのは、
息子の殺される姿を見るためじゃない。▼
- [アズール]
- …ごめんなさい。▼
- [ガイア]
- いや…お前が謝る事じゃない。▼
俺がもう少し早く来ていれば
お前が窮地に立たされる事もなかったんだ。▼
すまない、アズール…
許してくれ。▼
- [アズール]
- ううん、
そのことを謝る必要なんてない。▼
別人だけど、
父さんと同じ存在に会えたんだ…▼
それだけで、僕は…僕、は…▼
- [ガイア]
- アズール?▼
- [アズール]
- あれ…なんで、涙が…▼
こんな所で、
泣いてる場合じゃないのに…▼
この人は、本物の
父さんじゃないのに…▼
- [ガイア]
- …これまでずっと気を張っていたんだ、
そうなるのも無理はない。▼
- [アズール]
- うっ…うぅっ…ど、どうしよう…
な、涙が…止まらない……▼
こんなんじゃ、戦えないよ…▼
- [ガイア]
- …………▼
…ほらよ。▼
- [アズール]
- えっ…これ、お菓子…?
どうして…▼
- [ガイア]
- いや…俺もよくわからないが、
あんまりお前が泣くから、▼
なんとなく…
こうした方がいいような気がしてな。▼
- [アズール]
- …………▼
これ…僕が小さい頃、
父さんがくれたお菓子と同じ…▼
僕を泣きやませる時に、いつも
父さんがくれたお菓子と…同じだ…▼
このことを、あなたが
知るわけないのに…▼
別人でも、やっぱりあなたは…
父さんなんだね…▼
僕の、父さん…なんだね…!▼
うっ…ぐすっ…うぅっ…!!
父さん、父さん…っ!!▼
- [ガイア]
- あーあ…
逆効果になっちまったか…▼
いいや、今は思い切り泣け。
今まで我慢した分までな。▼
涙が止まったら、一緒に戦おう。
お前のことは、俺が守ってやる…必ずな。▼
グレゴと親子†
- [グレゴ]
- おお、アズールじゃねぇか!▼
- [アズール]
- と、父さん…!? どうして!?
だって、僕の父さんは…!▼
- [グレゴ]
- 死んだはず、ってか?▼
…ま、その通りだ。
俺は正確にはお前の父親じゃない。▼
異界という別世界からやってきた、
別人のグレゴなのさ。▼
- [アズール]
- 別の世界から…
そう、なんだ…▼
でも、例え別人でも
会えて嬉しいよ、父さん…!▼
- [グレゴ]
- そう言ってくれるか…▼
- [アズール]
- うん…! だって父さんは
僕にとっての憧れだった…▼
僕は…父さんに基本的な戦い方を
全て教わったんだよ。▼
- [グレゴ]
- そうなのか? そういや確かに…
さっきチラッと見たが筋や構えは似てたな。▼
ったく、傭兵の我流なんて
教えるようなもんじゃねぇってのによぉ…▼
- [アズール]
- そんな事言わないでよ。
おかげで何度命を救われた事か…!▼
- [グレゴ]
- そうか…そいつは何よりだ。▼
- [アズール]
- 僕は父さんの戦い方に憧れたから、
最初に選んだ兵種は傭兵だったんだよ。▼
だからこれからも…
父さんの背中をずっと追っていくよ。▼
- [グレゴ]
- …………▼
- [アズール]
- 父さん…?
どうしたの?▼
- [グレゴ]
- ちっ…これくらいの年になっりまうと、
妙に涙もろくていけねぇな…!▼
よーし、そこまで言われちゃ
息子にカッコ悪いところは見せられねぇ!▼
ついてこい、アズール!
俺はお前を助けるためにここまで来たんだ!▼
力を貸してやるから、
一緒にこの状況を切り抜けるぞ!▼
お前の背中は俺が守ってやる!▼
- [アズール]
- ありがとう、父さん。▼
僕も父さんの背中を守るよ。
もう二度と…父さんを死なせたりしない!▼
…見ていて、父さん。
僕がどれだけ強くなったか。▼
どれだけの思いで、
この世界を生きてきたのか。▼
その目に焼き付けておいて…▼
元の世界に戻っても、
忘れないぐらい…▼
リベラと親子†
- [リベラ]
- あなたは、アズールさん…!
良かった、無事だったのですね。▼
- [アズール]
- 父さん!?
まさか、生きてたの…!?▼
- [リベラ]
- いえ…
私は別の世界よりやって来た者。▼
あなたの父リベラとは同一人物では
ありますが、別人とも言えるでしょう。▼
- [アズール]
- 別の世界の…父さん?▼
それなら、別世界では
父さんはちゃんと生きているんだね!?▼
良かった…それだけで良かったよ…
ありがとう、神様…▼
- [リベラ]
- アズールさん…▼
私はあなたの父ではないのに…
私の無事を、喜んでくれるのですか…?▼
なんと優しい子なのでしょう…▼
- [アズール]
- …そうだ。僕、父さんに
言いたくて言えなかった事があるんだ。▼
代わりに…あなたに
聞いてもらってもいいかな?▼
- [リベラ]
- …いいでしょう。私が、死んだリベラの
代わりになれるかはわかりませんが。▼
- [アズール]
- うん。それでも、いいんだ。▼
あのね、僕…踊り手として、
父さんと母さんの跡を継ぎたい。▼
- [リベラ]
- 踊り手…?▼
オリヴィエさんの踊りだけではなく、
私の、神に捧げる舞踏も…ですか?▼
- [アズール]
- うん…人を楽しませる母さんの踊り、
神に捧げる父さんの踊り。▼
その二つを合わせた新しい踊りを、
平和と信仰の象徴として、▼
世界中に広げたい…
それが僕の夢なんだ。▼
- [リベラ]
- アズールさん…▼
- [アズール]
- 夢にしても…いいかな?▼
- [リベラ]
- ええ、もちろん!
もちろんですよ…!!▼
この世界の私も、きっと
喜んでいることでしょう…▼
それなら尚更、あなたをこんな地で
失うわけにはいきませんね。▼
私は、あなたを救うためにここまで来ました。
微力ながら、共に戦わせて下さい!▼
- [アズール]
- それは、すごく嬉しいけど…
でも無茶はしないでね。▼
異界の父さんまで死んじゃったら、
僕は悔んでも悔みきれないよ。▼
- [リベラ]
- 全く…アズールさんは
オリヴィエさんに似て、心配性ですね。▼
安心して下さい。私は決して
あなたを悲しませるようなことはしませんよ。▼
- [アズール]
- 神に誓って?▼
- [リベラ]
- はい、神に誓って。▼
- [アズール]
- …じゃあ安心だ。▼
…ありがとう、父さん。▼
もう一度会いに来てくれて…
僕の夢を…認めてくれて。▼
僕、絶対に生き残るよ。
生き残って、この夢を…叶えてみせるから。▼
ヘンリーと親子†
- [ヘンリー]
- あ、アズールだ~。
良かった、無事で~。▼
- [アズール]
- と、父さん!? どうして!?
だって、父さんは、死んじゃったはず…!▼
- [ヘンリー]
- そうだね、この世界の僕は
ずっと前に死んだって聞いてる~。▼
だから僕は君のお父さんとは別人。
異界から君を助けるために来たんだ~。▼
こんなに敵に囲まれて、よく頑張ったね。
辛かったでしょ…?▼
- [アズール]
- !! う、ううん…
これぐらい、平気だよ。▼
こんなのいつものことだからね。
全然大丈夫。▼
だから、異界の父さんの力を借りなくても、
きっと何とかなるよ。あはは…▼
- [ヘンリー]
- …………▼
- [アズール]
- どうしたの…父さん。▼
- [ヘンリー]
- …ねぇアズール。
君はいつもそうやって笑ってるの?▼
それは君の…
本当の笑顔なの?▼
- [アズール]
- な、何言ってるの、父さん。
笑顔に嘘も本当もあるわけ…▼
- [ヘンリー]
- ううん。
今のアズールの笑顔は偽物。▼
無理して笑ってるの、わかるよ。
僕、そんな顔は見たくないなぁ。▼
泣きたいなら泣けばいい。
辛いなら辛いって言えばいい。▼
強がる必要は無いんだよ。
僕は君の…お父さんなんだから。▼
- [アズール]
- !! なに…それ。▼
…別に僕は…泣きたいとか、
辛いだなんて…思ってな…▼
…っ、思って、なんか、
ない…のに…っ、▼
なんで、涙が…
うっ…うぅ…っ。▼
- [ヘンリー]
- よしよし、アズール。
やっと本当の気持ちを見せてくれたね。▼
…僕もね、オリヴィエに会うまでは
本当の感情を…▼
本当の笑顔を知らなかったんだよ。
彼女に会えて僕は変われた…▼
だから今度は、僕が誰かに
本当の笑顔を教えてあげる番。▼
今すぐは無理かもしれないけど、
君の本当の笑顔を取り戻すために、▼
僕にも協力させて欲しいんだ。▼
- [アズール]
- ………▼
…嫌だよ…そんなの…▼
- [ヘンリー]
- え~? どうして?▼
- [アズール]
- どうしてって…また父さんが
僕のせいで死ぬかもしれないんだよ?▼
父さんも母さんも
僕を庇って死んだんだ…▼
さっきまで笑ってたのに、
目の前でいなくなったんだよ…!▼
僕はもうあんな思いはしたくない!
また父さんとお別れするのが怖い…▼
だってそんなの…
酷すぎるよ…▼
- [ヘンリー]
- アズール…▼
- [アズール]
- だから僕のために
戦うだなんて言わないで…▼
早く元の世界に戻って?
ね…? 今ならまだ間に合うから…!▼
- [ヘンリー]
- ………▼
…僕は死なないよ。
アズールを悲しませたくないから。▼
それにね…君はこの世界の僕と、
お別れなんかしてない。▼
- [アズール]
- え?▼
- [ヘンリー]
- 君にはね、僕とオリヴィエの命が
半分ずつ入ってるんだ。▼
だから、君が望めばいつだって会える。
君が生きている限り、ずっとね。▼
だけど、君が死んじゃったら、
僕もオリヴィエも本当に死んでしまう。▼
僕は君と、この世界の僕たちを…
失いたくない。▼
だから、守らせて。
一緒に戦わせてよ…アズール。▼
- [アズール]
- 父さん…▼
……………▼
…わかった。
じゃあ、お願いするよ…▼
でも約束して。
絶対に死なないって。▼
そうじゃないと…
僕は父さんのこと呪うから。▼
こう見えて僕の呪術は
結構強力なんだよ?▼
- [ヘンリー]
- へぇ、怖いなぁ~。▼
それじゃあ
絶対死ぬわけにはいかないね。▼
アズールに呪われないよう、
頑張って戦ってくるよ~。▼
- [アズール]
- …うん。
ありがとう、父さん。▼
絶対に…約束、だよ。▼
ドニと親子†
- [ドニ]
- あ、あれがこの世界のアズールだべな…
さすがおらの息子、立派に戦ってるべ。▼
けど、いきなり『父ちゃんだべ』って
出ていっても混乱するだべな…▼
今のおらはこの世界のおらより若いから、
見てもきっとわからないんじゃ…▼
- [アズール]
- と、父さん!?
どうして父さんがここに!?▼
- [ドニ]
- うわぁ!?
あ、アズール!?▼
ななな、なんでおらが
父ちゃんだってわかったんだべ?▼
- [アズール]
- だ、だってこんな戦場で
鍋をかぶってそこまで戦える人なんて、▼
父さん意外に見たこと無いし…▼
…じゃなくて、どうしてここにいるの!?
死んだはずじゃなかったの!?▼
- [ドニ]
- あわわ…違う、違うんだべアズール!
おらはこの世界の人間じゃないんだべ!▼
アズールを助けるために
異界ってとこから来ただ!▼
- [アズール]
- い、異界…?
だからそんなに若いんだね。▼
正直、鍋が無かったら
誰だかわからなかったよ…▼
- [ドニ]
- そうだべか…何にせよ、
わかってもらえて良かったべ…▼
- [アズール]
- …あのさ。僕。ずっと父さんに
言いたかったことがあるんだ。▼
- [ドニ]
- なんだべ?▼
- [アズール]
- 白鷺のお姫様と
黒鴉の王子様の唄は覚えてる?▼
- [ドニ]
- もちろんだべ!
オリヴィエの踊りが素晴らしいだ…▼
- [アズール]
- そう。父さんが歌って、
母さんが合わせて踊ったあの唄。▼
僕も幼い頃、よく聞かされたよ…▼
父さんと母さんは、
あの唄の二人みたいに、▼
どれだけ辛い未来が訪れてもずっと
幸せでいようって…誓ったんだよね。▼
- [ドニ]
- そ、そうだべな…その通りだべ。
何だか、照れるだよ。▼
- [アズール]
- …ごめんなさい。▼
- [ドニ]
- えぇっ?
どうして、謝るんだべか…?▼
- [アズール]
- …父さんも母さんも、
僕を守って、死んじゃったから。▼
僕は…ずっと幸せでいようっていう
二人の誓いを壊してしまったから。▼
それを、ずっと、謝りたくて…!▼
- [ドニ]
- アズール…▼
- [アズール]
- ううっ…困らせて、すみません…
これはあなたに言っても、仕方ないよね。▼
だってあなたは僕の父さんじゃない…
でも、僕はどうしても…▼
- [ドニ]
- いいや、アズール。
その誓いは、壊れてなんかいないべ。▼
- [アズール]
- えっ…?▼
- [ドニ]
- 二人の誓いは今でもちゃんと続いてるべ。
その証拠がアズール、あんただ。▼
こうして二人の愛の形が、誓いの証が、
ちゃんとこの世界に残ってるだ。▼
だから二人のためにも
自分を大事にして、▼
この世界にあの二人が生きた事を
伝えて欲しいだ…!▼
- [アズール]
- と、父さん…!
うっ…! うぅっ…!▼
ありがとう、父さん…
あり、がとう…! …っ!▼
- [ドニ]
- すまないべ、アズール…
おらとオリヴィエが死んじまったばっかりに、▼
あんたは今までずっと、
自分を責めていたんだべな…▼
でももう大丈夫だべ、アズール…
あんたはおらが守ってみせる。▼
辛いことなんてなんも無いような未来に
導いてみせる。▼
そのためにおらは、
この世界に来たんだから…▼
アズール†
- [アズール]
- あれが、この世界の僕か…▼
まさか、あんなところで
吊り橋を落とすだなんて、▼
我ながら無茶なことをしてくれるよ。▼
気丈に振舞ってはいるけど、
相当な覚悟をしたんだろうね…▼
今出ていっても余計に消耗させるだけだから、
この姿は見せないでおこう。▼
…僕も、未来で宝玉を取り返したあと
この場所を通ったことがあった。▼
でも、その時はあんなに多くの
屍兵に追われることは無かったし、▼
味方と分断されることも、
誰かが吊り橋を落とすことも無かった。▼
それにこの世界の僕は、未来にいた頃の
僕よりずっと強そうに見えるのに、▼
こんなに追い詰められるだなんて、
おかしいよ。▼
きっとここは、僕たちの未来と
似ているようで違う。▼
ギムレーの力がより強い
世界なのかもしれない…▼
…でも、心配ないよ。
君の背中は僕が守る。▼
君をこんな所で死なせるようなことは
しないからね…!▼
ブレディと会話†
マリアベル†
- [マリアベル]
- 貴方は、ブレディ!?
ブレディですわね!?▼
- [ブレディ]
- か、母さん…!?▼
- [マリアベル]
- わたくしはこの世界とは異なる世界…
異界のマリアベル。▼
この度ははるばる貴方を助けに来て
差し上げましたのよ?▼
- [ブレディ]
- こ、異なる世界から…?▼
…………▼
- (ブレディ退場)
- [マリアベル]
- ええっ…!
な、なぜ逃げようとするのですか!▼
お待ちなさい!!▼
- (ブレディ再登場)
- [ブレディ]
- ひ、引っ張るなよ!
俺が逃げようがどうでもいいだろ!▼
それに、敵の罠かもしれねぇし!▼
- [マリアベル]
- あら、敵の罠ではありませんわ!▼
だって、罠であれば
こんな回りくどい事をせず、▼
最初にわたくしを見て動揺した際に
攻撃を仕掛けた方が効果的ですもの。▼
わたくしはそんな事、
しませんでしたでしょう?▼
- [ブレディ]
- それは…そうだけどよ…▼
- [マリアベル]
- ごちゃごちゃ言ってないで、
早くこっちに来やがれですわ!▼
親の顔を見て逃げ出す子に
育てた覚えはございません!▼
- [ブレディ]
- あんたには育てられてねぇよ!▼
ちっ…仕方ねぇな。それで?
異界の母さんが俺に何の用だよ?▼
- [マリアベル]
- ふふん、わかれば宜しいのですわ。
こちらの世界のブレディが、▼
貴族の息子として身なりや言動が
きちんとしてるか確かめようと…▼
- [ブレディ]
- …………▼
う、うう…!▼
- [マリアベル]
- ちょ、ちょっとブレディ?
なぜ泣くんですの?▼
まだわたくし何も怒ってませんわよ?▼
- [ブレディ]
- だ…だって、お、俺…母さんの顔を
これ以上見てたら絶対に…ひぐっ…▼
泣くと思って…!▼
- [マリアベル]
- !!
ブレディ…▼
あなたが逃げ出したのは…
敵の罠だと思ったからではなく、▼
わたくしの顔を見て、涙を
こらえきれないと思ったからでしたのね…?▼
- [ブレディ]
- ひぐっ…う…うるせぇ…!▼
こんなの…
カッコ悪いだろうがよ…!▼
- [マリアベル]
- 全くバカな子…バカで最高に愛おしい
我が子ですわね。…カッコ悪い?▼
仲間のために宝玉を守った我が子の、
どこがカッコ悪いと言うのですか?▼
そんな悪態を吐くような輩がいたら、
わたくしがぶちのめして差し上げますわ!▼
- [ブレディ]
- ぐすっ…へへっ…
母さん、言葉遣い悪いぜ!▼
- [マリアベル]
- ふふふ…
貴方ほどではございませんわ!▼
マイユニット(男性・僕)と親子†
- [ルフレ]
- ブレディ…ブレディだね!
無事で良かった…▼
- [ブレディ]
- 父さん!?
どうしてここに…!?▼
ずっと帰ってこないから、
てっきり死んだものだと思ってたんだが…▼
まさか、どこかに
捕まってたのか!?▼
- [ルフレ]
- いや、違うんだ…
僕はこの世界の人間じゃない。▼
異界から君を救うために
世界の狭間を越えてやってきたんだ。▼
- [ブレディ]
- な…なんだって? 別人?
じゃあやっぱり、俺の父さんは…▼
- [ルフレ]
- すまない、ブレディ…
少しでも君に期待をさせてしまって。▼
でも、僕たちが親子であるという
事実だけは変わらない!▼
すぐに帰らなければならないけれど、
少しでも手助けをさせてくれ!▼
- [ブレディ]
- あぁ。願っても無い話だ…
ありがとう、父さん。▼
けど…よりによって、
なんでこんなタイミングで…▼
- [ルフレ]
- どういう意味だい?▼
- [ブレディ]
- 俺は今最低の事をしたんだ…
仲間を置いて、こうして敵から逃げてる…▼
今の俺に戦う力が無いために、
助けに戻ることすら叶わなかった…!▼
そんな姿を父さんに見られるなんて、
みっともねぇったらありゃしねぇよ…!▼
- [ルフレ]
- ブレディ…それは違うよ。▼
- [ブレディ]
- えっ…?▼
- [ルフレ]
- 君は立派だった、ブレディ。▼
あそこで感情に任せて戻っていたら、
君はきっと命を落としていただろう。▼
せっかく取り返した宝玉だって、
奪われていたかもしれない。▼
…でも、君はそれをしなかった。▼
感情を押し殺し、仲間の意図を汲み、
戦況を見て、冷静な判断を下した。▼
- [ブレディ]
- 父…さん……▼
- [ルフレ]
- 君はみっともなくなんかない。▼
君はしっかり、自分の役割を
果たそうとしているじゃないか。▼
…さすがは軍師の血を引く
僕の息子だよ…▼
- [ブレディ]
- と、父さん…ううっ…ううっ!▼
- [ルフレ]
- それでも自分が許せないのなら、
必死に目的を遂行するんだ。▼
僕もそれに協力するから!▼
- [ブレディ]
- あぁ…分かった。▼
俺はあいつらのためにも、
絶対に宝玉をイーリスに戻す!▼
手を貸してくれるか?
父さん!▼
- [ルフレ]
- もちろんだよ!▼
クロムと親子†
- [クロム]
- どうやら無事のようだな、
良かった…!▼
- [ブレディ]
- …と、父さん!?
あんた父さんなのか?▼
実は生きてた…わけないよな?
まさか、幽霊か…?▼
- [クロム]
- いや…俺はこの世界で死んだ
お前の父ではない。▼
俺は別の世界のクロム。
一時的にお前を助けに来たんだ。▼
- [ブレディ]
- 別の世界から…俺を助けに?
そ、それじゃ、頼みがあるんだ!!▼
俺の仲間たちを助けてやってくれ!▼
- [クロム]
- さっき敵地に残った奴らのことだな?▼
だが、あいつらが残ったのは
お前をただ逃がすためではないんだろう?▼
- [ブレディ]
- あ、ああ…
宝玉を俺に運ばせるために…▼
- [クロム]
- ならば俺はそれを
完遂する手助けをしよう。▼
- [ブレディ]
- な…なんでだよ?
あいつらを助けてやってくれよ!?▼
- [クロム]
- 屍兵を倒す術の無いお前を
置いていくことなどできない。▼
お前が託されたものの
重さを考えると、尚更だ。▼
それに、ブレディ。さっきお前は
仲間たちが死なないと信じていると言ったな。▼
あの言葉は…嘘だったのか?▼
- [ブレディ]
- 嘘なわけ…あるかよ。
俺は、あいつらを信じてる。▼
けど…けどよ、もしかしたらって思いが
どうしても離れねぇんだよ!▼
…俺は、いつも周りに守られて生きてきた。
家族に、仲間たちに、民たちに。▼
俺が、父さんの息子だから…
イーリスの王子だから!▼
でも、俺は非力なせいで
いつも何一つその恩を返せねぇんだ!!▼
もうそんなのは、嫌なんだよ!▼
- [クロム]
- ブレディ…▼
- [ブレディ]
- 俺は父さんの息子なのに、
聖王の血を引く王子なのに、▼
仲間を守ることすらできねぇ!
こうやって逃げることしかできねぇんだ!▼
それが俺の役割だって分かってても、
あいつらを守る力を望んでしまうんだよ!!▼
- [クロム]
- …そうか。お前はそれほどまでに
強い思いを持っているんだな。▼
俺がここに来た理由が、
今少しわかったような気がする。▼
俺は、お前の望む力となるために、
ここに呼ばれたのかもしれない。▼
- [ブレディ]
- …………▼
父さん…▼
- [クロム]
- …わかった、ブレディ。
俺が、お前の戦う力になる。▼
お前の代わりに、
お前の仲間たちを助けに向かおう。▼
- [ブレディ]
- !! 本当か…!?▼
- [クロム]
- あぁ。お前の仲間たちが
生き残っていたなら、必ず守る。▼
その代わり、お前も絶対に死ぬな。▼
仲間の覚悟を無駄にしないためには、
お前は前を見て走り続けるしかないんだ。▼
それが俺の息子として…
イーリス王子として、今すべきことだ。▼
- [ブレディ]
- …ありがとう、父さん。
ひと目父さんに会えて…良かった。▼
あいつらのこと…頼んだぜ。▼
- [クロム]
- 涙はぬぐったか?▼
- [ブレディ]
- ああ…もう平気だ。▼
- [クロム]
- …いい顔になったな。
無事にイーリスに帰るんだぞ、ブレディ!▼
- [ブレディ]
- ああ…!▼
フレデリクと親子†
- [ブレディ]
- そこにいるのは
父さんなのか!?▼
な、なんでこんな所にいるんだよ!?▼
- [フレデリク]
- 私は、この世界で果てた
貴方の父のフレデリクではない。▼
貴方を手助けする任を与えられた、
別の世界の存在なのです。▼
- [ブレディ]
- へっ…道理でなんか違うと思ったぜ…▼
あんた過去から来たんじゃないか?
父さんにしては若すぎるもんな。▼
- [フレデリク]
- その通りですよ。▼
さすがマリアベルさんと私の息子、
観察眼は鋭いようですね。▼
口調はやはり少々乱暴ですが…
その点は目を瞑ることに致しましょう。▼
- [ブレディ]
- 余計なお世話だ!▼
両親揃ってご丁寧な口調で話されちゃ、
多少は反発したくもなるだろうがよ!▼
- [フレデリク]
- あなたは、この世界の私たちに
反発してそのような言葉遣いを?▼
- [ブレディ]
- 父さんも母さんも、あんまり俺のこと
過保護に育てるもんだから、つい…な。▼
だが、もっと素直にその愛情を
受け止めりゃ良かったと…後悔してる。▼
今となっちゃ、どれだけ恋しくても
もう会えないんだからな…▼
できることなら、天国の両親に会って
謝りたいぐらいだぜ。▼
- [フレデリク]
- …ブレディさん。▼
- [ブレディ]
- まぁ、その願いは
もうすぐ叶いそうだがな…▼
- [フレデリク]
- それは…
どういうことでしょうか?▼
- [ブレディ]
- 仲間たちを置いて、自分だけ生き残るなんて
罰が当らないはずがねぇ。▼
俺はここで死んじまう…
そんな気がするんだ。▼
- [フレデリク]
- 何ですって!?
愚かな事を言うものではありません!▼
- [ブレディ]
- …父さん?▼
- [フレデリク]
- いいですか、ブレディさん。
よく聞きなさい。▼
生きようと思わない者が…
生きていけるわけはないのです。▼
- [ブレディ]
- …!▼
- [フレデリク]
- この世界で散ってしまった私のように、
どれだけ生きたくとも叶わなかった者がいる…▼
それは悲しい現実です…▼
ですから尚のこと、生を諦めた者が
生き残れるわけはないのです!▼
…あなたは生きて下さい。
生きることを諦めないで下さい、最後まで。▼
そうしないと、私は貴方が心配で心配で…
いつまでもこの地を離れられませんよ。▼
こんな口うるさい者が、
いつまでも傍にいるのは嫌でしょう?▼
- [ブレディ]
- ………▼
そのセリフは前にも聞いたぜ…
死ぬ直前の、あんたからよ。▼
今の今まで…忘れちまってたがな。▼
- [フレデリク]
- …そうですか。この世界の私も
ちゃんと息子に伝えていたのですね。▼
- [ブレディ]
- ああ…そうだな。
なんだか目が覚めた気分だぜ。▼
俺はもう諦めねぇ。
最後まで生き延びてやる。▼
- [フレデリク]
- それでこそ私の息子です。▼
- [ブレディ]
- …なぁ、一つだけ聞いてくれ。
俺の死んじまった父さんの代わりに。▼
前に父さんからそのセリフを聞いた時、
俺は泣くことしかできなかったが…▼
あんたがどれだけ口うるさくても、
過保護で余計なことばかりする父さんでも…▼
俺は傍にいてほしかったんだ。
いつまでも。▼
だから…てめぇもここで死んだりしたら
ぜってー許さねぇんだからな!?▼
- [フレデリク]
- …承知しました。▼
その乱暴な言葉に秘めた思い…
私には痛いほどわかりますよ…▼
ヴィオールと親子†
- [ブレディ]
- はぁ…はぁ…
屍兵は、まだ追ってきやがるか…▼
- [ヴィオール]
- 大丈夫かね、
ブレディくん?▼
- [ブレディ]
- あぁん!? 誰だてめぇ!?
なんで俺の名前を知ってんだ!?▼
- [ヴィオール]
- ひ、ひぃぃ!?
おお落ちつきたまえブレディくん!▼
私は怪しい者ではないのだよ!
ほらこの顔に見覚えは無いかね!?▼
私は異界からやってきた君の父、
ヴィオールなのだよ!▼
- [ブレディ]
- …と、父さん!?
まさか、父さんなのか!?▼
そ、そういえばこの風貌と、
母さんとお揃いのスカーフは確かに…!▼
- [ヴィオール]
- あぁ…わかってもらえて良かったよ。
さっき怒鳴られた時はどうなることかと…▼
マリアベルくんに本気で
怒られた時には及ばないが、▼
それと同じ類の恐怖を
感じてしまったよ…▼
- [ブレディ]
- …………▼
…あんたが父さんなら、
一つ聞いて欲しい事がある。▼
- [ヴィオール]
- 別人の父親でも良ければ、
なんなりと聞こうではないか。▼
- [ブレディ]
- それでも構わない。
どうしても謝りたいことがあるんだ。▼
父さん…すまない…▼
- [ヴィオール]
- ん?
どうして、謝るのだね…?▼
- [ブレディ]
- 俺は昔から、父さんと母さんに、
『貴族たるもの、仲間や民衆の盾となり、▼
他者を守らなければならない』って
教えられてきたのに…▼
さっき仲間を、守れなかった…
守られたのは、俺の方だったんだ…!▼
父さんも母さんも誇り高い貴族だったのに、
息子の俺がこんなことになって…▼
二人の言いつけを守れなくて…
本当にすまない…!▼
- [ヴィオール]
- なるほど、先ほどのことを
気に病んでいるのかい。▼
- [ブレディ]
- …見てたのかよ。▼
- [ヴィオール]
- ならばブレディくん…貴族たる者の
あるべき姿をもう一つ教えてあげよう。▼
- [ブレディ]
- もう一つ…?▼
- [ヴィオール]
- それは一度決めた事を
何があっても成し遂げる事だ。▼
例え、その選択が
残酷で辛いものだったとしても、▼
被った痛手を無駄にしないため、
強い意思で完遂してみせたまえ!▼
それが貴族という人の上に立つ者の…
あるべき姿なのだよ。▼
- [ブレディ]
- 完遂…すること。▼
- [ヴィオール]
- ああ、そして君が今
完遂すべき事…わかるね?▼
- [ブレディ]
- ああ、俺は仲間達のためにも
宝玉を無事届けなくちゃならねぇ!▼
- [ヴィオール]
- その意気だよ、ブレディくん。▼
…そして私の完遂すべき事は、
君を守る事だ。▼
私は君がイーリスに戻るために力を貸そう。
あくまで美しく、華麗にね。▼
- [ブレディ]
- ああ…!
父さん、ありがとう!▼
ソールと親子†
- [ブレディ]
- お、おい待て、そこの緑色の…!
お前、もしかして…!!▼
- [ソール]
- ブレディ…▼
- [ブレディ]
- 父さん! やっぱり父さんなんだな!?
さっきから似てると思ってたんだ…!▼
どうしてここにいるんだよ…
死んだんじゃなかったのかよ!?▼
- [ソール]
- この世界の僕は…ね。
…僕は正確には君の父親じゃない。▼
君達をすくうため、
別の世界から飛ばされてきた人間なんだ。▼
- [ブレディ]
- べ、別人…なのか…▼
…………▼
うっ…うぐっ…
す、すまねぇ…!▼
別人とは思っても、父さんの顔見たら
俺…俺…!▼
- [ソール]
- ごめんね…君は泣き虫だから、
会うと泣かせてしまうだろうと思って、▼
なるべく見つからないように
してたんだけど…▼
- [ブレディ]
- それでも、別人でも、
会えて嬉しいんだ…父さん…!▼
- [ソール]
- ブレディ、僕はさっき
君達のやり取りを見ていたよ、▼
辛い選択だったね…▼
- [ブレディ]
- 俺…情けなくて…
あれしかできない自分自身がよっ…!▼
- [ソール]
- ああ、君の気持は察して余りあるよ…
よく決意したね、偉かったよ。▼
- [ブレディ]
- …俺、すげぇ悩んだんだ。
でも昔父さんに、▼
『戦場で迷ったときは、自分ができる中で
一番みんなのためになることを選べ』って▼
教わったことを思い出して…▼
- [ソール]
- そうか。僕は息子に
そんな事を教えたのか…▼
そうだね…僕も同じ状況になったら、
君と同じように行動すると思う。▼
仲間が自分に望むことがわかっているなら、
それに応えるべきだと思うからね。▼
- [ブレディ]
- …父さん、俺は正しかったのか?▼
- [ソール]
- 正しかったかどうかを決めるのは
今じゃないよ。▼
ただ…辛くても今やるべき事は、
分かるよね?▼
- [ブレディ]
- あ…ああ。わかってる!▼
あいつらのためにも
俺はこの宝玉を届けなきゃならねぇ…!▼
- [ソール]
- よーし、その意気だ!
僕も出来る限り手伝うよ!▼
ヴェイクと親子†
- [ヴェイク]
- そこにいるのは
ブレディだな!?▼
- [ブレディ]
- と…父さん!?
な、なんでここに…!?▼
- [ヴェイク]
- お前らが負けそうだって聞いて、
力を貸しに異界から来てやったんだよ!▼
ま、そういうわけだから、正確には
お前の親父と俺様は別人だけどな!▼
- [ブレディ]
- 別の世界…? じゃあ屍兵になって
蘇ったとかじゃないんだな?▼
別人だけど、本物の
生きてる父さんなんだな?▼
- [ヴェイク]
- ああ! この力強さを見りゃ
本物だってわかるだろ!?▼
せっかく来たからには、
息子にも負けねぇぐらい活躍してやるぜ!▼
- [ブレディ]
- …………▼
- [ヴェイク]
- あれ? どうした?▼
- [ブレディ]
- いや…今の俺は、父さんと張り合えるほど
活躍できねぇなと思って。▼
俺…父さんみたいに
力も体力もなくて非力だから…▼
仲間達にはいつも守られてばっかりで…▼
- [ヴェイク]
- …あぁ、俺様も見てたぜ。▼
- [ブレディ]
- 見てたのかよ…▼
くそっ…父さんに仲間を見捨てる所を
見られちまうなんてな…▼
- [ヴェイク]
- 見捨てる…?
お前は仲間を見捨てたのか!?▼
- [ブレディ]
- そ…それは。▼
- [ヴェイク]
- 違うだろ? むしろ最終的には仲間を…
そして世界を守るために、▼
お前は宝玉を運んでるんだろうが!▼
- [ブレディ]
- そ、そうだけどよ…▼
- [ヴェイク]
- だったらウジウジしてんじゃねぇよ!
自分の行動を恥じるんじゃねぇ!▼
お前が俺様と似てねぇのは
力がない事じゃねぇ!▼
そうやって独りで
勝手にメソメソと悩んでる事だろうが!▼
- [ブレディ]
- と、父さん…ううっ、すまない…
俺! 俺…!▼
- [ヴェイク]
- わかればいいって事よ!▼
へへっ…さっきは似てないなんて
言っちまって悪かった。▼
お前は俺様とマリアベルにそっくりだよ。
その口が悪ぃトコとかな!▼
- [ブレディ]
- よ、余計なお世話だ…!▼
- [ヴェイク]
- さぁ、ならさっさと敵をすっ飛ばして
目的を達成するぜ!▼
- [ブレディ]
- ああ…
父さん、協力してくれるか?▼
- [ヴェイク]
- 任しとけ!▼
カラムと親子†
- [カラム]
- ブレディ…
無事だったんだね…▼
- [ブレディ]
- その姿は…ま、まさか…
と、父さんの幽霊か!?▼
- [カラム]
- 幽霊なんかじゃないよ…
僕はカラムだよ…▼
- [ブレディ]
- 嘘つけ!! 父さんはずっと前に
屍兵に殺されたはず…!▼
それに、今にも消え入りそうな
見た目してやがるじゃねぇかよ!▼
- [カラム]
- そ、それは…
僕は元々そういう見た目だから…▼
…って、そんなこと
言ってる場合じゃないや。▼
僕は別の世界…異界の人間なんだよ。
君が危ないって聞いて、助けに来たんだ。▼
だから本当に幽霊じゃないんだ…
ただ、君の父さんでもないけど…▼
- [ブレディ]
- そういうことかよ…
ついにお迎えが来たかと思っちまったぜ。▼
…なぁ。父さん、今俺のことを
助けに来たって言ったよな?▼
- [カラム]
- うん、だから君を無事に
イーリスに戻すために、力を貸すよ。▼
どんな屍兵が来たって
守ってみせる…▼
- [ブレディ]
- いや、父さん。俺のことはいい…
もし本当に力を貸してくれるんなら、▼
向こう岸に残った
あいつらを助けてやってくれねぇか!?
- [カラム]
- え…?
でも、それじゃブレディが…▼
- [ブレディ]
- いいんだよ!
俺はあんたの血を引いてるからな、▼
気配を殺してりゃ
屍兵に見つからない自信がある!▼
でも、今の俺はあんたみたいに、
誰かを守って戦うことはできねぇんだ…!▼
だから、俺の代わりに
あいつらを助けてやってくれ!▼
あいつら、今頃大怪我してるかもしれねぇ!
いや…それだけで済めばまだいい!▼
もしかしたら…もう…!▼
- [カラム]
- ブレディ…
…わかったよ、君の気持ちは。▼
そういうことなら、僕に任せて…
君の代わりに、仲間のところに向かうよ。▼
- [ブレディ]
- !! ありがとう、父さん…!▼
- [カラム]
- でも、気をつけてね、ブレディ。
今の君に、戦う力はない。▼
どうか無茶をせず、
無事にこの場を切り抜けるんだよ…▼
- [ブレディ]
- あぁ、わかってる!
父さんも、絶対に死ぬんじゃねぇぞ!▼
- (ブレディ退場)
- [カラム]
- うん、任せて…▼
…あれ? ブレディ?
も、もう行っちゃったの…?▼
ほ、ほんとに気配が消せるんだ…
なんか、僕よりすごいかも…▼
ロンクーと親子†
- [ロンクー]
- …ブレディだな。▼
- [ブレディ]
- 誰だ…!? 敵か!?▼
- [ロンクー]
- いや…俺はロンクー。▼
異界からお前を助けに来た、
お前の父親だ。▼
- [ブレディ]
- 異界から来た父さん…?
本当に…本物なのか?▼
まさかとは思うが…
そんなことを言って、▼
俺を騙して宝玉を奪い返そうって
魂胆じゃねぇだろうな!?▼
- [ロンクー]
- …そう思われることは覚悟していた。▼
俺も同じ状況になったら、
とてもではないが信じる気にはならん。▼
- [ブレディ]
- だったら失せろよ。
俺は絶対に騙されないからな。▼
- [ロンクー]
- だが、俺を偽物と判断するなら
せめて…これを見てからにしろ。▼
- [ブレディ]
- これは…指輪?▼
- [ロンクー]
- そうだ。お前の持つ…
マリアベルの形見と同じ物だ。▼
- [ブレディ]
- 確かに、同じ物に見えるな。▼
…………▼
…これって、
父さんが母さんのために、▼
一人で頑張って買いに行ったっていう
指輪…だったよな?▼
- [ロンクー]
- ?? 違うぞ。この指輪は、
マリアベルと二人で買いに行った物だ。▼
俺とあいつが…
初めて手を繋ぐことができた、その日に。▼
- [ブレディ]
- ! 正解だ…
じゃあ、あんたは、本当に…!?▼
- [ロンクー]
- 正解…だと?▼
何を言い出すかと思えば、
俺を引っかけようとしていたのか。▼
- [ブレディ]
- そういうことだ。
試すような真似をして、悪かった。▼
…別人とはいえ
会えて嬉しいぜ、父さん。▼
- [ロンクー]
- はぁ…さすがあいつの子供だな。
俺と違って頭がよく回る…▼
- [ブレディ]
- お褒めにあずかり恐縮なんだがよ、
悪いが俺はあんたの子でもあるんだぜ。▼
見ての通り、
戦う力には…恵まれなかったが。▼
…そのせいで、こうやって
仲間を置いて逃げてきちまってる。▼
がっかりしただろ? 剣で名を馳せた
父さんの子が、こんな非力な男で。▼
- [ロンクー]
- いや、落胆などするものか。
お前はずっと戦っている。▼
宝玉を戻すために、世界を救うために、
こうして必死に戦っているじゃないか。▼
- [ブレディ]
- …父さん。▼
- [ロンクー]
- 苦境を耐え抜いてきたお前の心は…
俺などよりも、ずっと強い。▼
ここに来たからには、お前を無事に
イーリスまで送り届けてやる。▼
…さぁ行け、ブレディ!
お前の道を阻む者は全て俺が片付ける!▼
- [ブレディ]
- あぁ、ありがとう…父さん!▼
リヒトと親子†
- [リヒト]
- ブレディだね!
良かった合流できて!▼
- [ブレディ]
- あ…あんた、誰だ?▼
- [リヒト]
- 僕はリヒトだよ!
君のお父さんの。▼
- [ブレディ]
- な、何言ってんだ!?
俺の父さんはとっくの昔に死んじまってる!▼
それに、そもそもあんたは
子供じゃねぇか!▼
- [リヒト]
- ふふ…そう来ると思ったよ。
だから僕は、証拠を用意してきたんだ。▼
…ほら! この紅茶の茶葉に
見覚えはない!?▼
- [ブレディ]
- !! これは…▼
…………▼
…何だ?▼
- [リヒト]
- 僕とマリアベルが毎日一緒に飲んでる
紅茶の茶葉だよ!▼
君なら知ってるでしょう!?
ほらもっとちゃんと見て!!▼
- [ブレディ]
- そ、そうなのか?▼
悪ぃけどよ…さすがに茶葉の見た目で
判断するのは無理があるぜ…▼
せめて、こう…
香りとか嗅がせてくれねぇと…▼
- [リヒト]
- そ、そうなの!? わかった!
じゃあ思う存分香りを確かめてよ!▼
- [ブレディ]
- …いや、いい。わかった。
あんたは俺の父さんだ。▼
- [リヒト]
- 信じてくれるの!?▼
- [ブレディ]
- あぁ。確かに見た目は違うが、
そのボケてる感じと一生懸命な所、▼
俺の父さんにそっくりだからな…▼
- [リヒト]
- よ、良かったぁ…▼
- [ブレディ]
- でも何で子供の父さんが
こんな所にいるんだよ。▼
- [リヒト]
- あのね、僕は異界っていう別世界から
君を助けに来たんだ!▼
…見てたよ。さっき君が仲間と
離れ離れになったところ。▼
辛い思いをしたんだね、ブレディ。
…でももう大丈夫。僕が君の力になるから!▼
- [ブレディ]
- そうか、ありがとうな。▼
でも、助けるなら俺じゃなくて
向こう岸に残った仲間の方にしてくれ。▼
まだ無事でいるといいんだが…▼
- [リヒト]
- …それでいいの? ブレディ。
君の援護を頼んでくれたっていいんだよ?▼
- [ブレディ]
- あぁ。俺は大丈夫。▼
こう見えて、敵の目を欺いて
移動するのは得意なんだ。▼
昔…人質になった母さんを
助けに行った時の父さんみたいにな。▼
- [リヒト]
- …あ、あははは…
知ってるんだ、そのこと。▼
でもブレディ、絶対に油断しちゃダメだよ。
君は大切な宝玉を預かってる。▼
…何があっても、死なないで。
父親としても、そうお願いするよ。▼
- [ブレディ]
- あぁ。わかった。
父さんも、どうか無事で。▼
グレゴと親子†
- [グレゴ]
- よぉ、ブレディ。
どうやら無事みたいだな?▼
- [ブレディ]
- 父さん!?
なんで父さんが…!▼
俺、もしかして、自分では
気づいてないだけで…死んじまったのか?▼
- [グレゴ]
- はは、残念だが死ぬのはまだ早いぜ。
俺は異界からやって来た人間だ。▼
だからこの世界で死んじまった
グレゴとは別人なのさ。▼
- [ブレディ]
- 異界?
異界の父さんが一体、何をしに?▼
- [グレゴ]
- 可愛い我が子が
苦戦してるみたいだからな。▼
この世界の俺に代わって、
助けてやろうと思ってよ。▼
- [ブレディ]
- くっ…すまねぇ!
俺はこの世界の父さんだけではなく、▼
異界の父さんにも
迷惑かけちまってるのか…▼
自分が情けねぇ…!
情けなくて涙が出てくるぜ。▼
- [グレゴ]
- おいおい、泣くなよ。今はそうやって
悔やんでる暇があるのか?▼
- [ブレディ]
- !!▼
- [グレゴ]
- 後悔するなとは言わねぇよ。
だが今はその時じゃねぇ。▼
それを言えば俺は傭兵として、
過去に幾つものきな臭い仕事を▼
やらされてきた…!
腐るほどに後悔もしてきたさ。▼
だが今はその気持ちをかなぐり捨てても、
目的達成のために動かなきゃならねぇだろ。▼
お前を逃がすために残った、
仲間のためにもよ!▼
- [ブレディ]
- 父さん…
もしかしてさっきのを…?▼
- [グレゴ]
- ああ、遠目に見てたぜ。▼
ブレディ、今お前のすべきことは何だ?
こんなとこでメソメソ泣くことか?▼
助けに戻れないのを悔やむことか?
…違うだろ?▼
- [ブレディ]
- あぁ…俺のすべきことは、
この宝玉を無事に届けることだ!▼
力を貸してくれるか? 父さん!▼
- [グレゴ]
- あったりまえだろ!▼
この世界で死んじまった
俺の分まで、お前を守ってみせるぜ!▼
リベラと親子†
- [リベラ]
- ブレディさん…なのですね。▼
- [ブレディ]
- と、父さん!? そんなバカな!
父さんは死んだはず…▼
まさか俺にも迎えが来たって事なのか?▼
- [リベラ]
- 神はまだあなたを迎えには来ませんよ。▼
私はこことは違う世界…
異界からやってきたリベラ。▼
正確にはあなたの父ではありません。▼
- [ブレディ]
- 異界の父さんってことか…▼
- [リベラ]
- はい、あなたに手を貸すために、
ナーガ様のお力を借り、ここに参りました。▼
- [ブレディ]
- ナーガ、だと? じゃあ神様の力を
借りてここまで来たってことかよ?▼
助けを寄越してくれたのは嬉しいけどよ、
今更この世界をどうこうしようだなんて、▼
ナーガって奴は
ずいぶんボケた神様みてぇだな?▼
- [リベラ]
- ブ、ブレディさん!?
あなた、ナーガ様に向かってなんてことを…!▼
仮にもあなたは
聖職者なのでしょう…!?▼
- [ブレディ]
- …あぁ、その通りだ。▼
俺も、俺の父さんも母さんも、
敬虔なイーリス教の信者だった。▼
みんな神を信じてた。
信じたかったよ…俺だって。▼
祈りさえすれば、願いさえすれば、
きっと神がみんなを救ってくれるってな!▼
でも、祈っても願っても、
神は何もしてくれなかった!!▼
- [リベラ]
- !! ブレディさ…▼
- [ブレディ]
- なのに今更、こうやって
異界から助けを寄越すだと!?▼
そんな力があるのなら、
どうして今まで何もしなかった!?▼
母さんが死んで、父さんが死んで、
数え切れないぐらいの民が死んだ!▼
そして今度は、ずっと共に戦ってきた…
大事な仲間が死のうとしてる!▼
いや、もしかしたらもう、
死んでるかもしれないんだ!!▼
遅いんだよ! 何もかも!!
今更助けに来たって…遅い…▼
遅いん…だよ…
うっ…うぅっ…!▼
- [リベラ]
- …ブレディさん。すみません…
そうですね。▼
今のあなたに、神を敬えという言葉は
綺麗事にしかなりません…▼
ですが…神は決して
何もしなかったわけではない。▼
こうやって、奇跡にも近い力で
この世界を助けようとしている…▼
あなたが神に
祈ったことは、願った事は、▼
決して無駄ではなかったのです。
ただ…届くのが遅れてしまっただけ。▼
- [ブレディ]
- …………▼
- [リベラ]
- 私はもう…あなたに
神を信じろとは言いません。▼
ですが、どうか私のことは
信じて下さいませんか?▼
私もこの世界を救いたい。
必ず、あなたを死なせはしませんから。▼
- [ブレディ]
- 父さん…
……わかたよ、ありがとう。▼
そうだよな…神様は確かに、
応えてくれたんだ。▼
俺も、もう一度信じてみる。▼
こうやって、会えるはずの無い父さんと
もう一度会わせてくれて…▼
…神よ、感謝します…▼
- [リベラ]
- ブレディさん…
あぁ、なんて美しい祈りなのでしょう…▼
ヘンリーと親子†
- [ヘンリー]
- あはは、
ようやく会えたね~ブレディ。▼
- [ブレディ]
- 父さん…!?
死んだはずじゃなかったのかよ!?▼
ま、まさか生きてるうちに
妙な呪術でも使って蘇ったのか!?▼
- [ヘンリー]
- 違うよ~。自分を生き返らせるような
呪術なんて、僕には使えないもの。▼
それに、僕はこの世界の人間じゃない。
君のお父さんとは別人なんだ~。▼
異界っていう別世界から、
君を助けに来たんだよ~。▼
- [ブレディ]
- 別人…なのか。▼
父さんじゃないのは残念だが、
妙な呪いの効果じゃなくて安心したぜ…▼
- [ヘンリー]
- そんな事よりも、ブレディ。
僕はどの屍兵を倒せばいい~?▼
この世界で死んじゃった僕の代わりに
君を助けるから、▼
目障りな屍兵がいたら言ってよ~。
すぐに跡形もなく消してあげる~。▼
- [ブレディ]
- いや…この状況はもう、父さんの手助けが
あったとしても、もうどうにかなるもんじゃねぇ。▼
気持ちだけはもらっとくから、
父さんは自分の世界に帰ってくれ…▼
- [ヘンリー]
- え~? なんで~?▼
- [ブレディ]
- 強力な敵が多いし、犠牲者が出ても
おかしくねぇ状況なんだ…▼
こんな別の世界のために、
あんたが命をかける必要なんてねぇだろ?▼
- [ヘンリー]
- なんで?▼
- [ブレディ]
- いや、だからさ…▼
- [ヘンリー]
- 息子が苦境に立たされているってのに
放っておけるわけないよ~。▼
それがたとえ異界だとしても
息子を助けられるのなら、▼
ここで命果てても僕は気にしない。
むしろ本望だね、ははは~!▼
- [ブレディ]
- と…父さん、それは…▼
- [ヘンリー]
- なんてね~。
死ぬつもりはもちろんないよ。▼
さぁ、ブレディ…ここは僕に任せて
君は目的を達成するため、先に行くんだ!▼
- [ブレディ]
- …………▼
…ったく、父さんにそこまで言われたら
逆らえるわけねぇよ。▼
けど、ほんとに死ぬなよ!?
もしもそんなことになったら、▼
父さんの死体に、俺が使える全ての
微妙な呪いをかけてやるんだからな!▼
それが嫌なら
死んでも生き残りやがれ!▼
- [ヘンリー]
- …ふふ、つまり君は微妙な
呪いしか使えないんだね…?▼
良かった…ちょっと安心したよ。
呪術は体に負担がかかるから、▼
体の弱いブレディには
あんまり使って欲しくなかったんだ。▼
…僕は君をここでは死なせない。
呪術を使わせるようなこともしない。▼
絶対に君を守ってあげるから、
無事にイーリスまで帰ってね…▼
ドニと親子†
- [ドニ]
- ブレディだべか!?▼
- [ブレディ]
- !? その話し方は、父さん…!?
けど、父さんは死んだはず…!▼
まさか…屍兵か!?
くそっ…こんな時に…▼
- [ドニ]
- ち、違うべブレディ! おらは屍兵じゃねぇ!
あんたの父ちゃんとは別人なんだ!▼
あんたを助けるために、
別の世界からこっちに来たドニなんだべ!▼
- [ブレディ]
- あぁ!? 別の世界から!?▼
…じゃ、じゃあ、あんたは
屍兵じゃないんだな!?▼
俺の父さんはちゃんと…
墓の下で眠ってるんだな!?▼
- [ドニ]
- あ、あぁ。おらも、あんたの父ちゃんも、
屍兵なんかにはなってないべ。▼
- [ブレディ]
- …そうか、良かった。▼
この世界では、稀に死んだ人間も
屍兵となって襲ってくる。▼
…俺は怖かったんだ。▼
いつか父さんや母さんが、
屍兵として俺の前に現れることが。▼
だが、そうじゃないならいい。
早とちりして、悪かったな。▼
- [ドニ]
- ブレディ…辛いことが、
いっぱいあったんだべな…▼
すまないだ…おらがもっと早く来ていたら
あんなことには…▼
- [ブレディ]
- あんなこと?▼
- [ドニ]
- あぁ。さっきのやり取り…
遠くから見ていただよ▼
- [ブレディ]
- 見てたんだな、俺が
仲間を置いて逃げるところ。▼
俺…すごく、苦しかったんだ…
あいつらを置いて、逃げるなんて…!▼
でも…この世界のためには…
そうするしか…! うぅっ…!▼
- [ドニ]
- わかってるだ…ブレディの気持ちは
痛いほどよくわかるだ…▼
仲間を置いて目的を優先するなんて…
優しいあんたには酷なことだったべな…▼
立派だったべ…よくやったべ…!▼
- [ブレディ]
- ううっ、父さん…▼
- [ドニ]
- でもだからこそ、あんたは
目的を達成せねばならないだ。▼
…わかるべな?▼
- [ブレディ]
- ああ…!▼
- [ドニ]
- この世界に来たからには、
おらも最大限協力するべ。▼
だから、ブレディは先に進むだよ!▼
- [ブレディ]
- わかった。せっかく父さんに
もう一度会えたんだ、▼
いいとこの一つぐらい見せないとな!
俺…やってやるぜ!▼
俺には俺の…
できることをやってやる!▼
ブレディ†
- [ブレディ]
- やべぇ…! あそこにいるの、
異界の俺じゃねぇか…!?▼
くそっ…思ったより
近くまで来ちまったみてぇだな…▼
もし顔を合わせでもしたら、
なんて声かけてやりゃいいんだ…▼
そうだ、俺は本来では無事に
宝玉をイーリスに持ち帰ったんだから、▼
それを伝えて安心させてやれば…▼
……いや、ダメだな。▼
見たところこの世界の状況は、
俺が経験したものとは違う…▼
なのに無責任なことを
言うわけにはいかねぇ。▼
少なくとも俺は、こんなに大量の
屍兵に追われることは無かったし、▼
仲間とここで
分断されることも無かった。▼
あのナーガって神様が言ってた通り
この世界はほんとに悪い方へ…▼
滅びの結末に向かって
動いてるのかもしれねぇな。▼
…上等だ。例えそうだとしても、
俺たちがそれを変えりゃいいだけだろ!?▼
待ってろよ、この世界の俺。
絶対にお前を国に帰してやるからな!▼
シャンブレーと会話†
ベルベット†
- [シャンブレー]
- か、母ちゃん…!?
まさか母ちゃんなのか…?▼
- [ベルベット]
- 無事で良かったわ、シャンブレー。▼
- [シャンブレー]
- やっぱり、母ちゃんだ!
母ちゃん! 母ちゃん…!▼
死んでなかったのか?
生き返ったのか?▼
!!
ま、まさか屍兵じゃないよな…!?▼
- [ベルベット]
- …違うわよ。
確かに目は赤いけど…▼
- [シャンブレー]
- ほ、ほんとだ…!
ほんとに生きてる母ちゃんだ…!▼
何で生きてるのかわからないけど、
良かった…!!▼
母ちゃんがいなくなってから俺、
本当に最後のタグエルになっちまって…▼
寂しかった…
寂しかったんだよ、母ちゃん!!▼
- [ベルベット]
- シャンブレー…可哀相に…▼
あなたはこの世界で
とても辛い想いをしてきたのね…▼
よく生きていてくれたわ、この世界で
タグエルの命を繋いでくれてありがとう…▼
- [シャンブレー]
- この…世界?▼
- [ベルベット]
- ごめんなさい、先に言っておくべきだったわ。
私はこの世界のベルベットではないの。▼
異界と呼ばれる別の世界から
一時的にやってきた者なのよ…▼
- [シャンブレー]
- 異界…!? う、嘘だ…
せっかく会えたのに…!▼
- [ベルベット]
- 私がこの世界にいられる時間は
長くはないわ…▼
あなたが国に戻る手助けをしたら、
私は戻らなくてはならない。▼
- [シャンブレー]
- 嘘だ嘘だ…!! せっかく母ちゃんも
生きていたと思ったのに…!▼
タグエルが俺以外にもいるって
思ったのに…! うっ、うぅっ…!▼
- [ベルベット]
- 本当にごめんなさい…
シャンブレー。▼
独りきりになる辛さは、
私が誰よりも知っているはずなのに、▼
私は、あなたにも同じ思いを
させてしまった…!!▼
…でも、元の世界に戻っても、
私はずっとあなたの事を想い続ける…!▼
ずっとずっと…あなたの幸せを
祈り続けているから…!▼
だから、泣かないで…
あなたが泣くと、私も辛くなるわ…▼
- [シャンブレー]
- 母ちゃん…▼
……わかった。
もう大丈夫だよ、母ちゃん。▼
俺、もう泣かないから。
年甲斐もなく駄々をこねてごめん…▼
- [ベルベット]
- シャンブレー…▼
- [シャンブレー]
- 俺、もう行くよ。
これ以上一緒にいたら…辛くなるから。▼
助けに来てくれて、
懐かしい声を聞かせてくれて、ありがとう。▼
俺も…ずっと
母ちゃんの幸せを祈ってる。▼
よく考えたら、別の世界では
母ちゃんは生きてるってことだもんな。▼
それだけで、一人じゃないって…
そう思えるから。▼
もう少しだけ…頑張ってみるよ!!▼
- (シャンブレー退場)
- [ベルベット]
- あっ、シャンブレー!?▼
…………▼
うそつきね、あの子…
もう泣かないって言ったのに…▼
泣いている声が、
まだ聞こえるじゃない…▼
ごめんね、シャンブレー。
この世界の私の分まで、あなたを守るから。▼
絶対に死なせたりしないから。
どうか、どうか…幸せな未来を…▼
マイユニット(男性・僕)と親子†
- [ルフレ]
- 君は…シャンブレー!
この世界のシャンブレーだね!▼
- [シャンブレー]
- ま、まさか…父ちゃん?
生きてたのか!?▼
- [ルフレ]
- …すまない、シャンブレー。
僕はこの世界の人間ではないんだ。▼
この世界とは別の世界から
時空を越えてやってきたんだよ。▼
ここに来たのは君を助けるため。
僕も協力するから君は早く先を行くんだ…!▼
- [シャンブレー]
- いや…もういいんだ。▼
- [ルフレ]
- シャンブレー?▼
- [シャンブレー]
- 見ただろ? あの屍兵の数。
この世界はもうすぐ滅びる…▼
だから父ちゃんが危ない目に遭う
必要なんてないんだよ。▼
- [ルフレ]
- …!▼
- [シャンブレー]
- こんな状況でどうにかなるわけない…
さっきも仲間達を置いて、▼
先に来ちまったんだ…
俺は最低なんだよ!▼
- [ルフレ]
- それは違う!▼
- [シャンブレー]
- えっ…?▼
- [ルフレ]
- さっきのやり取りは
僕も遠目に見ていた。▼
君は最初、仲間を
置いていけないと言っていたが、▼
その気持ちを殺してでも
先に進んだのは、▼
それが仲間の意志だと
気づいたからだろう?▼
- [シャンブレー]
- そうだけど結果的には二人を見殺しに
したようなもんじゃないか!▼
- [ルフレ]
- それは仲間を信頼していないから
そう思うんじゃないのかい!?▼
信頼できる仲間ならあの場を任せられる…
そうは思えないのかい?▼
- [シャンブレー]
- そう思いたいけど…
現実はそんなに甘くないだろ!?▼
- [ルフレ]
- 仮にそれで二人に何かあったとしても…▼
君が目的を果たしたのなら、
それはきっと二人にとっても本望だと思う…!▼
それに…それなら、この世界で死んでいった
親達にも言えるんじゃないのかい?▼
- [シャンブレー]
- …!▼
- [ルフレ]
- 君達が生きて、
そして世界を滅びから救えたら…▼
それは彼らの遺志を継いだ事に
なるんじゃないのかい?▼
それでも君は彼らが浮かばれなかったと
嘆くだけなのかい…?▼
- [シャンブレー]
- ううっ…ううっ…父ちゃん…
ごめん、俺…俺…!▼
絶望的な状況で
自暴自棄になってた…▼
俺、やってみせるよ…
みんなの気持ち、無駄にしないためにも。▼
…だから…協力してくれるか?▼
- [ルフレ]
- ああ、もちろんだよ!▼
フレデリクと親子†
- [シャンブレー]
- そこにいるのは…!
まさか…父ちゃんなのか!?▼
- [フレデリク]
- シャンブレーさんですね。
私は異界から来たフレデリクです。▼
貴方の死んだ父親とは、
同一人物にして別人ということになりますね。▼
- [シャンブレー]
- 異界だって…?
そ、そこからどうやって…▼
- [フレデリク]
- そうですね…図でも書いて
説明して差し上げたいところなのですが、▼
今は話している余裕は
無いでしょうね…▼
私が敵を引きつけるので
貴方は先を行きなさい。▼
- [シャンブレー]
- !! ちょっと待ってくれ…!
俺はさっき仲間を置いてきちまったんだ…!▼
これ以上多くの人たちを
見捨ててはいけない!▼
ましてや別世界から来た父ちゃんを
置いていくなんて…できないよ!▼
また父ちゃんが俺のために
死ぬところなんて、見たくない!▼
- [フレデリク]
- シャンブレーさん…この世界の私は、
貴方を庇って死んだのですか…?▼
- [シャンブレー]
- ああ…そうだよ。
そのことを何度悔んだかわからない。▼
だかた、もうこれ以上俺のために
人が死んで行くのは見たくないんだ…!▼
- [フレデリク]
- では、どうするのです?▼
私に付き合ってここに残り、散るとでも?▼
…普段の絶滅を拒む貴方は
どこに行ったのですか?▼
- [シャンブレー]
- えっ…?▼
- [フレデリク]
- 私には貴方の仲間たちが
貴方に宝玉を託した理由が、▼
なんとなくわかる気がします。▼
…恐らく彼らは、
賭けたのでしょう。▼
- [シャンブレー]
- 賭けた…? 何に…?▼
- [フレデリク]
- あなたの絶滅したくないという想い…
生きようとする強い意志にですよ。▼
それに、貴方は私の息子。▼
国で待つ主君を悲しませることは
絶対にしないはず。▼
貴方なら絶対に生き残ると、
何が起こっても国に戻ると…▼
かれらは信じているはずです。▼
- [シャンブレー]
- あ…▼
- [フレデリク]
- もうわかりましたね?
貴方が今、一番すべき事…▼
それを助けるため…
私はここに来たのですよ。▼
- [シャンブレー]
- …わかった、俺は国に戻る!
何があっても!!▼
だから父ちゃん…
後衛は頼んでいいか!?▼
- [フレデリク]
- ええ、お任せ下さい!▼
ヴィオールと親子†
- [ヴィオール]
- ふぅ…ここは屍兵が多くて
なかなか疲れるね…▼
ハーブティーでも淹れて、
優雅に小休憩でもしたいものだよ…▼
…ん? なにやら向こうから
走ってくる人影が…?▼
- [シャンブレー]
- と、父ちゃん…!?
まさか父ちゃんなのか?▼
- [ヴィオール]
- しゃ、シャンブレーくん!?▼
え、えぇとこれは…どっちだ。
この世界のシャンブレーくんか!▼
い、いきなり現れるから
少々驚いてしまったよ…▼
出会うつもりはなかったのだが、
こうなっては仕方が無いね…▼
やはり私は貴族的であるがゆえ、
人目についてしまうのが宿命のようだ。▼
- [シャンブレー]
- いや、聞き覚えがある独り言が
聞こえたから飛んできただけなんだけど…▼
それよりやっぱり父ちゃんなんだな!?
死んだんじゃなかったのか!?▼
- [ヴィオール]
- おっと…正確には別人と言っておこうか。
私は確かにヴィオールに違いない。▼
だが君たちがいるこの世界とは別の…
異界からやってきたのだよ。▼
- [シャンブレー]
- 異界…? 異界の人が
どうしてここに?▼
- [ヴィオール]
- 君たちがこうして苦境に
立たされている事を耳にしたものでね。▼
少しでも力になれればと
思ったのだが…▼
ううむ…▼
- [シャンブレー]
- ………?▼
- [ヴィオール]
- いや…いかんね…▼
別人とはいえ我が子がこうして
命を張っている姿を見てしまうと、▼
どうも貴族的に…
情にほだされてしまうよ…▼
…おや、いけない。
目元まで汗が流れてきたようだ…▼
- [シャンブレー]
- と、父ちゃん…▼
だから会うつもりは無いって
言ったのか…▼
ううっ…父ちゃん。▼
- [ヴィオール]
- ふっ…貴族の子息が
そう易々と涙を見せてはいけないよ。▼
それに、そんなに泣くと
目が赤くなってしまう…▼
- [シャンブレー]
- お、俺の目は元々赤いよ…
そんなこと、知ってるくせに…▼
- [ヴィオール]
- ふふ、そうだね。
ベルベットくんと同じ、素敵な赤い色だ。▼
私は…その色が大好きだよ。▼
…さて、湿っぽいのは
これくらいにしようか。▼
本当は陰から華麗に君を守りたかったのだが、
それはもうこの際無しだ。▼
君の背中は私が全力で守ろう!
だから君は今の責務を、まっとうしたまえ…!▼
- [シャンブレー]
- ああ…!
父ちゃん、ありがとう!▼
ソールと親子†
- [ソール]
- シャンブレーだね!
無事で良かった!▼
- [シャンブレー]
- 父ちゃん!? ど、どうして?
死んだんじゃなかったのか!?▼
- [ソール]
- 僕は異界からやってきたソール…
だから正確に言うと君の父親ではないんだ。▼
- [シャンブレー]
- い、異界だって!?
でもなんでわざわざ…!?▼
- [ソール]
- 君を助けに来たに
決まっているじゃないか!▼
- [シャンブレー]
- 父ちゃん…だったら俺じゃなくて
仲間たちを助けてくれ!▼
俺、さっき仲間を…あいつらを、
向こう岸に置いてきてしまったんだ…!▼
- [ソール]
- うん…その様子は
遠くから見ていたよ。▼
辛い選択だったね、
シャンブレー…▼
- [シャンブレー]
- 俺、そんな事できないって
思ったんだけど、▼
残ったあいつらの気持ちも
痛いほどわかって…!▼
ああいう時、どうすればいいんだ!?
教えてくれよ! 父ちゃん…ううっ!▼
- [ソール]
- シャンブレー…
君が取った行動は間違いじゃない。▼
彼らを置いてきたことは
君にとって、▼
助けに向かうことよりもずっと
辛いことだったろう…▼
もしかしたらもっといい方法が
あったかもしれないって、▼
悔やむ気持ちもわかる。▼
…でもね、それに囚われちゃダメだ。
立ち止まらないことが大事だよ。▼
- [シャンブレー]
- …立ち止まらないこと?▼
- [ソール]
- 全てに納得できる道なんて、
いつも存在するわけじゃないよ。▼
僕もいつだって常に迷って、
何かに妥協して生きてきた。▼
でもそこで立ち止まっていては、
何も変わらないと思うんだよ…▼
- [シャンブレー]
- …………▼
- [ソール]
- 今、君が何をすればいいか…
わかるね?▼
- [シャンブレー]
- あ、ああ…わかってる…▼
俺、混乱してたけど、
ようやく目が覚めた。▼
俺は急いで
宝玉を届けなければならないんだ!▼
- [ソール]
- うん、僕も協力は惜しまない!
さぁ、行くんだ! シャンブレー!▼
- [シャンブレー]
- ああっ!
ありがとう、父ちゃん!▼
ヴェイクと親子†
- [シャンブレー]
- そ、そこにいるのは父ちゃん…!?
父ちゃんなのか!?▼
- [ヴェイク]
- おお! ここにいやがったか。
お前はこの世界のシャンブレーだな。▼
- [シャンブレー]
- ど、どうして…? まさか幽霊なのか?
それとも生き返ったとか…?▼
- [ヴェイク]
- 悪いが、どっちでもねぇ。▼
俺様は別の世界からやってきたヴェイク。
だからお前の父親と俺様は、別人だ。▼
- [シャンブレー]
- …べ、別の世界?
そう、だったのか…▼
じゃあやっぱり俺の父ちゃんは…
死んじゃってるん、だな…▼
- [ヴェイク]
- ったく、俺様としたことが
ぬか喜びさせちまったみてぇだな…▼
だが、落ち込んでるような
ヒマはないはずだぜ。▼
お前には、そんな事よりも
大切な事があるんじゃねぇのか?▼
- [シャンブレー]
- !! そうだ、こうしてる場合じゃない!
宝玉を、イーリスに戻さないと!▼
父ちゃん、俺は急いで
イーリスに帰らないといけないんだ!▼
だから、俺の代わりに…
俺の仲間達を助けてくれないか!?▼
- [ヴェイク]
- 仲間? …ああ。さっきお前を
逃がして残った奴らのことか…▼
- [シャンブレー]
- そうだよ…! もしかしたら今頃、
大怪我してるかもしれない!▼
それどころか、もしかしたら、
し、死んじゃってる、かも…!▼
でも、今の俺じゃ助けに行っても
無駄死にするだけで…▼
うっ…うううっ…!▼
- [ヴェイク]
- シャンブレー…▼
- [シャンブレー]
- …お、俺…俺…!▼
- [ヴェイク]
- 泣くな、シャンブレー…!
そんな事、言われるまでもねぇよ!▼
お前の親父がどれだけ強かったのか、
お前は忘れちまったのか?▼
- [シャンブレー]
- わ、忘れるはず無いだろ…!
父さんは、強い戦士だった!▼
タグエルの伝説に残ってる戦士より、
ずっとずっと強かった!▼
どんな時でも前線で味方を鼓舞し、
敵を一網打尽にする強さを持った、▼
俺の自慢の父ちゃんだったよ…!▼
- [ヴェイク]
- だったら何も心配せずに、
お前は自分の任務を果たせ!▼
俺様は最強のお前の親父だ!▼
お前も守って、お前の仲間達だって
全員守ってやるからよ!▼
- [シャンブレー]
- 父ちゃん…!▼
- [ヴェイク]
- わかったのなら、さっさと行け!▼
- [シャンブレー]
- ああ…!
ありがとう、父ちゃん!▼
カラムと親子†
- [カラム]
- シャンブレー…
無事だったんだね。▼
- [シャンブレー]
- うひゃっ!? 父ちゃん!?
ま、幻なのか? それとも幽霊…?▼
- [カラム]
- ううん…僕は異界と呼ばれる
別世界からやってきたカラムだよ。▼
- [シャンブレー]
- い、異界の父ちゃん…?▼
もしかして…俺の事を
叱りにやってきたのか?▼
- [カラム]
- えっ…? 叱りに…?▼
- [シャンブレー]
- 俺…さっき仲間達を…
置いてきてしまったんだ…!▼
- [カラム]
- …あの吊り橋での
やり取りの事かい?▼
- [シャンブレー]
- ううっ…俺だって
みんなを見捨てたかったわけじゃない!▼
絶滅してでも仲間達と
一緒にいようって思ったんだ…!▼
でも…でも…!
うっ…うぅっ…!!▼
- [カラム]
- うん、うん…わかっているよ。
シャンブレー…▼
仲間を守れなかった時の辛い気持ちは、
僕には痛いほどよくわかる…!▼
守り手であるはずの僕も、
仲間を守れなかった時…▼
自分がどれだけ役立たずなんだと、
胸が張り裂けそうになるよ。▼
- [シャンブレー]
- うぅっ…父ちゃん…▼
- [カラム]
- でも…それでも僕はこうして生きている。
どうしてだか…わかるかい?▼
- [シャンブレー]
- それは…▼
- [カラム]
- …君は、もうわかっているはずだよ。
君が今しなければならない事…▼
- [シャンブレー]
- 俺…俺のすべきことは、
…宝玉を、無事にイーリスに返すこと。▼
そうか…そうだった…父ちゃん、ありがとう。
俺、今一瞬見失いかけてた…▼
- [カラム]
- なら早く行くんだ。
ここは僕に任せて…!▼
- [シャンブレー]
- ああ! ありがとう、父ちゃん!
俺、もう振り向かないよ!▼
ロンクーと親子†
- [シャンブレー]
- そ、そこにいるのって…
まさか…父ちゃん!?▼
- [ロンクー]
- …シャンブレーか。▼
- [シャンブレー]
- な、何で父ちゃんがいるんだ!?
まさか屍兵とかじゃないよな!?▼
お、俺、さすがに父ちゃんの顔した
相手とは戦えないぞ…!?▼
- [ロンクー]
- …安心しろ。俺は屍兵ではない。
ただし、お前の父親でもないが。▼
- [シャンブレー]
- えっ?▼
- [ロンクー]
- 俺は異界の人間。
別の世界からやってきた者だ。▼
- [シャンブレー]
- い、異界から…?
もしかして、助けに来てくれたのか?▼
- [ロンクー]
- いや…例えここにお前の本当の父が
生き返ってきたとしても、▼
お前を助けに来たとは
言わないだろう…▼
- [シャンブレー]
- どういうことだよ?▼
- [ロンクー]
- 俺の息子であるシャンブレーに
助けなどいらない。▼
なぜならシャンブレーは
ダグエル最期の…強き戦士なのだから。▼
- [シャンブレー]
- …!▼
- [ロンクー]
- 俺がここに来た理由は一つ。▼
敵を蹴散らし、進もうとする若者達の
道を作ることだ。▼
そこに息子も親もないだろう…!▼
- [シャンブレー]
- と、父ちゃん…!▼
- [ロンクー]
- 俺は、信じている。▼
シャンブレーという強い戦士が、
仲間のためにすべきことを必ず果たすと。▼
- [シャンブレー]
- 俺…俺のすべきことは…▼
イーリスに帰ることだ!
例え何があっても、この宝玉を戻す!▼
そして、この世界を
平和にするんだ…!▼
- [ロンクー]
- …そうだ。
わかっているのなら、行け。▼
お前の邪魔をする屍兵は…
全てこの俺が、叩き伏せる。▼
- [シャンブレー]
- ありがとう…父ちゃん!▼
リヒトと親子†
- [リヒト]
- シャンブレー!
良かった、無事で!▼
- [シャンブレー]
- ひょえぇ!?
な、何で子供がここに!?▼
- [リヒト]
- もう、子供じゃないよー!▼
僕は異界からやってきたリヒト。
君のお父さんなんだよ。▼
僕がいる世界は
この時代よりも過去の世界だから、▼
君が知っているリヒトよりも
少し幼いかもしれないけど…▼
- [シャンブレー]
- と、父ちゃんだって!?
言われてみれば面影があるような…▼
でもなんで子供の父ちゃんが
こんな危険な場所に来るんだよ!?▼
- [リヒト]
- それは…君を助けるためだよ。
戦力は多い方が心強いでしょ?▼
- [シャンブレー]
- 助けに…!?
それなら父ちゃん、お願いだ!▼
俺の事はいいから、
仲間達を助けてやってくれ!▼
あいつらは俺を逃がすために
身代りになって…!▼
- [リヒト]
- うん…さっきのやり取りは
僕も見ていたよ…▼
でもシャンブレー…残酷なようだけど、
彼らがどうして君を逃がしたのか、▼
わかっているよね…?▼
- [シャンブレー]
- それは…
宝玉を無事に送り届けるため…▼
- [リヒト]
- うん…そうだよ。
だから僕も彼らと気持ちはおんなじだ。▼
君を無事に送り届けたい!▼
- [シャンブレー]
- そ、そんな…! あいつらを
守ってやってくれないのか?▼
- [リヒト]
- 君の仲間は僕の仲間も同然だ!
もちろん守るよ…!▼
でも一番大事な目的は見失わない。
それは君を守る事なんだ…▼
わかっているはずだよ? 彼らが
どんな気持ちで君を送り出したのか…!▼
- [シャンブレー]
- …っ!!▼
- [リヒト]
- だから君を守るため、僕もここに留まるよ!
さぁ、行くんだ、シャンブレー…!▼
- [シャンブレー]
- わかった…!
ありがとう、父ちゃん…!▼
ガイアと親子†
- [ガイア]
- シャンブレーか…▼
- [シャンブレー]
- 父ちゃん!?
し、死んだはずじゃなかったのか!?▼
- [ガイア]
- 俺は異界のガイア。
この世界とは別の世界からやってきた。▼
だからシャンブレー…
死んだお前の父親とは別人だ。▼
- [シャンブレー]
- い、異界の父ちゃん…!?
でもそれなら、どうしてここに?▼
- [ガイア]
- ふん…助けに来てやったとか、
優しい言葉をかけられるとでも思ったか?▼
- [シャンブレー]
- えっ…?▼
- [ガイア]
- 俺はこの異界にお宝があるって聞いたから、
たまたま立ち寄っただけだよ。▼
- [シャンブレー]
- …なっ!▼
- [ガイア]
- そしたらちょうどお前が
敵に追われているのを見かけたから、▼
ついでに助けようとした…
それだけだ。▼
- [シャンブレー]
- …父ちゃん…?▼
- [ガイア]
- …だがなシャンブレー。
いいか、よく聞け。▼
お前がよく口にしているみたいに、
絶滅なんかするんじゃないぞ…▼
これは苦境なんかじゃない。
俺がついでに助ける程度のことなんだ。▼
だから…こんな所で
死ぬなんて許さないからな。▼
この世界で死んだ俺の分まで生きて、
仲間たちと幸せな未来を築くんだぞ…▼
- [シャンブレー]
- まさか父ちゃん…
俺がここに留まらないように、▼
わざと突き放した言い方をして、
敵の盾になろうとしているのか…?▼
- [ガイア]
- !!
俺はそんな善い人間じゃない!▼
いいから先に行け…!▼
お前は自分の役目を
果たすんだろう!?▼
- [シャンブレー]
- あ、ああ…!
父ちゃん…ありがとう…!▼
…絶対に死なないでくれよ!▼
- (シャンブレー退場)
- [ガイア]
- 当たり前だよ…バーカ。▼
グレゴと親子†
- [シャンブレー]
- と、父ちゃん…!?▼
- [グレゴ]
- 見つかっちまったか…▼
- [シャンブレー]
- 父ちゃん、父ちゃんなんだな!?
ううっ…俺っ…俺っ!▼
- [グレゴ]
- 参ったなぁ、
やっぱりこうなっちまったか。▼
できるだけ近づかないようにしてたんだが…
これも親子の絆ってやつかぁ?▼
まぁ、なんにせよ、
出会っちまったもんは仕方ねぇな。▼
- [シャンブレー]
- い、生きてたんだな…
生きてたんだな…父ちゃん…!!▼
- [グレゴ]
- シャンブレー、よく聞け。
俺はお前の父ちゃんじゃねぇ。▼
確かに俺はグレゴだが、
こことは違う世界から来た別の人間なんだ。▼
お前を助けるために、
世界を飛び越えて来てやったんだ。▼
- [シャンブレー]
- え? 別の世界の…人間?
じゃあ、父ちゃんじゃ…ないのか…▼
まさか、別の世界の人間だから
俺のこと避けてたのか…?▼
- [グレゴ]
- ちげぇよ…▼
俺の顔見ちまうと、お前がそうやって
情けなく泣くような気がしたんだよ…▼
それに俺だって…
その、辛くなっちまうだろ?▼
だからよ…お互い顔を見せない方が
いいんじゃねぇかって思ってさ…▼
- [シャンブレー]
- 父ちゃん…▼
- [グレゴ]
- もう行けって…
俺はお前の本当の父親じゃない…▼
だが、敵は任せておけ。
お前だけは絶対に守る。▼
…この世界で死んだ、
俺の分までな。▼
大切な息子のお前には、
指一本触れさせねぇぜ…!▼
- [シャンブレー]
- ああ…ありがとう…▼
でも…その…
やっぱり父ちゃんは父ちゃんだから…▼
そう呼んでもいいかな?▼
- [グレゴ]
- …好きにしろ。▼
- [シャンブレー]
- ああ、じゃあそう呼ばせてもらう。
助けに来てくれて、ありがとな。▼
一目逢えて良かったよ…
父ちゃん。▼
リベラと親子†
- [リベラ]
- シャンブレーさん!
ご無事だったのですね…!▼
あぁ、神よ…!
あなたのご加護に感謝致します…!▼
- [シャンブレー]
- と、父ちゃん…!?
一体どうして!?▼
- [リベラ]
- いいえ。私はあなたの父上とは別人…
異界より訪れしリベラなのです。▼
貴方たちが窮地に陥っていると聞き、
こうして助けにやって参りました。▼
このような戦況で、よく頑張りましたね。
神もきっと、あなたを見守っておられますよ。▼
- [シャンブレー]
- 神様が…?
ううん、そんなはずない。▼
- [リベラ]
- どうしてそう思うのですか?▼
- [シャンブレー]
- だって俺、さっき仲間を見捨てるような~
真似をしちまったんだ…▼
幾ら目的のためとはいえ…
あんなこと許されるわけない!▼
こんな俺を、神サマが許すわけない…
ましてや、見守ってくれるはずなんてないんだ!▼
- [リベラ]
- シャンブレーさん…▼
- [シャンブレー]
- あんな事を…
あんな辛い想いをするぐらいなら、▼
俺、絶滅しちまった方がマシだったよ…!
ううっ…ううっ!▼
- [リベラ]
- そうですか…あなたは
神が自分を許すはずがないと、▼
そう考えているのですね…▼
ですが、仮にそうだとしても、
世界中の人があなたを許さないとしても、▼
私は…私だけはあなたを許します。▼
- [シャンブレー]
- えっ…?▼
- [リベラ]
- あなたはあの時、仲間の意思を尊重し
仲間たちと別行動を取ることを選んだ。▼
それは神にも非難できることではない。
例え神があなたを見捨てようとも…▼
この父である私は、何があっても
あなたを見捨てたりはしません!▼
- [シャンブレー]
- …………▼
父ちゃん…▼
- [リベラ]
- だから…絶滅した方が良かったなどと、
悲しい事は言わないで下さい…▼
この世界で息絶えたリベラが…
きっと悲しむことでしょう…!▼
- [シャンブレー]
- !! 父ちゃん…!
そうだよな、ごめんなさい…▼
この命は、父ちゃんと母ちゃんがくれた
大事なものなんだから…▼
そんな言葉、言うべきじゃなかった。▼
- [リベラ]
- わかっていただけて何よりですよ。▼
…さあ、お行きなさい、
シャンブレーさん。▼
友の事を本当に裏切りたくないのなら、
自分に課せられた任務を果たすのです!▼
- [シャンブレー]
- ああ、わかった!
ありがとう…父ちゃん!▼
ヘンリーと親子†
- [ヘンリー]
- あれ~?
そこにいるのって、シャンブレー?▼
- [シャンブレー]
- と、父ちゃん!?
俺は…幻を見ているのか…?▼
- [ヘンリー]
- あはは、幻か~。
まぁ君達の世界の人間から見れば、▼
そう捉えられても
あながち間違いじゃないかもね。▼
- [シャンブレー]
- えぇっ…?▼
- [ヘンリー]
- 僕らはこの世界とは別の世界からやってきた、
異界の人間なんだよ~。▼
だから君が言った幻という言葉は、
すごく近い表現だと思うね~。▼
長い間ここに留まることはできないし。▼
- [シャンブレー]
- 父ちゃん…!
異界の人間でも…幻でもいい…!▼
ここで最期に
また顔を見られて良かったよ…▼
- [ヘンリー]
- 最期?▼
- [シャンブレー]
- ああ…この現状を見ればわかるだろうけど、
もう世界は終わりつつある…▼
もう、どうにも
ならないかもしれない…▼
- [ヘンリー]
- へぇ…いつもは
絶滅したくないって言ってる君が、▼
そんな風に諦めるなんて
思わなかったな~。▼
- [シャンブレー]
- でも…!
もうどうしようもないんだ!▼
- [ヘンリー]
- ふーん。じゃあそのどうしようもない
状況を、今からどうにかしてあげる。▼
そして戦いが終わったら、
こう考えればいいんじゃないかな。▼
僕ら幻が、敵をみんな消してくれました。
なぜだかわからないけど君は助かった、って。▼
- [シャンブレー]
- でも敵は強いし、あんなに大勢いる!
父ちゃん達が敵うとはとても思えない!▼
- [ヘンリー]
- それはやってみないと
わからないよ~。▼
- [シャンブレー]
- 父ちゃんが無事で済む
保証だってないだろ…!?▼
- [ヘンリー]
- だから幻だって
思えばいいじゃないか~。▼
- [シャンブレー]
- 思えないよ…!
せっかく会えたのに…!▼
また父ちゃんが死んでしまうなんて、
そんなのもう二度とごめんだ…!▼
- [ヘンリー]
- 君はとても優しい子に成長したんだね…
僕の子には思えないよ…▼
- [シャンブレー]
- 父ちゃん…?▼
- [ヘンリー]
- ありがとう~。それが見られただけで
僕はここに来た甲斐があったと思うよ~。▼
でも、任せて…僕は死んだりしない。
そして君を死なせたりもしないから…▼
- (ヘンリー退場)
- [シャンブレー]
- 父ちゃん…父ちゃん!
い…行かないで! 父ちゃん!!▼
…………▼
う、うぅ…!
な、何やってんだ、俺…!▼
異界の父ちゃんが戦ってるのに、
俺は…俺は…!!▼
…くそ、こんなとこで
立ち止まってる場合じゃない!▼
宝玉を持って、国に帰る…!
それが俺の、今すべきことだ…!▼
ドニと親子†
- [ドニ]
- シャンブレー!
無事だったべな!▼
- [シャンブレー]
- うひゃっ、父ちゃん!?
…父ちゃんなのか?▼
- [ドニ]
- 父ちゃん、だべか。
そう言ってくれるのは嬉しいべ。▼
でもおらはあんたの父ちゃんじゃねぇだ。
この世界とは別の世界からやってきただよ…▼
- [シャンブレー]
- 別の世界…?
でも父ちゃんは父ちゃんなんだろ!?▼
俺、ずっと父ちゃんに
謝りたかったんだ…!▼
父ちゃん…俺のせいで…
死なせてしまってごめん…!▼
- [ドニ]
- おらを死なせたって…シャンブレーがか?
どういうことなんだべ?▼
- [シャンブレー]
- 父ちゃんは…俺を守って、
屍兵に殺されたんだ…▼
- [ドニ]
- そういうことだべか…▼
- [シャンブレー]
- そうだ父ちゃん、
ここにも屍兵が沢山いるんだ!▼
早く逃げてくれ!
元いた世界に!▼
- [ドニ]
- そうはいかねぇだ。
おらはあんたを助けに来ただよ!▼
- [シャンブレー]
- 俺…もうこれ以上誰かを犠牲にして、
自分は生き残りたいだなんて…▼
絶滅したくないだなんて思えないよ!▼
- [ドニ]
- おらは犠牲になるために来たんじゃないべ。
どうしてそう決めつけるだ?▼
- [シャンブレー]
- だ、だって、父ちゃんは…!▼
- [ドニ]
- 確かにこの世界のおらはそうなっちまった…
それは言いわけできねぇだ。▼
でも…今起きている事は…
既に終わっちまった事だか?▼
おらが死ぬと決めつけて、
元の世界に返して、▼
おらが来たことで状況が良くなる
可能性を諦めるんだべか?▼
- [シャンブレー]
- それは…▼
- [ドニ]
- 少しでも可能性があるなら、
おらは決して諦めねぇだ!▼
確かに今できる事は
限られているかもしんねぇ!▼
だども、それに向かって
最大限、力を振り絞ることが…▼
おら達のすべき事なんじゃないだか?
諦めたら、希望すらなくなるだ。▼
作物の実る畑だって、諦めて
耕さなかったらただの土なんだべよ?▼
- [シャンブレー]
- …ふふ、なんだよそれ。
父ちゃんらしい例え話だな。▼
そう言えば俺…
父ちゃんの作ったニンジン、大好きだった。▼
この荒れ果てた地でも、
父ちゃんは諦めずに▼
みんなのための野菜を作り続けてた…▼
そうだよな…俺も、諦めたりしない。
俺は俺の、できることをする!▼
父ちゃん、改めて頼むよ…!
俺は宝玉を持って国に戻る!▼
そのために…
力を貸してくれるか?▼
- [ドニ]
- もちろんだべ!▼
シャンブレー†
- [シャンブレー]
- あれがこの世界の俺か…▼
あいつも絶滅せずに
生き残ってきたんだな。▼
よーし、せっかくだから声をかけて
励ましてやろう!▼
…ん?
でも待てよ。▼
俺のことだから目の前にいきなり
自分が現れたら驚いて絶滅するんじゃ…▼
だ、ダメだダメだ!!▼
せっかくここまで生き残ってきた俺に、
そんな仕打ちはあんまりだ!!▼
やっぱり、なるべく近づかずに
見守っていよう…▼
…………▼
…なぁ、異界の俺。
俺も自分の世界で必ず生き残るから…▼
お前も最後まで生き残って、▼
死ぬ危険なんて全く感じないような、
平和で素晴らしい世界を作ろうな…!▼
- (シャンブレー退場、異界のシャンブレー登場)
- [異界のシャンブレー]
- …………▼
ああ。そうだな…▼
コメント(誤字・脱字報告)†
- ウードのお父さんがマイユニのときの会話だけ抜けてますね。 --
Last-modified: 2013-09-23 (月) 23:00:33