[広告]

クロム†
ソール†
ソール→クロム†
- [ソール]
- ふぅ…この辺は片付いたかな。▼
- [クロム]
- すごいじゃないか、ソール。
大活躍だな。▼
- [ソール]
- いやぁ、それほどでも。たまたま、
戦いやすい敵だっただけだよ。▼
- [クロム]
- いや、以前と比べても、
随分頼もしくなったと思う。▼
厳しい状況でも安心して
任せられるから助かっているぞ。▼
他のみんなからも、
同じような声を聞いているしな。▼
- [ソール]
- そ…そんなぁ。褒めすぎだって。
て、照れるじゃないか。▼
でも、そう言ってもらえるのは、
やっぱり嬉しいな。▼
- [クロム]
- 謙遜する必要は無いだろう。
それだけの成果を上げているんだからな。▼
- [ソール]
- よーし、そこまで言われたら、
もっともっと頑張らなくちゃね。▼
これからは騎士として、王子クロムを
全力で守らせてもらうよ!▼
- [クロム]
- ああ! 頼む。
信頼しているぞ。▼
- [ソール]
- ほ、ほんとに…!?▼
うわぁ、クロムにそこまで言われると
何だか嬉しいな。▼
が、がんばらなくちゃ…
よし、よーし…▼
- [クロム]
- えっ…? お前、急に動きが
ぎこちなくなったけど…大丈夫か?▼
- [ソール]
- だ、大丈夫に…き、決まってる
じゃない…かっ!▼
- (ソール退場)
- [クロム]
- 本当か…? 変にプレッシャーに
感じなければいいんだが…▼
クロム→ソール†
- [ソール]
- はぁ…はぁ…▼
- [クロム]
- 大丈夫だったか!?
ソール!?▼
- [ソール]
- へ、平気…平気!
今は敵を倒さなきゃ…!▼
- [クロム]
- 待て! 深追いするな!▼
- [ソール]
- で…でも敵がまだいるのに!▼
- [クロム]
- いいから少し落ちつけ!▼
- [ソール]
- !!▼
…ご、ごめん、
せっかく頼ってくれたのに…▼
- [クロム]
- ソール、
肩に力が入りすぎてるんじゃないか?▼
上手くやろうと意気込み過ぎて、
空回りしているように見えるぞ。▼
- [ソール]
- そ、そうだよね…
こんなんじゃ、騎士失格だ…▼
- [クロム]
- ソール…?▼
- [ソール]
- ちょっと褒められたからって、すぐこれだ。
やっぱり僕ってこういう男なんだよ…▼
自分に力がないのがわかってるから、
背伸びして何とか認められようって…▼
必死にあがいてその結果失敗するんだ…▼
- [クロム]
- そうか…やはりそうだったのか。▼
すまない、お前の動きが固いのは
俺が余計なことを言ったせいだな。▼
だがソール、いいか?
無理に背伸びをする必要なんてないんだ。▼
- [ソール]
- クロム…▼
- [クロム]
- あの後で、俺も気づいたんだ…▼
俺はただお前に、俺を守る騎士で
あってほしいんじゃない。▼
お前には、俺と共に戦う
仲間であって欲しいんだ!▼
- [ソール]
- そう言ってくれるのかい…
ありがとう、クロム…▼
- [クロム]
- いや、感謝するのは俺の方だ。
これからもよろしく頼む。▼
仲間として、な?▼
- [ソール]
- うん、任せて!▼
…って、これでまた
力みすぎちゃダメなんだよね。▼
もちろん、これからは
自分のできる範囲でがんばるよ。▼
- [クロム]
- ああ。▼
- [ソール]
- ふぅ、なんだか気が抜けたら
お腹が空いてきちゃったなぁ…▼
- [クロム]
- はははっ。いきなりか?
切り替えの早いやつだ。▼
そういう所も含めて、
お前らしいのが一番だな。▼
リヒト†
リヒト→クロム†
- [リヒト]
- クロムさん、ちょっと待って!▼
- [クロム]
- …? どうした?▼
- [リヒト]
- 服の裾が汚れてるよ!
ちょっとじっとしてて!▼
- [クロム]
- あ、ああ、すまない。▼
…もういいか?▼
- [リヒト]
- うーん…
あ、その剣よく見せて。▼
- [クロム]
- 構わないが、急いでくれ。
敵が迫っているんだからな。▼
- [リヒト]
- …やっぱり、ちょっと錆が出てる。
すぐ落とすから少し待ってて。▼
- [クロム]
- いや、今はそんなことをしてる
場合では…▼
…おいリヒト? なぜそんなに
俺に構おうとするんだ?▼
- [リヒト]
- 僕がクロムさんに憧れてるって
知ってるでしょ?▼
だから、こうして傍にいて行動を見ていたり、
お世話をしたりしていれば、▼
少しでもクロムさんに
近づけるかもしれないと思ったんだ。▼
- [クロム]
- そ、そうなのか…? だが正直なところ、
あまり参考にはならないと思うぞ。▼
- [リヒト]
- そんなことないよ!
ダメって言われても続けるからね!▼
- [クロム]
- まぁ…好きにすればいい。
だが戦いの邪魔にはならないようにしろよ?▼
- [リヒト]
- うん、ありがとう!▼
クロム→リヒト†
- [リヒト]
- はぁ…はぁ…▼
- [クロム]
- リヒト、辛そうだが大丈夫か?▼
- [リヒト]
- …だ、大丈夫!▼
クロムさんの側にいて、
ちゃんとお世話するんだから!▼
- [クロム]
- 無理はするなよ?
ここはイーリスよりも暑い気候だ。▼
しかも足下が砂地で
余計に体力が奪われる。▼
体力のないお前が、俺の動きに
合わせて付いてくるのは厳しいだろう。▼
- [リヒト]
- そ、そんなことない…僕は…
クロムさんについていくんだ…▼
クロムさんみたいに強くなって、
みんなの役に立つ…ん…だ…▼
ううっ…▼
- (リヒト倒れる)
- [クロム]
- リヒト!▼
- (暗転)
- [リヒト]
- …ご、ごめんなさい…
迷惑かけちゃって…▼
- [クロム]
- ああ、まったくだ。▼
どんなに背伸びをしても、
結局お前はまだ子供なんだ。▼
体力的にも、精神的にもな。▼
- [リヒト]
- くっ…!▼
- [クロム]
- そう言われると悔しいだろう?▼
- [リヒト]
- えっ…? うー…ん。▼
- [クロム]
- それは相手に言われるからだ。▼
お前に今必要なのは、子供と言われて
反抗することじゃない。▼
自分は子供だと認めた上で、急がず
遠い将来を見据えること…じゃないか?▼
己を見つめ直す努力…それが、
大人になる第一歩だと思うぞ。▼
- [リヒト]
- 自分を子供だと認めること…▼
- [クロム]
- 大丈夫、
お前ならすぐ大人になれるさ。▼
実力は認めているからこそ、こうして
共に戦っているんだぞ?▼
- [リヒト]
- ク、クロムさん…!▼
- [クロム]
- よし、もう立てるか?
まだ戦いは続く。無理せず頑張れよ。▼
- [リヒト]
- あ、ありがとう…!▼
- [クロム]
- よしよし、その意気だ。▼
- [リヒト]
- ちょ、ちょっと!
頭クシャクシャに撫でるのやめてよ!▼
本当に子供扱いじゃないっ!▼
- [クロム]
- はははっ。よし、その元気があれば
大丈夫だな。行くぞ!▼
- [リヒト]
- う、うんっ!▼
ティアモ(ティアモが独身)†
ティアモ→クロム†
- [ティアモ]
- 真夏の砂浜か…いいわね…
この雰囲気、ロマンチックで…▼
あの人と二人っきりで、ここに来られたら
きっと幸せなんだろうな…▼
…はっ!? ダメダメあたしったら、
身を引くって決めていたはずなのに…!▼
- (クロム登場)
- [クロム]
- 何を引くって?▼
- [ティアモ]
- ひえっ!? ク、クロム様!?
な、ななな、何でもございません!▼
- [クロム]
- ん…?
何か焦っていないか?▼
- [ティアモ]
- い、いえいえ…!
全くそのようなことは…!▼
- [クロム]
- そうか…? ま、まぁいい…▼
いや…しかしティアモ…
ここは暑いな。▼
- [ティアモ]
- そ、そそ…そうですね…▼
は…はぁ…はぁ…▼
- [クロム]
- お前、息が荒いぞ!?
やっぱり暑くて息苦しいのか…!?▼
- [ティアモ]
- い、いえその…!
こ、これは暑いのではなく、▼
突然すぎる幸運に
心の準備が追いつかないと申しますか、▼
クロム様と珍しくお話できて
歓喜に打ち震えていると申しますか…!▼
- [クロム]
- …?▼
- [ティアモ]
- え、えっとすみませんあたし
突然、何を変なことをっ!!▼
- [クロム]
- …俺が話しかけるの、
そんなに珍しかったか?▼
- [ティアモ]
- い、いえっ! クロム様は
あたしのような下々の者にも▼
いつも優しく接して下さいます!
だ、だから珍しいなんてことはないのですが、▼
あたしとしてはやっぱり
もっとお話してみたいなーと…▼
…はっ! だからダメよ!
身を引くって決意し直したばかりなのに!▼
- [クロム]
- お前は何を言っているんだ…?▼
- [ティアモ]
- す、すみません…!▼
あたしったらやっぱり熱気にやられて、
ちょっと頭がクラクラしているみたいで…▼
- [クロム]
- なに!? そういうことは早く言え!
歩けるか、ティアモ!?▼
さあ、俺の腕に掴まれ!
日陰まで連れていってやるから!▼
- [ティアモ]
- う、腕に!?
クロム様の腕に、あたしが…!?▼
そ、そんなの嬉しすぎて…
このまま…死んでしまいそう!▼
- [クロム]
- ティアモ!? 死ぬな!
意識を確かにしろ!▼
- [ティアモ]
- は、はい大丈夫です!
クロム様の前では死にません!▼
で、では失礼して腕に…
腕に……▼
…………▼
…………▼
- [クロム]
- どうした? 掴まらないのか?▼
- [ティアモ]
- や、やっぱりダメだわ…!!
クロム様にこの手で触れるだなんて!▼
そんなこと、想像しただけで
もう、もう…!▼
- (ティアモ倒れる)
- [クロム]
- えぇっ!? お、おいティアモ!?
しっかりしろ! ティアモ!!▼
ティアモーーーっ!!?▼
クロム→ティアモ†
- [ティアモ]
- あ、あたしとしたことが
まさか本当に倒れてしまうだなんて…▼
クロム様の前でこのような失態を…!
フィレイン様が知ったらなんて言うか…▼
この失敗は戦闘で挽回するしか
ないわね! よーし…!▼
- (クロム登場)
- [クロム]
- ティアモ! お前そんな状態で
また日差しの強いところに出てくるなんて、▼
何を考えているんだ!▼
- [ティアモ]
- ひえぇ、クロム様!?
きょ、今日はよくお会いしますね…▼
- [クロム]
- よくお会いしますねじゃない!
お前が心配で近くにいたんだ。▼
またさっきのように倒れでもしたら
危ないからな。▼
- [ティアモ]
- !! あ、ありがとうございます…
あたしのために、嬉しい…▼
でもすみません、あたし一人で
休んでいるわけにはいきませんので。▼
- [クロム]
- …お前のその真面目な所は
認めている。▼
だが、俺はもっとお前には
自分のことを大事にして欲しいんだ。▼
- [ティアモ]
- えっ…?▼
- [クロム]
- 自分に厳しくするのはお前の良い所だし、
その実力にはいつも助けられている…▼
だが体調が悪い時くらいは…
ゆっくり休んでいて欲しい。▼
少しくらい俺に甘えてくれても
いいだろう…?▼
- [ティアモ]
- ク、クロム様…
ありがとうございます…▼
- [クロム]
- わかってくれたならいい。
さあ、早く日陰に戻るんだ。▼
次に倒れても、もう運んでやらないぞ?▼
- [ティアモ]
- はい…すみません…▼
…って、運ぶ!?
運ぶって、あたしをですか?▼
クロム様、ここまであたしを
運んでくださったんですか…!?▼
- [クロム]
- あぁ、そうだが。▼
- [ティアモ]
- えぇーーーーっ!?
す、すみませんクロム様!▼
本当に申し訳ありません…
お、重かったですよね…?▼
- [クロム]
- えーっと…そうだな…▼
- [ティアモ]
- あぁすみませんやっぱり
言わなくてもいいです!!▼
クロム様の体感的に重かろうが軽かろうが
あたしの罪悪感は消えません!▼
あの、やっぱりあたし戦ってきます!
もう大丈夫ですから!!▼
- [クロム]
- 本当か?▼
- [ティアモ]
- はい! 今から日陰に戻っても
自己嫌悪で死んでしまいそう…▼
…じゃなくて、▼
体を休めた分、いつもより
多くの敵をせん滅できそうなんです!▼
砂浜の平和は
あたしが守ってみせますから!!▼
- [クロム]
- そ、そうか?
なら頼んだぞ。▼
- [ティアモ]
- はい!▼
- (ティアモ退場)
- [クロム]
- …ふぅ。ティアモは俺が話しかけると
いつもあんな調子だな。▼
あいつのことだから、天馬騎士として
俺に気を遣いすぎているのかもしれないが…▼
今日は特に変だったから
さすがに心配だな。▼
まぁ、しばらくは無理をしないよう
見ていてやることにするか。▼
- (クロム退場、ティアモ再登場)
- [ティアモ]
- はぁ…久しぶりにお話ししちゃった…
クロム様、優しかったなぁ。▼
………▼
でも、あの人はもう別の人を
見ているんだから…▼
幸せだなんて…思っちゃだめなの。
いつかは諦めないといけない。▼
わかってる。
わかってるのよ…▼
………▼
…さ。余計なことは考えないで、
賊の討伐に専念しましょう…!▼
スミア†
リズ→スミア†
- [リズ]
- スミアさん!
海だよ、遊ぼうよ!▼
- [スミア]
- リズさん、ダメですよ。
遊びに来たわけではないのですから。▼
- [リズ]
- え~! だってこの、青い空、白い砂浜、
…そしてこの透き通った海!▼
ここで遊ばないで何をするの!▼
- [スミア]
- はしゃぎすぎですよ、リズさん。
もう少し戦士としての自覚をもった方が…▼
- [リズ]
- って言いながら、スミアさんだって
水着を取り出してるじゃない!▼
- [スミア]
- えっ!?
…えと、その、こ、これは。▼
…そ、そうです!
ここでは水の中での戦闘も予想されます!▼
そうなった場合、やはり動きやすい方が
有利じゃないですか!▼
- [リズ]
- 水着を着て上から鎧を着ても、
ぜんぜん意味ないと思うけど…▼
- [スミア]
- そ、それは…▼
- [リズ]
- それにスミアさん、
行商人さんから水着を買う時、▼
すごーく楽しそうに
選んでたじゃない?▼
戦闘で着るだけなら、
可愛さはいらないよねー?▼
- [スミア]
- う、うぅ…それは…▼
せっかくだから、かわいい女の子の格好、
してみたいなぁと思って…▼
それに、元いた世界にはこんな
水着なんてもの、ありませんでしたし…▼
でも、確かに私もはしゃいでいましたね…
ごめんなさい…▼
- [リズ]
- えっ、別に謝らなくてもいいよー!
女の子だもん、仕方ないよ!▼
でもさ、せっかく買ったんだし、
後でちょっと試着してみようよ!▼
戦士には休息も必要だよ!▼
- [スミア]
- …そうですね。わかりました。
ありがとうございます、リズさん。▼
スミア→リズ†
- [リズ]
- …はぁ。やっぱり
見栄は張るもんじゃないね。▼
せっかく大人っぽい
水着を選んだのに、▼
ぶかぶかすぎて
着れたものじゃなかったよ…▼
- [スミア]
- 私も、選んだのがあんなに
小さい水着だなんて思いませんでした…▼
いくらかわいくても、
着られないんじゃ意味が無いですよね…▼
- [リズ]
- ほんとにそうだよね…▼
っていうか…スミアさん、
さっき着替えてる時に思ったんだけど、▼
スミアさんて結構スタイルいいよね。
わたし、あんまり胸が無いからうらやましくて…▼
ね、実際のところ
どれくらいあるの?▼
- [スミア]
- ど、どれくらいって…
そんなこと言えませんよ!▼
- [リズ]
- えー、女の子同士なんだしいいでしょ?
誰にも言わないから! ね?▼
- [スミア]
- う、う~ん。
…内緒ですよ?▼
- [リズ]
- うん! 約束する!▼
- [スミア]
- 私は…▼
- [リズ]
- …………▼
- [スミア]
- …………▼
- [リズ]
- …ま、まだかな?▼
- [スミア]
- す、すみません…
やっぱり言えませんよ…!▼
- [リズ]
- ええ~!! ここまで
引っ張ったんだからちゃんと教えてよ~!▼
- [スミア]
- そ、そんなぁ…▼
…あっ、そうだリズさん!
水着、交換しませんか?▼
- [リズ]
- …えっ?
あぁー! それ、いい考えかも!▼
それならきっとお互いサイズが合うし、
可愛く着られそう!▼
- [スミア]
- ですよね!▼
それなら早く戦いを終わらせて、
また着替えに行きましょうよ!▼
- [リズ]
- うんっ!▼
…って、あれ?
なんか上手くごまかされたような…▼
オリヴィエ†
オリヴィエ→リズ†
- [リズ]
- オリヴィエさーん!
戦いが終わったら泳ぎに行こうよ!▼
- [オリヴィエ]
- え、で、でも…
は、恥ずかしいです~。▼
- [リズ]
- え? もしかして…
水着になるのが恥ずかしいの?▼
- [オリヴィエ]
- は、はい…▼
- [リズ]
- 踊りは平気なのに?▼
- [オリヴィエ]
- 踊りはお仕事なので平気です…▼
でも、自ら好き好んで水着になるのは
恥ずかしいです…▼
- [リズ]
- でも踊り子の衣装も
あんまり変わらない際どさだよね…?▼
- [オリヴィエ]
- え…そうでしょうか…?▼
- [リズ]
- それにわたし、オリヴィエさんには
水着がすごく似合うと思うんだけどな~。▼
- [オリヴィエ]
- あ、ありがとうございます…▼
そういえば、さっきアンナ商会の
お店でも水着を勧められました…▼
店主さんに、踊り子なら
派手なほうがいいよねって言われて、▼
なんというか…すごいのを
たくさん渡されちゃいまして…▼
- [リズ]
- あはは! なんか目に浮かぶなぁ。
でも、すごいのってどんな感じ?▼
- [オリヴィエ]
- あの…その…
ス、スケスケとか…▼
- [リズ]
- ス、スケスケ!?▼
- [オリヴィエ]
- あとは、穴あきとか…▼
- [リズ]
- あ、穴あき!?
どこに穴があいているんだろ…?▼
- [オリヴィエ]
- それは聞かないでください~。▼
- [リズ]
- でもさ…たくさんあるなら、
一着ぐらい普通の水着もあったでしょ?▼
- [オリヴィエ]
- ええと…どうだったでしょう?
あんまり覚えていないです…▼
- [リズ]
- じゃあ見に行こうよ! それに…
恥ずかしがってちゃダメだと思うんだ。▼
オリヴィエさんは人に見られるのが仕事だし、
克服するいい機会だと思って、ね?▼
- [オリヴィエ]
- うぅ…そ、そうですね。▼
せっかくですし、
いくつか買ってみましょうか…▼
- [リズ]
- うん!
その調子、その調子!▼
リズ→オリヴィエ†
- [リズ]
- オリヴィエさんが水着で出てきたら、
海が真っ赤に染まったね…▼
男の人たち、そりゃもう噴水かってくらい、
見事な鼻血だったよね。▼
- [オリヴィエ]
- …私、恥ずかしすぎて、
もう人前に出られません…▼
- [リズ]
- あらら…逆に恥ずかしがり屋さんが
悪化しちゃったね…▼
- [オリヴィエ]
- うぅ…!!
も、もう私を見ないでください~。▼
- [リズ]
- でもさ、
まぁ良い事だってあったよね?▼
賊の人達がいい感じに倒れてくれたから、
その隙を突けたでしょ?▼
- [オリヴィエ]
- ま、まぁ…そうですけど。▼
- [リズ]
- でもショックだったな~。▼
オリヴィエさんの買った沢山の水着…
全部わたしにはサイズが合わないんだもん…▼
そんなに差があるようには
見えなかったのにな…▼
- [オリヴィエ]
- リ…リズさんもまだ成長期ですから!
今後はもっと良い感じに成長しますよ~!▼
- [リズ]
- 良い感じって…、どんな感じ?▼
- [オリヴィエ]
- はい…えと…その…それは。▼
- [リズ]
- オリヴィエさん、
適当に言ってない?▼
- [オリヴィエ]
- ええと、そ、その…あっ!▼
エ、エメリナ様ですよ!
そのうちエメリナ様のように▼
包容力のある大人の魅力を持った
女性に成長できますって!▼
- [リズ]
- ほ、ほんと!?▼
- [オリヴィエ]
- 本当です本当です!▼
- [リズ]
- わたし…お姉ちゃんに
全然似てないって言われてるのに…?▼
- [オリヴィエ]
- えっ…!?▼
- [リズ]
- いいんだもん!
似てなくたって!▼
わたしはお姉ちゃんを超えるくらい、
大人の女性になってみせるんだもん!▼
- [オリヴィエ]
- そ、そうですよ!
きっとなれますよ!▼
は…はぁ。
本当に泣きたいのは私なのに…▼
フレデリク†
ヴェイク†
ヴェイク→フレデリク†
- [ヴェイク]
- ひゃっほーい!
海だぜ海! すげーなぁ、おい!▼
青い空、白い雲!
さっさと片付けて楽しもうぜ!▼
- [フレデリク]
- ヴェイクさん、少しはしゃぎすぎなのでは?
まだ戦闘中ですよ?▼
心を浮つかせていると、思わぬ油断が
命取りということにもなりかねません。▼
- [ヴェイク]
- わかってるわかってる。
やるこたぁ、ちゃんとやるって!▼
その上で、この海をめいっぱい
楽しもうって言ってんじゃねーか。▼
お前もそんなしかめっ面ばっかしてねーで、
もうちょっと楽しそうにしろよ。▼
- [フレデリク]
- ですから、まだ戦闘中で…▼
- [ヴェイク]
- あんだよ…我らが自警団副長は
遊び心ってやつがわかってねぇなぁ…▼
そうだ、そんな堅苦しいカッコしてっから、
頭まで固くなっちまうんだよ。▼
暑いんだから鎧なんて脱いじまえって。
もっと開放的になろうぜ!▼
俺様みたいによ!▼
- [フレデリク]
- 年中裸に近い恰好の貴方に言われても…▼
- [ヴェイク]
- 細けぇこと言ってんなって!▼
お前には聞こえないのか!?
海が俺様たちを呼んでるんだぜっ!▼
- [フレデリク]
- ……▼
- [ヴェイク]
- どうした? そんな辛気くせぇ顔して?
腹でも痛いのか?▼
- [フレデリク]
- …いいでしょう、わかりました。▼
- [ヴェイク]
- おっ、その気になったか?
よし、この俺様が海での遊び方ってもんを―▼
- [フレデリク]
- そこに直りなさい!▼
- [ヴェイク]
- な、なんだよ、そんな
おっかねぇ顔して…▼
- [フレデリク]
- あまりにあまりなその態度…
私も堪忍袋の緒が切れました!▼
これから、貴方に戦士たるものの
何たるかを叩き込んで差し上げます!▼
灼熱の大特訓です!▼
- [ヴェイク]
- なっ、なにーっ!?▼
フレデリク→ヴェイク†
- [ヴェイク]
- はぁ…はぁ…▼
くっそぉ…なんで俺様が
砂浜を走るはめになるんだよ…▼
フレデリクの奴、キレたらあんな
こえーとは思わなかったぜ…▼
- [フレデリク]
- 何を休んでいるのです!▼
足を止めないでください!
はい、1、2、1、2!▼
- [ヴェイク]
- 走りながら後をついてくんじゃねぇよ!
鎧着てんのにすげぇ速いなおい!▼
- [フレデリク]
- はい、無駄口を叩かない!
ほら、1、2、1、2!!▼
- [ヴェイク]
- ん、んなこと言ったってよぉ、
こう砂浜に足を取られちゃ…▼
- [フレデリク]
- そうです。砂浜での走り込みは、
通常の何倍も足腰に負担がかかります。▼
だからこそ、特訓と言えるのですよ!▼
- [ヴェイク]
- くっ、くっそぉ…
で、でももう走れねぇよ…!!▼
ぐぁっ…ちょ、ちょっと休憩!
限界だ限界!▼
はぁっ…はぁっ…!
- [フレデリク]
- 運動というものは、
限界の更に一歩先…!▼
あと一歩、もう少し頑張った所から
身となり、力になるものなのですよ?▼
はい、もう少しですから
頑張りましょう!▼
- [ヴェイク]
- そ、そんなこと言って、
さっきからずっと走りっぱなしじゃねぇか!▼
はぁっ…はぁっ…▼
た、頼む…! 少しだけでいいから、
泳ぎに行かせてくれ…!▼
このままじゃ、
汗と暑さでひからびちまう!▼
- [フレデリク]
- やれやれ…仕方ないですね。▼
- [ヴェイク]
- いいのか!?
戦闘中に泳ぐんだぞ!?▼
- [フレデリク]
- ええ。では、この重りを付けてください。
水中はまたとない特訓の場になりますからね。▼
- [ヴェイク]
- も、もう勘弁してくれ~!▼
カラム†
カラム→フレデリク†
- [フレデリク]
- おや、カラムさん。▼
- [カラム]
- わっ…びっくりした…
僕に気づくなんて、さすがフレデリクだね…▼
- [フレデリク]
- ん? どういう意味ですか?▼
- [カラム]
- ううん…いつものことだよ。
僕、存在感がないから…▼
気付いてくれてありがとう…▼
- [フレデリク]
- いえ、礼には及びませんよ。▼
私は貴方のことを注目していますし、
評価もしています。▼
これまで、守り手としての貴方の働きに
何度助けて頂いたかわかりませんし…▼
- [カラム]
- そう言ってもらえて嬉しいよ…▼
- [フレデリク]
- そんなことよりもカラムさん。
貴方は大丈夫だとは思いますが、▼
いくら海にいるからと言って、
あまり気を緩めてはいけませんよ?▼
- [カラム]
- 何かあったの?▼
- [フレデリク]
- 賊との戦闘に乗じて…どうも
良からぬ小悪党が紛れ込んでいるようです。▼
…我々は軍の中でも重要な守り手。
常に気を抜かないよう心がけて下さい。▼
- [カラム]
- !! わかったよ…!▼
- [兵士]
- お話し中、失礼致します!
フレデリク様にお伝えしたい件が…!▼
- [フレデリク]
- どうしたのですか?▼
- [兵士]
- はっ! 窃盗事件です!
一般の兵が金品を盗まれたと…!▼
- [フレデリク]
- やはり、金品目当てでしたか。▼
- [カラム]
- 小悪党って…そいつかい?▼
- [フレデリク]
- ええ、そうです。
すぐに現場に向かいましょう。▼
- (フレデリク退場)
- [カラム]
- 僕も行くよ…!▼
フレデリク→カラム†
- [フレデリク]
- では、犯人の身柄は任せます。
しかるべき処置を。▼
- [兵士]
- はっ! ご協力感謝します!▼
- [フレデリク]
- ………▼
本当にありがとうございます、
カラムさん。▼
- [カラム]
- …いや。僕は…そんな。▼
- [フレデリク]
- そんなに謙遜しないでください。
貴方が犯人を捕まえたのですから。▼
もし取り逃がしていたら、
我々の警護が甘いと▼
皆さんに笑われてしまう所でした。▼
- [カラム]
- うん。僕も役に立てて良かったよ。▼
- [フレデリク]
- それにしても、よくあっさり
犯人を捕まえられましたね。▼
- [カラム]
- それは…ほら…僕、
やっぱり存在感がないから。▼
戦場から離れたところで
立ってただけなんだ。▼
そうしたら、怪しい男が
目の前を通り過ぎていって…▼
全然こっちには気づいてなくて…そのまま、
後ろから近付いて簡単に捕まえられたんだ。▼
- [フレデリク]
- なるほど…やはりカラムさんのそれは、
一種の才能なのですね。▼
- [カラム]
- そ、そんなこと…▼
- [フレデリク]
- そういえば以前も、▼
自警団のアジトに忍び込もうとした賊を
カラムさんが捕らえたことがありましたね。▼
- [カラム]
- う、うん…あの時は賊が
昼寝してた僕に気づかなくて…▼
- [フレデリク]
- それらは全て貴方の力の賜物です。
我々はこれほど助けられているのですから。▼
…これからも、
よろしくお願いしますよ。▼
- [カラム]
- あ、ありがとう…
そんな風に言われると…嬉しいな…▼
リベラ†
リベラ→フレデリク†
- [フレデリク]
- リベラさん…実は貴方に
相談したいことがあるのです。▼
- [リベラ]
- 改まって、なんでしょう?▼
- [フレデリク]
- 私は罪深き者…!
それはわかっているのです…▼
ああ…神よ…▼
- [リベラ]
- 落ち着いてください、フレデリクさん。
神に懺悔したい、ということですか?▼
- [フレデリク]
- ええ、そうです。そうなのです。▼
- [リベラ]
- わかりました。お聞きしましょう。
もちろん、あなたから伺ったお話は、▼
誰にも口外などしません。
安心して懺悔なさってください。▼
- [フレデリク]
- はい…実は…▼
主君への忠誠心が
溢れすぎて止らないのです!▼
そのせいで、クロム様やリズ様に
嫌われてしまったのではないかと…▼
- [リベラ]
- は、はぁ…しかし、忠信は
良いことなのではありませんか?▼
- [フレデリク]
- そうでしょうか…▼
- [リベラ]
- とりあえず伺いましょう。▼
- [フレデリク]
- まずひとつ…日々の士気を上げるため、
自分の天幕内に、▼
クロム様やリズ様の肖像画を
たくさん飾っていたのを知られ、▼
お二人に困った顔をされてしまいました。▼
- [リベラ]
- …………▼
- [フレデリク]
- ふたつめ。クロム様の下着にほころびを
見つけたので、縫って直していたところ…▼
これもまた、そこまでやらなくていいと
怒られてしまいました…▼
- [リベラ]
- な、なんと…▼
- [フレデリク]
- みっつめ。肌寒い日に、足が冷えてはと
リズ様の靴を私の胸元で暖めておきました。▼
しかし、それもやり過ぎだと言われ…▼
- [リベラ]
- た、確かにそれはちょっと、
度を超しているかもしれませんね…▼
- [フレデリク]
- いえ、今お話ししたのは、
私の懺悔のほんの一部に過ぎません。▼
思いつくだけでも、あと百二十程…▼
- [リベラ]
- 自覚がないものも含めると、
大変な数になりそうですね…▼
- [フレデリク]
- ええ。ですから、ナーガ様のお力で
なんとかなりませんでしょうか!?▼
- [リベラ]
- それはもはや、ナーガ教ではなく
イーリス王家教ですね…▼
これはもう、
一度離れてみるしかないのでは?▼
- [フレデリク]
- ぐっ…! そ、それは…!▼
- [リベラ]
- 距離を置くことで見えてくるものも
あるのではないですか?▼
- [フレデリク]
- わ、わかりました…やってみます…▼
フレデリク→リベラ†
- [フレデリク]
- はぁ…▼
- [リベラ]
- フレデリクさん?▼
- [フレデリク]
- ふぅ…
はぁぁ…▼
- [リベラ]
- フレデリクさん!
フレデリクさん!▼
- [フレデリク]
- はぁ…クロム様…リズ様…▼
- [リベラ]
- 大声を上げても全然聞こえていない…
肩を揺すっても気づく様子はない…▼
いったいどうすれば
耳を貸してもらえるのでしょうか…▼
………▼
仕方ありません、
神よ、腕力に訴える私にお許しを…!▼
- [フレデリク]
- い、痛いっ!▼
は…!?
おや、リベラさんではありませんか。▼
なんですか、突然叩くなんて
あんまりではありませんか?▼
- [リベラ]
- それはこちらが言いたいくらいです。▼
戦闘中にそんな風に呆けていては、
危ないですよ?▼
- [フレデリク]
- た、確かに…すみません。▼
主君と距離を置こうと
努力していたのですが…▼
かえってそのことばかり
考えてしまって…▼
- [リベラ]
- やれやれ…本当に重症ですね。▼
これはもうゆっくり
改善していくしかないでしょう。▼
- [フレデリク]
- し、しかし、それではまた
クロム様やリズ様に嫌がられてしまうことに…▼
- [リベラ]
- 大丈夫ですよ。▼
先ほど、お二人にそれとなく
話を伺って参りました。▼
もちろん、懺悔の内容は
伏せてありますのでご安心を。▼
- [フレデリク]
- えっ!?
…そ、それで、お二人は何と!?▼
- [リベラ]
- あなたに対して、特に怒っているだとか、
嫌っているというわけではなさそうです。▼
あまりに度を過ぎたことは勘弁して欲しいという
空気は伝わってきましたが…▼
あなたの忠誠心は、
十分理解しておられるようでしたよ。▼
- [フレデリク]
- ああ、なんとお優しい…▼
しかし…やはり私の方から
独り立ちすべきなのでしょうね。▼
- [リベラ]
- ええ、信頼や絆は大切なものですが、
それはお互いを尊重することが前提です。▼
- [フレデリク]
- わかりました!▼
これからは主君のご迷惑にならないよう、
誠心誠意、尽くさせて頂きます!▼
- [リベラ]
- ええ、そうなさるのが良いでしょう。▼
- [フレデリク]
- そうだ! さっそくこの決意を
お伝えしなければ!▼
クロム様、リズ様~!▼
- [リベラ]
- やれやれ…これはまだまだ、
時間がかかりそうですね。▼
ヴィオール†
ガイア†
ヴィオール→ガイア†
- [ヴィオール]
- ふう…戦の合間に嗜む
紅茶の味は格別だね。▼
- (ガイア登場)
- [ガイア]
- なんだ、ヴィオール。▼
お前、戦闘中だってのにティータイムか?
呑気なもんだな。▼
- [ヴィオール]
- おや、ガイアくん。▼
戦闘中とはいえ、
お茶を楽しむ余裕を忘れてはいけないよ。▼
それより、ひとつ
困ったことが起きてね。▼
紅茶に合わせる菓子を
切らしてしまったのだ。▼
- [ガイア]
- そりゃ可哀想にな。▼
じゃあ優雅なひとときは諦めて、
さっさと戦列に復帰してくれ。▼
- [ヴィオール]
- ふふん、諦めるだなんてまさか。
そこでだ。▼
君、菓子を用意したまえ。▼
- [ガイア]
- お前なぁ…なんで俺がそんなことを
しなくちゃならないんだ?▼
- [ヴィオール]
- 君はいつも砂糖菓子を
持ち歩いているではないか。▼
- [ガイア]
- 確かにそうだが…
今は戦いの最中だろ?▼
出せと言われてホイホイと
簡単に出せるもんじゃないし、▼
用意しろと言われてすぐ用意できるほど、
俺が見繕う菓子は安くないぜ。▼
- [ヴィオール]
- 高級品ということかい…?▼
- [ガイア]
- ああ。
独自の購入ルートがあるんだよ。▼
これはこれで苦労してるってのに…
さすが貴族様は苦労を知らねぇな。▼
- [ヴィオール]
- おやおや、つれないねえ。
では一体いくら欲しいんだい…▼
- (ガイア退場)
- [ヴィオール]
- ちょ、ちょっと君!?
人の話は最後まで…▼
ううむ…行ってしまったか。
やれやれ…▼
ガイア→ヴィオール†
- [ヴィオール]
- ガイアくん、ガイアくん。▼
- [ガイア]
- はぁ?
…なんだ、またお前か。▼
- [ヴィオール]
- 菓子はまだかね?▼
- [ガイア]
- ヴィオール…お前、言えば
なんでも出てくると思ってるだろ。▼
- [ヴィオール]
- そんなことは思っていないよ。
君への対価もきちんと考えている。▼
- [ガイア]
- へぇ…何をくれるってんだ?▼
- [ヴィオール]
- 菓子を用意してもらう代わりに、
金を用意すればいいのだろう?▼
望みの金額を言いたまえ。
手持ちで足りると良いのだが…▼
- [ガイア]
- 金さえ出せばいいと思ってんのか?▼
貴族ってやつはそうやって
なんでも金で解決しようとするんだな。▼
- [ヴィオール]
- ふぅむ…君の怒りは収まらないようだね。▼
- [ガイア]
- 俺は金があれば何でもできると
思ってる奴が一番嫌いなんだよ。▼
- [ヴィオール]
- しかし、貴族だろうがなんだろうが、
何かを手に入れる時に▼
対価として金を払うのは、
至極当然のことだと思うのだがね…▼
君も依頼を受けたらその対価として
何らかの報酬を要求するだろう?▼
- [ガイア]
- …なら、菓子を用意してやる報酬として、
お前のそのよだれかけをくれよ。▼
菓子を食うと口元がベタベタになるから、
それがあったら便利そうだ。▼
- [ヴィオール]
- このよだれかけ…いや、
このスカーフを、かい?▼
ううむ…
これは渡すわけにはいかないね。▼
- [ガイア]
- それじゃ、この話はナシだな。▼
- [ヴィオール]
- そうか…残念だよ。▼
私はただ、君と
お茶がしたかっただけなのだが…▼
- [ガイア]
- えっ…?▼
- [ヴィオール]
- 私は普段、あまり君と
話したことがなかったからね。▼
この砂浜の開放的な空気に乗じて
親交を深めたいと思ったのだよ。▼
せっかく砂糖菓子に合いそうな
銘柄も用意していたんだが…残念だよ。▼
- [ガイア]
- な…なんだ!
そういうことだったのかよ。▼
それならそうと…早く言えよ。▼
- [ヴィオール]
- ん? それは私とティータイムを
共にしてくれる気になったということかね?▼
- [ガイア]
- ま、まぁな…▼
- [ヴィオール]
- それなら良かったよ。▼
…だが約束は
後から果たすとしよう。▼
また敵が迫ってきているようだ。▼
- [ガイア]
- ちっ…仕方ないな。
ならさっさと仕事を終えるとするか。▼
- [ヴィオール]
- うむ。君と私で力を合わせて
敵を蹴散らそうではないか。▼
- [ガイア]
- ああ! いくぜ!▼
ヴェイク†
リヒト†
ヴェイク→リヒト†
- [ヴェイク]
- く~!! すげぇ日差しだな、おい!
今すぐ泳ぎ出したいくらいだぜ!▼
- [リヒト]
- うん…そうだね…▼
- [ヴェイク]
- お…? なんだお前?
こんなところに来てまで本読んでんのかよ!▼
- [リヒト]
- 勉強することはいっぱいあるからね。
僕はいつでもどこでも本を手放さないんだ。▼
- [ヴェイク]
- そんなんだと大きくなれねえぞ。▼
- [リヒト]
- 関係ないでしょ!▼
- [ヴェイク]
- だとしても、もう少し、
肩の力を抜いたらどうだ~?▼
- [リヒト]
- もう! 余計なお世話だよ!▼
せっかく勉強してるんだから
邪魔しないでよねっ!▼
- [ヴェイク]
- へいへい、そんなに頭使ってると
この暑さと相まって干からびちまうぞ。▼
- [リヒト]
- そうだね…僕はヴェイクさんみたいに、
頭の中まで筋肉でできてないからね。▼
- [ヴェイク]
- な、なにぃーーー!?▼
- [リヒト]
- でも…僕も本当はわかってるんだ。▼
本を読んでばかりいても
クロムさんのようにはなれない…▼
もっと鍛えて男らしく、
頼りがいのある人間になりたいな…▼
- [ヴェイク]
- クロムクロムって…お前の憧れる男の中に
俺様はいないのかよ…▼
- [リヒト]
- うーん、この際ヴェイクさんでもいいから
強くたくましくなりたいな…▼
- [ヴェイク]
- その言い方は釈然としねぇが…
よし、それじゃ…こうしたらどうだ?▼
お前はこれから訓練をしながら、
その分厚い本を読むんだ。▼
そうすりゃ、知識はつくし
筋肉もつくしで一石二鳥だろ?▼
- [リヒト]
- そうか、なるほど! ヴェイクさんも
たまにはいいことを言うね!▼
- [ヴェイク]
- ははは~!▼
って…『たまには』が余計だっ!!▼
- [リヒト]
- あはは、冗談だよ!
それじゃ、早速試してみようっと。▼
- [ヴェイク]
- …そうだ、リヒト。
お前が持ってる難しそうな本、▼
なんでもいいから俺様にも貸せよ。
俺様もお勉強とやらをしてみるぜ。▼
- [リヒト]
- うん、わかったよ。これからお互い
足りない所を高めていくんだね。▼
僕はもっと男らしくなる…
ヴェイクさんは頭が足りてない所を治す…▼
- [ヴェイク]
- だからその言い方を何とかしやがれー!!▼
リヒト→ヴェイク†
- [リヒト]
- じゅういち…じゅうにっ…▼
…う、うーん…▼
訓練しながら本を読むのって、
難しいなー。▼
これだと、文字がぶれて
気持ち悪くなってきちゃうよ…▼
困ったな…あっ、そうだ!▼
地面に本を置いて腕立て伏せを
しながら読むのはどうかな!?▼
よし、早速…よいしょっ…と。▼
ううーん…これをやると、
汗が落ちてページが汚れちゃうよ…▼
- (ヴェイク登場)
- [ヴェイク]
- リヒト君。▼
- [リヒト]
- あっ、ヴェイクさん。▼
本を読みながら運動するのは
けっこう難しいね…▼
…って、あれ? ヴェイクさん…
今、僕のことなんて呼んだの…?▼
- [ヴェイク]
- リヒト君と呼んだのさ。▼
- [リヒト]
- ええっ!? ど、どうしちゃったの?
ヴェイクさん!?▼
- [ヴェイク]
- なんだい、そんなに声を荒げたりして。
騒がしいよ、リヒト君。▼
- [リヒト]
- どうしたのって…何その話し方?
いつもと全然違うじゃない!?▼
- [ヴェイク]
- ふふ…俺様…いや、わたくしは本を読んで
一気に教養を身につけることができたのだよ。▼
知っているかい? 一般的な魔法には
火と風と雷の属性があるのだよ。▼
- [リヒト]
- 知ってるよ、それくらい!▼
- [ヴェイク]
- 他にも、闇魔法という一般の魔術士では
扱えない強力な魔法も存在していてね。▼
この魔法を最も得意とするのは、
ペレジアの者たちなのだけれど…▼
- [リヒト]
- あわわ…どうしよう!▼
言ってることは全然大したことないけど、
ヴェイクさんがなんか理知的になっちゃった!▼
このままじゃ、いつか
僕の座が奪われちゃうかもしれない!▼
- [ヴェイク]
- ふふふ…このように知的な
会話を楽しむのも清々しい気分と言えるよ。▼
これからは学者として生きていく人生も
悪くはないと思っているんだよ、はははは…▼
- [リヒト]
- えぇーーーっ!?
急に倒れちゃった!?▼
…だ、大丈夫!?
ヴェイクさん! ヴェイクさーん!?▼
- [ヴェイク]
- う…うーん…
頭、痛てぇ…▼
なんか悪い夢見てた気がするぜ…▼
- [リヒト]
- 普段やらないような事をして
頭に負荷をかけ過ぎたのかな…?▼
知識が許容量を超えちゃって
突然気を失っちゃったとか…?▼
- [ヴェイク]
- んん…? 俺様、一体どうしてたんだ?
リヒト、なんか知ってるか?▼
- [リヒト]
- い、いや…知らないよ。
突然倒れたからびっくりしたよ…▼
- [ヴェイク]
- そうか~。まぁどこも調子は悪くねぇし、
気にしなくても平気だな!よし!▼
- [リヒト]
- うーん、本人には黙っておこう…▼
ソール†
グレゴ†
グレゴ→ソール†
- [グレゴ]
- おい、ソール。こんなとこで、
なにボケーっとしてんだ?▼
- [ソール]
- ああ、グレゴ。
じっと遠くを見るの…好きなんだ。▼
水平線ってさ…
見ていて飽きないよね。▼
- [グレゴ]
- なんだぁ? 水平線!?
いくらなんでも年寄り臭くねぇか?▼
ほらよ! あの辺で肌をさらけ出し、
夏の日差しに浮かれてる女たちに▼
単身で乗り込んでいくぐらい
してみろってんだ!▼
- [ソール]
- ええっと…
確かに女性陣はいるけど。▼
僕には武器と武器を激しくぶつけ合う、
勇ましい姿しか見えないな…▼
- [グレゴ]
- …ああ、たとえが悪かった。
うちの女性陣はダメだ。おっかねぇ。▼
- [ソール]
- あはは…でもグレゴこそ、
海なのにあんまりはしゃがないんだね。▼
もっと喜んだり
騒いだりするものかと思ってたよ。▼
- [グレゴ]
- いや~、
俺はもうそんな年じゃないんだよ。▼
それなりにもう
落ち着いちまってさ…▼
こういうのは女が楽しそうにしているのを、
遠巻きに見てるだけでいんだよ。▼
飯食ったり酒飲んだりしながらな。
それもなかなかオツなもんだぜ?▼
- [ソール]
- そうなんだ。でも、どっちかっていうと、
僕もはしゃいだりするよりは▼
そっちのほうが気楽でいいかな。
…やっぱりおじさん臭い?▼
- [グレゴ]
- あ~、まぁ、ソールがいいなら
それでいいんじゃねぇか?▼
楽しみ方は人それぞれって事だ。▼
女の尻を追うのもよし、
のんびり海を眺めるのもよし、▼
仲間同士ぶつかりあって、
互いを高め合うのもよし、ってか。▼
- [ソール]
- そうだね。それじゃあ後で、
一緒に食事でもしない?▼
- [グレゴ]
- おっ! いいねぇ。ちょうど
メシ食う仲間が欲しいと思ってたところだ。▼
まだまだ若い奴には負けねぇぜ。▼
グレゴ→ソール†
- [グレゴ]
- うへぇ…気持ち悪…
ちょっとばかり食い過ぎたな…こりゃ。▼
- [ソール]
- グレゴ、顔色悪いよ。大丈夫?
お腹壊したなら薬あげるけど…▼
戦闘中の小休止とはいえ、
あんなに食べるのはどうかと思うよ?▼
- [グレゴ]
- そう言うお前こそ、かなり食ってたよな?
その割りに平気そうな顔しやがって…▼
優男っぽいが、
なかなか骨があるじゃねぇか…▼
ううっ…▼
- [ソール]
- あはは…
大食いとはよく言われるかな…?▼
- [グレゴ]
- くっそ~。俺もあと一回り若ければ
お前みたいに涼しい顔してるんだろうがな…▼
ううっ…しかもヤバい。
戦闘中だってのに眠くなってきやがった…▼
- [ソール]
- ええっ!?
それはさすがに緊張感ないんじゃない?▼
- [グレゴ]
- だから年取ると仕方ねぇんだよ~!▼
く、くそっ…
まぶたとまぶたが惹かれ合う…!▼
- [ソール]
- グレゴって本当におじさ…
いや…大人なんだね。▼
- [グレゴ]
- でもな…それだけじゃねぇぞ。▼
ちょっと食い過ぎるとな…
身体に余計な肉も付き出すんだぞ…▼
- [ソール]
- もうそれって中年ぶと…
いや、大人なんだね…▼
- [グレゴ]
- もういいって…
大人っていうか、おっさんだな。▼
まあ、こんなおっさんで良ければ、
いつでもメシに付き合うからよ。▼
- [ソール]
- うん、そうだね。
楽しかったから、明日でもいいよ。▼
- [グレゴ]
- う、うーん。
さすがに連日はきついな。▼
俺にもう少し、若さがあれば…▼
ミリエル†
スミア†
ミリエル→スミア†
- [ミリエル]
- …………▼
- [スミア]
- …………▼
…あの、ミリエルさん?▼
- [ミリエル]
- おかまいなく。▼
- [スミア]
- いえ、おかまいなくではなくて…
どうして私をじっと見ているんですか?▼
- [ミリエル]
- 私の事は存在しないと思ってください。
でないと、正確な結果が出ませんから。▼
- [スミア]
- 結果って…
何をしてるんですか?▼
- [ミリエル]
- 貴方を観察してるんです。▼
- [スミア]
- か…観察?▼
- [ミリエル]
- はい。貴方のそのドジっぷりや、
男性を惹きつける所作に興味があります。▼
- [スミア]
- えぇ!? ドジだとはよく言われますが…
男性を惹きつけてなんていません!▼
- [ミリエル]
- いいえ。貴方は自分の武器を理解している。
その上での作戦のはずです。▼
- [スミア]
- 私、そんな…
はしたない女じゃありません!▼
- [ミリエル]
- 意識していないのならなおさらです。▼
自然にやっているのなら、
それ自体が特殊な能力と言えるでしょう。▼
その守ってあげたくなるような色香が
雄を惑わせる生物としての特性…▼
貴方はそれを体現しているのです。▼
- [スミア]
- えっ…ええっ!?▼
- [ミリエル]
- さあ、私のことは気にせず、
思いきり色香を垂れ流してください。▼
- [スミア]
- ひ、酷いです! ミリエルさん…
私、本当はドジなのも治したいのに…▼
- [ミリエル]
- ああ…いいですね、その感じ。
泣き顔は男性の庇護欲を大いにそそります。▼
- [スミア]
- そ、そんな!!
…ミ、ミリエルさんのバカ~!!▼
- (スミア退場)
- [ミリエル]
- あっ、スミアさん…?▼
- (スミア転ぶ)
- [スミア]
- う、うぅ…砂まみれです…▼
- [ミリエル]
- ふむ…
やはり興味深いですね…▼
スミア→ミリエル†
- [ミリエル]
- スミアさん。▼
- [スミア]
- …な、なんですか?
また私を観察しに来たんですか?▼
- [ミリエル]
- いいえ。もうその必要はありません。
結果が出ましたので今回はその報告です。▼
- [スミア]
- 結果…ですか?▼
- [ミリエル]
- ドジな行動が無意識なものかどうか
調べさせて頂きましたが…▼
明らかに演出していますね。▼
- [スミア]
- え…!?
そ、そんな事ないですよ!▼
- [ミリエル]
- とぼけても無駄です。貴方…
先ほど鏡の前でポーズを取ってましたね?▼
- [スミア]
- …!!▼
- [ミリエル]
- 加えてどの角度から転ぶのが
可愛いか…なんて研究もされていました。▼
さあ、白状してください。▼
本当は貴方、これまでのドジは全て…
男性の気を惹くための計算だったんですね!▼
- [スミア]
- …ミリエルさん。▼
…………▼
…ふふ、うふふふふ…!
あははははは!▼
さすがミリエルさん!
ばれてしまっては仕方ありませんね!!▼
はい、そうですよ!
すべてあなたの言う通り!▼
ドジなのも花占いもすべて、
男性の気を惹くためのものです!▼
女として男性の目を気にするのは
当然でしょう!?▼
それが何か悪いのですか!?▼
- [ミリエル]
- やはりそうでしたか…妙にあざといとは、
前々から感じていたのです…▼
- [スミア]
- あなたは知ってはいけないことを、
知ってしまいましたね!?▼
ですが、まだ大丈夫…!
この事実を知っているのは、あなただけ…▼
- [ミリエル]
- な、何をするつもりですか?▼
- [スミア]
- ふふふ…勘の良いあなたなら、
秘密を知ってしまった者に対して、▼
私が何をするのかぐらい
わかるでしょう…?▼
- [ミリエル]
- そ、そんな…まさか貴方が
そこまでする人だったなんて…!▼
あ、あまりのショックに
頭がクラクラしてきました…!▼
それに、視界も霞んで…
? 遠くから声が…?▼
- (暗転)
- [スミア]
- ………エルさん!▼
ミリエルさん!!▼
ミリエルさん、大丈夫ですか!?▼
- [ミリエル]
- …はっ!? あっ…ええと。
私一体どうしていたのですか?▼
- [スミア]
- 砂浜で立ちくらみをされたようで、
倒れていらっしゃったんですよ。▼
うなされていたので、
とても心配しました…▼
- [ミリエル]
- 貴方が…
介抱して下さったのですか?▼
- [スミア]
- はい、もちろん。
仲間を助けるのは当たり前じゃないですか?▼
- [ミリエル]
- け、計算では…ないのですよね?▼
- [スミア]
- ?? 計算…?▼
- [ミリエル]
- いいえ…うふふ。
何でもありません。▼
そうですよね…決して器用でない貴方が
そんなことをできるはずがない…▼
夢の中とはいえ、貴方を疑うような
真似をしてすみませんでした。▼
- [スミア]
- えと…何のことを謝っていらっしゃるのか
わかりませんが…▼
もう顔色も良くなったみたいですね。
良かった…▼
- [ミリエル]
- はい、もう大丈夫です。
ありがとうございます、スミアさん。▼
- [スミア]
- いえいえ。▼
マリアベル†
ミリエル→マリアベル†
- [マリアベル]
- 暑い暑い…暑いですわ…▼
何ですの、この日差しは…
わたくしに対する嫌がらせですの?▼
この白い肌が日焼けでもしたら
どうしてくれるんですの?▼
まったく、日傘を常備していたから
良かったようなものの…▼
それにしても皆さん、よくこんな状況で
はしゃごうと思えますわね…▼
暑さで冷静な判断力を失ってしまったとしか
思えませんわ。▼
…ねぇ、ミリエルさん?▼
- [ミリエル]
- …………▼
- [マリアベル]
- はぁ…貴方は貴方で、海に来てまで
お勉強中ですのね。▼
こんな暑い中で、よくじっとして
いられますわね。▼
何か涼しくなる魔法でも使って
いらっしゃるの?▼
- [ミリエル]
- …そんなものはありません。▼
しかし、確かにこの状況で、
読書をしているだけなのは勿体ないですね。▼
- [マリアベル]
- …勿体ない?▼
- [ミリエル]
- 照りつける太陽の下で、
人はなぜ開放的になるのか…▼
非常に興味深いです。▼
- [マリアベル]
- 確かに、それには同意致しますわ。▼
- [ミリエル]
- ですから、ちょっと私も一緒に
戯れてみようかと思います。▼
同じ体験を通じて、
何かわかるかもしれません。▼
- [マリアベル]
- …? 理屈を付けて、貴方も
遊びたいだけなのですか?▼
…でも、少し安心しましたわ。▼
貴方にも普通の人と同じような感情が――▼
- [ミリエル]
- では、あの海辺にたむろしている
賊の方々と戯れてきますね。▼
- (ミリエル退場)
- [マリアベル]
- えっ!? ちょ、ちょっと!?▼
それは危ないですわよ、ミリエルさん!
お待ちになって!▼
マリアベル→ミリエル†
- [マリアベル]
- 大丈夫ですの、ミリエルさん?▼
- [ミリエル]
- ええ、平気です。
調査そのものは失敗に終わりましたが。▼
- [マリアベル]
- 調査がどうとかそういう話ではなく…▼
- [ミリエル]
- 取り囲まれてヘラヘラされた上に
『可愛いねーちゃん、どっから来たの』などと▼
腹立たしい言葉を投げかけられたので、
イライラして叩きのめしてしまいました。▼
- [マリアベル]
- そ、そうでしたの…
でも、怪我などなくて一安心ですわ。▼
- [ミリエル]
- あんな浮ついた方々にやられるような
私ではありませんから。▼
- [マリアベル]
- それもそうですわね。ふふっ。▼
- [ミリエル]
- しかし、調査はやり直しです…▼
- [マリアベル]
- わかりました、この戦いが終ったら、
わたくしがお付き合いいたしますわ。▼
- [ミリエル]
- 貴方は日傘の下で暑い暑いと言ってばかりで
参考にならないのでは?▼
- [マリアベル]
- そ、そんなことありませんわ!▼
貴族は貴族らしく、穏やかに優雅に
夏の昼下がりを楽しむものでしてよ。▼
波打ち際で走り回るだけが、
海の楽しみ方ではありませんもの。▼
ミリエルさんにも、優雅な夏の
楽しみ方を教えて差し上げますわ。▼
- [ミリエル]
- なるほど…それはまた興味深いですね。
よろしくお願いします。▼
スミア†
マリアベル†
マリアベル→スミア†
- [マリアベル]
- 何かしら…
誰かの視線を感じますわ…▼
太陽の光が降り注ぐこの砂浜で
こちらを情熱的に見つめる瞳…▼
もしや、密かにわたくしに
想いを寄せる殿方が?▼
ふふっ…我ながら
罪作りな女ですわね。▼
- [マリアベル]
- ?? 何ですの?
今の音は…▼
- (スミア登場)
- [スミア]
- いたたたた…▼
- [マリアベル]
- ス、スミアさん?▼
貴方、そんなところで
何をなさってるの?▼
それに…その手にされている
メモのようなものは?▼
- [スミア]
- え? ええっと…その…▼
- [マリアベル]
- まさか、わたくしが感じていた
熱い視線は貴方の…?▼
なぜコソコソと
こちらを見ていたのですか?▼
- [スミア]
- それは…その…私、知っての通り
ドジばっかりで。▼
- [マリアベル]
- ええ、確かにそれは以前から
存じ上げておりますわ。▼
- [スミア]
- でも…それでも
みなさんのお役に立ちたくて…▼
貞淑で品のある令嬢の
マリアベルさんを見習おうかなと…▼
- [マリアベル]
- なるほど、そういうことでしたのね。
そう言われて悪い気はしませんわ。▼
でも、いきなりわたくしの域を
目指すのは難しいと思いますわよ。▼
- [スミア]
- それでも勉強したいんです!▼
- [マリアベル]
- 仕方ありませんわね…ならばいくつか
貴族の女としての心得をお教えしましょう。▼
まず、第一にいついかなる時でも
落ち着いて取り乱さずに行動すること。▼
- [スミア]
- あわわっ!
ちょ、ちょっと待ってください!▼
メモしますから! ええと、
メモはどこにいったんでしょう…!?▼
- [マリアベル]
- その動きが既に
取り乱してますわよ…▼
他には…服装の乱れは心の乱れ。▼
- [スミア]
- なるほど…▼
- [マリアベル]
- こんなものはまだ基礎の基礎で…▼
- [スミア]
- わかりました! これで大丈夫です!
頑張ってみます!▼
- [マリアベル]
- え? ちょ、ちょっとお待ち下さいな!
説明はまだ始まったばかり…▼
- [スミア]
- ありがとうございます!
マリアベルさん!▼
- (スミア退場)
- [マリアベル]
- 行ってしまいましたわ…▼
あんな様子では、
嫌な予感しかしませんわね…▼
スミア→マリアベル†
- [マリアベル]
- あら、スミアさん。▼
あれから色々と教えて差し上げましたが、
その後いかがですか?▼
- [スミア]
- そ、それが…
全然上手くいかないんです…!▼
- [マリアベル]
- 案の定ですわね…▼
- [スミア]
- 防具の手入れをしようとしたら
壊してしまったり…▼
武器を運んでいたら転んじゃって
砂まみれにしてしまったり…▼
- [マリアベル]
- はぁ…貴方のドジな所は
やはり天性のものなのですね。▼
失敗したのはそれだけですか?▼
あとはわたくしが
代わりにやっておきますから。▼
- [スミア]
- ダ…ダメです!▼
- [マリアベル]
- …? でも、それでは…▼
- [スミア]
- ダメです。自分でやらなくては、
先に進めなくなってしまいます。▼
お願いです。もう少しだけ、
私に時間をくれませんか?▼
- [マリアベル]
- スミアさん…▼
- [スミア]
- 迷惑なのはわかっています…
でももう少しだけ…お願いします…▼
- [マリアベル]
- …わかりましたわ。▼
別にわたくしが何かを決める権限を
持っているわけではございません。▼
自分で納得のいくところまで、
頑張ってみるとよろしいですわ。▼
…今は友として、
貴方を見守りますわ。▼
- [スミア]
- …マリアベルさん!
ありがとうございます…!▼
- [マリアベル]
- どうしてもできなかったら、
遠慮無く相談してくださいな。▼
- [スミア]
- わかりました!
行ってきます!▼
- (スミア退場)
- [マリアベル]
- ふふっ。意外と芯が強いんですのね。
その気持ちが一番大事ですわよ。▼
…長い目で見守る事と致しますわ。▼
- (スミア転ぶ)
- [スミア]
- うぅ…!
また転んでしまいました…!▼
- [マリアベル]
- 本当に…長い期間を考えておいた方が
良さそうですわね…▼
カラム†
ヘンリー†
ヘンリー→カラム†
- [ヘンリー]
- あはははは~。
敵がたくさんいて、楽しいな~。▼
- [カラム]
- …………▼
- [ヘンリー]
- ん? そんなところで
何してるの~、カラム?▼
- [カラム]
- ヘンリーを見ていたんだ…▼
- [ヘンリー]
- え~、どうして?▼
- [カラム]
- 君はいつもニコニコしていて
楽しそうだと思って…▼
- [ヘンリー]
- あはは~、そうかい?
でも、カラムもニコニコしてるよね?▼
- [カラム]
- 僕はただ、目が細いだけだから…▼
- [ヘンリー]
- ふ~ん、
じゃあ楽しくないの~?▼
- [カラム]
- 逆に聞きたいんだけど…ヘンリーは
いつも楽しいから、ニコニコしてるのかい?▼
- [ヘンリー]
- うん、そうだよ~。▼
戦いの中に身を置いていると、
いっつも楽しくて仕方ないんだよ~。▼
- [カラム]
- そうなんだ…僕も君みたいに明るくて、
戦いも楽しめるようになったら…▼
もっと人に気づいて
もらえるようになるのかな?▼
- [ヘンリー]
- 人に気づいてもらえないと
何かダメなの~?▼
- [カラム]
- ダメってことはないんだけど…
存在感がないのはちょっと寂しいから…▼
- [ヘンリー]
- なるほど~。
カラムは寂しいんだね。▼
ん~?
でもそれなら気付いてもらうより、▼
寂しくなくなる方法を考えれば
いいんじゃないかな?▼
- [カラム]
- ま、まぁ、そうなんだけどね…▼
- [ヘンリー]
- じゃあ、
僕が考えておいてあげるよ~!▼
- (ヘンリー退場)
- [カラム]
- だ、大丈夫かな…?▼
カラム→ヘンリー†
- [ヘンリー]
- カラム~! いる~?▼
- [カラム]
- …ここにいるよ。▼
- [ヘンリー]
- あ、いたいた~!
ちょっとそのまま、じっとしててね。▼
- [カラム]
- う、うん…なんだい?▼
- [ヘンリー]
- よいしょ…っと。▼
- [カラム]
- …? どうして鎧の隙間に
手を入れようとしてるの?▼
- [ヘンリー]
- カラムの鎧に、
僕も一緒に入ろうと思って~。▼
この鎧、大きいから
二人ぐらいは入れるんじゃないかなぁ?▼
- [カラム]
- えぇっ!?
それはさすがに無理だよ…▼
- [ヘンリー]
- ちょっと詰めればなんとかならない~?▼
- [カラム]
- な、ならないよ…
それに、これ…なにか意味があるの?▼
- [ヘンリー]
- だってカラム、
寂しいって言ってたじゃない~?▼
こうすれば寂しさなんて
吹っ飛ぶと思ったんだ~。▼
- [カラム]
- ええっ? 僕の鎧に一緒に入れば、
寂しくなくなるって思ったの?▼
- [ヘンリー]
- そうそう~。
鎧の隙間は心の隙間~ってね。▼
近くに人がいたら寂しくないでしょ~?▼
同じ鎧に入っていれば、
カラムを見失うことも無いし。▼
敵もまさか鎧に二人も
入ってるとは思わないから、▼
奇襲のお役にも立てちゃうよ~。
だから、ほらほらもっと詰めて~!▼
- [カラム]
- わわっ、だから無理だってば…!
その…ヘンリーの気持ちはわかったから!▼
- [ヘンリー]
- そっかぁ…無理なら仕方ないね。
残念だけど、諦めるよ~。▼
- [カラム]
- ふぅ…良かった…▼
- [ヘンリー]
- そういえばさ~。カラムは僕が
狼に育てられたって話、知ってる~?▼
- [カラム]
- えっ…!?
そ、そうなの…?▼
- [ヘンリー]
- うん。両親に施設に入れられるまでは
ほったらかしにされてたから、▼
僕はほとんど、友達の狼に
そだてられたようなものなんだよ~。▼
そのせいだと思うんだけど…▼
僕は人の温もりというものが
よくわからないんだ~。▼
だからこうすれば温もりが伝わるのかと
思ったんだけど、▼
やり方を間違ってたみたいだね~。
ごめんね、カラム。▼
- [カラム]
- あ、う、ううん…
そんなことないよ…!▼
考えてくれてありがとう…。
それだけでも少し温かくなれたよ…▼
- [ヘンリー]
- そうか~。
それなら良かったよ。▼
- [カラム]
- 人の温もりか…
確かにいいものだよね…▼
- [ヘンリー]
- ん~?
何か言った~?▼
- [カラム]
- ううん、いや…さぁヘンリー、
さっさと賊を退治しちゃおうか!▼
- [ヘンリー]
- うん、そうだね~!▼
ロンクー†
ガイア†
ガイア→ロンクー†
- [ロンクー]
- せいっ! はぁっ!▼
せやっ!▼
…はぁ…はぁ…!▼
- (ガイア登場)
- [ガイア]
- …こんな暑い中、訓練か?
よくやるよなぁ。▼
- [ロンクー]
- …ガイアか。▼
お前も少しは努力した方が
いいんじゃないのか?▼
ここはフェリアやイーリスとは
気候が異なる。▼
暑いからこそ身体を酷使することで、
より鍛える事が出来るぞ?▼
- [ガイア]
- へいへい…そうですか。▼
俺は要らない苦労はしたくないから
そういうのはごめんだな▼
だけど、確かに暑い所は良いな。
氷菓子が美味しく食べられるからな。▼
- [ロンクー]
- 氷菓子…?
また菓子の話か…▼
お前のようにやたらと甘味を摂取するのは
害でしかない。▼
- [ガイア]
- …ったく。
相変わらず頭の固い野郎だな。▼
そんなこと言う奴には、アンナ商会で買った
氷菓子を食わせてやらないぞ。▼
- [ロンクー]
- …要らん。▼
- [ガイア]
- 氷菓子はな〜。
魔法みたいな菓子なんだぞ?▼
冷たくて甘くて美味いんだぞ〜?▼
- [ロンクー]
- 甘味は好かん。
余計な肉も付く。▼
- [ガイア]
- はぁ…
人生の七割は損してるぜ、お前。▼
- [ロンクー]
- だが…
好きか嫌いかは別として、▼
甘い物自体には
使い道があるのを知っている。▼
- [ガイア]
- 甘い物の使い道?
どういう意味だ…?▼
- [ロンクー]
- …戦闘が終わったら教えてやる。▼
お前のような奴にわざわざ
時間を割くのは惜しいが、仕方ないな。▼
- (ロンクー退場)
- [ガイア]
- はぁぁ!? 何だよあいつ、
いちいち癪に障る言い方しやがって…!▼
しかし、甘い物の使い道ねぇ…
うーん…食う以外に何かあるのか?▼
ロンクー→ガイア†
- [ガイア]
- ふあああ…
…なんだ? 俺、寝ちまってたのか?▼
甘いもので腹が満たされると
どうも眠くなっちまうんだよな…▼
でも、さすがに戦場で居眠りは
さすがに不用心か…▼
- (ロンクー登場)
- [ロンクー]
- …全くだ。▼
- [ガイア]
- うわっ! お前、いつの間に!?▼
- [ロンクー]
- 少し前からだ。▼
- [ガイア]
- はぁ? それなら早く起こせよ!
賊に襲われでもしたらどうすんだよ!▼
- [ロンクー]
- 俺がここにいたのだから
問題ないだろう。▼
- [ガイア]
- あぁ、確かに凄腕の剣士が
傍にいてくれるなら安心だな…▼
…とでも言うと思ったか!?
俺は起こさなかった理由を聞いてんだ!▼
お前のことだから
ゆっくり休んでほしかったとかいう、▼
お優しい理由じゃねぇんだろ?
何か企んでんのか?▼
- [ロンクー]
- …お前がここで無様に眠り続けていれば、
後でわざわざ時間を取って▼
甘い物の使い道を
説明する手間が省けると思ってな。▼
- [ガイア]
- …そういやさっき言ってたな。▼
- [ロンクー]
- あぁ。甘い物を使うと、
こいつらがたくさん寄ってくる。▼
- [ガイア]
- こいつらって…
うわあああぁぁぁ!! む、虫ぃぃぃ!?▼
- [ロンクー]
- 暑い地方に多い、甲虫だ。
見ろ、こんなに獲れたぞ。▼
- [ガイア]
- うわっ…!
ち、近づけないでくれっ!▼
- [ロンクー]
- なんだ、虫は嫌いか?
子供の頃、遊んだりしなかったのか?▼
- [ガイア]
- だ、大っ嫌いだよ!
そんなもん、どこから獲ってきたんだよ!▼
- [ロンクー]
- お前からだ。▼
- [ガイア]
- は…はぁ?▼
- [ロンクー]
- お前が全身に隠している菓子の
匂いに惹かれ、虫が集まってきた。▼
こいつらは甘い樹液が好物だからな。
菓子みたいな甘い香りが好きなんだろう。▼
- [ガイア]
- …う、嘘…だろ?▼
- [ロンクー]
- ほら、見ろ。この角のある虫。
まるで甲冑をまとった武人のようだろう?▼
こちらのハサミのある虫は、
双剣を携えた剣士のようだ…▼
- [ガイア]
- 誇らしげに見せてくんじゃねぇよ!
もういいからあっち行けって!▼
- [ロンクー]
- …ふん。▼
この無骨な虫たちの魅力が
わからんとはな…▼
お前はそうして甘いものだけ食べていろ。
女々しい奴め。▼
- [ガイア]
- 虫が大好きな子供っぽい奴にだけは
言われたくないぜ。▼
- [ロンクー]
- …………▼
…そうだ。この虫だがな、
夜になるともっと集まってくるぞ。▼
虫嫌いのお前には気の毒だが…
今夜は面白い光景が見られそうだな。▼
- [ガイア]
- お、おいおい!
冗談じゃねーよっ! 勘弁してくれ〜!▼
マリアベル†
ティアモ†
ティアモ→マリアベル†
- [マリアベル]
- ティアモさんは、いつもスミアさんと
一緒にいらっしゃいますわよね。▼
- [ティアモ]
- 言われてみれば…そうかもしれないわね。
でも、それがどうかしたの?▼
- [マリアベル]
- もしかして、ドジばかりのあの方の、
保護者のつもりなんですの?▼
- [ティアモ]
- えっ? そんなこと考えてもみなかったわ。
確かに面倒をかけられることは多いけど。▼
大体、それを言ったら、
あなたこそリズとべったりじゃない。▼
- [マリアベル]
- リズはわたくしの親友ですもの。▼
同じ時間を共に過ごすことに、
何の不思議もございませんわ。▼
それに失敗ばかりのスミアさんと違って、
リズはわたくしを癒してくださいますもの。▼
- [ティアモ]
- そ、それならスミアだって。
誰より優しいし、一緒にいて楽しいわよ?▼
- [マリアベル]
- 楽しさで言ったら、
リズだって負けませんわ!▼
あの子の天真爛漫さを、
貴方にも教えて差し上げたいですわ。▼
- [ティアモ]
- む…でも、スミアの笑顔は、
誰にも負けないと思うわ。▼
あの子ににっこり微笑まれたら、
何でも許してしまいたくなるもの。▼
- [マリアベル]
- それならリズだって同じですわ!▼
もっとも、許すも何も、あの子は
迷惑になるようなことはしませんけど。▼
- [ティアモ]
- ス…スミアだってわざと
失敗してるわけじゃないのよ!▼
- [マリアベル]
- 貴方も強情ですわね…!▼
- [ティアモ]
- あなたこそ…ひねくれてるわね!▼
- [マリアベル]
- これは…後ほど再戦と行きましょう!
このままでは納得がいきませんわ!▼
- [ティアモ]
- それはこっちの台詞よ!▼
マリアベル→ティアモ†
- [マリアベル]
- 今度こそ貴方に、リズの素晴らしさを
教えて差し上げますわ!▼
- [ティアモ]
- それはこっちのセリフよ!▼
スミアのいじらしさ、健気さを
とことん叩き込んであげるわ!▼
- [マリアベル]
- く、くぅ…!
どうすればこの頑固な人に…▼
- [ティアモ]
- あの子の良さをわかってもらえるのかしら…▼
- [マリアベル]
- …もう、いいですわ。▼
- [ティアモ]
- …?
それは負けを認めるってこと?▼
- [マリアベル]
- 何とでもお言いになって。▼
こんな不毛な言い争いをするより、
リズと一緒に過ごした方が有意義ですわ。▼
それに、わたくしと離れている間に、
リズに何かあったら大変ですもの。▼
わたくしは親友を危ない目に
遭わせたくありませんの。▼
あの子には、絶対に
幸せになって欲しいのですわ…▼
- [ティアモ]
- …へぇ。
なんだ、一緒じゃない。▼
- [マリアベル]
- え…?▼
- [ティアモ]
- 友達を想う気持ちは、
あたしもあなたもおんなじってこと。▼
あたしもスミアの幸せを、
何より願ってるわ。▼
- [マリアベル]
- ティアモさん…▼
- [ティアモ]
- そうだ、こういうのはどう?▼
この戦いが終わったら、スミアとリズも呼んで
四人で一緒にお茶をするの。▼
どちらの親友が素晴らしいか、
そこで決着を付けましょ。▼
- [マリアベル]
- わかりました。受けて立ちますわよ。▼
でも…少しだけ見直しましたわ。▼
- [ティアモ]
- あ、あたしもよ…▼
- [マリアベル]
- ふふふっ。
これは楽しいお茶会になりそうですわ。▼
- [ティアモ]
- そうね。きっとそうなるわ。▼
ベルベット†
ノノ→ベルベット†
- [ノノ]
- うわぁ~!
海、すっごく大きいね~!▼
- [ベルベット]
- ノノ、海は初めてなの?▼
- [ノノ]
- ううん! 違うよー。▼
ノノね、すごく小さい頃、お父さんと
お母さんと海に来た事があったんだよ。▼
でも、あんまり覚えてないんだけどね~。
えへへ!▼
- [ベルベット]
- …そう。▼
- [ノノ]
- …あれ? お父さんとお母さんと
一緒に海に来たのって…▼
もしかしたら夢の中だったかも。
昔のことすぎてわかんなくなっちゃった!▼
- [ベルベット]
- 夢の中…?
ノノの夢に二人はよく出てくるの?▼
- [ノノ]
- うん!
夢の中だといつも一緒なんだよ~!▼
でも…本当は起きてる時にも、
お父さんとお母さんに会いたいなぁ。▼
- [ベルベット]
- いつか会えるといいわね。▼
- [ノノ]
- えーと、んーと。
ううん、やっぱりいいの!▼
- [ベルベット]
- どうして?▼
- [ノノ]
- だって会いたい会いたいって
いつも思ってたら、▼
お父さんもお母さんも
きっとノノの事心配しちゃうもん…!▼
二人がいなくても大丈夫だって思われるように
ノノはいつも元気にしてなくちゃ!▼
- [ベルベット]
- ノノ…偉いわね。
うん、それでいいと思うわよ。▼
きっと二人は…海の向こうで
あなたを見守っているはずだわ。▼
- [ノノ]
- 本当? じゃあ、お父さんとお母さんに、
一つだけ言いたい事があったんだ~。▼
大きな声で言ってみようかな~!▼
お父さん~! お母さん~!
ノノはもう平気だよ~!!▼
みんな優しい人ばっかりだから、
ノノは寂しくないよ~!!▼
- [ベルベット]
- ノノ…▼
- [ノノ]
- えへへ~!
言っちゃった~!▼
あれっ…?▼
ベルベット…どうして泣いてるの?
どこか痛いの? 悲しいの?▼
- [ベルベット]
- いいえ…全然そんなことはないのよ…
ノノ、ありがとう…▼
- [ノノ]
- …??▼
ノノは何もしてないよ?▼
- [ベルベット]
- あなたを見ていると…
心が洗われていくのがわかるのよ…▼
ベルベット→ノノ†
- [ベルベット]
- 私も家族はたくさんいたの…
でもみんな殺されちゃったわ。▼
- [ノノ]
- うん、知ってるよ。
人間に殺されちゃったんだよね?▼
ベルベット…
今でも人間のこと…嫌い?▼
- [ベルベット]
- 嫌いよ。▼
- [ノノ]
- …そっかぁ。▼
- [ベルベット]
- でも…そうね、最近は少しだけ変わってきたわ。
人間のすべてが悪ではないと知ったから。▼
- [ノノ]
- え?
それはみんなと会ったから?▼
- [ベルベット]
- ふふっ…、そうかもしれないわね。
嫌いかどうかは種族じゃなくて…▼
個々の問題なんだと思うようになったわ。
人間だろうとタグエルだろうと…ね。▼
- [ノノ]
- ふ~ん、なんだか難しいねぇ。▼
- [ベルベット]
- マムクートはまだ世界中に
何人も生き残りがいるのよね?▼
だからちょっとノノが羨ましいわね…▼
- [ノノ]
- え~、ベルベット~。
おかしいよ?▼
- [ベルベット]
- えっ…何が?▼
- [ノノ]
- だって今、人間もタグエルも
変わらないって言ったでしょ~?▼
だからマムクートとタグエルも
変わらないよ?▼
- [ベルベット]
- ど、どういう意味?▼
- [ノノ]
- ノノはベルベットやみんながいれば
寂しくないし、▼
別に他のマムクートがどこかにいても
いなくても、そんなの関係ないよ?▼
みんながいればノノたち、同じでしょ?▼
どっちがどっちかを羨ましいって
無いと思うんだけどな~?▼
- [ベルベット]
- ノノ…▼
- [ノノ]
- どうしたの、ベルベット?
あれ…? ノノまた変なこと言った?▼
- [ベルベット]
- 違うの…違うのよ…ノノ。▼
- [ノノ]
- 泣いちゃう時はね~。
一緒に寝ればいいんだよ?▼
昔お母さんにそうしてもらったんだ~。
あ、そうだ!▼
ベルベット、今日は一緒に寝ようよ?▼
- [ベルベット]
- 一緒に…?▼
- [ノノ]
- うん! ノノは竜になって寝るから、
ベルベットはウサギさんになって寝てね!▼
- [ベルベット]
- あら、それは暖かそうね。
うふふ…▼
- [ノノ]
- うん、きっとぬくぬくだよ~!▼
セルジュ†
セルジュ→ベルベット†
- [ベルベット]
- ちょっと、セルジュ!▼
- [セルジュ]
- あら、どうかしたの?
ベルベットちゃん?▼
- [ベルベット]
- 私をベルベットちゃんと呼ばないで!
あなたのペットじゃないのよ!▼
- [セルジュ]
- まあ、ごめんなさい。
それでどうかしたのかしら、ベルベットちゃん。▼
- [ベルベット]
- …今はくだらない問答は止めておくわ。
私の言いたい事は…わかるはずだけど?▼
- [セルジュ]
- えぇと、そうねぇ…
ちょっとわからないのだけれど…何かしら?▼
- [ベルベット]
- …あなたのトカゲを見てごらんなさい。
私を見て、よだれを垂らしているでしょう?▼
この状況は、何よりも雄弁に
事情を語っていると思うのだけど…▼
- [セルジュ]
- あら、うちのミネルヴァちゃんを
トカゲ呼ばわりしないでちょうだい。▼
- [ベルベット]
- …トカゲで十分よ! このトカゲは
私を食べようとしてるんじゃないの!?▼
- [セルジュ]
- いいえ、ミネルヴァちゃんは
仲間を食べたりなんかしないわ。▼
ミネルヴァちゃんの好物は
生きのいい野生のウサギですもの。▼
- [ベルベット]
- ウサギが好物ですって…?▼
あなた…何を言っているのか
わかっているの…?▼
- [セルジュ]
- あら、ウサギといってもタグエルではなく、
その辺にいる普通のウサギのことよ。▼
ねぇ、ミネルヴァちゃん?▼
|(ミネルヴァの鳴き声)
- [ベルベット]
- …ほ、本当にそうなのかしら…?▼
ベルベット→セルジュ†
- [ベルベット]
- ちょっとセルジュ!
あなたいい加減、このトカゲに躾してよ!▼
さっき突然咥えられて、
海の中に放り出されたのよ!?▼
- [セルジュ]
- あら…そうなの?▼
タカが獲物を捕食するとき
水中に沈めて弱らせる…そんな感じかしら?▼
- [ベルベット]
- そんな感じ…じゃないわよ!
冗談じゃないわっ!▼
敵に殺されるならまだしも、味方のペットに
食い殺されるなんて笑えない冗談よ!▼
まさかタグエル絶滅の危機がこんな身近に
潜んでいたなんて、思わなかったわ!▼
- [セルジュ]
- 落ち着いて。
そして勘違いしないで、ベルベットちゃん。▼
- [ベルベット]
- だから、ちゃん付けは止めてってば…▼
- [セルジュ]
- 本当はミネルヴァちゃんは…
あなたと遊びたかっただけなのよ。▼
- [ベルベット]
- えっ…?▼
- [セルジュ]
- ほら、この純真そうな笑顔を見て?
きっと虫も殺したことないのよ。▼
そんないたいけなこの子を、
あなたは疑うというの…!?▼
- [ベルベット]
- でも…ウサギは殺すのよね?
大好物なのよね!?▼
- [セルジュ]
- うふふ…そうだったかしら?▼
- [ベルベット]
- …もうなんでもいいわ。
とにかくきちんと言い聞かせておいてよ!▼
味方は食べちゃダメだって!!▼
- [セルジュ]
- 分かったわ。
ミネルヴァちゃん、あなたも聞いたわね?▼
この人は大事な仲間よ?▼
当たり前だけど、
あなたに食べる気なんてないのよね?▼
- (ミネルヴァの鳴き声)
- [ベルベット]
- あら…急に穏やかになったわね。▼
- [セルジュ]
- えぇ、だから言ったでしょう?▼
本当はあなたと
仲良くじゃれ合いたかっただけなのよ。▼
- [ベルベット]
- そ、それならいいけど…
度が過ぎるのだけは勘弁してよね。▼
- [セルジュ]
- ごめんなさい…この子、
身体が大きいから加減がわからないのよ。▼
ただこの軍には飛竜の友達も少ないから…▼
タグエルのあなたに少し近い気配を
感じたのかもしれないわね…▼
- [ベルベット]
- まぁ…その…食べる気がないのなら…
ほどほどならいいけどね。▼
- [セルジュ]
- うふふ…ありがとう、ベルベット。
ミネルヴァちゃんもそう言っているわ。▼
ガイア†
ヘンリー†
ヘンリー→ガイア†
- [ヘンリー]
- …………▼
- [ガイア]
- …なんだお前、
人の顔をじろじろ見て。▼
- [ヘンリー]
- ん~? 見てるのは君の顔じゃなくて、
お菓子のほうだよ~。▼
- [ガイア]
- はぁ…どいつもこいつも、
俺の菓子を狙いやがって…▼
そんな目で見ても、やらないぞ。▼
- [ヘンリー]
- あはは、違うよ。
別に、狙ってるわけじゃないよ~。▼
ただ、珍しいな~と思って。▼
- [ガイア]
- 珍しい? 菓子がか?▼
- [ヘンリー]
- うん。ペレジアはお菓子の種類が
あまりないんだ。▼
イーリスやフェリアと比べて、
飽食じゃないからね~。▼
- [ガイア]
- あぁ、そうか。▼
菓子はグルメの一種だからな、食文化が
発達してないと種類もないだろうな。▼
- [ヘンリー]
- そうそう~。だから、ガイアが
持ってるお菓子は見ていて楽しいよ~。▼
たくさんあると、宝石を散りばめた
みたいに見えるしね~。▼
- [ガイア]
- おっ、いい表現をするな。▼
味じゃなくて見た目で評価するのは、
なかなか目の付けどころがいいぞ。▼
- [ヘンリー]
- 同じお菓子でも見た目の種類が多くて、
食べなくても楽しいっていうか~。▼
見てるだけでも飽きないよね。▼
- [ガイア]
- ほう…お前、
本当に見る目があるな。▼
…よし、決めた!
お前に、俺の秘蔵の菓子を見せてやる!▼
- [ヘンリー]
- 今持ってるの以外に、
まだあるの?▼
- [ガイア]
- あぁ、とっておきの菓子だからな、
見つからない場所に隠してあるんだ。▼
今取ってきてやるから、
ちょっと待ってろ!!▼
- [ヘンリー]
- うん、わかった~。▼
あはは、どんなお菓子なんだろ~。
楽しみだな~!▼
ガイア→ヘンリー†
- [ガイア]
- ヘンリー、待たせたな。▼
- [ヘンリー]
- あ、ガイア~。
待ちくたびれたよ~。▼
- [ガイア]
- 悪いな、
量が多くて運ぶのに苦労したんだ。▼
ほら、これが俺秘蔵の菓子だ!▼
- [ヘンリー]
- わあ~! すごいね~!▼
- [ガイア]
- これは飴細工で作られた鳥で、
こっちは卵の白身を固めた砂糖菓子だ。▼
- [ヘンリー]
- じゃあ、これは~?▼
- [ガイア]
- お、いいのに目を付けたな。▼
それはヴァルム大陸にある
小国の特産菓子でな。▼
名前は忘れたが…中に、つぶつぶとした
甘い豆が入っている。▼
- [ヘンリー]
- へえ~、おいしいの?▼
- [ガイア]
- ああ。
いくつか食べたが美味かったぞ。▼
まったりとしていながらも
深いコクのある甘さで、▼
歯ごたえはほろほろと崩れるほどに優しく、
それでいて喉ごしはすっきりとしていてな。▼
それに見ろ、
この繊細な色合いを!▼
これこそ、菓子の
芸術品だと思わないか!?▼
- [ヘンリー]
- うんうん、わかるよ~。
すっごくきれい~!▼
やっぱり見ているだけで
ワクワクしてくるね~。▼
- [ガイア]
- ふふん、まあな!▼
- [ヘンリー]
- すごいお菓子を見せてくれて
ありがとう、ガイア~。▼
あ、そうだ~!▼
僕もガイアに見せるために
お菓子を持ってきたんだよ~。▼
- [ガイア]
- おっ? そいつは興味あるな。
もしかしてペレジアの菓子か?▼
- [ヘンリー]
- うん、まぁそんなところかな~。
ギムレーにお供えするお菓子らしいよ。▼
僕は食べたことないんだけど~。
…はい、どうぞ。▼
- [ガイア]
- うわっ! な、なんだこれ!?
魔界から召喚した物か!?▼
黒い湯気みたいなの出てるし、
妙な臭いを放ってるし…▼
実は屍兵の一部ですとか
言われても信じるぐらいの見た目だぞコレ!▼
- [ヘンリー]
- あははは! 面白い表現だね!
的を射てる感じだよ~。▼
じゃあガイア、
これも経験だと思って食べてみてよ~。▼
- [ガイア]
- ええと…その…▼
- [ヘンリー]
- お菓子にこだわるガイアとしては、
食べておいた方が絶対いいよね~。▼
- [ガイア]
- え、えぇっと…今は…
そ、そう、腹がいっぱいなんだ…▼
またそのうち…食べてみるかな…▼
- [ヘンリー]
- じゃあそれ、ガイアにあげる~。
食べたら感想を教えてね~。▼
- [ガイア]
- えぇっ!? こ、これを…
持って帰れっていうのか…?▼
いっそ海に還してやる…とかは
ダメだよな…?▼
- [ヘンリー]
- ダメ~。▼
- [ガイア]
- ううっ…わ、わかった…▼
ティアモ†
サーリャ†
サーリャ→ティアモ†
- [ティアモ]
- 暑いわね、サーリャ…▼
- [サーリャ]
- そうね…▼
- [ティアモ]
- あら?
あなたちょっと日に焼けたかしら?▼
- [サーリャ]
- そう…?
まだ、そんなに外に出ていないけど。▼
- [ティアモ]
- でも、あなた色白だから、
少し焼けただけですぐに分かるわ。▼
そんな半裸みたいな格好で
歩いていると余計に焼けちゃうわよ?▼
- [サーリャ]
- 半裸って…心外だわ。
このマントを見なさいよ。▼
砂浜にいる多くの女どもは、
もっと下着みたいな格好なんじゃないの?▼
- [ティアモ]
- あなたのマントの下と
そんなに変わらない気もするけど…▼
ちょっと外して見せてみなさいよ。▼
- [サーリャ]
- やめなさい…
気安く触れると呪うわよ…▼
- [ティアモ]
- ふふ…冗談よ。▼
- [サーリャ]
- でもまぁ…確かにこの格好は
貴方のものと比べると肌が出ているわね…▼
これまで全く気にせず
白昼堂々歩いてきたけど…▼
これって結構
恥ずかしい格好だったのかしら…?▼
- [ティアモ]
- あら、余計なこと言っちゃった…?▼
でも今まで気にしなかったのなら、
それでいいんじゃない?▼
- [サーリャ]
- そうかしら…?▼
うーん…そうは言われても…
何だか気になってしまうわね…▼
ティアモ→サーリャ†
- [ティアモ]
- サーリャ。
恥ずかしいのは平気になった?▼
- [サーリャ]
- うふふ…
ええ、もう平気よ。▼
ほら。背中に
羞恥心をなくす魔符を貼ったの。▼
- [ティアモ]
- これ…? でもこれ、
すごく適当なものに見えるけど…?▼
- [サーリャ]
- 適当…? 心外だわ…▼
- [ティアモ]
- だってこれ、紙に『恥ずかしい』
って書いてあるだけじゃない。▼
- [サーリャ]
- それでいいのよ。この魔符には、
書いた感情を打ち消す効果があるの。▼
だから、恥ずかしいと書けば、
恥ずかしくなくなるわ。▼
- [ティアモ]
- でも、これじゃまるで…▼
サーリャが恥ずかしい人だと
アピールしているみたいよ?▼
こんなの付けて歩いてて
人の目とか気にならないの?▼
- [サーリャ]
- 魔符のおかげで何も恥ずかしくないって
言っているでしょう?▼
- [ティアモ]
- …そうだったわね。▼
でも、これを外したら、
途端に効力が切れるのよね?▼
- [サーリャ]
- ええ、そうなるわね。
今の私にはピンとこないけど。▼
- [ティアモ]
- そう。じゃあ試してみましょうか。
…はい。取ったわよ。▼
- [サーリャ]
- や、やめて…っ!
恥ずかしいわ…!▼
- [ティアモ]
- そう。じゃあ、また付けるわね。
…はい。▼
- [サーリャ]
- 暑いわね…せっかく海にいるのだから、
水浴びでもしようかしら…マントは取って。▼
- [ティアモ]
- 外すわね。▼
- [サーリャ]
- このマント、もっと重ね着しないと!▼
- [ティアモ]
- 面白いわね。
それじゃ、もう一度…▼
- [サーリャ]
- い、いい加減にしなさい…!
呪うわよ…!▼
- [ティアモ]
- あはは!
ご、ごめんなさい。▼
あたしったら…サーリャのスタイルに
ちょっと嫉妬しちゃってるのかも。▼
- [サーリャ]
- …そうなの?
悩みがあるのなら何でもいいなさい…▼
私にできることなら相談に乗るわよ…
私たち、仲間なんだから…一応。▼
- [ティアモ]
- え…本当? サーリャに
そう言ってもらえるなんて、嬉しいわ…!▼
- [サーリャ]
- その代わり…呪いで解決できることだけ
だけど…いいかしら?▼
うふふふっ…!▼
- [ティアモ]
- そ、それは考えさせてもらいます…▼
リベラ†
ヘンリー†
ヘンリー→リベラ†
- [リベラ]
- ふっ! くっ!
…てやあっ!!▼
- [ヘンリー]
- あれ~? リベラ~。
何を武器振り回してるの~?▼
- [リベラ]
- 素振りですよ、
日々の鍛錬の一環です。▼
- [ヘンリー]
- ふ~ん。
でもここでやると暑くない~?▼
- [リベラ]
- 暑くないと思えば暑くなどありません。
心の持ちようで苦しみは消せるのですよ。▼
- [ヘンリー]
- 苦しみか~。
でも消せない苦しみだってあるでしょ~?▼
- [リベラ]
- えっ…?
それは…なんでしょうか?▼
- [ヘンリー]
- リベラは司祭なのに、
武器を使ったりしているじゃない~?▼
聖職者が進んで殺生を行うだなんて、
相当な苦しみがあるんじゃないの?▼
- [リベラ]
- ヘンリーさん…
あなたは全てお見通しなのですね。▼
確かに私は一方で人を癒し、
もう一方で人を傷つけている…▼
武器を手に取ることで救える命があると信じ…
人を傷つけているのです。▼
- [ヘンリー]
- そのせめぎ合いの中で葛藤して、
君は苦しんでいるんだよね~?▼
じゃあ、武器は持たずに治癒だけに
専念した方がいいんじゃないの~?▼
- [リベラ]
- それは何度も…考えました。
ですがやはり…武器を持ちたいと思います。▼
武器を持つこと…それは自らの手で
人の命を左右するということ。▼
それを理解し、覚悟した上で、それでも
私は武器を持つことを選んだのです。▼
- [ヘンリー]
- でも結局武器って
人殺しのためのものだよね~?▼
それはそれで、割り切って扱えば
楽になれると思うけど?▼
いっそ僕みたいに、相手を倒すことを
楽しんじゃえばいいんだよ~。▼
そもそも君も僕も、
やってることは変わらないんだしね?▼
- [リベラ]
- そう…ですね。ですが、
割り切って武器を扱ったところで、▼
楽になるというわけには
いかないと思います…▼
- [ヘンリー]
- へぇ~、リベラはいろいろと
気苦労が絶えないんだね~。▼
ちょっと考え方を
変えてみるだけなんだけどな~。▼
- [リベラ]
- どうやら、我々の考えは
いつまでも平行線を辿るようですね…▼
お互いの価値観を理解し合えればと
思ったのですが…▼
リベラ→ヘンリー†
- [ヘンリー]
- あ、リベラ。
さっきの話の続き、する~?▼
- [リベラ]
- いいのですか?▼
結局また繰り返しになって
しまうと思うのですが…▼
もし退屈させてしまうようでしたら
申し訳ありませんし…▼
- [ヘンリー]
- 退屈だなんて、そんなことないよ?
君と話すのは楽しいし~。▼
- [リベラ]
- そうですか…▼
- [ヘンリー]
- 確かにリベラの自己犠牲精神と、
僕の利己主義は理解し合えないんだけどね~。▼
- [リベラ]
- えっ…!?
私にはそういうつもりはありませんよ。▼
主義主張というほどではなく、
些細なこだわりが違うというだけです。▼
- [ヘンリー]
- あれっ? じゃあ僕のことを
どういう風に考えていたの?▼
- [リベラ]
- ヘンリーさんが利己主義だとは思いません。
以前からあなたの戦いは見てきました。▼
ヘンリーさんはちゃんと…
護ってきたではありませんか?▼
人々を…そして仲間たちを。▼
- [ヘンリー]
- そう~?
偶然そう見えただけじゃないかな~?▼
- [リベラ]
- いいえ。あなたは誰にも負けないくらい
仲間たちに気を遣って戦ってきましたよ。▼
戦いが楽しいからとか、
面白いなどと言いつつも…▼
あなたは確かに皆さんを助けているんです。▼
- [ヘンリー]
- …………▼
- [リベラ]
- ヘンリーさんの行いは、
神もきっと見ていますよ。▼
- [ヘンリー]
- そっか~。でも…そう言われても
僕にはよくわからないな~。▼
神様も信じてないから、見られてるって
言われても別に嬉しくないしね~。▼
- [リベラ]
- そうですか…▼
- [ヘンリー]
- ただ…リベラに見てもらえてたのは、
なんだか悪い気がしないよ~。▼
どうしてだろうね~?▼
- [リベラ]
- ふふ、それはヘンリーさんが私のことを
仲間だと認めて下さっているからでしょう。▼
あなたからそのようなお言葉を
いただけて嬉しいですよ。▼
では、この後の戦いも引き続き
あなたの行いを見ていることにしましょう。▼
- [ヘンリー]
- あはは、ありがと~。▼
オリヴィエ†
セルジュ†
セルジュ→オリヴィエ†
- [セルジュ]
- あら、オリヴィエ。
そんな所で何をしているの?▼
- [オリヴィエ]
- あ、セルジュさん。
貝殻を拾ってるんです。▼
- [セルジュ]
- …貝殻?
貝殻を拾ってどうするの?▼
- [オリヴィエ]
- 旅の証にするんです。
私、踊り子として世界各地を渡ってきたので、▼
その場所の思い出になるようなものを
探すくせが付いちゃって…▼
この貝殻は、この綺麗な海に来たという
証にしたいんです。▼
- [セルジュ]
- 海に来た証…なるほどね。▼
私はずっとヴィオールさんの屋敷で
暮らしてきたから、▼
どこかに行った証を持ち帰るという
感覚は、あまりわからないわね…▼
- [オリヴィエ]
- あ、ごめんなさい…▼
- [セルジュ]
- いいえ、
別に謝る事じゃないわよ。▼
でも生まれも育ちも違うと、
色々な考え方があるものね。▼
- [オリヴィエ]
- セルジュさんも、
何か探してみませんか?▼
- [セルジュ]
- えぇ、そうしてみようかしら。▼
でも、あなたを真似て
貝殻を集めるというのも芸がないわね。▼
- [オリヴィエ]
- じゃあ、これなんかどうですか?▼
さっき見つけたんですが、
キラキラしてきれいですよ。▼
- [セルジュ]
- まぁ、確かにきれいね。▼
あら? これは…▼
ええと…
これはミネルヴァちゃんのウロコね。▼
- [オリヴィエ]
- ええっ!?▼
- [セルジュ]
- うふふ…きれいって言ってくれてありがとう。
でも、記念にはならないかしら?▼
- [オリヴィエ]
- そ、そうですね…▼
- [セルジュ]
- 集めるならこの土地ならではのものが
いいのよね…▼
今は戦闘中だし、
また後で探してみるわ。▼
- [オリヴィエ]
- はい、何か見つけたら
ぜひ私にも教えて下さいね。▼
オリヴィエ→セルジュ†
- [セルジュ]
- あ、オリヴィエ。▼
- [オリヴィエ]
- セルジュさん。
その後、何か記念品は見つかりましたか?▼
- [セルジュ]
- ええ…私もオリヴィエに習って
落ちているものを探していたんだけど…▼
そしたら…うふふっ。▼
なんだか物を集めること自体が、
楽しくなってきてしまって…▼
- [オリヴィエ]
- そうですか、それは良かったです!
それで、何を集めたんです?▼
- [セルジュ]
- これよ。▼
- [オリヴィエ]
- これって…▼
ギャー! なんですか!! それー!?▼
- [セルジュ]
- 鳴き虫の抜け殻よ。▼
- [オリヴィエ]
- ぬ、抜け殻…!?▼
- [セルジュ]
- ええ、この暑い地方でしか生息できない虫が、
成体になる時に脱ぎ捨てた幼虫の皮よ。▼
この辺りの木々には
たくさんの虫が住んでいるの。▼
抜け殻だけじゃなく、
死がいもたくさん落ちているのよね。▼
- [オリヴィエ]
- ………▼
- [セルジュ]
- 短い生涯を精一杯生きて…
そして朽ちていく虫の儚い命たち…▼
ねぇ? 詩的だと思わない?▼
- [オリヴィエ]
- き、気持ち悪いです~~~!!▼
- [セルジュ]
- えっ? 何を言っているのオリヴィエ?
あなたちょっと感覚がおかしいんじゃないの?▼
- [オリヴィエ]
- 心底不思議そうな顔を
しないでください!▼
…え? というか私…何か
おかしなこと言ってるんでしょうか…?▼
- [セルジュ]
- ええ、そうよ。▼
こんな可愛い子たちを見て、
気持ち悪いだなんて、失礼だわ。▼
ほら、この子見て?
とってもキュートじゃない。▼
安らかな死に顔よね…▼
- [オリヴィエ]
- や、やっぱり無理ですぅ~~!!
ち、ちち、近づけないでください~!▼
- (オリヴィエ退場)
- [セルジュ]
- あらまぁ、オリヴィエったら。
せっかく記念の証を見せたのに…▼
うふふ…でもなんだか
楽しくなってきちゃったわ。▼
戦いが終わったら、
もっと探してみようかしら。▼
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Last-modified: 2022-02-19 (土) 09:21:22