(フォーカス、左下の民家)
(背景、家の中)
[おじいさん](左)
ジュリアさん、本当に大丈夫かの?▼
[ジュリア](右)
ええ、なんとかやってみます▼
村の人たちには親切にしてもらったし
シスターエンテには命を救われました▼
せめて私にできることで
ご恩返しをしたいのです▼
[おじいさん]
そうか……▼決心は固いようじゃの▼
ならばこの必殺の剣をお持ちくだされ▼
[ジュリア]
これは?▼
……キルブレード!▼
このような高価なものを私に!?▼
[おじいさん]
旅の商人が置いていったものじゃが
この村には扱えるものがおらぬ▼
ジュリアさんなら使えるじゃろ▼
[ジュリア]
はい、この剣さえあれば
山賊など敵ではありません!▼
(背景、フィールドマップ)
(フォーカス、エンテ、バーツ)
(背景、道)
[バーツ](左)
シスター、大丈夫か?▼
[エンテ](右)
は……▼はい……▼
[バーツ]
だけどシスター
お人よしにもほどがあるぜ▼
いくら病気で困っているからと言って
山賊のアジトまで一人で行くなんて▼
まったく無茶な話だぜ▼
[エンテ]
あの方は本当に危なかったのです▼
もう少し遅ければ
命を失っているところでした▼
[バーツ]
だけどさ▼
元気になったら急に態度を変えて
シスターを牢に閉じ込めたわけだろ▼
あのヤーザムのやりそうなことだ▼
[エンテ]
ヤーザム?……▼
[バーツ]
トーラス山賊のボスさ▼
シスターが救ったのは
数ある山賊の中でも
一番下劣で残虐な男なんだ▼
[エンテ]
ごめんなさい……▼
でも……▼
[バーツ]
ああ、わかってるさ▼
困っている者がいたら
まずは助けよというのが
エーゼンバッハ師の教えなんだろ▼
えっと……▼
確かマルス神殿の大神官だったよな▼
[エンテ]
はい、▼そして水を司る神
マルスの教えでもあります▼
[バーツ]
ふーん……▼
でもシスターは偉いよなぁ▼
俺の妹と同じくらいの歳なのに
あいつとはぜんぜん違う▼
しっかりしてるというか……▼
たくましいというか……▼
何も恐れず、何も求めず……▼
一体どうしたらそんなに強くなれるんだ?▼
[エンテ]
私は強くなんてありません!!▼
私は……▼ただ……▼
[バーツ]
あっ、▼ごめん!▼
オレ、なんか
ヘンなこと言っちゃったかな……▼
[エンテ]
あ……▼いえ……▼
なんでもありません▼
[バーツ]
そうか、▼ならいいんだけど▼
やべぇ
のんきに話している場合じゃないぜ▼
山賊どもが追ってきやがった▼
シスターはオレの後ろに隠れていろ▼
ここは一本道だ
下手に動くと囲まれちまう!▼
(背景、フィールドマップ)
(フォーカス、リュナン)
(背景、トーラス村への道)
[ラフィン](左)
公子、南に見えるのがトーラス村だ▼
山賊たちのアジトは西の方角にある▼
[リュナン](右)
それで開拓村の様子は?▼
[ラフィン]
今はまだ無事のようだ▼
[リュナン]
どうしてわかるんだ?▼
[ラフィン]
奴らは略奪してから火をつける▼
襲った村には何一つ残さないのが
トーラス山賊のやり方だ▼
[リュナン]
酷い奴らだな……▼
僕たちも遠慮はいらないという事か▼
[ラフィン]
無論だ▼
彼らには相応の報いを与える▼
目には目を、歯には歯をだ▼
[リュナン]
大人しく降伏しても殺すのか?▼
[ラフィン]
俺たちが許しても村人は承知しない▼
家を焼かれ、親兄弟を殺されて
ごめんなさいではすまないだろう▼
奴らも
捕まるば殺されるとわかっているから
絶対に降伏はしない▼
[リュナン]
泥沼だな……▼
[ラフィン]
公子、このあたりは豊かな中原ではない▼
辺境の人々の暮らしは過酷だ▼
食べるものが無くなれば
男は妻子を養うために山賊になる▼
襲われた村の男たちもまた山賊となる▼
[リュナン]
その連鎖を断ち切るためにも
村は守れということか……▼
よし、まずは足の速い騎兵を村に送る▼
アジトに向かうのはその後だ▼
(背景、フィールドマップ)
(背景、家の中)
※ジュリアで入った場合
[おじいさん](左)
ジュリアさん……▼どうか
バーツとエンテ様をお助け下され!▼
(背景、フィールドマップ)
※バーツかエンテで訪れた後にジュリアで訪れた場合
[おじいさん](左)
おお、これはジュリアさん▼
エンテ様は無事、救われたようですじゃ▼
村の者一同を代表して
お礼を申し上げますぞ▼
(背景、フィールドマップ)
※バーツかエンテで訪れる前に、ジュリア、バーツ、プラム、エンテ以外のキャラで入った場合
[おじいさん](左)
おおっ、あなた方はヴェルジェの騎士様!▼
いつ来ていただけるかと
心細く思っておりましたぞ▼
……お願いですじゃ▼
山賊に囚われた、シスターエンテを
お救いくだされ!▼
(背景、フィールドマップ)
※バーツで入った場合
[おじいさん](左)
おお、無事じゃったか、バーツ!▼
[バーツ](右)
心配かけてすまねえな、じっちゃん……▼
俺さ、このまま村を出て
公子の軍に加わろうかと思ってるんだ▼
[おじいさん]
なんじゃと!?▼
[バーツ]
この村は確かにいい村だぜ▼
でもさ、もっと俺が自分を
役立てられる居場所が、公子の軍には……▼
いや、村の外のどこかには
あるんじゃねえかって、思うんだ▼
[おじいさん]
バーツ、おぬし……▼
[バーツ]
ま、どこにもなかったら
その時は戻ってくらぁ▼
だから、心配しないでくれよ▼
[おじいさん]
誰も心配などするものか▼
まったく、あきれた奴じゃ▼
まあよい……▼
この袋には金貨が入っておる▼
わしからの手向けじゃ、持ってゆけ▼
[バーツ]
ありがとよ、じっちゃん▼
この借りは忘れねえ▼
俺が成功したら
立派な墓を立ててやるからな▼
[おじいさん]
ばか者、早く行け!▼
(背景、フィールドマップ)
(「きんかのふくろを手に入れた」)
※一度バーツで入った後、再びバーツで入った場合
[おじいさん]
なに、また来たのか?▼
行くのならさっさと行け
このばか者!▼
(背景、フィールドマップ)
※エンテで入った場合
[おじいさん](左)
おお、エンテ様!▼
山賊どもに囚われたときは
どうなることかと思いましたが
ご無事でなによりですじゃ!▼
[エンテ](右)
バーツさんのおかげで
無事戻る事が出来ました▼
ご心配をおかけして申し訳ありません……▼
[おじいさん]
あんなロクデナシでも
お役に立てたのなら幸いじゃ▼
しかしさぞお疲れになられた
ことじゃろう▼
どうぞこの癒しの果実をお持ちくだされ▼
少しは身体が休まりますでな▼
(背景、フィールドマップ)
(「いやしのかじつを手に入れた」)
※エンテで一度訪れた後再びエンテで訪れた場合
[おじいさん](左)
エンテ様がご無事で
なによりですじゃ……▼
(背景、フィールドマップ)
※エンテかバーツで訪れた後、バーツ、エンテ、プラム以外のキャラで訪れた場合
[おじいさん](左)
おおっ、あなた方は
ヴェルジェの騎士様▼
エンテ様をお救いいただき
感謝いたしますぞ▼
(背景、フィールドマップ)
※プラムで訪れた場合
[おじいさん](左)
プラム
その旅支度は、一体……▼
[プラム](右)
ごめんなさい……▼
あたし、エンテ様と一緒に行きます▼
[おじいさん]
そうか……▼
やはりのぉ……▼
運命には逆らえぬのか……▼
[プラム]
えっ?……▼
[おじいさん]
プラム、この手鏡を持っておいき▼
プラムが旅立つ時がきたら
渡して欲しいと、お前の母さんから
預かっていた物だよ▼
[プラム]
母さんが……▼
[おじいさん]
ランはこの日が来るのを
予感していたのだろうな……▼
あの娘は、貧しい家に生まれ
芸人の一座に売られて踊り子になった▼
それはもう、辛い辛い毎日で
何度も、死のうと思ったそうじゃ▼
そんなとき、一人の若者が現れて
ランを一座から救い出してくれた▼
ランはその若者と愛しあい
お前を授かったのじゃ……▼
[プラム]
でも、その人は
戦争で亡くなったのでしょう▼
だから母さんは、父さんと再婚して
この村に来たのだと聞きました▼
[おじいさん)
……ダロスはわしの不肖の息子でな▼
妻に先立たれ、幼子をわしに預けて
プラードの街で傭兵をしておった▼
そんなときに身重だったランと知り合い
一方的に好きになってしまったのじゃ▼
[プラム]
一方的に?……▼
[おじいさん]
……ランはダロスに
抱きかかえられるようにして
この村にやってきた▼
わしらは
天女が舞い降りてきたのかと思ったよ▼
それほどに、美しい娘じゃったから……▼
ダロスはお前たちを守るために
必死に働いた▼
そして、ランが流行り病に倒れた後は
後を追うように死んでしまった▼
結局彼女には指一本触れられぬままに……▼
[プラム]
あたし……▼
父さんが可哀想だと思っていました▼
母さんはどうして
父さんを愛せなかったのですか?▼
[おじいさん]
愛してなかったわけじゃない▼
認めることが出来なかっただけじゃよ▼
それほどに、お前の父親を
愛していたのだろう……▼
[プラム]
えっ?……▼
[おじいさん]
プラムや、この手鏡はランが
お前の父親からもらった物▼
お前にとっては、本当の父親を見つける
唯一の手がかりだ▼
その意味がわかるかの?……▼
[プラム]
本当の父親を見つける?……▼
ま、まさか……▼
[おじいさん]
わしのせがれを恨まないでおくれ……▼
ランが村に留まってくれたのは
年老いたわしらを哀れみ、幼いバーツを
いとおしく思ってくれたからなのじゃ……▼
[プラム]
……おじいさん▼
この話、お兄ちゃんは知らないのでしょ?▼
だったら絶対に言わないで!▼
お願い……▼絶対に……▼言わないで……▼
[おじいさん]
わかっておるよ、プラム▼
お前はランに似て、心優しい娘だ▼
きっとわかってくれると思っていた……▼
プラードに行けば、父親の手がかりも
見つかるだろう▼
さあ、もう泣くのはおよし……▼
お前の幸せを祈っておるよ……▼
(背景、フィールドマップ)
(「ランのてかがみを手に入れた」)
(背景、家の中)
※バーツ、エンテ以外のキャラで入った場合
[プラム](左)
お願いです、エンテ様を
助けてください……▼
エンテ様は
この村の怪我人や病人を
治療するために▼
遠い西のマルス神殿から
やって来てくださいました▼
兄も毒蛇にかまれて
苦しんでいるところを
エンテ様に
救っていただいたんです▼
エンテ様は
相手が誰であっても
困っていれば手を
差し伸べてくださいます……▼
でもまさか、山賊の
言うことを信じるなんて……▼
兄が助けに向かいましたが
心配でたまりません▼
こんなとき
あたしにもっと力があれば
ご恩をお返しできるのに……▼
どうかお願いです▼
トーラス山賊に囚われた
シスターエンテを
お救いください!▼
※バーツで入った場合
[バーツ](右)
プラム、帰ったぜ!▼
[プラム](左)
……お兄ちゃん!▼
よかった……▼無事で……▼
[バーツ]
おいおい、どうしたんだよ、プラム?▼
俺が山賊ども相手に
くたばっちまうとでも思ってたのか?▼
[プラム]
ううん……▼でも……▼
ずっと、考えてたの……▼
お兄ちゃんにもしものことがあったら
あたし、一人ぼっちに
なっちゃうんだなぁって……▼
[バーツ]
……▼
[プラム]
そんなの……▼
あたし、いやだからね!▼
一人ぼっちなんて、いやだからね……▼
[バーツ]
プラム……▼
[プラム]
……お兄ちゃん?▼
[バーツ]
……▼
[プラム]
……やっぱり、村を出て行っちゃうんだ▼
[バーツ]
すまねえ▼
[プラム]
……だいきらい!▼
[バーツ]
プラム!▼
(効果音、遠ざかる足音、ドアを閉める音)
ごめんな、プラム▼
でも必ず
またこの村に帰ってくるからよ……▼
倉の中のポールアクス、持っていくぜ▼
……達者でな▼
(効果音、遠ざかる足音、ドアを開ける音)
[プラム]
……お兄ちゃん……▼
(背景、フィールドマップ)
(「ポールアクスを手に入れた」)
※一度バーツで家に入った後再びバーツで入った場合
[プラム](左)
お兄ちゃん……▼
[バーツ](右)
な、何でもねえ……▼
ちょっと用を思い出して戻っただけだ▼
[プラム]
そう……▼
エンテ様は?▼
[バーツ]
無事に決まってるだろ▼
もうマルス神殿へ帰るそうだ▼
シスターが別れを言いに来たら
きちんと礼を言っておくんだぜ▼
[プラム]
うん……▼
[バーツ]
じゃあ、俺も行ってくる▼
元気にしてろよ!▼
(効果音、遠ざかる足音)
[プラム]
あ……▼
(背景、フィールドマップ)
※バーツで入った後にエンテ、バーツ以外のキャラで入った場合
[プラム](左)
あの……▼
エンテ様はまだ
戻られないのでしょうか……▼
(背景、フィールドマップ)
※エンテで訪れた場合
[プラム](左)
エンテ様!▼
よかった!ご無事だったのですね▼
[エンテ](右)
ごめんなさい▼
プラムにもバーツにも
心配をかけてしまいました▼
[プラム]
いえ……▼あたし、今度のことで
つくづく自分が嫌になりました▼
[エンテ]
え?▼……どうして▼
[プラム]
あたし
エンテ様とは一つしか違わないのに
何の役にも立てない
ただの子供なんだなって▼
[エンテ]
そんなことはないわ▼
村の人たちを救いたい
治癒の術を教えてほしいって
プラムは一生懸命努力したでしょう▼
今ではもう
癒しの杖も使えるようになったし
村の人たちも喜んでくださっているわ▼
[プラム]
あたし、もっと勉強して
エンテ様のような強い心と力を持つ
シスターになりたいの▼
お願いです、エンテ様▼
あたしをマルス神殿にお連れ下さい!▼
[エンテ]
でも……▼
[プラム]
旅立ちは男だけのものじゃないでしょう▼
あたしだって羽ばたきたい▼
一人ぼっちはいや!▼待つのもいや!▼
あたしも大きな世界に飛び出したいの!▼
こんな辺境の小さな村で
一生過ごすなんていやです!!▼
[エンテ]
プラム……▼わかりました▼
それほどの決心なら、一緒に行きましょう▼
でも覚えておいて▼
故郷に帰りたくても
帰れない人が大勢いるわ▼
プラムも、いつかきっと
このトーラス村の大きさに
気付くときが来るでしょう▼
いつか、きっと……▼
(背景、フィールドマップ)
(フィールドマップ上にプラムが現れる)
[おじいさん](左)
最近になって
西にある古い砦に
山賊どもが住み着いてな▼
あそこさえなければ
やつらも悪さは
できないだろうに▼
わしの秘蔵の薬をやるから
連中を追っ払ってくれんか▼
(「MHPプラスを手に入れた」)
(フォーカス、アーキス、エステル)
[アーキス](右)
おい、俺がガードしてやろうか▼
あんたの細腕じゃ槍も扱えないだろ▼
[エステル](左)
大きなお世話よ▼
あなたも新米のくせに
人の事をかまっていられるの▼
[アーキス]
ふっ、これはとんだじゃじゃ馬だ▼
だが、気に入ったぜ▼
俺はラゼリアのアーキスだ▼
あんたの名前は?▼
[エステル]
あのクールな公子の下にも
あなたのようなノーテンキな人がいるのね▼
それで名前を聞いてどうするつもりなの?▼
くどき文句なら間に合ってるわよ▼
[アーキス]
ははは、おかしな奴だな▼
戦友なら名前を聞くのは当たり前だろ▼
俺は確かに新米だが
戦場に出るのはこれで17回目だ▼
戦死した仲間は百人を超えるが
俺はそいつらの名前を全部覚えているぜ▼
生死を分かち合った仲間だからな▼
だが、あんたが嫌なら無理には聞かない▼
俺も覚える手間が省けるってもんだ▼
[エステル]
百人……▼
[アーキス]
どうした、顔色が悪いぜ▼
まさか震えているんじゃないだろうな▼
[エステル]
な、何で私が……▼
まあ、いいわ、教えてあげる▼
私はヴェルジェの領主の娘、エステル▼
でも、あなたに覚えてもらう必要はないわ▼
[アーキス]
エステル……▼可愛い名前だ▼
しっかりと覚えておくぜ▼
じゃあな、また会おうぜ、エステル▼
[エステル]
……▼
(フォーカス、リュナン、エンテ)
[リュナン](右)
君が囚われのシスターなのか?▼
[エンテ](右)
あっ……▼あなたは……▼
[リュナン]
我々はヴェルジェ砦から
山賊討伐のためにやってきた▼
シスター、村の人たちが心配している▼
戻ったほうがいい▼
[エンテ]
は、はい……▼
[リュナン]
シスター?▼
どうしたんだ▼
[エンテ]
あ……▼いえ……▼
でもどうしてラゼリアから……▼
[リュナン]
えっ?▼
[エンテ]
いえ……▼なんでもありません▼
私は村に戻ります▼
ありがとう……▼リュナン様……▼
(フォーカス、リュナン、ジュリア)
[リュナン](右)
君は傭兵か?▼
村に雇われたのか▼
[ジュリア](左)
確かに傭兵だけど
貧しい人からお金はもらわない▼
世話になったから、お手伝いをしてるだけ▼
[リュナン]
そうか……▼
君のおかげで村も助かったようだな▼
僕からも礼を言う▼
[ジュリア]
あなたはヴェルジェの騎士なの▼
今ごろやってくるなんて、のんきなものね▼
[リュナン]
……▼
[ジュリア]
村の人たちを守るのは
あなたたちの仕事でしょう▼
税だけを取っておいて
こんなときに役に立たないなら
騎士なんていないほうがましだわ!▼
[リュナン]
すまない、▼確かに君の言うとおりだ▼
村の人たちには迷惑をかけてしまった▼
[ジュリア]
ふーん……▼
あなたって意外にいい人みたいね▼
貴族なんてみんな
傲慢なヤツばかりだと思っていたけど
あなたは違うみたい▼
かなり高い身分みたいだけど何者?▼
[リュナン]
僕はラゼリア公国のリュナンだ▼
[ジュリア]
えっ!?▼……じゃ
グラナダで帝国と戦い続けたという
リュナン公子ってあなたのことなの?▼
ふーん……▼まだ生きていたのね……▼
[リュナン]
ああ、おかげさまでね▼
[ジュリア]
あらっ、怒ったの?▼
公子様に失礼だったかしら▼
ごめんなさい▼
[リュナン]
いいさ▼
君は相当な腕のようだけど
戦いは慣れているのか?▼
[ジュリア]
傭兵になってまだ半年にもならないわ▼
実戦は今日で3回目▼
でもね、剣は少し自信があるの▼
小さいときから父親に
みっちりと鍛えられたから▼
私の父はね……▼って、こんな話を
している場合じゃないわね▼
そうね、リュナン公子なら不足はないわ▼
あなたに雇われてあげる▼
[リュナン]
それは助かるけど、どうして?▼
[ジュリア]
ラゼリアに戻るのでしょう▼
私もラゼリアに用があるの▼
でも今はそれ以上言いたくないわ▼
[リュナン]
わかった▼
じゃあ傭兵として働いてくれ▼
[ジュリア]
ええ
食べさせてもらえるのなら
報酬はいらないわ▼
よろしくね、リュナン様▼
(フォーカス、バーツ、プラム)
[バーツ](左)
プ、プラム!?▼
お前、どうして……▼
[プラム](右)
もうあたしだけ
家で留守番なんて、いや……▼
あたし、エンテ様と一緒に
マルス神殿に行きます!▼
[バーツ]
いいか、プラム▼
村の外は危険だらけなんだぞ▼
第一、お前には旅なんて無理だ▼
村へ帰ってろ!▼
[プラム]
……いや!
どうせお兄ちゃん
村を出てっちゃうつもりのくせに!▼
[バーツ]
お前……▼
[プラム]
お兄ちゃん、いつも言ってたもの▼
いつか戦場で名を上げるって▼
だから、いつもびくびくしてた▼
お兄ちゃんがあたしを残して
いつか村を出て行っちゃうって▼
でも、あたしだって
お兄ちゃんと同じように
自分の夢くらい持ってる!▼
お兄ちゃんが皆と行くなら
あたしだってエンテ様に
ついていってもいでしょう!?▼
[バーツ]
……わかったよ……▼
すまねえ、プラム▼
俺はお前を守ってるつもりで
留守番を押し付けて、▼本当は甘えていた
だけなのかもしれねえな……▼
[ヤーザム](左)
てめえら
生きて帰れると思うなよ!▼
[ヤーザム](左)
うぐぐぐ……
(背景、砦)
[リュナン](右)
山賊たちは逃げ出したようだな▼
[オイゲン](左)
トーラス山には無数の洞窟があるそうです▼
多分、そちらに逃げ込んだのでしょうな▼
[リュナン]
もうすぐ日が暮れる▼
このまま追うのは危険だろう▼
[オイゲン]
まあ、これだけ痛めつければ
しばらくは悪さもできませぬ▼
よろしいではありませんか▼
[リュナン]
そうだな、ヴェルジェも心配だし
そろそろ戻ろうか……▼
[オイゲン]
……リュナン様、▼例のシスター
エンテ殿とか申されましたが……▼
[リュナン]
彼女がどうかしたのか?▼
[オイゲン]
マルス神殿に戻るというお話でしたが
お一人では危険ゆえ
我らが軍で保護することにいたしました▼
[リュナン]
うん、そのほうがいいな▼
戦いに巻き込まれてはかわいそうだ▼
[オイゲン]
しかしリュナン様……▼
エンテ殿は実にお美しい方ですな▼
あれほどの女性を見たのは
このオイゲン
齢60にして初めてでございます▼
[リュナン]
そうかな▼
僕にはよくわからないが……▼
[オイゲン]
それが真なら、リュナン様ももう少し
女性を知る努力をせねばなりませぬ▼
いずれはラゼリア公国の当主として
立派な奥方を迎えねばならぬのです▼
サーシャ様のことといい▼
エンテ殿のことといいい▼
そのような朴念仁では
女性方に嫌われますぞ▼
[リュナン]
オイゲン、▼こんなときに
何をバカなことを言っている▼
ヴェルジェに戻るぞ!▼
[オイゲン]
はっ……▼
(Now Loading...)
(背景、ワールドマップ)
※プラムとリー生存時
(フォーカス、トーラス村)
(背景、道)
[リー](左)
プラム、どうしたのだ▼
泣いていたようだが……▼
[プラム](右)
あっ、リー様……▼
いえ……▼この数日、いろんなことがあって
少し混乱しているだけです……▼
もう大丈夫です……▼
[リー]
そうか……▼ならばいいのだが……▼
[プラム]
リー様……▼
人間はどうして争うのでしょう▼
どうして、奪い合うのでしょう▼
[リー]
難しい事を聞くのだね▼
通り一遍の答えならば
言ってもあげられようが
それでは満足できぬだろう▼
世界を旅して自分で考えてみなさい▼
プラムならばきっと見つけられると思うよ▼
[プラム]
はい……▼
[リー]
プラム、これをお前にあげよう▼
[プラム]
え?……▼この杖を……▼
[リー]
これは守りの杖といって
人の身体を魔力で包み
受けるダメージを和らげるという
とても貴重な杖なのだが▼
私には負担が大きすぎるのだ▼
プラムに託したい、受けてくれるかね?▼
[プラム]
は、はい!▼
私でよければ喜んで!▼
(背景、ワールドマップ)
(「プラムは☆まもりの杖を手に入れた」)
※ケイト生存時
(フォーカス、ヴェルジェ)
(背景、砦前)
[ケイト](左)
サーシャ様、こちらでしたか▼
公子のお帰りを待っておられるのですか?▼
[サーシャ](右)
ええ……▼
ねえ、ケイト▼
リュナン様たち、大丈夫かしら▼
[ケイト]
ラフィンも一緒なのです▼
何もご心配には及びません▼
さあ、サーシャ様▼
ここでは身体が冷えてしまいます▼
館にお戻りください▼
[サーシャ]
ケイト……▼
ケイトはずっと一緒にいてくれるよね▼
どこにも行かないよね?▼
[ケイト]
ええ……▼
もちろんです、サーシャ様▼
(背景、ワールドマップ)
(エリッツ率いるコッダ軍団がウエルト大橋に進軍)
(手動でヴェルジェまで移動)
(フォーカス、ヴェルジェ)
(背景、砦前)
[サーシャ](左)
リュナン様、おかえりなさい!▼
[リュナン](右)
サーシャ?▼
待っていてくれたのか▼
[サーシャ]
ええ、▼マーロン伯は
大丈夫だと言ってくれたけど
やっぱりお顔を見るまでは安心できなくて▼
[オイゲン](右)
私めも無事帰ってまいりましたぞ▼
[サーシャ]
オイゲン将軍も
お元気そうでなによりだわ▼
[オイゲン]
ありがとうございます▼
で、マーロン伯はどちらに?▼
[サーシャ]
伯爵は館でお待ちです▼
[オイゲン]
ならばリュナン様▼
早速軍議を始めましょうか▼
[リュナン]
そうだな、コッダの動きが気になる▼
サーシャもリーザ王妃のことが心配だろう▼
[サーシャ]
ええ、それはもう……▼
一日も早くお会いしたい……▼
[オイゲン]
サーシャ様、ご安心なされませ▼
宰相と言えども王妃様には手を出せませぬ▼
そんなことをすれば
国中を敵に回すことになりますからな▼
母君は我らが責任を持って
お助けいたします▼
今しばらく辛抱くださいませ▼
[サーシャ]
ありがとう▼
どうかお母様のこと
よろしくお願いいたします▼
[オイゲン]
ははっ、この剣に誓って……▼
ではリュナン様、館の方へまいりましょう▼
(背景、室内)
[マーロン](左)
リュナン殿
トーラス村での勝利は聞きました▼
さすがは戦いなれたラゼリアの軍勢と
我が家臣や領民も心強く思っております▼
[リュナン](右)
いえ、すべては
ヴェルジェ軍の力によるものです▼
我らの未熟を思い知りました▼
[オイゲン](右)
さようですな▼
特にラフィン殿の剣技はすばらしい▼
まるで若き日の私を
見ている様でありましたぞ▼
あのようなご子息をお持ちとは
伯爵も心強いことですな▼
[マーロン]
いや……▼
ラフィンは私の実子ではないのです▼
[オイゲン]
は?▼
と、申されますと?▼
[マーロン]
彼は滅亡したバージェ王国の騎士です▼
彼の亡父が私の友人であったため
5年前に我が国に亡命してきました▼
友人の恩に報いるため、養子として
預かることにしたのです▼
[オイゲン]
さようでしたか……▼
[マーロン]
つまらぬ事を申しあげました……▼
それではリュナン殿
軍議を始めましょうか▼
[リュナン]
コッダ軍の動きは
どのようになっているのですか?▼
[マーロン]
ウエルト王宮を出た騎士団が
この砦に向かっておるそうです▼
兵力はわかりませんが
主力部隊ではありますまい▼
[リュナン]
マーロン伯、ここは迅速に
打って出るべきだと思います▼
コッダ軍の準備が整わないうちに
各個撃破をいたしましょう▼
[マーロン]
私も同感です▼
最初の一撃あれば、日和見の諸侯らも
サーシャ王女に帰順いたしましょう▼
[リュナン]
では出陣を?▼
[マーロン]
はい▼
明朝、ウエルト王宮へ向けて
出陣いたしましょう▼
ここに1万Gございます▼
城下で新しい武器などを購入し
配下の兵士たちにお与えください▼
明朝の出陣にあたっては
わたくしも同行いたします▼
(背景、ワールドマップ)
(「10000Gを手に入れた」)
(エリッツ率いるコッダ軍団がグラムまで進軍)
(フォーカス、グラム)
[コッダ](左)
ベロム、ドメス
貴公らはグラムの兵士を率いて
ウエルト王宮に来い▼
領地の守りはロジャー、貴公があたれ!▼
[ベロム](右)
御意!▼
[ドメス](右)
承知!▼
[ロジャー](右)
伯爵、お聞きしたいのですが……▼
[コッダ]
なんだ、言ってみよ▼
[ロジャー]
いろいろと
よからぬ噂が聞こえてまいります▼
伯爵は王家を奪おうとしているとか▼
王妃を軟禁しているなどと……▼
まさかとは思いますが
真偽の程をお聞かせください▼
[コッダ]
聞いてどうするのだ▼
真実ならばわしを裏切るのか?▼
[ロジャー]
裏切りはいたしません▼
しかし臣下として
主君の過ちは正さねばなりません▼
[コッダ]
ふっ……▼
そんなものは全てデマに決まっておろう▼
わしは宰相だぞ▼
ロファール王亡き今こそ
王妃を支えて国を守らねばならぬのに
宰相たるわしが私利私欲に走ってどうする▼
貴様は主君たるわしを侮辱するのか!▼
わしを信じられぬのか!!▼
[ロジャー]
いえ……▼
[コッダ]
ロジャーよ▼
貴様の一族が裕福に暮らせるのは
いったい誰のおかげだ▼
代々、我が家に仕えてきたからであろう▼
貴様がわしを裏切れば
一族全員が罪人となる▼
よくて斬首、ヘタをすると八つ裂きの刑だ▼
わしはそんな恐ろしい事はしたくないのだ▼
わかってくれ、ロジャー……▼
[ロジャー]
は……▼
申し訳ありません……▼
[コッダ]
わかってくれたのならよい▼
貴公はウエルトが誇る聖騎士
主君への忠誠は命よりも大切であろう▼
これでわしも安心して
王宮に戻れるというものだ▼
ではロジャー、頼んだぞ▼
(効果音、遠ざかる足音)
[ロジャー]
……▼
[メル]
ロジャー、宰相は帰ったの?▼
[ロジャー]
メル、出てくるなといっただろう▼
宰相に君を見られたくないのだ▼
[メル]
酷く疲れているみたい……▼
どうしたの、宰相に何を言われたの▼
ね、ロジャー、話して▼
[ロジャー]
メル、私はどうして貴族の家に
生まれたのだろう▼
どうして聖騎士などになったのだろう▼
平民であれば、君と二人で
自由に生きてゆけただろうに……▼
[メル]
ロジャー?……▼
(背景、ワールドマップ)
(グラムにロジャー率いるコッダ軍団が出現)
本文を提供してくださった、飛竜さん、小泉八雲さん