[アスベル]
セティ様
子供たちは無事でしょうか?▼
[セティ]
帝都に送られるのは
もっと大勢集めてからだと思う▼⇒
大丈夫だアスベル
今ならまだ間に合う▼↓
[アスベル]
よかった
早く助け出して
母親のもとに返してあげましょう▼
[セティ]
そうだな
だが見はりの兵士も大勢いる
油断するなよ▼⇒
[アスベル]
はい▼
[セティ]
子供たちを助け出せたら
アスベルはブライトンとともに
リーフ王子を探してくれ▼⇒
[アスベル]
えっ?・・・
リーフ王子!?▼
[セティ]
そうだ
レイドリックの罠におち
この城に送られてきたらしい▼⇒
・・・どうしたアスベル?
ずいぶん驚いているようだが?▼↓
[アスベル]
リーフ様はぼくにとって
とても大切な方なんです▼↓
ターラの街で別れた後
ずっとリーフ様をさがして
旅を続けてきました▼↓
もう3年にもなります・・・▼
[セティ]
そうだったのか・・・▼⇒
では、王子を探しだし
彼とともにマンスターを脱出しろ▼↓
マギ団のメンバーも
城外へひなんさせるつもりだ▼↓
このままでは
全滅を待つだけだからな▼↓
[アスベル]
それでは
セティ様はどうされるのです?▼
[セティ]
私はもうしばらく
マンスターにとどまるつもりだ▼⇒
残された市民たちを
守らなければならない▼↓
[アスベル]
すみません
いろいろと教えてもらったのに
何の役にもたてなくて・・・▼
[セティ]
そんなことは気にするな
私が教えたのはその
グラフカリバーくらい▼⇒
これからはリーフ王子のために
使えばいいさ▼↓
[アスベル]
・・・セティ様
また会えますよね?▼
[セティ]
リーフ王子が真の勇者ならば
いずれトラキアは解放される▼⇒
・・・またあえるさ
このマンスターでね▼↓
[アスベル]
マンスターで・・・
そうですね
きっとマンスターで!▼
[市民(女の子)]
グスン、グスン・・・▼↓
[市民(男の子)]
もう、泣くのやめなよ・・・▼
[市民(女の子)]
だって・・・グスン・・・▼⇒
[市民(男の子)]
また
兵隊さんに怒られちゃうよ
『うるさい』って・・・▼
[市民(女の子)]
怒られてもいいもん!▼⇒
怒られて、きらわれたら
おうちに帰してもらえるかも
しれないじゃない・・・▼↓
おうちに帰りたいよ・・・▼
[アスベル]
リーフ様!!
やっとあえた!
ぼくです、アスベルです!!▼↓
[リーフ]
アスベル!?
・・・どうしてこんなところに?
ターラじゃなかったのか?▼
[アスベル]
リーフ様が街を出られたあと
ぼくもすぐに後を追いました▼⇒
でも
どこに行かれたのかわからなくて
半年前からこの街に・・・▼↓
[リーフ]
すぐって!?
・・・じゃあ3年前から、ずっと・・・▼
[アスベル]
ええ
だって、約束したでしょう▼⇒
ぼくたちで力をあわせて
トラキアを取り戻そうって▼↓
それなのに
ぼく一人を置いて行くなんて
ひどいですよ、リーフ様▼↓
[リーフ]
ごめん・・・
でもあのときは仕方がなかったんだ▼↓
ターラは帝国軍に包囲されて
ぼくはもう死を覚悟した▼↓
まさか
逃げ出せるなんて思わなかった▼↓
だから
アスベルを巻き込みたくなかったんだ▼
[アスベル]
そんなこと・・・
生死は共にと誓い合ったでしょう▼⇒
それとも
あの誓いは
子ども同士のお遊びだったのですか?▼↓
ぼくは今でも覚えています
ぼくはリーフ様の力になると決めたんです▼↓
[リーフ]
アスベル・・・▼
[アスベル]
リーフ様、トラキアを取り戻してください
そのためなら
ぼくはどんな苦労もいといません!▼
[カリン]
セティ様!!
ああっ
やっぱりセティ様だっ▼
[セティ]
うん?
カリンじゃないか?・・・▼⇒
どうしたんだ?
国を出てきたのか?▼↓
[カリン]
はいっ
王子様をさがすために!▼
[セティ]
私を探すため?・・・
フィーに頼まれたのか?
それとも母上が・・・▼⇒
[カリン]
・・・・・・
セティ様、大事なことを
お話しなければなりません▼
[セティ]
なんだ?
聞かせてくれ▼⇒
[カリン]
実は・・・
ああっ・・・
・・・・・・▼
[セティ]
カリン、言いたいことがあるなら
はっきりと言ってくれ
泣いているだけではわからない!▼⇒
[カリン]
はい・・・
実は、王妃さまが・・・▼
[セティ]
母上が!?
ま、まさか!・・・▼⇒
[カリン]
はい・・・
もう二月も前に・・・▼
[セティ]
母上が・・・
母上が亡くなられたのか・・・▼⇒
[カリン]
セティ様・・・▼
[セティ]
間に合わなかったのか・・・
父上に・・・一目だけでも
会わせてあげたかったのに・・・▼⇒
[カリン]
セティ様
シレジアにお戻りください
フィー様が待っておられます▼
[セティ]
フィー・・・
あの子はどうしてる?
元気なのか?▼⇒
[カリン]
みなの前では泣くまいと必死ですが
私と二人だけのときは
もう涙もかれるほどに・・・▼↓
セティ様はひどすぎます
なにもかも幼いフィー様におしつけて
ご自分はこんなところで・・・▼↓
フォルセティの継承者である王子なら
勇者とよばれるのは当然です▼↓
でも、そんなことでいい気になって
母上や妹君をほっておくなんて▼↓
それでシレジアの王子と
言えるのでしょうか!▼
[セティ]
カリン・・・
確かに、きみの言うとおりだ▼⇒
だが、母上のご病気は
父上にしか治せなかったし▼↓
私がそばにいたとしても
何一つできることはなかった▼↓
ただ、弱ってゆく母上を見ているだけだ・・・
だから・・・
どうしても父上を探しだしたかった▼↓
[カリン]
では、どうしてマンスターに?▼
[セティ]
父上は半年前までマンスターにおられた
そのうわさを聞いてすぐに来たが
もう旅立たれたあとだった▼⇒
しかし、この街の人たちが
あまりに哀れで
見捨てることができなかった▼↓
[カリン]
そうだったのですか・・・
ごめんなさい
ひどいことを言ってしまって・・・▼
[セティ]
カリン
すまないがもう少しだけ
時間をくれないか▼⇒
この街から
レイドリックを追い出せたら
私はシレジアに帰る▼↓
そんなに時間はかからない
せめて、あと半年・・・▼↓
[カリン]
では私もセティ様とともに
この街に残ります▼
[セティ]
カリン、気持ちはうれしいが
きみがいては戦えない
国に戻ってくれ▼⇒
[カリン]
・・・そうですね
私ではセティ様のお役に立つどころか
足手まといになるだけ・・・▼↓
わかりました
私は、国に戻ります▼↓
セティ様
シレジアに帰ってくださいますね
きっと・・・約束ですよ▼
[セティ]
ああ、約束する
そのしるしに
これをカリンに渡しておこう▼⇒
[カリン]
何ですか?
この古びたぬのきれは?・・・▼
[セティ]
これはシレジア王家の宝物だ▼⇒
聖戦士セティが
書き残したという古文書で
不思議なちからが秘められている▼↓
本当は王妃を迎えるときに
与えるものだが
カリンに預けておくよ▼↓
[カリン]
そんな大切なものを私に?
と、とんでもありません!▼
[セティ]
カリン・・・
母上のことはすまなかった▼⇒
フィーを助けてくれたことも
感謝している▼↓
これは私の気持ちなんだ
受け取ってほしい▼↓
[カリン]
・・・わかりました
でもお預りするだけですよ▼↓
シレジアに戻られたら
きっとお返ししますから!▼
[セティ]
カリン、シレジアでまた会おう
それまで元気でいろ▼⇒
[カリン]
はい!
セティ様もどうかお元気で!▼
[市民(男の子)]
えっ、お父さんのところに
帰ってもいいの?▼↓
わかってるよ
みぎの通路から逃げればいいんでしょう
ありがとう!▼
[市民(女の子)]
はやくおうちに帰りたい・・・
グスン、グスン
どうすれば帰れるの?▼↓
うん、みぎの道から・・・
じゃあ、そうする・・・クスン
・・・ありがとう・・・▼