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会話集/支援会話/ディミトリ(ファーガス神聖王国)
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[[会話集/支援会話]]
*ディミトリの支援会話 [#h34d6379]
#contents
**ドゥドゥー [#je4b6e5a]
***支援C [#g8512f36]
(※支援会話なし)
***支援B [#lc428d76]
:[ドゥドゥー]|……陛下、そろそろお休みください。~
それ以上はお体に障ります。▼~
:[ディミトリ]|そう言われても、戦いの後だからか~
妙に目が冴えてしまってな。▼~
ドゥドゥー、お前は先に床に就いていろ。~
心配せずとも、きりの良いところで休む。▼~
:[ドゥドゥー]|先日もそう仰って、~
結局空が白むまで働いておられたでしょう。▼~
:[ディミトリ]|……昔から、こういう時のお前は~
何を言おうと絶対に譲らないんだよな。▼~
では、少しばかり手伝ってくれるか。~
この書簡に誤記がないかを確認してくれ。▼~
:(書簡)|
:[ドゥドゥー]|これは、ダスカーの言葉……~
族長への書簡、ですか。▼~
:[ディミトリ]|ああ。”ダスカーの悲劇”について、~
彼らにもいろいろと調査を頼んでいてな。▼~
先日、幾つか途中報告が入ったから……~
それは返礼と、別件の調査の依頼だ。▼~
:[ドゥドゥー]|……そうでしたか。▼~
ですが、火急の仕事は昼のうちに済んで~
いるはずです、そう焦らずともよいのでは。▼~
:[ディミトリ]|そうも言っていられないだろ。明日には俺も~
戦場に倒れているかもしれないんだぞ。▼~
俺は、この命のあるうちに~
一歩でも前に進まなければならない。▼~
……必ずやあの事件のすべてを暴き、~
死んでいった者たちの復讐を果たす。▼~
時間を無駄にはできない。仇を皆殺しにして~
済むような、単純な話でもなさそうだしな。▼~
:[ドゥドゥー]|ならば尚更、早くお休みになって~
英気を養われるべきかと。▼~
:[ディミトリ]|机の上の書類を片付けたら、だ。それから~
西部の査問記録にも目を通しておきたい。▼~
あとは机仕事ばかりでは体も鈍るし~
眠る前に槍の稽古を少し……▼~
:[ドゥドゥー]|まだ、あの日の夢をご覧になるのですか。▼~
:[ディミトリ]|……もう何年も前に話したきりのことを、~
よくもまあ覚えているものだ、お前は。▼~
あの頃は王城の者たちから遠ざけるという~
名目で、お前を俺の部屋に呼んでは……▼~
話し疲れて眠りに落ちるまで、~
くだらない話に付き合ってもらったっけ。▼~
:[ドゥドゥー]|……あの時のご配慮には、感謝しています。▼~
:[ディミトリ]|配慮などではない。あれはあくまでも、~
俺の勝手な都合でやったことなのだから。▼~
:[ドゥドゥー]|……眠れないのであれば、~
いつでも話し相手になりますが。▼~
:[ディミトリ]|それではお前が疲れるだけだろう。~
明日も早いんだ、おとなしく休んでおけ。▼~
無理をするなとお前は言うが、自分の~
体のことは自分が一番よくわかっている。▼~
:[ドゥドゥー]|ですが……ならばせめて、後ほどお茶を~
お持ちします。少しは体も休まるかと。▼~
:[ディミトリ]|そうだな……ありがとう、ドゥドゥー。~
いつも世話をかけるな。▼~
***支援A [#vd34ff1a]
:(暗転)|
:[ドゥドゥー]|……陛下。机で眠られては、~
お風邪を召してしまいます。▼~
:[ディミトリ]|………………。~
……ドゥドゥー、か。▼~
:(画面が明るくなる)|
:[ディミトリ]|またやってしまった……首が痛い。~
起こしてくれて助かった、ドゥドゥー。▼~
:[ドゥドゥー]|いえ……ひどくうなされていましたので、▼~
:[ディミトリ]|……そうだったか。~
昔の夢を、見ていたんだ。▼~
:[ドゥドゥー]|やはり、ダスカーの……。▼~
:[ディミトリ]|……いや。別の夢だ。~
ダスカーから、王都に帰ってきた後の……。▼~
なあ、お前は覚えているか。~
父上の葬儀の後、俺を罵った子供のこと。▼~
:[ドゥドゥー]|は。……ダスカーで死んだ騎士の、~
息子だったそうですね。▼~
:[ディミトリ]|ダスカーの民に復讐するどころか~
従者にするなどあってはならない……▼~
今ここで従者を殺してみせろ、と言われて~
俺は、ただ立ち去ることしかできなかった。▼~
あの日の死者も、残された正者でさえも、~
皆、望むのは復讐だ。……復讐なんだ。▼~
:[ドゥドゥー]|……陛下。▼~
:[ディミトリ]|俺は、俺の義務を粛々と果たすだけだ。~
苦しいと思ったことはない。だが……▼~
……ドゥドゥー。もし俺が戦場に倒れ、~
末期に復讐を望んだら、お前はどうする?▼~
:[ドゥドゥー]|果たします。たとえ四肢をもがれようとも。▼~
:[ディミトリ]|では、俺のことなど一切忘れて~
幸せに生きろと言い残したら。▼~
:[ドゥドゥー]|……それは、果たせません。おれにとっての~
幸せは、陛下と共に在ることだけですから。▼~
おれはあなたのためではなく~
おれ自身のために、復讐を果たすでしょう。▼~
:[ディミトリ]|お前自身のために……か。やはり、~
俺が何を言おうと譲らないのだろうな。▼~
:[ドゥドゥー]|陛下は……陛下自身のために、~
生きるつもりはないのですか。▼~
:[ディミトリ]|そもそも俺の命は、俺のものではない。~
国のもの、死者のもの、そして民のものだ。▼~
だが……そうだな。もしも俺が、~
違う運命の下に生を享けていたならば……▼~
お前とフォドラの外を旅して傭兵に、いや、~
土を耕して生きるのも悪くなかったかもな。▼~
:[ドゥドゥー]|それは、叶わぬ夢なのでしょうか。~
もしも陛下が望まれるのであれば……▼~
:[ディミトリ]|待て待て、冗談をそう真に受けるな。~
適当に思いついたことを口にしただけだ。▼~
俺にも、譲れないものがある。~
……わかってくれるな、ドゥドゥー。▼~
:[ドゥドゥー]|……ならばせめて、~
今日はもうお休みください。▼~
仕事が残っているのなら、お手伝いします。~
眠れないのなら、話にも付き合いましょう。▼~
……机上に伏せっておられるのを見るたび、~
どうしようもない不安に駆られるのです。▼~
もしや倒れられたのではないかと……~
息をしていないのではないか、と。▼~
:[ディミトリ]|
馬鹿、本当に心配性だな。大丈夫だよ。~
お前が気遣ってくれるおかげでな。▼~
:[ドゥドゥー]|ですが……▼~
:[ディミトリ]|……だが、万一お前を置いて~
死ぬ羽目になったら……後が大変そうだ。▼~
今日ぐらいは、ありがたく~
お前の厚意に甘えておこうかな。▼~
:[ドゥドゥー]|……はい!▼~
**フェリクス [#c4ad0e00]
***支援C [#u9a027fa]
(※支援会話なし)
***支援B [#ad971df2]
:[ディミトリ]|………………。▼~
:[フェリクス]|……おい、考え事なら後にしろ。~
食事の時くらい、食事に集中したらどうだ。▼~
:[ディミトリ]|ああ……そうだな。すまない。▼~
:[フェリクス]|フン、どうせ教団の兵力をどう動かそうだの~
今冬をどう凌ごうだの考えていたのだろう。▼~
その手の問題を一人で解決しようとするな。~
臣下に考えさせるのも王の務めのはずだ。▼~
:[ディミトリ]|そういうお前はどうなんだ。領内の統治は~
叔父君に委任していると聞いたが。▼~
:[フェリクス]|無論、当地の方針について何かあれば、都度~
自領に戻って話し合うようにはしている。▼~
:[ディミトリ]|母君は息災か。家中の揉め事を一手に~
引き受けてくださっているそうだな。▼~
:[フェリクス]|元々その手の仕事が得意な方だ。むしろ、~
自分の出番だと活き活きしているだろうよ。▼~
~
《ロドリグが死亡》
:[ディミトリ]|今ばかりは、彼女も忙しく働いていたほうが~
落ち着くのだろうが……気に掛けてやれ。▼~
~
《共通》
:[フェリクス]|チッ……他人の心配ばかりしていないで~
たまには自分のことでも考えたらどうだ。▼~
:[ディミトリ]|自分のことと言われてもな……ああ、~
そういえば騎士団が合同訓練をしたいと……▼~
:[フェリクス]|はあ……いや、まあいい。~
昔からお前はそういう男だったな……。▼~
どうせ、そう思い詰め過ぎるな……~
などと言っても聞かんのだろう、貴様は。▼~
:[ディミトリ]|……この戦いに負けは許されないからな。~
王国を守るためにも……復讐のためにも。▼~
事件の糸を引いていた者たちに、~
一歩一歩近づいている感覚はある。▼~
謀を知りながら何もしなかった者や~
下手人と結託した者たちを罰しもした……▼~
だが、それではまだ足りない。~
俺は……殺すべきを殺さなければならない。▼~
:[フェリクス]|……もはや口癖だな。~
復讐を果たして、お前はどうする。▼~
:[ディミトリ]|……わからない。彼らの嘆きが止み、~
恨みが晴れれば、俺はそれでいい。▼~
:[フェリクス]|………………。▼~
:[ディミトリ]|なあ……フェリクス。~
お前も、俺を恨んでいるか?▼~
あの日、グレンは俺の目の前で死んだ。~
助けられなかった……殺したのと同義だ。▼~
~
《ロドリグが死亡》
:[ディミトリ]|ロドリグも……俺が“灰色の悪魔”を~
あらかじめ討ってさえいたら……。▼~
~
《共通》
:[フェリクス]|だからと言ってお前を恨むのは筋が違う~
お前が殺したわけではないだろうが。▼~
皆、お前のために死んでやったのではない。~
意志を貫いて死んだんだ。思い上がるな。▼~
:[ディミトリ]|命を捨ててまで、貫くべき意志などない。~
そうまでして守られる価値など、俺には……▼~
:[フェリクス]|もういい、食事が冷める。余計な事を~
考える暇があったらさっさと食べてしまえ。▼~
:[ディミトリ]|……そうだな。▼~
***支援A [#j28da66f]
:(暗転)|
:[ディミトリ]|……すまない。必ず復讐は果たす。~
だから、もう少し待っていてくれ。▼~
お前たちを死に追いやった者を暴き……~
どんな形であれ、必ず果たす。だから……▼~
:[フェリクス]|おい。▼~
:(画面が明るくなる)|
:[ディミトリ]|グレ……いや、フェリクスか。~
……見苦しいところを見せたな。▼~
:[フェリクス]|もう20年も付き合ってきた相手に、~
今更、見苦しいも何もあるものか。▼~
皆もすっかり寝静まった頃だというのに~
一人で礼拝堂に籠って何をしていた。▼~
お前の声が聞こえて何事かと思ったが、~
白昼夢でも見ていたのか。▼~
:[ディミトリ]|……お前には、隠したところで無駄か。▼~
白昼夢……のようなものだ。あの日死んだ~
者たちが、昼夜を問わず立ち現れてくる。▼~
もしあの事件に帝国が関わっていたのなら、~
皇帝がそれを黙認していたのなら……▼~
……あの日の死者と同じ最期を与えろと~
叫んでいる。胸をえぐり、首をはねて……。▼~
:[フェリクス]|いつからだ。~
そんなものを見るようになったのは。▼~
:[ディミトリ]|6年前から……だが、~
声を聞いたのは4年前……初陣の時だ。▼~
敵軍の将の顔を、俺は知っていた。~
……ダスカーで見た顔だった。▼~
奴の首を落とした時、皆が、声を上げて~
笑ったんだ。泣いて苦しんでいた者たちが。▼~
:[フェリクス]|……納得はできんが、~
まあいろいろと腑には落ちた。▼~
だがな、兄上も先王陛下も、他の者たちも~
そうしてお前を責め苛んだりするものか。▼~
お前が安穏と生きていくのを~
許していないのは、他でもないお前自身だ。▼~
:[ディミトリ]|……誰が俺を許すと言おうと、~
俺は死ぬまで自分を許すつもりはない。▼~
:[フェリクス]|安心しろ、お前にそんな器用な芸当が~
できるなど、俺は毛ほども期待していない。▼~
だが、お前は皆を導く国王だ。~
お前が惑えば、皆も行くべき道を失う。▼~
その苛烈な復讐心は、胸にしまっておけ~
それは俺だけが知っていればいいものだ。▼~
:[ディミトリ]|……要するに、弱音を吐くなら、~
お前の前だけにしろ、ということか?▼~
:[フェリクス]|フン……。▼~
:[ディミトリ]|……俺が畜生に堕さずにいられるのは、~
こうしてお前が受け止めてくれるからだ。▼~
ルーグにとってのキーフォンが、父上に~
とってのロドリグがそうだったように……▼~
これからも俺の右腕として~
側にいてくれ、フェリクス。▼~
:[フェリクス]|……右腕、か。~
まあ、悪くない響きだ。ならば……▼~
:(暗転、鎧の音)|
:[ディミトリ]|……!~
おいフェリクス、いきなり何を……▼~
:(鎧を引きずる音)|
:[フェリクス]|右腕としての責を果たさせてもらう。まず、~
休み方を知らん王を寝台に放り込まねばな。▼~
:[ディミトリ]|なあ……俺を背負って運ぶつもりか?~
無茶はするな。足が床についたまま……▼~
:[フェリクス]|黙れ、貴様が馬鹿でかく育ったせいだ!~
この筋肉の塊め、運びにくいにも程がある。▼~
:[ディミトリ]|……昔もこんなことがあったな。~
あの時は足を挫いたお前を、俺が運んだ。▼~
:[フェリクス]|ああ、あれは良い訓練になっただろう?~
今度は俺の訓練に付き合え、ディミトリ。▼~
:[ディミトリ]|くく……ああ、そうだな。▼~
**アッシュ [#u1784e75]
***支援C [#q88ab4f2]
(※支援会話なし)
***支援B [#iefbf730]
:[ディミトリ]|早いものだな、アッシュ。~
お前を騎士に任じて、もう1年半か。▼~
慣れない土地で働くのは、何かと~
大変だろう。困っていることはないか?▼~
:[アッシュ]|いえ、そんな。王都の皆さんは、~
みんな親切にしてくれますし……▼~
強いて言うなら、僕なんかに騎士が、~
務まるのか、まだ不安だってぐらいで。▼~
:[ディミトリ]|今、ブレーダッド家に仕えている騎士は~
俺の代になって城に入った者がほとんどだ。▼~
即位以前から俺と共に戦ってくれたお前が~
今更、引け目を感じる必要はないだろう。▼~
:[アッシュ]|は、はい……でも、僕は貴族の生まれでも、~
紋章持ちでもないですし……。▼~
そんな僕を取り立てていただいたご恩は、~
この命を懸けてお返しするつもりです。▼~
:[ディミトリ]|………………。~
時にアッシュ、騎士とは何だと思う?▼~
:[アッシュ]|えっ? 民や王、ひいては国を守るために~
命を懸けて戦う者……でしょうか。▼~
:[ディミトリ]|そうだな……。確かに、それこそが~
騎士のあるべき姿だと皆は言うが……。▼~
現実は、そう美しいものではない~
突き詰めれば、騎士とは人を殺める者だ。▼~
騎士道が忠義を説くのは、騎士を統制し~
主君に背かぬようにするために過ぎない。▼~
:[アッシュ]|それは……確かに、~
そうなのかもしれませんが……。▼~
:[ディミトリ]|騎士道を奉じるのは構わないが、~
命を懸けてまでそれを貫く必要はないな。▼~
:[アッシュ]|………………。▼~
:[ディミトリ]|俺の親友は、王家に仕える騎士だった。~
歳が近くてな。良い奴だったよ。▼~
だが、俺の目の前で死んだ。逃げることなく~
果敢に戦って、当然のように殺された。▼~
:[アッシュ]|ロドリグさんから聞いた事があります。~
フェリクスの、お兄さんの話ですよね……。▼~
:[ディミトリ]|……ああ。今でも俺の耳には、~
あいつの死に際に声が聞こえる。▼~
忠誠か、己の命かを選ばされる日が、~
お前にもいつか訪れるかもしれない。▼~
その時には、己の命を選んでほしい。~
身勝手な願いだとはわかっているがな。▼~
:[アッシュ]|でもそれで、万が一僕が陛下に~
弓を引くようなことがあったら……?▼~
:[ディミトリ]|俺を討てないのなら、黙って戦場を離れろ。~
……そんな日が来ないよう祈っているがな。▼~
:[アッシュ]|わかり……ました。……でも一つだけ、~
失礼を承知で申し上げます。▼~
きっと、あなたを守ったその人は、~
騎士だから命を投げ出したんじゃない。▼~
たとえ何を犠牲にしても、親友のあなたを~
守りたかったんだと思います。▼~
:[ディミトリ]|生きてさえいれば訪れたはずの、~
あらゆる未来を閉ざしても……か?▼~
:[アッシュ]|……僕にも、その人の行いが~
正しかったのかはわかりません。▼~
だからこそ僕も、陛下が望まれるのなら~
決して命を捨てないと約束します。▼~
だけど、大事な人のために戦いたいって思い~
自体は……間違ってないと思うんです。▼~
:[ディミトリ]|……そうか。~
そうなのかもしれないな……。▼~
……さて、そろそろ俺は調練に行くよ。~
兵を待たせるわけにはいかないし……▼~
お前たちの忠誠に値する主君で在れるよう、~
努めねばならないからな。▼~
:(ディミトリ、立ち去る)|
:[アッシュ]|……務めるも何も、最初から陛下は~
僕たちにとって、自慢の王様なのになあ。▼~
**シルヴァン [#wdac99e6]
***支援C [#kc85c8a7]
(※支援会話なし)
***支援B [#u105afd5]
:[ディミトリ]|おいシルヴァン、いるな。先刻の~
会議について、お前の意見を聞きたい。▼~
:[シルヴァン]|構いませんけど……ゴーティエ家の意向なら~
さっき父上から聞いたんじゃありませんか?▼~
:[ディミトリ]|ゴーティエとしての意見ではなく、~
お前の意見を聞かせてもらいたい。▼~
:[シルヴァン]|確か、平民への叙爵の是非、でしたっけ。~
結局認める方向で進みましたけど。▼~
:[ディミトリ]|ああ。論点になったのは、紋章を持たない~
者を貴族に取り立ててもよいか、だな。▼~
:[シルヴァン]|そりゃもちろん、取り立てていいなら~
取り立てるべきだと思いますけどねえ……▼~
あんたが兄上を取り立てたみたいに~
有能な奴には地位を与えて働かせるべきだ。▼~
:[ディミトリ]|シェズやアッシュも、~
立派に成果を残してくれているからな。▼~
:[シルヴァン]|ただ、どんどんやれとは言えませんね。~
やり過ぎるつもりなら俺は賛成できません。▼~
王国から紋章の力が失われたら、どうなるか~
わからない陛下じゃありませんよね。▼~
:[ディミトリ]|……無論だ。それに、今ではどの国でも~
紋章の力を持った血が薄れつつある。▼~
フェリクスのように大紋章を持って生まれる~
例もあるとはいえ、非常に稀な話だ。▼~
:[シルヴァン]|だったら今、俺たちファーガスの人間が~
生き残っていくために取れる選択肢は2つ。▼~
紋章を継ぐ血を細々と繋いでいる間に、~
国を富ませて軍備を一気に増強するか……▼~
紋章を継ぐ血が淘汰される危険を承知で、~
遺産に頼らない体制の確立を優先するか。▼~
どちらにしろ延命処置ではありますけど、~
俺としては前者の方が望ましいかなあと。▼~
:[ディミトリ]|軍備の増強、と言葉にするのは容易いが~
そう簡単にできる事ではないからな。▼~
痩せた土地ばかりの王国が、肥沃な国と~
張り合っていくには時間がかかるだろう。▼~
:[シルヴァン]|ただ、いつだったか兄上の登用について~
相談された時にも話しましたけど……▼~
今は戦争の真っ最中ですし、切れる札は~
切っていかなきゃいけないわけで。▼~
俺としては現状のあんたの方針にも~
異存はない、ってのが正直なところです。▼~
:[ディミトリ]|……やはり、お前と話をすると~
頭の中が整理されていいな。助かる。▼~
:[シルヴァン]|はは、そう言ってもらえるとは光栄です。~
柄にもなく真面目な話をしちまいましたね。▼~
:[ディミトリ]|柄にもなく……というわけでもないだろう。~
俺の知るお前は、いつだって真摯だった。▼~
俺やフェリクスたち以外の前では、~
欠片もそういう素振りを見せないがな。▼~
……いや、違うか。士官学校時代までの~
お前の態度は真摯とは程遠いものだった。▼~
:[シルヴァン]|あっはは、ぐうの音も出ませんねえ。~
これでも馬鹿だったと思ってるんですよ?▼~
:[ディミトリ]|そう思うなら今、働いて取り返すことだ。~
それとも何だ、小言でも言ってほしいのか。▼~
:[シルヴァン]|あーいや、遠慮しておきます。~
陛下のお小言は始まったが最後ですから……▼~
:[ディミトリ]|まったく……なあ、シルヴァン、~
俺は、お前を頼りにしているんだ。▼~
お前は、俺にない多くのものを持っている。~
父親譲りの怜悧さや、頭の回転の速さ……▼~
:[シルヴァン]|そう言うあんたの剛毅さを、俺はガキの~
頃から羨ましいと思ってましたけどね。▼~
:[ディミトリ]|……完璧な人間などいないということだ。~
お互い、ないものねだりは程々にしよう。▼~
……手間を取らせて悪かったな、シルヴァン。~
また相談に乗ってくれると助かる。▼~
:[シルヴァン]|ええ、喜んで。……あんたの前では、~
俺も自分を偽らずにいられますしね。▼~
**メルセデス [#q1306070]
***支援C [#s1a9a567]
:[ディミトリ]|む……メルセデス、出かけていたのか。▼~
:[メルセデス]|ええ。今日はね、カムロスの街に行って~
教団のお手伝いをしてきたの~。▼~
:[ディミトリ]|そうか。街の様子はどうだった?▼~
:[メルセデス]|街の人たちはみんな元気そうだったけれど、~
教団の方々は忙しそうだったわね~……。▼~
ほら、戦争が始まった時にたくさんの人が~
ファーガスに避難してきたでしょう?▼~
他の街でもたくさん人を受け入れたけれど、~
やっぱりカムロスの街は特別忙しいみたい。▼~
:[ディミトリ]|王都からも人や物資を送るべきかな……。~
今度、レア様に確認してみよう。▼~
:[メルセデス]|ありがとう、ディミトリ。~
教団の方々も、きっと喜ぶと思うわ~。▼~
私もね、教団を受け入れてくれた~
あなたには、本当に感謝しているのよ。▼~
あなたのおかげで、たくさんの人が~
帰る場所を失わずに済んだわ。▼~
:[ディミトリ]|……そう言えばお前も、幼い頃に~
帝国から王国へと逃げてきたのだったな。▼~
:[メルセデス]|ええ。あの時は本当に大変だったわ。~
食べるものも、雨風を凌ぐ場所もなくて……▼~
もし司祭様が助けてくださらなかったら、~
どうなっていたかわからないかも。▼~
:[ディミトリ]|………………。▼~
:[メルセデス]|……あら? どうしたの~?~
ちょっと浮かない顔だけれど……。▼~
:[ディミトリ]|ああ……いや。メルセデス、~
悪いが少し、弱音を吐いてもいいだろうか。▼~
:[メルセデス]|あらあら。弱音を吐くのに、いちいち~
許可なんていらないわよ~。話してみて?▼~
:[ディミトリ]|本当に中央教会を受け入れて良かったのか、~
俺はずっと……迷っているんだ。▼~
彼らを受け入れたせいで、~
帝国に侵略の口実を与えてしまった。▼~
:[メルセデス]|だけどあなたは、受け入れるべきだと~
思ったから、受け入れたんでしょう?▼~
:[ディミトリ]|……ああ。セイロス教は王国の歴史、~
そして王国の政治と深く結びついている。▼~
王権は教会によって認められるものだし、~
村落の統治にも一役買ってくれている……▼~
それを排除したら、上へ下への大騒ぎだ。~
国は再び割れて、混乱を極めるだろう。▼~
:[メルセデス]|う~ん、難しいわね……。何を選んでも、~
戦いは起こってしまうってことかしら……。▼~
少なくとも街の人たちは、あなたに~
感謝していると思うわ。だけど……▼~
そう単純な話じゃないのよね、きっと。~
ごめんなさい、何も言ってあげられなくて。▼~
:[ディミトリ]|ああいや……謝るのは俺のほうだ。~
つまらない話を聞かせて、すまなかったな。▼~
:[メルセデス]|気にしないでちょうだい。~
少しでも気が楽になったなら嬉しいけれど。▼~
:[ディミトリ]|話をしたら、だいぶ胸が軽くなった。~
ありがとう、メルセデス。▼~
お前こそ、もし何かあったら~
俺を頼りにしてほしい。▼~
***支援B [#hccbe3cc]
(※支援会話なし)
***支援A [#wa240c04]
:(暗転)|
:[ディミトリ]|……もう少しかかりそうか、メルセデス。~
そろそろ休憩してもいいと思うが……。▼~
:[メルセデス]|大丈夫よ~、もうすぐ見えてくるわ。~
ほら、あの丘の向こう……▼~
:(画面が明るくなる、村)|
:[ディミトリ]|こんなところに、村があったのだな……。▼~
:[メルセデス]|ええ、昔、私が暮らしていた村よ~。~
遠くに見えるのが、私のいた教会。▼~
:[ディミトリ]|そうか。静かで、綺麗なところだな。~
知らない場所なのに、懐かしい感じがする。▼~
:[村人]|……メルセデスちゃんかい!~
久しぶりねえ、お母様に会いに来たの?▼~
:[メルセデス]|まあ! お久しぶりです、おばさま。~
今日はお友達にここを案内しようと思って。▼~
:[村人]|お友達……あら、立派な騎士様だこと。~
もしかして、セイロス騎士団の方?▼~
:[ディミトリ]|え? あ、いえ。~
私はファーガスの……王国軍の者です。▼~
:[村人]|おや、そうだったのかい。だったら、~
メルセデスちゃんの仲間ってことかねえ。▼~
時間があるなら、教会に顔を出しておあげ。~
司祭様も子供たちも喜ぶからさ。▼~
:[メルセデス]|そうですね~。せっかく立ち寄ったんですし、~
母にも挨拶していこうと思います。▼~
:(村人、立ち去る)|
:[ディミトリ]|……友人の知己と顔を合わせるのは、~
何だか妙に緊張してしまうな。▼~
:[メルセデス]|ふふ。あの人も、教会で働いていてね~
私やお母様にとっては恩人なのよ~。▼~
教会には、昔の私やお母様と同じような~
境遇の人たちもたくさんいるわ。▼~
司祭様はどんな人が相手でも、~
邪険にしないで受け入れてくださるから~。▼~
:[ディミトリ]|懐の深い土地なのだな、ここは。~
それもセイロス教の教え……なのかな。▼~
:[メルセデス]|でも……中央教会を受け入れていなければ~
この村の形も変わっていたかもしれないわ。▼~
:[ディミトリ]|南方教会には良い噂を聞かないし、各地の~
村をどう治めるかはわからないからな……▼~
:[メルセデス]|私には、難しい政治や戦争のことは~
あなたほどよくわからないけれど……▼~
あなたが守ってくれた人や景色を、~
どうしても見てもらいたかったの。▼~
:[ディミトリ]|……なるほど、その話をするために、~
俺をここへ連れてきてくれたのだな。▼~
正直な話、戦況が……フォドラが、~
これからどう変わっていくかはわからない。▼~
だが、俺はできる限りの力を尽くして、~
この景色を守っていくつもりだ。▼~
:[メルセデス]|……ありがとう、ディミトリ。▼~
さあ、教会のほうに行ってみましょう。~
途中には見晴らしのいい場所もあるのよ~。▼~
お花畑に、綺麗な小川……他にもたくさん、~
あなたに見せたい景色があるんだから~。▼~
あっ、そうそう、教会にも顔を出して、~
お母様や司祭様にも挨拶をしていかないと。▼~
:[ディミトリ]|……お前の命を預かっている以上~
俺も軍の長として挨拶をすべきだよな。▼~
:[メルセデス]|あら、そんなに緊張しなくてもいいわよ~。▼~
あなたのことは、私から紹介するから。~
私にとって、すごく大事な人ですって。▼~
:[ディミトリ]|……待て、メルセデス。~
それは余計な誤解を招くと思うんだが……。▼~
:[メルセデス]|うふふ。ごめんなさい、冗談よ~。~
あなたをからかうつもりはなかったの。▼~
でも私、いつもの険しい顔をした~
あなたより、今のあなたの方が好きよ。▼~
:[ディミトリ]|……お前と話していると調子が狂うよ。▼~
**アネット [#u7a8330b]
***支援C [#odf8e972]
(※支援会話なし)
***支援B [#uc569a98]
:(暗転、爆発音)|
:[アネット]|きゃーーーーっ!?▼~
:[ディミトリ]|しまった……下がれアネット!▼~
:(水をかける音、明るくなる)|
:[アネット]|はあ……あ、危なかったですね、陛下……。~
水、用意しておいてよかったです……。▼~
:[ディミトリ]|ああ、すまない……俺のせいで……。~
やはりなれない事をするべきではないな。▼~
:[アネット]|いえ、魔法で適当に火をおこしておいて~
ください、なんてあたしが言ったから……▼~
:[ディミトリ]|仕方あるまい……お前も、俺の腕前が~
ここまで酷いとは思っていなかっただろう。▼~
小さな爆発だけで済んだからよかったが~
燃え広がっていたら大惨事だったな……。▼~
:[アネット]|無事に消化できたんですし、~
そう気に病む必要なんてありませんよ。▼~
:[ディミトリ]|そう言ってもらえるとありがたいが……。~
お前に怪我がなくて本当に良かったよ。▼~
昔から魔法はてんで駄目でな。父も祖父も~
そうだったようだし、当然かもしれないが。▼~
:[アネット]|あはは、正直な話、陛下は魔法で戦うより、~
剣や槍で戦った方が早そうですしね。▼~
:[ディミトリ]|だが、子供の頃は魔道を習ってみたいと~
思ったこともなかったわけではないんだぞ。▼~
昔の友人が、よく魔法を見せてくれて……~
俺はそんな彼女が、ずっと羨ましくてな。▼~
:[アネット]|折角王都には魔道学院もあったんですし、~
通ってみればよかったのに。▼~
:[ディミトリ]|そう簡単に通えるものではないだろう。~
あれは、才ある者たちの学び舎だからな。▼~
王都で学院の生徒たちを見かけるたび、~
俺にも魔道の才があればと思ったものだ。▼~
:[アネット]|そうだったんですね……。だったら、~
今からあたしがお教えしましょうか。▼~
:[ディミトリ]|今から……?▼~
:[アネット]|はい! あたし、王都に戻ってきた後は~
学院のお手伝いもしてたんですけど……▼~
そこでいろんな人と話すうち、誰かに魔法を~
教えてみたいなあっておもうようになって。▼~
魔法があまり得意じゃない人にこそ、~
魔法との付き合い方を教えたいんです。▼~
:[ディミトリ]|なるほど、それは良い考えだな。~
ぜひ俺をお前の、最初の生徒にしてほしい。▼~
先ほどの俺のように、魔法が暴発して~
事故に繋がった話もたまに耳にするし……▼~
お前の夢は、きっと多くの人を救うはずだ。▼~
:[アネット]|えへへ……そこまで言われると、~
何だかちょっと照れちゃいますね。▼~
だけど、自分で選んだ道に、~
自信が持てたような気がします。▼~
……よし! 陛下、早速、さっき使った~
炎の魔法で練習してみましょうか!▼~
:[ディミトリ]|もう一度あの魔法を使うのか?~
躊躇われるが、大丈夫だろうか……。▼~
:(暗転)|
:[アネット]|炎の魔法は、一番基本的な魔法です。~
魔力を圧縮してぶつけるような感じですね!▼~
まずは両手に魔力を集中させて……▼~
:[ディミトリ]|集中……? なるほど、こうか……?▼~
:[アネット]|えっと……あんまり遠慮しなくても~
大丈夫ですよ? 水も汲んできましたし……▼~
:[ディミトリ]|いや、遠慮しているつもりはないが……~
ならばもう少し魔力を……っ!?▼~
:(爆発音)|
:[アネット]|きゃーーーーっ!?~
へ、陛下!? 大丈夫ですか!?▼~
:(水をかける音)|
:[ディミトリ]|くっ……すまないアネット、~
どうやら先は長いようだ……▼~
**イングリット [#l85c21cf]
***支援C [#d6551bae]
(※支援会話なし)
***支援B [#c24d9066]
:(ディミトリ、ダスカー戦士長と話している最中にイングリッ...
:[イングリット]|陛下、明日の調練について……あっ。~
……申し訳ありません、話の最中に。▼~
:(ディミトリ、ダスカー戦士長との話を切り上げ、戦士長が立...
:[ディミトリ]|いや、気にしなくてもいい。~
ちょうど終わったところだった。▼~
:[イングリット]|今のは……ダスカーの戦士長ですよね。~
何の話をされていたのですか?▼~
:[ディミトリ]|今後の作戦と陣形について、~
彼らにもいろいろと確認していたんだ。▼~
ファーガスの騎士とは動かし方も異なるし、~
配置にも……気を遣わなければならない。▼~
:[イングリット]|確かに宿営地でも、~
度々揉め事は起こりますからね……。▼~
:[ディミトリ]|互いに、割り切れない部分も多いのだろう。~
あれは簡単に解決できる問題ではない。▼~
お前はどうだ、イングリット。~
まだ、ダスカーの民が憎いか。▼~
:[イングリット]|いえ……今、彼らを憎む理由はありません。~
事件に関与した者もいたようですが……▼~
彼らだけではなく、多くの者の思惑が~
絡んだ末の悲劇だと理解はしています。▼~
ただ、それゆえに申し訳ないというか、~
ある意味で、話をするのが怖いというか。▼~
……私は、ずっと彼らに~
見当違いの憎悪を向けてきたのですから。▼~
:[ディミトリ]|いや、それは、6年前にお前と~
話をしておかなかった俺の責任だ。▼~
事件の全容もよくわかっていないのに、~
皆を混乱させるべきではないと躊躇って……▼~
……それで、こうしてお前につらい~
思いをさせては、本末転倒だというのにな。▼~
:[イングリット]|6年前は多くの騎士が城を追われ、~
荒れた王都に望んで出向く者はいなかった。▼~
例外は、ロドリグ殿ぐらいでしょう。~
私も父にとめられていましたし……。▼~
:[ディミトリ]|だが、話す機会ならば作れたはずだ。~
それこそ、士官学校にいた頃にでも。▼~
:[イングリット]|……もし話していただいていたとしても、~
私には受け入れられなかったと思います。▼~
救いようのない悪者がいて、グレンは~
彼らから陛下を守って死んだのだと……▼~
そう思っていないと、あの頃の私は~
きっと正気ではいられなかった。▼~
:[ディミトリ]|……そうか、俺と、同じだな。▼~
だが蓋を開けてみれば、自分の身内をはじめ~
多くの人間が関わっていたのだから……▼~
結局、現実と折り合いをつけて
生きていかねばならないのだと思ったよ。
:[イングリット]|仰るとおりですね。~
私も、目の前の現実を受け入れなくては。▼~
ダスカーの民は今や、共に戦う仲間です。~
いつまでも距離を取ってはいられません。▼~
:[ディミトリ]|……助けになるかはわからないが、~
お前を連れていきたいところがある。▼~
先ほど俺が話していた戦士長の父君が、~
昨年、この近くで宿場を開いてな。▼~
どの料理も……手が込んでいて上等だ。~
もしよければ、一緒に行ってみないか。▼~
もちろん、まだ気が引けるというのなら~
無理にとは言わないが……▼~
:[イングリット]|……いえ!~
ぜひ、同行させてください。▼~
情けない話ですが、私一人ではきっと~
足を向けるのも躊躇っていたと思います。▼~
けれどあなたとならば……恐れずに、~
一歩を踏み出せるような気がするのです。▼~
:[ディミトリ]|そうか。よし、では善は急げだ。~
今日は俺におごらせてくれ、イングリット。▼~
**ロドリグ [#e40ff052]
***支援C [#hd30abcb]
(※支援会話なし)
***支援B [#i4f38633]
:[ロドリグ]|陛下……おや、武器の手入れですか。~
邪魔をしてしまいましたかな。▼~
:[ディミトリ]|
いや、先ほど一段落したところだ。~
何か用か、ロドリグ?▼~
:[ロドリグ]|ええ、先日ゴーティエ領に赴いた際、~
マティアスの奴からこれを預かりまして。▼~
:(剣)|
:[ディミトリ]|辺境伯から? この剣は……。▼~
:[ロドリグ]|ランベールに借りたまま、~
すっかり忘れていたそうで。▼~
30年も前に借りた剣を、子供の代になって~
返すとは、あいつもとんだ無精者ですよ。▼~
:[ディミトリ]|30年前というと、お前たちが士官学校に~
いた頃か。どんな経緯があったんだ。▼~
:[ロドリグ]|あれは私たち3人を含めた学級の皆で、~
賊討伐の課題に赴いた時……▼~
私がうっかり突出してしまい、仲間と~
敵陣に取り残されたことがありましてね。▼~
救援に行くか否かを巡って、あの2人は~
戦場で掴み合いの喧嘩を始めたそうです。▼~
:[ディミトリ]|……少し意外だな。~
父上はともかく、あの辺境伯までか。▼~
:[ロドリグ]|あいつも昔は血の気の多い男でしたし、~
何より引き下がれなかったのでしょう。▼~
物資が尽きかけているのだから、~
教団の救援を待てというマティアスと……▼~
独りでも救援に向かおうとするランベールの~
喧嘩がどうなったかは、私も知りません。▼~
ただ結局、ランベールとマティアスは2人で~
敵陣を突破し、我々のところに現れました。▼~
:[ディミトリ]|父上も猪突猛進というか何というか……~
若い頃だけあって、青かったのだな。▼~
:[ロドリグ]|戦いの最中、槍を折られたマティアスに~
ランベールが貸してやった剣がこれだとか。▼~
何となく返す気を失ったまま30年も~
経ってしまうとは、と笑っていましたよ。▼~
:[ディミトリ]|いや、辺境伯のことだ。本当に、~
30年も忘れていたわけではないだろう。▼~
:[ロドリグ]|……かもしれませんね。~
これはあくまで私の想像ですが……▼~
陛下が王位について国が回り出し、~
ようやくあいつの死を過去にできた、とか。▼~
:[ディミトリ]|……なるほどな。とにかく、辺境伯には~
確かに受け取ったと伝えておこう。▼~
しかし話を聞くに、昔から父上は仲間を~
失うのが我慢ならない性質だたのだな。▼~
……仲間が傷つくのを承知で戦いを始めた~
俺を、父上は愚かだと笑うだろうか。▼~
:[ロドリグ]|それは難しい質問ですね。~
仲間想いな方だったのは確かですが……▼~
民を見守り続けてくれた教団を見捨てるのも~
きっと躊躇ったと思いますよ。▼~
:[ディミトリ]|……ロドリグ、父をよく知るお前に。~
改めて頼みたい。▼~
もし俺が、父上に恥じねばならないような~
行いをした時には……▼~
:[ロドリグ]|命を懸けて、お止めしますよ。~
それはあいつとの約束でもありますから。▼~
:[ディミトリ]|……ありがとう。▼~
***支援A [#y8cfac9c]
:[ディミトリ]|……ロドリグ、少しいいだろうか。~
お前にききたいことがあってな。▼~
:[ロドリグ]|もちろん、陛下のご要望とあらば。~
聞きたい事というのは?▼~
:[ディミトリ]|俺は……お前の話が聞きたい。▼~
:[ロドリグ]|私の話、ですか。▼~
:[ディミトリ]|ずっと聞けなかったが……聞かせてほしい。~
お前は父上が死んだ時、どう思った?▼~
:[ロドリグ]|ランベールが死んだ時、ですか。~
まあ、にわかには信じられませんでしたね。▼~
時間が経てば経つほど、あいつの死が~
現実なのだと思い知らされたものです。▼~
ですが私には「約束」がありましたから。~
それを粛々と果たそう、と思いましたよ。▼~
:[ディミトリ]|ならば仮に俺がダスカーで、父上やグレンと~
諸共に死んでいたら、お前はどうした?▼~
:[ロドリグ]|………………。▼~
:[ディミトリ]|お前が父上を懐かしむ顔を見る度、~
どうしても脳裏を過る考えがあるんだ。▼~
お前は父上と共に生き、~
共に死にたかったのではないか、と。▼~
:[ロドリグ]|……ふふ、考え過ぎですよ、陛下。~
私はこう見えて結構強かな人間なのです。▼~
陛下が亡くなられていたとしても、~
死にたいとまでは思わなかったでしょう。▼~
ただ……あいつとの約束のために死ぬなら、~
満足だろうなと思うことはありますね。▼~
:[ディミトリ]|それは、俺が許さない。お前を、~
そんな約束のために奪われてたまるか。▼~
お前を失うのは、俺にとってもう一度~
自分の父親を失うようなものだし……▼~
……もしも自分のせいでお前が死んだら、~
俺は、きっと冷静なままではいられない。▼~
:[ロドリグ]|そんなことを仰いながら、陛下こそ~
ご自分の命を顧みないじゃありませんか。▼~
臣下は、主君に倣って生きるものです。~
陛下がご自分の命を大事にすべきかと。▼~
:[ディミトリ]|……道理だな。返す言葉もない。▼~
:[ロドリグ]|くく……いや、すみません。少しばかり~
意地の悪い説教をしてしまいましたな。▼~
陛下があまりにも、ランベールと~
同じようなことを仰るから、つい……▼~
……ずっとあいつにぶつけたかった言葉を、~
息子のあなたにぶつけてしまいました。▼~
ははは、これではマティアスの奴を~
無精者だと笑えませんなあ。▼~
:[ディミトリ]|父上と同じこと……?▼~
:[ロドリグ]|ほら、以前、私が馬鹿をやって~
窮地に陥った時の話をしたでしょう?▼~
あいつは敵陣を突破してきて開口一番、~
「自分の命を粗末にするな」と言った。▼~
全身に傷を作った男にそう言われても、~
説得力がないにもほどがあるでしょう?▼~
:[ディミトリ]|……ふふ、確かにそうだ。▼~
お前たちは本当に、良い友人同士~
だったのだな。父上が羨ましいくらいだ。▼~
:[ロドリグ]|はは、そんな事を言ってはうちの倅が~
悔しがりますよ。俺は貴様の何だ、ってね。▼~
……さて、私の話はこれまでにしましょう。~
次はマティアスの昔話でもどうです?▼~
~
《シルヴァンが生存》
:[ディミトリ]|それは楽しそうだな。折角の機会だ、~
シルヴァンたちにも声をかけてくるよ。▼~
~
《シルヴァンが死亡》
:[ディミトリ]|それは楽しそうだな。~
ぜひとも聞かせてくれ、ロドリグ。▼~
*コメント(情報投稿・誤字脱字の報告) [#wb7985dd]
#comment
終了行:
[[会話集/支援会話]]
*ディミトリの支援会話 [#h34d6379]
#contents
**ドゥドゥー [#je4b6e5a]
***支援C [#g8512f36]
(※支援会話なし)
***支援B [#lc428d76]
:[ドゥドゥー]|……陛下、そろそろお休みください。~
それ以上はお体に障ります。▼~
:[ディミトリ]|そう言われても、戦いの後だからか~
妙に目が冴えてしまってな。▼~
ドゥドゥー、お前は先に床に就いていろ。~
心配せずとも、きりの良いところで休む。▼~
:[ドゥドゥー]|先日もそう仰って、~
結局空が白むまで働いておられたでしょう。▼~
:[ディミトリ]|……昔から、こういう時のお前は~
何を言おうと絶対に譲らないんだよな。▼~
では、少しばかり手伝ってくれるか。~
この書簡に誤記がないかを確認してくれ。▼~
:(書簡)|
:[ドゥドゥー]|これは、ダスカーの言葉……~
族長への書簡、ですか。▼~
:[ディミトリ]|ああ。”ダスカーの悲劇”について、~
彼らにもいろいろと調査を頼んでいてな。▼~
先日、幾つか途中報告が入ったから……~
それは返礼と、別件の調査の依頼だ。▼~
:[ドゥドゥー]|……そうでしたか。▼~
ですが、火急の仕事は昼のうちに済んで~
いるはずです、そう焦らずともよいのでは。▼~
:[ディミトリ]|そうも言っていられないだろ。明日には俺も~
戦場に倒れているかもしれないんだぞ。▼~
俺は、この命のあるうちに~
一歩でも前に進まなければならない。▼~
……必ずやあの事件のすべてを暴き、~
死んでいった者たちの復讐を果たす。▼~
時間を無駄にはできない。仇を皆殺しにして~
済むような、単純な話でもなさそうだしな。▼~
:[ドゥドゥー]|ならば尚更、早くお休みになって~
英気を養われるべきかと。▼~
:[ディミトリ]|机の上の書類を片付けたら、だ。それから~
西部の査問記録にも目を通しておきたい。▼~
あとは机仕事ばかりでは体も鈍るし~
眠る前に槍の稽古を少し……▼~
:[ドゥドゥー]|まだ、あの日の夢をご覧になるのですか。▼~
:[ディミトリ]|……もう何年も前に話したきりのことを、~
よくもまあ覚えているものだ、お前は。▼~
あの頃は王城の者たちから遠ざけるという~
名目で、お前を俺の部屋に呼んでは……▼~
話し疲れて眠りに落ちるまで、~
くだらない話に付き合ってもらったっけ。▼~
:[ドゥドゥー]|……あの時のご配慮には、感謝しています。▼~
:[ディミトリ]|配慮などではない。あれはあくまでも、~
俺の勝手な都合でやったことなのだから。▼~
:[ドゥドゥー]|……眠れないのであれば、~
いつでも話し相手になりますが。▼~
:[ディミトリ]|それではお前が疲れるだけだろう。~
明日も早いんだ、おとなしく休んでおけ。▼~
無理をするなとお前は言うが、自分の~
体のことは自分が一番よくわかっている。▼~
:[ドゥドゥー]|ですが……ならばせめて、後ほどお茶を~
お持ちします。少しは体も休まるかと。▼~
:[ディミトリ]|そうだな……ありがとう、ドゥドゥー。~
いつも世話をかけるな。▼~
***支援A [#vd34ff1a]
:(暗転)|
:[ドゥドゥー]|……陛下。机で眠られては、~
お風邪を召してしまいます。▼~
:[ディミトリ]|………………。~
……ドゥドゥー、か。▼~
:(画面が明るくなる)|
:[ディミトリ]|またやってしまった……首が痛い。~
起こしてくれて助かった、ドゥドゥー。▼~
:[ドゥドゥー]|いえ……ひどくうなされていましたので、▼~
:[ディミトリ]|……そうだったか。~
昔の夢を、見ていたんだ。▼~
:[ドゥドゥー]|やはり、ダスカーの……。▼~
:[ディミトリ]|……いや。別の夢だ。~
ダスカーから、王都に帰ってきた後の……。▼~
なあ、お前は覚えているか。~
父上の葬儀の後、俺を罵った子供のこと。▼~
:[ドゥドゥー]|は。……ダスカーで死んだ騎士の、~
息子だったそうですね。▼~
:[ディミトリ]|ダスカーの民に復讐するどころか~
従者にするなどあってはならない……▼~
今ここで従者を殺してみせろ、と言われて~
俺は、ただ立ち去ることしかできなかった。▼~
あの日の死者も、残された正者でさえも、~
皆、望むのは復讐だ。……復讐なんだ。▼~
:[ドゥドゥー]|……陛下。▼~
:[ディミトリ]|俺は、俺の義務を粛々と果たすだけだ。~
苦しいと思ったことはない。だが……▼~
……ドゥドゥー。もし俺が戦場に倒れ、~
末期に復讐を望んだら、お前はどうする?▼~
:[ドゥドゥー]|果たします。たとえ四肢をもがれようとも。▼~
:[ディミトリ]|では、俺のことなど一切忘れて~
幸せに生きろと言い残したら。▼~
:[ドゥドゥー]|……それは、果たせません。おれにとっての~
幸せは、陛下と共に在ることだけですから。▼~
おれはあなたのためではなく~
おれ自身のために、復讐を果たすでしょう。▼~
:[ディミトリ]|お前自身のために……か。やはり、~
俺が何を言おうと譲らないのだろうな。▼~
:[ドゥドゥー]|陛下は……陛下自身のために、~
生きるつもりはないのですか。▼~
:[ディミトリ]|そもそも俺の命は、俺のものではない。~
国のもの、死者のもの、そして民のものだ。▼~
だが……そうだな。もしも俺が、~
違う運命の下に生を享けていたならば……▼~
お前とフォドラの外を旅して傭兵に、いや、~
土を耕して生きるのも悪くなかったかもな。▼~
:[ドゥドゥー]|それは、叶わぬ夢なのでしょうか。~
もしも陛下が望まれるのであれば……▼~
:[ディミトリ]|待て待て、冗談をそう真に受けるな。~
適当に思いついたことを口にしただけだ。▼~
俺にも、譲れないものがある。~
……わかってくれるな、ドゥドゥー。▼~
:[ドゥドゥー]|……ならばせめて、~
今日はもうお休みください。▼~
仕事が残っているのなら、お手伝いします。~
眠れないのなら、話にも付き合いましょう。▼~
……机上に伏せっておられるのを見るたび、~
どうしようもない不安に駆られるのです。▼~
もしや倒れられたのではないかと……~
息をしていないのではないか、と。▼~
:[ディミトリ]|
馬鹿、本当に心配性だな。大丈夫だよ。~
お前が気遣ってくれるおかげでな。▼~
:[ドゥドゥー]|ですが……▼~
:[ディミトリ]|……だが、万一お前を置いて~
死ぬ羽目になったら……後が大変そうだ。▼~
今日ぐらいは、ありがたく~
お前の厚意に甘えておこうかな。▼~
:[ドゥドゥー]|……はい!▼~
**フェリクス [#c4ad0e00]
***支援C [#u9a027fa]
(※支援会話なし)
***支援B [#ad971df2]
:[ディミトリ]|………………。▼~
:[フェリクス]|……おい、考え事なら後にしろ。~
食事の時くらい、食事に集中したらどうだ。▼~
:[ディミトリ]|ああ……そうだな。すまない。▼~
:[フェリクス]|フン、どうせ教団の兵力をどう動かそうだの~
今冬をどう凌ごうだの考えていたのだろう。▼~
その手の問題を一人で解決しようとするな。~
臣下に考えさせるのも王の務めのはずだ。▼~
:[ディミトリ]|そういうお前はどうなんだ。領内の統治は~
叔父君に委任していると聞いたが。▼~
:[フェリクス]|無論、当地の方針について何かあれば、都度~
自領に戻って話し合うようにはしている。▼~
:[ディミトリ]|母君は息災か。家中の揉め事を一手に~
引き受けてくださっているそうだな。▼~
:[フェリクス]|元々その手の仕事が得意な方だ。むしろ、~
自分の出番だと活き活きしているだろうよ。▼~
~
《ロドリグが死亡》
:[ディミトリ]|今ばかりは、彼女も忙しく働いていたほうが~
落ち着くのだろうが……気に掛けてやれ。▼~
~
《共通》
:[フェリクス]|チッ……他人の心配ばかりしていないで~
たまには自分のことでも考えたらどうだ。▼~
:[ディミトリ]|自分のことと言われてもな……ああ、~
そういえば騎士団が合同訓練をしたいと……▼~
:[フェリクス]|はあ……いや、まあいい。~
昔からお前はそういう男だったな……。▼~
どうせ、そう思い詰め過ぎるな……~
などと言っても聞かんのだろう、貴様は。▼~
:[ディミトリ]|……この戦いに負けは許されないからな。~
王国を守るためにも……復讐のためにも。▼~
事件の糸を引いていた者たちに、~
一歩一歩近づいている感覚はある。▼~
謀を知りながら何もしなかった者や~
下手人と結託した者たちを罰しもした……▼~
だが、それではまだ足りない。~
俺は……殺すべきを殺さなければならない。▼~
:[フェリクス]|……もはや口癖だな。~
復讐を果たして、お前はどうする。▼~
:[ディミトリ]|……わからない。彼らの嘆きが止み、~
恨みが晴れれば、俺はそれでいい。▼~
:[フェリクス]|………………。▼~
:[ディミトリ]|なあ……フェリクス。~
お前も、俺を恨んでいるか?▼~
あの日、グレンは俺の目の前で死んだ。~
助けられなかった……殺したのと同義だ。▼~
~
《ロドリグが死亡》
:[ディミトリ]|ロドリグも……俺が“灰色の悪魔”を~
あらかじめ討ってさえいたら……。▼~
~
《共通》
:[フェリクス]|だからと言ってお前を恨むのは筋が違う~
お前が殺したわけではないだろうが。▼~
皆、お前のために死んでやったのではない。~
意志を貫いて死んだんだ。思い上がるな。▼~
:[ディミトリ]|命を捨ててまで、貫くべき意志などない。~
そうまでして守られる価値など、俺には……▼~
:[フェリクス]|もういい、食事が冷める。余計な事を~
考える暇があったらさっさと食べてしまえ。▼~
:[ディミトリ]|……そうだな。▼~
***支援A [#j28da66f]
:(暗転)|
:[ディミトリ]|……すまない。必ず復讐は果たす。~
だから、もう少し待っていてくれ。▼~
お前たちを死に追いやった者を暴き……~
どんな形であれ、必ず果たす。だから……▼~
:[フェリクス]|おい。▼~
:(画面が明るくなる)|
:[ディミトリ]|グレ……いや、フェリクスか。~
……見苦しいところを見せたな。▼~
:[フェリクス]|もう20年も付き合ってきた相手に、~
今更、見苦しいも何もあるものか。▼~
皆もすっかり寝静まった頃だというのに~
一人で礼拝堂に籠って何をしていた。▼~
お前の声が聞こえて何事かと思ったが、~
白昼夢でも見ていたのか。▼~
:[ディミトリ]|……お前には、隠したところで無駄か。▼~
白昼夢……のようなものだ。あの日死んだ~
者たちが、昼夜を問わず立ち現れてくる。▼~
もしあの事件に帝国が関わっていたのなら、~
皇帝がそれを黙認していたのなら……▼~
……あの日の死者と同じ最期を与えろと~
叫んでいる。胸をえぐり、首をはねて……。▼~
:[フェリクス]|いつからだ。~
そんなものを見るようになったのは。▼~
:[ディミトリ]|6年前から……だが、~
声を聞いたのは4年前……初陣の時だ。▼~
敵軍の将の顔を、俺は知っていた。~
……ダスカーで見た顔だった。▼~
奴の首を落とした時、皆が、声を上げて~
笑ったんだ。泣いて苦しんでいた者たちが。▼~
:[フェリクス]|……納得はできんが、~
まあいろいろと腑には落ちた。▼~
だがな、兄上も先王陛下も、他の者たちも~
そうしてお前を責め苛んだりするものか。▼~
お前が安穏と生きていくのを~
許していないのは、他でもないお前自身だ。▼~
:[ディミトリ]|……誰が俺を許すと言おうと、~
俺は死ぬまで自分を許すつもりはない。▼~
:[フェリクス]|安心しろ、お前にそんな器用な芸当が~
できるなど、俺は毛ほども期待していない。▼~
だが、お前は皆を導く国王だ。~
お前が惑えば、皆も行くべき道を失う。▼~
その苛烈な復讐心は、胸にしまっておけ~
それは俺だけが知っていればいいものだ。▼~
:[ディミトリ]|……要するに、弱音を吐くなら、~
お前の前だけにしろ、ということか?▼~
:[フェリクス]|フン……。▼~
:[ディミトリ]|……俺が畜生に堕さずにいられるのは、~
こうしてお前が受け止めてくれるからだ。▼~
ルーグにとってのキーフォンが、父上に~
とってのロドリグがそうだったように……▼~
これからも俺の右腕として~
側にいてくれ、フェリクス。▼~
:[フェリクス]|……右腕、か。~
まあ、悪くない響きだ。ならば……▼~
:(暗転、鎧の音)|
:[ディミトリ]|……!~
おいフェリクス、いきなり何を……▼~
:(鎧を引きずる音)|
:[フェリクス]|右腕としての責を果たさせてもらう。まず、~
休み方を知らん王を寝台に放り込まねばな。▼~
:[ディミトリ]|なあ……俺を背負って運ぶつもりか?~
無茶はするな。足が床についたまま……▼~
:[フェリクス]|黙れ、貴様が馬鹿でかく育ったせいだ!~
この筋肉の塊め、運びにくいにも程がある。▼~
:[ディミトリ]|……昔もこんなことがあったな。~
あの時は足を挫いたお前を、俺が運んだ。▼~
:[フェリクス]|ああ、あれは良い訓練になっただろう?~
今度は俺の訓練に付き合え、ディミトリ。▼~
:[ディミトリ]|くく……ああ、そうだな。▼~
**アッシュ [#u1784e75]
***支援C [#q88ab4f2]
(※支援会話なし)
***支援B [#iefbf730]
:[ディミトリ]|早いものだな、アッシュ。~
お前を騎士に任じて、もう1年半か。▼~
慣れない土地で働くのは、何かと~
大変だろう。困っていることはないか?▼~
:[アッシュ]|いえ、そんな。王都の皆さんは、~
みんな親切にしてくれますし……▼~
強いて言うなら、僕なんかに騎士が、~
務まるのか、まだ不安だってぐらいで。▼~
:[ディミトリ]|今、ブレーダッド家に仕えている騎士は~
俺の代になって城に入った者がほとんどだ。▼~
即位以前から俺と共に戦ってくれたお前が~
今更、引け目を感じる必要はないだろう。▼~
:[アッシュ]|は、はい……でも、僕は貴族の生まれでも、~
紋章持ちでもないですし……。▼~
そんな僕を取り立てていただいたご恩は、~
この命を懸けてお返しするつもりです。▼~
:[ディミトリ]|………………。~
時にアッシュ、騎士とは何だと思う?▼~
:[アッシュ]|えっ? 民や王、ひいては国を守るために~
命を懸けて戦う者……でしょうか。▼~
:[ディミトリ]|そうだな……。確かに、それこそが~
騎士のあるべき姿だと皆は言うが……。▼~
現実は、そう美しいものではない~
突き詰めれば、騎士とは人を殺める者だ。▼~
騎士道が忠義を説くのは、騎士を統制し~
主君に背かぬようにするために過ぎない。▼~
:[アッシュ]|それは……確かに、~
そうなのかもしれませんが……。▼~
:[ディミトリ]|騎士道を奉じるのは構わないが、~
命を懸けてまでそれを貫く必要はないな。▼~
:[アッシュ]|………………。▼~
:[ディミトリ]|俺の親友は、王家に仕える騎士だった。~
歳が近くてな。良い奴だったよ。▼~
だが、俺の目の前で死んだ。逃げることなく~
果敢に戦って、当然のように殺された。▼~
:[アッシュ]|ロドリグさんから聞いた事があります。~
フェリクスの、お兄さんの話ですよね……。▼~
:[ディミトリ]|……ああ。今でも俺の耳には、~
あいつの死に際に声が聞こえる。▼~
忠誠か、己の命かを選ばされる日が、~
お前にもいつか訪れるかもしれない。▼~
その時には、己の命を選んでほしい。~
身勝手な願いだとはわかっているがな。▼~
:[アッシュ]|でもそれで、万が一僕が陛下に~
弓を引くようなことがあったら……?▼~
:[ディミトリ]|俺を討てないのなら、黙って戦場を離れろ。~
……そんな日が来ないよう祈っているがな。▼~
:[アッシュ]|わかり……ました。……でも一つだけ、~
失礼を承知で申し上げます。▼~
きっと、あなたを守ったその人は、~
騎士だから命を投げ出したんじゃない。▼~
たとえ何を犠牲にしても、親友のあなたを~
守りたかったんだと思います。▼~
:[ディミトリ]|生きてさえいれば訪れたはずの、~
あらゆる未来を閉ざしても……か?▼~
:[アッシュ]|……僕にも、その人の行いが~
正しかったのかはわかりません。▼~
だからこそ僕も、陛下が望まれるのなら~
決して命を捨てないと約束します。▼~
だけど、大事な人のために戦いたいって思い~
自体は……間違ってないと思うんです。▼~
:[ディミトリ]|……そうか。~
そうなのかもしれないな……。▼~
……さて、そろそろ俺は調練に行くよ。~
兵を待たせるわけにはいかないし……▼~
お前たちの忠誠に値する主君で在れるよう、~
努めねばならないからな。▼~
:(ディミトリ、立ち去る)|
:[アッシュ]|……務めるも何も、最初から陛下は~
僕たちにとって、自慢の王様なのになあ。▼~
**シルヴァン [#wdac99e6]
***支援C [#kc85c8a7]
(※支援会話なし)
***支援B [#u105afd5]
:[ディミトリ]|おいシルヴァン、いるな。先刻の~
会議について、お前の意見を聞きたい。▼~
:[シルヴァン]|構いませんけど……ゴーティエ家の意向なら~
さっき父上から聞いたんじゃありませんか?▼~
:[ディミトリ]|ゴーティエとしての意見ではなく、~
お前の意見を聞かせてもらいたい。▼~
:[シルヴァン]|確か、平民への叙爵の是非、でしたっけ。~
結局認める方向で進みましたけど。▼~
:[ディミトリ]|ああ。論点になったのは、紋章を持たない~
者を貴族に取り立ててもよいか、だな。▼~
:[シルヴァン]|そりゃもちろん、取り立てていいなら~
取り立てるべきだと思いますけどねえ……▼~
あんたが兄上を取り立てたみたいに~
有能な奴には地位を与えて働かせるべきだ。▼~
:[ディミトリ]|シェズやアッシュも、~
立派に成果を残してくれているからな。▼~
:[シルヴァン]|ただ、どんどんやれとは言えませんね。~
やり過ぎるつもりなら俺は賛成できません。▼~
王国から紋章の力が失われたら、どうなるか~
わからない陛下じゃありませんよね。▼~
:[ディミトリ]|……無論だ。それに、今ではどの国でも~
紋章の力を持った血が薄れつつある。▼~
フェリクスのように大紋章を持って生まれる~
例もあるとはいえ、非常に稀な話だ。▼~
:[シルヴァン]|だったら今、俺たちファーガスの人間が~
生き残っていくために取れる選択肢は2つ。▼~
紋章を継ぐ血を細々と繋いでいる間に、~
国を富ませて軍備を一気に増強するか……▼~
紋章を継ぐ血が淘汰される危険を承知で、~
遺産に頼らない体制の確立を優先するか。▼~
どちらにしろ延命処置ではありますけど、~
俺としては前者の方が望ましいかなあと。▼~
:[ディミトリ]|軍備の増強、と言葉にするのは容易いが~
そう簡単にできる事ではないからな。▼~
痩せた土地ばかりの王国が、肥沃な国と~
張り合っていくには時間がかかるだろう。▼~
:[シルヴァン]|ただ、いつだったか兄上の登用について~
相談された時にも話しましたけど……▼~
今は戦争の真っ最中ですし、切れる札は~
切っていかなきゃいけないわけで。▼~
俺としては現状のあんたの方針にも~
異存はない、ってのが正直なところです。▼~
:[ディミトリ]|……やはり、お前と話をすると~
頭の中が整理されていいな。助かる。▼~
:[シルヴァン]|はは、そう言ってもらえるとは光栄です。~
柄にもなく真面目な話をしちまいましたね。▼~
:[ディミトリ]|柄にもなく……というわけでもないだろう。~
俺の知るお前は、いつだって真摯だった。▼~
俺やフェリクスたち以外の前では、~
欠片もそういう素振りを見せないがな。▼~
……いや、違うか。士官学校時代までの~
お前の態度は真摯とは程遠いものだった。▼~
:[シルヴァン]|あっはは、ぐうの音も出ませんねえ。~
これでも馬鹿だったと思ってるんですよ?▼~
:[ディミトリ]|そう思うなら今、働いて取り返すことだ。~
それとも何だ、小言でも言ってほしいのか。▼~
:[シルヴァン]|あーいや、遠慮しておきます。~
陛下のお小言は始まったが最後ですから……▼~
:[ディミトリ]|まったく……なあ、シルヴァン、~
俺は、お前を頼りにしているんだ。▼~
お前は、俺にない多くのものを持っている。~
父親譲りの怜悧さや、頭の回転の速さ……▼~
:[シルヴァン]|そう言うあんたの剛毅さを、俺はガキの~
頃から羨ましいと思ってましたけどね。▼~
:[ディミトリ]|……完璧な人間などいないということだ。~
お互い、ないものねだりは程々にしよう。▼~
……手間を取らせて悪かったな、シルヴァン。~
また相談に乗ってくれると助かる。▼~
:[シルヴァン]|ええ、喜んで。……あんたの前では、~
俺も自分を偽らずにいられますしね。▼~
**メルセデス [#q1306070]
***支援C [#s1a9a567]
:[ディミトリ]|む……メルセデス、出かけていたのか。▼~
:[メルセデス]|ええ。今日はね、カムロスの街に行って~
教団のお手伝いをしてきたの~。▼~
:[ディミトリ]|そうか。街の様子はどうだった?▼~
:[メルセデス]|街の人たちはみんな元気そうだったけれど、~
教団の方々は忙しそうだったわね~……。▼~
ほら、戦争が始まった時にたくさんの人が~
ファーガスに避難してきたでしょう?▼~
他の街でもたくさん人を受け入れたけれど、~
やっぱりカムロスの街は特別忙しいみたい。▼~
:[ディミトリ]|王都からも人や物資を送るべきかな……。~
今度、レア様に確認してみよう。▼~
:[メルセデス]|ありがとう、ディミトリ。~
教団の方々も、きっと喜ぶと思うわ~。▼~
私もね、教団を受け入れてくれた~
あなたには、本当に感謝しているのよ。▼~
あなたのおかげで、たくさんの人が~
帰る場所を失わずに済んだわ。▼~
:[ディミトリ]|……そう言えばお前も、幼い頃に~
帝国から王国へと逃げてきたのだったな。▼~
:[メルセデス]|ええ。あの時は本当に大変だったわ。~
食べるものも、雨風を凌ぐ場所もなくて……▼~
もし司祭様が助けてくださらなかったら、~
どうなっていたかわからないかも。▼~
:[ディミトリ]|………………。▼~
:[メルセデス]|……あら? どうしたの~?~
ちょっと浮かない顔だけれど……。▼~
:[ディミトリ]|ああ……いや。メルセデス、~
悪いが少し、弱音を吐いてもいいだろうか。▼~
:[メルセデス]|あらあら。弱音を吐くのに、いちいち~
許可なんていらないわよ~。話してみて?▼~
:[ディミトリ]|本当に中央教会を受け入れて良かったのか、~
俺はずっと……迷っているんだ。▼~
彼らを受け入れたせいで、~
帝国に侵略の口実を与えてしまった。▼~
:[メルセデス]|だけどあなたは、受け入れるべきだと~
思ったから、受け入れたんでしょう?▼~
:[ディミトリ]|……ああ。セイロス教は王国の歴史、~
そして王国の政治と深く結びついている。▼~
王権は教会によって認められるものだし、~
村落の統治にも一役買ってくれている……▼~
それを排除したら、上へ下への大騒ぎだ。~
国は再び割れて、混乱を極めるだろう。▼~
:[メルセデス]|う~ん、難しいわね……。何を選んでも、~
戦いは起こってしまうってことかしら……。▼~
少なくとも街の人たちは、あなたに~
感謝していると思うわ。だけど……▼~
そう単純な話じゃないのよね、きっと。~
ごめんなさい、何も言ってあげられなくて。▼~
:[ディミトリ]|ああいや……謝るのは俺のほうだ。~
つまらない話を聞かせて、すまなかったな。▼~
:[メルセデス]|気にしないでちょうだい。~
少しでも気が楽になったなら嬉しいけれど。▼~
:[ディミトリ]|話をしたら、だいぶ胸が軽くなった。~
ありがとう、メルセデス。▼~
お前こそ、もし何かあったら~
俺を頼りにしてほしい。▼~
***支援B [#hccbe3cc]
(※支援会話なし)
***支援A [#wa240c04]
:(暗転)|
:[ディミトリ]|……もう少しかかりそうか、メルセデス。~
そろそろ休憩してもいいと思うが……。▼~
:[メルセデス]|大丈夫よ~、もうすぐ見えてくるわ。~
ほら、あの丘の向こう……▼~
:(画面が明るくなる、村)|
:[ディミトリ]|こんなところに、村があったのだな……。▼~
:[メルセデス]|ええ、昔、私が暮らしていた村よ~。~
遠くに見えるのが、私のいた教会。▼~
:[ディミトリ]|そうか。静かで、綺麗なところだな。~
知らない場所なのに、懐かしい感じがする。▼~
:[村人]|……メルセデスちゃんかい!~
久しぶりねえ、お母様に会いに来たの?▼~
:[メルセデス]|まあ! お久しぶりです、おばさま。~
今日はお友達にここを案内しようと思って。▼~
:[村人]|お友達……あら、立派な騎士様だこと。~
もしかして、セイロス騎士団の方?▼~
:[ディミトリ]|え? あ、いえ。~
私はファーガスの……王国軍の者です。▼~
:[村人]|おや、そうだったのかい。だったら、~
メルセデスちゃんの仲間ってことかねえ。▼~
時間があるなら、教会に顔を出しておあげ。~
司祭様も子供たちも喜ぶからさ。▼~
:[メルセデス]|そうですね~。せっかく立ち寄ったんですし、~
母にも挨拶していこうと思います。▼~
:(村人、立ち去る)|
:[ディミトリ]|……友人の知己と顔を合わせるのは、~
何だか妙に緊張してしまうな。▼~
:[メルセデス]|ふふ。あの人も、教会で働いていてね~
私やお母様にとっては恩人なのよ~。▼~
教会には、昔の私やお母様と同じような~
境遇の人たちもたくさんいるわ。▼~
司祭様はどんな人が相手でも、~
邪険にしないで受け入れてくださるから~。▼~
:[ディミトリ]|懐の深い土地なのだな、ここは。~
それもセイロス教の教え……なのかな。▼~
:[メルセデス]|でも……中央教会を受け入れていなければ~
この村の形も変わっていたかもしれないわ。▼~
:[ディミトリ]|南方教会には良い噂を聞かないし、各地の~
村をどう治めるかはわからないからな……▼~
:[メルセデス]|私には、難しい政治や戦争のことは~
あなたほどよくわからないけれど……▼~
あなたが守ってくれた人や景色を、~
どうしても見てもらいたかったの。▼~
:[ディミトリ]|……なるほど、その話をするために、~
俺をここへ連れてきてくれたのだな。▼~
正直な話、戦況が……フォドラが、~
これからどう変わっていくかはわからない。▼~
だが、俺はできる限りの力を尽くして、~
この景色を守っていくつもりだ。▼~
:[メルセデス]|……ありがとう、ディミトリ。▼~
さあ、教会のほうに行ってみましょう。~
途中には見晴らしのいい場所もあるのよ~。▼~
お花畑に、綺麗な小川……他にもたくさん、~
あなたに見せたい景色があるんだから~。▼~
あっ、そうそう、教会にも顔を出して、~
お母様や司祭様にも挨拶をしていかないと。▼~
:[ディミトリ]|……お前の命を預かっている以上~
俺も軍の長として挨拶をすべきだよな。▼~
:[メルセデス]|あら、そんなに緊張しなくてもいいわよ~。▼~
あなたのことは、私から紹介するから。~
私にとって、すごく大事な人ですって。▼~
:[ディミトリ]|……待て、メルセデス。~
それは余計な誤解を招くと思うんだが……。▼~
:[メルセデス]|うふふ。ごめんなさい、冗談よ~。~
あなたをからかうつもりはなかったの。▼~
でも私、いつもの険しい顔をした~
あなたより、今のあなたの方が好きよ。▼~
:[ディミトリ]|……お前と話していると調子が狂うよ。▼~
**アネット [#u7a8330b]
***支援C [#odf8e972]
(※支援会話なし)
***支援B [#uc569a98]
:(暗転、爆発音)|
:[アネット]|きゃーーーーっ!?▼~
:[ディミトリ]|しまった……下がれアネット!▼~
:(水をかける音、明るくなる)|
:[アネット]|はあ……あ、危なかったですね、陛下……。~
水、用意しておいてよかったです……。▼~
:[ディミトリ]|ああ、すまない……俺のせいで……。~
やはりなれない事をするべきではないな。▼~
:[アネット]|いえ、魔法で適当に火をおこしておいて~
ください、なんてあたしが言ったから……▼~
:[ディミトリ]|仕方あるまい……お前も、俺の腕前が~
ここまで酷いとは思っていなかっただろう。▼~
小さな爆発だけで済んだからよかったが~
燃え広がっていたら大惨事だったな……。▼~
:[アネット]|無事に消化できたんですし、~
そう気に病む必要なんてありませんよ。▼~
:[ディミトリ]|そう言ってもらえるとありがたいが……。~
お前に怪我がなくて本当に良かったよ。▼~
昔から魔法はてんで駄目でな。父も祖父も~
そうだったようだし、当然かもしれないが。▼~
:[アネット]|あはは、正直な話、陛下は魔法で戦うより、~
剣や槍で戦った方が早そうですしね。▼~
:[ディミトリ]|だが、子供の頃は魔道を習ってみたいと~
思ったこともなかったわけではないんだぞ。▼~
昔の友人が、よく魔法を見せてくれて……~
俺はそんな彼女が、ずっと羨ましくてな。▼~
:[アネット]|折角王都には魔道学院もあったんですし、~
通ってみればよかったのに。▼~
:[ディミトリ]|そう簡単に通えるものではないだろう。~
あれは、才ある者たちの学び舎だからな。▼~
王都で学院の生徒たちを見かけるたび、~
俺にも魔道の才があればと思ったものだ。▼~
:[アネット]|そうだったんですね……。だったら、~
今からあたしがお教えしましょうか。▼~
:[ディミトリ]|今から……?▼~
:[アネット]|はい! あたし、王都に戻ってきた後は~
学院のお手伝いもしてたんですけど……▼~
そこでいろんな人と話すうち、誰かに魔法を~
教えてみたいなあっておもうようになって。▼~
魔法があまり得意じゃない人にこそ、~
魔法との付き合い方を教えたいんです。▼~
:[ディミトリ]|なるほど、それは良い考えだな。~
ぜひ俺をお前の、最初の生徒にしてほしい。▼~
先ほどの俺のように、魔法が暴発して~
事故に繋がった話もたまに耳にするし……▼~
お前の夢は、きっと多くの人を救うはずだ。▼~
:[アネット]|えへへ……そこまで言われると、~
何だかちょっと照れちゃいますね。▼~
だけど、自分で選んだ道に、~
自信が持てたような気がします。▼~
……よし! 陛下、早速、さっき使った~
炎の魔法で練習してみましょうか!▼~
:[ディミトリ]|もう一度あの魔法を使うのか?~
躊躇われるが、大丈夫だろうか……。▼~
:(暗転)|
:[アネット]|炎の魔法は、一番基本的な魔法です。~
魔力を圧縮してぶつけるような感じですね!▼~
まずは両手に魔力を集中させて……▼~
:[ディミトリ]|集中……? なるほど、こうか……?▼~
:[アネット]|えっと……あんまり遠慮しなくても~
大丈夫ですよ? 水も汲んできましたし……▼~
:[ディミトリ]|いや、遠慮しているつもりはないが……~
ならばもう少し魔力を……っ!?▼~
:(爆発音)|
:[アネット]|きゃーーーーっ!?~
へ、陛下!? 大丈夫ですか!?▼~
:(水をかける音)|
:[ディミトリ]|くっ……すまないアネット、~
どうやら先は長いようだ……▼~
**イングリット [#l85c21cf]
***支援C [#d6551bae]
(※支援会話なし)
***支援B [#c24d9066]
:(ディミトリ、ダスカー戦士長と話している最中にイングリッ...
:[イングリット]|陛下、明日の調練について……あっ。~
……申し訳ありません、話の最中に。▼~
:(ディミトリ、ダスカー戦士長との話を切り上げ、戦士長が立...
:[ディミトリ]|いや、気にしなくてもいい。~
ちょうど終わったところだった。▼~
:[イングリット]|今のは……ダスカーの戦士長ですよね。~
何の話をされていたのですか?▼~
:[ディミトリ]|今後の作戦と陣形について、~
彼らにもいろいろと確認していたんだ。▼~
ファーガスの騎士とは動かし方も異なるし、~
配置にも……気を遣わなければならない。▼~
:[イングリット]|確かに宿営地でも、~
度々揉め事は起こりますからね……。▼~
:[ディミトリ]|互いに、割り切れない部分も多いのだろう。~
あれは簡単に解決できる問題ではない。▼~
お前はどうだ、イングリット。~
まだ、ダスカーの民が憎いか。▼~
:[イングリット]|いえ……今、彼らを憎む理由はありません。~
事件に関与した者もいたようですが……▼~
彼らだけではなく、多くの者の思惑が~
絡んだ末の悲劇だと理解はしています。▼~
ただ、それゆえに申し訳ないというか、~
ある意味で、話をするのが怖いというか。▼~
……私は、ずっと彼らに~
見当違いの憎悪を向けてきたのですから。▼~
:[ディミトリ]|いや、それは、6年前にお前と~
話をしておかなかった俺の責任だ。▼~
事件の全容もよくわかっていないのに、~
皆を混乱させるべきではないと躊躇って……▼~
……それで、こうしてお前につらい~
思いをさせては、本末転倒だというのにな。▼~
:[イングリット]|6年前は多くの騎士が城を追われ、~
荒れた王都に望んで出向く者はいなかった。▼~
例外は、ロドリグ殿ぐらいでしょう。~
私も父にとめられていましたし……。▼~
:[ディミトリ]|だが、話す機会ならば作れたはずだ。~
それこそ、士官学校にいた頃にでも。▼~
:[イングリット]|……もし話していただいていたとしても、~
私には受け入れられなかったと思います。▼~
救いようのない悪者がいて、グレンは~
彼らから陛下を守って死んだのだと……▼~
そう思っていないと、あの頃の私は~
きっと正気ではいられなかった。▼~
:[ディミトリ]|……そうか、俺と、同じだな。▼~
だが蓋を開けてみれば、自分の身内をはじめ~
多くの人間が関わっていたのだから……▼~
結局、現実と折り合いをつけて
生きていかねばならないのだと思ったよ。
:[イングリット]|仰るとおりですね。~
私も、目の前の現実を受け入れなくては。▼~
ダスカーの民は今や、共に戦う仲間です。~
いつまでも距離を取ってはいられません。▼~
:[ディミトリ]|……助けになるかはわからないが、~
お前を連れていきたいところがある。▼~
先ほど俺が話していた戦士長の父君が、~
昨年、この近くで宿場を開いてな。▼~
どの料理も……手が込んでいて上等だ。~
もしよければ、一緒に行ってみないか。▼~
もちろん、まだ気が引けるというのなら~
無理にとは言わないが……▼~
:[イングリット]|……いえ!~
ぜひ、同行させてください。▼~
情けない話ですが、私一人ではきっと~
足を向けるのも躊躇っていたと思います。▼~
けれどあなたとならば……恐れずに、~
一歩を踏み出せるような気がするのです。▼~
:[ディミトリ]|そうか。よし、では善は急げだ。~
今日は俺におごらせてくれ、イングリット。▼~
**ロドリグ [#e40ff052]
***支援C [#hd30abcb]
(※支援会話なし)
***支援B [#i4f38633]
:[ロドリグ]|陛下……おや、武器の手入れですか。~
邪魔をしてしまいましたかな。▼~
:[ディミトリ]|
いや、先ほど一段落したところだ。~
何か用か、ロドリグ?▼~
:[ロドリグ]|ええ、先日ゴーティエ領に赴いた際、~
マティアスの奴からこれを預かりまして。▼~
:(剣)|
:[ディミトリ]|辺境伯から? この剣は……。▼~
:[ロドリグ]|ランベールに借りたまま、~
すっかり忘れていたそうで。▼~
30年も前に借りた剣を、子供の代になって~
返すとは、あいつもとんだ無精者ですよ。▼~
:[ディミトリ]|30年前というと、お前たちが士官学校に~
いた頃か。どんな経緯があったんだ。▼~
:[ロドリグ]|あれは私たち3人を含めた学級の皆で、~
賊討伐の課題に赴いた時……▼~
私がうっかり突出してしまい、仲間と~
敵陣に取り残されたことがありましてね。▼~
救援に行くか否かを巡って、あの2人は~
戦場で掴み合いの喧嘩を始めたそうです。▼~
:[ディミトリ]|……少し意外だな。~
父上はともかく、あの辺境伯までか。▼~
:[ロドリグ]|あいつも昔は血の気の多い男でしたし、~
何より引き下がれなかったのでしょう。▼~
物資が尽きかけているのだから、~
教団の救援を待てというマティアスと……▼~
独りでも救援に向かおうとするランベールの~
喧嘩がどうなったかは、私も知りません。▼~
ただ結局、ランベールとマティアスは2人で~
敵陣を突破し、我々のところに現れました。▼~
:[ディミトリ]|父上も猪突猛進というか何というか……~
若い頃だけあって、青かったのだな。▼~
:[ロドリグ]|戦いの最中、槍を折られたマティアスに~
ランベールが貸してやった剣がこれだとか。▼~
何となく返す気を失ったまま30年も~
経ってしまうとは、と笑っていましたよ。▼~
:[ディミトリ]|いや、辺境伯のことだ。本当に、~
30年も忘れていたわけではないだろう。▼~
:[ロドリグ]|……かもしれませんね。~
これはあくまで私の想像ですが……▼~
陛下が王位について国が回り出し、~
ようやくあいつの死を過去にできた、とか。▼~
:[ディミトリ]|……なるほどな。とにかく、辺境伯には~
確かに受け取ったと伝えておこう。▼~
しかし話を聞くに、昔から父上は仲間を~
失うのが我慢ならない性質だたのだな。▼~
……仲間が傷つくのを承知で戦いを始めた~
俺を、父上は愚かだと笑うだろうか。▼~
:[ロドリグ]|それは難しい質問ですね。~
仲間想いな方だったのは確かですが……▼~
民を見守り続けてくれた教団を見捨てるのも~
きっと躊躇ったと思いますよ。▼~
:[ディミトリ]|……ロドリグ、父をよく知るお前に。~
改めて頼みたい。▼~
もし俺が、父上に恥じねばならないような~
行いをした時には……▼~
:[ロドリグ]|命を懸けて、お止めしますよ。~
それはあいつとの約束でもありますから。▼~
:[ディミトリ]|……ありがとう。▼~
***支援A [#y8cfac9c]
:[ディミトリ]|……ロドリグ、少しいいだろうか。~
お前にききたいことがあってな。▼~
:[ロドリグ]|もちろん、陛下のご要望とあらば。~
聞きたい事というのは?▼~
:[ディミトリ]|俺は……お前の話が聞きたい。▼~
:[ロドリグ]|私の話、ですか。▼~
:[ディミトリ]|ずっと聞けなかったが……聞かせてほしい。~
お前は父上が死んだ時、どう思った?▼~
:[ロドリグ]|ランベールが死んだ時、ですか。~
まあ、にわかには信じられませんでしたね。▼~
時間が経てば経つほど、あいつの死が~
現実なのだと思い知らされたものです。▼~
ですが私には「約束」がありましたから。~
それを粛々と果たそう、と思いましたよ。▼~
:[ディミトリ]|ならば仮に俺がダスカーで、父上やグレンと~
諸共に死んでいたら、お前はどうした?▼~
:[ロドリグ]|………………。▼~
:[ディミトリ]|お前が父上を懐かしむ顔を見る度、~
どうしても脳裏を過る考えがあるんだ。▼~
お前は父上と共に生き、~
共に死にたかったのではないか、と。▼~
:[ロドリグ]|……ふふ、考え過ぎですよ、陛下。~
私はこう見えて結構強かな人間なのです。▼~
陛下が亡くなられていたとしても、~
死にたいとまでは思わなかったでしょう。▼~
ただ……あいつとの約束のために死ぬなら、~
満足だろうなと思うことはありますね。▼~
:[ディミトリ]|それは、俺が許さない。お前を、~
そんな約束のために奪われてたまるか。▼~
お前を失うのは、俺にとってもう一度~
自分の父親を失うようなものだし……▼~
……もしも自分のせいでお前が死んだら、~
俺は、きっと冷静なままではいられない。▼~
:[ロドリグ]|そんなことを仰いながら、陛下こそ~
ご自分の命を顧みないじゃありませんか。▼~
臣下は、主君に倣って生きるものです。~
陛下がご自分の命を大事にすべきかと。▼~
:[ディミトリ]|……道理だな。返す言葉もない。▼~
:[ロドリグ]|くく……いや、すみません。少しばかり~
意地の悪い説教をしてしまいましたな。▼~
陛下があまりにも、ランベールと~
同じようなことを仰るから、つい……▼~
……ずっとあいつにぶつけたかった言葉を、~
息子のあなたにぶつけてしまいました。▼~
ははは、これではマティアスの奴を~
無精者だと笑えませんなあ。▼~
:[ディミトリ]|父上と同じこと……?▼~
:[ロドリグ]|ほら、以前、私が馬鹿をやって~
窮地に陥った時の話をしたでしょう?▼~
あいつは敵陣を突破してきて開口一番、~
「自分の命を粗末にするな」と言った。▼~
全身に傷を作った男にそう言われても、~
説得力がないにもほどがあるでしょう?▼~
:[ディミトリ]|……ふふ、確かにそうだ。▼~
お前たちは本当に、良い友人同士~
だったのだな。父上が羨ましいくらいだ。▼~
:[ロドリグ]|はは、そんな事を言ってはうちの倅が~
悔しがりますよ。俺は貴様の何だ、ってね。▼~
……さて、私の話はこれまでにしましょう。~
次はマティアスの昔話でもどうです?▼~
~
《シルヴァンが生存》
:[ディミトリ]|それは楽しそうだな。折角の機会だ、~
シルヴァンたちにも声をかけてくるよ。▼~
~
《シルヴァンが死亡》
:[ディミトリ]|それは楽しそうだな。~
ぜひとも聞かせてくれ、ロドリグ。▼~
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