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章別会話/鏡写しの世界から
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*鏡写しの世界から [#el5u0j8a]
#contents
**鏡写しの世界から [#ne5608yq]
***オープニング [#azrt47j9]
:[エル]|
…また同じ場所に出ましたね。~
特務機関への帰路は、~
本当にこちらで合っているのですか?▼~
:[ユナカ]|
ううむ…地図によると、~
確実にこちらの筈なのですが~
摩訶不思議ですなあ!▼~
:[ラファール]|
ユナカ。~
先程も同じことを言っていたぞ。▼~
貴様は我々とは異なるエレオス大陸の者。~
よもや地図を左右逆に~
見ているわけではあるまいな?▼~
:[セレスティア]|
まあまあ、ラファール様。~
元は私が道案内をしていたら、あまりに~
何度も迷うから交代して貰ったのです。▼~
違う世界の二人が同じ結果ということは…~
それはもう、地形が悪いのですわ!▼~
:[エル]|
その可能性も否定できませんが…~
これではいつまで経っても~
初陣から帰還できません。▼~
あまりに遅くなっては、~
神竜様や皆も心配するでしょう。▼~
地図を貸してください。~
次は私が試してみます。▼~
:(暗転)|
:[エル]|
…………▼~
すみません。~
また同じ場所に出ました。▼~
:[ユナカ]|
エル氏…▼~
:[エル]|
自分が不甲斐ないです。~
偉そうに地図を要求しておいて、~
この体たらく…!▼~
! そうです。今すぐ竜化して~
皆を背に乗せ、飛び立てば…!▼~
:[ラファール]|
落ち着け、それは悪手だ。~
もしも周りに伏兵がいた場合、~
恰好の的となり、堕落して全滅するぞ。▼~
:[セレスティア]|
…全滅は、嫌ですわね。▼~
:[ラファール]|
案ずるな、セレスティア。~
次は我が試そう。▼~
:(暗転)|
:[ラファール]|
…成程な。~
やはり、ここに戻ってきてしまうようだ。▼~
:[セレスティア]|
ど、どうなっているんでしょう!?▼~
もしや、竜族の習性として~
ここに戻ってきてしまう何かが~
あるのでしょうか!▼~
…と思いましたけれど、~
ユナカは竜族ではないですわね。▼~
:[ユナカ]|
全員揃ってブシュロン氏級の~
方向音痴だというわけでも~
なさそうですし、奇々怪々ですぞ!▼~
:[エル]|
これは、何者かが意図的に~
私たちを陥れている可能性が~
高いと考えていいでしょう。▼~
セレスティア。~
最初に道案内を買って出てくれたのに~
迷い過ぎだなどと言ってすみません。▼~
:[セレスティア]|
い、いえ!~
何も気にしておりませんわ!~
事実、私はそそっかしいですし…!▼~
:[ラファール]|
我も、先程は地図が左右逆だなどと~
言いがかりをつけてしまった。~
すまなかったな、ユナカ。▼~
:[ユナカ]|
ラ、ラファール氏…~
普段むちゃくちゃ尊大なのに~
意外と素直に謝るのですな…▼~
:[ラファール]|
なに?▼~
:[ユナカ]|
い、いえ!!~
何でもございませぬ!▼~
……!▼~
…岩場の方角に、刺客が。▼~
:[セレスティア]|
ええっ!▼~
:[ユナカ]|
数は多くありませぬが、~
何れも手練れのようです。▼~
:[エル]|
迎え撃ちましょう。~
行きますよ、みんな。▼~
***C [#zxgtruwj]
:[エル]|
周囲の敵はいなくなったようですね。▼~
:[ラファール]|
道に迷わせ、~
混乱したところを突く。~
何とも厭らしい策を弄する相手だ。▼~
:[セレスティア]|
敵はいったい、~
何が目的で…▼~
……え?▼~
:[エル]|
どうしました、セレスティア。▼~
:[セレスティア]|
急に、凄まじい魔力の気配が。~
これは…▼~
:[ユナカ]|
あの樹木の影、~
誰かおりますぞ!▼~
:[セピア]|
あらぁ、見つかっちゃったわねえ。~
ま、隠れる心算もなかったけれど。▼~
:[セレスティア]|
え!!?~
わ…私…!?▼~
:[ユナカ]|
気を付けてくだされ!~
あの者は、こちらのエレオス大陸にいた、~
ソンブルに与する敵です!▼~
:[セピア]|
私は魔竜族のセピア。~
邪竜ソンブル様の下僕にして~
四狗の頭領ですわ。▼~
そこにいる愚鈍な同族はまさか、~
異なるエレオス大陸から来た~
私自身ということですの?▼~
正直見たくもありませんけれど…~
そんな惨めったらしい魔力でも一応、~
同族を感知できるなんて驚きだわあ。▼~
:[セレスティア]|
な、何よ!!~
ちょっと…かなり魔力が高いからって、~
失礼しちゃうわ!▼~
:[セピア]|
あー、もう煩いわねえ。~
お前如きを相手していられないの。▼~
ヴェイル様、こちらに。▼~
:[ヴェイル]|
ご苦労です、セピア。▼~
:[エル]|
ヴェイル…!?~
でも、この姿は…▼~
:[ラファール]|
魔の力を施されているな。~
厄介な相手だ。▼~
:[ヴェイル]|
へえ…貴方たち二人が、~
お父様の血を引く新たな英雄ですか。▼~
まさか、リュールの他にも~
生き残りのきょうだいがいただなんて。▼~
お父様の御子は私一人だけ。~
異界の存在といえど、~
余剰なものはすべて処分します。▼~
:[ラファール]|
処分だと? 異なことを。▼~
同じ特務機関に所属する~
英雄同士の殺し合いは~
できないと聞いたが?▼~
:[セピア]|
あらぁ、そうなの?~
それって、ただの規律? もしくは、~
制約として課せられているのかしら?▼~
何れにせよ、~
やってみないとわからないじゃない?▼~
そのために、私の術で…~
ここまで誘い込んだのだもの。▼~
:[ヴェイル]|
もう少し弱らせてから~
仕留めても良かったのですが、~
良い頃合いだったのかもしれません。▼~
反応のない玩具を壊しても、~
何も面白くないですから。▼~
:[ユナカ]|
ひええ、やる気満々ですぞ!?~
英雄同士で殺し合うのですか!?~
本当に!?▼~
:[エル]|
こうなっては仕方がありません。~
受けて立ちましょう。▼~
相手に仲間と同じ見た目の~
英雄がいるのが、~
少々やりづらいですが…▼~
:[セレスティア]|
私のことでしたらお気になさらず!~
遠慮なくバチコーンと~
やっちゃってくださいまし!!▼~
:[ラファール]|
その言葉、撤回するなよ?~
間違えて貴様に攻撃せぬよう、~
善処しよう!▼~
***B [#aer3qjqz]
:[セピア]|
流石は邪竜の御子様方。~
お強くていらっしゃいますわ。▼~
ですが、折角の攻撃が明後日の方向に~
飛んでいきましたわよ?~
もしかして、お疲れなのかしらぁ?▼~
:[ラファール]|
…戯言を。~
次は当ててやろう、来い。▼~
:[エル]|
ラファール。無茶しないで。~
挑発に乗るのは得策ではありません。▼~
:[セレスティア]|
敵は意図的に戦を長引かせています。~
この状態が続くのは厳しいですわね。▼~
:[ユナカ]|
わたくしめ達は初陣帰りの上に、~
森を歩き回った後の連戦です。~
正直、かなり分が悪いですな…▼~
:[ヴェイル]|
ふふふ。そろそろ仕留めましょうか。~
まずは、一人……▼~
:[エル]|
しまった、セレスティア!▼~
:[セレスティア]|
……っ!▼~
:(白く光る)|
:[ヴェイル]|
魔法が相殺された…?~
これは……▼~
:[ヴェロニカ]|
…あなたたち、なにしてるの。▼~
:[エル]|
紋章士ヴェロニカ!?~
いえ、この地にいる、本物の…▼~
:[ラファール]|
エンブラ帝国皇女、~
ヴェロニカか。▼~
:[ヴェロニカ]|
アスクのお城に向かう~
途中だったのだけれど…▼~
異常な魔力をかんじて、~
ようすをみにきたの。▼~
どうして、ヴァイス・ブレイヴの英雄どうしで~
たたかっているの…?▼~
:[ユナカ]|
好きで戦っている訳ではありませぬぞ!~
あちらの英雄が一方的に~
襲い掛かってきたのです!▼~
:[ヴェロニカ]|
英雄ヴェイル、英雄セピア…~
せつめいして。▼~
:[ヴェイル]|
説明も何も、~
余剰な英雄の間引きですよ。▼~
ヴェロニカ皇女にとっては、~
寧ろ喜ぶべきことでは?▼~
:[ヴェロニカ]|
あたしが、喜ぶ…?~
なぜ?▼~
:[ヴェイル]|
アスク王国に所属する~
英雄が減ったほうが、~
エンブラ帝国の利になるでしょう。▼~
:[ヴェロニカ]|
エンブラは、すでにアスクと~
和平同盟をむすんでいるわ…~
同盟国の戦力がへるのは利ではない…▼~
それに、英雄をうしなったら、~
アルフォンス王子やシャロン王女が~
かなしむもの。▼~
あたしは、二人のそんな顔…~
みたくない。▼~
:[セピア]|
あらぁ、残念。~
では私たちの敵ということですのね?▼~
幾ら召喚の力を有されていても、~
私たちを召喚したのは~
エクラ……▼~
私達は、貴方を害することはできると~
いうことですわよ?▼~
:[ヴェイル]|
自身の英雄を侍らせていない状態では~
勝ち目はありません。~
武運がなかったようですね。▼~
:[ヴェロニカ]|
たしかに、あたしの英雄は今、~
そばにいないわ。~
でも、うっかり忘れたわけじゃない。▼~
…いつ戦になっても、あたし一人でも、~
あなたたち程度の英雄には~
まけないと思っているから。▼~
:[ヴェイル]|
へえ……?▼~
:[エル]|
なんと凛々しい。~
流石は堅牢なブロディアに託されし~
紋章士の祖です。▼~
:[ヴェロニカ]|
事情はわかったわ…▼~
エル、ラファール、セレスティア、ユナカ。~
あたしはあなたたちに~
ちからを貸してあげる…▼~
:[ラファール]|
! そうか。~
感謝する、ヴェロニカ皇女。▼~
:[ユナカ]|
やっぴー!~
ヴェロニカ氏が味方であれば~
百人力ですぞーっ!▼~
:[セレスティア]|
疲弊した体も癒えるような~
頼もしい気持ちですわね!~
もう先程のようにはいきませんから!▼~
:[セピア]|
小賢しい……▼~
:[エル]|
ヴェロニカ皇女。▼~
あなたの力なら、特務機関の~
英雄を滅することも可能でしょう。~
ですが…▼~
:[ヴェロニカ]|
わかっているわ…~
あの子たちは、殺さない。▼~
あたしのじゃない英雄と~
たたかうの、慣れていないけれど…~
せいいっぱい、がんばるわ。▼~
***A [#btr7iwm3]
:[アルフォンス]|
そうか、そんな事があったのか…~
すまない、力を貸してくれてありがとう。~
ヴェロニカ皇女。▼~
:[ヴェロニカ]|
いいえ…~
最悪の事態にならなくて、~
よかった…▼~
:[エル]|
敗北を悟ったヴェイルとセピアは~
大人しく撤退しましたが、~
いつまた仕掛けてくるかわかりません。▼~
:[ラファール]|
ヴェイルは我ら邪竜の血を引くもの…~
正確には、ソンブルの御子たる存在に~
執着を示し、排除を目論んでいるようだ。▼~
我も、父上の術の影響が強かった時に~
そのような考えに至ったことがある。~
あの姿では…無理もないだろう。▼~
:[アルフォンス]|
来たばかりの君たちを~
危険に晒してしまってすまなかった。▼~
ここは事情のある英雄も多い。~
私闘の発生を防ぐよう、~
更なる対策を講じることにするよ。▼~
:[ヴェロニカ]|
たのんだわ…~
アルフォンス王子。▼~
:[アルフォンス]|
もうすぐアンナ隊長が~
皆を迎えに来る。~
ここでもう少し待っていてくれ。▼~
僕はエクラに、~
今回の件の報告をしにいかなければ。~
それでは、また。▼~
:[ユナカ]|
はあ~、それにしても~
無事に帰還できて良かったですぞ!~
長い長い初陣でしたなあ!▼~
:[エル]|
ヴェロニカ皇女。~
改めてお礼を。此度の帰還は~
あなたのお陰です。ありがとう。▼~
:[ヴェロニカ]|
役にたてたのなら、うれしいわ…~
もう二度と同じことが~
おこらないといいのだけれど…▼~
:[セレスティア]|
…………▼~
:[ラファール]|
どうした、セレスティア。▼~
:[セレスティア]|
先程のセピアも、~
同じ魔竜族たる私を排したいと~
思っていたのでしょうか。▼~
私は、できることなら魔竜族同士~
仲良くなりたかったのですが。▼~
:[ユナカ]|
仲良くは、難しいかと。~
こちらの世界で、セピアは~
悪逆の限りを尽くしておりました。▼~
召喚師氏の采配で~
やむを得ぬ場合を除いては、~
近づかぬ方が賢明ですぞ。▼~
:[エル]|
…神竜側の騎士たるセレスティアが~
ユナカの世界ではソンブル側だとは、~
私も驚きました。▼~
:[ヴェロニカ]|
エルとユナカの世界では、~
人々の属性が反転しているの…?▼~
:[エル]|
基本的にはそのようですね。~
根の部分は同じで、~
他の所が異なる者もいたようですが。▼~
:[ユナカ]|
わたくしめは、エル氏達の世界では~
どのような人物だったのでしょう?▼~
:[エル]|
すみません。~
私は見かけることがなかったので…▼~
:[ラファール]|
…我は、見たことがあるかもしれぬ。▼~
小さな町で、両親と共に~
大道芸に目を輝かせていて少女…~
思い返せば、顔立ちがよく似ていた。▼~
:[ユナカ]|
おお、確証はありませぬが、~
その少女であれば面白いですな。▼~
そちらの世界のわたくしめが、~
盗みとは無縁で…穏やかに生涯を~
終えていたのなら良いと思いますぞ。▼~
:[セレスティア]|
ユナカの世界のエル様と~
ラファール様も、どこかに?▼~
:[ユナカ]|
我々は出会っておりませぬが、~
先程のヴェイル氏の発言を聞く限りですと…▼~
:[ラファール]|
すでに死んでいると考えるのが妥当だ。▼~
こちらでも邪竜の御子が多くいたなら~
生存競争に負けたのだろう。▼~
特に興味も同情も覚えぬが、~
ただ…一目でも、エルに~
出会えていたなら良いとは思う。▼~
:[エル]|
ラファール…~
はい、私もそう願います。▼~
:[ヴェロニカ]|
なんだか、ふしぎ。~
違う世界にいたあたしも…~
あたしとは正反対だったのかしら。▼~
:[セレスティア]|
紋章士ヴェロニカは、~
ヴェロニカ皇女そのままの~
素敵なお人柄でしたわよ。▼~
:[ヴェロニカ]|
そう…~
紋章士は、かわらないのね…▼~
:[エル]|
あなたと同じく、英雄召喚を~
得意としていました。~
脅威ともいえるほどの力でしたね。▼~
:[セレスティア]|
敵対したときなんか~
本当に大変でしたのよ!▼~
戦場でじゃんじゃん兵を増やされるので~
当初の想定よりも多くの戦力が~
必要になって!▼~
戦場に突然、見たこともない石碑が現れて~
派手な出囃子と共に光る玉が嵌まり、~
ピカーッと光って英雄が現れるんですの!▼~
:[ヴェロニカ]|
何それ…~
あたし、しらない…▼~
:[セレスティア]|
えっ…▼~
:[ラファール]|
どうやら本物のヴェロニカとは~
使う技が異なるようだな。▼~
:[ユナカ]|
面白いですぞ興味深いですぞー!▼~
そうです、折角のご縁ですので~
今度皆でお茶会でも如何ですかな。~
賑やかできっと楽しいですぞ!▼~
:[エル]|
よろしいですか、~
ヴェロニカ皇女?▼~
:[ヴェロニカ]|
ええ、もちろん…~
にぎやかなのも…嫌いじゃないわ…▼~
あたたかい紅茶でも飲みながら…~
おしゃべりしましょ。▼~
紋章士のあたしのこと…~
あなたたちのこと、~
たくさん教えてちょうだい。▼~
**贖罪の邪竜 ラファール [#dn5947a1]
***C [#mori04jq]
:[ラファール]|
…………▼~
:[ガイア]|
何渋い顔してるんだ?~
菓子はまだまだ沢山あるぞ?▼~
:[リシテア]|
そうです。わたしが苦労して~
入手したものも提供しているのですから~
味わって食べてください。▼~
:[サクラ]|
よ、よろしければ白夜王国の甘味も、~
ご賞味くださいね。~
おすすめはこのお団子なんですけど…▼~
:[ラファール]|
…………なんなんだ、この集まりは。▼~
:[ガイア]|
言わなかったか?~
あんたの歓迎会兼、~
甘味同好会への勧誘だ。▼~
:[ラファール]|
歓迎…勧誘?▼~
:[ガイア]|
情報によると、ラファールは~
無類の甘いもの好きだそうじゃないか!~
そんなの知ったらもう…なあ?▼~
:[サクラ]|
はい。私たちのお茶会に~
ぜひご参加いただきたいと思いまして。▼~
集まりが良ければもっと人がいて、~
みんな、甘いものが大好きなんですよ。▼~
:[リシテア]|
わたしは甘いものは……~
まあ普通に嗜む程度ですが~
お茶会の給仕として仕方なく。▼~
:[ガイア]|
嘘だな。リシテアはこの前、~
隠れて俺の菓子を全部食ったんだぜ。▼~
:[リシテア]|
うっ……!▼~
:[サクラ]|
と、とにかく。~
今日は歓迎会として楽しんでいただいて。▼~
ラファールさんさえよろしければ、~
今後もお菓子を持ち寄って~
定期的に集まれたらな、と。▼~
:[ラファール]|
概要は理解した。~
が…今後も定期的に集まるだと?~
甘味を持って? 我が…?▼~
:[リシテア]|
最初は困惑しますよね。~
どこでお菓子を買えばいいのかも~
わからないでしょうし。▼~
:[サクラ]|
それなら私がお店に案内します。~
元いた世界とは店構えが違って~
混乱するかもしれませんので。▼~
:[ガイア]|
既製品でなくとも、~
手作りでもいいんだぜ?~
俺は最近、菓子はもっぱら手作りだ。▼~
ラファールは菓子作り、興味あるか?~
作るまでは流石にしないか…▼~
:[ラファール]|
見くびるな。~
元の世界では手作り菓子を~
神竜に振舞ったものだ。▼~
:[ガイア]|
おおお!!~
なんだよ、逸材じゃないか!!▼~
:[リシテア]|
ラファールの手作りお菓子…~
わたし、とっても興味があります。~
えと…味ではなく製法の方が主に、ですが。▼~
:[サクラ]|
では材料のお店もお教えしますね。~
こちらに来たばかりで不便でしょうし~
ついでに何かお買い物があればそちらも…!▼~
:[ラファール]|
…………▼~
何故…そのように優しくする。~
我は邪竜だぞ…?~
仲を深める価値など…▼~
:[リシテア]|
どうしました?~
急に俯いて。▼~
:[サクラ]|
もしかして、私たちがたくさん話すので~
疲れてしまったのでしょうか。~
すみません…!▼~
:[ガイア]|
疲れにはとっておきの菓子だ。~
これ、食べてみろ。▼~
:[ラファール]|
もぐ…▼~
:[ガイア]|
どうだ?▼~
:[ラファール]|
…ああ。美味いな。▼~
***B [#za231hqn]
:[ラファール]|
…………▼~
:[クロム]|
濃桃色の服装の、銀髪の男…~
お前、ラファールか?▼~
:[ラファール]|
! 紋章士クロム…いや、~
英雄クロムか。▼~
いかにも、我がラファールだが。▼~
:[クロム]|
良かった。~
お前を探してくれと頼まれてな。▼~
ガイアが心配していたぞ。~
誘っていた集まりに来ないのだと。▼~
:[ラファール]|
我は行かぬ。▼~
:[クロム]|
任務でも入ったか?▼~
:[ラファール]|
任務があろうとなかろうと行かぬ。▼~
…先日の会合は楽しめた。~
振る舞われた菓子も悪くなかった。~
だが、今後は参加せぬと伝えろ。▼~
:[クロム]|
何か理由がありそうだな。~
どうだ、話してみないか。▼~
:[ラファール]|
おい、勝手に隣に座るな!▼~
:[クロム]|
先ほど言っていた~
「紋章士クロム」にも興味がある。~
聞く権利は俺にはないか?▼~
:[ラファール]|
…………~
そう問われると拒めぬ。▼~
紋章士クロムは我のせいで、~
望まぬ戦をさせられたのだからな。▼~
半身たる紋章士ルフレに対しても、~
我は償いきれぬことをした。▼~
:[クロム]|
俺はそちらの世界でも~
ルフレと共にいたのか。▼~
紋章士は12の指輪に宿る、~
超常の力を持った英霊のようなものだと~
リュールから聞いたことがある。▼~
:[ラファール]|
我の世界では、7つの腕輪だった。~
紋章士クロムは我のいたエレオスの紋章士。~
もっとも、その世界はもう無いが。▼~
:[クロム]|
無いとは?▼~
:[ラファール]|
我が滅ぼしたからだ。~
7つの腕輪の力を使ってな。▼~
滅びに至る戦の中、民や仲間を殺める為に、~
紋章士クロムの持つ神剣…~
ファルシオンも振るわせた。▼~
:[クロム]|
…!▼~
:[ラファール]|
無論、そこにお前の意志はなかったがな。▼~
我は邪竜の血族。~
邪竜は紋章士との意思疎通を無効化し~
強制的に隷属させることができる。▼~
紋章士クロムが好き好んで~
滅びに加担したわけではないことは~
我が保証してやろう。▼~
だが、英雄クロム。~
自分の与り知らぬところで、半身と共に…~
滅びのために利用された気分はどうだ?▼~
:[クロム]|
あまり…良い気分ではないな。▼~
:[ラファール]|
ははっ、その嫌悪感は正しい。~
理解が早くて助かるぞ!▼~
良いか、我はそういう存在だ。~
仲間として扱われる義理も道理もない。▼~
お前も、お前の仲間も、~
我に関わらぬほうが身の為だ。▼~
:[クロム]|
…………▼~
:[ラファール]|
最後にひとつだけ。~
英雄クロム…▼~
紋章士たる貴方への無礼を、~
心より謝罪する。~
本当にすまなかった。▼~
:[クロム]|
おい、~
どこへ行く?▼~
:[ラファール]|
英雄たちのいない場所だ。▼~
紋章士クロムについての説明は果たした。~
ここに留まる理由はない。▼~
:[クロム]|
ラファール…▼~
***A [#ry947qmn]
:[ラファール]|
…………▼~
:[クロム]|
…今日も誰もいない場所で~
過ごすつもりか?▼~
:[ラファール]|
勝手に隣に座るな、~
英雄クロム。~
話すことはもう無い筈だが?▼~
:[クロム]|
俺にはある。▼~
:[ラファール]|
我にはない。▼~
:[クロム]|
では、紋章士クロムの~
元となった存在として、聞きたいことがある。▼~
:[ラファール]|
貴様…そう言えば我が拒めぬと~
思っているだろう…▼~
仕方がない、話せ。▼~
:[クロム]|
この前の話を聞いて、~
考えていたんだ。~
お前と共にいた俺は、どう思っていたのか。▼~
紋章士たる俺は、~
ラファールを許さなかったのか?~
最後まで恨んでいたのか?▼~
:[ラファール]|
…………▼~
いや。何も気にしていないと、~
今の俺を見てくれると…そう言っていた。~
紋章士ルフレも、同じだ。▼~
:[クロム]|
やはりな。~
なら、わざわざ俺に謝罪する必要も~
無かっただろうに。▼~
あれから、リュールに頼んで~
お前の話を聞いた。▼~
姉を失い、罪を償うために…~
千年もの時を過ごしたそうだな。▼~
:[ラファール]|
神竜め。~
要らぬことをべらべらと……▼~
:[クロム]|
ならば、もうお前の贖罪は終わっている。~
アスク王国に来てまで~
続ける必要はないのではないか?▼~
寧ろ、自身の贖罪のために、~
お前と関わりたい者たちすべてを~
巻き込むことになるぞ。▼~
:[ラファール]|
そうなっても仕方がない。~
我はそれだけのことをした。~
貴様は真の滅びをわかっていないのだ。▼~
:[クロム]|
わかるさ。~
俺だって…絶望の未来を救うために~
戦ってきたのだから。▼~
だが、絶対的な悪でも、~
罪なき者を殺めた者ですら…~
この世界では仲間だ。▼~
召喚師に望まれて召喚された、~
同じ英雄だ。▼~
なのになぜ、お前だけがずっと、~
いつまでも独りでいなければならない?▼~
:[ラファール]|
道理が破綻しているのは承知している。~
その上でどうしようが我の自由だ。▼~
何故我に、そのように構う?~
貴様からすれば我は殆ど初対面だ。~
何の絆も、情もなかろう。▼~
:[クロム]|
…言われてみれば、そうだな。~
どうしてだろうか。~
何故だか放っておけない。▼~
極論を言うと、~
お前が似ているからかもな。~
ルフレに。▼~
:[ラファール]|
…なに?~
ルフレも我も邪竜に連なるもの。~
理解できんこともないが…▼~
我に高説を垂れておいて、~
そのような矮小な理由なのか。▼~
:[クロム]|
言葉にして驚いた。~
自分でもそれが一番、~
合点のいく理由だ。▼~
半身と似ているお前に、幸せでいてほしい。~
…それでは駄目か?▼~
:[ラファール]|
駄目かと言われても知らぬ。~
幾ら似ていても別人だ。~
それが心を砕く理由には……▼~
……いや。違う。▼~
似ているということは、それだけで~
関わりを持つ理由となることを、~
我は一番知っている……▼~
我がイルとして姉さんの傍にいたことも、~
姉さんと片割れ同士となったことも、~
元はといえば、ただ、我が……▼~
イルと似ていたから、だったな……▼~
…………▼~
:[クロム]|
…泣いているのか?▼~
:[ラファール]|
馬鹿を言え。▼~
はあ……~
我の事情を承知しておらぬ筈なのに、~
お前はいつも反論の道を塞ぐ。▼~
流石は…紋章士となった英雄ということか。▼~
クロム。~
我の負けだ。~
その忠告、聞いてやろう。▼~
:[クロム]|
! 本当か。▼~
:[ラファール]|
抑々、お前を悲しませることは、~
我の本意ではない。▼~
クロムが嫌だというのであれば、~
今後は他の英雄とも適度に関わろう。▼~
:[クロム]|
そうか…! 礼を言う。~
ルフレと似ているからと言ったが、~
無論それだけではない。▼~
ラファール自身のことを、~
案じているからだ。▼~
俺は、今ここにいるお前と絆を結びたい。~
過去ではなく未来を見てほしい。~
俺たち英雄と一緒に。▼~
:[ラファール]|
…そうだな。~
ありがとう。我はここに来て尚、~
昔を見ていたようだ。▼~
共に過ごし、共に戦わせてくれ。~
よろしく頼む、クロム。▼~
:[クロム]|
ああ!▼~
ではガイアには、~
ラファールが次の甘味同好会には~
顔を出すようだと伝えておくぞ。▼~
:[ラファール]|
は!?~
それとこれとは……▼~
:[クロム]|
皆、喜ぶだろう。~
俺も嬉しいぞ。~
それじゃあ、またな。ラファール。▼~
:[ラファール]|
…余計なことを。▼~
***S [#y478jazf]
:[ガイア]|
それではラファールの、~
甘味同好会正式加入に…~
かんぱーい!!!!▼~
:[ラファール]|
乾杯。~
ふむ…この泡立った砂糖水は、~
なかなか美味いな。▼~
:[サクラ]|
歓迎会以来お姿が見えませんでしたので、~
心配していたんですよ…!▼~
:[リシテア]|
入会を拒否されたかと思いましたが~
杞憂だったようですね。▼~
:[ラファール]|
来たばかりで多忙だったのだ。~
心配をかけた点は謝ろう。~
詫びに、こいつを持ってきた。▼~
:[ガイア]|
なんだこの、~
妙にかわいい包装は…▼~
…ん!?~
芳醇な甘い匂い。これは、まさか…!▼~
:[ラファール]|
我の手製の、平凡な菓子だ。~
味わって食べるが良い。▼~
:[ガイア]|
やった!!!!~
手作りの菓子が来たぞーっ!!!!▼~
:[サクラ]|
ありがとうございます、ラファールさん…!~
早速いただきますっ。▼~
もぐもぐ……~
!?▼~
ふえっ、甘い…!~
ものすごく甘いです!!!!▼~
:[リシテア]|
ううっ!!~
さすがにわたしでも、~
ここまでの甘さは、ちょっと…!!▼~
:[ガイア]|
そうか?~
俺には丁度いいけどな。~
甘いものは、甘ければ甘いほどいい。▼~
:[ラファール]|
ははは! 殊勝な奴だ!~
人間の中に、よもや我の味覚に~
ついてこられる者がいようとはな!▼~
:[サクラ]|
ガイアさんは、この甘味同好会でも~
かなり特殊な方なので…▼~
:[リシテア]|
というか、名に偽りがありませんか。~
こんな甘すぎる味付けのもの、~
平凡な菓子ではありません…!▼~
:[ラファール]|
我にとっては平凡なのだ、その味が。~
それぐらい甘くないと、~
食べた気がしないからな。▼~
だが、お前たちの味覚に合わせた~
ごく薄味のものも謹製できるぞ。~
エレオス大陸の神竜もお墨付きだ。▼~
:[サクラ]|
神竜様のお認めになった御菓子…ですか?~
なんだか格式高そうですね。~
私、食べてみたいです…!▼~
:[ラファール]|
では次の集会には、~
その特別な味の菓子を~
作って来てやろう。▼~
:[リシテア]|
それは楽しみです。~
是非とも出席しないと。▼~
:[ガイア]|
ラファール!~
あんたはこの甘味同好会の期待の星だ!~
入会してくれて本当に良かった!▼~
今後とも、末永く頼むぜ!▼~
:[ラファール]|
こちらこそ、よろしく頼む。▼~
:(暗転)|
:[ラファール]|
ふう……~
今日の会は随分と盛り上がったな。▼~
:[クロム]|
楽しんでいたようで安心したぞ。~
ラファール。▼~
:[ラファール]|
クロム…▼~
…そうだな。~
お前の忠告通り、仲間たちを~
我の贖罪に付き合わせることは辞めた。▼~
任務でもそれ以外でも、~
適切に関わらせて貰う。~
求められれば、全力を以て応えよう。▼~
:[クロム]|
そうか、良かった。▼~
:[ラファール]|
だが……~
我は心の底から、~
ここでの時間を楽しむことはないだろう。▼~
:[クロム]|
? 何故だ。▼~
:[ラファール]|
我自身が許さぬからだ。▼~
散っていった者たちが失った幸福を、~
喜びを、穏やかな時間を……~
甘んじて享受することは許されぬ。▼~
我の罪は、行いは、~
どんな時も頭から消えることはない。▼~
アスク王国での時間の代償は、~
エレオスに戻ってから如何様にも受ける。~
滅びの危機には、この身を捧げると誓おう。▼~
これが未来を見据えた上での、~
我の答えだ。~
異論はあるか、英雄クロム。▼~
:[クロム]|
…………~
俺としては、お前にはもう少し~
幸せになってほしいところだが…▼~
ラファールが決めたのなら、~
もう何も言わん。▼~
:[ラファール]|
我はもう、じゅうぶんに幸せだ。~
紋章士クロムの元である英雄に、~
これだけ言葉を尽くして貰ったのだから。▼~
:[クロム]|
…ラファール…▼~
:[ラファール]|
忠告の礼だ。受け取れ。▼~
:[クロム]|
甘い香り…これは、菓子か?▼~
:[ラファール]|
我の手製だ。~
平凡な味と、特別な味の二つある。~
ルフレと分けて食べろ。▼~
特別な味の方は半身に譲るといい。~
クロムは仲間思いだからな。▼~
:[クロム]|
…?~
ああ、ありがとう。~
俺は平凡な方をいただこう。▼~
:[ラファール]|
ふっ…~
残さず食べるのだぞ。~
菓子の感想は、いつでも聞いてやる。▼~
**見えざる仮面 ユナカ [#dxtr686q]
***C [#ee5tw8jh]
:[ユナカ]|
はあー…~
困りました、困りましたぞ!▼~
なんとこの世界には~
紋章士ミカヤのもととなった存在…~
英雄ミカヤ氏がいるそうではありませぬか。▼~
わたくしめ、是非ともお会いして~
エレオスでの感謝を伝えるとともに、~
僭越ながら友人になりたい所存!▼~
ですが、わたくしめは御覧の通りシャイゆえ~
どうやって話しかけたら良いのか~
全くわからぬのですぞー!!▼~
:[セアダス]|
…………▼~
で、俺のところに~
どうしたらいいか占ってもらいに~
来たってわけ?▼~
:[ユナカ]|
その通りであります!▼~
:[セアダス]|
占いなら、それこそミカヤに頼めばいいのに。~
彼女は元居た世界でずっと、~
占い師を生業としていたそうだから。▼~
俺も占ってもらったけど、~
素晴らしいものだったよ。何せ道具を~
一切使わずに未来を言い当てるんだ。▼~
:[ユナカ]|
なぬーーーーっ!!!!▼~
セアダス氏は英雄ミカヤ氏と~
もう話したことがあるのですか!?▼~
ずるいずるい、先に来ていた者同士で~
いつのまにか絆を深めているとは、~
羨ましいですぞーっ!▼~
:[セアダス]|
そう思うならさっさと話しに行きなよ…▼~
:[ユナカ]|
それができぬゆえ、~
こうして地べたに伏して~
頼んでいるのではありませぬか!▼~
:[セアダス]|
ユナカは変なところで~
小心者なんだから。▼~
エレオスで披露した舞台では~
あんなに堂々としていたのに。▼~
ああもう、わかった。~
そこまで言うなら占ってあげる。~
だから這いつくばるのやめなよ。▼~
:[ユナカ]|
やっぴーー!!~
恩に着ますぞ、セアダス氏!!▼~
:[セアダス]|
じゃあ、いくよ。▼~
…………▼~
星々の力を宿せし札よ……~
ユナカが英雄ミカヤと仲を深める為の~
道を示し給え……▼~
……出たよ。▼~
:[ユナカ]|
どうでありますか?▼~
:[セアダス]|
このカードは…~
下手な小細工無しで、素直に真正面から~
話しかけるといいみたい。▼~
相手の親しい人が傍にいる時なら~
さらに良さそうだよ。~
その人とも意気投合できるかも。▼~
:[ユナカ]|
うう…小細工無し、ですか。~
正直一番苦手なのですが、~
セアダス氏の占い結果であれば成功は必定。▼~
不肖ユナカ、歓談中の英雄ミカヤ氏に~
正面切って話しかけるであります。▼~
感謝しますぞ、セアダス氏!~
お礼は後日必ずや。▼~
では!!▼~
:[セアダス]|
あ、ちょっと待って!~
結果の続きがまだ…!▼~
…行ってしまったか。▼~
もう一枚のカード…~
「風の守護に注意」って、~
どういう意味なんだろう。▼~
ま、ユナカなら大丈夫か。~
ひと仕事終わったし、~
なにか食べに行こうっと。▼~
***B [#ze54qnme]
:[ミカヤ]|
アスク王国にはもう慣れたかしら、~
レオナルド。▼~
:[レオナルド]|
ああ。戦は変わらず存在するけれど、~
デインで追われる旅をしていた頃と~
比べたら随分と落ち着く場所だよ。▼~
:[ミカヤ]|
良かった。~
暁の団の皆と、こうして過ごせて嬉しいわ。▼~
私、ずっと待っていたのよ。~
ノイスやローラ、ブラッド達とも…~
また会えると良いのだけれど。▼~
:[レオナルド]|
本当にね。~
その時は笑顔で迎えよう。▼~
:[ユナカ]|
ふむふむ……▼~
英雄ミカヤ氏はご歓談中の様子。~
占い結果によると、今がまさに好機ですな!▼~
よしっ、いざ出陣!▼~
:[エディ]|
ミカヤ、レオナルド!▼~
:[ミカヤ]|
エディ。どうしたの。▼~
:[エディ]|
招集だ。暁の団は集合!~
緊急みたいだから、急いで!▼~
:[レオナルド]|
わかった。すぐに向かう!▼~
:[ユナカ]|
おっと……~
招集が入った様子。▼~
こればかりは仕方がありませぬ。~
日を改めると致しましょう。▼~
:(暗転)|
:[ユナカ]|
さてと。今日はミカヤ氏は非番の筈。~
先程から半刻ほど様子を見ておりますが~
穏やかな休日といった様相ですな。▼~
よし、今日こそ話しかけて……~
って、ニャッコ氏が明後日の方向に!?~
何か気になるものがあったのですかな!?▼~
お、お待ちくだされニャッコ氏!~
ここで迷子になっては困りますゆえ!~
わたくしめのそばにいてくだされーっ!▼~
ニャッコ氏ーーっ!!▼~
:(暗転)|
:[ユナカ]|
ううむ……~
何やらおかしいでありますぞ。▼~
あの後もミカヤ氏に話しかけようとする度に~
突然、目に異物が入ったり、~
草に足を取られ転倒したり。▼~
これはもしや、~
何者かがわたくしめとミカヤ氏の~
接触を阻んでいる……?▼~
…………▼~
…………▼~
なーんて!~
流石に考えすぎでありますなー!▼~
全ては偶然の範疇。~
気にしないことにいたしましょう!▼~
では今日も張り切って~
英雄ミカヤ氏を探しますぞ。▼~
あちらの湖畔や、こちらの木陰…~
今日はどこにいるでありますかなー…▼~
…………▼~
そこっ!!!!▼~
:[サザ]|
ううっ!!▼~
:[ユナカ]|
…見つけた。▼~
やはり、陰から妨害していたわね。~
観念して顔を見せなさい。▼~
:[サザ]|
くっ……▼~
:[ユナカ]|
貴方は…▼~
***A [#stryu735]
:[サザ]|
…………▼~
:[ユナカ]|
…貴方ね。私の目的を~
執拗に阻んできた刺客は。▼~
:[サザ]|
刺客はどちらだ。~
ミカヤのことを物陰から狙っていただろう。▼~
:[ユナカ]|
害そうとしてたわけではないわ。▼~
:[サザ]|
雰囲気が随分と違うな…~
話し方はそれが地か?▼~
お前のような怪しい者を、~
ミカヤに近づけるわけにはいかない。▼~
:[ユナカ]|
その言葉、そのまま返すわ。~
貴方こそミカヤの何?▼~
:[サザ]|
俺は…~
ミカヤの弟だ。~
一応、今は。▼~
:[ユナカ]|
弟…▼~
…………▼~
あっ。▼~
:[サザ]|
……?▼~
:[ユナカ]|
思い出したの。~
私、ミカヤから弟のことを聞いていた。▼~
すごく静かな歩き方で、~
気が付いたら後ろにいる、って。~
私を見ていると…弟を思い出すって。▼~
:[サザ]|
俺とお前が似ていると?~
ミカヤがそう言ったのか。▼~
:[ユナカ]|
正確には、紋章士ミカヤだけれどね。▼~
私のいたエレオス大陸では、~
ミカヤは強大な力を持つ~
英霊のような存在として…▼~
『暁の巫女の指輪』に宿っていた。~
私は、その指輪に出会い、~
ミカヤに力を借りて戦ったの。▼~
彼女に出会って、私の人生は変わった。~
元になった存在である彼女に、~
一言お礼が言いたかったのよ。▼~
:[サザ]|
ミカヤに接触する理由は理解した。~
だが、どうして別の人格を演じている?~
お前の正体は何だ?▼~
明かせないようであれば、~
ミカヤには近づけさせない。▼~
:[ユナカ]|
…………~
仕方がないわね。▼~
…………殺し屋よ、本当は。▼~
:[サザ]|
!!▼~
:[ユナカ]|
警戒しないで。~
元殺し屋なの。▼~
貧しくて…親に売られて、~
引き取られた先で殺しを覚えて。▼~
このままずっと生きていくのが嫌になって、~
新しい自分になりたかった。▼~
だから、姿も名前も、性格も変えて~
新たな人生を生きようと思っただけ。▼~
やましいことがあって、~
態々他人を演じているわけではないわ。▼~
紋章士ミカヤに誓って、そう言える。▼~
:[サザ]|
そうか…▼~
…俺も、元は孤児だ。~
貧民街で盗みをして暮らしていた。▼~
だから…新しい自分にというのは、~
理解ができる。▼~
:[ユナカ]|
貴方の信用に足る答えは、~
提供できたかしら?▼~
:[サザ]|
ああ。~
嘘を言っているわけではなさそうだ。▼~
…お前の素性を聞いた以上、~
こちらも一つ明かしておこう。▼~
弟と言ったが、~
ミカヤとは、本当の姉弟ではない。▼~
:[ユナカ]|
そう。~
ミカヤが認めている以上、~
深くは追及しないけれど…▼~
少なくとも紋章士ミカヤは、~
貴方のことを話すときは本当に~
優しい目をしていたわ。▼~
大切な弟…いえ、それ以上のような。▼~
:[サザ]|
…………~
そうか。▼~
俺の名はサザだ。~
紋章士ミカヤから、~
既に聞いているかもしれないが。▼~
:[ユナカ]|
私はユナカ。~
本名は…▼~
:[サザ]|
いい。~
ユナカといったな。~
俺はその名で呼ぼうと思う。▼~
:[ユナカ]|
ありがとう、サザ。▼~
:[サザ]|
ついてこい。~
ミカヤのところに案内する。▼~
***S [#ety6508a]
:[ユナカ]|
ミカヤ氏~~~!!!!!~
会えて嬉しいですぞ幸せですぞ!!~
この世界でもよろぴっぴですぞ~!▼~
:[ミカヤ]|
勿論よユナカ。~
紋章士の私のこと、エレオス大陸のこと、~
たくさん教えてくれてありがとう。▼~
サザとも親しいようだし、~
とても嬉しいわ。▼~
:[サザ]|
別に、親しくはない。▼~
:[ミカヤ]|
けれど、サザ。~
あなたが私にお友達を~
紹介してくれるなんて…▼~
それも、こんなにそっくりな。▼~
:[ユナカ]|
そっくり、ですと?▼~
:[ミカヤ]|
ええ。あなたたちは~
こんなにも違うのに、~
不思議と似ている気がするの。▼~
歩き方とか、特にね。~
まるできょうだいのようよ。▼~
:[サザ]|
なに…!?▼~
:[ユナカ]|
ミカヤ氏……~
紋章士のミカヤ氏と同じことを仰るとは~
このユナカ、なんだか感激ですぞ…!▼~
むむ? 待ってくだされ。~
わたくしめとサザ氏がきょうだいであれば…▼~
わたくしめとミカヤ氏も、~
姉妹ということに…?!▼~
:[サザ]|
おい、やめろ。~
ミカヤの家族は、俺だけだ。▼~
:[ミカヤ]|
うふふ。~
怒らないの、サザ。▼~
それじゃあ私はこれから任務があるから。~
またお話ししましょうね。~
ユナカ。▼~
:[ユナカ]|
はいですぞ!▼~
:[サザ]|
武運を、ミカヤ。▼~
:[ユナカ]|
はああ……~
英雄ミカヤ氏も優しく慈愛に溢れ~
素晴らしいお方でしたなあ…!!▼~
会わせてくれてありがとうですぞ!~
サザ氏!!!!▼~
:[サザ]|
しかし、妙な気持ちだ。~
先程話したユナカと今のお前が~
同一人物だとはとても思えない。▼~
:[ユナカ]|
前の話し方のほうが~
お好みでしたかな?▼~
:[サザ]|
隙も嫌いもない。~
お前の生き方の問題だ。~
俺に口を出す権利はない。▼~
:[ユナカ]|
サザ氏は優しいですなあ!~
ではお礼にミカヤ氏の声真似をひとつ。▼~
『デインのミカヤよ。本気でいくわ』▼~
:[サザ]|
…………▼~
むむ、渋い顔。~
似ていなかったですかな?▼~
:[サザ]|
似すぎていて驚いた。~
大した演技力だ。▼~
:[ユナカ]|
その気になれば身のこなしまで、~
完璧に似せられますぞ。▼~
…薄闇の中や遠目でなら、~
見分けがつかない程度には。▼~
:[サザ]|
勘違いでなければ、~
ミカヤの影武者をしても良いと~
言っているように聞こえるが。▼~
:[ユナカ]|
ご名答!~
有事の際には、~
この身を挺しても良いですぞ。▼~
ミカヤ氏ほどの英雄であれば~
御身を狙われることもありましょう。~
その時は、わたくしめが代わりに…▼~
:[サザ]|
遠慮しておく。~
普段ならば受け入れるところだが…~
自己犠牲の精神はミカヤだけで充分だ。▼~
お前が影武者になる必要はないし、~
俺は、仲間を売る真似はしない。▼~
:[ユナカ]|
仲間…ふふ、そうですか。▼~
:[サザ]|
ミカヤの身が危ない時が来たら、~
俺たちで守れば良いだけだ。~
できるだろう、元暗殺者。▼~
:[ユナカ]|
当然!~
見くびってもらっては困りますな。▼~
:[サザ]|
なら充分だ。~
よろしく頼む、ユナカ。▼~
ミカヤに救われた者同士、~
共に彼女を護ろう。▼~
:[ユナカ]|
はい!▼~
…まさか、そんな大切な役目を~
わたくしめにも分けてくださるとは。▼~
セアダス氏の占いは、~
しっかり当たっていたのでありますな。▼~
:[サザ]|
どうした?▼~
:[ユナカ]|
わたくしめの仲間にも、~
占いが得意な者がいるのだという~
話ですぞ。▼~
ではでは不肖ユナカ、~
アスクでも頑張る所存!▼~
末永く、よろぴっぴですぞ~
サザ氏~~~!▼~
:[サザ]|
くっつくな!!~
首…首が絞まる!▼~
**新たなる愛 セレスティア [#wsny954q]
***C [#dostr8uw]
:[セレスティア]|
あの、エクラさん。~
私、どこかおかしいところはありませんか?~
髪がハネてるとか、服が汚れてるとか。▼~
大丈夫そう、ですか?~
良かった!~
ありがとうございます!▼~
実は今から、先輩方…~
先にいらしている英雄さんたちと~
お話をしたいなと思っておりまして。▼~
私、お友達がたくさん欲しいんですの!▼~
我が主、エル様からは~
お友達を作ったほうが良いと言われたことが~
あるのですけれど、▼~
元いた世界は滅んでしまって~
それどころではありませんでしたし…▼~
こちらには竜族の方もたくさん~
いらっしゃると聞きましたので!▼~
ああ、でも少し…いえ、かなり~
緊張してしまいましたわ。~
やっぱり今日は出直して……▼~
:[シャロン]|
あっ!~
エクラさーんっ!!~
お見回りお疲れ様ですっ!▼~
偶然会うなんてやはりわたしたちは~
切っても切れない運命的なアレで……~
…んん???▼~
この方はもしやもしや、~
召喚したてホヤホヤの~
新しい英雄さんですかーっ!?▼~
:[セレスティア]|
は、はい。~
エレオス大陸よりはせ参じました~
セレスティアと申します。▼~
:[シャロン]|
素敵な響きのお名前ですね!~
わたしは特務機関所属の~
アスク王国第一王女、シャロンです!▼~
出会ったばかりで恐縮ですが…~
是非是非わたしと、~
お友達になってくださいっ!!!!▼~
:[セレスティア]|
!~
お友達…▼~
…うっ、ううっ。~
うわおおおああああああん!!▼~
:[シャロン]|
泣いたーっ!!?▼~
すみません、やはり性急すぎましたね!~
お友達は後にして、~
最初は会釈をする程度の知り合いから…▼~
:[セレスティア]|
いいえ。~
私、嬉しくて泣いているんです。~
うおおおおおお…!▼~
:[シャロン]|
ど、どういうことなんですか、~
エクラさん!▼~
…ふむふむ。~
セレスティアさんはお友達を作りに~
出かけようとしたけれど、▼~
緊張して尻込みして、~
今日はやっぱりやめておこうかなーと~
思っているところにわたしが来た…と。▼~
:[セレスティア]|
ですので、こんなに早くお友達ができて~
とっても嬉しいんです…!▼~
:[シャロン]|
良かったー!~
わたしも英友が増えて嬉しいですよ!▼~
ん? エクラさん、~
わたしにお願いがある、と?~
このまま友達作りの手伝いをしてほしい…?▼~
もちろんです。~
お手伝いの任、引き受けました!▼~
大切な英友たる~
セレスティアさんのためですし…▼~
エクラさんの~
お願いなら、いつでも喜んで!▼~
何年経っても引き続き、~
あなたのシャロンですから!▼~
:[セレスティア]|
よろしくお願いしますわね。~
シャロンさん!▼~
:[シャロン]|
はい!~
特務機関古参勢であるこのわたしが~
紹介しまくって差し上げましょう!▼~
王侯貴族や騎士に村人、ベオクにラグズ、~
タグエルに妖狐にガルーにマムクート、~
様々な部族や神々もおわしますよ!▼~
:[セレスティア]|
まあ…!~
私とっても楽しみですわ!▼~
では、エクラさん。~
このセレスティア、~
お友達作りの旅に行ってまいります!▼~
***B [#me5o8yhz]
:[セレスティア]|
わああ……!▼~
:[シャロン]|
如何でしょう。~
セレスティアさんのお友達になりたい人や、~
お話ししてみたい人ー!? と、▼~
特務機関の広場で叫んだ結果、~
こちらの英雄さん達が集まりました。~
では皆さん、自己紹介を!▼~
:[フレン]|
は、はいっ。わたくし、フレンですわ。~
お友達が欲しい気持ちはよくわかります。~
ぜひ、仲良くしてくださいまし。▼~
:[ヒノカ]|
私はヒノカ。白夜王国の王女だ。~
来たばかりで不安だろう。~
私で良ければ、何でも力になるからな。▼~
:[ロイド]|
ロイド。【黒い牙】の一員だ。~
ここにはあんたに似たやつがいるが…~
こっちは悪人じゃなさそうだな。▼~
:[漆黒の騎士]|
…貴殿は四翼という組織の~
頭領と聞き及んでいる。~
話を伺いたい…我が主のために。▼~
:[セレスティア]|
はい…!~
こちらこそ、どうぞよろしく~
お願いいたしますわ…!▼~
シャロンさん、~
本当にありがとうございます!▼~
:[シャロン]|
ではせっかく集まったことですし~
セレスティアさんのやりたいことを~
お教えください!▼~
お茶会でもお買い物でもお散歩でも~
なーんでも!▼~
:[セレスティア]|
嬉しいです! じゃあ…~
えっとえっと…▼~
皆で、かくれんぼをしたいですわ!▼~
:[シャロン]|
承知しました! かくれんぼで!▼~
:[ロイド]|
待て、シャロン。▼~
:[シャロン]|
どうしました?~
ロイドさん。▼~
:[ロイド]|
やるのか、かくれんぼを。~
この面子で?▼~
見ろ。~
漆黒の騎士は…相当不利だぞ。▼~
:[漆黒の騎士]|
…………▼~
:[シャロン]|
し、しかしそれでも、~
セレスティアさんがご所望ですので…▼~
:[セレスティア]|
…あ、あの。~
無理にとは言いませんわ。~
お友達に嫌われたくありませんし。▼~
本来ならば子供のころに~
経験しているべき遊びだということは~
理解していますわ。けれど…▼~
魔竜族の仲間たちはみんな殺されて、~
世界も滅びに向かう中で~
そんな余裕はなかったものですから…▼~
:[ヒノカ]|
…………~
やろう!!!!▼~
:[セレスティア]|
ヒノカ王女?▼~
:[ヒノカ]|
聞いただろう、セレスティアの身の上を!~
今こそ私たちが失われた子供時代を~
取り戻してやるべきではないのか!?▼~
:[フレン]|
そうですわ!~
こうして集まったのですもの。~
皆様覚悟はできているはずですわよね!▼~
:[ロイド]|
…わかったよ。あんたも良いな?▼~
:[漆黒の騎士]|
…異論はない。▼~
:[シャロン]|
やりました! 全員賛成です!▼~
:[セレスティア]|
それでは私が鬼をやりますわね。~
10数えますので、その間に~
皆さん隠れてくださいな!▼~
1,2,3……▼~
:[フレン]|
ま! 意外と早いですわ!~
急ぎませんと!▼~
:[ヒノカ]|
天馬で空に……は、~
反則だろうな。正攻法で行こう!▼~
:[ロイド]|
…さて、どこまで~
本気を出したものか…▼~
:[漆黒の騎士]|
…私はもう、~
ここに立っていることとしよう。▼~
***A [#bdgh60qz]
:[セレスティア]|
かくれんぼ、とっても楽しいわ。~
あとはロイドさんだけね。▼~
開始すぐ、漆黒の騎士さんが~
なぜか真後ろにいらっしゃったのは~
気を遣ってくださったのかしら。▼~
フレンさんは木箱の影、シャロンさんは~
茂みの中にいたけれど…うふふ。~
二人ともお尻が隠れていなかったわ。▼~
ヒノカ王女はまさか、~
臣下の方と一緒に穴の中に~
身を潜めていらっしゃるなんて。▼~
…む? あの木陰に怪しい人影が。~
もしかしてロイドさん!?▼~
見つけましたわよーっ!▼~
:[マロン]|
え…ええっ!?~
なになに!?▼~
:[セレスティア]|
あ、あなた、マデリーン!?~
いつの間にこの世界に来ていたの!?▼~
:[マロン]|
はあ?~
ボク、マデリーンなんて~
名前じゃないんですけど……▼~
ていうか、え? セピア…だよね?~
違う? 色がちょっと違う??▼~
:[セレスティア]|
色? ああ、本当だわ。~
あなたの鎧の色とリボンの色、~
いつもの青色から桃色にしたのね!▼~
可愛くて、~
とってもよく似合っているわよ!▼~
:[マロン]|
そ、そーお? 可愛い?~
まあボクもそう思ってるケド。▼~
:[セレスティア]|
今ね、かくれんぼの途中なの。~
マデリーンも仲間に入る?▼~
:[マロン]|
ボクはパス。~
そんな子供っぽい遊びなんて~
やってらんないし。▼~
:[セレスティア]|
うふふ、そうよね。~
また機会を改めて、~
ゆっくりお話でもしましょう。▼~
それじゃあね、マデリーン!▼~
:[マロン]|
…行っちゃった。▼~
誰だったんだろ、今の。~
英雄の衣装違いとか、~
セピアのきょうだいとか、なのかな…?▼~
ていうか、ボクのこと~
マデリーンとかいう奴と勘違いしたまま~
行っちゃったじゃん!▼~
ま、いっか。~
ここにいたら、またそのうち~
会うこともあるだろうし……▼~
:[ロイド]|
助かったぜ、お嬢さん。▼~
:[マロン]|
おわーーっ!!!?~
お、おじさん、誰!?▼~
:[ロイド]|
先にあんたが見つかったお陰で~
難を逃れることができた。~
ありがとうな。▼~
…………▼~
:[マロン]|
な、なに?▼~
:[ロイド]|
あんたは四狗の一員だと聞いたが…~
成程。根っからの悪人って訳じゃ~
なさそうだ。▼~
:[マロン]|
は? どういう意味?▼~
:[ロイド]|
ただの独り言だよ。~
じゃあ俺は他でのんびり隠れるかな。~
世話になった。▼~
:[マロン]|
世話になったって大袈裟な。~
ただのかくれんぼでしょ?▼~
でも、ちょっとだけ…~
楽しそう、だったかも。▼~
:(暗転)|
:[シャロン]|
ええっ、ロイドさんが~
見つからない?▼~
:[セレスティア]|
はい……~
もう日が暮れますので、~
一旦戻ってまいりました。▼~
:[フレン]|
これ程のかくれんぼの名人だとは~
わたくし、存じ上げませんでしたわ。~
ぜひ極意を伝授いただかないと。▼~
:[ヒノカ]|
本当に名人ならいいが、~
大丈夫なのか? 罠にかかったとか、~
落とし穴に落ちたなんてことは…▼~
:[漆黒の騎士]|
敵との交戦中ということも~
考えられるか…▼~
:[シャロン]|
そ、そんな。~
さすがに大丈夫たとは思うのですが、~
ここからは皆で探しましょう!▼~
:[フレン]|
わかりましたわ!▼~
:[ヒノカ]|
承知!▼~
:[漆黒の騎士]|
心得た。▼~
:[セレスティア]|
なんと、全員が鬼…!~
これは熱い展開になってまいりましたわね!▼~
:[イドゥン]|
……あの……▼~
:[セレスティア]|
?▼~
:[シャロン]|
イドゥンさん!~
どうしました?▼~
:[イドゥン]|
皆さんが探されている~
その方なのですが……▼~
向こうで眠っています。▼~
:[セレスティア]|
…………▼~
ええっ!?▼~
***S [#ws65uikm]
:[セレスティア]|
かくれんぼが無事に終わったのは~
イドゥンさんのお陰ですわ。~
ありがとうございます。▼~
:[イドゥン]|
……いえ。▼~
:[セレスティア]|
皆とはまた遊ぶ約束をしましたの。~
宜しければ、次はイドゥンさんも…~
…あら?▼~
近くで拝見すると~
イドゥンさんの瞳、色違いなのですわね。~
神竜様と同じです。▼~
:[イドゥン]|
神竜……▼~
:[セレスティア]|
リュール様のことですわ。~
私達の軍の将たる、~
大切なお方なんです。▼~
:[イドゥン]|
私も…神竜…~
いえ、神竜でした…~
魔竜となる前は…▼~
:[セレスティア]|
へえ、魔竜……▼~
…………▼~
ええっ!?~
イドゥンさんって魔竜族なんですか!?~
私もそうなので嬉しいですわ!!▼~
…という気持ちを抑えつつ、~
神竜だったというのは、どういう…?▼~
:[イドゥン]|
竜と人との戦いで…~
竜が人に勝利するため…▼~
私は捕らえられ、心を奪われ、~
神竜から魔竜へ変えられました…▼~
:[セレスティア]|
そ、そんな。~
では、魔竜であることはイドゥンさんには~
喜ばしいことではない…ですわよね。▼~
嬉しいと言ってしまってごめんなさい。~
元に戻る方法は、あるのですか。▼~
:[イドゥン]|
わかりません…~
私はただ…~
受け入れるだけ……▼~
:[セレスティア]|
そう…ですか……▼~
イドゥンさんは魔竜であることを~
良く思っていらっしゃらないかも~
しれませんが…それでも、▼~
元いた世界で、同族の仲間を~
全て喪ってしまった私にとっては、~
あなたに会えたことが誇らしいですわ。▼~
ここまで無事で、生きてくださって、~
本当にありがとうございます。▼~
:[イドゥン]|
…………▼~
:[セレスティア]|
かくれんぼが繋いだ縁。~
こんな偶然もあるんですのね。▼~
:[イドゥン]|
…いいえ。~
偶然ではありません。▼~
すみません。私は…本当は、~
魔竜と呼ばれる英雄が来たと聞いて、~
あなたたちを見ていたのです。▼~
:[セレスティア]|
え…?▼~
:[イドゥン]|
先に来たのは…あなたに似た、紅の魔竜。~
彼女は、邪悪な力を行使する、~
悪しき魔竜族でした。▼~
私は彼女を見て…~
何の感情も湧きませんでした。▼~
けれど…あなたは違った。~
この地に来るなり、召喚師のもとで~
泣いたり、笑ったり……▼~
屈託なく、他者との交流を求めていた。~
私は…嬉しかったのかもしれません。~
魔竜は、人を滅ぼす存在ではなく…▼~
あなたのように、明るくて、善き心で、~
他と関われる存在もいるのだと…~
そう、知ることができて…▼~
:[セレスティア]|
…そう言っていただけて、~
誇らしい気持ちです。▼~
ええ。私の世界の魔竜は皆、~
イドゥンさんにご紹介したいぐらい~
優しくて…愛に溢れておりましたわ。▼~
:[イドゥン]|
あなたを見ていると…~
そうなのだと思います。▼~
:[セレスティア]|
まさかイドゥンさんが私を、~
ずっと見てくださっていたなんて。▼~
それって…そうだわ。つまり、~
お友達になりたいってことですわよね!▼~
:[イドゥン]|
友達……?▼~
:[セレスティア]|
自惚れかもと思いましたが、~
話しかけてきてくださったということは~
きっと、そうなんだと思います。▼~
私、ここに来たばかりで~
まだ話せる方も少ないんですの。▼~
イドゥンさんがよろしければ、~
同じ竜族として…~
お友達になってくださいませんか?▼~
:[イドゥン]|
…………▼~
:[セレスティア]|
も、もちろん嫌なら断ってくださっても!▼~
:[イドゥン]|
…嫌では、ありません。~
寧ろ…温かな気持ちです。▼~
ええ。私は…~
あなたと同じ魔竜として…~
友達となりましょう。▼~
:[セレスティア]|
イドゥンさん…!~
ありがとうございます。▼~
うふふ。~
うれしくなったら、なんだか急に~
お腹が空いてきましたわ。▼~
そういえば私、~
この前いつ食事をしたかしら…▼~
きゃあ、たいへん!~
ここ3日ほど、食べた記憶がないわ!▼~
:[イドゥン]|
……くすっ。▼~
にこにこして、ひとりで慌てて。~
まるで、あの子のよう…▼~
:[セレスティア]|
あの子?▼~
:[イドゥン]|
私にも、神竜の…~
大切な存在がいるのです。~
小さくて、温かくて…優しい子。▼~
:[セレスティア]|
まあ、とっても素敵ですわ!~
その方は、英雄としてここに?▼~
:[イドゥン]|
ええ。▼~
:[セレスティア]|
ではこれからお誘いして、~
お食事なんていかがです?~
お友達の大切な方、わくわくしますわ!▼~
:[イドゥン]|
ええ、構いません……~
私もあなたの世界の神竜様と、~
いつか…話をしてみたいです。▼~
これから、よろしく…~
セレスティア…▼~
**誠心の邪竜 エル [#z454hq3j]
***C [#m469766s]
:[カンナ(女)]|
ねえねえエルさん、子守唄うたってー!▼~
:[カンナ(男)]|
僕にも僕にも!▼~
:[エル]|
もちろん、良いですよ。~
今日はどの歌にしましょうか。▼~
:[チキ]|
チキ、あれがいい。~
ここで初めて歌ってくれたやつ!~
すごく安心する歌!▼~
:[エル]|
わかりました。では…~
~♪▼~
:(暗転)|
:[チキ]|
すー。すー。▼~
:[エル]|
よく眠っています。~
暫くの間このまま、~
見守っていましょう。▼~
:[チキ(覚醒)]|
とっても気持ちよさそう。~
エルは今日も大人気ね。▼~
:[エル]|
チキ…!▼~
:[チキ(覚醒)]|
しっ。みんなが起きてしまうわ。▼~
:[エル]|
! すみません。~
見てください。今日は小さいあなたにも~
来てくれているのですよ。▼~
:[チキ(覚醒)]|
うふふ。あどけない顔。~
氷竜神殿で眠りについていた頃の~
私も、こんな感じだったのかしら…▼~
:[エル]|
アスク王国に来て、~
成長したチキに会えるとは~
思いませんでした。▼~
こんなに大きくなって……~
感無量です。▼~
:[チキ(覚醒)]|
母親みたいなことを言うのね、エル。~
でも嬉しいわ。▼~
私も、幼い頃の自分が~
紋章士になっているだなんて~
思わなかった。▼~
:[エル]|
紋章士たちの元となった存在と~
何人も会うことができて、~
毎日驚かされることばかりですよ。▼~
:[チキ(覚醒)]|
この程度で驚いていてはいけないわ。~
もっと沢山の出会いがあるわよ。~
いろんな衣装を着た自分とか。▼~
:[エル]|
…それは、先日認識しました。~
どうしてあのような衣裳を…▼~
:[チキ(覚醒)]|
ふふ。~
不本意そうな顔だけれど、~
それもこの世界の醍醐味よ。▼~
:[エル]|
そうですね。来た以上は~
この世界の理にも順応して…▼~
……?▼~
:[チキ(覚醒)]|
どうしたの?▼~
:[エル]|
今、チキの後ろを通った~
蒼い髪の英雄は…~
どなたでしょうか?▼~
:[チキ(覚醒)]|
ごめんなさい、見ていなかったわ。▼~
蒼い髪の英雄といっても…~
ここには沢山いるから、~
特定は難しいかもしれないわね。▼~
:[エル]|
そうですか。~
故郷で共に過ごした人に、~
似ている気がしたのですが…▼~
:[チキ(覚醒)]|
もしかしたら、その人かもしれないわよ。~
知らないうちに新しい英雄が~
増えていることも多いから。▼~
それじゃあ、私は任務に行くわ。~
小さい私のこと、よろしくね。▼~
:[エル]|
はい。~
お気をつけて。▼~
…………▼~
会えるかもしれない…~
滅びた世界で共にいた…~
あの神竜様に……?▼~
***B [#stu67wjz]
:[エル]|
いませんね…~
この前見かけた、蒼髪の英雄…▼~
:[チキ]|
あっ、エルだ!▼~
:[カンナ(男)]|
いつも子守唄ありがとう!~
すっごくよく眠れてるよー!▼~
:[カンナ(女)]|
今日は何してるの?~
お散歩?▼~
:[エル]|
チキ、カンナ。▼~
少し、人探しを。~
以前このあたりで見かけた英雄が~
私の知っている人と似ていて。▼~
その人自身かどうか、~
確かめたいんです。▼~
:[カンナ(男)]|
そっかあ。~
もしお友達だったら、会いたいよね。▼~
:[チキ]|
よかったら、チキたちも手伝うよ!~
こう見えてチキたち、~
ここに来てから長いもん。▼~
:[エル]|
ありがとうございます。~
とても頼もしいです。▼~
:[カンナ(女)]|
探してるのってどんな人?▼~
:[エル]|
蒼い髪で、白い服を着ていて…~
簡単に言うと、両瞳と髪が~
青色一色のリュール様です。▼~
:[チキ]|
わあ…すごい。~
チキも会ってみたい!▼~
:[カンナ(女)]|
ねえ、向こうを歩いている人、~
蒼い髪で白い服!~
あの英雄さんって、そうじゃない!?▼~
:[カンナ(男)]|
エルさん、追いかけてみる!?▼~
:[エル]|
そ、そうですね…~
行ってみます!▼~
:(暗転)|
:[エル]|
あ、あの。そこの方…!▼~
:[マルス]|
どうしたんだい?▼~
:[エリス]|
まあ、新しい英雄さんかしら。~
なにかお困りごと?▼~
:[エル]|
…前面は、赤い服…▼~
すみません。人違いでした。~
後姿が知人に似ていたものですから。~
引き留めてしまい、失礼しました。▼~
:[マルス]|
構わないよ。~
また何かあったら、声をかけてくれ。▼~
:[カンナ(男)]|
エルさん!~
どうだった?▼~
:[エル]|
今回は、人違いだったようです。▼~
:[カンナ(女)]|
そっかあ…~
間違えちゃってごめんね。▼~
:[エル]|
謝ることはありません。~
見つけてくれて助かりました。▼~
流石はアスク王国。~
探す甲斐があるというものです。▼~
:[チキ]|
でもエル、ちょっと寂しそう…▼~
:[カンナ(男)]|
大丈夫だよ。~
きっとすぐに見つかるよ!▼~
:[カンナ(女)]|
もし今はいなくたって、~
ずっと召喚されないわけじゃないもん。~
これからも希望を持って探そう!▼~
:[エル]|
ありがとうございます。~
もう少しだけ、お手伝いしてくれますか?▼~
:[チキ]|
もちろん!~
チキたち、がんばっちゃうよー!▼~
***A [#d5ty08qg]
:[エル]|
チキやカンナに協力してもらいましたが、~
あれ以降全く見つかりませんね。▼~
…………▼~
…少し、疲れました。▼~
:[チキ(覚醒)]|
エル。~
大丈夫?▼~
:[エル]|
チキ…▼~
:[チキ(覚醒)]|
小さい私から聞いたわ。~
あなた、元の世界の…~
死んでしまった神竜様を探しているって。▼~
ごめんなさい。この前私が、~
軽い気持ちでその人自身かもと~
言ってしまったせいね。▼~
あなたがこんなに憔悴するまで~
探すほどの大切な人だと…~
思っていなかったの。▼~
:[エル]|
チキのせいではありません。~
私が勝手に期待をして、~
勝手に探し続けているだけなのですから。▼~
:[チキ(覚醒)]|
召喚師に聞いてきたわ。~
かつて異なるエレオス大陸にいた、~
蒼髪蒼瞳のリュールを召喚したか、って。▼~
:[エル]|
ああ…成程。~
その手がありましたね…▼~
私はそんな手段も思いつかない程、~
冷静ではなかったというわけですか。~
あの子たちにも迷惑をかけて…▼~
:[チキ(覚醒)]|
…答えを聞く?~
エル。▼~
:[エル]|
…………~
ええ。お願いします。▼~
:[チキ(覚醒)]|
召喚は、していないそうよ。~
この地に、あなたの探すリュールはいない。▼~
:[エル]|
……ありがとうございます。~
なんだか、すっきりしました。~
先日の件は見間違いでしたね。▼~
けれど、未来永劫~
召喚されないわけではありません。~
これからも希望を持って…▼~
:[チキ(覚醒)]|
それは、小さい私やカンナに言われたの?▼~
:[エル]|
? ええ。▼~
:[チキ(覚醒)]|
あの子たちは…~
会えるまで探したほうが良いと言うでしょう。~
会える喜びを多く知っているから。▼~
それはとても純粋で、素敵なことだわ。~
けれど私からは、諦める道もあることを~
伝えておきたいの。▼~
:[エル]|
諦める道…?▼~
:[チキ(覚醒)]|
そう。▼~
新しい英雄が来るたびに期待をして、~
いない人を探し続けるのは~
とても、つらいことだから。▼~
私もね、探したことがあるの。~
マルスのおにいちゃんを。▼~
:[エル]|
英雄マルスを?~
ですが、マルスはこの地に~
既にたくさん召喚されています。▼~
チキのことを知るマルスだって、~
大勢いる筈では?▼~
:[チキ(覚醒)]|
私が会いたいのはね、~
私の記憶の中にいる、~
戦争後を生きたおにいちゃん。▼~
ここにいるマルスのおにいちゃんは~
若くて、戦っていた頃のままで…~
小さい私のことしか知らないわ。▼~
だけど、私は…▼~
少しだけ大人になった私と、~
穏やかな時間を過ごした英雄王に~
また会いたいって、思っていたの。▼~
ここにいる沢山の小さい私が知らない、~
私だけの、あのおにいちゃんに。▼~
:[エル]|
確かに…その年代のマルスは~
見る限り存在しないように思います。▼~
チキが来てから、今までずっと…~
召喚されていないということですよね。~
さみしく…ないのですか。▼~
:[チキ(覚醒)]|
さみしくはないわ。今はね。▼~
本当のおにいちゃんや皆は、~
空の上で、キラキラ輝く星になって~
私を見守ってくれている。▼~
百年たっても千年たっても、~
ずっと一緒にいてくれるもの。▼~
ここで、そのことを思い出すまで…~
少し時間はかかったけれど。▼~
:[エル]|
…………▼~
:[チキ(覚醒)]|
エル。~
ここは夢のような場所よ。▼~
あり得なかった可能性や、未来、~
喪った人や違う自分とも逢える。~
けれどね…▼~
全ての夢がかなう場所ではないの。~
期待しすぎると苦しいかもしれないわ。~
そのことは、覚えていて。▼~
:[エル]|
ありがとうございます。~
大切なことを教えてくれて。▼~
この地での使命を遂行するためには~
きっと…~
諦めたほうが良いのでしょう。▼~
ただ、~
もう少しだけ時間をください。▼~
徒労でも良い。~
逢えなくても良いんです。▼~
あの世界では、再び会うことは~
決定的に不可能で、~
期待すら許されなかった。▼~
逢えるかもしれないと思えるだけで~
今の私にとっては…▼~
:[チキ(覚醒)]|
ええ。今はそのままでいい。~
あなたの神竜様も、~
きっと思っている筈だわ。▼~
エルは、とても優しいから、~
無理をしないで…って。▼~
:[エル]|
わかるのですか…?▼~
:[チキ(覚醒)]|
わかるわ。~
私も神竜なのだから。▼~
:[エル]|
!~
……はい。~
ありがとう、チキ。▼~
偉大なる紋章士の祖、~
そして…~
アカネイア大陸の神竜様……▼~
***S [#vbe64932]
:[チキ]|
エル、待ってたよ!~
こっちこっちー!▼~
:[エル]|
お呼び立てしてすみません。~
チキ、カンナ。▼~
:[カンナ(男)]|
僕たちに話があるって、~
どうしたの?▼~
:[カンナ(女)]|
もしかして、捜してた神竜様に~
会えたとか…!▼~
:[エル]|
そのことでご報告です。~
実は、大きいチキが召喚師様に~
確認してくれたのですが…▼~
今はまだ、召喚されていないとことでした。~
探すのを手伝ってくれた三人には、~
伝えておくべきかと思いまして。▼~
:[チキ]|
そうなんだ…~
教えてくれてありがとう。▼~
:[カンナ(女)]|
寂しいかもしれないけど、大丈夫だよ。~
あたしたちが一緒にいるからね。▼~
:[カンナ(男)]|
実は、僕とカンナも友達を待ってるんだ。~
だから、つい探しちゃう気持ちは~
すごくよくわかる。▼~
:[エル]|
友達を?▼~
:[カンナ(男)]|
うん。~
昔、異界で一緒に戦った友達。~
まだ、あと少しだけ揃ってなくて。▼~
もしかしたら一緒にいたことを~
覚えてないかもしれないんだけど…~
その時は、また友達になるつもりだよ。▼~
:[カンナ(女)]|
はじめましてって声をかけて、~
新しい思い出を作っていくの。~
いつか、そう約束したんだ。▼~
全員揃ってまた会えるって、~
あたしたちは信じてる。▼~
:[チキ]|
カンナたちみたいな約束は~
してないんだけど…チキにもね、~
会いたい人がいるよ。▼~
マルスのおにいちゃんや~
チキといっしょにいた~
大勢の人たちみんな…▼~
チキは長生きだから、~
ずっとずーっと、待つつもり。▼~
:[エル]|
…………~
そうでしたか。▼~
みんな、誰かを探していて…~
信じて待ち続けることや、~
もう諦めることを、決めている。▼~
なのに、私はまだ…~
そのどちらにもなれずに……▼~
………?▼~
足元に、花が。~
これは…アネモネの花…▼~
:[チキ]|
この花、アネモネっていうの?~
珍しい花だね。▼~
:[カンナ(女)]|
最近、たくさん咲き始めたんだよ。~
ちょうど、エルさんが来た頃と~
同じくらいに。▼~
:[エル]|
私が来た頃に?▼~
:[カンナ(男)]|
花畑も見つけたんだ。~
この先に、もっと咲いてるよ!▼~
案内するから、行こう!▼~
:(暗転)|
:[カンナ(男)]|
ここだよ、エルさん!▼~
:[エル]|
これは……~
丘一面に、青いアネモネの花……▼~
まるで……▼~
:[カンナ(女)]|
神竜様みたい!▼~
:[エル]|
え…?▼~
:[カンナ(女)]|
会ったことないけど、~
そんな感じがしたんだ。~
全然違ってたら、ごめんね。▼~
:[エル]|
いいえ…~
私も、同じことを思いました。▼~
…………▼~
そうでしたか…~
探さなくても、嘆かなくても…~
ずっと、傍に……▼~
:[チキ]|
…エル、泣いてるの?▼~
:[エル]|
少しだけ。~
でも、大丈夫です。~
嬉しくて泣いているんですよ。▼~
本当にありがとう。~
チキと、カンナのお陰です。▼~
私の神竜様は、私のいた世界で~
死んでしまいました。~
その存在の役割は全うした…▼~
きっとここには来ないと、~
どこかで分かっていたんです。▼~
けれど、今、逢えましたから。~
この花は、神竜様との思い出の花…~
きっと、これが…あの人なんです。▼~
:[カンナ(女)]|
…そっか。~
やっと見つかったんだ。~
ここに来れば…いつでも会えるね!▼~
:[チキ]|
ほんとに、すごくきれい。~
折角だから、みんなにも見せたいな。▼~
:[エル]|
摘んでしまっては可哀想ですから、~
皆をここに呼びましょうか。▼~
:[チキ]|
そうしよう!~
エルは優しいね。▼~
:[エル]|
…いいえ。~
優しいのは、チキとカンナの方ですよ。▼~
:[カンナ(男)]|
じゃあ僕たち、みんなを呼んでくる!▼~
:[カンナ(女)]|
ちょっと待っててね、エルさん!▼~
:[エル]|
はい…!▼~
…………▼~
ここは夢が叶う場所ではない。~
私は結局、諦めることも…~
待つと決めることもできませんでした。▼~
それでも、この景色のお陰で、私は…~
前だけを見て戦うことができます。▼~
神竜様……~
私たちの駆け抜けた、~
あの日々を覚えていますか?▼~
またここで、~
沢山の話をしましょう。▼~
あなたがいなくなった後の話を。~
異なるエレオスから来た、~
救世の主の話を。▼~
あなたは永遠に…~
私の夢人ですよ。▼~
*コメント [#comment]
#comment
終了行:
[[章別会話]]
*鏡写しの世界から [#el5u0j8a]
#contents
**鏡写しの世界から [#ne5608yq]
***オープニング [#azrt47j9]
:[エル]|
…また同じ場所に出ましたね。~
特務機関への帰路は、~
本当にこちらで合っているのですか?▼~
:[ユナカ]|
ううむ…地図によると、~
確実にこちらの筈なのですが~
摩訶不思議ですなあ!▼~
:[ラファール]|
ユナカ。~
先程も同じことを言っていたぞ。▼~
貴様は我々とは異なるエレオス大陸の者。~
よもや地図を左右逆に~
見ているわけではあるまいな?▼~
:[セレスティア]|
まあまあ、ラファール様。~
元は私が道案内をしていたら、あまりに~
何度も迷うから交代して貰ったのです。▼~
違う世界の二人が同じ結果ということは…~
それはもう、地形が悪いのですわ!▼~
:[エル]|
その可能性も否定できませんが…~
これではいつまで経っても~
初陣から帰還できません。▼~
あまりに遅くなっては、~
神竜様や皆も心配するでしょう。▼~
地図を貸してください。~
次は私が試してみます。▼~
:(暗転)|
:[エル]|
…………▼~
すみません。~
また同じ場所に出ました。▼~
:[ユナカ]|
エル氏…▼~
:[エル]|
自分が不甲斐ないです。~
偉そうに地図を要求しておいて、~
この体たらく…!▼~
! そうです。今すぐ竜化して~
皆を背に乗せ、飛び立てば…!▼~
:[ラファール]|
落ち着け、それは悪手だ。~
もしも周りに伏兵がいた場合、~
恰好の的となり、堕落して全滅するぞ。▼~
:[セレスティア]|
…全滅は、嫌ですわね。▼~
:[ラファール]|
案ずるな、セレスティア。~
次は我が試そう。▼~
:(暗転)|
:[ラファール]|
…成程な。~
やはり、ここに戻ってきてしまうようだ。▼~
:[セレスティア]|
ど、どうなっているんでしょう!?▼~
もしや、竜族の習性として~
ここに戻ってきてしまう何かが~
あるのでしょうか!▼~
…と思いましたけれど、~
ユナカは竜族ではないですわね。▼~
:[ユナカ]|
全員揃ってブシュロン氏級の~
方向音痴だというわけでも~
なさそうですし、奇々怪々ですぞ!▼~
:[エル]|
これは、何者かが意図的に~
私たちを陥れている可能性が~
高いと考えていいでしょう。▼~
セレスティア。~
最初に道案内を買って出てくれたのに~
迷い過ぎだなどと言ってすみません。▼~
:[セレスティア]|
い、いえ!~
何も気にしておりませんわ!~
事実、私はそそっかしいですし…!▼~
:[ラファール]|
我も、先程は地図が左右逆だなどと~
言いがかりをつけてしまった。~
すまなかったな、ユナカ。▼~
:[ユナカ]|
ラ、ラファール氏…~
普段むちゃくちゃ尊大なのに~
意外と素直に謝るのですな…▼~
:[ラファール]|
なに?▼~
:[ユナカ]|
い、いえ!!~
何でもございませぬ!▼~
……!▼~
…岩場の方角に、刺客が。▼~
:[セレスティア]|
ええっ!▼~
:[ユナカ]|
数は多くありませぬが、~
何れも手練れのようです。▼~
:[エル]|
迎え撃ちましょう。~
行きますよ、みんな。▼~
***C [#zxgtruwj]
:[エル]|
周囲の敵はいなくなったようですね。▼~
:[ラファール]|
道に迷わせ、~
混乱したところを突く。~
何とも厭らしい策を弄する相手だ。▼~
:[セレスティア]|
敵はいったい、~
何が目的で…▼~
……え?▼~
:[エル]|
どうしました、セレスティア。▼~
:[セレスティア]|
急に、凄まじい魔力の気配が。~
これは…▼~
:[ユナカ]|
あの樹木の影、~
誰かおりますぞ!▼~
:[セピア]|
あらぁ、見つかっちゃったわねえ。~
ま、隠れる心算もなかったけれど。▼~
:[セレスティア]|
え!!?~
わ…私…!?▼~
:[ユナカ]|
気を付けてくだされ!~
あの者は、こちらのエレオス大陸にいた、~
ソンブルに与する敵です!▼~
:[セピア]|
私は魔竜族のセピア。~
邪竜ソンブル様の下僕にして~
四狗の頭領ですわ。▼~
そこにいる愚鈍な同族はまさか、~
異なるエレオス大陸から来た~
私自身ということですの?▼~
正直見たくもありませんけれど…~
そんな惨めったらしい魔力でも一応、~
同族を感知できるなんて驚きだわあ。▼~
:[セレスティア]|
な、何よ!!~
ちょっと…かなり魔力が高いからって、~
失礼しちゃうわ!▼~
:[セピア]|
あー、もう煩いわねえ。~
お前如きを相手していられないの。▼~
ヴェイル様、こちらに。▼~
:[ヴェイル]|
ご苦労です、セピア。▼~
:[エル]|
ヴェイル…!?~
でも、この姿は…▼~
:[ラファール]|
魔の力を施されているな。~
厄介な相手だ。▼~
:[ヴェイル]|
へえ…貴方たち二人が、~
お父様の血を引く新たな英雄ですか。▼~
まさか、リュールの他にも~
生き残りのきょうだいがいただなんて。▼~
お父様の御子は私一人だけ。~
異界の存在といえど、~
余剰なものはすべて処分します。▼~
:[ラファール]|
処分だと? 異なことを。▼~
同じ特務機関に所属する~
英雄同士の殺し合いは~
できないと聞いたが?▼~
:[セピア]|
あらぁ、そうなの?~
それって、ただの規律? もしくは、~
制約として課せられているのかしら?▼~
何れにせよ、~
やってみないとわからないじゃない?▼~
そのために、私の術で…~
ここまで誘い込んだのだもの。▼~
:[ヴェイル]|
もう少し弱らせてから~
仕留めても良かったのですが、~
良い頃合いだったのかもしれません。▼~
反応のない玩具を壊しても、~
何も面白くないですから。▼~
:[ユナカ]|
ひええ、やる気満々ですぞ!?~
英雄同士で殺し合うのですか!?~
本当に!?▼~
:[エル]|
こうなっては仕方がありません。~
受けて立ちましょう。▼~
相手に仲間と同じ見た目の~
英雄がいるのが、~
少々やりづらいですが…▼~
:[セレスティア]|
私のことでしたらお気になさらず!~
遠慮なくバチコーンと~
やっちゃってくださいまし!!▼~
:[ラファール]|
その言葉、撤回するなよ?~
間違えて貴様に攻撃せぬよう、~
善処しよう!▼~
***B [#aer3qjqz]
:[セピア]|
流石は邪竜の御子様方。~
お強くていらっしゃいますわ。▼~
ですが、折角の攻撃が明後日の方向に~
飛んでいきましたわよ?~
もしかして、お疲れなのかしらぁ?▼~
:[ラファール]|
…戯言を。~
次は当ててやろう、来い。▼~
:[エル]|
ラファール。無茶しないで。~
挑発に乗るのは得策ではありません。▼~
:[セレスティア]|
敵は意図的に戦を長引かせています。~
この状態が続くのは厳しいですわね。▼~
:[ユナカ]|
わたくしめ達は初陣帰りの上に、~
森を歩き回った後の連戦です。~
正直、かなり分が悪いですな…▼~
:[ヴェイル]|
ふふふ。そろそろ仕留めましょうか。~
まずは、一人……▼~
:[エル]|
しまった、セレスティア!▼~
:[セレスティア]|
……っ!▼~
:(白く光る)|
:[ヴェイル]|
魔法が相殺された…?~
これは……▼~
:[ヴェロニカ]|
…あなたたち、なにしてるの。▼~
:[エル]|
紋章士ヴェロニカ!?~
いえ、この地にいる、本物の…▼~
:[ラファール]|
エンブラ帝国皇女、~
ヴェロニカか。▼~
:[ヴェロニカ]|
アスクのお城に向かう~
途中だったのだけれど…▼~
異常な魔力をかんじて、~
ようすをみにきたの。▼~
どうして、ヴァイス・ブレイヴの英雄どうしで~
たたかっているの…?▼~
:[ユナカ]|
好きで戦っている訳ではありませぬぞ!~
あちらの英雄が一方的に~
襲い掛かってきたのです!▼~
:[ヴェロニカ]|
英雄ヴェイル、英雄セピア…~
せつめいして。▼~
:[ヴェイル]|
説明も何も、~
余剰な英雄の間引きですよ。▼~
ヴェロニカ皇女にとっては、~
寧ろ喜ぶべきことでは?▼~
:[ヴェロニカ]|
あたしが、喜ぶ…?~
なぜ?▼~
:[ヴェイル]|
アスク王国に所属する~
英雄が減ったほうが、~
エンブラ帝国の利になるでしょう。▼~
:[ヴェロニカ]|
エンブラは、すでにアスクと~
和平同盟をむすんでいるわ…~
同盟国の戦力がへるのは利ではない…▼~
それに、英雄をうしなったら、~
アルフォンス王子やシャロン王女が~
かなしむもの。▼~
あたしは、二人のそんな顔…~
みたくない。▼~
:[セピア]|
あらぁ、残念。~
では私たちの敵ということですのね?▼~
幾ら召喚の力を有されていても、~
私たちを召喚したのは~
エクラ……▼~
私達は、貴方を害することはできると~
いうことですわよ?▼~
:[ヴェイル]|
自身の英雄を侍らせていない状態では~
勝ち目はありません。~
武運がなかったようですね。▼~
:[ヴェロニカ]|
たしかに、あたしの英雄は今、~
そばにいないわ。~
でも、うっかり忘れたわけじゃない。▼~
…いつ戦になっても、あたし一人でも、~
あなたたち程度の英雄には~
まけないと思っているから。▼~
:[ヴェイル]|
へえ……?▼~
:[エル]|
なんと凛々しい。~
流石は堅牢なブロディアに託されし~
紋章士の祖です。▼~
:[ヴェロニカ]|
事情はわかったわ…▼~
エル、ラファール、セレスティア、ユナカ。~
あたしはあなたたちに~
ちからを貸してあげる…▼~
:[ラファール]|
! そうか。~
感謝する、ヴェロニカ皇女。▼~
:[ユナカ]|
やっぴー!~
ヴェロニカ氏が味方であれば~
百人力ですぞーっ!▼~
:[セレスティア]|
疲弊した体も癒えるような~
頼もしい気持ちですわね!~
もう先程のようにはいきませんから!▼~
:[セピア]|
小賢しい……▼~
:[エル]|
ヴェロニカ皇女。▼~
あなたの力なら、特務機関の~
英雄を滅することも可能でしょう。~
ですが…▼~
:[ヴェロニカ]|
わかっているわ…~
あの子たちは、殺さない。▼~
あたしのじゃない英雄と~
たたかうの、慣れていないけれど…~
せいいっぱい、がんばるわ。▼~
***A [#btr7iwm3]
:[アルフォンス]|
そうか、そんな事があったのか…~
すまない、力を貸してくれてありがとう。~
ヴェロニカ皇女。▼~
:[ヴェロニカ]|
いいえ…~
最悪の事態にならなくて、~
よかった…▼~
:[エル]|
敗北を悟ったヴェイルとセピアは~
大人しく撤退しましたが、~
いつまた仕掛けてくるかわかりません。▼~
:[ラファール]|
ヴェイルは我ら邪竜の血を引くもの…~
正確には、ソンブルの御子たる存在に~
執着を示し、排除を目論んでいるようだ。▼~
我も、父上の術の影響が強かった時に~
そのような考えに至ったことがある。~
あの姿では…無理もないだろう。▼~
:[アルフォンス]|
来たばかりの君たちを~
危険に晒してしまってすまなかった。▼~
ここは事情のある英雄も多い。~
私闘の発生を防ぐよう、~
更なる対策を講じることにするよ。▼~
:[ヴェロニカ]|
たのんだわ…~
アルフォンス王子。▼~
:[アルフォンス]|
もうすぐアンナ隊長が~
皆を迎えに来る。~
ここでもう少し待っていてくれ。▼~
僕はエクラに、~
今回の件の報告をしにいかなければ。~
それでは、また。▼~
:[ユナカ]|
はあ~、それにしても~
無事に帰還できて良かったですぞ!~
長い長い初陣でしたなあ!▼~
:[エル]|
ヴェロニカ皇女。~
改めてお礼を。此度の帰還は~
あなたのお陰です。ありがとう。▼~
:[ヴェロニカ]|
役にたてたのなら、うれしいわ…~
もう二度と同じことが~
おこらないといいのだけれど…▼~
:[セレスティア]|
…………▼~
:[ラファール]|
どうした、セレスティア。▼~
:[セレスティア]|
先程のセピアも、~
同じ魔竜族たる私を排したいと~
思っていたのでしょうか。▼~
私は、できることなら魔竜族同士~
仲良くなりたかったのですが。▼~
:[ユナカ]|
仲良くは、難しいかと。~
こちらの世界で、セピアは~
悪逆の限りを尽くしておりました。▼~
召喚師氏の采配で~
やむを得ぬ場合を除いては、~
近づかぬ方が賢明ですぞ。▼~
:[エル]|
…神竜側の騎士たるセレスティアが~
ユナカの世界ではソンブル側だとは、~
私も驚きました。▼~
:[ヴェロニカ]|
エルとユナカの世界では、~
人々の属性が反転しているの…?▼~
:[エル]|
基本的にはそのようですね。~
根の部分は同じで、~
他の所が異なる者もいたようですが。▼~
:[ユナカ]|
わたくしめは、エル氏達の世界では~
どのような人物だったのでしょう?▼~
:[エル]|
すみません。~
私は見かけることがなかったので…▼~
:[ラファール]|
…我は、見たことがあるかもしれぬ。▼~
小さな町で、両親と共に~
大道芸に目を輝かせていて少女…~
思い返せば、顔立ちがよく似ていた。▼~
:[ユナカ]|
おお、確証はありませぬが、~
その少女であれば面白いですな。▼~
そちらの世界のわたくしめが、~
盗みとは無縁で…穏やかに生涯を~
終えていたのなら良いと思いますぞ。▼~
:[セレスティア]|
ユナカの世界のエル様と~
ラファール様も、どこかに?▼~
:[ユナカ]|
我々は出会っておりませぬが、~
先程のヴェイル氏の発言を聞く限りですと…▼~
:[ラファール]|
すでに死んでいると考えるのが妥当だ。▼~
こちらでも邪竜の御子が多くいたなら~
生存競争に負けたのだろう。▼~
特に興味も同情も覚えぬが、~
ただ…一目でも、エルに~
出会えていたなら良いとは思う。▼~
:[エル]|
ラファール…~
はい、私もそう願います。▼~
:[ヴェロニカ]|
なんだか、ふしぎ。~
違う世界にいたあたしも…~
あたしとは正反対だったのかしら。▼~
:[セレスティア]|
紋章士ヴェロニカは、~
ヴェロニカ皇女そのままの~
素敵なお人柄でしたわよ。▼~
:[ヴェロニカ]|
そう…~
紋章士は、かわらないのね…▼~
:[エル]|
あなたと同じく、英雄召喚を~
得意としていました。~
脅威ともいえるほどの力でしたね。▼~
:[セレスティア]|
敵対したときなんか~
本当に大変でしたのよ!▼~
戦場でじゃんじゃん兵を増やされるので~
当初の想定よりも多くの戦力が~
必要になって!▼~
戦場に突然、見たこともない石碑が現れて~
派手な出囃子と共に光る玉が嵌まり、~
ピカーッと光って英雄が現れるんですの!▼~
:[ヴェロニカ]|
何それ…~
あたし、しらない…▼~
:[セレスティア]|
えっ…▼~
:[ラファール]|
どうやら本物のヴェロニカとは~
使う技が異なるようだな。▼~
:[ユナカ]|
面白いですぞ興味深いですぞー!▼~
そうです、折角のご縁ですので~
今度皆でお茶会でも如何ですかな。~
賑やかできっと楽しいですぞ!▼~
:[エル]|
よろしいですか、~
ヴェロニカ皇女?▼~
:[ヴェロニカ]|
ええ、もちろん…~
にぎやかなのも…嫌いじゃないわ…▼~
あたたかい紅茶でも飲みながら…~
おしゃべりしましょ。▼~
紋章士のあたしのこと…~
あなたたちのこと、~
たくさん教えてちょうだい。▼~
**贖罪の邪竜 ラファール [#dn5947a1]
***C [#mori04jq]
:[ラファール]|
…………▼~
:[ガイア]|
何渋い顔してるんだ?~
菓子はまだまだ沢山あるぞ?▼~
:[リシテア]|
そうです。わたしが苦労して~
入手したものも提供しているのですから~
味わって食べてください。▼~
:[サクラ]|
よ、よろしければ白夜王国の甘味も、~
ご賞味くださいね。~
おすすめはこのお団子なんですけど…▼~
:[ラファール]|
…………なんなんだ、この集まりは。▼~
:[ガイア]|
言わなかったか?~
あんたの歓迎会兼、~
甘味同好会への勧誘だ。▼~
:[ラファール]|
歓迎…勧誘?▼~
:[ガイア]|
情報によると、ラファールは~
無類の甘いもの好きだそうじゃないか!~
そんなの知ったらもう…なあ?▼~
:[サクラ]|
はい。私たちのお茶会に~
ぜひご参加いただきたいと思いまして。▼~
集まりが良ければもっと人がいて、~
みんな、甘いものが大好きなんですよ。▼~
:[リシテア]|
わたしは甘いものは……~
まあ普通に嗜む程度ですが~
お茶会の給仕として仕方なく。▼~
:[ガイア]|
嘘だな。リシテアはこの前、~
隠れて俺の菓子を全部食ったんだぜ。▼~
:[リシテア]|
うっ……!▼~
:[サクラ]|
と、とにかく。~
今日は歓迎会として楽しんでいただいて。▼~
ラファールさんさえよろしければ、~
今後もお菓子を持ち寄って~
定期的に集まれたらな、と。▼~
:[ラファール]|
概要は理解した。~
が…今後も定期的に集まるだと?~
甘味を持って? 我が…?▼~
:[リシテア]|
最初は困惑しますよね。~
どこでお菓子を買えばいいのかも~
わからないでしょうし。▼~
:[サクラ]|
それなら私がお店に案内します。~
元いた世界とは店構えが違って~
混乱するかもしれませんので。▼~
:[ガイア]|
既製品でなくとも、~
手作りでもいいんだぜ?~
俺は最近、菓子はもっぱら手作りだ。▼~
ラファールは菓子作り、興味あるか?~
作るまでは流石にしないか…▼~
:[ラファール]|
見くびるな。~
元の世界では手作り菓子を~
神竜に振舞ったものだ。▼~
:[ガイア]|
おおお!!~
なんだよ、逸材じゃないか!!▼~
:[リシテア]|
ラファールの手作りお菓子…~
わたし、とっても興味があります。~
えと…味ではなく製法の方が主に、ですが。▼~
:[サクラ]|
では材料のお店もお教えしますね。~
こちらに来たばかりで不便でしょうし~
ついでに何かお買い物があればそちらも…!▼~
:[ラファール]|
…………▼~
何故…そのように優しくする。~
我は邪竜だぞ…?~
仲を深める価値など…▼~
:[リシテア]|
どうしました?~
急に俯いて。▼~
:[サクラ]|
もしかして、私たちがたくさん話すので~
疲れてしまったのでしょうか。~
すみません…!▼~
:[ガイア]|
疲れにはとっておきの菓子だ。~
これ、食べてみろ。▼~
:[ラファール]|
もぐ…▼~
:[ガイア]|
どうだ?▼~
:[ラファール]|
…ああ。美味いな。▼~
***B [#za231hqn]
:[ラファール]|
…………▼~
:[クロム]|
濃桃色の服装の、銀髪の男…~
お前、ラファールか?▼~
:[ラファール]|
! 紋章士クロム…いや、~
英雄クロムか。▼~
いかにも、我がラファールだが。▼~
:[クロム]|
良かった。~
お前を探してくれと頼まれてな。▼~
ガイアが心配していたぞ。~
誘っていた集まりに来ないのだと。▼~
:[ラファール]|
我は行かぬ。▼~
:[クロム]|
任務でも入ったか?▼~
:[ラファール]|
任務があろうとなかろうと行かぬ。▼~
…先日の会合は楽しめた。~
振る舞われた菓子も悪くなかった。~
だが、今後は参加せぬと伝えろ。▼~
:[クロム]|
何か理由がありそうだな。~
どうだ、話してみないか。▼~
:[ラファール]|
おい、勝手に隣に座るな!▼~
:[クロム]|
先ほど言っていた~
「紋章士クロム」にも興味がある。~
聞く権利は俺にはないか?▼~
:[ラファール]|
…………~
そう問われると拒めぬ。▼~
紋章士クロムは我のせいで、~
望まぬ戦をさせられたのだからな。▼~
半身たる紋章士ルフレに対しても、~
我は償いきれぬことをした。▼~
:[クロム]|
俺はそちらの世界でも~
ルフレと共にいたのか。▼~
紋章士は12の指輪に宿る、~
超常の力を持った英霊のようなものだと~
リュールから聞いたことがある。▼~
:[ラファール]|
我の世界では、7つの腕輪だった。~
紋章士クロムは我のいたエレオスの紋章士。~
もっとも、その世界はもう無いが。▼~
:[クロム]|
無いとは?▼~
:[ラファール]|
我が滅ぼしたからだ。~
7つの腕輪の力を使ってな。▼~
滅びに至る戦の中、民や仲間を殺める為に、~
紋章士クロムの持つ神剣…~
ファルシオンも振るわせた。▼~
:[クロム]|
…!▼~
:[ラファール]|
無論、そこにお前の意志はなかったがな。▼~
我は邪竜の血族。~
邪竜は紋章士との意思疎通を無効化し~
強制的に隷属させることができる。▼~
紋章士クロムが好き好んで~
滅びに加担したわけではないことは~
我が保証してやろう。▼~
だが、英雄クロム。~
自分の与り知らぬところで、半身と共に…~
滅びのために利用された気分はどうだ?▼~
:[クロム]|
あまり…良い気分ではないな。▼~
:[ラファール]|
ははっ、その嫌悪感は正しい。~
理解が早くて助かるぞ!▼~
良いか、我はそういう存在だ。~
仲間として扱われる義理も道理もない。▼~
お前も、お前の仲間も、~
我に関わらぬほうが身の為だ。▼~
:[クロム]|
…………▼~
:[ラファール]|
最後にひとつだけ。~
英雄クロム…▼~
紋章士たる貴方への無礼を、~
心より謝罪する。~
本当にすまなかった。▼~
:[クロム]|
おい、~
どこへ行く?▼~
:[ラファール]|
英雄たちのいない場所だ。▼~
紋章士クロムについての説明は果たした。~
ここに留まる理由はない。▼~
:[クロム]|
ラファール…▼~
***A [#ry947qmn]
:[ラファール]|
…………▼~
:[クロム]|
…今日も誰もいない場所で~
過ごすつもりか?▼~
:[ラファール]|
勝手に隣に座るな、~
英雄クロム。~
話すことはもう無い筈だが?▼~
:[クロム]|
俺にはある。▼~
:[ラファール]|
我にはない。▼~
:[クロム]|
では、紋章士クロムの~
元となった存在として、聞きたいことがある。▼~
:[ラファール]|
貴様…そう言えば我が拒めぬと~
思っているだろう…▼~
仕方がない、話せ。▼~
:[クロム]|
この前の話を聞いて、~
考えていたんだ。~
お前と共にいた俺は、どう思っていたのか。▼~
紋章士たる俺は、~
ラファールを許さなかったのか?~
最後まで恨んでいたのか?▼~
:[ラファール]|
…………▼~
いや。何も気にしていないと、~
今の俺を見てくれると…そう言っていた。~
紋章士ルフレも、同じだ。▼~
:[クロム]|
やはりな。~
なら、わざわざ俺に謝罪する必要も~
無かっただろうに。▼~
あれから、リュールに頼んで~
お前の話を聞いた。▼~
姉を失い、罪を償うために…~
千年もの時を過ごしたそうだな。▼~
:[ラファール]|
神竜め。~
要らぬことをべらべらと……▼~
:[クロム]|
ならば、もうお前の贖罪は終わっている。~
アスク王国に来てまで~
続ける必要はないのではないか?▼~
寧ろ、自身の贖罪のために、~
お前と関わりたい者たちすべてを~
巻き込むことになるぞ。▼~
:[ラファール]|
そうなっても仕方がない。~
我はそれだけのことをした。~
貴様は真の滅びをわかっていないのだ。▼~
:[クロム]|
わかるさ。~
俺だって…絶望の未来を救うために~
戦ってきたのだから。▼~
だが、絶対的な悪でも、~
罪なき者を殺めた者ですら…~
この世界では仲間だ。▼~
召喚師に望まれて召喚された、~
同じ英雄だ。▼~
なのになぜ、お前だけがずっと、~
いつまでも独りでいなければならない?▼~
:[ラファール]|
道理が破綻しているのは承知している。~
その上でどうしようが我の自由だ。▼~
何故我に、そのように構う?~
貴様からすれば我は殆ど初対面だ。~
何の絆も、情もなかろう。▼~
:[クロム]|
…言われてみれば、そうだな。~
どうしてだろうか。~
何故だか放っておけない。▼~
極論を言うと、~
お前が似ているからかもな。~
ルフレに。▼~
:[ラファール]|
…なに?~
ルフレも我も邪竜に連なるもの。~
理解できんこともないが…▼~
我に高説を垂れておいて、~
そのような矮小な理由なのか。▼~
:[クロム]|
言葉にして驚いた。~
自分でもそれが一番、~
合点のいく理由だ。▼~
半身と似ているお前に、幸せでいてほしい。~
…それでは駄目か?▼~
:[ラファール]|
駄目かと言われても知らぬ。~
幾ら似ていても別人だ。~
それが心を砕く理由には……▼~
……いや。違う。▼~
似ているということは、それだけで~
関わりを持つ理由となることを、~
我は一番知っている……▼~
我がイルとして姉さんの傍にいたことも、~
姉さんと片割れ同士となったことも、~
元はといえば、ただ、我が……▼~
イルと似ていたから、だったな……▼~
…………▼~
:[クロム]|
…泣いているのか?▼~
:[ラファール]|
馬鹿を言え。▼~
はあ……~
我の事情を承知しておらぬ筈なのに、~
お前はいつも反論の道を塞ぐ。▼~
流石は…紋章士となった英雄ということか。▼~
クロム。~
我の負けだ。~
その忠告、聞いてやろう。▼~
:[クロム]|
! 本当か。▼~
:[ラファール]|
抑々、お前を悲しませることは、~
我の本意ではない。▼~
クロムが嫌だというのであれば、~
今後は他の英雄とも適度に関わろう。▼~
:[クロム]|
そうか…! 礼を言う。~
ルフレと似ているからと言ったが、~
無論それだけではない。▼~
ラファール自身のことを、~
案じているからだ。▼~
俺は、今ここにいるお前と絆を結びたい。~
過去ではなく未来を見てほしい。~
俺たち英雄と一緒に。▼~
:[ラファール]|
…そうだな。~
ありがとう。我はここに来て尚、~
昔を見ていたようだ。▼~
共に過ごし、共に戦わせてくれ。~
よろしく頼む、クロム。▼~
:[クロム]|
ああ!▼~
ではガイアには、~
ラファールが次の甘味同好会には~
顔を出すようだと伝えておくぞ。▼~
:[ラファール]|
は!?~
それとこれとは……▼~
:[クロム]|
皆、喜ぶだろう。~
俺も嬉しいぞ。~
それじゃあ、またな。ラファール。▼~
:[ラファール]|
…余計なことを。▼~
***S [#y478jazf]
:[ガイア]|
それではラファールの、~
甘味同好会正式加入に…~
かんぱーい!!!!▼~
:[ラファール]|
乾杯。~
ふむ…この泡立った砂糖水は、~
なかなか美味いな。▼~
:[サクラ]|
歓迎会以来お姿が見えませんでしたので、~
心配していたんですよ…!▼~
:[リシテア]|
入会を拒否されたかと思いましたが~
杞憂だったようですね。▼~
:[ラファール]|
来たばかりで多忙だったのだ。~
心配をかけた点は謝ろう。~
詫びに、こいつを持ってきた。▼~
:[ガイア]|
なんだこの、~
妙にかわいい包装は…▼~
…ん!?~
芳醇な甘い匂い。これは、まさか…!▼~
:[ラファール]|
我の手製の、平凡な菓子だ。~
味わって食べるが良い。▼~
:[ガイア]|
やった!!!!~
手作りの菓子が来たぞーっ!!!!▼~
:[サクラ]|
ありがとうございます、ラファールさん…!~
早速いただきますっ。▼~
もぐもぐ……~
!?▼~
ふえっ、甘い…!~
ものすごく甘いです!!!!▼~
:[リシテア]|
ううっ!!~
さすがにわたしでも、~
ここまでの甘さは、ちょっと…!!▼~
:[ガイア]|
そうか?~
俺には丁度いいけどな。~
甘いものは、甘ければ甘いほどいい。▼~
:[ラファール]|
ははは! 殊勝な奴だ!~
人間の中に、よもや我の味覚に~
ついてこられる者がいようとはな!▼~
:[サクラ]|
ガイアさんは、この甘味同好会でも~
かなり特殊な方なので…▼~
:[リシテア]|
というか、名に偽りがありませんか。~
こんな甘すぎる味付けのもの、~
平凡な菓子ではありません…!▼~
:[ラファール]|
我にとっては平凡なのだ、その味が。~
それぐらい甘くないと、~
食べた気がしないからな。▼~
だが、お前たちの味覚に合わせた~
ごく薄味のものも謹製できるぞ。~
エレオス大陸の神竜もお墨付きだ。▼~
:[サクラ]|
神竜様のお認めになった御菓子…ですか?~
なんだか格式高そうですね。~
私、食べてみたいです…!▼~
:[ラファール]|
では次の集会には、~
その特別な味の菓子を~
作って来てやろう。▼~
:[リシテア]|
それは楽しみです。~
是非とも出席しないと。▼~
:[ガイア]|
ラファール!~
あんたはこの甘味同好会の期待の星だ!~
入会してくれて本当に良かった!▼~
今後とも、末永く頼むぜ!▼~
:[ラファール]|
こちらこそ、よろしく頼む。▼~
:(暗転)|
:[ラファール]|
ふう……~
今日の会は随分と盛り上がったな。▼~
:[クロム]|
楽しんでいたようで安心したぞ。~
ラファール。▼~
:[ラファール]|
クロム…▼~
…そうだな。~
お前の忠告通り、仲間たちを~
我の贖罪に付き合わせることは辞めた。▼~
任務でもそれ以外でも、~
適切に関わらせて貰う。~
求められれば、全力を以て応えよう。▼~
:[クロム]|
そうか、良かった。▼~
:[ラファール]|
だが……~
我は心の底から、~
ここでの時間を楽しむことはないだろう。▼~
:[クロム]|
? 何故だ。▼~
:[ラファール]|
我自身が許さぬからだ。▼~
散っていった者たちが失った幸福を、~
喜びを、穏やかな時間を……~
甘んじて享受することは許されぬ。▼~
我の罪は、行いは、~
どんな時も頭から消えることはない。▼~
アスク王国での時間の代償は、~
エレオスに戻ってから如何様にも受ける。~
滅びの危機には、この身を捧げると誓おう。▼~
これが未来を見据えた上での、~
我の答えだ。~
異論はあるか、英雄クロム。▼~
:[クロム]|
…………~
俺としては、お前にはもう少し~
幸せになってほしいところだが…▼~
ラファールが決めたのなら、~
もう何も言わん。▼~
:[ラファール]|
我はもう、じゅうぶんに幸せだ。~
紋章士クロムの元である英雄に、~
これだけ言葉を尽くして貰ったのだから。▼~
:[クロム]|
…ラファール…▼~
:[ラファール]|
忠告の礼だ。受け取れ。▼~
:[クロム]|
甘い香り…これは、菓子か?▼~
:[ラファール]|
我の手製だ。~
平凡な味と、特別な味の二つある。~
ルフレと分けて食べろ。▼~
特別な味の方は半身に譲るといい。~
クロムは仲間思いだからな。▼~
:[クロム]|
…?~
ああ、ありがとう。~
俺は平凡な方をいただこう。▼~
:[ラファール]|
ふっ…~
残さず食べるのだぞ。~
菓子の感想は、いつでも聞いてやる。▼~
**見えざる仮面 ユナカ [#dxtr686q]
***C [#ee5tw8jh]
:[ユナカ]|
はあー…~
困りました、困りましたぞ!▼~
なんとこの世界には~
紋章士ミカヤのもととなった存在…~
英雄ミカヤ氏がいるそうではありませぬか。▼~
わたくしめ、是非ともお会いして~
エレオスでの感謝を伝えるとともに、~
僭越ながら友人になりたい所存!▼~
ですが、わたくしめは御覧の通りシャイゆえ~
どうやって話しかけたら良いのか~
全くわからぬのですぞー!!▼~
:[セアダス]|
…………▼~
で、俺のところに~
どうしたらいいか占ってもらいに~
来たってわけ?▼~
:[ユナカ]|
その通りであります!▼~
:[セアダス]|
占いなら、それこそミカヤに頼めばいいのに。~
彼女は元居た世界でずっと、~
占い師を生業としていたそうだから。▼~
俺も占ってもらったけど、~
素晴らしいものだったよ。何せ道具を~
一切使わずに未来を言い当てるんだ。▼~
:[ユナカ]|
なぬーーーーっ!!!!▼~
セアダス氏は英雄ミカヤ氏と~
もう話したことがあるのですか!?▼~
ずるいずるい、先に来ていた者同士で~
いつのまにか絆を深めているとは、~
羨ましいですぞーっ!▼~
:[セアダス]|
そう思うならさっさと話しに行きなよ…▼~
:[ユナカ]|
それができぬゆえ、~
こうして地べたに伏して~
頼んでいるのではありませぬか!▼~
:[セアダス]|
ユナカは変なところで~
小心者なんだから。▼~
エレオスで披露した舞台では~
あんなに堂々としていたのに。▼~
ああもう、わかった。~
そこまで言うなら占ってあげる。~
だから這いつくばるのやめなよ。▼~
:[ユナカ]|
やっぴーー!!~
恩に着ますぞ、セアダス氏!!▼~
:[セアダス]|
じゃあ、いくよ。▼~
…………▼~
星々の力を宿せし札よ……~
ユナカが英雄ミカヤと仲を深める為の~
道を示し給え……▼~
……出たよ。▼~
:[ユナカ]|
どうでありますか?▼~
:[セアダス]|
このカードは…~
下手な小細工無しで、素直に真正面から~
話しかけるといいみたい。▼~
相手の親しい人が傍にいる時なら~
さらに良さそうだよ。~
その人とも意気投合できるかも。▼~
:[ユナカ]|
うう…小細工無し、ですか。~
正直一番苦手なのですが、~
セアダス氏の占い結果であれば成功は必定。▼~
不肖ユナカ、歓談中の英雄ミカヤ氏に~
正面切って話しかけるであります。▼~
感謝しますぞ、セアダス氏!~
お礼は後日必ずや。▼~
では!!▼~
:[セアダス]|
あ、ちょっと待って!~
結果の続きがまだ…!▼~
…行ってしまったか。▼~
もう一枚のカード…~
「風の守護に注意」って、~
どういう意味なんだろう。▼~
ま、ユナカなら大丈夫か。~
ひと仕事終わったし、~
なにか食べに行こうっと。▼~
***B [#ze54qnme]
:[ミカヤ]|
アスク王国にはもう慣れたかしら、~
レオナルド。▼~
:[レオナルド]|
ああ。戦は変わらず存在するけれど、~
デインで追われる旅をしていた頃と~
比べたら随分と落ち着く場所だよ。▼~
:[ミカヤ]|
良かった。~
暁の団の皆と、こうして過ごせて嬉しいわ。▼~
私、ずっと待っていたのよ。~
ノイスやローラ、ブラッド達とも…~
また会えると良いのだけれど。▼~
:[レオナルド]|
本当にね。~
その時は笑顔で迎えよう。▼~
:[ユナカ]|
ふむふむ……▼~
英雄ミカヤ氏はご歓談中の様子。~
占い結果によると、今がまさに好機ですな!▼~
よしっ、いざ出陣!▼~
:[エディ]|
ミカヤ、レオナルド!▼~
:[ミカヤ]|
エディ。どうしたの。▼~
:[エディ]|
招集だ。暁の団は集合!~
緊急みたいだから、急いで!▼~
:[レオナルド]|
わかった。すぐに向かう!▼~
:[ユナカ]|
おっと……~
招集が入った様子。▼~
こればかりは仕方がありませぬ。~
日を改めると致しましょう。▼~
:(暗転)|
:[ユナカ]|
さてと。今日はミカヤ氏は非番の筈。~
先程から半刻ほど様子を見ておりますが~
穏やかな休日といった様相ですな。▼~
よし、今日こそ話しかけて……~
って、ニャッコ氏が明後日の方向に!?~
何か気になるものがあったのですかな!?▼~
お、お待ちくだされニャッコ氏!~
ここで迷子になっては困りますゆえ!~
わたくしめのそばにいてくだされーっ!▼~
ニャッコ氏ーーっ!!▼~
:(暗転)|
:[ユナカ]|
ううむ……~
何やらおかしいでありますぞ。▼~
あの後もミカヤ氏に話しかけようとする度に~
突然、目に異物が入ったり、~
草に足を取られ転倒したり。▼~
これはもしや、~
何者かがわたくしめとミカヤ氏の~
接触を阻んでいる……?▼~
…………▼~
…………▼~
なーんて!~
流石に考えすぎでありますなー!▼~
全ては偶然の範疇。~
気にしないことにいたしましょう!▼~
では今日も張り切って~
英雄ミカヤ氏を探しますぞ。▼~
あちらの湖畔や、こちらの木陰…~
今日はどこにいるでありますかなー…▼~
…………▼~
そこっ!!!!▼~
:[サザ]|
ううっ!!▼~
:[ユナカ]|
…見つけた。▼~
やはり、陰から妨害していたわね。~
観念して顔を見せなさい。▼~
:[サザ]|
くっ……▼~
:[ユナカ]|
貴方は…▼~
***A [#stryu735]
:[サザ]|
…………▼~
:[ユナカ]|
…貴方ね。私の目的を~
執拗に阻んできた刺客は。▼~
:[サザ]|
刺客はどちらだ。~
ミカヤのことを物陰から狙っていただろう。▼~
:[ユナカ]|
害そうとしてたわけではないわ。▼~
:[サザ]|
雰囲気が随分と違うな…~
話し方はそれが地か?▼~
お前のような怪しい者を、~
ミカヤに近づけるわけにはいかない。▼~
:[ユナカ]|
その言葉、そのまま返すわ。~
貴方こそミカヤの何?▼~
:[サザ]|
俺は…~
ミカヤの弟だ。~
一応、今は。▼~
:[ユナカ]|
弟…▼~
…………▼~
あっ。▼~
:[サザ]|
……?▼~
:[ユナカ]|
思い出したの。~
私、ミカヤから弟のことを聞いていた。▼~
すごく静かな歩き方で、~
気が付いたら後ろにいる、って。~
私を見ていると…弟を思い出すって。▼~
:[サザ]|
俺とお前が似ていると?~
ミカヤがそう言ったのか。▼~
:[ユナカ]|
正確には、紋章士ミカヤだけれどね。▼~
私のいたエレオス大陸では、~
ミカヤは強大な力を持つ~
英霊のような存在として…▼~
『暁の巫女の指輪』に宿っていた。~
私は、その指輪に出会い、~
ミカヤに力を借りて戦ったの。▼~
彼女に出会って、私の人生は変わった。~
元になった存在である彼女に、~
一言お礼が言いたかったのよ。▼~
:[サザ]|
ミカヤに接触する理由は理解した。~
だが、どうして別の人格を演じている?~
お前の正体は何だ?▼~
明かせないようであれば、~
ミカヤには近づけさせない。▼~
:[ユナカ]|
…………~
仕方がないわね。▼~
…………殺し屋よ、本当は。▼~
:[サザ]|
!!▼~
:[ユナカ]|
警戒しないで。~
元殺し屋なの。▼~
貧しくて…親に売られて、~
引き取られた先で殺しを覚えて。▼~
このままずっと生きていくのが嫌になって、~
新しい自分になりたかった。▼~
だから、姿も名前も、性格も変えて~
新たな人生を生きようと思っただけ。▼~
やましいことがあって、~
態々他人を演じているわけではないわ。▼~
紋章士ミカヤに誓って、そう言える。▼~
:[サザ]|
そうか…▼~
…俺も、元は孤児だ。~
貧民街で盗みをして暮らしていた。▼~
だから…新しい自分にというのは、~
理解ができる。▼~
:[ユナカ]|
貴方の信用に足る答えは、~
提供できたかしら?▼~
:[サザ]|
ああ。~
嘘を言っているわけではなさそうだ。▼~
…お前の素性を聞いた以上、~
こちらも一つ明かしておこう。▼~
弟と言ったが、~
ミカヤとは、本当の姉弟ではない。▼~
:[ユナカ]|
そう。~
ミカヤが認めている以上、~
深くは追及しないけれど…▼~
少なくとも紋章士ミカヤは、~
貴方のことを話すときは本当に~
優しい目をしていたわ。▼~
大切な弟…いえ、それ以上のような。▼~
:[サザ]|
…………~
そうか。▼~
俺の名はサザだ。~
紋章士ミカヤから、~
既に聞いているかもしれないが。▼~
:[ユナカ]|
私はユナカ。~
本名は…▼~
:[サザ]|
いい。~
ユナカといったな。~
俺はその名で呼ぼうと思う。▼~
:[ユナカ]|
ありがとう、サザ。▼~
:[サザ]|
ついてこい。~
ミカヤのところに案内する。▼~
***S [#ety6508a]
:[ユナカ]|
ミカヤ氏~~~!!!!!~
会えて嬉しいですぞ幸せですぞ!!~
この世界でもよろぴっぴですぞ~!▼~
:[ミカヤ]|
勿論よユナカ。~
紋章士の私のこと、エレオス大陸のこと、~
たくさん教えてくれてありがとう。▼~
サザとも親しいようだし、~
とても嬉しいわ。▼~
:[サザ]|
別に、親しくはない。▼~
:[ミカヤ]|
けれど、サザ。~
あなたが私にお友達を~
紹介してくれるなんて…▼~
それも、こんなにそっくりな。▼~
:[ユナカ]|
そっくり、ですと?▼~
:[ミカヤ]|
ええ。あなたたちは~
こんなにも違うのに、~
不思議と似ている気がするの。▼~
歩き方とか、特にね。~
まるできょうだいのようよ。▼~
:[サザ]|
なに…!?▼~
:[ユナカ]|
ミカヤ氏……~
紋章士のミカヤ氏と同じことを仰るとは~
このユナカ、なんだか感激ですぞ…!▼~
むむ? 待ってくだされ。~
わたくしめとサザ氏がきょうだいであれば…▼~
わたくしめとミカヤ氏も、~
姉妹ということに…?!▼~
:[サザ]|
おい、やめろ。~
ミカヤの家族は、俺だけだ。▼~
:[ミカヤ]|
うふふ。~
怒らないの、サザ。▼~
それじゃあ私はこれから任務があるから。~
またお話ししましょうね。~
ユナカ。▼~
:[ユナカ]|
はいですぞ!▼~
:[サザ]|
武運を、ミカヤ。▼~
:[ユナカ]|
はああ……~
英雄ミカヤ氏も優しく慈愛に溢れ~
素晴らしいお方でしたなあ…!!▼~
会わせてくれてありがとうですぞ!~
サザ氏!!!!▼~
:[サザ]|
しかし、妙な気持ちだ。~
先程話したユナカと今のお前が~
同一人物だとはとても思えない。▼~
:[ユナカ]|
前の話し方のほうが~
お好みでしたかな?▼~
:[サザ]|
隙も嫌いもない。~
お前の生き方の問題だ。~
俺に口を出す権利はない。▼~
:[ユナカ]|
サザ氏は優しいですなあ!~
ではお礼にミカヤ氏の声真似をひとつ。▼~
『デインのミカヤよ。本気でいくわ』▼~
:[サザ]|
…………▼~
むむ、渋い顔。~
似ていなかったですかな?▼~
:[サザ]|
似すぎていて驚いた。~
大した演技力だ。▼~
:[ユナカ]|
その気になれば身のこなしまで、~
完璧に似せられますぞ。▼~
…薄闇の中や遠目でなら、~
見分けがつかない程度には。▼~
:[サザ]|
勘違いでなければ、~
ミカヤの影武者をしても良いと~
言っているように聞こえるが。▼~
:[ユナカ]|
ご名答!~
有事の際には、~
この身を挺しても良いですぞ。▼~
ミカヤ氏ほどの英雄であれば~
御身を狙われることもありましょう。~
その時は、わたくしめが代わりに…▼~
:[サザ]|
遠慮しておく。~
普段ならば受け入れるところだが…~
自己犠牲の精神はミカヤだけで充分だ。▼~
お前が影武者になる必要はないし、~
俺は、仲間を売る真似はしない。▼~
:[ユナカ]|
仲間…ふふ、そうですか。▼~
:[サザ]|
ミカヤの身が危ない時が来たら、~
俺たちで守れば良いだけだ。~
できるだろう、元暗殺者。▼~
:[ユナカ]|
当然!~
見くびってもらっては困りますな。▼~
:[サザ]|
なら充分だ。~
よろしく頼む、ユナカ。▼~
ミカヤに救われた者同士、~
共に彼女を護ろう。▼~
:[ユナカ]|
はい!▼~
…まさか、そんな大切な役目を~
わたくしめにも分けてくださるとは。▼~
セアダス氏の占いは、~
しっかり当たっていたのでありますな。▼~
:[サザ]|
どうした?▼~
:[ユナカ]|
わたくしめの仲間にも、~
占いが得意な者がいるのだという~
話ですぞ。▼~
ではでは不肖ユナカ、~
アスクでも頑張る所存!▼~
末永く、よろぴっぴですぞ~
サザ氏~~~!▼~
:[サザ]|
くっつくな!!~
首…首が絞まる!▼~
**新たなる愛 セレスティア [#wsny954q]
***C [#dostr8uw]
:[セレスティア]|
あの、エクラさん。~
私、どこかおかしいところはありませんか?~
髪がハネてるとか、服が汚れてるとか。▼~
大丈夫そう、ですか?~
良かった!~
ありがとうございます!▼~
実は今から、先輩方…~
先にいらしている英雄さんたちと~
お話をしたいなと思っておりまして。▼~
私、お友達がたくさん欲しいんですの!▼~
我が主、エル様からは~
お友達を作ったほうが良いと言われたことが~
あるのですけれど、▼~
元いた世界は滅んでしまって~
それどころではありませんでしたし…▼~
こちらには竜族の方もたくさん~
いらっしゃると聞きましたので!▼~
ああ、でも少し…いえ、かなり~
緊張してしまいましたわ。~
やっぱり今日は出直して……▼~
:[シャロン]|
あっ!~
エクラさーんっ!!~
お見回りお疲れ様ですっ!▼~
偶然会うなんてやはりわたしたちは~
切っても切れない運命的なアレで……~
…んん???▼~
この方はもしやもしや、~
召喚したてホヤホヤの~
新しい英雄さんですかーっ!?▼~
:[セレスティア]|
は、はい。~
エレオス大陸よりはせ参じました~
セレスティアと申します。▼~
:[シャロン]|
素敵な響きのお名前ですね!~
わたしは特務機関所属の~
アスク王国第一王女、シャロンです!▼~
出会ったばかりで恐縮ですが…~
是非是非わたしと、~
お友達になってくださいっ!!!!▼~
:[セレスティア]|
!~
お友達…▼~
…うっ、ううっ。~
うわおおおああああああん!!▼~
:[シャロン]|
泣いたーっ!!?▼~
すみません、やはり性急すぎましたね!~
お友達は後にして、~
最初は会釈をする程度の知り合いから…▼~
:[セレスティア]|
いいえ。~
私、嬉しくて泣いているんです。~
うおおおおおお…!▼~
:[シャロン]|
ど、どういうことなんですか、~
エクラさん!▼~
…ふむふむ。~
セレスティアさんはお友達を作りに~
出かけようとしたけれど、▼~
緊張して尻込みして、~
今日はやっぱりやめておこうかなーと~
思っているところにわたしが来た…と。▼~
:[セレスティア]|
ですので、こんなに早くお友達ができて~
とっても嬉しいんです…!▼~
:[シャロン]|
良かったー!~
わたしも英友が増えて嬉しいですよ!▼~
ん? エクラさん、~
わたしにお願いがある、と?~
このまま友達作りの手伝いをしてほしい…?▼~
もちろんです。~
お手伝いの任、引き受けました!▼~
大切な英友たる~
セレスティアさんのためですし…▼~
エクラさんの~
お願いなら、いつでも喜んで!▼~
何年経っても引き続き、~
あなたのシャロンですから!▼~
:[セレスティア]|
よろしくお願いしますわね。~
シャロンさん!▼~
:[シャロン]|
はい!~
特務機関古参勢であるこのわたしが~
紹介しまくって差し上げましょう!▼~
王侯貴族や騎士に村人、ベオクにラグズ、~
タグエルに妖狐にガルーにマムクート、~
様々な部族や神々もおわしますよ!▼~
:[セレスティア]|
まあ…!~
私とっても楽しみですわ!▼~
では、エクラさん。~
このセレスティア、~
お友達作りの旅に行ってまいります!▼~
***B [#me5o8yhz]
:[セレスティア]|
わああ……!▼~
:[シャロン]|
如何でしょう。~
セレスティアさんのお友達になりたい人や、~
お話ししてみたい人ー!? と、▼~
特務機関の広場で叫んだ結果、~
こちらの英雄さん達が集まりました。~
では皆さん、自己紹介を!▼~
:[フレン]|
は、はいっ。わたくし、フレンですわ。~
お友達が欲しい気持ちはよくわかります。~
ぜひ、仲良くしてくださいまし。▼~
:[ヒノカ]|
私はヒノカ。白夜王国の王女だ。~
来たばかりで不安だろう。~
私で良ければ、何でも力になるからな。▼~
:[ロイド]|
ロイド。【黒い牙】の一員だ。~
ここにはあんたに似たやつがいるが…~
こっちは悪人じゃなさそうだな。▼~
:[漆黒の騎士]|
…貴殿は四翼という組織の~
頭領と聞き及んでいる。~
話を伺いたい…我が主のために。▼~
:[セレスティア]|
はい…!~
こちらこそ、どうぞよろしく~
お願いいたしますわ…!▼~
シャロンさん、~
本当にありがとうございます!▼~
:[シャロン]|
ではせっかく集まったことですし~
セレスティアさんのやりたいことを~
お教えください!▼~
お茶会でもお買い物でもお散歩でも~
なーんでも!▼~
:[セレスティア]|
嬉しいです! じゃあ…~
えっとえっと…▼~
皆で、かくれんぼをしたいですわ!▼~
:[シャロン]|
承知しました! かくれんぼで!▼~
:[ロイド]|
待て、シャロン。▼~
:[シャロン]|
どうしました?~
ロイドさん。▼~
:[ロイド]|
やるのか、かくれんぼを。~
この面子で?▼~
見ろ。~
漆黒の騎士は…相当不利だぞ。▼~
:[漆黒の騎士]|
…………▼~
:[シャロン]|
し、しかしそれでも、~
セレスティアさんがご所望ですので…▼~
:[セレスティア]|
…あ、あの。~
無理にとは言いませんわ。~
お友達に嫌われたくありませんし。▼~
本来ならば子供のころに~
経験しているべき遊びだということは~
理解していますわ。けれど…▼~
魔竜族の仲間たちはみんな殺されて、~
世界も滅びに向かう中で~
そんな余裕はなかったものですから…▼~
:[ヒノカ]|
…………~
やろう!!!!▼~
:[セレスティア]|
ヒノカ王女?▼~
:[ヒノカ]|
聞いただろう、セレスティアの身の上を!~
今こそ私たちが失われた子供時代を~
取り戻してやるべきではないのか!?▼~
:[フレン]|
そうですわ!~
こうして集まったのですもの。~
皆様覚悟はできているはずですわよね!▼~
:[ロイド]|
…わかったよ。あんたも良いな?▼~
:[漆黒の騎士]|
…異論はない。▼~
:[シャロン]|
やりました! 全員賛成です!▼~
:[セレスティア]|
それでは私が鬼をやりますわね。~
10数えますので、その間に~
皆さん隠れてくださいな!▼~
1,2,3……▼~
:[フレン]|
ま! 意外と早いですわ!~
急ぎませんと!▼~
:[ヒノカ]|
天馬で空に……は、~
反則だろうな。正攻法で行こう!▼~
:[ロイド]|
…さて、どこまで~
本気を出したものか…▼~
:[漆黒の騎士]|
…私はもう、~
ここに立っていることとしよう。▼~
***A [#bdgh60qz]
:[セレスティア]|
かくれんぼ、とっても楽しいわ。~
あとはロイドさんだけね。▼~
開始すぐ、漆黒の騎士さんが~
なぜか真後ろにいらっしゃったのは~
気を遣ってくださったのかしら。▼~
フレンさんは木箱の影、シャロンさんは~
茂みの中にいたけれど…うふふ。~
二人ともお尻が隠れていなかったわ。▼~
ヒノカ王女はまさか、~
臣下の方と一緒に穴の中に~
身を潜めていらっしゃるなんて。▼~
…む? あの木陰に怪しい人影が。~
もしかしてロイドさん!?▼~
見つけましたわよーっ!▼~
:[マロン]|
え…ええっ!?~
なになに!?▼~
:[セレスティア]|
あ、あなた、マデリーン!?~
いつの間にこの世界に来ていたの!?▼~
:[マロン]|
はあ?~
ボク、マデリーンなんて~
名前じゃないんですけど……▼~
ていうか、え? セピア…だよね?~
違う? 色がちょっと違う??▼~
:[セレスティア]|
色? ああ、本当だわ。~
あなたの鎧の色とリボンの色、~
いつもの青色から桃色にしたのね!▼~
可愛くて、~
とってもよく似合っているわよ!▼~
:[マロン]|
そ、そーお? 可愛い?~
まあボクもそう思ってるケド。▼~
:[セレスティア]|
今ね、かくれんぼの途中なの。~
マデリーンも仲間に入る?▼~
:[マロン]|
ボクはパス。~
そんな子供っぽい遊びなんて~
やってらんないし。▼~
:[セレスティア]|
うふふ、そうよね。~
また機会を改めて、~
ゆっくりお話でもしましょう。▼~
それじゃあね、マデリーン!▼~
:[マロン]|
…行っちゃった。▼~
誰だったんだろ、今の。~
英雄の衣装違いとか、~
セピアのきょうだいとか、なのかな…?▼~
ていうか、ボクのこと~
マデリーンとかいう奴と勘違いしたまま~
行っちゃったじゃん!▼~
ま、いっか。~
ここにいたら、またそのうち~
会うこともあるだろうし……▼~
:[ロイド]|
助かったぜ、お嬢さん。▼~
:[マロン]|
おわーーっ!!!?~
お、おじさん、誰!?▼~
:[ロイド]|
先にあんたが見つかったお陰で~
難を逃れることができた。~
ありがとうな。▼~
…………▼~
:[マロン]|
な、なに?▼~
:[ロイド]|
あんたは四狗の一員だと聞いたが…~
成程。根っからの悪人って訳じゃ~
なさそうだ。▼~
:[マロン]|
は? どういう意味?▼~
:[ロイド]|
ただの独り言だよ。~
じゃあ俺は他でのんびり隠れるかな。~
世話になった。▼~
:[マロン]|
世話になったって大袈裟な。~
ただのかくれんぼでしょ?▼~
でも、ちょっとだけ…~
楽しそう、だったかも。▼~
:(暗転)|
:[シャロン]|
ええっ、ロイドさんが~
見つからない?▼~
:[セレスティア]|
はい……~
もう日が暮れますので、~
一旦戻ってまいりました。▼~
:[フレン]|
これ程のかくれんぼの名人だとは~
わたくし、存じ上げませんでしたわ。~
ぜひ極意を伝授いただかないと。▼~
:[ヒノカ]|
本当に名人ならいいが、~
大丈夫なのか? 罠にかかったとか、~
落とし穴に落ちたなんてことは…▼~
:[漆黒の騎士]|
敵との交戦中ということも~
考えられるか…▼~
:[シャロン]|
そ、そんな。~
さすがに大丈夫たとは思うのですが、~
ここからは皆で探しましょう!▼~
:[フレン]|
わかりましたわ!▼~
:[ヒノカ]|
承知!▼~
:[漆黒の騎士]|
心得た。▼~
:[セレスティア]|
なんと、全員が鬼…!~
これは熱い展開になってまいりましたわね!▼~
:[イドゥン]|
……あの……▼~
:[セレスティア]|
?▼~
:[シャロン]|
イドゥンさん!~
どうしました?▼~
:[イドゥン]|
皆さんが探されている~
その方なのですが……▼~
向こうで眠っています。▼~
:[セレスティア]|
…………▼~
ええっ!?▼~
***S [#ws65uikm]
:[セレスティア]|
かくれんぼが無事に終わったのは~
イドゥンさんのお陰ですわ。~
ありがとうございます。▼~
:[イドゥン]|
……いえ。▼~
:[セレスティア]|
皆とはまた遊ぶ約束をしましたの。~
宜しければ、次はイドゥンさんも…~
…あら?▼~
近くで拝見すると~
イドゥンさんの瞳、色違いなのですわね。~
神竜様と同じです。▼~
:[イドゥン]|
神竜……▼~
:[セレスティア]|
リュール様のことですわ。~
私達の軍の将たる、~
大切なお方なんです。▼~
:[イドゥン]|
私も…神竜…~
いえ、神竜でした…~
魔竜となる前は…▼~
:[セレスティア]|
へえ、魔竜……▼~
…………▼~
ええっ!?~
イドゥンさんって魔竜族なんですか!?~
私もそうなので嬉しいですわ!!▼~
…という気持ちを抑えつつ、~
神竜だったというのは、どういう…?▼~
:[イドゥン]|
竜と人との戦いで…~
竜が人に勝利するため…▼~
私は捕らえられ、心を奪われ、~
神竜から魔竜へ変えられました…▼~
:[セレスティア]|
そ、そんな。~
では、魔竜であることはイドゥンさんには~
喜ばしいことではない…ですわよね。▼~
嬉しいと言ってしまってごめんなさい。~
元に戻る方法は、あるのですか。▼~
:[イドゥン]|
わかりません…~
私はただ…~
受け入れるだけ……▼~
:[セレスティア]|
そう…ですか……▼~
イドゥンさんは魔竜であることを~
良く思っていらっしゃらないかも~
しれませんが…それでも、▼~
元いた世界で、同族の仲間を~
全て喪ってしまった私にとっては、~
あなたに会えたことが誇らしいですわ。▼~
ここまで無事で、生きてくださって、~
本当にありがとうございます。▼~
:[イドゥン]|
…………▼~
:[セレスティア]|
かくれんぼが繋いだ縁。~
こんな偶然もあるんですのね。▼~
:[イドゥン]|
…いいえ。~
偶然ではありません。▼~
すみません。私は…本当は、~
魔竜と呼ばれる英雄が来たと聞いて、~
あなたたちを見ていたのです。▼~
:[セレスティア]|
え…?▼~
:[イドゥン]|
先に来たのは…あなたに似た、紅の魔竜。~
彼女は、邪悪な力を行使する、~
悪しき魔竜族でした。▼~
私は彼女を見て…~
何の感情も湧きませんでした。▼~
けれど…あなたは違った。~
この地に来るなり、召喚師のもとで~
泣いたり、笑ったり……▼~
屈託なく、他者との交流を求めていた。~
私は…嬉しかったのかもしれません。~
魔竜は、人を滅ぼす存在ではなく…▼~
あなたのように、明るくて、善き心で、~
他と関われる存在もいるのだと…~
そう、知ることができて…▼~
:[セレスティア]|
…そう言っていただけて、~
誇らしい気持ちです。▼~
ええ。私の世界の魔竜は皆、~
イドゥンさんにご紹介したいぐらい~
優しくて…愛に溢れておりましたわ。▼~
:[イドゥン]|
あなたを見ていると…~
そうなのだと思います。▼~
:[セレスティア]|
まさかイドゥンさんが私を、~
ずっと見てくださっていたなんて。▼~
それって…そうだわ。つまり、~
お友達になりたいってことですわよね!▼~
:[イドゥン]|
友達……?▼~
:[セレスティア]|
自惚れかもと思いましたが、~
話しかけてきてくださったということは~
きっと、そうなんだと思います。▼~
私、ここに来たばかりで~
まだ話せる方も少ないんですの。▼~
イドゥンさんがよろしければ、~
同じ竜族として…~
お友達になってくださいませんか?▼~
:[イドゥン]|
…………▼~
:[セレスティア]|
も、もちろん嫌なら断ってくださっても!▼~
:[イドゥン]|
…嫌では、ありません。~
寧ろ…温かな気持ちです。▼~
ええ。私は…~
あなたと同じ魔竜として…~
友達となりましょう。▼~
:[セレスティア]|
イドゥンさん…!~
ありがとうございます。▼~
うふふ。~
うれしくなったら、なんだか急に~
お腹が空いてきましたわ。▼~
そういえば私、~
この前いつ食事をしたかしら…▼~
きゃあ、たいへん!~
ここ3日ほど、食べた記憶がないわ!▼~
:[イドゥン]|
……くすっ。▼~
にこにこして、ひとりで慌てて。~
まるで、あの子のよう…▼~
:[セレスティア]|
あの子?▼~
:[イドゥン]|
私にも、神竜の…~
大切な存在がいるのです。~
小さくて、温かくて…優しい子。▼~
:[セレスティア]|
まあ、とっても素敵ですわ!~
その方は、英雄としてここに?▼~
:[イドゥン]|
ええ。▼~
:[セレスティア]|
ではこれからお誘いして、~
お食事なんていかがです?~
お友達の大切な方、わくわくしますわ!▼~
:[イドゥン]|
ええ、構いません……~
私もあなたの世界の神竜様と、~
いつか…話をしてみたいです。▼~
これから、よろしく…~
セレスティア…▼~
**誠心の邪竜 エル [#z454hq3j]
***C [#m469766s]
:[カンナ(女)]|
ねえねえエルさん、子守唄うたってー!▼~
:[カンナ(男)]|
僕にも僕にも!▼~
:[エル]|
もちろん、良いですよ。~
今日はどの歌にしましょうか。▼~
:[チキ]|
チキ、あれがいい。~
ここで初めて歌ってくれたやつ!~
すごく安心する歌!▼~
:[エル]|
わかりました。では…~
~♪▼~
:(暗転)|
:[チキ]|
すー。すー。▼~
:[エル]|
よく眠っています。~
暫くの間このまま、~
見守っていましょう。▼~
:[チキ(覚醒)]|
とっても気持ちよさそう。~
エルは今日も大人気ね。▼~
:[エル]|
チキ…!▼~
:[チキ(覚醒)]|
しっ。みんなが起きてしまうわ。▼~
:[エル]|
! すみません。~
見てください。今日は小さいあなたにも~
来てくれているのですよ。▼~
:[チキ(覚醒)]|
うふふ。あどけない顔。~
氷竜神殿で眠りについていた頃の~
私も、こんな感じだったのかしら…▼~
:[エル]|
アスク王国に来て、~
成長したチキに会えるとは~
思いませんでした。▼~
こんなに大きくなって……~
感無量です。▼~
:[チキ(覚醒)]|
母親みたいなことを言うのね、エル。~
でも嬉しいわ。▼~
私も、幼い頃の自分が~
紋章士になっているだなんて~
思わなかった。▼~
:[エル]|
紋章士たちの元となった存在と~
何人も会うことができて、~
毎日驚かされることばかりですよ。▼~
:[チキ(覚醒)]|
この程度で驚いていてはいけないわ。~
もっと沢山の出会いがあるわよ。~
いろんな衣装を着た自分とか。▼~
:[エル]|
…それは、先日認識しました。~
どうしてあのような衣裳を…▼~
:[チキ(覚醒)]|
ふふ。~
不本意そうな顔だけれど、~
それもこの世界の醍醐味よ。▼~
:[エル]|
そうですね。来た以上は~
この世界の理にも順応して…▼~
……?▼~
:[チキ(覚醒)]|
どうしたの?▼~
:[エル]|
今、チキの後ろを通った~
蒼い髪の英雄は…~
どなたでしょうか?▼~
:[チキ(覚醒)]|
ごめんなさい、見ていなかったわ。▼~
蒼い髪の英雄といっても…~
ここには沢山いるから、~
特定は難しいかもしれないわね。▼~
:[エル]|
そうですか。~
故郷で共に過ごした人に、~
似ている気がしたのですが…▼~
:[チキ(覚醒)]|
もしかしたら、その人かもしれないわよ。~
知らないうちに新しい英雄が~
増えていることも多いから。▼~
それじゃあ、私は任務に行くわ。~
小さい私のこと、よろしくね。▼~
:[エル]|
はい。~
お気をつけて。▼~
…………▼~
会えるかもしれない…~
滅びた世界で共にいた…~
あの神竜様に……?▼~
***B [#stu67wjz]
:[エル]|
いませんね…~
この前見かけた、蒼髪の英雄…▼~
:[チキ]|
あっ、エルだ!▼~
:[カンナ(男)]|
いつも子守唄ありがとう!~
すっごくよく眠れてるよー!▼~
:[カンナ(女)]|
今日は何してるの?~
お散歩?▼~
:[エル]|
チキ、カンナ。▼~
少し、人探しを。~
以前このあたりで見かけた英雄が~
私の知っている人と似ていて。▼~
その人自身かどうか、~
確かめたいんです。▼~
:[カンナ(男)]|
そっかあ。~
もしお友達だったら、会いたいよね。▼~
:[チキ]|
よかったら、チキたちも手伝うよ!~
こう見えてチキたち、~
ここに来てから長いもん。▼~
:[エル]|
ありがとうございます。~
とても頼もしいです。▼~
:[カンナ(女)]|
探してるのってどんな人?▼~
:[エル]|
蒼い髪で、白い服を着ていて…~
簡単に言うと、両瞳と髪が~
青色一色のリュール様です。▼~
:[チキ]|
わあ…すごい。~
チキも会ってみたい!▼~
:[カンナ(女)]|
ねえ、向こうを歩いている人、~
蒼い髪で白い服!~
あの英雄さんって、そうじゃない!?▼~
:[カンナ(男)]|
エルさん、追いかけてみる!?▼~
:[エル]|
そ、そうですね…~
行ってみます!▼~
:(暗転)|
:[エル]|
あ、あの。そこの方…!▼~
:[マルス]|
どうしたんだい?▼~
:[エリス]|
まあ、新しい英雄さんかしら。~
なにかお困りごと?▼~
:[エル]|
…前面は、赤い服…▼~
すみません。人違いでした。~
後姿が知人に似ていたものですから。~
引き留めてしまい、失礼しました。▼~
:[マルス]|
構わないよ。~
また何かあったら、声をかけてくれ。▼~
:[カンナ(男)]|
エルさん!~
どうだった?▼~
:[エル]|
今回は、人違いだったようです。▼~
:[カンナ(女)]|
そっかあ…~
間違えちゃってごめんね。▼~
:[エル]|
謝ることはありません。~
見つけてくれて助かりました。▼~
流石はアスク王国。~
探す甲斐があるというものです。▼~
:[チキ]|
でもエル、ちょっと寂しそう…▼~
:[カンナ(男)]|
大丈夫だよ。~
きっとすぐに見つかるよ!▼~
:[カンナ(女)]|
もし今はいなくたって、~
ずっと召喚されないわけじゃないもん。~
これからも希望を持って探そう!▼~
:[エル]|
ありがとうございます。~
もう少しだけ、お手伝いしてくれますか?▼~
:[チキ]|
もちろん!~
チキたち、がんばっちゃうよー!▼~
***A [#d5ty08qg]
:[エル]|
チキやカンナに協力してもらいましたが、~
あれ以降全く見つかりませんね。▼~
…………▼~
…少し、疲れました。▼~
:[チキ(覚醒)]|
エル。~
大丈夫?▼~
:[エル]|
チキ…▼~
:[チキ(覚醒)]|
小さい私から聞いたわ。~
あなた、元の世界の…~
死んでしまった神竜様を探しているって。▼~
ごめんなさい。この前私が、~
軽い気持ちでその人自身かもと~
言ってしまったせいね。▼~
あなたがこんなに憔悴するまで~
探すほどの大切な人だと…~
思っていなかったの。▼~
:[エル]|
チキのせいではありません。~
私が勝手に期待をして、~
勝手に探し続けているだけなのですから。▼~
:[チキ(覚醒)]|
召喚師に聞いてきたわ。~
かつて異なるエレオス大陸にいた、~
蒼髪蒼瞳のリュールを召喚したか、って。▼~
:[エル]|
ああ…成程。~
その手がありましたね…▼~
私はそんな手段も思いつかない程、~
冷静ではなかったというわけですか。~
あの子たちにも迷惑をかけて…▼~
:[チキ(覚醒)]|
…答えを聞く?~
エル。▼~
:[エル]|
…………~
ええ。お願いします。▼~
:[チキ(覚醒)]|
召喚は、していないそうよ。~
この地に、あなたの探すリュールはいない。▼~
:[エル]|
……ありがとうございます。~
なんだか、すっきりしました。~
先日の件は見間違いでしたね。▼~
けれど、未来永劫~
召喚されないわけではありません。~
これからも希望を持って…▼~
:[チキ(覚醒)]|
それは、小さい私やカンナに言われたの?▼~
:[エル]|
? ええ。▼~
:[チキ(覚醒)]|
あの子たちは…~
会えるまで探したほうが良いと言うでしょう。~
会える喜びを多く知っているから。▼~
それはとても純粋で、素敵なことだわ。~
けれど私からは、諦める道もあることを~
伝えておきたいの。▼~
:[エル]|
諦める道…?▼~
:[チキ(覚醒)]|
そう。▼~
新しい英雄が来るたびに期待をして、~
いない人を探し続けるのは~
とても、つらいことだから。▼~
私もね、探したことがあるの。~
マルスのおにいちゃんを。▼~
:[エル]|
英雄マルスを?~
ですが、マルスはこの地に~
既にたくさん召喚されています。▼~
チキのことを知るマルスだって、~
大勢いる筈では?▼~
:[チキ(覚醒)]|
私が会いたいのはね、~
私の記憶の中にいる、~
戦争後を生きたおにいちゃん。▼~
ここにいるマルスのおにいちゃんは~
若くて、戦っていた頃のままで…~
小さい私のことしか知らないわ。▼~
だけど、私は…▼~
少しだけ大人になった私と、~
穏やかな時間を過ごした英雄王に~
また会いたいって、思っていたの。▼~
ここにいる沢山の小さい私が知らない、~
私だけの、あのおにいちゃんに。▼~
:[エル]|
確かに…その年代のマルスは~
見る限り存在しないように思います。▼~
チキが来てから、今までずっと…~
召喚されていないということですよね。~
さみしく…ないのですか。▼~
:[チキ(覚醒)]|
さみしくはないわ。今はね。▼~
本当のおにいちゃんや皆は、~
空の上で、キラキラ輝く星になって~
私を見守ってくれている。▼~
百年たっても千年たっても、~
ずっと一緒にいてくれるもの。▼~
ここで、そのことを思い出すまで…~
少し時間はかかったけれど。▼~
:[エル]|
…………▼~
:[チキ(覚醒)]|
エル。~
ここは夢のような場所よ。▼~
あり得なかった可能性や、未来、~
喪った人や違う自分とも逢える。~
けれどね…▼~
全ての夢がかなう場所ではないの。~
期待しすぎると苦しいかもしれないわ。~
そのことは、覚えていて。▼~
:[エル]|
ありがとうございます。~
大切なことを教えてくれて。▼~
この地での使命を遂行するためには~
きっと…~
諦めたほうが良いのでしょう。▼~
ただ、~
もう少しだけ時間をください。▼~
徒労でも良い。~
逢えなくても良いんです。▼~
あの世界では、再び会うことは~
決定的に不可能で、~
期待すら許されなかった。▼~
逢えるかもしれないと思えるだけで~
今の私にとっては…▼~
:[チキ(覚醒)]|
ええ。今はそのままでいい。~
あなたの神竜様も、~
きっと思っている筈だわ。▼~
エルは、とても優しいから、~
無理をしないで…って。▼~
:[エル]|
わかるのですか…?▼~
:[チキ(覚醒)]|
わかるわ。~
私も神竜なのだから。▼~
:[エル]|
!~
……はい。~
ありがとう、チキ。▼~
偉大なる紋章士の祖、~
そして…~
アカネイア大陸の神竜様……▼~
***S [#vbe64932]
:[チキ]|
エル、待ってたよ!~
こっちこっちー!▼~
:[エル]|
お呼び立てしてすみません。~
チキ、カンナ。▼~
:[カンナ(男)]|
僕たちに話があるって、~
どうしたの?▼~
:[カンナ(女)]|
もしかして、捜してた神竜様に~
会えたとか…!▼~
:[エル]|
そのことでご報告です。~
実は、大きいチキが召喚師様に~
確認してくれたのですが…▼~
今はまだ、召喚されていないとことでした。~
探すのを手伝ってくれた三人には、~
伝えておくべきかと思いまして。▼~
:[チキ]|
そうなんだ…~
教えてくれてありがとう。▼~
:[カンナ(女)]|
寂しいかもしれないけど、大丈夫だよ。~
あたしたちが一緒にいるからね。▼~
:[カンナ(男)]|
実は、僕とカンナも友達を待ってるんだ。~
だから、つい探しちゃう気持ちは~
すごくよくわかる。▼~
:[エル]|
友達を?▼~
:[カンナ(男)]|
うん。~
昔、異界で一緒に戦った友達。~
まだ、あと少しだけ揃ってなくて。▼~
もしかしたら一緒にいたことを~
覚えてないかもしれないんだけど…~
その時は、また友達になるつもりだよ。▼~
:[カンナ(女)]|
はじめましてって声をかけて、~
新しい思い出を作っていくの。~
いつか、そう約束したんだ。▼~
全員揃ってまた会えるって、~
あたしたちは信じてる。▼~
:[チキ]|
カンナたちみたいな約束は~
してないんだけど…チキにもね、~
会いたい人がいるよ。▼~
マルスのおにいちゃんや~
チキといっしょにいた~
大勢の人たちみんな…▼~
チキは長生きだから、~
ずっとずーっと、待つつもり。▼~
:[エル]|
…………~
そうでしたか。▼~
みんな、誰かを探していて…~
信じて待ち続けることや、~
もう諦めることを、決めている。▼~
なのに、私はまだ…~
そのどちらにもなれずに……▼~
………?▼~
足元に、花が。~
これは…アネモネの花…▼~
:[チキ]|
この花、アネモネっていうの?~
珍しい花だね。▼~
:[カンナ(女)]|
最近、たくさん咲き始めたんだよ。~
ちょうど、エルさんが来た頃と~
同じくらいに。▼~
:[エル]|
私が来た頃に?▼~
:[カンナ(男)]|
花畑も見つけたんだ。~
この先に、もっと咲いてるよ!▼~
案内するから、行こう!▼~
:(暗転)|
:[カンナ(男)]|
ここだよ、エルさん!▼~
:[エル]|
これは……~
丘一面に、青いアネモネの花……▼~
まるで……▼~
:[カンナ(女)]|
神竜様みたい!▼~
:[エル]|
え…?▼~
:[カンナ(女)]|
会ったことないけど、~
そんな感じがしたんだ。~
全然違ってたら、ごめんね。▼~
:[エル]|
いいえ…~
私も、同じことを思いました。▼~
…………▼~
そうでしたか…~
探さなくても、嘆かなくても…~
ずっと、傍に……▼~
:[チキ]|
…エル、泣いてるの?▼~
:[エル]|
少しだけ。~
でも、大丈夫です。~
嬉しくて泣いているんですよ。▼~
本当にありがとう。~
チキと、カンナのお陰です。▼~
私の神竜様は、私のいた世界で~
死んでしまいました。~
その存在の役割は全うした…▼~
きっとここには来ないと、~
どこかで分かっていたんです。▼~
けれど、今、逢えましたから。~
この花は、神竜様との思い出の花…~
きっと、これが…あの人なんです。▼~
:[カンナ(女)]|
…そっか。~
やっと見つかったんだ。~
ここに来れば…いつでも会えるね!▼~
:[チキ]|
ほんとに、すごくきれい。~
折角だから、みんなにも見せたいな。▼~
:[エル]|
摘んでしまっては可哀想ですから、~
皆をここに呼びましょうか。▼~
:[チキ]|
そうしよう!~
エルは優しいね。▼~
:[エル]|
…いいえ。~
優しいのは、チキとカンナの方ですよ。▼~
:[カンナ(男)]|
じゃあ僕たち、みんなを呼んでくる!▼~
:[カンナ(女)]|
ちょっと待っててね、エルさん!▼~
:[エル]|
はい…!▼~
…………▼~
ここは夢が叶う場所ではない。~
私は結局、諦めることも…~
待つと決めることもできませんでした。▼~
それでも、この景色のお陰で、私は…~
前だけを見て戦うことができます。▼~
神竜様……~
私たちの駆け抜けた、~
あの日々を覚えていますか?▼~
またここで、~
沢山の話をしましょう。▼~
あなたがいなくなった後の話を。~
異なるエレオスから来た、~
救世の主の話を。▼~
あなたは永遠に…~
私の夢人ですよ。▼~
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