[広告]
章別会話/遠き日の誓い
をテンプレートにして作成
[
トップ
] [
新規
|
一覧
|
検索
|
最終更新
|
ヘルプ
]
開始行:
[[章別会話]]
*遠き日の誓い [#we88fa90]
#contents
**遠き日の誓い [#sbcecca2]
***オープニング [#a9146f3d]
:[ユルグ]|
姉様っ、スリーズ姉様…▼~
:[スリーズ]|
まあ、珍しいですねユルグ。~
こんな朝早くに起きるなんて…~
なにか怖い夢でも見たのですか?▼~
:[ユルグ]|
不思議な夢を…見たの。▼~
わたしとフリーズ兄様、~
スリーズ姉様、フィヨルム姉様が~
夜の森で焚き火を囲んでて…▼~
その近くにね…フードを被った~
知らない人が立ってたの…!▼~
:[スリーズ]|
焚き火は楽しそうですけど~
知らない人…というのは~
気になりますね。▼~
:[ユルグ]|
その人はわたしたちのことを~
じっと見てて、怖くはなかったけど~
不思議な気持ちになっちゃった…▼~
:[スリーズ]|
もしかしたら、ユルグ。~
あなたにも私と同じ~
夢見の力があるのかもしれません。▼~
あなたが夢で見たその人は~
将来、あなたの…いいえ、私たちの~
運命に関わる人かもしれませんね。▼~
:[ユルグ]|
そうなの!?~
今度夢の中で会えたら~
なにか話しかけてみようかな!▼~
:[フリーズ]|
スリーズ…~
ユルグもここにいたのか。▼~
:[ユルグ]|
あ、フリーズ兄様!~
それにフィヨルム姉様も!▼~
:[フィヨルム]|
珍しいですね。~
いつもならユルグは~
まだ眠っている時間なのに。▼~
:[フリーズ]|
スリーズ、~
お前の心配が現実になったようだ。▼~
スルトが来る。~
ムスペルの炎の軍勢を引き連れて…▼~
:[スリーズ]|
そんな…!~
ああ、なんということでしょう。~
杞憂に終わればいいと思っていたのに…▼~
:[ユルグ]|
フリーズ兄様…~
もしかして戦争が…~
はじまるの?▼~
:[フィヨルム]|
大丈夫ですよ、ユルグ。~
私たちは氷竜ニフルの加護に~
守られていますから。▼~
:[フリーズ]|
万年雪に囲まれたこの国は~
長い間何者の侵略も許していない。▼~
:[ユルグ]|
本当に?~
それなら安心だね…!▼~
:[フィヨルム]|
ニフルの民、そして私たち兄妹と~
お母様が、変わらぬ日々を送れるよう~
ユルグも祈ってください。▼~
:[ユルグ]|
うん、フィヨルム姉様…!~
私も兄様たちのお手伝いを頑張るから~
なんでも言ってね…!▼~
:[スリーズ]|
なにごともなく、この嵐が~
過ぎればよいのですが…▼~
:[フリーズ]|
…………▼~
***C [#w9c38d5d]
:[スリーズ]|
フィヨルム…~
毎日の訓練、お疲れ様です。~
無理はしていませんか?▼~
:[フィヨルム]|
大丈夫です、姉様。~
体調には気をつけています。▼~
大事なときに~
皆の足を引っ張ってしまうわけには~
いきませんから。▼~
姉様の方こそ~
連日の「夢見の儀式」で~
お疲れでありませんか?▼~
:[スリーズ]|
ええ。~
ありがとう、フィヨルム。▼~
なぜか、胸騒ぎがするのです。~
私が無事でいられる間に…▼~
ニフルの未来のためにも~
「夢見の儀式」を執り行わねばならない…~
そんな気がするのです。▼~
:[フィヨルム]|
そうでしたか…~
スリーズ姉様の心配が~
思い過ごしであればよいのですが…▼~
:[スリーズ]|
私は夢の中で、運命の人との縁が~
紡がれていくのを感じています…▼~
きっと、夢見の儀式は成功し~
ニフルに明るい未来を~
もたらしてくれるはずです。▼~
私は戦いは不得手ですから…~
このような形でしか~
みんなの役に立てません。▼~
:[フィヨルム]|
そんな、スリーズ姉様は~
私たちの誰より優れた魔力の持ち主…▼~
スリーズ姉様が本気を出されたら~
私など到底かないません!▼~
:[スリーズ]|
そんなことはありませんよ。~
あなたは十分に強くなりました。~
小さい頃から見てきたのですもの。▼~
ニフルの民のために~
あなたの武運を祈っています。▼~
:[フィヨルム]|
はい、お任せください…!~
民の笑顔を曇らせることのないよう~
精一杯努力します!▼~
***B [#kd4edaa8]
:[フィヨルム]|
フリーズ兄様、本日の訓練~
滞りなく終了しました。▼~
:[フリーズ]|
ご苦労だった、フィヨルム。~
兵たちも、日に日に~
練度は上がっているが…▼~
ここ数年、平和が続いたせいか~
ニフルは戦いから遠ざかっていた。~
その差を埋められるかどうか…▼~
:[フィヨルム]|
あの…兄様、~
お伺いしてもよろしいですか?▼~
兄様は、どうして私に…▼~
:[フリーズ]|
お前に預けたレイプトのことか?▼~
:[フィヨルム]|
はい。氷槍レイプトは~
大いなる力を秘めたニフルの神器…▼~
本来なら私ではなく、~
兄様がお持ちになるべきでは…▼~
:[フリーズ]|
前にも言った通りだ。~
その槍に一番ふさわしいのは~
フィヨルム…お前だ。▼~
:[フィヨルム]|
ですが…~
現に私は兄様と手合わせして~
一度も勝ったことがありません。▼~
:[フリーズ]|
確かに武だけを比べれば~
お前より私が上かもしれない。▼~
だが、お前は強い。~
決して砕けぬ氷のような…~
固い意志がある。▼~
:[フィヨルム]|
そ、そうでしょうか…?▼~
:[フリーズ]|
お前は、私に何度負けても~
次に勝つことを諦めたことはない。~
勝つための鍛錬を怠ったこともない。▼~
どんな強敵も、どんな絶望も、~
お前の意志を砕くことはできない。~
たとえあの炎の王であろうと。▼~
決して諦めず前に進もうとする、~
愚直なまでのひたむきな意志…~
それがお前の一番の強さだ。▼~
:[フィヨルム]|
フリーズ兄様…▼~
:[フリーズ]|
もし…私になにかあったときは~
フィヨルム、お前が妹たちを~
母上を守ってくれ。▼~
:[フィヨルム]|
!? そ、そんな…~
そのようなことは絶対にありません!~
兄様に万が一のことなんて…▼~
:[フリーズ]|
そう取り乱すな。~
あくまでも仮定の話だ。▼~
無論、私も死ぬつもりはない。~
目的を果たすその時までは…~
なにがあろうと生き延びる。▼~
:[フィヨルム]|
はい、兄様…~
私も同じ気持ちです。▼~
***A [#yebb96bd]
:[フリーズ]|
今、斥候から連絡が届いた。▼~
スルト率いるムスペル本軍が~
ニフル王都に向けて進撃を開始した。▼~
:[スリーズ]|
ああ…~
ついにその時が来たのですね。▼~
:[ユルグ]|
ね、ねえ、ムスペルの軍隊は~
ニフルの何十倍もいるんでしょ?~
スルトって人もすっごく怖いって…▼~
:[フリーズ]|
スルトの炎に焼かれ、~
既に近隣の村は灰となって消えた。▼~
:[フィヨルム]|
これ以上の暴虐は許せません。~
迎え撃ちましょう、兄様!▼~
:[ユルグ]|
で、でも、勝てるのかな?~
スルトの不滅の炎って~
絶対に消せないんでしょ?▼~
:[スリーズ]|
大丈夫です、ユルグ。~
私たちには~
氷竜ニフルの御加護があります。▼~
:[フリーズ]|
我らはなにがあろうと~
この地を、民を守り抜かねばならない。~
それが…王族たる者の務めだ。▼~
スリーズ、フィヨルム、ユルグ。~
ここに手を重ねてくれ。~
そして、誓いを立てるのだ。▼~
:[フィヨルム]|
はい! ニフル王族に伝わる…~
誓いの儀式ですね!▼~
:[フリーズ]|
氷神ニフルよ…~
我らは汝の子、~
汝の血を受け継ぎし者。▼~
誓う。~
必ずニフルを守り抜き~
勝利のためにこの身を捧げると…!▼~
:[スリーズ]|
誓いましょう、民のために。▼~
:[フィヨルム]|
誓います、平和のために。▼~
:[ユルグ]|
誓うよ、未来のために…!▼~
:[スリーズ]|
私たち兄妹が力をあわせれば~
きっと道は拓けるはずです。▼~
夢見の儀式で出会った運命の人も~
必ずや力を貸してくれるでしょう。▼~
:[フィヨルム]|
行きましょう!~
ニフルの未来を勝ち取るために。~
私たちは絶対に負けはしません。▼~
:[ユルグ]|
わたしも力になるから…~
できることはなんだってする!▼~
:[フリーズ]|
我らの進む先に…~
氷竜ニフルの加護があらんことを!▼~
**柔らかな新雪 ユルグ [#r4468104]
***C [#l0d37f0a]
(白い明滅)~
:[ユルグ]|
んんっ…あれ…~
なんだか……ふわふわする…▼~
もしかしてここって…~
夢の中なの…?▼~
あっ…! あなたは…~
わたし、覚えてるよ。~
少し前から夢の中で出会う人…▼~
あなたは誰なの?~
ニフル王国の人じゃ~
ないみたい…だけど。▼~
だけど、わたしにはわかるよ。~
あなたは悪い人じゃない。▼~
どうしてわかるかって?~
それはね…▼~
あなたから感じるの。~
お日様みたいな温かさを。▼~
なんだか不思議…あなたのこと~
全然知らないのに~
そばにいると安心しちゃうの。▼~
兄様や姉様…~
お母様のそばにいるみたい…~
えへへ。▼~
ねっねっ、お名前、教えてくれる?~
わたしはユルグだよ。~
ニフル王国の第三王女なの!▼~
エクラ…~
それがあなたの名前なんだね。▼~
また…会えるかな?~
わたし、あなたのこと…~
もっと知りたい!▼~
次に会ったときは…~
もっとおしゃべりしようね。~
約束だよ…!▼~
(白い明滅)~
***B [#f1c67e2c]
(白い明滅)~
:[ユルグ]|
また会えたね…~
エクラさん!▼~
でも、不思議なの。~
お名前を聞いたはずなのに~
目が覚めたら忘れちゃってたの…▼~
思い出そうとしても~
夢で見たことを~
全然思い出せなくて…▼~
夢見の儀式ができるスリーズ姉様なら~
夢の中の出来事を覚えていられるのに~
わたしじゃ無理なのかな…▼~
でも、またあなたに会えて~
ちゃんとお名前も思い出せた…~
それだけでもうれしいよね!▼~
やっぱり不思議!~
あなたのそばにいると~
ぽかぽかした気持ちになっちゃう。▼~
ね? ちょっとだけ~
手を握ってもいいかな?▼~
温かい…~
あなたの体の熱が伝わってくる。▼~
ふふっ…~
エクラさんって~
なんだかお日様みたいだね。▼~
あなたのそばにいると安心できるの。~
心が温かくなってくるのがわかるの。▼~
世界が…ゆらゆらしてきちゃった。~
きっと夢から覚めるんだね。▼~
目が覚めても~
エクラさんのこと~
覚えていると…いいなぁ…▼~
(白い明滅)~
***A [#c6c6c5dc]
(白い明滅)~
:[ユルグ]|
もうっ、どうしてかな~。~
目が覚めるとやっぱり~
あなたのお名前を忘れちゃうの。▼~
夢の中でぼんやり誰かに会ったことは~
覚えているんだけど…それが~
あなただって思い出せないの。▼~
ニフル王国はね、~
いつも雪が降ってて~
お日様はあまり出ないんだよ。▼~
だから…お日様が出てる日は~
それだけでうれしくなっちゃう。▼~
だから、あなたに会えるのは~
お日様に出会える日と同じくらいに~
うれしいの。ふふっ…▼~
え? もっと暖かい国に~
行きたくはないか…って?▼~
うーん…~
本で読んだ「南の島」には~
一度行ってみたいな!▼~
ううん、南の島だけじゃないよ。~
もっといろんな世界を見て~
いろんな人と仲良くなりたい!▼~
今、ニフルとムスペルは~
戦になってるけど…▼~
ムスペルにもいい人はいるよね?~
お友だちになれる人もいると思うの。▼~
みんなが仲良く笑って暮らせる~
そんな世界になってほしいな…~
あなたも、そう思うよね?▼~
うん、だよねっ!~
みんなにもぽかぽかした気持ちで~
毎日を過ごして欲しいの…▼~
(白い明滅)~
***S [#vd2eccee]
(白い明滅)~
:[ユルグ]|
どうしよう、~
エクラさん…▼~
ムスペルとの戦…兄様や姉様は~
大丈夫だって言ってくれるけど…~
わたし、なんだか不安…▼~
励ましてくれるの?~
ありがとう、~
エクラさん。▼~
そういえばわたしに聞いたよね?~
暖かい国に行ってみたくないかって。▼~
夢から覚めてもその話は~
なんとなく覚えていたの。▼~
でもね、わたし…思ったの。~
兄様、スリーズ姉様、フィヨルム姉様、~
そしてお母様…▼~
家族といれば、わたしの心は~
いつもぽかぽかしてくるの。▼~
だから、吹雪が続いたって~
みんなと一緒なら寒くないよ。▼~
いつか夢の中だけじゃなくて~
本当のあなたにも~
会ってみたいな…▼~
わたし、思うの。~
もしかしたら遠くない未来に~
あなたに会えるんじゃないかって。▼~
そのときはみんなを紹介するね!~
わたしの大切な人たちのこと!▼~
約束だよ…きっと会おうね。~
笑顔で会おうねっ!~
エクラさん…▼~
(白い明滅)~
**氷刃の王子 フリーズ [#hec4cd49]
***C [#m1d5e670]
(白い明滅)~
:[フリーズ]|
…ここは…▼~
この奇妙な感覚…~
ここは夢の中…か…▼~
!~
何者だ、そこにいるのは?▼~
そのフード…~
ユルグの夢に現れた人物と~
同じ…なのか?▼~
私はニフル王国の第一王子フリーズ。~
すまないが、~
名を聞かせてもらえないだろうか。▼~
夢の中の出来事とはいえ…~
この出会いにはなにか~
意味があるのかもしれない。▼~
エクラ…?~
それが君の名か。▼~
君とははじめて会うはずなのに…~
なぜか以前から知っていたような~
気がしてならない…▼~
ひょっとして君は~
私のことを知っているのか…?~
私に関わりの深い人物…なのか?▼~
(白い明滅)~
***B [#b400fa3d]
(白い明滅)~
:[フリーズ]|
また会えたな…~
エクラ。▼~
君と会うことができるのは~
夢の中だけ、なのだな。▼~
不思議なことに、夢が覚めると~
君のことはすっかり記憶から~
消え失せていた…▼~
だが、夢の中ではこうして~
君のことを思い出せる…▼~
私にはスリーズのような~
夢の記憶を持ち帰る力は~
備わっていないのだろうな。▼~
先日の非礼を詫びよう。~
我が国に危機が迫っているためか、~
私も神経質になっていたようだ。▼~
エクラのような~
穏やかな人物のいる世界には~
きっと争いはないのだろうな…▼~
違う? そうだったのか…~
君も戦いに身を置く人間なのか。▼~
世界が変わろうとも…~
誰しも戦いの宿命から~
逃げられないということか…▼~
しかし、我が国を…~
ニフルの民を戦乱の炎に~
焼かれるわけにはいかない。▼~
失われていい命など~
ひとつとしてないのだから…▼~
(白い明滅)~
***A [#z85fcd8f]
(白い明滅)~
:[フリーズ]|
エクラ、~
久しぶりだな。▼~
不思議なことに君は~
私が悩んでいるときに~
現れるようだ。▼~
ああ…~
ムスペルの…~
炎の王スルトの侵攻のことだ。▼~
あのスルトを~
果たしてニフルの力だけで~
押し止められるのか…▼~
私の双肩にはニフル王国、~
母上、そして妹たちの未来が~
かかっている。▼~
しかし、現実には~
ムスペルと対峙するには~
戦力も準備も不足している。▼~
このような士気に関わる発言は~
現実では口にはしないが…▼~
どういうわけか君の前では~
偽らざる本心が漏れてしまうようだ。▼~
夢の中だから許されるのか~
それとも君の人柄が~
本心を引き出すのか…▼~
エクラ、~
君が私の前に現れたのは~
なにか意味があるはずだ。▼~
きっと私たちの…~
ニフル王国の運命を~
左右するような大きな理由が…▼~
(白い明滅)~
***S [#r950b5a4]
(白い明滅)~
:[フリーズ]|
また会えたな~
エクラ。▼~
会えてよかった。~
こうやって君と話せるのは~
今夜が最後になるかもしれない。▼~
ついにスルトの侵攻が始まった。~
明日、我々は~
ムスペル軍を迎え撃つ。▼~
戦力差は絶望的だが…~
敵軍を率いるスルトさえ討てば~
ニフルは生き残れる。▼~
私は刺し違えてでもスルトを倒す。~
この命を使ってニフルの民を~
守り抜いてみせる。▼~
私の覚悟はすでに決まっている。~
そのために氷槍レイプトも~
フィヨルムに預けたのだ。▼~
私になにかあったとしても…~
妹たちが必ず未来を拓いてくれる。▼~
エクラ、~
どうして首を振る?~
私の考えが間違っていると?▼~
なに?~
死んではいけない…と?▼~
エクラ、~
君は命を捨てることを~
考えてはならないというのか。▼~
しかし、妹たちを守るために~
ほかに方法がないなら…~
私は迷わずに命を投げ出すつもりだ。▼~
…………▼~
妹たちは守るべき存在ではなく~
力を合わせるべき存在…~
君はそう言いたいのか?▼~
そうか…そうだな。~
妹たちは、いつまでも私に~
守られるばかりの存在ではない。▼~
ありがとう、エクラ。~
おかげで幾ばくか不安が和らいだ。▼~
私も生き残らねばならない。~
戦いが終わったあとも~
ニフル王国は続いていくのだから…▼~
いつか夢の中ではなく…~
現実で君と会えるだろうか。▼~
万が一、~
戦火の果てに君と出会えたなら…~
そのときは力を貸してほしい。▼~
この願いもきっと目が覚めれば~
すべて忘れてしまうのだろう。▼~
しかし、魂のどこかでは~
きっと覚えているはずだ。~
私はそう…信じたい。▼~
君の言うとおり、~
私は生き残ってみせよう。▼~
そして必ず…~
ニフルの未来を切り拓く。~
妹たちとともに…▼~
(白い明滅)~
**夢の中の微笑み スリーズ [#oe854e53]
***C [#tfe44892]
:[フィヨルム]|
スリーズ姉様…~
いよいよ今夜から夢見の儀式に~
入られるのですね。▼~
:[スリーズ]|
ええ。先ほど身を清め~
氷竜ニフルの神殿にて~
祈りを捧げてきました。▼~
:[ユルグ]|
スリーズ姉様が夢で会うのって~
どんな人なんだろー。▼~
わたしは夢の中の出来事を~
ほとんど忘れちゃうけど…▼~
夢見の力を持つスリーズ姉様は~
ちゃんと覚えていられるんでしょ?~
いいなー、すごいなー!▼~
:[フリーズ]|
夢見の儀式は過去にも~
ニフル王国の歴史と運命に~
大きく関わってきたと聞く。▼~
きっと今回もニフルの未来に~
光をもたらしてくれるだろう。▼~
:[ユルグ]|
頑張ってね、スリーズ姉様!▼~
:[スリーズ]|
ええ、ありがとう、ユルグ。▼~
もしかすると…あなたが~
夢で出会ったという見知らぬ人が~
私の運命の人かもしれませんね。▼~
:[フィヨルム]|
成功をお祈りしています…~
スリーズ姉様。▼~
:[スリーズ]|
ありがとう、フィヨルム。~
まだ見ぬ、私の運命の人…~
出会える日を楽しみにしております…▼~
***B [#u643c89f]
(白い明滅)~
:[スリーズ]|
ここ…は…~
この…世界は…▼~
ああ…ようやく会えました。~
私の…運命の人…!▼~
私はニフル王国第一王女、~
スリーズと申します。▼~
王国に伝わるいにしえの儀、~
夢見の儀式を通じて~
あなたと繋がりました。▼~
ここは私の夢の中…しかし~
あなたの夢の中でもあるのです。▼~
私には…あなたの姿が~
はっきりと見えています。▼~
あなたは今、私のいる世界とは~
別の場所にいらっしゃるのですね?▼~
そのお顔立ちも~
あなたがまとっている装束も…~
私にははっきりと見えております。▼~
感謝いたします。~
私の求めに…あなたが~
応えてくださったのですね?▼~
私の夢に現れる方は~
生涯にただ一人だけ…▼~
んっ…ああっ…~
…世界が…薄れて…▼~
しばしの…お別れです…~
必ずまた…あなたと……▼~
……………………▼~
(白い明滅)~
***A [#k7e9c4b5]
(白い明滅)~
:[スリーズ]|
また、お会いできましたね…▼~
信じておりました。~
私たちは再び…夢の中で~
邂逅できるということを。▼~
あなたからは…~
私とは…私たちとは違う~
大いなる力を感じます。▼~
あなたが今、見ているのは…~
過去の私なのでしょうか?~
それとも未来の私でしょうか?▼~
あなたは今の私だけではなく~
過去、そして未来をも見通せる。~
そんな気が…するのです。▼~
今、私たちが暮らすニフル王国には~
大いなる危機が迫ろうとしています。▼~
あなたは私の…ニフル王国の~
行く末を知っているのでしょうか?▼~
もし、あなたが私たちの未来に~
光をもたらす存在だとしたら…▼~
私は、私のすべてを捧げ…~
あなたに運命を委ねたいのです。▼~
私の大切な人々…お母様に兄様、~
フィヨルム、そしてユルグ…~
みなを導いてほしいのです…▼~
それが…私の…願い…▼~
どうか、ニフルに…光を…▼~
……………………▼~
(白い明滅)~
***S [#ka2b75d2]
(白い明滅)~
:[スリーズ]|
夢の中であなたに出会うのは~
これで何度目でしょうか…▼~
あなたにとっての私は~
数々の異界にいる人々の一人に~
過ぎないのかもしれません…▼~
ですが、幾多の、幾万の人々の中から~
あなたは私を選んでくださいました。~
私と出会うことを…選んでくれた。▼~
私は…その繋がりを信じたい。~
奇跡的な可能性で紡がれた~
細くきらめく、絆の糸を…▼~
私たちはきっと出会えると思うのです。~
私がいる、この世界で…▼~
ですから…その日のために~
あなたがこの世界に刻むであろう~
お名前をお聞かせくださいませんか?▼~
エクラ…~
エクラ様…~
それがこの世界でのあなたの名…▼~
その名を…絶対に忘れません。~
私とあなたを繋ぐ、絆の架け橋…▼~
私たちはいつか必ず出会うでしょう。~
そして私は~
あなたにすべてを捧げます。▼~
そうすることで、あなたはきっと~
私たちの未来を拓いてくれる。~
そう思うのです…▼~
たとえ私にどのような未来が~
待ち受けていたとしても…▼~
エクラ様…~
あなたとお会いできる日を~
楽しみにしております…▼~
(白い明滅)~
**氷の姫 フィヨルム [#g432df48]
***C [#xd82d4e1]
(白い明滅)~
:[フィヨルム]|
くっ…ううっ……~
あ、ああっ……!▼~
身体が…熱い……焼けるように…~
んっ、くぅぅ…っ!▼~
ここは…いったい…~
まわりが…火の海に…▼~
:[スルト]|
ぐははははははははぁっ!~
揃いも揃って~
なんと脆き者どもよ!▼~
貴様ら兄妹まとめて~
灰にしてくれるわ!▼~
:[フリーズ]|
ぐぅっ……!▼~
:[スリーズ]|
あぁぁぁっ……!▼~
:[ユルグ]|
きゃあっ! やだぁぁぁっ!~
たすけて! 兄様、姉様…!▼~
:[フィヨルム]|
フリーズ兄様!~
スリーズ姉様!~
ユルグっ…!▼~
:[スルト]|
ぐはははははははぁっ!~
そうだ、燃えるがいい!~
魂まで焼かれ、我が炎の贄となれ!▼~
:[フィヨルム]|
どうしてこんな惨いことを…!?~
笑って人の命を奪おうとするなんて~
あなたはそれでも人間なのですか…!▼~
:[スルト]|
弱者は死ぬ。それが理よ。~
次は貴様だ。~
骨も残さず焼き尽くしてくれるわ!▼~
:[シャロン]|
そうはさせませんっ!▼~
:[アンナ]|
私たちが力を貸すわ!▼~
:[フィヨルム]|
!?~
あなたたちは…▼~
:[アルフォンス]|
エクラ、指示を。~
フィヨルム王女を守ろう。▼~
:[フィヨルム]|
助けて…くれるのですか?▼~
あなたたちは…~
いったい…▼~
……………………▼~
(白い明滅)~
***B [#e12d419b]
:[フィヨルム]|
ユルグ、少しいいですか。▼~
:[ユルグ]|
あ、フィヨルム姉様だ!~
どうしたの? なにかわたしのご用?~
姉様の頼みなら、なんでも聞いちゃうよ!▼~
:[フィヨルム]|
ユルグが前に見たという~
夢について聞きたいのです。▼~
:[ユルグ]|
夢の中で…~
知らない人に会ったこと?▼~
:[フィヨルム]|
ええ、ユルグは言っていましたよね。~
フードを被った知らない人が~
私たち兄妹のそばに立っていたと。▼~
:[ユルグ]|
……あれって誰なのかな?~
夢の中でいっぱいおしゃべりしたのに~
起きたら全然覚えてないの…▼~
最初に姉様たちに話してからも~
何回か夢の中で会ってるんだけど…~
あの人が誰だか、わからないの…▼~
でもフィヨルム姉様、~
どうして夢の話のことを聞いたの?~
もしかしてフィヨルム姉様も…▼~
:[フィヨルム]|
私も…不思議な夢を見たのです。~
でも、ユルグと同じように~
ほとんど思い出すことができない…▼~
夢の中で、私は誰かに~
「恐ろしい出来事」から助けてもらった…~
その記憶だけが残っているのです。▼~
:[ユルグ]|
フィヨルム姉様…怖い夢を見たの?~
じゃあ、怖くないように今日は~
わたしが一緒に寝てあげるね!▼~
:[フィヨルム]|
心配してくれてありがとう、ユルグ。~
でも、大丈夫です。▼~
:[ユルグ]|
フィヨルム姉様の夢に出てきた人と~
わたしの夢に出てきた人も…~
同じ人かもしれないね。▼~
:[フィヨルム]|
夢見の儀式を執り行える~
スリーズ姉様なら、夢に出てきた人の~
正体もわかるかもしれませんね…▼~
もしかすると~
私たちとニフルの運命に深く関わる~
人なのかもしれません…▼~
***A [#oba03e18]
:[フィヨルム]|
え? フリーズ兄様も最近~
不思議な夢をご覧に…?▼~
:[フリーズ]|
ああ。夢の中で~
私は誰かと会話を重ねている。~
ニフルの未来に関わるような夢だ。▼~
しかし、目が覚めると~
夢の記憶は一切を忘れている。~
頭にモヤがかかったように。▼~
:[フィヨルム]|
私も同じです…~
大事な夢を見ているはずなのに~
その内容を思い出せないのです。▼~
:[フリーズ]|
このことを先日スリーズに~
相談してみたのだが…▼~
私たち兄妹にも夢見の力の片鱗が~
備わっている可能性がある…~
スリーズはそう考えているようだ。▼~
そして、その夢は~
ニフルの未来を暗示する~
予知夢のようなものでないかと。▼~
:[フィヨルム]|
私たちは夢の中で~
ニフルや兄妹の将来に関わる人物と~
出会っているということでしょうか?▼~
明日にも~
ムスペルの本格的な侵攻が~
はじまるかもしれません。▼~
国難を前に、私たち兄妹が~
似たような夢を見るのは…~
なにかの前触れなのでしょうか?▼~
:[フリーズ]|
だが、夢はあくまでも夢に過ぎない。~
現実を変える力を~
持つわけではない。▼~
私たち自身、怠りなく戦に備えよう。~
夢の意味を考えるのは~
そのあとでも遅くはない。▼~
:[フィヨルム]|
はい、フリーズ兄様。~
ニフルの地も民の未来も…~
必ず、守ってみせます。▼~
***S [#sb34b8bb]
(白い明滅)~
:[フィヨルム]|
んっ…んんっ…~
ここは…この感覚は…~
夢の中…なのでしょうか…▼~
…! あなたは…~
そう、思い出しました…~
エクラ様…▼~
エクラ様、~
それがあなたの名前…▼~
教えてください…!~
あなたはニフルの未来に~
関わる人なのでしょうか?▼~
そして、私が未来に…~
出会う人なのでしょうか?▼~
:[アルフォンス]|
エクラと君は~
いつか出会うことになる…▼~
:[フィヨルム]|
!~
あなたたちは…覚えています…!~
夢の中で私を助けてくれた…▼~
:[アンナ]|
フィヨルム王女、~
あなたが歩む先には~
たくさんの出会いと別れが待っているわ。▼~
:[シャロン]|
それはきっと、~
まだわたしたちも~
知らない未来の出来事です…▼~
:[フィヨルム]|
あなたたちはいったい…~
私に…私たちに~
なにを伝えようとしているのですか!▼~
:[アルフォンス]|
今はまだ…未来は確定していない。~
僕たち自身、君とどのように交わるのか~
定かには見えていないんだ。▼~
:[アンナ]|
だけどひとつだけ、確かなことがあるわ。~
私たちはあなたの味方よ。~
なにがあっても…あきらめないで。▼~
:[シャロン]|
もし出会うことができたら~
必ず力になります!~
そのことを覚えておいてくださいね!▼~
:[フィヨルム]|
あ、ああ…私が見た夢は~
悪夢などではなかったのですね…▼~
エクラ様…~
あなたがまだ見ぬ英雄たちと~
私との絆を繋げてくれたのですか?▼~
ありがとうございます、~
エクラ様…▼~
いかにムスペルが猛威を振るおうとも~
苛烈な運命が待ち受けていたとしても~
私は…決してあきらめません。▼~
今、見ている夢のことも~
目が覚めればきっとすべて~
忘れてしまうのでしょう…▼~
しかし、魂のどこかに~
あなたたちの言葉は残るはずです。~
刻まれていると信じています。▼~
私は負けません。~
運命に立ち向かい、~
必ずや未来を切り拓いてみせます。▼~
雪原の先に…希望の明日が~
広がっていることを信じて…▼~
(白い明滅)~
*コメント [#e8f308f7]
#comment
終了行:
[[章別会話]]
*遠き日の誓い [#we88fa90]
#contents
**遠き日の誓い [#sbcecca2]
***オープニング [#a9146f3d]
:[ユルグ]|
姉様っ、スリーズ姉様…▼~
:[スリーズ]|
まあ、珍しいですねユルグ。~
こんな朝早くに起きるなんて…~
なにか怖い夢でも見たのですか?▼~
:[ユルグ]|
不思議な夢を…見たの。▼~
わたしとフリーズ兄様、~
スリーズ姉様、フィヨルム姉様が~
夜の森で焚き火を囲んでて…▼~
その近くにね…フードを被った~
知らない人が立ってたの…!▼~
:[スリーズ]|
焚き火は楽しそうですけど~
知らない人…というのは~
気になりますね。▼~
:[ユルグ]|
その人はわたしたちのことを~
じっと見てて、怖くはなかったけど~
不思議な気持ちになっちゃった…▼~
:[スリーズ]|
もしかしたら、ユルグ。~
あなたにも私と同じ~
夢見の力があるのかもしれません。▼~
あなたが夢で見たその人は~
将来、あなたの…いいえ、私たちの~
運命に関わる人かもしれませんね。▼~
:[ユルグ]|
そうなの!?~
今度夢の中で会えたら~
なにか話しかけてみようかな!▼~
:[フリーズ]|
スリーズ…~
ユルグもここにいたのか。▼~
:[ユルグ]|
あ、フリーズ兄様!~
それにフィヨルム姉様も!▼~
:[フィヨルム]|
珍しいですね。~
いつもならユルグは~
まだ眠っている時間なのに。▼~
:[フリーズ]|
スリーズ、~
お前の心配が現実になったようだ。▼~
スルトが来る。~
ムスペルの炎の軍勢を引き連れて…▼~
:[スリーズ]|
そんな…!~
ああ、なんということでしょう。~
杞憂に終わればいいと思っていたのに…▼~
:[ユルグ]|
フリーズ兄様…~
もしかして戦争が…~
はじまるの?▼~
:[フィヨルム]|
大丈夫ですよ、ユルグ。~
私たちは氷竜ニフルの加護に~
守られていますから。▼~
:[フリーズ]|
万年雪に囲まれたこの国は~
長い間何者の侵略も許していない。▼~
:[ユルグ]|
本当に?~
それなら安心だね…!▼~
:[フィヨルム]|
ニフルの民、そして私たち兄妹と~
お母様が、変わらぬ日々を送れるよう~
ユルグも祈ってください。▼~
:[ユルグ]|
うん、フィヨルム姉様…!~
私も兄様たちのお手伝いを頑張るから~
なんでも言ってね…!▼~
:[スリーズ]|
なにごともなく、この嵐が~
過ぎればよいのですが…▼~
:[フリーズ]|
…………▼~
***C [#w9c38d5d]
:[スリーズ]|
フィヨルム…~
毎日の訓練、お疲れ様です。~
無理はしていませんか?▼~
:[フィヨルム]|
大丈夫です、姉様。~
体調には気をつけています。▼~
大事なときに~
皆の足を引っ張ってしまうわけには~
いきませんから。▼~
姉様の方こそ~
連日の「夢見の儀式」で~
お疲れでありませんか?▼~
:[スリーズ]|
ええ。~
ありがとう、フィヨルム。▼~
なぜか、胸騒ぎがするのです。~
私が無事でいられる間に…▼~
ニフルの未来のためにも~
「夢見の儀式」を執り行わねばならない…~
そんな気がするのです。▼~
:[フィヨルム]|
そうでしたか…~
スリーズ姉様の心配が~
思い過ごしであればよいのですが…▼~
:[スリーズ]|
私は夢の中で、運命の人との縁が~
紡がれていくのを感じています…▼~
きっと、夢見の儀式は成功し~
ニフルに明るい未来を~
もたらしてくれるはずです。▼~
私は戦いは不得手ですから…~
このような形でしか~
みんなの役に立てません。▼~
:[フィヨルム]|
そんな、スリーズ姉様は~
私たちの誰より優れた魔力の持ち主…▼~
スリーズ姉様が本気を出されたら~
私など到底かないません!▼~
:[スリーズ]|
そんなことはありませんよ。~
あなたは十分に強くなりました。~
小さい頃から見てきたのですもの。▼~
ニフルの民のために~
あなたの武運を祈っています。▼~
:[フィヨルム]|
はい、お任せください…!~
民の笑顔を曇らせることのないよう~
精一杯努力します!▼~
***B [#kd4edaa8]
:[フィヨルム]|
フリーズ兄様、本日の訓練~
滞りなく終了しました。▼~
:[フリーズ]|
ご苦労だった、フィヨルム。~
兵たちも、日に日に~
練度は上がっているが…▼~
ここ数年、平和が続いたせいか~
ニフルは戦いから遠ざかっていた。~
その差を埋められるかどうか…▼~
:[フィヨルム]|
あの…兄様、~
お伺いしてもよろしいですか?▼~
兄様は、どうして私に…▼~
:[フリーズ]|
お前に預けたレイプトのことか?▼~
:[フィヨルム]|
はい。氷槍レイプトは~
大いなる力を秘めたニフルの神器…▼~
本来なら私ではなく、~
兄様がお持ちになるべきでは…▼~
:[フリーズ]|
前にも言った通りだ。~
その槍に一番ふさわしいのは~
フィヨルム…お前だ。▼~
:[フィヨルム]|
ですが…~
現に私は兄様と手合わせして~
一度も勝ったことがありません。▼~
:[フリーズ]|
確かに武だけを比べれば~
お前より私が上かもしれない。▼~
だが、お前は強い。~
決して砕けぬ氷のような…~
固い意志がある。▼~
:[フィヨルム]|
そ、そうでしょうか…?▼~
:[フリーズ]|
お前は、私に何度負けても~
次に勝つことを諦めたことはない。~
勝つための鍛錬を怠ったこともない。▼~
どんな強敵も、どんな絶望も、~
お前の意志を砕くことはできない。~
たとえあの炎の王であろうと。▼~
決して諦めず前に進もうとする、~
愚直なまでのひたむきな意志…~
それがお前の一番の強さだ。▼~
:[フィヨルム]|
フリーズ兄様…▼~
:[フリーズ]|
もし…私になにかあったときは~
フィヨルム、お前が妹たちを~
母上を守ってくれ。▼~
:[フィヨルム]|
!? そ、そんな…~
そのようなことは絶対にありません!~
兄様に万が一のことなんて…▼~
:[フリーズ]|
そう取り乱すな。~
あくまでも仮定の話だ。▼~
無論、私も死ぬつもりはない。~
目的を果たすその時までは…~
なにがあろうと生き延びる。▼~
:[フィヨルム]|
はい、兄様…~
私も同じ気持ちです。▼~
***A [#yebb96bd]
:[フリーズ]|
今、斥候から連絡が届いた。▼~
スルト率いるムスペル本軍が~
ニフル王都に向けて進撃を開始した。▼~
:[スリーズ]|
ああ…~
ついにその時が来たのですね。▼~
:[ユルグ]|
ね、ねえ、ムスペルの軍隊は~
ニフルの何十倍もいるんでしょ?~
スルトって人もすっごく怖いって…▼~
:[フリーズ]|
スルトの炎に焼かれ、~
既に近隣の村は灰となって消えた。▼~
:[フィヨルム]|
これ以上の暴虐は許せません。~
迎え撃ちましょう、兄様!▼~
:[ユルグ]|
で、でも、勝てるのかな?~
スルトの不滅の炎って~
絶対に消せないんでしょ?▼~
:[スリーズ]|
大丈夫です、ユルグ。~
私たちには~
氷竜ニフルの御加護があります。▼~
:[フリーズ]|
我らはなにがあろうと~
この地を、民を守り抜かねばならない。~
それが…王族たる者の務めだ。▼~
スリーズ、フィヨルム、ユルグ。~
ここに手を重ねてくれ。~
そして、誓いを立てるのだ。▼~
:[フィヨルム]|
はい! ニフル王族に伝わる…~
誓いの儀式ですね!▼~
:[フリーズ]|
氷神ニフルよ…~
我らは汝の子、~
汝の血を受け継ぎし者。▼~
誓う。~
必ずニフルを守り抜き~
勝利のためにこの身を捧げると…!▼~
:[スリーズ]|
誓いましょう、民のために。▼~
:[フィヨルム]|
誓います、平和のために。▼~
:[ユルグ]|
誓うよ、未来のために…!▼~
:[スリーズ]|
私たち兄妹が力をあわせれば~
きっと道は拓けるはずです。▼~
夢見の儀式で出会った運命の人も~
必ずや力を貸してくれるでしょう。▼~
:[フィヨルム]|
行きましょう!~
ニフルの未来を勝ち取るために。~
私たちは絶対に負けはしません。▼~
:[ユルグ]|
わたしも力になるから…~
できることはなんだってする!▼~
:[フリーズ]|
我らの進む先に…~
氷竜ニフルの加護があらんことを!▼~
**柔らかな新雪 ユルグ [#r4468104]
***C [#l0d37f0a]
(白い明滅)~
:[ユルグ]|
んんっ…あれ…~
なんだか……ふわふわする…▼~
もしかしてここって…~
夢の中なの…?▼~
あっ…! あなたは…~
わたし、覚えてるよ。~
少し前から夢の中で出会う人…▼~
あなたは誰なの?~
ニフル王国の人じゃ~
ないみたい…だけど。▼~
だけど、わたしにはわかるよ。~
あなたは悪い人じゃない。▼~
どうしてわかるかって?~
それはね…▼~
あなたから感じるの。~
お日様みたいな温かさを。▼~
なんだか不思議…あなたのこと~
全然知らないのに~
そばにいると安心しちゃうの。▼~
兄様や姉様…~
お母様のそばにいるみたい…~
えへへ。▼~
ねっねっ、お名前、教えてくれる?~
わたしはユルグだよ。~
ニフル王国の第三王女なの!▼~
エクラ…~
それがあなたの名前なんだね。▼~
また…会えるかな?~
わたし、あなたのこと…~
もっと知りたい!▼~
次に会ったときは…~
もっとおしゃべりしようね。~
約束だよ…!▼~
(白い明滅)~
***B [#f1c67e2c]
(白い明滅)~
:[ユルグ]|
また会えたね…~
エクラさん!▼~
でも、不思議なの。~
お名前を聞いたはずなのに~
目が覚めたら忘れちゃってたの…▼~
思い出そうとしても~
夢で見たことを~
全然思い出せなくて…▼~
夢見の儀式ができるスリーズ姉様なら~
夢の中の出来事を覚えていられるのに~
わたしじゃ無理なのかな…▼~
でも、またあなたに会えて~
ちゃんとお名前も思い出せた…~
それだけでもうれしいよね!▼~
やっぱり不思議!~
あなたのそばにいると~
ぽかぽかした気持ちになっちゃう。▼~
ね? ちょっとだけ~
手を握ってもいいかな?▼~
温かい…~
あなたの体の熱が伝わってくる。▼~
ふふっ…~
エクラさんって~
なんだかお日様みたいだね。▼~
あなたのそばにいると安心できるの。~
心が温かくなってくるのがわかるの。▼~
世界が…ゆらゆらしてきちゃった。~
きっと夢から覚めるんだね。▼~
目が覚めても~
エクラさんのこと~
覚えていると…いいなぁ…▼~
(白い明滅)~
***A [#c6c6c5dc]
(白い明滅)~
:[ユルグ]|
もうっ、どうしてかな~。~
目が覚めるとやっぱり~
あなたのお名前を忘れちゃうの。▼~
夢の中でぼんやり誰かに会ったことは~
覚えているんだけど…それが~
あなただって思い出せないの。▼~
ニフル王国はね、~
いつも雪が降ってて~
お日様はあまり出ないんだよ。▼~
だから…お日様が出てる日は~
それだけでうれしくなっちゃう。▼~
だから、あなたに会えるのは~
お日様に出会える日と同じくらいに~
うれしいの。ふふっ…▼~
え? もっと暖かい国に~
行きたくはないか…って?▼~
うーん…~
本で読んだ「南の島」には~
一度行ってみたいな!▼~
ううん、南の島だけじゃないよ。~
もっといろんな世界を見て~
いろんな人と仲良くなりたい!▼~
今、ニフルとムスペルは~
戦になってるけど…▼~
ムスペルにもいい人はいるよね?~
お友だちになれる人もいると思うの。▼~
みんなが仲良く笑って暮らせる~
そんな世界になってほしいな…~
あなたも、そう思うよね?▼~
うん、だよねっ!~
みんなにもぽかぽかした気持ちで~
毎日を過ごして欲しいの…▼~
(白い明滅)~
***S [#vd2eccee]
(白い明滅)~
:[ユルグ]|
どうしよう、~
エクラさん…▼~
ムスペルとの戦…兄様や姉様は~
大丈夫だって言ってくれるけど…~
わたし、なんだか不安…▼~
励ましてくれるの?~
ありがとう、~
エクラさん。▼~
そういえばわたしに聞いたよね?~
暖かい国に行ってみたくないかって。▼~
夢から覚めてもその話は~
なんとなく覚えていたの。▼~
でもね、わたし…思ったの。~
兄様、スリーズ姉様、フィヨルム姉様、~
そしてお母様…▼~
家族といれば、わたしの心は~
いつもぽかぽかしてくるの。▼~
だから、吹雪が続いたって~
みんなと一緒なら寒くないよ。▼~
いつか夢の中だけじゃなくて~
本当のあなたにも~
会ってみたいな…▼~
わたし、思うの。~
もしかしたら遠くない未来に~
あなたに会えるんじゃないかって。▼~
そのときはみんなを紹介するね!~
わたしの大切な人たちのこと!▼~
約束だよ…きっと会おうね。~
笑顔で会おうねっ!~
エクラさん…▼~
(白い明滅)~
**氷刃の王子 フリーズ [#hec4cd49]
***C [#m1d5e670]
(白い明滅)~
:[フリーズ]|
…ここは…▼~
この奇妙な感覚…~
ここは夢の中…か…▼~
!~
何者だ、そこにいるのは?▼~
そのフード…~
ユルグの夢に現れた人物と~
同じ…なのか?▼~
私はニフル王国の第一王子フリーズ。~
すまないが、~
名を聞かせてもらえないだろうか。▼~
夢の中の出来事とはいえ…~
この出会いにはなにか~
意味があるのかもしれない。▼~
エクラ…?~
それが君の名か。▼~
君とははじめて会うはずなのに…~
なぜか以前から知っていたような~
気がしてならない…▼~
ひょっとして君は~
私のことを知っているのか…?~
私に関わりの深い人物…なのか?▼~
(白い明滅)~
***B [#b400fa3d]
(白い明滅)~
:[フリーズ]|
また会えたな…~
エクラ。▼~
君と会うことができるのは~
夢の中だけ、なのだな。▼~
不思議なことに、夢が覚めると~
君のことはすっかり記憶から~
消え失せていた…▼~
だが、夢の中ではこうして~
君のことを思い出せる…▼~
私にはスリーズのような~
夢の記憶を持ち帰る力は~
備わっていないのだろうな。▼~
先日の非礼を詫びよう。~
我が国に危機が迫っているためか、~
私も神経質になっていたようだ。▼~
エクラのような~
穏やかな人物のいる世界には~
きっと争いはないのだろうな…▼~
違う? そうだったのか…~
君も戦いに身を置く人間なのか。▼~
世界が変わろうとも…~
誰しも戦いの宿命から~
逃げられないということか…▼~
しかし、我が国を…~
ニフルの民を戦乱の炎に~
焼かれるわけにはいかない。▼~
失われていい命など~
ひとつとしてないのだから…▼~
(白い明滅)~
***A [#z85fcd8f]
(白い明滅)~
:[フリーズ]|
エクラ、~
久しぶりだな。▼~
不思議なことに君は~
私が悩んでいるときに~
現れるようだ。▼~
ああ…~
ムスペルの…~
炎の王スルトの侵攻のことだ。▼~
あのスルトを~
果たしてニフルの力だけで~
押し止められるのか…▼~
私の双肩にはニフル王国、~
母上、そして妹たちの未来が~
かかっている。▼~
しかし、現実には~
ムスペルと対峙するには~
戦力も準備も不足している。▼~
このような士気に関わる発言は~
現実では口にはしないが…▼~
どういうわけか君の前では~
偽らざる本心が漏れてしまうようだ。▼~
夢の中だから許されるのか~
それとも君の人柄が~
本心を引き出すのか…▼~
エクラ、~
君が私の前に現れたのは~
なにか意味があるはずだ。▼~
きっと私たちの…~
ニフル王国の運命を~
左右するような大きな理由が…▼~
(白い明滅)~
***S [#r950b5a4]
(白い明滅)~
:[フリーズ]|
また会えたな~
エクラ。▼~
会えてよかった。~
こうやって君と話せるのは~
今夜が最後になるかもしれない。▼~
ついにスルトの侵攻が始まった。~
明日、我々は~
ムスペル軍を迎え撃つ。▼~
戦力差は絶望的だが…~
敵軍を率いるスルトさえ討てば~
ニフルは生き残れる。▼~
私は刺し違えてでもスルトを倒す。~
この命を使ってニフルの民を~
守り抜いてみせる。▼~
私の覚悟はすでに決まっている。~
そのために氷槍レイプトも~
フィヨルムに預けたのだ。▼~
私になにかあったとしても…~
妹たちが必ず未来を拓いてくれる。▼~
エクラ、~
どうして首を振る?~
私の考えが間違っていると?▼~
なに?~
死んではいけない…と?▼~
エクラ、~
君は命を捨てることを~
考えてはならないというのか。▼~
しかし、妹たちを守るために~
ほかに方法がないなら…~
私は迷わずに命を投げ出すつもりだ。▼~
…………▼~
妹たちは守るべき存在ではなく~
力を合わせるべき存在…~
君はそう言いたいのか?▼~
そうか…そうだな。~
妹たちは、いつまでも私に~
守られるばかりの存在ではない。▼~
ありがとう、エクラ。~
おかげで幾ばくか不安が和らいだ。▼~
私も生き残らねばならない。~
戦いが終わったあとも~
ニフル王国は続いていくのだから…▼~
いつか夢の中ではなく…~
現実で君と会えるだろうか。▼~
万が一、~
戦火の果てに君と出会えたなら…~
そのときは力を貸してほしい。▼~
この願いもきっと目が覚めれば~
すべて忘れてしまうのだろう。▼~
しかし、魂のどこかでは~
きっと覚えているはずだ。~
私はそう…信じたい。▼~
君の言うとおり、~
私は生き残ってみせよう。▼~
そして必ず…~
ニフルの未来を切り拓く。~
妹たちとともに…▼~
(白い明滅)~
**夢の中の微笑み スリーズ [#oe854e53]
***C [#tfe44892]
:[フィヨルム]|
スリーズ姉様…~
いよいよ今夜から夢見の儀式に~
入られるのですね。▼~
:[スリーズ]|
ええ。先ほど身を清め~
氷竜ニフルの神殿にて~
祈りを捧げてきました。▼~
:[ユルグ]|
スリーズ姉様が夢で会うのって~
どんな人なんだろー。▼~
わたしは夢の中の出来事を~
ほとんど忘れちゃうけど…▼~
夢見の力を持つスリーズ姉様は~
ちゃんと覚えていられるんでしょ?~
いいなー、すごいなー!▼~
:[フリーズ]|
夢見の儀式は過去にも~
ニフル王国の歴史と運命に~
大きく関わってきたと聞く。▼~
きっと今回もニフルの未来に~
光をもたらしてくれるだろう。▼~
:[ユルグ]|
頑張ってね、スリーズ姉様!▼~
:[スリーズ]|
ええ、ありがとう、ユルグ。▼~
もしかすると…あなたが~
夢で出会ったという見知らぬ人が~
私の運命の人かもしれませんね。▼~
:[フィヨルム]|
成功をお祈りしています…~
スリーズ姉様。▼~
:[スリーズ]|
ありがとう、フィヨルム。~
まだ見ぬ、私の運命の人…~
出会える日を楽しみにしております…▼~
***B [#u643c89f]
(白い明滅)~
:[スリーズ]|
ここ…は…~
この…世界は…▼~
ああ…ようやく会えました。~
私の…運命の人…!▼~
私はニフル王国第一王女、~
スリーズと申します。▼~
王国に伝わるいにしえの儀、~
夢見の儀式を通じて~
あなたと繋がりました。▼~
ここは私の夢の中…しかし~
あなたの夢の中でもあるのです。▼~
私には…あなたの姿が~
はっきりと見えています。▼~
あなたは今、私のいる世界とは~
別の場所にいらっしゃるのですね?▼~
そのお顔立ちも~
あなたがまとっている装束も…~
私にははっきりと見えております。▼~
感謝いたします。~
私の求めに…あなたが~
応えてくださったのですね?▼~
私の夢に現れる方は~
生涯にただ一人だけ…▼~
んっ…ああっ…~
…世界が…薄れて…▼~
しばしの…お別れです…~
必ずまた…あなたと……▼~
……………………▼~
(白い明滅)~
***A [#k7e9c4b5]
(白い明滅)~
:[スリーズ]|
また、お会いできましたね…▼~
信じておりました。~
私たちは再び…夢の中で~
邂逅できるということを。▼~
あなたからは…~
私とは…私たちとは違う~
大いなる力を感じます。▼~
あなたが今、見ているのは…~
過去の私なのでしょうか?~
それとも未来の私でしょうか?▼~
あなたは今の私だけではなく~
過去、そして未来をも見通せる。~
そんな気が…するのです。▼~
今、私たちが暮らすニフル王国には~
大いなる危機が迫ろうとしています。▼~
あなたは私の…ニフル王国の~
行く末を知っているのでしょうか?▼~
もし、あなたが私たちの未来に~
光をもたらす存在だとしたら…▼~
私は、私のすべてを捧げ…~
あなたに運命を委ねたいのです。▼~
私の大切な人々…お母様に兄様、~
フィヨルム、そしてユルグ…~
みなを導いてほしいのです…▼~
それが…私の…願い…▼~
どうか、ニフルに…光を…▼~
……………………▼~
(白い明滅)~
***S [#ka2b75d2]
(白い明滅)~
:[スリーズ]|
夢の中であなたに出会うのは~
これで何度目でしょうか…▼~
あなたにとっての私は~
数々の異界にいる人々の一人に~
過ぎないのかもしれません…▼~
ですが、幾多の、幾万の人々の中から~
あなたは私を選んでくださいました。~
私と出会うことを…選んでくれた。▼~
私は…その繋がりを信じたい。~
奇跡的な可能性で紡がれた~
細くきらめく、絆の糸を…▼~
私たちはきっと出会えると思うのです。~
私がいる、この世界で…▼~
ですから…その日のために~
あなたがこの世界に刻むであろう~
お名前をお聞かせくださいませんか?▼~
エクラ…~
エクラ様…~
それがこの世界でのあなたの名…▼~
その名を…絶対に忘れません。~
私とあなたを繋ぐ、絆の架け橋…▼~
私たちはいつか必ず出会うでしょう。~
そして私は~
あなたにすべてを捧げます。▼~
そうすることで、あなたはきっと~
私たちの未来を拓いてくれる。~
そう思うのです…▼~
たとえ私にどのような未来が~
待ち受けていたとしても…▼~
エクラ様…~
あなたとお会いできる日を~
楽しみにしております…▼~
(白い明滅)~
**氷の姫 フィヨルム [#g432df48]
***C [#xd82d4e1]
(白い明滅)~
:[フィヨルム]|
くっ…ううっ……~
あ、ああっ……!▼~
身体が…熱い……焼けるように…~
んっ、くぅぅ…っ!▼~
ここは…いったい…~
まわりが…火の海に…▼~
:[スルト]|
ぐははははははははぁっ!~
揃いも揃って~
なんと脆き者どもよ!▼~
貴様ら兄妹まとめて~
灰にしてくれるわ!▼~
:[フリーズ]|
ぐぅっ……!▼~
:[スリーズ]|
あぁぁぁっ……!▼~
:[ユルグ]|
きゃあっ! やだぁぁぁっ!~
たすけて! 兄様、姉様…!▼~
:[フィヨルム]|
フリーズ兄様!~
スリーズ姉様!~
ユルグっ…!▼~
:[スルト]|
ぐはははははははぁっ!~
そうだ、燃えるがいい!~
魂まで焼かれ、我が炎の贄となれ!▼~
:[フィヨルム]|
どうしてこんな惨いことを…!?~
笑って人の命を奪おうとするなんて~
あなたはそれでも人間なのですか…!▼~
:[スルト]|
弱者は死ぬ。それが理よ。~
次は貴様だ。~
骨も残さず焼き尽くしてくれるわ!▼~
:[シャロン]|
そうはさせませんっ!▼~
:[アンナ]|
私たちが力を貸すわ!▼~
:[フィヨルム]|
!?~
あなたたちは…▼~
:[アルフォンス]|
エクラ、指示を。~
フィヨルム王女を守ろう。▼~
:[フィヨルム]|
助けて…くれるのですか?▼~
あなたたちは…~
いったい…▼~
……………………▼~
(白い明滅)~
***B [#e12d419b]
:[フィヨルム]|
ユルグ、少しいいですか。▼~
:[ユルグ]|
あ、フィヨルム姉様だ!~
どうしたの? なにかわたしのご用?~
姉様の頼みなら、なんでも聞いちゃうよ!▼~
:[フィヨルム]|
ユルグが前に見たという~
夢について聞きたいのです。▼~
:[ユルグ]|
夢の中で…~
知らない人に会ったこと?▼~
:[フィヨルム]|
ええ、ユルグは言っていましたよね。~
フードを被った知らない人が~
私たち兄妹のそばに立っていたと。▼~
:[ユルグ]|
……あれって誰なのかな?~
夢の中でいっぱいおしゃべりしたのに~
起きたら全然覚えてないの…▼~
最初に姉様たちに話してからも~
何回か夢の中で会ってるんだけど…~
あの人が誰だか、わからないの…▼~
でもフィヨルム姉様、~
どうして夢の話のことを聞いたの?~
もしかしてフィヨルム姉様も…▼~
:[フィヨルム]|
私も…不思議な夢を見たのです。~
でも、ユルグと同じように~
ほとんど思い出すことができない…▼~
夢の中で、私は誰かに~
「恐ろしい出来事」から助けてもらった…~
その記憶だけが残っているのです。▼~
:[ユルグ]|
フィヨルム姉様…怖い夢を見たの?~
じゃあ、怖くないように今日は~
わたしが一緒に寝てあげるね!▼~
:[フィヨルム]|
心配してくれてありがとう、ユルグ。~
でも、大丈夫です。▼~
:[ユルグ]|
フィヨルム姉様の夢に出てきた人と~
わたしの夢に出てきた人も…~
同じ人かもしれないね。▼~
:[フィヨルム]|
夢見の儀式を執り行える~
スリーズ姉様なら、夢に出てきた人の~
正体もわかるかもしれませんね…▼~
もしかすると~
私たちとニフルの運命に深く関わる~
人なのかもしれません…▼~
***A [#oba03e18]
:[フィヨルム]|
え? フリーズ兄様も最近~
不思議な夢をご覧に…?▼~
:[フリーズ]|
ああ。夢の中で~
私は誰かと会話を重ねている。~
ニフルの未来に関わるような夢だ。▼~
しかし、目が覚めると~
夢の記憶は一切を忘れている。~
頭にモヤがかかったように。▼~
:[フィヨルム]|
私も同じです…~
大事な夢を見ているはずなのに~
その内容を思い出せないのです。▼~
:[フリーズ]|
このことを先日スリーズに~
相談してみたのだが…▼~
私たち兄妹にも夢見の力の片鱗が~
備わっている可能性がある…~
スリーズはそう考えているようだ。▼~
そして、その夢は~
ニフルの未来を暗示する~
予知夢のようなものでないかと。▼~
:[フィヨルム]|
私たちは夢の中で~
ニフルや兄妹の将来に関わる人物と~
出会っているということでしょうか?▼~
明日にも~
ムスペルの本格的な侵攻が~
はじまるかもしれません。▼~
国難を前に、私たち兄妹が~
似たような夢を見るのは…~
なにかの前触れなのでしょうか?▼~
:[フリーズ]|
だが、夢はあくまでも夢に過ぎない。~
現実を変える力を~
持つわけではない。▼~
私たち自身、怠りなく戦に備えよう。~
夢の意味を考えるのは~
そのあとでも遅くはない。▼~
:[フィヨルム]|
はい、フリーズ兄様。~
ニフルの地も民の未来も…~
必ず、守ってみせます。▼~
***S [#sb34b8bb]
(白い明滅)~
:[フィヨルム]|
んっ…んんっ…~
ここは…この感覚は…~
夢の中…なのでしょうか…▼~
…! あなたは…~
そう、思い出しました…~
エクラ様…▼~
エクラ様、~
それがあなたの名前…▼~
教えてください…!~
あなたはニフルの未来に~
関わる人なのでしょうか?▼~
そして、私が未来に…~
出会う人なのでしょうか?▼~
:[アルフォンス]|
エクラと君は~
いつか出会うことになる…▼~
:[フィヨルム]|
!~
あなたたちは…覚えています…!~
夢の中で私を助けてくれた…▼~
:[アンナ]|
フィヨルム王女、~
あなたが歩む先には~
たくさんの出会いと別れが待っているわ。▼~
:[シャロン]|
それはきっと、~
まだわたしたちも~
知らない未来の出来事です…▼~
:[フィヨルム]|
あなたたちはいったい…~
私に…私たちに~
なにを伝えようとしているのですか!▼~
:[アルフォンス]|
今はまだ…未来は確定していない。~
僕たち自身、君とどのように交わるのか~
定かには見えていないんだ。▼~
:[アンナ]|
だけどひとつだけ、確かなことがあるわ。~
私たちはあなたの味方よ。~
なにがあっても…あきらめないで。▼~
:[シャロン]|
もし出会うことができたら~
必ず力になります!~
そのことを覚えておいてくださいね!▼~
:[フィヨルム]|
あ、ああ…私が見た夢は~
悪夢などではなかったのですね…▼~
エクラ様…~
あなたがまだ見ぬ英雄たちと~
私との絆を繋げてくれたのですか?▼~
ありがとうございます、~
エクラ様…▼~
いかにムスペルが猛威を振るおうとも~
苛烈な運命が待ち受けていたとしても~
私は…決してあきらめません。▼~
今、見ている夢のことも~
目が覚めればきっとすべて~
忘れてしまうのでしょう…▼~
しかし、魂のどこかに~
あなたたちの言葉は残るはずです。~
刻まれていると信じています。▼~
私は負けません。~
運命に立ち向かい、~
必ずや未来を切り拓いてみせます。▼~
雪原の先に…希望の明日が~
広がっていることを信じて…▼~
(白い明滅)~
*コメント [#e8f308f7]
#comment
ページ名:
[広告]
Amazon.co.jp