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章別会話/血と鉄の彼方に
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[[章別会話]]
*血と鉄の彼方に [#w152937f]
#contents
**血と鉄の彼方に [#g4b3ad2a]
***オープニング [#hba8c904]
:[アルフォンス]|
これが戦神トールの軍勢…~
なんて数だ…~
いくら倒してもキリがない!▼~
:[アンナ]|
英雄たちの疲労も厳しいわ…~
ここは一度退いて態勢を~
立て直したほうがよさそうね。▼~
:[シャロン]|
待ってください、アンナ隊長!~
西の盆地で、まだ友軍が~
戦っているとの報告が…!▼~
:[アンナ]|
なんですって!?~
まずいわね…西の盆地には~
敵の新手が近づいているはずよ。▼~
:[シャロン]|
誰かを向かわせて~
撤退命令を伝えないと~
包囲されてしまいます!▼~
:[アルフォンス]|
しかし、~
これほど危険な戦況で~
誰を向かわせれば…▼~
:[アシュナード]|
その役、我に任せるがいい。▼~
:[アルフォンス]|
あなたは…~
アシュナード王…!▼~
:[アシュナード]|
孤立している友軍が~
死体になる前に~
連れ戻せばよいのだろう?▼~
:[アルフォンス]|
……▼~
お任せしてよいでしょうか~
アシュナード王。▼~
敵の新手が迫っているとの~
知らせもあります。~
くれぐれもお気をつけて。▼~
:[アシュナード]|
ククク…それは好都合だ。~
向こうから獲物が~
命を捨てにくるとはな…▼~
:[アルフォンス]|
……▼~
:[アシュナード]|
手勢を連れていく。~
本隊は~
早々に退くがよい。▼~
:[アルフォンス]|
いえ、僕たちも態勢が整い次第~
すぐに救援に向かいます。▼~
:[アシュナード]|
ククク…戦神トールの軍勢とやら~
我を愉しませてみせよ。~
その力、とくと示してもらうぞ…▼~
***C [#jc327057]
:[リオン]|
デイン王アシュナードよ。~
なにゆえ同行者に我を指名した?▼~
:[アシュナード]|
知れたことよ…~
お主は他者の命を奪うことに~
一切の躊躇をせぬ。▼~
その迷いのなさは~
強さ以外のなにものでもない…▼~
:[カムイ]|
……▼~
:[アシュナード]|
迷いを捨てよ、獣の王子よ。~
耐えに耐えてきた貴様の衝動も~
もはや限界が近かろう?▼~
味方を殺し尽くすより、~
敵を殺し尽くすほうが~
遥かに良いではないか。▼~
:[ユリア]|
…サカラウモノ、ミナ殺ス…▼~
:[アシュナード]|
この小娘に至っては~
自我を失い、ただ敵を倒すだけの~
純然たる力となった存在。▼~
敵を蹂躙するにあたり~
貴様ら以上の適任はおるまいよ。▼~
:[ユリア]|
……。~
敵…近イ…▼~
:[リオン]|
む…あの土埃は…▼~
:[アイク]|
ぐぅぅっ!~
おおおおおおおおおっ!▼~
敵は…倒す…!~
敵は…すべて…!▼~
:[アシュナード]|
ほう、取り残されていたのは~
あやつであったか。▼~
力を求め続けた英雄の果て…~
しかし、闘争に人生を捧げし魂の~
到達点のひとつでもある。▼~
ククク…ここで失うには惜しいな。~
この先、どれほどの屍の山を築くか~
見ものではないか。▼~
では…行くとするか。~
我を存分に楽しませてみせよ!▼~
***B [#mdde898f]
:[ユリア]|
敵ハ…モウイナイ…~
スベテ…殲滅……▼~
:[アイク]|
はぁっ…はぁっ…~
終わった…か。▼~
:[アシュナード]|
フフフ…ガウェインの息子よ。~
良い戦いだったぞ。▼~
:[アイク]|
アシュ…ナード…▼~
:[アシュナード]|
貴様の父は…力を畏れ~
メダリオンを拒んだ。▼~
我は…力を求め~
メダリオンを受け入れた。▼~
貴様はどちらだ?▼~
:[アイク]|
…俺は…▼~
:[アシュナード]|
すべての力を使い果たし~
敵を殺し尽くすまで戦え。▼~
そのときにわかるであろう。~
自分が到達した強さの意味をな。~
貴様はそのために、この世界に来たのだ。▼~
:[リオン]|
さて、狂王よ。~
目的と役目は果たしたが~
これで終わりではないだろう?▼~
:[アシュナード]|
敵の増援が間もなく~
到着するとのことだが…~
奴らの到着を待つまでもない。▼~
こちらから打って出て~
奴らの命刈り取ってくれるわ!▼~
***A [#iba70880]
:[アルフォンス]|
急ごう、みんな!~
態勢を立て直すのに~
ずいぶん時間がかかってしまった…▼~
:[アンナ]|
敵の増援が来る前に~
アシュナード王に合流できれば~
確保した退路で撤退を…▼~
:[シャロン]|
……!?~
あ、あれって…▼~
&br;''(暗転)''
:[アンナ]|
こ、これはいったい…!?~
倒れているのは全員トールの軍勢!?▼~
:[シャロン]|
お兄様、あそこに!▼~
:[アイク]|
はぁっ…はぁっ…~
まだだ…まだ…敵を…▼~
:[アルフォンス]|
アイク将軍!?~
こんなに深手を…~
なんて無茶な戦い方を…▼~
まさかこれだけの敵を~
アシュナード王たちだけで~
撃破したというのか…▼~
でも、この戦場の様子は~
まるで…▼~
:[アシュナード]|
虐殺…とても言いたいのか?~
今さらだな、アルフォンス王子。▼~
戦いがある限り、死は~
こうして積みあがっていくのだ。▼~
王子が平和とやらを求める限り~
それはより大きな力を呼び込み~
世界は血と鉄で満たされるであろう。▼~
:[アルフォンス]|
アシュナード王…▼~
:[アシュナード]|
力に抗することができるのは力のみ。~
正義や愛といった題目を掲げても~
力の前では役に立たぬ。▼~
我が欲するのは~
力ある者が善となる世界。▼~
強き者がすべてを統べ~
弱き者は従属する。▼~
それが…世界の正しきあり方よ。~
どのような異界にあろうとも~
その心理は歪むことはない!▼~
:[アルフォンス]|
僕は…力を持つ者、持たざる者が~
誰も傷つくことのない世界を目指して~
戦っています。▼~
それはただの理想かもしれません。~
でも、僕はその理想を~
諦めたくはないのです。▼~
:[アシュナード]|
どのような世界を目指すかは~
王子の勝手だ。▼~
しかし、その理想を~
叶えるためには力が必要なのだ。~
それをゆめゆめ忘れるな。▼~
:[アルフォンス]|
……▼~
:[アンナ]|
今回は、アシュナード王に~
助けられたわね…▼~
:[アルフォンス]|
はい。僕たちだけじゃ~
この窮地を切り抜けることは~
できなかったと思います。▼~
:[アンナ]|
彼らの力は絶大だわ。~
味方の私たちですら恐れを抱くほどに…▼~
だけど、アスク王国のためには~
彼らの力も使っていかなくては~
ならないのよ。▼~
:[アルフォンス]|
僕とエクラ…~
ヴァイス・ブレイブに~
彼らを御することができるのだろうか。▼~
いや、できるかではない…~
やらなければならないんだ。▼~
:[アンナ]|
そうね。手にした力をどう活かすかは~
私たち次第。彼らの力を~
間違った方向に向けてはいけないわ。▼~
:[アルフォンス]|
強き者が世界を統べ、弱き者が隷属する…~
アシュナード王はそれが世界の~
真理だと言っていた。▼~
でも僕は…僕たちは…~
誰もが平等に~
明日を迎えられる世界を作りたい。▼~
僕たちの手にあるのは~
そのための力であるはずなんだ。▼~
そのための力でなくては~
いけないんだ…▼~
**暴走の闘気 アイク [#kcd55865]
***C [#ud99ba2e]
:[アイク]|
ぐっ…おおお…~
おおおおおおおおおぉぉっ!▼~
:[ティアマト]|
アイク、やめなさい!~
正気に戻って…!▼~
くっ! きゃぁぁぁぁっ!▼~
:[ワユ]|
大将、なにやってんのさ!~
仲間に剣を向けるなんて!▼~
:[アイク]|
ぐぅぅっ、おおおお!~
敵を…!~
俺が倒す…敵を…!▼~
:[ミスト]|
お兄ちゃん…!~
どうしちゃったの…!?▼~
わたしたちが頑張ってきたのは~
仲間を守るためだよね?~
それが…こんな…こんなのって…!▼~
お兄ちゃんっ…!~
きゃぁぁぁぁーっ!▼~
&br;''(画面が白く光る)''
:[ミスト]|
……!▼~
はぁ、はぁっ…~
び、びっくりしちゃった…~
さっきのは…夢?▼~
うん、そうだよね。~
お兄ちゃんが仲間を傷つけるなんてこと~
絶対にするわけないよ…▼~
でも、なんだろう。~
この胸騒ぎ…▼~
***B [#b006ae98]
:[セネリオ]|
アイクが仲間たちを~
襲っている夢…ですか。▼~
:[ミスト]|
夢の中のお兄ちゃんは~
まるで自分を見失ったように~
剣を振り回して…▼~
お兄ちゃんが~
絶対にするわけないのに…~
どうしてあんな夢を見たんだろ…▼~
:[セネリオ]|
そのことは~
アイクに話しましたか?▼~
:[ミスト]|
ううん、話してないよ。~
気にはなったんだけど…▼~
お兄ちゃんはいつも通り~
朝ごはんをもりもり食べて~
特に変わったところはなかったし…▼~
:[セネリオ]|
人間が見る夢は記憶の整理…~
またはある種の予兆を孕んでいるとも~
言われています。▼~
たとえば、夢を見ることで~
未来を予見できる英雄もいるとか。▼~
:[ミスト]|
夢で未来を…予見?~
でも、わたしにそんな力はないよ?▼~
:[セネリオ]|
特別な力はなくても、~
夢を見ることができるかぎり…▼~
誰もが虫の知らせ…~
なにかの前触れのようなものを~
受け取れるのかもしれませんね…▼~
そして、ミストが見た夢は~
アイクがたどる可能性の~
ひとつなのかもしれません。▼~
:[ミスト]|
……!?~
夢で見たお兄ちゃんが~
現実になるかもしれないってこと?▼~
:[セネリオ]|
心配はありませんよ…~
アイクが自分を見失って~
力に溺れるようなことなどありません。▼~
アイクを一番近くで見てきたあなたなら~
そのことがわかるのではありませんか。▼~
:[ミスト]|
う、うん…そうだよね。▼~
:[セネリオ]|
……▼~
***A [#b247d026]
:[セネリオ]|
……▼~
手足に重さを感じられない…~
ここはいったい…▼~
:[アイク]|
ぐおおおおおおおおおっ!~
戦わせろ…~
俺を…戦わせろ!▼~
:[セネリオ]|
くっ! アイク!?~
僕がわからないのですか?▼~
:[アイク]|
敵は…どこだ…~
俺の…敵は…!~
おおおおおおおおぉぉっ!▼~
:[セネリオ]|
…なるほど、これではっきりしました。▼~
本物のアイクが仲間に~
剣を向けるはずはない。~
ここは…夢の中ですね。▼~
:[アイク]|
ぐぅぅっ!~
おおおぉぉぉっ!▼~
:[セネリオ]|
アイク、あなたが~
グレイル団長の仇に~
遅れをとって以来…▼~
力を求め続けていたのは~
わかっていました。▼~
…ですが、今のあなたは偽物です。~
夢の中の幻にすぎない…▼~
:[アイク]|
うおおおおおおおぉぉぉっ!▼~
:[セネリオ]|
アイクは強い人です。~
本物のあなたならば~
たとえ混沌の力に支配されてなお…▼~
その力に抗い、戦い、挑み続けるでしょう。~
すべてを自らの背負うべきものとして…▼~
***S [#h0da59fb]
:[ミスト]|
ね、お兄ちゃん…~
お兄ちゃんは怖い力に溺れて~
自分を見失ったりはしないよね?▼~
:[アイク(伝承)]|
この間の夢の話か…~
当たり前だ。心配するな。~
俺は、俺自身の努力で強くなる。▼~
得体の知れない力に~
頼るつもりは毛頭ない。▼~
そして、俺一人の力で足りない分は~
仲間たちが補ってくれると~
そう信じている。▼~
:[セネリオ]|
ええ、その通りです。~
そのために僕たちがいるのですから。▼~
:[ミスト]|
よかった、いつものお兄ちゃんだ!~
もう怖い夢なんてこりごりだよ。▼~
:[セネリオ]|
ええ。~
もし、僕やミストが夢で見たアイクが~
可能性のひとつだとしても…▼~
…決して現実にはさせません。▼~
&br;''(暗転)''
:[アイク(伝承)]|
力に溺れる…か。▼~
……▼~
俺は…力が欲しい。~
大切な者を守れる力が。▼~
親父…俺は強くなる。~
強くなって…いつか必ず…▼~
!?▼~
お前、は…▼~
:[アイク]|
…………▼~
**奪われた心 ユリア [#q736abb7]
***C [#v4d65425]
:[メイ]|
ユリア、ちょっといいかな?▼~
:[ユリア]|
……?▼~
:[セシリア]|
今日はあなたに~
お願いがあってきたのよ。▼~
:[エリーゼ]|
今度、近くの孤児院で劇をやるの!~
よかったら、ユリアさんも~
協力してくれないかなー?▼~
:[セシリア]|
劇の名前は「魔法少女の聖域」。~
私たちが魔法少女を演じて~
大活躍するお話よ。▼~
:[ユリア]|
魔法…少女…?▼~
:[メイ]|
実は魔法少女役を~
サーリャさんに頼んでいたんだけど…▼~
「舞台なんて嫌。私は物陰から出たくない」~
とか言って、協力してくれないの。▼~
:[エリーゼ]|
ユリアさんなら、その役柄に~
雰囲気もぴったりだなーと思って!~
ね? 協力してくれないかな。▼~
:[ユリア]|
興味ハ…ナイ…▼~
:[メイ]|
そう、それ! その雰囲気がいいの!~
うんうん、見込んだ通り!▼~
:[セシリア]|
ええ、いい感じね。~
どうかしらユリア…~
私たちに力を貸してくれない?▼~
:[エリーゼ]|
ね、お願い!~
ユリアさんの力が必要なの!~
みんなを喜ばせるためにも…▼~
:[メイ]|
みんなを助けると思ってー!~
ねっねっ?▼~
:[ユリア]|
近イ…顔ガ…近イ…▼~
……▼~
***B [#ue7a4e5a]
:[ユリア]|
ウウ…ッ…~
クゥ…ッ…▼~
&br;''(暗転)''
:[???]|
お前はここで死ぬのだ…!▼~
:[???]|
させません…!~
あなただけは…私が守ります…!▼~
生きて…ユリア…▼~
&br;''(暗転)''
:[ユリア]|
クッ! ウウッ…~
ア、アアア…ッ!▼~
ハァッ…ハァッ…~
イマノハ…夢…?▼~
頬ガ…濡レテイル…~
ドウシテ…▼~
……▼~
&br;''(暗転)''
:[セシリア]|
それではメンバーも揃ったことだし~
さっそく稽古をはじめましょうか。▼~
:[リリーナ]|
今回の劇は、日々を守る魔法少女が~
闇に囚われた少女たちと戦う物語です。▼~
:[ニノ]|
それも、ただの劇じゃないよ!~
歌うようにお芝居をする~
ミュージカルという劇なの。▼~
:[ユリア]|
ミュージ…カル…?▼~
:[ティルテュ]|
はじめは難しいと思うかもしれないけど~
音楽に合わせて身体を動かすだけで~
それっぽく見えるから大丈夫!▼~
:[メイ]|
習うより慣れろって言うし~
とにかくやってみよう!▼~
ユリアは闇に囚われた少女の~
気持ちになって、陽の当たる世界への~
恨みをぶつけるような感じで…!▼~
:[ユリア]|
……▼~
闇ヲ拒ム…愚カ者ドモヨ…~
ソノ身ニ…報イヲ受ケヨ…!▼~
:[エリーゼ]|
……! いい!~
それすっごくいい!~
役柄のイメージ通りだよ!▼~
:[リリーナ]|
少女の雰囲気だけじゃなく~
光の世界への憎しみが~
こちらにまで伝わってきますね。▼~
:[ニノ]|
ひょ、ひょっとしてユリアは~
お芝居の天才なの?~
これは負けてらんない…▼~
:[ユリア]|
……▼~
:[セシリア]|
この調子でどんどん稽古を進めましょう。~
ユリアは重要な役どころだから~
その調子で頼むわね。▼~
:[ユリア]|
……▼~
***A [#ucd669d5]
:[エリーゼ]|
本番まであと1日…~
なんだか緊張しちゃうね!▼~
:[ユリア]|
……▼~
:[エリーゼ]|
ユリアさんはセリフを覚えるのも早いし~
お芝居の才能があると思うよ!▼~
:[ユリア]|
……▼~
:[エリーゼ]|
みんな、ユリアさんの演技に影響されて~
以前より熱が入っているみたい。~
リリーナも迫真の演技だよ!▼~
:[リリーナ]|
「大切な仲間たちが、一人、また一人と~
倒されて…残るはもう私一人…!」▼~
「ですが、たとえ千の絶望があっても~
一の希望があれば、人は歩いていけるの!」▼~
:[ユリア]|
千ノ絶望…一ノ希望…▼~
&br;''(画面が白く光る)''
:[セリス]|
ユリア、~
心細いだろうけど、心配はいらないよ。~
ぼくがきみを守るから…▼~
&br;''(画面が白く光る)''
:[ユリア]|
…………▼~
…アナタハ…ダレ…ナノ?…▼~
…セカイニ…キボウナンテ…~
…アルハズガ…ナイノニ…▼~
:[エリーゼ]|
ユリアさん、どうしたの?~
顔色が悪いようだけど…~
少し休憩する?▼~
:[ユリア]|
…必要…ナイ…▼~
:[エリーゼ]|
ユリアさんは頑張り屋さんなんだね。▼~
よーし、あたしも頑張らなきゃ!~
絶対に劇を成功させて~
みんなに喜んでもらいたいしね!▼~
:[ユリア]|
ヨロコ…ブ…▼~
私ニハ…ワカラナイ…~
人ハイズレ…ミナ…~
闇ニ…沈ム…▼~
:[エリーゼ]|
ええっと…それって~
人はいつか死んじゃうから~
日々の喜びに意味はあるのかってこと?▼~
人として生まれた以上~
寿命があるのは仕方ないよ。▼~
だけど…一日でも多く~
楽しく笑って過ごせる日があるほうが~
素敵じゃない!▼~
:[ユリア]|
……▼~
:[エリーゼ]|
ユリアさんとこうして話している時間も~
楽しい時間の積み重ねなんだよ。▼~
その積み重ねがいつか~
大切な輝く希望となってくれるって~
あたしは思うよ。▼~
:[ユリア]|
輝ク…希望…▼~
……▼~
***S [#jf742097]
:[リリーナ]|
「私が…最後に残った魔法少女…~
そして私の命も…尽きようとしている…」▼~
「ですがまだ…望みはあるの。~
あなたこそが…最後の希望なのです」▼~
:[ユリア]|
「私ガ…最後ノ…希望?」▼~
:[リリーナ]|
「ええ。深い闇を知る者こそ~
光の大切さを本当の意味で理解できる…」▼~
「さあ、目覚めて…誰も立ち入れぬ深き闇…~
魔法少女の聖域に生きる魂よ。~
あなたが…世界の希望となるの…!」▼~
&br;''(暗転)''
:[ティルテュ]|
みんな、お疲れさま!~
お芝居大成功だったね!▼~
:[ニノ]|
いいお話だったね!▼~
:[メイ]|
子どもたちも楽しんでくれたみたい!~
お稽古を頑張った甲斐があったな。▼~
:[エリーゼ]|
ユリアさんも見たでしょ?~
みんなの幸せそうな顔。~
笑顔で拍手してくれていたよね。▼~
子どもたちの笑顔を見ると~
こっちまで心が温かくなるでしょ?▼~
:[ユリア]|
…ワカラ…ナイ…▼~
……▼~
&br;''(暗転)''
:[ユリア(伝承)]|
ありがとうございます、セシリア様。~
とてもいい劇でした。▼~
:[セシリア]|
みんなが子どもたちのために~
頑張ってくれたおかげです。~
もちろん、ユリアも。▼~
:[ユリア(伝承)]|
これが心を取り戻すきっかけになると~
いいのですが…▼~
無理に闇を引き剥がそうとすれば~
心は壊れてしまいます。▼~
最終的には…私が…~
いえ、あの子自身が自らの心の強さで~
乗り越えるべき試練なのでしょう。▼~
:[セシリア]|
きっと大丈夫です。~
あの子の中に残っている希望は~
まだ潰えていないと思います。▼~
彼女が光を取り戻すきっかけを…~
背中を押してあげることができれば~
いつか心は蘇るのではないでしょうか。▼~
現にあなたは、こうして光を取り戻し…~
新しい希望となったのですから。▼~
:[ユリア(伝承)]|
闇に囚われた私が~
この世界に現れたのは~
きっと導きによるものなのでしょう。▼~
私は祈りを捧げます。~
長い闇を抜け、~
光を宿せることを信じて…▼~
**蘇りし魔王 リオン [#pf44dcda]
***C [#ld9ba110]
:[リオン(闇)]|
……▼~
:[リオン]|
混じるよ…その身体の端々から。~
ぬぐいきれない…闇の力を。▼~
:[リオン(闇)]|
ふっ…やはり来たか。~
哀れな皇子よ。▼~
今の我が身は、~
貴様がいずれ辿る未来…~
なれの果てといったところか。▼~
:[リオン]|
僕は…闇の力を~
拒めなかったんだね。▼~
そこに…僕の中にいるんだろう?~
魔王フォデス。▼~
:[リオン(闇)]|
フフ…いかにも。~
貴様の魂はすでに~
我が食らい尽くした。▼~
:[リオン]|
……。~
…君はなぜここに?▼~
:[リオン(闇)]|
知れたこと。~
すべての世界を~
暗黒へと沈めるのだ。▼~
貴様が聖石の力を~
利用しようと企んだおかげで~
成し得た望みだがな。▼~
:[リオン]|
僕は…僕は私利私欲のために~
聖石を利用しようなんて思っていない。▼~
民たちのため…~
みんなのために…▼~
:[リオン(闇)]|
ククク…なんと言い繕おうと~
貴様もいずれ~
禁忌を犯すことに変わりはない。▼~
世界が暗黒に沈むさまを~
指をくわえて見ているがいい。▼~
:[リオン]|
……▼~
***B [#t5820bdd]
:[リオン]|
…答えてくれ、魔王フォデス。~
どうして君は~
エクラに協力を?▼~
:[リオン(闇)]|
我があやつに手を貸すのは~
召喚の約定があるがゆえ…▼~
だが、それだけではない。~
戦いを重ねれば~
この身体は我にさらに馴染む。▼~
そのためにこの地、この戦を~
利用しているだけのこと。▼~
求めるは~
人の滅び…世の滅び…▼~
:[リオン]|
……▼~
:[リオン(闇)]|
異界の皇子よ。~
貴様が生を受けた世界と我がいた世界は~
完全に同一ではなかろう…▼~
しかしいずれ、貴様の世界でも~
貴様は同じ運命を辿るであろう。~
未来はすでに決まっているのだ。▼~
:[リオン]|
……▼~
:[リオン(闇)]|
ククク…そう悲観することもない。~
貴様はすべてを手に入れることが~
できるのだぞ。▼~
富も名声も…~
マギ・ヴァル全土も…~
そしてエイリークもな。▼~
:[リオン]|
違う…~
僕は…▼~
:[リオン(闇)]|
フフフ…~
どうあがこうが、すべては無駄だ。~
力なき哀れな皇子よ…▼~
***A [#dda1b176]
:[リオン(闇)]|
……▼~
リオ…ン…~
もう一人…の…僕…▼~
:[リオン]|
……!▼~
君は…~
もしかして…~
僕の意識…なのかい?▼~
:[リオン(闇)]|
ああ…~
僕は…闇に抗えず~
フォデスに…飲まれた…▼~
いや…違う。~
僕が…僕の邪心が~
魔王を取り込んだのか…▼~
わからない…もう~
僕は…どちらなのか…▼~
:[リオン]|
……▼~
:[リオン(闇)]|
僕は善良な人々の命を~
たくさん犠牲にした…▼~
昔の僕が持ってた心は~
もう死んでしまった…▼~
でも、君はまだ…戻れるんだ。~
だから、どうか、君は…~
くっ…ぅぅ…▼~
:[リオン]|
…リオン…▼~
…すまない。~
でも、君の願いはかなえられない。~
なぜなら、僕は…▼~
***S [#q78e73b9]
:[リオン]|
魔王フォデス…~
今まで君と話をして…~
君が何者かよくわかったよ。▼~
だから…僕から君に~
伝えておくことがある。▼~
:[リオン(闇)]|
ほう、なんだ?~
申してみよ、~
哀れな皇子よ。▼~
:[リオン]|
僕に従え。▼~
僕の指図なしに人を傷つけるな。~
エクラと~
僕に服従を誓うんだ。▼~
さもなければ、~
君を滅ぼす。▼~
:[リオン(闇)]|
クク…ククク…~
気でも違ったか?▼~
貴様ごとき矮小な存在が~
大層な口を…!▼~
!?▼~
:[リオン]|
…………▼~
:[リオン(闇)]|
貴様…▼~
まさか…~
貴様は…▼~
:[リオン]|
君も、リオンも…~
ずっと勘違いをしていたんだ。▼~
僕は、君のように~
なる前の僕じゃない。▼~
魔王の力を得て、~
数々の罪を犯し、~
エイリークやエフラムと対峙した…▼~
その先の未来の、僕だ。▼~
:[リオン(闇)]|
!▼~
:[リオン]|
僕は討たれ、力を失った…~
今の君のような強さはない…▼~
でも、僕は君だ。~
この身を犠牲にすれば、~
君を滅ぼすことくらいはできる…▼~
そう思わないかい?▼~
:[リオン(闇)]|
貴様…▼~
:[リオン]|
君に伝えておくよ。~
僕にも、君にも~
望みの未来など訪れはしない…▼~
せめてこの世界で~
エクラのために~
敵を葬るがいい。▼~
わかったね?~
哀れな…僕自身よ。▼~
**その血に眠る獣 カムイ [#e7e7030f]
***C [#rd79edbe]
:[カムイ]|
あ、エクラ…~
今日も来てくれて嬉しいよ。▼~
こんなに~
いっぱいの食べ物まで…~
君にはいつも感謝してもしきれないよ。▼~
うん、体調は大丈夫。~
この森…最初は不気味だったけど、~
暮らしてみると意外と良い所だね。▼~
ここにいると、気持ちが落ち着くんだ。~
きっと、竜脈のような~
不思議な力が眠っているのかも…▼~
不自由はしてないよ。~
僕は昔から、引き籠って~
暮らすことには慣れてるからね。▼~
…それに、~
ここにいれば大切な人を~
傷つけずにすむ…▼~
…でも、君には申し訳なく思うよ。~
せっかく君が召喚してくれたのに、~
何の役にも立てなくて…▼~
…そろそろ日が暮れるね。~
森の入り口まで送ろう。▼~
***B [#eed716e6]
:[カムイ]|
はぁ、今日は寒いな…~
こんな時、~
暖かいベッドがあったら…▼~
エクラの前では~
強がってみせたけど…▼~
森で一人きりで暮らすのが~
こんなに大変だったなんて…▼~
…当たり前か。以前の僕が~
何不自由なく暮らせたのは、~
みんなが傍にいてくれたから…▼~
…!▼~
女の子の…悲鳴…?▼~
&br;''(暗転)''
:[カムイ]|
…怪我はない?~
このあたりは獣が多い。~
近づかない方がいいよ。▼~
:[アクア]|
…あ…ありがと。~
助けてくれて…▼~
:[カムイ]|
君は…~
アクア…?▼~
:[アクア]|
…私のこと、知ってるの?▼~
:[カムイ]|
あ、ごめん…~
実は、君によく似た人を~
知ってるんだ。▼~
:[アクア]|
そう…▼~
あなたは…~
ここで何をしてるの?▼~
:[カムイ]|
え?~
えっと…それは難しい質問だね。~
何もしてないわけじゃないんだけど…▼~
:[アクア]|
一人ぼっちでここにいるの?▼~
:[カムイ]|
…うん、まあね。▼~
:[アクア]|
そう…▼~
それなら、~
私も一緒にいるわ…▼~
:[カムイ]|
え?~
いや、駄目だよ。危ないよ。~
この森には危険が…▼~
:[アクア]|
一人ぼっちは寂しい…そうでしょ?~
私…よく知ってるもの。▼~
二人でいれば…~
あなたも私も、~
一人ぼっちじゃないわ。▼~
:[カムイ]|
こ、困ったな…▼~
***A [#x72766fb]
:[カムイ]|
…獣の衝動は…~
今もぼくの中を渦巻いている…~
だから、僕は一人でいた方がいいんだ。▼~
…でないと、~
僕はまた大切な人たちを~
傷つけてしまう…▼~
獣の衝動に我を失って…~
アクアを…~
彼女を殺そうとした時のように…▼~
:[アクア]|
……▼~
:[カムイ]|
…………▼~
『殺してもいい…~
だから、戻ってきて…』~
あの時、彼女はそう言ったよ。▼~
自分を殺そうとした相手に…▼~
:[アクア]|
そう…▼~
あの人がそう言ったなら、~
気にすることないのに。▼~
:[カムイ]|
え…?▼~
:[アクア]|
私、あなたが話してくれた~
アクアのこと…知ってるわ。~
前に会ったことがあるの。▼~
人の心の中に~
ずかずか入ってくるような人…~
でも、うそつきじゃないわ。▼~
あの人がそういったのなら…~
それがあの人の気持ち。▼~
自分はどうなってもいいから…~
あなたにもどってきてほしかったの。▼~
:[カムイ]|
…………▼~
あっ、大変だ。~
いつの間にか~
日が暮れそうになってる…▼~
さあ、お話はおしまいだよ。~
もうお家にお帰り。~
僕が送っていくから…▼~
:[アクア]|
あなたは一人ぼっちで…~
寂しくないの…?▼~
:[カムイ]|
大丈夫だよ。~
僕はもう立派な大人だからね、~
大人は一人きりでも寂しくなんて…▼~
:[アクア]|
…………▼~
:[カムイ]|
…ごめん。▼~
寂しいよ。~
みんなやきょうだいたちと…~
永遠に離れ離れになるのは寂しい。▼~
でも、こうしていないと僕は…▼~
:[アクア]|
あなたが~
寂しいと思ってるなら…▼~
あなたの大切な人だって、~
あなたがいなくて寂しい…▼~
寂しくて…~
悲しいって…~
きっと思ってるわ…▼~
:[カムイ]|
…………▼~
***S [#r22b44eb]
:[カムイ]|
やあ、エクラ。▼~
あ、ごめん。驚かせたかな?~
いつもと違う場所から~
急に出てきたから…▼~
うん…あの森を出てみたんだ。~
不安がないわけじゃないけど…▼~
いつまでも君に~
頼りっぱなしじゃいけないしね。▼~
僕は…大切な人を~
傷つけるのが怖かった。▼~
傷つけるくらいなら、~
自分が消えてしまった方が…~
そう思っていた。▼~
でも、そうすることで…~
僕の大切な人たちを…もっと~
傷つけてしまっていたのかもしれない…▼~
だから僕は、選んだんだ。~
君と…みんなと共にある道を。▼~
大丈夫だよ。~
僕は甘いってよく言われるけれど、~
一つだけ約束できることがあるんだ。▼~
自分で選んだこの道は…~
必ず最後まで歩き通す。▼~
獣の衝動を抑え、自分を保つ戦いが、~
どれほど辛く苦しくても…~
僕は絶対に折れたりしない。▼~
だから、エクラ…~
どうか見守っていて欲しい。~
これからの、僕の歩みを…▼~
*コメント [#m61c6aa0]
#comment
終了行:
[[章別会話]]
*血と鉄の彼方に [#w152937f]
#contents
**血と鉄の彼方に [#g4b3ad2a]
***オープニング [#hba8c904]
:[アルフォンス]|
これが戦神トールの軍勢…~
なんて数だ…~
いくら倒してもキリがない!▼~
:[アンナ]|
英雄たちの疲労も厳しいわ…~
ここは一度退いて態勢を~
立て直したほうがよさそうね。▼~
:[シャロン]|
待ってください、アンナ隊長!~
西の盆地で、まだ友軍が~
戦っているとの報告が…!▼~
:[アンナ]|
なんですって!?~
まずいわね…西の盆地には~
敵の新手が近づいているはずよ。▼~
:[シャロン]|
誰かを向かわせて~
撤退命令を伝えないと~
包囲されてしまいます!▼~
:[アルフォンス]|
しかし、~
これほど危険な戦況で~
誰を向かわせれば…▼~
:[アシュナード]|
その役、我に任せるがいい。▼~
:[アルフォンス]|
あなたは…~
アシュナード王…!▼~
:[アシュナード]|
孤立している友軍が~
死体になる前に~
連れ戻せばよいのだろう?▼~
:[アルフォンス]|
……▼~
お任せしてよいでしょうか~
アシュナード王。▼~
敵の新手が迫っているとの~
知らせもあります。~
くれぐれもお気をつけて。▼~
:[アシュナード]|
ククク…それは好都合だ。~
向こうから獲物が~
命を捨てにくるとはな…▼~
:[アルフォンス]|
……▼~
:[アシュナード]|
手勢を連れていく。~
本隊は~
早々に退くがよい。▼~
:[アルフォンス]|
いえ、僕たちも態勢が整い次第~
すぐに救援に向かいます。▼~
:[アシュナード]|
ククク…戦神トールの軍勢とやら~
我を愉しませてみせよ。~
その力、とくと示してもらうぞ…▼~
***C [#jc327057]
:[リオン]|
デイン王アシュナードよ。~
なにゆえ同行者に我を指名した?▼~
:[アシュナード]|
知れたことよ…~
お主は他者の命を奪うことに~
一切の躊躇をせぬ。▼~
その迷いのなさは~
強さ以外のなにものでもない…▼~
:[カムイ]|
……▼~
:[アシュナード]|
迷いを捨てよ、獣の王子よ。~
耐えに耐えてきた貴様の衝動も~
もはや限界が近かろう?▼~
味方を殺し尽くすより、~
敵を殺し尽くすほうが~
遥かに良いではないか。▼~
:[ユリア]|
…サカラウモノ、ミナ殺ス…▼~
:[アシュナード]|
この小娘に至っては~
自我を失い、ただ敵を倒すだけの~
純然たる力となった存在。▼~
敵を蹂躙するにあたり~
貴様ら以上の適任はおるまいよ。▼~
:[ユリア]|
……。~
敵…近イ…▼~
:[リオン]|
む…あの土埃は…▼~
:[アイク]|
ぐぅぅっ!~
おおおおおおおおおっ!▼~
敵は…倒す…!~
敵は…すべて…!▼~
:[アシュナード]|
ほう、取り残されていたのは~
あやつであったか。▼~
力を求め続けた英雄の果て…~
しかし、闘争に人生を捧げし魂の~
到達点のひとつでもある。▼~
ククク…ここで失うには惜しいな。~
この先、どれほどの屍の山を築くか~
見ものではないか。▼~
では…行くとするか。~
我を存分に楽しませてみせよ!▼~
***B [#mdde898f]
:[ユリア]|
敵ハ…モウイナイ…~
スベテ…殲滅……▼~
:[アイク]|
はぁっ…はぁっ…~
終わった…か。▼~
:[アシュナード]|
フフフ…ガウェインの息子よ。~
良い戦いだったぞ。▼~
:[アイク]|
アシュ…ナード…▼~
:[アシュナード]|
貴様の父は…力を畏れ~
メダリオンを拒んだ。▼~
我は…力を求め~
メダリオンを受け入れた。▼~
貴様はどちらだ?▼~
:[アイク]|
…俺は…▼~
:[アシュナード]|
すべての力を使い果たし~
敵を殺し尽くすまで戦え。▼~
そのときにわかるであろう。~
自分が到達した強さの意味をな。~
貴様はそのために、この世界に来たのだ。▼~
:[リオン]|
さて、狂王よ。~
目的と役目は果たしたが~
これで終わりではないだろう?▼~
:[アシュナード]|
敵の増援が間もなく~
到着するとのことだが…~
奴らの到着を待つまでもない。▼~
こちらから打って出て~
奴らの命刈り取ってくれるわ!▼~
***A [#iba70880]
:[アルフォンス]|
急ごう、みんな!~
態勢を立て直すのに~
ずいぶん時間がかかってしまった…▼~
:[アンナ]|
敵の増援が来る前に~
アシュナード王に合流できれば~
確保した退路で撤退を…▼~
:[シャロン]|
……!?~
あ、あれって…▼~
&br;''(暗転)''
:[アンナ]|
こ、これはいったい…!?~
倒れているのは全員トールの軍勢!?▼~
:[シャロン]|
お兄様、あそこに!▼~
:[アイク]|
はぁっ…はぁっ…~
まだだ…まだ…敵を…▼~
:[アルフォンス]|
アイク将軍!?~
こんなに深手を…~
なんて無茶な戦い方を…▼~
まさかこれだけの敵を~
アシュナード王たちだけで~
撃破したというのか…▼~
でも、この戦場の様子は~
まるで…▼~
:[アシュナード]|
虐殺…とても言いたいのか?~
今さらだな、アルフォンス王子。▼~
戦いがある限り、死は~
こうして積みあがっていくのだ。▼~
王子が平和とやらを求める限り~
それはより大きな力を呼び込み~
世界は血と鉄で満たされるであろう。▼~
:[アルフォンス]|
アシュナード王…▼~
:[アシュナード]|
力に抗することができるのは力のみ。~
正義や愛といった題目を掲げても~
力の前では役に立たぬ。▼~
我が欲するのは~
力ある者が善となる世界。▼~
強き者がすべてを統べ~
弱き者は従属する。▼~
それが…世界の正しきあり方よ。~
どのような異界にあろうとも~
その心理は歪むことはない!▼~
:[アルフォンス]|
僕は…力を持つ者、持たざる者が~
誰も傷つくことのない世界を目指して~
戦っています。▼~
それはただの理想かもしれません。~
でも、僕はその理想を~
諦めたくはないのです。▼~
:[アシュナード]|
どのような世界を目指すかは~
王子の勝手だ。▼~
しかし、その理想を~
叶えるためには力が必要なのだ。~
それをゆめゆめ忘れるな。▼~
:[アルフォンス]|
……▼~
:[アンナ]|
今回は、アシュナード王に~
助けられたわね…▼~
:[アルフォンス]|
はい。僕たちだけじゃ~
この窮地を切り抜けることは~
できなかったと思います。▼~
:[アンナ]|
彼らの力は絶大だわ。~
味方の私たちですら恐れを抱くほどに…▼~
だけど、アスク王国のためには~
彼らの力も使っていかなくては~
ならないのよ。▼~
:[アルフォンス]|
僕とエクラ…~
ヴァイス・ブレイブに~
彼らを御することができるのだろうか。▼~
いや、できるかではない…~
やらなければならないんだ。▼~
:[アンナ]|
そうね。手にした力をどう活かすかは~
私たち次第。彼らの力を~
間違った方向に向けてはいけないわ。▼~
:[アルフォンス]|
強き者が世界を統べ、弱き者が隷属する…~
アシュナード王はそれが世界の~
真理だと言っていた。▼~
でも僕は…僕たちは…~
誰もが平等に~
明日を迎えられる世界を作りたい。▼~
僕たちの手にあるのは~
そのための力であるはずなんだ。▼~
そのための力でなくては~
いけないんだ…▼~
**暴走の闘気 アイク [#kcd55865]
***C [#ud99ba2e]
:[アイク]|
ぐっ…おおお…~
おおおおおおおおおぉぉっ!▼~
:[ティアマト]|
アイク、やめなさい!~
正気に戻って…!▼~
くっ! きゃぁぁぁぁっ!▼~
:[ワユ]|
大将、なにやってんのさ!~
仲間に剣を向けるなんて!▼~
:[アイク]|
ぐぅぅっ、おおおお!~
敵を…!~
俺が倒す…敵を…!▼~
:[ミスト]|
お兄ちゃん…!~
どうしちゃったの…!?▼~
わたしたちが頑張ってきたのは~
仲間を守るためだよね?~
それが…こんな…こんなのって…!▼~
お兄ちゃんっ…!~
きゃぁぁぁぁーっ!▼~
&br;''(画面が白く光る)''
:[ミスト]|
……!▼~
はぁ、はぁっ…~
び、びっくりしちゃった…~
さっきのは…夢?▼~
うん、そうだよね。~
お兄ちゃんが仲間を傷つけるなんてこと~
絶対にするわけないよ…▼~
でも、なんだろう。~
この胸騒ぎ…▼~
***B [#b006ae98]
:[セネリオ]|
アイクが仲間たちを~
襲っている夢…ですか。▼~
:[ミスト]|
夢の中のお兄ちゃんは~
まるで自分を見失ったように~
剣を振り回して…▼~
お兄ちゃんが~
絶対にするわけないのに…~
どうしてあんな夢を見たんだろ…▼~
:[セネリオ]|
そのことは~
アイクに話しましたか?▼~
:[ミスト]|
ううん、話してないよ。~
気にはなったんだけど…▼~
お兄ちゃんはいつも通り~
朝ごはんをもりもり食べて~
特に変わったところはなかったし…▼~
:[セネリオ]|
人間が見る夢は記憶の整理…~
またはある種の予兆を孕んでいるとも~
言われています。▼~
たとえば、夢を見ることで~
未来を予見できる英雄もいるとか。▼~
:[ミスト]|
夢で未来を…予見?~
でも、わたしにそんな力はないよ?▼~
:[セネリオ]|
特別な力はなくても、~
夢を見ることができるかぎり…▼~
誰もが虫の知らせ…~
なにかの前触れのようなものを~
受け取れるのかもしれませんね…▼~
そして、ミストが見た夢は~
アイクがたどる可能性の~
ひとつなのかもしれません。▼~
:[ミスト]|
……!?~
夢で見たお兄ちゃんが~
現実になるかもしれないってこと?▼~
:[セネリオ]|
心配はありませんよ…~
アイクが自分を見失って~
力に溺れるようなことなどありません。▼~
アイクを一番近くで見てきたあなたなら~
そのことがわかるのではありませんか。▼~
:[ミスト]|
う、うん…そうだよね。▼~
:[セネリオ]|
……▼~
***A [#b247d026]
:[セネリオ]|
……▼~
手足に重さを感じられない…~
ここはいったい…▼~
:[アイク]|
ぐおおおおおおおおおっ!~
戦わせろ…~
俺を…戦わせろ!▼~
:[セネリオ]|
くっ! アイク!?~
僕がわからないのですか?▼~
:[アイク]|
敵は…どこだ…~
俺の…敵は…!~
おおおおおおおおぉぉっ!▼~
:[セネリオ]|
…なるほど、これではっきりしました。▼~
本物のアイクが仲間に~
剣を向けるはずはない。~
ここは…夢の中ですね。▼~
:[アイク]|
ぐぅぅっ!~
おおおぉぉぉっ!▼~
:[セネリオ]|
アイク、あなたが~
グレイル団長の仇に~
遅れをとって以来…▼~
力を求め続けていたのは~
わかっていました。▼~
…ですが、今のあなたは偽物です。~
夢の中の幻にすぎない…▼~
:[アイク]|
うおおおおおおおぉぉぉっ!▼~
:[セネリオ]|
アイクは強い人です。~
本物のあなたならば~
たとえ混沌の力に支配されてなお…▼~
その力に抗い、戦い、挑み続けるでしょう。~
すべてを自らの背負うべきものとして…▼~
***S [#h0da59fb]
:[ミスト]|
ね、お兄ちゃん…~
お兄ちゃんは怖い力に溺れて~
自分を見失ったりはしないよね?▼~
:[アイク(伝承)]|
この間の夢の話か…~
当たり前だ。心配するな。~
俺は、俺自身の努力で強くなる。▼~
得体の知れない力に~
頼るつもりは毛頭ない。▼~
そして、俺一人の力で足りない分は~
仲間たちが補ってくれると~
そう信じている。▼~
:[セネリオ]|
ええ、その通りです。~
そのために僕たちがいるのですから。▼~
:[ミスト]|
よかった、いつものお兄ちゃんだ!~
もう怖い夢なんてこりごりだよ。▼~
:[セネリオ]|
ええ。~
もし、僕やミストが夢で見たアイクが~
可能性のひとつだとしても…▼~
…決して現実にはさせません。▼~
&br;''(暗転)''
:[アイク(伝承)]|
力に溺れる…か。▼~
……▼~
俺は…力が欲しい。~
大切な者を守れる力が。▼~
親父…俺は強くなる。~
強くなって…いつか必ず…▼~
!?▼~
お前、は…▼~
:[アイク]|
…………▼~
**奪われた心 ユリア [#q736abb7]
***C [#v4d65425]
:[メイ]|
ユリア、ちょっといいかな?▼~
:[ユリア]|
……?▼~
:[セシリア]|
今日はあなたに~
お願いがあってきたのよ。▼~
:[エリーゼ]|
今度、近くの孤児院で劇をやるの!~
よかったら、ユリアさんも~
協力してくれないかなー?▼~
:[セシリア]|
劇の名前は「魔法少女の聖域」。~
私たちが魔法少女を演じて~
大活躍するお話よ。▼~
:[ユリア]|
魔法…少女…?▼~
:[メイ]|
実は魔法少女役を~
サーリャさんに頼んでいたんだけど…▼~
「舞台なんて嫌。私は物陰から出たくない」~
とか言って、協力してくれないの。▼~
:[エリーゼ]|
ユリアさんなら、その役柄に~
雰囲気もぴったりだなーと思って!~
ね? 協力してくれないかな。▼~
:[ユリア]|
興味ハ…ナイ…▼~
:[メイ]|
そう、それ! その雰囲気がいいの!~
うんうん、見込んだ通り!▼~
:[セシリア]|
ええ、いい感じね。~
どうかしらユリア…~
私たちに力を貸してくれない?▼~
:[エリーゼ]|
ね、お願い!~
ユリアさんの力が必要なの!~
みんなを喜ばせるためにも…▼~
:[メイ]|
みんなを助けると思ってー!~
ねっねっ?▼~
:[ユリア]|
近イ…顔ガ…近イ…▼~
……▼~
***B [#ue7a4e5a]
:[ユリア]|
ウウ…ッ…~
クゥ…ッ…▼~
&br;''(暗転)''
:[???]|
お前はここで死ぬのだ…!▼~
:[???]|
させません…!~
あなただけは…私が守ります…!▼~
生きて…ユリア…▼~
&br;''(暗転)''
:[ユリア]|
クッ! ウウッ…~
ア、アアア…ッ!▼~
ハァッ…ハァッ…~
イマノハ…夢…?▼~
頬ガ…濡レテイル…~
ドウシテ…▼~
……▼~
&br;''(暗転)''
:[セシリア]|
それではメンバーも揃ったことだし~
さっそく稽古をはじめましょうか。▼~
:[リリーナ]|
今回の劇は、日々を守る魔法少女が~
闇に囚われた少女たちと戦う物語です。▼~
:[ニノ]|
それも、ただの劇じゃないよ!~
歌うようにお芝居をする~
ミュージカルという劇なの。▼~
:[ユリア]|
ミュージ…カル…?▼~
:[ティルテュ]|
はじめは難しいと思うかもしれないけど~
音楽に合わせて身体を動かすだけで~
それっぽく見えるから大丈夫!▼~
:[メイ]|
習うより慣れろって言うし~
とにかくやってみよう!▼~
ユリアは闇に囚われた少女の~
気持ちになって、陽の当たる世界への~
恨みをぶつけるような感じで…!▼~
:[ユリア]|
……▼~
闇ヲ拒ム…愚カ者ドモヨ…~
ソノ身ニ…報イヲ受ケヨ…!▼~
:[エリーゼ]|
……! いい!~
それすっごくいい!~
役柄のイメージ通りだよ!▼~
:[リリーナ]|
少女の雰囲気だけじゃなく~
光の世界への憎しみが~
こちらにまで伝わってきますね。▼~
:[ニノ]|
ひょ、ひょっとしてユリアは~
お芝居の天才なの?~
これは負けてらんない…▼~
:[ユリア]|
……▼~
:[セシリア]|
この調子でどんどん稽古を進めましょう。~
ユリアは重要な役どころだから~
その調子で頼むわね。▼~
:[ユリア]|
……▼~
***A [#ucd669d5]
:[エリーゼ]|
本番まであと1日…~
なんだか緊張しちゃうね!▼~
:[ユリア]|
……▼~
:[エリーゼ]|
ユリアさんはセリフを覚えるのも早いし~
お芝居の才能があると思うよ!▼~
:[ユリア]|
……▼~
:[エリーゼ]|
みんな、ユリアさんの演技に影響されて~
以前より熱が入っているみたい。~
リリーナも迫真の演技だよ!▼~
:[リリーナ]|
「大切な仲間たちが、一人、また一人と~
倒されて…残るはもう私一人…!」▼~
「ですが、たとえ千の絶望があっても~
一の希望があれば、人は歩いていけるの!」▼~
:[ユリア]|
千ノ絶望…一ノ希望…▼~
&br;''(画面が白く光る)''
:[セリス]|
ユリア、~
心細いだろうけど、心配はいらないよ。~
ぼくがきみを守るから…▼~
&br;''(画面が白く光る)''
:[ユリア]|
…………▼~
…アナタハ…ダレ…ナノ?…▼~
…セカイニ…キボウナンテ…~
…アルハズガ…ナイノニ…▼~
:[エリーゼ]|
ユリアさん、どうしたの?~
顔色が悪いようだけど…~
少し休憩する?▼~
:[ユリア]|
…必要…ナイ…▼~
:[エリーゼ]|
ユリアさんは頑張り屋さんなんだね。▼~
よーし、あたしも頑張らなきゃ!~
絶対に劇を成功させて~
みんなに喜んでもらいたいしね!▼~
:[ユリア]|
ヨロコ…ブ…▼~
私ニハ…ワカラナイ…~
人ハイズレ…ミナ…~
闇ニ…沈ム…▼~
:[エリーゼ]|
ええっと…それって~
人はいつか死んじゃうから~
日々の喜びに意味はあるのかってこと?▼~
人として生まれた以上~
寿命があるのは仕方ないよ。▼~
だけど…一日でも多く~
楽しく笑って過ごせる日があるほうが~
素敵じゃない!▼~
:[ユリア]|
……▼~
:[エリーゼ]|
ユリアさんとこうして話している時間も~
楽しい時間の積み重ねなんだよ。▼~
その積み重ねがいつか~
大切な輝く希望となってくれるって~
あたしは思うよ。▼~
:[ユリア]|
輝ク…希望…▼~
……▼~
***S [#jf742097]
:[リリーナ]|
「私が…最後に残った魔法少女…~
そして私の命も…尽きようとしている…」▼~
「ですがまだ…望みはあるの。~
あなたこそが…最後の希望なのです」▼~
:[ユリア]|
「私ガ…最後ノ…希望?」▼~
:[リリーナ]|
「ええ。深い闇を知る者こそ~
光の大切さを本当の意味で理解できる…」▼~
「さあ、目覚めて…誰も立ち入れぬ深き闇…~
魔法少女の聖域に生きる魂よ。~
あなたが…世界の希望となるの…!」▼~
&br;''(暗転)''
:[ティルテュ]|
みんな、お疲れさま!~
お芝居大成功だったね!▼~
:[ニノ]|
いいお話だったね!▼~
:[メイ]|
子どもたちも楽しんでくれたみたい!~
お稽古を頑張った甲斐があったな。▼~
:[エリーゼ]|
ユリアさんも見たでしょ?~
みんなの幸せそうな顔。~
笑顔で拍手してくれていたよね。▼~
子どもたちの笑顔を見ると~
こっちまで心が温かくなるでしょ?▼~
:[ユリア]|
…ワカラ…ナイ…▼~
……▼~
&br;''(暗転)''
:[ユリア(伝承)]|
ありがとうございます、セシリア様。~
とてもいい劇でした。▼~
:[セシリア]|
みんなが子どもたちのために~
頑張ってくれたおかげです。~
もちろん、ユリアも。▼~
:[ユリア(伝承)]|
これが心を取り戻すきっかけになると~
いいのですが…▼~
無理に闇を引き剥がそうとすれば~
心は壊れてしまいます。▼~
最終的には…私が…~
いえ、あの子自身が自らの心の強さで~
乗り越えるべき試練なのでしょう。▼~
:[セシリア]|
きっと大丈夫です。~
あの子の中に残っている希望は~
まだ潰えていないと思います。▼~
彼女が光を取り戻すきっかけを…~
背中を押してあげることができれば~
いつか心は蘇るのではないでしょうか。▼~
現にあなたは、こうして光を取り戻し…~
新しい希望となったのですから。▼~
:[ユリア(伝承)]|
闇に囚われた私が~
この世界に現れたのは~
きっと導きによるものなのでしょう。▼~
私は祈りを捧げます。~
長い闇を抜け、~
光を宿せることを信じて…▼~
**蘇りし魔王 リオン [#pf44dcda]
***C [#ld9ba110]
:[リオン(闇)]|
……▼~
:[リオン]|
混じるよ…その身体の端々から。~
ぬぐいきれない…闇の力を。▼~
:[リオン(闇)]|
ふっ…やはり来たか。~
哀れな皇子よ。▼~
今の我が身は、~
貴様がいずれ辿る未来…~
なれの果てといったところか。▼~
:[リオン]|
僕は…闇の力を~
拒めなかったんだね。▼~
そこに…僕の中にいるんだろう?~
魔王フォデス。▼~
:[リオン(闇)]|
フフ…いかにも。~
貴様の魂はすでに~
我が食らい尽くした。▼~
:[リオン]|
……。~
…君はなぜここに?▼~
:[リオン(闇)]|
知れたこと。~
すべての世界を~
暗黒へと沈めるのだ。▼~
貴様が聖石の力を~
利用しようと企んだおかげで~
成し得た望みだがな。▼~
:[リオン]|
僕は…僕は私利私欲のために~
聖石を利用しようなんて思っていない。▼~
民たちのため…~
みんなのために…▼~
:[リオン(闇)]|
ククク…なんと言い繕おうと~
貴様もいずれ~
禁忌を犯すことに変わりはない。▼~
世界が暗黒に沈むさまを~
指をくわえて見ているがいい。▼~
:[リオン]|
……▼~
***B [#t5820bdd]
:[リオン]|
…答えてくれ、魔王フォデス。~
どうして君は~
エクラに協力を?▼~
:[リオン(闇)]|
我があやつに手を貸すのは~
召喚の約定があるがゆえ…▼~
だが、それだけではない。~
戦いを重ねれば~
この身体は我にさらに馴染む。▼~
そのためにこの地、この戦を~
利用しているだけのこと。▼~
求めるは~
人の滅び…世の滅び…▼~
:[リオン]|
……▼~
:[リオン(闇)]|
異界の皇子よ。~
貴様が生を受けた世界と我がいた世界は~
完全に同一ではなかろう…▼~
しかしいずれ、貴様の世界でも~
貴様は同じ運命を辿るであろう。~
未来はすでに決まっているのだ。▼~
:[リオン]|
……▼~
:[リオン(闇)]|
ククク…そう悲観することもない。~
貴様はすべてを手に入れることが~
できるのだぞ。▼~
富も名声も…~
マギ・ヴァル全土も…~
そしてエイリークもな。▼~
:[リオン]|
違う…~
僕は…▼~
:[リオン(闇)]|
フフフ…~
どうあがこうが、すべては無駄だ。~
力なき哀れな皇子よ…▼~
***A [#dda1b176]
:[リオン(闇)]|
……▼~
リオ…ン…~
もう一人…の…僕…▼~
:[リオン]|
……!▼~
君は…~
もしかして…~
僕の意識…なのかい?▼~
:[リオン(闇)]|
ああ…~
僕は…闇に抗えず~
フォデスに…飲まれた…▼~
いや…違う。~
僕が…僕の邪心が~
魔王を取り込んだのか…▼~
わからない…もう~
僕は…どちらなのか…▼~
:[リオン]|
……▼~
:[リオン(闇)]|
僕は善良な人々の命を~
たくさん犠牲にした…▼~
昔の僕が持ってた心は~
もう死んでしまった…▼~
でも、君はまだ…戻れるんだ。~
だから、どうか、君は…~
くっ…ぅぅ…▼~
:[リオン]|
…リオン…▼~
…すまない。~
でも、君の願いはかなえられない。~
なぜなら、僕は…▼~
***S [#q78e73b9]
:[リオン]|
魔王フォデス…~
今まで君と話をして…~
君が何者かよくわかったよ。▼~
だから…僕から君に~
伝えておくことがある。▼~
:[リオン(闇)]|
ほう、なんだ?~
申してみよ、~
哀れな皇子よ。▼~
:[リオン]|
僕に従え。▼~
僕の指図なしに人を傷つけるな。~
エクラと~
僕に服従を誓うんだ。▼~
さもなければ、~
君を滅ぼす。▼~
:[リオン(闇)]|
クク…ククク…~
気でも違ったか?▼~
貴様ごとき矮小な存在が~
大層な口を…!▼~
!?▼~
:[リオン]|
…………▼~
:[リオン(闇)]|
貴様…▼~
まさか…~
貴様は…▼~
:[リオン]|
君も、リオンも…~
ずっと勘違いをしていたんだ。▼~
僕は、君のように~
なる前の僕じゃない。▼~
魔王の力を得て、~
数々の罪を犯し、~
エイリークやエフラムと対峙した…▼~
その先の未来の、僕だ。▼~
:[リオン(闇)]|
!▼~
:[リオン]|
僕は討たれ、力を失った…~
今の君のような強さはない…▼~
でも、僕は君だ。~
この身を犠牲にすれば、~
君を滅ぼすことくらいはできる…▼~
そう思わないかい?▼~
:[リオン(闇)]|
貴様…▼~
:[リオン]|
君に伝えておくよ。~
僕にも、君にも~
望みの未来など訪れはしない…▼~
せめてこの世界で~
エクラのために~
敵を葬るがいい。▼~
わかったね?~
哀れな…僕自身よ。▼~
**その血に眠る獣 カムイ [#e7e7030f]
***C [#rd79edbe]
:[カムイ]|
あ、エクラ…~
今日も来てくれて嬉しいよ。▼~
こんなに~
いっぱいの食べ物まで…~
君にはいつも感謝してもしきれないよ。▼~
うん、体調は大丈夫。~
この森…最初は不気味だったけど、~
暮らしてみると意外と良い所だね。▼~
ここにいると、気持ちが落ち着くんだ。~
きっと、竜脈のような~
不思議な力が眠っているのかも…▼~
不自由はしてないよ。~
僕は昔から、引き籠って~
暮らすことには慣れてるからね。▼~
…それに、~
ここにいれば大切な人を~
傷つけずにすむ…▼~
…でも、君には申し訳なく思うよ。~
せっかく君が召喚してくれたのに、~
何の役にも立てなくて…▼~
…そろそろ日が暮れるね。~
森の入り口まで送ろう。▼~
***B [#eed716e6]
:[カムイ]|
はぁ、今日は寒いな…~
こんな時、~
暖かいベッドがあったら…▼~
エクラの前では~
強がってみせたけど…▼~
森で一人きりで暮らすのが~
こんなに大変だったなんて…▼~
…当たり前か。以前の僕が~
何不自由なく暮らせたのは、~
みんなが傍にいてくれたから…▼~
…!▼~
女の子の…悲鳴…?▼~
&br;''(暗転)''
:[カムイ]|
…怪我はない?~
このあたりは獣が多い。~
近づかない方がいいよ。▼~
:[アクア]|
…あ…ありがと。~
助けてくれて…▼~
:[カムイ]|
君は…~
アクア…?▼~
:[アクア]|
…私のこと、知ってるの?▼~
:[カムイ]|
あ、ごめん…~
実は、君によく似た人を~
知ってるんだ。▼~
:[アクア]|
そう…▼~
あなたは…~
ここで何をしてるの?▼~
:[カムイ]|
え?~
えっと…それは難しい質問だね。~
何もしてないわけじゃないんだけど…▼~
:[アクア]|
一人ぼっちでここにいるの?▼~
:[カムイ]|
…うん、まあね。▼~
:[アクア]|
そう…▼~
それなら、~
私も一緒にいるわ…▼~
:[カムイ]|
え?~
いや、駄目だよ。危ないよ。~
この森には危険が…▼~
:[アクア]|
一人ぼっちは寂しい…そうでしょ?~
私…よく知ってるもの。▼~
二人でいれば…~
あなたも私も、~
一人ぼっちじゃないわ。▼~
:[カムイ]|
こ、困ったな…▼~
***A [#x72766fb]
:[カムイ]|
…獣の衝動は…~
今もぼくの中を渦巻いている…~
だから、僕は一人でいた方がいいんだ。▼~
…でないと、~
僕はまた大切な人たちを~
傷つけてしまう…▼~
獣の衝動に我を失って…~
アクアを…~
彼女を殺そうとした時のように…▼~
:[アクア]|
……▼~
:[カムイ]|
…………▼~
『殺してもいい…~
だから、戻ってきて…』~
あの時、彼女はそう言ったよ。▼~
自分を殺そうとした相手に…▼~
:[アクア]|
そう…▼~
あの人がそう言ったなら、~
気にすることないのに。▼~
:[カムイ]|
え…?▼~
:[アクア]|
私、あなたが話してくれた~
アクアのこと…知ってるわ。~
前に会ったことがあるの。▼~
人の心の中に~
ずかずか入ってくるような人…~
でも、うそつきじゃないわ。▼~
あの人がそういったのなら…~
それがあの人の気持ち。▼~
自分はどうなってもいいから…~
あなたにもどってきてほしかったの。▼~
:[カムイ]|
…………▼~
あっ、大変だ。~
いつの間にか~
日が暮れそうになってる…▼~
さあ、お話はおしまいだよ。~
もうお家にお帰り。~
僕が送っていくから…▼~
:[アクア]|
あなたは一人ぼっちで…~
寂しくないの…?▼~
:[カムイ]|
大丈夫だよ。~
僕はもう立派な大人だからね、~
大人は一人きりでも寂しくなんて…▼~
:[アクア]|
…………▼~
:[カムイ]|
…ごめん。▼~
寂しいよ。~
みんなやきょうだいたちと…~
永遠に離れ離れになるのは寂しい。▼~
でも、こうしていないと僕は…▼~
:[アクア]|
あなたが~
寂しいと思ってるなら…▼~
あなたの大切な人だって、~
あなたがいなくて寂しい…▼~
寂しくて…~
悲しいって…~
きっと思ってるわ…▼~
:[カムイ]|
…………▼~
***S [#r22b44eb]
:[カムイ]|
やあ、エクラ。▼~
あ、ごめん。驚かせたかな?~
いつもと違う場所から~
急に出てきたから…▼~
うん…あの森を出てみたんだ。~
不安がないわけじゃないけど…▼~
いつまでも君に~
頼りっぱなしじゃいけないしね。▼~
僕は…大切な人を~
傷つけるのが怖かった。▼~
傷つけるくらいなら、~
自分が消えてしまった方が…~
そう思っていた。▼~
でも、そうすることで…~
僕の大切な人たちを…もっと~
傷つけてしまっていたのかもしれない…▼~
だから僕は、選んだんだ。~
君と…みんなと共にある道を。▼~
大丈夫だよ。~
僕は甘いってよく言われるけれど、~
一つだけ約束できることがあるんだ。▼~
自分で選んだこの道は…~
必ず最後まで歩き通す。▼~
獣の衝動を抑え、自分を保つ戦いが、~
どれほど辛く苦しくても…~
僕は絶対に折れたりしない。▼~
だから、エクラ…~
どうか見守っていて欲しい。~
これからの、僕の歩みを…▼~
*コメント [#m61c6aa0]
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