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章別会話/神竜の血脈
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*神竜の血脈 [#b68906jz]
#contents
**神竜の血脈 [#ntu96hqz]
***オープニング [#dtj6e8md]
:[ガトー]|
ここにいたか、メディウスよ。▼~
:[メディウス]|
ガトーか…何用だ?▼~
:[ガトー]|
ナーガ様からお話がある。~
そなたを探していたのだ。▼~
ふむ…ラーマン神殿を~
見ていたのか。▼~
:[メディウス]|
……▼~
:[ガトー]|
理性を失い、暴れ狂う地竜たちを~
ドルーアの地中深く封じられたのは~
神竜王の強大な力があってこそ。▼~
:[メディウス]|
この神殿に~
【五聖玉の盾】が祀られている限り~
封じられし地竜たちは二度と目覚めまい。▼~
:[ガトー]|
先の地竜たちとの戦い…~
地竜族であるそなたには~
辛い選択を強いてしまったな。▼~
:[メディウス]|
私は人の姿に身をやつした。~
地竜族で…私だけがな。▼~
しかし、裏切り者と蔑まれようと~
同胞の眠りを守り続けよう。~
それが、最後の地竜としての務めだ…▼~
:(暗転)|
:[ナーガ]|
二人とも、~
よく来てくれました。▼~
:[ガトー]|
あらたまって我らをお呼びになるとは~
どのようなお話でしょうか?▼~
:[ナーガ]|
はじまりがあれば、終わりがある。~
竜族は永き時を生きる存在ですが~
私たちとて例外ではありません。▼~
私の命の灯が消えぬうちに~
あなたたちに~
伝えねばならぬことがあります。▼~
:[メディウス]|
これからはじまる人の時代。~
生き残った竜族は人を見守り導く…~
その話ではないのか?▼~
:[ナーガ]|
話は、あの子のこと…~
我が娘、チキについてです。▼~
あの子の持つ力は~
あまりにも強大です。▼~
私が知る限り、神竜族においても~
あれほど強大な力をもって~
生まれた者はいないはず。▼~
:[メディウス]|
…力の片鱗は私も感じる。~
あの小さな身体に~
底知れぬ力が宿っている…▼~
:[ナーガ]|
理性により律せられた力は~
世界を繫栄に導きます。しかし…▼~
無秩序な力は…~
混沌と破滅を産み落とします。▼~
:[ガトー]|
道を誤れば~
世界を滅することにもなる、と…▼~
:[ナーガ]|
チキはまだ幼い。~
悪意ある者に利用されぬよう~
成長を見守らねばなりません。▼~
しかし、私に残された時間は~
あとわずか…▼~
あなたたち二人に~
世界の行く末だけではなく~
あの子のことも託したいのです。▼~
***C [#xnte8kmw]
:[チェイニー]|
ガトーとメディウスに~
チキのことを頼んだんだってね。▼~
:[ナーガ]|
チェイニー…~
あなたにもお願いしたかったのですが…▼~
気の赴くままに居場所を変える~
あなたを見つけるのは、砂漠の中から~
針を見つけるようなものですから。▼~
:[チェイニー]|
まあね。さっきの話は~
ガトーから聞いたんだけど…。▼~
こーんな感じで眉間にシワを寄せて~
悩んでる様子だったよ。▼~
ガトーは真面目だからなあ。~
ナーガに話を聞く前からチキのこと~
気にしてたみたいだぜ。▼~
:[ナーガ]|
無理もありません。~
あの子が持つ力は~
見過ごせるものではありませんから。▼~
:[チェイニー]|
たしかにチキの力はすごいけどさ…~
その力がどう使われるかまでは~
ちょっと心配しすぎじゃない?▼~
:[ナーガ]|
もし、チキが~
悪しき心を持った者に利用されれば…~
人を滅ぼす未来さえあり得ます。▼~
:[チェイニー]|
ふーん、まあそういうこともあるか…?~
未来がどうなるかわかればいいんだけど…~
なんて、あはは!▼~
:[ナーガ]|
……▼~
:[チェイニー]|
えっ? なにその顔?~
もしかして未来も…わかるの?▼~
:[ナーガ]|
はっきりとしたことは言えないのですが~
私にはあるのです。~
未来の記憶の…断片が。▼~
:[チェイニー]|
ええっ!?▼~
:[ナーガ]|
チキを取り巻く多くの人々…~
時代を超えて歩いていくチキの姿。~
そして、幾多の戦乱の炎。▼~
:[ナーガ]|
それが記憶として~
ナーガにあるって…?▼~
:(暗転)|
:[チェイニー]|
…ってことがあってさ。~
不思議だよな、未来の記憶があるって。▼~
予知とはまた違うらしいけど~
考えてもぜんぜんわからないや。▼~
:[ガトー]|
未来の記憶か、ふむ…。~
問題はナーガ様はどこで~
その記憶を得たのか。▼~
もしくは、その記憶を得るための~
手段がいずこかにあるのか…。~
実に興味深い。▼~
:[チェイニー]|
でしょ?~
ガトーならそう言うと思ったよ。▼~
:[ガトー]|
神竜王に宿る未来の記憶の正体…~
なんとしてでも解明せねばならん。~
しばし時間をもらうぞ、チェイニー。▼~
***B [#rtyi648k]
:[ナーガ]|
私が持つ未来の記憶の断片…~
その正体を突き止めたそうですね。▼~
:[ガトー]|
はい。受け止め方次第では~
未来に大きく影響を及ぼしましょう。▼~
:[チェイニー]|
さっすがガトー。~
もう解明しちゃったんだ。▼~
:[メディウス]|
世界の行く末にも~
影響を及ぼす未来の記憶とは~
いったいなんなのだ?▼~
:[チキ]|
みんながそろうなんて、~
とってもめずらしいね!~
ねえねえっ、なにしてあそぶ!?▼~
:[チェイニー]|
わわっ、チキ! そんなにしがみつくな!~
これから大事な話をするんだからさ。~
ちゃんと聞かないとだめだぞ。▼~
:[チキ]|
ええーっ? せっかく~
にぎやかでたのしいのに…。▼~
:[ナーガ]|
チキ…あなたにも関係のある~
大切な話なのです。▼~
:[チキ]|
わかった。おはなしして。▼~
:[ガトー]|
うむ。~
未来の知識を得るためには~
時を超えねばならない。▼~
意識であれ肉体であれ~
時を超えて未来に向かう手段は~
そう容易くはない。▼~
:[チェイニー]|
さすがの神竜族も~
時を自在に操るのは難しいもんなあ。▼~
:[ガトー]|
しかし、未来の記憶を得るための~
手段はほかにもある。▼~
未来に生きる者との交流…~
さすれば我らは~
未来を知ることができるのだ。▼~
:[メディウス]|
それが…可能だと?▼~
:[ガトー]|
この大陸とは違う異界…~
そこは、あらゆる地とあらゆる時を超え、~
英雄が集うという。▼~
:[チェイニー]|
場所だけでなく時間を超えるって…~
それって未来に生きる者にも~
会えるってこと? すごいな!▼~
その場所には~
俺たちも行けるものなのかい?▼~
:[ガトー]|
異界より~
英雄たちを呼ぶ~
召喚師なる存在…▼~
その者の呼びかけに応えれば~
我らもその地に向かうことができよう。▼~
:[チェイニー]|
そいつは面白そうじゃないか!~
さっそく俺たちのことを伝えて~
召喚してもらおうよ!▼~
:[チキ]|
わーい! おでかけだね!~
チキもおでかけしたーいっ!▼~
:[メディウス]|
私は反対だ。~
あまりにも得体が知れぬ…~
その異界も召喚師とやらもだ。▼~
:[ナーガ]|
メディウスの心配はもっともです。~
ですが…それによって~
新たな可能性も生まれるかもしれません。▼~
:[メディウス]|
異界の地で~
よりよき未来を~
見通せる可能性がある…▼~
ならば、おもむく価値も~
あるということか。▼~
:[チェイニー]|
そうそう! ここで人間たちの~
小競り合いを眺めてるより~
そっちのほうがよっぽど楽しいって!▼~
:[ナーガ]|
彼の地にて竜族の行く末を~
そして、この子の未来を見出しましょう。▼~
:[チキ]|
やったー!~
みんなでおでかけだねっ!▼~
***A [#bve56ujw]
:[シャロン]|
エクラさん!~
今回はどんな英雄さんを~
召喚されるのですか?▼~
ああっ、やっぱりいいです!~
前もって聞いちゃうと~
楽しみが減っちゃいますからね!▼~
:[アンナ]|
もうシャロンったら。~
今からすぐ会えるじゃないの。▼~
:[シャロン]|
それはわかっていますけど~
やっぱり気になっちゃうんですよ!~
ああー、緊張してきました!▼~
:[アルフォンス]|
ははっ、シャロンらしいよ。▼~
たしかに、新しい出会いに~
心が躍る気持ちはわかる。▼~
光が集まりはじめた…~
そろそろだね。▼~
:(白く光る)|
:[シャロン]|
ドキドキしますね!~
どんな英雄さんたちが~
いらっしゃるんでしょうか…。▼~
あっ! 見えました!~
新しい英雄さんたちです!▼~
:[チキ]|
わーいっ!~
チキがいちばんのりだよーっ!▼~
:[チェイニー]|
あっ! 待てってばチキ!~
さすがに少しは警戒しろよな!▼~
:[アンナ]|
ちょっと、なになに!?~
元気いっぱいの英雄が来たわね…!▼~
:[メディウス]|
踏みしめる大地の感触。~
見上げた先に広がる大空…。▼~
:[ガトー]|
なるほど。我らの世界と~
そう違わぬようだな。▼~
:[アルフォンス]|
ようこそアスク王国へ。~
僕はアスク王国の王子、~
アルフォンスといいます。▼~
この国はかつてない危機に~
見舞われております。▼~
偉大なる異界の英雄たちよ。~
その力…僕たちに~
お貸し願えないでしょうか。▼~
:[ナーガ]|
もちろんです。私たちはそのために~
この地に呼ばれたのでしょう。▼~
アルフォンス王子、そして召喚師よ。~
私たちのこの地に導いていただき~
うれしく思います。▼~
私は…神竜王ナーガ。▼~
:[シャロン]|
アカネイア大陸を見守り続けられた~
神竜族の王、ナーガ様ですね?▼~
王女のシャロンです!~
ナーガ様のご威光は~
このアスク王国にも届いてますよ!▼~
:[ガトー]|
ひとつ尋ねたい。~
この地に、我らのほかにも~
我らの世界の者はいるか?▼~
:[シャロン]|
はい、もちろんです!~
たくさんいらっしゃいますよ!▼~
:[チキ]|
わああーっ、たっくさんだって!~
すっごい、すっごい!▼~
:[ナーガ]|
この気配…アスク王国には、~
私たち以外にも竜族がいるのですね。▼~
:[メディウス]|
我々とは異なる時代から~
来ているのか?▼~
:[チキ]|
ねえねえ!~
チキ、みんなとあそべるかな!?~
おともだち、できるかな!?▼~
:[ナーガ]|
ええ。きっとチキにも~
おともだちができるはずです。▼~
あなたを…正しい道へと~
導いてくれる者にも~
出会えるでしょう。▼~
:[チキ]|
やったあ!~
うふふっ…うれしいな!~
うれしいなっ!▼~
:[チェイニー]|
ガトー、よかったじゃん。~
どうやらこの選択は~
間違ってなかったらしい。▼~
:[ガトー]|
結論を出すのはまだ早い。~
この世界について~
もっと見識を深める必要もある。▼~
:[ナーガ]|
ですがガトー、私は確信しています。~
未来の記憶が囁いているのです…▼~
アスク王国での出会いは~
私たち竜族に…▼~
チキにきっと…~
よき未来をもたらすことでしょう。▼~
**神竜王の使徒 ガトー [#xj57mwa7]
***C [#cg68kssm]
:[ガトー]|
ふう…。~
ようやく一息つけそうだな。~
この地に集う英雄たちは実に優秀だ。▼~
貪欲に知識を学び取ろうとする~
勤勉な姿勢は見上げたもの。~
だがしかし…ううむ。▼~
:[リシテア]|
あっ!
見つけましたよ、ガトー様。~
こんなところにいらしたんですね。▼~
:[ガトー]|
リシテアか。~
よく私の居場所がわかったな。▼~
:[リシテア]|
すごく探しましたよ。気がついたら~
お姿が見えないので驚きました。▼~
勝手にお帰りになられては困ります。~
まだまだ、お伺いしたいことは~
山ほどあるのですから!▼~
:[ガトー]|
う、うむ…。~
しかし、そなたの疑問には~
もう十分に答えたのではないか?▼~
:[リシテア]|
なにをおっしゃられます。~
悠久の時を過ごされたガトー様は~
まさに知識の宝庫。▼~
ひとつの答えを賜れば~
そこから十の疑問が浮かびます。▼~
おかげで聞きたいことは~
増えていく一方なのです!▼~
:[ガトー]|
ふむ、そうか…。~
しかし、一度に詰め込みすぎても~
実にならぬのではないか?▼~
:[リシテア]|
なにを悠長なことを…~
時間などいくらあっても足りません!~
さあ早く、お話の続きを!▼~
:[セテス]|
落ち着け、リシテア。~
ガトー殿が困惑されている。▼~
:[リシテア]|
えっ?~
あっ、セテス様!▼~
:[セテス]|
そう急いては理解も進まない。~
少し時間を置いてみてはどうかな。▼~
せっかく教示いただいた知識。~
自分で解釈し、精査することで~
見えるものもあるだろう。▼~
:[リシテア]|
そ、そうかもしれませんね…。~
すみませんでした、ガトー様。▼~
:[ガトー]|
学ぼうという姿勢を示す者に~
私は門を閉ざしたりはしない。~
日をあらためて、また来るとよい。▼~
***B [#fyk70rmd]
:[ガトー]|
いや、助かった。~
あの子には朝から~
質問攻めにあっていてな。▼~
:[セテス]|
なんと…。~
うちの生徒がご迷惑をお掛けしました。▼~
:[ガトー]|
気になされるな。~
おぼろげながらも理解しておるよ。~
焦る理由があるのであろう。▼~
そなたこそ、ただの人ではないようだ。~
並外れた気配を感じるが…~
いったい何者なのだ?▼~
:[セテス]|
私も貴方と同じく~
竜に化身する力を失った~
人ならざる者…。▼~
永き時を生きてきましたが~
現在はセイロス教の大司教補佐として~
人に道を示す立場にあります。▼~
:(暗転)|
:[ガトー]|
なるほどな。~
それがフォドラという地の成り立ちか。▼~
そなたも長き時間をかけて~
人に寄り添い、導いてきたのだな?▼~
:[セテス]|
時代に応じて変化し進化していく…。~
人は本当に興味深い存在。▼~
彼らを間近で見守り続けていますが~
まだまだ底が知れません。▼~
:[ガトー]|
ふむ。私たちは~
人に知識を授ける立場ではあるものの~
彼らから学ぶことも多い。▼~
:[セテス]|
学ぶといえば…~
ガトー殿に紹介したい英雄がおります。▼~
人の身でありながら~
私たちと同様に~
永き時を生き抜いた者。▼~
そして、人々に教えを授け続け~
【大賢者】と称えられております。▼~
:[ガトー]|
人理の枠を超え~
教えを授け続ける【大賢者】か。~
ぜひ一度、会ってみたいものだ。▼~
***A [#myuok6ez]
:[ガトー]|
【大賢者】アトスは城住まいではなく~
この森の奥で庵を結んでおるのか。▼~
:[セテス]|
アスク王国でも~
新しく見出した謎に向き合い~
真理を解き明かそうとしているのでしょう。▼~
そして、こんな森にいれば~
英雄たちの質問攻めにあうことも~
少ないでしょう。▼~
:[ガトー]|
そうかもしれんな。▼~
:(暗転)|
:[アトス]|
竜の姿を捨て、人に寄り添い~
アカネイア大陸の伝説となった~
偉大なる叡智、ガトー。▼~
まさかお目通りが叶うとは…~
長生きはするものだ。▼~
:[ガトー]|
こちらこそエレブ大陸に~
その名を響かせた【大賢者】と~
言葉を交わせるとは。▼~
:[セテス]|
アトス殿はこの世の~
あらゆる謎を解き明かし~
人間を超えた存在となられた御仁。▼~
永き時を生き~
積み重ねられたその知識は~
まさに形なき至宝です。▼~
:[アトス]|
ふむ、宝…か。~
だからこそどう活かすか~
どう使うかに熟慮が必要だ。▼~
わしにとっての知識とは~
世の理を解き明かすためのもの。▼~
しかし、日々を生きる民にとっては~
生活を豊かにする一助となり~
温かな食卓をもたらしてくれる。▼~
どちらのほうがより宝を活かせるか。~
答えは明白だ。▼~
:[セテス]|
それがアトス殿が人々に~
教えを授ける理由ですか?▼~
:[アトス]|
知識を独占するなどもってのほか。~
広め、必要とされる場で活かしてこそ~
知識は輝くものだ。▼~
:[ガトー]|
人に知識を与えて導き~
共存していく…。▼~
私がアカネイア大陸で~
目指すべき未来も~
そうあるべきかもしれぬ。▼~
:[アトス]|
叶うものであれば~
これからも多くの者たちに~
知識を授け続けたいが…。▼~
:[ガトー]|
命あるもの、いつかは終わりを迎える。~
その理から何人たりとも~
逃れることはできぬ、か。▼~
:[アトス]|
ほどなくして知識を追い求めた~
わしの旅は終わるであろう。▼~
だからこそ、ひとつでも多くの~
知識を若き世代に伝えたい。▼~
わしがアスク王国に召喚された意味は~
そこにあると考えておるよ。▼~
:[ガトー]|
ふむ…。~
まさに【大賢者】の名に~
ふさわしい生き様。▼~
私は忘れぬぞ。~
異界で出会った~
類稀なる英明の光を。▼~
***S [#w546yhqn]
:[エルレーン]|
おおっ、いらっしゃったぞ。~
間違いない、たしかにガトー様だ!▼~
:[マリク]|
ガトー様、アスク王国では~
はじめまして…ですね。▼~
ぼくはマリク。~
こちらはエルレーンと申します。▼~
恐れ入りますが、少しお時間を~
いただけないでしょうか…?▼~
:[ガトー]|
それは構わぬが…~
そなたらも魔道を修めているようだな?▼~
:[マリク]|
はい、その通りです。▼~
未熟ではありますが~
エルレーンとともに日々~
魔道の研鑽を積んでおります。▼~
:[ガトー]|
そうか。切磋琢磨できる友は~
自分を育てるために有意義な存在。~
今後も大切にするとよいぞ。▼~
:[エルレーン]|
マリクとは…~
道を違えたこともありましたが~
今は同じ道を進んでおります。▼~
:[マリク]|
人がよりよき方向に進めるように~
魔道の力を活かしたい…。▼~
そのために、ぼくたちは~
ガトー様の教えを学んでいるのです。▼~
:[ガトー]|
なに? 私の教えを…。▼~
:[エルレーン]|
我々が学んでいるのは魔道都市カダインの~
ガトー様が築かれたカダイン学院。▼~
多くの魔道士が~
そこで学び、己を高め~
知識と向き合っています。▼~
:[ガトー]|
そうか。~
私はいずれ魔道の学院を築き~
そこで人に教えを授けるのだな?▼~
:[エルレーン]|
ガトー様の教えは~
人々に救いを与えております。~
そのお礼を申し上げたく。▼~
:[マリク]|
ぼくたちより、ずっと前の時代から~
ガトー様の教えは人々を~
導いてくださっているのです!▼~
:[ガトー]|
人と竜は能力も違えば~
生きる時間もあまりにも違う。▼~
それでも、知識は時を超え~
どこまでも生き続けていく。▼~
私が得た知識が~
今、私の前にいる若者に~
受け継がれているように、な。▼~
:[マリク]|
ぼくたちが得た知識は~
また次の世代に受け継がれ~
いつまでも輝きを放つでしょう。▼~
:[ガトー]|
竜に比べると~
人の一生は短いかもしれぬ。~
だが、培われていく知識は永遠。▼~
人が知識を正しく積み上げ~
夜を照らせる光となるよう~
私も尽力していこう。▼~
人に寄り添い、知識を授け続けた~
異界の賢人たちにならってな。▼~
**最後の神竜王 ナーガ [#bbktm69s]
***C [#y90oksen]
:[ナーガ]|
アスク王国の特務機関…~
ヴァイス・ブレイヴの隊長~
アンナ、と言いましたね。▼~
不思議…ですね。~
はじめて会ったはずなのに~
ずっと前からあなたを知っていたみたい…▼~
:[アンナ]|
私の一族は、さまざまな異界に~
存在すると聞きました。▼~
ナーガ様もアカネイア大陸にいる~
一族に出会われているのかも?▼~
:[ナーガ]|
そうかも…しれませんね。~
過去に出会ったのか~
未来に出会うのかはわかりませんが…▼~
そう、話は変わりますが~
あなたに聞きたいことがあります。▼~
:[アンナ]|
ほかならぬ神竜王の~
頼みでしたらなんなりと。▼~
:[ナーガ]|
かつて私は、アカネイア大陸に~
一振りの剣を残しました。▼~
私の牙を削って作ったその剣は~
名をファルシオンといいます。▼~
:[アンナ]|
ファルシオン…~
強大な竜をも制す伝説の神剣。▼~
武器を扱う商人の間で~
その名を知らぬ者はいません。▼~
:[ナーガ]|
ヴァイス・ブレイヴには~
ファルシオンを携えた~
英雄がいると聞きました。▼~
私は知りたいのです。~
自分の死後、ファルシオンが~
どのような運命を辿ったのかを…。▼~
:[アンナ]|
なるほど…~
では会いに行きましょう。▼~
ヴァイス・ブレイヴにいる~
ファルシオンを継いだ英雄たちに!▼~
***B [#be6jwme4]
:[マルス]|
はじめまして、ナーガ様。~
アリティアの王子、マルスと申します。▼~
人を救っていただいた~
伝説の神竜王に~
お会いできてとても光栄です。▼~
:[ナーガ]|
はじめまして、マルス。~
ああ…あなたが携えているのは~
紛れもなくファルシオン…▼~
:[アンナ]|
マルス王子…~
あなたの持つファルシオンについて~
話を聞かせてもらえるかしら?▼~
:[マルス]|
はい、ナーガ様がお隠れになったあと~
ファルシオンはラーマン神殿で~
大切に保管されていたそうです。▼~
ですが、やがて時が流れ~
ラーマン神殿は荒らされてしまった。▼~
やがて、人が竜族を~
迫害しはじめたことで…▼~
竜と人の間に~
戦いが起きてしまった…~
ぼくはそう聞いています。▼~
:[ナーガ]|
…………▼~
:[マルス]|
圧倒的な力を持つ竜族の前に~
人はなすすべなく敗れていきました…▼~
そんな中、人を哀れんだガトー様は~
アンリという若者に~
ファルシオンを託したのです。▼~
ファルシオンの力を借りて~
再び地竜を封印したアンリこそ、~
ぼくたちアリティア王国の祖です。▼~
:[ナーガ]|
竜と人が戦った…~
私が後を託したメディウスは…▼~
:[マルス]|
……▼~
:[ナーガ]|
私が人と竜の共存を願ったばかりに~
彼につらい思いをさせたようですね…~
そしてマルス…あなたにも…▼~
:[アンナ]|
ナーガ様、マルス王子の話は~
あくまでも可能性のひとつ。▼~
ナーガ様がいらした世界が~
マルス王子のお話しした歴史と~
同じ未来をたどるとは限りません。▼~
:[マルス]|
ぼくのいた世界では~
人間と竜族は争い、~
互いに血を流しました…▼~
でも、ぼくは人間と竜族はわかり合い~
共存できると考えています。▼~
:[ナーガ]|
ええ、その考えは私も変わりません。▼~
:[マルス]|
ぼくはファルシオンを預かる身として~
ナーガ様が望んだ争いのない世界を~
作っていきたいと思います。▼~
建国の祖、アンリから代々~
受け継がれたこの剣に誓って。▼~
:[ナーガ]|
マルス王子…。~
その誓いが実を結ぶよう~
私も祈りましょう。▼~
***A [#bbry6mwa]
:[アンナ]|
…という話が~
ここに来る前にあったわけ。▼~
:[クロム]|
なるほど…。~
それで俺に~
そのあとの話を聞きにきたと。▼~
俺でよければお話ししよう。~
我がイーリス聖王国と~
ファルシオンにまつわる伝承を。▼~
:[ナーガ]|
ええ、お願いできますか。▼~
:[クロム]|
俺は姉さんほど歴史に詳しくないので~
詳細は覚えていないが…。▼~
伝承によれば~
英雄王の時代から約千年後…▼~
ギムレーと呼ばれる邪竜が~
人々を絶望に陥れた…▼~
だが、英雄王の血を引く者が~
ファルシオンを振るい、~
苦難の末、ギムレーを討った。▼~
ギムレーを倒した英雄こそ~
イーリス聖王国の初代聖王…~
つまり、俺の先祖というわけだ。▼~
:[ナーガ]|
クロム、あなたのファルシオンを~
近くで見せてもらってもよいですか?▼~
:[クロム]|
ああ、もちろん。▼~
:[アンナ]|
ふーん…。よく見ると~
握り手や鍔はマルス王子が持つ~
ファルシオンとは違うのね。▼~
:[ナーガ]|
ですが、刀身は…~
たしかに私の牙です。▼~
:[クロム]|
神竜王の牙から作られた刀身は~
数千年たっても刃こぼれひとつしなかった。▼~
しかし、刀身以外は時とともに傷み~
その都度、補修されていったらしい。▼~
俺もこの剣に込められた~
神竜王の意志を継ぎ~
平和のために戦いたいと…▼~
:[ウード]|
失礼!!~
話は聞かせてもらいましたよ!▼~
:[アンナ]|
だ、誰かと思えばウードじゃない。~
なにか急用でも?▼~
:[ウード]|
かつて世界に希望を残した~
光輝なる神竜王、ナーガよ!~
絶望の昏き闇より生まれし宿命の戦士…~
このウードが言上奉りたい!▼~
:[ナーガ]|
絶望…闇…宿命…?~
こちらの方はいったい…▼~
:[クロム]|
あー…、俺の甥にあたるウードだ。~
彼もまたイーリス聖王国~
王家の血を引く者なんだが…▼~
よくわからんがあなたに~
言いたいことがあるらしい。▼~
:[ウード]|
説明が雑! まあともかくですね…~
俺の話を聞いてください!▼~
ファルシオンは長い歴史の中で~
刀身以外を幾度となく取り換え~
姿を変えてきました。▼~
そこでですね、大変恐れ多いことながら~
思い切って、剣の名も時代に合わせて~
変えてみる…というのはいかがでしょうか?▼~
:[ナーガ]|
名を…変える?▼~
:[ウード]|
その威容にふさわしい荘厳なる名…~
たとえば【牙竜剣ナーガブレード】とか!▼~
:[ナーガ]|
……。▼~
:[アンナ]|
ちょっと! ナーガ様が困ってるじゃない!~
どうすんのよ、この空気!?▼~
:[ウード]|
や、やっぱりだめですか…~
【牙竜剣ナーガブレード】…~
かなり尖っててイケてるのに…▼~
***S [#rnyiu57s]
:[ナーガ]|
アンナ…感謝します。▼~
おかげで私が遺したファルシオンが~
未来へ受け継がれていったことが~
わかりました。▼~
:[アンナ]|
それはよかった!~
案内した甲斐がありました。▼~
:[ナーガ]|
ですが、悲しくもあります…▼~
ファルシオンが必要とされる…~
それは、人と竜の戦いが~
続いているということ…▼~
:[アンナ]|
たしかに…そうですね。~
武器なんて、使われないのが~
一番良いに決まってますから。▼~
:[ナーガ]|
ファルシオンが無用となる、~
人と竜が共存できる平和な時代は、~
いつかくるでしょうか…▼~
:[アンナ]|
それは…▼~
:[チキ(覚醒)]|
…来るわ、絶対に。▼~
:[ナーガ]|
あなたは…!?~
その瞳と髪の色…もしかして…。▼~
:[チキ(覚醒)]|
私はその日が来るまで~
人間を見守っていくつもりよ。▼~
:[ナーガ]|
…チキ…。~
ああ、チキなのね…。▼~
:[チキ(覚醒)]|
私を愛してくれた人たちや~
あなたが私に託した想いに応えるために…。▼~
命が続く限り、私は人に寄り添い~
ともに歩んでいくわ。▼~
:[ナーガ]|
ありがとう…~
あなたには私たちが遺した希望が~
しっかりと生きているのですね。▼~
このアスク王国の地で~
未来の可能性を知れたこと…~
私はそれがなにより、うれしいのです。▼~
**神竜族、最後の子 チキ [#zyh6w5mw]
***C [#dgm58tr6]
:[チキ]|
うふふっ…ここは~
おともだちがいっぱいいて~
たのしいなー!▼~
きょうはなにしてあそぼっかな。~
あっ! だけど…~
きをつけなくっちゃ。▼~
きのうはおしろのかべを~
こわしちゃったからね。~
しっぱいしっぱい!▼~
:[ミルラ]|
チキ、ここにいたんですね。▼~
:[ンン]|
探しましたよ。~
ちょっと目を離すと~
すぐにいなくなってしまうんですから。▼~
:[チキ]|
わあっ、ミルラとンンだーっ!~
きょうはなにしてあそぶ?▼~
:[ミルラ]|
いきなり遊びのお話ですか?~
そうではなくて…▼~
今日は城下町に行こうと思って~
お誘いに来たんです。▼~
:[ンン]|
チキは人の世界を知る必要があるのです。~
なので、社会勉強をするですよ。▼~
:[チキ]|
じょうかまち?~
しゃかいべんきょう?▼~
:[ミルラ]|
はい。~
チキ、お勉強は嫌ですか?~
少し町を見て回るだけですから…。▼~
:[チキ]|
わーいっ! じょうかまちで~
しゃかいべんきょーっ!~
よくわかんないけど、たのしそう!▼~
:[ミルラ]|
意外と喜んでますね…▼~
:[ンン]|
お気に召したのなら、なによりなのです。~
さっそく出発するですよ!▼~
:[チキ]|
やったー!~
おでかけ、おでかけーっ!▼~
***B [#bry8wujw]
:[チキ]|
わあーっ、すごいすごい!~
ひとがいっぱいいるよ!?▼~
:[ミルラ]|
ふふっ…。チキは~
町ははじめてなんですね?▼~
:[チキ]|
ねえねえ、あれなに!?~
おいしそうな、においがしてる!▼~
:[ンン]|
露店にはおいしい食べ物が~
たくさん並んでいるのです。▼~
:[チキ]|
あれ、ぜんぶたべてもいいの?▼~
:[ミルラ]|
か、勝手に食べちゃダメですよ。~
お金というものを払わないと…。▼~
:[チキ]|
おかね?~
そんなのもってないよ?~
たべちゃダメなの?▼~
えっ!?~
おばあちゃん、これくれるの?~
あまいにおいがするおかしだ!▼~
:[ンン]|
よかったですね、チキ。▼~
アスク王国のために頑張っている~
ヴァイス・ブレイヴに~
お礼がしたいそうです。▼~
これはお金を払わずに~
受け取ってもいいのですよ。▼~
:[チキ]|
わーい、ありがとーっ!~
はむっ、もぐっ!~
あまくてふかふかでおいしー!▼~
:[ンン]|
よかったのです。~
それでチキ、町に来た感想は…。▼~
:[チキ]|
なになに?~
このくだものもたべてもいいの?~
やったあっ!▼~
もぐっ…うん!~
ぷるぷるでおいしー!▼~
:[ンン]|
食べることに夢中で~
話を聞いていないのです。▼~
:[ミルラ]|
なんだかいろんな人から~
食べ物をもらってますね…。▼~
:[ンン]|
ふふ、あんなに喜んでくれるなら~
きっとおすそ分けのひとつも~
してみたくなるのですよ。▼~
:(白く光る)|
:[チキ]|
えっ? なに?~
いま、さけびごえが~
きこえたような…。▼~
ひったくりってなんだろ?~
たべもののなまえかな?▼~
:[ミルラ]|
大変です…!~
ひったくりは人の物を~
勝手に取る悪い人です!▼~
***A [#yo07rmz3]
:[チキ]|
ひとのものをかってにとったら~
とられたひとは…~
とってもかなしいよね?▼~
:[ンン]|
そのとおりなのです。~
悲しまない人はいないのです。▼~
:[チキ]|
なんでそんなわるいことをするの?~
それににげちゃったら~
あやまることもできないのに!▼~
わるいひと…~
はやくつかまえなくっちゃ!▼~
:[ミルラ]|
あっ! 待って、チキ!~
追いかけていっちゃいました!▼~
:[ンン]|
私たちも~
あとを追いかけるですよ!▼~
:(暗転)|
:[チキ]|
まてーっ! ダメだよー!~
ひとのものをかってにとるのは~
いけないんだよ!▼~
:[ンン]|
チキこそ待つのですよ!▼~
:[ミルラ]|
人が多くて~
ひったくりを見失いそう…!▼~
:[チキ]|
ひったくりのひと、~
あしがはやくて~
ぜんぜんおいつけないよーっ!▼~
:[ンン]|
あのひったくり、わざと~
人混みに紛れようとしてる…。~
きっと常習犯なのですよ!▼~
:[チキ]|
いつもひったくりを~
やってるってこと?▼~
そんなのダメ!~
ぜったいにつかまえなくっちゃ!▼~
:[ミルラ]|
でも、私たちの足では~
追いつくのは難しいかも…。▼~
:[チキ]|
チキたちのあし…?~
そっか! もっとおおきければ~
ひったくりにおいつけそう!▼~
だったら、りゅうに~
へんしんしちゃえばいいんだ!▼~
:(白く光る)|
:[ミルラ]|
ええっ!?~
チキ、こんな町の中で~
竜になっちゃダメです…!▼~
:[チキ]|
ううー! がおー!▼~
***S [#gjm67mze]
:[ンン]|
チキー、ダメなのですー!~
人間の姿に戻るのですよー!▼~
:[ミルラ]|
町の中ではむやみに~
変身しちゃいけません…!▼~
:[チキ]|
あっ、そうだった!~
きのうもおしろのかべをこわして~
おこられちゃったんだ!▼~
:(暗転)|
:[ンン]|
危なかったです…~
なんとかチキを~
元の姿に戻せたのです。▼~
:[ミルラ]|
チキが大暴れする前に~
なんとかなってよかった…。~
チキ、落ち着きましたか?▼~
:[チキ]|
う、うん…だいじょうぶ…。▼~
あのね…りゅうになれば~
ひったくりをすぐに~
つかまえられるとおもったの。▼~
:[ンン]|
チキ、気持ちはわかるのですが~
人がたくさんいる場所で~
竜になるのは危ないことなのです。▼~
竜に驚いて怪我をしてしまう人も~
いるかもしれないのですよ?▼~
:[チキ]|
ごめんなさい…。~
チキ、めいわくかけちゃった…。▼~
:[ミルラ]|
チキ…~
そう落ち込むことはありませんよ。~
あれを見てください。▼~
:[チキ]|
わ、わわっ!? まちのひとが…~
チキをほめてくれてるの?▼~
あーっ! ひったくりのひと~
つかまってるー! なんで?▼~
:[ンン]|
チキの変身に驚いて~
転んでしまったようですね。~
そこを町の人たちが捕まえたのです。▼~
:[チキ]|
そ、そうだったんだ…。~
でもよかった!~
わるいひとがつかまって!▼~
:[ンン]|
後先考えずに変身するのは~
好ましくありませんが…~
今回はいい結果になったのです。▼~
:[ミルラ]|
チキのお手柄ですね。▼~
:[チキ]|
えへへ…うれしいな!~
みんながうれしいと~
チキもうれしくなっちゃう!▼~
:[ミルラ]|
それでどうでしょう。~
人がたくさん暮らす世界には~
馴染めそう…ですか?▼~
:[チキ]|
にんげんはいいひとも~
わるいひともいるんだね?▼~
:[ンン]|
残念ながら、すべての人が~
善良というわけではないのです。▼~
:[チキ]|
だけど、チキにおかしとか~
くだものをくれたひとたちは~
とってもニコニコしてたんだよ!▼~
チキはみんなのえがおがすき!~
だから、もーっとみんながわらえるよう~
がんばろうっておもっちゃった!▼~
:[ンン]|
笑顔のために頑張る、ですか。~
それはとっても素敵な理由なのです。▼~
:[ミルラ]|
チキが頑張るというのなら~
私たちも応援します。▼~
:[チキ]|
このせかいでもっといーっぱい~
ともだちがふえるといいな!▼~
そしてみんなで~
いーっぱいわらうの!▼~
**地竜族の生き残り メディウス [#betui7ek]
***C [#t790emzg]
:[メディウス]|
アスク王国に来てしばらく経つが~
なんとも奇妙な世界だ。▼~
人も竜もそれ以外の種族も力を合わせ~
平和のために戦っているとは…。▼~
神竜王ナーガが目指す世界は~
このような場所なのかもしれんな。▼~
しかし、人の身になったとはいえ~
人であふれる騒々しい場所には~
いまだに慣れぬものだ…▼~
む!?▼~
この威圧感…~
森の奥から感じる気配…~
これは竜のものか?▼~
それも、~
神竜族に比肩する強大な力。~
いったい何者だ?▼~
:(暗転)|
:[メディウス]|
気配を感じたのは~
この辺りのはずだが…▼~
むう! これは…▼~
:[ハイドラ]|
…何者だ?~
貴様…人では…ないな?▼~
その身体に宿す…強大な力…~
貴様も竜か…?▼~
:[メディウス]|
私は地竜族のメディウス。~
まさか、このような場所で~
同族に会えるとは思わなかったぞ。▼~
:[ハイドラ]|
メディウスと言ったか…~
命が惜しければ~
この場から消え失せろ…。▼~
:[メディウス]|
むうっ…~
この竜は…もしや…▼~
***B [#we567okq]
:[メディウス]|
…正気を…理性を失っているのか?▼~
:[ハイドラ]|
…聞こえなかったのか?~
今の我は機嫌が悪い。~
早く…立ち去れ…。▼~
それともこの場で…~
八つ裂きにされたいか?▼~
:[メディウス]|
異界の竜よ。~
なぜそのように荒ぶっておるのだ?▼~
:[ハイドラ]|
今、我に渦巻くは…人への怒り。~
全てを破壊し尽くさんとする衝動よ!▼~
忌々しい召喚師の枷…~
その枷さえ外せれば…~
我はアスク王国の人どもを…。▼~
いや、アスク王国に繋がる~
全ての異界の人どもをことごとく~
根絶やしにしてやるものを!▼~
:[メディウス]|
…なぜ、そこまで人を憎む?▼~
:[ハイドラ]|
我が名は神祖竜ハイドラ…~
知恵を司る竜…▼~
かつては人に寄り添い、人を導き~
我が築いた透魔王国で~
ともに繁栄のときを過ごしていた…。▼~
だが、長き時間を経て我から少しずつ~
知恵と理性が失われていった…。▼~
その隙間を埋めるように~
広がったのは…獣の…衝動…▼~
:[メディウス]|
…年月を経た竜が理性を失う…~
…同じだ…私たちと…▼~
:[ハイドラ]|
それでも我は獣の衝動に抗い、~
人を愛し続けた!~
人と共に…歩もうとしたのだ!▼~
だが、人どもは違った!~
我を恐れ、刃を向けた!~
それまでの恩をすべて忘れてな!▼~
:[メディウス]|
…………▼~
:[ハイドラ]|
人はいくら情をかけても…~
平気で裏切る愚かで狡猾な種族…▼~
滅ぼすより…ほかはない!~
かように…愚かな…存在は…~
滅ぼす! 殺しつくしてやるっ!▼~
:[メディウス]|
なんという苛烈な怒り。~
それほどまでに人が憎いのか…▼~
***A [#nt7k56na]
:[ハイドラ]|
人は…愚かだ!~
根絶やしに…するしかない!▼~
メディウスとやら…~
貴様はそうは思わぬのか!▼~
:[メディウス]|
…………▼~
:[ハイドラ]|
貴様も…竜族ならば…~
わかるであろう。▼~
人の狡猾さ…身勝手さ…~
そして欲深さを!▼~
人に…世界は過ぎたるもの。~
滅ぼすより…ほかはない!▼~
:[メディウス]|
…いいや、私はそうは思わぬ。▼~
:[ハイドラ]|
なにっ!?▼~
:[メディウス]|
私たちの世界の竜族を束ねる~
神竜王ナーガは、~
人間との共存を望んだ。▼~
:[ハイドラ]|
共存…だと?~
バカな! 寝言を…!▼~
:[メディウス]|
たしかに人は竜族に比べれば力も劣り、~
愚かな者もいる。▼~
共存は困難な道のりだが~
ナーガはそれでもなお~
人と共に歩む道を選んだのだ。▼~
:[ハイドラ]|
無駄な…ことを!▼~
:[メディウス]|
私はナーガの理想に応える覚悟を決めた。~
竜と人が共存できる世界の礎となるため、~
この身を捧げると…▼~
:[ハイドラ]|
寝言を…言うな!~
許せぬ、許せぬ許せぬ…!~
竜でありながら…人の肩を持つか!▼~
:[メディウス]|
!~
まさか召喚師の枷を破り~
害をなそうというのか!▼~
:[リリス]|
メディウス様、こちらへ!▼~
:[メディウス]|
貴様は?~
いや、話はあとにしよう。~
まずはこの場を離れるべきだな。▼~
***S [#e57jn4wa]
:[リリス]|
はぁ、はぁ…。~
ここまで逃げれば大丈夫でしょう。~
お怪我はありませんか?▼~
:[メディウス]|
貴様は何者だ?~
その身にまとう力からすると~
私と同じ竜族のようだが…。▼~
:[リリス]|
リリスと申します。▼~
私もメディウス様と同じように~
人と竜が共存できる世界を作りたい。~
そう、思っているのです。▼~
決して夢物語ではありません。~
アスク王国に来てみて~
その理想は実現できると感じています。▼~
:[メディウス]|
ふむ。よい目をしているな。~
その決意が揺るぎなきものであると~
私にも伝わってくる。▼~
たしかにハイドラが言うとおり~
人は欲深く、愚かな一面もある。~
竜族に比べれば、一人一人の力も弱い。▼~
だが、弱いからこそ~
身を寄せ合い、力を合わせ~
団結することを知っている。▼~
ナーガはそこに~
人の可能性を見出したのであろう。▼~
:[リリス]|
寄り添い、互いを思いやること。~
それは人が持つ一番の輝き…。▼~
:[メディウス]|
人はこれからも数を増やし~
文明を発展させていくことだろう。▼~
だが、人が欲に溺れることなく~
他者を尊重し、手を携えることを~
忘れなければ…。▼~
竜と人は互いを対等に~
認め合える日がいずれやってこよう。▼~
その日が来るまで…~
私はナーガとの約束を~
守り続けようと思う。▼~
:[リリス]|
はい!~
私にもお手伝いできることがあれば~
遠慮なくお申し付けください。▼~
:[メディウス]|
幸いなことに竜族の寿命は長い。~
生きていればナーガが思い描いた景色を~
この目で見ることも夢ではあるまい…。▼~
ナーガの理想を叶えるため~
私もこの身をもって~
困難に立ち向かおうぞ。▼~
*コメント [#comment]
#comment
終了行:
[[章別会話]]
*神竜の血脈 [#b68906jz]
#contents
**神竜の血脈 [#ntu96hqz]
***オープニング [#dtj6e8md]
:[ガトー]|
ここにいたか、メディウスよ。▼~
:[メディウス]|
ガトーか…何用だ?▼~
:[ガトー]|
ナーガ様からお話がある。~
そなたを探していたのだ。▼~
ふむ…ラーマン神殿を~
見ていたのか。▼~
:[メディウス]|
……▼~
:[ガトー]|
理性を失い、暴れ狂う地竜たちを~
ドルーアの地中深く封じられたのは~
神竜王の強大な力があってこそ。▼~
:[メディウス]|
この神殿に~
【五聖玉の盾】が祀られている限り~
封じられし地竜たちは二度と目覚めまい。▼~
:[ガトー]|
先の地竜たちとの戦い…~
地竜族であるそなたには~
辛い選択を強いてしまったな。▼~
:[メディウス]|
私は人の姿に身をやつした。~
地竜族で…私だけがな。▼~
しかし、裏切り者と蔑まれようと~
同胞の眠りを守り続けよう。~
それが、最後の地竜としての務めだ…▼~
:(暗転)|
:[ナーガ]|
二人とも、~
よく来てくれました。▼~
:[ガトー]|
あらたまって我らをお呼びになるとは~
どのようなお話でしょうか?▼~
:[ナーガ]|
はじまりがあれば、終わりがある。~
竜族は永き時を生きる存在ですが~
私たちとて例外ではありません。▼~
私の命の灯が消えぬうちに~
あなたたちに~
伝えねばならぬことがあります。▼~
:[メディウス]|
これからはじまる人の時代。~
生き残った竜族は人を見守り導く…~
その話ではないのか?▼~
:[ナーガ]|
話は、あの子のこと…~
我が娘、チキについてです。▼~
あの子の持つ力は~
あまりにも強大です。▼~
私が知る限り、神竜族においても~
あれほど強大な力をもって~
生まれた者はいないはず。▼~
:[メディウス]|
…力の片鱗は私も感じる。~
あの小さな身体に~
底知れぬ力が宿っている…▼~
:[ナーガ]|
理性により律せられた力は~
世界を繫栄に導きます。しかし…▼~
無秩序な力は…~
混沌と破滅を産み落とします。▼~
:[ガトー]|
道を誤れば~
世界を滅することにもなる、と…▼~
:[ナーガ]|
チキはまだ幼い。~
悪意ある者に利用されぬよう~
成長を見守らねばなりません。▼~
しかし、私に残された時間は~
あとわずか…▼~
あなたたち二人に~
世界の行く末だけではなく~
あの子のことも託したいのです。▼~
***C [#xnte8kmw]
:[チェイニー]|
ガトーとメディウスに~
チキのことを頼んだんだってね。▼~
:[ナーガ]|
チェイニー…~
あなたにもお願いしたかったのですが…▼~
気の赴くままに居場所を変える~
あなたを見つけるのは、砂漠の中から~
針を見つけるようなものですから。▼~
:[チェイニー]|
まあね。さっきの話は~
ガトーから聞いたんだけど…。▼~
こーんな感じで眉間にシワを寄せて~
悩んでる様子だったよ。▼~
ガトーは真面目だからなあ。~
ナーガに話を聞く前からチキのこと~
気にしてたみたいだぜ。▼~
:[ナーガ]|
無理もありません。~
あの子が持つ力は~
見過ごせるものではありませんから。▼~
:[チェイニー]|
たしかにチキの力はすごいけどさ…~
その力がどう使われるかまでは~
ちょっと心配しすぎじゃない?▼~
:[ナーガ]|
もし、チキが~
悪しき心を持った者に利用されれば…~
人を滅ぼす未来さえあり得ます。▼~
:[チェイニー]|
ふーん、まあそういうこともあるか…?~
未来がどうなるかわかればいいんだけど…~
なんて、あはは!▼~
:[ナーガ]|
……▼~
:[チェイニー]|
えっ? なにその顔?~
もしかして未来も…わかるの?▼~
:[ナーガ]|
はっきりとしたことは言えないのですが~
私にはあるのです。~
未来の記憶の…断片が。▼~
:[チェイニー]|
ええっ!?▼~
:[ナーガ]|
チキを取り巻く多くの人々…~
時代を超えて歩いていくチキの姿。~
そして、幾多の戦乱の炎。▼~
:[ナーガ]|
それが記憶として~
ナーガにあるって…?▼~
:(暗転)|
:[チェイニー]|
…ってことがあってさ。~
不思議だよな、未来の記憶があるって。▼~
予知とはまた違うらしいけど~
考えてもぜんぜんわからないや。▼~
:[ガトー]|
未来の記憶か、ふむ…。~
問題はナーガ様はどこで~
その記憶を得たのか。▼~
もしくは、その記憶を得るための~
手段がいずこかにあるのか…。~
実に興味深い。▼~
:[チェイニー]|
でしょ?~
ガトーならそう言うと思ったよ。▼~
:[ガトー]|
神竜王に宿る未来の記憶の正体…~
なんとしてでも解明せねばならん。~
しばし時間をもらうぞ、チェイニー。▼~
***B [#rtyi648k]
:[ナーガ]|
私が持つ未来の記憶の断片…~
その正体を突き止めたそうですね。▼~
:[ガトー]|
はい。受け止め方次第では~
未来に大きく影響を及ぼしましょう。▼~
:[チェイニー]|
さっすがガトー。~
もう解明しちゃったんだ。▼~
:[メディウス]|
世界の行く末にも~
影響を及ぼす未来の記憶とは~
いったいなんなのだ?▼~
:[チキ]|
みんながそろうなんて、~
とってもめずらしいね!~
ねえねえっ、なにしてあそぶ!?▼~
:[チェイニー]|
わわっ、チキ! そんなにしがみつくな!~
これから大事な話をするんだからさ。~
ちゃんと聞かないとだめだぞ。▼~
:[チキ]|
ええーっ? せっかく~
にぎやかでたのしいのに…。▼~
:[ナーガ]|
チキ…あなたにも関係のある~
大切な話なのです。▼~
:[チキ]|
わかった。おはなしして。▼~
:[ガトー]|
うむ。~
未来の知識を得るためには~
時を超えねばならない。▼~
意識であれ肉体であれ~
時を超えて未来に向かう手段は~
そう容易くはない。▼~
:[チェイニー]|
さすがの神竜族も~
時を自在に操るのは難しいもんなあ。▼~
:[ガトー]|
しかし、未来の記憶を得るための~
手段はほかにもある。▼~
未来に生きる者との交流…~
さすれば我らは~
未来を知ることができるのだ。▼~
:[メディウス]|
それが…可能だと?▼~
:[ガトー]|
この大陸とは違う異界…~
そこは、あらゆる地とあらゆる時を超え、~
英雄が集うという。▼~
:[チェイニー]|
場所だけでなく時間を超えるって…~
それって未来に生きる者にも~
会えるってこと? すごいな!▼~
その場所には~
俺たちも行けるものなのかい?▼~
:[ガトー]|
異界より~
英雄たちを呼ぶ~
召喚師なる存在…▼~
その者の呼びかけに応えれば~
我らもその地に向かうことができよう。▼~
:[チェイニー]|
そいつは面白そうじゃないか!~
さっそく俺たちのことを伝えて~
召喚してもらおうよ!▼~
:[チキ]|
わーい! おでかけだね!~
チキもおでかけしたーいっ!▼~
:[メディウス]|
私は反対だ。~
あまりにも得体が知れぬ…~
その異界も召喚師とやらもだ。▼~
:[ナーガ]|
メディウスの心配はもっともです。~
ですが…それによって~
新たな可能性も生まれるかもしれません。▼~
:[メディウス]|
異界の地で~
よりよき未来を~
見通せる可能性がある…▼~
ならば、おもむく価値も~
あるということか。▼~
:[チェイニー]|
そうそう! ここで人間たちの~
小競り合いを眺めてるより~
そっちのほうがよっぽど楽しいって!▼~
:[ナーガ]|
彼の地にて竜族の行く末を~
そして、この子の未来を見出しましょう。▼~
:[チキ]|
やったー!~
みんなでおでかけだねっ!▼~
***A [#bve56ujw]
:[シャロン]|
エクラさん!~
今回はどんな英雄さんを~
召喚されるのですか?▼~
ああっ、やっぱりいいです!~
前もって聞いちゃうと~
楽しみが減っちゃいますからね!▼~
:[アンナ]|
もうシャロンったら。~
今からすぐ会えるじゃないの。▼~
:[シャロン]|
それはわかっていますけど~
やっぱり気になっちゃうんですよ!~
ああー、緊張してきました!▼~
:[アルフォンス]|
ははっ、シャロンらしいよ。▼~
たしかに、新しい出会いに~
心が躍る気持ちはわかる。▼~
光が集まりはじめた…~
そろそろだね。▼~
:(白く光る)|
:[シャロン]|
ドキドキしますね!~
どんな英雄さんたちが~
いらっしゃるんでしょうか…。▼~
あっ! 見えました!~
新しい英雄さんたちです!▼~
:[チキ]|
わーいっ!~
チキがいちばんのりだよーっ!▼~
:[チェイニー]|
あっ! 待てってばチキ!~
さすがに少しは警戒しろよな!▼~
:[アンナ]|
ちょっと、なになに!?~
元気いっぱいの英雄が来たわね…!▼~
:[メディウス]|
踏みしめる大地の感触。~
見上げた先に広がる大空…。▼~
:[ガトー]|
なるほど。我らの世界と~
そう違わぬようだな。▼~
:[アルフォンス]|
ようこそアスク王国へ。~
僕はアスク王国の王子、~
アルフォンスといいます。▼~
この国はかつてない危機に~
見舞われております。▼~
偉大なる異界の英雄たちよ。~
その力…僕たちに~
お貸し願えないでしょうか。▼~
:[ナーガ]|
もちろんです。私たちはそのために~
この地に呼ばれたのでしょう。▼~
アルフォンス王子、そして召喚師よ。~
私たちのこの地に導いていただき~
うれしく思います。▼~
私は…神竜王ナーガ。▼~
:[シャロン]|
アカネイア大陸を見守り続けられた~
神竜族の王、ナーガ様ですね?▼~
王女のシャロンです!~
ナーガ様のご威光は~
このアスク王国にも届いてますよ!▼~
:[ガトー]|
ひとつ尋ねたい。~
この地に、我らのほかにも~
我らの世界の者はいるか?▼~
:[シャロン]|
はい、もちろんです!~
たくさんいらっしゃいますよ!▼~
:[チキ]|
わああーっ、たっくさんだって!~
すっごい、すっごい!▼~
:[ナーガ]|
この気配…アスク王国には、~
私たち以外にも竜族がいるのですね。▼~
:[メディウス]|
我々とは異なる時代から~
来ているのか?▼~
:[チキ]|
ねえねえ!~
チキ、みんなとあそべるかな!?~
おともだち、できるかな!?▼~
:[ナーガ]|
ええ。きっとチキにも~
おともだちができるはずです。▼~
あなたを…正しい道へと~
導いてくれる者にも~
出会えるでしょう。▼~
:[チキ]|
やったあ!~
うふふっ…うれしいな!~
うれしいなっ!▼~
:[チェイニー]|
ガトー、よかったじゃん。~
どうやらこの選択は~
間違ってなかったらしい。▼~
:[ガトー]|
結論を出すのはまだ早い。~
この世界について~
もっと見識を深める必要もある。▼~
:[ナーガ]|
ですがガトー、私は確信しています。~
未来の記憶が囁いているのです…▼~
アスク王国での出会いは~
私たち竜族に…▼~
チキにきっと…~
よき未来をもたらすことでしょう。▼~
**神竜王の使徒 ガトー [#xj57mwa7]
***C [#cg68kssm]
:[ガトー]|
ふう…。~
ようやく一息つけそうだな。~
この地に集う英雄たちは実に優秀だ。▼~
貪欲に知識を学び取ろうとする~
勤勉な姿勢は見上げたもの。~
だがしかし…ううむ。▼~
:[リシテア]|
あっ!
見つけましたよ、ガトー様。~
こんなところにいらしたんですね。▼~
:[ガトー]|
リシテアか。~
よく私の居場所がわかったな。▼~
:[リシテア]|
すごく探しましたよ。気がついたら~
お姿が見えないので驚きました。▼~
勝手にお帰りになられては困ります。~
まだまだ、お伺いしたいことは~
山ほどあるのですから!▼~
:[ガトー]|
う、うむ…。~
しかし、そなたの疑問には~
もう十分に答えたのではないか?▼~
:[リシテア]|
なにをおっしゃられます。~
悠久の時を過ごされたガトー様は~
まさに知識の宝庫。▼~
ひとつの答えを賜れば~
そこから十の疑問が浮かびます。▼~
おかげで聞きたいことは~
増えていく一方なのです!▼~
:[ガトー]|
ふむ、そうか…。~
しかし、一度に詰め込みすぎても~
実にならぬのではないか?▼~
:[リシテア]|
なにを悠長なことを…~
時間などいくらあっても足りません!~
さあ早く、お話の続きを!▼~
:[セテス]|
落ち着け、リシテア。~
ガトー殿が困惑されている。▼~
:[リシテア]|
えっ?~
あっ、セテス様!▼~
:[セテス]|
そう急いては理解も進まない。~
少し時間を置いてみてはどうかな。▼~
せっかく教示いただいた知識。~
自分で解釈し、精査することで~
見えるものもあるだろう。▼~
:[リシテア]|
そ、そうかもしれませんね…。~
すみませんでした、ガトー様。▼~
:[ガトー]|
学ぼうという姿勢を示す者に~
私は門を閉ざしたりはしない。~
日をあらためて、また来るとよい。▼~
***B [#fyk70rmd]
:[ガトー]|
いや、助かった。~
あの子には朝から~
質問攻めにあっていてな。▼~
:[セテス]|
なんと…。~
うちの生徒がご迷惑をお掛けしました。▼~
:[ガトー]|
気になされるな。~
おぼろげながらも理解しておるよ。~
焦る理由があるのであろう。▼~
そなたこそ、ただの人ではないようだ。~
並外れた気配を感じるが…~
いったい何者なのだ?▼~
:[セテス]|
私も貴方と同じく~
竜に化身する力を失った~
人ならざる者…。▼~
永き時を生きてきましたが~
現在はセイロス教の大司教補佐として~
人に道を示す立場にあります。▼~
:(暗転)|
:[ガトー]|
なるほどな。~
それがフォドラという地の成り立ちか。▼~
そなたも長き時間をかけて~
人に寄り添い、導いてきたのだな?▼~
:[セテス]|
時代に応じて変化し進化していく…。~
人は本当に興味深い存在。▼~
彼らを間近で見守り続けていますが~
まだまだ底が知れません。▼~
:[ガトー]|
ふむ。私たちは~
人に知識を授ける立場ではあるものの~
彼らから学ぶことも多い。▼~
:[セテス]|
学ぶといえば…~
ガトー殿に紹介したい英雄がおります。▼~
人の身でありながら~
私たちと同様に~
永き時を生き抜いた者。▼~
そして、人々に教えを授け続け~
【大賢者】と称えられております。▼~
:[ガトー]|
人理の枠を超え~
教えを授け続ける【大賢者】か。~
ぜひ一度、会ってみたいものだ。▼~
***A [#myuok6ez]
:[ガトー]|
【大賢者】アトスは城住まいではなく~
この森の奥で庵を結んでおるのか。▼~
:[セテス]|
アスク王国でも~
新しく見出した謎に向き合い~
真理を解き明かそうとしているのでしょう。▼~
そして、こんな森にいれば~
英雄たちの質問攻めにあうことも~
少ないでしょう。▼~
:[ガトー]|
そうかもしれんな。▼~
:(暗転)|
:[アトス]|
竜の姿を捨て、人に寄り添い~
アカネイア大陸の伝説となった~
偉大なる叡智、ガトー。▼~
まさかお目通りが叶うとは…~
長生きはするものだ。▼~
:[ガトー]|
こちらこそエレブ大陸に~
その名を響かせた【大賢者】と~
言葉を交わせるとは。▼~
:[セテス]|
アトス殿はこの世の~
あらゆる謎を解き明かし~
人間を超えた存在となられた御仁。▼~
永き時を生き~
積み重ねられたその知識は~
まさに形なき至宝です。▼~
:[アトス]|
ふむ、宝…か。~
だからこそどう活かすか~
どう使うかに熟慮が必要だ。▼~
わしにとっての知識とは~
世の理を解き明かすためのもの。▼~
しかし、日々を生きる民にとっては~
生活を豊かにする一助となり~
温かな食卓をもたらしてくれる。▼~
どちらのほうがより宝を活かせるか。~
答えは明白だ。▼~
:[セテス]|
それがアトス殿が人々に~
教えを授ける理由ですか?▼~
:[アトス]|
知識を独占するなどもってのほか。~
広め、必要とされる場で活かしてこそ~
知識は輝くものだ。▼~
:[ガトー]|
人に知識を与えて導き~
共存していく…。▼~
私がアカネイア大陸で~
目指すべき未来も~
そうあるべきかもしれぬ。▼~
:[アトス]|
叶うものであれば~
これからも多くの者たちに~
知識を授け続けたいが…。▼~
:[ガトー]|
命あるもの、いつかは終わりを迎える。~
その理から何人たりとも~
逃れることはできぬ、か。▼~
:[アトス]|
ほどなくして知識を追い求めた~
わしの旅は終わるであろう。▼~
だからこそ、ひとつでも多くの~
知識を若き世代に伝えたい。▼~
わしがアスク王国に召喚された意味は~
そこにあると考えておるよ。▼~
:[ガトー]|
ふむ…。~
まさに【大賢者】の名に~
ふさわしい生き様。▼~
私は忘れぬぞ。~
異界で出会った~
類稀なる英明の光を。▼~
***S [#w546yhqn]
:[エルレーン]|
おおっ、いらっしゃったぞ。~
間違いない、たしかにガトー様だ!▼~
:[マリク]|
ガトー様、アスク王国では~
はじめまして…ですね。▼~
ぼくはマリク。~
こちらはエルレーンと申します。▼~
恐れ入りますが、少しお時間を~
いただけないでしょうか…?▼~
:[ガトー]|
それは構わぬが…~
そなたらも魔道を修めているようだな?▼~
:[マリク]|
はい、その通りです。▼~
未熟ではありますが~
エルレーンとともに日々~
魔道の研鑽を積んでおります。▼~
:[ガトー]|
そうか。切磋琢磨できる友は~
自分を育てるために有意義な存在。~
今後も大切にするとよいぞ。▼~
:[エルレーン]|
マリクとは…~
道を違えたこともありましたが~
今は同じ道を進んでおります。▼~
:[マリク]|
人がよりよき方向に進めるように~
魔道の力を活かしたい…。▼~
そのために、ぼくたちは~
ガトー様の教えを学んでいるのです。▼~
:[ガトー]|
なに? 私の教えを…。▼~
:[エルレーン]|
我々が学んでいるのは魔道都市カダインの~
ガトー様が築かれたカダイン学院。▼~
多くの魔道士が~
そこで学び、己を高め~
知識と向き合っています。▼~
:[ガトー]|
そうか。~
私はいずれ魔道の学院を築き~
そこで人に教えを授けるのだな?▼~
:[エルレーン]|
ガトー様の教えは~
人々に救いを与えております。~
そのお礼を申し上げたく。▼~
:[マリク]|
ぼくたちより、ずっと前の時代から~
ガトー様の教えは人々を~
導いてくださっているのです!▼~
:[ガトー]|
人と竜は能力も違えば~
生きる時間もあまりにも違う。▼~
それでも、知識は時を超え~
どこまでも生き続けていく。▼~
私が得た知識が~
今、私の前にいる若者に~
受け継がれているように、な。▼~
:[マリク]|
ぼくたちが得た知識は~
また次の世代に受け継がれ~
いつまでも輝きを放つでしょう。▼~
:[ガトー]|
竜に比べると~
人の一生は短いかもしれぬ。~
だが、培われていく知識は永遠。▼~
人が知識を正しく積み上げ~
夜を照らせる光となるよう~
私も尽力していこう。▼~
人に寄り添い、知識を授け続けた~
異界の賢人たちにならってな。▼~
**最後の神竜王 ナーガ [#bbktm69s]
***C [#y90oksen]
:[ナーガ]|
アスク王国の特務機関…~
ヴァイス・ブレイヴの隊長~
アンナ、と言いましたね。▼~
不思議…ですね。~
はじめて会ったはずなのに~
ずっと前からあなたを知っていたみたい…▼~
:[アンナ]|
私の一族は、さまざまな異界に~
存在すると聞きました。▼~
ナーガ様もアカネイア大陸にいる~
一族に出会われているのかも?▼~
:[ナーガ]|
そうかも…しれませんね。~
過去に出会ったのか~
未来に出会うのかはわかりませんが…▼~
そう、話は変わりますが~
あなたに聞きたいことがあります。▼~
:[アンナ]|
ほかならぬ神竜王の~
頼みでしたらなんなりと。▼~
:[ナーガ]|
かつて私は、アカネイア大陸に~
一振りの剣を残しました。▼~
私の牙を削って作ったその剣は~
名をファルシオンといいます。▼~
:[アンナ]|
ファルシオン…~
強大な竜をも制す伝説の神剣。▼~
武器を扱う商人の間で~
その名を知らぬ者はいません。▼~
:[ナーガ]|
ヴァイス・ブレイヴには~
ファルシオンを携えた~
英雄がいると聞きました。▼~
私は知りたいのです。~
自分の死後、ファルシオンが~
どのような運命を辿ったのかを…。▼~
:[アンナ]|
なるほど…~
では会いに行きましょう。▼~
ヴァイス・ブレイヴにいる~
ファルシオンを継いだ英雄たちに!▼~
***B [#be6jwme4]
:[マルス]|
はじめまして、ナーガ様。~
アリティアの王子、マルスと申します。▼~
人を救っていただいた~
伝説の神竜王に~
お会いできてとても光栄です。▼~
:[ナーガ]|
はじめまして、マルス。~
ああ…あなたが携えているのは~
紛れもなくファルシオン…▼~
:[アンナ]|
マルス王子…~
あなたの持つファルシオンについて~
話を聞かせてもらえるかしら?▼~
:[マルス]|
はい、ナーガ様がお隠れになったあと~
ファルシオンはラーマン神殿で~
大切に保管されていたそうです。▼~
ですが、やがて時が流れ~
ラーマン神殿は荒らされてしまった。▼~
やがて、人が竜族を~
迫害しはじめたことで…▼~
竜と人の間に~
戦いが起きてしまった…~
ぼくはそう聞いています。▼~
:[ナーガ]|
…………▼~
:[マルス]|
圧倒的な力を持つ竜族の前に~
人はなすすべなく敗れていきました…▼~
そんな中、人を哀れんだガトー様は~
アンリという若者に~
ファルシオンを託したのです。▼~
ファルシオンの力を借りて~
再び地竜を封印したアンリこそ、~
ぼくたちアリティア王国の祖です。▼~
:[ナーガ]|
竜と人が戦った…~
私が後を託したメディウスは…▼~
:[マルス]|
……▼~
:[ナーガ]|
私が人と竜の共存を願ったばかりに~
彼につらい思いをさせたようですね…~
そしてマルス…あなたにも…▼~
:[アンナ]|
ナーガ様、マルス王子の話は~
あくまでも可能性のひとつ。▼~
ナーガ様がいらした世界が~
マルス王子のお話しした歴史と~
同じ未来をたどるとは限りません。▼~
:[マルス]|
ぼくのいた世界では~
人間と竜族は争い、~
互いに血を流しました…▼~
でも、ぼくは人間と竜族はわかり合い~
共存できると考えています。▼~
:[ナーガ]|
ええ、その考えは私も変わりません。▼~
:[マルス]|
ぼくはファルシオンを預かる身として~
ナーガ様が望んだ争いのない世界を~
作っていきたいと思います。▼~
建国の祖、アンリから代々~
受け継がれたこの剣に誓って。▼~
:[ナーガ]|
マルス王子…。~
その誓いが実を結ぶよう~
私も祈りましょう。▼~
***A [#bbry6mwa]
:[アンナ]|
…という話が~
ここに来る前にあったわけ。▼~
:[クロム]|
なるほど…。~
それで俺に~
そのあとの話を聞きにきたと。▼~
俺でよければお話ししよう。~
我がイーリス聖王国と~
ファルシオンにまつわる伝承を。▼~
:[ナーガ]|
ええ、お願いできますか。▼~
:[クロム]|
俺は姉さんほど歴史に詳しくないので~
詳細は覚えていないが…。▼~
伝承によれば~
英雄王の時代から約千年後…▼~
ギムレーと呼ばれる邪竜が~
人々を絶望に陥れた…▼~
だが、英雄王の血を引く者が~
ファルシオンを振るい、~
苦難の末、ギムレーを討った。▼~
ギムレーを倒した英雄こそ~
イーリス聖王国の初代聖王…~
つまり、俺の先祖というわけだ。▼~
:[ナーガ]|
クロム、あなたのファルシオンを~
近くで見せてもらってもよいですか?▼~
:[クロム]|
ああ、もちろん。▼~
:[アンナ]|
ふーん…。よく見ると~
握り手や鍔はマルス王子が持つ~
ファルシオンとは違うのね。▼~
:[ナーガ]|
ですが、刀身は…~
たしかに私の牙です。▼~
:[クロム]|
神竜王の牙から作られた刀身は~
数千年たっても刃こぼれひとつしなかった。▼~
しかし、刀身以外は時とともに傷み~
その都度、補修されていったらしい。▼~
俺もこの剣に込められた~
神竜王の意志を継ぎ~
平和のために戦いたいと…▼~
:[ウード]|
失礼!!~
話は聞かせてもらいましたよ!▼~
:[アンナ]|
だ、誰かと思えばウードじゃない。~
なにか急用でも?▼~
:[ウード]|
かつて世界に希望を残した~
光輝なる神竜王、ナーガよ!~
絶望の昏き闇より生まれし宿命の戦士…~
このウードが言上奉りたい!▼~
:[ナーガ]|
絶望…闇…宿命…?~
こちらの方はいったい…▼~
:[クロム]|
あー…、俺の甥にあたるウードだ。~
彼もまたイーリス聖王国~
王家の血を引く者なんだが…▼~
よくわからんがあなたに~
言いたいことがあるらしい。▼~
:[ウード]|
説明が雑! まあともかくですね…~
俺の話を聞いてください!▼~
ファルシオンは長い歴史の中で~
刀身以外を幾度となく取り換え~
姿を変えてきました。▼~
そこでですね、大変恐れ多いことながら~
思い切って、剣の名も時代に合わせて~
変えてみる…というのはいかがでしょうか?▼~
:[ナーガ]|
名を…変える?▼~
:[ウード]|
その威容にふさわしい荘厳なる名…~
たとえば【牙竜剣ナーガブレード】とか!▼~
:[ナーガ]|
……。▼~
:[アンナ]|
ちょっと! ナーガ様が困ってるじゃない!~
どうすんのよ、この空気!?▼~
:[ウード]|
や、やっぱりだめですか…~
【牙竜剣ナーガブレード】…~
かなり尖っててイケてるのに…▼~
***S [#rnyiu57s]
:[ナーガ]|
アンナ…感謝します。▼~
おかげで私が遺したファルシオンが~
未来へ受け継がれていったことが~
わかりました。▼~
:[アンナ]|
それはよかった!~
案内した甲斐がありました。▼~
:[ナーガ]|
ですが、悲しくもあります…▼~
ファルシオンが必要とされる…~
それは、人と竜の戦いが~
続いているということ…▼~
:[アンナ]|
たしかに…そうですね。~
武器なんて、使われないのが~
一番良いに決まってますから。▼~
:[ナーガ]|
ファルシオンが無用となる、~
人と竜が共存できる平和な時代は、~
いつかくるでしょうか…▼~
:[アンナ]|
それは…▼~
:[チキ(覚醒)]|
…来るわ、絶対に。▼~
:[ナーガ]|
あなたは…!?~
その瞳と髪の色…もしかして…。▼~
:[チキ(覚醒)]|
私はその日が来るまで~
人間を見守っていくつもりよ。▼~
:[ナーガ]|
…チキ…。~
ああ、チキなのね…。▼~
:[チキ(覚醒)]|
私を愛してくれた人たちや~
あなたが私に託した想いに応えるために…。▼~
命が続く限り、私は人に寄り添い~
ともに歩んでいくわ。▼~
:[ナーガ]|
ありがとう…~
あなたには私たちが遺した希望が~
しっかりと生きているのですね。▼~
このアスク王国の地で~
未来の可能性を知れたこと…~
私はそれがなにより、うれしいのです。▼~
**神竜族、最後の子 チキ [#zyh6w5mw]
***C [#dgm58tr6]
:[チキ]|
うふふっ…ここは~
おともだちがいっぱいいて~
たのしいなー!▼~
きょうはなにしてあそぼっかな。~
あっ! だけど…~
きをつけなくっちゃ。▼~
きのうはおしろのかべを~
こわしちゃったからね。~
しっぱいしっぱい!▼~
:[ミルラ]|
チキ、ここにいたんですね。▼~
:[ンン]|
探しましたよ。~
ちょっと目を離すと~
すぐにいなくなってしまうんですから。▼~
:[チキ]|
わあっ、ミルラとンンだーっ!~
きょうはなにしてあそぶ?▼~
:[ミルラ]|
いきなり遊びのお話ですか?~
そうではなくて…▼~
今日は城下町に行こうと思って~
お誘いに来たんです。▼~
:[ンン]|
チキは人の世界を知る必要があるのです。~
なので、社会勉強をするですよ。▼~
:[チキ]|
じょうかまち?~
しゃかいべんきょう?▼~
:[ミルラ]|
はい。~
チキ、お勉強は嫌ですか?~
少し町を見て回るだけですから…。▼~
:[チキ]|
わーいっ! じょうかまちで~
しゃかいべんきょーっ!~
よくわかんないけど、たのしそう!▼~
:[ミルラ]|
意外と喜んでますね…▼~
:[ンン]|
お気に召したのなら、なによりなのです。~
さっそく出発するですよ!▼~
:[チキ]|
やったー!~
おでかけ、おでかけーっ!▼~
***B [#bry8wujw]
:[チキ]|
わあーっ、すごいすごい!~
ひとがいっぱいいるよ!?▼~
:[ミルラ]|
ふふっ…。チキは~
町ははじめてなんですね?▼~
:[チキ]|
ねえねえ、あれなに!?~
おいしそうな、においがしてる!▼~
:[ンン]|
露店にはおいしい食べ物が~
たくさん並んでいるのです。▼~
:[チキ]|
あれ、ぜんぶたべてもいいの?▼~
:[ミルラ]|
か、勝手に食べちゃダメですよ。~
お金というものを払わないと…。▼~
:[チキ]|
おかね?~
そんなのもってないよ?~
たべちゃダメなの?▼~
えっ!?~
おばあちゃん、これくれるの?~
あまいにおいがするおかしだ!▼~
:[ンン]|
よかったですね、チキ。▼~
アスク王国のために頑張っている~
ヴァイス・ブレイヴに~
お礼がしたいそうです。▼~
これはお金を払わずに~
受け取ってもいいのですよ。▼~
:[チキ]|
わーい、ありがとーっ!~
はむっ、もぐっ!~
あまくてふかふかでおいしー!▼~
:[ンン]|
よかったのです。~
それでチキ、町に来た感想は…。▼~
:[チキ]|
なになに?~
このくだものもたべてもいいの?~
やったあっ!▼~
もぐっ…うん!~
ぷるぷるでおいしー!▼~
:[ンン]|
食べることに夢中で~
話を聞いていないのです。▼~
:[ミルラ]|
なんだかいろんな人から~
食べ物をもらってますね…。▼~
:[ンン]|
ふふ、あんなに喜んでくれるなら~
きっとおすそ分けのひとつも~
してみたくなるのですよ。▼~
:(白く光る)|
:[チキ]|
えっ? なに?~
いま、さけびごえが~
きこえたような…。▼~
ひったくりってなんだろ?~
たべもののなまえかな?▼~
:[ミルラ]|
大変です…!~
ひったくりは人の物を~
勝手に取る悪い人です!▼~
***A [#yo07rmz3]
:[チキ]|
ひとのものをかってにとったら~
とられたひとは…~
とってもかなしいよね?▼~
:[ンン]|
そのとおりなのです。~
悲しまない人はいないのです。▼~
:[チキ]|
なんでそんなわるいことをするの?~
それににげちゃったら~
あやまることもできないのに!▼~
わるいひと…~
はやくつかまえなくっちゃ!▼~
:[ミルラ]|
あっ! 待って、チキ!~
追いかけていっちゃいました!▼~
:[ンン]|
私たちも~
あとを追いかけるですよ!▼~
:(暗転)|
:[チキ]|
まてーっ! ダメだよー!~
ひとのものをかってにとるのは~
いけないんだよ!▼~
:[ンン]|
チキこそ待つのですよ!▼~
:[ミルラ]|
人が多くて~
ひったくりを見失いそう…!▼~
:[チキ]|
ひったくりのひと、~
あしがはやくて~
ぜんぜんおいつけないよーっ!▼~
:[ンン]|
あのひったくり、わざと~
人混みに紛れようとしてる…。~
きっと常習犯なのですよ!▼~
:[チキ]|
いつもひったくりを~
やってるってこと?▼~
そんなのダメ!~
ぜったいにつかまえなくっちゃ!▼~
:[ミルラ]|
でも、私たちの足では~
追いつくのは難しいかも…。▼~
:[チキ]|
チキたちのあし…?~
そっか! もっとおおきければ~
ひったくりにおいつけそう!▼~
だったら、りゅうに~
へんしんしちゃえばいいんだ!▼~
:(白く光る)|
:[ミルラ]|
ええっ!?~
チキ、こんな町の中で~
竜になっちゃダメです…!▼~
:[チキ]|
ううー! がおー!▼~
***S [#gjm67mze]
:[ンン]|
チキー、ダメなのですー!~
人間の姿に戻るのですよー!▼~
:[ミルラ]|
町の中ではむやみに~
変身しちゃいけません…!▼~
:[チキ]|
あっ、そうだった!~
きのうもおしろのかべをこわして~
おこられちゃったんだ!▼~
:(暗転)|
:[ンン]|
危なかったです…~
なんとかチキを~
元の姿に戻せたのです。▼~
:[ミルラ]|
チキが大暴れする前に~
なんとかなってよかった…。~
チキ、落ち着きましたか?▼~
:[チキ]|
う、うん…だいじょうぶ…。▼~
あのね…りゅうになれば~
ひったくりをすぐに~
つかまえられるとおもったの。▼~
:[ンン]|
チキ、気持ちはわかるのですが~
人がたくさんいる場所で~
竜になるのは危ないことなのです。▼~
竜に驚いて怪我をしてしまう人も~
いるかもしれないのですよ?▼~
:[チキ]|
ごめんなさい…。~
チキ、めいわくかけちゃった…。▼~
:[ミルラ]|
チキ…~
そう落ち込むことはありませんよ。~
あれを見てください。▼~
:[チキ]|
わ、わわっ!? まちのひとが…~
チキをほめてくれてるの?▼~
あーっ! ひったくりのひと~
つかまってるー! なんで?▼~
:[ンン]|
チキの変身に驚いて~
転んでしまったようですね。~
そこを町の人たちが捕まえたのです。▼~
:[チキ]|
そ、そうだったんだ…。~
でもよかった!~
わるいひとがつかまって!▼~
:[ンン]|
後先考えずに変身するのは~
好ましくありませんが…~
今回はいい結果になったのです。▼~
:[ミルラ]|
チキのお手柄ですね。▼~
:[チキ]|
えへへ…うれしいな!~
みんながうれしいと~
チキもうれしくなっちゃう!▼~
:[ミルラ]|
それでどうでしょう。~
人がたくさん暮らす世界には~
馴染めそう…ですか?▼~
:[チキ]|
にんげんはいいひとも~
わるいひともいるんだね?▼~
:[ンン]|
残念ながら、すべての人が~
善良というわけではないのです。▼~
:[チキ]|
だけど、チキにおかしとか~
くだものをくれたひとたちは~
とってもニコニコしてたんだよ!▼~
チキはみんなのえがおがすき!~
だから、もーっとみんながわらえるよう~
がんばろうっておもっちゃった!▼~
:[ンン]|
笑顔のために頑張る、ですか。~
それはとっても素敵な理由なのです。▼~
:[ミルラ]|
チキが頑張るというのなら~
私たちも応援します。▼~
:[チキ]|
このせかいでもっといーっぱい~
ともだちがふえるといいな!▼~
そしてみんなで~
いーっぱいわらうの!▼~
**地竜族の生き残り メディウス [#betui7ek]
***C [#t790emzg]
:[メディウス]|
アスク王国に来てしばらく経つが~
なんとも奇妙な世界だ。▼~
人も竜もそれ以外の種族も力を合わせ~
平和のために戦っているとは…。▼~
神竜王ナーガが目指す世界は~
このような場所なのかもしれんな。▼~
しかし、人の身になったとはいえ~
人であふれる騒々しい場所には~
いまだに慣れぬものだ…▼~
む!?▼~
この威圧感…~
森の奥から感じる気配…~
これは竜のものか?▼~
それも、~
神竜族に比肩する強大な力。~
いったい何者だ?▼~
:(暗転)|
:[メディウス]|
気配を感じたのは~
この辺りのはずだが…▼~
むう! これは…▼~
:[ハイドラ]|
…何者だ?~
貴様…人では…ないな?▼~
その身体に宿す…強大な力…~
貴様も竜か…?▼~
:[メディウス]|
私は地竜族のメディウス。~
まさか、このような場所で~
同族に会えるとは思わなかったぞ。▼~
:[ハイドラ]|
メディウスと言ったか…~
命が惜しければ~
この場から消え失せろ…。▼~
:[メディウス]|
むうっ…~
この竜は…もしや…▼~
***B [#we567okq]
:[メディウス]|
…正気を…理性を失っているのか?▼~
:[ハイドラ]|
…聞こえなかったのか?~
今の我は機嫌が悪い。~
早く…立ち去れ…。▼~
それともこの場で…~
八つ裂きにされたいか?▼~
:[メディウス]|
異界の竜よ。~
なぜそのように荒ぶっておるのだ?▼~
:[ハイドラ]|
今、我に渦巻くは…人への怒り。~
全てを破壊し尽くさんとする衝動よ!▼~
忌々しい召喚師の枷…~
その枷さえ外せれば…~
我はアスク王国の人どもを…。▼~
いや、アスク王国に繋がる~
全ての異界の人どもをことごとく~
根絶やしにしてやるものを!▼~
:[メディウス]|
…なぜ、そこまで人を憎む?▼~
:[ハイドラ]|
我が名は神祖竜ハイドラ…~
知恵を司る竜…▼~
かつては人に寄り添い、人を導き~
我が築いた透魔王国で~
ともに繁栄のときを過ごしていた…。▼~
だが、長き時間を経て我から少しずつ~
知恵と理性が失われていった…。▼~
その隙間を埋めるように~
広がったのは…獣の…衝動…▼~
:[メディウス]|
…年月を経た竜が理性を失う…~
…同じだ…私たちと…▼~
:[ハイドラ]|
それでも我は獣の衝動に抗い、~
人を愛し続けた!~
人と共に…歩もうとしたのだ!▼~
だが、人どもは違った!~
我を恐れ、刃を向けた!~
それまでの恩をすべて忘れてな!▼~
:[メディウス]|
…………▼~
:[ハイドラ]|
人はいくら情をかけても…~
平気で裏切る愚かで狡猾な種族…▼~
滅ぼすより…ほかはない!~
かように…愚かな…存在は…~
滅ぼす! 殺しつくしてやるっ!▼~
:[メディウス]|
なんという苛烈な怒り。~
それほどまでに人が憎いのか…▼~
***A [#nt7k56na]
:[ハイドラ]|
人は…愚かだ!~
根絶やしに…するしかない!▼~
メディウスとやら…~
貴様はそうは思わぬのか!▼~
:[メディウス]|
…………▼~
:[ハイドラ]|
貴様も…竜族ならば…~
わかるであろう。▼~
人の狡猾さ…身勝手さ…~
そして欲深さを!▼~
人に…世界は過ぎたるもの。~
滅ぼすより…ほかはない!▼~
:[メディウス]|
…いいや、私はそうは思わぬ。▼~
:[ハイドラ]|
なにっ!?▼~
:[メディウス]|
私たちの世界の竜族を束ねる~
神竜王ナーガは、~
人間との共存を望んだ。▼~
:[ハイドラ]|
共存…だと?~
バカな! 寝言を…!▼~
:[メディウス]|
たしかに人は竜族に比べれば力も劣り、~
愚かな者もいる。▼~
共存は困難な道のりだが~
ナーガはそれでもなお~
人と共に歩む道を選んだのだ。▼~
:[ハイドラ]|
無駄な…ことを!▼~
:[メディウス]|
私はナーガの理想に応える覚悟を決めた。~
竜と人が共存できる世界の礎となるため、~
この身を捧げると…▼~
:[ハイドラ]|
寝言を…言うな!~
許せぬ、許せぬ許せぬ…!~
竜でありながら…人の肩を持つか!▼~
:[メディウス]|
!~
まさか召喚師の枷を破り~
害をなそうというのか!▼~
:[リリス]|
メディウス様、こちらへ!▼~
:[メディウス]|
貴様は?~
いや、話はあとにしよう。~
まずはこの場を離れるべきだな。▼~
***S [#e57jn4wa]
:[リリス]|
はぁ、はぁ…。~
ここまで逃げれば大丈夫でしょう。~
お怪我はありませんか?▼~
:[メディウス]|
貴様は何者だ?~
その身にまとう力からすると~
私と同じ竜族のようだが…。▼~
:[リリス]|
リリスと申します。▼~
私もメディウス様と同じように~
人と竜が共存できる世界を作りたい。~
そう、思っているのです。▼~
決して夢物語ではありません。~
アスク王国に来てみて~
その理想は実現できると感じています。▼~
:[メディウス]|
ふむ。よい目をしているな。~
その決意が揺るぎなきものであると~
私にも伝わってくる。▼~
たしかにハイドラが言うとおり~
人は欲深く、愚かな一面もある。~
竜族に比べれば、一人一人の力も弱い。▼~
だが、弱いからこそ~
身を寄せ合い、力を合わせ~
団結することを知っている。▼~
ナーガはそこに~
人の可能性を見出したのであろう。▼~
:[リリス]|
寄り添い、互いを思いやること。~
それは人が持つ一番の輝き…。▼~
:[メディウス]|
人はこれからも数を増やし~
文明を発展させていくことだろう。▼~
だが、人が欲に溺れることなく~
他者を尊重し、手を携えることを~
忘れなければ…。▼~
竜と人は互いを対等に~
認め合える日がいずれやってこよう。▼~
その日が来るまで…~
私はナーガとの約束を~
守り続けようと思う。▼~
:[リリス]|
はい!~
私にもお手伝いできることがあれば~
遠慮なくお申し付けください。▼~
:[メディウス]|
幸いなことに竜族の寿命は長い。~
生きていればナーガが思い描いた景色を~
この目で見ることも夢ではあるまい…。▼~
ナーガの理想を叶えるため~
私もこの身をもって~
困難に立ち向かおうぞ。▼~
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