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章別会話/矜持は鉱石の如く
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*矜持は鉱石の如く [#v1b702fd]
#contents
**矜持は鉱石の如く [#wd51c7ed]
***オープニング [#r0749ba9]
:[ディアマンド]|
異界の敵も、~
なかなかの手練れのようだな…▼~
ここを切り抜ければ本隊、~
そして神竜様と合流できるはずだ。~
平気か、スタルーク、ラピス、シトリニカ。▼~
:[スタルーク]|
は、はいっ…▼~
:[ラピス]|
無論です。▼~
:[シトリニカ]|
平気よディアマンド。~
お気遣いありがとう。▼~
:[ディアマンド]|
皆、気を引き締めろ。~
武力の国ブロディアの矜持は~
この国でも健在であると信じているぞ。▼~
:[スタルーク]|
兄上はさすが落ち着いていらっしゃる…~
それに比べて僕の駄目っぷりときたら。▼~
足手まといで存在する価値がないうえに~
皆の士気すら下げている。~
いざとなったら囮となり役目を果たそう…▼~
:[ラピス]|
ダメですよスタルーク様!!~
そのような任務は我々にお任せを!▼~
:[シトリニカ]|
あなたは王族なのだから。~
臣下であるわたしたちの役目を~
取らないでちょうだい。▼~
:[スタルーク]|
そんなああ、ラピスもシトリニカも~
僕より立派で素晴らしい人間です!~
僕に守らせてくださああい!▼~
:[シトリニカ]|
スタルークのそういうところは、~
どこの世界でも変わらないようね。▼~
:[ラピス]|
ディアマンド様。~
ブロディア勢でまとまって~
来られたことは幸いですが▼~
ここにディアマンド様の臣下はいません。~
あなた様の御身、忠臣に代わって~
我々がお守りすることをお許しください。▼~
:[ディアマンド]|
礼を言う、ラピス。~
頼りにさせてもらうぞ。▼~
:[スタルーク]|
兄上。~
後方から敵が接近しています。~
数は多くありませんが、手練れの者かと。▼~
:[ディアマンド]|
よく見つけたぞ、スタルーク。~
総員、戦闘準備!▼~
:[ラピス]|
承知しました。~
残さず殲滅します!▼~
:[シトリニカ]|
ディナーの時間までには~
神竜様と合流できるといいわね。▼~
***C [#lc7f6cb5]
:[ディアマンド]|
敵を退けることができたな。~
皆、ご苦労だった。▼~
:[ラピス]|
異界の軍と戦うのはまだ慣れませんが、~
お二人をお守りできて良かったです。▼~
:[シトリニカ]|
このままゆったりと小休憩…~
といきたいところだけれど、~
どうやら、まだ気配があるようね。▼~
:[スタルーク]|
木立の方向から人影が接近。~
ですが、敵意は感じません。▼~
:[ディアマンド]|
神竜様か?▼~
:[スタルーク]|
いえ、そうではないようですが…~
何処か見覚えが。▼~
:[ロイ]|
良かった、みんな無事のようだね。▼~
:[スタルーク]|
も、紋章士ロイ!?▼~
:[ディアマンド]|
紋章士が単独で現れるなど、~
そのようなことが…~
誰か神竜様から指輪を渡されていたのか?▼~
:[ロイ]|
落ち着いてくれ。~
僕は君たちの知る紋章士ではない。~
本来の姿の僕なんだ。▼~
:[ディアマンド]|
本来の?▼~
:[ロイ]|
僕はフェレ侯爵家の嫡男、ロイ。~
エレブ大陸で生き、ここに喚ばれた身だ。▼~
リュールから聞いているよ。~
僕たちのいるエレオス大陸には~
紋章士と呼ばれる僕がいることを。▼~
最初は半信半疑だったけれど、~
君たちの反応を見る限り…~
それは真実のようだね。▼~
:[ディアマンド]|
我がブロディアにとって、~
あなたは特別な紋章士だ。~
ここにいる全員が同じ思いだろう。▼~
祖国に託された紋章士、~
その元になった存在と~
相まみえることができるとは光栄だ。▼~
:[ロイ]|
照れくさいけれど、嬉しいよ。~
紋章士と呼ばれる僕自身も、~
君の言葉を誇りに思うだろう。▼~
:[ディアマンド]|
名乗るのが遅れてしまった。~
私はブロディア王国王太子、~
ディアマンドだ。▼~
私にとっては旧知の仲のような~
心持ちだが…改めて、~
以後よろしく頼む。ロイ。▼~
:[ロイ]|
こちらこそ。▼~
:[スタルーク]|
兄上。再び気配が。~
今度こそ敵襲かと。▼~
:[ロイ]|
行こう、ディアマンド。~
僕と力を合わせて、この場を乗り切るんだ!▼~
:[ディアマンド]|
ああ!▼~
***B [#c02247ff]
:[ディアマンド]|
流石はロイだ。~
あっという間に片付いてしまったな。▼~
:[ロイ]|
不思議だな。君たちと共に戦うのは~
初めてのはずなのに、ずっと前から~
こうして共闘していたような気がする。▼~
:[スタルーク]|
勿体ないお言葉です。~
もしここに父上がいたら…~
きっと喜ばれたでしょうね。▼~
:[ディアマンド]|
そうだな。▼~
:[ロイ]|
君たちの父上というのは、~
ブロディア国王か。~
きっと素晴らしい御方なのだろうね。▼~
:[ディアマンド]|
ロイの父君は、どの様な方なんだ?▼~
:[ロイ]|
ええと…▼~
ああ、丁度いい所に。~
もう一人援軍が来てくれたようだよ。▼~
:[エリウッド]|
合流が遅くなってすまない。~
皆、無事のようだね。▼~
:[ロイ]|
彼はフェレ侯爵エリウッド。~
僕の父だよ。▼~
:[ディアマンド]|
ロイの、父君だと!?▼~
:[スタルーク]|
ええっ!? でも随分と、~
お若いのではないでしょうか?~
兄君ぐらいの年代とお見受けしますが…▼~
:[ロイ]|
ご名答。こちらの父上は、~
まだ僕が生まれる前のお姿なんだ。▼~
アスク王国には、召喚師の手によって~
様々な年代や世界から英雄が召喚される。▼~
見知った人であっても、~
年齢や姿が違うことは珍しくない。▼~
まさか若い父上に会えるだなんて、~
最初はすごく驚いたよ。▼~
:[エリウッド]|
僕も初めて聞いた時には驚いたさ。~
将来の息子とこうして、~
戦うことになるとはね。▼~
:[スタルーク]|
そんなことが…▼~
なら、兄上。~
もしかしたら僕たちの父上も、~
いつか…▼~
:[ディアマンド]|
………▼~
ああ。~
その時はまた、昔のように…~
手合わせをしていただこう。▼~
:[スタルーク]|
はい!▼~
:[ディアマンド]|
エリウッド殿。~
此度の戦ではよろしく頼みます。▼~
あなたのご子息は~
我がブロディア王国の紋章士として、~
我々を立派に守ってくださいました。▼~
:[エリウッド]|
そうか…~
まるで自分のことのように誇らしいよ。▼~
さあ、もうひと踏ん張りだ!~
ここを抜ければすぐに、~
本隊へと合流できる!▼~
:[ディアマンド]|
行くぞ、皆!▼~
***A [#nc1a8513]
:[リュール]|
ディアマンド、みんな!~
無事でいてくださってよかったです。▼~
:[ディアマンド]|
神竜様!▼~
:[ラピス]|
良かった…~
神竜様もご無事で何よりです!▼~
:[シトリニカ]|
ディナーまでに間に合って、~
安心したわ。▼~
:[スタルーク]|
ロイ様、エリウッド様。~
援軍としてお力を賜り感謝します。~
お陰様で本隊に帰還できました。▼~
:[ロイ]|
礼には及ばないよ。~
僕も、君たちと話せて嬉しかった。▼~
個人的に興味があったんだ。~
紋章士となった僕が、~
一体どんな人たちと旅をしたのか。▼~
:[エリウッド]|
役目を果たせたのなら良かったよ。~
ぜひまた話をしよう。~
行こうか、ロイ。▼~
:[ロイ]|
はい、父上!▼~
:[ディアマンド]|
仲睦まじいな。▼~
:[リュール]|
ロイのお父君は元の世界でも~
ご存命のようですが、こちらの彼のことも~
父のように慕っておられるようですね。▼~
:[ディアマンド]|
神竜様。~
今回のことで思い至ったのだが、~
ここに居れば会えるかもしないのだな。▼~
我が父上や…~
亡くなったルミエル様にも▼~
:[リュール]|
…そうですね。~
合えたら嬉しいでしょう。とても。▼~
果たせなかった約束を、~
果たすことだってできるかもしれません。▼~
けれど、私の母さん…やっぱり、~
あの時に死んでしまった母さんだけです。▼~
それに、ここでどんな母さんに会っても、~
きっといるはずなんです。~
彼女にとっての「リュール」が。
それは…~
私ではありませんから。▼~
:[ディアマンド]|
神竜様…▼~
:[リュール]|
なんて。~
捻くれているでしょうか。▼~
:[ディアマンド]|
…そうは思わない。~
私も同感だ。▼~
だが…もしも、~
いつか父上がここに来て、~
言葉を交わすことが叶うのであれば…▼~
その時は、一人の戦士として、~
もう一度剣を交えたい。▼~
全盛期の父との手合わせであれば、~
これ以上のことはない。~
元の世界ではできなかったからな。▼~
:[リュール]|
ディアマンドらしいですね。~
その時は私も、~
モリオン王とお手合わせ願いたいです。~
どれだけ強くても負ける気はありません。▼~
どデカい竜になって、~
グワーッと攻撃するかもしれませんよ。▼~
:[ディアマンド]|
ああ。それは…~
父上も喜ぶだろう。▼~
**立ち向かう黒鉄 ディアマンド [#y03b161a]
***C [#t15e71d5]
:[ディアマンド]|
こちらの世界でもあえて嬉しいぞ、~
アルフレッド王子。▼~
:[アルフレッド]|
僕もだよ、ディアマンド王子。~
一足先に来ていたから、案内は任せてくれ。▼~
:[ディアマンド]|
ここでの戦も苛烈なものなのだろう。~
一刻も早く特務機関の戦い方に慣れねば…▼~
:[アルフレッド]|
気負いすぎるのも良くないさ。~
折角来たのだから楽しむといい。~
異界の英雄たちの様子をみるとかね。▼~
:[ディアマンド]|
英雄たちの様子…か。▼~
:[ピエリ]|
マークス様! 待ってなのーっ!~
まだお買い物の途中だったのよーっ!▼~
:[ラズワルド]|
すみませんマークス様―っ!~
ギリギリまで女の子たちと~
話してたのは謝りますから―っ!▼~
:[マークス]|
出撃前に信じられん…!~
もっと気を引き締めろ!▼~
:[アルフレッド]|
あれは暗夜王国という世界の英雄だね。~
確か、主君と臣下たちのはずだ。▼~
エレオス大陸の王族と同じく、~
王族一人につき二名の臣下を擁するのが~
習わしだと聞いたことがある。▼~
:[ディアマンド]|
主君は怒っていたようだが、~
随分仲が良さそうだったな。▼~
:[アルフレッド]|
ディアマンド王子の隊だって、~
すごく仲が良いじゃないか。▼~
:[ディアマンド]|
………▼~
:[アルフレッド]|
どうしたんだい?▼~
:[ディアマンド]|
今は二人とも近くにいないせいか、~
どうにも、妙な心持ちだと思ってな。▼~
:[アルフレッド]|
きっとすぐに来てくれるさ。~
それまで筋肉鍛錬に励み、~
待つ幸せを楽しむといい。▼~
:[ディアマンド]|
アルフレッド王子らしいな。~
…鍛錬というのはいい考えだ。~
私も早速実践してみることにしよう。▼~
案内の件は、また後日頼む。~
では。▼~
:[アルフレッド]|
ふむ…~
彼は意外と寂しがり屋なのかな?~
意外な一面を見た気分だね。▼~
よし、ここは友人である僕が、~
一肌脱ごうではないか!▼~
***B [#i5ffb271]
:[アルフレッド]|
ディアマンド王子。~
君の臣下が来るまでの間、~
臨時臣下になりたいという人を連れて来たよ。▼~
:[ディアマンド]|
臨時臣下だと?▼~
:[アルフレッド]|
ああ!~
以前の会話から、君が臣下不在で~
寂しがっているのではと思ってね。▼~
じゃーん!~
アルフォンス王子と、シャロン王子だ!▼~
:[アルフォンス]|
ど、どうも。▼~
:[シャロン]|
ディアマンドさんの臣下になれると聞いて!▼~
:[ディアマンド]|
臣下って…~
二人とも王族ではないか!▼~
:[アルフレッド]|
僕がここに来たばかりの頃、~
シャロン王女に悩みを聞いてもらっていてね。~
その際、すっきり解決したものだから…▼~
畏れながら今回も相談したところ、~
このように見事な解決法を~
示してくれたというわけさ!▼~
:[シャロン]|
やだアルフレッドさんったら!~
見事な解決だなんてそんな本当のことを!▼~
ええと、ディアマンドさん…~
じゃなかった、ディアマンド様。~
当面の臣下役はお任せくださいっ!▼~
わたしは基本的には英雄さんと~
お友達になりたい派なのですが、~
臣下という関係性は新しいなと。▼~
なんだかそれって、~
面白そうだなーっと思いまして!▼~
:[アルフォンス]|
僕は人数合わせと思ってくれ。~
エレオス大陸の慣習として、~
臣下は二人と定められているそうだからね。▼~
:[シャロン]|
アンナ隊長にも頼んだんですが、~
今は資金繰りで忙しいからって~
逃げられてたんです!▼~
:[ディアマンド]|
いや…駄目だろう。~
二人はこのアスク王国の王族だ。▼~
少なくともその領地内に於いては~
異邦の者である私よりも、~
その命は優先されるべきなのではないか?▼~
…なんだか弟のスタルークのようなことを~
言ってしまっているが…~
事実、私はそう思うぞ。▼~
:[アルフレッド]|
うーん。ではこうしよう。~
臨時臣下は戦闘時以外のみ。~
これなら文句ないだろう?▼~
戦闘中は今までどおり、~
己の身は己で守る方針だ!▼~
:[ディアマンド]|
まあそれなら…▼~
:[シャロン]|
じゃあ決まりですね!~
よろしくお願いします、ディアマンド様っ!~
ほらお兄様も!▼~
:[アルフォンス]|
よろしく、ディアマンド様…▼~
:[ディアマンド]|
あ、ああ。~
なんだか申し訳ないな。▼~
***A [#kbbf1121]
:[シャロン]|
さーて、ディアマンド様、お兄様!~
本日は我々臨時ディアマンド隊~
初めての活動ですよ―っ!▼~
元気よく行きましょう!~
えいえいお―!
:[ディアマンド]|
え、えいえいお―。▼~
:[アルフォンス]|
張り切るのはいいけれど、シャロン。~
今から何をするんだい?▼~
:[シャロン]|
とりあえず集まってみましたけど、~
何をするかまでは考えてませんでした。▼~
実はわたし…~
お恥ずかしながら、~
一度も臣下になったことがないので。▼~
:[ディアマンド]|
それはそうだろうな…~
:[アルフォンス]|
アルフレッド王子の話を聞く限り、~
臨時臣下の目的はディアマンド様の~
寂しさを軽減することにあるはずだ▼~
ならば元の臣下の情報が必要だね。~
今日はディアマンド様から~
話しを聞く会にするのはどうだろう。▼~
:[シャロン]|
さっすがお兄様!~
今日の活動はお茶でも飲みながら~
親睦を深める会ですね!▼~
ディアマンド様の臣下のお二人は、~
どんな方たちだったんですか?▼~
:[ディアマンド]|
一人はジェーデという重騎士だ。▼~
物静かな人物だが文筆の心得があり、~
『おとぼけ☆アンバーくん』という~
物語を執筆していた。▼~
:[シャロン]|
おとぼけ☆アンバーくん?▼~
:[ディアマンド]|
好評につき、現在五巻まで出ている。▼~
もう一人はアンバーという騎士だ。~
手練れの忠臣だが少し抜けていて、~
行く先々で珍騒動を巻き起こす。▼~
:[シャロン]|
どう考えてもさっきの物語の~
題材になってる人ですよね。▼~
:[アルフォンス]|
成程…~
シャロン、これは難しい任務だよ。▼~
:[シャロン]|
へっ?~
どういうことです?▼~
:[アルフォンス]|
臣下のうち一方は物語という間接手段、~
もう一方は直接的手段を用いて日常的に~
主君を楽しませていることがわかった。▼~
これは…~
確かに不在時の喪失感は多大なものだ。~
僕達で埋められるかどうか。▼~
:[シャロン]|
今の情報だけでよくそんなに~
分析できましたね!?▼~
:[アルフォンス]|
ディアマンド様。少し時間をくれないか。~
情報を持ち帰り、対策を講じてくるよ。▼~
:[ディアマンド]|
了解した。~
手間をかけさせて申し訳ない。▼~
:[アルフォンス]|
ヴァイス・ブレイヴの一員として、~
臨時臣下の任務、最後まで遂行しよう。▼~
:[シャロン]|
いつの間にかお兄様の方が~
乗り気になってきてません?▼~
***S [#nc087699]
:[シャロン]|
ディアマンド様、見てくださいっ。~
私なりにお話を書いてきました!▼~
:[ディアマンド]|
話…物語ということか?~
:[シャロン]|
はいっ。あのあとお兄様と~
臨時臣下の会議を開きまして…▼~
わたしはジェーデさんを真似るところから~
始めようということになったんです。▼~
:[ディアマンド]|
エクラと一緒に~
味覚狩りをしに行った話か。▼~
ふむ、ふむふむ…~
シャロン王女が栗拾いとはまた珍妙な。~
しかしこれは…日記か?▼~
:[シャロン]|
あ、やっぱりそうですよね。▼~
いきなり架空の物語は難しいので~
事実に基づいた話に挑戦したんですが…~
途中から日記になっちゃいました。▼~
:[アルフォンス]|
ディ、ディアマンド様…▼~
:[シャロン]|
お兄様、どうしたんですか、~
そんなにドロドロな姿で!!~
ま、まさか敵襲…!!▼~
:[アルフォンス]|
いや、穴に落ちたんだ。~
自分から。▼~
:[ディアマンド]|
なに?▼~
:[アルフォンス]|
僕はアンバーを真似ようとしたのだけど、~
行く先々で珍騒動を起こすことは~
僕には無理だと早々に悟ってね。▼~
ならば自ら切っ掛けを作ろうと~
自分で落とし穴を作って落ちてみた。~
そうしたら…▼~
その様子を見ていた~
皆が真剣に心配をしてしまって。~
事情を理解してもらうのが大変だったよ…▼~
:[シャロン]|
可哀想なお兄様。~
普段から真面目だからそんなことに…▼~
:[ディアマンド]|
…ふっ。▼~
:[シャロン]|
ディアマンド様?▼~
:[ディアマンド]|
くくく…~
あははははははははははは!~
いや…面白い。傑作だ。▼~
この日記も、アルフォンス王子の行動も、~
愉快で笑いが止まらないよ。~
…まるで私の臣下といる時のようだ。▼~
:[シャロン]|
ほ、本当ですか!▼~
:[ディアマンド]|
ああ。しかし…似せれば似せるほど、~
やはり違うのだと思ってしまう。▼~
:[アルフォンス]|
すまない。やはり安易に~
行動を真似るべきではなかったかな。▼~
:[ディアマンド]|
いや、お陰で寂しさが紛れた。~
だがそれは臣下の穴が埋まったというよりは、~
私のためにそこまでしてくれる、~
素晴らしい相手に出会ったからだ▼~
ありがとう…~
アルフォンス王子、シャロン王女。▼~
これからはどうか、臨時の臣下ではなく~
友人として接してはくれないか?▼~
:[アルフォンス]|
勿論だよ、ディアマンド王子。~
そして本当の臣下が来た時には、~
心から祝わせてほしい。▼~
:[シャロン]|
これにて臨時ディアマンド隊は、~
華麗に解散ですね! 寂しいですが、~
お役目を果たせて光栄です!▼~
ではディアマンドさん、~
これからは友人として末永-く~
よろしくお願いしますね!▼~
**屈強な野花 ラピス [#b91e8cd4]
***C [#u962c62c]
:[ラピス]|
すごい、大漁だわ。~
食べられそうな草がこんなに沢山!▼~
違う世界に来て不安だったけど、~
何とかやっていけそうね。~
戻ったらこれを甘く煮て、それから…▼~
:[フレデリク]|
草むしりですか。▼~
:[ラピス]|
ひぇっ!?▼~
:[フレデリク]|
驚かせてしまってすみません。~
私はイーリス聖王国の騎士、~
フレデリクと申します。▼~
:[ラピス]|
あ、あたしはラピスです。~
ブロディア王国…王城兵の。▼~
:[フレデリク]|
あなたも王家に仕える方でしたか。~
道理でその佇まいから、~
品格と忠義を感じるわけです。▼~
我が主君はイーリス王国の第一王子~
クロム様という御方なのですが、~
ラピスさんの主はどの様な?▼~
:[ラピス]|
スタルーク様といって、ブロディア王国の~
第二王子であらせられます。~
謙虚で、とても優しい方なんですよ。▼~
:[フレデリク]|
素晴らしい。~
ではラピスさんも、主君のために~
草むしりをされていたのですね。▼~
:[ラピス]|
主君のため?▼~
:[フレデリク]|
いついかなる時も主君の御身を~
お守りするのが我々の務め。▼~
主君に仇名す曲者は戦場にのみ~
潜んでいるとは限りません。~
例えばそう、雑草!▼~
主君の御御足に絡みつき転倒させるやも。~
それゆえ進行方向に生える雑草は全て~
排除しておきたいのが騎士の性。▼~
そうですよね?▼~
:[ラピス]|
はあ…▼~
:[フレデリク]|
いやあ、一人では限界を感じていたので、~
貴方のような方がいらして&ruby(こうじん){幸甚};(※)です。~
以降は共に頑張ろうではありませんか。▼~
私はクロム様の為に!~
ラピスさんはスタルーク様のために!~
御足もとの雑草は全て取り除きましょう!▼~
:[ラピス]|
は、はい…▼~
…どうしよう。~
食べるために草をむしってたって、~
すっごく言いづらいわ…▼~
※幸甚(こうじん)―――非常に幸いなこと。
***B [#pf989325]
:[ラピス]|
すごい、こっちも大漁だわ。~
工作に仕えそうな石がいっぱい。~
特にこの小石なんか…▼~
:[フレデリク]|
今度は石拾いですか。▼~
:[ラピス]|
ひゃあっ!?▼~
:[フレデリク]|
また驚かせてしまいすみません。▼~
話脚は今、猛烈に感動しています。~
草むしりに加え、石拾いまで~
実践していらっしゃるとは。▼~
わかります…わかりますとも。~
主君の足元の危険は雑草だけでなく~
小石が元凶の場合もありますよね。▼~
:[ラピス]|
あ、あの…▼~
:[フレデリク]|
何たる細やかな心遣い。~
主君の移動経路を予想し動く行動力。~
脱帽です。▼~
:[ラピス]|
違うんです。~
フレデリクさん、聞いてください!▼~
:[フレデリク]|
なんでしょう。▼~
:[ラピス]|
ごめんあさい。~
言いだせなかったんですが…~
あたし…あたし、▼~
貧乏なんです!▼~
:[フレデリク]|
………▼~
はい?▼~
:[ラピス]|
草むしりは主君の…~
スタルーク様のためではなく、~
あたしの非常食の調達なんです。▼~
石拾いも、スタルーク様が躓くからとか~
そういう考えではなく、ただただ、~
工作の材料にしたいからで…▼~
:[フレデリク]|
これまでの行動は主君のためではなく、~
ご自身のためだと?▼~
:[ラピス]|
幻滅されたでしょうか。▼~
:[フレデリク]|
そんな。~
こちらこそ早合点をして、~
申し訳ありません。▼~
私は主君に対する行動が行き過ぎだと~
周囲から言われることがありまして…~
同志が来たと喜びすぎてしまいました。▼~
主君に迷惑をかけず、自己を研鑽する。~
良き臣下、良き騎士であるのは~
&ruby(むし){寧};ろラピスさんの方ですよ▼~
:[ラピス]|
フレデリクさん…▼~
:[フレデリク]|
お話ししていただき楽しかったです。~
それではこれで失礼いたしますね。▼~
:[ラピス]|
………▼~
***A [#wce93491]
:[フレデリク]|
よし。~
これならクロム様も安全でしょう。▼~
:[ラピス]|
草むしりですか?▼~
:[フレデリク]|
ラピスさん。▼~
:[ラピス]|
先日はがっかりさせてしまいすみません。~
最初に違うんですって、~
はっきり言うべきでした。▼~
あたし、いつもこうなんです。~
貧乏なことも、本当の出身も、~
相手に会わせて隠してしまう。▼~
でも、フレデリクさんとのお話は~
とっても楽しかったんです。だから…~
良かったら今後も仲良くしてくれませんか。▼~
:[フレデリク]|
それは私の&ruby(セリフ){台詞};ですよ。~
こちらこそ、今後ともよろしくお願いします。~
ラピスさん。▼~
:[ラピス]|
えへへ…▼~
そうだ。~
今日は隠し事をしていたお詫びの品を~
持ってきたんです。▼~
:[フレデリク]|
これは?▼~
:[ラピス]|
熊肉です。▼~
:[フレデリク]|
なぜ!!?▼~
:[ラピス]|
あたし、熊をしとめるのが得意で。~
熊肉はあたしの村ではとっても貴重かつ~
これ以上ない贅沢品なんです。▼~
だからこれをフレデリクさんに。~
これまでのお詫びと~
親愛の気持ちを込めて…▼~
:[フレデリク]|
…い、言いにくい。~
私は熊肉が苦手だとはとても言えない。▼~
あ、ありがとうございます。~
帰ってから大切にゆっくりと、~
いただきますね。▼~
:[ラピス]|
今食べてください。▼~
:[フレデリク]|
えっ。▼~
:[ラピス]|
新鮮なうちに召しあがれるよう、~
拾った石で窯を作って、~
軽く焼いてきたんです。▼~
熊肉は鮮度が命。~
干し肉であればまだしも、~
帰ってゆっくりとなると風味が落ちます!▼~
:[フレデリク]|
いや、ですが、しかし…▼~
:[ラピス]|
フレデリクさん。▼~
:[フレデリク]|
う、うううううううう…~
いただきます!▼~
もぐもぐ…~
うん、とても美味しいですよ。▼~
仕留めたばかりの、新鮮な血肉と…~
獣の香りが…~
口いっぱいに………▼~
ううっ…!▼~
:[ラピス]|
きゃ―――っ!~
フレデリクさんが倒れた!!▼~
大丈夫ですか、お気を確かに!!~
衛生兵! 衛生兵―――っ!!▼~
***S [#y5973668]
:[フレデリク]|
この前は突然倒れてしまい、~
申し訳ありませんでした。▼~
:[ラピス]|
熊肉、苦手だったんですね。▼~
言ってくだされば…~
いえ、あたしが言いにくくしたんです。~
ごめんなさい。▼~
:[フレデリク]|
私がはっきりと言うべきでした。~
あの時はつい隠してしましい…▼~
:[ラピス]|
ふふっ。~
なんだか、この前と逆ですね。~
あたしたち、似ているのかもしれません。▼~
:[フレデリク]|
草むしりと石拾いが日課の者など~
我々の他にいないでしょう。▼~
自分の弱みを隠してします、~
という点も付け加えておきましょうか。~
:[ラピス]|
でも、隠す弱みはもうありません。~
今後は互いを尊重し共存しましょう。▼~
フレデリクさんの苦手な熊肉は~
あたしを読んでくださればすぐに~
代わりに食べて差し上げます。▼~
:[フレデリク]|
むしった草と拾った石は、~
良さそうなのを選りすぐって~
ラピスさんに差し上げますね。▼~
:[ラピス]|
ありがとうございます~
それ、すごく助かります。▼~
:[フレデリク]|
そういえば…~
この前石窯を作ったと仰っていましたが~
他にも何か作れるのですか?▼~
:[ラピス]|
材料としてその辺りのゴミや石、~
木の枝なんかがあれば大抵のものは。▼~
:[フレデリク]|
では「クロム様絶対死守」と記された、~
光る垂れ幕など作れますか?~
無論ただでとは言いません。▼~
:[ラピス]|
…何かくださるんですか?▼~
:[フレデリク]|
報酬として私のへそくり17ゴールドを~
差し上げます、と言いたいところですが~
この世界では貨幣価値を持ちませんので…▼~
向こう5日間、私の夕食のおかずから~
どれでも好きな物を差し上げます。~
という条件で如何でしょう。▼~
:[ラピス]|
その話乗りました!~
肉を主にいただきますが~
途中で文句は言わないでくださいね。▼~
:[フレデリク]|
騎士に二言はございません。~
光る垂れ幕、楽しみにしておりますよ。▼~
:[ラピス]|
あたしもフレデリクさんに倣って~
スタルーク様死守の垂れ幕を作ろうかしら。▼~
:[フレデリク]|
ブロディア勢の士気が上がること~
うけあいかと。▼~
そろいの垂れ幕にしてくだされば、~
イーリスとブロディアの連帯感も~
出るかもしれませんね。▼~
:[ラピス]|
ではそうしましょう。改めて今後とも~
よろしくお願いしますね。似た者同士…~
そして、主君を守る騎士同士として。▼~
:[フレデリク]|
ええ!~
クロム様絶対死守!▼~
:[ラピス]|
スタルーク様はあたしが守ります!▼~
** 繊細なる射手 スタルーク [#b30d7dbe]
***C [#tb454c5b]
:[スタルーク]|
エクラさん。~
はい、平気ですよ。~
体調は万全です。▼~
なんだかすみません…~
義務とはいえ、こんな根暗な人間まで~
生存確認のお手間をかけさせてしまい。▼~
召喚されてすみません。~
アスクの大地よごめんなさい。~
僕なんかに吸われる空気に申し訳ない…▼~
そこまで卑下しなくても、と言われても。~
卑下でなく事実ですので。▼~
偉大な英雄様方の中にいると~
自分の不甲斐なさ、汚さ、力不足を~
嫌と言うほど思い知らされるんです。▼~
ええ、そうです。~
気後れしているんです。~
すっかり委縮してしまっているんです。▼~
…え?~
では気後れせず過ごせるよう、~
似た立場の英雄を見つけてくる?▼~
色んな弟王子を知っているから~
任せてくれって…?▼~
お、お気遣いありがとうございます。~
ですが、僕はお察しの通り人見知りで。▼~
エクラさんと~
こうして話せているのすら奇跡なんですよ。~
すみませんが、この話はお断りしま…▼~
いない!?▼~
エクラさん!?~
行ってしまわれたんですか!?▼~
あわわわわ…
どうしよう。▼~
僕はこれから初対面の、~
しかも王族の方と、できるだけ陽気に~
話さないといけないってことですか…!?▼~
き、気が重いぃぃ…!!!!▼~
***B [#hdc951b5]
:[レオン]|
失礼。~
あなたがスタルーク王子かい?▼~
:[スタルーク]|
は…はい、そうですが。~
あなたは…▼~
:[レオン]|
僕はレオン。暗夜王国の王子だ。~
あなたと同じ、兄を持つ立場のね。▼~
:[スタルーク]|
で、出た―――っ!!!!!!▼~
:[レオン]|
出たとは何だよ失礼だな。~
召喚師に頼まれてわざわざこうして~
話をしに来たっていうのに。▼~
:[スタルーク]|
やっぱり。~
兄を持つ立場と聞いた瞬間に察しました。▼~
年頃も同じぐらいでしょうか…~
でも纏っている雰囲気的なものが~
明らかに違う…っ!!!!!▼~
ま、まぶしい。直視できない。~
同じ王子でありながらこの輝き。~
似た立場だからこそ比べてしまいます!▼~
:[レオン]|
何をブツブツ言ってるんだ?▼~
:[スタルーク]|
レオン王子があまりにご立派なお方で、~
どうしようかと…▼~
:[レオン]|
へえ、出会うなりおべっかを使うんだ?~
何が目的? 僕に気に入られて~
暗夜王国の情報でも得ようっていうの?▼~
そうやって油断させて寝首を掻くようなら、~
僕がこの神器ブリュンヒルデで~
塵にしてやるからね。▼~
:[スタルーク]|
………….▼~
ぜひお願いします!▼~
:[レオン]|
は?▼~
:[スタルーク]|
僕はもうゴミのようなもので、~
ゴミが塵になったところで同じです。~
それで人の役に立てるのなら、喜んで。▼~
どうぞ、今すぐ塵にしてください!▼~
:[レオン]|
な、なんだよ!~
調子が狂うな!▼~
:[スタルーク]|
すみません~
レオン王子の調子を狂わせて~
なんとお詫びしたらよいか…▼~
:[レオン]|
詫びなんて必要ない。~
もう戻るよ。▼~
召喚師に頼まれた、君と話をするという~
目的は達したわけだからね。▼~
部屋でゆっくりトマトでも食べよう…▼~
:[スタルーク]|
あ、レオン王子。~
行ってしまわれた…▼~
***A [#g47cae6a]
:[スタルーク]|
弦を張って、弓幹を磨いて…~
僕なんかに使われてくれているんです、~
せめて念入りに磨いてあげないと。▼~
:[タクミ]|
あんたがスタルーク王子か?▼~
:[スタルーク]|
へっ、あ、はい。~
あなたは…▼~
:[タクミ]|
タクミ。白夜王国の王子、タクミだ。~
あんたと同じように、上に兄がいる。▼~
:[スタルーク]|
また出た――――――っ!▼~
:[タクミ]|
エクラに頼まれて、~
話をしに来たよ。▼~
ふうん、弓の手入れをしているってことは、~
弓使いという点でも僕と同じみたいだね。~
悪いけど、負けるつもりはないから。▼~
:[スタルーク]|
僕があなたに勝つなんて、~
滅相もありません。よろしければ今後は~
負け犬とでも呼んでください…▼~
:[タクミ]|
は?▼~
:[スタルーク]|
ごめんなさい、ごめんなさい。~
そりゃあ僕みたいなやつが同じ武器を~
扱っていたら不愉快ですよねすみません…▼~
気に障ったようでしたら、~
僕はこれにて失礼します。~
可及的速やかに視界より離脱します!▼~
:[タクミ]|
まだ話は終わってないんだけど。▼~
:[スタルーク]|
これ以上ご自身の時間を~
無駄にするのはお勧めしませんが。▼~
:[タクミ]|
なんなんだ。こいつは。▼~
…いや、僕の声掛けの仕方が良くなくて、~
委縮させてしまったのかもしれないな。~
まだ新入りなんだから優しくしないと。▼~
兄さんならきっと、こういう時~
相手が安心できる言葉をかけるんだろうな。~
同じ王子だって言うのに僕ときたら…▼~
:[スタルーク]|
ん?▼~
:[タクミ]|
はあ…やっぱり僕なんて、~
兄さんには敵わないのか…▼~
:[スタルーク]|
あれ? あれれ? この方は~
もしかして、少しだけ僕と…▼~
…あの、タクミ王子。~
良かったらもう少しだけ、~
お話させていただけませんか。▼~
先輩として、弓の手入れの方法など~
お教えいただけると嬉しいです…▼~
:[タクミ]|
そ、そうか。~
スタルーク王子の頼みなら仕方がないね。▼~
同じ弓使いのよしみで、~
僕が色々教えてあげるよ。▼~
:[スタルーク]|
ありがとうございます。~
よろしくお願いしますね。▼~
***S [#wa153209]
:[スタルーク]|
エクラさん。~
はい、お話できました…~
レオン王子と、タクミ王子と言う方と。▼~
お二人とも僕なんかのために~
大変貴重なお時間を割いて~
来てくださったんですよ。▼~
レオン王子は最初はすぐに~
帰ってしまわれたのですが…~
その後も何度か気にかけてくださって。▼~
暫くは会話も少なかったものの、~
ブロディアに自生するトマトの話をしたら~
なぜか急速に仲良くなれました。▼~
タクミ王子は一見堂々としつつも~
実は繊細で優しい心をお持ちの方で…~
丁寧に弓の手解きをしてくださいました。▼~
たまに自信を無くされる姿は~
少し僕とにているところが~
あるかもしれないなとおもったり…▼~
って、僕なんかと比べたらいけないほど~
素晴らしい御方ですけれど!!~
今の言葉は忘れてください!▼~
実は、タクミ王子とは~
これから一緒に弓の稽古なんです。▼~
その後は、レオン王子に~
野生種のトマトの話をすることに~
なっていまして。▼~
あなたのおかげで、英雄の中にも~
友人と呼んでもいいほどの~
存在ができました。▼~
あ、ああ誤解しないでください。~
僕が勝手に友人だなどと~
思いあがっているだけで…▼~
お二人にとって僕はその大勢、いえ、~
言葉を話す不思議なホコリとでも~
思っていてくだされば御の字です!▼~
でも、以前よりは随分肩の力を抜いて~
日々を過ごせている気がします。▼~
ありがとうございます…~
エクラさん。▼~
え? じゃあ次は、~
違うタイプの英雄たちを呼んでくるから、~
もっと友達を増やすといい?▼~
お、お気持ちはありがたいのですが、~
もうしばらくはこのままで。今回は遠慮しますね、~
エクラさ……▼~
…いない!!!!▼~
** 富める友愛 シトリニカ [#oc886c80]
***C [#t8c12369]
:[アンナ]|
うーん、うーん、▼~
:[シトリニカ]|
アンナ隊長。~
そんなに唸って、どうされたの。▼~
:[アンナ]|
シトリニカ。~
実は…財政難で…▼~
:[シトリニカ]|
財政難?▼~
:[アンナ]|
今に始まったことじゃないけど、~
特務機関の出費が多いのよ!▼~
勿論活動費はアスク王国から~
有難~く頂戴しているわ!~
でも、やりくりが大変なの!▼~
設備の維持費、装備や備蓄の購入費、~
その他諸々、事事物物…~
最近は英雄たちも増えたから余計にね。▼~
:[シトリニカ]|
まあ。わたしたちのせいね。~
ごめんなさい。▼~
:[アンナ]|
英雄が増えることは喜ばしいわ。~
だからシトリニカが謝ることではないの。▼~
そう、これは全て、~
私のやりくりのせい!~
そしてお金がないのが悪い!▼~
:[シトリニカ]|
新参者とはいえ、~
わたしも特務機関の一員だわ。~
なにか財政難を解消する方法は…▼~
そうだわ。アンナ隊長。~
わたしに考えがあるの。~
少しお時間をくださらない?▼~
:[アンナ]|
来て早々気を遣わせて悪いわね。▼~
でも今は正直、&ruby(わら){藁};にも&ruby(すが){縋};りたい...
いい案を期待しているわ。~
シトリニカ。▼~
:[シトリニカ]|
ゆったりと待っていらして。▼~
***B [#icb213be]
:[シトリニカ]|
アンナ隊長。~
以前の財政難のお話だけど~
これを受け取っていただける▼~
:[アンナ]|
さ、札束!!?▼~
きゃ――すご―――い!~
こんな分厚い紙幣の束、~
久々に見たわ!▼~
:[シトリニカ]|
この世界に来るときに~
持っていた分だけなのだけれど。~
お気に召したのならうれしいわ。▼~
:[アンナ]|
流石は大公家のご令嬢ね。~
下手をしたら王族よりも自由なお金が~
あるということ…▼~
あら、でもこれってもしかして、~
エレオス大陸の紙幣?▼~
だとしたら申し訳ないんだけど、~
アスク王国では使えないわね。▼~
:[シトリニカ]|
まあ、残念。~
貨幣が違う可能性を失念していたわ。~
わたしったら…ごめんなさい。▼~
:「アンナ]|
いいのよ。~
札束をタダで受け取るのは、~
流石の私も気が引けるし。▼~
:[シトリニカ]|
ではこの宝石では&ruby(いかが){如何};?▼~
:[アンナ]|
た、確かに宝石なら~
このアスク王国のお金に~
換えることはできるけど…▼~
:[シトリニカ]|
良かった。~
ならこれを差し上げるわ。▼~
:[アンナ]|
だ、ダメよ、こんなに!~
大切なものでしょう!▼~
:[シトリニカ]|
ブロディア王国は鉱石の採掘が主な産業。~
我が大公家は鉱山を多数保有していて~
宝石が安定して手に入るの。▼~
この品質の意思なら沢山持っているから~
どうぞ遠慮なさらないで。▼~
わたしとしても、これからお世話になる~
特務機関が潤うことは利になるのだもの。▼~
:[アンナ]|
そ、そこまで言ってくれるのなら…~
いえ、でもこれは…▼~
:[シトリニカ]|
受け取ってくださってうれしいわ。~
また何かあったらぜひ仰ってね。▼~
:[アンナ]|
あ、ちょっとシトリニカ!?▼~
…行ってしまった。▼~
な、なんということ…~
アンナ隊長の財政難解消大作戦が~
早くも「完」という&ruby(おもむき){趣};なのだけれど。
でも、これでいいの…?~
本当に、これでいいの…?▼~
***A [#k29c5fa8]
:[アンナ]|
シトリニカ!▼~
:[シトリニカ]|
アンナ隊長。~
どうされたの?~
まさか、財政難が悪化を…▼~
:[アンナ]|
ちが―う!▼~
って、財政難は違わないんだけど。~
あれからよく考えて、~
解消方法がこれではダメだと思ったの。▼~
結論から言うと、この宝石は返すわ。~
シトリニカの気持ちは本当に嬉しいし、~
有難かったんだけど…▼~
私はタダでお金をもらいたいんじゃなくて、~
お金儲けそのものがしたいみたいなの。▼~
努力に見合わない利を得るのに~
抵抗があるっていう厄介な性分が、~
どうにも邪魔をしてくるのよ!▼~
:[シトリニカ]|
なるほど、理解したわ。~
つまりアンナ隊長は、お金を得るという~
同一の結果にたどり着くとしても…▼~
お金儲けを&ruby(くわだ){企};て、成功させ、~
報酬に対しての喜びが得られる方を~
選択するということね。▼~
:[アンナ]|
流石シトリニカ、話が早いわ。▼~
:[シトリニカ]|
それなら確かに、~
私の方法は的外れだわ。▼~
宝石の返却を受け入れるわね。▼~
:[アンナ]|
返すとなると惜しい気がしてしまうのも~
私の厄介な性分だけど…~
ありがとう、シトリニカ!▼~
:[シトリニカ]|
それで、何か利益を得られる~
商売の算段はおありなの?▼~
:[アンナ]|
それが、まださっぱり。▼~
:[シトリニカ]|
なら今度は商材の観点から~
お役に立てることを探すことにするわ。~
まずはお客が飛びつくような商品が必要ね…~
私の持ち物で何か役に立てそうな~
ものはないかしら。▼~
:[アンナ]|
力になってくれてありがとう。▼~
あら、これは?~
何かの書類のようね。▼~
:[シトリニカ]|
エレオス大陸北西に位置する、~
ブロディア王国内の領地の権利書を。~
&ruby(ふうこうめいび){風光明媚};な高原を含む山岳地帯なの...
でも、ここから観光に行けるわけでもなし、~
アスク王国に於いては~
何の役にも立たないわね。▼~
:[アンナ]|
いえ…シトリニカ。~
これはいける。いけるわ。~
いい商売を思いついた!▼~
この権利書を貸してもらっていい?~
莫大な利益を生み出してみせるわ!▼~
:[シトリニカ]|
なんて&ruby(きら){煌};びやかな笑顔。~
良い報せをお待ちしているわね。▼~
***S [#h7f6e5e2]
:[アンナ]|
ありがとうシトリニカ!~
特務機関の財政難、~
当面はバッチリ解消よ-っ!!▼~
:[シトリニカ]|
まあ、アンナ隊長。~
商売がうまくいったの?▼~
:[アンナ]|
権利書を借りた土地なんだけど、~
「エレオス大陸永住権」と銘打って~
権利を切り売りしたのよ。▼~
小さいものだと羊皮紙一枚分から、~
大きいものだと特務機関の敷地分まで、~
多種多様なサイズと価格帯を用意してね。▼~
そしたらこれが英雄たちに大ウケ!~
飛ぶように売れたのよ―っ!▼~
:[シトリニカ]|
それはよかったわ。~
でも、羊皮紙一枚分の土地に~
永住だなんてできるのかしら。▼~
:[アンナ]|
実際には購入者の皆様が~
エレオスを訪れることはできないから、~
永住と言っても名ばかりのものよ。▼~
:[シトリニカ]|
英雄のみなさんに、永住権という夢を~
お売りしたということね。▼~
:[アンナ]|
その通り!▼~
行くことの叶わない異界の地に、~
形式上とはいえ自分の土地がある。~
みんな、そのロマンを買ったということね。▼~
野心のある王族なんかは~
&ruby(いくばく){幾許};かの異世界に領地ができた―って~
大喜びしていたし、▼~
違う世界から来た英雄たちが、~
隣同士で土地を買ったりもしていたわ。▼~
もしここに家を建てられたら、~
エレオス大陸ではお隣さんだねって、~
嬉しそうに笑ってた。▼~
:[シトリニカ]|
素敵なお話だわ。~
本当に来ることは叶わずとも、~
あの土地に、英雄のみんながいるのね。▼~
機会があれば、話して差し上げたいわ。~
かの土地がどれだけ美しく雄大で、~
素晴らしい景色なのかを。▼~
アンナ隊長。もし誰がどの土地の土地を~
どれだけ買ったかの分布図があれば、~
わたしにも共有してくださる?▼~
:[アンナ]|
勿論よ。~
元々あなたのおかげでできた商売だし、~
売り上げも分配するわね。▼~
:[シトリニカ]|
それは機関のお金にしてくださいな。~
私はアンナ隊長がお金儲けをして~
喜ぶ笑顔が何よりの報酬だもの。▼~
よろしければ、アンナ隊長の土地も~
何処かに記しておいてくださらない?▼~
例え名ばかりでも、~
ここはアンナ隊長の土地なのだと、~
戻った時にそう思いたいから▼~
:[アンナ]|
シトリニカ…~
泣かせることを言うじゃない。▼~
よーしわかったわ!~
売り上げもあることだし、~
どど―んと大きいのを買っちゃうわよ!▼~
あら…? その場合お金は~
どこに払うのかしら。シトリニカに?▼~
:[シトリニカ]|
うふふ、私に払ってしまっては、~
また財政難になってしまうわね。▼~
その時はまた、こんな風に~
一緒にお金儲けを考えましょうか。▼~
*コメント [#m5819270]
#comment
終了行:
[[章別会話]]
*矜持は鉱石の如く [#v1b702fd]
#contents
**矜持は鉱石の如く [#wd51c7ed]
***オープニング [#r0749ba9]
:[ディアマンド]|
異界の敵も、~
なかなかの手練れのようだな…▼~
ここを切り抜ければ本隊、~
そして神竜様と合流できるはずだ。~
平気か、スタルーク、ラピス、シトリニカ。▼~
:[スタルーク]|
は、はいっ…▼~
:[ラピス]|
無論です。▼~
:[シトリニカ]|
平気よディアマンド。~
お気遣いありがとう。▼~
:[ディアマンド]|
皆、気を引き締めろ。~
武力の国ブロディアの矜持は~
この国でも健在であると信じているぞ。▼~
:[スタルーク]|
兄上はさすが落ち着いていらっしゃる…~
それに比べて僕の駄目っぷりときたら。▼~
足手まといで存在する価値がないうえに~
皆の士気すら下げている。~
いざとなったら囮となり役目を果たそう…▼~
:[ラピス]|
ダメですよスタルーク様!!~
そのような任務は我々にお任せを!▼~
:[シトリニカ]|
あなたは王族なのだから。~
臣下であるわたしたちの役目を~
取らないでちょうだい。▼~
:[スタルーク]|
そんなああ、ラピスもシトリニカも~
僕より立派で素晴らしい人間です!~
僕に守らせてくださああい!▼~
:[シトリニカ]|
スタルークのそういうところは、~
どこの世界でも変わらないようね。▼~
:[ラピス]|
ディアマンド様。~
ブロディア勢でまとまって~
来られたことは幸いですが▼~
ここにディアマンド様の臣下はいません。~
あなた様の御身、忠臣に代わって~
我々がお守りすることをお許しください。▼~
:[ディアマンド]|
礼を言う、ラピス。~
頼りにさせてもらうぞ。▼~
:[スタルーク]|
兄上。~
後方から敵が接近しています。~
数は多くありませんが、手練れの者かと。▼~
:[ディアマンド]|
よく見つけたぞ、スタルーク。~
総員、戦闘準備!▼~
:[ラピス]|
承知しました。~
残さず殲滅します!▼~
:[シトリニカ]|
ディナーの時間までには~
神竜様と合流できるといいわね。▼~
***C [#lc7f6cb5]
:[ディアマンド]|
敵を退けることができたな。~
皆、ご苦労だった。▼~
:[ラピス]|
異界の軍と戦うのはまだ慣れませんが、~
お二人をお守りできて良かったです。▼~
:[シトリニカ]|
このままゆったりと小休憩…~
といきたいところだけれど、~
どうやら、まだ気配があるようね。▼~
:[スタルーク]|
木立の方向から人影が接近。~
ですが、敵意は感じません。▼~
:[ディアマンド]|
神竜様か?▼~
:[スタルーク]|
いえ、そうではないようですが…~
何処か見覚えが。▼~
:[ロイ]|
良かった、みんな無事のようだね。▼~
:[スタルーク]|
も、紋章士ロイ!?▼~
:[ディアマンド]|
紋章士が単独で現れるなど、~
そのようなことが…~
誰か神竜様から指輪を渡されていたのか?▼~
:[ロイ]|
落ち着いてくれ。~
僕は君たちの知る紋章士ではない。~
本来の姿の僕なんだ。▼~
:[ディアマンド]|
本来の?▼~
:[ロイ]|
僕はフェレ侯爵家の嫡男、ロイ。~
エレブ大陸で生き、ここに喚ばれた身だ。▼~
リュールから聞いているよ。~
僕たちのいるエレオス大陸には~
紋章士と呼ばれる僕がいることを。▼~
最初は半信半疑だったけれど、~
君たちの反応を見る限り…~
それは真実のようだね。▼~
:[ディアマンド]|
我がブロディアにとって、~
あなたは特別な紋章士だ。~
ここにいる全員が同じ思いだろう。▼~
祖国に託された紋章士、~
その元になった存在と~
相まみえることができるとは光栄だ。▼~
:[ロイ]|
照れくさいけれど、嬉しいよ。~
紋章士と呼ばれる僕自身も、~
君の言葉を誇りに思うだろう。▼~
:[ディアマンド]|
名乗るのが遅れてしまった。~
私はブロディア王国王太子、~
ディアマンドだ。▼~
私にとっては旧知の仲のような~
心持ちだが…改めて、~
以後よろしく頼む。ロイ。▼~
:[ロイ]|
こちらこそ。▼~
:[スタルーク]|
兄上。再び気配が。~
今度こそ敵襲かと。▼~
:[ロイ]|
行こう、ディアマンド。~
僕と力を合わせて、この場を乗り切るんだ!▼~
:[ディアマンド]|
ああ!▼~
***B [#c02247ff]
:[ディアマンド]|
流石はロイだ。~
あっという間に片付いてしまったな。▼~
:[ロイ]|
不思議だな。君たちと共に戦うのは~
初めてのはずなのに、ずっと前から~
こうして共闘していたような気がする。▼~
:[スタルーク]|
勿体ないお言葉です。~
もしここに父上がいたら…~
きっと喜ばれたでしょうね。▼~
:[ディアマンド]|
そうだな。▼~
:[ロイ]|
君たちの父上というのは、~
ブロディア国王か。~
きっと素晴らしい御方なのだろうね。▼~
:[ディアマンド]|
ロイの父君は、どの様な方なんだ?▼~
:[ロイ]|
ええと…▼~
ああ、丁度いい所に。~
もう一人援軍が来てくれたようだよ。▼~
:[エリウッド]|
合流が遅くなってすまない。~
皆、無事のようだね。▼~
:[ロイ]|
彼はフェレ侯爵エリウッド。~
僕の父だよ。▼~
:[ディアマンド]|
ロイの、父君だと!?▼~
:[スタルーク]|
ええっ!? でも随分と、~
お若いのではないでしょうか?~
兄君ぐらいの年代とお見受けしますが…▼~
:[ロイ]|
ご名答。こちらの父上は、~
まだ僕が生まれる前のお姿なんだ。▼~
アスク王国には、召喚師の手によって~
様々な年代や世界から英雄が召喚される。▼~
見知った人であっても、~
年齢や姿が違うことは珍しくない。▼~
まさか若い父上に会えるだなんて、~
最初はすごく驚いたよ。▼~
:[エリウッド]|
僕も初めて聞いた時には驚いたさ。~
将来の息子とこうして、~
戦うことになるとはね。▼~
:[スタルーク]|
そんなことが…▼~
なら、兄上。~
もしかしたら僕たちの父上も、~
いつか…▼~
:[ディアマンド]|
………▼~
ああ。~
その時はまた、昔のように…~
手合わせをしていただこう。▼~
:[スタルーク]|
はい!▼~
:[ディアマンド]|
エリウッド殿。~
此度の戦ではよろしく頼みます。▼~
あなたのご子息は~
我がブロディア王国の紋章士として、~
我々を立派に守ってくださいました。▼~
:[エリウッド]|
そうか…~
まるで自分のことのように誇らしいよ。▼~
さあ、もうひと踏ん張りだ!~
ここを抜ければすぐに、~
本隊へと合流できる!▼~
:[ディアマンド]|
行くぞ、皆!▼~
***A [#nc1a8513]
:[リュール]|
ディアマンド、みんな!~
無事でいてくださってよかったです。▼~
:[ディアマンド]|
神竜様!▼~
:[ラピス]|
良かった…~
神竜様もご無事で何よりです!▼~
:[シトリニカ]|
ディナーまでに間に合って、~
安心したわ。▼~
:[スタルーク]|
ロイ様、エリウッド様。~
援軍としてお力を賜り感謝します。~
お陰様で本隊に帰還できました。▼~
:[ロイ]|
礼には及ばないよ。~
僕も、君たちと話せて嬉しかった。▼~
個人的に興味があったんだ。~
紋章士となった僕が、~
一体どんな人たちと旅をしたのか。▼~
:[エリウッド]|
役目を果たせたのなら良かったよ。~
ぜひまた話をしよう。~
行こうか、ロイ。▼~
:[ロイ]|
はい、父上!▼~
:[ディアマンド]|
仲睦まじいな。▼~
:[リュール]|
ロイのお父君は元の世界でも~
ご存命のようですが、こちらの彼のことも~
父のように慕っておられるようですね。▼~
:[ディアマンド]|
神竜様。~
今回のことで思い至ったのだが、~
ここに居れば会えるかもしないのだな。▼~
我が父上や…~
亡くなったルミエル様にも▼~
:[リュール]|
…そうですね。~
合えたら嬉しいでしょう。とても。▼~
果たせなかった約束を、~
果たすことだってできるかもしれません。▼~
けれど、私の母さん…やっぱり、~
あの時に死んでしまった母さんだけです。▼~
それに、ここでどんな母さんに会っても、~
きっといるはずなんです。~
彼女にとっての「リュール」が。
それは…~
私ではありませんから。▼~
:[ディアマンド]|
神竜様…▼~
:[リュール]|
なんて。~
捻くれているでしょうか。▼~
:[ディアマンド]|
…そうは思わない。~
私も同感だ。▼~
だが…もしも、~
いつか父上がここに来て、~
言葉を交わすことが叶うのであれば…▼~
その時は、一人の戦士として、~
もう一度剣を交えたい。▼~
全盛期の父との手合わせであれば、~
これ以上のことはない。~
元の世界ではできなかったからな。▼~
:[リュール]|
ディアマンドらしいですね。~
その時は私も、~
モリオン王とお手合わせ願いたいです。~
どれだけ強くても負ける気はありません。▼~
どデカい竜になって、~
グワーッと攻撃するかもしれませんよ。▼~
:[ディアマンド]|
ああ。それは…~
父上も喜ぶだろう。▼~
**立ち向かう黒鉄 ディアマンド [#y03b161a]
***C [#t15e71d5]
:[ディアマンド]|
こちらの世界でもあえて嬉しいぞ、~
アルフレッド王子。▼~
:[アルフレッド]|
僕もだよ、ディアマンド王子。~
一足先に来ていたから、案内は任せてくれ。▼~
:[ディアマンド]|
ここでの戦も苛烈なものなのだろう。~
一刻も早く特務機関の戦い方に慣れねば…▼~
:[アルフレッド]|
気負いすぎるのも良くないさ。~
折角来たのだから楽しむといい。~
異界の英雄たちの様子をみるとかね。▼~
:[ディアマンド]|
英雄たちの様子…か。▼~
:[ピエリ]|
マークス様! 待ってなのーっ!~
まだお買い物の途中だったのよーっ!▼~
:[ラズワルド]|
すみませんマークス様―っ!~
ギリギリまで女の子たちと~
話してたのは謝りますから―っ!▼~
:[マークス]|
出撃前に信じられん…!~
もっと気を引き締めろ!▼~
:[アルフレッド]|
あれは暗夜王国という世界の英雄だね。~
確か、主君と臣下たちのはずだ。▼~
エレオス大陸の王族と同じく、~
王族一人につき二名の臣下を擁するのが~
習わしだと聞いたことがある。▼~
:[ディアマンド]|
主君は怒っていたようだが、~
随分仲が良さそうだったな。▼~
:[アルフレッド]|
ディアマンド王子の隊だって、~
すごく仲が良いじゃないか。▼~
:[ディアマンド]|
………▼~
:[アルフレッド]|
どうしたんだい?▼~
:[ディアマンド]|
今は二人とも近くにいないせいか、~
どうにも、妙な心持ちだと思ってな。▼~
:[アルフレッド]|
きっとすぐに来てくれるさ。~
それまで筋肉鍛錬に励み、~
待つ幸せを楽しむといい。▼~
:[ディアマンド]|
アルフレッド王子らしいな。~
…鍛錬というのはいい考えだ。~
私も早速実践してみることにしよう。▼~
案内の件は、また後日頼む。~
では。▼~
:[アルフレッド]|
ふむ…~
彼は意外と寂しがり屋なのかな?~
意外な一面を見た気分だね。▼~
よし、ここは友人である僕が、~
一肌脱ごうではないか!▼~
***B [#i5ffb271]
:[アルフレッド]|
ディアマンド王子。~
君の臣下が来るまでの間、~
臨時臣下になりたいという人を連れて来たよ。▼~
:[ディアマンド]|
臨時臣下だと?▼~
:[アルフレッド]|
ああ!~
以前の会話から、君が臣下不在で~
寂しがっているのではと思ってね。▼~
じゃーん!~
アルフォンス王子と、シャロン王子だ!▼~
:[アルフォンス]|
ど、どうも。▼~
:[シャロン]|
ディアマンドさんの臣下になれると聞いて!▼~
:[ディアマンド]|
臣下って…~
二人とも王族ではないか!▼~
:[アルフレッド]|
僕がここに来たばかりの頃、~
シャロン王女に悩みを聞いてもらっていてね。~
その際、すっきり解決したものだから…▼~
畏れながら今回も相談したところ、~
このように見事な解決法を~
示してくれたというわけさ!▼~
:[シャロン]|
やだアルフレッドさんったら!~
見事な解決だなんてそんな本当のことを!▼~
ええと、ディアマンドさん…~
じゃなかった、ディアマンド様。~
当面の臣下役はお任せくださいっ!▼~
わたしは基本的には英雄さんと~
お友達になりたい派なのですが、~
臣下という関係性は新しいなと。▼~
なんだかそれって、~
面白そうだなーっと思いまして!▼~
:[アルフォンス]|
僕は人数合わせと思ってくれ。~
エレオス大陸の慣習として、~
臣下は二人と定められているそうだからね。▼~
:[シャロン]|
アンナ隊長にも頼んだんですが、~
今は資金繰りで忙しいからって~
逃げられてたんです!▼~
:[ディアマンド]|
いや…駄目だろう。~
二人はこのアスク王国の王族だ。▼~
少なくともその領地内に於いては~
異邦の者である私よりも、~
その命は優先されるべきなのではないか?▼~
…なんだか弟のスタルークのようなことを~
言ってしまっているが…~
事実、私はそう思うぞ。▼~
:[アルフレッド]|
うーん。ではこうしよう。~
臨時臣下は戦闘時以外のみ。~
これなら文句ないだろう?▼~
戦闘中は今までどおり、~
己の身は己で守る方針だ!▼~
:[ディアマンド]|
まあそれなら…▼~
:[シャロン]|
じゃあ決まりですね!~
よろしくお願いします、ディアマンド様っ!~
ほらお兄様も!▼~
:[アルフォンス]|
よろしく、ディアマンド様…▼~
:[ディアマンド]|
あ、ああ。~
なんだか申し訳ないな。▼~
***A [#kbbf1121]
:[シャロン]|
さーて、ディアマンド様、お兄様!~
本日は我々臨時ディアマンド隊~
初めての活動ですよ―っ!▼~
元気よく行きましょう!~
えいえいお―!
:[ディアマンド]|
え、えいえいお―。▼~
:[アルフォンス]|
張り切るのはいいけれど、シャロン。~
今から何をするんだい?▼~
:[シャロン]|
とりあえず集まってみましたけど、~
何をするかまでは考えてませんでした。▼~
実はわたし…~
お恥ずかしながら、~
一度も臣下になったことがないので。▼~
:[ディアマンド]|
それはそうだろうな…~
:[アルフォンス]|
アルフレッド王子の話を聞く限り、~
臨時臣下の目的はディアマンド様の~
寂しさを軽減することにあるはずだ▼~
ならば元の臣下の情報が必要だね。~
今日はディアマンド様から~
話しを聞く会にするのはどうだろう。▼~
:[シャロン]|
さっすがお兄様!~
今日の活動はお茶でも飲みながら~
親睦を深める会ですね!▼~
ディアマンド様の臣下のお二人は、~
どんな方たちだったんですか?▼~
:[ディアマンド]|
一人はジェーデという重騎士だ。▼~
物静かな人物だが文筆の心得があり、~
『おとぼけ☆アンバーくん』という~
物語を執筆していた。▼~
:[シャロン]|
おとぼけ☆アンバーくん?▼~
:[ディアマンド]|
好評につき、現在五巻まで出ている。▼~
もう一人はアンバーという騎士だ。~
手練れの忠臣だが少し抜けていて、~
行く先々で珍騒動を巻き起こす。▼~
:[シャロン]|
どう考えてもさっきの物語の~
題材になってる人ですよね。▼~
:[アルフォンス]|
成程…~
シャロン、これは難しい任務だよ。▼~
:[シャロン]|
へっ?~
どういうことです?▼~
:[アルフォンス]|
臣下のうち一方は物語という間接手段、~
もう一方は直接的手段を用いて日常的に~
主君を楽しませていることがわかった。▼~
これは…~
確かに不在時の喪失感は多大なものだ。~
僕達で埋められるかどうか。▼~
:[シャロン]|
今の情報だけでよくそんなに~
分析できましたね!?▼~
:[アルフォンス]|
ディアマンド様。少し時間をくれないか。~
情報を持ち帰り、対策を講じてくるよ。▼~
:[ディアマンド]|
了解した。~
手間をかけさせて申し訳ない。▼~
:[アルフォンス]|
ヴァイス・ブレイヴの一員として、~
臨時臣下の任務、最後まで遂行しよう。▼~
:[シャロン]|
いつの間にかお兄様の方が~
乗り気になってきてません?▼~
***S [#nc087699]
:[シャロン]|
ディアマンド様、見てくださいっ。~
私なりにお話を書いてきました!▼~
:[ディアマンド]|
話…物語ということか?~
:[シャロン]|
はいっ。あのあとお兄様と~
臨時臣下の会議を開きまして…▼~
わたしはジェーデさんを真似るところから~
始めようということになったんです。▼~
:[ディアマンド]|
エクラと一緒に~
味覚狩りをしに行った話か。▼~
ふむ、ふむふむ…~
シャロン王女が栗拾いとはまた珍妙な。~
しかしこれは…日記か?▼~
:[シャロン]|
あ、やっぱりそうですよね。▼~
いきなり架空の物語は難しいので~
事実に基づいた話に挑戦したんですが…~
途中から日記になっちゃいました。▼~
:[アルフォンス]|
ディ、ディアマンド様…▼~
:[シャロン]|
お兄様、どうしたんですか、~
そんなにドロドロな姿で!!~
ま、まさか敵襲…!!▼~
:[アルフォンス]|
いや、穴に落ちたんだ。~
自分から。▼~
:[ディアマンド]|
なに?▼~
:[アルフォンス]|
僕はアンバーを真似ようとしたのだけど、~
行く先々で珍騒動を起こすことは~
僕には無理だと早々に悟ってね。▼~
ならば自ら切っ掛けを作ろうと~
自分で落とし穴を作って落ちてみた。~
そうしたら…▼~
その様子を見ていた~
皆が真剣に心配をしてしまって。~
事情を理解してもらうのが大変だったよ…▼~
:[シャロン]|
可哀想なお兄様。~
普段から真面目だからそんなことに…▼~
:[ディアマンド]|
…ふっ。▼~
:[シャロン]|
ディアマンド様?▼~
:[ディアマンド]|
くくく…~
あははははははははははは!~
いや…面白い。傑作だ。▼~
この日記も、アルフォンス王子の行動も、~
愉快で笑いが止まらないよ。~
…まるで私の臣下といる時のようだ。▼~
:[シャロン]|
ほ、本当ですか!▼~
:[ディアマンド]|
ああ。しかし…似せれば似せるほど、~
やはり違うのだと思ってしまう。▼~
:[アルフォンス]|
すまない。やはり安易に~
行動を真似るべきではなかったかな。▼~
:[ディアマンド]|
いや、お陰で寂しさが紛れた。~
だがそれは臣下の穴が埋まったというよりは、~
私のためにそこまでしてくれる、~
素晴らしい相手に出会ったからだ▼~
ありがとう…~
アルフォンス王子、シャロン王女。▼~
これからはどうか、臨時の臣下ではなく~
友人として接してはくれないか?▼~
:[アルフォンス]|
勿論だよ、ディアマンド王子。~
そして本当の臣下が来た時には、~
心から祝わせてほしい。▼~
:[シャロン]|
これにて臨時ディアマンド隊は、~
華麗に解散ですね! 寂しいですが、~
お役目を果たせて光栄です!▼~
ではディアマンドさん、~
これからは友人として末永-く~
よろしくお願いしますね!▼~
**屈強な野花 ラピス [#b91e8cd4]
***C [#u962c62c]
:[ラピス]|
すごい、大漁だわ。~
食べられそうな草がこんなに沢山!▼~
違う世界に来て不安だったけど、~
何とかやっていけそうね。~
戻ったらこれを甘く煮て、それから…▼~
:[フレデリク]|
草むしりですか。▼~
:[ラピス]|
ひぇっ!?▼~
:[フレデリク]|
驚かせてしまってすみません。~
私はイーリス聖王国の騎士、~
フレデリクと申します。▼~
:[ラピス]|
あ、あたしはラピスです。~
ブロディア王国…王城兵の。▼~
:[フレデリク]|
あなたも王家に仕える方でしたか。~
道理でその佇まいから、~
品格と忠義を感じるわけです。▼~
我が主君はイーリス王国の第一王子~
クロム様という御方なのですが、~
ラピスさんの主はどの様な?▼~
:[ラピス]|
スタルーク様といって、ブロディア王国の~
第二王子であらせられます。~
謙虚で、とても優しい方なんですよ。▼~
:[フレデリク]|
素晴らしい。~
ではラピスさんも、主君のために~
草むしりをされていたのですね。▼~
:[ラピス]|
主君のため?▼~
:[フレデリク]|
いついかなる時も主君の御身を~
お守りするのが我々の務め。▼~
主君に仇名す曲者は戦場にのみ~
潜んでいるとは限りません。~
例えばそう、雑草!▼~
主君の御御足に絡みつき転倒させるやも。~
それゆえ進行方向に生える雑草は全て~
排除しておきたいのが騎士の性。▼~
そうですよね?▼~
:[ラピス]|
はあ…▼~
:[フレデリク]|
いやあ、一人では限界を感じていたので、~
貴方のような方がいらして&ruby(こうじん){幸甚};(※)です。~
以降は共に頑張ろうではありませんか。▼~
私はクロム様の為に!~
ラピスさんはスタルーク様のために!~
御足もとの雑草は全て取り除きましょう!▼~
:[ラピス]|
は、はい…▼~
…どうしよう。~
食べるために草をむしってたって、~
すっごく言いづらいわ…▼~
※幸甚(こうじん)―――非常に幸いなこと。
***B [#pf989325]
:[ラピス]|
すごい、こっちも大漁だわ。~
工作に仕えそうな石がいっぱい。~
特にこの小石なんか…▼~
:[フレデリク]|
今度は石拾いですか。▼~
:[ラピス]|
ひゃあっ!?▼~
:[フレデリク]|
また驚かせてしまいすみません。▼~
話脚は今、猛烈に感動しています。~
草むしりに加え、石拾いまで~
実践していらっしゃるとは。▼~
わかります…わかりますとも。~
主君の足元の危険は雑草だけでなく~
小石が元凶の場合もありますよね。▼~
:[ラピス]|
あ、あの…▼~
:[フレデリク]|
何たる細やかな心遣い。~
主君の移動経路を予想し動く行動力。~
脱帽です。▼~
:[ラピス]|
違うんです。~
フレデリクさん、聞いてください!▼~
:[フレデリク]|
なんでしょう。▼~
:[ラピス]|
ごめんあさい。~
言いだせなかったんですが…~
あたし…あたし、▼~
貧乏なんです!▼~
:[フレデリク]|
………▼~
はい?▼~
:[ラピス]|
草むしりは主君の…~
スタルーク様のためではなく、~
あたしの非常食の調達なんです。▼~
石拾いも、スタルーク様が躓くからとか~
そういう考えではなく、ただただ、~
工作の材料にしたいからで…▼~
:[フレデリク]|
これまでの行動は主君のためではなく、~
ご自身のためだと?▼~
:[ラピス]|
幻滅されたでしょうか。▼~
:[フレデリク]|
そんな。~
こちらこそ早合点をして、~
申し訳ありません。▼~
私は主君に対する行動が行き過ぎだと~
周囲から言われることがありまして…~
同志が来たと喜びすぎてしまいました。▼~
主君に迷惑をかけず、自己を研鑽する。~
良き臣下、良き騎士であるのは~
&ruby(むし){寧};ろラピスさんの方ですよ▼~
:[ラピス]|
フレデリクさん…▼~
:[フレデリク]|
お話ししていただき楽しかったです。~
それではこれで失礼いたしますね。▼~
:[ラピス]|
………▼~
***A [#wce93491]
:[フレデリク]|
よし。~
これならクロム様も安全でしょう。▼~
:[ラピス]|
草むしりですか?▼~
:[フレデリク]|
ラピスさん。▼~
:[ラピス]|
先日はがっかりさせてしまいすみません。~
最初に違うんですって、~
はっきり言うべきでした。▼~
あたし、いつもこうなんです。~
貧乏なことも、本当の出身も、~
相手に会わせて隠してしまう。▼~
でも、フレデリクさんとのお話は~
とっても楽しかったんです。だから…~
良かったら今後も仲良くしてくれませんか。▼~
:[フレデリク]|
それは私の&ruby(セリフ){台詞};ですよ。~
こちらこそ、今後ともよろしくお願いします。~
ラピスさん。▼~
:[ラピス]|
えへへ…▼~
そうだ。~
今日は隠し事をしていたお詫びの品を~
持ってきたんです。▼~
:[フレデリク]|
これは?▼~
:[ラピス]|
熊肉です。▼~
:[フレデリク]|
なぜ!!?▼~
:[ラピス]|
あたし、熊をしとめるのが得意で。~
熊肉はあたしの村ではとっても貴重かつ~
これ以上ない贅沢品なんです。▼~
だからこれをフレデリクさんに。~
これまでのお詫びと~
親愛の気持ちを込めて…▼~
:[フレデリク]|
…い、言いにくい。~
私は熊肉が苦手だとはとても言えない。▼~
あ、ありがとうございます。~
帰ってから大切にゆっくりと、~
いただきますね。▼~
:[ラピス]|
今食べてください。▼~
:[フレデリク]|
えっ。▼~
:[ラピス]|
新鮮なうちに召しあがれるよう、~
拾った石で窯を作って、~
軽く焼いてきたんです。▼~
熊肉は鮮度が命。~
干し肉であればまだしも、~
帰ってゆっくりとなると風味が落ちます!▼~
:[フレデリク]|
いや、ですが、しかし…▼~
:[ラピス]|
フレデリクさん。▼~
:[フレデリク]|
う、うううううううう…~
いただきます!▼~
もぐもぐ…~
うん、とても美味しいですよ。▼~
仕留めたばかりの、新鮮な血肉と…~
獣の香りが…~
口いっぱいに………▼~
ううっ…!▼~
:[ラピス]|
きゃ―――っ!~
フレデリクさんが倒れた!!▼~
大丈夫ですか、お気を確かに!!~
衛生兵! 衛生兵―――っ!!▼~
***S [#y5973668]
:[フレデリク]|
この前は突然倒れてしまい、~
申し訳ありませんでした。▼~
:[ラピス]|
熊肉、苦手だったんですね。▼~
言ってくだされば…~
いえ、あたしが言いにくくしたんです。~
ごめんなさい。▼~
:[フレデリク]|
私がはっきりと言うべきでした。~
あの時はつい隠してしましい…▼~
:[ラピス]|
ふふっ。~
なんだか、この前と逆ですね。~
あたしたち、似ているのかもしれません。▼~
:[フレデリク]|
草むしりと石拾いが日課の者など~
我々の他にいないでしょう。▼~
自分の弱みを隠してします、~
という点も付け加えておきましょうか。~
:[ラピス]|
でも、隠す弱みはもうありません。~
今後は互いを尊重し共存しましょう。▼~
フレデリクさんの苦手な熊肉は~
あたしを読んでくださればすぐに~
代わりに食べて差し上げます。▼~
:[フレデリク]|
むしった草と拾った石は、~
良さそうなのを選りすぐって~
ラピスさんに差し上げますね。▼~
:[ラピス]|
ありがとうございます~
それ、すごく助かります。▼~
:[フレデリク]|
そういえば…~
この前石窯を作ったと仰っていましたが~
他にも何か作れるのですか?▼~
:[ラピス]|
材料としてその辺りのゴミや石、~
木の枝なんかがあれば大抵のものは。▼~
:[フレデリク]|
では「クロム様絶対死守」と記された、~
光る垂れ幕など作れますか?~
無論ただでとは言いません。▼~
:[ラピス]|
…何かくださるんですか?▼~
:[フレデリク]|
報酬として私のへそくり17ゴールドを~
差し上げます、と言いたいところですが~
この世界では貨幣価値を持ちませんので…▼~
向こう5日間、私の夕食のおかずから~
どれでも好きな物を差し上げます。~
という条件で如何でしょう。▼~
:[ラピス]|
その話乗りました!~
肉を主にいただきますが~
途中で文句は言わないでくださいね。▼~
:[フレデリク]|
騎士に二言はございません。~
光る垂れ幕、楽しみにしておりますよ。▼~
:[ラピス]|
あたしもフレデリクさんに倣って~
スタルーク様死守の垂れ幕を作ろうかしら。▼~
:[フレデリク]|
ブロディア勢の士気が上がること~
うけあいかと。▼~
そろいの垂れ幕にしてくだされば、~
イーリスとブロディアの連帯感も~
出るかもしれませんね。▼~
:[ラピス]|
ではそうしましょう。改めて今後とも~
よろしくお願いしますね。似た者同士…~
そして、主君を守る騎士同士として。▼~
:[フレデリク]|
ええ!~
クロム様絶対死守!▼~
:[ラピス]|
スタルーク様はあたしが守ります!▼~
** 繊細なる射手 スタルーク [#b30d7dbe]
***C [#tb454c5b]
:[スタルーク]|
エクラさん。~
はい、平気ですよ。~
体調は万全です。▼~
なんだかすみません…~
義務とはいえ、こんな根暗な人間まで~
生存確認のお手間をかけさせてしまい。▼~
召喚されてすみません。~
アスクの大地よごめんなさい。~
僕なんかに吸われる空気に申し訳ない…▼~
そこまで卑下しなくても、と言われても。~
卑下でなく事実ですので。▼~
偉大な英雄様方の中にいると~
自分の不甲斐なさ、汚さ、力不足を~
嫌と言うほど思い知らされるんです。▼~
ええ、そうです。~
気後れしているんです。~
すっかり委縮してしまっているんです。▼~
…え?~
では気後れせず過ごせるよう、~
似た立場の英雄を見つけてくる?▼~
色んな弟王子を知っているから~
任せてくれって…?▼~
お、お気遣いありがとうございます。~
ですが、僕はお察しの通り人見知りで。▼~
エクラさんと~
こうして話せているのすら奇跡なんですよ。~
すみませんが、この話はお断りしま…▼~
いない!?▼~
エクラさん!?~
行ってしまわれたんですか!?▼~
あわわわわ…
どうしよう。▼~
僕はこれから初対面の、~
しかも王族の方と、できるだけ陽気に~
話さないといけないってことですか…!?▼~
き、気が重いぃぃ…!!!!▼~
***B [#hdc951b5]
:[レオン]|
失礼。~
あなたがスタルーク王子かい?▼~
:[スタルーク]|
は…はい、そうですが。~
あなたは…▼~
:[レオン]|
僕はレオン。暗夜王国の王子だ。~
あなたと同じ、兄を持つ立場のね。▼~
:[スタルーク]|
で、出た―――っ!!!!!!▼~
:[レオン]|
出たとは何だよ失礼だな。~
召喚師に頼まれてわざわざこうして~
話をしに来たっていうのに。▼~
:[スタルーク]|
やっぱり。~
兄を持つ立場と聞いた瞬間に察しました。▼~
年頃も同じぐらいでしょうか…~
でも纏っている雰囲気的なものが~
明らかに違う…っ!!!!!▼~
ま、まぶしい。直視できない。~
同じ王子でありながらこの輝き。~
似た立場だからこそ比べてしまいます!▼~
:[レオン]|
何をブツブツ言ってるんだ?▼~
:[スタルーク]|
レオン王子があまりにご立派なお方で、~
どうしようかと…▼~
:[レオン]|
へえ、出会うなりおべっかを使うんだ?~
何が目的? 僕に気に入られて~
暗夜王国の情報でも得ようっていうの?▼~
そうやって油断させて寝首を掻くようなら、~
僕がこの神器ブリュンヒルデで~
塵にしてやるからね。▼~
:[スタルーク]|
………….▼~
ぜひお願いします!▼~
:[レオン]|
は?▼~
:[スタルーク]|
僕はもうゴミのようなもので、~
ゴミが塵になったところで同じです。~
それで人の役に立てるのなら、喜んで。▼~
どうぞ、今すぐ塵にしてください!▼~
:[レオン]|
な、なんだよ!~
調子が狂うな!▼~
:[スタルーク]|
すみません~
レオン王子の調子を狂わせて~
なんとお詫びしたらよいか…▼~
:[レオン]|
詫びなんて必要ない。~
もう戻るよ。▼~
召喚師に頼まれた、君と話をするという~
目的は達したわけだからね。▼~
部屋でゆっくりトマトでも食べよう…▼~
:[スタルーク]|
あ、レオン王子。~
行ってしまわれた…▼~
***A [#g47cae6a]
:[スタルーク]|
弦を張って、弓幹を磨いて…~
僕なんかに使われてくれているんです、~
せめて念入りに磨いてあげないと。▼~
:[タクミ]|
あんたがスタルーク王子か?▼~
:[スタルーク]|
へっ、あ、はい。~
あなたは…▼~
:[タクミ]|
タクミ。白夜王国の王子、タクミだ。~
あんたと同じように、上に兄がいる。▼~
:[スタルーク]|
また出た――――――っ!▼~
:[タクミ]|
エクラに頼まれて、~
話をしに来たよ。▼~
ふうん、弓の手入れをしているってことは、~
弓使いという点でも僕と同じみたいだね。~
悪いけど、負けるつもりはないから。▼~
:[スタルーク]|
僕があなたに勝つなんて、~
滅相もありません。よろしければ今後は~
負け犬とでも呼んでください…▼~
:[タクミ]|
は?▼~
:[スタルーク]|
ごめんなさい、ごめんなさい。~
そりゃあ僕みたいなやつが同じ武器を~
扱っていたら不愉快ですよねすみません…▼~
気に障ったようでしたら、~
僕はこれにて失礼します。~
可及的速やかに視界より離脱します!▼~
:[タクミ]|
まだ話は終わってないんだけど。▼~
:[スタルーク]|
これ以上ご自身の時間を~
無駄にするのはお勧めしませんが。▼~
:[タクミ]|
なんなんだ。こいつは。▼~
…いや、僕の声掛けの仕方が良くなくて、~
委縮させてしまったのかもしれないな。~
まだ新入りなんだから優しくしないと。▼~
兄さんならきっと、こういう時~
相手が安心できる言葉をかけるんだろうな。~
同じ王子だって言うのに僕ときたら…▼~
:[スタルーク]|
ん?▼~
:[タクミ]|
はあ…やっぱり僕なんて、~
兄さんには敵わないのか…▼~
:[スタルーク]|
あれ? あれれ? この方は~
もしかして、少しだけ僕と…▼~
…あの、タクミ王子。~
良かったらもう少しだけ、~
お話させていただけませんか。▼~
先輩として、弓の手入れの方法など~
お教えいただけると嬉しいです…▼~
:[タクミ]|
そ、そうか。~
スタルーク王子の頼みなら仕方がないね。▼~
同じ弓使いのよしみで、~
僕が色々教えてあげるよ。▼~
:[スタルーク]|
ありがとうございます。~
よろしくお願いしますね。▼~
***S [#wa153209]
:[スタルーク]|
エクラさん。~
はい、お話できました…~
レオン王子と、タクミ王子と言う方と。▼~
お二人とも僕なんかのために~
大変貴重なお時間を割いて~
来てくださったんですよ。▼~
レオン王子は最初はすぐに~
帰ってしまわれたのですが…~
その後も何度か気にかけてくださって。▼~
暫くは会話も少なかったものの、~
ブロディアに自生するトマトの話をしたら~
なぜか急速に仲良くなれました。▼~
タクミ王子は一見堂々としつつも~
実は繊細で優しい心をお持ちの方で…~
丁寧に弓の手解きをしてくださいました。▼~
たまに自信を無くされる姿は~
少し僕とにているところが~
あるかもしれないなとおもったり…▼~
って、僕なんかと比べたらいけないほど~
素晴らしい御方ですけれど!!~
今の言葉は忘れてください!▼~
実は、タクミ王子とは~
これから一緒に弓の稽古なんです。▼~
その後は、レオン王子に~
野生種のトマトの話をすることに~
なっていまして。▼~
あなたのおかげで、英雄の中にも~
友人と呼んでもいいほどの~
存在ができました。▼~
あ、ああ誤解しないでください。~
僕が勝手に友人だなどと~
思いあがっているだけで…▼~
お二人にとって僕はその大勢、いえ、~
言葉を話す不思議なホコリとでも~
思っていてくだされば御の字です!▼~
でも、以前よりは随分肩の力を抜いて~
日々を過ごせている気がします。▼~
ありがとうございます…~
エクラさん。▼~
え? じゃあ次は、~
違うタイプの英雄たちを呼んでくるから、~
もっと友達を増やすといい?▼~
お、お気持ちはありがたいのですが、~
もうしばらくはこのままで。今回は遠慮しますね、~
エクラさ……▼~
…いない!!!!▼~
** 富める友愛 シトリニカ [#oc886c80]
***C [#t8c12369]
:[アンナ]|
うーん、うーん、▼~
:[シトリニカ]|
アンナ隊長。~
そんなに唸って、どうされたの。▼~
:[アンナ]|
シトリニカ。~
実は…財政難で…▼~
:[シトリニカ]|
財政難?▼~
:[アンナ]|
今に始まったことじゃないけど、~
特務機関の出費が多いのよ!▼~
勿論活動費はアスク王国から~
有難~く頂戴しているわ!~
でも、やりくりが大変なの!▼~
設備の維持費、装備や備蓄の購入費、~
その他諸々、事事物物…~
最近は英雄たちも増えたから余計にね。▼~
:[シトリニカ]|
まあ。わたしたちのせいね。~
ごめんなさい。▼~
:[アンナ]|
英雄が増えることは喜ばしいわ。~
だからシトリニカが謝ることではないの。▼~
そう、これは全て、~
私のやりくりのせい!~
そしてお金がないのが悪い!▼~
:[シトリニカ]|
新参者とはいえ、~
わたしも特務機関の一員だわ。~
なにか財政難を解消する方法は…▼~
そうだわ。アンナ隊長。~
わたしに考えがあるの。~
少しお時間をくださらない?▼~
:[アンナ]|
来て早々気を遣わせて悪いわね。▼~
でも今は正直、&ruby(わら){藁};にも&ruby(すが){縋};りたい...
いい案を期待しているわ。~
シトリニカ。▼~
:[シトリニカ]|
ゆったりと待っていらして。▼~
***B [#icb213be]
:[シトリニカ]|
アンナ隊長。~
以前の財政難のお話だけど~
これを受け取っていただける▼~
:[アンナ]|
さ、札束!!?▼~
きゃ――すご―――い!~
こんな分厚い紙幣の束、~
久々に見たわ!▼~
:[シトリニカ]|
この世界に来るときに~
持っていた分だけなのだけれど。~
お気に召したのならうれしいわ。▼~
:[アンナ]|
流石は大公家のご令嬢ね。~
下手をしたら王族よりも自由なお金が~
あるということ…▼~
あら、でもこれってもしかして、~
エレオス大陸の紙幣?▼~
だとしたら申し訳ないんだけど、~
アスク王国では使えないわね。▼~
:[シトリニカ]|
まあ、残念。~
貨幣が違う可能性を失念していたわ。~
わたしったら…ごめんなさい。▼~
:「アンナ]|
いいのよ。~
札束をタダで受け取るのは、~
流石の私も気が引けるし。▼~
:[シトリニカ]|
ではこの宝石では&ruby(いかが){如何};?▼~
:[アンナ]|
た、確かに宝石なら~
このアスク王国のお金に~
換えることはできるけど…▼~
:[シトリニカ]|
良かった。~
ならこれを差し上げるわ。▼~
:[アンナ]|
だ、ダメよ、こんなに!~
大切なものでしょう!▼~
:[シトリニカ]|
ブロディア王国は鉱石の採掘が主な産業。~
我が大公家は鉱山を多数保有していて~
宝石が安定して手に入るの。▼~
この品質の意思なら沢山持っているから~
どうぞ遠慮なさらないで。▼~
わたしとしても、これからお世話になる~
特務機関が潤うことは利になるのだもの。▼~
:[アンナ]|
そ、そこまで言ってくれるのなら…~
いえ、でもこれは…▼~
:[シトリニカ]|
受け取ってくださってうれしいわ。~
また何かあったらぜひ仰ってね。▼~
:[アンナ]|
あ、ちょっとシトリニカ!?▼~
…行ってしまった。▼~
な、なんということ…~
アンナ隊長の財政難解消大作戦が~
早くも「完」という&ruby(おもむき){趣};なのだけれど。
でも、これでいいの…?~
本当に、これでいいの…?▼~
***A [#k29c5fa8]
:[アンナ]|
シトリニカ!▼~
:[シトリニカ]|
アンナ隊長。~
どうされたの?~
まさか、財政難が悪化を…▼~
:[アンナ]|
ちが―う!▼~
って、財政難は違わないんだけど。~
あれからよく考えて、~
解消方法がこれではダメだと思ったの。▼~
結論から言うと、この宝石は返すわ。~
シトリニカの気持ちは本当に嬉しいし、~
有難かったんだけど…▼~
私はタダでお金をもらいたいんじゃなくて、~
お金儲けそのものがしたいみたいなの。▼~
努力に見合わない利を得るのに~
抵抗があるっていう厄介な性分が、~
どうにも邪魔をしてくるのよ!▼~
:[シトリニカ]|
なるほど、理解したわ。~
つまりアンナ隊長は、お金を得るという~
同一の結果にたどり着くとしても…▼~
お金儲けを&ruby(くわだ){企};て、成功させ、~
報酬に対しての喜びが得られる方を~
選択するということね。▼~
:[アンナ]|
流石シトリニカ、話が早いわ。▼~
:[シトリニカ]|
それなら確かに、~
私の方法は的外れだわ。▼~
宝石の返却を受け入れるわね。▼~
:[アンナ]|
返すとなると惜しい気がしてしまうのも~
私の厄介な性分だけど…~
ありがとう、シトリニカ!▼~
:[シトリニカ]|
それで、何か利益を得られる~
商売の算段はおありなの?▼~
:[アンナ]|
それが、まださっぱり。▼~
:[シトリニカ]|
なら今度は商材の観点から~
お役に立てることを探すことにするわ。~
まずはお客が飛びつくような商品が必要ね…~
私の持ち物で何か役に立てそうな~
ものはないかしら。▼~
:[アンナ]|
力になってくれてありがとう。▼~
あら、これは?~
何かの書類のようね。▼~
:[シトリニカ]|
エレオス大陸北西に位置する、~
ブロディア王国内の領地の権利書を。~
&ruby(ふうこうめいび){風光明媚};な高原を含む山岳地帯なの...
でも、ここから観光に行けるわけでもなし、~
アスク王国に於いては~
何の役にも立たないわね。▼~
:[アンナ]|
いえ…シトリニカ。~
これはいける。いけるわ。~
いい商売を思いついた!▼~
この権利書を貸してもらっていい?~
莫大な利益を生み出してみせるわ!▼~
:[シトリニカ]|
なんて&ruby(きら){煌};びやかな笑顔。~
良い報せをお待ちしているわね。▼~
***S [#h7f6e5e2]
:[アンナ]|
ありがとうシトリニカ!~
特務機関の財政難、~
当面はバッチリ解消よ-っ!!▼~
:[シトリニカ]|
まあ、アンナ隊長。~
商売がうまくいったの?▼~
:[アンナ]|
権利書を借りた土地なんだけど、~
「エレオス大陸永住権」と銘打って~
権利を切り売りしたのよ。▼~
小さいものだと羊皮紙一枚分から、~
大きいものだと特務機関の敷地分まで、~
多種多様なサイズと価格帯を用意してね。▼~
そしたらこれが英雄たちに大ウケ!~
飛ぶように売れたのよ―っ!▼~
:[シトリニカ]|
それはよかったわ。~
でも、羊皮紙一枚分の土地に~
永住だなんてできるのかしら。▼~
:[アンナ]|
実際には購入者の皆様が~
エレオスを訪れることはできないから、~
永住と言っても名ばかりのものよ。▼~
:[シトリニカ]|
英雄のみなさんに、永住権という夢を~
お売りしたということね。▼~
:[アンナ]|
その通り!▼~
行くことの叶わない異界の地に、~
形式上とはいえ自分の土地がある。~
みんな、そのロマンを買ったということね。▼~
野心のある王族なんかは~
&ruby(いくばく){幾許};かの異世界に領地ができた―って~
大喜びしていたし、▼~
違う世界から来た英雄たちが、~
隣同士で土地を買ったりもしていたわ。▼~
もしここに家を建てられたら、~
エレオス大陸ではお隣さんだねって、~
嬉しそうに笑ってた。▼~
:[シトリニカ]|
素敵なお話だわ。~
本当に来ることは叶わずとも、~
あの土地に、英雄のみんながいるのね。▼~
機会があれば、話して差し上げたいわ。~
かの土地がどれだけ美しく雄大で、~
素晴らしい景色なのかを。▼~
アンナ隊長。もし誰がどの土地の土地を~
どれだけ買ったかの分布図があれば、~
わたしにも共有してくださる?▼~
:[アンナ]|
勿論よ。~
元々あなたのおかげでできた商売だし、~
売り上げも分配するわね。▼~
:[シトリニカ]|
それは機関のお金にしてくださいな。~
私はアンナ隊長がお金儲けをして~
喜ぶ笑顔が何よりの報酬だもの。▼~
よろしければ、アンナ隊長の土地も~
何処かに記しておいてくださらない?▼~
例え名ばかりでも、~
ここはアンナ隊長の土地なのだと、~
戻った時にそう思いたいから▼~
:[アンナ]|
シトリニカ…~
泣かせることを言うじゃない。▼~
よーしわかったわ!~
売り上げもあることだし、~
どど―んと大きいのを買っちゃうわよ!▼~
あら…? その場合お金は~
どこに払うのかしら。シトリニカに?▼~
:[シトリニカ]|
うふふ、私に払ってしまっては、~
また財政難になってしまうわね。▼~
その時はまた、こんな風に~
一緒にお金儲けを考えましょうか。▼~
*コメント [#m5819270]
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