[広告]
章別会話/未来紡ぎし魂たち
をテンプレートにして作成
[
トップ
] [
新規
|
一覧
|
検索
|
最終更新
|
ヘルプ
]
開始行:
[[章別会話]]
*未来紡ぎし魂たち [#d4e819db]
#contents
**未来紡ぎし魂たち [#g4727eee]
***オープニング [#w24b3d0b]
:[チキ]|
クロム、ここは私が支えるわ。~
あなたは右翼の援護に回って。▼~
:[クロム]|
わかった。~
敵の数が多いか…しかし!▼~
この一撃で、運命を変える!▼~
:[セリス]|
援護、感謝します。▼~
:[クロム]|
大丈夫か、セリス皇子。~
少ない手勢でよく支えてくれた。▼~
:[セリス]|
クロム王のおかげで~
戦いの潮目が変わりました。~
これなら一気に押し切れます!▼~
~
(暗転)
:[チキ]|
敵はあらかた~
押し返せたみたいね。▼~
:[クロム]|
油断はまだ早い。~
残存兵が潜んでいないか~
周囲を確認しないとな。▼~
:[チキ]|
クロム、ずいぶん注意深くなったのね。~
王として物事を広く~
見られるようになったのかしら。▼~
:[クロム]|
フレデリクやルフレの~
影響かもしれんな…▼~
:[セリス]|
西の丘にもかなりの数の敵が~
集まっていたようですが…▼~
:[ベレス]|
西の丘に陣取っていた勢力は~
潰しておいたよ。▼~
:[セリス]|
ベレスさん! ご無事でしたか。▼~
:[チキ]|
西の丘…~
あれだけの数を~
あなた一人で…?▼~
:[ベレス]|
いえ、一人じゃない。~
ガルグ=マクの生徒たちにも~
手伝ってもらったの。▼~
:[クロム]|
それにしても、少ない手勢で~
確固たる成果を挙げるとは。▼~
アンナ隊長から聞いたとおり~
【灰色の悪魔】の名前は~
伊達ではないな。▼~
:[ベレス]|
自分で名乗ったわけじゃないけれど…▼~
どうせならセリス皇子のように~
【光の公子】みたいな~
華やかな名前がよかったかな。▼~
:[セリス]|
わ、私も自分で~
名乗ったわけではないのですが…▼~
:[クロム]|
なんにせよ見事な戦いぶりだった。▼~
:[チキ]|
ここにいる皆が力を合わせれば~
アスクの地に平和が戻る日も~
そう遠くないかもしれないわ。▼~
:[クロム]|
ああ。こうして稀代の英雄たちと~
肩を並べて戦えること~
俺はうれしく思う。▼~
:[セリス]|
稀代の英雄…▼~
:[ベレス]|
セリス皇子、どうかした?▼~
:[セリス]|
い、いえ!~
そうですね、力を合わせて~
平和のため尽力しなければ…▼~
:[ベレス]|
……▼~
***C [#n359e45d]
:[クロム]|
はっ…せいっ!▼~
これが「天空」だ。基本の型は~
イーリス聖王国に伝わる剣術だが~
自分なりに改良を加えてきた。▼~
:[セリス]|
なるほど…。~
戦いで磨かれていった~
剣技なのですね。▼~
:[チキ]|
改良を加えた、ね。▼~
クロムは堅苦しいのが苦手だから~
決まった型よりも、我流のほうが~
戦いやすかったのかもしれないわね。▼~
:[クロム]|
否定はしない。▼~
:[ベレス]|
ちょっとごめん。~
セリス皇子はいるかな。▼~
:[セリス]|
ベレスさん?~
私になにかご用でしょうか。▼~
:[ベレス]|
少し、君のことが気になってね。▼~
:[セリス]|
私の…こと?▼~
:[ベレス]|
先生と呼ばれて過ごした~
時間のおかげか…▼~
生徒たちの表情の細かい変化に~
気づくようになってね。▼~
先日の戦いで君が見せた表情が~
少し気になったの。▼~
:[セリス]|
す、すみません!~
心配をおかけしたみたいで。~
ですが、たいしたことでは…▼~
:[クロム]|
悩みがあるのなら~
俺も相談に乗るぞ?▼~
:[セリス]|
……▼~
クロム王は稀代の英雄たちと~
肩を並べて戦えることをうれしく思う、と~
おっしゃっていました。▼~
:[クロム]|
ああ、確かに言ったな。▼~
:[セリス]|
でも、私は自分が英雄と~
呼ばれることに実感がなくて…▼~
そもそも自分は戦いがなければ~
人々を率いるような存在では~
なかったのです。▼~
:[ベレス]|
……▼~
:[セリス]|
虐げられる人々のために~
自分にもできることはないだろうか。▼~
英雄になろうとしてではなく~
ただ、父の背中を追うようにして~
行動してきただけなのです。▼~
:[クロム]|
それは、俺も変わらない。~
自分が英雄と呼ばれる存在になるとは~
想像もつかなかった。▼~
そもそもイーリス聖王国が~
戦いに巻き込まれなければ~
聖王になることもなかったはずだ。▼~
自警団の団長として~
姉さん…前聖王を支えて~
一生を終えたはずなんだ。▼~
:[ベレス]|
自分も戦いが起きなければ~
ガルグ=マクの一教師として~
日々を重ねていたはずだよ。▼~
英雄なんて呼ばれる日が来るなんて~
夢にも思わなかった。▼~
***B [#a75cea06]
:[チキ]|
もし戦いのない世の中だったら…~
英雄たちは~
別の運命を歩んでいたはずね。▼~
私も氷竜神殿で~
眠り続けていたかもしれない。▼~
:[クロム]|
戦いを肯定するつもりはないが、~
戦いをきっかけにつながる絆もあった。▼~
:[セリス]|
自分たちがアスク王国に集ったのも~
戦いが導いた縁なのでしょうか。▼~
:[ベレス]|
時のよすがが紡いだ出会い。~
英雄として歩みはじめた~
その日から…▼~
自分たちが出会うことは~
運命付けられていたのかもしれないね。▼~
:[クロム]|
なんとも不思議な縁だな。▼~
:[チキ]|
私たちは幾多の戦いをくぐり抜け~
こうしてアスク王国で縁を繋いだ。▼~
同じ、平和を目指す者同士~
絆をつなげたことはとても喜ばしいわ。~
だけど…▼~
私たちがここにたどり着くまでに~
犠牲になった多くの命の存在を~
忘れてはいけない。▼~
:[セリス]|
そう…ですね。▼~
私がここにいるのは~
自分一人の力ではない…。~
多くの支えがあったからこそです。▼~
:[ベレス]|
その通りだよ。~
自分も多くの想いに支えられ~
命をつなぐことができたのだから。▼~
こうして今、皆と話せているのも…~
皆の尽力のおかげだよ。▼~
:[セリス]|
私の中には聖戦士が活躍した時代から~
受け継ぎ、磨かれ、未来へと~
手渡されてきた力があります。▼~
その力を次の世代に伝えるために~
私は英雄として生きる義務を~
担ったのかもしれません。▼~
:[クロム]|
その力は、希望と言い換えることが~
できるかもしれないな。▼~
:[セリス]|
はい。受け継ぐべきは~
争うための力ではなく~
きっと未来を創るための力。▼~
皆さんとの出会いもまた~
未来を創るための力の一環だと~
私は…そう感じています。▼~
***A [#sa25da5e]
:[クロム]|
たしかに俺は、稀代の英雄たちと~
肩を並べて戦うことができて~
うれしい…と言った。▼~
だが、それは~
英雄としての誇りではない。▼~
ともに未来を築く仲間たちと~
出会えたことに感謝しているんだ。▼~
:[チキ]|
私たちが成すべきことは~
英雄として歴史に名を刻み~
人々に讃えられることではない。▼~
これから先、英雄を必要としない~
平和な時代を作ることよ。▼~
戦いは多くの命、未来を奪い~
世界に悲しみを広げた。▼~
:[ベレス]|
そして、その悲しみは…~
アスク王国に広がりつつある。▼~
:[クロム]|
神に等しい力がない限り~
自分たちが辿ってきた過去は~
変えることはできない。▼~
だが…未来と運命は~
まだ俺たちの手で変えられる。▼~
:[セリス]|
父、シグルドが命をかけて~
私たちの未来を拓こうとしたように…▼~
今度は私たちが~
未来を紡ぐ番なのですね。▼~
:[チキ]|
私が数千年のときを重ねてきたのも~
大いなる意思によるものかもしれないわね。▼~
:[ベレス]|
たとえ神の意志があろうとなかろうと~
自分たちはこうしてアスクの地に立ち~
仲間とともに前を向いている。▼~
:[クロム]|
この世界の未来は~
まだ決まってはいない。▼~
絆をつなぎ、未来を紡ぐ。~
俺たちはそのために~
この地に集まったと信じたい。▼~
:[セリス]|
私も担います。~
英雄として…生きる運命を。▼~
:[ベレス]|
セリス皇子、いい顔になったね。~
表情から、迷いが消えている。▼~
お茶にでも誘って~
進路を相談しようかと思ったけど~
もうその必要はないみたいだね。▼~
:[セリス]|
し、心配かけてすみませんでした。~
ベレスさん!▼~
:[クロム]|
俺たちは、自ら望んて~
英雄になったわけではない。▼~
しかし、英雄として生きることで~
人々の道を拓くことができるのなら~
幾多の想いを背負い、前に進む。▼~
:[チキ]|
ええ。人々の未来を…~
世界の明日を紡いでいくために。▼~
**覚醒せし正義 クロム [#j7ef8b28]
***C [#z552f649]
:[クロム]|
……▼~
:[フレデリク]|
なんという…~
なんという気高いお姿。▼~
たとえ異界のクロム様であっても~
栄達なされたお姿を拝聴でき~
このフレデリクは果報者です!▼~
:[クロム]|
だから、大げさと言っているだろう。~
俺はただ、姉さんが遺してくれた~
未来への道筋を引き継いだだけだ。▼~
聖王の肩書きこそ戴いているが~
中身はお前が知っている~
クロムとそう変わらん。▼~
:[フラヴィア]|
そうかい? 私は感じるよ。~
あんたの王の器が~
輝きはじめているのをさ。▼~
:[バジーリオ]|
王としての度量。~
人の上に立つものとして~
多くの命を預かる責任…▼~
そいつはちゃんと育っているんだよ。~
お前さんの目を見りゃわかるぜ。▼~
:[リズ]|
うんうん!~
お兄ちゃんはわたしの自慢だよ!▼~
:[フレデリク]|
この高みへ至るまでに~
クロム様はさぞや多くの困難を~
乗り越えられたのでしょう。▼~
:[クロム]|
ああ。ここまでの道のりは~
平坦なものではなかった。▼~
だが、俺が聖王に即位したのは~
決して俺自身の力ではない。▼~
支えてくれた仲間たち、~
俺を信じてくれたイーリスの民。▼~
彼らの想いがあったからこそ、~
邪竜ギムレーを滅ぼし、~
戦いを終わらせることができた。▼~
:[フレデリク]|
クロム様…▼~
:[バジーリオ]|
確かに、聖王になっても~
いい意味で中身はそのままだな。▼~
:[フラヴィア]|
驕ることなくひたむきだ。~
真っ直ぐなところは~
変わっちゃいないね。▼~
:[リズ]|
お兄ちゃんのままでいてくれて~
わたしもうれしいな!▼~
~
(暗転)
:[ルキナ]|
絶望を跳ね除け~
希望をつかんだ異界のお父様。▼~
未来への希望はつながっている。~
お父様の存在が、それを証明している。▼~
あきらめるのはまだ早い。~
私たちの世界にも~
必ず希望はあるはず…▼~
***B [#neaf6cc6]
:[アズール]|
ね、聞いた?~
新しくやってきたクロム様。▼~
ギムレーを打ち倒した~
異界から来たんだって。▼~
:[ウード]|
まさか…~
この大いなる邂逅が指し示すのは~
宵闇の果てに光なす未来との…▼~
:[ルキナ]|
お父様がまとう~
聖王の鎧には見覚えがあります。▼~
けれど、~
私たちの世界のお父様は~
志半ばにして…▼~
:[ブレディ]|
俺の母さんも、大切な人たちも…▼~
:[デジェル]|
だけど、新たに召喚されたクロム様は~
ギムレーに打ち勝ち、生き残った。▼~
:[セレナ]|
それはつまり…~
絶望に支配されていない世界の存在が~
許されているということね。▼~
:[ノワール]|
私たちの世界にも…~
まだ希望が残っているってこと?▼~
:[シンシア]|
きっとそうだよ!~
クロム様の存在が~
なによりの証拠じゃないかな!▼~
:[ンン]|
だとすれば~
私たちが元の世界に戻っても~
希望をもって戦いに挑めるのです。▼~
:[ルキナ]|
この世界で出会ったお父様が~
私たちの…希望に…▼~
:[シンシア]|
よかったぁ!~
じゃあ、あたしたちの頑張りは~
無駄じゃなかったんだね!▼~
:[シャンブレー]|
だ、だけど、もし…~
もしもの話だけど。▼~
これが、ギムレーが仕組んだ~
罠だとしたら?▼~
:[ブレディ]|
あん? なんだよ罠って?▼~
ギムレーに勝つことができた~
未来が存在してるってのは~
喜ばしい話じゃねえか。▼~
:[ジェローム]|
わからないのか。~
シャンブレーは~
それこそが罠だと言っているのだ。▼~
:[ルキナ]|
……▼~
***A [#iff09a1f]
:[アズール]|
僕たちが希望を持つことが…~
ギムレーの罠だってこと?▼~
:[シャンブレー]|
うまく言えないけどさ…~
あの姿のクロム様を見て~
俺たちは安心したよな?▼~
俺たちの未来もなんとかなるんだ。~
俺たちの努力はきっと~
報われるはずだって。▼~
:[ジェローム]|
実際に戦ってもいないうちから~
「今の私たちは勝てるはずだ」という~
油断を植え付けられている…▼~
:[ンン]|
油断というよりも~
願望なのですが…▼~
:[ジェローム]|
甘い未来をちらつかせ~
成し得てもいない栄光に~
私たちを酔わせる…▼~
そこに生じた隙こそを~
ギムレーは見逃さないだろう。▼~
:[ブレディ]|
おいおい、いくらギムレーでも~
そこまでやるか?▼~
:[ノワール]|
で、でも、ギムレーは~
予想を上回る悪辣な策略で~
世界に絶望をもたらしてきた…▼~
:[ジェローム]|
その通りだ。~
奴ならやりかねない。▼~
:[セレナ]|
怪しい可能性があるものは~
全部疑ってかかったほうが~
いいってこと?▼~
:[デジェル]|
そうね…。ギムレーには~
正々堂々という言葉が通用しないことを~
忘れてはいけないわ。▼~
:[ルキナ]|
でも…私は…~
聖王の鎧をまとう~
お父様を信じたい。▼~
罠などではなく、私たちに~
希望を運んできてくれる存在だと…~
信じたいのです。▼~
:[クロム]|
その通りだ、ルキナ。▼~
:[ルキナ]|
……!? お父様!▼~
:[クロム]|
俺はエクラの呼び声に~
己の意思で応え~
この世界にやってきた。▼~
アスク王国とイーリスの未来を担う~
お前たちに、希望を伝えるためにな。▼~
***S [#c5d5a92f]
:[クロム]|
俺の世界では~
邪竜ギムレーは完全に消滅した。▼~
ルフレが…あいつが、~
自分の命を犠牲にして…~
世界を救ってくれたんだ。▼~
:[ルキナ]|
……!▼~
:[クロム]|
だから、~
俺は自分の意思で召喚に応じ~
自身の意思で戦っている。▼~
:[シャンブレー]|
じゃ、じゃあ、本当に~
罠なんかじゃなかったんだ。~
よかった、絶滅の危惧は遠のいた…▼~
:[ジェローム]|
クロム様。あなたの存在を~
罠と疑った不敬をお詫びいたします。▼~
:[クロム]|
いや、~
それくらいの注意深さがなければ~
あの邪竜を倒せはしない。▼~
戦うための力、時の運~
そしてなにより~
困難に屈しない強い意思。▼~
そのすべてが揃っていないと~
未来は拓けないと~
覚えておいてほしい。▼~
:[ルキナ]|
お父様たちはそのすべてを~
手にしたことで~
運命を変えることができたのですね。▼~
:[ンン]|
私たちにもできるのでしょうか…▼~
:[セレナ]|
できるのか、じゃなくて~
やるしかないのよ。▼~
:[シンシア]|
あたしはできると思うよ!~
クロム様の立派な姿を見てると~
なんだか力が湧いてくる!▼~
:[デジェル]|
気を引き締めましょう。~
私たちの戦いはこれからだから。▼~
:[ノワール]|
悲しみのない明日を作るために…▼~
:[ブレディ]|
ああ、やってやるぜ! 上等だ!▼~
:[クロム]|
みなが油断せずに~
これからの戦いに臨んでくれるだけでも~
俺がこの世界に来た意味があった。▼~
俺が手にした平和な世界を~
今度はお前たち自身の手で~
勝ち取ってほしい。▼~
:[ルキナ]|
はい、必ず…!~
私たちもお父様の異界に~
続いてみせます!▼~
:[クロム]|
俺たちが歩んで来た道は~
決して平坦なものではなかった。▼~
しかしこの道は~
確実に未来に続いている。▼~
その先を作っていくのは~
ルキナ、お前たちだ。▼~
運命に屈するな。運命を変えろ。~
お前たちならそれができると~
俺は信じているぞ!▼~
**神竜の目覚め チキ [#ad1c4a7b]
***C [#y4c44f33]
:[マルス]|
ここを突破すれば~
勝機は見える!~
あと一息、みんな頑張ろう!▼~
:[チキ]|
後ろは任せて。~
私が支えるわ。▼~
:[ノノ]|
ノノたちも頑張る!~
ンンもお腹ペコペコだと思うけど~
遅れずについてこー!▼~
:[ンン]|
お腹が空いているのは~
いつものことなのです。▼~
お母さんも気を抜かずに~
しっかり戦ってください。▼~
:[マルス]|
……?~
なにか様子が変だ。~
みんな、警戒を!▼~
この気配は…~
しまった、伏兵か!?▼~
:[チキ]|
危ない! お兄ちゃん!▼~
~
(画面が光る)
:[マルス]|
助かったよ。~
ありがとう、チキ。▼~
:[チキ]|
大丈夫そうね。無事でよかった。▼~
:[マルス]|
よし、態勢を立て直して~
進軍再開だ。▼~
:[チキ]|
ええ。~
日が暮れる前に…~
終わらせてしまいましょう。▼~
:[ノノ]|
じーっ。▼~
:[ンン]|
じーっ。▼~
:[チキ]|
ンンにノノ…~
なにかしら…その目は。▼~
:[ノノ]|
お兄ちゃん?▼~
:[ンン]|
確かに、チキさんがマルス王のことを~
お兄ちゃんと言ってたです。~
しっかりと聞いたのです。▼~
:[チキ]|
……▼~
:[ノノ]|
チキのほうが年上なのに~
どうしてお兄ちゃんって呼んだの?▼~
:[チキ]|
…寝ぼけていたのかも~
しれないわね。▼~
:[ンン]|
嘘なのです!~
チキさんは寝ぼけてなんて~
いなかったはずなのです!▼~
:[チキ]|
今は戦いの最中。~
そんなことを気にする~
余裕はないはずよ。▼~
さあ、私たちもマルスに~
続きましょう。▼~
:[ンン]|
……▼~
どうしてチキさんは~
マルス王のことを~
お兄ちゃんと呼んだのでしょう。▼~
うーん、気になるのです…▼~
***B [#bd889bc9]
:[チキ]|
それで…~
今日はなんの用かしら。▼~
:[ンン]|
こないだ、チキさんはどうして~
マルス王をお兄ちゃんと呼んだのか。~
理由が知りたいのです。▼~
:[チキ]|
……。~
まだ忘れていなかったのね。▼~
:[ンン]|
お母さんは忘れちゃってるかもですが~
私は気になって~
しかたがなかったのです!▼~
:[チキ]|
だから、あれは…▼~
:[ンン]|
寝ぼけていたというのは~
ナシでお願いするのです!▼~
:[チキ]|
……▼~
そうね、数千年ぶりに~
元気なマルスの姿を見て~
少し調子が狂っただけ。▼~
そんなところよ。理由なんて。▼~
:[ンン]|
数千年ぶり…▼~
私はまだ生まれて間もないので~
数千年という時間が~
想像がつかないのです。▼~
永き時を生きてるチキさんにとって~
数千年というのは~
どれだけの意味があるのですか。▼~
:[チキ]|
私たちマムクートは~
人間と比べものにならないほどの~
永き時を生き続ける。▼~
数千年という時間も~
マムクートの一生にとっては~
ほんのわずかかもしれない。▼~
:[ンン]|
……▼~
:[チキ]|
だけど、人間たちにとって~
数千年という時間は…▼~
世界が何度も変わってしまうほどの~
時間だと思うわ。▼~
人間たちと関わりを持ってしまった~
私にとっても…~
それは決して短い時間ではない。▼~
:[ンン]|
つまり、チキさんにとっても~
数千年という時間は長かった…~
ということですか?▼~
:[チキ]|
そうね。~
そういうことになるわ。▼~
:[ンン]|
チキさんっ!▼~
:[チキ]|
ど、どうしたの?~
いきなり私の手を握って…▼~
:[ンン]|
私、ようやく理解できたのです!▼~
以前、チキさんが私に~
話してくれたことは…~
本当だったのですっ!▼~
***A [#x9aa8821]
:[ンン]|
前に、チキさんは~
私に話してくれたのです。▼~
自分たちは長寿な一族ゆえ~
人間たちと一緒に過ごす過程で~
多くの別れを経験することになる、と。▼~
:[チキ]|
そうね、覚えているわ。~
そんな話をしたことがあったわね。▼~
:[ンン]|
その話を聞いて…~
私は寂しく思ったのです。▼~
でもチキさんは~
こうも言っていました。~
残るのは別れの悲しさだけじゃない。▼~
出会えた人々との~
素晴らしい思い出は生き続けて~
心の支えになってくれる…と。▼~
:[チキ]|
……▼~
:[ンン]|
その話を聞いたとき…~
私にはよくわからなかったのです。▼~
永き時間を経ても~
思い出が自分を支えてくれるのか。▼~
大切な人たちとの思い出は~
本当に自分の中から消えないのか。~
そのことが不安だったのです。▼~
:[チキ]|
あなたは、若いからこそ~
これから先に広がっている未来に~
不安を感じていたのね。▼~
:[ンン]|
ですが、チキさんがマルス王のことを~
マルスお兄ちゃんと呼んだことで~
わかりました。▼~
マルス王と一緒に~
チキさんが過ごした日々のことは~
ずっと残っているのですね。▼~
:[チキ]|
そうね、その通りよ。▼~
幼かった私がマルスたちと~
一緒に過ごしたあの日々は…。▼~
私の中で宝石のように輝いて~
今も息づいているわ。▼~
:[ンン]|
チキさん…。▼~
どんなに時が経とうとも~
大切な人との出会いと思い出は~
決して色褪せない。▼~
あのとき、チキさんが~
私に伝えたかったのは~
そういうことだったのですね。▼~
:[チキ]|
ンン、確かに私たちは~
永き時を生きる一族よ。▼~
だからといって~
無駄に過ごしていい時間などないわ。▼~
そのときその瞬間を一生懸命に生きて~
人々との出会いを胸に刻み~
ともに未来へと歩んでいく。▼~
一日一日を、大切に生きなさい。~
その積み重ねこそが、あなたに~
大切な思い出を残していくのだから。▼~
:[ンン]|
はい!▼~
***S [#b4ed67bf]
:[マルス]|
チキ、先日の戦いでは~
助けられたね。▼~
:[チキ]|
無事でなによりよ。~
ケガ人が出なくてよかった。▼~
:[マルス]|
でも、なんだか不思議だ。~
昔はチキと話すとき~
目線が下に向いていたんだけど…▼~
:[チキ]|
長い時が経ったんだもの。~
背だって伸びるわ。▼~
:[マルス]|
うれしかったよ。~
まだ、僕のことを~
お兄ちゃんと呼んでくれて。▼~
:[チキ]|
あ、あれはその…っ!▼~
…あなたまで~
その話を覚えているなんて。▼~
:[マルス]|
クロムやルキナたちからも聞いたよ。~
君は数千年後の世界でも~
人間に力を貸してくれたんだね。▼~
僕たちが守ろうとした世界を~
時を超えて守ってくれてありがとう。▼~
:[チキ]|
私は、ただ幼い日に感じた~
温かい光を守りたかっただけ。▼~
あなたたちと過ごした~
あの日々があったから…▼~
私は道を見失うことなく~
永い時を~
過ごせたのかもしれないわ。▼~
:[マルス]|
僕たちと過ごした時間は~
チキには一瞬だったかもしれない。▼~
だけど、僕たちの平和への想いは~
チキが未来へと連れていってくれた。▼~
ありがとう、チキ。~
僕は君と過ごせた時間を~
とても誇りに思うよ。▼~
:[チキ]|
礼をいうのは私のほうよ。▼~
…私にとってあなたはいつまでも~
お兄ちゃんかもしれないわ。▼~
:[マルス]|
え…? なにか言ったかい?▼~
:[チキ]|
ふふっ…なんでもないわ。▼~
**父の志を追って セリス [#u62fd663]
***C [#bb70a28f]
:[セリス]|
せいっ! はっ!▼~
この聖剣ティルフィングを~
輝かせるためには…~
まだまだ修練が足りない! はあっ!▼~
:[フィヨルム]|
……▼~
:[セリス]|
?~
フィヨルム王女…~
私になにか御用ですか?▼~
:[フィヨルム]|
す、すみません。▼~
朝からずっと熱のこもった~
訓練を続けられていたご様子でしたので~
つい心配になって…▼~
:[セリス]|
お気遣いありがとうございます。~
ですが、まだまだ足りないのです。▼~
:[フィヨルム]|
足りない…とは?▼~
:[セリス]|
アスク王国に召喚された~
偉大な英雄の方々…▼~
クロム王、ベレスさん、チキ様…~
皆さんに比べると~
私は経験も技量も未熟。▼~
:[フィヨルム]|
そんな。私から見れば~
セリス皇子も輝かしい英雄です。▼~
:[セリス]|
そう言っていただけると~
励みになります。▼~
:[フィヨルム]|
……▼~
:[セリス]|
フィヨルム王女、~
どうかなさいました?▼~
:[フィヨルム]|
し、失礼しました。~
セリス皇子の装束は…お父上~
シグルド公のものと似ている気がします。▼~
:[セリス]|
その通りです、フィヨルム王女。▼~
父は亡くなったとき~
グランベルに対する反逆者の~
汚名を着せられていました。▼~
ですが、シアルフィの民は父を信じ~
私に未来を託してくれたのです。▼~
この装束を私に届けてくれたこと。~
それが…なによりの証拠だと思います。▼~
:[フィヨルム]|
とても大切な装束なのですね。▼~
:[セリス]|
ええ。この装束は私にとって~
特別な重さを持っているのです…▼~
***B [#v24e8adf]
:[フィヨルム]|
セリス皇子!~
今日も訓練、お疲れ様です。▼~
:[セリス]|
ごきげんよう、フィヨルム王女。▼~
:[シャナン]|
今日はフィヨルム王女だけではない。~
私も一緒だ。▼~
:[セリス]|
シャナン!▼~
アスク王国でも~
武勇を響かせていると~
アンナ隊長から伺いました。▼~
あなたとともに~
戦えるのなら、こんなに~
心強いことはありません。▼~
:[シャナン]|
私はすべきことをしているだけだ。~
イザークの民のために~
剣を振るっていたときと同じようにな。▼~
:[フィヨルム]|
シャナン王子はセリス皇子の~
剣の師匠…なのですよね?▼~
:[セリス]|
教えを受けたのは~
剣だけではありません。▼~
人としての生き方~
私が担うべき責任の重さ…~
あらゆることを教えてくれました。▼~
シャナンは幼い私を導き、守り~
育て上げてくれた恩人なのです。▼~
:[シャナン]|
シグルド公とディアドラ様の~
ご恩に報いたい…~
私はそう、あり続けたまでだ。▼~
…ところでセリス。~
その装束、ようやく袖を通す~
決心をしたのだな。▼~
:[セリス]|
…はい。▼~
:[フィヨルム]|
あ、あの…もしよろしければ~
お父上の装束に袖を通された理由を~
お聞かせいただけないでしょうか?▼~
:[セリス]|
…わかりました。~
私自身の決意を振り返る意味も込めて~
お話ししましょう。▼~
***A [#h1e4419d]
:[セリス]|
私にとって、父が遺した~
この装束をまとうということは~
大変重い意味がありました。▼~
生きていた頃の父を知る~
グランベル領下の民に~
この姿を見せることは…▼~
私が父の遺志を継ぎ、聖戦士として~
同じ未来へと歩きはじめた決意を~
示すことに…ほかありません。▼~
:[シャナン]|
……▼~
:[セリス]|
父は多くの民に愛され~
信頼されていました。▼~
ですが、果たして私に~
父の遺志を継ぐだけの器があるのか。▼~
そして、父に恥じない~
生き方ができているのか?▼~
そのことが、私に…~
この装束に袖を通すことを~
ためらわせていたのです。▼~
:[フィヨルム]|
ですが今、その装束に~
袖を通されたということは…▼~
セリス皇子が~
お父上のご遺志を継ぐ覚悟ができた…~
ということでしょうか?▼~
:[セリス]|
そう…ですね。▼~
手探りながらも、自分の中に~
以前にはなかった感情が~
生まれたのだと思います。▼~
今の自分は父の遺志とともに~
歩んでいるのだという、覚悟が。▼~
:[フィヨルム]|
セリス皇子も~
すでにご存知かと思いますが…▼~
アスク王国には、生前のお父上~
シグルド公もいらっしゃいます。▼~
まだお会いになっていないのでしたら、~
一度、言葉を交わしてみては~
いかがでしょうか?▼~
:[セリス]|
…父と言葉を交わして~
そのうえで私の歩むべき道を~
示してほしいという気持ちはあります。▼~
ですが、民は私になにを望み~
私はなにをすべきなのか。▼~
それを自分自身で見極めなければ~
意味がないと思うのです。▼~
:[シャナン]|
なるほどな。それが~
おまえの英雄としてのあり方か。▼~
:[セリス]|
アスク王国での戦いがすべて終わり~
平和になったそのときこそ…~
私は父上、母上と言葉を交わしてみたい。▼~
そのときが来るのを信じて~
私は前に進もうと思います。▼~
***S [#zbe1080a]
:[シグルド]|
…そうか。~
セリスがそのようなことを。▼~
:[シャナン]|
アスク王国に平和が訪れたときに~
シグルド様、ディアドラ様と~
言葉を交わしたい、と。▼~
:[シグルド]|
わが子の成長を喜ばぬ親はいない。~
シャナン、感謝する。~
セリスを立派に導き、育ててくれたな。▼~
:[シャナン]|
いえ、私はきっかけを作ったまで。▼~
今のセリスは自らの足で立ち~
聖戦士の血とともに~
未来に向けて歩んでいます。▼~
シグルド様の想いは光を伴い~
受け継がれているのですから。▼~
:[シグルド]|
私たちがユグドラルの地を~
駆け抜けた時間は…~
ほんの一瞬だったかもしれない。▼~
しかし、想いは潰えることなく~
未来へと引き継がれていく。▼~
:[シャナン]|
はい。自分も同じ気持ちです。▼~
:[シグルド]|
成長したわが子と言葉を~
交わせるその日が来るまで~
私も全力で駆け抜けよう。▼~
このアスクの地に~
平和を取り戻すために。▼~
~
(暗転)
:[セリス]|
せいっ! はぁぁっ!▼~
父上、母上…~
そして大切な人たち。▼~
見ていてください。~
私は期待に応えてみせます。▼~
形だけでなく~
中身も伴う人間になれるように。▼~
ティルフィングを振るうに~
ふさわしい、英雄になれるように。▼~
私は、光とともに歩んでいきます。~
この装束に…誓って!▼~
**覇天顕照 ベレス [#qefc6bde]
***C [#w093b48a]
:[ベレス]|
……。▼~
:[ソティス]|
なんじゃなんじゃ。~
その不満そうな顔は。▼~
実体を得たわしと~
こうして対面できたというのに~
感動が足りないのではないか?▼~
:[ベレス]|
感動以前に…その。~
いろいろと戸惑うことが多くて。▼~
:[ソティス]|
ふふん、さすがのおぬしも~
見ず知らずの異界に飛ばされては~
不安を覚えるというものじゃな。▼~
:[ベレス]|
いや、それは別に。~
もともと傭兵としてあちこち回っていたし~
ここも戦場のひとつと思えば。▼~
:[ソティス]|
雑な割り切り方じゃのう。~
なら、なにが不満なんじゃ?▼~
:[ベレス]|
ひとつは…この地にも~
ガルグ=マクの生徒たちが~
召喚されていること。▼~
彼らはまだ成長の途中だから~
心身に負担をかけずに~
戦えているのか心配だよ。▼~
:[ソティス]|
ふむ…かつて教鞭を揮った者としては~
当然の心配じゃな。▼~
安心せい。今のところ~
犠牲者は出ておらんようじゃ。▼~
:[ベレス]|
それはよかった。▼~
次はその…~
この装束のことなんだけど。▼~
:[ソティス]|
む? せっかくわしとお揃いの~
装束を用意してやったというのに~
なんぞ不服があるのか?▼~
:[ベレス]|
もう少し、胸のあたりの布地を~
増やせなかったのだろうか。▼~
:[ソティス]|
わしは普通に着こなせておる!~
おぬしが装束に~
体型を合わせるといいのじゃ!▼~
:[ベレス]|
無茶を言うね…。~
そして…これが一番~
戸惑っていることなのだけど。▼~
どうしてアスク王国にいるソティスは~
実体を持っているの?▼~
:[ソティス]|
ふむ。~
フォドラでは、最初におぬしと~
まみえたのは夢と現の狭間じゃったな。▼~
:[ベレス]|
そのあとはいつもすぐ側にいて~
心に直接語りかけてきていたね。▼~
:[ソティス]|
確かに、わしはすでに滅びを迎えた存在。~
ここにいるようでいて~
おらぬのかもしれぬ。▼~
わしもどうしてこの世界で~
実体を得ることができたのか~
わからぬのじゃ。▼~
:[ベレス]|
……▼~
:[ソティス]|
もしかすると、わしは夢を見ているだけ。~
おぬしは、その夢に巻き込まれて~
いるのかもしれぬぞ。▼~
:[ベレス]|
神祖が見る夢か。~
ところで【はじまりのもの】たる神祖が~
そう簡単に姿を見せて大丈夫なの?▼~
:[ソティス]|
別に騒ぎにはなっておらぬし~
殊更に気にする必要もなかろう?▼~
わしの本性を感じているものも~
おるようじゃが…。~
ま、今は問題なかろう。▼~
:[ベレス]|
……▼~
***B [#vd4397ab]
:[ベレス]|
……▼~
~
(暗転)
:[ソティス]|
『もしかすると、わしは夢を見ているだけ。~
おぬしは、その夢に巻き込まれて~
いるのかもしれぬぞ』▼~
~
(暗転)
:[ベレス]|
神祖が見る夢…▼~
もし、それが本当だとしたら~
このアスク王国も~
ソティスが作り出した夢…▼~
:[ルピナス]|
むにゃむにゃ…んんん?~
なんだか~
難しい顔をされてますねぇ…。▼~
:[ベレス]|
……!?~
その羽は…妖精?▼~
:[ルピナス]|
あなたはえっとぉ…~
最近やってきた~
ベレス先生ですねぇ。▼~
わたしは夢の国アルフから来た~
ルピナスと言います。~
よろしくぅ…。▼~
:[ベレス]|
ヴァイス・ブレイヴには~
妖精の英雄もいるんだね。~
よろしく、ルピナス。▼~
:[ルピナス]|
あれぇ? 先生が着ている~
その装束、見覚えがあるような…▼~
お城でときどき見かける~
不思議な力を持った女の子の~
服に似ているような…▼~
:[ベレス]|
…なるほどね。▼~
ソティスは神祖ではなく~
不思議な力を持った~
子どもと思われているのか…▼~
:[ルピナス]|
?~
ベレス先生。~
なにかお悩みですかぁ…?▼~
わたしでよければ~
お話を聞きますよぉ。▼~
:[ベレス]|
悩みというか、その…▼~
今まで心の中にいたものが~
目に見える存在になって~
正直、戸惑っているんだ。▼~
:[ルピナス]|
心の中にいたものが~
実際に見えるように?▼~
ふむー、ふむふむ…。~
それはきっと戸惑いますよねぇ…。▼~
:[ベレス]|
要領を得ない説明ですまないね。▼~
:[ルピナス]|
詳しいことはわかりませんが~
お話してくれて、ありがとうございますぅ。▼~
:[ベレス]|
……▼~
***A [#d052d5fe]
:[ルピナス]|
目に見えるものだけが…~
世界のすべてではありませんよねぇ…。▼~
:[ベレス]|
……▼~
:[ルピナス]|
心の中にあるいろいろな気持ち。~
思いやりや勇気に好奇心…~
そういうものって目に見えませんよねぇ…。▼~
でも、目に見えない気持ちは~
ときには行動を伴って~
現実のものになることもある…▼~
ベレス先生が目にしたのは~
そういったものなのかも…?▼~
:[ベレス]|
目に見えるものだけが~
世界のすべてではない、とは?▼~
:[ルピナス]|
え~とぉ、人間が寝ているときに見る夢も~
そのひとつではないでしょうか?▼~
目で見たことではなくても~
夢の内容は覚えていますよねぇ?▼~
:[ベレス]|
では、もしもの話だけど…▼~
この世界自体が~
誰かが見ている夢だとしたら~
それを証明する手立てがあるのだろうか。▼~
:[ルピナス]|
わたしたちが生きるこの世界が~
誰かの見ている夢…?▼~
もしこの世界が~
誰かが見ている夢にしてもぉ…▼~
わたしはスヤスヤ眠って~
みんなに温かい夢を見せるだけ。~
やることは同じですぅ…▼~
:[ベレス]|
……▼~
:[ルピナス]|
もちろん、ベレス先生も~
目の前に困っている生徒さんがいたら~
手をさし延べますよねぇ?▼~
現実の世界ならもちろん~
ここが夢の世界でも…。▼~
:[ベレス]|
それはそうだね。▼~
:[ルピナス]|
難しいことはわかりませんけど~
それでいいと思いますぅ…。▼~
:[ベレス]|
……。~
ここが夢の世界であろうと~
なかろうと…か。▼~
***S [#rac8c812]
:[ソティス]|
むにゃむにゃ…~
大乱闘に参加するのじゃ~。▼~
:[ベレス]|
……▼~
:[ソティス]|
むぅ…なんじゃおぬし~
そこにおったのか。▼~
また小難しい顔をしおって~
装束への苦情は受け付けぬぞ?▼~
:[ベレス]|
そうじゃないよ。~
考えていることがあって。▼~
ソティスは一度…~
自分の存在を世界につなぎとめるため~
消滅した。▼~
その時点で自分は~
君を感じられなくなった。~
繋がりはすべてを失ったと思っていたんだ。▼~
:[ソティス]|
…そんなこともあったのう。▼~
:[ベレス]|
だけど、今のソティスは肉体を持ち~
意思を持って行動している。▼~
自分と共にある神ではなく~
一人の英雄として~
アスクの地に立っている。▼~
経緯はどうあれ、この状況を~
受け入れようと思う。▼~
:[ソティス]|
それがいいじゃろう。~
昔から言うではないか。~
下手の考え休むに似たり、とな。▼~
:[ベレス]|
前にソティスは言ったよね。~
この世界は…~
自分が見ている夢ではないか、と。▼~
:[ソティス]|
……▼~
:[ベレス]|
それならそれでいいかなって。~
けれど、夢だろうと何だろうと~
自分が成すべきことは見えている。▼~
目の前に、平和を望む人々と~
前に進もうとする生徒がいるなら~
それを支えるだけだって。▼~
:[ソティス]|
この世界にわしらがたどり着いたのも~
運命が紡いだ、よすがのひとつ。▼~
わしが実体を伴っておぬしの前にいるのも~
何らかの意味があるのじゃろう。▼~
:[ベレス]|
もしかするとソティスが実体を持つことで~
この世界でも新しい絆が~
つながっていくのかもしれない。▼~
:[ソティス]|
それはそうじゃな!~
このようにかわいらしいわしを~
世界は放っておくまいよ!▼~
:[ベレス]|
……▼~
:[ソティス]|
むっ! おぬし今、目をそらしたな!?~
不敵じゃぞ! 不敬の極みじゃぞ!▼~
:[ベレス]|
自分も、この世界に召喚された~
意味を見つけてみようと思う。~
目に映らない希望を形にできるように。▼~
:[ソティス]|
おーいっ! おぬし一人で~
いい感じにまとめるでない!~
だいたい、おぬしはいつも……▼~
*コメント [#l5bf85ca]
#comment
終了行:
[[章別会話]]
*未来紡ぎし魂たち [#d4e819db]
#contents
**未来紡ぎし魂たち [#g4727eee]
***オープニング [#w24b3d0b]
:[チキ]|
クロム、ここは私が支えるわ。~
あなたは右翼の援護に回って。▼~
:[クロム]|
わかった。~
敵の数が多いか…しかし!▼~
この一撃で、運命を変える!▼~
:[セリス]|
援護、感謝します。▼~
:[クロム]|
大丈夫か、セリス皇子。~
少ない手勢でよく支えてくれた。▼~
:[セリス]|
クロム王のおかげで~
戦いの潮目が変わりました。~
これなら一気に押し切れます!▼~
~
(暗転)
:[チキ]|
敵はあらかた~
押し返せたみたいね。▼~
:[クロム]|
油断はまだ早い。~
残存兵が潜んでいないか~
周囲を確認しないとな。▼~
:[チキ]|
クロム、ずいぶん注意深くなったのね。~
王として物事を広く~
見られるようになったのかしら。▼~
:[クロム]|
フレデリクやルフレの~
影響かもしれんな…▼~
:[セリス]|
西の丘にもかなりの数の敵が~
集まっていたようですが…▼~
:[ベレス]|
西の丘に陣取っていた勢力は~
潰しておいたよ。▼~
:[セリス]|
ベレスさん! ご無事でしたか。▼~
:[チキ]|
西の丘…~
あれだけの数を~
あなた一人で…?▼~
:[ベレス]|
いえ、一人じゃない。~
ガルグ=マクの生徒たちにも~
手伝ってもらったの。▼~
:[クロム]|
それにしても、少ない手勢で~
確固たる成果を挙げるとは。▼~
アンナ隊長から聞いたとおり~
【灰色の悪魔】の名前は~
伊達ではないな。▼~
:[ベレス]|
自分で名乗ったわけじゃないけれど…▼~
どうせならセリス皇子のように~
【光の公子】みたいな~
華やかな名前がよかったかな。▼~
:[セリス]|
わ、私も自分で~
名乗ったわけではないのですが…▼~
:[クロム]|
なんにせよ見事な戦いぶりだった。▼~
:[チキ]|
ここにいる皆が力を合わせれば~
アスクの地に平和が戻る日も~
そう遠くないかもしれないわ。▼~
:[クロム]|
ああ。こうして稀代の英雄たちと~
肩を並べて戦えること~
俺はうれしく思う。▼~
:[セリス]|
稀代の英雄…▼~
:[ベレス]|
セリス皇子、どうかした?▼~
:[セリス]|
い、いえ!~
そうですね、力を合わせて~
平和のため尽力しなければ…▼~
:[ベレス]|
……▼~
***C [#n359e45d]
:[クロム]|
はっ…せいっ!▼~
これが「天空」だ。基本の型は~
イーリス聖王国に伝わる剣術だが~
自分なりに改良を加えてきた。▼~
:[セリス]|
なるほど…。~
戦いで磨かれていった~
剣技なのですね。▼~
:[チキ]|
改良を加えた、ね。▼~
クロムは堅苦しいのが苦手だから~
決まった型よりも、我流のほうが~
戦いやすかったのかもしれないわね。▼~
:[クロム]|
否定はしない。▼~
:[ベレス]|
ちょっとごめん。~
セリス皇子はいるかな。▼~
:[セリス]|
ベレスさん?~
私になにかご用でしょうか。▼~
:[ベレス]|
少し、君のことが気になってね。▼~
:[セリス]|
私の…こと?▼~
:[ベレス]|
先生と呼ばれて過ごした~
時間のおかげか…▼~
生徒たちの表情の細かい変化に~
気づくようになってね。▼~
先日の戦いで君が見せた表情が~
少し気になったの。▼~
:[セリス]|
す、すみません!~
心配をおかけしたみたいで。~
ですが、たいしたことでは…▼~
:[クロム]|
悩みがあるのなら~
俺も相談に乗るぞ?▼~
:[セリス]|
……▼~
クロム王は稀代の英雄たちと~
肩を並べて戦えることをうれしく思う、と~
おっしゃっていました。▼~
:[クロム]|
ああ、確かに言ったな。▼~
:[セリス]|
でも、私は自分が英雄と~
呼ばれることに実感がなくて…▼~
そもそも自分は戦いがなければ~
人々を率いるような存在では~
なかったのです。▼~
:[ベレス]|
……▼~
:[セリス]|
虐げられる人々のために~
自分にもできることはないだろうか。▼~
英雄になろうとしてではなく~
ただ、父の背中を追うようにして~
行動してきただけなのです。▼~
:[クロム]|
それは、俺も変わらない。~
自分が英雄と呼ばれる存在になるとは~
想像もつかなかった。▼~
そもそもイーリス聖王国が~
戦いに巻き込まれなければ~
聖王になることもなかったはずだ。▼~
自警団の団長として~
姉さん…前聖王を支えて~
一生を終えたはずなんだ。▼~
:[ベレス]|
自分も戦いが起きなければ~
ガルグ=マクの一教師として~
日々を重ねていたはずだよ。▼~
英雄なんて呼ばれる日が来るなんて~
夢にも思わなかった。▼~
***B [#a75cea06]
:[チキ]|
もし戦いのない世の中だったら…~
英雄たちは~
別の運命を歩んでいたはずね。▼~
私も氷竜神殿で~
眠り続けていたかもしれない。▼~
:[クロム]|
戦いを肯定するつもりはないが、~
戦いをきっかけにつながる絆もあった。▼~
:[セリス]|
自分たちがアスク王国に集ったのも~
戦いが導いた縁なのでしょうか。▼~
:[ベレス]|
時のよすがが紡いだ出会い。~
英雄として歩みはじめた~
その日から…▼~
自分たちが出会うことは~
運命付けられていたのかもしれないね。▼~
:[クロム]|
なんとも不思議な縁だな。▼~
:[チキ]|
私たちは幾多の戦いをくぐり抜け~
こうしてアスク王国で縁を繋いだ。▼~
同じ、平和を目指す者同士~
絆をつなげたことはとても喜ばしいわ。~
だけど…▼~
私たちがここにたどり着くまでに~
犠牲になった多くの命の存在を~
忘れてはいけない。▼~
:[セリス]|
そう…ですね。▼~
私がここにいるのは~
自分一人の力ではない…。~
多くの支えがあったからこそです。▼~
:[ベレス]|
その通りだよ。~
自分も多くの想いに支えられ~
命をつなぐことができたのだから。▼~
こうして今、皆と話せているのも…~
皆の尽力のおかげだよ。▼~
:[セリス]|
私の中には聖戦士が活躍した時代から~
受け継ぎ、磨かれ、未来へと~
手渡されてきた力があります。▼~
その力を次の世代に伝えるために~
私は英雄として生きる義務を~
担ったのかもしれません。▼~
:[クロム]|
その力は、希望と言い換えることが~
できるかもしれないな。▼~
:[セリス]|
はい。受け継ぐべきは~
争うための力ではなく~
きっと未来を創るための力。▼~
皆さんとの出会いもまた~
未来を創るための力の一環だと~
私は…そう感じています。▼~
***A [#sa25da5e]
:[クロム]|
たしかに俺は、稀代の英雄たちと~
肩を並べて戦うことができて~
うれしい…と言った。▼~
だが、それは~
英雄としての誇りではない。▼~
ともに未来を築く仲間たちと~
出会えたことに感謝しているんだ。▼~
:[チキ]|
私たちが成すべきことは~
英雄として歴史に名を刻み~
人々に讃えられることではない。▼~
これから先、英雄を必要としない~
平和な時代を作ることよ。▼~
戦いは多くの命、未来を奪い~
世界に悲しみを広げた。▼~
:[ベレス]|
そして、その悲しみは…~
アスク王国に広がりつつある。▼~
:[クロム]|
神に等しい力がない限り~
自分たちが辿ってきた過去は~
変えることはできない。▼~
だが…未来と運命は~
まだ俺たちの手で変えられる。▼~
:[セリス]|
父、シグルドが命をかけて~
私たちの未来を拓こうとしたように…▼~
今度は私たちが~
未来を紡ぐ番なのですね。▼~
:[チキ]|
私が数千年のときを重ねてきたのも~
大いなる意思によるものかもしれないわね。▼~
:[ベレス]|
たとえ神の意志があろうとなかろうと~
自分たちはこうしてアスクの地に立ち~
仲間とともに前を向いている。▼~
:[クロム]|
この世界の未来は~
まだ決まってはいない。▼~
絆をつなぎ、未来を紡ぐ。~
俺たちはそのために~
この地に集まったと信じたい。▼~
:[セリス]|
私も担います。~
英雄として…生きる運命を。▼~
:[ベレス]|
セリス皇子、いい顔になったね。~
表情から、迷いが消えている。▼~
お茶にでも誘って~
進路を相談しようかと思ったけど~
もうその必要はないみたいだね。▼~
:[セリス]|
し、心配かけてすみませんでした。~
ベレスさん!▼~
:[クロム]|
俺たちは、自ら望んて~
英雄になったわけではない。▼~
しかし、英雄として生きることで~
人々の道を拓くことができるのなら~
幾多の想いを背負い、前に進む。▼~
:[チキ]|
ええ。人々の未来を…~
世界の明日を紡いでいくために。▼~
**覚醒せし正義 クロム [#j7ef8b28]
***C [#z552f649]
:[クロム]|
……▼~
:[フレデリク]|
なんという…~
なんという気高いお姿。▼~
たとえ異界のクロム様であっても~
栄達なされたお姿を拝聴でき~
このフレデリクは果報者です!▼~
:[クロム]|
だから、大げさと言っているだろう。~
俺はただ、姉さんが遺してくれた~
未来への道筋を引き継いだだけだ。▼~
聖王の肩書きこそ戴いているが~
中身はお前が知っている~
クロムとそう変わらん。▼~
:[フラヴィア]|
そうかい? 私は感じるよ。~
あんたの王の器が~
輝きはじめているのをさ。▼~
:[バジーリオ]|
王としての度量。~
人の上に立つものとして~
多くの命を預かる責任…▼~
そいつはちゃんと育っているんだよ。~
お前さんの目を見りゃわかるぜ。▼~
:[リズ]|
うんうん!~
お兄ちゃんはわたしの自慢だよ!▼~
:[フレデリク]|
この高みへ至るまでに~
クロム様はさぞや多くの困難を~
乗り越えられたのでしょう。▼~
:[クロム]|
ああ。ここまでの道のりは~
平坦なものではなかった。▼~
だが、俺が聖王に即位したのは~
決して俺自身の力ではない。▼~
支えてくれた仲間たち、~
俺を信じてくれたイーリスの民。▼~
彼らの想いがあったからこそ、~
邪竜ギムレーを滅ぼし、~
戦いを終わらせることができた。▼~
:[フレデリク]|
クロム様…▼~
:[バジーリオ]|
確かに、聖王になっても~
いい意味で中身はそのままだな。▼~
:[フラヴィア]|
驕ることなくひたむきだ。~
真っ直ぐなところは~
変わっちゃいないね。▼~
:[リズ]|
お兄ちゃんのままでいてくれて~
わたしもうれしいな!▼~
~
(暗転)
:[ルキナ]|
絶望を跳ね除け~
希望をつかんだ異界のお父様。▼~
未来への希望はつながっている。~
お父様の存在が、それを証明している。▼~
あきらめるのはまだ早い。~
私たちの世界にも~
必ず希望はあるはず…▼~
***B [#neaf6cc6]
:[アズール]|
ね、聞いた?~
新しくやってきたクロム様。▼~
ギムレーを打ち倒した~
異界から来たんだって。▼~
:[ウード]|
まさか…~
この大いなる邂逅が指し示すのは~
宵闇の果てに光なす未来との…▼~
:[ルキナ]|
お父様がまとう~
聖王の鎧には見覚えがあります。▼~
けれど、~
私たちの世界のお父様は~
志半ばにして…▼~
:[ブレディ]|
俺の母さんも、大切な人たちも…▼~
:[デジェル]|
だけど、新たに召喚されたクロム様は~
ギムレーに打ち勝ち、生き残った。▼~
:[セレナ]|
それはつまり…~
絶望に支配されていない世界の存在が~
許されているということね。▼~
:[ノワール]|
私たちの世界にも…~
まだ希望が残っているってこと?▼~
:[シンシア]|
きっとそうだよ!~
クロム様の存在が~
なによりの証拠じゃないかな!▼~
:[ンン]|
だとすれば~
私たちが元の世界に戻っても~
希望をもって戦いに挑めるのです。▼~
:[ルキナ]|
この世界で出会ったお父様が~
私たちの…希望に…▼~
:[シンシア]|
よかったぁ!~
じゃあ、あたしたちの頑張りは~
無駄じゃなかったんだね!▼~
:[シャンブレー]|
だ、だけど、もし…~
もしもの話だけど。▼~
これが、ギムレーが仕組んだ~
罠だとしたら?▼~
:[ブレディ]|
あん? なんだよ罠って?▼~
ギムレーに勝つことができた~
未来が存在してるってのは~
喜ばしい話じゃねえか。▼~
:[ジェローム]|
わからないのか。~
シャンブレーは~
それこそが罠だと言っているのだ。▼~
:[ルキナ]|
……▼~
***A [#iff09a1f]
:[アズール]|
僕たちが希望を持つことが…~
ギムレーの罠だってこと?▼~
:[シャンブレー]|
うまく言えないけどさ…~
あの姿のクロム様を見て~
俺たちは安心したよな?▼~
俺たちの未来もなんとかなるんだ。~
俺たちの努力はきっと~
報われるはずだって。▼~
:[ジェローム]|
実際に戦ってもいないうちから~
「今の私たちは勝てるはずだ」という~
油断を植え付けられている…▼~
:[ンン]|
油断というよりも~
願望なのですが…▼~
:[ジェローム]|
甘い未来をちらつかせ~
成し得てもいない栄光に~
私たちを酔わせる…▼~
そこに生じた隙こそを~
ギムレーは見逃さないだろう。▼~
:[ブレディ]|
おいおい、いくらギムレーでも~
そこまでやるか?▼~
:[ノワール]|
で、でも、ギムレーは~
予想を上回る悪辣な策略で~
世界に絶望をもたらしてきた…▼~
:[ジェローム]|
その通りだ。~
奴ならやりかねない。▼~
:[セレナ]|
怪しい可能性があるものは~
全部疑ってかかったほうが~
いいってこと?▼~
:[デジェル]|
そうね…。ギムレーには~
正々堂々という言葉が通用しないことを~
忘れてはいけないわ。▼~
:[ルキナ]|
でも…私は…~
聖王の鎧をまとう~
お父様を信じたい。▼~
罠などではなく、私たちに~
希望を運んできてくれる存在だと…~
信じたいのです。▼~
:[クロム]|
その通りだ、ルキナ。▼~
:[ルキナ]|
……!? お父様!▼~
:[クロム]|
俺はエクラの呼び声に~
己の意思で応え~
この世界にやってきた。▼~
アスク王国とイーリスの未来を担う~
お前たちに、希望を伝えるためにな。▼~
***S [#c5d5a92f]
:[クロム]|
俺の世界では~
邪竜ギムレーは完全に消滅した。▼~
ルフレが…あいつが、~
自分の命を犠牲にして…~
世界を救ってくれたんだ。▼~
:[ルキナ]|
……!▼~
:[クロム]|
だから、~
俺は自分の意思で召喚に応じ~
自身の意思で戦っている。▼~
:[シャンブレー]|
じゃ、じゃあ、本当に~
罠なんかじゃなかったんだ。~
よかった、絶滅の危惧は遠のいた…▼~
:[ジェローム]|
クロム様。あなたの存在を~
罠と疑った不敬をお詫びいたします。▼~
:[クロム]|
いや、~
それくらいの注意深さがなければ~
あの邪竜を倒せはしない。▼~
戦うための力、時の運~
そしてなにより~
困難に屈しない強い意思。▼~
そのすべてが揃っていないと~
未来は拓けないと~
覚えておいてほしい。▼~
:[ルキナ]|
お父様たちはそのすべてを~
手にしたことで~
運命を変えることができたのですね。▼~
:[ンン]|
私たちにもできるのでしょうか…▼~
:[セレナ]|
できるのか、じゃなくて~
やるしかないのよ。▼~
:[シンシア]|
あたしはできると思うよ!~
クロム様の立派な姿を見てると~
なんだか力が湧いてくる!▼~
:[デジェル]|
気を引き締めましょう。~
私たちの戦いはこれからだから。▼~
:[ノワール]|
悲しみのない明日を作るために…▼~
:[ブレディ]|
ああ、やってやるぜ! 上等だ!▼~
:[クロム]|
みなが油断せずに~
これからの戦いに臨んでくれるだけでも~
俺がこの世界に来た意味があった。▼~
俺が手にした平和な世界を~
今度はお前たち自身の手で~
勝ち取ってほしい。▼~
:[ルキナ]|
はい、必ず…!~
私たちもお父様の異界に~
続いてみせます!▼~
:[クロム]|
俺たちが歩んで来た道は~
決して平坦なものではなかった。▼~
しかしこの道は~
確実に未来に続いている。▼~
その先を作っていくのは~
ルキナ、お前たちだ。▼~
運命に屈するな。運命を変えろ。~
お前たちならそれができると~
俺は信じているぞ!▼~
**神竜の目覚め チキ [#ad1c4a7b]
***C [#y4c44f33]
:[マルス]|
ここを突破すれば~
勝機は見える!~
あと一息、みんな頑張ろう!▼~
:[チキ]|
後ろは任せて。~
私が支えるわ。▼~
:[ノノ]|
ノノたちも頑張る!~
ンンもお腹ペコペコだと思うけど~
遅れずについてこー!▼~
:[ンン]|
お腹が空いているのは~
いつものことなのです。▼~
お母さんも気を抜かずに~
しっかり戦ってください。▼~
:[マルス]|
……?~
なにか様子が変だ。~
みんな、警戒を!▼~
この気配は…~
しまった、伏兵か!?▼~
:[チキ]|
危ない! お兄ちゃん!▼~
~
(画面が光る)
:[マルス]|
助かったよ。~
ありがとう、チキ。▼~
:[チキ]|
大丈夫そうね。無事でよかった。▼~
:[マルス]|
よし、態勢を立て直して~
進軍再開だ。▼~
:[チキ]|
ええ。~
日が暮れる前に…~
終わらせてしまいましょう。▼~
:[ノノ]|
じーっ。▼~
:[ンン]|
じーっ。▼~
:[チキ]|
ンンにノノ…~
なにかしら…その目は。▼~
:[ノノ]|
お兄ちゃん?▼~
:[ンン]|
確かに、チキさんがマルス王のことを~
お兄ちゃんと言ってたです。~
しっかりと聞いたのです。▼~
:[チキ]|
……▼~
:[ノノ]|
チキのほうが年上なのに~
どうしてお兄ちゃんって呼んだの?▼~
:[チキ]|
…寝ぼけていたのかも~
しれないわね。▼~
:[ンン]|
嘘なのです!~
チキさんは寝ぼけてなんて~
いなかったはずなのです!▼~
:[チキ]|
今は戦いの最中。~
そんなことを気にする~
余裕はないはずよ。▼~
さあ、私たちもマルスに~
続きましょう。▼~
:[ンン]|
……▼~
どうしてチキさんは~
マルス王のことを~
お兄ちゃんと呼んだのでしょう。▼~
うーん、気になるのです…▼~
***B [#bd889bc9]
:[チキ]|
それで…~
今日はなんの用かしら。▼~
:[ンン]|
こないだ、チキさんはどうして~
マルス王をお兄ちゃんと呼んだのか。~
理由が知りたいのです。▼~
:[チキ]|
……。~
まだ忘れていなかったのね。▼~
:[ンン]|
お母さんは忘れちゃってるかもですが~
私は気になって~
しかたがなかったのです!▼~
:[チキ]|
だから、あれは…▼~
:[ンン]|
寝ぼけていたというのは~
ナシでお願いするのです!▼~
:[チキ]|
……▼~
そうね、数千年ぶりに~
元気なマルスの姿を見て~
少し調子が狂っただけ。▼~
そんなところよ。理由なんて。▼~
:[ンン]|
数千年ぶり…▼~
私はまだ生まれて間もないので~
数千年という時間が~
想像がつかないのです。▼~
永き時を生きてるチキさんにとって~
数千年というのは~
どれだけの意味があるのですか。▼~
:[チキ]|
私たちマムクートは~
人間と比べものにならないほどの~
永き時を生き続ける。▼~
数千年という時間も~
マムクートの一生にとっては~
ほんのわずかかもしれない。▼~
:[ンン]|
……▼~
:[チキ]|
だけど、人間たちにとって~
数千年という時間は…▼~
世界が何度も変わってしまうほどの~
時間だと思うわ。▼~
人間たちと関わりを持ってしまった~
私にとっても…~
それは決して短い時間ではない。▼~
:[ンン]|
つまり、チキさんにとっても~
数千年という時間は長かった…~
ということですか?▼~
:[チキ]|
そうね。~
そういうことになるわ。▼~
:[ンン]|
チキさんっ!▼~
:[チキ]|
ど、どうしたの?~
いきなり私の手を握って…▼~
:[ンン]|
私、ようやく理解できたのです!▼~
以前、チキさんが私に~
話してくれたことは…~
本当だったのですっ!▼~
***A [#x9aa8821]
:[ンン]|
前に、チキさんは~
私に話してくれたのです。▼~
自分たちは長寿な一族ゆえ~
人間たちと一緒に過ごす過程で~
多くの別れを経験することになる、と。▼~
:[チキ]|
そうね、覚えているわ。~
そんな話をしたことがあったわね。▼~
:[ンン]|
その話を聞いて…~
私は寂しく思ったのです。▼~
でもチキさんは~
こうも言っていました。~
残るのは別れの悲しさだけじゃない。▼~
出会えた人々との~
素晴らしい思い出は生き続けて~
心の支えになってくれる…と。▼~
:[チキ]|
……▼~
:[ンン]|
その話を聞いたとき…~
私にはよくわからなかったのです。▼~
永き時間を経ても~
思い出が自分を支えてくれるのか。▼~
大切な人たちとの思い出は~
本当に自分の中から消えないのか。~
そのことが不安だったのです。▼~
:[チキ]|
あなたは、若いからこそ~
これから先に広がっている未来に~
不安を感じていたのね。▼~
:[ンン]|
ですが、チキさんがマルス王のことを~
マルスお兄ちゃんと呼んだことで~
わかりました。▼~
マルス王と一緒に~
チキさんが過ごした日々のことは~
ずっと残っているのですね。▼~
:[チキ]|
そうね、その通りよ。▼~
幼かった私がマルスたちと~
一緒に過ごしたあの日々は…。▼~
私の中で宝石のように輝いて~
今も息づいているわ。▼~
:[ンン]|
チキさん…。▼~
どんなに時が経とうとも~
大切な人との出会いと思い出は~
決して色褪せない。▼~
あのとき、チキさんが~
私に伝えたかったのは~
そういうことだったのですね。▼~
:[チキ]|
ンン、確かに私たちは~
永き時を生きる一族よ。▼~
だからといって~
無駄に過ごしていい時間などないわ。▼~
そのときその瞬間を一生懸命に生きて~
人々との出会いを胸に刻み~
ともに未来へと歩んでいく。▼~
一日一日を、大切に生きなさい。~
その積み重ねこそが、あなたに~
大切な思い出を残していくのだから。▼~
:[ンン]|
はい!▼~
***S [#b4ed67bf]
:[マルス]|
チキ、先日の戦いでは~
助けられたね。▼~
:[チキ]|
無事でなによりよ。~
ケガ人が出なくてよかった。▼~
:[マルス]|
でも、なんだか不思議だ。~
昔はチキと話すとき~
目線が下に向いていたんだけど…▼~
:[チキ]|
長い時が経ったんだもの。~
背だって伸びるわ。▼~
:[マルス]|
うれしかったよ。~
まだ、僕のことを~
お兄ちゃんと呼んでくれて。▼~
:[チキ]|
あ、あれはその…っ!▼~
…あなたまで~
その話を覚えているなんて。▼~
:[マルス]|
クロムやルキナたちからも聞いたよ。~
君は数千年後の世界でも~
人間に力を貸してくれたんだね。▼~
僕たちが守ろうとした世界を~
時を超えて守ってくれてありがとう。▼~
:[チキ]|
私は、ただ幼い日に感じた~
温かい光を守りたかっただけ。▼~
あなたたちと過ごした~
あの日々があったから…▼~
私は道を見失うことなく~
永い時を~
過ごせたのかもしれないわ。▼~
:[マルス]|
僕たちと過ごした時間は~
チキには一瞬だったかもしれない。▼~
だけど、僕たちの平和への想いは~
チキが未来へと連れていってくれた。▼~
ありがとう、チキ。~
僕は君と過ごせた時間を~
とても誇りに思うよ。▼~
:[チキ]|
礼をいうのは私のほうよ。▼~
…私にとってあなたはいつまでも~
お兄ちゃんかもしれないわ。▼~
:[マルス]|
え…? なにか言ったかい?▼~
:[チキ]|
ふふっ…なんでもないわ。▼~
**父の志を追って セリス [#u62fd663]
***C [#bb70a28f]
:[セリス]|
せいっ! はっ!▼~
この聖剣ティルフィングを~
輝かせるためには…~
まだまだ修練が足りない! はあっ!▼~
:[フィヨルム]|
……▼~
:[セリス]|
?~
フィヨルム王女…~
私になにか御用ですか?▼~
:[フィヨルム]|
す、すみません。▼~
朝からずっと熱のこもった~
訓練を続けられていたご様子でしたので~
つい心配になって…▼~
:[セリス]|
お気遣いありがとうございます。~
ですが、まだまだ足りないのです。▼~
:[フィヨルム]|
足りない…とは?▼~
:[セリス]|
アスク王国に召喚された~
偉大な英雄の方々…▼~
クロム王、ベレスさん、チキ様…~
皆さんに比べると~
私は経験も技量も未熟。▼~
:[フィヨルム]|
そんな。私から見れば~
セリス皇子も輝かしい英雄です。▼~
:[セリス]|
そう言っていただけると~
励みになります。▼~
:[フィヨルム]|
……▼~
:[セリス]|
フィヨルム王女、~
どうかなさいました?▼~
:[フィヨルム]|
し、失礼しました。~
セリス皇子の装束は…お父上~
シグルド公のものと似ている気がします。▼~
:[セリス]|
その通りです、フィヨルム王女。▼~
父は亡くなったとき~
グランベルに対する反逆者の~
汚名を着せられていました。▼~
ですが、シアルフィの民は父を信じ~
私に未来を託してくれたのです。▼~
この装束を私に届けてくれたこと。~
それが…なによりの証拠だと思います。▼~
:[フィヨルム]|
とても大切な装束なのですね。▼~
:[セリス]|
ええ。この装束は私にとって~
特別な重さを持っているのです…▼~
***B [#v24e8adf]
:[フィヨルム]|
セリス皇子!~
今日も訓練、お疲れ様です。▼~
:[セリス]|
ごきげんよう、フィヨルム王女。▼~
:[シャナン]|
今日はフィヨルム王女だけではない。~
私も一緒だ。▼~
:[セリス]|
シャナン!▼~
アスク王国でも~
武勇を響かせていると~
アンナ隊長から伺いました。▼~
あなたとともに~
戦えるのなら、こんなに~
心強いことはありません。▼~
:[シャナン]|
私はすべきことをしているだけだ。~
イザークの民のために~
剣を振るっていたときと同じようにな。▼~
:[フィヨルム]|
シャナン王子はセリス皇子の~
剣の師匠…なのですよね?▼~
:[セリス]|
教えを受けたのは~
剣だけではありません。▼~
人としての生き方~
私が担うべき責任の重さ…~
あらゆることを教えてくれました。▼~
シャナンは幼い私を導き、守り~
育て上げてくれた恩人なのです。▼~
:[シャナン]|
シグルド公とディアドラ様の~
ご恩に報いたい…~
私はそう、あり続けたまでだ。▼~
…ところでセリス。~
その装束、ようやく袖を通す~
決心をしたのだな。▼~
:[セリス]|
…はい。▼~
:[フィヨルム]|
あ、あの…もしよろしければ~
お父上の装束に袖を通された理由を~
お聞かせいただけないでしょうか?▼~
:[セリス]|
…わかりました。~
私自身の決意を振り返る意味も込めて~
お話ししましょう。▼~
***A [#h1e4419d]
:[セリス]|
私にとって、父が遺した~
この装束をまとうということは~
大変重い意味がありました。▼~
生きていた頃の父を知る~
グランベル領下の民に~
この姿を見せることは…▼~
私が父の遺志を継ぎ、聖戦士として~
同じ未来へと歩きはじめた決意を~
示すことに…ほかありません。▼~
:[シャナン]|
……▼~
:[セリス]|
父は多くの民に愛され~
信頼されていました。▼~
ですが、果たして私に~
父の遺志を継ぐだけの器があるのか。▼~
そして、父に恥じない~
生き方ができているのか?▼~
そのことが、私に…~
この装束に袖を通すことを~
ためらわせていたのです。▼~
:[フィヨルム]|
ですが今、その装束に~
袖を通されたということは…▼~
セリス皇子が~
お父上のご遺志を継ぐ覚悟ができた…~
ということでしょうか?▼~
:[セリス]|
そう…ですね。▼~
手探りながらも、自分の中に~
以前にはなかった感情が~
生まれたのだと思います。▼~
今の自分は父の遺志とともに~
歩んでいるのだという、覚悟が。▼~
:[フィヨルム]|
セリス皇子も~
すでにご存知かと思いますが…▼~
アスク王国には、生前のお父上~
シグルド公もいらっしゃいます。▼~
まだお会いになっていないのでしたら、~
一度、言葉を交わしてみては~
いかがでしょうか?▼~
:[セリス]|
…父と言葉を交わして~
そのうえで私の歩むべき道を~
示してほしいという気持ちはあります。▼~
ですが、民は私になにを望み~
私はなにをすべきなのか。▼~
それを自分自身で見極めなければ~
意味がないと思うのです。▼~
:[シャナン]|
なるほどな。それが~
おまえの英雄としてのあり方か。▼~
:[セリス]|
アスク王国での戦いがすべて終わり~
平和になったそのときこそ…~
私は父上、母上と言葉を交わしてみたい。▼~
そのときが来るのを信じて~
私は前に進もうと思います。▼~
***S [#zbe1080a]
:[シグルド]|
…そうか。~
セリスがそのようなことを。▼~
:[シャナン]|
アスク王国に平和が訪れたときに~
シグルド様、ディアドラ様と~
言葉を交わしたい、と。▼~
:[シグルド]|
わが子の成長を喜ばぬ親はいない。~
シャナン、感謝する。~
セリスを立派に導き、育ててくれたな。▼~
:[シャナン]|
いえ、私はきっかけを作ったまで。▼~
今のセリスは自らの足で立ち~
聖戦士の血とともに~
未来に向けて歩んでいます。▼~
シグルド様の想いは光を伴い~
受け継がれているのですから。▼~
:[シグルド]|
私たちがユグドラルの地を~
駆け抜けた時間は…~
ほんの一瞬だったかもしれない。▼~
しかし、想いは潰えることなく~
未来へと引き継がれていく。▼~
:[シャナン]|
はい。自分も同じ気持ちです。▼~
:[シグルド]|
成長したわが子と言葉を~
交わせるその日が来るまで~
私も全力で駆け抜けよう。▼~
このアスクの地に~
平和を取り戻すために。▼~
~
(暗転)
:[セリス]|
せいっ! はぁぁっ!▼~
父上、母上…~
そして大切な人たち。▼~
見ていてください。~
私は期待に応えてみせます。▼~
形だけでなく~
中身も伴う人間になれるように。▼~
ティルフィングを振るうに~
ふさわしい、英雄になれるように。▼~
私は、光とともに歩んでいきます。~
この装束に…誓って!▼~
**覇天顕照 ベレス [#qefc6bde]
***C [#w093b48a]
:[ベレス]|
……。▼~
:[ソティス]|
なんじゃなんじゃ。~
その不満そうな顔は。▼~
実体を得たわしと~
こうして対面できたというのに~
感動が足りないのではないか?▼~
:[ベレス]|
感動以前に…その。~
いろいろと戸惑うことが多くて。▼~
:[ソティス]|
ふふん、さすがのおぬしも~
見ず知らずの異界に飛ばされては~
不安を覚えるというものじゃな。▼~
:[ベレス]|
いや、それは別に。~
もともと傭兵としてあちこち回っていたし~
ここも戦場のひとつと思えば。▼~
:[ソティス]|
雑な割り切り方じゃのう。~
なら、なにが不満なんじゃ?▼~
:[ベレス]|
ひとつは…この地にも~
ガルグ=マクの生徒たちが~
召喚されていること。▼~
彼らはまだ成長の途中だから~
心身に負担をかけずに~
戦えているのか心配だよ。▼~
:[ソティス]|
ふむ…かつて教鞭を揮った者としては~
当然の心配じゃな。▼~
安心せい。今のところ~
犠牲者は出ておらんようじゃ。▼~
:[ベレス]|
それはよかった。▼~
次はその…~
この装束のことなんだけど。▼~
:[ソティス]|
む? せっかくわしとお揃いの~
装束を用意してやったというのに~
なんぞ不服があるのか?▼~
:[ベレス]|
もう少し、胸のあたりの布地を~
増やせなかったのだろうか。▼~
:[ソティス]|
わしは普通に着こなせておる!~
おぬしが装束に~
体型を合わせるといいのじゃ!▼~
:[ベレス]|
無茶を言うね…。~
そして…これが一番~
戸惑っていることなのだけど。▼~
どうしてアスク王国にいるソティスは~
実体を持っているの?▼~
:[ソティス]|
ふむ。~
フォドラでは、最初におぬしと~
まみえたのは夢と現の狭間じゃったな。▼~
:[ベレス]|
そのあとはいつもすぐ側にいて~
心に直接語りかけてきていたね。▼~
:[ソティス]|
確かに、わしはすでに滅びを迎えた存在。~
ここにいるようでいて~
おらぬのかもしれぬ。▼~
わしもどうしてこの世界で~
実体を得ることができたのか~
わからぬのじゃ。▼~
:[ベレス]|
……▼~
:[ソティス]|
もしかすると、わしは夢を見ているだけ。~
おぬしは、その夢に巻き込まれて~
いるのかもしれぬぞ。▼~
:[ベレス]|
神祖が見る夢か。~
ところで【はじまりのもの】たる神祖が~
そう簡単に姿を見せて大丈夫なの?▼~
:[ソティス]|
別に騒ぎにはなっておらぬし~
殊更に気にする必要もなかろう?▼~
わしの本性を感じているものも~
おるようじゃが…。~
ま、今は問題なかろう。▼~
:[ベレス]|
……▼~
***B [#vd4397ab]
:[ベレス]|
……▼~
~
(暗転)
:[ソティス]|
『もしかすると、わしは夢を見ているだけ。~
おぬしは、その夢に巻き込まれて~
いるのかもしれぬぞ』▼~
~
(暗転)
:[ベレス]|
神祖が見る夢…▼~
もし、それが本当だとしたら~
このアスク王国も~
ソティスが作り出した夢…▼~
:[ルピナス]|
むにゃむにゃ…んんん?~
なんだか~
難しい顔をされてますねぇ…。▼~
:[ベレス]|
……!?~
その羽は…妖精?▼~
:[ルピナス]|
あなたはえっとぉ…~
最近やってきた~
ベレス先生ですねぇ。▼~
わたしは夢の国アルフから来た~
ルピナスと言います。~
よろしくぅ…。▼~
:[ベレス]|
ヴァイス・ブレイヴには~
妖精の英雄もいるんだね。~
よろしく、ルピナス。▼~
:[ルピナス]|
あれぇ? 先生が着ている~
その装束、見覚えがあるような…▼~
お城でときどき見かける~
不思議な力を持った女の子の~
服に似ているような…▼~
:[ベレス]|
…なるほどね。▼~
ソティスは神祖ではなく~
不思議な力を持った~
子どもと思われているのか…▼~
:[ルピナス]|
?~
ベレス先生。~
なにかお悩みですかぁ…?▼~
わたしでよければ~
お話を聞きますよぉ。▼~
:[ベレス]|
悩みというか、その…▼~
今まで心の中にいたものが~
目に見える存在になって~
正直、戸惑っているんだ。▼~
:[ルピナス]|
心の中にいたものが~
実際に見えるように?▼~
ふむー、ふむふむ…。~
それはきっと戸惑いますよねぇ…。▼~
:[ベレス]|
要領を得ない説明ですまないね。▼~
:[ルピナス]|
詳しいことはわかりませんが~
お話してくれて、ありがとうございますぅ。▼~
:[ベレス]|
……▼~
***A [#d052d5fe]
:[ルピナス]|
目に見えるものだけが…~
世界のすべてではありませんよねぇ…。▼~
:[ベレス]|
……▼~
:[ルピナス]|
心の中にあるいろいろな気持ち。~
思いやりや勇気に好奇心…~
そういうものって目に見えませんよねぇ…。▼~
でも、目に見えない気持ちは~
ときには行動を伴って~
現実のものになることもある…▼~
ベレス先生が目にしたのは~
そういったものなのかも…?▼~
:[ベレス]|
目に見えるものだけが~
世界のすべてではない、とは?▼~
:[ルピナス]|
え~とぉ、人間が寝ているときに見る夢も~
そのひとつではないでしょうか?▼~
目で見たことではなくても~
夢の内容は覚えていますよねぇ?▼~
:[ベレス]|
では、もしもの話だけど…▼~
この世界自体が~
誰かが見ている夢だとしたら~
それを証明する手立てがあるのだろうか。▼~
:[ルピナス]|
わたしたちが生きるこの世界が~
誰かの見ている夢…?▼~
もしこの世界が~
誰かが見ている夢にしてもぉ…▼~
わたしはスヤスヤ眠って~
みんなに温かい夢を見せるだけ。~
やることは同じですぅ…▼~
:[ベレス]|
……▼~
:[ルピナス]|
もちろん、ベレス先生も~
目の前に困っている生徒さんがいたら~
手をさし延べますよねぇ?▼~
現実の世界ならもちろん~
ここが夢の世界でも…。▼~
:[ベレス]|
それはそうだね。▼~
:[ルピナス]|
難しいことはわかりませんけど~
それでいいと思いますぅ…。▼~
:[ベレス]|
……。~
ここが夢の世界であろうと~
なかろうと…か。▼~
***S [#rac8c812]
:[ソティス]|
むにゃむにゃ…~
大乱闘に参加するのじゃ~。▼~
:[ベレス]|
……▼~
:[ソティス]|
むぅ…なんじゃおぬし~
そこにおったのか。▼~
また小難しい顔をしおって~
装束への苦情は受け付けぬぞ?▼~
:[ベレス]|
そうじゃないよ。~
考えていることがあって。▼~
ソティスは一度…~
自分の存在を世界につなぎとめるため~
消滅した。▼~
その時点で自分は~
君を感じられなくなった。~
繋がりはすべてを失ったと思っていたんだ。▼~
:[ソティス]|
…そんなこともあったのう。▼~
:[ベレス]|
だけど、今のソティスは肉体を持ち~
意思を持って行動している。▼~
自分と共にある神ではなく~
一人の英雄として~
アスクの地に立っている。▼~
経緯はどうあれ、この状況を~
受け入れようと思う。▼~
:[ソティス]|
それがいいじゃろう。~
昔から言うではないか。~
下手の考え休むに似たり、とな。▼~
:[ベレス]|
前にソティスは言ったよね。~
この世界は…~
自分が見ている夢ではないか、と。▼~
:[ソティス]|
……▼~
:[ベレス]|
それならそれでいいかなって。~
けれど、夢だろうと何だろうと~
自分が成すべきことは見えている。▼~
目の前に、平和を望む人々と~
前に進もうとする生徒がいるなら~
それを支えるだけだって。▼~
:[ソティス]|
この世界にわしらがたどり着いたのも~
運命が紡いだ、よすがのひとつ。▼~
わしが実体を伴っておぬしの前にいるのも~
何らかの意味があるのじゃろう。▼~
:[ベレス]|
もしかするとソティスが実体を持つことで~
この世界でも新しい絆が~
つながっていくのかもしれない。▼~
:[ソティス]|
それはそうじゃな!~
このようにかわいらしいわしを~
世界は放っておくまいよ!▼~
:[ベレス]|
……▼~
:[ソティス]|
むっ! おぬし今、目をそらしたな!?~
不敵じゃぞ! 不敬の極みじゃぞ!▼~
:[ベレス]|
自分も、この世界に召喚された~
意味を見つけてみようと思う。~
目に映らない希望を形にできるように。▼~
:[ソティス]|
おーいっ! おぬし一人で~
いい感じにまとめるでない!~
だいたい、おぬしはいつも……▼~
*コメント [#l5bf85ca]
#comment
ページ名:
[広告]
Amazon.co.jp