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章別会話/暴雨の中を歩む者
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*暴雨の中を歩む者 [#j0abb328]
#contents
**暴雨の中を歩む者 [#ce1b31a3]
***オープニング [#n963d7fa]
:[エイル]|
北の塔にもエーデルガルトの~
姿は見当たらなかったわ。▼~
:[アルフォンス]|
そうか…だとしたら~
すでに城の外に出た可能性が高いな…▼~
:[エイル]|
そもそも、彼女は本当に~
エーデルガルトだったのかしら?▼~
あの異様ないでたち…~
あれではまるで…▼~
:[アルフォンス]|
エクラは彼女を~
「エーデルガルト」と呼んでいた。▼~
だとすれば、魂は同一なのだろう。~
外見こそ、僕たちが知っている彼女と~
かけ離れてはいるけれど…▼~
:[エイル]|
……▼~
&br;''(暗転)''
:[ディミトリ]|
……。~
この騒ぎ…あの女が原因か。▼~
エーデルガルト…~
やはり貴様は、どこの世界だろうと~
災いの火種しか生み出さぬ存在だ。▼~
だが…なんとも好都合じゃあないか。~
貴様がこの世界に仇なす前に~
俺が始末してやろう。▼~
く、くく…同じ化物同士だ。~
どちらの刃が先に喉元を貫くか…~
存分に殺し合おうじゃないか、なあ!▼~
&br;''(暗転)''
:[アンナ]|
大変よ…!~
さっき、ディミトリが~
一人で城を出たと報告が…!▼~
:[アルフォンス]|
……!?~
まさか、エーデルガルトを追って?▼~
:[アンナ]|
あのエーデルガルトと~
ディミトリの間には~
浅からぬ因縁があるらしいの。▼~
アスク王国に召喚された英雄同士が~
傷つけ合うことはないはずだけど~
万が一、ということもあるわ。▼~
:[アルフォンス]|
二人は僕が追います。~
エイル、一緒に来てくれるかい?▼~
:[エイル]|
ええ。最初からそのつもりよ。▼~
:[アルフォンス]|
アンナ隊長は、町に捜索に出た~
エクラとシャロンの~
帰りを城で待っていてください。▼~
:[アンナ]|
わかったわ。~
くれぐれも気をつけて…!▼~
&br;''(暗転)''
:[マーク(男)]|
アルフォンス王子たちも~
動き出したみたいですね…▼~
:[マーク(女)]|
では、私たちも手筈どおりに。▼~
:[マーク(男)]|
ふふ…~
エクラさんには~
感謝しなくてはなりませんね。▼~
このような面白い異界に~
僕たちを招いてくれて…▼~
***C [#v649cdd9]
:[エーデルガルト]|
この気配…。▼~
魔道の力、上か…!?▼~
&br;''(画面が白く光る)''~
:[マーク(男)]|
ふむ…本気で当てるつもりでしたが~
攻撃は届きませんでしたか。▼~
アスク王国に召喚された英雄同士は~
殺しあうことができない…?~
契約の力が活きているようですね。▼~
:[エーデルガルト]|
貴様、マークとか言ったか…~
私の前に立つ意味が~
わかっているのか?▼~
:[マーク(男)]|
どこに行こうというのですか?~
僕たちはアスク王国を救うために~
この地に召喚されたはずですよね?▼~
:[エーデルガルト]|
知れたこと…~
縁もゆかりもないこの異界に~
私がとどまる暇はない。▼~
一刻も早くフォドラに…~
帝都アンヴァルに戻り~
歪なる世界を正さねばならないのだ…!▼~
&br;''(暗転)''~
:[ディミトリ]|
なんのつもりだ…。▼~
:[マーク(女)]|
聞こえませんでしたか?~
アルフォンス王子たちと合流されては…と~
言ったんですよ。▼~
:[ディミトリ]|
そこをどけ。~
あの女の首をはねる邪魔をするなら~
貴様から先に殺してやる。▼~
:[マーク(女)]|
無駄ですよ。私たちの行動は~
契約によって縛られています。~
あなたに私は殺せません。▼~
:[ディミトリ]|
召喚師との契約など関係ない。~
今の俺が存在する理由は~
あの女を殺すため。それだけだ!▼~
:[マーク(女)]|
……!?~
行ってしまいましたか。~
全然、話を聞いてもらえませんでしたね…▼~
でも、今ここで~
殺し合いをされても困ります。~
私も、あとを追うとしましょう。▼~
***B [#aef31384]
:[マーク(男)]|
ひとつ、聞いてもいいですか?▼~
:[エーデルガルト]|
……。▼~
:[マーク(男)]|
あなたはなぜ、その姿になったのですか?~
人としての形を捨て、人としてのあり方を~
捨ててまで…なにを求めたのですか?▼~
:[エーデルガルト]|
力無き者には~
なにも変えることはできない。▼~
世界を人の手に取り返すため~
あるべき姿に戻すために…~
私は、手段を選ばない…!▼~
:[マーク(男)]|
なるほど、手段を選ばない、と。~
それなら、なおさら~
あなたはこの世界にとどまるべきです。▼~
:[エーデルガルト]|
…なんだと?~
それはどういう…。▼~
……むっ!▼~
:[ディミトリ]|
フォドラに戻るのを~
待つまでもない。▼~
エーデルガルト…~
倒れていった者たちの無念~
今ここで晴らしてやる!▼~
:[マーク(女)]|
ふっ、ようやく追いつきました。~
無駄ですよ、ディミトリ王子。▼~
さっきも言いましたよね。~
私たちは殺しあうことはできないと。▼~
それに、あなたの前にいる皇帝陛下は~
あなたとは違う異界から来た~
存在なのかもしれませんよ。▼~
:[エーデルガルト]|
……。▼~
:[マーク(女)]|
ディミトリ王子、~
あなたは、あなたの世界に戻ってから~
本懐を遂げるべきなのでは?▼~
:[ディミトリ]|
……。▼~
:[マーク(男)]|
僕もそう思いますよ。~
皇帝陛下ともども~
この世界にとどまるべきだと思います。▼~
:[エーデルガルト]|
貴様、さっきも私に~
同じことを言ったな。▼~
世界を、フォドラを変えるために~
アスクの地にとどまれとは~
いったいどういう意味だ?▼~
***A [#fe768daf]
:[マーク(男)]|
皇帝陛下、あなたは力が必要で~
世界を変えるためには~
手段を選ばないと言いましたよね?▼~
ならば、今やるべきことは~
元の世界に戻ることではありませんよ。▼~
:[エーデルガルト]|
……。▼~
:[マーク(女)]|
なぜこの異界、アスク王国に~
引き寄せられたのか…聡いあなたなら~
気づいているのではないですか?▼~
そして、ディミトリ王子。~
それはあなたも同じです。▼~
:[ディミトリ]|
なにが言いたい?▼~
:[マーク(男)]|
あなた方がこの世界に来た意味は~
力を得るため、ですよ。▼~
アスク王国において、英雄たちは~
限界を超えた力…人の理すら逸脱した力を~
得ることができるんです。▼~
:[マーク(女)]|
元の世界に戻るのは~
それからでも遅くはありませんよ。▼~
:[エーデルガルト]|
……。▼~
:[マーク(女)]|
それに…ディミトリ王子も~
皇帝陛下を殺すというのなら~
自分の世界でないと意味はありません。▼~
然るべき時と場所で。~
異界で本懐を果たしても~
あなたの魂に充足はありませんよ。▼~
:[ディミトリ]|
ほざけ。貴様らに~
指摘されるまでもない。▼~
:[アルフォンス]|
みんな!~
ようやく追いついた!▼~
:[エイル]|
心配しました。~
でも…無事でよかった。▼~
:[アルフォンス]|
聞いて欲しい。~
君たちには君たちの想いがある…~
それを忘れてほしいとは言わない。▼~
でも、伏して頼みたい。~
君たちの力を、アスクのために~
貸して欲しいんだ。▼~
:[エーデルガルト]|
……。▼~
力が必要なときは呼ぶがいい。~
今しばらくは…~
この世界に留まるとしよう。▼~
:[ディミトリ]|
ふん。この世界でも~
俺のやることは変わりはしない。▼~
いいだろう。望みどおり…~
屍の山を築いてやる。~
俺なりのやり方でな。▼~
:[アルフォンス]|
…………▼~
:[マーク(男)]|
大丈夫ですよ、アルフォンス王子。~
彼もきっと力を貸してくれるでしょう。▼~
:[マーク(女)]|
私たちも城に戻ります。~
では、のちほど。▼~
:[エイル]|
彼らが…エーデルガルトと~
ディミトリを引き止めてくれたのかしら。▼~
:[エーデルガルト]|
……。▼~
アルフォンス王子。~
やつらには気をつけなさい。▼~
やつらの魂からは~
見知った気配を感じるわ。~
深い…闇の気配をね。▼~
:[アルフォンス]|
…………▼~
&br;''(暗転)''~
:[マーク(男)]|
なんとか彼らに~
殺し合いをさせずに済みましたね。▼~
:[マーク(女)]|
そうですね。~
きっとご満足いただけるでしょう。▼~
:[マーク(男)]|
あの方のお考えは…~
僕たちには見通せません。~
でも…▼~
:[マーク(女)]|
あの方への忠誠は揺るぎません。~
そうお望みなら、従うだけです。▼~
:[マーク(男)]|
すべては、あの方…▼~
:[マーク(女)]|
ギムレー様のために…▼~
**闇色の未来 マーク [#p56f8266]
***C [#p86a57d2]
:[マーク(男)]|
……。▼~
:[ルキナ]|
!~
あの姿…~
やはり間違いありません。▼~
あの終末の異界で…~
屍兵を率いていた…▼~
:[ピアニー]|
あっ、ルキナさん!~
なにしているの?▼~
ん?~
あれってこの前召喚されてきた~
異界のマークさんね?▼~
:[ルキナ]|
……。▼~
彼は、私たちの敵側…~
イーリス聖王国を破滅に導いた~
邪竜ギムレーに連なる者なんです…▼~
:[ピアニー]|
えええっ!?~
いつもニコニコしてる~
マークさんとは全然別人ってこと!?▼~
:[ルキナ]|
ええ。~
外見こそそっくりですが…▼~
そしてこの世界には、ギムレー…~
彼が忠誠を尽くすべき相手も~
存在しています。▼~
彼らがもし何かを企めば…~
アスク王国とヴァイス・ブレイヴにとって~
大変なことが起きるかもしれません。▼~
:[ピアニー]|
心配ね…~
なにも起こらないといいけど。▼~
:[ルキナ]|
……▼~
***B [#qcc1d629]
:[ルキナ]|
……。▼~
:[マーク(男)]|
おや? あなたは…~
イーリスの聖王クロムの忘れ形見。~
あのナーガの手先ですね。▼~
:[ルキナ]|
あなたはどうして…~
エクラさんの~
召喚に応じたのですか?▼~
いったい何が目的で~
このアスク王国に来たのです。▼~
:[マーク(男)]|
目的なんてありません。~
僕はただ呼ばれた…それだけです。▼~
:[ルキナ]|
……▼~
:[マーク(男)]|
召喚師がどのような理由で~
僕を必要としたのかは~
わかりませんが…▼~
僕が忠誠を誓う相手は~
ギムレー様です。~
それは決して揺るぎません。▼~
:[ルキナ]|
……!~
この異界でもあの凄惨な戦いを~
再現するつもりなのですか…!▼~
:[マーク(男)]|
さあ、どうでしょうか。~
今の僕に~
そのつもりはありません。▼~
ですが、ギムレー様が~
戦いを望まれるのであれば…▼~
:[ルキナ]|
そんなことはさせません。~
わたしの…この命にかけても…!▼~
:[マーク(男)]|
……。~
さっきも言いましたが、~
今の僕に、そのつもりはありません。▼~
しばらくはここで~
召喚師に力を貸すことにしますよ。▼~
:[ルキナ]|
…………▼~
***A [#l389c977]
:[ピアニー]|
きゃっ、良かった。~
じゃあマークさんは~
私たちの味方ってことね。▼~
:[ルキナ]|
いえ…~
彼の言葉だけで~
信頼するわけには…▼~
:[ピアニー]|
でも、敵意がないとわかっただけでも~
安心できるんじゃない?▼~
:[ルキナ]|
そう…ですね…▼~
もしかすると、彼と~
エクラさんの間で~
なにか契約が交わされているのかも…▼~
:[ピアニー]|
悪いことしちゃダメ!~
…とかかな?▼~
:[ルキナ]|
…………▼~
ピアニーさん…~
私は以前、~
お父様と未来を救うため…▼~
未来で敵となるはずの仲間を…~
手にかけようとしたことがあります…▼~
:[ピアニー]|
えええ!? そんなのだめ、いけないわ。~
マークさんを今のうちに~
やっつけちゃおうなんて。▼~
:[ルキナ]|
そう、ですね…。~
あの時とは異なる~
この世界でなら…▼~
もしかしたら、~
話し合う余地が~
あるのでしょうか…?▼~
&br;''(暗転)''~
:[マーク(男)]|
またあなたですか。~
今度はなんの用です?▼~
:[ルキナ]|
あなたと私は…ギムレーとナーガ様…~
お互い相容れない側にいます。~
本来なら、戦うべき敵…▼~
でも、ここでは~
私たちはアスク王国のために~
戦う仲間です。▼~
:[マーク(男)]|
……▼~
:[ルキナ]|
私たちは話し合うことが~
できないのでしょうか?▼~
戦う以外の選択肢を見出すことで~
運命を変えることは~
できないのでしょうか…!▼~
***S [#q333db64]
:[マーク(男)]|
戦う以外の選択肢、ですか。▼~
:[ルキナ]|
……。▼~
:[マーク(男)]|
無駄ですよ。~
僕とあなたが話し合ったところで~
運命は変えられません。▼~
:[ルキナ]|
……!~
そんな…!▼~
:[マーク(男)]|
僕たちは大いなる運命の流れにあるのです。~
そしてその流れは…~
僕たちでは変えることはできませんよ。▼~
:[ルキナ]|
そんな…そんなことはありません。~
お父様は言っていました。~
運命を変えるのは、人の意思の力だと。▼~
:[マーク(男)]|
では、逆に問いましょう。~
あなたは父を~
裏切ることができますか?▼~
:[ルキナ]|
そんなことは…~
考えたこともありません。▼~
:[マーク(男)]|
そういうことです。~
絶対に裏切れないものが~
誰にでもある。▼~
その結びつきを…~
運命と呼ぶのですから。▼~
&br;''(暗転)''~
:[ルキナ]|
……▼~
:[ピアニー]|
説得…できなかったみたいね。▼~
:[ルキナ]|
彼の問いに言い返すことが~
できませんでした…▼~
おそらく、彼の心は~
邪竜ギムレーと~
深く繋がっているのだと思います。▼~
私とお父様の絆とは違う形…~
けれど、同じくらい強く深い…~
繋がりなのでしょう。▼~
:[ピアニー]|
私もわかる気がする。~
深く繋がっている相手なら、~
もしその人がよくないことをしても…▼~
その繋がりを~
なかったことになんてできない。~
マークさんも、そうなのかしら…?▼~
:[ルキナ]|
……。~
でも…私は諦めません。~
ほんのわずかでも可能性があるのなら…▼~
殺し合う運命だった私たちが~
味方としてこの地に集った意味を…~
私は模索していくべきなのでしょう。▼~
**覇道の終着点 エーデルガルト [#l5c37fc4]
***C [#m853eba3]
:[クロニエ]|
あれ…? あれれ……?~
もしかしてあんた…エーデルガルト?▼~
:[エーデルガルト]|
……!~
貴様は…!?▼~
:[クロニエ]|
キャハハッ!~
ずいぶんと面白い姿に~
なってるじゃない!▼~
:[エーデルガルト]|
どうして貴様がここに…~
アスク王国にいる?▼~
:[クロニエ]|
さあ? どうしてかな?▼~
召喚師があたしの力を必要としたから~
呼ばれたんじゃない?▼~
:[エーデルガルト]|
……。▼~
:[クロニエ]|
ここは平和のためとか言いながら~
延々と殺し合いを続ける世界…~
もう最高!▼~
しかも、ご丁寧に~
自分たちが大怪我をしても~
召喚師が治してくれるのよ?▼~
自分は死なないのに殺しまくれる!~
あはっ! 楽しくてしょうがないわ!▼~
:[エーデルガルト]|
虫唾が走るようなその物言い…~
やはり貴様…いや~
貴様らとは相容れぬ…!▼~
:[クロニエ]|
ん? 殺す? あたしを?~
キャハハハ! 無理無理!~
今のあたしは死なないし!▼~
それよりもー、相容れないって言えば~
あんたが目の敵にする「神様」連中も~
ヴァイス・ブレイヴに手を貸しているわよ。▼~
:[エーデルガルト]|
神が…?▼~
:[クロニエ]|
神様がそんなに嫌いなら~
実際に殴り合いでもしてみれば?~
どんな罰が当たるかは知らないけど!▼~
じゃあ、戦場で一緒になったら~
殺しを楽しみましょう?~
キャハハハハ!▼~
:[エーデルガルト]|
……。▼~
なぜこの世界は…あのような~
禍々しい者の力すら必要とする?~
加えて、神の力にもすがるとは…▼~
***B [#r4542251]
:[エーデルガルト]|
……。▼~
:[ミラ]|
おや、あなたは…?▼~
:[エーデルガルト]|
私はアドラステア帝国皇帝~
エーデルガルト=フォン=フレスベルグ。▼~
人間には持ち得ぬ、魂の圧を感じる…~
貴方は、異界の神と見受けるが。▼~
:[ミラ]|
私はミラ。司るのは愛と豊穣。~
バレンシアの地では大地母神と~
呼ばれていたこともありました。▼~
:[エーデルガルト]|
…やはり神か。~
ならば問おう。▼~
どうして神の身でありながら~
直接、人間に手を貸している?▼~
:[ミラ]|
……。▼~
:[エーデルガルト]|
信仰心と引き換えに~
奇跡の一端を与えるでもなく…。▼~
人の世において、神自らが~
理を超えた力をいたずらに行使する。▼~
神が直接世界に介入すれば~
人々は神にすがり堕落する。~
そのことを知らぬわけではあるまい?▼~
:[ミラ]|
あなたは…神を必要としない~
強い人間なのですね。▼~
いえ、違う…。▼~
貴方の魂の在り方は、~
人間という括りでは~
収まらないようにも見えます。▼~
その雄々しさは…~
私の知っているとある神に~
よく似ています。▼~
:[エーデルガルト]|
……。▼~
:[ミラ]|
人々が神にすがると~
いずれ堕落する。▼~
貴方の言葉は、間違ってはいません。~
私はこの目で…その光景を~
実際に見てきたのですから。▼~
:[エーデルガルト]|
虫唾が走るようなその物言い…~
やはり貴様…いや~
貴様らとは相容れぬ…!▼~
***A [#va44543b]
:[ミラ]|
かつて私は、バレンシア大陸…~
ソフィアの地に多大なる実りを与えました。▼~
実りは人々の生活を豊かにし~
病による死をはね退け~
大地は命で満ちました。▼~
しかし…私が人々にもたらしたのは~
実りだけではなかったのです。▼~
:[エーデルガルト]|
……。▼~
:[ミラ]|
豊穣はなんら特別なものではなく~
あって当然のもの。▼~
人々は実りに甘えることを~
覚えてしまったのです。▼~
富を独占し、他者を思いやることを~
忘れた人々の心は…~
次第に、荒廃していきました。▼~
:[エーデルガルト]|
…やはり、神の存在は~
人の世に益をもたらすものではない…▼~
神の力を己の力だと~
見誤る為政者たちにより~
人間の歴史は戦いに彩られてきた。▼~
貴方が見た光景も~
神に与えられた実りを、人間たちが~
自分たちの力だと錯誤した結果だ。▼~
:[ミラ]|
ですが、もたらされた実りによって~
救われた命もあったのは事実です。▼~
皆が皆、あなたのように~
強き心を持ち、自らの足で~
前に進めるような人間ではありません。▼~
:[エーデルガルト]|
ならば、強き人間が導けばいい。▼~
信仰心の大小で助かる命と~
助からぬ命があるなど…▼~
そんなふうに、自らの有り様を~
他者に委ねることが~
正常な姿などと、私は思わない。▼~
:[ミラ]|
人が人の手で歴史を紡ぐこと、~
それについては、私も同じ考えです。▼~
私がこの地で、英雄たちに力を貸すのは~
あくまで限定的なもの。▼~
英雄たちが限界を超えて努力を重ね~
それでも想いが身にならなかったとき…。▼~
そのときはじめて~
私やこの地に集った~
奇跡を与えるのだと思います。▼~
:[エーデルガルト]|
もし、英雄たちの努力が~
足りなかった場合はどうなる?▼~
:[ミラ]|
それはあり得ないと思います。▼~
ヴァイス・ブレイヴの英雄たちは~
限界を超えて努力できる~
素晴らしい魂の持ち主ばかり。▼~
あなたもその一人でしょう?▼~
:[エーデルガルト]|
……。▼~
:[ミラ]|
神に甘えることなく~
自ら試練に立ち向かう者たち。▼~
だからこそ、私も~
力を貸そうと思ったのです…▼~
***S [#tc7f6aae]
:[エーデルガルト]|
先ほど、貴方は~
アスクの地でも限定的に~
力を貸しているといった。▼~
だが、限定的であろうがなかろうが~
神の力が世界に及んでいる以上~
そこには信奉者を生む。▼~
神の力を中心とした枠組みが~
世界に残る限り▼~
力を享受できる者とできない者で~
格差は生まれる。▼~
:[ミラ]|
……。▼~
:[エーデルガルト]|
私はそういう枠組みを~
すべて破壊したいのだ…!▼~
真の意味で、世界が人の手によって~
治められ、自らの力だけで永続していく~
世界を作るべきなのだ!▼~
神の気まぐれで人々の人生が歪むなど~
そんな世界は~
断じてあってはならないのだ。▼~
:[ミラ]|
エーデルガルト、あなたは…~
本当に強い魂の持ち主なのですね。▼~
自分を、いや…~
人間の可能性を信じている。▼~
:[エーデルガルト]|
……。▼~
:[ミラ]|
異界には、神の力が介入することなく~
永きに渡る歴史を紡いだ世界も~
存在すると聞きます。▼~
:[エーデルガルト]|
……!?▼~
:[ミラ]|
その世界は、幾多の戦いを重ねながらも~
人々が助け合い、理解を深めることで~
天の星まで届く文明を築くに至った、と。▼~
:[エーデルガルト]|
神の力を介在させることなく~
天の星にまで手を伸ばす…~
そんなことが可能なのか。▼~
:[ミラ]|
それはエクラの~
故郷…かの者が生まれ育った世界です。▼~
エーデルガルト、あなたの理想は~
決して絵空事ではなく…~
実現できる可能性が十分にあるのです。▼~
:[エーデルガルト]|
だが私は…人々が理解を深めるのを~
悠長に待つつもりはない。▼~
強き者が世界を均し、導いていくことを~
私は選んだのだ!▼~
:[ミラ]|
力によって栄華を築こうとする者は~
力によって滅びる。▼~
私の半身といえる存在も~
かつてそのような道を辿りました。▼~
:[エーデルガルト]|
私にはもう、退路はない。▼~
世界の歩む道を人の手に委ねるため~
私は私の選んだ道を行くだけよ。▼~
:[ミラ]|
……。▼~
:[エーデルガルト]|
だが、エクラの~
世界の話は、とても興味深かった。▼~
そこに、私が歩むべき~
未来があったのかもしれない。~
その可能性が頭をよぎったわ。▼~
では失礼する、異界の神よ…。▼~
:[ミラ]|
……。▼~
エーデルガルト、強き人間よ…。~
あなたは誰よりも強い覚悟を持つゆえ~
力とともに歩むことを決めたのですね。▼~
古い枠組みを破壊したその先に~
どのような世界を描いていくのか。▼~
あなたのたどり着く未来に~
どうか後悔がなきように…▼~
**闇色の忠節 マーク [#lac997f7]
***C [#y2b0f3d3]
:[マーク(女/闇)]|
……。~
よくもこれだけの数の~
英雄を集めたものですね。▼~
怨敵ナーガに連なる者たちや~
イーリス聖王国の生き残りの顔まで…▼~
…情報を集めておきましょう。~
ギムレー様のためにも。▼~
:[マーク(女)]|
うわーっ!?~
本当にもう一人の私がー!?▼~
:[マーク(女/闇)]|
ひっ…!?~
い、いきなり何事ですか!▼~
:[フィヨルム]|
あ、あの、マークさん…~
あんまり大声出すと、もう一人の~
マークさんがびっくりされますよ?▼~
:[マーク(女)]|
私はマークです!~
天才軍師ルフレの娘です!▼~
:[マーク(女/闇)]|
……!?~
も、もしやあなたは…~
異界の私…なのですか。▼~
:[マーク(女)]|
はいっ!~
あなたとは違う異界から来た~
マークちゃんです!▼~
:[フィヨルム]|
あの、びっくりさせてしまって~
申し訳ありません。▼~
新たに召喚されたマークさんに~
こちらのマークさんが~
ぜひお会いしたいと…。▼~
あ、でも…~
どちらもマークさんですよね。~
どうお呼びすればいいのでしょうか?▼~
:[マーク(女)]|
うーん…じゃあ~
あなたのことをマークちゃんと~
呼ぶのはどうでしょう?▼~
:[マーク(女/闇)]|
…お断りです。▼~
:[マーク(女)]|
えー、せっかく可愛いほうの~
呼び方を譲ってあげたのに…▼~
じゃあ、私のことをマークちゃんと~
呼んでいいですよ!▼~
あなたはマークさんか~
マークちゃん2か、~
どっちがいいですか?▼~
:[マーク(女/闇)]|
…………▼~
:[マーク(女)]|
あれ、どこへ行くんですか!?~
お近づきのしるしに一緒に~
お茶を飲みながら策を練りましょう!▼~
:[マーク(女/闇)]|
付き合っていられません。~
失礼します。▼~
:[フィヨルム]|
マークさん、行っちゃいましたね。▼~
:[マーク(女)]|
うーん…~
異界の私って気難しいですねえ。▼~
***B [#n200b4c5]
:[マーク(女)]|
おはようございます!~
今日もいい天気ですねっ!▼~
:[マーク(女/闇)]|
……。▼~
:[マーク(女)]|
こんなに天気のいい日は~
お城の中庭でお茶でもしながら~
策を考えたいなー。なんて思いません?▼~
:[マーク(女/闇)]|
その誘いなら~
先日、断りましたよね?▼~
私と姿が似ているだけで…~
言葉が通じないのですか?▼~
:[マーク(女)]|
確かに!~
この前は断られてしまいました。~
でも、今日はまだ断られていませんよ!▼~
それに先日よりも天気もいいし暖かい。~
環境が変われば戦術の有効性も~
変わってくるというものですよ!▼~
どうです?~
どんどん一緒に~
考えたくなってきたんじゃないですか?▼~
:[マーク(女/闇)]|
…………▼~
:[フィヨルム]|
あの、マークさん。~
せっかくですから一度~
お誘いに乗ってみては…?▼~
でないと、きっと~
これから毎日誘われますよ…▼~
:[マーク(女/闇)]|
……。~
はあ…わかりました。~
一度だけですよ。▼~
:[マーク(女)]|
やったー!~
じゃあ、さっそく~
お茶の用意をしましょう!▼~
ささ、フィヨルム王女も一緒に!~
ガイアさんからもらった~
とっておきのお茶菓子もお出ししますね!▼~
:[マーク(女/闇)]|
どうしてこんなことに…▼~
***A [#ydb284fd]
:[マーク(女)]|
はい、準備できました!~
それではまずはお茶を楽しみましょう!▼~
:[マーク(女/闇)]|
……。~
この茶色のお湯は…~
いったいなんなのですか?▼~
はっ…!?~
まさか、お茶の時間と~
油断させて私を毒殺する策…!?▼~
:[フィヨルム]|
ち、違います。~
これはとてもおいしい紅茶なんです。▼~
口当たりも香りも良くて~
飲むと気分が落ち着きますよ?▼~
:[マーク(女/闇)]|
……。▼~
…………。~
おい…しい…。▼~
:[マーク(女)]|
でしょ? さあさあ、~
こっちのお茶菓子もどうぞ!▼~
:[フィヨルム]|
もしかして、マークさんは、~
こんなふうに誰かとお茶を~
飲むことは…▼~
:[マーク(女/闇)]|
……。~
私がいた世界に満ちていたのは~
戦いと、血と、混沌です。▼~
誰かと紅茶を飲む機会なんて…~
無用のものです。▼~
:[フィヨルム]|
そうだったんですね…~
それは、辛かったでしょう…▼~
:[マーク(女/闇)]|
…いいえ、まったく。▼~
私には…父さんからかけてもらった~
言葉が…いつだって支えになって…~
響いて…。▼~
…くっ、私はなにを!~
な、なんでもありませんよ。~
あなたたちに隙は見せません。▼~
:[フィヨルム]|
あの…二人のマークさんは、~
生きる世界は違っても…~
魂の形は、同じだと思うのです。▼~
せめて、アスク王国にいる間だけでも~
仲良くしませんか?▼~
:[マーク(女)]|
つまり一時休戦の同盟ですね!~
同盟は立派な戦術です!▼~
それに、異界の自分と一緒に~
お茶を飲みながら策を考えるなんて、~
ここでしかできませんよ!▼~
:[マーク(女/闇)]|
……。▼~
***S [#c3c06e3a]
:[マーク(女)]|
えー!?~
もう一緒にお茶をしないって…~
どうしてですか!?▼~
紅茶がおいしいって~
言ってくれたじゃないですか。~
同じマーク同士、仲良くしようって…▼~
マークマーク同盟が~
一方的に破棄されてしまうなんて~
悲しいです!▼~
:[マーク(女/闇)]|
あなたと私は、姿こそ似ているけど~
やはり違う存在。~
慣れ合うことは…できませんよ。▼~
:[マーク(女)]|
で、でも、私たちは…!▼~
:[マーク(女/闇)]|
近いようでいて、あなたは~
私から一番遠い存在です。▼~
もうこれ以上…~
私に関わらないでください。~
それでは。▼~
:[マーク(女)]|
あっ! 待ってくださいっ!~
って、あわわ…~
きゃぁぁぁっ!▼~
:[マーク(女/闇)]|
……。▼~
:[マーク(女)]|
いたた…自分で仕掛けておいた罠に~
ひっかかるなんて…~
私もまだまだ甘いです!▼~
ああっ、転んだ拍子に~
大切な本を落としてしまいました…▼~
:[マーク(女/闇)]|
……!~
そ、その本は…。▼~
:[マーク(女)]|
これですか? これはですね、~
私が父さんからもらった戦術書です。▼~
マークちゃんの命と同じくらい~
大切な本なんですよ!▼~
:[マーク(女/闇)]|
……。▼~
:[マーク(女)]|
この本には、父さんの戦術だけじゃなく~
親から子へと受け継がれる~
「想い」が詰まっているんです。▼~
小さい頃から何度も何度も読み返して~
もうボロボロなのですけど…~
私にとっては、光り輝く宝物です。▼~
:[マーク(女/闇)]|
……。~
私も、それと同じ本を…▼~
:[マーク(女)]|
あっ! その本!~
私が持っている戦術書と~
まったく同じものじゃないですか!▼~
ボロボロになっているところも~
まったく同じ…あなたも、その本を~
大切にしてくれていたんですね。▼~
やっぱり、私たちは同じなんです!~
過ごしてきた境遇は違うけど、~
どこか似ているんですね。▼~
:[マーク(女/闇)]|
……。~
まったく…~
あなたといると調子が狂います。▼~
…仕方ありませんね。~
この世界にいる間だけ…~
時々は付き合ってあげますよ。▼~
**狂乱の王子 ディミトリ [#uaf19134]
***C [#m780908d]
:[ディミトリ]|
……。▼~
大地を覆う夜闇の濃さは~
アスクもファーガスも~
変わりはしない。▼~
そして…~
人の地肉を引き裂く感触もな。▼~
く…くく…~
地獄の先にあったのは~
また地獄だったというわけか。▼~
どこまで行っても~
俺にできるのは、殺し続けることだけか。▼~
殺す…そうだ…~
あの女を引き裂くこと…~
それだけが…弔いに…。▼~
だから、みんな…そう心配しないでくれ。▼~
…ええ、父上も、継母上も~
そんな顔をなさる必要はありません。~
きっとすぐに…彼女の首を…。▼~
:[???]|
……。▼~
:[ディミトリ]|
……!?~
誰だ…そこにいるのは…?▼~
:[???]|
お前は…死をまといすぎている。▼~
:[ディミトリ]|
貴様…何者だ?▼~
:[???]|
……。▼~
:[ディミトリ]|
俺が…~
死をまといすぎているだと?▼~
く、くく…当然だ。~
当たり前だろう…!▼~
今の俺は…死者たちの無念によって~
生かされている。▼~
俺の邪魔をするのであれば~
お前も死者の列に加わることになる。▼~
:[???]|
その必要はない。▼~
なぜなら俺は…~
すでに死者の列に~
身を置いているのだから。▼~
:[ディミトリ]|
…なんだと?▼~
:[リーヴ]|
忠告しておく…~
死に近づきすぎるな。▼~
:[ディミトリ]|
待て…!~
貴様はいったい…!?▼~
……。▼~
今のは…~
アルフォンス…王子?▼~
***B [#p7fb11d5]
:[ディミトリ]|
……。▼~
:[アルフォンス]|
ああ、ディミトリ…~
なにか僕に用かな?▼~
:[ディミトリ]|
アルフォンス王子~
昨夜、俺の前に…。▼~
:[アルフォンス]|
……?▼~
:[ディミトリ]|
…いや、なんでもない。~
忘れてくれ。▼~
:[アルフォンス]|
君はヴァイス・ブレイヴの大切な一員だ。~
なにかあれば遠慮なく言ってほしい。▼~
:[ディミトリ]|
……。▼~
:[アルフォンス]|
戦場での君の戦いぶりには~
とても助けられているよ。~
ありがとう。▼~
それと…これは僕の~
勘違いならいいのだけれど。~
:[ディミトリ]|
……。▼~
:[アルフォンス]|
あまりにも激しい戦いぶりは~
自らの命を顧みないような…~
そんなふうにも見えるんだ。▼~
:[ディミトリ]|
俺が死に場所を探しているとでも~
言いたいのか?▼~
:[アルフォンス]|
……。▼~
:[ディミトリ]|
俺は死なない。~
「あの女」を殺すまでは…絶対にな。▼~
俺がこの世界で果たすべき役割は~
死体の山を積み上げることだろう?~
ならば…俺はその期待に応えよう。▼~
:[アルフォンス]|
ディミトリ!~
くれぐれも無理は…。▼~
行ってしまったか…~
彼の心には、僕が伺い知れない嵐が~
渦巻いているのだろうか…▼~
***A [#e8da3e2f]
:[ディミトリ]|
……。▼~
ここは…どこだ。▼~
くっ…! うううっ!~
また…この頭痛か…。▼~
:[ヘル]|
…………▼~
:[ディミトリ]|
誰だ…貴様…?。▼~
:[ヘル]|
私は、死だ。▼~
死に理由などない。~
死に意味などない。▼~
死者の無念を晴らす…~
生者のその思いもまた…意味などない。▼~
:[ディミトリ]|
貴様…なにを言っている?。▼~
:[ヘル]|
死者は怨嗟の声を上げることはできぬ。~
死者にはなにも与えることはできぬ。~
墓石すら、死者は必要としていない。▼~
:[ディミトリ]|
……。▼~
:[ヘル]|
生者は人を殺める理由を欲する。~
死者のためでなく、~
ただ己のために。▼~
:[ディミトリ]|
ベラベラと…~
よくしゃべる死神だな。▼~
:[ヘル]|
生者よ。死ね。~
そして死の国に来るがいい。▼~
死者には理由など不要だ。~
ただ、世を死で満たせばよい。▼~
それが…お前に残された~
唯一の安息となろう。▼~
:[ディミトリ]|
……。▼~
く、くく…安息だと?~
笑わせるな。▼~
俺には、そんなものは必要ない。~
そして…。▼~
俺の戦いに意味があるかどうかを~
決めることができるのは~
俺自身だけだ。▼~
:[ヘル]|
……。▼~
:[ディミトリ]|
散っていった者たちの無念は~
俺が生き続け、戦い続ける限り~
決して潰えることはない。▼~
俺の存在そのものが…~
死者たちの遺志なのだから。▼~
:[ヘル]|
お前が言う~
死者の遺志とやらが~
存在するのならば…▼~
お前が生み出していく死者たちの~
憎しみもまた、お前自身の魂に~
積み重なることになるだろう。▼~
:[ディミトリ]|
…承知の上だ。~
とうの昔に…覚悟は決めている。▼~
:[ヘル]|
…ならば、生者よ。~
終わりなき生き地獄を~
あがき続けるがいい。▼~
お前の命の灯が消える~
その時まで…▼~
***S [#uce2bee8]
:[ディミトリ]|
…消えた、か。▼~
異界が見せた、くだらぬ幻影か。▼~
俺の戦いは…何者にも~
終わらせることはできん。▼~
死者たちの無念の声が~
鳴り止むまで…~
俺は戦い続ける。それだけだ。▼~
&br;''(暗転)''~
:[リーヴ]|
……▼~
お前はアスク王国に来てまで~
血塗られた道を歩もうというのか。▼~
数ある選択肢の中から~
その道しか選べぬほど…~
心に満ちた闇は…深いのか。▼~
&br;''(暗転)''~
:[ディミトリ(士官学校生)]|
愚か者の謗りを受けようとも、~
最後まで足掻き、より良い道を探す…▼~
人が人を治めるのは~
そのためなんじゃないかな。▼~
:[アルフォンス]|
…最後までより良い道を探す、か。▼~
できるなら僕も、そう在りたいな。~
…そんな王になりたい。▼~
:[ディミトリ(士官学校生)]|
…はは。~
似たもの同士だな、俺たちは。▼~
&br;''(暗転)''~
:[リーヴ]|
ディミトリ。▼~
もし、君がこのまま…~
怪物に成り果てたとしても…▼~
…今の僕に…俺に…~
それを咎める資格などありはしない。▼~
…似た者同士、か…。▼~
*コメント [#t936d11f]
- 闇堕ちマーク(男)と闇堕ちマーク(女))は偽善者ぶってる。本...
#comment
終了行:
[[章別会話]]
*暴雨の中を歩む者 [#j0abb328]
#contents
**暴雨の中を歩む者 [#ce1b31a3]
***オープニング [#n963d7fa]
:[エイル]|
北の塔にもエーデルガルトの~
姿は見当たらなかったわ。▼~
:[アルフォンス]|
そうか…だとしたら~
すでに城の外に出た可能性が高いな…▼~
:[エイル]|
そもそも、彼女は本当に~
エーデルガルトだったのかしら?▼~
あの異様ないでたち…~
あれではまるで…▼~
:[アルフォンス]|
エクラは彼女を~
「エーデルガルト」と呼んでいた。▼~
だとすれば、魂は同一なのだろう。~
外見こそ、僕たちが知っている彼女と~
かけ離れてはいるけれど…▼~
:[エイル]|
……▼~
&br;''(暗転)''
:[ディミトリ]|
……。~
この騒ぎ…あの女が原因か。▼~
エーデルガルト…~
やはり貴様は、どこの世界だろうと~
災いの火種しか生み出さぬ存在だ。▼~
だが…なんとも好都合じゃあないか。~
貴様がこの世界に仇なす前に~
俺が始末してやろう。▼~
く、くく…同じ化物同士だ。~
どちらの刃が先に喉元を貫くか…~
存分に殺し合おうじゃないか、なあ!▼~
&br;''(暗転)''
:[アンナ]|
大変よ…!~
さっき、ディミトリが~
一人で城を出たと報告が…!▼~
:[アルフォンス]|
……!?~
まさか、エーデルガルトを追って?▼~
:[アンナ]|
あのエーデルガルトと~
ディミトリの間には~
浅からぬ因縁があるらしいの。▼~
アスク王国に召喚された英雄同士が~
傷つけ合うことはないはずだけど~
万が一、ということもあるわ。▼~
:[アルフォンス]|
二人は僕が追います。~
エイル、一緒に来てくれるかい?▼~
:[エイル]|
ええ。最初からそのつもりよ。▼~
:[アルフォンス]|
アンナ隊長は、町に捜索に出た~
エクラとシャロンの~
帰りを城で待っていてください。▼~
:[アンナ]|
わかったわ。~
くれぐれも気をつけて…!▼~
&br;''(暗転)''
:[マーク(男)]|
アルフォンス王子たちも~
動き出したみたいですね…▼~
:[マーク(女)]|
では、私たちも手筈どおりに。▼~
:[マーク(男)]|
ふふ…~
エクラさんには~
感謝しなくてはなりませんね。▼~
このような面白い異界に~
僕たちを招いてくれて…▼~
***C [#v649cdd9]
:[エーデルガルト]|
この気配…。▼~
魔道の力、上か…!?▼~
&br;''(画面が白く光る)''~
:[マーク(男)]|
ふむ…本気で当てるつもりでしたが~
攻撃は届きませんでしたか。▼~
アスク王国に召喚された英雄同士は~
殺しあうことができない…?~
契約の力が活きているようですね。▼~
:[エーデルガルト]|
貴様、マークとか言ったか…~
私の前に立つ意味が~
わかっているのか?▼~
:[マーク(男)]|
どこに行こうというのですか?~
僕たちはアスク王国を救うために~
この地に召喚されたはずですよね?▼~
:[エーデルガルト]|
知れたこと…~
縁もゆかりもないこの異界に~
私がとどまる暇はない。▼~
一刻も早くフォドラに…~
帝都アンヴァルに戻り~
歪なる世界を正さねばならないのだ…!▼~
&br;''(暗転)''~
:[ディミトリ]|
なんのつもりだ…。▼~
:[マーク(女)]|
聞こえませんでしたか?~
アルフォンス王子たちと合流されては…と~
言ったんですよ。▼~
:[ディミトリ]|
そこをどけ。~
あの女の首をはねる邪魔をするなら~
貴様から先に殺してやる。▼~
:[マーク(女)]|
無駄ですよ。私たちの行動は~
契約によって縛られています。~
あなたに私は殺せません。▼~
:[ディミトリ]|
召喚師との契約など関係ない。~
今の俺が存在する理由は~
あの女を殺すため。それだけだ!▼~
:[マーク(女)]|
……!?~
行ってしまいましたか。~
全然、話を聞いてもらえませんでしたね…▼~
でも、今ここで~
殺し合いをされても困ります。~
私も、あとを追うとしましょう。▼~
***B [#aef31384]
:[マーク(男)]|
ひとつ、聞いてもいいですか?▼~
:[エーデルガルト]|
……。▼~
:[マーク(男)]|
あなたはなぜ、その姿になったのですか?~
人としての形を捨て、人としてのあり方を~
捨ててまで…なにを求めたのですか?▼~
:[エーデルガルト]|
力無き者には~
なにも変えることはできない。▼~
世界を人の手に取り返すため~
あるべき姿に戻すために…~
私は、手段を選ばない…!▼~
:[マーク(男)]|
なるほど、手段を選ばない、と。~
それなら、なおさら~
あなたはこの世界にとどまるべきです。▼~
:[エーデルガルト]|
…なんだと?~
それはどういう…。▼~
……むっ!▼~
:[ディミトリ]|
フォドラに戻るのを~
待つまでもない。▼~
エーデルガルト…~
倒れていった者たちの無念~
今ここで晴らしてやる!▼~
:[マーク(女)]|
ふっ、ようやく追いつきました。~
無駄ですよ、ディミトリ王子。▼~
さっきも言いましたよね。~
私たちは殺しあうことはできないと。▼~
それに、あなたの前にいる皇帝陛下は~
あなたとは違う異界から来た~
存在なのかもしれませんよ。▼~
:[エーデルガルト]|
……。▼~
:[マーク(女)]|
ディミトリ王子、~
あなたは、あなたの世界に戻ってから~
本懐を遂げるべきなのでは?▼~
:[ディミトリ]|
……。▼~
:[マーク(男)]|
僕もそう思いますよ。~
皇帝陛下ともども~
この世界にとどまるべきだと思います。▼~
:[エーデルガルト]|
貴様、さっきも私に~
同じことを言ったな。▼~
世界を、フォドラを変えるために~
アスクの地にとどまれとは~
いったいどういう意味だ?▼~
***A [#fe768daf]
:[マーク(男)]|
皇帝陛下、あなたは力が必要で~
世界を変えるためには~
手段を選ばないと言いましたよね?▼~
ならば、今やるべきことは~
元の世界に戻ることではありませんよ。▼~
:[エーデルガルト]|
……。▼~
:[マーク(女)]|
なぜこの異界、アスク王国に~
引き寄せられたのか…聡いあなたなら~
気づいているのではないですか?▼~
そして、ディミトリ王子。~
それはあなたも同じです。▼~
:[ディミトリ]|
なにが言いたい?▼~
:[マーク(男)]|
あなた方がこの世界に来た意味は~
力を得るため、ですよ。▼~
アスク王国において、英雄たちは~
限界を超えた力…人の理すら逸脱した力を~
得ることができるんです。▼~
:[マーク(女)]|
元の世界に戻るのは~
それからでも遅くはありませんよ。▼~
:[エーデルガルト]|
……。▼~
:[マーク(女)]|
それに…ディミトリ王子も~
皇帝陛下を殺すというのなら~
自分の世界でないと意味はありません。▼~
然るべき時と場所で。~
異界で本懐を果たしても~
あなたの魂に充足はありませんよ。▼~
:[ディミトリ]|
ほざけ。貴様らに~
指摘されるまでもない。▼~
:[アルフォンス]|
みんな!~
ようやく追いついた!▼~
:[エイル]|
心配しました。~
でも…無事でよかった。▼~
:[アルフォンス]|
聞いて欲しい。~
君たちには君たちの想いがある…~
それを忘れてほしいとは言わない。▼~
でも、伏して頼みたい。~
君たちの力を、アスクのために~
貸して欲しいんだ。▼~
:[エーデルガルト]|
……。▼~
力が必要なときは呼ぶがいい。~
今しばらくは…~
この世界に留まるとしよう。▼~
:[ディミトリ]|
ふん。この世界でも~
俺のやることは変わりはしない。▼~
いいだろう。望みどおり…~
屍の山を築いてやる。~
俺なりのやり方でな。▼~
:[アルフォンス]|
…………▼~
:[マーク(男)]|
大丈夫ですよ、アルフォンス王子。~
彼もきっと力を貸してくれるでしょう。▼~
:[マーク(女)]|
私たちも城に戻ります。~
では、のちほど。▼~
:[エイル]|
彼らが…エーデルガルトと~
ディミトリを引き止めてくれたのかしら。▼~
:[エーデルガルト]|
……。▼~
アルフォンス王子。~
やつらには気をつけなさい。▼~
やつらの魂からは~
見知った気配を感じるわ。~
深い…闇の気配をね。▼~
:[アルフォンス]|
…………▼~
&br;''(暗転)''~
:[マーク(男)]|
なんとか彼らに~
殺し合いをさせずに済みましたね。▼~
:[マーク(女)]|
そうですね。~
きっとご満足いただけるでしょう。▼~
:[マーク(男)]|
あの方のお考えは…~
僕たちには見通せません。~
でも…▼~
:[マーク(女)]|
あの方への忠誠は揺るぎません。~
そうお望みなら、従うだけです。▼~
:[マーク(男)]|
すべては、あの方…▼~
:[マーク(女)]|
ギムレー様のために…▼~
**闇色の未来 マーク [#p56f8266]
***C [#p86a57d2]
:[マーク(男)]|
……。▼~
:[ルキナ]|
!~
あの姿…~
やはり間違いありません。▼~
あの終末の異界で…~
屍兵を率いていた…▼~
:[ピアニー]|
あっ、ルキナさん!~
なにしているの?▼~
ん?~
あれってこの前召喚されてきた~
異界のマークさんね?▼~
:[ルキナ]|
……。▼~
彼は、私たちの敵側…~
イーリス聖王国を破滅に導いた~
邪竜ギムレーに連なる者なんです…▼~
:[ピアニー]|
えええっ!?~
いつもニコニコしてる~
マークさんとは全然別人ってこと!?▼~
:[ルキナ]|
ええ。~
外見こそそっくりですが…▼~
そしてこの世界には、ギムレー…~
彼が忠誠を尽くすべき相手も~
存在しています。▼~
彼らがもし何かを企めば…~
アスク王国とヴァイス・ブレイヴにとって~
大変なことが起きるかもしれません。▼~
:[ピアニー]|
心配ね…~
なにも起こらないといいけど。▼~
:[ルキナ]|
……▼~
***B [#qcc1d629]
:[ルキナ]|
……。▼~
:[マーク(男)]|
おや? あなたは…~
イーリスの聖王クロムの忘れ形見。~
あのナーガの手先ですね。▼~
:[ルキナ]|
あなたはどうして…~
エクラさんの~
召喚に応じたのですか?▼~
いったい何が目的で~
このアスク王国に来たのです。▼~
:[マーク(男)]|
目的なんてありません。~
僕はただ呼ばれた…それだけです。▼~
:[ルキナ]|
……▼~
:[マーク(男)]|
召喚師がどのような理由で~
僕を必要としたのかは~
わかりませんが…▼~
僕が忠誠を誓う相手は~
ギムレー様です。~
それは決して揺るぎません。▼~
:[ルキナ]|
……!~
この異界でもあの凄惨な戦いを~
再現するつもりなのですか…!▼~
:[マーク(男)]|
さあ、どうでしょうか。~
今の僕に~
そのつもりはありません。▼~
ですが、ギムレー様が~
戦いを望まれるのであれば…▼~
:[ルキナ]|
そんなことはさせません。~
わたしの…この命にかけても…!▼~
:[マーク(男)]|
……。~
さっきも言いましたが、~
今の僕に、そのつもりはありません。▼~
しばらくはここで~
召喚師に力を貸すことにしますよ。▼~
:[ルキナ]|
…………▼~
***A [#l389c977]
:[ピアニー]|
きゃっ、良かった。~
じゃあマークさんは~
私たちの味方ってことね。▼~
:[ルキナ]|
いえ…~
彼の言葉だけで~
信頼するわけには…▼~
:[ピアニー]|
でも、敵意がないとわかっただけでも~
安心できるんじゃない?▼~
:[ルキナ]|
そう…ですね…▼~
もしかすると、彼と~
エクラさんの間で~
なにか契約が交わされているのかも…▼~
:[ピアニー]|
悪いことしちゃダメ!~
…とかかな?▼~
:[ルキナ]|
…………▼~
ピアニーさん…~
私は以前、~
お父様と未来を救うため…▼~
未来で敵となるはずの仲間を…~
手にかけようとしたことがあります…▼~
:[ピアニー]|
えええ!? そんなのだめ、いけないわ。~
マークさんを今のうちに~
やっつけちゃおうなんて。▼~
:[ルキナ]|
そう、ですね…。~
あの時とは異なる~
この世界でなら…▼~
もしかしたら、~
話し合う余地が~
あるのでしょうか…?▼~
&br;''(暗転)''~
:[マーク(男)]|
またあなたですか。~
今度はなんの用です?▼~
:[ルキナ]|
あなたと私は…ギムレーとナーガ様…~
お互い相容れない側にいます。~
本来なら、戦うべき敵…▼~
でも、ここでは~
私たちはアスク王国のために~
戦う仲間です。▼~
:[マーク(男)]|
……▼~
:[ルキナ]|
私たちは話し合うことが~
できないのでしょうか?▼~
戦う以外の選択肢を見出すことで~
運命を変えることは~
できないのでしょうか…!▼~
***S [#q333db64]
:[マーク(男)]|
戦う以外の選択肢、ですか。▼~
:[ルキナ]|
……。▼~
:[マーク(男)]|
無駄ですよ。~
僕とあなたが話し合ったところで~
運命は変えられません。▼~
:[ルキナ]|
……!~
そんな…!▼~
:[マーク(男)]|
僕たちは大いなる運命の流れにあるのです。~
そしてその流れは…~
僕たちでは変えることはできませんよ。▼~
:[ルキナ]|
そんな…そんなことはありません。~
お父様は言っていました。~
運命を変えるのは、人の意思の力だと。▼~
:[マーク(男)]|
では、逆に問いましょう。~
あなたは父を~
裏切ることができますか?▼~
:[ルキナ]|
そんなことは…~
考えたこともありません。▼~
:[マーク(男)]|
そういうことです。~
絶対に裏切れないものが~
誰にでもある。▼~
その結びつきを…~
運命と呼ぶのですから。▼~
&br;''(暗転)''~
:[ルキナ]|
……▼~
:[ピアニー]|
説得…できなかったみたいね。▼~
:[ルキナ]|
彼の問いに言い返すことが~
できませんでした…▼~
おそらく、彼の心は~
邪竜ギムレーと~
深く繋がっているのだと思います。▼~
私とお父様の絆とは違う形…~
けれど、同じくらい強く深い…~
繋がりなのでしょう。▼~
:[ピアニー]|
私もわかる気がする。~
深く繋がっている相手なら、~
もしその人がよくないことをしても…▼~
その繋がりを~
なかったことになんてできない。~
マークさんも、そうなのかしら…?▼~
:[ルキナ]|
……。~
でも…私は諦めません。~
ほんのわずかでも可能性があるのなら…▼~
殺し合う運命だった私たちが~
味方としてこの地に集った意味を…~
私は模索していくべきなのでしょう。▼~
**覇道の終着点 エーデルガルト [#l5c37fc4]
***C [#m853eba3]
:[クロニエ]|
あれ…? あれれ……?~
もしかしてあんた…エーデルガルト?▼~
:[エーデルガルト]|
……!~
貴様は…!?▼~
:[クロニエ]|
キャハハッ!~
ずいぶんと面白い姿に~
なってるじゃない!▼~
:[エーデルガルト]|
どうして貴様がここに…~
アスク王国にいる?▼~
:[クロニエ]|
さあ? どうしてかな?▼~
召喚師があたしの力を必要としたから~
呼ばれたんじゃない?▼~
:[エーデルガルト]|
……。▼~
:[クロニエ]|
ここは平和のためとか言いながら~
延々と殺し合いを続ける世界…~
もう最高!▼~
しかも、ご丁寧に~
自分たちが大怪我をしても~
召喚師が治してくれるのよ?▼~
自分は死なないのに殺しまくれる!~
あはっ! 楽しくてしょうがないわ!▼~
:[エーデルガルト]|
虫唾が走るようなその物言い…~
やはり貴様…いや~
貴様らとは相容れぬ…!▼~
:[クロニエ]|
ん? 殺す? あたしを?~
キャハハハ! 無理無理!~
今のあたしは死なないし!▼~
それよりもー、相容れないって言えば~
あんたが目の敵にする「神様」連中も~
ヴァイス・ブレイヴに手を貸しているわよ。▼~
:[エーデルガルト]|
神が…?▼~
:[クロニエ]|
神様がそんなに嫌いなら~
実際に殴り合いでもしてみれば?~
どんな罰が当たるかは知らないけど!▼~
じゃあ、戦場で一緒になったら~
殺しを楽しみましょう?~
キャハハハハ!▼~
:[エーデルガルト]|
……。▼~
なぜこの世界は…あのような~
禍々しい者の力すら必要とする?~
加えて、神の力にもすがるとは…▼~
***B [#r4542251]
:[エーデルガルト]|
……。▼~
:[ミラ]|
おや、あなたは…?▼~
:[エーデルガルト]|
私はアドラステア帝国皇帝~
エーデルガルト=フォン=フレスベルグ。▼~
人間には持ち得ぬ、魂の圧を感じる…~
貴方は、異界の神と見受けるが。▼~
:[ミラ]|
私はミラ。司るのは愛と豊穣。~
バレンシアの地では大地母神と~
呼ばれていたこともありました。▼~
:[エーデルガルト]|
…やはり神か。~
ならば問おう。▼~
どうして神の身でありながら~
直接、人間に手を貸している?▼~
:[ミラ]|
……。▼~
:[エーデルガルト]|
信仰心と引き換えに~
奇跡の一端を与えるでもなく…。▼~
人の世において、神自らが~
理を超えた力をいたずらに行使する。▼~
神が直接世界に介入すれば~
人々は神にすがり堕落する。~
そのことを知らぬわけではあるまい?▼~
:[ミラ]|
あなたは…神を必要としない~
強い人間なのですね。▼~
いえ、違う…。▼~
貴方の魂の在り方は、~
人間という括りでは~
収まらないようにも見えます。▼~
その雄々しさは…~
私の知っているとある神に~
よく似ています。▼~
:[エーデルガルト]|
……。▼~
:[ミラ]|
人々が神にすがると~
いずれ堕落する。▼~
貴方の言葉は、間違ってはいません。~
私はこの目で…その光景を~
実際に見てきたのですから。▼~
:[エーデルガルト]|
虫唾が走るようなその物言い…~
やはり貴様…いや~
貴様らとは相容れぬ…!▼~
***A [#va44543b]
:[ミラ]|
かつて私は、バレンシア大陸…~
ソフィアの地に多大なる実りを与えました。▼~
実りは人々の生活を豊かにし~
病による死をはね退け~
大地は命で満ちました。▼~
しかし…私が人々にもたらしたのは~
実りだけではなかったのです。▼~
:[エーデルガルト]|
……。▼~
:[ミラ]|
豊穣はなんら特別なものではなく~
あって当然のもの。▼~
人々は実りに甘えることを~
覚えてしまったのです。▼~
富を独占し、他者を思いやることを~
忘れた人々の心は…~
次第に、荒廃していきました。▼~
:[エーデルガルト]|
…やはり、神の存在は~
人の世に益をもたらすものではない…▼~
神の力を己の力だと~
見誤る為政者たちにより~
人間の歴史は戦いに彩られてきた。▼~
貴方が見た光景も~
神に与えられた実りを、人間たちが~
自分たちの力だと錯誤した結果だ。▼~
:[ミラ]|
ですが、もたらされた実りによって~
救われた命もあったのは事実です。▼~
皆が皆、あなたのように~
強き心を持ち、自らの足で~
前に進めるような人間ではありません。▼~
:[エーデルガルト]|
ならば、強き人間が導けばいい。▼~
信仰心の大小で助かる命と~
助からぬ命があるなど…▼~
そんなふうに、自らの有り様を~
他者に委ねることが~
正常な姿などと、私は思わない。▼~
:[ミラ]|
人が人の手で歴史を紡ぐこと、~
それについては、私も同じ考えです。▼~
私がこの地で、英雄たちに力を貸すのは~
あくまで限定的なもの。▼~
英雄たちが限界を超えて努力を重ね~
それでも想いが身にならなかったとき…。▼~
そのときはじめて~
私やこの地に集った~
奇跡を与えるのだと思います。▼~
:[エーデルガルト]|
もし、英雄たちの努力が~
足りなかった場合はどうなる?▼~
:[ミラ]|
それはあり得ないと思います。▼~
ヴァイス・ブレイヴの英雄たちは~
限界を超えて努力できる~
素晴らしい魂の持ち主ばかり。▼~
あなたもその一人でしょう?▼~
:[エーデルガルト]|
……。▼~
:[ミラ]|
神に甘えることなく~
自ら試練に立ち向かう者たち。▼~
だからこそ、私も~
力を貸そうと思ったのです…▼~
***S [#tc7f6aae]
:[エーデルガルト]|
先ほど、貴方は~
アスクの地でも限定的に~
力を貸しているといった。▼~
だが、限定的であろうがなかろうが~
神の力が世界に及んでいる以上~
そこには信奉者を生む。▼~
神の力を中心とした枠組みが~
世界に残る限り▼~
力を享受できる者とできない者で~
格差は生まれる。▼~
:[ミラ]|
……。▼~
:[エーデルガルト]|
私はそういう枠組みを~
すべて破壊したいのだ…!▼~
真の意味で、世界が人の手によって~
治められ、自らの力だけで永続していく~
世界を作るべきなのだ!▼~
神の気まぐれで人々の人生が歪むなど~
そんな世界は~
断じてあってはならないのだ。▼~
:[ミラ]|
エーデルガルト、あなたは…~
本当に強い魂の持ち主なのですね。▼~
自分を、いや…~
人間の可能性を信じている。▼~
:[エーデルガルト]|
……。▼~
:[ミラ]|
異界には、神の力が介入することなく~
永きに渡る歴史を紡いだ世界も~
存在すると聞きます。▼~
:[エーデルガルト]|
……!?▼~
:[ミラ]|
その世界は、幾多の戦いを重ねながらも~
人々が助け合い、理解を深めることで~
天の星まで届く文明を築くに至った、と。▼~
:[エーデルガルト]|
神の力を介在させることなく~
天の星にまで手を伸ばす…~
そんなことが可能なのか。▼~
:[ミラ]|
それはエクラの~
故郷…かの者が生まれ育った世界です。▼~
エーデルガルト、あなたの理想は~
決して絵空事ではなく…~
実現できる可能性が十分にあるのです。▼~
:[エーデルガルト]|
だが私は…人々が理解を深めるのを~
悠長に待つつもりはない。▼~
強き者が世界を均し、導いていくことを~
私は選んだのだ!▼~
:[ミラ]|
力によって栄華を築こうとする者は~
力によって滅びる。▼~
私の半身といえる存在も~
かつてそのような道を辿りました。▼~
:[エーデルガルト]|
私にはもう、退路はない。▼~
世界の歩む道を人の手に委ねるため~
私は私の選んだ道を行くだけよ。▼~
:[ミラ]|
……。▼~
:[エーデルガルト]|
だが、エクラの~
世界の話は、とても興味深かった。▼~
そこに、私が歩むべき~
未来があったのかもしれない。~
その可能性が頭をよぎったわ。▼~
では失礼する、異界の神よ…。▼~
:[ミラ]|
……。▼~
エーデルガルト、強き人間よ…。~
あなたは誰よりも強い覚悟を持つゆえ~
力とともに歩むことを決めたのですね。▼~
古い枠組みを破壊したその先に~
どのような世界を描いていくのか。▼~
あなたのたどり着く未来に~
どうか後悔がなきように…▼~
**闇色の忠節 マーク [#lac997f7]
***C [#y2b0f3d3]
:[マーク(女/闇)]|
……。~
よくもこれだけの数の~
英雄を集めたものですね。▼~
怨敵ナーガに連なる者たちや~
イーリス聖王国の生き残りの顔まで…▼~
…情報を集めておきましょう。~
ギムレー様のためにも。▼~
:[マーク(女)]|
うわーっ!?~
本当にもう一人の私がー!?▼~
:[マーク(女/闇)]|
ひっ…!?~
い、いきなり何事ですか!▼~
:[フィヨルム]|
あ、あの、マークさん…~
あんまり大声出すと、もう一人の~
マークさんがびっくりされますよ?▼~
:[マーク(女)]|
私はマークです!~
天才軍師ルフレの娘です!▼~
:[マーク(女/闇)]|
……!?~
も、もしやあなたは…~
異界の私…なのですか。▼~
:[マーク(女)]|
はいっ!~
あなたとは違う異界から来た~
マークちゃんです!▼~
:[フィヨルム]|
あの、びっくりさせてしまって~
申し訳ありません。▼~
新たに召喚されたマークさんに~
こちらのマークさんが~
ぜひお会いしたいと…。▼~
あ、でも…~
どちらもマークさんですよね。~
どうお呼びすればいいのでしょうか?▼~
:[マーク(女)]|
うーん…じゃあ~
あなたのことをマークちゃんと~
呼ぶのはどうでしょう?▼~
:[マーク(女/闇)]|
…お断りです。▼~
:[マーク(女)]|
えー、せっかく可愛いほうの~
呼び方を譲ってあげたのに…▼~
じゃあ、私のことをマークちゃんと~
呼んでいいですよ!▼~
あなたはマークさんか~
マークちゃん2か、~
どっちがいいですか?▼~
:[マーク(女/闇)]|
…………▼~
:[マーク(女)]|
あれ、どこへ行くんですか!?~
お近づきのしるしに一緒に~
お茶を飲みながら策を練りましょう!▼~
:[マーク(女/闇)]|
付き合っていられません。~
失礼します。▼~
:[フィヨルム]|
マークさん、行っちゃいましたね。▼~
:[マーク(女)]|
うーん…~
異界の私って気難しいですねえ。▼~
***B [#n200b4c5]
:[マーク(女)]|
おはようございます!~
今日もいい天気ですねっ!▼~
:[マーク(女/闇)]|
……。▼~
:[マーク(女)]|
こんなに天気のいい日は~
お城の中庭でお茶でもしながら~
策を考えたいなー。なんて思いません?▼~
:[マーク(女/闇)]|
その誘いなら~
先日、断りましたよね?▼~
私と姿が似ているだけで…~
言葉が通じないのですか?▼~
:[マーク(女)]|
確かに!~
この前は断られてしまいました。~
でも、今日はまだ断られていませんよ!▼~
それに先日よりも天気もいいし暖かい。~
環境が変われば戦術の有効性も~
変わってくるというものですよ!▼~
どうです?~
どんどん一緒に~
考えたくなってきたんじゃないですか?▼~
:[マーク(女/闇)]|
…………▼~
:[フィヨルム]|
あの、マークさん。~
せっかくですから一度~
お誘いに乗ってみては…?▼~
でないと、きっと~
これから毎日誘われますよ…▼~
:[マーク(女/闇)]|
……。~
はあ…わかりました。~
一度だけですよ。▼~
:[マーク(女)]|
やったー!~
じゃあ、さっそく~
お茶の用意をしましょう!▼~
ささ、フィヨルム王女も一緒に!~
ガイアさんからもらった~
とっておきのお茶菓子もお出ししますね!▼~
:[マーク(女/闇)]|
どうしてこんなことに…▼~
***A [#ydb284fd]
:[マーク(女)]|
はい、準備できました!~
それではまずはお茶を楽しみましょう!▼~
:[マーク(女/闇)]|
……。~
この茶色のお湯は…~
いったいなんなのですか?▼~
はっ…!?~
まさか、お茶の時間と~
油断させて私を毒殺する策…!?▼~
:[フィヨルム]|
ち、違います。~
これはとてもおいしい紅茶なんです。▼~
口当たりも香りも良くて~
飲むと気分が落ち着きますよ?▼~
:[マーク(女/闇)]|
……。▼~
…………。~
おい…しい…。▼~
:[マーク(女)]|
でしょ? さあさあ、~
こっちのお茶菓子もどうぞ!▼~
:[フィヨルム]|
もしかして、マークさんは、~
こんなふうに誰かとお茶を~
飲むことは…▼~
:[マーク(女/闇)]|
……。~
私がいた世界に満ちていたのは~
戦いと、血と、混沌です。▼~
誰かと紅茶を飲む機会なんて…~
無用のものです。▼~
:[フィヨルム]|
そうだったんですね…~
それは、辛かったでしょう…▼~
:[マーク(女/闇)]|
…いいえ、まったく。▼~
私には…父さんからかけてもらった~
言葉が…いつだって支えになって…~
響いて…。▼~
…くっ、私はなにを!~
な、なんでもありませんよ。~
あなたたちに隙は見せません。▼~
:[フィヨルム]|
あの…二人のマークさんは、~
生きる世界は違っても…~
魂の形は、同じだと思うのです。▼~
せめて、アスク王国にいる間だけでも~
仲良くしませんか?▼~
:[マーク(女)]|
つまり一時休戦の同盟ですね!~
同盟は立派な戦術です!▼~
それに、異界の自分と一緒に~
お茶を飲みながら策を考えるなんて、~
ここでしかできませんよ!▼~
:[マーク(女/闇)]|
……。▼~
***S [#c3c06e3a]
:[マーク(女)]|
えー!?~
もう一緒にお茶をしないって…~
どうしてですか!?▼~
紅茶がおいしいって~
言ってくれたじゃないですか。~
同じマーク同士、仲良くしようって…▼~
マークマーク同盟が~
一方的に破棄されてしまうなんて~
悲しいです!▼~
:[マーク(女/闇)]|
あなたと私は、姿こそ似ているけど~
やはり違う存在。~
慣れ合うことは…できませんよ。▼~
:[マーク(女)]|
で、でも、私たちは…!▼~
:[マーク(女/闇)]|
近いようでいて、あなたは~
私から一番遠い存在です。▼~
もうこれ以上…~
私に関わらないでください。~
それでは。▼~
:[マーク(女)]|
あっ! 待ってくださいっ!~
って、あわわ…~
きゃぁぁぁっ!▼~
:[マーク(女/闇)]|
……。▼~
:[マーク(女)]|
いたた…自分で仕掛けておいた罠に~
ひっかかるなんて…~
私もまだまだ甘いです!▼~
ああっ、転んだ拍子に~
大切な本を落としてしまいました…▼~
:[マーク(女/闇)]|
……!~
そ、その本は…。▼~
:[マーク(女)]|
これですか? これはですね、~
私が父さんからもらった戦術書です。▼~
マークちゃんの命と同じくらい~
大切な本なんですよ!▼~
:[マーク(女/闇)]|
……。▼~
:[マーク(女)]|
この本には、父さんの戦術だけじゃなく~
親から子へと受け継がれる~
「想い」が詰まっているんです。▼~
小さい頃から何度も何度も読み返して~
もうボロボロなのですけど…~
私にとっては、光り輝く宝物です。▼~
:[マーク(女/闇)]|
……。~
私も、それと同じ本を…▼~
:[マーク(女)]|
あっ! その本!~
私が持っている戦術書と~
まったく同じものじゃないですか!▼~
ボロボロになっているところも~
まったく同じ…あなたも、その本を~
大切にしてくれていたんですね。▼~
やっぱり、私たちは同じなんです!~
過ごしてきた境遇は違うけど、~
どこか似ているんですね。▼~
:[マーク(女/闇)]|
……。~
まったく…~
あなたといると調子が狂います。▼~
…仕方ありませんね。~
この世界にいる間だけ…~
時々は付き合ってあげますよ。▼~
**狂乱の王子 ディミトリ [#uaf19134]
***C [#m780908d]
:[ディミトリ]|
……。▼~
大地を覆う夜闇の濃さは~
アスクもファーガスも~
変わりはしない。▼~
そして…~
人の地肉を引き裂く感触もな。▼~
く…くく…~
地獄の先にあったのは~
また地獄だったというわけか。▼~
どこまで行っても~
俺にできるのは、殺し続けることだけか。▼~
殺す…そうだ…~
あの女を引き裂くこと…~
それだけが…弔いに…。▼~
だから、みんな…そう心配しないでくれ。▼~
…ええ、父上も、継母上も~
そんな顔をなさる必要はありません。~
きっとすぐに…彼女の首を…。▼~
:[???]|
……。▼~
:[ディミトリ]|
……!?~
誰だ…そこにいるのは…?▼~
:[???]|
お前は…死をまといすぎている。▼~
:[ディミトリ]|
貴様…何者だ?▼~
:[???]|
……。▼~
:[ディミトリ]|
俺が…~
死をまといすぎているだと?▼~
く、くく…当然だ。~
当たり前だろう…!▼~
今の俺は…死者たちの無念によって~
生かされている。▼~
俺の邪魔をするのであれば~
お前も死者の列に加わることになる。▼~
:[???]|
その必要はない。▼~
なぜなら俺は…~
すでに死者の列に~
身を置いているのだから。▼~
:[ディミトリ]|
…なんだと?▼~
:[リーヴ]|
忠告しておく…~
死に近づきすぎるな。▼~
:[ディミトリ]|
待て…!~
貴様はいったい…!?▼~
……。▼~
今のは…~
アルフォンス…王子?▼~
***B [#p7fb11d5]
:[ディミトリ]|
……。▼~
:[アルフォンス]|
ああ、ディミトリ…~
なにか僕に用かな?▼~
:[ディミトリ]|
アルフォンス王子~
昨夜、俺の前に…。▼~
:[アルフォンス]|
……?▼~
:[ディミトリ]|
…いや、なんでもない。~
忘れてくれ。▼~
:[アルフォンス]|
君はヴァイス・ブレイヴの大切な一員だ。~
なにかあれば遠慮なく言ってほしい。▼~
:[ディミトリ]|
……。▼~
:[アルフォンス]|
戦場での君の戦いぶりには~
とても助けられているよ。~
ありがとう。▼~
それと…これは僕の~
勘違いならいいのだけれど。~
:[ディミトリ]|
……。▼~
:[アルフォンス]|
あまりにも激しい戦いぶりは~
自らの命を顧みないような…~
そんなふうにも見えるんだ。▼~
:[ディミトリ]|
俺が死に場所を探しているとでも~
言いたいのか?▼~
:[アルフォンス]|
……。▼~
:[ディミトリ]|
俺は死なない。~
「あの女」を殺すまでは…絶対にな。▼~
俺がこの世界で果たすべき役割は~
死体の山を積み上げることだろう?~
ならば…俺はその期待に応えよう。▼~
:[アルフォンス]|
ディミトリ!~
くれぐれも無理は…。▼~
行ってしまったか…~
彼の心には、僕が伺い知れない嵐が~
渦巻いているのだろうか…▼~
***A [#e8da3e2f]
:[ディミトリ]|
……。▼~
ここは…どこだ。▼~
くっ…! うううっ!~
また…この頭痛か…。▼~
:[ヘル]|
…………▼~
:[ディミトリ]|
誰だ…貴様…?。▼~
:[ヘル]|
私は、死だ。▼~
死に理由などない。~
死に意味などない。▼~
死者の無念を晴らす…~
生者のその思いもまた…意味などない。▼~
:[ディミトリ]|
貴様…なにを言っている?。▼~
:[ヘル]|
死者は怨嗟の声を上げることはできぬ。~
死者にはなにも与えることはできぬ。~
墓石すら、死者は必要としていない。▼~
:[ディミトリ]|
……。▼~
:[ヘル]|
生者は人を殺める理由を欲する。~
死者のためでなく、~
ただ己のために。▼~
:[ディミトリ]|
ベラベラと…~
よくしゃべる死神だな。▼~
:[ヘル]|
生者よ。死ね。~
そして死の国に来るがいい。▼~
死者には理由など不要だ。~
ただ、世を死で満たせばよい。▼~
それが…お前に残された~
唯一の安息となろう。▼~
:[ディミトリ]|
……。▼~
く、くく…安息だと?~
笑わせるな。▼~
俺には、そんなものは必要ない。~
そして…。▼~
俺の戦いに意味があるかどうかを~
決めることができるのは~
俺自身だけだ。▼~
:[ヘル]|
……。▼~
:[ディミトリ]|
散っていった者たちの無念は~
俺が生き続け、戦い続ける限り~
決して潰えることはない。▼~
俺の存在そのものが…~
死者たちの遺志なのだから。▼~
:[ヘル]|
お前が言う~
死者の遺志とやらが~
存在するのならば…▼~
お前が生み出していく死者たちの~
憎しみもまた、お前自身の魂に~
積み重なることになるだろう。▼~
:[ディミトリ]|
…承知の上だ。~
とうの昔に…覚悟は決めている。▼~
:[ヘル]|
…ならば、生者よ。~
終わりなき生き地獄を~
あがき続けるがいい。▼~
お前の命の灯が消える~
その時まで…▼~
***S [#uce2bee8]
:[ディミトリ]|
…消えた、か。▼~
異界が見せた、くだらぬ幻影か。▼~
俺の戦いは…何者にも~
終わらせることはできん。▼~
死者たちの無念の声が~
鳴り止むまで…~
俺は戦い続ける。それだけだ。▼~
&br;''(暗転)''~
:[リーヴ]|
……▼~
お前はアスク王国に来てまで~
血塗られた道を歩もうというのか。▼~
数ある選択肢の中から~
その道しか選べぬほど…~
心に満ちた闇は…深いのか。▼~
&br;''(暗転)''~
:[ディミトリ(士官学校生)]|
愚か者の謗りを受けようとも、~
最後まで足掻き、より良い道を探す…▼~
人が人を治めるのは~
そのためなんじゃないかな。▼~
:[アルフォンス]|
…最後までより良い道を探す、か。▼~
できるなら僕も、そう在りたいな。~
…そんな王になりたい。▼~
:[ディミトリ(士官学校生)]|
…はは。~
似たもの同士だな、俺たちは。▼~
&br;''(暗転)''~
:[リーヴ]|
ディミトリ。▼~
もし、君がこのまま…~
怪物に成り果てたとしても…▼~
…今の僕に…俺に…~
それを咎める資格などありはしない。▼~
…似た者同士、か…。▼~
*コメント [#t936d11f]
- 闇堕ちマーク(男)と闇堕ちマーク(女))は偽善者ぶってる。本...
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