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章別会話/明日へと続く道
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*明日へと続く道 [#o90ba0f7]
#contents
**明日へと続く道 [#m6e790b9]
***オープニング [#q308542a]
:[シャロン]|
みなさん、今日もお疲れさまでした!~
ケガなく任務を終えることができて~
なによりです!▼~
:[オーシン]|
へへっ、盗賊相手に後れをとる~
フィアナ義勇軍じゃないってね!▼~
:[タニア]|
オーシンったら調子に乗って…▼~
さっきもマリータに危ないところを~
助けられてたじゃないの。▼~
:[マリータ]|
いえ、それはエーヴェルお母様の~
支持が的確だったので…▼~
:[エーヴェル]|
今日の勝利はみんなの~
力がうまくかみ合った結果よ。▼~
だけど、城に戻るまで気を抜かないでね。~
このあたりは盗賊が出没するらしいから。▼~
:[タニア]|
……▼~
:[アルフォンス]|
タニア、どうかしたのかい?~
向こうの荒れ地をじっと見つめて。▼~
:[タニア]|
この土地…今は荒れて見えるけど~
どことなく人の手が入った形跡が~
あるような気がして…▼~
:[エーヴェル]|
そうね。あの丘は自然に出来たというより~
造形されたような形をしているわね。▼~
:[アルフォンス]|
たしか…この土地は農地として~
開墾する予定だったと聞いているね。▼~
だけど、戦乱や川の氾濫のおかげで~
その計画は頓挫したみたいなんだ。▼~
:[マリータ]|
だから、少しだけ人の手が入った~
跡が残っているんですね。▼~
:[オーシン]|
日当りもいいし、水はけもよさそうだ。~
せっかくいい土地なのにもったいないな…▼~
:[タニア]|
そうだ、アルフォンス王子!~
この土地をあたしたちに~
開拓させてくれない?▼~
:[アルフォンス]|
えっ? 英雄の君たちが~
この土地を切り拓くというのかい?▼~
:[タニア]|
農地にするだけじゃなく~
ここなら村だって作れそうだよ。~
どうかな?▼~
:[エーヴェル]|
そうね…川の治水をしっかりやって~
丘の下に広がる森を伐採できれば~
村の用地も確保できそうね。▼~
:[オーシン]|
おっ、力仕事が必要なら~
俺に任せといてくれよ!▼~
:[マリータ]|
私もお母様の手伝いができるなら~
喜んで協力します。▼~
:[シャロン]|
でも、いいんでしょうか。~
英雄のみなさんにそんなお仕事まで~
お願いしてしまって…▼~
:[タニア]|
大丈夫! 任せてよ!~
うまくやってみせるからさ。▼~
:[アルフォンス]|
それでは、お願いしてもいいだろうか。~
なにか必要なものがあれば~
遠慮なく言ってほしい。▼~
:[タニア]|
よーし!~
この荒れ地を見違えるような~
立派な村にしてみせるよ…!▼~
***C [#dc1671fc]
:[オーシン]|
力仕事なら俺たちに任せとけ!~
力自慢の英雄たちにも~
加勢に来てもらうことになったしな。▼~
:[マリータ]|
頼まれていた水路の図面を~
お母様から預かってきたわ。▼~
:[タニア]|
どれどれ…いやぁー、さすがだよ!~
こんな見事な図面を引けるなんて。~
うちの親父の落書きとは大違いだね。▼~
:[シャロン]|
タニアさん!~
お手伝いしに来ましたよ~。▼~
:[タニア]|
おっ、シャロン王女!~
助かるよ、今は少しでも~
人手がほしいところだからね。▼~
:[シャロン]|
それにしても…すごいですね。~
あれほどの荒れ地が~
村の形になっちゃうなんて!▼~
もしかしてタニアさん…~
以前にも同じような経験を~
されているんですか?▼~
:[タニア]|
親父がトラキアとマンスターの間にある~
紫竜山を開拓しててさ。~
あたしも一緒に手伝ってたんだ!▼~
:[シャロン]|
なるほど~。~
だからこんなにスムーズに~
村作りを進められたんですね!▼~
:[マリータ]|
私たちは…戦うために~
アスク王国に呼ばれたのだと~
思いますが…▼~
こうしてアスク王国のみなさんを~
別の形で支えられるとうれしいです。▼~
:[シャロン]|
そうですね! 戦うだけじゃなく~
英雄のみなさんの力をお借りできれば~
アスク王国はさらに発展すると思います!▼~
でも、気をつけてくださいね。~
噂を聞きつけて、さっそく賊が~
現れたっていう話も聞きますから。▼~
:[タニア]|
せっかくここまでこぎ着けたんだ。~
賊なんかに荒らさせはしないよ!▼~
:[マリータ]|
村作りの邪魔はさせません。~
私が守ります!▼~
:[シャロン]|
わたしたちも見回りを強化しますね。~
みなさんと力をあわせて~
じゃんじゃん開拓を進めましょう!▼~
***B [#edea4be2]
:[オーシン]|
おらっ! 賊なんかに~
手入れした土地を荒らさせるか。~
おととい来やがれ!▼~
:[マリータ]|
敵の姿は他にはない…~
なんとか追い払えたみたい。▼~
:[タニア]|
……▼~
:[オーシン]|
どうしたタニア、浮かない顔して…~
どこかケガでもしたのか?▼~
:[タニア]|
あ…いや、大丈夫。~
どこもケガはしてないよ。~
ただ…▼~
紫竜山を開拓したときも~
親父の部下に反乱を起こされて~
土地を奪われそうになってさ。▼~
土地だけじゃなく、あいつらは~
あたしと親父の命も奪おうとした。~
一緒に開拓に励んだ仲だったのに…▼~
:[マリータ]|
……▼~
:[タニア]|
辛い開拓の日々に嫌気が差して~
空腹を抱えて生きることに~
我慢ができなかったみたいだけど…▼~
だからといって~
許されることじゃないよ。▼~
:[オーシン]|
そのときのことを~
思い出してたってわけか。▼~
:[タニア]|
人々の平和な暮らしを壊すのは~
嵐や地震、洪水みたいな~
天変地異だけじゃない。▼~
人々から平和な暮らしを奪う~
原因には人間の悪意もあるんだ。▼~
それは…~
トラキアでもアスク王国でも~
変わらないのかもしれないね。▼~
:[オーシン]|
平和な暮らしを奪うのは~
人間の悪意…か。▼~
そうかもしれねぇな、~
認めたくはないけどよ。▼~
:[マリータ]|
……▼~
天変地異にはどう頑張っても~
人の力では抗えないけれど…▼~
私たちと同じ人間が相手なら~
頑張れば立ち向かえる。▼~
:[タニア]|
……!~
そうだね、マリータの言うとおりだ。▼~
人間がやらかすことなら~
あたしたちでもなんとかできる!▼~
自分で言っておいてなんだけど~
肝心なことをすっかり見落としてたよ!▼~
:[オーシン]|
だな…!~
賊なんかに負けずに~
最後までやり遂げようぜ!▼~
:[タニア]|
賊が何回襲ってきても~
全部蹴散らしてやるんだから…~
あたしたちは絶対に諦めないよ!▼~
***A [#a758251f]
:[アルフォンス]|
……▼~
:[シャロン]|
……▼~
:[アルフォンス]|
信じられるかい、シャロン。~
目の前にある立派な村が~
少し前まで荒れ地だったなんて。▼~
:[シャロン]|
わ、わたしも信じられません!▼~
いざこうして形になってみると~
自分の目を疑っちゃいますね…▼~
:[オーシン]|
おいおい、シャロン王女たちも~
開拓を手伝ってくれていたのに~
信じられないって、どういう了見だよ?▼~
:[タニア]|
近くの川には堤防も築いたし~
水路も確保して治水は万全!▼~
見張り台に集会所に食料庫も建てた。~
設備としても十分だよね。▼~
:[エーヴェル]|
ええ。ここを村の中心として~
耕作地を広げていけば~
きっと豊かな土地となるでしょう。▼~
:[シャロン]|
いやー、英雄の力って~
本当にすごいんですねぇ…▼~
:[マリータ]|
私たちが~
アスク王国へ呼ばれて…~
戦い以外でも力になれてよかった。▼~
:[エーヴェル]|
そうね、戦いに勝つことだけが~
役目ではないわ。▼~
異なる世界から来た私たちが~
アスク王国で暮らす人々の生活を~
支えるために力を発揮できた…▼~
それはとても誇らしいこと。▼~
:[オーシン]|
さすがエーヴェル様!~
俺の気持ちを代弁してくれたぜ!▼~
:[アルフォンス]|
今、アンナ隊長に入植者を~
集めてもらっているんだけど…▼~
英雄が作った村と評判が広がって~
希望者が大勢いるらしいね。▼~
:[マリータ]|
本当ですか?~
それはよかったです…▼~
:[タニア]|
でも、この村ってまだ名前がないよね。▼~
:[オーシン]|
『英雄村』でいいんじゃないか?~
強そうでいいだろ!▼~
:[タニア]|
村の名前に強さは求めてないし。▼~
そうだ…! いっそここも~
『フィアナ村』って名前にする?▼~
:[エーヴェル]|
いいえ、それはやめておきましょう。▼~
村の名前は、これからここで生活する~
人々が決めてくれるわ。▼~
彼らこそが、この村の明日を~
作っていく主役なのですから。▼~
:[タニア]|
そっか…うん、そうだね。~
そのほうが愛着も持てるだろうし。▼~
:[エーヴェル]|
いつか私たちが~
アスク王国から去ったとしても…▼~
この村は私たちとアスク王国の~
絆の証として…いつまでも~
残ってくれると信じています。▼~
:[シャロン]|
わたしにはわかります!~
みなさんのおかげでこの村は~
きっと末永く繁栄すると思います!▼~
:[タニア]|
あのさ、それと…▼~
ここを襲ってきた賊の連中もさ。~
なんとか説得して、まっとうな道に~
戻してあげられないかな。▼~
できればあいつらにも…~
この村に住んでもらって~
人生をやり直してほしいんだ。▼~
:[エーヴェル]|
それはいい考えね。~
彼らも守るものができれば~
生き方を改められるかもしれない。▼~
:[アルフォンス]|
僕たちも説得に協力するよ。~
争い傷つけ合うのではなく~
ともに歩める仲間のほうがずっといい。▼~
:[オーシン]|
やいのやいの文句を言うようなら~
俺のプージでガツンと一発~
お見舞いしてやるからよ!▼~
:[タニア]|
まーた、オーシンは余計な火種を~
作るようなことを言って…!▼~
:[マリータ]|
私たちがこの村に込めた想いと~
アスク王国に暮らす人々の未来が~
重なっていけば…▼~
この村はきっと~
希望の象徴になると思います。▼~
:[タニア]|
そうだね…!~
この村で一人でも多くの人たちが~
希望を見つけてくれるとうれしいな!▼~
**月と星の剣士 マリータ [#z5b3c13d]
***C [#p9102ed2]
:[マリータ]|
やっ! はぁぁっ…!▼~
少しでも、シャナン様のような~
立派な剣士に近づけるように…!▼~
そして…エーヴェルお母様の~
力になれるように…!▼~
はあっはぁっ…まだ、まだ足りない。~
こんなことでは、私はまた…▼~
:[フィヨルム]|
マリータさん、すごい集中力ですね。~
訓練とは思えない、気迫を感じます。▼~
:[マリータ]|
フィヨルム王女…!~
いつからそこに?▼~
:[フィヨルム]|
少し前から…です。~
マリータさんが集中されていたので~
つい声をかけそびれてしまいました。▼~
次回の出撃について~
アンナ隊長が打ち合わせをしたいと…▼~
:[マリータ]|
も、申し訳ありません…~
剣を振ることに夢中になってしまい…▼~
:[フィヨルム]|
謝ることはありませんよ。~
それだけ魂を込めて~
訓練されていたということですし。▼~
きっと、その一振り一振りが~
マリータさんの力になるのですね。▼~
:[マリータ]|
だと、いいのですが…▼~
:[フィヨルム]|
マリータさん…~
なにか心配事でも?▼~
:[マリータ]|
いえ、特にそのようなことは…▼~
……!?▼~
この感覚…~
以前にも…~
近くに…!▼~
:[フィヨルム]|
あっ、マリータさん!~
そっちの森の奥は…▼~
:[マリータ]|
いる…! 確かに近くにいる…!~
この胸のざわめき…忘れはしない…!▼~
~
(暗転)
:[マリータ]|
……!~
見つけた!▼~
この邪な空気、間違いない…~
あのとき私を支配した…魔剣!▼~
:[マリータ(闇)]|
……▼~
:[マリータ]|
あなたは…!?~
わ、私…なの……?▼~
***B [#d5add099]
:[フィヨルム]|
マリータさん!~
だ、大丈夫ですか!?▼~
:[マリータ]|
……▼~
フィヨルム王女、先ほど~
ここに…もう一人の私が…▼~
どうして…私は魔剣を握っていたの?~
あの魔剣は力を失ったはずなのに…▼~
:[フィヨルム]|
マリータさんが出会ったのは~
きっと別の世界から召喚された~
マリータさんだと思います。▼~
アスク王国では、違う世界を生き~
違う選択肢を選んだもう一人の自分と~
出会うことも珍しくはないのです。▼~
:[マリータ]|
だとすると…さっき出会った私も~
偽物なんかではなく本物の…私。▼~
もしそうなら、放ってはおけない…▼~
:[フィヨルム]|
あっ、マリータさん!~
一人では危険です…!▼~
~
(暗転)
:[マリータ]|
もし本当に、あれが~
もう一人の私だとしたら…▼~
いつまでも魔剣を…~
握らせておくわけにはいかない!▼~
:[マリータ(闇)]|
それは…~
オマエの勝手な考えダ。~
ハアッ…!▼~
:[マリータ]|
……!▼~
…くっ…!▼~
:[マリータ(闇)]|
フン…避けたカ…▼~
:[マリータ]|
魔剣を捨てて、その子を…~
私を解放しなさい!▼~
:[マリータ(闇)]|
クク…ククク…▼~
そう言われテ、~
オマエは剣を手放したカ?▼~
力に溺レ、殺意に駆らレ…~
エーヴェルに剣を向けた…▼~
:[マリータ]|
くっ…!▼~
:[マリータ(闇)]|
オマエは魔剣に操られたのではナイ…▼~
オマエが、自分から力を求めたのダ…!▼~
***A [#e957cac6]
:[マリータ]|
こうなったら力ずくででも~
魔剣を砕いてみせる…!▼~
はぁぁっ! たぁっ!▼~
:[マリータ(闇)]|
ククク…無駄ダ!▼~
:[マリータ]|
くっ…!▼~
:[マリータ(闇)]|
ククク…~
オマエが剣を振り続けるのハ~
強くナルためではナイ…▼~
オマエは逃げたいノダ。~
我に支配されタ過去カラ…!~
力を求めテしまっタ自分カラ…!▼~
:[マリータ]|
ち、違う…!~
私は逃げてなどいない…▼~
くっ! うううっ!~
お、押されているっ!~
このままでは…!▼~
:[マリータ(闇)]|
そう都合良ク、過去ガ消えるモノか…▼~
オマエがオマエ自身の手で~
大切な者を傷つけた事実ハ~
一生消えぬノダ…▼~
オマエハ殺ス!~
そしてエーヴェルもみな、殺ス!▼~
:[マリータ]|
……!~
そうは…させないっ!▼~
:[マリータ(闇)]|
……!?~
ナニッ!?~
剣の力ガ…!?▼~
:[マリータ]|
お母様には手出しさせない…~
そして、大切な人々も…~
私が必ず守ってみせる!▼~
***S [#c7f55bf1]
:[マリータ]|
はぁぁぁっ!▼~
:[マリータ(闇)]|
くっ! バカな!?~
剣の鋭さが…~
サッキまでトハ…▼~
…ナゼだ…!?~
ドウシテ…!▼~
:[マリータ]|
理由は…簡単よ。~
奪う剣よりも守る剣のほうが強いから。▼~
私はお母様やリーフ様と戦い~
そのことを学んだ!~
はぁぁぁっ!▼~
:[マリータ(闇)]|
ク…ククク…守る剣、ダト?~
なんとも耳触りのイイ言葉ダ。▼~
ダガ、チカラの根源は、相手を憎むコト。~
殺意、恨ミ、怒リ…ソレガ剣を強くスル。▼~
:[マリータ]|
私は…そんなもののために~
剣を振るいはしない!▼~
:[マリータ(闇)]|
口ではなんとデモ言える。~
クク…ククク…オマエがその信念ヲ~
どこまで貫けるカ…▼~
あがく様を見せてもらオウ。▼~
:[マリータ]|
……! 待ちなさい…っ!▼~
消えた…さっきのはいったい…▼~
:[フィヨルム]|
マリータさん、大丈夫ですか!?▼~
……!? 身体中に傷が!~
いったい、ここでなにが?▼~
もしかして、もう一人の自分と~
戦っていたのですか?▼~
:[マリータ]|
大丈夫です。かすっただけで~
どれも深い傷ではありません…~
心配をおかけしました…▼~
私はこの世界で、アスク王国を守り~
大切な仲間を守るほかにも…~
自分が成すべきことを知りました。▼~
:[フィヨルム]|
成すべきこと…?~
それは…▼~
:[マリータ]|
魔剣に支配されたもう一人の自分を~
解放することです。▼~
私と魔剣に支配された私が出会ったのは~
きっと偶然ではありません。▼~
ここで、この世界で、私たちは~
出会う運命だったのです。▼~
:[フィヨルム]|
エクラ様から~
伺ったことがあります。▼~
この世界に呼ばれた英雄は~
それぞれがここで成すべき~
使命を持っていると…▼~
その使命がきっとお二人を~
引き合わせたのでしょうか?▼~
:[マリータ]|
魔剣に支配された私が召喚されたのも~
なにか意味があるのだと思います。▼~
もしかすると…彼女は~
同じ魂を持つ私の手による解放を~
望んでいるのかもしれません。▼~
:[フィヨルム]|
マリータさん、一人で全部~
背負い込まないでくださいね。▼~
私たちの力も~
頼りにしてください。▼~
:[マリータ]|
はい…ありがとうございます。▼~
彼女は必ず、私が救ってみせます。~
そのために私はここにいる。~
そのために…私は強くなる。▼~
過去を乗り越え、本当の意味で~
前に進むためにも…▼~
この剣で大切なものすべてを~
守り抜いてみせます…!▼~
**フィアナの女神 エーヴェル [#t414988c]
***C [#w03f27a6]
:[アルフォンス]|
エーヴェル殿…~
先ほどの指揮、見事でした。▼~
的確で無駄がなく~
味方にもいっさい被害を出さず~
戦いを終えることができた。▼~
:[エーヴェル]|
いえ、私の力ではありません。~
英雄のみなさんの力が~
正しく発揮されただけのことです。▼~
:[アルフォンス]|
あなたの名は、この世界にも~
異界の伝承として伝わっています。▼~
フィアナ村で義勇軍を興し~
圧政に立ち向かった中心的人物。~
解放戦争の象徴の一人であったと…▼~
:[エーヴェル]|
私はそんな大層な人間ではありませんよ。~
運命の巡り合わせが偶然…~
私を導いただけです。▼~
:[アルフォンス]|
ですが、鍛えられた兵士ではなく~
義勇兵を率いて戦うのは~
相当の苦労があったのでは…?▼~
:[エーヴェル]|
たしかに…義勇兵のほとんどは~
山賊あがりの荒くれ者ばかりでした。▼~
しかし彼らには、なによりも強い…~
現状を変えたいという~
意志の力があったのです。▼~
:[アルフォンス]|
意志の力…?▼~
:[エーヴェル]|
圧政に虐げられた皆は腹を空かし、~
跋扈する暗黒教団に~
怯える日々を送っていました。▼~
義勇軍に参加した人々は~
そんな現状を変えたい…▼~
家族や恋人、兄弟の未来を守りたい。~
そう考えて、行動を起こした人々でした。▼~
守るべきものがある人間は~
自ずと強くなります。▼~
義勇軍は自分の力で…~
意志の力で運命を切り開こうとする~
人々の集まりだったのです。▼~
:[アルフォンス]|
なるほど…義勇軍は~
武力や兵力で計る強さとは違う~
軍隊とは別の強さを持っていたと。▼~
:[エーヴェル]|
私は…みなの背中を~
ほんの少し押しただけに過ぎません。▼~
リーフ様が寡兵ながらも勝利を~
重ねられたのも、その意志の力が~
あったからだと思います。▼~
***B [#g01d14ad]
:[フィン]|
まさか…~
この異界の地で再会できるとは。~
運命とは不思議なものだ。▼~
:[エーヴェル]|
ええ、本当に。できるなら…~
戦いのない平和な世界で~
再会したかったですね。▼~
:[フィン]|
あなたは私の命の恩人…いや~
リーフ様にとっても大恩ある身。▼~
このアスク王国においても~
必要ならばあなたのために槍を振るおう。▼~
:[エーヴェル]|
フィン…ありがとう。~
あなたの騎士としての輝き~
いささかも陰ってはいませんね。▼~
:[フィン]|
ときにエーヴェル…~
あなたの若い頃の記憶は~
まだ戻ってはいないのか…▼~
:[エーヴェル]|
ええ。残念ながら…▼~
:[フィン]|
以前にも話したと思うが~
あなたは私がよく見知った人物に~
実によく似ているのだ。▼~
:[エーヴェル]|
……▼~
:[フィン]|
あなたの記憶が戻れば~
その真偽も判明すると思うのだが。▼~
いや、この話はまたにしよう。~
私はこれより軍議があるので失礼する。▼~
:[アルフォンス]|
……▼~
:[エーヴェル]|
あら、アルフォンス王子…~
いつからそこに?▼~
:[アルフォンス]|
先ほどからそこに…~
つい耳に入ってしまって。▼~
:[エーヴェル]|
まだお話ししていませんでしたね。~
私はフィアナ村に来る以前の~
記憶がまったくないのです。▼~
フィアナ村にほど近い~
海岸で記憶を失い、~
倒れていたところを助けられたのです。▼~
:[アルフォンス]|
そんなことが…▼~
:[エーヴェル]|
私がフィアナ村に来る以前に~
なにをしていたのか、家族はいたのか~
なにも…わかりません。▼~
ただ、私の身体は~
戦う術だけは覚えていました。~
それで私は傭兵になったのです。▼~
きっと違う場所でも~
私は戦いの中に~
身を置いていたのでしょう。▼~
それだけが…~
私に残された過去だったのです。▼~
***A [#l281ab53]
:[エーヴェル]|
あら、アルフォンス王子。~
今日は修練の塔で~
訓練されていたのですか?▼~
:[アルフォンス]|
ええ。~
新しく召喚に応じてくれた~
英雄たちと一緒に。▼~
……。~
そういえばエーヴェル殿、~
あなたに聞きたいことが…▼~
:[エーヴェル]|
私に答えられることならなんでも。▼~
:[アルフォンス]|
過去の記憶がないまま…~
義勇軍を率いて戦うのは~
不安もあったのでは…?▼~
自分が何者かわからないまま~
剣を振るい続けるというのは…▼~
:[エーヴェル]|
……▼~
たしかに胸の中に~
大きな空白を感じる瞬間もありました。▼~
その頃の私は依るものもなく…~
自分がなにを積み上げてきたのかも~
わからない存在でしたから。▼~
:[アルフォンス]|
……▼~
:[エーヴェル]|
ですが、だからこそ…~
そのとき自分の目に映っていたもの…~
フィアナ村が私のすべてでした。▼~
そして、村で月日を重ねるうちに~
私の中で大切なものが~
生まれていったのです。▼~
リーフ様、ナンナ様、マリータ…~
みな、私の子どものようなものです。▼~
彼らの未来を守ることが~
私の生き甲斐になるまで~
そう時間がかかりませんでした。▼~
:[アルフォンス]|
文字どおり、第二の人生が~
はじまったと…▼~
:[エーヴェル]|
今もその想いは変わりません。▼~
そして…アスク王国で暮らす~
大勢の子どもたちの未来を拓くことも~
今の私にとって大切な役目なのです。▼~
私一人が立ち止まって~
過去に目を向けている暇はありません。▼~
:[アルフォンス]|
そうか…あなたの目は~
いつも未来を見ている…▼~
だから、過去にとらわれず~
前に進むことができる…▼~
あなたを支えている強さが…~
よくわかった気がします。▼~
***S [#x38df26b]
:[エーヴェル]|
何度も言いますが…~
すべては運命の巡り合わせ。▼~
私はよい仲間と、子どもたちに~
恵まれただけに過ぎません。▼~
:[アルフォンス]|
でも、過去を失っても~
未来に向けて歩き続けるあなたを見て~
みんなは成長していった…▼~
あなたの生き様そのものが~
未来へと導いていった…▼~
:[エーヴェル]|
もったいないお言葉です。~
ありがとうございます、アルフォンス王子。▼~
:[アルフォンス]|
過去は大切で、想い出はときに~
今の自分を支えてくれる。▼~
だけど…過去はもう変わることはない。~
見据えるべきは、未来…▼~
:[エーヴェル]|
はい。それもまた~
考え方のひとつだと思います。▼~
:[アルフォンス]|
王族として…未来になにを残せるのか~
この国の未来に、どう寄与できるのか。▼~
僕もより深く~
考えていきたいと思います。▼~
:[エーヴェル]|
……▼~
もしかすると…いつの日か~
私の記憶が戻るかもしれません。▼~
でもそれはきっと、すべてが終わってから。~
平和な世界を取り戻してから…~
私はそう思うのです。▼~
だから私は前を向いて歩き続けます。~
大切な子どもたちと…~
ここにいるみなさんと一緒に。▼~
**怒れる斧戦士 オーシン [#u128070c]
***C [#f8346d0f]
:[オーシン]|
……▼~
気のせいじゃ…ないよな。~
ここんとこ、おかしな視線を~
ずっと感じてるんだけどよ…▼~
おい、誰だ!?~
俺をコソコソつけてやがるのはよ!~
姿を見せやがれ!▼~
:[???]|
ハハハッ…!~
さすが私たちが目を付けた~
期待の新人だな!▼~
:[???]|
なかなかの勘の良さ。~
見どころがあるようだな!▼~
:[オーシン]|
だ、誰だ、お前たちは!?▼~
:[バアトル]|
ワーッハッハッ!~
わしの名前はバアトル!▼~
わしらは斧を使う英雄の~
地位向上を目指して結成された~
斧の会のメンバーだ!▼~
:[オーシン]|
は、はぁっ!?~
斧の会? なんだよそりゃ!?▼~
:[ハロルド]|
斧こそヒーローにふさわしい武器!~
もっと斧の素晴らしさを広め~
みなが憧れる武器にしようではないか!▼~
オーシンくん、君も斧使いなら~
斧の会に入会したまえ!~
素晴らしき斧でともに正義を語ろう!▼~
:[オーシン]|
ちょっと言ってる意味が~
わかんねぇんだけど…▼~
:[ドルカス]|
いきなりですまんな。~
一応…おれも会の一人らしい…▼~
要は斧使い同士で切磋琢磨して~
強くなろうという集まりだ…そうだ。▼~
:[オーシン]|
な、なんだ、そういうことかよ。~
俺ぁてっきり、暗黒教団みたいな~
怪しげな集団かと思っちまったよ…▼~
:[ハロルド]|
ハハッ、ナイスジョークだ。~
もっとも、私たちには怪しさなど~
微塵も漂ってはいないがね!▼~
:[バアトル]|
斧の会はお前を歓迎するぞ!~
ともに腕を磨き、上を目指そうではないか!~
ワーッハッハッ!▼~
:[オーシン]|
なーんかこいつら見てると~
くそ親父を思い出しちまうな…▼~
ま、まあ…悪い連中じゃなさそうだし~
とりあえず世話になってみるか…▼~
***B [#w2624e8f]
:[ハロルド]|
突然だが、ヒーローにとって…~
いや…斧使いに一番必要なものは~
なにかわかるかね!?▼~
:[オーシン]|
そりゃあ重たい斧を~
ブン回せる筋力かな…▼~
俺が愛用しているプージも~
結構な重さがあるし。▼~
:[ハロルド]|
そのとおり! 筋肉こそ正義!~
鍛え抜かれた筋肉さえあれば~
どんな強敵も不運も跳ね返せる!▼~
:[オーシン]|
…強敵はともかく、~
不運ってのは~
筋肉で跳ね返せるのか…?▼~
:[ハロルド]|
そんなわけで、斧使いの中でも~
今日はとびっきりタフネスな英雄に~
練習相手になってもらうとしよう。▼~
彼を相手に戦って~
筋肉をとことんいじめ抜いて欲しい。~
来たまえ、ローローくん!▼~
:[ローロー]|
オレ、ローロー。~
キンニク、キンニク。ウキキ…!▼~
:[オーシン]|
おっ、強そうな奴が出てきたな。~
力比べだったら遠慮はしねえ!~
やってやるぜ!▼~
せやぁぁぁっ!~
どりゃぁぁぁっ!~
うおりゃぁぁぁっ!▼~
~
(暗転)
:[ローロー]|
ウーッ!~
オレ、やられた…▼~
:[オーシン]|
はぁっ、はぁっ、はぁっ…~
なんてタフな奴なんだ。~
とりあえず、一本取ったぜ!▼~
:[ハロルド]|
やるじゃないか!~
しかし、安心するのは早いぞ。▼~
:[オーシン]|
ん? それはどういう意味だ…?~
俺の勝ちじゃないのか?▼~
:[ローロー]|
次の相手はオレ…~
訓練、訓練、ウキキ…!▼~
:[オーシン]|
ど、どういうことだ!?~
もう一人!?▼~
:[ローロー]|
いあいあ。~
オレ、こっちにもいる。▼~
:[オーシン]|
うわ! ローローが増えてる!?~
なんだこりゃ。魔法かなにかか!?▼~
:[ローロー]|
オレもローロー。アレもローロー。~
ウキキ。▼~
:[ハロルド]|
ハハハッ! ここにいるローローを~
全員倒せば、筋力上昇間違いなしだぞ!~
さあ、頑張ってくれたまえ!▼~
:[オーシン]|
ま、待て、待て待て!~
一人でも苦労したのになんだよこの数は!~
限度があるだろ!?▼~
くっそ、こうなったら~
破れかぶれだ、やってやらぁ!▼~
:[ハロルド]|
飛び散る汗、輝く斧…!~
うんうん、正義は~
スクスクと育っているぞ!▼~
***A [#zc3458b1]
:[オーシン]|
…やっぱり、斧使いってのは~
男なら筋肉隆々で~
険しい顔つきの奴が多いよな。▼~
この前、相手してもらった~
ホークアイさんやバーツさんなんかも~
斧使いの見本って感じがするぜ。▼~
:[バアトル]|
なるほどな…~
しかし今日、紹介する斧使いは~
ちいとばかし違うぞ!▼~
こやつこそ揺るがぬ信念で戦う~
男の中の男だ!▼~
:[リベラ]|
こんにちは。僧侶のリベラと申します。~
今日はこちらで訓練すると~
聞いてきたのですが…▼~
:[オーシン]|
こいつはえらくべっぴんさんだな!~
気を悪くしたら謝るけど~
男…なんだよな?▼~
:[リベラ]|
はい。▼~
:[オーシン]|
でもよ。こんな細っちい身体で~
斧をブン回せんのか?▼~
っていうか、なんかキラキラしてるし~
どう見ても斧使いって感じはしねえけど。▼~
:[リベラ]|
それなら試してみますか?~
こう見えても力仕事は得意ですので。▼~
:[バアトル]|
男とは殴り合って友情を深めるもの!~
さあ、訓練開始だ! ガハハ!▼~
~
(暗転)
:[リベラ]|
ふぅ…いい汗を流せました。~
素晴らしい時間を過ごせたことを~
感謝いたします。▼~
:[オーシン]|
いててて、なんつう豪腕だ…~
ここまで圧倒されちまうなんてよ…▼~
:[バアトル]|
斧使いを外見で判断してはいかん。~
またひとつ学んだな! ガハハ!▼~
:[リベラ]|
つい力が入ってしまいました。~
これは傷薬です。お使いください。▼~
:[オーシン]|
お、おう。ありがとうな。▼~
:[リベラ]|
それでは、私はこれで。~
あなたにも神のご加護が~
ありますように。▼~
:[オーシン]|
あんな綺麗な顔してんのに~
デカい斧をあんなに軽々と…驚きだぜ。▼~
世界は広い…いや、異界は広いな。~
俺もまだまだ腕を磨かねぇと…▼~
:[バアトル]|
うむ! その心構えがあれば~
お前がまだまだ強くなる!▼~
だが、斧にばかり頼ってはいかん。~
己の肉体こそが最大の武器!~
それを忘れるな!▼~
:[オーシン]|
そ、それってもう…~
斧の会の趣旨から外れてないか!?▼~
***S [#da2e835c]
:[オーシン]|
斧の会…▼~
最初は胡散臭いと思ったけど~
訓練をつけてもらっているうちに~
実力が増した気がするな。▼~
:[バアトル]|
ガハハ!~
そうだろうそうだろう!▼~
:[ハロルド]|
ふふっ、斧の輝きは未来を照らし~
この地にも正義のなんたるかを~
知らしめてくれるだろう!▼~
:[ドルカス]|
信じがたいが…~
なにか得るものあったなら幸いだ。~
今後の戦いに役立ててくれ。▼~
:[オーシン]|
ああ!~
これまでやってきた訓練は~
しっかり俺の血肉になったはずだぜ!▼~
:[バアトル]|
む、昨日の訓練で熱を入れすぎたか。~
わしの斧の柄がボロボロになっておる。▼~
:[ハロルド]|
私の斧も手入れが必要だな。~
うむ、これを機にアンナ隊長に~
新調してもらうのもいいかもしれない。▼~
:[オーシン]|
……▼~
ところでさ、斧の会って~
いったい誰がはじめたんだ?▼~
:[バアトル]|
わしがアスク王国に来たときは~
すでに存在していたな。▼~
:[オーシン]|
あ、あれ? バアトルさんが~
立ち上げたんじゃないのかよ?▼~
:[ドルカス]|
発起人は誰も知らない。~
気がつくと存在していた、という感じだ。▼~
:[オーシン]|
ふーん…まあ強くなれそうだから~
これからも斧の会には~
世話になるとするよ。▼~
:[ハロルド]|
ハハハッ! 君も立派な会員だ!~
これからもともに切磋琢磨し~
斧の会を盛り上げていこう!▼~
~
(暗転)
:[アンナ]|
斧の会…~
盛り上がっているようね。▼~
斧使い同士、切磋琢磨すれば~
斧の補充や手入れで~
アンナ商会も儲かって一石二鳥!▼~
ふふふっ、これからも斧の会には~
どんどん勢力を拡大してもらうわよ~。▼~
**ダグダの娘 タニア [#p2bd96db]
***C [#tf9065a4]
:[タニア]|
はぁー、すごいねアスク王国は!~
こんなにたくさんの英雄が揃ってるの~
見たことないよ…▼~
:[シャロン]|
あっ、タニアさん!~
お城を見学ですか。▼~
:[タニア]|
こんにちは、シャロン王女。~
さっきまで大広間にいたんだけど~
ここは本当にすごいところだね。▼~
リーフ様をはじめ~
大陸の名だたる英雄が~
一堂に勢揃い…▼~
綺麗な鳥に変身できる~
異界の英雄にもはじめて会ったし~
驚きの連続だよ!▼~
:[シャロン]|
驚きの連続…なるほどですね。▼~
わたしはお城に英雄のみなさんが~
集まっていく過程を見ていましたけど…▼~
これだけの数の英雄さんに~
一度にバーンと対面すると~
驚いちゃうのが普通ですよね!▼~
:[タニア]|
なんだか現実感がないね。~
物語に紛れ込んじゃったみたいだよ。▼~
:[シャロン]|
でも、タニアさんだって~
ここに集ったみなさんと肩を並べる~
立派な英雄さんですよ!▼~
:[タニア]|
そ、そんなに持ち上げなくてもいいよ。▼~
リーフ様たちはともかく…~
英雄なんて呼ばれるとこそばゆいよ。▼~
あたしなんか、王様や貴族でもない~
ちょっと弓がうまいだけの小娘だしね。▼~
:[シャロン]|
そんなことないですって!~
わたしはタニアさんの~
これからの活躍を期待していますよ。▼~
:[タニア]|
そうまで言われると~
頑張らないわけにはいかないかな。▼~
任せといて。あたしなりに~
やれるだけやってみるよ。▼~
……▼~
***B [#b5f1423a]
:[タニア]|
焦る必要はない…~
よーく狙って、いつもどおりに…▼~
もう…! どうして外れるのさ!?▼~
:[シャロン]|
こんにちは、タニアさん。~
今日は弓の練習ですか?▼~
:[タニア]|
シャロン王女…▼~
練習…してたんだけどね…~
ご覧のとおり、なんだか調子が出なくて。▼~
:[シャロン]|
うーん…そうですね、~
こういうときは気分転換です!~
タニアさん、お茶にしましょう!▼~
~
(暗転)
:[タニア]|
おいしいね、このお茶!~
こっちのお茶菓子も…うん~
こんな甘いの、食べたことないよ!▼~
:[シャロン]|
まだまだたくさんありますからね。~
どんどん食べてください!▼~
:[タニア]|
王族や貴族って~
毎日こんなにおいしいものを~
食べてんのかな…▼~
……▼~
ねぇ、シャロン王女。▼~
ここにいる英雄のみんなはさ、~
ほとんどが王族や貴族といった~
高貴な出身なんだろ?▼~
:[シャロン]|
い、いえ、みんながみんな~
そうではありませんよ?▼~
軍人や傭兵の方~
少し前まで村人だった…という~
英雄さんもいらっしゃいます。▼~
:[タニア]|
へぇー、そうなんだ…~
でも、王族や貴族出身の英雄ってのは~
なんていうか、存在感が違うよね。▼~
あたしの家ときたらさ~
足を洗ったとはいえ親父は元山賊だし~
なんだか肩身が狭いよ。▼~
:[シャロン]|
そんなこと気にすることは~
ありませんよ!▼~
家柄や身分は関係ありません。~
平和のために戦う、誰かのために戦う~
自らの信念のもとに戦う…▼~
それが英雄だと思うのです!▼~
:[タニア]|
ふふっ、シャロン王女ならきっと~
そう言うと思った。▼~
:[シャロン]|
えっ、あれれ? バレてました?~
タニアさん、正解ということで~
わたしのお菓子をひとつあげましょう。▼~
:[タニア]|
くれるの? ありがと!~
遠慮なく頂くよ。▼~
でもさ、あたしも親父が元山賊じゃなく~
王族や貴族だったらよかったなー。▼~
***A [#i9ce7775]
:[シャロン]|
タニアさん!~
今日は弓の手入れですか?▼~
:[タニア]|
まー、そんなところ。~
自分で使う武器だから~
自分で手入れしとかないとね…▼~
あっ!? 痛っ…!▼~
:[シャロン]|
タニアさん、大丈夫ですか!?▼~
:[タニア]|
いたた…~
弦の結びが緩かったみたい。~
うっかりしてた…▼~
:[シャロン]|
ちょっと待っててください!~
すぐに杖を使える英雄さんを~
呼んできますね!▼~
:[タニア]|
大丈夫だよ、シャロン王女。~
薬なら持っているから。▼~
それにほら、こんなのかすり傷だし。▼~
:[シャロン]|
ほっ、たいしたことがなくて~
本当によかったです。▼~
ところでタニアさん。その薬瓶は~
いつも持ち歩いているんですか?▼~
:[タニア]|
これかい? これは…~
親父があたしに持たせてくれたんだ。▼~
自分がケガしたときは~
『ツバでも付けときゃ治る!』~
とか言ってたくせにさ…▼~
娘のあたしには~
『少しでもケガしたらそれを塗っとけ!』~
とか言って、妙に心配してさ…▼~
:[シャロン]|
なるほど…その薬瓶は父の愛~
というわけですね!▼~
:[タニア]|
そんないいもんじゃないけどさ…▼~
ガサツですぐに怒鳴り散らす~
親父だったけど、あたしのことは~
いつも気遣ってくれてたんだよね…▼~
:[シャロン]|
とても優しいお父さんなんですね。~
素敵だと思います…!▼~
:[タニア]|
優しい…か。~
見た目は優しさとは無縁の~
おっかない顔してるけどね、ふふっ…▼~
***S [#v0c40904]
:[オーシン]|
なんだよ、様子が変だって聞いて~
心配して来てみりゃ…~
全然元気じゃねえか。損したぜ。▼~
:[タニア]|
別に心配してくれって~
頼んだ覚えないけど!?▼~
オーシンに心配されるほど~
あたしはヤキが回ってないんだから!▼~
:[オーシン]|
ふん、大丈夫みたいだな。んじゃ~
昼の訓練に遅れるんじゃねえぞ!▼~
:[タニア]|
あんたこそ、昼寝して訓練を~
すっぽかさないようにしなさいよ!▼~
ったくもう、なにが心配して損したよ。~
オーシンの馬鹿。アスク王国に来ても~
全然優しくないんだから…▼~
:[シャロン]|
タニアさんとオーシンさんって~
とっても仲がいいんですね!▼~
:[タニア]|
ち、ちちち、違うわよ!~
そんなんじゃないんだから!~
ただの腐れ縁だから!▼~
:[シャロン]|
腐っていようが縁は縁です。▼~
エクラさんが~
英雄はみな、見えない縁で~
繋がっているって言ってましたよ。▼~
:[タニア]|
そうなんだ。見えない縁、ね…▼~
:[シャロン]|
でも、タニアさんが~
元気になってよかったです!▼~
:[タニア]|
シャロン王女にも心配かけちゃったね。~
でも、もう大丈夫!▼~
前にあたし、元山賊の娘で~
肩身が狭いとか言っちゃったけど…▼~
それでもあたしには、たった一人の親父。~
王族だろうが元山賊だろうが~
関係なく…ね。▼~
ダグダの娘と誇りをもって~
あたしはアスク王国で戦おうと思うんだ。▼~
:[シャロン]|
それでいいと思います!~
タニアさんとお父さんの絆は~
かけがえのないものなんですから!▼~
いつかタニアさんのお父さんも~
アスク王国に来てくれるといいですね!▼~
:[タニア]|
いやー、それはどうだろ…~
すぐに怒鳴り散らすから~
城のみんなに迷惑かけるかもよ…?▼~
まあ、賑やかになるとは思うけどね!~
ふふっ…▼~
*コメント [#m70db3f2]
#comment
終了行:
[[章別会話]]
*明日へと続く道 [#o90ba0f7]
#contents
**明日へと続く道 [#m6e790b9]
***オープニング [#q308542a]
:[シャロン]|
みなさん、今日もお疲れさまでした!~
ケガなく任務を終えることができて~
なによりです!▼~
:[オーシン]|
へへっ、盗賊相手に後れをとる~
フィアナ義勇軍じゃないってね!▼~
:[タニア]|
オーシンったら調子に乗って…▼~
さっきもマリータに危ないところを~
助けられてたじゃないの。▼~
:[マリータ]|
いえ、それはエーヴェルお母様の~
支持が的確だったので…▼~
:[エーヴェル]|
今日の勝利はみんなの~
力がうまくかみ合った結果よ。▼~
だけど、城に戻るまで気を抜かないでね。~
このあたりは盗賊が出没するらしいから。▼~
:[タニア]|
……▼~
:[アルフォンス]|
タニア、どうかしたのかい?~
向こうの荒れ地をじっと見つめて。▼~
:[タニア]|
この土地…今は荒れて見えるけど~
どことなく人の手が入った形跡が~
あるような気がして…▼~
:[エーヴェル]|
そうね。あの丘は自然に出来たというより~
造形されたような形をしているわね。▼~
:[アルフォンス]|
たしか…この土地は農地として~
開墾する予定だったと聞いているね。▼~
だけど、戦乱や川の氾濫のおかげで~
その計画は頓挫したみたいなんだ。▼~
:[マリータ]|
だから、少しだけ人の手が入った~
跡が残っているんですね。▼~
:[オーシン]|
日当りもいいし、水はけもよさそうだ。~
せっかくいい土地なのにもったいないな…▼~
:[タニア]|
そうだ、アルフォンス王子!~
この土地をあたしたちに~
開拓させてくれない?▼~
:[アルフォンス]|
えっ? 英雄の君たちが~
この土地を切り拓くというのかい?▼~
:[タニア]|
農地にするだけじゃなく~
ここなら村だって作れそうだよ。~
どうかな?▼~
:[エーヴェル]|
そうね…川の治水をしっかりやって~
丘の下に広がる森を伐採できれば~
村の用地も確保できそうね。▼~
:[オーシン]|
おっ、力仕事が必要なら~
俺に任せといてくれよ!▼~
:[マリータ]|
私もお母様の手伝いができるなら~
喜んで協力します。▼~
:[シャロン]|
でも、いいんでしょうか。~
英雄のみなさんにそんなお仕事まで~
お願いしてしまって…▼~
:[タニア]|
大丈夫! 任せてよ!~
うまくやってみせるからさ。▼~
:[アルフォンス]|
それでは、お願いしてもいいだろうか。~
なにか必要なものがあれば~
遠慮なく言ってほしい。▼~
:[タニア]|
よーし!~
この荒れ地を見違えるような~
立派な村にしてみせるよ…!▼~
***C [#dc1671fc]
:[オーシン]|
力仕事なら俺たちに任せとけ!~
力自慢の英雄たちにも~
加勢に来てもらうことになったしな。▼~
:[マリータ]|
頼まれていた水路の図面を~
お母様から預かってきたわ。▼~
:[タニア]|
どれどれ…いやぁー、さすがだよ!~
こんな見事な図面を引けるなんて。~
うちの親父の落書きとは大違いだね。▼~
:[シャロン]|
タニアさん!~
お手伝いしに来ましたよ~。▼~
:[タニア]|
おっ、シャロン王女!~
助かるよ、今は少しでも~
人手がほしいところだからね。▼~
:[シャロン]|
それにしても…すごいですね。~
あれほどの荒れ地が~
村の形になっちゃうなんて!▼~
もしかしてタニアさん…~
以前にも同じような経験を~
されているんですか?▼~
:[タニア]|
親父がトラキアとマンスターの間にある~
紫竜山を開拓しててさ。~
あたしも一緒に手伝ってたんだ!▼~
:[シャロン]|
なるほど~。~
だからこんなにスムーズに~
村作りを進められたんですね!▼~
:[マリータ]|
私たちは…戦うために~
アスク王国に呼ばれたのだと~
思いますが…▼~
こうしてアスク王国のみなさんを~
別の形で支えられるとうれしいです。▼~
:[シャロン]|
そうですね! 戦うだけじゃなく~
英雄のみなさんの力をお借りできれば~
アスク王国はさらに発展すると思います!▼~
でも、気をつけてくださいね。~
噂を聞きつけて、さっそく賊が~
現れたっていう話も聞きますから。▼~
:[タニア]|
せっかくここまでこぎ着けたんだ。~
賊なんかに荒らさせはしないよ!▼~
:[マリータ]|
村作りの邪魔はさせません。~
私が守ります!▼~
:[シャロン]|
わたしたちも見回りを強化しますね。~
みなさんと力をあわせて~
じゃんじゃん開拓を進めましょう!▼~
***B [#edea4be2]
:[オーシン]|
おらっ! 賊なんかに~
手入れした土地を荒らさせるか。~
おととい来やがれ!▼~
:[マリータ]|
敵の姿は他にはない…~
なんとか追い払えたみたい。▼~
:[タニア]|
……▼~
:[オーシン]|
どうしたタニア、浮かない顔して…~
どこかケガでもしたのか?▼~
:[タニア]|
あ…いや、大丈夫。~
どこもケガはしてないよ。~
ただ…▼~
紫竜山を開拓したときも~
親父の部下に反乱を起こされて~
土地を奪われそうになってさ。▼~
土地だけじゃなく、あいつらは~
あたしと親父の命も奪おうとした。~
一緒に開拓に励んだ仲だったのに…▼~
:[マリータ]|
……▼~
:[タニア]|
辛い開拓の日々に嫌気が差して~
空腹を抱えて生きることに~
我慢ができなかったみたいだけど…▼~
だからといって~
許されることじゃないよ。▼~
:[オーシン]|
そのときのことを~
思い出してたってわけか。▼~
:[タニア]|
人々の平和な暮らしを壊すのは~
嵐や地震、洪水みたいな~
天変地異だけじゃない。▼~
人々から平和な暮らしを奪う~
原因には人間の悪意もあるんだ。▼~
それは…~
トラキアでもアスク王国でも~
変わらないのかもしれないね。▼~
:[オーシン]|
平和な暮らしを奪うのは~
人間の悪意…か。▼~
そうかもしれねぇな、~
認めたくはないけどよ。▼~
:[マリータ]|
……▼~
天変地異にはどう頑張っても~
人の力では抗えないけれど…▼~
私たちと同じ人間が相手なら~
頑張れば立ち向かえる。▼~
:[タニア]|
……!~
そうだね、マリータの言うとおりだ。▼~
人間がやらかすことなら~
あたしたちでもなんとかできる!▼~
自分で言っておいてなんだけど~
肝心なことをすっかり見落としてたよ!▼~
:[オーシン]|
だな…!~
賊なんかに負けずに~
最後までやり遂げようぜ!▼~
:[タニア]|
賊が何回襲ってきても~
全部蹴散らしてやるんだから…~
あたしたちは絶対に諦めないよ!▼~
***A [#a758251f]
:[アルフォンス]|
……▼~
:[シャロン]|
……▼~
:[アルフォンス]|
信じられるかい、シャロン。~
目の前にある立派な村が~
少し前まで荒れ地だったなんて。▼~
:[シャロン]|
わ、わたしも信じられません!▼~
いざこうして形になってみると~
自分の目を疑っちゃいますね…▼~
:[オーシン]|
おいおい、シャロン王女たちも~
開拓を手伝ってくれていたのに~
信じられないって、どういう了見だよ?▼~
:[タニア]|
近くの川には堤防も築いたし~
水路も確保して治水は万全!▼~
見張り台に集会所に食料庫も建てた。~
設備としても十分だよね。▼~
:[エーヴェル]|
ええ。ここを村の中心として~
耕作地を広げていけば~
きっと豊かな土地となるでしょう。▼~
:[シャロン]|
いやー、英雄の力って~
本当にすごいんですねぇ…▼~
:[マリータ]|
私たちが~
アスク王国へ呼ばれて…~
戦い以外でも力になれてよかった。▼~
:[エーヴェル]|
そうね、戦いに勝つことだけが~
役目ではないわ。▼~
異なる世界から来た私たちが~
アスク王国で暮らす人々の生活を~
支えるために力を発揮できた…▼~
それはとても誇らしいこと。▼~
:[オーシン]|
さすがエーヴェル様!~
俺の気持ちを代弁してくれたぜ!▼~
:[アルフォンス]|
今、アンナ隊長に入植者を~
集めてもらっているんだけど…▼~
英雄が作った村と評判が広がって~
希望者が大勢いるらしいね。▼~
:[マリータ]|
本当ですか?~
それはよかったです…▼~
:[タニア]|
でも、この村ってまだ名前がないよね。▼~
:[オーシン]|
『英雄村』でいいんじゃないか?~
強そうでいいだろ!▼~
:[タニア]|
村の名前に強さは求めてないし。▼~
そうだ…! いっそここも~
『フィアナ村』って名前にする?▼~
:[エーヴェル]|
いいえ、それはやめておきましょう。▼~
村の名前は、これからここで生活する~
人々が決めてくれるわ。▼~
彼らこそが、この村の明日を~
作っていく主役なのですから。▼~
:[タニア]|
そっか…うん、そうだね。~
そのほうが愛着も持てるだろうし。▼~
:[エーヴェル]|
いつか私たちが~
アスク王国から去ったとしても…▼~
この村は私たちとアスク王国の~
絆の証として…いつまでも~
残ってくれると信じています。▼~
:[シャロン]|
わたしにはわかります!~
みなさんのおかげでこの村は~
きっと末永く繁栄すると思います!▼~
:[タニア]|
あのさ、それと…▼~
ここを襲ってきた賊の連中もさ。~
なんとか説得して、まっとうな道に~
戻してあげられないかな。▼~
できればあいつらにも…~
この村に住んでもらって~
人生をやり直してほしいんだ。▼~
:[エーヴェル]|
それはいい考えね。~
彼らも守るものができれば~
生き方を改められるかもしれない。▼~
:[アルフォンス]|
僕たちも説得に協力するよ。~
争い傷つけ合うのではなく~
ともに歩める仲間のほうがずっといい。▼~
:[オーシン]|
やいのやいの文句を言うようなら~
俺のプージでガツンと一発~
お見舞いしてやるからよ!▼~
:[タニア]|
まーた、オーシンは余計な火種を~
作るようなことを言って…!▼~
:[マリータ]|
私たちがこの村に込めた想いと~
アスク王国に暮らす人々の未来が~
重なっていけば…▼~
この村はきっと~
希望の象徴になると思います。▼~
:[タニア]|
そうだね…!~
この村で一人でも多くの人たちが~
希望を見つけてくれるとうれしいな!▼~
**月と星の剣士 マリータ [#z5b3c13d]
***C [#p9102ed2]
:[マリータ]|
やっ! はぁぁっ…!▼~
少しでも、シャナン様のような~
立派な剣士に近づけるように…!▼~
そして…エーヴェルお母様の~
力になれるように…!▼~
はあっはぁっ…まだ、まだ足りない。~
こんなことでは、私はまた…▼~
:[フィヨルム]|
マリータさん、すごい集中力ですね。~
訓練とは思えない、気迫を感じます。▼~
:[マリータ]|
フィヨルム王女…!~
いつからそこに?▼~
:[フィヨルム]|
少し前から…です。~
マリータさんが集中されていたので~
つい声をかけそびれてしまいました。▼~
次回の出撃について~
アンナ隊長が打ち合わせをしたいと…▼~
:[マリータ]|
も、申し訳ありません…~
剣を振ることに夢中になってしまい…▼~
:[フィヨルム]|
謝ることはありませんよ。~
それだけ魂を込めて~
訓練されていたということですし。▼~
きっと、その一振り一振りが~
マリータさんの力になるのですね。▼~
:[マリータ]|
だと、いいのですが…▼~
:[フィヨルム]|
マリータさん…~
なにか心配事でも?▼~
:[マリータ]|
いえ、特にそのようなことは…▼~
……!?▼~
この感覚…~
以前にも…~
近くに…!▼~
:[フィヨルム]|
あっ、マリータさん!~
そっちの森の奥は…▼~
:[マリータ]|
いる…! 確かに近くにいる…!~
この胸のざわめき…忘れはしない…!▼~
~
(暗転)
:[マリータ]|
……!~
見つけた!▼~
この邪な空気、間違いない…~
あのとき私を支配した…魔剣!▼~
:[マリータ(闇)]|
……▼~
:[マリータ]|
あなたは…!?~
わ、私…なの……?▼~
***B [#d5add099]
:[フィヨルム]|
マリータさん!~
だ、大丈夫ですか!?▼~
:[マリータ]|
……▼~
フィヨルム王女、先ほど~
ここに…もう一人の私が…▼~
どうして…私は魔剣を握っていたの?~
あの魔剣は力を失ったはずなのに…▼~
:[フィヨルム]|
マリータさんが出会ったのは~
きっと別の世界から召喚された~
マリータさんだと思います。▼~
アスク王国では、違う世界を生き~
違う選択肢を選んだもう一人の自分と~
出会うことも珍しくはないのです。▼~
:[マリータ]|
だとすると…さっき出会った私も~
偽物なんかではなく本物の…私。▼~
もしそうなら、放ってはおけない…▼~
:[フィヨルム]|
あっ、マリータさん!~
一人では危険です…!▼~
~
(暗転)
:[マリータ]|
もし本当に、あれが~
もう一人の私だとしたら…▼~
いつまでも魔剣を…~
握らせておくわけにはいかない!▼~
:[マリータ(闇)]|
それは…~
オマエの勝手な考えダ。~
ハアッ…!▼~
:[マリータ]|
……!▼~
…くっ…!▼~
:[マリータ(闇)]|
フン…避けたカ…▼~
:[マリータ]|
魔剣を捨てて、その子を…~
私を解放しなさい!▼~
:[マリータ(闇)]|
クク…ククク…▼~
そう言われテ、~
オマエは剣を手放したカ?▼~
力に溺レ、殺意に駆らレ…~
エーヴェルに剣を向けた…▼~
:[マリータ]|
くっ…!▼~
:[マリータ(闇)]|
オマエは魔剣に操られたのではナイ…▼~
オマエが、自分から力を求めたのダ…!▼~
***A [#e957cac6]
:[マリータ]|
こうなったら力ずくででも~
魔剣を砕いてみせる…!▼~
はぁぁっ! たぁっ!▼~
:[マリータ(闇)]|
ククク…無駄ダ!▼~
:[マリータ]|
くっ…!▼~
:[マリータ(闇)]|
ククク…~
オマエが剣を振り続けるのハ~
強くナルためではナイ…▼~
オマエは逃げたいノダ。~
我に支配されタ過去カラ…!~
力を求めテしまっタ自分カラ…!▼~
:[マリータ]|
ち、違う…!~
私は逃げてなどいない…▼~
くっ! うううっ!~
お、押されているっ!~
このままでは…!▼~
:[マリータ(闇)]|
そう都合良ク、過去ガ消えるモノか…▼~
オマエがオマエ自身の手で~
大切な者を傷つけた事実ハ~
一生消えぬノダ…▼~
オマエハ殺ス!~
そしてエーヴェルもみな、殺ス!▼~
:[マリータ]|
……!~
そうは…させないっ!▼~
:[マリータ(闇)]|
……!?~
ナニッ!?~
剣の力ガ…!?▼~
:[マリータ]|
お母様には手出しさせない…~
そして、大切な人々も…~
私が必ず守ってみせる!▼~
***S [#c7f55bf1]
:[マリータ]|
はぁぁぁっ!▼~
:[マリータ(闇)]|
くっ! バカな!?~
剣の鋭さが…~
サッキまでトハ…▼~
…ナゼだ…!?~
ドウシテ…!▼~
:[マリータ]|
理由は…簡単よ。~
奪う剣よりも守る剣のほうが強いから。▼~
私はお母様やリーフ様と戦い~
そのことを学んだ!~
はぁぁぁっ!▼~
:[マリータ(闇)]|
ク…ククク…守る剣、ダト?~
なんとも耳触りのイイ言葉ダ。▼~
ダガ、チカラの根源は、相手を憎むコト。~
殺意、恨ミ、怒リ…ソレガ剣を強くスル。▼~
:[マリータ]|
私は…そんなもののために~
剣を振るいはしない!▼~
:[マリータ(闇)]|
口ではなんとデモ言える。~
クク…ククク…オマエがその信念ヲ~
どこまで貫けるカ…▼~
あがく様を見せてもらオウ。▼~
:[マリータ]|
……! 待ちなさい…っ!▼~
消えた…さっきのはいったい…▼~
:[フィヨルム]|
マリータさん、大丈夫ですか!?▼~
……!? 身体中に傷が!~
いったい、ここでなにが?▼~
もしかして、もう一人の自分と~
戦っていたのですか?▼~
:[マリータ]|
大丈夫です。かすっただけで~
どれも深い傷ではありません…~
心配をおかけしました…▼~
私はこの世界で、アスク王国を守り~
大切な仲間を守るほかにも…~
自分が成すべきことを知りました。▼~
:[フィヨルム]|
成すべきこと…?~
それは…▼~
:[マリータ]|
魔剣に支配されたもう一人の自分を~
解放することです。▼~
私と魔剣に支配された私が出会ったのは~
きっと偶然ではありません。▼~
ここで、この世界で、私たちは~
出会う運命だったのです。▼~
:[フィヨルム]|
エクラ様から~
伺ったことがあります。▼~
この世界に呼ばれた英雄は~
それぞれがここで成すべき~
使命を持っていると…▼~
その使命がきっとお二人を~
引き合わせたのでしょうか?▼~
:[マリータ]|
魔剣に支配された私が召喚されたのも~
なにか意味があるのだと思います。▼~
もしかすると…彼女は~
同じ魂を持つ私の手による解放を~
望んでいるのかもしれません。▼~
:[フィヨルム]|
マリータさん、一人で全部~
背負い込まないでくださいね。▼~
私たちの力も~
頼りにしてください。▼~
:[マリータ]|
はい…ありがとうございます。▼~
彼女は必ず、私が救ってみせます。~
そのために私はここにいる。~
そのために…私は強くなる。▼~
過去を乗り越え、本当の意味で~
前に進むためにも…▼~
この剣で大切なものすべてを~
守り抜いてみせます…!▼~
**フィアナの女神 エーヴェル [#t414988c]
***C [#w03f27a6]
:[アルフォンス]|
エーヴェル殿…~
先ほどの指揮、見事でした。▼~
的確で無駄がなく~
味方にもいっさい被害を出さず~
戦いを終えることができた。▼~
:[エーヴェル]|
いえ、私の力ではありません。~
英雄のみなさんの力が~
正しく発揮されただけのことです。▼~
:[アルフォンス]|
あなたの名は、この世界にも~
異界の伝承として伝わっています。▼~
フィアナ村で義勇軍を興し~
圧政に立ち向かった中心的人物。~
解放戦争の象徴の一人であったと…▼~
:[エーヴェル]|
私はそんな大層な人間ではありませんよ。~
運命の巡り合わせが偶然…~
私を導いただけです。▼~
:[アルフォンス]|
ですが、鍛えられた兵士ではなく~
義勇兵を率いて戦うのは~
相当の苦労があったのでは…?▼~
:[エーヴェル]|
たしかに…義勇兵のほとんどは~
山賊あがりの荒くれ者ばかりでした。▼~
しかし彼らには、なによりも強い…~
現状を変えたいという~
意志の力があったのです。▼~
:[アルフォンス]|
意志の力…?▼~
:[エーヴェル]|
圧政に虐げられた皆は腹を空かし、~
跋扈する暗黒教団に~
怯える日々を送っていました。▼~
義勇軍に参加した人々は~
そんな現状を変えたい…▼~
家族や恋人、兄弟の未来を守りたい。~
そう考えて、行動を起こした人々でした。▼~
守るべきものがある人間は~
自ずと強くなります。▼~
義勇軍は自分の力で…~
意志の力で運命を切り開こうとする~
人々の集まりだったのです。▼~
:[アルフォンス]|
なるほど…義勇軍は~
武力や兵力で計る強さとは違う~
軍隊とは別の強さを持っていたと。▼~
:[エーヴェル]|
私は…みなの背中を~
ほんの少し押しただけに過ぎません。▼~
リーフ様が寡兵ながらも勝利を~
重ねられたのも、その意志の力が~
あったからだと思います。▼~
***B [#g01d14ad]
:[フィン]|
まさか…~
この異界の地で再会できるとは。~
運命とは不思議なものだ。▼~
:[エーヴェル]|
ええ、本当に。できるなら…~
戦いのない平和な世界で~
再会したかったですね。▼~
:[フィン]|
あなたは私の命の恩人…いや~
リーフ様にとっても大恩ある身。▼~
このアスク王国においても~
必要ならばあなたのために槍を振るおう。▼~
:[エーヴェル]|
フィン…ありがとう。~
あなたの騎士としての輝き~
いささかも陰ってはいませんね。▼~
:[フィン]|
ときにエーヴェル…~
あなたの若い頃の記憶は~
まだ戻ってはいないのか…▼~
:[エーヴェル]|
ええ。残念ながら…▼~
:[フィン]|
以前にも話したと思うが~
あなたは私がよく見知った人物に~
実によく似ているのだ。▼~
:[エーヴェル]|
……▼~
:[フィン]|
あなたの記憶が戻れば~
その真偽も判明すると思うのだが。▼~
いや、この話はまたにしよう。~
私はこれより軍議があるので失礼する。▼~
:[アルフォンス]|
……▼~
:[エーヴェル]|
あら、アルフォンス王子…~
いつからそこに?▼~
:[アルフォンス]|
先ほどからそこに…~
つい耳に入ってしまって。▼~
:[エーヴェル]|
まだお話ししていませんでしたね。~
私はフィアナ村に来る以前の~
記憶がまったくないのです。▼~
フィアナ村にほど近い~
海岸で記憶を失い、~
倒れていたところを助けられたのです。▼~
:[アルフォンス]|
そんなことが…▼~
:[エーヴェル]|
私がフィアナ村に来る以前に~
なにをしていたのか、家族はいたのか~
なにも…わかりません。▼~
ただ、私の身体は~
戦う術だけは覚えていました。~
それで私は傭兵になったのです。▼~
きっと違う場所でも~
私は戦いの中に~
身を置いていたのでしょう。▼~
それだけが…~
私に残された過去だったのです。▼~
***A [#l281ab53]
:[エーヴェル]|
あら、アルフォンス王子。~
今日は修練の塔で~
訓練されていたのですか?▼~
:[アルフォンス]|
ええ。~
新しく召喚に応じてくれた~
英雄たちと一緒に。▼~
……。~
そういえばエーヴェル殿、~
あなたに聞きたいことが…▼~
:[エーヴェル]|
私に答えられることならなんでも。▼~
:[アルフォンス]|
過去の記憶がないまま…~
義勇軍を率いて戦うのは~
不安もあったのでは…?▼~
自分が何者かわからないまま~
剣を振るい続けるというのは…▼~
:[エーヴェル]|
……▼~
たしかに胸の中に~
大きな空白を感じる瞬間もありました。▼~
その頃の私は依るものもなく…~
自分がなにを積み上げてきたのかも~
わからない存在でしたから。▼~
:[アルフォンス]|
……▼~
:[エーヴェル]|
ですが、だからこそ…~
そのとき自分の目に映っていたもの…~
フィアナ村が私のすべてでした。▼~
そして、村で月日を重ねるうちに~
私の中で大切なものが~
生まれていったのです。▼~
リーフ様、ナンナ様、マリータ…~
みな、私の子どものようなものです。▼~
彼らの未来を守ることが~
私の生き甲斐になるまで~
そう時間がかかりませんでした。▼~
:[アルフォンス]|
文字どおり、第二の人生が~
はじまったと…▼~
:[エーヴェル]|
今もその想いは変わりません。▼~
そして…アスク王国で暮らす~
大勢の子どもたちの未来を拓くことも~
今の私にとって大切な役目なのです。▼~
私一人が立ち止まって~
過去に目を向けている暇はありません。▼~
:[アルフォンス]|
そうか…あなたの目は~
いつも未来を見ている…▼~
だから、過去にとらわれず~
前に進むことができる…▼~
あなたを支えている強さが…~
よくわかった気がします。▼~
***S [#x38df26b]
:[エーヴェル]|
何度も言いますが…~
すべては運命の巡り合わせ。▼~
私はよい仲間と、子どもたちに~
恵まれただけに過ぎません。▼~
:[アルフォンス]|
でも、過去を失っても~
未来に向けて歩き続けるあなたを見て~
みんなは成長していった…▼~
あなたの生き様そのものが~
未来へと導いていった…▼~
:[エーヴェル]|
もったいないお言葉です。~
ありがとうございます、アルフォンス王子。▼~
:[アルフォンス]|
過去は大切で、想い出はときに~
今の自分を支えてくれる。▼~
だけど…過去はもう変わることはない。~
見据えるべきは、未来…▼~
:[エーヴェル]|
はい。それもまた~
考え方のひとつだと思います。▼~
:[アルフォンス]|
王族として…未来になにを残せるのか~
この国の未来に、どう寄与できるのか。▼~
僕もより深く~
考えていきたいと思います。▼~
:[エーヴェル]|
……▼~
もしかすると…いつの日か~
私の記憶が戻るかもしれません。▼~
でもそれはきっと、すべてが終わってから。~
平和な世界を取り戻してから…~
私はそう思うのです。▼~
だから私は前を向いて歩き続けます。~
大切な子どもたちと…~
ここにいるみなさんと一緒に。▼~
**怒れる斧戦士 オーシン [#u128070c]
***C [#f8346d0f]
:[オーシン]|
……▼~
気のせいじゃ…ないよな。~
ここんとこ、おかしな視線を~
ずっと感じてるんだけどよ…▼~
おい、誰だ!?~
俺をコソコソつけてやがるのはよ!~
姿を見せやがれ!▼~
:[???]|
ハハハッ…!~
さすが私たちが目を付けた~
期待の新人だな!▼~
:[???]|
なかなかの勘の良さ。~
見どころがあるようだな!▼~
:[オーシン]|
だ、誰だ、お前たちは!?▼~
:[バアトル]|
ワーッハッハッ!~
わしの名前はバアトル!▼~
わしらは斧を使う英雄の~
地位向上を目指して結成された~
斧の会のメンバーだ!▼~
:[オーシン]|
は、はぁっ!?~
斧の会? なんだよそりゃ!?▼~
:[ハロルド]|
斧こそヒーローにふさわしい武器!~
もっと斧の素晴らしさを広め~
みなが憧れる武器にしようではないか!▼~
オーシンくん、君も斧使いなら~
斧の会に入会したまえ!~
素晴らしき斧でともに正義を語ろう!▼~
:[オーシン]|
ちょっと言ってる意味が~
わかんねぇんだけど…▼~
:[ドルカス]|
いきなりですまんな。~
一応…おれも会の一人らしい…▼~
要は斧使い同士で切磋琢磨して~
強くなろうという集まりだ…そうだ。▼~
:[オーシン]|
な、なんだ、そういうことかよ。~
俺ぁてっきり、暗黒教団みたいな~
怪しげな集団かと思っちまったよ…▼~
:[ハロルド]|
ハハッ、ナイスジョークだ。~
もっとも、私たちには怪しさなど~
微塵も漂ってはいないがね!▼~
:[バアトル]|
斧の会はお前を歓迎するぞ!~
ともに腕を磨き、上を目指そうではないか!~
ワーッハッハッ!▼~
:[オーシン]|
なーんかこいつら見てると~
くそ親父を思い出しちまうな…▼~
ま、まあ…悪い連中じゃなさそうだし~
とりあえず世話になってみるか…▼~
***B [#w2624e8f]
:[ハロルド]|
突然だが、ヒーローにとって…~
いや…斧使いに一番必要なものは~
なにかわかるかね!?▼~
:[オーシン]|
そりゃあ重たい斧を~
ブン回せる筋力かな…▼~
俺が愛用しているプージも~
結構な重さがあるし。▼~
:[ハロルド]|
そのとおり! 筋肉こそ正義!~
鍛え抜かれた筋肉さえあれば~
どんな強敵も不運も跳ね返せる!▼~
:[オーシン]|
…強敵はともかく、~
不運ってのは~
筋肉で跳ね返せるのか…?▼~
:[ハロルド]|
そんなわけで、斧使いの中でも~
今日はとびっきりタフネスな英雄に~
練習相手になってもらうとしよう。▼~
彼を相手に戦って~
筋肉をとことんいじめ抜いて欲しい。~
来たまえ、ローローくん!▼~
:[ローロー]|
オレ、ローロー。~
キンニク、キンニク。ウキキ…!▼~
:[オーシン]|
おっ、強そうな奴が出てきたな。~
力比べだったら遠慮はしねえ!~
やってやるぜ!▼~
せやぁぁぁっ!~
どりゃぁぁぁっ!~
うおりゃぁぁぁっ!▼~
~
(暗転)
:[ローロー]|
ウーッ!~
オレ、やられた…▼~
:[オーシン]|
はぁっ、はぁっ、はぁっ…~
なんてタフな奴なんだ。~
とりあえず、一本取ったぜ!▼~
:[ハロルド]|
やるじゃないか!~
しかし、安心するのは早いぞ。▼~
:[オーシン]|
ん? それはどういう意味だ…?~
俺の勝ちじゃないのか?▼~
:[ローロー]|
次の相手はオレ…~
訓練、訓練、ウキキ…!▼~
:[オーシン]|
ど、どういうことだ!?~
もう一人!?▼~
:[ローロー]|
いあいあ。~
オレ、こっちにもいる。▼~
:[オーシン]|
うわ! ローローが増えてる!?~
なんだこりゃ。魔法かなにかか!?▼~
:[ローロー]|
オレもローロー。アレもローロー。~
ウキキ。▼~
:[ハロルド]|
ハハハッ! ここにいるローローを~
全員倒せば、筋力上昇間違いなしだぞ!~
さあ、頑張ってくれたまえ!▼~
:[オーシン]|
ま、待て、待て待て!~
一人でも苦労したのになんだよこの数は!~
限度があるだろ!?▼~
くっそ、こうなったら~
破れかぶれだ、やってやらぁ!▼~
:[ハロルド]|
飛び散る汗、輝く斧…!~
うんうん、正義は~
スクスクと育っているぞ!▼~
***A [#zc3458b1]
:[オーシン]|
…やっぱり、斧使いってのは~
男なら筋肉隆々で~
険しい顔つきの奴が多いよな。▼~
この前、相手してもらった~
ホークアイさんやバーツさんなんかも~
斧使いの見本って感じがするぜ。▼~
:[バアトル]|
なるほどな…~
しかし今日、紹介する斧使いは~
ちいとばかし違うぞ!▼~
こやつこそ揺るがぬ信念で戦う~
男の中の男だ!▼~
:[リベラ]|
こんにちは。僧侶のリベラと申します。~
今日はこちらで訓練すると~
聞いてきたのですが…▼~
:[オーシン]|
こいつはえらくべっぴんさんだな!~
気を悪くしたら謝るけど~
男…なんだよな?▼~
:[リベラ]|
はい。▼~
:[オーシン]|
でもよ。こんな細っちい身体で~
斧をブン回せんのか?▼~
っていうか、なんかキラキラしてるし~
どう見ても斧使いって感じはしねえけど。▼~
:[リベラ]|
それなら試してみますか?~
こう見えても力仕事は得意ですので。▼~
:[バアトル]|
男とは殴り合って友情を深めるもの!~
さあ、訓練開始だ! ガハハ!▼~
~
(暗転)
:[リベラ]|
ふぅ…いい汗を流せました。~
素晴らしい時間を過ごせたことを~
感謝いたします。▼~
:[オーシン]|
いててて、なんつう豪腕だ…~
ここまで圧倒されちまうなんてよ…▼~
:[バアトル]|
斧使いを外見で判断してはいかん。~
またひとつ学んだな! ガハハ!▼~
:[リベラ]|
つい力が入ってしまいました。~
これは傷薬です。お使いください。▼~
:[オーシン]|
お、おう。ありがとうな。▼~
:[リベラ]|
それでは、私はこれで。~
あなたにも神のご加護が~
ありますように。▼~
:[オーシン]|
あんな綺麗な顔してんのに~
デカい斧をあんなに軽々と…驚きだぜ。▼~
世界は広い…いや、異界は広いな。~
俺もまだまだ腕を磨かねぇと…▼~
:[バアトル]|
うむ! その心構えがあれば~
お前がまだまだ強くなる!▼~
だが、斧にばかり頼ってはいかん。~
己の肉体こそが最大の武器!~
それを忘れるな!▼~
:[オーシン]|
そ、それってもう…~
斧の会の趣旨から外れてないか!?▼~
***S [#da2e835c]
:[オーシン]|
斧の会…▼~
最初は胡散臭いと思ったけど~
訓練をつけてもらっているうちに~
実力が増した気がするな。▼~
:[バアトル]|
ガハハ!~
そうだろうそうだろう!▼~
:[ハロルド]|
ふふっ、斧の輝きは未来を照らし~
この地にも正義のなんたるかを~
知らしめてくれるだろう!▼~
:[ドルカス]|
信じがたいが…~
なにか得るものあったなら幸いだ。~
今後の戦いに役立ててくれ。▼~
:[オーシン]|
ああ!~
これまでやってきた訓練は~
しっかり俺の血肉になったはずだぜ!▼~
:[バアトル]|
む、昨日の訓練で熱を入れすぎたか。~
わしの斧の柄がボロボロになっておる。▼~
:[ハロルド]|
私の斧も手入れが必要だな。~
うむ、これを機にアンナ隊長に~
新調してもらうのもいいかもしれない。▼~
:[オーシン]|
……▼~
ところでさ、斧の会って~
いったい誰がはじめたんだ?▼~
:[バアトル]|
わしがアスク王国に来たときは~
すでに存在していたな。▼~
:[オーシン]|
あ、あれ? バアトルさんが~
立ち上げたんじゃないのかよ?▼~
:[ドルカス]|
発起人は誰も知らない。~
気がつくと存在していた、という感じだ。▼~
:[オーシン]|
ふーん…まあ強くなれそうだから~
これからも斧の会には~
世話になるとするよ。▼~
:[ハロルド]|
ハハハッ! 君も立派な会員だ!~
これからもともに切磋琢磨し~
斧の会を盛り上げていこう!▼~
~
(暗転)
:[アンナ]|
斧の会…~
盛り上がっているようね。▼~
斧使い同士、切磋琢磨すれば~
斧の補充や手入れで~
アンナ商会も儲かって一石二鳥!▼~
ふふふっ、これからも斧の会には~
どんどん勢力を拡大してもらうわよ~。▼~
**ダグダの娘 タニア [#p2bd96db]
***C [#tf9065a4]
:[タニア]|
はぁー、すごいねアスク王国は!~
こんなにたくさんの英雄が揃ってるの~
見たことないよ…▼~
:[シャロン]|
あっ、タニアさん!~
お城を見学ですか。▼~
:[タニア]|
こんにちは、シャロン王女。~
さっきまで大広間にいたんだけど~
ここは本当にすごいところだね。▼~
リーフ様をはじめ~
大陸の名だたる英雄が~
一堂に勢揃い…▼~
綺麗な鳥に変身できる~
異界の英雄にもはじめて会ったし~
驚きの連続だよ!▼~
:[シャロン]|
驚きの連続…なるほどですね。▼~
わたしはお城に英雄のみなさんが~
集まっていく過程を見ていましたけど…▼~
これだけの数の英雄さんに~
一度にバーンと対面すると~
驚いちゃうのが普通ですよね!▼~
:[タニア]|
なんだか現実感がないね。~
物語に紛れ込んじゃったみたいだよ。▼~
:[シャロン]|
でも、タニアさんだって~
ここに集ったみなさんと肩を並べる~
立派な英雄さんですよ!▼~
:[タニア]|
そ、そんなに持ち上げなくてもいいよ。▼~
リーフ様たちはともかく…~
英雄なんて呼ばれるとこそばゆいよ。▼~
あたしなんか、王様や貴族でもない~
ちょっと弓がうまいだけの小娘だしね。▼~
:[シャロン]|
そんなことないですって!~
わたしはタニアさんの~
これからの活躍を期待していますよ。▼~
:[タニア]|
そうまで言われると~
頑張らないわけにはいかないかな。▼~
任せといて。あたしなりに~
やれるだけやってみるよ。▼~
……▼~
***B [#b5f1423a]
:[タニア]|
焦る必要はない…~
よーく狙って、いつもどおりに…▼~
もう…! どうして外れるのさ!?▼~
:[シャロン]|
こんにちは、タニアさん。~
今日は弓の練習ですか?▼~
:[タニア]|
シャロン王女…▼~
練習…してたんだけどね…~
ご覧のとおり、なんだか調子が出なくて。▼~
:[シャロン]|
うーん…そうですね、~
こういうときは気分転換です!~
タニアさん、お茶にしましょう!▼~
~
(暗転)
:[タニア]|
おいしいね、このお茶!~
こっちのお茶菓子も…うん~
こんな甘いの、食べたことないよ!▼~
:[シャロン]|
まだまだたくさんありますからね。~
どんどん食べてください!▼~
:[タニア]|
王族や貴族って~
毎日こんなにおいしいものを~
食べてんのかな…▼~
……▼~
ねぇ、シャロン王女。▼~
ここにいる英雄のみんなはさ、~
ほとんどが王族や貴族といった~
高貴な出身なんだろ?▼~
:[シャロン]|
い、いえ、みんながみんな~
そうではありませんよ?▼~
軍人や傭兵の方~
少し前まで村人だった…という~
英雄さんもいらっしゃいます。▼~
:[タニア]|
へぇー、そうなんだ…~
でも、王族や貴族出身の英雄ってのは~
なんていうか、存在感が違うよね。▼~
あたしの家ときたらさ~
足を洗ったとはいえ親父は元山賊だし~
なんだか肩身が狭いよ。▼~
:[シャロン]|
そんなこと気にすることは~
ありませんよ!▼~
家柄や身分は関係ありません。~
平和のために戦う、誰かのために戦う~
自らの信念のもとに戦う…▼~
それが英雄だと思うのです!▼~
:[タニア]|
ふふっ、シャロン王女ならきっと~
そう言うと思った。▼~
:[シャロン]|
えっ、あれれ? バレてました?~
タニアさん、正解ということで~
わたしのお菓子をひとつあげましょう。▼~
:[タニア]|
くれるの? ありがと!~
遠慮なく頂くよ。▼~
でもさ、あたしも親父が元山賊じゃなく~
王族や貴族だったらよかったなー。▼~
***A [#i9ce7775]
:[シャロン]|
タニアさん!~
今日は弓の手入れですか?▼~
:[タニア]|
まー、そんなところ。~
自分で使う武器だから~
自分で手入れしとかないとね…▼~
あっ!? 痛っ…!▼~
:[シャロン]|
タニアさん、大丈夫ですか!?▼~
:[タニア]|
いたた…~
弦の結びが緩かったみたい。~
うっかりしてた…▼~
:[シャロン]|
ちょっと待っててください!~
すぐに杖を使える英雄さんを~
呼んできますね!▼~
:[タニア]|
大丈夫だよ、シャロン王女。~
薬なら持っているから。▼~
それにほら、こんなのかすり傷だし。▼~
:[シャロン]|
ほっ、たいしたことがなくて~
本当によかったです。▼~
ところでタニアさん。その薬瓶は~
いつも持ち歩いているんですか?▼~
:[タニア]|
これかい? これは…~
親父があたしに持たせてくれたんだ。▼~
自分がケガしたときは~
『ツバでも付けときゃ治る!』~
とか言ってたくせにさ…▼~
娘のあたしには~
『少しでもケガしたらそれを塗っとけ!』~
とか言って、妙に心配してさ…▼~
:[シャロン]|
なるほど…その薬瓶は父の愛~
というわけですね!▼~
:[タニア]|
そんないいもんじゃないけどさ…▼~
ガサツですぐに怒鳴り散らす~
親父だったけど、あたしのことは~
いつも気遣ってくれてたんだよね…▼~
:[シャロン]|
とても優しいお父さんなんですね。~
素敵だと思います…!▼~
:[タニア]|
優しい…か。~
見た目は優しさとは無縁の~
おっかない顔してるけどね、ふふっ…▼~
***S [#v0c40904]
:[オーシン]|
なんだよ、様子が変だって聞いて~
心配して来てみりゃ…~
全然元気じゃねえか。損したぜ。▼~
:[タニア]|
別に心配してくれって~
頼んだ覚えないけど!?▼~
オーシンに心配されるほど~
あたしはヤキが回ってないんだから!▼~
:[オーシン]|
ふん、大丈夫みたいだな。んじゃ~
昼の訓練に遅れるんじゃねえぞ!▼~
:[タニア]|
あんたこそ、昼寝して訓練を~
すっぽかさないようにしなさいよ!▼~
ったくもう、なにが心配して損したよ。~
オーシンの馬鹿。アスク王国に来ても~
全然優しくないんだから…▼~
:[シャロン]|
タニアさんとオーシンさんって~
とっても仲がいいんですね!▼~
:[タニア]|
ち、ちちち、違うわよ!~
そんなんじゃないんだから!~
ただの腐れ縁だから!▼~
:[シャロン]|
腐っていようが縁は縁です。▼~
エクラさんが~
英雄はみな、見えない縁で~
繋がっているって言ってましたよ。▼~
:[タニア]|
そうなんだ。見えない縁、ね…▼~
:[シャロン]|
でも、タニアさんが~
元気になってよかったです!▼~
:[タニア]|
シャロン王女にも心配かけちゃったね。~
でも、もう大丈夫!▼~
前にあたし、元山賊の娘で~
肩身が狭いとか言っちゃったけど…▼~
それでもあたしには、たった一人の親父。~
王族だろうが元山賊だろうが~
関係なく…ね。▼~
ダグダの娘と誇りをもって~
あたしはアスク王国で戦おうと思うんだ。▼~
:[シャロン]|
それでいいと思います!~
タニアさんとお父さんの絆は~
かけがえのないものなんですから!▼~
いつかタニアさんのお父さんも~
アスク王国に来てくれるといいですね!▼~
:[タニア]|
いやー、それはどうだろ…~
すぐに怒鳴り散らすから~
城のみんなに迷惑かけるかもよ…?▼~
まあ、賑やかになるとは思うけどね!~
ふふっ…▼~
*コメント [#m70db3f2]
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