[広告]
章別会話/想いよ強くあれ
をテンプレートにして作成
[
トップ
] [
新規
|
一覧
|
検索
|
最終更新
|
ヘルプ
]
開始行:
[[章別会話]]
*想いよ強くあれ [#wrte6ynj]
#contents
**想いよ強くあれ [#mrnekd4h]
***オープニング [#m5m55rno]
:[エイリーク]|
アスク王国…~
ここが異界だなんて~
今でも信じられませんね。▼~
私たちマギ・ヴァル大陸と~
違いはないように見えます。▼~
:[カイル]|
ですが、油断されぬよう~
お気をつけください、エイリーク様。▼~
我々はまだ~
この世界のことをよく知りません。~
どこに危険が潜んでいるか…。▼~
:[フォルデ]|
おいおい、カイル。~
お前は真面目過ぎるというか~
さすがに考えすぎだろ。▼~
アルフォンス王子やアンナ隊長たちは~
親身に接してくれたし。▼~
俺たちを召喚したっていう~
エクラだって~
よい人そうだったじゃないか。▼~
:[カイル]|
それを踏まえたうえで~
油断は禁物だと言っている。~
なにかあってからでは遅い。▼~
:[フォルデ]|
俺だって当然、エイリーク様の~
身の安全を第一に考えているさ。▼~
でも、気を張りすぎて疲れちまったら~
いざというときに動けないぜ。~
エイリーク様もそう思いませんか?▼~
:[エイリーク]|
ふふっ。そういう考え方も~
あるかもしれませんね。▼~
でも、異界でも心細くならずにいられるのは~
カイルとフォルデがいてくれるおかげと~
思っていますよ。▼~
:[カイル]|
もったいないお言葉です。▼~
:[フォルデ]|
俺とカイルは~
エフラム様に付き従うことが~
多かったですが…。▼~
妹君のエイリーク様への忠誠は~
いささかも変わりはしません。▼~
エイリーク様をお守りしたい心は~
ゼト将軍にも負けてはおりませんので!▼~
:[カイル]|
それは私も同じです。~
アスク王国でも必ずや~
エイリーク様のお力になると誓いましょう。▼~
:[エイリーク]|
二人とも、ありがとう。~
私も兄上に胸を張れるよう~
強くありたいと思っています。▼~
:[アメリア]|
あれっ? カイルさんに~
フランツのお兄さんのフォルデさん。~
それにエイリーク様まで!?▼~
:[カイル]|
む? 君はどこかで…。▼~
:[エイリーク]|
…アメリアではありませんか?▼~
:[フォルデ]|
アメリアって、ええっ!?~
あの、グラド帝国の新兵だった!▼~
:[アメリア]|
はいっ。そうです、アメリアです!▼~
:[エイリーク]|
勇ましい甲冑に立派な槍…。~
新兵のころとは様変わりしましたね。▼~
:[フォルデ]|
そ、そうですね、まるで別人だ。~
驚いたぜ。▼~
:[カイル]|
歴戦の勇士と呼ぶにふさわしい~
風格すら感じるな。▼~
:[アメリア]|
あ、あたしなんてまだまだです!~
この鎧も身分不相応な気がして…~
おかしくはないでしょうか?▼~
:[エイリーク]|
いいえ、そんなことはありませんよ。~
とてもお似合いです。▼~
:[アメリア]|
よかった!~
この再会もなにかの縁ですよね。~
皆さんのお力になれるよう頑張ります!▼~
***C [#md565nww]
:[カイル]|
ふんっ! はあっ!▼~
:[フォルデ]|
おっとと。~
そう力むなよ、それっ!▼~
:[カイル]|
なんの、本気で来い!~
せええいっ!!▼~
:[フォルデ]|
よっと!~
こんなもんでどうだ?▼~
:[カイル]|
…今日の模擬戦は~
これぐらいにしておこう。▼~
お前はあいかわらず~
緊張感というものが足りんな。▼~
訓練であっても~
もうちょっと真剣に打ち込んでこい。▼~
:[フォルデ]|
お前が肩に力を入れすぎてるだけで~
俺だってやるべきことはやっているさ。~
主君を守るには強さが必要だからな。▼~
:[カイル]|
……。~
フォルデ、今日はいつにも増して~
集中できていなかったようだが?▼~
:[フォルデ]|
いつにも増してって。~
それじゃ俺がずっと~
不真面目みたいじゃないか。▼~
でもまあ、当たっているかもな。~
ちょっと考えごとをしていたんだ。▼~
:[カイル]|
考えごとか。~
なんとなく察しが付く。▼~
:[フォルデ]|
なあ、カイル。~
アメリアのこと、どう思った?▼~
:[カイル]|
ああ、我が目を疑ったよ。~
俺たちがグラド帝国と戦っていたとき~
彼女は駆け出しの新兵だったからな。▼~
:[フォルデ]|
だよなあ。~
鎧だって傷ひとつなく~
ピカピカの新品だったしさ。▼~
:[カイル]|
その彼女が~
あれほど立派な鎧を~
軽々と着こなす英雄になるとはな。▼~
:[フォルデ]|
3日前、砦の近くの戦いで~
アメリアと一緒になったんだよ。▼~
彼女の戦いぶりを見たけどさ。~
まるで歴戦の将かって存在感で~
そりゃあ大活躍だったぜ。▼~
:[カイル]|
幾多の激戦と~
血のにじむような努力が~
彼女…アメリアを変えたのだろうか。▼~
:[フォルデ]|
血のにじむような努力…。~
そういえば、~
暇さえあれば訓練に励んでいたな。▼~
フランツと競い合う姿もよく見かけたよ。~
新兵同士、気が合ったんだろうな。▼~
:[カイル]|
フランツはお前の弟とは思えんほど~
真面目で努力家だからな。~
切磋琢磨できる間柄だったのだろう。▼~
:[フォルデ]|
いちいち俺を下げる必要ある?~
まあ、それは置いといて~
アメリアが努力家なのは間違いない。▼~
だけど、それだけが~
成長の理由とは限らないんじゃないか?▼~
:[カイル]|
では、いくつもの死線を乗り越えた経験が~
彼女の成長を促したということか?▼~
:[フォルデ]|
そういうのじゃなくってさ。たとえば…~
アスク王国に召喚されたときに~
特別な力を与えられた、とか?▼~
:[カイル]|
……▼~
:[フォルデ]|
ここは異界だ。~
マギ・ヴァル大陸と同じようでも~
やはり違う。▼~
どんなことが起きたって~
不思議じゃないって話さ。▼~
:[カイル]|
なるほど、お前にしては~
なかなか冴えた分析だな。▼~
:[フォルデ]|
褒めてるようで~
さりげなく下げてないか?▼~
ともかくだ…召喚に応じた英雄が~
特別な力を得られることがあるのか。~
それを確かめないとな。▼~
:[カイル]|
エクラ殿なら~
ご存知かもしれないな。▼~
:[フォルデ]|
善は急げだ!~
エクラに~
話を聞きに行くとしようぜ!▼~
***B [#kro3nnam]
:[フォルデ]|
はは、すっかり予想は外れたな。▼~
アメリアの力は~
エクラから~
与えられたものじゃなかったか。▼~
:[カイル]|
考えてみればわかりそうなものだ。~
アメリアだって簡単に力を与えられて~
それをよしとする人間ではない。▼~
お前の当てずっぽうな話に~
エクラ殿も~
困惑されていたぞ。▼~
:[フォルデ]|
なんだよ、お前だって~
冴えた分析とか言ってただろ?▼~
でもまあ、いいじゃないか。~
これで、アメリアが自分の力で~
成長したとわかったんだしさ。▼~
:[カイル]|
話を聞くべきは~
アメリア相手だったというわけだな。▼~
なにが彼女を成長させたのか。~
そこにどんな秘密があるのか。▼~
:[フォルデ]|
おっ、アメリアだ。~
やっぱり訓練場にいたな!▼~
:[カイル]|
待て、エイリーク様もご一緒のようだ。~
なにか話されているようだが…。▼~
:(暗転)|
:[エイリーク]|
アメリアはデュッセル将軍から~
槍術を学んだのでしたね?▼~
:[アメリア]|
はい。あたしのような~
駆け出しの新兵に目をかけてくれました。▼~
今のあたしがあるのは~
間違いなくデュッセル将軍のおかげです。▼~
:[エイリーク]|
きっとデュッセル将軍は~
あなたの才能を見抜いたのでしょう。▼~
あなたもその期待に応え~
私の想像を超えるような~
努力を重ねたのでしょうね。▼~
:[アメリア]|
あたしのやったことは~
そう難しいことではありません。▼~
槍術の基礎を繰り返してきた…~
それだけなんです。▼~
:[エイリーク]|
右回し、左回し、突き…~
この3つが槍術の基礎でしたね?~
兄上を思い出します。▼~
:[アメリア]|
エフラム様もデュッセル将軍から~
槍術を教わったんですよね!▼~
:[エイリーク]|
ええ。まだ幼いころの話です。▼~
グラド帝国にその人ありと言われた~
デュッセル将軍。▼~
強くなるためとはいえ~
他国の将に師事するのですから~
兄上にも困ったものですよね、ふふっ。▼~
ですが…~
そばで見ていたからこそわかります。▼~
日々、基礎を繰り返し続けること。~
それを成し遂げるためには~
強い意志と覚悟が必要だということが。▼~
:[アメリア]|
エイリーク様…~
昔話をしてもよろしいでしょうか。▼~
あたしが住んでいたのは~
グラド帝国の辺境のシルバ村と言います。▼~
村人たちも優しくて平和な場所でしたが~
ある日、山賊に襲われてしまいました。▼~
:[エイリーク]|
……。▼~
:[アメリア]|
唯一の家族だったお母さんは~
山賊に連れ去られてしまいました。▼~
幼かったあたしはなにもできず~
ただベッドの下で震えていたんです。▼~
戦いたくても、戦えない。~
覚悟もなければ力もない。~
あたしは無力でした。▼~
力があれば~
大切なものを守れたのに。▼~
:[エイリーク]|
……。▼~
:[アメリア]|
あたしが努力を続けられたのは~
あの日のことを忘れないため。▼~
二度と大切なものを失いたくない。~
ただそれだけで頑張ってきたんです。▼~
***A [#em456nk3]
:[フォルデ]|
そうか…。~
アメリアが成長したのは~
そんな理由があったんだな。▼~
:[アメリア]|
えっ? フォルデさん?▼~
:[カイル]|
エイリーク様、アメリア…~
申し訳ありません。▼~
声をお掛けすべきかと~
思ったのですが…。▼~
:[エイリーク]|
二人ともアメリアの話に~
聞き入ってしまったのですね。▼~
:[アメリア]|
え、ええっ?~
そんな、たいした話では!?▼~
:[フォルデ]|
アメリアが成長したのは~
強い意志と覚悟に支えられた~
鍛錬の積み重ねがあったから、か。▼~
:[カイル]|
立派になったアメリアの姿を見て~
なにかのきっかけで特別な力を~
与えられたのではないか…。▼~
我々はそう勘繰ってしまった。~
まったくもって恥ずかしいことだ。▼~
:[フォルデ]|
あっ、今さりげなく~
俺も共犯に巻き込んだな?▼~
:[カイル]|
元はと言えば~
お前が言い出したことだろう。▼~
:[フォルデ]|
そうかもしれないけどさ~
話を聞いた今は、基本や基礎の~
積み重ねの大切さを痛感してるよ。▼~
簡単に強くなる方法なんて~
あるはずないんだよな。▼~
:[カイル]|
我々も後れを取るわけにはいきません。~
基礎をおろそかにせず~
訓練を重ねていく所存です。▼~
:[エイリーク]|
ええ。私たちも~
アメリアに追いつけるように~
いっそう励まねばなりませんね。▼~
:[アメリア]|
追いつくだなんてとんでもありません!~
あたしもまだまだ未熟者です!▼~
:[エイリーク]|
それではこうしましょう。~
手を前に出してください、アメリア。▼~
:[アメリア]|
は、はい。~
これでよろしいでしょうか?▼~
:[エイリーク]|
こうして手を取り合い~
ともに歩みを進めていく…。▼~
支え合い、ときには引っ張り~
苦しいときはその手に頼る。▼~
一緒に強くなっていきましょう。~
大切なものを、守れるように。▼~
:[アメリア]|
はい、エイリーク様!~
皆さんとともに進み~
もっともっと成長してみせますから!▼~
**奔放の騎士 フォルデ [#db7e1203]
***C [#sk4oen5u]
:[フォルデ]|
ふう…。~
今日の戦いも厳しかったが~
なんとか生き残ったな。▼~
……。▼~
それにしてもアスク王国はいい国だな。~
自然がここまで表情豊かだと~
絵描きの血が騒ぐ。▼~
城へ戻る前に~
ちょっと筆を走らせていくか。▼~
:(暗転)|
:[シグレ]|
おや?▼~
:[フォルデ]|
……。▼~
:[シグレ]|
あれはたしか…~
マギ・ヴァル大陸から来た~
フォルデさん、でしたか。▼~
戦いは終わったのに~
こんなところに残って~
なにをなさっているのでしょう?▼~
:[フォルデ]|
あの山の稜線、いい色だな。~
今度は絵の具も持ってきて…。▼~
:[シグレ]|
失礼。~
なにをなさっているのですか?▼~
:[フォルデ]|
おっと、見つかっちまったか。▼~
これは…まぁ、ちょっとな。~
やましいことじゃないぞ。~
戦場の記録を残しておこうと…。▼~
:[シグレ]|
それは…~
絵を描かれていたのですか?▼~
:[フォルデ]|
あの山の形が見事だったんでね。~
城に帰る前にちょっと~
描いていこうかと思って。▼~
:[シグレ]|
……。▼~
:[フォルデ]|
戦いが終わったとは言え~
戦場で絵を描くなんて不謹慎か?▼~
まあ、そんなカイルみたいに~
堅苦しいことは言わずに…。▼~
:[シグレ]|
素敵な絵ですね。~
木炭だけで山肌の迫力が~
見事に表現されています!▼~
:[フォルデ]|
へっ? 咎めないのか?~
絵を描いていること。▼~
:[シグレ]|
俺も絵を描くのが好きで~
空き時間を使って~
描いているんです。▼~
ヴァイス・ブレイヴで~
新しい才能に出会えたこと~
うれしく思います。▼~
:[フォレオ]|
シグレ、そろそろ日が暮れます。~
早く戻りましょう!▼~
:[シグレ]|
おっと、みんなが呼んでいるようです。~
俺たちも城に戻りましょう。▼~
城に戻ったら~
あなたが描いたほかの絵も~
ぜひ見せてください。▼~
:[フォルデ]|
ああ、いいぜ。~
アスク王国に呼ばれてから~
描いたやつが何枚かあるからな。▼~
:[シグレ]|
俺以外にも絵が好きな仲間は~
たくさんいるんです。~
城に戻ったら紹介しますよ。▼~
:[フォルデ]|
へえ! そいつは楽しみだ。▼~
ヴァイス・ブレイヴは~
戦いに命を懸けてますって~
連中ばかりじゃないんだな。▼~
意外に話がわかりそうで~
なんだか安心したぜ。▼~
***B [#cbw04yab]
:[ユルグ]|
見て見て、レギン王女!~
お花がきれいだね!~
わたし、お城のお庭が大好き!▼~
:[レギン]|
私もそう思うの!~
きれいなお花を眺めながら~
食べるサンドイッチは最高なの!▼~
:[フォルデ]|
おー、いい光景だねぇ。~
世界は変われど花と女性は美しい。▼~
いや、デレデレしてたら~
またカイルに叱られそうだな。▼~
それにしてもこの中庭は~
色とりどりの草花がにぎわって~
絵の題材にはもってこいだな。▼~
やる気が出てきたな。~
ひとつ、筆を走らせるか。▼~
:(暗転)|
:[ロサード]|
あっ、フォルデだー!~
また絵を描いてるのー?▼~
:[フォルデ]|
よぉ、ロサード。~
今日も元気そうだな。▼~
:[ロサード]|
オレはいつだって~
元気でかわいいよー!▼~
今日は中庭を描いてるの?~
いいよねココ、華やかでー!▼~
:[フォルデ]|
ああ。絵描きなら~
心が騒いじまうよな。▼~
:[ロサード]|
ところでさ、フォルデ。~
この絵、オレは個人的に好きで~
とっても味があると思うんだけど…。▼~
なんでこの絵には~
向こうでサンドイッチを食べてる~
レギンとユルグが描かれてないの?▼~
この風景の中に~
あの二人が描かれていたら~
最高にかわいいのにー。▼~
:[フォルデ]|
それはまぁ、なんというか…~
俺なりのこだわりだな。▼~
今日は風景だけを~
残しておこうと思ったのさ。▼~
:[ロサード]|
そっかー。オレならついつい~
人物まで描いちゃうけど…~
絵描きの数だけ、こだわりがあるんだね。▼~
:[フォルデ]|
……。▼~
***A [#qw442n5b]
:[フォルデ]|
やっぱり森は落ち着くな。▼~
今日は休暇だからな。~
ゆっくり絵が描けそうだ。▼~
:[ロサード]|
あ、フォルデ!~
いたいた、探したよー。▼~
:[フォルデ]|
…と思ったら、さっそく~
うるさいのに見つかっちまったな。~
ロサード、なにか用かい?▼~
:[ロサード]|
オレの描いた絵を~
フォルデに見てもらおうと思ったんだー。▼~
:[フォルデ]|
おお、いいぜ。~
ん!? こ、これは…。▼~
:[ロサード]|
どう? どう?~
かわいいでしょー?▼~
:[フォルデ]|
中庭で絵を描いている俺じゃないか。~
いつの間にこんなもの描いたんだよ。▼~
:[ロサード]|
いつもヘラヘラしているフォルデが~
色とりどりの花に囲まれて~
真剣な顔してるところがいいよね。▼~
ギャップがかわいいでしょー?~
イイネ!って言っていいんだよー。▼~
:[フォルデ]|
はっはっは!~
いつもヘラヘラしているは余計だが~
男前に描いてもらえてうれしいよ。▼~
:[ロサード]|
ねえ、フォルデ。~
この前、絵を描いてた時…今日は~
風景だけを残したい、って言ってたけどー。▼~
あの日の絵だけじゃなくて、~
フォルデの絵にはどれも~
人物が描かれていないよね…?▼~
:[フォルデ]|
……。▼~
:[ロサード]|
言いたくなければいいんだー。~
でも、人物をわざと描かないのには、~
何か理由があるのかなって。▼~
:[フォルデ]|
俺はその…なんというか~
人物を描くのが苦手なんだよ。▼~
:[ロサード]|
え? ホントに?~
意外だねー。▼~
あれだけ上手に風景を描けるんだし~
うまく描けると思うんだけど…。▼~
***S [#keo5nqns]
:[フォルデ]|
人が描けないわけじゃないんだ。~
昔、母上の絵を描いたこともある。▼~
:[ロサード]|
フォルデのお母さん?~
どんな人なのー?▼~
:[フォルデ]|
武術大会で優勝するよりも~
俺の絵を褒めてくれる人でね。▼~
:[ロサード]|
へえ…!~
優しい人なんだね。▼~
:[フォルデ]|
病気で亡くなる直前に描いた母上…~
それが最後に描いた人物画だ。▼~
なぜだろうな。それ以来~
俺は人物を描く気になれないんだ。▼~
:[ロサード]|
…!~
ごめん!~
オレ、無神経なことを聞いちゃった。▼~
そうだよね。~
こだわりにはきっと理由があるのに…。▼~
:[フォルデ]|
気にすることはないさ。~
ロサードの思ったことを素直に~
口にするところ、嫌いじゃないぜ。▼~
だから俺もつい~
ガラにもない話をしちまった。▼~
:[ロサード]|
……。▼~
:[フォルデ]|
昔話はこのくらいにしておくか。~
俺は最近、絵を描くのが楽しみでな。▼~
今までの絵の話ができる相手が~
まわりにいなかったんだが~
ここにはおまえやシグレがいる。▼~
絵描きの仲間ができたのが~
やる気につながってる。▼~
:[ロサード]|
えへへ。~
そう言ってもらえると~
オレもうれしいなー!▼~
そうだ。あとで~
イグナーツの部屋に行こうよ。~
確かこう言ってたんだー。▼~
「自分が行ったいろんな場所を~
スケッチしている」って。~
きっとフォルデと話が合うと思うよー!▼~
:[フォルデ]|
はっはっは!~
仲間が増えるってのはいいもんだ。▼~
:[ロサード]|
オレ、アスク王国にいるうちに~
ここにいるみんなのこと、~
絵に描きたいって思ってるんだー!▼~
:[フォルデ]|
お、いいねえ。▼~
俺も気が向いたら~
ヴァイス・ブレイヴのみんなを~
描いてみてもいいかな。▼~
:[ロサード]|
ほんと!?~
そのときはオレのこと、~
いっちばんかわいく描いてよねー!▼~
:[フォルデ]|
筆の乗りに左右されるとは思うが~
まあ善処するさ。▼~
:[ロサード]|
やったー! ありがとうフォルデ!~
描いたらちゃんとオレに見せてね。~
約束だよー!▼~
**優しき決意の王女 エイリーク [#z0126a88]
***C [#ytktt6is]
:[エイリーク]|
兄上…よかった。~
アスク王国でもこうして~
出会うことができて。▼~
:[エフラム]|
ああ。異界の地で~
顔を合わせるのも不思議なものだ。▼~
:[エイリーク]|
兄上とは幼い頃から~
どこへ行くにも一緒でしたから。~
きっとお会いできると信じていました。▼~
:[エフラム]|
俺の知るエイリークよりも~
たくましくなっているように見える。▼~
きっと、俺とは違う異界…~
あるいは未来から召喚されてきた~
エイリークなのだろうな。▼~
:[エイリーク]|
どの異界の私であろうとも~
兄上をお支えしたいという~
気持ちは変わりません。▼~
:[エフラム]|
なるほどな。~
頼らせてもらうぞ、エイリーク。▼~
ところで、おまえが手にしている~
その斧は…▼~
:[エイリーク]|
はい。兄上がお気づきの通り、~
私はまだ、剣ほどには~
扱いになれていません…▼~
不慣れな武器で、~
ご心配をおかけしてしまったでしょうか?▼~
:[エフラム]|
いや、そんなことはない。~
ただ、斧を選んだ理由が何かあるのか?▼~
:[エイリーク]|
理由、ですか…?~
そうですね。~
それは…その…▼~
:[エフラム]|
あまり考え込まなくてもいい。~
無理に言葉にする必要はないからな。▼~
:[エイリーク]|
は、はい。その…すみません…▼~
:(暗転)|
:[エイリーク]|
兄上をお支えしたくて~
私はこの武器を手に取りました。▼~
ですが、それが斧である~
必要はあったのでしょうか。▼~
もしかすると私は~
中途半端な気持ちで~
斧を手にしてしまったのでは?▼~
ダメですね…。~
こうして一人で考えても~
答えが見つかりません。▼~
:[???]|
ガハハ!~
斧を手にして悩める者よ。~
わしらがその背を押してやろう!▼~
***B [#d4k3n1wm]
:[エイリーク]|
……!?~
あなた方はいったい?▼~
:[バアトル]|
そう構えずともよい。~
わしらは通りすがりの斧愛好家だ!▼~
:[ハロルド]|
悩みがあるなら~
私たちが力になろうではないか。~
さあ、遠慮せずとも相談してみたまえ!▼~
:[ドルカス]|
…急な流れに戸惑っているとは思うが~
もし悩んでいるのなら…~
話すだけで気が楽になるかもしれん。▼~
:[エイリーク]|
通りすがりの斧愛好家の方々…?~
なぜ私のためそこまで親身になって~
くださるのですか?▼~
:[バアトル]|
他人行儀なことを言うでない。~
理由なら、おぬしの手の中にある!▼~
:[エイリーク]|
この…斧にですか?▼~
:[ハロルド]|
その通りだ! 斧を愛する者同士~
遠慮する必要などないぞ!▼~
:[エイリーク]|
斧を…愛する者…。▼~
もしかすると私には、相談する~
資格がないかもしれません。▼~
:[バアトル]|
なにっ!?~
斧を手にしているにもかかわらず~
斧を愛していないとは信じられぬ話ぞ。▼~
:[ドルカス]|
いや、そういう人もいるだろう…。▼~
:[バアトル]|
斧は魂と引き合う武器。~
斧を手にしたからにはきっと理由がある!~
なぜおぬしはその斧を手にしたのだ?▼~
:[エイリーク]|
兄上と…同じ質問…!~
そ、それがわからず悩んでいたのです。▼~
:[ハロルド]|
ふむ、私が見るに~
まだ斧に心を開いていないように見える。▼~
:[バアトル]|
自らの斧と対話してみるがいい。~
さすれば心と斧は~
正面から向き合えるはずだ!▼~
:[ドルカス]|
…いや、こいつらはもっともらしいことを~
言っているように聞こえるが~
おれにもよくわからんから気にするな…。▼~
:[エイリーク]|
そ、そうなのですか?▼~
:[ドルカス]|
だが、幸いにも…~
ヴァイス・ブレイヴには~
斧の使い手はたくさんいる。▼~
彼らから話を聞いてみれば~
なにかの参考になるかもしれん…。▼~
:[エイリーク]|
ありがとうございます。~
あなた方のおかげで…~
なにかが掴めるような気がしています。▼~
***A [#mr575ojs]
:[エイリーク]|
先ほどの斧愛好家の方々には~
感謝の言葉もありません。▼~
いろんな方に~
斧を手にしたきっかけを尋ねてみましたが~
それぞれ理由があるのですね…。▼~
:(暗転)|
:[ロス]|
俺が斧を選んだ理由?~
それはもちろんカッコいいからさ!▼~
あとはそうだな…~
父ちゃんの影響かな。~
うん。たぶん、それも大きいと思う!▼~
:(暗転)|
:[ゴンザレス]|
おの、かっこいい。~
だから、おのつかう。▼~
おれ、言われた。ヨロイ、いらない。~
からだもきたえて、~
おののいりょく、もっとあげる。▼~
:(暗転)|
:[シルヴァン]|
はは、エイリーク王女は~
面白いことを知りたがるんですね。▼~
そうですね。モテそうだから…かな?~
ほら、斧って勇ましく見えるから。▼~
え? わからない?~
ならばエイリーク王女も~
ご一緒に考えてみるというのは?▼~
:(暗転)|
:[エイリーク]|
皆さんのお話を聞いて~
私も斧との向き合い方に~
想いを巡らせることができました。▼~
なかでも印象に残ったのは…▼~
:(暗転)|
:[アトラス]|
俺は木こりだからな。~
深い理由があるわけじゃない。▼~
だが、斧は人を傷つけるだけじゃなくて~
いろいろなものを生み出すことができる。▼~
森を拓いて村を造り~
切り出した丸太で家を建て、橋をかける。▼~
斧ってのは人の役に立つ。~
しいて言えばそいつが理由だな。▼~
:(暗転)|
:[エイリーク]|
人の役に立つ…私もそうでした。~
そのために斧を手にしたのです。▼~
皆さんとお話しするうちに~
それに気が付くことができました!▼~
***S [#mrn5oqak]
:[エイリーク]|
どうして私は数ある武器から~
斧を手にすることを選んだのか。▼~
それは兄上をお支えするための~
力強さが欲しかったから…。▼~
重い斧を自在に操ることができれば~
きっとお役に立てるはず。▼~
それこそが私が斧を手にした理由。~
この気持ちに間違いはありません!▼~
…はっ!?~
これが斧と対話するということ…?▼~
なるほど。斧愛好家の方々は~
そのきっかけをくれたのですね!▼~
:(暗転)|
:[ハロルド]|
ふはは! 実にいい流れだ!~
私たちの助言のおかげで~
彼女は斧との対話を果たしたようだぞ。▼~
:[バアトル]|
うむッ! 機は熟した!~
さっそく【斧の会】への入会を~
勧めに行こうではないか!▼~
:[ドルカス]|
む…?~
待て、あれは…。▼~
:(暗転)|
:[エイリーク]|
【見えざる斧の会】…ですか?▼~
:[エーデルガルト]|
そう、それが私たちの名前。~
斧を握る貴方の決意と信念…~
その瞳から感じ取れたわ。▼~
:[アクア]|
秘めやかに密やかに。~
私たちは品位を持って斧の価値を~
世の中に浸透させる集いなの。▼~
:[フレデリク]|
斧は理想を形にする崇高な武器です。~
貴方も我々とともに~
斧を振るってはみませんか?▼~
:[エイリーク]|
私は斧を握って日が浅く~
斧使いとしては若輩者です。~
それでも仲間に加えてくださると…?▼~
:[エーデルガルト]|
斧を握った時間は関係ないわ。~
強い覚悟と意志の強さ。~
それこそが斧に力を与えるの。▼~
貴方となら切磋琢磨できると~
確信しているわ。~
さあ、ともに歩みましょう。▼~
:[エイリーク]|
はい! よろしくお願いいたします!▼~
:(暗転)|
:[バアトル]|
……。▼~
:[ハロルド]|
……。▼~
:[ドルカス]|
おれたちが出ていく間もなく~
行ってしまったぞ…。▼~
:[ハロルド]|
これ以上ないほどに意気投合していたな。▼~
:[バアトル]|
…問題はない!~
あの者の悩みは解決したようだしな!▼~
:[ドルカス]|
お前がそれでいいなら~
おれは構わんが…。▼~
:[ハロルド]|
また一人、前途有望な斧使いの~
背中を押せたというわけだな!▼~
:[バアトル]|
うむっ! とにもかくにもヨシ!~
ガーッハッハッハ!!▼~
**花開く才能 アメリア [#r3561e0c]
***C [#ktot05hn]
:[アメリア]|
デュッセル将軍!~
こちらにいらしたんですか。▼~
:[デュッセル]|
アメリアか。久しいな。▼~
:[アメリア]|
あたしもヴァイス・ブレイヴの一員として~
戦うことになりました。▼~
アスク王国でもデュッセル将軍と~
ご一緒できるなんて心強いです!▼~
:[デュッセル]|
その鎧、なかなか似合っているぞ。~
槍も、おおこれは…!~
見事なものを使っているな。▼~
:[アメリア]|
あ、ありがとうございます!▼~
装備だけは一人前になりましたが~
中身はまだまだ半人前です。~
これからも日々、精進しなくては。▼~
:[デュッセル]|
出会ったときから~
お前には期待していた。~
わしの目に狂いはなかったようだな。▼~
:[アメリア]|
すべてデュッセル将軍のおかげです。▼~
「槍は身の丈や間合いの狭さを補い~
剣よりも力強い一撃を可能にする…」▼~
その言葉を信じたからこそ~
あたしはこうして成長できました。▼~
:[デュッセル]|
うむ。武の道は長く険しいが~
努力を続ければ、前に進める。~
おごらずあせらず、一歩一歩進むがいい。▼~
:[アメリア]|
はい! その言葉、胸に刻んでおきます!▼~
:[フィヨルム]|
お話し中に失礼します。デュッセル将軍、~
まもなく槍の教練のお時間です…。▼~
:[デュッセル]|
アメリア、こちらは~
ニフル王国のフィヨルム王女だ。▼~
王女もまた槍の道を極めんと~
日々精進されている。▼~
:[アメリア]|
フィヨルム王女、アメリアと申します!~
田舎者ですが~
皆さまのお力になれれば幸いです!▼~
:[フィヨルム]|
こちらこそよろしくお願いします。~
アメリアさんのことは~
デュッセル将軍からお聞きしました。▼~
ひたむきに槍術の修練を重ね~
成長された努力の英雄だと。▼~
私もそれにあやかりたく~
デュッセル将軍にご教授を~
お願いしたのです。▼~
:[アメリア]|
そ、そんな恐れ多いです…。▼~
:[デュッセル]|
おお、そうだアメリア。~
お前がフィヨルム王女に~
指南してみてはどうだ?▼~
:[アメリア]|
ええっ!? あ、あたしがですか?~
デュッセル将軍の代わりに~
教えるなんて恐れ多いです!▼~
:[デュッセル]|
お前の槍を見ればわかる。~
今のお前がどれほどの熟練の域に~
達しているかをな。▼~
人に槍術を教えるに不足はなかろう。~
それに人に教えを説くことで~
得られるものもある。▼~
:[フィヨルム]|
まあ! アメリアさんから~
直に学べるなら~
それに越したことはありません。▼~
アメリアさんさえよろしければ~
私からもお願いします。▼~
:[アメリア]|
わかりました…。~
デュッセル将軍のお言葉を信じて~
やってみます!▼~
***B [#trwrw55h]
:[フィヨルム]|
アメリアさん…いえ、アメリア先生。~
ご指導よろしくお願いしますね。▼~
:[アメリア]|
せ、先生…!? あたしがですか?~
そ、そんなふうに~
呼ばれたのははじめてで。▼~
王女さまにあたしが~
槍を教えるなんて~
本当にいいのかなぁ…。▼~
でも…デュッセル将軍が仰るなら~
信じるしかないよね。▼~
フィヨルム王女! まずは槍を振る前に~
準備運動からはじめましょう!▼~
:[フィヨルム]|
はい、アメリア先生!▼~
:(暗転)|
:[アメリア]|
フィヨルム王女、~
これからあたしがやる動きを~
しっかり見ていてくださいね!▼~
まずは奥義その一!▼~
:[フィヨルム]|
い、いきなり奥義からですか!?▼~
:[アメリア]|
槍の右回しッ! ていっ!▼~
:[フィヨルム]|
……!?▼~
:[アメリア]|
続いて奥義その二!~
槍の左回しッ! やぁーっ!▼~
そして…奥義その三!~
突きッ! とぉーッ!▼~
:[フィヨルム]|
あの、先生…。~
お伺いしてもいいですか?▼~
:[アメリア]|
どうぞ!▼~
:[フィヨルム]|
さきほど先生は~
奥義とおっしゃいましたが…。▼~
未熟な私の目には~
今の右回し、左回し、突きは~
槍の基本の型にしか見えません。▼~
きっと、その動きを奥義と呼ぶには~
理由があると思うのですが~
解説していただいても?▼~
:[アメリア]|
フィヨルム王女の~
ご理解に間違いはありません。▼~
あたしが見せたのは~
槍の基本中の基本。~
最初に習う動きです。▼~
:[フィヨルム]|
やはり基本の型でしたか…。▼~
:[アメリア]|
あたしはデュッセル将軍に教わりました。~
基本こそが奥義である、と。▼~
槍の力を一番発揮するのは基本の型。~
基本の型に、すべてがある。▼~
あたしも幾千万と槍を振り続けて~
その言葉に嘘はないと実感しました。▼~
:[フィヨルム]|
基本をおろそかにして成長はない…。~
それを磨き続けたアメリア先生の~
言葉には重みがありますね。▼~
:[アメリア]|
そ、そう言われると~
なんだか照れます…。▼~
:[フィヨルム]|
さすがはデュッセル将軍の愛弟子。~
私も基本の大切さを今一度~
身に染みて理解しました。▼~
:[アメリア]|
愛弟子だなんてとんでもないです!~
あたしが頼み込んで~
教えてもらっただけなんで!▼~
***A [#mrrreek3]
:[フィヨルム]|
はっ! せやっ!~
右回し、左回し、突き!~
ていっ!▼~
:[アメリア]|
素晴らしい槍さばき…~
基本を大切にされているのが~
わかります、フィヨルム王女!▼~
:[フィヨルム]|
はぁ、はぁ…~
ありがとうございます。▼~
:[アメリア]|
根を詰めすぎてもよくありませんね。~
少し休憩しましょうか。▼~
:(暗転)|
:[フィヨルム]|
…あの、アメリア先生。▼~
:[アメリア]|
そ、そうだ、フィヨルム王女。~
先生呼びはしなくてもいいですよ。~
アメリアと呼んでください。▼~
:[フィヨルム]|
では、アメリアさん。~
ひとつお聞きしてもいいですか?▼~
:[アメリア]|
あたしが答えられることであれば~
なんなりと!▼~
:[フィヨルム]|
アメリアさんは~
代々将軍を務めているような…そういった~
高名な家柄のご出身でしょうか?▼~
:[アメリア]|
えっ!?~
どうしてそう思うんですか?▼~
:[フィヨルム]|
その槍さばきを間近で見ると~
ひとかたならぬものを感じます。▼~
内から溢れる心の強さ…~
決意のようなものが~
槍に宿っている気がするのです。▼~
もしかすると~
幼少の頃から武芸を学ばれ~
心身ともに鍛錬を重ねられたのかと。▼~
:[アメリア]|
お、お言葉ですが~
ぜんぜん違います!▼~
あたし…元はグラド帝国辺境の~
村娘だったんです。母さんと二人で~
野良仕事をして暮らしていました…。▼~
:[フィヨルム]|
えっ!?~
そ、そうだったのですか?▼~
:[アメリア]|
あたしは…~
大切なものを守れない~
無力な人間でした。▼~
そんな自分を変えたいと思って~
グラド帝国軍に入ったんです。▼~
軍に入るまで~
槍を握ったことすらなかったんですよ。▼~
:[フィヨルム]|
そうだったんですね…。▼~
アメリアさんはなんの後ろ盾もなく~
ご自身の努力だけで~
英雄として成長されたのですね。▼~
私はニフルの王女として生まれ~
王家で育ちました。▼~
今の私があるのは~
恵まれた環境があったことを~
否定できません。▼~
だからこそ~
アメリアさんが積み重ねた~
努力がまぶしく映ります。▼~
:[アメリア]|
あの、フィヨルム王女…~
どうやって力を手に入れたかは~
たいした問題じゃないと思います。▼~
大事なのは…~
手に入れた力をどう使うか。▼~
自分はなにを信じ~
なんのために槍を振るうのか。~
そこに心を砕くべきかと思うのです。▼~
:[フィヨルム]|
そう…ですね。力をどう使うか。~
それが一番大切なことですよね。▼~
:[アメリア]|
あたしは大切な人たちを守るため~
大事なものを守るために~
ここまで歩んできました。▼~
フィヨルム王女の槍にも~
あたしと同じ想いが~
込められていると感じます。▼~
:[フィヨルム]|
はい! 私も大切な人たちを守りたい…~
その想いで槍を握っていきたいです!▼~
:[アメリア]|
そうそう、その意気です!▼~
:[フィヨルム]|
では、休憩が終わったら~
もう一勝負お願いできますか?▼~
:[アメリア]|
もちろん!~
何度でもお付き合いしますよ!▼~
***S [#rk5rm6wj]
:[デュッセル]|
どうだ、アメリア。~
フィヨルム王女との鍛錬は。▼~
先日も訓練場で~
熱の入った指導をしておったようだな。▼~
:[アメリア]|
デュッセル将軍!~
フィヨルム王女との鍛錬、~
気付かされることばかりです。▼~
努力だけのあたしと違い~
フィヨルム王女は~
才気に溢れています。▼~
基本を大切にしながらも~
創意工夫を重ねて~
新しい力に繋げようとする…。▼~
逆にあたしのほうが~
見習うべきところばかりです。▼~
:[デュッセル]|
はっはっは!~
それはよかった。▼~
フィヨルム王女に~
槍の手ほどきをすることで~
お前も得るものがあったようだな。▼~
お前に新しい覇気が~
みなぎっているのがわかるぞ。▼~
:[アメリア]|
デュッセル将軍は人に教えることで~
得られるものもあると~
仰っていましたが…。▼~
こうなることがわかっていて~
あたしにフィヨルム王女の~
訓練を提案したんですね?▼~
:[デュッセル]|
武の道は長く険しい。~
ゆえにともに歩み、互いに高めあう~
仲間や友が必要だ。▼~
王女の真剣な顔を見たとき~
お前とよい関係になるだろう…~
そう思ったのだ。▼~
:[アメリア]|
デュッセル将軍…~
お気遣い、ありがとうございます。~
どんなに感謝しても…しきれません!▼~
:[デュッセル]|
聞け、アメリア。~
わしとて武人として道半ば。~
ひたすらに精進せよ。▼~
良き友と良き仲間と高めあい~
己の武を極めるのだ。▼~
わしへの感謝の言葉はいらぬ。~
このデュッセルを超えることが~
お前に出来る唯一の感謝だと心得よ。▼~
:[アメリア]|
しょ、将軍を超える!?▼~
:[デュッセル]|
できない、とは言わさんぞ。▼~
:[アメリア]|
わかりました!~
その険しい山に挑んでみます!▼~
あたしはこれからも~
デュッセル将軍の教えを守り~
自分の思いを重ね、強くなります!▼~
:[デュッセル]|
はっはっは! よい顔だ。~
楽しみにしているぞ。▼~
:[アメリア]|
はいっ!~
そして今度は必ず~
大切なものを守ってみせます!▼~
**情熱の騎士 カイル [#i38882b0]
***C [#rk5tohn6]
:[カイル]|
はっ! せいっ!▼~
:[フォルデ]|
よっ! こいつでどうだ?▼~
:[カイル]|
甘い! せやっ!!~
もっと本気で来い!▼~
:(暗転)|
:[アルフォンス]|
二人が模擬戦していると聞いて~
見学に来たんだけど、さすがだね。▼~
ルネス王国の騎士の実力~
その一端が窺えたよ。▼~
:[カイル]|
これはアルフォンス王子~
いらしてたのですか。▼~
お褒めに預かり光栄ですが~
我らはまだまだ若輩の身。~
お恥ずかしい限りです。▼~
:[フォルデ]|
ま、模擬戦なんかじゃなく~
絵の腕前なら、もっと~
自信があるんですけどね。▼~
:[アルフォンス]|
そんなことはないよ。~
フォルデの絵も素晴らしいけど~
さっきの模擬戦も見事だった。▼~
二人の気迫のこもった打ち込みと~
柔軟に受け流す身のこなし。~
つい見入ってしまったよ。▼~
それぞれ一朝一夕で~
身に付くものではないと思う。▼~
:[カイル]|
はっ、恐れ入ります。▼~
:[フォルデ]|
こいつとは子どもの頃からの~
付き合いですからね。▼~
手の内がわかってるから~
互いの打ち込みが~
凄そうに見えるだけですよ。▼~
:[カイル]|
お、おいフォルデ!~
少し馴れ馴れしいぞ!▼~
:[アルフォンス]|
ははっ、構わないよ。~
それにしても二人は本当に仲が良いね。▼~
ヴァイス・ブレイヴに~
君たちのような頼れる仲間を~
迎えられてとてもうれしいよ。▼~
:[カイル]|
ありがとうございます。~
ルネス騎士団の誇りにかけて~
全力を尽くすと誓います。▼~
:[フォルデ]|
俺はまあ…そうですね。~
自分にできる範囲で~
頑張らせてもらいますよ。▼~
:[カイル]|
フォルデ!~
もう少し言い方ってものがあるだろう。▼~
:[フォルデ]|
なんだよ、頑張るって言ってんだから~
それでいいだろう?▼~
:[アルフォンス]|
僕は力を貸してもらう身。~
それぞれのやり方で構わないよ。~
二人の活躍、期待しているよ。▼~
:[カイル]|
も、申し訳ございません。~
私はしっかり頑張りますので…。▼~
***B [#br363jar]
:[カイル]|
ここが城の武器庫か。▼~
フォルデのやつ~
休暇だとわかった途端~
朝から絵の題材を探しにいく始末。▼~
こういうときこそ~
武器の整備をする~
絶好の機会だというのに…。▼~
仕方ない、やつのぶんまで~
武器の整備をしておくか。▼~
む? 先客がいるようだな…▼~
:[アベル]|
…………▼~
:[カイル]|
…見事な集中力だ。~
武器をつぶさに点検する鋭い目。~
きっと只者ではあるまい…▼~
…それに、たった一人で~
あれだけの数を点検するのか?▼~
失礼します!~
私はルネス王国騎士カイルと申します。~
ずいぶんと熱心ですね。▼~
:[アベル]|
ルネス王国騎士…~
ああ、ゼト将軍麾下の騎士だね。▼~
おれはアベル。~
アリティア王国の騎士だ。▼~
:[カイル]|
アリティア王国…~
異界にも名を響かせる~
かの英雄王がお生まれになった国ですね。▼~
武器の点検をなさっていたようですが~
この数は…ご自身以外のものも~
確認なさっているのですか?▼~
:[アベル]|
ああ、これはね。~
相棒のを手入れしてるんだよ。▼~
:[カイル]|
同僚の方の武器も…▼~
:[アベル]|
おれの相棒は~
【猛牛】の異名を持つほどに~
勇敢な騎士なのだが…▼~
戦いに気がはやるせいか~
武器の手入れを忘れることがあるんだ。▼~
:[カイル]|
ゆえにアベル殿が時間を割いて~
その方の武器も手入れされていると。▼~
失礼なことをお伺いしますが~
それが手間だと思われたことは~
ありませんか?▼~
:[アベル]|
ははっ、この程度のこと~
どうってことないさ。▼~
こうやっておれが補佐することで~
あいつは持てる力を発揮できる。▼~
その力でマルス様をお支えできれば~
なんの不満もないよ。▼~
:[カイル]|
なるほど…。~
そのような考え方もあるのですね。▼~
***A [#k50wjsnx]
:[カイル]|
さて…~
次は厩舎を覗くとしようか。▼~
:[シレーネ]|
誰かと思えばカイルじゃない?~
あなたも馬の様子を見に来たのね。▼~
:[カイル]|
シレーネもいたのか。~
俺と…フォルデの馬の様子を見にな。▼~
まったく、なんで~
あいつの馬の面倒まで~
俺が見なければならないんだ。▼~
:[シレーネ]|
ふふっ。アスク王国に来ても~
あなたたちは相変わらずみたいね。▼~
:[カイル]|
嘆いたところで関係は変わらない。~
俺は俺でできることをやるまでだ。▼~
よし、いい子だ。~
今、毛並みを整えてやるからな。▼~
:[シレーネ]|
丁寧なブラッシングね。~
アスク王国でもカイルの几帳面さは~
健在…といったところかしら。▼~
:[カイル]|
フォルデも自分の馬を~
気にかけているようだが~
俺から見れば愛情が足りないな。▼~
よし。フンの状態も悪くない。~
二頭とも元気なようでなによりだ。▼~
:[シレーネ]|
ふふっ。この子たちも~
とってもうれしそうだわ。▼~
:[カイル]|
俺の手入れで満足して~
もらえたならいいのだが…。~
おや?▼~
:[シレーネ]|
あら? どうかした?▼~
:[カイル]|
向こうで馬の手入れをしている~
あの御仁。▼~
:[ケント]|
……。▼~
:[カイル]|
あの出で立ちと雰囲気~
いずこかの異界の騎士か。▼~
:[シレーネ]|
あの方はエレブ大陸の~
ケントさん、だったかしら。▼~
:[カイル]|
なんという見事なブラシの使い方だ。~
む? 隣の馬の手入れまで…。▼~
:[シレーネ]|
え? カイル?▼~
:[カイル]|
あの御仁、ケント殿に~
話を聞いてみようと思ってな。▼~
…手入れの最中に失礼します。~
私はルネス王国騎士のカイルと申します。▼~
:[ケント]|
新たな英雄が召喚されたと聞いたが~
貴君もその一人なのだな。▼~
私はケント。~
キアラン侯爵家に仕える騎士だ。▼~
:[カイル]|
ケント殿の卓抜したブラシさばき、~
感服いたしました。▼~
そのうえ、ご自身が乗馬される~
馬以外も面倒を見られているとは。▼~
:[ケント]|
私の相棒が少々不真面目なやつでな。~
愛馬と一緒に面倒を見ていたのだ。▼~
:[カイル]|
なるほど、そんな理由が…。▼~
:[ケント]|
相棒の名はセインと言う。~
暇さえあれば女性を~
追いかけているようなやつだ。▼~
あいつときたらアスク王国でも~
態度を改める気がまったくなくてな。▼~
:[カイル]|
大変でありませんか?~
その、セイン殿の補佐をするのは。▼~
:[ケント]|
尻拭いをするのは~
今に始まったことではない。~
正直、不本意だ。▼~
だが、セインは戦場で戦果を出している。~
主君のため、民のために働いてこそ~
騎士はその誇りを守ることができる。▼~
:[カイル]|
……▼~
:[ケント]|
セインの性格や生活態度は~
褒められたものではないが~
私が背中を預けられるのはやつだけ。▼~
だからこそ、~
戦場で十分に力を発揮できるよう~
こうして世話してやっていると言えるな。▼~
:[カイル]|
そうでしたか。~
興味深いお話、ありがとうございます。▼~
***S [#edry4m0n]
:[フォルデ]|
へえ…。~
異界の騎士たちと~
そんな話をしてたのか。▼~
:[カイル]|
相棒を支え、力を引き出す。~
二人とも志の高い騎士だった。~
学ぶところが多かったよ。▼~
:[フォルデ]|
まったく、どこの騎士団も大変なんだな。~
まあそれでうまくまわるなら~
それでよしって話か。▼~
:[カイル]|
なぜ、今の話を聞いて~
そんな言葉が出てくるんだ?▼~
お前はもっと緊張感を持て。~
戦場以外でもルネス騎士の誇りを忘れるな。▼~
:[フォルデ]|
わかってるって。カイルのおかげで~
俺はアスク王国でも万全の状態で~
戦えてるって話だろ?▼~
エフラム様やエイリーク様を~
お支えして戦うこと。~
それこそがルネス騎士の誇り。▼~
ルネス騎士団を盛り立てるため~
これからも力を合わせようじゃないか!▼~
:[カイル]|
そうだな。~
ルネス騎士団を盛り立てるため…▼~
:[フォルデ]|
うん、そういうことだ。~
これからもよろしく頼むぜ!▼~
:[カイル]|
いや…なにか話がおかしいぞ!~
そもそも俺は、戦場以外でも~
ルネス騎士として尽力している。▼~
お前も同じように~
ルネス騎士としての務めを~
真面目に果たせという話だ!▼~
:[フォルデ]|
今日は天気もいいし~
絵の題材でも探しにいくかな。▼~
:[カイル]|
こら! 逃げるんじゃない!~
きちんと話を聞け、フォルデ!▼~
:[フォルデ]|
お前は真面目すぎるんだよ!~
もうちょっと肩の力を抜けよ!▼~
:[カイル]|
お前が抜きすぎなんだ!~
こらっ、待つんだ!~
おーい、フォルデー!▼~
*コメント [#comment]
#comment
終了行:
[[章別会話]]
*想いよ強くあれ [#wrte6ynj]
#contents
**想いよ強くあれ [#mrnekd4h]
***オープニング [#m5m55rno]
:[エイリーク]|
アスク王国…~
ここが異界だなんて~
今でも信じられませんね。▼~
私たちマギ・ヴァル大陸と~
違いはないように見えます。▼~
:[カイル]|
ですが、油断されぬよう~
お気をつけください、エイリーク様。▼~
我々はまだ~
この世界のことをよく知りません。~
どこに危険が潜んでいるか…。▼~
:[フォルデ]|
おいおい、カイル。~
お前は真面目過ぎるというか~
さすがに考えすぎだろ。▼~
アルフォンス王子やアンナ隊長たちは~
親身に接してくれたし。▼~
俺たちを召喚したっていう~
エクラだって~
よい人そうだったじゃないか。▼~
:[カイル]|
それを踏まえたうえで~
油断は禁物だと言っている。~
なにかあってからでは遅い。▼~
:[フォルデ]|
俺だって当然、エイリーク様の~
身の安全を第一に考えているさ。▼~
でも、気を張りすぎて疲れちまったら~
いざというときに動けないぜ。~
エイリーク様もそう思いませんか?▼~
:[エイリーク]|
ふふっ。そういう考え方も~
あるかもしれませんね。▼~
でも、異界でも心細くならずにいられるのは~
カイルとフォルデがいてくれるおかげと~
思っていますよ。▼~
:[カイル]|
もったいないお言葉です。▼~
:[フォルデ]|
俺とカイルは~
エフラム様に付き従うことが~
多かったですが…。▼~
妹君のエイリーク様への忠誠は~
いささかも変わりはしません。▼~
エイリーク様をお守りしたい心は~
ゼト将軍にも負けてはおりませんので!▼~
:[カイル]|
それは私も同じです。~
アスク王国でも必ずや~
エイリーク様のお力になると誓いましょう。▼~
:[エイリーク]|
二人とも、ありがとう。~
私も兄上に胸を張れるよう~
強くありたいと思っています。▼~
:[アメリア]|
あれっ? カイルさんに~
フランツのお兄さんのフォルデさん。~
それにエイリーク様まで!?▼~
:[カイル]|
む? 君はどこかで…。▼~
:[エイリーク]|
…アメリアではありませんか?▼~
:[フォルデ]|
アメリアって、ええっ!?~
あの、グラド帝国の新兵だった!▼~
:[アメリア]|
はいっ。そうです、アメリアです!▼~
:[エイリーク]|
勇ましい甲冑に立派な槍…。~
新兵のころとは様変わりしましたね。▼~
:[フォルデ]|
そ、そうですね、まるで別人だ。~
驚いたぜ。▼~
:[カイル]|
歴戦の勇士と呼ぶにふさわしい~
風格すら感じるな。▼~
:[アメリア]|
あ、あたしなんてまだまだです!~
この鎧も身分不相応な気がして…~
おかしくはないでしょうか?▼~
:[エイリーク]|
いいえ、そんなことはありませんよ。~
とてもお似合いです。▼~
:[アメリア]|
よかった!~
この再会もなにかの縁ですよね。~
皆さんのお力になれるよう頑張ります!▼~
***C [#md565nww]
:[カイル]|
ふんっ! はあっ!▼~
:[フォルデ]|
おっとと。~
そう力むなよ、それっ!▼~
:[カイル]|
なんの、本気で来い!~
せええいっ!!▼~
:[フォルデ]|
よっと!~
こんなもんでどうだ?▼~
:[カイル]|
…今日の模擬戦は~
これぐらいにしておこう。▼~
お前はあいかわらず~
緊張感というものが足りんな。▼~
訓練であっても~
もうちょっと真剣に打ち込んでこい。▼~
:[フォルデ]|
お前が肩に力を入れすぎてるだけで~
俺だってやるべきことはやっているさ。~
主君を守るには強さが必要だからな。▼~
:[カイル]|
……。~
フォルデ、今日はいつにも増して~
集中できていなかったようだが?▼~
:[フォルデ]|
いつにも増してって。~
それじゃ俺がずっと~
不真面目みたいじゃないか。▼~
でもまあ、当たっているかもな。~
ちょっと考えごとをしていたんだ。▼~
:[カイル]|
考えごとか。~
なんとなく察しが付く。▼~
:[フォルデ]|
なあ、カイル。~
アメリアのこと、どう思った?▼~
:[カイル]|
ああ、我が目を疑ったよ。~
俺たちがグラド帝国と戦っていたとき~
彼女は駆け出しの新兵だったからな。▼~
:[フォルデ]|
だよなあ。~
鎧だって傷ひとつなく~
ピカピカの新品だったしさ。▼~
:[カイル]|
その彼女が~
あれほど立派な鎧を~
軽々と着こなす英雄になるとはな。▼~
:[フォルデ]|
3日前、砦の近くの戦いで~
アメリアと一緒になったんだよ。▼~
彼女の戦いぶりを見たけどさ。~
まるで歴戦の将かって存在感で~
そりゃあ大活躍だったぜ。▼~
:[カイル]|
幾多の激戦と~
血のにじむような努力が~
彼女…アメリアを変えたのだろうか。▼~
:[フォルデ]|
血のにじむような努力…。~
そういえば、~
暇さえあれば訓練に励んでいたな。▼~
フランツと競い合う姿もよく見かけたよ。~
新兵同士、気が合ったんだろうな。▼~
:[カイル]|
フランツはお前の弟とは思えんほど~
真面目で努力家だからな。~
切磋琢磨できる間柄だったのだろう。▼~
:[フォルデ]|
いちいち俺を下げる必要ある?~
まあ、それは置いといて~
アメリアが努力家なのは間違いない。▼~
だけど、それだけが~
成長の理由とは限らないんじゃないか?▼~
:[カイル]|
では、いくつもの死線を乗り越えた経験が~
彼女の成長を促したということか?▼~
:[フォルデ]|
そういうのじゃなくってさ。たとえば…~
アスク王国に召喚されたときに~
特別な力を与えられた、とか?▼~
:[カイル]|
……▼~
:[フォルデ]|
ここは異界だ。~
マギ・ヴァル大陸と同じようでも~
やはり違う。▼~
どんなことが起きたって~
不思議じゃないって話さ。▼~
:[カイル]|
なるほど、お前にしては~
なかなか冴えた分析だな。▼~
:[フォルデ]|
褒めてるようで~
さりげなく下げてないか?▼~
ともかくだ…召喚に応じた英雄が~
特別な力を得られることがあるのか。~
それを確かめないとな。▼~
:[カイル]|
エクラ殿なら~
ご存知かもしれないな。▼~
:[フォルデ]|
善は急げだ!~
エクラに~
話を聞きに行くとしようぜ!▼~
***B [#kro3nnam]
:[フォルデ]|
はは、すっかり予想は外れたな。▼~
アメリアの力は~
エクラから~
与えられたものじゃなかったか。▼~
:[カイル]|
考えてみればわかりそうなものだ。~
アメリアだって簡単に力を与えられて~
それをよしとする人間ではない。▼~
お前の当てずっぽうな話に~
エクラ殿も~
困惑されていたぞ。▼~
:[フォルデ]|
なんだよ、お前だって~
冴えた分析とか言ってただろ?▼~
でもまあ、いいじゃないか。~
これで、アメリアが自分の力で~
成長したとわかったんだしさ。▼~
:[カイル]|
話を聞くべきは~
アメリア相手だったというわけだな。▼~
なにが彼女を成長させたのか。~
そこにどんな秘密があるのか。▼~
:[フォルデ]|
おっ、アメリアだ。~
やっぱり訓練場にいたな!▼~
:[カイル]|
待て、エイリーク様もご一緒のようだ。~
なにか話されているようだが…。▼~
:(暗転)|
:[エイリーク]|
アメリアはデュッセル将軍から~
槍術を学んだのでしたね?▼~
:[アメリア]|
はい。あたしのような~
駆け出しの新兵に目をかけてくれました。▼~
今のあたしがあるのは~
間違いなくデュッセル将軍のおかげです。▼~
:[エイリーク]|
きっとデュッセル将軍は~
あなたの才能を見抜いたのでしょう。▼~
あなたもその期待に応え~
私の想像を超えるような~
努力を重ねたのでしょうね。▼~
:[アメリア]|
あたしのやったことは~
そう難しいことではありません。▼~
槍術の基礎を繰り返してきた…~
それだけなんです。▼~
:[エイリーク]|
右回し、左回し、突き…~
この3つが槍術の基礎でしたね?~
兄上を思い出します。▼~
:[アメリア]|
エフラム様もデュッセル将軍から~
槍術を教わったんですよね!▼~
:[エイリーク]|
ええ。まだ幼いころの話です。▼~
グラド帝国にその人ありと言われた~
デュッセル将軍。▼~
強くなるためとはいえ~
他国の将に師事するのですから~
兄上にも困ったものですよね、ふふっ。▼~
ですが…~
そばで見ていたからこそわかります。▼~
日々、基礎を繰り返し続けること。~
それを成し遂げるためには~
強い意志と覚悟が必要だということが。▼~
:[アメリア]|
エイリーク様…~
昔話をしてもよろしいでしょうか。▼~
あたしが住んでいたのは~
グラド帝国の辺境のシルバ村と言います。▼~
村人たちも優しくて平和な場所でしたが~
ある日、山賊に襲われてしまいました。▼~
:[エイリーク]|
……。▼~
:[アメリア]|
唯一の家族だったお母さんは~
山賊に連れ去られてしまいました。▼~
幼かったあたしはなにもできず~
ただベッドの下で震えていたんです。▼~
戦いたくても、戦えない。~
覚悟もなければ力もない。~
あたしは無力でした。▼~
力があれば~
大切なものを守れたのに。▼~
:[エイリーク]|
……。▼~
:[アメリア]|
あたしが努力を続けられたのは~
あの日のことを忘れないため。▼~
二度と大切なものを失いたくない。~
ただそれだけで頑張ってきたんです。▼~
***A [#em456nk3]
:[フォルデ]|
そうか…。~
アメリアが成長したのは~
そんな理由があったんだな。▼~
:[アメリア]|
えっ? フォルデさん?▼~
:[カイル]|
エイリーク様、アメリア…~
申し訳ありません。▼~
声をお掛けすべきかと~
思ったのですが…。▼~
:[エイリーク]|
二人ともアメリアの話に~
聞き入ってしまったのですね。▼~
:[アメリア]|
え、ええっ?~
そんな、たいした話では!?▼~
:[フォルデ]|
アメリアが成長したのは~
強い意志と覚悟に支えられた~
鍛錬の積み重ねがあったから、か。▼~
:[カイル]|
立派になったアメリアの姿を見て~
なにかのきっかけで特別な力を~
与えられたのではないか…。▼~
我々はそう勘繰ってしまった。~
まったくもって恥ずかしいことだ。▼~
:[フォルデ]|
あっ、今さりげなく~
俺も共犯に巻き込んだな?▼~
:[カイル]|
元はと言えば~
お前が言い出したことだろう。▼~
:[フォルデ]|
そうかもしれないけどさ~
話を聞いた今は、基本や基礎の~
積み重ねの大切さを痛感してるよ。▼~
簡単に強くなる方法なんて~
あるはずないんだよな。▼~
:[カイル]|
我々も後れを取るわけにはいきません。~
基礎をおろそかにせず~
訓練を重ねていく所存です。▼~
:[エイリーク]|
ええ。私たちも~
アメリアに追いつけるように~
いっそう励まねばなりませんね。▼~
:[アメリア]|
追いつくだなんてとんでもありません!~
あたしもまだまだ未熟者です!▼~
:[エイリーク]|
それではこうしましょう。~
手を前に出してください、アメリア。▼~
:[アメリア]|
は、はい。~
これでよろしいでしょうか?▼~
:[エイリーク]|
こうして手を取り合い~
ともに歩みを進めていく…。▼~
支え合い、ときには引っ張り~
苦しいときはその手に頼る。▼~
一緒に強くなっていきましょう。~
大切なものを、守れるように。▼~
:[アメリア]|
はい、エイリーク様!~
皆さんとともに進み~
もっともっと成長してみせますから!▼~
**奔放の騎士 フォルデ [#db7e1203]
***C [#sk4oen5u]
:[フォルデ]|
ふう…。~
今日の戦いも厳しかったが~
なんとか生き残ったな。▼~
……。▼~
それにしてもアスク王国はいい国だな。~
自然がここまで表情豊かだと~
絵描きの血が騒ぐ。▼~
城へ戻る前に~
ちょっと筆を走らせていくか。▼~
:(暗転)|
:[シグレ]|
おや?▼~
:[フォルデ]|
……。▼~
:[シグレ]|
あれはたしか…~
マギ・ヴァル大陸から来た~
フォルデさん、でしたか。▼~
戦いは終わったのに~
こんなところに残って~
なにをなさっているのでしょう?▼~
:[フォルデ]|
あの山の稜線、いい色だな。~
今度は絵の具も持ってきて…。▼~
:[シグレ]|
失礼。~
なにをなさっているのですか?▼~
:[フォルデ]|
おっと、見つかっちまったか。▼~
これは…まぁ、ちょっとな。~
やましいことじゃないぞ。~
戦場の記録を残しておこうと…。▼~
:[シグレ]|
それは…~
絵を描かれていたのですか?▼~
:[フォルデ]|
あの山の形が見事だったんでね。~
城に帰る前にちょっと~
描いていこうかと思って。▼~
:[シグレ]|
……。▼~
:[フォルデ]|
戦いが終わったとは言え~
戦場で絵を描くなんて不謹慎か?▼~
まあ、そんなカイルみたいに~
堅苦しいことは言わずに…。▼~
:[シグレ]|
素敵な絵ですね。~
木炭だけで山肌の迫力が~
見事に表現されています!▼~
:[フォルデ]|
へっ? 咎めないのか?~
絵を描いていること。▼~
:[シグレ]|
俺も絵を描くのが好きで~
空き時間を使って~
描いているんです。▼~
ヴァイス・ブレイヴで~
新しい才能に出会えたこと~
うれしく思います。▼~
:[フォレオ]|
シグレ、そろそろ日が暮れます。~
早く戻りましょう!▼~
:[シグレ]|
おっと、みんなが呼んでいるようです。~
俺たちも城に戻りましょう。▼~
城に戻ったら~
あなたが描いたほかの絵も~
ぜひ見せてください。▼~
:[フォルデ]|
ああ、いいぜ。~
アスク王国に呼ばれてから~
描いたやつが何枚かあるからな。▼~
:[シグレ]|
俺以外にも絵が好きな仲間は~
たくさんいるんです。~
城に戻ったら紹介しますよ。▼~
:[フォルデ]|
へえ! そいつは楽しみだ。▼~
ヴァイス・ブレイヴは~
戦いに命を懸けてますって~
連中ばかりじゃないんだな。▼~
意外に話がわかりそうで~
なんだか安心したぜ。▼~
***B [#cbw04yab]
:[ユルグ]|
見て見て、レギン王女!~
お花がきれいだね!~
わたし、お城のお庭が大好き!▼~
:[レギン]|
私もそう思うの!~
きれいなお花を眺めながら~
食べるサンドイッチは最高なの!▼~
:[フォルデ]|
おー、いい光景だねぇ。~
世界は変われど花と女性は美しい。▼~
いや、デレデレしてたら~
またカイルに叱られそうだな。▼~
それにしてもこの中庭は~
色とりどりの草花がにぎわって~
絵の題材にはもってこいだな。▼~
やる気が出てきたな。~
ひとつ、筆を走らせるか。▼~
:(暗転)|
:[ロサード]|
あっ、フォルデだー!~
また絵を描いてるのー?▼~
:[フォルデ]|
よぉ、ロサード。~
今日も元気そうだな。▼~
:[ロサード]|
オレはいつだって~
元気でかわいいよー!▼~
今日は中庭を描いてるの?~
いいよねココ、華やかでー!▼~
:[フォルデ]|
ああ。絵描きなら~
心が騒いじまうよな。▼~
:[ロサード]|
ところでさ、フォルデ。~
この絵、オレは個人的に好きで~
とっても味があると思うんだけど…。▼~
なんでこの絵には~
向こうでサンドイッチを食べてる~
レギンとユルグが描かれてないの?▼~
この風景の中に~
あの二人が描かれていたら~
最高にかわいいのにー。▼~
:[フォルデ]|
それはまぁ、なんというか…~
俺なりのこだわりだな。▼~
今日は風景だけを~
残しておこうと思ったのさ。▼~
:[ロサード]|
そっかー。オレならついつい~
人物まで描いちゃうけど…~
絵描きの数だけ、こだわりがあるんだね。▼~
:[フォルデ]|
……。▼~
***A [#qw442n5b]
:[フォルデ]|
やっぱり森は落ち着くな。▼~
今日は休暇だからな。~
ゆっくり絵が描けそうだ。▼~
:[ロサード]|
あ、フォルデ!~
いたいた、探したよー。▼~
:[フォルデ]|
…と思ったら、さっそく~
うるさいのに見つかっちまったな。~
ロサード、なにか用かい?▼~
:[ロサード]|
オレの描いた絵を~
フォルデに見てもらおうと思ったんだー。▼~
:[フォルデ]|
おお、いいぜ。~
ん!? こ、これは…。▼~
:[ロサード]|
どう? どう?~
かわいいでしょー?▼~
:[フォルデ]|
中庭で絵を描いている俺じゃないか。~
いつの間にこんなもの描いたんだよ。▼~
:[ロサード]|
いつもヘラヘラしているフォルデが~
色とりどりの花に囲まれて~
真剣な顔してるところがいいよね。▼~
ギャップがかわいいでしょー?~
イイネ!って言っていいんだよー。▼~
:[フォルデ]|
はっはっは!~
いつもヘラヘラしているは余計だが~
男前に描いてもらえてうれしいよ。▼~
:[ロサード]|
ねえ、フォルデ。~
この前、絵を描いてた時…今日は~
風景だけを残したい、って言ってたけどー。▼~
あの日の絵だけじゃなくて、~
フォルデの絵にはどれも~
人物が描かれていないよね…?▼~
:[フォルデ]|
……。▼~
:[ロサード]|
言いたくなければいいんだー。~
でも、人物をわざと描かないのには、~
何か理由があるのかなって。▼~
:[フォルデ]|
俺はその…なんというか~
人物を描くのが苦手なんだよ。▼~
:[ロサード]|
え? ホントに?~
意外だねー。▼~
あれだけ上手に風景を描けるんだし~
うまく描けると思うんだけど…。▼~
***S [#keo5nqns]
:[フォルデ]|
人が描けないわけじゃないんだ。~
昔、母上の絵を描いたこともある。▼~
:[ロサード]|
フォルデのお母さん?~
どんな人なのー?▼~
:[フォルデ]|
武術大会で優勝するよりも~
俺の絵を褒めてくれる人でね。▼~
:[ロサード]|
へえ…!~
優しい人なんだね。▼~
:[フォルデ]|
病気で亡くなる直前に描いた母上…~
それが最後に描いた人物画だ。▼~
なぜだろうな。それ以来~
俺は人物を描く気になれないんだ。▼~
:[ロサード]|
…!~
ごめん!~
オレ、無神経なことを聞いちゃった。▼~
そうだよね。~
こだわりにはきっと理由があるのに…。▼~
:[フォルデ]|
気にすることはないさ。~
ロサードの思ったことを素直に~
口にするところ、嫌いじゃないぜ。▼~
だから俺もつい~
ガラにもない話をしちまった。▼~
:[ロサード]|
……。▼~
:[フォルデ]|
昔話はこのくらいにしておくか。~
俺は最近、絵を描くのが楽しみでな。▼~
今までの絵の話ができる相手が~
まわりにいなかったんだが~
ここにはおまえやシグレがいる。▼~
絵描きの仲間ができたのが~
やる気につながってる。▼~
:[ロサード]|
えへへ。~
そう言ってもらえると~
オレもうれしいなー!▼~
そうだ。あとで~
イグナーツの部屋に行こうよ。~
確かこう言ってたんだー。▼~
「自分が行ったいろんな場所を~
スケッチしている」って。~
きっとフォルデと話が合うと思うよー!▼~
:[フォルデ]|
はっはっは!~
仲間が増えるってのはいいもんだ。▼~
:[ロサード]|
オレ、アスク王国にいるうちに~
ここにいるみんなのこと、~
絵に描きたいって思ってるんだー!▼~
:[フォルデ]|
お、いいねえ。▼~
俺も気が向いたら~
ヴァイス・ブレイヴのみんなを~
描いてみてもいいかな。▼~
:[ロサード]|
ほんと!?~
そのときはオレのこと、~
いっちばんかわいく描いてよねー!▼~
:[フォルデ]|
筆の乗りに左右されるとは思うが~
まあ善処するさ。▼~
:[ロサード]|
やったー! ありがとうフォルデ!~
描いたらちゃんとオレに見せてね。~
約束だよー!▼~
**優しき決意の王女 エイリーク [#z0126a88]
***C [#ytktt6is]
:[エイリーク]|
兄上…よかった。~
アスク王国でもこうして~
出会うことができて。▼~
:[エフラム]|
ああ。異界の地で~
顔を合わせるのも不思議なものだ。▼~
:[エイリーク]|
兄上とは幼い頃から~
どこへ行くにも一緒でしたから。~
きっとお会いできると信じていました。▼~
:[エフラム]|
俺の知るエイリークよりも~
たくましくなっているように見える。▼~
きっと、俺とは違う異界…~
あるいは未来から召喚されてきた~
エイリークなのだろうな。▼~
:[エイリーク]|
どの異界の私であろうとも~
兄上をお支えしたいという~
気持ちは変わりません。▼~
:[エフラム]|
なるほどな。~
頼らせてもらうぞ、エイリーク。▼~
ところで、おまえが手にしている~
その斧は…▼~
:[エイリーク]|
はい。兄上がお気づきの通り、~
私はまだ、剣ほどには~
扱いになれていません…▼~
不慣れな武器で、~
ご心配をおかけしてしまったでしょうか?▼~
:[エフラム]|
いや、そんなことはない。~
ただ、斧を選んだ理由が何かあるのか?▼~
:[エイリーク]|
理由、ですか…?~
そうですね。~
それは…その…▼~
:[エフラム]|
あまり考え込まなくてもいい。~
無理に言葉にする必要はないからな。▼~
:[エイリーク]|
は、はい。その…すみません…▼~
:(暗転)|
:[エイリーク]|
兄上をお支えしたくて~
私はこの武器を手に取りました。▼~
ですが、それが斧である~
必要はあったのでしょうか。▼~
もしかすると私は~
中途半端な気持ちで~
斧を手にしてしまったのでは?▼~
ダメですね…。~
こうして一人で考えても~
答えが見つかりません。▼~
:[???]|
ガハハ!~
斧を手にして悩める者よ。~
わしらがその背を押してやろう!▼~
***B [#d4k3n1wm]
:[エイリーク]|
……!?~
あなた方はいったい?▼~
:[バアトル]|
そう構えずともよい。~
わしらは通りすがりの斧愛好家だ!▼~
:[ハロルド]|
悩みがあるなら~
私たちが力になろうではないか。~
さあ、遠慮せずとも相談してみたまえ!▼~
:[ドルカス]|
…急な流れに戸惑っているとは思うが~
もし悩んでいるのなら…~
話すだけで気が楽になるかもしれん。▼~
:[エイリーク]|
通りすがりの斧愛好家の方々…?~
なぜ私のためそこまで親身になって~
くださるのですか?▼~
:[バアトル]|
他人行儀なことを言うでない。~
理由なら、おぬしの手の中にある!▼~
:[エイリーク]|
この…斧にですか?▼~
:[ハロルド]|
その通りだ! 斧を愛する者同士~
遠慮する必要などないぞ!▼~
:[エイリーク]|
斧を…愛する者…。▼~
もしかすると私には、相談する~
資格がないかもしれません。▼~
:[バアトル]|
なにっ!?~
斧を手にしているにもかかわらず~
斧を愛していないとは信じられぬ話ぞ。▼~
:[ドルカス]|
いや、そういう人もいるだろう…。▼~
:[バアトル]|
斧は魂と引き合う武器。~
斧を手にしたからにはきっと理由がある!~
なぜおぬしはその斧を手にしたのだ?▼~
:[エイリーク]|
兄上と…同じ質問…!~
そ、それがわからず悩んでいたのです。▼~
:[ハロルド]|
ふむ、私が見るに~
まだ斧に心を開いていないように見える。▼~
:[バアトル]|
自らの斧と対話してみるがいい。~
さすれば心と斧は~
正面から向き合えるはずだ!▼~
:[ドルカス]|
…いや、こいつらはもっともらしいことを~
言っているように聞こえるが~
おれにもよくわからんから気にするな…。▼~
:[エイリーク]|
そ、そうなのですか?▼~
:[ドルカス]|
だが、幸いにも…~
ヴァイス・ブレイヴには~
斧の使い手はたくさんいる。▼~
彼らから話を聞いてみれば~
なにかの参考になるかもしれん…。▼~
:[エイリーク]|
ありがとうございます。~
あなた方のおかげで…~
なにかが掴めるような気がしています。▼~
***A [#mr575ojs]
:[エイリーク]|
先ほどの斧愛好家の方々には~
感謝の言葉もありません。▼~
いろんな方に~
斧を手にしたきっかけを尋ねてみましたが~
それぞれ理由があるのですね…。▼~
:(暗転)|
:[ロス]|
俺が斧を選んだ理由?~
それはもちろんカッコいいからさ!▼~
あとはそうだな…~
父ちゃんの影響かな。~
うん。たぶん、それも大きいと思う!▼~
:(暗転)|
:[ゴンザレス]|
おの、かっこいい。~
だから、おのつかう。▼~
おれ、言われた。ヨロイ、いらない。~
からだもきたえて、~
おののいりょく、もっとあげる。▼~
:(暗転)|
:[シルヴァン]|
はは、エイリーク王女は~
面白いことを知りたがるんですね。▼~
そうですね。モテそうだから…かな?~
ほら、斧って勇ましく見えるから。▼~
え? わからない?~
ならばエイリーク王女も~
ご一緒に考えてみるというのは?▼~
:(暗転)|
:[エイリーク]|
皆さんのお話を聞いて~
私も斧との向き合い方に~
想いを巡らせることができました。▼~
なかでも印象に残ったのは…▼~
:(暗転)|
:[アトラス]|
俺は木こりだからな。~
深い理由があるわけじゃない。▼~
だが、斧は人を傷つけるだけじゃなくて~
いろいろなものを生み出すことができる。▼~
森を拓いて村を造り~
切り出した丸太で家を建て、橋をかける。▼~
斧ってのは人の役に立つ。~
しいて言えばそいつが理由だな。▼~
:(暗転)|
:[エイリーク]|
人の役に立つ…私もそうでした。~
そのために斧を手にしたのです。▼~
皆さんとお話しするうちに~
それに気が付くことができました!▼~
***S [#mrn5oqak]
:[エイリーク]|
どうして私は数ある武器から~
斧を手にすることを選んだのか。▼~
それは兄上をお支えするための~
力強さが欲しかったから…。▼~
重い斧を自在に操ることができれば~
きっとお役に立てるはず。▼~
それこそが私が斧を手にした理由。~
この気持ちに間違いはありません!▼~
…はっ!?~
これが斧と対話するということ…?▼~
なるほど。斧愛好家の方々は~
そのきっかけをくれたのですね!▼~
:(暗転)|
:[ハロルド]|
ふはは! 実にいい流れだ!~
私たちの助言のおかげで~
彼女は斧との対話を果たしたようだぞ。▼~
:[バアトル]|
うむッ! 機は熟した!~
さっそく【斧の会】への入会を~
勧めに行こうではないか!▼~
:[ドルカス]|
む…?~
待て、あれは…。▼~
:(暗転)|
:[エイリーク]|
【見えざる斧の会】…ですか?▼~
:[エーデルガルト]|
そう、それが私たちの名前。~
斧を握る貴方の決意と信念…~
その瞳から感じ取れたわ。▼~
:[アクア]|
秘めやかに密やかに。~
私たちは品位を持って斧の価値を~
世の中に浸透させる集いなの。▼~
:[フレデリク]|
斧は理想を形にする崇高な武器です。~
貴方も我々とともに~
斧を振るってはみませんか?▼~
:[エイリーク]|
私は斧を握って日が浅く~
斧使いとしては若輩者です。~
それでも仲間に加えてくださると…?▼~
:[エーデルガルト]|
斧を握った時間は関係ないわ。~
強い覚悟と意志の強さ。~
それこそが斧に力を与えるの。▼~
貴方となら切磋琢磨できると~
確信しているわ。~
さあ、ともに歩みましょう。▼~
:[エイリーク]|
はい! よろしくお願いいたします!▼~
:(暗転)|
:[バアトル]|
……。▼~
:[ハロルド]|
……。▼~
:[ドルカス]|
おれたちが出ていく間もなく~
行ってしまったぞ…。▼~
:[ハロルド]|
これ以上ないほどに意気投合していたな。▼~
:[バアトル]|
…問題はない!~
あの者の悩みは解決したようだしな!▼~
:[ドルカス]|
お前がそれでいいなら~
おれは構わんが…。▼~
:[ハロルド]|
また一人、前途有望な斧使いの~
背中を押せたというわけだな!▼~
:[バアトル]|
うむっ! とにもかくにもヨシ!~
ガーッハッハッハ!!▼~
**花開く才能 アメリア [#r3561e0c]
***C [#ktot05hn]
:[アメリア]|
デュッセル将軍!~
こちらにいらしたんですか。▼~
:[デュッセル]|
アメリアか。久しいな。▼~
:[アメリア]|
あたしもヴァイス・ブレイヴの一員として~
戦うことになりました。▼~
アスク王国でもデュッセル将軍と~
ご一緒できるなんて心強いです!▼~
:[デュッセル]|
その鎧、なかなか似合っているぞ。~
槍も、おおこれは…!~
見事なものを使っているな。▼~
:[アメリア]|
あ、ありがとうございます!▼~
装備だけは一人前になりましたが~
中身はまだまだ半人前です。~
これからも日々、精進しなくては。▼~
:[デュッセル]|
出会ったときから~
お前には期待していた。~
わしの目に狂いはなかったようだな。▼~
:[アメリア]|
すべてデュッセル将軍のおかげです。▼~
「槍は身の丈や間合いの狭さを補い~
剣よりも力強い一撃を可能にする…」▼~
その言葉を信じたからこそ~
あたしはこうして成長できました。▼~
:[デュッセル]|
うむ。武の道は長く険しいが~
努力を続ければ、前に進める。~
おごらずあせらず、一歩一歩進むがいい。▼~
:[アメリア]|
はい! その言葉、胸に刻んでおきます!▼~
:[フィヨルム]|
お話し中に失礼します。デュッセル将軍、~
まもなく槍の教練のお時間です…。▼~
:[デュッセル]|
アメリア、こちらは~
ニフル王国のフィヨルム王女だ。▼~
王女もまた槍の道を極めんと~
日々精進されている。▼~
:[アメリア]|
フィヨルム王女、アメリアと申します!~
田舎者ですが~
皆さまのお力になれれば幸いです!▼~
:[フィヨルム]|
こちらこそよろしくお願いします。~
アメリアさんのことは~
デュッセル将軍からお聞きしました。▼~
ひたむきに槍術の修練を重ね~
成長された努力の英雄だと。▼~
私もそれにあやかりたく~
デュッセル将軍にご教授を~
お願いしたのです。▼~
:[アメリア]|
そ、そんな恐れ多いです…。▼~
:[デュッセル]|
おお、そうだアメリア。~
お前がフィヨルム王女に~
指南してみてはどうだ?▼~
:[アメリア]|
ええっ!? あ、あたしがですか?~
デュッセル将軍の代わりに~
教えるなんて恐れ多いです!▼~
:[デュッセル]|
お前の槍を見ればわかる。~
今のお前がどれほどの熟練の域に~
達しているかをな。▼~
人に槍術を教えるに不足はなかろう。~
それに人に教えを説くことで~
得られるものもある。▼~
:[フィヨルム]|
まあ! アメリアさんから~
直に学べるなら~
それに越したことはありません。▼~
アメリアさんさえよろしければ~
私からもお願いします。▼~
:[アメリア]|
わかりました…。~
デュッセル将軍のお言葉を信じて~
やってみます!▼~
***B [#trwrw55h]
:[フィヨルム]|
アメリアさん…いえ、アメリア先生。~
ご指導よろしくお願いしますね。▼~
:[アメリア]|
せ、先生…!? あたしがですか?~
そ、そんなふうに~
呼ばれたのははじめてで。▼~
王女さまにあたしが~
槍を教えるなんて~
本当にいいのかなぁ…。▼~
でも…デュッセル将軍が仰るなら~
信じるしかないよね。▼~
フィヨルム王女! まずは槍を振る前に~
準備運動からはじめましょう!▼~
:[フィヨルム]|
はい、アメリア先生!▼~
:(暗転)|
:[アメリア]|
フィヨルム王女、~
これからあたしがやる動きを~
しっかり見ていてくださいね!▼~
まずは奥義その一!▼~
:[フィヨルム]|
い、いきなり奥義からですか!?▼~
:[アメリア]|
槍の右回しッ! ていっ!▼~
:[フィヨルム]|
……!?▼~
:[アメリア]|
続いて奥義その二!~
槍の左回しッ! やぁーっ!▼~
そして…奥義その三!~
突きッ! とぉーッ!▼~
:[フィヨルム]|
あの、先生…。~
お伺いしてもいいですか?▼~
:[アメリア]|
どうぞ!▼~
:[フィヨルム]|
さきほど先生は~
奥義とおっしゃいましたが…。▼~
未熟な私の目には~
今の右回し、左回し、突きは~
槍の基本の型にしか見えません。▼~
きっと、その動きを奥義と呼ぶには~
理由があると思うのですが~
解説していただいても?▼~
:[アメリア]|
フィヨルム王女の~
ご理解に間違いはありません。▼~
あたしが見せたのは~
槍の基本中の基本。~
最初に習う動きです。▼~
:[フィヨルム]|
やはり基本の型でしたか…。▼~
:[アメリア]|
あたしはデュッセル将軍に教わりました。~
基本こそが奥義である、と。▼~
槍の力を一番発揮するのは基本の型。~
基本の型に、すべてがある。▼~
あたしも幾千万と槍を振り続けて~
その言葉に嘘はないと実感しました。▼~
:[フィヨルム]|
基本をおろそかにして成長はない…。~
それを磨き続けたアメリア先生の~
言葉には重みがありますね。▼~
:[アメリア]|
そ、そう言われると~
なんだか照れます…。▼~
:[フィヨルム]|
さすがはデュッセル将軍の愛弟子。~
私も基本の大切さを今一度~
身に染みて理解しました。▼~
:[アメリア]|
愛弟子だなんてとんでもないです!~
あたしが頼み込んで~
教えてもらっただけなんで!▼~
***A [#mrrreek3]
:[フィヨルム]|
はっ! せやっ!~
右回し、左回し、突き!~
ていっ!▼~
:[アメリア]|
素晴らしい槍さばき…~
基本を大切にされているのが~
わかります、フィヨルム王女!▼~
:[フィヨルム]|
はぁ、はぁ…~
ありがとうございます。▼~
:[アメリア]|
根を詰めすぎてもよくありませんね。~
少し休憩しましょうか。▼~
:(暗転)|
:[フィヨルム]|
…あの、アメリア先生。▼~
:[アメリア]|
そ、そうだ、フィヨルム王女。~
先生呼びはしなくてもいいですよ。~
アメリアと呼んでください。▼~
:[フィヨルム]|
では、アメリアさん。~
ひとつお聞きしてもいいですか?▼~
:[アメリア]|
あたしが答えられることであれば~
なんなりと!▼~
:[フィヨルム]|
アメリアさんは~
代々将軍を務めているような…そういった~
高名な家柄のご出身でしょうか?▼~
:[アメリア]|
えっ!?~
どうしてそう思うんですか?▼~
:[フィヨルム]|
その槍さばきを間近で見ると~
ひとかたならぬものを感じます。▼~
内から溢れる心の強さ…~
決意のようなものが~
槍に宿っている気がするのです。▼~
もしかすると~
幼少の頃から武芸を学ばれ~
心身ともに鍛錬を重ねられたのかと。▼~
:[アメリア]|
お、お言葉ですが~
ぜんぜん違います!▼~
あたし…元はグラド帝国辺境の~
村娘だったんです。母さんと二人で~
野良仕事をして暮らしていました…。▼~
:[フィヨルム]|
えっ!?~
そ、そうだったのですか?▼~
:[アメリア]|
あたしは…~
大切なものを守れない~
無力な人間でした。▼~
そんな自分を変えたいと思って~
グラド帝国軍に入ったんです。▼~
軍に入るまで~
槍を握ったことすらなかったんですよ。▼~
:[フィヨルム]|
そうだったんですね…。▼~
アメリアさんはなんの後ろ盾もなく~
ご自身の努力だけで~
英雄として成長されたのですね。▼~
私はニフルの王女として生まれ~
王家で育ちました。▼~
今の私があるのは~
恵まれた環境があったことを~
否定できません。▼~
だからこそ~
アメリアさんが積み重ねた~
努力がまぶしく映ります。▼~
:[アメリア]|
あの、フィヨルム王女…~
どうやって力を手に入れたかは~
たいした問題じゃないと思います。▼~
大事なのは…~
手に入れた力をどう使うか。▼~
自分はなにを信じ~
なんのために槍を振るうのか。~
そこに心を砕くべきかと思うのです。▼~
:[フィヨルム]|
そう…ですね。力をどう使うか。~
それが一番大切なことですよね。▼~
:[アメリア]|
あたしは大切な人たちを守るため~
大事なものを守るために~
ここまで歩んできました。▼~
フィヨルム王女の槍にも~
あたしと同じ想いが~
込められていると感じます。▼~
:[フィヨルム]|
はい! 私も大切な人たちを守りたい…~
その想いで槍を握っていきたいです!▼~
:[アメリア]|
そうそう、その意気です!▼~
:[フィヨルム]|
では、休憩が終わったら~
もう一勝負お願いできますか?▼~
:[アメリア]|
もちろん!~
何度でもお付き合いしますよ!▼~
***S [#rk5rm6wj]
:[デュッセル]|
どうだ、アメリア。~
フィヨルム王女との鍛錬は。▼~
先日も訓練場で~
熱の入った指導をしておったようだな。▼~
:[アメリア]|
デュッセル将軍!~
フィヨルム王女との鍛錬、~
気付かされることばかりです。▼~
努力だけのあたしと違い~
フィヨルム王女は~
才気に溢れています。▼~
基本を大切にしながらも~
創意工夫を重ねて~
新しい力に繋げようとする…。▼~
逆にあたしのほうが~
見習うべきところばかりです。▼~
:[デュッセル]|
はっはっは!~
それはよかった。▼~
フィヨルム王女に~
槍の手ほどきをすることで~
お前も得るものがあったようだな。▼~
お前に新しい覇気が~
みなぎっているのがわかるぞ。▼~
:[アメリア]|
デュッセル将軍は人に教えることで~
得られるものもあると~
仰っていましたが…。▼~
こうなることがわかっていて~
あたしにフィヨルム王女の~
訓練を提案したんですね?▼~
:[デュッセル]|
武の道は長く険しい。~
ゆえにともに歩み、互いに高めあう~
仲間や友が必要だ。▼~
王女の真剣な顔を見たとき~
お前とよい関係になるだろう…~
そう思ったのだ。▼~
:[アメリア]|
デュッセル将軍…~
お気遣い、ありがとうございます。~
どんなに感謝しても…しきれません!▼~
:[デュッセル]|
聞け、アメリア。~
わしとて武人として道半ば。~
ひたすらに精進せよ。▼~
良き友と良き仲間と高めあい~
己の武を極めるのだ。▼~
わしへの感謝の言葉はいらぬ。~
このデュッセルを超えることが~
お前に出来る唯一の感謝だと心得よ。▼~
:[アメリア]|
しょ、将軍を超える!?▼~
:[デュッセル]|
できない、とは言わさんぞ。▼~
:[アメリア]|
わかりました!~
その険しい山に挑んでみます!▼~
あたしはこれからも~
デュッセル将軍の教えを守り~
自分の思いを重ね、強くなります!▼~
:[デュッセル]|
はっはっは! よい顔だ。~
楽しみにしているぞ。▼~
:[アメリア]|
はいっ!~
そして今度は必ず~
大切なものを守ってみせます!▼~
**情熱の騎士 カイル [#i38882b0]
***C [#rk5tohn6]
:[カイル]|
はっ! せいっ!▼~
:[フォルデ]|
よっ! こいつでどうだ?▼~
:[カイル]|
甘い! せやっ!!~
もっと本気で来い!▼~
:(暗転)|
:[アルフォンス]|
二人が模擬戦していると聞いて~
見学に来たんだけど、さすがだね。▼~
ルネス王国の騎士の実力~
その一端が窺えたよ。▼~
:[カイル]|
これはアルフォンス王子~
いらしてたのですか。▼~
お褒めに預かり光栄ですが~
我らはまだまだ若輩の身。~
お恥ずかしい限りです。▼~
:[フォルデ]|
ま、模擬戦なんかじゃなく~
絵の腕前なら、もっと~
自信があるんですけどね。▼~
:[アルフォンス]|
そんなことはないよ。~
フォルデの絵も素晴らしいけど~
さっきの模擬戦も見事だった。▼~
二人の気迫のこもった打ち込みと~
柔軟に受け流す身のこなし。~
つい見入ってしまったよ。▼~
それぞれ一朝一夕で~
身に付くものではないと思う。▼~
:[カイル]|
はっ、恐れ入ります。▼~
:[フォルデ]|
こいつとは子どもの頃からの~
付き合いですからね。▼~
手の内がわかってるから~
互いの打ち込みが~
凄そうに見えるだけですよ。▼~
:[カイル]|
お、おいフォルデ!~
少し馴れ馴れしいぞ!▼~
:[アルフォンス]|
ははっ、構わないよ。~
それにしても二人は本当に仲が良いね。▼~
ヴァイス・ブレイヴに~
君たちのような頼れる仲間を~
迎えられてとてもうれしいよ。▼~
:[カイル]|
ありがとうございます。~
ルネス騎士団の誇りにかけて~
全力を尽くすと誓います。▼~
:[フォルデ]|
俺はまあ…そうですね。~
自分にできる範囲で~
頑張らせてもらいますよ。▼~
:[カイル]|
フォルデ!~
もう少し言い方ってものがあるだろう。▼~
:[フォルデ]|
なんだよ、頑張るって言ってんだから~
それでいいだろう?▼~
:[アルフォンス]|
僕は力を貸してもらう身。~
それぞれのやり方で構わないよ。~
二人の活躍、期待しているよ。▼~
:[カイル]|
も、申し訳ございません。~
私はしっかり頑張りますので…。▼~
***B [#br363jar]
:[カイル]|
ここが城の武器庫か。▼~
フォルデのやつ~
休暇だとわかった途端~
朝から絵の題材を探しにいく始末。▼~
こういうときこそ~
武器の整備をする~
絶好の機会だというのに…。▼~
仕方ない、やつのぶんまで~
武器の整備をしておくか。▼~
む? 先客がいるようだな…▼~
:[アベル]|
…………▼~
:[カイル]|
…見事な集中力だ。~
武器をつぶさに点検する鋭い目。~
きっと只者ではあるまい…▼~
…それに、たった一人で~
あれだけの数を点検するのか?▼~
失礼します!~
私はルネス王国騎士カイルと申します。~
ずいぶんと熱心ですね。▼~
:[アベル]|
ルネス王国騎士…~
ああ、ゼト将軍麾下の騎士だね。▼~
おれはアベル。~
アリティア王国の騎士だ。▼~
:[カイル]|
アリティア王国…~
異界にも名を響かせる~
かの英雄王がお生まれになった国ですね。▼~
武器の点検をなさっていたようですが~
この数は…ご自身以外のものも~
確認なさっているのですか?▼~
:[アベル]|
ああ、これはね。~
相棒のを手入れしてるんだよ。▼~
:[カイル]|
同僚の方の武器も…▼~
:[アベル]|
おれの相棒は~
【猛牛】の異名を持つほどに~
勇敢な騎士なのだが…▼~
戦いに気がはやるせいか~
武器の手入れを忘れることがあるんだ。▼~
:[カイル]|
ゆえにアベル殿が時間を割いて~
その方の武器も手入れされていると。▼~
失礼なことをお伺いしますが~
それが手間だと思われたことは~
ありませんか?▼~
:[アベル]|
ははっ、この程度のこと~
どうってことないさ。▼~
こうやっておれが補佐することで~
あいつは持てる力を発揮できる。▼~
その力でマルス様をお支えできれば~
なんの不満もないよ。▼~
:[カイル]|
なるほど…。~
そのような考え方もあるのですね。▼~
***A [#k50wjsnx]
:[カイル]|
さて…~
次は厩舎を覗くとしようか。▼~
:[シレーネ]|
誰かと思えばカイルじゃない?~
あなたも馬の様子を見に来たのね。▼~
:[カイル]|
シレーネもいたのか。~
俺と…フォルデの馬の様子を見にな。▼~
まったく、なんで~
あいつの馬の面倒まで~
俺が見なければならないんだ。▼~
:[シレーネ]|
ふふっ。アスク王国に来ても~
あなたたちは相変わらずみたいね。▼~
:[カイル]|
嘆いたところで関係は変わらない。~
俺は俺でできることをやるまでだ。▼~
よし、いい子だ。~
今、毛並みを整えてやるからな。▼~
:[シレーネ]|
丁寧なブラッシングね。~
アスク王国でもカイルの几帳面さは~
健在…といったところかしら。▼~
:[カイル]|
フォルデも自分の馬を~
気にかけているようだが~
俺から見れば愛情が足りないな。▼~
よし。フンの状態も悪くない。~
二頭とも元気なようでなによりだ。▼~
:[シレーネ]|
ふふっ。この子たちも~
とってもうれしそうだわ。▼~
:[カイル]|
俺の手入れで満足して~
もらえたならいいのだが…。~
おや?▼~
:[シレーネ]|
あら? どうかした?▼~
:[カイル]|
向こうで馬の手入れをしている~
あの御仁。▼~
:[ケント]|
……。▼~
:[カイル]|
あの出で立ちと雰囲気~
いずこかの異界の騎士か。▼~
:[シレーネ]|
あの方はエレブ大陸の~
ケントさん、だったかしら。▼~
:[カイル]|
なんという見事なブラシの使い方だ。~
む? 隣の馬の手入れまで…。▼~
:[シレーネ]|
え? カイル?▼~
:[カイル]|
あの御仁、ケント殿に~
話を聞いてみようと思ってな。▼~
…手入れの最中に失礼します。~
私はルネス王国騎士のカイルと申します。▼~
:[ケント]|
新たな英雄が召喚されたと聞いたが~
貴君もその一人なのだな。▼~
私はケント。~
キアラン侯爵家に仕える騎士だ。▼~
:[カイル]|
ケント殿の卓抜したブラシさばき、~
感服いたしました。▼~
そのうえ、ご自身が乗馬される~
馬以外も面倒を見られているとは。▼~
:[ケント]|
私の相棒が少々不真面目なやつでな。~
愛馬と一緒に面倒を見ていたのだ。▼~
:[カイル]|
なるほど、そんな理由が…。▼~
:[ケント]|
相棒の名はセインと言う。~
暇さえあれば女性を~
追いかけているようなやつだ。▼~
あいつときたらアスク王国でも~
態度を改める気がまったくなくてな。▼~
:[カイル]|
大変でありませんか?~
その、セイン殿の補佐をするのは。▼~
:[ケント]|
尻拭いをするのは~
今に始まったことではない。~
正直、不本意だ。▼~
だが、セインは戦場で戦果を出している。~
主君のため、民のために働いてこそ~
騎士はその誇りを守ることができる。▼~
:[カイル]|
……▼~
:[ケント]|
セインの性格や生活態度は~
褒められたものではないが~
私が背中を預けられるのはやつだけ。▼~
だからこそ、~
戦場で十分に力を発揮できるよう~
こうして世話してやっていると言えるな。▼~
:[カイル]|
そうでしたか。~
興味深いお話、ありがとうございます。▼~
***S [#edry4m0n]
:[フォルデ]|
へえ…。~
異界の騎士たちと~
そんな話をしてたのか。▼~
:[カイル]|
相棒を支え、力を引き出す。~
二人とも志の高い騎士だった。~
学ぶところが多かったよ。▼~
:[フォルデ]|
まったく、どこの騎士団も大変なんだな。~
まあそれでうまくまわるなら~
それでよしって話か。▼~
:[カイル]|
なぜ、今の話を聞いて~
そんな言葉が出てくるんだ?▼~
お前はもっと緊張感を持て。~
戦場以外でもルネス騎士の誇りを忘れるな。▼~
:[フォルデ]|
わかってるって。カイルのおかげで~
俺はアスク王国でも万全の状態で~
戦えてるって話だろ?▼~
エフラム様やエイリーク様を~
お支えして戦うこと。~
それこそがルネス騎士の誇り。▼~
ルネス騎士団を盛り立てるため~
これからも力を合わせようじゃないか!▼~
:[カイル]|
そうだな。~
ルネス騎士団を盛り立てるため…▼~
:[フォルデ]|
うん、そういうことだ。~
これからもよろしく頼むぜ!▼~
:[カイル]|
いや…なにか話がおかしいぞ!~
そもそも俺は、戦場以外でも~
ルネス騎士として尽力している。▼~
お前も同じように~
ルネス騎士としての務めを~
真面目に果たせという話だ!▼~
:[フォルデ]|
今日は天気もいいし~
絵の題材でも探しにいくかな。▼~
:[カイル]|
こら! 逃げるんじゃない!~
きちんと話を聞け、フォルデ!▼~
:[フォルデ]|
お前は真面目すぎるんだよ!~
もうちょっと肩の力を抜けよ!▼~
:[カイル]|
お前が抜きすぎなんだ!~
こらっ、待つんだ!~
おーい、フォルデー!▼~
*コメント [#comment]
#comment
ページ名:
[広告]
Amazon.co.jp