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*志を重ねて [#h8c805b9]
#contents
**志を重ねて [#w892dfc0]
***オープニング [#x3b990ec]
:[アスベル]|
なるほど…アスク王国は今~
大変な状況なのですね。▼~
:[ロナン]|
たとえここが違う世界であっても~
困っている人々を見過ごせません。~
ぜひ、力添えさせてください。▼~
:[サラ]|
まあ、退屈はしなさそうだし。~
いいわ。助けてあげる。▼~
:[シャロン]|
ありがとうございます!~
みなさんに力を貸していただき~
心強いです……!▼~
:[ミランダ]|
リーフ王子たちも~
力を貸しているというのなら~
私たちが助力を拒む理由がありません。▼~
シャロン王女…~
私もアルスターの王女として~
力を尽くさせていただきます。▼~
&br;''(暗転)''
:[ロナン]|
英雄…そうか、僕はこの世界では~
英雄として知られているのか。▼~
:[アスベル]|
ぼくも、英雄なんて呼ばれるのは~
むずがゆいですね。▼~
でも、マギ団やセティ様の名を~
汚さぬよう、精いっぱい頑張るつもりです。▼~
:[ミランダ]|
……。▼~
:[サラ]|
ミランダ王女…どうかした?▼~
:[ミランダ]|
え? ご、ごめんなさい。~
ぼーっとしちゃって。▼~
:[サラ]|
あなたの中から…~
いろいろな声が混ざり合って~
絡み合っているのが聞こえる。▼~
:[アスベル]|
ミランダ王女~
なにかお悩みごとでも…?▼~
:[ミランダ]|
……。▼~
実は私、この世界に召喚されたとき~
つい取り乱しちゃって、思わず~
エクラに言ったの。▼~
無礼者が、名を名乗りなさい…って。▼~
:[サラ]|
それはごあいさつね…。~
混乱していたのはわかるけど。▼~
:[ミランダ]|
その言葉はもしかすると~
わたしの王女としてのおごりから~
出たのかもしれない…。▼~
:[ロナン]|
なるほど…そのことを~
気に病まれていたのですね。▼~
:[ミランダ]|
アスク王国の私は~
領土も臣下も持たない~
一人の英雄にすぎない。▼~
サラ、ロナン、アスベル…。▼~
この世界での私は~
民にかしずかれる王女ではなく~
あなたたちと同じ、一人の英雄です。▼~
私も、そう振る舞うように努力します。~
だからあなたがたも遠慮せずに~
気負うことなく私に接してください。▼~
:[アスベル]|
は、はいっ。~
ミランダ王女が、そうおっしゃるなら。▼~
:[サラ]|
……。▼~
***C [#odc2d439]
:[ミランダ]|
…ロナン?~
どこに行くのですか?▼~
:[ロナン]|
今日の訓練は~
野営をすることになったので~
食料調達のために狩りに行こうかと。▼~
:[ミランダ]|
狩りですか、なるほど。~
私も同行して構いませんか?▼~
:[ロナン]|
そんな滅相もない…!~
狩りは、ぼくの仕事ですので。▼~
ミランダ王女は明日の訓練に備えて~
お休みになってください。▼~
:[ミランダ]|
ロナン、アスク王国では~
私を特別扱いしなくて構いません。▼~
狩りの経験はありませんが~
なにか手伝わせてください。▼~
:[ロナン]|
わかりました。~
そうまでおっしゃるのでしたら…。▼~
&br;''(暗転)''
:[ミランダ]|
なるほど…~
このように草を編むだけで~
罠が作れるのですね。▼~
:[ロナン]|
罠と言うか、獲物の動きを~
一瞬止める仕掛けですね。▼~
そこに矢を射かけて~
仕留めるわけです。▼~
:[ミランダ]|
手慣れた感じですね。~
私は草を編むだけで~
こんなに苦戦しているのに…。▼~
あら? ロナン…~
その指はどうしたのですか?~
そんなにあかぎれて。▼~
:[ロナン]|
ああ、この指ですか。~
ぼくが住んでいたイス村の猟師は~
みんなこんな感じですよ。▼~
来る日も来る日も弓を引き~
罠を作り、獲物をさばいて…~
みんな、こんな指になるんです。▼~
:[ミランダ]|
痛くはないのですか?▼~
:[ロナン]|
もう慣れました。~
癒し手の杖でもこの傷は~
治せないみたいですし。▼~
この指が、母や村のみんなの~
助けになっていると思えば…~
猟師の勲章です。▼~
:[ミランダ]|
私たち王族が食べていた肉は~
あなたたちの血のにじむような苦労で~
食卓に上がっていたのね。▼~
私は今まで恵まれた環境で~
日々を過ごしていたのだと~
身に染みました…。▼~
***B [#j3e08684]
:[アスベル]|
んしょ、んしょ…~
無理して本を借りすぎたかな。~
わ、わわっ!▼~
:[ミランダ]|
アスベル、危ない…!▼~
:[アスベル]|
ミ、ミランダ王女!~
さ、支えていただきありがとうございます。~
危うく本に潰されるところでした。▼~
:[ミランダ]|
それにしても、たくさんの本ですね。~
これはすべて魔道の書ですか?▼~
一人で持てる量ではありませんよ。~
私も手伝いましょう。▼~
:[アスベル]|
い、いえ、ミランダ王女に~
そのようなことをさせるわけには…。▼~
:[ミランダ]|
以前言いましたね?~
今は一人の英雄。対等な関係です。~
遠慮は無用です。▼~
:[アスベル]|
わ、わかりました。それでは…~
お言葉に甘えさせていただきますね。▼~
:[ミランダ]|
アスベルは勉強熱心なのですね。~
アスク王国に来て~
さらに勤勉さに磨きがかかったのでは?▼~
:[アスベル]|
は、はい。ぼくのような人間が~
みんなの力になるには~
努力を重ねる以外に方法がないので。▼~
ぼくの家は名門ではなく~
聖戦士の血も引いていません。▼~
ですから、自分を成長させる機会を~
片時も無駄にしたくはないのです。▼~
:[ミランダ]|
自ら積極的に、学ぶ機会を~
求めているのですね。▼~
:[アスベル]|
はい。待っていても~
学ぶ環境は整いませんから。▼~
:[ミランダ]|
……。▼~
私は戦争が起きるまで~
アルスターの王女として~
不自由のない生活を送ってきました。▼~
そんな生活が、当たり前だと~
思っていたのです。▼~
:[アスベル]|
……。▼~
:[ミランダ]|
学びとは本来~
自らが努力して環境を整えなくては~
身につかぬもの。▼~
恵まれた環境にいた私は~
それに気づかずにいたのですね…。▼~
***A [#fff3d549]
:[ミランダ]|
私はアスク王国に来て…~
いかに自分が恵まれた環境に~
甘えていたのかを知りました。▼~
自分に厳しく、努力を重ねる。▼~
私もロナンのように狩りに赴き~
サラのように~
書で学ぼうと思います。▼~
:[サラ]|
ふーん。ミランダ王女は~
今のままでもいいと~
あたしは思うけど。▼~
:[ミランダ]|
し、しかし…~
今の私には治めるべき領土~
導くべき民もおりません。▼~
アスク王国では王女ではなく~
一人の英雄として~
どう振る舞うかが大切なのでは?▼~
:[サラ]|
でも、無理に自分を変えようとして~
本当の自分がみえなくなるのは~
よくないんじゃない?▼~
:[ミランダ]|
ですが、それは…。▼~
:[ロナン]|
ミランダ王女の手を~
ぼくのように荒れさせるわけにはいきません。~
狩りはぼくたちがやりますから。▼~
:[ミランダ]|
ロナン…。▼~
:[アスベル]|
ここにはアルスターの民はいません。~
ですが、ミランダ王女が民に慕われ~
民を想われていたことは事実です。▼~
ですから…その優しさを~
アスク王国の民に向けてあげてください。▼~
ミランダ王女ならきっと~
それができると思うのです。▼~
:[ミランダ]|
王女として…やれることがある。~
そう、言ってくれているのですか?▼~
:[サラ]|
あたしはアスク王国でも~
生き方を変えるつもりはないわ。▼~
自分の中の声に従って~
この世界を歩いてみようと思っているの。▼~
:[ミランダ]|
自分の中の声に従う…。~
その声に従うことで~
私はアスク王国の力になれるでしょうか?▼~
:[サラ]|
ええ、そうよ。~
あなたの声が、そう望んでるのなら…▼~
:[ロナン]|
ぼくたちはぼくたちなりに~
できる範囲の精一杯の力で~
ミランダ王女をお支えしますよ。▼~
:[アスベル]|
ですからミランダ王女も~
アルスター王女としての誇りとともに~
これからも歩んでください。▼~
:[ミランダ]|
みんな…ありがとう。▼~
あなたたちと時を同じくして~
アスク王国に来られたこと~
私はうれしく思います。▼~
ここにはアルスターの民はいない。~
代わりに救いの手を求める~
アスクの民たちがいる。▼~
自分になにができるのか~
考えながら進もうと思います。▼~
アルスターの王女の誇りと使命を~
みなの志と重ねていけるように。▼~
**わがままな王女 ミランダ [#k8083934]
***C [#fb78369b]
:[リーフ]|
ミランダ姫、きみも~
アスク王国に召喚されたんだね。▼~
:[ミランダ]|
リーフ王子…!~
今度は私のこと~
お忘れではなかったみたいですね。▼~
:[リーフ]|
ああ、あの時のことは謝るよ。~
しかし…。▼~
:[ミランダ]|
しかし? こうして再会しても~
リーフ王子の顔は曇ったまま…~
王子は私がきらいなのですか?▼~
:[リーフ]|
違うんだ。その…~
このアスク王国もトラキアのように~
戦いに満ちた場所。▼~
ミランダ姫を再び~
戦いに巻き込んでしまうと思うと~
それが心苦しいんだ。▼~
:[ミランダ]|
……!~
そ、そうだったのですね。~
私はその、てっきり…。▼~
ごめんなさい、リーフ王子!~
少し頭を冷やしてきます!▼~
:[リーフ]|
あっ! ミランダ姫!▼~
&br;''(暗転)''
:[ミランダ]|
ああーっ、もうっ!~
どうして私は怒りっぽいのかしら!▼~
リーフ王子と僧院で再会したときは~
お父様のこともあって~
冷静さを失ってしまい…。▼~
今回もまた勘違いで~
リーフ王子の前でそっけない態度を。▼~
私はもっと穏やかさを~
身につけなくてはいけません。~
怒りに駆られず、自分を律する術を…。▼~
でも…そんなこと簡単にできたら~
こんな苦労はしてないはずでしょう!~
それなのに、もう…▼~
:[フィヨルム]|
あ、あのっ、ミランダ王女…。▼~
:[ミランダ]|
あなたは…?▼~
:[フィヨルム]|
私はニフル王国の第二王女~
フィヨルムと申します。~
申し訳ありません、急に…▼~
王女のひとり言が~
つい聞こえてきて…~
声をかけてしまいました…。▼~
:[ミランダ]|
! お聞きになったのですね…~
いいえ、良いのです、フィヨルム王女。~
すべて私の至らなさが原因なのです。▼~
:[フィヨルム]|
そのこと、なのですが…~
どなたかに、怒りを鎮める術を~
教えてもらうというのはどうでしょう。▼~
:[ミランダ]|
怒りを鎮める術…ですか?▼~
:[フィヨルム]|
たとえば、杖使いの英雄のみなさんは~
穏やかな性格の方が多いと思うのです。▼~
一度、相談してみるのも~
いいかもしれません。▼~
:[ミランダ]|
フィヨルム王女、~
もし心当たりがありましたら~
ご紹介いただけないでしょうか?▼~
怒りに駆られず、自分を律する術…~
是非とも身につけたいのです!▼~
***B [#z15118b0]
:[ミランダ]|
ヴァイス・ブレイブには杖使い…~
癒し手の方々は多いのかしら?▼~
:[フィヨルム]|
はい。さまざまな癒し手が~
私たちを助けてくれています。▼~
みなさん、とても優しくて…~
穏やかな方ばかりですね。▼~
:[ミランダ]|
傷を癒すには優しさと思いやり…~
それに穏やかさが必要…というわけね。▼~
:[フィヨルム]|
確か、この広間にも~
魔道と杖が得意な…~
あっ! ラーチェル王女。▼~
:[ラーチェル]|
あら? フィヨルム王女。~
今日はなんの御用かしら?~
そちらの方は…?▼~
:[ミランダ]|
はじめまして。~
私はアルスターの王女~
ミランダと申します。▼~
:[ラーチェル]|
まあっ!?~
あなたも王女ですの?▼~
:[ミランダ]|
あなたも…ということは~
もしかして…▼~
:[ラーチェル]|
そう! わたくしこそ~
麗しの絶世美少女にして~
正義と秩序の使者ですわ!▼~
このわたくしがいる限り~
のさばる悪は許しません!~
ぼこぼこにしてさしあげますわよ!▼~
:[ミランダ]|
ちょ、ちょっと、フィヨルム王女。~
聞いてた話と違うような…▼~
:[フィヨルム]|
そう、かもしれませんね…▼~
:[ラーチェル]|
ん? どうしましたの?~
わたくしのうなる杖さばきを~
見たいのではありませんの?▼~
:[フィヨルム]|
杖の使い方も~
間違っている気がします…。▼~
:[ドズラ]|
ガハハ! フィヨルム王女!~
もしや穏やかな杖使いを~
探しておいでか?▼~
:[フィヨルム]|
は、はい。こちらの~
ミランダ王女が怒りを鎮める術を~
教えていただきたいらしく…。▼~
穏やかな性格の杖使いの方から~
なにかいいアドバイスを~
もらえるのではないか、と。▼~
:[ドズラ]|
おお、それなら適任がおりますぞ!~
あの方なら怒りとは無縁~
まさに僧侶の中の僧侶ですぞ。ガハハ!▼~
:[ミランダ]|
そのような方が…!~
ぜひ、お名前を教えてくださいませ。▼~
***A [#kf4f0537]
:[フィヨルム]|
あっ! ドズラさんの言うとおり~
中庭にいらっしゃいましたね。▼~
あそこで静かに瞑想されている方が~
僧侶のリフさんです。▼~
:[ミランダ]|
お、起こしてしまっても~
いいのかしら…?▼~
:[リフ]|
おや…?~
フィヨルム王女。~
そちらのかたは…。▼~
:[ミランダ]|
私はアルスターの王女~
ミランダと申します。▼~
瞑想の邪魔をしてしまい~
申し訳ありません。▼~
:[リフ]|
いえいえ、大丈夫ですよ。~
私は僧侶リフ。戦いはできませんが~
治療の杖が使えます。▼~
:[ミランダ]|
こ、この穏やかさ…~
まさに怒りとは無縁…!▼~
:[フィヨルム]|
ええ。リフさんの周囲だけ~
癒しの空気が漂っているような…。▼~
:[リフ]|
して、今日はなんの御用でしょうか。~
私にできることであればなんなりと。▼~
:[ミランダ]|
はっ…! 癒しの空気に包まれて~
目的を忘れそうになっていました!▼~
リフ様、お尋ねしたいことがあるのです。~
怒りに駆られず、自分を律するには~
どうすればいいのでしょうか?▼~
&br;''(暗転)''
:[リフ]|
なるほど…そういう理由ですか。~
怒りに心を支配されずに~
穏やかに保ちたいと。▼~
:[ミランダ]|
はい。アスク王国に召喚されたときも~
エクラに~
つい「無礼者が!」と言ってしまい…。▼~
:[フィヨルム]|
私も…ムスペルと戦ったとき~
怒りのあまり、~
我を忘れたことがありました…▼~
心を穏やかに保つ効果的な方法…~
ご存じではないでしょうか?▼~
:[リフ]|
難しい問題ですね…~
私は、誰かに対して~
怒りを抱いたことがありません。▼~
ゆえに…鎮める手段を~
お教えするのは難しいかと。▼~
:[ミランダ]|
な、なんという聖人…~
そもそも怒ったことがないとは…~
私とは土台から違うのですね。▼~
どのような修行を重ねれば~
そのような穏やかな心を~
持てるのでしょうか。▼~
:[リフ]|
特段、変わったことは~
やっていませんよ。▼~
普段やっていることと言えば~
瞑想するくらいのものです。▼~
:[フィヨルム]|
なるほど…~
瞑想は効果がありそうな気がします。▼~
心を落ち着けるにはうってつけの~
修業ではないでしょうか。▼~
:[ミランダ]|
瞑想…ですか。~
やったことはありませんが…。▼~
:[リフ]|
よいかもしれませんね。~
どうです…今日は天気もいいし~
この中庭でやってみては?▼~
:[ミランダ]|
……。▼~
わかりました、何事も経験です。~
挑戦してみましょう。▼~
:[フィヨルム]|
私もお付き合いいたします!~
こうして目を閉じ、心を静かに~
落ちつければいいんですよね?▼~
:[リフ]|
そうです。~
雑念を払い、心を凪に保ち~
周囲の空気に溶け込んでいくように…。▼~
:[ミランダ]|
…雑念を…払い…~
…心を…凪に…▼~
ああ…なんでしょうか、この感覚。~
アスク王国に吹く風はこんなにも…~
穏やかで気持ちよかったなんて…▼~
それに…こうしていると…~
なんだか…とても…眠く…▼~
…………▼~
***S [#zdbb2ad1]
:[ミランダ]|
……。~
ここ…は?▼~
私は確か中庭で~
瞑想をしていたはず…。▼~
ん…?~
無効からなにか聞こえるわね。~
異様に気合の入った声…。▼~
:[???]|
フッ! ハッ! セイッ!▼~
:[ミランダ]|
あ、あれは…リフ様!?~
ど、どういうこと?~
なんだか様子がおかしい気が…。▼~
:[???]|
フン! ムン! ヌゥン!▼~
:[ミランダ]|
あ、あわ、あわわわ…。~
あれは本当にリフ様なのでしょうか?▼~
全身に怒りをみなぎらせ~
一心不乱に杖を振って…。~
心なしか筋骨隆々になっているような。▼~
:[???]|
誰です!?~
そこにいるのは!?▼~
:[ミランダ]|
ひ、ひぃ…っ!?▼~
&br;''(暗転)''
:[ミランダ]|
……! はっ!?▼~
:[フィヨルム]|
……?~
どうなさいました、ミランダ王女?▼~
:[リフ]|
顔色があまりよくありませんね。~
どうなさいました?▼~
:[ミランダ]|
はぁ、はぁ、はぁっ……!~
だ、大丈夫です。なんだか、その…~
怖い夢を見ていたような。▼~
:[フィヨルム]|
怖い夢、ですか? もしかすると~
近くにスヴァルトアルフの黒妖精が~
潜んでいるのでは…。▼~
:[ミランダ]|
あ、あの、リフ様…リフ様は~
これまで怒ったことはないと~
おっしゃられていましたよね?▼~
:[リフ]|
ええ、そのとおりです。~
少なくとも怒った記憶は~
自分にはないのうな気がいたします。▼~
:[ミランダ]|
……。▼~
もしかすると…~
怒りは無理に抑圧せずに~
適度に発散したほうがいいのかも…。▼~
でないと、溜まった怒りが爆発し~
取り返しのつかない事態になることも~
ないとは言えませんよね。▼~
:[リフ]|
そうですね…何事も自然に~
任せてみるのが一番かもしれません。▼~
ただ、いつでも他者を思いやり~
優しく接することを忘れなければ~
人は穏やかに生きられるでしょう。▼~
:[フィヨルム]|
なるほど…いいお話が聞けました。~
よかったですね、ミランダ王女。▼~
:[ミランダ]|
ええ、ありがとうございます。~
リフ様、それにフィヨルム王女。▼~
他者を思いやり、優しく接することが~
穏やかに生きるための秘訣よね。▼~
今度、リーフ王子と話すときは~
喧嘩腰にならずに、優しさをもって接する。~
そのことを忘れないようにしなければ…。▼~
:[リフ]|
ミランダ王女、フィヨルム王女。~
あなたたちが優しさとともに~
歩めることを祈っております。▼~
:[ミランダ]|
……。~
あの、リフ様…。▼~
夜な夜な身体を鍛えているとか~
杖の素振りをされているとか~
そういうことはありませんよね?▼~
:[リフ]|
ええ。夜は静かに休んでおります。~
どうかなされましたか…?▼~
:[ミランダ]|
い、いえ、特になにもっ…!▼~
これからは思いやりを忘れずに~
優しさとともに歩もうと思います…!▼~
**ロプトの姫 サラ [#bf097d50]
***C [#bc5002ce]
:[サラ]|
あら…?▼~
:[リアーネ]|
……?▼~
:[サラ]|
あなた、~
綺麗な歌声をしているのね。▼~
:[リアーネ]|
……?~
わた…し、いま、うたって…ない。▼~
:[サラ]|
ううん、はっきり聞こえるの。~
あなたの中から…。▼~
澄み切って、伸びやかで~
とっても美しい歌声。素敵ね。▼~
:[リアーネ]|
……! ……!~
うれし……い。あく、しゅ…!~
ともだち…に、なて……!▼~
:[サラ]|
友だちになりたいの? いいわよ。~
あなたの声、心地いいから。▼~
:[リュシオン]|
リアーネ、なにをしている?~
そちらのベオクは…?▼~
:[サラ]|
……。~
あなたの中からも~
すごく優しい声がするわ。▼~
憎しみや怒りや悲しみを~
乗り越えた果てに見つけた…光。~
なるほど、それが優しさの理由なのね。▼~
:[リュシオン]|
……?~
お前はなにを言っているのだ?▼~
:[サラ]|
でも…無理をして、お肉やお魚を~
食べなくてもいいんじゃない?▼~
:[リュシオン]|
……!?~
ど、どうしてそのことを。▼~
:[サラ]|
あ、また向こうから~
変わった声が聞こえる。~
なにかしら? 行ってみよう。▼~
:[リュシオン]|
お、おいっ、待て!~
お前はいったい…!▼~
行ってしまった…。~
何者なのだ、あのベオクは。▼~
***B [#v5279cef]
:[シャロン]|
サラさんは~
人間の中から響く声や音で~
その人のことがわかるんでしょうか?▼~
すごいっ! 羨ましいスキルです!▼~
:[サラ]|
そう?~
でも、いいことばかりじゃないわ…▼~
一見、優しそうな人に見えても~
濁った声が聞こえることもあるし。▼~
それに聞きたくもない声が~
耳に届くことだってあるわ。▼~
:[シャロン]|
な、なるほど…▼~
ちなみに、わたしはどうでしょうか。~
よければ教えてください!▼~
:[サラ]|
んー、そうねぇ…。▼~
明るい響きしか聞こえない。~
声というより…~
ラッパのような音?▼~
:[シャロン]|
そ、それは賑やかな~
雰囲気ということでしょうか。▼~
:[サラ]|
でも、裏表のない真っ直ぐな声ね。~
あたしは好きよ。▼~
:[シャロン]|
ほっ、それはよかったです!~
アンナ隊長はどうですか?▼~
:[サラ]|
あの人は…そうね…。~
前向きでひたむき…▼~
:[シャロン]|
なるほど…!~
さすがはアンナ隊長ですね!▼~
:[サラ]|
だけど、アンナ隊長からは~
おかしな音も聞こえたわ。▼~
:[シャロン]|
おかしな音…?▼~
:[サラ]|
ええ。お金がちゃりんちゃりんと~
落ちるような音…。▼~
:[シャロン]|
な、なるほど…。~
アンナ隊長らしいですね。~
妙に納得です!▼~
サラさんの力は本当なんだなと~
あらためて実感しました!~
やっぱりすごいです!▼~
:[サラ]|
そう…? ありがとう。▼~
***A [#ac449819]
:[サラ]|
これは…なにかしら?~
こっちの丘のほうから…~
不思議な声が聞こえる…。▼~
:[エイル]|
……。▼~
:[サラ]|
声の主は…あなた?▼~
:[エイル]|
私は…エイル。~
あなたは…先日召喚されてきた英雄ね。~
たしか…サラ。▼~
:[サラ]|
いったい…どういうこと…?▼~
自分の命が消えるときの声が…~
あなたの中から聞こえてくるの。~
生きている人には出せるはずないのに。▼~
:[エイル]|
……。▼~
:[サラ]|
その声は~
死者にしか出せない声…。▼~
なのに、あなたの中には~
死ぬ瞬間の痛みや心が割れるときの声が~
いくつも反響している…。▼~
:[エイル]|
……。▼~
以前、私は…~
いくつもの命を持っていたの。▼~
:[サラ]|
いくつもの…命。~
にわかには信じられないけど…~
その言葉に嘘はないのはわかるわ。▼~
:[エイル]|
私を育ててくれた死の国の女王ヘルは~
己の力を増すために~
私を殺し続けたの。▼~
私の命は奪われ続け~
今の私の中にはたった一つの~
命しか残っていないわ。▼~
:[サラ]|
そう。だから…~
命を奪われるときの~
記憶が残っているのね。▼~
命の輝きが消える瞬間の~
痛みと苦しみと、諦めに似た感情が~
あなたの中に満ちている…。▼~
その瞬間の声が魂に刻まれて…~
今でも声となって~
反響し続けている…。▼~
:[エイル]|
あなたはどうして…~
その声を聞くことができるの?▼~
:[サラ]|
さあ? あたしにもよくわからないの。~
気がついたら、いろいろな声が~
聞こえるようになっていたの。▼~
ね、エイル。~
もっとあなたの声~
聞いてもいいかしら。▼~
:[エイル]|
ええ……。~
あなたが辛くなければ。▼~
:[サラ]|
あなたから聞こえる~
いくつもの悲しみ、痛みの声に~
温かな声が混じっているの…。▼~
:[エイル]|
温かな…声?▼~
:[サラ]|
ああ…耳をすませば~
もっと鮮明に聞こえてくるわ。▼~
あなたの中で~
育ちつつあるこの声は希望…~
未来を求める…希望の声。▼~
***S [#i7f689d0]
:[エイル]|
私の中に…~
希望の声が存在すると?▼~
:[サラ]|
ええ。また小さいけれど…~
確実に聞こえるわ。~
力強い声…。▼~
:[エイル]|
もしかすると、その声は…~
アスク王国に来てから~
生まれたのかも…しれないわ。▼~
:[サラ]|
……。▼~
:[エイル]|
これまでの私は~
人々を死者の国へといざなう~
死神だった…▼~
でも今は、その逆。~
命を救い…未来を育むために~
戦っている。▼~
誰かの未来を奪うのではなく~
守るために戦える…。~
それは、私にとっての希望。▼~
たったひとつ残ったこの命が~
燃え尽きるその日まで私は…~
希望とともに戦いたい。▼~
:[サラ]|
ふうん…なるほどね…。~
あなたみたいな人ははじめて。▼~
エクラの中から~
響いてる声も面白かったけど…。▼~
エイル、あなたの中から~
響いてくる声も取っても魅力的だわ。~
あたしは好きよ。▼~
:[エイル]|
私にはそれが~
どんな響きかわからないけど…~
好意をもってくれるのはうれしいわ。▼~
:[サラ]|
エイル、お友だちになりましょ?▼~
あなたの中で育っている希望の声が~
どのように変わっていくのか…~
これからも聞かせてほしいな。▼~
:[エイル]|
お友だち…~
ええ、いいわ。喜んで。▼~
:[サラ]|
ちょっと残酷なことを~
言っちゃうかもしれないけど…。▼~
あなたに刻まれた~
痛みや悲しみ、苦しみの声は…~
一生消えることはないと思う。▼~
:[エイル]|
……。▼~
:[サラ]|
でもね、あなたの中にある希望は~
きっとあなたの覚悟を支えて~
未来に連れていってくれる。▼~
千の絶望の中に一の希望があれば~
人は生きていけるのよ…。▼~
:[エイル]|
ありがとう、サラ…。~
その言葉もきっと~
私の希望になるわ。▼~
:[サラ]|
あたし、アスク王国に来てよかった。~
エクラには~
感謝しなくちゃね。▼~
これからも…たくさんの~
素敵な声に出会えるといいな。▼~
まだ聞いたことのない~
心が震えるような声に…~
きっと、出会えると思うの。▼~
**風に導かれた少年 アスベル [#ae534ee3]
***C [#s5f27315]
:[セティ]|
アスベル…~
エクラの求めに~
よく応じてくれた。▼~
この世界…アスク王国が~
英雄としてのきみの力を~
必要としているんだ。▼~
:[アスベル]|
セティ様…!~
また一緒に戦うことができるなんて~
ぼくもうれしいです!▼~
それにこの世界では~
命をかけて付き従うとお約束した~
リーフ様もおられます。▼~
ぼくが学んできた魔道を~
お二人のそばで活かせるなら~
これ以上の喜びはありません!▼~
:[セティ]|
ありがとう、アスベル。▼~
そうだ…ヴァイス・ブレイブには~
アスベル、きみと同じ年頃の~
魔道士が何人かいる。▼~
:[アスベル]|
そうなのですか…?~
よかった、ぼくが最年少では~
なかったのですね!▼~
:[セティ]|
彼らも英雄でありつつ~
将来有望な学びの徒。▼~
図書館などに集まり~
ほかの魔導士の面々から~
教えを受けているんだ。▼~
:[アスベル]|
それはすごい…!~
噂に聞く魔道学院のような~
ものなのでしょうか。▼~
:[セティ]|
いい機会だ、アスベル。~
きみも彼らとともに~
学んでみてはどうだ?▼~
:[アスベル]|
ぜ、ぜひ! 学んでみたいです!▼~
:[セティ]|
それでは、私から~
話をしておこう。▼~
同世代の魔道士たちから~
いい刺激を受けることが~
できると思う。▼~
:[アスベル]|
はい…! セティ様の~
ご期待に添えるよう~
全力でがんばりますっ!▼~
***B [#ga7dcee8]
:[ユアン]|
君が今日から一緒に学ぶアスベル?~
話はセティ先生から聞いてるよ。~
ぼくの名前はユアン。よろしくね!▼~
:[アスベル]|
よろしく、ユアン。~
わあ…本当に同じ年頃の~
魔道士がたくさん!▼~
:[ルゥ]|
ぼくはルゥ。エレブ大陸から来たんだ。~
ふふ、なんだかぼくたち~
格好も似ているね。▼~
:[マリク]|
言われてみれば、確かに…。~
ぼくはマリク。この世界には~
成長したぼくもいるんだよ。▼~
:[リリーナ]|
わたしはオスティア侯ヘクトルの娘~
リリーナよ。ともに学ぶ仲間が~
増えてうれしいわ。よろしく。▼~
:[アスベル]|
みんなはぼくと同じような~
年齢だけど…それなりの~
実戦経験があるのかな?▼~
:[ユアン]|
まあ、少しは…~
まだ修業中の身だけどね。▼~
:[マリク]|
ぼくは、~
本格的な魔道を学ぶ前で…~
まだ一人前とは言えない。▼~
だから、しっかりと力をつけて~
みんなの足を引っ張らないように~
努力したいな。▼~
:[ルゥ]|
ぼくの双子の弟も魔道士で~
一緒に学ぼうって誘ってるんだけど~
首を縦に振らないんだよね…。▼~
みんなで一緒に勉強したほうが~
学べることも多いと思うんだけどなあ。▼~
:[リリーナ]|
人にはそれぞれ…~
自分なりのやり方やこだわりが~
あるんじゃないかしら。▼~
アスベル、あなたにとって~
ここでの学びの時間が~
有益であるといいわね。▼~
:[アスベル]|
ありがとう、リリーナ。~
よし…! やる気が出てきた!~
リーフ様のためにも…ぼく、頑張ります!▼~
:[ルゥ]|
あ、今日の先生の~
セシリアさんが来たみたいだね。▼~
:[セシリア]|
みんな揃っているようね。~
それでは講義をはじめましょう。▼~
***A [#y4e266b7]
:[ユアン]|
ふぅ~、~
講義やっと終わった~。▼~
:[マリク]|
パント先生の講義は~
わかりやすくてとてもいいね。~
一日中教わっていたいくらいだよ。▼~
:[ルゥ]|
マリク先生の授業も~
わかりやすいよ?▼~
:[マリク]|
そ、それは確かにそうだけど…~
未来の自分に教わるって~
なんだか気恥ずかしいな。▼~
:[アスベル]|
……。▼~
:[リリーナ]|
アスベル、どうかしたの?~
なにか考えごとかしら。▼~
:[アスベル]|
あ、いや、その……。▼~
:[アスベル]|
ぼくたちも大人になれば~
今よりももっと、みんなの~
力になれるのかなあって。▼~
:[ユアン]|
うんうん、そうだよね。~
大人になれば、今よりも~
もっと活躍できるはず!▼~
お姉ちゃんやジスト隊長くらいに~
大人になれば、もっとすごい魔道も~
使えるようになっていると思うんだ!▼~
:[ルゥ]|
でも…ぼくたちが大人になる前に~
アスク王国が平和になることが~
一番いいんだよね。▼~
:[リリーナ]|
そうね。戦い自体がなくなれば~
それに越したことはないわね。▼~
:[アスベル]|
ぼくも…少しでも早く世界から~
戦いがなくなってほしい。▼~
ぼくは魔道を極めるよりも~
戦いを終わらせるために~
魔道を学んでいたから。▼~
:[マリク]|
じゃあ、アスベルは~
トラキアが平和になれば~
魔道を学ぶのをやめるの?▼~
:[アスベル]|
いや…平和になったら~
今度は平和を維持するために~
魔道は必要になると思う。▼~
そうか…そうだね…。~
平和になったあとのことも考えて~
魔道を学ぶ必要があるな…。▼~
:[リリーナ]|
同じように魔道を学んでも~
みんないろいろな考えがあるのよね。▼~
でも…より良い未来のために~
魔道を学びたいという気持ちは~
変わらないわ。▼~
:[アスベル]|
うん。今は焦らずに~
今の自分にできる精一杯のことを~
成し遂げていくよ。▼~
***S [#gf527fa6]
:[リーフ]|
アスベル、最近魔道の腕が~
上がったみたいだね。▼~
:[アスベル]|
本当ですか、リーフ様!~
頑張った甲斐がありました!▼~
同じ年頃の魔道士たちと一緒に学べて~
いい刺激を受けています。▼~
:[リーフ]|
結果が出ているのは~
アスベルの努力の成果だよ。~
ぼくも見習わないとね。▼~
:[アスベル]|
……。▼~
あの…リーフ様。~
「トラキアが平和になったら~
魔道をやめるのか」と質問されたんです。▼~
ぼくは目の前の戦いを終わらせるため~
平和になったあとのことを考える余裕は~
今までありませんでした。▼~
:[リーフ]|
うん、ぼくもそうだよ。~
まずはレンスターを解放したい。~
その一心で戦っていた。▼~
でも今は…その前に~
アスク王国を平和にすることが~
当面の目標だけどね。▼~
:[アスベル]|
ぼくは思うんです。~
平和を取り戻したあとにも~
きっと魔道の力は必要になります。▼~
トラキアが平和になって~
それで終わりではないんですよね。~
たぶん…。▼~
:[リーフ]|
そうだね。平和を取り戻せたとしたら~
今度は守っていくための力が必要になる。▼~
平和はいとも簡単に崩れ去るものだと~
ぼくたちは知ってしまったから…。▼~
:[アスベル]|
だからぼくは…~
アスク王国で精一杯学びます。▼~
ぼくがいつ、大人になるのかは~
わかりませんが、リーフ様のためにも~
一人前の魔道士になってみせます!▼~
:[リーフ]|
アスベルは今でも立派な~
一人前の魔道士だよ。▼~
でもその先の…伝説に残るような~
大魔道士を目指してくれるのなら~
とても心強いね、応援するよ。▼~
:[アスベル]|
リーフ様…!▼~
:[リーフ]|
平和になった、そのあとの世界か。▼~
ぼくも考えてみることにするよ。~
アスベルと一緒にこの世界で学び~
成長しながらね。▼~
:[アスベル]|
はい! どこまでもお供いたします。~
トラキアを取り戻したあとも~
ずっとおそばに…!▼~
**イス村の若者 ロナン [#w5a632e7]
***C [#sa7a8f58]
:[オーシン]|
よぉ! ロナン!~
あんたもアスク王国に~
召喚されたんだな!▼~
:[ロナン]|
オーシンやタニアも元気そうだね。~
アスク王国に来ても~
君たちは変わらないな。▼~
:[タニア]|
まあね。うるさい親父がいないだけで~
やってることは、紫竜山にいた頃と~
あまりかわってないよ。▼~
:[ロナン]|
この村が、エーヴェル様たちが~
新しく開拓した村なんだね。▼~
よく見ると、どことなく~
フィアナ村に似ているような…。▼~
:[オーシン]|
陣頭指揮を取ったのが~
エーヴェル様だから~
雰囲気が似ちゃったのかもな。▼~
:[タニア]|
この村には~
戦火で家を失った人たちが~
集まっているんだ。▼~
みんな争うことなく、力を合わせて~
村を盛り立てようとしている。▼~
今はまだ、日々を生きていくのが~
精一杯だけど…~
この村はもっとよくなるよ。▼~
:[オーシン]|
フィアナ村の連中だけじゃなく~
アスク王家の方々まで~
村の発展に力を貸してくれてるしな。▼~
ありがたいことだぜ。▼~
:[ロナン]|
ぼくも協力するよ。~
みんなに狩りの技術や~
保存食の作り方を教えたり…。▼~
:[タニア]|
戦場で戦うよりも~
ロナンはそっちのほうが~
性に合ってるかもしれないね!▼~
:[ヘンリエッテ]|
はいはーい、みなさーん!~
炊き出しの時間ですよ。~
一列に並んでくださいね。▼~
:[オーシン]|
おっ、もうそんな時間か。~
村の名物、お昼の炊き出しだな。▼~
:[ヘンリエッテ]|
慌てず騒がず押し合わず~
行儀よく待ちましょうね。~
スープはたっぷり用意してあるので!▼~
:[ロナン]|
あの方は?~
ずいぶん高貴な身なりだけど。▼~
:[タニア]|
あのお方はヘンリエッテ様。~
いつも村に足を運ばれて~
炊き出しを振る舞ってくれるんだ。▼~
アルフォンス王子とシャロン王女の~
母君だよ。▼~
***B [#g371fe66]
:[エキドナ]|
慌てなくていいからね。~
一杯食って体力つけて~
どんどん村をでかくしていこう!▼~
:[ヘンリエッテ]|
足の調子はどう?~
そう、よかった!~
今度、新しい薬も届けてもらうわね。▼~
家の雨漏りは直ったかしら?~
まあ。英雄の皆さんが直してくれたの?~
それはなによりねっ。▼~
あなたは育ち盛りだからね、~
はい、大盛りサービス!~
お腹いっぱい食べてね。▼~
:[オーシン]|
ご苦労様です、ヘンリエッテ様!▼~
:[ヘンリエッテ]|
あら、オーシンにタニア。~
そちらの方は?~
新しい村人さん…じゃないわね。▼~
もしかして、ヴァイス・ブレイヴに~
力を貸してくれる英雄かしら?▼~
:[ロナン]|
は、はじめまして。~
イス村から来たロナンと言います。▼~
:[ヘンリエッテ]|
あらあら、かしこまらないで。~
私も自己紹介させてね。~
ええと…▼~
明るさだけは一人前、~
みんなのヘンリエッテです!▼~
…なんて、うふふ。~
ついシャロンの真似しちゃった。~
よろしくね、ロナン。▼~
:[タニア]|
…ね? 間違いなく~
シャロン王女の母君でしょ?▼~
:[ロナン]|
そ、そうだね…。▼~
でも、驚きました。~
王族の方が民のために~
こうして尽力されているなんて。▼~
リーフ様も王族なのに気さくで~
みなに優しかったけど…~
ヘンリエッテ様にも同じ優しさを感じます。▼~
:[オーシン]|
だな。アスク王国の民が~
この国を好きな理由がわかる気がするよ。▼~
:[エキドナ]|
すまない!~
手が空いているなら手伝ってくれ!~
薪を調達して来てほしいんだ。▼~
:[オーシン]|
あいよ!~
行こうぜ、ロナン、タニア。▼~
:[ロナン]|
それではヘンリエッテ様、失礼します。▼~
:[ヘンリエッテ]|
はい、あなたたちも頑張ってね!▼~
***A [#he30a2ba]
:[ヘンリエッテ]|
あら、ロナン。~
今日も村に来てくれたのね。▼~
:[ロナン]|
これはヘンリエッテ様。~
近くにいい狩場を見つけたので~
村人にそのことを教えようかと。▼~
:[ヘンリエッテ]|
まあ、それは素敵ね。▼~
農耕は収穫まで時間がかかるけど~
狩猟はすぐにみんなのお腹を~
満たせるもの。▼~
:[ロナン]|
はい。ですが、乱獲しすぎると~
野山から動物がいなくなり~
狩りができぬ場所となってしまいます。▼~
狩り尽くすのではなく、自然と共生し~
大地の恵みに感謝しながら生きる…~
それこそが一番大切なのです。▼~
ああ、これはヴァイス・ブレイヴにいる~
クトラ族の方々もおっしゃってましたね。▼~
:[ヘンリエッテ]|
ふんふん、ためになるわっ。~
さすがは英雄さんね!▼~
:[ロナン]|
い、いえ、褒められるようなことでは…~
猟師として当たり前の心がけです。▼~
:[ヘンリエッテ]|
でも、その心がけは~
猟師として長年頑張ったからこそ~
身についたものでしょう?▼~
その知識をみなに惜しみなく~
与えてくれることに~
私は感謝したいの。▼~
:[ヘンリエッテ]|
ロナンも困ったことがあれば~
なんでも言ってね。▼~
アスクにいる限り~
ヴァイス・ブレイヴのみんなも~
私の子供のようなものですから。▼~
:[ロナン]|
もったいないお言葉です。~
女王様のそのお優しさ…~
母さんを思い出します。▼~
:[ヘンリエッテ]|
あら? それは光栄ね!~
ロナンも、私のことをお母さんと~
思ってくれていいですからね。▼~
:[ロナン]|
は、はいっ、光栄です!▼~
:[ヘンリエッテ]|
私は英雄のみんなのように~
戦場に出て戦うことはできないけれど~
別の方法で、みんなを支えたいの。▼~
そのための努力は惜しまないつもり。~
だからロナンも遠慮なく私を頼ってね。▼~
:[ロナン]|
はい…!~
ありがとうございます。▼~
***S [#b45618f3]
:[ロナン]|
アルフォンス王子!~
シャロン王女!▼~
:[アルフォンス]|
やあ、ロナン。~
今日は僕たちも手伝いに来たよ。▼~
:[シャロン]|
この村、来るたびに人が増えて~
どんどん豊かになっていますね!~
すごいです!▼~
:[ロナン]|
王族のみなさんが直々に力を~
お貸しくださるので、村人たちも~
応えようとしているのでしょう。▼~
ぼくもヘンリエッテ様から~
優しい言葉をかけていただいて~
感激していたところです。▼~
まるで本当の母のように~
見守っていただき…~
とても温かい気持ちになりました。▼~
:[アルフォンス]|
見守ってくれるのはうれしいけど~
いつまでたっても子ども扱いするのは~
少し気恥ずかしいね。▼~
だけど、それだけ僕たちのことを~
大切に思ってくれているのだろう。▼~
:[シャロン]|
お母様はアスク王国の~
みんなのお母様ですからっ!~
わたしもお母様のようになりたいです!▼~
:[ヘンリエッテ]|
あらあら、みんなで集まって~
なにを話しているの?▼~
:[アルフォンス]|
は、母上!?~
特にお伝えするようなことでは…~
ただの雑談です。▼~
:[ヘンリエッテ]|
むー、怪しい。アルフォンス~~
なにか隠しているでしょ?▼~
:[アルフォンス]|
そ、それでは僕はエーヴェル殿に~
頼まれていた仕事があるので!▼~
:[ヘンリエッテ]|
あっ逃げた! シャロン~
いったいなにを話していたの?▼~
:[シャロン]|
ふふふ…秘密です!▼~
:[ヘンリエッテ]|
もうっ、もしかして反抗期かしら?~
お母さん、悲しい…。▼~
&br;''(暗転)''
:[ロナン]|
母さん…~
アスク王国はみんないい人ばかりです。~
民も、そして王族も。▼~
だからこそ、この国を守りたい。~
みなの笑顔が曇らないように。~
戦火に、明日を奪われないように。▼~
次に会うときは一回り大きく~
成長したぼくを見せたいです。▼~
それまで…~
待っていてください、母さん!▼~
*コメント [#w930b5d0]
#comment
終了行:
[[章別会話]]
*志を重ねて [#h8c805b9]
#contents
**志を重ねて [#w892dfc0]
***オープニング [#x3b990ec]
:[アスベル]|
なるほど…アスク王国は今~
大変な状況なのですね。▼~
:[ロナン]|
たとえここが違う世界であっても~
困っている人々を見過ごせません。~
ぜひ、力添えさせてください。▼~
:[サラ]|
まあ、退屈はしなさそうだし。~
いいわ。助けてあげる。▼~
:[シャロン]|
ありがとうございます!~
みなさんに力を貸していただき~
心強いです……!▼~
:[ミランダ]|
リーフ王子たちも~
力を貸しているというのなら~
私たちが助力を拒む理由がありません。▼~
シャロン王女…~
私もアルスターの王女として~
力を尽くさせていただきます。▼~
&br;''(暗転)''
:[ロナン]|
英雄…そうか、僕はこの世界では~
英雄として知られているのか。▼~
:[アスベル]|
ぼくも、英雄なんて呼ばれるのは~
むずがゆいですね。▼~
でも、マギ団やセティ様の名を~
汚さぬよう、精いっぱい頑張るつもりです。▼~
:[ミランダ]|
……。▼~
:[サラ]|
ミランダ王女…どうかした?▼~
:[ミランダ]|
え? ご、ごめんなさい。~
ぼーっとしちゃって。▼~
:[サラ]|
あなたの中から…~
いろいろな声が混ざり合って~
絡み合っているのが聞こえる。▼~
:[アスベル]|
ミランダ王女~
なにかお悩みごとでも…?▼~
:[ミランダ]|
……。▼~
実は私、この世界に召喚されたとき~
つい取り乱しちゃって、思わず~
エクラに言ったの。▼~
無礼者が、名を名乗りなさい…って。▼~
:[サラ]|
それはごあいさつね…。~
混乱していたのはわかるけど。▼~
:[ミランダ]|
その言葉はもしかすると~
わたしの王女としてのおごりから~
出たのかもしれない…。▼~
:[ロナン]|
なるほど…そのことを~
気に病まれていたのですね。▼~
:[ミランダ]|
アスク王国の私は~
領土も臣下も持たない~
一人の英雄にすぎない。▼~
サラ、ロナン、アスベル…。▼~
この世界での私は~
民にかしずかれる王女ではなく~
あなたたちと同じ、一人の英雄です。▼~
私も、そう振る舞うように努力します。~
だからあなたがたも遠慮せずに~
気負うことなく私に接してください。▼~
:[アスベル]|
は、はいっ。~
ミランダ王女が、そうおっしゃるなら。▼~
:[サラ]|
……。▼~
***C [#odc2d439]
:[ミランダ]|
…ロナン?~
どこに行くのですか?▼~
:[ロナン]|
今日の訓練は~
野営をすることになったので~
食料調達のために狩りに行こうかと。▼~
:[ミランダ]|
狩りですか、なるほど。~
私も同行して構いませんか?▼~
:[ロナン]|
そんな滅相もない…!~
狩りは、ぼくの仕事ですので。▼~
ミランダ王女は明日の訓練に備えて~
お休みになってください。▼~
:[ミランダ]|
ロナン、アスク王国では~
私を特別扱いしなくて構いません。▼~
狩りの経験はありませんが~
なにか手伝わせてください。▼~
:[ロナン]|
わかりました。~
そうまでおっしゃるのでしたら…。▼~
&br;''(暗転)''
:[ミランダ]|
なるほど…~
このように草を編むだけで~
罠が作れるのですね。▼~
:[ロナン]|
罠と言うか、獲物の動きを~
一瞬止める仕掛けですね。▼~
そこに矢を射かけて~
仕留めるわけです。▼~
:[ミランダ]|
手慣れた感じですね。~
私は草を編むだけで~
こんなに苦戦しているのに…。▼~
あら? ロナン…~
その指はどうしたのですか?~
そんなにあかぎれて。▼~
:[ロナン]|
ああ、この指ですか。~
ぼくが住んでいたイス村の猟師は~
みんなこんな感じですよ。▼~
来る日も来る日も弓を引き~
罠を作り、獲物をさばいて…~
みんな、こんな指になるんです。▼~
:[ミランダ]|
痛くはないのですか?▼~
:[ロナン]|
もう慣れました。~
癒し手の杖でもこの傷は~
治せないみたいですし。▼~
この指が、母や村のみんなの~
助けになっていると思えば…~
猟師の勲章です。▼~
:[ミランダ]|
私たち王族が食べていた肉は~
あなたたちの血のにじむような苦労で~
食卓に上がっていたのね。▼~
私は今まで恵まれた環境で~
日々を過ごしていたのだと~
身に染みました…。▼~
***B [#j3e08684]
:[アスベル]|
んしょ、んしょ…~
無理して本を借りすぎたかな。~
わ、わわっ!▼~
:[ミランダ]|
アスベル、危ない…!▼~
:[アスベル]|
ミ、ミランダ王女!~
さ、支えていただきありがとうございます。~
危うく本に潰されるところでした。▼~
:[ミランダ]|
それにしても、たくさんの本ですね。~
これはすべて魔道の書ですか?▼~
一人で持てる量ではありませんよ。~
私も手伝いましょう。▼~
:[アスベル]|
い、いえ、ミランダ王女に~
そのようなことをさせるわけには…。▼~
:[ミランダ]|
以前言いましたね?~
今は一人の英雄。対等な関係です。~
遠慮は無用です。▼~
:[アスベル]|
わ、わかりました。それでは…~
お言葉に甘えさせていただきますね。▼~
:[ミランダ]|
アスベルは勉強熱心なのですね。~
アスク王国に来て~
さらに勤勉さに磨きがかかったのでは?▼~
:[アスベル]|
は、はい。ぼくのような人間が~
みんなの力になるには~
努力を重ねる以外に方法がないので。▼~
ぼくの家は名門ではなく~
聖戦士の血も引いていません。▼~
ですから、自分を成長させる機会を~
片時も無駄にしたくはないのです。▼~
:[ミランダ]|
自ら積極的に、学ぶ機会を~
求めているのですね。▼~
:[アスベル]|
はい。待っていても~
学ぶ環境は整いませんから。▼~
:[ミランダ]|
……。▼~
私は戦争が起きるまで~
アルスターの王女として~
不自由のない生活を送ってきました。▼~
そんな生活が、当たり前だと~
思っていたのです。▼~
:[アスベル]|
……。▼~
:[ミランダ]|
学びとは本来~
自らが努力して環境を整えなくては~
身につかぬもの。▼~
恵まれた環境にいた私は~
それに気づかずにいたのですね…。▼~
***A [#fff3d549]
:[ミランダ]|
私はアスク王国に来て…~
いかに自分が恵まれた環境に~
甘えていたのかを知りました。▼~
自分に厳しく、努力を重ねる。▼~
私もロナンのように狩りに赴き~
サラのように~
書で学ぼうと思います。▼~
:[サラ]|
ふーん。ミランダ王女は~
今のままでもいいと~
あたしは思うけど。▼~
:[ミランダ]|
し、しかし…~
今の私には治めるべき領土~
導くべき民もおりません。▼~
アスク王国では王女ではなく~
一人の英雄として~
どう振る舞うかが大切なのでは?▼~
:[サラ]|
でも、無理に自分を変えようとして~
本当の自分がみえなくなるのは~
よくないんじゃない?▼~
:[ミランダ]|
ですが、それは…。▼~
:[ロナン]|
ミランダ王女の手を~
ぼくのように荒れさせるわけにはいきません。~
狩りはぼくたちがやりますから。▼~
:[ミランダ]|
ロナン…。▼~
:[アスベル]|
ここにはアルスターの民はいません。~
ですが、ミランダ王女が民に慕われ~
民を想われていたことは事実です。▼~
ですから…その優しさを~
アスク王国の民に向けてあげてください。▼~
ミランダ王女ならきっと~
それができると思うのです。▼~
:[ミランダ]|
王女として…やれることがある。~
そう、言ってくれているのですか?▼~
:[サラ]|
あたしはアスク王国でも~
生き方を変えるつもりはないわ。▼~
自分の中の声に従って~
この世界を歩いてみようと思っているの。▼~
:[ミランダ]|
自分の中の声に従う…。~
その声に従うことで~
私はアスク王国の力になれるでしょうか?▼~
:[サラ]|
ええ、そうよ。~
あなたの声が、そう望んでるのなら…▼~
:[ロナン]|
ぼくたちはぼくたちなりに~
できる範囲の精一杯の力で~
ミランダ王女をお支えしますよ。▼~
:[アスベル]|
ですからミランダ王女も~
アルスター王女としての誇りとともに~
これからも歩んでください。▼~
:[ミランダ]|
みんな…ありがとう。▼~
あなたたちと時を同じくして~
アスク王国に来られたこと~
私はうれしく思います。▼~
ここにはアルスターの民はいない。~
代わりに救いの手を求める~
アスクの民たちがいる。▼~
自分になにができるのか~
考えながら進もうと思います。▼~
アルスターの王女の誇りと使命を~
みなの志と重ねていけるように。▼~
**わがままな王女 ミランダ [#k8083934]
***C [#fb78369b]
:[リーフ]|
ミランダ姫、きみも~
アスク王国に召喚されたんだね。▼~
:[ミランダ]|
リーフ王子…!~
今度は私のこと~
お忘れではなかったみたいですね。▼~
:[リーフ]|
ああ、あの時のことは謝るよ。~
しかし…。▼~
:[ミランダ]|
しかし? こうして再会しても~
リーフ王子の顔は曇ったまま…~
王子は私がきらいなのですか?▼~
:[リーフ]|
違うんだ。その…~
このアスク王国もトラキアのように~
戦いに満ちた場所。▼~
ミランダ姫を再び~
戦いに巻き込んでしまうと思うと~
それが心苦しいんだ。▼~
:[ミランダ]|
……!~
そ、そうだったのですね。~
私はその、てっきり…。▼~
ごめんなさい、リーフ王子!~
少し頭を冷やしてきます!▼~
:[リーフ]|
あっ! ミランダ姫!▼~
&br;''(暗転)''
:[ミランダ]|
ああーっ、もうっ!~
どうして私は怒りっぽいのかしら!▼~
リーフ王子と僧院で再会したときは~
お父様のこともあって~
冷静さを失ってしまい…。▼~
今回もまた勘違いで~
リーフ王子の前でそっけない態度を。▼~
私はもっと穏やかさを~
身につけなくてはいけません。~
怒りに駆られず、自分を律する術を…。▼~
でも…そんなこと簡単にできたら~
こんな苦労はしてないはずでしょう!~
それなのに、もう…▼~
:[フィヨルム]|
あ、あのっ、ミランダ王女…。▼~
:[ミランダ]|
あなたは…?▼~
:[フィヨルム]|
私はニフル王国の第二王女~
フィヨルムと申します。~
申し訳ありません、急に…▼~
王女のひとり言が~
つい聞こえてきて…~
声をかけてしまいました…。▼~
:[ミランダ]|
! お聞きになったのですね…~
いいえ、良いのです、フィヨルム王女。~
すべて私の至らなさが原因なのです。▼~
:[フィヨルム]|
そのこと、なのですが…~
どなたかに、怒りを鎮める術を~
教えてもらうというのはどうでしょう。▼~
:[ミランダ]|
怒りを鎮める術…ですか?▼~
:[フィヨルム]|
たとえば、杖使いの英雄のみなさんは~
穏やかな性格の方が多いと思うのです。▼~
一度、相談してみるのも~
いいかもしれません。▼~
:[ミランダ]|
フィヨルム王女、~
もし心当たりがありましたら~
ご紹介いただけないでしょうか?▼~
怒りに駆られず、自分を律する術…~
是非とも身につけたいのです!▼~
***B [#z15118b0]
:[ミランダ]|
ヴァイス・ブレイブには杖使い…~
癒し手の方々は多いのかしら?▼~
:[フィヨルム]|
はい。さまざまな癒し手が~
私たちを助けてくれています。▼~
みなさん、とても優しくて…~
穏やかな方ばかりですね。▼~
:[ミランダ]|
傷を癒すには優しさと思いやり…~
それに穏やかさが必要…というわけね。▼~
:[フィヨルム]|
確か、この広間にも~
魔道と杖が得意な…~
あっ! ラーチェル王女。▼~
:[ラーチェル]|
あら? フィヨルム王女。~
今日はなんの御用かしら?~
そちらの方は…?▼~
:[ミランダ]|
はじめまして。~
私はアルスターの王女~
ミランダと申します。▼~
:[ラーチェル]|
まあっ!?~
あなたも王女ですの?▼~
:[ミランダ]|
あなたも…ということは~
もしかして…▼~
:[ラーチェル]|
そう! わたくしこそ~
麗しの絶世美少女にして~
正義と秩序の使者ですわ!▼~
このわたくしがいる限り~
のさばる悪は許しません!~
ぼこぼこにしてさしあげますわよ!▼~
:[ミランダ]|
ちょ、ちょっと、フィヨルム王女。~
聞いてた話と違うような…▼~
:[フィヨルム]|
そう、かもしれませんね…▼~
:[ラーチェル]|
ん? どうしましたの?~
わたくしのうなる杖さばきを~
見たいのではありませんの?▼~
:[フィヨルム]|
杖の使い方も~
間違っている気がします…。▼~
:[ドズラ]|
ガハハ! フィヨルム王女!~
もしや穏やかな杖使いを~
探しておいでか?▼~
:[フィヨルム]|
は、はい。こちらの~
ミランダ王女が怒りを鎮める術を~
教えていただきたいらしく…。▼~
穏やかな性格の杖使いの方から~
なにかいいアドバイスを~
もらえるのではないか、と。▼~
:[ドズラ]|
おお、それなら適任がおりますぞ!~
あの方なら怒りとは無縁~
まさに僧侶の中の僧侶ですぞ。ガハハ!▼~
:[ミランダ]|
そのような方が…!~
ぜひ、お名前を教えてくださいませ。▼~
***A [#kf4f0537]
:[フィヨルム]|
あっ! ドズラさんの言うとおり~
中庭にいらっしゃいましたね。▼~
あそこで静かに瞑想されている方が~
僧侶のリフさんです。▼~
:[ミランダ]|
お、起こしてしまっても~
いいのかしら…?▼~
:[リフ]|
おや…?~
フィヨルム王女。~
そちらのかたは…。▼~
:[ミランダ]|
私はアルスターの王女~
ミランダと申します。▼~
瞑想の邪魔をしてしまい~
申し訳ありません。▼~
:[リフ]|
いえいえ、大丈夫ですよ。~
私は僧侶リフ。戦いはできませんが~
治療の杖が使えます。▼~
:[ミランダ]|
こ、この穏やかさ…~
まさに怒りとは無縁…!▼~
:[フィヨルム]|
ええ。リフさんの周囲だけ~
癒しの空気が漂っているような…。▼~
:[リフ]|
して、今日はなんの御用でしょうか。~
私にできることであればなんなりと。▼~
:[ミランダ]|
はっ…! 癒しの空気に包まれて~
目的を忘れそうになっていました!▼~
リフ様、お尋ねしたいことがあるのです。~
怒りに駆られず、自分を律するには~
どうすればいいのでしょうか?▼~
&br;''(暗転)''
:[リフ]|
なるほど…そういう理由ですか。~
怒りに心を支配されずに~
穏やかに保ちたいと。▼~
:[ミランダ]|
はい。アスク王国に召喚されたときも~
エクラに~
つい「無礼者が!」と言ってしまい…。▼~
:[フィヨルム]|
私も…ムスペルと戦ったとき~
怒りのあまり、~
我を忘れたことがありました…▼~
心を穏やかに保つ効果的な方法…~
ご存じではないでしょうか?▼~
:[リフ]|
難しい問題ですね…~
私は、誰かに対して~
怒りを抱いたことがありません。▼~
ゆえに…鎮める手段を~
お教えするのは難しいかと。▼~
:[ミランダ]|
な、なんという聖人…~
そもそも怒ったことがないとは…~
私とは土台から違うのですね。▼~
どのような修行を重ねれば~
そのような穏やかな心を~
持てるのでしょうか。▼~
:[リフ]|
特段、変わったことは~
やっていませんよ。▼~
普段やっていることと言えば~
瞑想するくらいのものです。▼~
:[フィヨルム]|
なるほど…~
瞑想は効果がありそうな気がします。▼~
心を落ち着けるにはうってつけの~
修業ではないでしょうか。▼~
:[ミランダ]|
瞑想…ですか。~
やったことはありませんが…。▼~
:[リフ]|
よいかもしれませんね。~
どうです…今日は天気もいいし~
この中庭でやってみては?▼~
:[ミランダ]|
……。▼~
わかりました、何事も経験です。~
挑戦してみましょう。▼~
:[フィヨルム]|
私もお付き合いいたします!~
こうして目を閉じ、心を静かに~
落ちつければいいんですよね?▼~
:[リフ]|
そうです。~
雑念を払い、心を凪に保ち~
周囲の空気に溶け込んでいくように…。▼~
:[ミランダ]|
…雑念を…払い…~
…心を…凪に…▼~
ああ…なんでしょうか、この感覚。~
アスク王国に吹く風はこんなにも…~
穏やかで気持ちよかったなんて…▼~
それに…こうしていると…~
なんだか…とても…眠く…▼~
…………▼~
***S [#zdbb2ad1]
:[ミランダ]|
……。~
ここ…は?▼~
私は確か中庭で~
瞑想をしていたはず…。▼~
ん…?~
無効からなにか聞こえるわね。~
異様に気合の入った声…。▼~
:[???]|
フッ! ハッ! セイッ!▼~
:[ミランダ]|
あ、あれは…リフ様!?~
ど、どういうこと?~
なんだか様子がおかしい気が…。▼~
:[???]|
フン! ムン! ヌゥン!▼~
:[ミランダ]|
あ、あわ、あわわわ…。~
あれは本当にリフ様なのでしょうか?▼~
全身に怒りをみなぎらせ~
一心不乱に杖を振って…。~
心なしか筋骨隆々になっているような。▼~
:[???]|
誰です!?~
そこにいるのは!?▼~
:[ミランダ]|
ひ、ひぃ…っ!?▼~
&br;''(暗転)''
:[ミランダ]|
……! はっ!?▼~
:[フィヨルム]|
……?~
どうなさいました、ミランダ王女?▼~
:[リフ]|
顔色があまりよくありませんね。~
どうなさいました?▼~
:[ミランダ]|
はぁ、はぁ、はぁっ……!~
だ、大丈夫です。なんだか、その…~
怖い夢を見ていたような。▼~
:[フィヨルム]|
怖い夢、ですか? もしかすると~
近くにスヴァルトアルフの黒妖精が~
潜んでいるのでは…。▼~
:[ミランダ]|
あ、あの、リフ様…リフ様は~
これまで怒ったことはないと~
おっしゃられていましたよね?▼~
:[リフ]|
ええ、そのとおりです。~
少なくとも怒った記憶は~
自分にはないのうな気がいたします。▼~
:[ミランダ]|
……。▼~
もしかすると…~
怒りは無理に抑圧せずに~
適度に発散したほうがいいのかも…。▼~
でないと、溜まった怒りが爆発し~
取り返しのつかない事態になることも~
ないとは言えませんよね。▼~
:[リフ]|
そうですね…何事も自然に~
任せてみるのが一番かもしれません。▼~
ただ、いつでも他者を思いやり~
優しく接することを忘れなければ~
人は穏やかに生きられるでしょう。▼~
:[フィヨルム]|
なるほど…いいお話が聞けました。~
よかったですね、ミランダ王女。▼~
:[ミランダ]|
ええ、ありがとうございます。~
リフ様、それにフィヨルム王女。▼~
他者を思いやり、優しく接することが~
穏やかに生きるための秘訣よね。▼~
今度、リーフ王子と話すときは~
喧嘩腰にならずに、優しさをもって接する。~
そのことを忘れないようにしなければ…。▼~
:[リフ]|
ミランダ王女、フィヨルム王女。~
あなたたちが優しさとともに~
歩めることを祈っております。▼~
:[ミランダ]|
……。~
あの、リフ様…。▼~
夜な夜な身体を鍛えているとか~
杖の素振りをされているとか~
そういうことはありませんよね?▼~
:[リフ]|
ええ。夜は静かに休んでおります。~
どうかなされましたか…?▼~
:[ミランダ]|
い、いえ、特になにもっ…!▼~
これからは思いやりを忘れずに~
優しさとともに歩もうと思います…!▼~
**ロプトの姫 サラ [#bf097d50]
***C [#bc5002ce]
:[サラ]|
あら…?▼~
:[リアーネ]|
……?▼~
:[サラ]|
あなた、~
綺麗な歌声をしているのね。▼~
:[リアーネ]|
……?~
わた…し、いま、うたって…ない。▼~
:[サラ]|
ううん、はっきり聞こえるの。~
あなたの中から…。▼~
澄み切って、伸びやかで~
とっても美しい歌声。素敵ね。▼~
:[リアーネ]|
……! ……!~
うれし……い。あく、しゅ…!~
ともだち…に、なて……!▼~
:[サラ]|
友だちになりたいの? いいわよ。~
あなたの声、心地いいから。▼~
:[リュシオン]|
リアーネ、なにをしている?~
そちらのベオクは…?▼~
:[サラ]|
……。~
あなたの中からも~
すごく優しい声がするわ。▼~
憎しみや怒りや悲しみを~
乗り越えた果てに見つけた…光。~
なるほど、それが優しさの理由なのね。▼~
:[リュシオン]|
……?~
お前はなにを言っているのだ?▼~
:[サラ]|
でも…無理をして、お肉やお魚を~
食べなくてもいいんじゃない?▼~
:[リュシオン]|
……!?~
ど、どうしてそのことを。▼~
:[サラ]|
あ、また向こうから~
変わった声が聞こえる。~
なにかしら? 行ってみよう。▼~
:[リュシオン]|
お、おいっ、待て!~
お前はいったい…!▼~
行ってしまった…。~
何者なのだ、あのベオクは。▼~
***B [#v5279cef]
:[シャロン]|
サラさんは~
人間の中から響く声や音で~
その人のことがわかるんでしょうか?▼~
すごいっ! 羨ましいスキルです!▼~
:[サラ]|
そう?~
でも、いいことばかりじゃないわ…▼~
一見、優しそうな人に見えても~
濁った声が聞こえることもあるし。▼~
それに聞きたくもない声が~
耳に届くことだってあるわ。▼~
:[シャロン]|
な、なるほど…▼~
ちなみに、わたしはどうでしょうか。~
よければ教えてください!▼~
:[サラ]|
んー、そうねぇ…。▼~
明るい響きしか聞こえない。~
声というより…~
ラッパのような音?▼~
:[シャロン]|
そ、それは賑やかな~
雰囲気ということでしょうか。▼~
:[サラ]|
でも、裏表のない真っ直ぐな声ね。~
あたしは好きよ。▼~
:[シャロン]|
ほっ、それはよかったです!~
アンナ隊長はどうですか?▼~
:[サラ]|
あの人は…そうね…。~
前向きでひたむき…▼~
:[シャロン]|
なるほど…!~
さすがはアンナ隊長ですね!▼~
:[サラ]|
だけど、アンナ隊長からは~
おかしな音も聞こえたわ。▼~
:[シャロン]|
おかしな音…?▼~
:[サラ]|
ええ。お金がちゃりんちゃりんと~
落ちるような音…。▼~
:[シャロン]|
な、なるほど…。~
アンナ隊長らしいですね。~
妙に納得です!▼~
サラさんの力は本当なんだなと~
あらためて実感しました!~
やっぱりすごいです!▼~
:[サラ]|
そう…? ありがとう。▼~
***A [#ac449819]
:[サラ]|
これは…なにかしら?~
こっちの丘のほうから…~
不思議な声が聞こえる…。▼~
:[エイル]|
……。▼~
:[サラ]|
声の主は…あなた?▼~
:[エイル]|
私は…エイル。~
あなたは…先日召喚されてきた英雄ね。~
たしか…サラ。▼~
:[サラ]|
いったい…どういうこと…?▼~
自分の命が消えるときの声が…~
あなたの中から聞こえてくるの。~
生きている人には出せるはずないのに。▼~
:[エイル]|
……。▼~
:[サラ]|
その声は~
死者にしか出せない声…。▼~
なのに、あなたの中には~
死ぬ瞬間の痛みや心が割れるときの声が~
いくつも反響している…。▼~
:[エイル]|
……。▼~
以前、私は…~
いくつもの命を持っていたの。▼~
:[サラ]|
いくつもの…命。~
にわかには信じられないけど…~
その言葉に嘘はないのはわかるわ。▼~
:[エイル]|
私を育ててくれた死の国の女王ヘルは~
己の力を増すために~
私を殺し続けたの。▼~
私の命は奪われ続け~
今の私の中にはたった一つの~
命しか残っていないわ。▼~
:[サラ]|
そう。だから…~
命を奪われるときの~
記憶が残っているのね。▼~
命の輝きが消える瞬間の~
痛みと苦しみと、諦めに似た感情が~
あなたの中に満ちている…。▼~
その瞬間の声が魂に刻まれて…~
今でも声となって~
反響し続けている…。▼~
:[エイル]|
あなたはどうして…~
その声を聞くことができるの?▼~
:[サラ]|
さあ? あたしにもよくわからないの。~
気がついたら、いろいろな声が~
聞こえるようになっていたの。▼~
ね、エイル。~
もっとあなたの声~
聞いてもいいかしら。▼~
:[エイル]|
ええ……。~
あなたが辛くなければ。▼~
:[サラ]|
あなたから聞こえる~
いくつもの悲しみ、痛みの声に~
温かな声が混じっているの…。▼~
:[エイル]|
温かな…声?▼~
:[サラ]|
ああ…耳をすませば~
もっと鮮明に聞こえてくるわ。▼~
あなたの中で~
育ちつつあるこの声は希望…~
未来を求める…希望の声。▼~
***S [#i7f689d0]
:[エイル]|
私の中に…~
希望の声が存在すると?▼~
:[サラ]|
ええ。また小さいけれど…~
確実に聞こえるわ。~
力強い声…。▼~
:[エイル]|
もしかすると、その声は…~
アスク王国に来てから~
生まれたのかも…しれないわ。▼~
:[サラ]|
……。▼~
:[エイル]|
これまでの私は~
人々を死者の国へといざなう~
死神だった…▼~
でも今は、その逆。~
命を救い…未来を育むために~
戦っている。▼~
誰かの未来を奪うのではなく~
守るために戦える…。~
それは、私にとっての希望。▼~
たったひとつ残ったこの命が~
燃え尽きるその日まで私は…~
希望とともに戦いたい。▼~
:[サラ]|
ふうん…なるほどね…。~
あなたみたいな人ははじめて。▼~
エクラの中から~
響いてる声も面白かったけど…。▼~
エイル、あなたの中から~
響いてくる声も取っても魅力的だわ。~
あたしは好きよ。▼~
:[エイル]|
私にはそれが~
どんな響きかわからないけど…~
好意をもってくれるのはうれしいわ。▼~
:[サラ]|
エイル、お友だちになりましょ?▼~
あなたの中で育っている希望の声が~
どのように変わっていくのか…~
これからも聞かせてほしいな。▼~
:[エイル]|
お友だち…~
ええ、いいわ。喜んで。▼~
:[サラ]|
ちょっと残酷なことを~
言っちゃうかもしれないけど…。▼~
あなたに刻まれた~
痛みや悲しみ、苦しみの声は…~
一生消えることはないと思う。▼~
:[エイル]|
……。▼~
:[サラ]|
でもね、あなたの中にある希望は~
きっとあなたの覚悟を支えて~
未来に連れていってくれる。▼~
千の絶望の中に一の希望があれば~
人は生きていけるのよ…。▼~
:[エイル]|
ありがとう、サラ…。~
その言葉もきっと~
私の希望になるわ。▼~
:[サラ]|
あたし、アスク王国に来てよかった。~
エクラには~
感謝しなくちゃね。▼~
これからも…たくさんの~
素敵な声に出会えるといいな。▼~
まだ聞いたことのない~
心が震えるような声に…~
きっと、出会えると思うの。▼~
**風に導かれた少年 アスベル [#ae534ee3]
***C [#s5f27315]
:[セティ]|
アスベル…~
エクラの求めに~
よく応じてくれた。▼~
この世界…アスク王国が~
英雄としてのきみの力を~
必要としているんだ。▼~
:[アスベル]|
セティ様…!~
また一緒に戦うことができるなんて~
ぼくもうれしいです!▼~
それにこの世界では~
命をかけて付き従うとお約束した~
リーフ様もおられます。▼~
ぼくが学んできた魔道を~
お二人のそばで活かせるなら~
これ以上の喜びはありません!▼~
:[セティ]|
ありがとう、アスベル。▼~
そうだ…ヴァイス・ブレイブには~
アスベル、きみと同じ年頃の~
魔道士が何人かいる。▼~
:[アスベル]|
そうなのですか…?~
よかった、ぼくが最年少では~
なかったのですね!▼~
:[セティ]|
彼らも英雄でありつつ~
将来有望な学びの徒。▼~
図書館などに集まり~
ほかの魔導士の面々から~
教えを受けているんだ。▼~
:[アスベル]|
それはすごい…!~
噂に聞く魔道学院のような~
ものなのでしょうか。▼~
:[セティ]|
いい機会だ、アスベル。~
きみも彼らとともに~
学んでみてはどうだ?▼~
:[アスベル]|
ぜ、ぜひ! 学んでみたいです!▼~
:[セティ]|
それでは、私から~
話をしておこう。▼~
同世代の魔道士たちから~
いい刺激を受けることが~
できると思う。▼~
:[アスベル]|
はい…! セティ様の~
ご期待に添えるよう~
全力でがんばりますっ!▼~
***B [#ga7dcee8]
:[ユアン]|
君が今日から一緒に学ぶアスベル?~
話はセティ先生から聞いてるよ。~
ぼくの名前はユアン。よろしくね!▼~
:[アスベル]|
よろしく、ユアン。~
わあ…本当に同じ年頃の~
魔道士がたくさん!▼~
:[ルゥ]|
ぼくはルゥ。エレブ大陸から来たんだ。~
ふふ、なんだかぼくたち~
格好も似ているね。▼~
:[マリク]|
言われてみれば、確かに…。~
ぼくはマリク。この世界には~
成長したぼくもいるんだよ。▼~
:[リリーナ]|
わたしはオスティア侯ヘクトルの娘~
リリーナよ。ともに学ぶ仲間が~
増えてうれしいわ。よろしく。▼~
:[アスベル]|
みんなはぼくと同じような~
年齢だけど…それなりの~
実戦経験があるのかな?▼~
:[ユアン]|
まあ、少しは…~
まだ修業中の身だけどね。▼~
:[マリク]|
ぼくは、~
本格的な魔道を学ぶ前で…~
まだ一人前とは言えない。▼~
だから、しっかりと力をつけて~
みんなの足を引っ張らないように~
努力したいな。▼~
:[ルゥ]|
ぼくの双子の弟も魔道士で~
一緒に学ぼうって誘ってるんだけど~
首を縦に振らないんだよね…。▼~
みんなで一緒に勉強したほうが~
学べることも多いと思うんだけどなあ。▼~
:[リリーナ]|
人にはそれぞれ…~
自分なりのやり方やこだわりが~
あるんじゃないかしら。▼~
アスベル、あなたにとって~
ここでの学びの時間が~
有益であるといいわね。▼~
:[アスベル]|
ありがとう、リリーナ。~
よし…! やる気が出てきた!~
リーフ様のためにも…ぼく、頑張ります!▼~
:[ルゥ]|
あ、今日の先生の~
セシリアさんが来たみたいだね。▼~
:[セシリア]|
みんな揃っているようね。~
それでは講義をはじめましょう。▼~
***A [#y4e266b7]
:[ユアン]|
ふぅ~、~
講義やっと終わった~。▼~
:[マリク]|
パント先生の講義は~
わかりやすくてとてもいいね。~
一日中教わっていたいくらいだよ。▼~
:[ルゥ]|
マリク先生の授業も~
わかりやすいよ?▼~
:[マリク]|
そ、それは確かにそうだけど…~
未来の自分に教わるって~
なんだか気恥ずかしいな。▼~
:[アスベル]|
……。▼~
:[リリーナ]|
アスベル、どうかしたの?~
なにか考えごとかしら。▼~
:[アスベル]|
あ、いや、その……。▼~
:[アスベル]|
ぼくたちも大人になれば~
今よりももっと、みんなの~
力になれるのかなあって。▼~
:[ユアン]|
うんうん、そうだよね。~
大人になれば、今よりも~
もっと活躍できるはず!▼~
お姉ちゃんやジスト隊長くらいに~
大人になれば、もっとすごい魔道も~
使えるようになっていると思うんだ!▼~
:[ルゥ]|
でも…ぼくたちが大人になる前に~
アスク王国が平和になることが~
一番いいんだよね。▼~
:[リリーナ]|
そうね。戦い自体がなくなれば~
それに越したことはないわね。▼~
:[アスベル]|
ぼくも…少しでも早く世界から~
戦いがなくなってほしい。▼~
ぼくは魔道を極めるよりも~
戦いを終わらせるために~
魔道を学んでいたから。▼~
:[マリク]|
じゃあ、アスベルは~
トラキアが平和になれば~
魔道を学ぶのをやめるの?▼~
:[アスベル]|
いや…平和になったら~
今度は平和を維持するために~
魔道は必要になると思う。▼~
そうか…そうだね…。~
平和になったあとのことも考えて~
魔道を学ぶ必要があるな…。▼~
:[リリーナ]|
同じように魔道を学んでも~
みんないろいろな考えがあるのよね。▼~
でも…より良い未来のために~
魔道を学びたいという気持ちは~
変わらないわ。▼~
:[アスベル]|
うん。今は焦らずに~
今の自分にできる精一杯のことを~
成し遂げていくよ。▼~
***S [#gf527fa6]
:[リーフ]|
アスベル、最近魔道の腕が~
上がったみたいだね。▼~
:[アスベル]|
本当ですか、リーフ様!~
頑張った甲斐がありました!▼~
同じ年頃の魔道士たちと一緒に学べて~
いい刺激を受けています。▼~
:[リーフ]|
結果が出ているのは~
アスベルの努力の成果だよ。~
ぼくも見習わないとね。▼~
:[アスベル]|
……。▼~
あの…リーフ様。~
「トラキアが平和になったら~
魔道をやめるのか」と質問されたんです。▼~
ぼくは目の前の戦いを終わらせるため~
平和になったあとのことを考える余裕は~
今までありませんでした。▼~
:[リーフ]|
うん、ぼくもそうだよ。~
まずはレンスターを解放したい。~
その一心で戦っていた。▼~
でも今は…その前に~
アスク王国を平和にすることが~
当面の目標だけどね。▼~
:[アスベル]|
ぼくは思うんです。~
平和を取り戻したあとにも~
きっと魔道の力は必要になります。▼~
トラキアが平和になって~
それで終わりではないんですよね。~
たぶん…。▼~
:[リーフ]|
そうだね。平和を取り戻せたとしたら~
今度は守っていくための力が必要になる。▼~
平和はいとも簡単に崩れ去るものだと~
ぼくたちは知ってしまったから…。▼~
:[アスベル]|
だからぼくは…~
アスク王国で精一杯学びます。▼~
ぼくがいつ、大人になるのかは~
わかりませんが、リーフ様のためにも~
一人前の魔道士になってみせます!▼~
:[リーフ]|
アスベルは今でも立派な~
一人前の魔道士だよ。▼~
でもその先の…伝説に残るような~
大魔道士を目指してくれるのなら~
とても心強いね、応援するよ。▼~
:[アスベル]|
リーフ様…!▼~
:[リーフ]|
平和になった、そのあとの世界か。▼~
ぼくも考えてみることにするよ。~
アスベルと一緒にこの世界で学び~
成長しながらね。▼~
:[アスベル]|
はい! どこまでもお供いたします。~
トラキアを取り戻したあとも~
ずっとおそばに…!▼~
**イス村の若者 ロナン [#w5a632e7]
***C [#sa7a8f58]
:[オーシン]|
よぉ! ロナン!~
あんたもアスク王国に~
召喚されたんだな!▼~
:[ロナン]|
オーシンやタニアも元気そうだね。~
アスク王国に来ても~
君たちは変わらないな。▼~
:[タニア]|
まあね。うるさい親父がいないだけで~
やってることは、紫竜山にいた頃と~
あまりかわってないよ。▼~
:[ロナン]|
この村が、エーヴェル様たちが~
新しく開拓した村なんだね。▼~
よく見ると、どことなく~
フィアナ村に似ているような…。▼~
:[オーシン]|
陣頭指揮を取ったのが~
エーヴェル様だから~
雰囲気が似ちゃったのかもな。▼~
:[タニア]|
この村には~
戦火で家を失った人たちが~
集まっているんだ。▼~
みんな争うことなく、力を合わせて~
村を盛り立てようとしている。▼~
今はまだ、日々を生きていくのが~
精一杯だけど…~
この村はもっとよくなるよ。▼~
:[オーシン]|
フィアナ村の連中だけじゃなく~
アスク王家の方々まで~
村の発展に力を貸してくれてるしな。▼~
ありがたいことだぜ。▼~
:[ロナン]|
ぼくも協力するよ。~
みんなに狩りの技術や~
保存食の作り方を教えたり…。▼~
:[タニア]|
戦場で戦うよりも~
ロナンはそっちのほうが~
性に合ってるかもしれないね!▼~
:[ヘンリエッテ]|
はいはーい、みなさーん!~
炊き出しの時間ですよ。~
一列に並んでくださいね。▼~
:[オーシン]|
おっ、もうそんな時間か。~
村の名物、お昼の炊き出しだな。▼~
:[ヘンリエッテ]|
慌てず騒がず押し合わず~
行儀よく待ちましょうね。~
スープはたっぷり用意してあるので!▼~
:[ロナン]|
あの方は?~
ずいぶん高貴な身なりだけど。▼~
:[タニア]|
あのお方はヘンリエッテ様。~
いつも村に足を運ばれて~
炊き出しを振る舞ってくれるんだ。▼~
アルフォンス王子とシャロン王女の~
母君だよ。▼~
***B [#g371fe66]
:[エキドナ]|
慌てなくていいからね。~
一杯食って体力つけて~
どんどん村をでかくしていこう!▼~
:[ヘンリエッテ]|
足の調子はどう?~
そう、よかった!~
今度、新しい薬も届けてもらうわね。▼~
家の雨漏りは直ったかしら?~
まあ。英雄の皆さんが直してくれたの?~
それはなによりねっ。▼~
あなたは育ち盛りだからね、~
はい、大盛りサービス!~
お腹いっぱい食べてね。▼~
:[オーシン]|
ご苦労様です、ヘンリエッテ様!▼~
:[ヘンリエッテ]|
あら、オーシンにタニア。~
そちらの方は?~
新しい村人さん…じゃないわね。▼~
もしかして、ヴァイス・ブレイヴに~
力を貸してくれる英雄かしら?▼~
:[ロナン]|
は、はじめまして。~
イス村から来たロナンと言います。▼~
:[ヘンリエッテ]|
あらあら、かしこまらないで。~
私も自己紹介させてね。~
ええと…▼~
明るさだけは一人前、~
みんなのヘンリエッテです!▼~
…なんて、うふふ。~
ついシャロンの真似しちゃった。~
よろしくね、ロナン。▼~
:[タニア]|
…ね? 間違いなく~
シャロン王女の母君でしょ?▼~
:[ロナン]|
そ、そうだね…。▼~
でも、驚きました。~
王族の方が民のために~
こうして尽力されているなんて。▼~
リーフ様も王族なのに気さくで~
みなに優しかったけど…~
ヘンリエッテ様にも同じ優しさを感じます。▼~
:[オーシン]|
だな。アスク王国の民が~
この国を好きな理由がわかる気がするよ。▼~
:[エキドナ]|
すまない!~
手が空いているなら手伝ってくれ!~
薪を調達して来てほしいんだ。▼~
:[オーシン]|
あいよ!~
行こうぜ、ロナン、タニア。▼~
:[ロナン]|
それではヘンリエッテ様、失礼します。▼~
:[ヘンリエッテ]|
はい、あなたたちも頑張ってね!▼~
***A [#he30a2ba]
:[ヘンリエッテ]|
あら、ロナン。~
今日も村に来てくれたのね。▼~
:[ロナン]|
これはヘンリエッテ様。~
近くにいい狩場を見つけたので~
村人にそのことを教えようかと。▼~
:[ヘンリエッテ]|
まあ、それは素敵ね。▼~
農耕は収穫まで時間がかかるけど~
狩猟はすぐにみんなのお腹を~
満たせるもの。▼~
:[ロナン]|
はい。ですが、乱獲しすぎると~
野山から動物がいなくなり~
狩りができぬ場所となってしまいます。▼~
狩り尽くすのではなく、自然と共生し~
大地の恵みに感謝しながら生きる…~
それこそが一番大切なのです。▼~
ああ、これはヴァイス・ブレイヴにいる~
クトラ族の方々もおっしゃってましたね。▼~
:[ヘンリエッテ]|
ふんふん、ためになるわっ。~
さすがは英雄さんね!▼~
:[ロナン]|
い、いえ、褒められるようなことでは…~
猟師として当たり前の心がけです。▼~
:[ヘンリエッテ]|
でも、その心がけは~
猟師として長年頑張ったからこそ~
身についたものでしょう?▼~
その知識をみなに惜しみなく~
与えてくれることに~
私は感謝したいの。▼~
:[ヘンリエッテ]|
ロナンも困ったことがあれば~
なんでも言ってね。▼~
アスクにいる限り~
ヴァイス・ブレイヴのみんなも~
私の子供のようなものですから。▼~
:[ロナン]|
もったいないお言葉です。~
女王様のそのお優しさ…~
母さんを思い出します。▼~
:[ヘンリエッテ]|
あら? それは光栄ね!~
ロナンも、私のことをお母さんと~
思ってくれていいですからね。▼~
:[ロナン]|
は、はいっ、光栄です!▼~
:[ヘンリエッテ]|
私は英雄のみんなのように~
戦場に出て戦うことはできないけれど~
別の方法で、みんなを支えたいの。▼~
そのための努力は惜しまないつもり。~
だからロナンも遠慮なく私を頼ってね。▼~
:[ロナン]|
はい…!~
ありがとうございます。▼~
***S [#b45618f3]
:[ロナン]|
アルフォンス王子!~
シャロン王女!▼~
:[アルフォンス]|
やあ、ロナン。~
今日は僕たちも手伝いに来たよ。▼~
:[シャロン]|
この村、来るたびに人が増えて~
どんどん豊かになっていますね!~
すごいです!▼~
:[ロナン]|
王族のみなさんが直々に力を~
お貸しくださるので、村人たちも~
応えようとしているのでしょう。▼~
ぼくもヘンリエッテ様から~
優しい言葉をかけていただいて~
感激していたところです。▼~
まるで本当の母のように~
見守っていただき…~
とても温かい気持ちになりました。▼~
:[アルフォンス]|
見守ってくれるのはうれしいけど~
いつまでたっても子ども扱いするのは~
少し気恥ずかしいね。▼~
だけど、それだけ僕たちのことを~
大切に思ってくれているのだろう。▼~
:[シャロン]|
お母様はアスク王国の~
みんなのお母様ですからっ!~
わたしもお母様のようになりたいです!▼~
:[ヘンリエッテ]|
あらあら、みんなで集まって~
なにを話しているの?▼~
:[アルフォンス]|
は、母上!?~
特にお伝えするようなことでは…~
ただの雑談です。▼~
:[ヘンリエッテ]|
むー、怪しい。アルフォンス~~
なにか隠しているでしょ?▼~
:[アルフォンス]|
そ、それでは僕はエーヴェル殿に~
頼まれていた仕事があるので!▼~
:[ヘンリエッテ]|
あっ逃げた! シャロン~
いったいなにを話していたの?▼~
:[シャロン]|
ふふふ…秘密です!▼~
:[ヘンリエッテ]|
もうっ、もしかして反抗期かしら?~
お母さん、悲しい…。▼~
&br;''(暗転)''
:[ロナン]|
母さん…~
アスク王国はみんないい人ばかりです。~
民も、そして王族も。▼~
だからこそ、この国を守りたい。~
みなの笑顔が曇らないように。~
戦火に、明日を奪われないように。▼~
次に会うときは一回り大きく~
成長したぼくを見せたいです。▼~
それまで…~
待っていてください、母さん!▼~
*コメント [#w930b5d0]
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