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章別会話/心の色、魂の形
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*心の色、魂の形 [#tdc53a92]
#contents
**心の色、魂の形 [#ed34a15f]
***オープニング [#z5de2b22]
:[クリス(男)]|
……▼~
:[クリス(女)]|
……▼~
:[クリス(男)]|
繰り返しの紹介となるが…~
俺の名前はクリス。▼~
アリティア騎士団~
第七小隊に所属していた。▼~
:[クリス(女)]|
私も繰り返しの紹介となるけど…~
名前はクリス。▼~
アリティア騎士団~
第七小隊に所属していたわ。▼~
:[クリス(男)]|
生まれ育った村の名前は?▼~
:[クリス(女)]|
セラ村よ。~
あなたの祖父の名前は?▼~
:[クリス(男)]|
マクリルという。▼~
:[クリス(女)]|
すべて同じだわ…▼~
:[クリス(男)]|
ああ、同じだな…▼~
:[ジュリアン]|
名前も生い立ちもまったく一緒。~
違うのは姿形と性別だけ…▼~
レナさんはどう思う?▼~
:[レナ]|
確かに姿形と性別は違いますが~
お二人とも雰囲気が似ていますね…▼~
:[クリス(男)]|
質問を続けさせてくれ。~
身体が痛いときは、どうやって治す?▼~
:[クリス(女)]|
そうね、訓練して治すことにしてる。~
こちらからも質問するわ。~
祖父から言われていた言葉は?▼~
:[クリス(男)]|
『クリスよ、アリティアの剣となれ。~
決して折れぬ力と忠義を身につけよ』▼~
:[クリス(女)]|
間違いないわ。私たちは…~
違う世界からやってきたクリスなのね。▼~
:[クリス(男)]|
ああ、そうみたいだな。~
それにしても…~
ここまで同じ運命を辿ったとは。▼~
:[ジュリアン]|
驚いたな…~
男女二人のクリスさんが~
アスク王国にいるなんて。▼~
:[レナ]|
ええ。でも、そうしたことは~
このアスク王国では珍しいことでは~
ないようですし…▼~
二人のクリスさん。~
今後ともよろしくお願いいたします。▼~
:[クリス(女)]|
ジュリアン殿、レナ殿…~
私も二人に出会えてうれしいです。~
また力を合わせて戦っていきましょう。▼~
:[ジュリアン]|
えっと、そのことなんだけど…▼~
オレたちが知ってるのは~
男のほうのクリスさんなんだ。~
女のクリスさんは、はじめてで…▼~
:[クリス(女)]|
えっ?▼~
:[レナ]|
はい、わたしが知っているのも~
男の方のクリスさんで…▼~
:[クリス(女)]|
じゃあ、私のことを知っている人は~
この世界にはいないっていうこと?▼~
……▼~
***C [#ye494076]
:[クリス(男)]|
そっちに行ったぞ、クリス!~
はさみ撃ちだ!▼~
:[クリス(女)]|
任せて、クリス!~
はぁぁぁーっ!▼~
:[アンナ]|
訓練とはいえ、すごい気迫ね!~
男と女、二人のクリス~
戦い方もそっくりね!▼~
:[ジュリアン]|
男のクリスさんは~
アリティアにいたときから~
とんでもない訓練をしてたからな。さんは
:[レナ]|
おじいさまに鍛えられて~
何度も死にかけた、と聞きました。▼~
それほど、苦しい訓練を~
自らに課してきたのでしょう。▼~
:[アンナ]|
あなたたちは男のクリスしか~
知らないと言っていたわよね?▼~
でも、姿形や性別は別にして~
二人は本当に似ているわね。▼~
剣の振り方、足のさばき方が~
同じ人物みたいに見えるわ。▼~
:[クリス(男)]|
クリス、休憩にしようか。~
ここらでひと息入れよう。▼~
:[クリス(女)]|
ええ、わかったわ。▼~
……▼~
:[クリス(男)]|
…まだ気にしているのか?~
君を知る人物がこの世界に~
いないってことに。▼~
:[クリス(女)]|
ううん、大丈夫よ。▼~
今は自分のことよりも~
アスク王国の平和のために~
尽くすことが大事だから。▼~
:[クリス(男)]|
そうか。いつか君と同じ世界から~
君を知る英雄が来るといいな。▼~
:[クリス(女)]|
そうね。私を知る第七小隊の~
メンバーが来てくれれば心強いわ。▼~
よし、休憩終わり…~
訓練の続きをしましょう!▼~
:[クリス(男)]|
……▼~
***B [#l9cc3f97]
:[ジュリアン]|
レナさん、オレにできることがあるなら~
なんでもやるからさ。~
遠慮なく言ってくれよ。▼~
:[レナ]|
ありがとう、ジュリアン。~
あなたの優しさは~
アスク王国でも変わらないのね。▼~
:[ジュリアン]|
いや、優しいのはレナさんのほうだよ。~
ずっと女のクリスさんのことを~
心配してるんだろ?▼~
:[レナ]|
……▼~
彼女はわたしたちを知っているのに~
わたしたちは彼女のことを知らない…~
きっと彼女も寂しいでしょうね。▼~
:[ジュリアン]|
オレさ…~
女のクリスさんに聞いてみたんだよ。~
オレたちと出会ったときの事を。▼~
そうしたら男のクリスさんと~
出会ったときとまったく一緒だった。▼~
さらわれたレナさんを助けるため~
力を貸してくれたこと…~
全部全部、一緒だった。▼~
姿形は違うけれど~
彼女も同じクリスさんなんだよ。~
オレたちを助けてくれたクリスさんだ!▼~
:[レナ]|
ええ。~
わたしも…二人のクリスさんから~
同じ優しさを感じるわ。▼~
姿形は違っても~
二人の魂の形は同じだと思うの。▼~
:[ジュリアン]|
うん、オレもそう思うよ…▼~
だからオレは、女のクリスさんのことも~
オレたちが知っている男のクリスさんと~
同じように信じようと思うんだ。▼~
:[レナ]|
わたしもそのつもりよ。~
彼女は信頼に値する英雄だと思うわ。▼~
姿形が違っても、彼女の中にある魂に~
わたしたちは寄り添うべきでしょうね。▼~
祈りましょう、彼女がアスク王国でも~
祝福とともに歩めますように…▼~
***A [#q8972743]
:[クリス(女)]|
…私を知っている仲間が~
たとえこの世界にいなくても…~
私のやるべきことは変わらない。▼~
マルス様を支え~
アスクの民のために戦う。~
それが私のなるべきこと…▼~
:[マルス]|
やあ、クリス。~
少し話してもいいかな?▼~
:[クリス(女)]|
マルス様…!~
はい、どんなご用でしょうか?▼~
:[マルス]|
君に話しておきたいことがあってね…~
僕は君のことをちゃんと知ってるよ。▼~
:[クリス(女)]|
え? 私のことを~
ご存知なのですか!?▼~
ということは…~
マルス様は私と同じ世界から~
いらっしゃったということですか?▼~
:[マルス]|
残念ながらそうじゃないんだ。~
でも不思議なことに僕は~
君のことを知ってる気がする。▼~
性別も、髪型も、髪の色も、~
顔つきも違う…▼~
でも、僕の中には確かに、~
君と一緒に戦った~
記憶があるんだよ。▼~
:[クリス(女)]|
それは…不思議ですね。~
ですが、そうおっしゃって頂けると~
うれしいです…▼~
:[マルス]|
たとえどんな世界からきていても~
僕の知る君は変わらない。▼~
民のため、世のために剣を振るい~
忠義の心でいつも助けてくれた。▼~
姿形や性別が違っても~
君たちの魂の形は同じなんだよ。▼~
:[クリス(男)]|
俺も、マルス様の~
言う通りだと思う。▼~
俺たちは違う世界から来た存在だが~
同じ魂の持ち主だ。▼~
:[ジュリアン]|
ああ。クリスさんはクリスさんさ。~
なにも変わりはしないよ。▼~
それに、クリスさんが二人いりゃ~
心強いこと、このうえなしだ。▼~
:[レナ]|
クリスさんのこれまでの生き方を~
わたしたちはちゃんと知っています。▼~
だからアスク王国でもわたしたちを~
ご自分の仲間と思って接してください。▼~
:[クリス(女)]|
マルス様…~
みんな…▼~
:[マルス]|
二人のクリスにあらためてお願いしたい。~
アスク王国の平和を取り戻すために~
また僕に力を貸してくれないかな。▼~
:[クリス(女)]|
はい、この剣に誓って…!~
マルス様とアスク王国のために~
共に歩みましょう。▼~
:[クリス(男)]|
はい、この剣に誓って…!~
アスクの地に平和が訪れる~
その日まで…!▼~
**語られざる英雄 クリス [#ea0fbdd3]
***C [#cd3024d4]
:[クリス(男)]|
ジェイガン様…!▼~
:[ジェイガン]|
おお、クリスよ!~
そなたもアスク王国に~
来てくれたのだな…!▼~
:[クリス(男)]|
ジェイガン様~
ご健勝でなによりです。▼~
この世界に来て日が浅く~
右も左もわからないのですが…▼~
ジェイガン様がいてくれると~
大変心強いです…~
またご指導、お願いします!▼~
:[ジェイガン]|
クリスよ、わしから見た~
今のそなたは…▼~
うむ、よい戦士に成長したな。▼~
そなたなら~
どんな脅威からもマルス様を~
守り抜くことができるだろう。▼~
:[クリス(男)]|
はい…!~
この命に代えても~
マルス様を守り抜く所存です。▼~
:[ジェイガン]|
すでに聞いたとは思うが…~
このアスク王国は~
さまざまな脅威にさらされている。▼~
アリティアの民も、アスクの民も~
守るべき大切な宝に違いはない。▼~
:[クリス(男)]|
心得ております。騎士は…~
国ではなく民のために戦う。▼~
必ずや、この地にも~
平和をもたらしてみせましょう。▼~
:[ジェイガン]|
そなたは英雄戦争が終結したあと~
姿を消した。~
マルス様を…陰より支えるためにな。▼~
:[クリス(男)]|
……▼~
:[ジェイガン]|
だが、このヴァイス・ブレイヴには~
わしやマルス様のほかにも~
そなたが見知った顔が大勢いる。▼~
我らアリティア騎士団の者達…~
それに、カタリナもな。▼~
:[クリス(男)]|
カタリナ…~
彼女もこの世界に…▼~
***B [#he73e596]
:[カタリナ]|
クリス…!~
本当にクリスなのですね!▼~
:[クリス(男)]|
カタリナ…久しぶりだな。~
元気そうでなによりだ。▼~
:[カタリナ]|
はい…▼~
私はかつて~
あなたやマルス様を欺き、~
裏切った身です…▼~
ですが、この世界でも~
あなたのことをずっとずっと~
探していました。▼~
本当に、~
また会えるなんて…▼~
:[クリス(男)]|
カタリナ…▼~
:[カタリナ]|
……~
ですが、ひとつだけ~
気がかりなことがあるのです。▼~
:[クリス(男)]|
気がかりなこと?▼~
:[カタリナ]|
アスク王国の大図書館には~
異界の英雄のことが記された~
多数の書物が収められています。▼~
だけど、クリス…~
あなたの名前は見つかりませんでした。▼~
:[クリス(男)]|
……▼~
:[カタリナ]|
おかしいとは思いませんか?▼~
英雄戦争で多大な功績を挙げた~
あなたの名前がどうして~
残っていないのか…▼~
英雄辞典を編纂されている~
シャロンさんにも話を伺いましたが~
その理由はわかりませんでした。▼~
いったい…なぜなのでしょう…▼~
:[クリス(男)]|
……▼~
カタリナ…~
たぶん、その理由は俺にある。▼~
俺の名前が残っていないのは~
俺がそう望んだからだろう。▼~
:[カタリナ]|
えっ?▼~
:[クリス(男)]|
おれは英雄の名を望まない。▼~
誰にも語られず~
歴史の闇に消えることが~
俺の望みだったんだ。▼~
***A [#ic8855af]
:[クリス(立ち絵なし)]|
…マルス様、戦争が終わったあと~
この世界には英雄が必要です。▼~
民たちには長年争ってきた~
わだかまりがあります。~
それは容易く消えません。▼~
民たちを納得させるには~
誰もが認める王が~
神のような英雄が必要なのです。▼~
英雄は…~
マルス様お一人であるべきです…▼~
:[クリス(男)]|
マルス様にそう進言し~
俺は表舞台から姿を消したんだ。▼~
:[カタリナ]|
…ですが、それではあなたが…▼~
:[クリス(男)]|
俺の進言を受け入れることは~
マルス様もお辛かったと思う。~
あの方は、とてもお優しいから。▼~
だけど、マルス様は世界中の人々のため、~
英雄の中の英雄として~
歩んでいく決心をされたんだ。▼~
:[カタリナ]|
……。~
でも…不思議です…▼~
異界の英雄の名前を記した~
アスク王国の英雄の書に~
あなたの名前はありません。▼~
なのにどうして…~
エクラ様は~
あなたを召喚できたのでしょう…?▼~
:[クリス(男)]|
それは…▼~
そうだ、クリス…~
彼女なら何か知って…▼~
:[クリス(女)]|
いいえ、それは…~
私にもわからないの。▼~
:[クリス(男)]|
!~
クリス…▼~
:[クリス(女)]|
立ち聞きしてしまってごめんなさい。~
私は別の世界から来たみたいだから~
ちょっと入りづらくて…▼~
でも、あなたたちと同じ疑問は~
私も持っていたわ。~
違う世界から来た私はなおさら…▼~
:[カタリナ]|
そうだったんですね…~
やっぱり不思議です。~
二人はどうやってこの地に…▼~
:[シャロン]|
それはですね!~
わたしが説明しましょう!▼~
:[カタリナ]|
シャロンさん…?▼~
***S [#b37bee6b]
:[シャロン]|
わたしが作っている英雄辞典~
これにはクリスさんのことが~
ちゃーんと書かれているんですよ!▼~
:[カタリナ]|
どうして…?~
私が図書館で見た書物には~
クリスの名前はどこにもなかったのに…▼~
:[シャロン]|
だって、カタリナさん自身が~
わたしに話してくれたじゃないですか?▼~
大切な仲間…クリスさんのことを。~
クリスさんが歩んだ道のりを。▼~
:[カタリナ]|
はい、たしかに…~
シャロンさんにはお話ししました。▼~
私たちと一緒に戦い~
マルス様を支えた英雄…~
クリスのことを。▼~
:[シャロン]|
実はですね。カタリナさんのほかに~
もう一人…クリスさんのことを~
教えてくれた人がいるんです!▼~
その人がクリスさんの名前を~
歴史に残したいと~
誰よりも強く願っていたんですよ。▼~
:[クリス(男)]|
もしかして…~
そのもう一人というのは…▼~
:[シャロン]|
はい、マルス王子です!▼~
「歴史に名を残さないことが望み」と~
クリスさんは王子に頼みましたよね?▼~
でも、マルス王子はずっと~
クリスさんの功績は讃えられるべきだと~
考えられていたみたいです。▼~
:[クリス(男)]|
……▼~
:[シャロン]|
マルス王子は~
クリスさんとの約束を果たされました。▼~
でも、ここはアスク王国。~
アリティアではありません。▼~
この世界でなら、~
あなたが英雄として語られても~
問題はないはずです。▼~
:[クリス(女)]|
じゃあ、シャロン王女が~
まとめられている英雄辞典に~
私たちのことが書かれているのは…▼~
:[シャロン]|
カタリナさんやマルス王子から~
伺ったクリスさんの話をもとに~
わたしが書き加えちゃいました。▼~
:[クリス(男)]|
そういうことだったのか…~
この世界に俺たちが呼ばれたのは~
マルス様やカタリナのおかげなんだな。▼~
:[シャロン]|
はい。そうなりますね!▼~
エクラさんは~
わたしの英雄辞典を見て、クリスさんに~
協力を求めたのだと思いますよ。▼~
:[クリス(女)]|
…そして、私たち二人が召喚された。~
それはつまり…▼~
:[クリス(男)]|
ああ。~
俺たちはやはり同じ存在…~
同じ魂を持った者同士…▼~
:[カタリナ]|
ありがとうございます~
シャロンさん…▼~
あなたがクリスたちとの縁を~
つないでくれたのですね。▼~
:[シャロン]|
そのきっかけを作ったのは~
マルス王子やカタリナさんですよ。~
紡いだ縁は決して消えませんから。▼~
:[クリス(男)]|
マルス様、カタリナ。~
そして、俺たちを呼んでくれた~
エクラ…▼~
:[クリス(女)]|
みんなの期待に応えられるよう…~
この世界でも役目を果たしたい。▼~
:[クリス(男)]|
ああ。~
このアスク王国でも、~
この命の限り…!▼~
**心優しき元盗賊 ジュリアン [#iefc7e1c]
***C [#af9e360c]
:[ユルグ]|
うーん…開かないよぉ…~
どうしよう…▼~
:[ジュリアン]|
ん?~
確か、ユルグ王女…だったか。~
何か困りごとかい?▼~
:[ユルグ]|
あっ、このまえ~
召喚されてきた英雄さん…!▼~
:[ジュリアン]|
オレはジュリアン。~
元盗賊だけど~
今は足を洗った身さ。▼~
:[ユルグ]|
元盗賊さんってことは…~
この箱、開けられる?▼~
:[クリス(男)]|
あー、なるほどね。~
この小箱が開かずに~
困ってたわけか。▼~
任せてくれよ。~
これくらいの箱なら~
ちょちょいのちょいだ。▼~
:[ユルグ]|
ほんと!?~
それじゃ、お願いしてもいい?~
鍵をなくしちゃって困ってたの…▼~
:[ジュリアン]|
それじゃ拝見と。外は鉄製…~
なかなか頑丈な作りだな…▼~
ちょっと待っててくれよ。~
うーん…これで…▼~
くっ…このっ…~
意外に手強いな、この鍵。▼~
:[ユルグ]|
大丈夫? 開きそう?▼~
:[ジュリアン]|
ユルグ王女。~
この箱、預かってもいいかい?~
持ち逃げなんて絶対しないからさ。▼~
:[ユルグ]|
うん、いいよ。▼~
:[ジュリアン]|
それじゃ、責任を持って~
この箱を預からせてもらうぜ。▼~
少しだけ時間をくれ。~
絶対に開けてみせるから。▼~
***B [#b6f099ed]
:[ジュリアン]|
くっ…このっ! これで…!~
やっぱりダメか…▼~
いったい、どういうことなんだ。~
なんの変哲もない箱なのに~
まったく開く気配がない…▼~
:[ガイア]|
さっきから何をしているんだ?▼~
:[チャド]|
その箱…~
まさかどこかから盗んで…▼~
:[ジュリアン]|
ち、違うっ! これは~
ユルグ王女から預かったんだよ。▼~
鍵をなくして困ってたから~
代わりに開けてやろうって。▼~
:[ガイア]|
貸してみろ。~
この程度の鍵なら朝飯前だろ。▼~
……~
……▼~
おかしい…なぜ開かない?▼~
:[ジュリアン]|
な? おかしいだろ?~
見た目はなんの変哲もない~
小箱と鍵穴なのにさ。▼~
もしかして、~
彼女の国にしかない~
特別な仕掛けなのか…?▼~
な? おかしいだろ?~
見た目はなんの変哲もない~
小箱と鍵穴なのにさ。▼~
困ったな…~
ユルグ王女に必ず開けてやるって~
約束したのに…▼~
***A [#t1707ae5]
:[ジュリアン]|
ど、どうだ…~
開けられそうか?▼~
:[ゼロ]|
手強いな…▼~
:[ジュリアン]|
うーん、やっぱダメか…▼~
:[ゼロ]|
だが…まだ手はある。▼~
意地っ張りなヤツの大事なところを~
無理やりこじ開けちまうのも~
それはそれでイイものだぜ…?▼~
:[ジュリアン]|
い、いや、ユルグ王女から預かった~
箱を壊しちまうのはダメだろ!▼~
:[ガイア]|
うーん。~
全員ダメだったか…▼~
:[ゼロ]|
そもそも、この箱には~
ナニが入ってるんだ?▼~
:[ジュリアン]|
そういえば聞いてないな。~
大事そうにしてたけど…▼~
進捗報告も兼ねて~
ユルグ王女に聞いてくるか。▼~
&br;''(暗転)''
:[ユルグ]|
その箱に入っているもの…?▼~
箱のなかにはね…~
お母様の形見が入っているの。▼~
わたしのくに…ニフルが~
ムスペルにほろぼされたとき~
持ち出せたのが…その箱だったの。▼~
:[ジュリアン]|
そうだったのか…▼~
:[ユルグ]|
わたしが持っていけたのは、~
その小さな箱だけ…▼~
だけど、さびしくないよ。~
フィヨルム姉様も~
ヴァイス・ブレイヴのみんなもいるし。▼~
その小さな箱には…~
お母様との思い出も~
いっぱい詰まっているから!▼~
:[ジュリアン]|
……▼~
ユルグ王女、~
もう少しだけ時間をくれないか。▼~
この箱、必ず開けてみせるよ。~
オレの誇りにかけて。▼~
***S [#efe34164]
:[ガイア]|
なるほどな。その箱には~
そういう事情があったわけか…▼~
:[チャド]|
……▼~
:[ジュリアン]|
大切な人との思い出は~
何物にも代えがたい宝だ。▼~
絶対に開けるぞ。▼~
オレたちみんなが~
知恵を出し合えば~
なんとかなるはずだ!▼~
:[ガイア]|
まずは基本に立ち戻ろう。~
鍵穴の形状を正確に~
把握することからはじめるんだ。▼~
:[ジュリアン]|
そのうえで合鍵を作るんだな。~
どのみち必要になるし…▼~
:[チャド]|
合鍵作りには質のいい粘土がいる。~
オレ、城下町で探してくる!▼~
:[ジュリアン]|
よしっ、気合を入れるぞ。~
絶対にユルグ王女に~
渡してやるんだ…!▼~
&br;''(暗転)''
:[ジュリアン]|
それじゃ、開けてみるからな…~
成功してくれよ…▼~
…よしっ! 鍵が回る音がしたぞ!~
成功だ!▼~
:[チャド]|
これは…~
星の形をした…お守り?▼~
:[ガイア]|
ユルグ王女の母上が…~
彼女を思って持たせたんだろうな。▼~
:[ジュリアン]|
んじゃ、さっそくユルグ王女に~
届けてやろうぜ!▼~
&br;''(暗転)''
:[ユルグ]|
わあっ! 開けてくれたの!?~
ありがとうー!▼~
よかった。~
もうダメかと思ってた…~
みんな、ほんとうにありがとう!▼~
&br;''(暗転)''
:[ジュリアン]|
ユルグ王女…~
本当に喜んでいたな。~
頑張ってよかったよ。▼~
:[チャド]|
盗賊の技でも~
誰かのために役立つなら…~
それはそれでいいものだよな。▼~
:[ジュリアン]|
オレも足を洗ったとはいっても~
腕がなまらないように~
訓練だけはしておかないとな。▼~
そうでないと、~
万が一、何かあった時に~
また苦労する羽目に…▼~
:[フィヨルム]|
あ、あの、すみません…~
少しよろしいですか?▼~
:[ジュリアン]|
ん? フィヨルム王女…?▼~
:[フィヨルム]|
ユルグから聞いたんです。~
皆さんはどんな鍵でも開けられると。~
それで、お願いしたいことが…▼~
この箱が~
開かなくなってしまい~
困っているのですが…▼~
**心優しき聖女 レナ [#l41c397c]
***C [#ef837320]
:[エイル]|
……▼~
:[レナ]|
ごきげんよう、エイル王女。~
先日のおけがの具合は~
大丈夫ですか?▼~
:[エイル]|
シスター・レナ…もう大丈夫。~
あなたの手当てのおかげね。~
ありがとう。▼~
:[レナ]|
それは良かったです。~
無理せず養生してくださいね。▼~
:[エイル]|
あなたは…~
また町に行っていたの?▼~
:[レナ]|
はい。孤児院や診療所~
色々な場所を回ってきました。▼~
わたしは戦うことが苦手なので~
ほかの形で力になればと思って。▼~
:[エイル]|
私にも何か力になれることがあれば~
遠慮なく言って。▼~
:[レナ]|
ありがとうございます。~
困ったことがありましたら~
エイル王女のお力をお借りします。▼~
:[エイル]|
……▼~
気のせいかしら。~
シスターの表情…~
いつもより明るい気がする。▼~
:[レナ]|
ふふっ、やっぱりわかりますか?▼~
実は、診療所で仲良くなった~
女性の出産予定日が近いのです。~
そのことが楽しみで…▼~
:[エイル]|
新たな命の芽生え…~
それは喜ばしいことね。▼~
:[レナ]|
はい。新しい命に出会える喜びは~
異世界に来ても変わりませんから。~
出産の無事を祈りましょう…▼~
***B [#wc8fe43d]
:[レナ]|
……▼~
:[エイル]|
シスター・レナ…~
また、町へ行っていたの?▼~
:[レナ]|
はい。今日もまた~
人々のために祈りをささげ~
力添えをしてまいりました。▼~
:[エイル]|
気のせいならいいのだけれど~
今日のあなたは~
どこか元気がないような…▼~
:[レナ]|
実は妊婦さんが体調を崩してしまい~
出産に影響が出てしまうかも~
しれないのです。▼~
:[エイル]|
それは…心配ね。▼~
:[レナ]|
このままでは…~
母親か赤子か、どちらかの命を~
選ばなければならないかもしれません。▼~
英雄、救世主と持ち上げられても…~
すべての人を救えるような力は~
わたしにはありません。▼~
できるだけのことは~
したいと思いますが…▼~
:[エイル]|
……▼~
:[レナ]|
彼女は~
「なんとしても子を産みたい」と~
夫に伝えているそうです。▼~
自分の命を犠牲にしてでも~
新しい命に未来を託すつもりなのです。▼~
:[エイル]|
新たな命が輝く瞬間、~
別の命が失われる…▼~
:[レナ]|
はい。今はただ無事に~
ふたつの命が未来へつながるよう~
祈りたいと思います。▼~
……▼~
***A [#j703849f]
:[ジュリアン]|
お湯を持ってきた!~
これで足りるかい?▼~
:[レナ]|
助かるわ。~
念のため、こちらの桶にも~
お湯を用意しておいてもらえる?▼~
:[ジュリアン]|
ああ、わかった!~
で、妊婦さんの様子~
あまり芳しくないのかい?▼~
:[レナ]|
ええ…もともと体調が悪かった上に~
予定よりも早く陣痛が~
はじまったの。▼~
癒しの杖で~
痛みを和らげているけど~
それでも辛そうだわ…▼~
:[ジュリアン]|
ん?~
こっちに向かってくる~
黒い天馬は…エイル王女?▼~
:[エイル]|
シスター・レナ…~
手伝いにきたわ。▼~
力になれるかと思って…~
ミドリコを連れてきたの。▼~
:[ミドリコ]|
レナさん、ミドリコにも~
なにかてつだわせて…!▼~
:[レナ]|
エイル王女、ミドリコさん!~
お申し出、ありがたくお受けします。~
さあ、中へ…▼~
&br;''(暗転)''
:[ミドリコ]|
妊婦さん、つらそうだったね…▼~
:[レナ]|
はい。予断を許さない状況です。~
新しい命に出会うために~
必死に戦っていらっしゃいます。▼~
:[ミドリコ]|
いたみをやわらげるための~
薬が調合できれば~
かなり楽になると思うの。▼~
だけど、それには~
とっても清らかな水がひつようで…▼~
:[エイル]|
清らかな水…▼~
:[レナ]|
エイル王女…~
あてがあるのですか?▼~
:[エイル]|
北の山に清流が流れているのを~
空から見たことがあるわ…~
私が汲んできましょう。▼~
:[レナ]|
助かります…~
お願いできますか?▼~
:[ミドリコ]|
じゃあ、ミドリコは~
調合を始めるね!▼~
:[ジュリアン]|
オレもお湯を汲んでくる!▼~
:[レナ]|
みなさん…ありがとうございます。~
失われていい命など~
この世にひとつもありません。▼~
希望を捨てることなく~
全力を尽くしましょう…!▼~
***S [#g828df26]
:[レナ]|
エイル王女…~
ありがとうございました。▼~
あなたとミドリコさん、~
それにジュリアンのおかげで~
わたしたちは新しい命に出会えました。▼~
:[エイル]|
その後、彼女の様子は…?▼~
:[レナ]|
安定されています。~
ミドリコさんが調合してくれた薬が~
効いたみたいですね。▼~
エイル王女が清らかな水を~
汲んできてくださったおかげです。▼~
:[エイル]|
力になれたのなら…よかった。▼~
生まれてくる子どもには~
母親のぬくもりを…~
知ってほしかったから。▼~
:[レナ]|
そうですね…▼~
たとえ記憶に残っていなくても~
そのぬくもりは魂に残り~
次の世代へと受け継がれていく…▼~
親からぬくもりを受け継ぎながら~
人は歴史を作っていくのでしょうね。▼~
:[エイル]|
私もいつか~
誰かにぬくもりを…~
残せるのかしら…▼~
:[レナ]|
残せますよ、きっと。~
エイル王女の想いも、~
誰かから受け取ったぬくもりも。▼~
:[エイル]|
そうだとしたら…~
うれしいわ。▼~
:[レナ]|
英雄には歴史を大きく~
動かす力があります。▼~
しかし、歴史を形作るのは~
今を生きる民、~
一人ひとりの命…▼~
失われていい命は~
この世にひとつもありません。▼~
そして命の重さは~
英雄も民も同じなのですから。▼~
:[エイル]|
命を守り…育むことも~
英雄の務め…▼~
:[レナ]|
はい。少なくともわたしは~
そう信じています。▼~
エイル王女…~
また、ともに手を携え~
命を守っていきましょう。▼~
:[エイル]|
ええ…~
また学ばせてもらうわ。~
命とは…なんなのかを。▼~
**名も知らぬ英雄 クリス [#g8a3bb5d]
***C [#cd3024d4]
:[クリス(女)]|
よし…~
下準備はこれくらいでいいかな…▼~
:[クリス(男)]|
?~
クリス、何をしているんだ?▼~
:[クリス(女)]|
あ、クリス。~
ちょうど今あなたを呼ぼうと~
思ってたところよ。▼~
食事の手伝いをしているの。~
人手が足りないみたいで…~
二人で一緒にスープでも作らない?▼~
:[クリス(男)]|
スープか、いいな。~
俺たち二人の料理をみんなに…▼~
…いや、待ってくれ。~
もし君が俺と~
同じ人物だというのなら…▼~
料理の…腕前は…▼~
:[クリス(女)]|
たぶん…大丈夫よ!▼~
昔は酷かったかもしれないけど~
シーダ様に料理を教えてもらったり~
スープ作りの特訓もしたの。▼~
だから料理の腕前は~
確実に上がっているはずよ。~
なんなら、味見してみる?▼~
:[クリス(男)]|
味見は問題ない。~
問題ないが…▼~
スープから鉄の焼けたような~
匂いが立ち込めている…~
俺がかつて作ったスープと同じ…▼~
:[フィヨルム]|
おや? クリスさんたち、~
お料理をしているのですか。▼~
:[クリス(女)]|
これはフィヨルム王女!~
はい、野営に備えて~
スープを作っていたところです。▼~
:[フィヨルム]|
クリスさんお手製のスープですか。~
どんな味付けなのでしょう。~
少し味見させていただいても?▼~
:[クリス(女)]|
ええ、どうぞ。~
今日のスープは自信作です。~
遠慮なく召し上がってください。▼~
:[フィヨルム]|
ありがとうございます。~
…なんだか独特の香りがしますね。~
どんな味なのでしょう。▼~
:[クリス(男)]|
…………。~
俺と同じ匂い…~
ということは、つまり…▼~
:[フィヨルム]|
もぐっ…▼~
……▼~
……▼~
:[クリス(男)]|
…フィヨルム王女?~
……▼~
!~
フィヨルム王女が…~
立ったまま死んでいる…!▼~
:[クリス(女)]|
フィヨルム王女!?~
いかがなさいました!▼~
:[フィヨルム]|
……はっ!~
い、生きています…~
死んではいませんっ。▼~
ただ、あまりにも個性的な味付けで~
その…魂が飛びかけたような…▼~
:[クリス(男)]|
やはり、俺と同じか…~
フィヨルム王女、お水を。▼~
:[フィヨルム]|
あ、ありがとうございます。▼~
:[クリス(女)]|
申し訳ありません、フィヨルム王女。~
今日のスープはいい色だったので~
おいしくできたと思ったのですが…▼~
:[クリス(男)]|
…色だけで判断…~
俺と全く同じ…▼~
:[クリス(女)]|
上達したと思っていたんだけど~
まだまだ修行が足りなかったかな…。~
……▼~
***B [#j48632ee]
:[クリス(男)]|
クリス、知っての通り、~
俺たちの料理は個性が強いようだ。~
この味がわかるのはおそらく俺と君のみ…▼~
ヴァイス・ブレイヴには~
料理が上手な英雄もいるそうだ。~
二人で共に教えを乞うのはどうだろう?▼~
:[クリス(女)]|
なるほど…▼~
そうだ!~
メイドさんなら料理の腕前も~
バッチリなんじゃないかしら?▼~
お城で何人かメイドさんを見かけたわ。~
早速話を聞きに行ってみましょう。▼~
&br;''(暗転)''
:[フェリシア]|
お料理を教えてほしいんですか?~
わかりました!~
この敏腕メイドにお任せください!▼~
:[クリス(男)]|
!~
自ら敏腕メイドと称するほどの腕前…!▼~
:[クリス(女)]|
頼らせてもらうわ、フェリシア。▼~
:[ジョーカー]|
待て!~
敏腕メイドなどと~
寝言を抜かすのはどの口だ?▼~
:[フェリシア]|
はうぅ!~
ジョ、ジョーカーさん!?▼~
:[ジョーカー]|
お前たち、こいつに料理を習っても~
今よりひどくなるのが関の山だぞ?▼~
:[フェリシア]|
あう! あ、あんまりですぅ!~
私だって料理のひとつやふたつ~
教えることができますよ!▼~
:[ジョーカー]|
無理だな。~
台所を破壊して終わるだけだ。▼~
……▼~
ふむ…~
他人の料理の腕前など~
知ったことじゃないが…▼~
ここで恩を売っておけば~
カムイ様の評価も上がるか…▼~
よし、料理は俺が教えてやろう。~
カムイ様の慈悲に感謝するんだな。▼~
クリスとやら、お前たちの腕が知りたい。~
まずは一番の得意料理を作ってみろ。▼~
:[クリス(男)]|
わかった。~
では行こう、クリス。▼~
:[クリス(女)]|
よーし、一番の自信作で勝負よ!▼~
&br;''(暗転)''
:[ジョーカー]|
……▼~
:[フェリシア]|
……▼~
:[ジョーカー]|
お前たちはいったい何を作ったんだ?~
雑巾が積み重なったような~
この物体はなんだ…▼~
:[クリス(女)]|
シチューよ。▼~
:[クリス(男)]|
シチューだ。▼~
:[フェリシア]|
…シチューといいながら~
水分がまったくないです…!?~
固形…完全に固形!▼~
わ、私よりすごい料理作っちゃう人~
はじめて見ちゃいました…▼~
:[ジョーカー]|
この有様では~
どこから手をつけていいかわからん。~
正直、俺ではお手上げだ。▼~
:[クリス(女)]|
そ、そんな…▼~
:[ジョーカー]|
だが…あてがないこともない。~
この男のところに行け。▼~
あいつなら…~
この壊滅的な料理の腕を~
なんとかしてくれるかもしれん…▼~
***A [#ibeee867]
:[オスカー]|
なるほど…~
料理を習いたい、ね。▼~
グレイル傭兵団には~
いろんな依頼があるけれど~
こんなのははじめてだよ。▼~
:[クリス(女)]|
あなたなら私たちの壊滅的な~
料理の腕をなんとかできると~
ジョーカー殿から伺ったので…▼~
:[オスカー]|
私でよければ力になるよ。~
じゃあ、ここにある材料で~
スープを作ってもらおうかな。▼~
:[クリス(男)]|
よし、今度こそ…▼~
&br;''(暗転)''
:[クリス(女)]|
できました…!▼~
:[オスカー]|
それではさっそく味見を。▼~
……▼~
うん、鋼の味がするね。▼~
:[クリス(女)]|
うう、面目ないわ…▼~
:[オスカー]|
じゃあ、今度は私が~
同じ材料でスープを作ってみようか。~
ちょっと待っててもらえるかな。▼~
&br;''(暗転)''
:[オスカー]|
お待たせ。さあ、召し上がれ。▼~
:[クリス(男)]|
美味い…~
優しい味がするな…▼~
:[クリス(女)]|
うん…~
全身に染みるような温かい味…▼~
:[オスカー]|
それはよかった。~
気に入ってくれたようでうれしいよ。▼~
ところで、二人は~
どんなことを考えながら~
料理を作っているのかな?▼~
:[クリス(男)]|
それはもちろん、~
成功できるように…▼~
:[クリス(女)]|
ええ、~
失敗しないように…▼~
:[オスカー]|
わたしは、料理を食べてくれる人が~
喜んでくれるかな…~
おいしいって言ってくれるかな…▼~
そんなことを考えながら~
料理を作っているんだよ。▼~
:[クリス(男)]|
……▼~
:[クリス(女)]|
……▼~
:[オスカー]|
私も昔は料理が下手だったよ。~
でも、幼い弟たちにおいしい食事を~
食べさせるために努力したんだ。▼~
弟たちの喜んだ顔を見たくてね。▼~
:[クリス(女)]|
そうだったんですね…▼~
:[オスカー]|
料理をおいしく作りたい、というのは~
誰しも考えることだと思うんだ。▼~
でも、その先にある風景…~
食べてくれる人のことも考えながら~
料理を作るのも楽しいものだよ。▼~
:[クリス(男)]|
俺たちは料理の出来を考えて~
食べてくれる人のことを~
考えていなかった気がする…▼~
:[オスカー]|
まずは気持ち。~
技術はあとから~
ついてくるものだからね。▼~
:[クリス(女)]|
気持ち…そうですね。~
心がけは何より大事ですね!~
これからもご指導お願いします。先生!▼~
***S [#b5f5ddcb]
:[クリス(女)]|
フィヨルム王女。~
料理の特訓の成果…~
見ていただけますでしょうか!▼~
:[フィヨルム]|
クリスさんたちの指のケガ…~
料理の練習が原因だったのですか?▼~
:[クリス(男)]|
ええ、恥ずかしながら…▼~
:[オスカー]|
私にもいただけるかな。~
クリスの料理の腕は~
きっと成長しているはずだから。▼~
:[クリス(女)]|
オスカー殿…~
頑張って作ります。~
そしてみんなを笑顔にしたい…!▼~
&br;''(暗転)''
:[クリス(男)]|
できました!▼~
:[クリス(女)]|
さあ、召し上がれ!~
:[フィヨルム]|
そ、それでは…いただきますね。▼~
:[オスカー]|
……▼~
:[クリス(女)]|
ど、どう…かな?▼~
:[フィヨルム]|
なんというかその…~
とってもまっすぐで~
クリスさんらしい味だと思います。▼~
:[オスカー]|
うん、これなら昔の私よりも上手だ。~
頑張ったね、クリス。▼~
:[クリス(男)]|
……!▼~
:[クリス(女)]|
あ、ありがとうございます!~
私たちの腕前はまだ未熟だけど…▼~
:[クリス(男)]|
ああ…みんなに喜んでほしいという~
気持ちを忘れなければ、~
もっと良い料理を作れる気がする。▼~
:[フィヨルム]|
頑張ってください、クリスさんたち。~
私はいつでも試食に付き合いますよ。▼~
:[クリス(男)]|
…クリス。俺たちは祖父から~
「料理だけはやめておけ」と~
言われていたが…▼~
:[クリス(女)]|
でも、努力は、不可能を可能にしてくれる。~
気持ちは、努力を後押ししてくれる。▼~
だから、戦いだけじゃなく~
料理も頑張りましょう…~
みんなに喜んでもらえるように!▼~
*コメント [#rf8f3b15]
#comment
終了行:
[[章別会話]]
*心の色、魂の形 [#tdc53a92]
#contents
**心の色、魂の形 [#ed34a15f]
***オープニング [#z5de2b22]
:[クリス(男)]|
……▼~
:[クリス(女)]|
……▼~
:[クリス(男)]|
繰り返しの紹介となるが…~
俺の名前はクリス。▼~
アリティア騎士団~
第七小隊に所属していた。▼~
:[クリス(女)]|
私も繰り返しの紹介となるけど…~
名前はクリス。▼~
アリティア騎士団~
第七小隊に所属していたわ。▼~
:[クリス(男)]|
生まれ育った村の名前は?▼~
:[クリス(女)]|
セラ村よ。~
あなたの祖父の名前は?▼~
:[クリス(男)]|
マクリルという。▼~
:[クリス(女)]|
すべて同じだわ…▼~
:[クリス(男)]|
ああ、同じだな…▼~
:[ジュリアン]|
名前も生い立ちもまったく一緒。~
違うのは姿形と性別だけ…▼~
レナさんはどう思う?▼~
:[レナ]|
確かに姿形と性別は違いますが~
お二人とも雰囲気が似ていますね…▼~
:[クリス(男)]|
質問を続けさせてくれ。~
身体が痛いときは、どうやって治す?▼~
:[クリス(女)]|
そうね、訓練して治すことにしてる。~
こちらからも質問するわ。~
祖父から言われていた言葉は?▼~
:[クリス(男)]|
『クリスよ、アリティアの剣となれ。~
決して折れぬ力と忠義を身につけよ』▼~
:[クリス(女)]|
間違いないわ。私たちは…~
違う世界からやってきたクリスなのね。▼~
:[クリス(男)]|
ああ、そうみたいだな。~
それにしても…~
ここまで同じ運命を辿ったとは。▼~
:[ジュリアン]|
驚いたな…~
男女二人のクリスさんが~
アスク王国にいるなんて。▼~
:[レナ]|
ええ。でも、そうしたことは~
このアスク王国では珍しいことでは~
ないようですし…▼~
二人のクリスさん。~
今後ともよろしくお願いいたします。▼~
:[クリス(女)]|
ジュリアン殿、レナ殿…~
私も二人に出会えてうれしいです。~
また力を合わせて戦っていきましょう。▼~
:[ジュリアン]|
えっと、そのことなんだけど…▼~
オレたちが知ってるのは~
男のほうのクリスさんなんだ。~
女のクリスさんは、はじめてで…▼~
:[クリス(女)]|
えっ?▼~
:[レナ]|
はい、わたしが知っているのも~
男の方のクリスさんで…▼~
:[クリス(女)]|
じゃあ、私のことを知っている人は~
この世界にはいないっていうこと?▼~
……▼~
***C [#ye494076]
:[クリス(男)]|
そっちに行ったぞ、クリス!~
はさみ撃ちだ!▼~
:[クリス(女)]|
任せて、クリス!~
はぁぁぁーっ!▼~
:[アンナ]|
訓練とはいえ、すごい気迫ね!~
男と女、二人のクリス~
戦い方もそっくりね!▼~
:[ジュリアン]|
男のクリスさんは~
アリティアにいたときから~
とんでもない訓練をしてたからな。さんは
:[レナ]|
おじいさまに鍛えられて~
何度も死にかけた、と聞きました。▼~
それほど、苦しい訓練を~
自らに課してきたのでしょう。▼~
:[アンナ]|
あなたたちは男のクリスしか~
知らないと言っていたわよね?▼~
でも、姿形や性別は別にして~
二人は本当に似ているわね。▼~
剣の振り方、足のさばき方が~
同じ人物みたいに見えるわ。▼~
:[クリス(男)]|
クリス、休憩にしようか。~
ここらでひと息入れよう。▼~
:[クリス(女)]|
ええ、わかったわ。▼~
……▼~
:[クリス(男)]|
…まだ気にしているのか?~
君を知る人物がこの世界に~
いないってことに。▼~
:[クリス(女)]|
ううん、大丈夫よ。▼~
今は自分のことよりも~
アスク王国の平和のために~
尽くすことが大事だから。▼~
:[クリス(男)]|
そうか。いつか君と同じ世界から~
君を知る英雄が来るといいな。▼~
:[クリス(女)]|
そうね。私を知る第七小隊の~
メンバーが来てくれれば心強いわ。▼~
よし、休憩終わり…~
訓練の続きをしましょう!▼~
:[クリス(男)]|
……▼~
***B [#l9cc3f97]
:[ジュリアン]|
レナさん、オレにできることがあるなら~
なんでもやるからさ。~
遠慮なく言ってくれよ。▼~
:[レナ]|
ありがとう、ジュリアン。~
あなたの優しさは~
アスク王国でも変わらないのね。▼~
:[ジュリアン]|
いや、優しいのはレナさんのほうだよ。~
ずっと女のクリスさんのことを~
心配してるんだろ?▼~
:[レナ]|
……▼~
彼女はわたしたちを知っているのに~
わたしたちは彼女のことを知らない…~
きっと彼女も寂しいでしょうね。▼~
:[ジュリアン]|
オレさ…~
女のクリスさんに聞いてみたんだよ。~
オレたちと出会ったときの事を。▼~
そうしたら男のクリスさんと~
出会ったときとまったく一緒だった。▼~
さらわれたレナさんを助けるため~
力を貸してくれたこと…~
全部全部、一緒だった。▼~
姿形は違うけれど~
彼女も同じクリスさんなんだよ。~
オレたちを助けてくれたクリスさんだ!▼~
:[レナ]|
ええ。~
わたしも…二人のクリスさんから~
同じ優しさを感じるわ。▼~
姿形は違っても~
二人の魂の形は同じだと思うの。▼~
:[ジュリアン]|
うん、オレもそう思うよ…▼~
だからオレは、女のクリスさんのことも~
オレたちが知っている男のクリスさんと~
同じように信じようと思うんだ。▼~
:[レナ]|
わたしもそのつもりよ。~
彼女は信頼に値する英雄だと思うわ。▼~
姿形が違っても、彼女の中にある魂に~
わたしたちは寄り添うべきでしょうね。▼~
祈りましょう、彼女がアスク王国でも~
祝福とともに歩めますように…▼~
***A [#q8972743]
:[クリス(女)]|
…私を知っている仲間が~
たとえこの世界にいなくても…~
私のやるべきことは変わらない。▼~
マルス様を支え~
アスクの民のために戦う。~
それが私のなるべきこと…▼~
:[マルス]|
やあ、クリス。~
少し話してもいいかな?▼~
:[クリス(女)]|
マルス様…!~
はい、どんなご用でしょうか?▼~
:[マルス]|
君に話しておきたいことがあってね…~
僕は君のことをちゃんと知ってるよ。▼~
:[クリス(女)]|
え? 私のことを~
ご存知なのですか!?▼~
ということは…~
マルス様は私と同じ世界から~
いらっしゃったということですか?▼~
:[マルス]|
残念ながらそうじゃないんだ。~
でも不思議なことに僕は~
君のことを知ってる気がする。▼~
性別も、髪型も、髪の色も、~
顔つきも違う…▼~
でも、僕の中には確かに、~
君と一緒に戦った~
記憶があるんだよ。▼~
:[クリス(女)]|
それは…不思議ですね。~
ですが、そうおっしゃって頂けると~
うれしいです…▼~
:[マルス]|
たとえどんな世界からきていても~
僕の知る君は変わらない。▼~
民のため、世のために剣を振るい~
忠義の心でいつも助けてくれた。▼~
姿形や性別が違っても~
君たちの魂の形は同じなんだよ。▼~
:[クリス(男)]|
俺も、マルス様の~
言う通りだと思う。▼~
俺たちは違う世界から来た存在だが~
同じ魂の持ち主だ。▼~
:[ジュリアン]|
ああ。クリスさんはクリスさんさ。~
なにも変わりはしないよ。▼~
それに、クリスさんが二人いりゃ~
心強いこと、このうえなしだ。▼~
:[レナ]|
クリスさんのこれまでの生き方を~
わたしたちはちゃんと知っています。▼~
だからアスク王国でもわたしたちを~
ご自分の仲間と思って接してください。▼~
:[クリス(女)]|
マルス様…~
みんな…▼~
:[マルス]|
二人のクリスにあらためてお願いしたい。~
アスク王国の平和を取り戻すために~
また僕に力を貸してくれないかな。▼~
:[クリス(女)]|
はい、この剣に誓って…!~
マルス様とアスク王国のために~
共に歩みましょう。▼~
:[クリス(男)]|
はい、この剣に誓って…!~
アスクの地に平和が訪れる~
その日まで…!▼~
**語られざる英雄 クリス [#ea0fbdd3]
***C [#cd3024d4]
:[クリス(男)]|
ジェイガン様…!▼~
:[ジェイガン]|
おお、クリスよ!~
そなたもアスク王国に~
来てくれたのだな…!▼~
:[クリス(男)]|
ジェイガン様~
ご健勝でなによりです。▼~
この世界に来て日が浅く~
右も左もわからないのですが…▼~
ジェイガン様がいてくれると~
大変心強いです…~
またご指導、お願いします!▼~
:[ジェイガン]|
クリスよ、わしから見た~
今のそなたは…▼~
うむ、よい戦士に成長したな。▼~
そなたなら~
どんな脅威からもマルス様を~
守り抜くことができるだろう。▼~
:[クリス(男)]|
はい…!~
この命に代えても~
マルス様を守り抜く所存です。▼~
:[ジェイガン]|
すでに聞いたとは思うが…~
このアスク王国は~
さまざまな脅威にさらされている。▼~
アリティアの民も、アスクの民も~
守るべき大切な宝に違いはない。▼~
:[クリス(男)]|
心得ております。騎士は…~
国ではなく民のために戦う。▼~
必ずや、この地にも~
平和をもたらしてみせましょう。▼~
:[ジェイガン]|
そなたは英雄戦争が終結したあと~
姿を消した。~
マルス様を…陰より支えるためにな。▼~
:[クリス(男)]|
……▼~
:[ジェイガン]|
だが、このヴァイス・ブレイヴには~
わしやマルス様のほかにも~
そなたが見知った顔が大勢いる。▼~
我らアリティア騎士団の者達…~
それに、カタリナもな。▼~
:[クリス(男)]|
カタリナ…~
彼女もこの世界に…▼~
***B [#he73e596]
:[カタリナ]|
クリス…!~
本当にクリスなのですね!▼~
:[クリス(男)]|
カタリナ…久しぶりだな。~
元気そうでなによりだ。▼~
:[カタリナ]|
はい…▼~
私はかつて~
あなたやマルス様を欺き、~
裏切った身です…▼~
ですが、この世界でも~
あなたのことをずっとずっと~
探していました。▼~
本当に、~
また会えるなんて…▼~
:[クリス(男)]|
カタリナ…▼~
:[カタリナ]|
……~
ですが、ひとつだけ~
気がかりなことがあるのです。▼~
:[クリス(男)]|
気がかりなこと?▼~
:[カタリナ]|
アスク王国の大図書館には~
異界の英雄のことが記された~
多数の書物が収められています。▼~
だけど、クリス…~
あなたの名前は見つかりませんでした。▼~
:[クリス(男)]|
……▼~
:[カタリナ]|
おかしいとは思いませんか?▼~
英雄戦争で多大な功績を挙げた~
あなたの名前がどうして~
残っていないのか…▼~
英雄辞典を編纂されている~
シャロンさんにも話を伺いましたが~
その理由はわかりませんでした。▼~
いったい…なぜなのでしょう…▼~
:[クリス(男)]|
……▼~
カタリナ…~
たぶん、その理由は俺にある。▼~
俺の名前が残っていないのは~
俺がそう望んだからだろう。▼~
:[カタリナ]|
えっ?▼~
:[クリス(男)]|
おれは英雄の名を望まない。▼~
誰にも語られず~
歴史の闇に消えることが~
俺の望みだったんだ。▼~
***A [#ic8855af]
:[クリス(立ち絵なし)]|
…マルス様、戦争が終わったあと~
この世界には英雄が必要です。▼~
民たちには長年争ってきた~
わだかまりがあります。~
それは容易く消えません。▼~
民たちを納得させるには~
誰もが認める王が~
神のような英雄が必要なのです。▼~
英雄は…~
マルス様お一人であるべきです…▼~
:[クリス(男)]|
マルス様にそう進言し~
俺は表舞台から姿を消したんだ。▼~
:[カタリナ]|
…ですが、それではあなたが…▼~
:[クリス(男)]|
俺の進言を受け入れることは~
マルス様もお辛かったと思う。~
あの方は、とてもお優しいから。▼~
だけど、マルス様は世界中の人々のため、~
英雄の中の英雄として~
歩んでいく決心をされたんだ。▼~
:[カタリナ]|
……。~
でも…不思議です…▼~
異界の英雄の名前を記した~
アスク王国の英雄の書に~
あなたの名前はありません。▼~
なのにどうして…~
エクラ様は~
あなたを召喚できたのでしょう…?▼~
:[クリス(男)]|
それは…▼~
そうだ、クリス…~
彼女なら何か知って…▼~
:[クリス(女)]|
いいえ、それは…~
私にもわからないの。▼~
:[クリス(男)]|
!~
クリス…▼~
:[クリス(女)]|
立ち聞きしてしまってごめんなさい。~
私は別の世界から来たみたいだから~
ちょっと入りづらくて…▼~
でも、あなたたちと同じ疑問は~
私も持っていたわ。~
違う世界から来た私はなおさら…▼~
:[カタリナ]|
そうだったんですね…~
やっぱり不思議です。~
二人はどうやってこの地に…▼~
:[シャロン]|
それはですね!~
わたしが説明しましょう!▼~
:[カタリナ]|
シャロンさん…?▼~
***S [#b37bee6b]
:[シャロン]|
わたしが作っている英雄辞典~
これにはクリスさんのことが~
ちゃーんと書かれているんですよ!▼~
:[カタリナ]|
どうして…?~
私が図書館で見た書物には~
クリスの名前はどこにもなかったのに…▼~
:[シャロン]|
だって、カタリナさん自身が~
わたしに話してくれたじゃないですか?▼~
大切な仲間…クリスさんのことを。~
クリスさんが歩んだ道のりを。▼~
:[カタリナ]|
はい、たしかに…~
シャロンさんにはお話ししました。▼~
私たちと一緒に戦い~
マルス様を支えた英雄…~
クリスのことを。▼~
:[シャロン]|
実はですね。カタリナさんのほかに~
もう一人…クリスさんのことを~
教えてくれた人がいるんです!▼~
その人がクリスさんの名前を~
歴史に残したいと~
誰よりも強く願っていたんですよ。▼~
:[クリス(男)]|
もしかして…~
そのもう一人というのは…▼~
:[シャロン]|
はい、マルス王子です!▼~
「歴史に名を残さないことが望み」と~
クリスさんは王子に頼みましたよね?▼~
でも、マルス王子はずっと~
クリスさんの功績は讃えられるべきだと~
考えられていたみたいです。▼~
:[クリス(男)]|
……▼~
:[シャロン]|
マルス王子は~
クリスさんとの約束を果たされました。▼~
でも、ここはアスク王国。~
アリティアではありません。▼~
この世界でなら、~
あなたが英雄として語られても~
問題はないはずです。▼~
:[クリス(女)]|
じゃあ、シャロン王女が~
まとめられている英雄辞典に~
私たちのことが書かれているのは…▼~
:[シャロン]|
カタリナさんやマルス王子から~
伺ったクリスさんの話をもとに~
わたしが書き加えちゃいました。▼~
:[クリス(男)]|
そういうことだったのか…~
この世界に俺たちが呼ばれたのは~
マルス様やカタリナのおかげなんだな。▼~
:[シャロン]|
はい。そうなりますね!▼~
エクラさんは~
わたしの英雄辞典を見て、クリスさんに~
協力を求めたのだと思いますよ。▼~
:[クリス(女)]|
…そして、私たち二人が召喚された。~
それはつまり…▼~
:[クリス(男)]|
ああ。~
俺たちはやはり同じ存在…~
同じ魂を持った者同士…▼~
:[カタリナ]|
ありがとうございます~
シャロンさん…▼~
あなたがクリスたちとの縁を~
つないでくれたのですね。▼~
:[シャロン]|
そのきっかけを作ったのは~
マルス王子やカタリナさんですよ。~
紡いだ縁は決して消えませんから。▼~
:[クリス(男)]|
マルス様、カタリナ。~
そして、俺たちを呼んでくれた~
エクラ…▼~
:[クリス(女)]|
みんなの期待に応えられるよう…~
この世界でも役目を果たしたい。▼~
:[クリス(男)]|
ああ。~
このアスク王国でも、~
この命の限り…!▼~
**心優しき元盗賊 ジュリアン [#iefc7e1c]
***C [#af9e360c]
:[ユルグ]|
うーん…開かないよぉ…~
どうしよう…▼~
:[ジュリアン]|
ん?~
確か、ユルグ王女…だったか。~
何か困りごとかい?▼~
:[ユルグ]|
あっ、このまえ~
召喚されてきた英雄さん…!▼~
:[ジュリアン]|
オレはジュリアン。~
元盗賊だけど~
今は足を洗った身さ。▼~
:[ユルグ]|
元盗賊さんってことは…~
この箱、開けられる?▼~
:[クリス(男)]|
あー、なるほどね。~
この小箱が開かずに~
困ってたわけか。▼~
任せてくれよ。~
これくらいの箱なら~
ちょちょいのちょいだ。▼~
:[ユルグ]|
ほんと!?~
それじゃ、お願いしてもいい?~
鍵をなくしちゃって困ってたの…▼~
:[ジュリアン]|
それじゃ拝見と。外は鉄製…~
なかなか頑丈な作りだな…▼~
ちょっと待っててくれよ。~
うーん…これで…▼~
くっ…このっ…~
意外に手強いな、この鍵。▼~
:[ユルグ]|
大丈夫? 開きそう?▼~
:[ジュリアン]|
ユルグ王女。~
この箱、預かってもいいかい?~
持ち逃げなんて絶対しないからさ。▼~
:[ユルグ]|
うん、いいよ。▼~
:[ジュリアン]|
それじゃ、責任を持って~
この箱を預からせてもらうぜ。▼~
少しだけ時間をくれ。~
絶対に開けてみせるから。▼~
***B [#b6f099ed]
:[ジュリアン]|
くっ…このっ! これで…!~
やっぱりダメか…▼~
いったい、どういうことなんだ。~
なんの変哲もない箱なのに~
まったく開く気配がない…▼~
:[ガイア]|
さっきから何をしているんだ?▼~
:[チャド]|
その箱…~
まさかどこかから盗んで…▼~
:[ジュリアン]|
ち、違うっ! これは~
ユルグ王女から預かったんだよ。▼~
鍵をなくして困ってたから~
代わりに開けてやろうって。▼~
:[ガイア]|
貸してみろ。~
この程度の鍵なら朝飯前だろ。▼~
……~
……▼~
おかしい…なぜ開かない?▼~
:[ジュリアン]|
な? おかしいだろ?~
見た目はなんの変哲もない~
小箱と鍵穴なのにさ。▼~
もしかして、~
彼女の国にしかない~
特別な仕掛けなのか…?▼~
な? おかしいだろ?~
見た目はなんの変哲もない~
小箱と鍵穴なのにさ。▼~
困ったな…~
ユルグ王女に必ず開けてやるって~
約束したのに…▼~
***A [#t1707ae5]
:[ジュリアン]|
ど、どうだ…~
開けられそうか?▼~
:[ゼロ]|
手強いな…▼~
:[ジュリアン]|
うーん、やっぱダメか…▼~
:[ゼロ]|
だが…まだ手はある。▼~
意地っ張りなヤツの大事なところを~
無理やりこじ開けちまうのも~
それはそれでイイものだぜ…?▼~
:[ジュリアン]|
い、いや、ユルグ王女から預かった~
箱を壊しちまうのはダメだろ!▼~
:[ガイア]|
うーん。~
全員ダメだったか…▼~
:[ゼロ]|
そもそも、この箱には~
ナニが入ってるんだ?▼~
:[ジュリアン]|
そういえば聞いてないな。~
大事そうにしてたけど…▼~
進捗報告も兼ねて~
ユルグ王女に聞いてくるか。▼~
&br;''(暗転)''
:[ユルグ]|
その箱に入っているもの…?▼~
箱のなかにはね…~
お母様の形見が入っているの。▼~
わたしのくに…ニフルが~
ムスペルにほろぼされたとき~
持ち出せたのが…その箱だったの。▼~
:[ジュリアン]|
そうだったのか…▼~
:[ユルグ]|
わたしが持っていけたのは、~
その小さな箱だけ…▼~
だけど、さびしくないよ。~
フィヨルム姉様も~
ヴァイス・ブレイヴのみんなもいるし。▼~
その小さな箱には…~
お母様との思い出も~
いっぱい詰まっているから!▼~
:[ジュリアン]|
……▼~
ユルグ王女、~
もう少しだけ時間をくれないか。▼~
この箱、必ず開けてみせるよ。~
オレの誇りにかけて。▼~
***S [#efe34164]
:[ガイア]|
なるほどな。その箱には~
そういう事情があったわけか…▼~
:[チャド]|
……▼~
:[ジュリアン]|
大切な人との思い出は~
何物にも代えがたい宝だ。▼~
絶対に開けるぞ。▼~
オレたちみんなが~
知恵を出し合えば~
なんとかなるはずだ!▼~
:[ガイア]|
まずは基本に立ち戻ろう。~
鍵穴の形状を正確に~
把握することからはじめるんだ。▼~
:[ジュリアン]|
そのうえで合鍵を作るんだな。~
どのみち必要になるし…▼~
:[チャド]|
合鍵作りには質のいい粘土がいる。~
オレ、城下町で探してくる!▼~
:[ジュリアン]|
よしっ、気合を入れるぞ。~
絶対にユルグ王女に~
渡してやるんだ…!▼~
&br;''(暗転)''
:[ジュリアン]|
それじゃ、開けてみるからな…~
成功してくれよ…▼~
…よしっ! 鍵が回る音がしたぞ!~
成功だ!▼~
:[チャド]|
これは…~
星の形をした…お守り?▼~
:[ガイア]|
ユルグ王女の母上が…~
彼女を思って持たせたんだろうな。▼~
:[ジュリアン]|
んじゃ、さっそくユルグ王女に~
届けてやろうぜ!▼~
&br;''(暗転)''
:[ユルグ]|
わあっ! 開けてくれたの!?~
ありがとうー!▼~
よかった。~
もうダメかと思ってた…~
みんな、ほんとうにありがとう!▼~
&br;''(暗転)''
:[ジュリアン]|
ユルグ王女…~
本当に喜んでいたな。~
頑張ってよかったよ。▼~
:[チャド]|
盗賊の技でも~
誰かのために役立つなら…~
それはそれでいいものだよな。▼~
:[ジュリアン]|
オレも足を洗ったとはいっても~
腕がなまらないように~
訓練だけはしておかないとな。▼~
そうでないと、~
万が一、何かあった時に~
また苦労する羽目に…▼~
:[フィヨルム]|
あ、あの、すみません…~
少しよろしいですか?▼~
:[ジュリアン]|
ん? フィヨルム王女…?▼~
:[フィヨルム]|
ユルグから聞いたんです。~
皆さんはどんな鍵でも開けられると。~
それで、お願いしたいことが…▼~
この箱が~
開かなくなってしまい~
困っているのですが…▼~
**心優しき聖女 レナ [#l41c397c]
***C [#ef837320]
:[エイル]|
……▼~
:[レナ]|
ごきげんよう、エイル王女。~
先日のおけがの具合は~
大丈夫ですか?▼~
:[エイル]|
シスター・レナ…もう大丈夫。~
あなたの手当てのおかげね。~
ありがとう。▼~
:[レナ]|
それは良かったです。~
無理せず養生してくださいね。▼~
:[エイル]|
あなたは…~
また町に行っていたの?▼~
:[レナ]|
はい。孤児院や診療所~
色々な場所を回ってきました。▼~
わたしは戦うことが苦手なので~
ほかの形で力になればと思って。▼~
:[エイル]|
私にも何か力になれることがあれば~
遠慮なく言って。▼~
:[レナ]|
ありがとうございます。~
困ったことがありましたら~
エイル王女のお力をお借りします。▼~
:[エイル]|
……▼~
気のせいかしら。~
シスターの表情…~
いつもより明るい気がする。▼~
:[レナ]|
ふふっ、やっぱりわかりますか?▼~
実は、診療所で仲良くなった~
女性の出産予定日が近いのです。~
そのことが楽しみで…▼~
:[エイル]|
新たな命の芽生え…~
それは喜ばしいことね。▼~
:[レナ]|
はい。新しい命に出会える喜びは~
異世界に来ても変わりませんから。~
出産の無事を祈りましょう…▼~
***B [#wc8fe43d]
:[レナ]|
……▼~
:[エイル]|
シスター・レナ…~
また、町へ行っていたの?▼~
:[レナ]|
はい。今日もまた~
人々のために祈りをささげ~
力添えをしてまいりました。▼~
:[エイル]|
気のせいならいいのだけれど~
今日のあなたは~
どこか元気がないような…▼~
:[レナ]|
実は妊婦さんが体調を崩してしまい~
出産に影響が出てしまうかも~
しれないのです。▼~
:[エイル]|
それは…心配ね。▼~
:[レナ]|
このままでは…~
母親か赤子か、どちらかの命を~
選ばなければならないかもしれません。▼~
英雄、救世主と持ち上げられても…~
すべての人を救えるような力は~
わたしにはありません。▼~
できるだけのことは~
したいと思いますが…▼~
:[エイル]|
……▼~
:[レナ]|
彼女は~
「なんとしても子を産みたい」と~
夫に伝えているそうです。▼~
自分の命を犠牲にしてでも~
新しい命に未来を託すつもりなのです。▼~
:[エイル]|
新たな命が輝く瞬間、~
別の命が失われる…▼~
:[レナ]|
はい。今はただ無事に~
ふたつの命が未来へつながるよう~
祈りたいと思います。▼~
……▼~
***A [#j703849f]
:[ジュリアン]|
お湯を持ってきた!~
これで足りるかい?▼~
:[レナ]|
助かるわ。~
念のため、こちらの桶にも~
お湯を用意しておいてもらえる?▼~
:[ジュリアン]|
ああ、わかった!~
で、妊婦さんの様子~
あまり芳しくないのかい?▼~
:[レナ]|
ええ…もともと体調が悪かった上に~
予定よりも早く陣痛が~
はじまったの。▼~
癒しの杖で~
痛みを和らげているけど~
それでも辛そうだわ…▼~
:[ジュリアン]|
ん?~
こっちに向かってくる~
黒い天馬は…エイル王女?▼~
:[エイル]|
シスター・レナ…~
手伝いにきたわ。▼~
力になれるかと思って…~
ミドリコを連れてきたの。▼~
:[ミドリコ]|
レナさん、ミドリコにも~
なにかてつだわせて…!▼~
:[レナ]|
エイル王女、ミドリコさん!~
お申し出、ありがたくお受けします。~
さあ、中へ…▼~
&br;''(暗転)''
:[ミドリコ]|
妊婦さん、つらそうだったね…▼~
:[レナ]|
はい。予断を許さない状況です。~
新しい命に出会うために~
必死に戦っていらっしゃいます。▼~
:[ミドリコ]|
いたみをやわらげるための~
薬が調合できれば~
かなり楽になると思うの。▼~
だけど、それには~
とっても清らかな水がひつようで…▼~
:[エイル]|
清らかな水…▼~
:[レナ]|
エイル王女…~
あてがあるのですか?▼~
:[エイル]|
北の山に清流が流れているのを~
空から見たことがあるわ…~
私が汲んできましょう。▼~
:[レナ]|
助かります…~
お願いできますか?▼~
:[ミドリコ]|
じゃあ、ミドリコは~
調合を始めるね!▼~
:[ジュリアン]|
オレもお湯を汲んでくる!▼~
:[レナ]|
みなさん…ありがとうございます。~
失われていい命など~
この世にひとつもありません。▼~
希望を捨てることなく~
全力を尽くしましょう…!▼~
***S [#g828df26]
:[レナ]|
エイル王女…~
ありがとうございました。▼~
あなたとミドリコさん、~
それにジュリアンのおかげで~
わたしたちは新しい命に出会えました。▼~
:[エイル]|
その後、彼女の様子は…?▼~
:[レナ]|
安定されています。~
ミドリコさんが調合してくれた薬が~
効いたみたいですね。▼~
エイル王女が清らかな水を~
汲んできてくださったおかげです。▼~
:[エイル]|
力になれたのなら…よかった。▼~
生まれてくる子どもには~
母親のぬくもりを…~
知ってほしかったから。▼~
:[レナ]|
そうですね…▼~
たとえ記憶に残っていなくても~
そのぬくもりは魂に残り~
次の世代へと受け継がれていく…▼~
親からぬくもりを受け継ぎながら~
人は歴史を作っていくのでしょうね。▼~
:[エイル]|
私もいつか~
誰かにぬくもりを…~
残せるのかしら…▼~
:[レナ]|
残せますよ、きっと。~
エイル王女の想いも、~
誰かから受け取ったぬくもりも。▼~
:[エイル]|
そうだとしたら…~
うれしいわ。▼~
:[レナ]|
英雄には歴史を大きく~
動かす力があります。▼~
しかし、歴史を形作るのは~
今を生きる民、~
一人ひとりの命…▼~
失われていい命は~
この世にひとつもありません。▼~
そして命の重さは~
英雄も民も同じなのですから。▼~
:[エイル]|
命を守り…育むことも~
英雄の務め…▼~
:[レナ]|
はい。少なくともわたしは~
そう信じています。▼~
エイル王女…~
また、ともに手を携え~
命を守っていきましょう。▼~
:[エイル]|
ええ…~
また学ばせてもらうわ。~
命とは…なんなのかを。▼~
**名も知らぬ英雄 クリス [#g8a3bb5d]
***C [#cd3024d4]
:[クリス(女)]|
よし…~
下準備はこれくらいでいいかな…▼~
:[クリス(男)]|
?~
クリス、何をしているんだ?▼~
:[クリス(女)]|
あ、クリス。~
ちょうど今あなたを呼ぼうと~
思ってたところよ。▼~
食事の手伝いをしているの。~
人手が足りないみたいで…~
二人で一緒にスープでも作らない?▼~
:[クリス(男)]|
スープか、いいな。~
俺たち二人の料理をみんなに…▼~
…いや、待ってくれ。~
もし君が俺と~
同じ人物だというのなら…▼~
料理の…腕前は…▼~
:[クリス(女)]|
たぶん…大丈夫よ!▼~
昔は酷かったかもしれないけど~
シーダ様に料理を教えてもらったり~
スープ作りの特訓もしたの。▼~
だから料理の腕前は~
確実に上がっているはずよ。~
なんなら、味見してみる?▼~
:[クリス(男)]|
味見は問題ない。~
問題ないが…▼~
スープから鉄の焼けたような~
匂いが立ち込めている…~
俺がかつて作ったスープと同じ…▼~
:[フィヨルム]|
おや? クリスさんたち、~
お料理をしているのですか。▼~
:[クリス(女)]|
これはフィヨルム王女!~
はい、野営に備えて~
スープを作っていたところです。▼~
:[フィヨルム]|
クリスさんお手製のスープですか。~
どんな味付けなのでしょう。~
少し味見させていただいても?▼~
:[クリス(女)]|
ええ、どうぞ。~
今日のスープは自信作です。~
遠慮なく召し上がってください。▼~
:[フィヨルム]|
ありがとうございます。~
…なんだか独特の香りがしますね。~
どんな味なのでしょう。▼~
:[クリス(男)]|
…………。~
俺と同じ匂い…~
ということは、つまり…▼~
:[フィヨルム]|
もぐっ…▼~
……▼~
……▼~
:[クリス(男)]|
…フィヨルム王女?~
……▼~
!~
フィヨルム王女が…~
立ったまま死んでいる…!▼~
:[クリス(女)]|
フィヨルム王女!?~
いかがなさいました!▼~
:[フィヨルム]|
……はっ!~
い、生きています…~
死んではいませんっ。▼~
ただ、あまりにも個性的な味付けで~
その…魂が飛びかけたような…▼~
:[クリス(男)]|
やはり、俺と同じか…~
フィヨルム王女、お水を。▼~
:[フィヨルム]|
あ、ありがとうございます。▼~
:[クリス(女)]|
申し訳ありません、フィヨルム王女。~
今日のスープはいい色だったので~
おいしくできたと思ったのですが…▼~
:[クリス(男)]|
…色だけで判断…~
俺と全く同じ…▼~
:[クリス(女)]|
上達したと思っていたんだけど~
まだまだ修行が足りなかったかな…。~
……▼~
***B [#j48632ee]
:[クリス(男)]|
クリス、知っての通り、~
俺たちの料理は個性が強いようだ。~
この味がわかるのはおそらく俺と君のみ…▼~
ヴァイス・ブレイヴには~
料理が上手な英雄もいるそうだ。~
二人で共に教えを乞うのはどうだろう?▼~
:[クリス(女)]|
なるほど…▼~
そうだ!~
メイドさんなら料理の腕前も~
バッチリなんじゃないかしら?▼~
お城で何人かメイドさんを見かけたわ。~
早速話を聞きに行ってみましょう。▼~
&br;''(暗転)''
:[フェリシア]|
お料理を教えてほしいんですか?~
わかりました!~
この敏腕メイドにお任せください!▼~
:[クリス(男)]|
!~
自ら敏腕メイドと称するほどの腕前…!▼~
:[クリス(女)]|
頼らせてもらうわ、フェリシア。▼~
:[ジョーカー]|
待て!~
敏腕メイドなどと~
寝言を抜かすのはどの口だ?▼~
:[フェリシア]|
はうぅ!~
ジョ、ジョーカーさん!?▼~
:[ジョーカー]|
お前たち、こいつに料理を習っても~
今よりひどくなるのが関の山だぞ?▼~
:[フェリシア]|
あう! あ、あんまりですぅ!~
私だって料理のひとつやふたつ~
教えることができますよ!▼~
:[ジョーカー]|
無理だな。~
台所を破壊して終わるだけだ。▼~
……▼~
ふむ…~
他人の料理の腕前など~
知ったことじゃないが…▼~
ここで恩を売っておけば~
カムイ様の評価も上がるか…▼~
よし、料理は俺が教えてやろう。~
カムイ様の慈悲に感謝するんだな。▼~
クリスとやら、お前たちの腕が知りたい。~
まずは一番の得意料理を作ってみろ。▼~
:[クリス(男)]|
わかった。~
では行こう、クリス。▼~
:[クリス(女)]|
よーし、一番の自信作で勝負よ!▼~
&br;''(暗転)''
:[ジョーカー]|
……▼~
:[フェリシア]|
……▼~
:[ジョーカー]|
お前たちはいったい何を作ったんだ?~
雑巾が積み重なったような~
この物体はなんだ…▼~
:[クリス(女)]|
シチューよ。▼~
:[クリス(男)]|
シチューだ。▼~
:[フェリシア]|
…シチューといいながら~
水分がまったくないです…!?~
固形…完全に固形!▼~
わ、私よりすごい料理作っちゃう人~
はじめて見ちゃいました…▼~
:[ジョーカー]|
この有様では~
どこから手をつけていいかわからん。~
正直、俺ではお手上げだ。▼~
:[クリス(女)]|
そ、そんな…▼~
:[ジョーカー]|
だが…あてがないこともない。~
この男のところに行け。▼~
あいつなら…~
この壊滅的な料理の腕を~
なんとかしてくれるかもしれん…▼~
***A [#ibeee867]
:[オスカー]|
なるほど…~
料理を習いたい、ね。▼~
グレイル傭兵団には~
いろんな依頼があるけれど~
こんなのははじめてだよ。▼~
:[クリス(女)]|
あなたなら私たちの壊滅的な~
料理の腕をなんとかできると~
ジョーカー殿から伺ったので…▼~
:[オスカー]|
私でよければ力になるよ。~
じゃあ、ここにある材料で~
スープを作ってもらおうかな。▼~
:[クリス(男)]|
よし、今度こそ…▼~
&br;''(暗転)''
:[クリス(女)]|
できました…!▼~
:[オスカー]|
それではさっそく味見を。▼~
……▼~
うん、鋼の味がするね。▼~
:[クリス(女)]|
うう、面目ないわ…▼~
:[オスカー]|
じゃあ、今度は私が~
同じ材料でスープを作ってみようか。~
ちょっと待っててもらえるかな。▼~
&br;''(暗転)''
:[オスカー]|
お待たせ。さあ、召し上がれ。▼~
:[クリス(男)]|
美味い…~
優しい味がするな…▼~
:[クリス(女)]|
うん…~
全身に染みるような温かい味…▼~
:[オスカー]|
それはよかった。~
気に入ってくれたようでうれしいよ。▼~
ところで、二人は~
どんなことを考えながら~
料理を作っているのかな?▼~
:[クリス(男)]|
それはもちろん、~
成功できるように…▼~
:[クリス(女)]|
ええ、~
失敗しないように…▼~
:[オスカー]|
わたしは、料理を食べてくれる人が~
喜んでくれるかな…~
おいしいって言ってくれるかな…▼~
そんなことを考えながら~
料理を作っているんだよ。▼~
:[クリス(男)]|
……▼~
:[クリス(女)]|
……▼~
:[オスカー]|
私も昔は料理が下手だったよ。~
でも、幼い弟たちにおいしい食事を~
食べさせるために努力したんだ。▼~
弟たちの喜んだ顔を見たくてね。▼~
:[クリス(女)]|
そうだったんですね…▼~
:[オスカー]|
料理をおいしく作りたい、というのは~
誰しも考えることだと思うんだ。▼~
でも、その先にある風景…~
食べてくれる人のことも考えながら~
料理を作るのも楽しいものだよ。▼~
:[クリス(男)]|
俺たちは料理の出来を考えて~
食べてくれる人のことを~
考えていなかった気がする…▼~
:[オスカー]|
まずは気持ち。~
技術はあとから~
ついてくるものだからね。▼~
:[クリス(女)]|
気持ち…そうですね。~
心がけは何より大事ですね!~
これからもご指導お願いします。先生!▼~
***S [#b5f5ddcb]
:[クリス(女)]|
フィヨルム王女。~
料理の特訓の成果…~
見ていただけますでしょうか!▼~
:[フィヨルム]|
クリスさんたちの指のケガ…~
料理の練習が原因だったのですか?▼~
:[クリス(男)]|
ええ、恥ずかしながら…▼~
:[オスカー]|
私にもいただけるかな。~
クリスの料理の腕は~
きっと成長しているはずだから。▼~
:[クリス(女)]|
オスカー殿…~
頑張って作ります。~
そしてみんなを笑顔にしたい…!▼~
&br;''(暗転)''
:[クリス(男)]|
できました!▼~
:[クリス(女)]|
さあ、召し上がれ!~
:[フィヨルム]|
そ、それでは…いただきますね。▼~
:[オスカー]|
……▼~
:[クリス(女)]|
ど、どう…かな?▼~
:[フィヨルム]|
なんというかその…~
とってもまっすぐで~
クリスさんらしい味だと思います。▼~
:[オスカー]|
うん、これなら昔の私よりも上手だ。~
頑張ったね、クリス。▼~
:[クリス(男)]|
……!▼~
:[クリス(女)]|
あ、ありがとうございます!~
私たちの腕前はまだ未熟だけど…▼~
:[クリス(男)]|
ああ…みんなに喜んでほしいという~
気持ちを忘れなければ、~
もっと良い料理を作れる気がする。▼~
:[フィヨルム]|
頑張ってください、クリスさんたち。~
私はいつでも試食に付き合いますよ。▼~
:[クリス(男)]|
…クリス。俺たちは祖父から~
「料理だけはやめておけ」と~
言われていたが…▼~
:[クリス(女)]|
でも、努力は、不可能を可能にしてくれる。~
気持ちは、努力を後押ししてくれる。▼~
だから、戦いだけじゃなく~
料理も頑張りましょう…~
みんなに喜んでもらえるように!▼~
*コメント [#rf8f3b15]
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