[広告]
章別会話/希望の護り手たち
をテンプレートにして作成
[
トップ
] [
新規
|
一覧
|
検索
|
最終更新
|
ヘルプ
]
開始行:
[[章別会話]]
*希望の護り手たち [#xe65e001]
#contents
**希望の護り手たち [#i37abef3]
***オープニング [#u080b890]
:[アンナ]|
大変よ…!~
今、見張りの兵から報告が入ったの!▼~
:[アンナ]|
裁きの神槌…~
ミョルニルの軍勢が~
再び動き出したらしいわ!▼~
:[アルフォンス]|
本当ですか…!?▼~
:[エイリーク]|
ミョルニル…。▼~
この世界に召喚されたとき~
エクラさんから~
その存在を伺いました。▼~
:[マルス]|
戦神トール率いる軍勢が~
アスク王国に迫っているのだね。▼~
:[アンナ]|
ええ。~
地平を埋め尽くすほどの大軍勢が、~
私たちの国を滅ぼそうとしてくる…▼~
:[マリアンヌ]|
なんて無慈悲な…~
私たちの主とは正反対の振る舞い…▼~
:[アルフォンス]|
僕たちはこれから~
南にある秘宝砦に向かう。▼~
そこには異界より集められた~
秘宝が眠っているんだ。~
彼らに抗することができる遺産がね。▼~
そこがミョルニルを受け止める最後の砦。~
突破されれば…アスク王国に明日はない。▼~
:[門番]|
アルフォンス王子…!~
じ、自分は英雄ではなく~
できることは門を守ることくらい。▼~
なので、秘宝砦の門を守るため~
力添えさせていただきます…!▼~
:[アルフォンス]|
ありがとう。その申し出~
喜んで受けさせてもらうよ。▼~
:[アンナ]|
動ける英雄を総動員するわ。~
召喚されたばかりで悪いけど~
マルス王子たちにも力を貸してもらうわよ!▼~
:[マルス]|
もちろんだよ。~
ぼくたちはそのために~
この世界に呼ばれたのだからね。▼~
:[マリアンヌ]|
主が…私たちの背中を~
支えてくれることを祈りましょう…▼~
:[エイリーク]|
守りましょう、この国の未来を…!▼~
***C [#f00df82f]
:[アンナ]|
この資材は北門に運んで!~
武具の補充も確認しておいて!~
足りない分はマリナスさんに頼んで!▼~
:[マルス]|
アンナ隊長。~
東門の英雄たちの配置は~
ほぼ完了したよ。▼~
:[アンナ]|
本当? 助かるわ!~
さすがは英雄王ね。~
その統率力が羨ましい…!▼~
:[マルス]|
エイリーク王女も~
手伝ってくれたからね。~
彼女の人望もあってこそだよ。▼~
:[アンナ]|
おっと、手配していた~
資材が届いたみたい。それじゃ~
引き続き頼むわね、マルス王子…!▼~
:[マリアンヌ]|
慌ただしい…ですね。▼~
:[門番]|
緊迫感がありますね。~
自分も武者震いがしてきました…!▼~
:[エイリーク]|
……▼~
:[マルス]|
エイリーク王女…~
どうかしたのかい?▼~
:[エイリーク]|
以前、兄上と話していたことを~
思い出したのです…▼~
:[マルス]|
兄上…~
ルネス王国のエフラム王子だね。▼~
:[エイリーク]|
いつの時代も戦いはなくならない…▼~
いにしえの時代~
魔物がいれば魔物と戦い~
魔物がいなくなれば人間同士で争う。▼~
:[マリアンヌ]|
……▼~
:[エイリーク]|
人は戦いが愚かだと知っていながら~
なぜ過ちを繰り返すのでしょうか。▼~
戦いで得られるものより~
協力して得られるもののほうが~
ずっと多いのに…▼~
:[マルス]|
そうだね。いくつもの戦いを~
見てきたから…よくわかる。~
ぼくもその考えに賛成だよ。▼~
:[マリアンヌ]|
ですが…これから私たちが~
戦おうとしているのは~
神に列する存在…▼~
生き延びるためには…~
人は神とも戦わねば~
ならないのでしょうか…▼~
:[マルス]|
マリアンヌの不安もよくわかる。~
エイリーク王女の言う通り~
戦いは無益だ。▼~
でも、今は剣を取らなくては~
この国の希望が潰えてしまう。▼~
明日へと命をつなげるために~
神との戦いに勝たねばならないのなら~
ぼくたちは前に進まなくてはならない。▼~
:[エイリーク]|
覚悟を決めなくては…~
ならないのですね。▼~
:[マルス]|
まずはミョルニルを凌ぎきること。~
それだけを考えよう。▼~
:[マリアンヌ]|
は、はい…!▼~
:[門番]|
ぜ、絶対に守り抜くであります…!▼~
***B [#t14fe1f8]
:[門番]|
うう…緊張するであります。~
まもなく神の大軍勢が~
押し寄せてくると思うと…▼~
:[マリアンヌ]|
……▼~
:[門番]|
どうかしましたか、マリアンヌさん?~
心なしか顔色が…▼~
き、きっと大丈夫ですよ…!~
自分たちが配置されている西門は~
さほど攻撃が激しくないと聞きました。▼~
:[マリアンヌ]|
でも…私は昔から~
不幸を呼び込んでしまう体質で…▼~
い、いえ…今は過去に~
囚われている場合ではありませんね。~
自分がなすべきことをなさないと…▼~
:[門番]|
ええ、命に代えても~
この門は守ってみせま…あ、あれ?▼~
気のせいか…~
向こうから土煙が~
こっちに向かってきているような。▼~
:[マリアンヌ]|
……!~
あれは…敵の軍勢です。~
それもすごい数の…▼~
:[門番]|
あわ、あわわわ…!~
もしかして、裏をかかれて~
しまったのでしょうか…!?▼~
:[マリアンヌ]|
西門に配置されている~
英雄は多くありません…▼~
救援が来るまで~
なんとか持ちこたえないと…!▼~
:[門番]|
りょ、了解であります…!▼~
~
(暗転)
:[門番]|
こ、このっ、このこのっ!~
この門は絶対に通しません!▼~
こんな激しい戦いになるのなら~
大修道院の武器屋で、もっといい槍を~
買っておけばよかったであります…!
:[トール]|
……。▼~
:[門番]|
ひっ…!?~
こ、この背筋が凍りそうな威圧感…~
何者です…!?▼~
:[トール]|
一兵を先陣に立たせるとは…~
ミズガルズはこれほどまでに~
戦力が枯渇しているというのか。▼~
それとも、我ら戦鎚の軍勢を~
侮っているのか…?▼~
:[門番]|
ま、ままま、まさか~
ミョルニルを率いる~
戦神トール!?▼~
:[トール]|
我がミョルニルを打ち砕けるのは~
選ばれし英雄のみ…▼~
名も知らぬ兵よ。~
お前はなぜ、ここに?▼~
:[門番]|
め、目があっただけで足がすくみ~
槍を持つ手が震えてしまう…!~
し、しかし…!▼~
自分がここにいる理由…~
それは、自分の役割が~
門を守ることだからであります!▼~
:[トール]|
そこをどくがいい。~
この門は破らせてもらう。▼~
***A [#zb16697d]
:[門番]|
ぐぅっ! ウワーッ!▼~
:[トール]|
…そのまま倒れているがいい。▼~
:[マリアンヌ]|
……!? 門番さん!~
た、助けにいきたいですが~
敵の数が多すぎて…!▼~
:[門番]|
いた、いたた…全身が…~
まるで引き裂かれてしまったように…!!▼~
で、ですが、この門を…~
通すわけにはいきません!▼~
:[トール]|
…それほどの傷を負い、~
なぜまだ立ち上がる。▼~
:[門番]|
はぁはぁ…じ、自分は…~
門を守ることしかできません。▼~
しかし、それは…~
門の内側にいる人々の笑顔や~
彼らの明日を守ることに繋がるのです。▼~
だから自分は…守るのであります。~
門を守り続けるのであります!▼~
:[トール]|
……▼~
さきほど侮った無礼を詫びよう。~
まことの強さを持つ英雄よ。▼~
ならば私も、~
全力で相手を務めるのが礼儀…▼~
:[門番]|
く、くぅぅ…目が霞む…。~
自分は…ここまでで…しょうか…▼~
:[マリアンヌ]|
門番さん…!~
しっかりしてください!▼~
見てください、援軍が来ましたよ!~
マルス王子やエイリーク王女たちが…!▼~
:[門番]|
……!~
ああ…よかった…~
これで門は…大丈夫ですね…。▼~
:[マリアンヌ]|
門番さん! 門番さん…!?▼~
~
(暗転)
:[門番]|
そ、そうでしたか…~
援軍が間に合って、なんとか~
西の門は持ちこたえたのですね。▼~
:[アルフォンス]|
ありがとう。~
あなたが踏ん張ってくれたおかげだ。~
アスクの民を代表して礼を言うよ。▼~
:[門番]|
そ、そんな…!~
自分はやれることを~
やったまでであります!▼~
:[マルス]|
ひとりひとりに力は小さい。~
でもそれぞれが役目を果たせば~
それは大きな力になる。▼~
君も立派な英雄だ。~
神を前にしても一歩も引かなかった~
その勇気、称賛に値するよ。▼~
:[門番]|
こ、光栄です…!~
英雄王からそのような~
言葉を頂けますとは…!▼~
これからも微力ながら~
ヴァイス・ブレイヴの力になれれば~
幸いであります!▼~
:[エイリーク]|
…戦いは続いていく…だけど~
その先には希望が待っているはず…。▼~
そう信じて、今は戦いましょう。~
民のため、未来のために。▼~
:[マリアンヌ]|
…たとえこの先、~
また神と戦うことになっても…。▼~
主や、良き神々はきっと力を~
貸してくれると思うのです。▼~
私も…信じてみます。~
ひとりひとりが希望の護り手になり~
未来を紡ぐことができると…▼~
**光の王子 マルス [#f126eec3]
***C [#hb24040d]
:[フィヨルム]|
マルス王子、先ほどの戦いでは~
大変助けられました。~
ありがとうございます…!▼~
:[マルス]|
いや、ぼくは何も~
特別なことはしていないよ。▼~
英雄のみんながそれぞれ~
力を発揮できたからこそ~
勝つことができたんだ。▼~
:[フィヨルム]|
ですが…マルス王子が~
絶好のタイミングで皆を激励したこと…~
そこが戦いの帰趨を決めたかと。▼~
さすが、英雄の中の英雄として~
異界にまでその名前を響かせている~
マルス王子…感服いたしました。▼~
:[マルス]|
大げさだよ、フィヨルム王女。▼~
:[フィヨルム]|
いえ、いえ…!~
マルス王子のお人柄と逸話を知れば~
知るほど尊敬の念は深まるばかり…▼~
民のために寡兵で戦いに身を投じ~
仲間を集めながら進軍していったのは~
本当に物語のようです…!▼~
あっ…申し訳ありません。▼~
マルス王子は命がけで~
戦いに臨まれていたのに~
物語などと言ってしまい…。▼~
:[マルス]|
そんなに恐縮することはないよ~
フィヨルム王女。▼~
それに…ぼくが切り抜けてきた~
いくつもの戦いは~
ぼく自身がすごかったわけじゃない。▼~
まわりにいたみんな…~
仲間たちのおかげなんだよ。▼~
***B [#p5be2ec3]
:[マルス]|
ぼくのことを英雄王と~
呼んでくれる人もいるけど…。▼~
そもそも、その名はぼくには~
不釣り合いだと思っているんだ。▼~
:[フィヨルム]|
それは…どうしてでしょうか?▼~
:[マルス]|
大陸に平和をもたらしたのは~
血を流しながら戦った~
ひとりひとりの力。▼~
時代を変えたい、未来を掴みたいと~
強い意志を抱いて戦った~
みんなの信念が平和を勝ち取ったんだ。▼~
ぼくはたまたま~
その旗印になるような~
立場にいただけだよ。▼~
:[フィヨルム]|
で、ですが…皆は~
マルス王子の背中を見ながら~
前に進んだのですよね?▼~
:[マルス]|
見られているのが背中でよかったよ。~
顔を見られていたら、きっととても~
不安そうな顔をしていただろうしね。▼~
:[フィヨルム]|
そ、そのようなことはないかと…!▼~
:[マルス]|
でも、もしフィヨルム王女が~
ぼくと同じ立場だったら…。▼~
英雄王と呼ばれていたのは~
きっと君のほうだったろうね。▼~
君にも、平和を望む不屈の意志と~
そしてなにより…~
仲間を思いやる優しい心がある。▼~
:[フィヨルム]|
そ、そんな…恐縮です!▼~
:[マルス]|
ではまた、明日の訓練で。~
君もゆっくり休んで。▼~
:[フィヨルム]|
……。▼~
マルス王子…~
英雄の力を有されながらも~
とても謙虚で優しいお人柄…▼~
きっと、あのような実直なところも~
皆に慕われ、愛される理由なのでしょう。~
私も見習わないといけません…!▼~
***A [#v7e0361c]
:[マルス]|
フィヨルム王女、今日の訓練は~
とても実りのあるものだったね。▼~
君が指揮を任されていた部隊が~
とてもいい動きをしていた。~
アルフォンス王子も褒めていたよ。▼~
:[フィヨルム]|
ありがとうございます、マルス王子。▼~
実は先日のマルス王子の指揮を~
参考にさせていただいたのです。▼~
押すべきところと引くべきところ。~
そして、仲間の皆さんの~
長所を生かした戦い方…▼~
マルス王子からは学ぶべきものが~
とても多く…やはり英雄王の名前は~
相応しいものに思えます。▼~
:[マルス]|
ぼくは自分に英雄王という名前が~
不釣り合いだと言ったけれど…▼~
人々がひとつにまとまるために~
英雄王という象徴が必要なら~
ぼくはその責務から逃げないつもりだ。▼~
自分なりの形で~
英雄王という名前に向き合うこと…▼~
それが、ぼくを信じて~
ついてきてくれた人々の信頼に~
応えることだと思っているよ。▼~
:[フィヨルム]|
自分なりの形で…~
英雄王という名前に向き合う…▼~
それは、覚悟という言葉に~
置き換えられるものなのでしょうか。▼~
:[マルス]|
…かも、しれないね。~
あくまでぼくなりの~
考え方だけど。▼~
:[フィヨルム]|
いえ、大変勉強になります!▼~
:[マルス]|
大切なのは英雄王としての~
栄誉に甘んじることじゃない。▼~
次の時代へと~
未来を繋げていくこと…▼~
そのために英雄王の名が必要なら~
ぼくは誇りを持って~
その名前を戴くつもりだよ。▼~
***S [#qcf69496]
:[アンナ]|
このところ、士気が上がっているわね!~
みんなのやる気が伝わってくるわ。▼~
:[シャロン]|
わたしも感じますっ!~
ヴァイス・ブレイヴが~
ひとつになっているような…!▼~
:[フィヨルム]|
英雄の皆さんがそれぞれ~
いい方向に影響しあって~
とても前向きになっていると思います。▼~
その中でも…やっぱり~
マルス王子の存在は大きいですね。▼~
:[アンナ]|
そうよねぇ。ほかの異界の王族たちも~
マルス王子には一目置いているものね。▼~
:[シャロン]|
さすがは英雄王ですよね!~
もうずっとアスク王国に~
いてほしいくらいですっ!▼~
:[フィヨルム]|
ですが、マルス王子はこう~
おっしゃっていました。▼~
~
(暗転)
:[マルス]|
本当は、英雄は活躍しなくても~
いいような、平和な世界が一番いい。▼~
ぼくたちのように、剣を振るう人間が~
必要とされない世の中を作るため~
ぼくたちは今、剣を握るんだ。▼~
いつかはアスク王国にも~
平和が訪れ、英雄は物語の中の~
存在になってしまうかもしれない。▼~
しかし…英雄がいなくなっても~
平和を願う志は、人々の希望となって~
残り続けるはずだと、ぼくは信じている。▼~
~
(暗転)
:[シャロン]|
平和を願う志…~
そうですね、わたしも~
後の世に残していきたいです。▼~
:[フィヨルム]|
はい。マルス王子からは~
英雄が目指すべき未来、~
護るべき希望を教えてもらった気がします。▼~
:[アンナ]|
まさに、マルス王子は~
ヴァイス・ブレイヴの精神的な支柱ね。▼~
ついでに、マルス王子のこれまでの~
功績をまとめて本にして売れば~
財政的な支柱にも…▼~
:[フィヨルム]|
そ、それはご本人が~
難色を示されるかもしれませんね…▼~
**穏やかなる祈り マリアンヌ [#o0c412b7]
***C [#t77e535e]
:[リンハルト]|
マリアンヌ…▼~
いや…聞くところによると~
5年の月日が~
過ぎているとのことだから▼~
マリアンヌさんと呼んだほうが~
いいのかな?▼~
:[マリアンヌ]|
リンハルトさん…その姿ということは…~
あなたは士官学校時代に~
アスク王国に召喚されたのですね。▼~
…呼び方は、あなたの好きなように。~
それにしても…懐かしいですね。▼~
:[リンハルト]|
5年の月日が流れるのなら~
この制服も懐かしく見えるかもね。▼~
じゃあ、呼び方はいつものように~
マリアンヌと呼ばせてもらうよ。▼~
:[マリアンヌ]|
あの…リンハルトさん。~
それで、私になにか…?▼~
:[リンハルト]|
実はこの世界には~
士官学校時代の君もいるんだけどね。▼~
君が持っている紋章について~
話を聞きたいんだけど…~
なかなか口が重くてね。▼~
:[マリアンヌ]|
すみません…▼~
:[リンハルト]|
い、いや、5年後の君が~
謝ることじゃないと思うよ。▼~
で、成長したマリアンヌなら~
少しは紋章について話を聞けるかなと~
思って、声をかけたんだけど。▼~
:[マリアンヌ]|
私が知っている範囲でよければ~
お話しますが…▼~
:[リンハルト]|
ありがとう、助かるよ。~
で、今マリアンヌが~
着ているその裝束だけど…▼~
:[マリアンヌ]|
に、似合いませんか…?~
すみません…。▼~
:[リンハルト]|
個人的には似合っていると思うけど~
問題はそこじゃないんだ。▼~
装束そのものは一般的な~
踊り子のものとほとんど同じだけど~
細かい装飾の部分がだいぶ違っている。▼~
それ、フォドラの神話時代の人々が~
身につけていたものに似ていると思って。▼~
:[マリアンヌ]|
この装束は…~
遠い祖先を鎮魂するための…~
特別なものだと聞いています。▼~
:[リンハルト]|
遠い祖先…それはもしかして~
「存在を消された英雄」と~
関係があるものなのかい?▼~
:[マリアンヌ]|
……▼~
:[リンハルト]|
獣の紋章…▼~
:[マリアンヌ]|
……!?▼~
:[リンハルト]|
解放王ネメシスに連なる、フォドラ十傑。~
しかし本当は、もうひとり…▼~
その存在を消された、十一番目の英雄が~
存在していたという伝承をみつけたんだ。~
もしかして、君の祖先というのは…▼~
:[マリアンヌ]|
……▼~
***B [#d0dbe271]
:[リンハルト]|
アスク王国は別名~
「開かれし王国」と言われていてね。▼~
この国の図書館には~
さまざまな文献が集まっているんだ。▼~
そして、その中には…~
僕たちのフォドラとおぼしき~
異界に関する文献も存在していた。▼~
:[マリアンヌ]|
開かれし王国…~
この国は、異界と異界をつなぐ~
特別な存在なのですね…。▼~
:[リンハルト]|
図書館で僕が見つけた文献には~
解放王ネメシスとフォドラの十傑と~
思しき英雄譚が綴られていたんだ。▼~
僕たちが授業で習ったのは~
解放王ネメシスと~
フォドラの十傑についてのみ。▼~
しかし文献には……もう一人~
11人目の英雄の話も綴られていた。▼~
:[マリアンヌ]|
……▼~
:[リンハルト]|
消えた英雄に関する文献を調べると~
何度も「獣」という単語が出てくる。▼~
曰く、その英雄は~
獣に姿を変え、人々を殺戮した。▼~
曰く、消えた英雄の血は途絶えておらず~
彼と同じ紋章を宿す者は~
夜な夜な獣と化して人を殺す…▼~
:[マリアンヌ]|
…それはあくまでも…~
噂に過ぎません。▼~
しかし実際に、その力…獣の紋章は~
災厄の象徴。関わる者を不幸にすると~
言われてきました…▼~
:[リンハルト]|
君が頑なに隠し続けていた紋章…~
やっぱり、獣の紋章だったんだね。▼~
:[マリアンヌ]|
…最初、その力は獣の紋章と~
呼ばれてはいませんでした。▼~
紋章の力を過度に用いた結果…~
祖先である英雄モーリスは異形の獣へと~
姿を変えてしまったと聞きます。▼~
その結果、モーリスの紋章は~
獣の紋章という忌むべき名で呼ばれ~
密やかに継がれるようになったのです。▼~
:[リンハルト]|
限界を超えて戦った代償、か…。▼~
文献には、獣になった英雄の~
最期は書かれていなかったんだけど…▼~
:[マリアンヌ]|
……▼~
獣の姿のまま…~
二度と人の姿に戻ることなく~
その生を終えた、と…▼~
:[リンハルト]|
なるほどね。だから~
祖先の魂を鎮魂するための装束が~
必要だった…というわけか…▼~
***A [#o9b38d56]
:[リンハルト]|
マリアンヌ、少しいいかい?▼~
:[マリアンヌ]|
その愛らしい猫は…?~
そっちには兎さんも…。▼~
見たことのない珍しい種類…~
アスク王国の兎さんは~
少し大きいのですね…?▼~
:[リンハルト]|
ライ、ベルベット、~
お願いできるかな?▼~
~
(白い明滅)
:[ライ]|
よっ…と!▼~
:[ベルベット]|
…ふぅ。▼~
:[マリアンヌ]|
……!?~
ど、動物が人の姿に…!?▼~
:[ライ]|
オレはガリア王国の戦士、ライ。~
獣牙族のラグズだ。~
見ての通り、猫に化身できる。▼~
:[ベルベット]|
私はイーリス聖王国のベルベット。~
タグエル最後の生き残りよ。▼~
:[リンハルト]|
マリアンヌ、驚いたかい?▼~
ヴァイス・ブレイヴには~
人の姿から獣の姿に化身できる~
英雄が何人もいるんだよ。▼~
:[マリアンヌ]|
驚きました…。~
それも紋章の力…なのですか?▼~
:[ライ]|
いーや。オレたちは~
生まれつき化身できる種族さ。▼~
:[ベルベット]|
人の姿と獣の姿。~
そのどちらもが本当の姿…▼~
:[リンハルト]|
フォドラでは、紋章…~
紋章石の力で獣と化した人間は~
生きて人間に戻れないと言われている。▼~
死ぬときに化身が解除され…~
人間の姿に戻るだけ。▼~
:[ライ]|
それは化身というよりも…~
呪いの成れの果てみたいなものだな。▼~
オレたちの大陸にもいた…~
あるべき姿を歪められ、~
化身から戻れなくなった同胞が…▼~
:[マリアンヌ]|
……▼~
:[ベルベット]|
でも、私たちは…~
自在に変身することができるわ。▼~
:[リンハルト]|
ライやベルベットだけじゃなく~
ほかの異界…白夜王国や暗夜王国にも~
化身できる種族は存在するんだよ。▼~
不思議だよね。これだけ~
いろいろな異界に人から獣に~
化身できる種族が存在するなんて。▼~
:[ライ]|
もしかすると、根っこはひとつで~
繋がっていたのかもしれないな…~
なんて思ってたけどさ。▼~
話を聞くと、どうやら~
フォドラにおける化身は~
ちょっと意味合いが違うな。▼~
:[マリアンヌ]|
はい。獣と化すことは身の破滅…~
過度に力を使い過ぎた代償…▼~
それゆえ、獣の紋章を継いだ祖先は~
その存在を秘匿し、力を使うことを~
恐れてきました…▼~
:[ベルベット]|
でも、使い方次第では~
その力はあなたを~
支えてくれるんじゃないかしら?▼~
自分の中にある力と、どう向き合うか。~
それは、生き残るために必要なこと。▼~
:[マリアンヌ]|
……▼~
***S [#p9d600a6]
:[ライ]|
マリアンヌ、自分の中に力があって~
成し遂げたい目標があるのなら…▼~
恐れるだけじゃなく~
どうやれば使いこなせるか考えるのも~
ひとつの手かもしれないな。▼~
:[マリアンヌ]|
……▼~
:[リンハルト]|
過度に紋章の力に頼らなければ~
マリアンヌが獣になることは~
絶対にないってことだよね?▼~
:[ベルベット]|
幸い、ここには大勢の仲間がいる。~
心身の限界が近づいたら~
仲間に頼るといいわ。▼~
:[ライ]|
オレはガリアの誇りのために~
化身する力を使っている。▼~
:[ベルベット]|
私は…生きるために。~
そして私たちの種族のために。▼~
:[リンハルト]|
そしてマリアンヌ…君は人の心を~
失うことなく、きっと獣の紋章の力を~
使いこなすことができると思う。▼~
:[マリアンヌ]|
ありがとう、リンハルトさん。~
そしてライさん、ベルベットさんも…▼~
私は以前…自分の中に~
流れているのは獣の血ではないか。~
そう思っていた時期がありました。▼~
しかし、とある事件をきっかけに~
私に流れているのは、ただの人の血だと~
信じれるようになりました。▼~
ですが…だからといって~
紋章の力が失われたわけではない。▼~
向き合うこともまた、大切だった…~
リンハルトさんは、そのことを~
教えてくれたのですね。▼~
:[リンハルト]|
まあ、せっかく受け継がれてきた力だし~
安全に使えるのなら~
使ったほうがいいと思ってね。▼~
:[マリアンヌ]|
紋章の力は…支えとなる。~
しかし、過度に紋章の力に~
頼ることなかれ…▼~
祖先が遺してくれた警告…~
これもある意味、遺産と呼べるもの~
だったのかもしれません。▼~
そもそも私は、動物のことが好きで…~
獣の紋章が悪者にならなくて済むなら~
それに越したことはありません。▼~
そ、それで…ですね…あの…。▼~
:[リンハルト]|
ん? どうしたの、マリアンヌ?~
なんだかモジモジして…。▼~
:[マリアンヌ]|
ライさん、ベルベットさん…。▼~
よろしければもう一度~
化身しているところを~
見せてもらってもよろしいでしょうか?▼~
:[ベルベット]|
その期待に満ちた目…~
動物が好きだという話が~
嘘じゃないってことは伝わったわ。▼~
**大修道院の 門番 [#hd942f8b]
***C [#db8e006d]
:[セテス]|
こちらに来たばかりと思うが~
特務機関の拠点を守る重要性は~
君も重々理解しているだろう。▼~
このアスク王国でも~
弛まぬ働きを期待している。~
警戒を怠らぬように。▼~
:[門番]|
はっ! 了解であります!▼~
:[セテス]|
ガルグ=マク大修道院で~
君が職務に忠実であったことは~
私も知るところだ。▼~
君の勤勉さをもって、ここアスク王国でも~
うまくやっていくことを期待している。~
…以上だ。▼~
:[門番]|
はっ!~
了解であります、セテス殿!▼~
~
(暗転)
:[門番]|
セテス殿…召喚されてきたばかりの~
自分を気遣ってくれているのですな。▼~
アルフォンス王子やシャロン王女…~
ここにいるのは、いい人ばかりです。~
期待に応えねば…!▼~
:[クロード]|
あれ? あんたも~
アスク王国に来ていたのか?▼~
:[門番]|
あなたはリーガン家の…!~
ご苦労様です! 現在のところ~
異常なしであります!▼~
:[クロード]|
相変わらず真面目だね。~
まさか、あんたまで召喚されるとはな。▼~
:[門番]|
その件に関しましては~
自分が一番戸惑っております…▼~
右も左もわからぬ状況でしたが~
見知った顔とお会いできて~
自分も安心しました。▼~
…と、言いますか~
フォドラから召喚された英雄の方々~
意外と多いんですね。▼~
先生方をはじめ、生徒のみなさんも。~
ここは第二のガルグ=マク大修道院では?▼~
:[クロード]|
おまけに、成長した俺たちもいるらしい。~
俺はまだ会ったことないけどな。~
不思議な場所だよ、アスク王国は。▼~
:[門番]|
顔見知りが多いからといって~
気は抜きません。▼~
門番としての務め。~
立派に果たしてみせるであります!▼~
:[クロード]|
ここには個性的な英雄が多いから~
慣れるまで苦労するだろうけど…~
ま、過ぎない程度に頑張ってくれ。▼~
***B [#y9e0010e]
:[門番]|
こらこら、ダメだよ君たち。~
子どもがここに入っちゃ…!▼~
:[ンン]|
それは、~
私たちに言っているのですか?▼~
:[チキ]|
チキたち、ひくうじょうから~
かえってきたばかりなの。~
もうおなかぺこぺこー。▼~
:[門番]|
それならなおさらですよ。~
早くお家に帰ってご飯を食べなさい。▼~
:[チキ]|
え?~
だってここがおうちだよ?▼~
:[門番]|
ま、待ちなさい! ここは特務機関の…~
危ないから、子どもは~
このお城に入っちゃいけないよ。▼~
:[ンン]|
なにか勘違いされているのです。~
私たちはれっきとした~
ヴァイス・ブレイヴの一員なのです。▼~
:[門番]|
…え!?▼~
:[チキ]|
うん。わたしたち~
とってもつよいんだから!▼~
:[ンン]|
これ以上、私たちのお腹が空くと~
木の根っこを奥歯で噛み締めて~
空腹を紛らわす羽目になるですよ。▼~
だから、早くここを通すのです。▼~
:[門番]|
し、しかしですな…~
こんな小さな子どもが…▼~
:[チキ]|
じゃあ、へんしんすれば~
わかってくれる?▼~
:[門番]|
へん…しん?~
それはいったい…。▼~
:[チキ]|
それじゃあいくよー!▼~
~
(白い明滅)
:[門番]|
う、うわーっ!~
お、女の子が竜に…!?~
じ、自分は夢を見ているでありますか!?▼~
:[ンン]|
チキ、いきなりそれは~
びっくりするですよ。▼~
~
(白い明滅)
:[チキ]|
ごめんなさい。~
おどろいちゃった?▼~
:[門番]|
そ、そういえばシャロン王女が~
話してくれたような…!▼~
姿を変えられる英雄が~
ヴァイス・ブレイヴには~
何人も存在すると…!▼~
これは失礼しました!~
お通りください…!▼~
:[チキ]|
ありがとう、うれしい!▼~
:[ンン]|
これでようやくごはんに~
ありつけるです…▼~
***A [#z47e239e]
:[ドニ]|
太陽に溶ける雲を抜け~♪~
眼下に見渡す大地を越えて~♪▼~
:[門番]|
あー、そこの君。▼~
:[ドニ]|
~♪▼~
:[門番]|
ご陽気に歌っているそこの君!~
そう、君ですよ!▼~
:[ドニ]|
ん? おらのことだべか?▼~
:[門番]|
ここは特務機関の拠点であります。~
英雄以外の立ち入りは~
禁止されております!▼~
:[ドニ]|
んん? 英雄以外って…~
おらも一応、英雄ってことに~
なってるみたいだべ?▼~
:[門番]|
いやいやいや、~
冗談は困りますよ。~
どこの世界に鍋を被った英雄が…▼~
:[ドニ]|
うーん、信じてもらえないだか。~
それじゃ、ちいとばかし~
槍を振ってみるべ。▼~
…せいっ! てやぁっ!▼~
~
(白い明滅)
:[門番]|
な、なんという鋭い槍さばき…!~
た、大変失礼いたしました!~
あなたは間違いなく英雄です!▼~
:[ドニ]|
あ、いや、~
おらも少し前までは~
ただの村人だったべ。▼~
んだども、ちゃんと~
仕事をしてくれる門番さんで~
心強いべ。▼~
これからも、門の警備を~
よろしく頼むだ。▼~
:[門番]|
はっ! お任せください!▼~
~
(暗転)
:[門番]|
…いやあ、人を見かけで~
判断してはいけませんね。▼~
門番としてまだまだ未熟…~
反省しなければなりませんなあ。▼~
しかし、なにゆえに鍋…?▼~
***S [#o941db1b]
:[門番]|
えーと、待ってくださいよ。~
シャロン王女に英雄辞典をお借りして~
名簿を作成したんですよね…▼~
あなたの御名前は…?▼~
:[ナーガ]|
私は神竜ナーガ…~
人の子が付けた名では、~
そうでありましょう…▼~
:[スルト]|
我は炎!~
我が行く手を阻む者は~
悉く焼き尽くしてくれよう!▼~
:[ヘル]|
私は、死だ。▼~
:[フレイヤ]|
私は天井の神々の一柱…~
あなたたち人間とは違うのです。▼~
:[門番]|
…………▼~
…異界は広いでありますなあ。▼~
~
(暗転)
:[クロード]|
よ、調子はどうだい?▼~
:[門番]|
ご苦労様です…!~
とりあえず、なんとか~
頑張れているであります…!▼~
:[クロード]|
そいつはよかった。アスク王国には~
一癖も二癖もある連中が集まっているから~
苦労しているんじゃないかと思ってたよ。▼~
:[門番]|
大修道院での門の警備とは~
また違った大変さがありますが…。▼~
とてもやりがいのある任務だと~
槍を持つ手にも力が入るであります!▼~
:[クロード]|
ま、なにか面白い話を仕入れたら~
教えてくれよ。▼~
:[門番]|
了解です!~
仕事柄、いろいろな話が~
耳に入りますからね…!▼~
とりあえず、本日も門の警備は~
異常なしであります…!▼~
**誓いの優王女 エイリーク [#c65422cd]
***C [#e206c865]
:[エイリーク]|
こうしてアスク王国に~
召喚されたのも、なにかの縁…▼~
私なりに力を尽くし~
民のために…精一杯戦います。▼~
:[シャロン]|
エイリーク王女の力…~
頼らせていただきますね!~
よろしくお願いします!▼~
:[エイリーク]|
ええ。こちらこそよろしくお願いします。▼~
~
(暗転)
:[シルヴァン]|
…おいであそばされた、な。▼~
:[ガトリー]|
…おいであそばされたっすね。▼~
異界から召喚された~
新たなエイリーク王女が…!▼~
:[ラズワルド]|
今回いらした王女も可愛いなー。~
見た? あの髪型。▼~
:[ソレイユ]|
今までとは雰囲気が違って~
いい感じだよね!▼~
キュートすぎて~
あたしの心臓が止まりそうに~
なっちゃったよ!▼~
:[シルヴァン]|
ああ、まったく~
運命ってのは残酷なもんだなあ…▼~
俺もマギ・ヴァル大陸に生まれていれば~
もっとエイリーク王女と~
お近づきになれたかもしれないのに…▼~
:[ソレイユ]|
フフフ…実はさっきエイリーク王女と~
すれ違ったとき、~
とってもいい匂いがしたんだー!▼~
あ、父さんはダメだよ。~
あたしは女の子だから許されるの。▼~
:[ラズワルド]|
えーっ!▼~
:[ガトリー]|
この親あってこの子あり…~
といった感じっすね。▼~
:[シルヴァン]|
それはともかくとしてだな…~
エイリーク王女は俺たちの憧れ。~
まさに理想の王女様…!▼~
新たな召喚を祝して~
エイリーク王女の魅力を~
存分に語り合ってみるのはどうだ?▼~
:[ガトリー]|
異議なしっす…!~
さっそく語らってみるか!▼~
~
(暗転)
:[ゼト]|
……▼~
***B [#sbfb6fa6]
:[エフラム]|
なるほどな…そんなことが。~
エイリークが皆に好かれるのは~
昔からのことだが…▼~
:[ゼト]|
彼らは皆、善良な英雄。~
余計な心配は~
無用と考えておりますが…▼~
ただ、万が一、エイリーク様の身に~
何かが起こる恐れがあった時は、~
私の手で…▼~
:[エフラム]|
…ああ、あまり深刻に~
考えすぎないようにな。▼~
ところで、ゼト。~
エイリークの今の姿は、~
まるで…▼~
:[ゼト]|
はい。~
エフラム様に近しいお姿に~
見受けられます。▼~
:[エフラム]|
なぜそんなことを…?▼~
:[ゼト]|
エイリーク様に~
お尋ねになるのがよろしいかと。▼~
エフラム様は、~
なぜそのお姿を…?▼~
:[エフラム]|
そうだな、俺は…▼~
俺は亡き父上のような…~
良き王に少しでも近づきたい。~
今まで父上を失望させてきたからな…▼~
:[ゼト]|
そのお考えを支持致します。~
ファード様のような王が国を治めることは、~
民の幸せでもあります。▼~
:[エフラム]|
ゼト。~
お前の目に、~
今の俺はどう映る?▼~
見た目の話ではない。~
俺の武、知、政の力…~
そして目指す国の姿は…▼~
父上に…~
近づけているだろうか?▼~
:[ゼト]|
それは、私ではなく民が…~
ひいてはエフラム様がお決めになること。~
しかしながら…▼~
未だ、道半ば。~
そのように考えます。▼~
:[エフラム]|
…相変わらず手厳しいな。~
だが、だからこそ~
お前の言葉は信用できる。▼~
俺は必ず、~
父上のような良き王になる。~
この装いは、その覚悟だ。▼~
エイリークは…?▼~
***A [#uc12feb2]
:[エイリーク]|
せやぁっ!▼~
:[エフラム]|
む…!▼~
せいっ!▼~
:[エイリーク]|
……ぁっ……!▼~
:[エフラム]|
今日はここまでにするか。~
強くなったな、エイリーク。▼~
:[エイリーク]|
いえ、そのような…~
兄上のおかげです。~
ご指導ありがとうございました。▼~
:[エフラム]|
だが、あまり無理はするな。~
お前が根が優しい…~
戦に向いた性格ではないんだ。▼~
戦いなら俺が…▼~
:[エイリーク]|
ありがとうございます。~
でも、大丈夫です。~
これは…私の望みなのです。▼~
兄上は、強い力で~
私や皆を守ってくださいます。~
私も…▼~
私も、誰かを守れる強さを~
身につけたいのです。~
兄上のように…▼~
:[エフラム]|
そうか…▼~
だが、その気持ちは俺も同じだ。~
エイリーク。▼~
:[エイリーク]|
え…?▼~
:[エフラム]|
憶えているか、エイリーク。~
以前、お前は俺に聞いたことがある。▼~
戦が愚かだと知っていながら、~
人はなぜ過ちを繰り返すのか…と。▼~
あの時、俺は…▼~
***S [#zc0083f8]
:[エフラム]|
あの時、俺は言った。~
俺には…~
人が戦う気持ちがわかる、と。▼~
:[エイリーク]|
兄上…▼~
:[エフラム]|
あの時、俺の答えは~
お前を悲しませただろうな…▼~
俺の性なのか、戦う者の業なのか。~
俺の奥底にはまぎれもなく、~
戦いを欲する心がある。▼~
:[エイリーク]|
……▼~
:[エフラム]|
だが、戦いの中で~
敵を打ち倒す時…時折、~
お前の悲しそうな顔が浮かぶ。▼~
俺も、誰かを慈しむ優しさを~
身につけたい。~
お前のように…▼~
いや。~
俺が良き王を目指すのならば、~
そうであらねばならない。▼~
:[エイリーク]|
兄上…▼~
:[ゼト]|
…エイリーク様、エフラム様。▼~
亡きファード様は、~
エイリーク様の優しさと、~
エフラム様の強さをお持ちでした。▼~
優しさは、~
強き者に抗えぬ~
弱さにつながり…▼~
強さは、~
弱き者を虐げる~
惨さにつながる…▼~
ならば、~
そのどちらをも備えた王こそが、~
民の望む王の姿となり得るかと。▼~
:[エイリーク]|
ゼト…▼~
:[ゼト]|
無論、~
お二人は未だ、道半ば…▼~
王としての御力はまだ、~
ファード様に~
到底及ぶべくもありません。▼~
ですが、~
正しき王の器には、~
着実に注がれていくことでしょう。▼~
良き王にふさわしい~
強さと優しさが…▼~
*コメント [#i53c7e4b]
#comment
終了行:
[[章別会話]]
*希望の護り手たち [#xe65e001]
#contents
**希望の護り手たち [#i37abef3]
***オープニング [#u080b890]
:[アンナ]|
大変よ…!~
今、見張りの兵から報告が入ったの!▼~
:[アンナ]|
裁きの神槌…~
ミョルニルの軍勢が~
再び動き出したらしいわ!▼~
:[アルフォンス]|
本当ですか…!?▼~
:[エイリーク]|
ミョルニル…。▼~
この世界に召喚されたとき~
エクラさんから~
その存在を伺いました。▼~
:[マルス]|
戦神トール率いる軍勢が~
アスク王国に迫っているのだね。▼~
:[アンナ]|
ええ。~
地平を埋め尽くすほどの大軍勢が、~
私たちの国を滅ぼそうとしてくる…▼~
:[マリアンヌ]|
なんて無慈悲な…~
私たちの主とは正反対の振る舞い…▼~
:[アルフォンス]|
僕たちはこれから~
南にある秘宝砦に向かう。▼~
そこには異界より集められた~
秘宝が眠っているんだ。~
彼らに抗することができる遺産がね。▼~
そこがミョルニルを受け止める最後の砦。~
突破されれば…アスク王国に明日はない。▼~
:[門番]|
アルフォンス王子…!~
じ、自分は英雄ではなく~
できることは門を守ることくらい。▼~
なので、秘宝砦の門を守るため~
力添えさせていただきます…!▼~
:[アルフォンス]|
ありがとう。その申し出~
喜んで受けさせてもらうよ。▼~
:[アンナ]|
動ける英雄を総動員するわ。~
召喚されたばかりで悪いけど~
マルス王子たちにも力を貸してもらうわよ!▼~
:[マルス]|
もちろんだよ。~
ぼくたちはそのために~
この世界に呼ばれたのだからね。▼~
:[マリアンヌ]|
主が…私たちの背中を~
支えてくれることを祈りましょう…▼~
:[エイリーク]|
守りましょう、この国の未来を…!▼~
***C [#f00df82f]
:[アンナ]|
この資材は北門に運んで!~
武具の補充も確認しておいて!~
足りない分はマリナスさんに頼んで!▼~
:[マルス]|
アンナ隊長。~
東門の英雄たちの配置は~
ほぼ完了したよ。▼~
:[アンナ]|
本当? 助かるわ!~
さすがは英雄王ね。~
その統率力が羨ましい…!▼~
:[マルス]|
エイリーク王女も~
手伝ってくれたからね。~
彼女の人望もあってこそだよ。▼~
:[アンナ]|
おっと、手配していた~
資材が届いたみたい。それじゃ~
引き続き頼むわね、マルス王子…!▼~
:[マリアンヌ]|
慌ただしい…ですね。▼~
:[門番]|
緊迫感がありますね。~
自分も武者震いがしてきました…!▼~
:[エイリーク]|
……▼~
:[マルス]|
エイリーク王女…~
どうかしたのかい?▼~
:[エイリーク]|
以前、兄上と話していたことを~
思い出したのです…▼~
:[マルス]|
兄上…~
ルネス王国のエフラム王子だね。▼~
:[エイリーク]|
いつの時代も戦いはなくならない…▼~
いにしえの時代~
魔物がいれば魔物と戦い~
魔物がいなくなれば人間同士で争う。▼~
:[マリアンヌ]|
……▼~
:[エイリーク]|
人は戦いが愚かだと知っていながら~
なぜ過ちを繰り返すのでしょうか。▼~
戦いで得られるものより~
協力して得られるもののほうが~
ずっと多いのに…▼~
:[マルス]|
そうだね。いくつもの戦いを~
見てきたから…よくわかる。~
ぼくもその考えに賛成だよ。▼~
:[マリアンヌ]|
ですが…これから私たちが~
戦おうとしているのは~
神に列する存在…▼~
生き延びるためには…~
人は神とも戦わねば~
ならないのでしょうか…▼~
:[マルス]|
マリアンヌの不安もよくわかる。~
エイリーク王女の言う通り~
戦いは無益だ。▼~
でも、今は剣を取らなくては~
この国の希望が潰えてしまう。▼~
明日へと命をつなげるために~
神との戦いに勝たねばならないのなら~
ぼくたちは前に進まなくてはならない。▼~
:[エイリーク]|
覚悟を決めなくては…~
ならないのですね。▼~
:[マルス]|
まずはミョルニルを凌ぎきること。~
それだけを考えよう。▼~
:[マリアンヌ]|
は、はい…!▼~
:[門番]|
ぜ、絶対に守り抜くであります…!▼~
***B [#t14fe1f8]
:[門番]|
うう…緊張するであります。~
まもなく神の大軍勢が~
押し寄せてくると思うと…▼~
:[マリアンヌ]|
……▼~
:[門番]|
どうかしましたか、マリアンヌさん?~
心なしか顔色が…▼~
き、きっと大丈夫ですよ…!~
自分たちが配置されている西門は~
さほど攻撃が激しくないと聞きました。▼~
:[マリアンヌ]|
でも…私は昔から~
不幸を呼び込んでしまう体質で…▼~
い、いえ…今は過去に~
囚われている場合ではありませんね。~
自分がなすべきことをなさないと…▼~
:[門番]|
ええ、命に代えても~
この門は守ってみせま…あ、あれ?▼~
気のせいか…~
向こうから土煙が~
こっちに向かってきているような。▼~
:[マリアンヌ]|
……!~
あれは…敵の軍勢です。~
それもすごい数の…▼~
:[門番]|
あわ、あわわわ…!~
もしかして、裏をかかれて~
しまったのでしょうか…!?▼~
:[マリアンヌ]|
西門に配置されている~
英雄は多くありません…▼~
救援が来るまで~
なんとか持ちこたえないと…!▼~
:[門番]|
りょ、了解であります…!▼~
~
(暗転)
:[門番]|
こ、このっ、このこのっ!~
この門は絶対に通しません!▼~
こんな激しい戦いになるのなら~
大修道院の武器屋で、もっといい槍を~
買っておけばよかったであります…!
:[トール]|
……。▼~
:[門番]|
ひっ…!?~
こ、この背筋が凍りそうな威圧感…~
何者です…!?▼~
:[トール]|
一兵を先陣に立たせるとは…~
ミズガルズはこれほどまでに~
戦力が枯渇しているというのか。▼~
それとも、我ら戦鎚の軍勢を~
侮っているのか…?▼~
:[門番]|
ま、ままま、まさか~
ミョルニルを率いる~
戦神トール!?▼~
:[トール]|
我がミョルニルを打ち砕けるのは~
選ばれし英雄のみ…▼~
名も知らぬ兵よ。~
お前はなぜ、ここに?▼~
:[門番]|
め、目があっただけで足がすくみ~
槍を持つ手が震えてしまう…!~
し、しかし…!▼~
自分がここにいる理由…~
それは、自分の役割が~
門を守ることだからであります!▼~
:[トール]|
そこをどくがいい。~
この門は破らせてもらう。▼~
***A [#zb16697d]
:[門番]|
ぐぅっ! ウワーッ!▼~
:[トール]|
…そのまま倒れているがいい。▼~
:[マリアンヌ]|
……!? 門番さん!~
た、助けにいきたいですが~
敵の数が多すぎて…!▼~
:[門番]|
いた、いたた…全身が…~
まるで引き裂かれてしまったように…!!▼~
で、ですが、この門を…~
通すわけにはいきません!▼~
:[トール]|
…それほどの傷を負い、~
なぜまだ立ち上がる。▼~
:[門番]|
はぁはぁ…じ、自分は…~
門を守ることしかできません。▼~
しかし、それは…~
門の内側にいる人々の笑顔や~
彼らの明日を守ることに繋がるのです。▼~
だから自分は…守るのであります。~
門を守り続けるのであります!▼~
:[トール]|
……▼~
さきほど侮った無礼を詫びよう。~
まことの強さを持つ英雄よ。▼~
ならば私も、~
全力で相手を務めるのが礼儀…▼~
:[門番]|
く、くぅぅ…目が霞む…。~
自分は…ここまでで…しょうか…▼~
:[マリアンヌ]|
門番さん…!~
しっかりしてください!▼~
見てください、援軍が来ましたよ!~
マルス王子やエイリーク王女たちが…!▼~
:[門番]|
……!~
ああ…よかった…~
これで門は…大丈夫ですね…。▼~
:[マリアンヌ]|
門番さん! 門番さん…!?▼~
~
(暗転)
:[門番]|
そ、そうでしたか…~
援軍が間に合って、なんとか~
西の門は持ちこたえたのですね。▼~
:[アルフォンス]|
ありがとう。~
あなたが踏ん張ってくれたおかげだ。~
アスクの民を代表して礼を言うよ。▼~
:[門番]|
そ、そんな…!~
自分はやれることを~
やったまでであります!▼~
:[マルス]|
ひとりひとりに力は小さい。~
でもそれぞれが役目を果たせば~
それは大きな力になる。▼~
君も立派な英雄だ。~
神を前にしても一歩も引かなかった~
その勇気、称賛に値するよ。▼~
:[門番]|
こ、光栄です…!~
英雄王からそのような~
言葉を頂けますとは…!▼~
これからも微力ながら~
ヴァイス・ブレイヴの力になれれば~
幸いであります!▼~
:[エイリーク]|
…戦いは続いていく…だけど~
その先には希望が待っているはず…。▼~
そう信じて、今は戦いましょう。~
民のため、未来のために。▼~
:[マリアンヌ]|
…たとえこの先、~
また神と戦うことになっても…。▼~
主や、良き神々はきっと力を~
貸してくれると思うのです。▼~
私も…信じてみます。~
ひとりひとりが希望の護り手になり~
未来を紡ぐことができると…▼~
**光の王子 マルス [#f126eec3]
***C [#hb24040d]
:[フィヨルム]|
マルス王子、先ほどの戦いでは~
大変助けられました。~
ありがとうございます…!▼~
:[マルス]|
いや、ぼくは何も~
特別なことはしていないよ。▼~
英雄のみんながそれぞれ~
力を発揮できたからこそ~
勝つことができたんだ。▼~
:[フィヨルム]|
ですが…マルス王子が~
絶好のタイミングで皆を激励したこと…~
そこが戦いの帰趨を決めたかと。▼~
さすが、英雄の中の英雄として~
異界にまでその名前を響かせている~
マルス王子…感服いたしました。▼~
:[マルス]|
大げさだよ、フィヨルム王女。▼~
:[フィヨルム]|
いえ、いえ…!~
マルス王子のお人柄と逸話を知れば~
知るほど尊敬の念は深まるばかり…▼~
民のために寡兵で戦いに身を投じ~
仲間を集めながら進軍していったのは~
本当に物語のようです…!▼~
あっ…申し訳ありません。▼~
マルス王子は命がけで~
戦いに臨まれていたのに~
物語などと言ってしまい…。▼~
:[マルス]|
そんなに恐縮することはないよ~
フィヨルム王女。▼~
それに…ぼくが切り抜けてきた~
いくつもの戦いは~
ぼく自身がすごかったわけじゃない。▼~
まわりにいたみんな…~
仲間たちのおかげなんだよ。▼~
***B [#p5be2ec3]
:[マルス]|
ぼくのことを英雄王と~
呼んでくれる人もいるけど…。▼~
そもそも、その名はぼくには~
不釣り合いだと思っているんだ。▼~
:[フィヨルム]|
それは…どうしてでしょうか?▼~
:[マルス]|
大陸に平和をもたらしたのは~
血を流しながら戦った~
ひとりひとりの力。▼~
時代を変えたい、未来を掴みたいと~
強い意志を抱いて戦った~
みんなの信念が平和を勝ち取ったんだ。▼~
ぼくはたまたま~
その旗印になるような~
立場にいただけだよ。▼~
:[フィヨルム]|
で、ですが…皆は~
マルス王子の背中を見ながら~
前に進んだのですよね?▼~
:[マルス]|
見られているのが背中でよかったよ。~
顔を見られていたら、きっととても~
不安そうな顔をしていただろうしね。▼~
:[フィヨルム]|
そ、そのようなことはないかと…!▼~
:[マルス]|
でも、もしフィヨルム王女が~
ぼくと同じ立場だったら…。▼~
英雄王と呼ばれていたのは~
きっと君のほうだったろうね。▼~
君にも、平和を望む不屈の意志と~
そしてなにより…~
仲間を思いやる優しい心がある。▼~
:[フィヨルム]|
そ、そんな…恐縮です!▼~
:[マルス]|
ではまた、明日の訓練で。~
君もゆっくり休んで。▼~
:[フィヨルム]|
……。▼~
マルス王子…~
英雄の力を有されながらも~
とても謙虚で優しいお人柄…▼~
きっと、あのような実直なところも~
皆に慕われ、愛される理由なのでしょう。~
私も見習わないといけません…!▼~
***A [#v7e0361c]
:[マルス]|
フィヨルム王女、今日の訓練は~
とても実りのあるものだったね。▼~
君が指揮を任されていた部隊が~
とてもいい動きをしていた。~
アルフォンス王子も褒めていたよ。▼~
:[フィヨルム]|
ありがとうございます、マルス王子。▼~
実は先日のマルス王子の指揮を~
参考にさせていただいたのです。▼~
押すべきところと引くべきところ。~
そして、仲間の皆さんの~
長所を生かした戦い方…▼~
マルス王子からは学ぶべきものが~
とても多く…やはり英雄王の名前は~
相応しいものに思えます。▼~
:[マルス]|
ぼくは自分に英雄王という名前が~
不釣り合いだと言ったけれど…▼~
人々がひとつにまとまるために~
英雄王という象徴が必要なら~
ぼくはその責務から逃げないつもりだ。▼~
自分なりの形で~
英雄王という名前に向き合うこと…▼~
それが、ぼくを信じて~
ついてきてくれた人々の信頼に~
応えることだと思っているよ。▼~
:[フィヨルム]|
自分なりの形で…~
英雄王という名前に向き合う…▼~
それは、覚悟という言葉に~
置き換えられるものなのでしょうか。▼~
:[マルス]|
…かも、しれないね。~
あくまでぼくなりの~
考え方だけど。▼~
:[フィヨルム]|
いえ、大変勉強になります!▼~
:[マルス]|
大切なのは英雄王としての~
栄誉に甘んじることじゃない。▼~
次の時代へと~
未来を繋げていくこと…▼~
そのために英雄王の名が必要なら~
ぼくは誇りを持って~
その名前を戴くつもりだよ。▼~
***S [#qcf69496]
:[アンナ]|
このところ、士気が上がっているわね!~
みんなのやる気が伝わってくるわ。▼~
:[シャロン]|
わたしも感じますっ!~
ヴァイス・ブレイヴが~
ひとつになっているような…!▼~
:[フィヨルム]|
英雄の皆さんがそれぞれ~
いい方向に影響しあって~
とても前向きになっていると思います。▼~
その中でも…やっぱり~
マルス王子の存在は大きいですね。▼~
:[アンナ]|
そうよねぇ。ほかの異界の王族たちも~
マルス王子には一目置いているものね。▼~
:[シャロン]|
さすがは英雄王ですよね!~
もうずっとアスク王国に~
いてほしいくらいですっ!▼~
:[フィヨルム]|
ですが、マルス王子はこう~
おっしゃっていました。▼~
~
(暗転)
:[マルス]|
本当は、英雄は活躍しなくても~
いいような、平和な世界が一番いい。▼~
ぼくたちのように、剣を振るう人間が~
必要とされない世の中を作るため~
ぼくたちは今、剣を握るんだ。▼~
いつかはアスク王国にも~
平和が訪れ、英雄は物語の中の~
存在になってしまうかもしれない。▼~
しかし…英雄がいなくなっても~
平和を願う志は、人々の希望となって~
残り続けるはずだと、ぼくは信じている。▼~
~
(暗転)
:[シャロン]|
平和を願う志…~
そうですね、わたしも~
後の世に残していきたいです。▼~
:[フィヨルム]|
はい。マルス王子からは~
英雄が目指すべき未来、~
護るべき希望を教えてもらった気がします。▼~
:[アンナ]|
まさに、マルス王子は~
ヴァイス・ブレイヴの精神的な支柱ね。▼~
ついでに、マルス王子のこれまでの~
功績をまとめて本にして売れば~
財政的な支柱にも…▼~
:[フィヨルム]|
そ、それはご本人が~
難色を示されるかもしれませんね…▼~
**穏やかなる祈り マリアンヌ [#o0c412b7]
***C [#t77e535e]
:[リンハルト]|
マリアンヌ…▼~
いや…聞くところによると~
5年の月日が~
過ぎているとのことだから▼~
マリアンヌさんと呼んだほうが~
いいのかな?▼~
:[マリアンヌ]|
リンハルトさん…その姿ということは…~
あなたは士官学校時代に~
アスク王国に召喚されたのですね。▼~
…呼び方は、あなたの好きなように。~
それにしても…懐かしいですね。▼~
:[リンハルト]|
5年の月日が流れるのなら~
この制服も懐かしく見えるかもね。▼~
じゃあ、呼び方はいつものように~
マリアンヌと呼ばせてもらうよ。▼~
:[マリアンヌ]|
あの…リンハルトさん。~
それで、私になにか…?▼~
:[リンハルト]|
実はこの世界には~
士官学校時代の君もいるんだけどね。▼~
君が持っている紋章について~
話を聞きたいんだけど…~
なかなか口が重くてね。▼~
:[マリアンヌ]|
すみません…▼~
:[リンハルト]|
い、いや、5年後の君が~
謝ることじゃないと思うよ。▼~
で、成長したマリアンヌなら~
少しは紋章について話を聞けるかなと~
思って、声をかけたんだけど。▼~
:[マリアンヌ]|
私が知っている範囲でよければ~
お話しますが…▼~
:[リンハルト]|
ありがとう、助かるよ。~
で、今マリアンヌが~
着ているその裝束だけど…▼~
:[マリアンヌ]|
に、似合いませんか…?~
すみません…。▼~
:[リンハルト]|
個人的には似合っていると思うけど~
問題はそこじゃないんだ。▼~
装束そのものは一般的な~
踊り子のものとほとんど同じだけど~
細かい装飾の部分がだいぶ違っている。▼~
それ、フォドラの神話時代の人々が~
身につけていたものに似ていると思って。▼~
:[マリアンヌ]|
この装束は…~
遠い祖先を鎮魂するための…~
特別なものだと聞いています。▼~
:[リンハルト]|
遠い祖先…それはもしかして~
「存在を消された英雄」と~
関係があるものなのかい?▼~
:[マリアンヌ]|
……▼~
:[リンハルト]|
獣の紋章…▼~
:[マリアンヌ]|
……!?▼~
:[リンハルト]|
解放王ネメシスに連なる、フォドラ十傑。~
しかし本当は、もうひとり…▼~
その存在を消された、十一番目の英雄が~
存在していたという伝承をみつけたんだ。~
もしかして、君の祖先というのは…▼~
:[マリアンヌ]|
……▼~
***B [#d0dbe271]
:[リンハルト]|
アスク王国は別名~
「開かれし王国」と言われていてね。▼~
この国の図書館には~
さまざまな文献が集まっているんだ。▼~
そして、その中には…~
僕たちのフォドラとおぼしき~
異界に関する文献も存在していた。▼~
:[マリアンヌ]|
開かれし王国…~
この国は、異界と異界をつなぐ~
特別な存在なのですね…。▼~
:[リンハルト]|
図書館で僕が見つけた文献には~
解放王ネメシスとフォドラの十傑と~
思しき英雄譚が綴られていたんだ。▼~
僕たちが授業で習ったのは~
解放王ネメシスと~
フォドラの十傑についてのみ。▼~
しかし文献には……もう一人~
11人目の英雄の話も綴られていた。▼~
:[マリアンヌ]|
……▼~
:[リンハルト]|
消えた英雄に関する文献を調べると~
何度も「獣」という単語が出てくる。▼~
曰く、その英雄は~
獣に姿を変え、人々を殺戮した。▼~
曰く、消えた英雄の血は途絶えておらず~
彼と同じ紋章を宿す者は~
夜な夜な獣と化して人を殺す…▼~
:[マリアンヌ]|
…それはあくまでも…~
噂に過ぎません。▼~
しかし実際に、その力…獣の紋章は~
災厄の象徴。関わる者を不幸にすると~
言われてきました…▼~
:[リンハルト]|
君が頑なに隠し続けていた紋章…~
やっぱり、獣の紋章だったんだね。▼~
:[マリアンヌ]|
…最初、その力は獣の紋章と~
呼ばれてはいませんでした。▼~
紋章の力を過度に用いた結果…~
祖先である英雄モーリスは異形の獣へと~
姿を変えてしまったと聞きます。▼~
その結果、モーリスの紋章は~
獣の紋章という忌むべき名で呼ばれ~
密やかに継がれるようになったのです。▼~
:[リンハルト]|
限界を超えて戦った代償、か…。▼~
文献には、獣になった英雄の~
最期は書かれていなかったんだけど…▼~
:[マリアンヌ]|
……▼~
獣の姿のまま…~
二度と人の姿に戻ることなく~
その生を終えた、と…▼~
:[リンハルト]|
なるほどね。だから~
祖先の魂を鎮魂するための装束が~
必要だった…というわけか…▼~
***A [#o9b38d56]
:[リンハルト]|
マリアンヌ、少しいいかい?▼~
:[マリアンヌ]|
その愛らしい猫は…?~
そっちには兎さんも…。▼~
見たことのない珍しい種類…~
アスク王国の兎さんは~
少し大きいのですね…?▼~
:[リンハルト]|
ライ、ベルベット、~
お願いできるかな?▼~
~
(白い明滅)
:[ライ]|
よっ…と!▼~
:[ベルベット]|
…ふぅ。▼~
:[マリアンヌ]|
……!?~
ど、動物が人の姿に…!?▼~
:[ライ]|
オレはガリア王国の戦士、ライ。~
獣牙族のラグズだ。~
見ての通り、猫に化身できる。▼~
:[ベルベット]|
私はイーリス聖王国のベルベット。~
タグエル最後の生き残りよ。▼~
:[リンハルト]|
マリアンヌ、驚いたかい?▼~
ヴァイス・ブレイヴには~
人の姿から獣の姿に化身できる~
英雄が何人もいるんだよ。▼~
:[マリアンヌ]|
驚きました…。~
それも紋章の力…なのですか?▼~
:[ライ]|
いーや。オレたちは~
生まれつき化身できる種族さ。▼~
:[ベルベット]|
人の姿と獣の姿。~
そのどちらもが本当の姿…▼~
:[リンハルト]|
フォドラでは、紋章…~
紋章石の力で獣と化した人間は~
生きて人間に戻れないと言われている。▼~
死ぬときに化身が解除され…~
人間の姿に戻るだけ。▼~
:[ライ]|
それは化身というよりも…~
呪いの成れの果てみたいなものだな。▼~
オレたちの大陸にもいた…~
あるべき姿を歪められ、~
化身から戻れなくなった同胞が…▼~
:[マリアンヌ]|
……▼~
:[ベルベット]|
でも、私たちは…~
自在に変身することができるわ。▼~
:[リンハルト]|
ライやベルベットだけじゃなく~
ほかの異界…白夜王国や暗夜王国にも~
化身できる種族は存在するんだよ。▼~
不思議だよね。これだけ~
いろいろな異界に人から獣に~
化身できる種族が存在するなんて。▼~
:[ライ]|
もしかすると、根っこはひとつで~
繋がっていたのかもしれないな…~
なんて思ってたけどさ。▼~
話を聞くと、どうやら~
フォドラにおける化身は~
ちょっと意味合いが違うな。▼~
:[マリアンヌ]|
はい。獣と化すことは身の破滅…~
過度に力を使い過ぎた代償…▼~
それゆえ、獣の紋章を継いだ祖先は~
その存在を秘匿し、力を使うことを~
恐れてきました…▼~
:[ベルベット]|
でも、使い方次第では~
その力はあなたを~
支えてくれるんじゃないかしら?▼~
自分の中にある力と、どう向き合うか。~
それは、生き残るために必要なこと。▼~
:[マリアンヌ]|
……▼~
***S [#p9d600a6]
:[ライ]|
マリアンヌ、自分の中に力があって~
成し遂げたい目標があるのなら…▼~
恐れるだけじゃなく~
どうやれば使いこなせるか考えるのも~
ひとつの手かもしれないな。▼~
:[マリアンヌ]|
……▼~
:[リンハルト]|
過度に紋章の力に頼らなければ~
マリアンヌが獣になることは~
絶対にないってことだよね?▼~
:[ベルベット]|
幸い、ここには大勢の仲間がいる。~
心身の限界が近づいたら~
仲間に頼るといいわ。▼~
:[ライ]|
オレはガリアの誇りのために~
化身する力を使っている。▼~
:[ベルベット]|
私は…生きるために。~
そして私たちの種族のために。▼~
:[リンハルト]|
そしてマリアンヌ…君は人の心を~
失うことなく、きっと獣の紋章の力を~
使いこなすことができると思う。▼~
:[マリアンヌ]|
ありがとう、リンハルトさん。~
そしてライさん、ベルベットさんも…▼~
私は以前…自分の中に~
流れているのは獣の血ではないか。~
そう思っていた時期がありました。▼~
しかし、とある事件をきっかけに~
私に流れているのは、ただの人の血だと~
信じれるようになりました。▼~
ですが…だからといって~
紋章の力が失われたわけではない。▼~
向き合うこともまた、大切だった…~
リンハルトさんは、そのことを~
教えてくれたのですね。▼~
:[リンハルト]|
まあ、せっかく受け継がれてきた力だし~
安全に使えるのなら~
使ったほうがいいと思ってね。▼~
:[マリアンヌ]|
紋章の力は…支えとなる。~
しかし、過度に紋章の力に~
頼ることなかれ…▼~
祖先が遺してくれた警告…~
これもある意味、遺産と呼べるもの~
だったのかもしれません。▼~
そもそも私は、動物のことが好きで…~
獣の紋章が悪者にならなくて済むなら~
それに越したことはありません。▼~
そ、それで…ですね…あの…。▼~
:[リンハルト]|
ん? どうしたの、マリアンヌ?~
なんだかモジモジして…。▼~
:[マリアンヌ]|
ライさん、ベルベットさん…。▼~
よろしければもう一度~
化身しているところを~
見せてもらってもよろしいでしょうか?▼~
:[ベルベット]|
その期待に満ちた目…~
動物が好きだという話が~
嘘じゃないってことは伝わったわ。▼~
**大修道院の 門番 [#hd942f8b]
***C [#db8e006d]
:[セテス]|
こちらに来たばかりと思うが~
特務機関の拠点を守る重要性は~
君も重々理解しているだろう。▼~
このアスク王国でも~
弛まぬ働きを期待している。~
警戒を怠らぬように。▼~
:[門番]|
はっ! 了解であります!▼~
:[セテス]|
ガルグ=マク大修道院で~
君が職務に忠実であったことは~
私も知るところだ。▼~
君の勤勉さをもって、ここアスク王国でも~
うまくやっていくことを期待している。~
…以上だ。▼~
:[門番]|
はっ!~
了解であります、セテス殿!▼~
~
(暗転)
:[門番]|
セテス殿…召喚されてきたばかりの~
自分を気遣ってくれているのですな。▼~
アルフォンス王子やシャロン王女…~
ここにいるのは、いい人ばかりです。~
期待に応えねば…!▼~
:[クロード]|
あれ? あんたも~
アスク王国に来ていたのか?▼~
:[門番]|
あなたはリーガン家の…!~
ご苦労様です! 現在のところ~
異常なしであります!▼~
:[クロード]|
相変わらず真面目だね。~
まさか、あんたまで召喚されるとはな。▼~
:[門番]|
その件に関しましては~
自分が一番戸惑っております…▼~
右も左もわからぬ状況でしたが~
見知った顔とお会いできて~
自分も安心しました。▼~
…と、言いますか~
フォドラから召喚された英雄の方々~
意外と多いんですね。▼~
先生方をはじめ、生徒のみなさんも。~
ここは第二のガルグ=マク大修道院では?▼~
:[クロード]|
おまけに、成長した俺たちもいるらしい。~
俺はまだ会ったことないけどな。~
不思議な場所だよ、アスク王国は。▼~
:[門番]|
顔見知りが多いからといって~
気は抜きません。▼~
門番としての務め。~
立派に果たしてみせるであります!▼~
:[クロード]|
ここには個性的な英雄が多いから~
慣れるまで苦労するだろうけど…~
ま、過ぎない程度に頑張ってくれ。▼~
***B [#y9e0010e]
:[門番]|
こらこら、ダメだよ君たち。~
子どもがここに入っちゃ…!▼~
:[ンン]|
それは、~
私たちに言っているのですか?▼~
:[チキ]|
チキたち、ひくうじょうから~
かえってきたばかりなの。~
もうおなかぺこぺこー。▼~
:[門番]|
それならなおさらですよ。~
早くお家に帰ってご飯を食べなさい。▼~
:[チキ]|
え?~
だってここがおうちだよ?▼~
:[門番]|
ま、待ちなさい! ここは特務機関の…~
危ないから、子どもは~
このお城に入っちゃいけないよ。▼~
:[ンン]|
なにか勘違いされているのです。~
私たちはれっきとした~
ヴァイス・ブレイヴの一員なのです。▼~
:[門番]|
…え!?▼~
:[チキ]|
うん。わたしたち~
とってもつよいんだから!▼~
:[ンン]|
これ以上、私たちのお腹が空くと~
木の根っこを奥歯で噛み締めて~
空腹を紛らわす羽目になるですよ。▼~
だから、早くここを通すのです。▼~
:[門番]|
し、しかしですな…~
こんな小さな子どもが…▼~
:[チキ]|
じゃあ、へんしんすれば~
わかってくれる?▼~
:[門番]|
へん…しん?~
それはいったい…。▼~
:[チキ]|
それじゃあいくよー!▼~
~
(白い明滅)
:[門番]|
う、うわーっ!~
お、女の子が竜に…!?~
じ、自分は夢を見ているでありますか!?▼~
:[ンン]|
チキ、いきなりそれは~
びっくりするですよ。▼~
~
(白い明滅)
:[チキ]|
ごめんなさい。~
おどろいちゃった?▼~
:[門番]|
そ、そういえばシャロン王女が~
話してくれたような…!▼~
姿を変えられる英雄が~
ヴァイス・ブレイヴには~
何人も存在すると…!▼~
これは失礼しました!~
お通りください…!▼~
:[チキ]|
ありがとう、うれしい!▼~
:[ンン]|
これでようやくごはんに~
ありつけるです…▼~
***A [#z47e239e]
:[ドニ]|
太陽に溶ける雲を抜け~♪~
眼下に見渡す大地を越えて~♪▼~
:[門番]|
あー、そこの君。▼~
:[ドニ]|
~♪▼~
:[門番]|
ご陽気に歌っているそこの君!~
そう、君ですよ!▼~
:[ドニ]|
ん? おらのことだべか?▼~
:[門番]|
ここは特務機関の拠点であります。~
英雄以外の立ち入りは~
禁止されております!▼~
:[ドニ]|
んん? 英雄以外って…~
おらも一応、英雄ってことに~
なってるみたいだべ?▼~
:[門番]|
いやいやいや、~
冗談は困りますよ。~
どこの世界に鍋を被った英雄が…▼~
:[ドニ]|
うーん、信じてもらえないだか。~
それじゃ、ちいとばかし~
槍を振ってみるべ。▼~
…せいっ! てやぁっ!▼~
~
(白い明滅)
:[門番]|
な、なんという鋭い槍さばき…!~
た、大変失礼いたしました!~
あなたは間違いなく英雄です!▼~
:[ドニ]|
あ、いや、~
おらも少し前までは~
ただの村人だったべ。▼~
んだども、ちゃんと~
仕事をしてくれる門番さんで~
心強いべ。▼~
これからも、門の警備を~
よろしく頼むだ。▼~
:[門番]|
はっ! お任せください!▼~
~
(暗転)
:[門番]|
…いやあ、人を見かけで~
判断してはいけませんね。▼~
門番としてまだまだ未熟…~
反省しなければなりませんなあ。▼~
しかし、なにゆえに鍋…?▼~
***S [#o941db1b]
:[門番]|
えーと、待ってくださいよ。~
シャロン王女に英雄辞典をお借りして~
名簿を作成したんですよね…▼~
あなたの御名前は…?▼~
:[ナーガ]|
私は神竜ナーガ…~
人の子が付けた名では、~
そうでありましょう…▼~
:[スルト]|
我は炎!~
我が行く手を阻む者は~
悉く焼き尽くしてくれよう!▼~
:[ヘル]|
私は、死だ。▼~
:[フレイヤ]|
私は天井の神々の一柱…~
あなたたち人間とは違うのです。▼~
:[門番]|
…………▼~
…異界は広いでありますなあ。▼~
~
(暗転)
:[クロード]|
よ、調子はどうだい?▼~
:[門番]|
ご苦労様です…!~
とりあえず、なんとか~
頑張れているであります…!▼~
:[クロード]|
そいつはよかった。アスク王国には~
一癖も二癖もある連中が集まっているから~
苦労しているんじゃないかと思ってたよ。▼~
:[門番]|
大修道院での門の警備とは~
また違った大変さがありますが…。▼~
とてもやりがいのある任務だと~
槍を持つ手にも力が入るであります!▼~
:[クロード]|
ま、なにか面白い話を仕入れたら~
教えてくれよ。▼~
:[門番]|
了解です!~
仕事柄、いろいろな話が~
耳に入りますからね…!▼~
とりあえず、本日も門の警備は~
異常なしであります…!▼~
**誓いの優王女 エイリーク [#c65422cd]
***C [#e206c865]
:[エイリーク]|
こうしてアスク王国に~
召喚されたのも、なにかの縁…▼~
私なりに力を尽くし~
民のために…精一杯戦います。▼~
:[シャロン]|
エイリーク王女の力…~
頼らせていただきますね!~
よろしくお願いします!▼~
:[エイリーク]|
ええ。こちらこそよろしくお願いします。▼~
~
(暗転)
:[シルヴァン]|
…おいであそばされた、な。▼~
:[ガトリー]|
…おいであそばされたっすね。▼~
異界から召喚された~
新たなエイリーク王女が…!▼~
:[ラズワルド]|
今回いらした王女も可愛いなー。~
見た? あの髪型。▼~
:[ソレイユ]|
今までとは雰囲気が違って~
いい感じだよね!▼~
キュートすぎて~
あたしの心臓が止まりそうに~
なっちゃったよ!▼~
:[シルヴァン]|
ああ、まったく~
運命ってのは残酷なもんだなあ…▼~
俺もマギ・ヴァル大陸に生まれていれば~
もっとエイリーク王女と~
お近づきになれたかもしれないのに…▼~
:[ソレイユ]|
フフフ…実はさっきエイリーク王女と~
すれ違ったとき、~
とってもいい匂いがしたんだー!▼~
あ、父さんはダメだよ。~
あたしは女の子だから許されるの。▼~
:[ラズワルド]|
えーっ!▼~
:[ガトリー]|
この親あってこの子あり…~
といった感じっすね。▼~
:[シルヴァン]|
それはともかくとしてだな…~
エイリーク王女は俺たちの憧れ。~
まさに理想の王女様…!▼~
新たな召喚を祝して~
エイリーク王女の魅力を~
存分に語り合ってみるのはどうだ?▼~
:[ガトリー]|
異議なしっす…!~
さっそく語らってみるか!▼~
~
(暗転)
:[ゼト]|
……▼~
***B [#sbfb6fa6]
:[エフラム]|
なるほどな…そんなことが。~
エイリークが皆に好かれるのは~
昔からのことだが…▼~
:[ゼト]|
彼らは皆、善良な英雄。~
余計な心配は~
無用と考えておりますが…▼~
ただ、万が一、エイリーク様の身に~
何かが起こる恐れがあった時は、~
私の手で…▼~
:[エフラム]|
…ああ、あまり深刻に~
考えすぎないようにな。▼~
ところで、ゼト。~
エイリークの今の姿は、~
まるで…▼~
:[ゼト]|
はい。~
エフラム様に近しいお姿に~
見受けられます。▼~
:[エフラム]|
なぜそんなことを…?▼~
:[ゼト]|
エイリーク様に~
お尋ねになるのがよろしいかと。▼~
エフラム様は、~
なぜそのお姿を…?▼~
:[エフラム]|
そうだな、俺は…▼~
俺は亡き父上のような…~
良き王に少しでも近づきたい。~
今まで父上を失望させてきたからな…▼~
:[ゼト]|
そのお考えを支持致します。~
ファード様のような王が国を治めることは、~
民の幸せでもあります。▼~
:[エフラム]|
ゼト。~
お前の目に、~
今の俺はどう映る?▼~
見た目の話ではない。~
俺の武、知、政の力…~
そして目指す国の姿は…▼~
父上に…~
近づけているだろうか?▼~
:[ゼト]|
それは、私ではなく民が…~
ひいてはエフラム様がお決めになること。~
しかしながら…▼~
未だ、道半ば。~
そのように考えます。▼~
:[エフラム]|
…相変わらず手厳しいな。~
だが、だからこそ~
お前の言葉は信用できる。▼~
俺は必ず、~
父上のような良き王になる。~
この装いは、その覚悟だ。▼~
エイリークは…?▼~
***A [#uc12feb2]
:[エイリーク]|
せやぁっ!▼~
:[エフラム]|
む…!▼~
せいっ!▼~
:[エイリーク]|
……ぁっ……!▼~
:[エフラム]|
今日はここまでにするか。~
強くなったな、エイリーク。▼~
:[エイリーク]|
いえ、そのような…~
兄上のおかげです。~
ご指導ありがとうございました。▼~
:[エフラム]|
だが、あまり無理はするな。~
お前が根が優しい…~
戦に向いた性格ではないんだ。▼~
戦いなら俺が…▼~
:[エイリーク]|
ありがとうございます。~
でも、大丈夫です。~
これは…私の望みなのです。▼~
兄上は、強い力で~
私や皆を守ってくださいます。~
私も…▼~
私も、誰かを守れる強さを~
身につけたいのです。~
兄上のように…▼~
:[エフラム]|
そうか…▼~
だが、その気持ちは俺も同じだ。~
エイリーク。▼~
:[エイリーク]|
え…?▼~
:[エフラム]|
憶えているか、エイリーク。~
以前、お前は俺に聞いたことがある。▼~
戦が愚かだと知っていながら、~
人はなぜ過ちを繰り返すのか…と。▼~
あの時、俺は…▼~
***S [#zc0083f8]
:[エフラム]|
あの時、俺は言った。~
俺には…~
人が戦う気持ちがわかる、と。▼~
:[エイリーク]|
兄上…▼~
:[エフラム]|
あの時、俺の答えは~
お前を悲しませただろうな…▼~
俺の性なのか、戦う者の業なのか。~
俺の奥底にはまぎれもなく、~
戦いを欲する心がある。▼~
:[エイリーク]|
……▼~
:[エフラム]|
だが、戦いの中で~
敵を打ち倒す時…時折、~
お前の悲しそうな顔が浮かぶ。▼~
俺も、誰かを慈しむ優しさを~
身につけたい。~
お前のように…▼~
いや。~
俺が良き王を目指すのならば、~
そうであらねばならない。▼~
:[エイリーク]|
兄上…▼~
:[ゼト]|
…エイリーク様、エフラム様。▼~
亡きファード様は、~
エイリーク様の優しさと、~
エフラム様の強さをお持ちでした。▼~
優しさは、~
強き者に抗えぬ~
弱さにつながり…▼~
強さは、~
弱き者を虐げる~
惨さにつながる…▼~
ならば、~
そのどちらをも備えた王こそが、~
民の望む王の姿となり得るかと。▼~
:[エイリーク]|
ゼト…▼~
:[ゼト]|
無論、~
お二人は未だ、道半ば…▼~
王としての御力はまだ、~
ファード様に~
到底及ぶべくもありません。▼~
ですが、~
正しき王の器には、~
着実に注がれていくことでしょう。▼~
良き王にふさわしい~
強さと優しさが…▼~
*コメント [#i53c7e4b]
#comment
ページ名:
[広告]
Amazon.co.jp