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章別会話/守るべきもの
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[[章別会話]]
*守るべきもの [#de574625]
#contents
**守るべきもの [#g25f4242]
***オープニング [#h38f7362]
:[イドゥン]|
私の世界にあるのは…~
終わることのない、永遠の闇。~
夜よりも濃い、尽きることのない漆黒。▼~
果てなく深い闇の中で~
私はずっと白く、虚ろな夢を~
見続けていました。▼~
私の中には何もありません。~
想いも、希望も、明日も、昨日も。▼~
私の中で渦巻いているのは~
人の世を滅ぼす破壊の力。~
世界を解放するための力…▼~
しかし…今の私にはわからないのです。~
この世界は解放を…求めているのか。▼~
ただひとつ、確かなことは~
私が…この城にいては~
いけないということ。▼~
私の迷いが破壊の力と交わったとき~
それはきっと…皆が望まぬ未来へと~
繋がってしまうでしょう。▼~
:[ルゥ]|
だから~
城を出ていこうって言うんだね。▼~
でも、一人で行くあてはあるの?~
この世界に呼ばれたばかりで~
右も左もわからないんでしょ?▼~
:[イドゥン]|
行くあてなど…ありません。~
私にわかるのは、魔竜の私が~
ここにいてはいけないということだけ…▼~
:[ルゥ]|
うーん。だったらぼくも行くよ。~
行かないでって引き止めても~
納得してくれそうにないし…▼~
どこかでぼくたちみんなが~
一緒にいる理由が見つけられれば~
城に戻ってくれるんだよね?▼~
:[イドゥン]|
…………▼~
:[ルゥ]|
あっ! ちょっと待ってったら。~
歩くの速いよー!▼~
(場面転換)~
:[アルフォンス]|
シャロン、そっちはどうかな?▼~
:[シャロン]|
いませんでした…!~
イドゥンさん、いったい~
どこに行ってしまったんでしょう?▼~
何か悩みを~
抱えていたのでしょうか…▼~
:[ティト]|
お二人とも、どうされたのですか?▼~
:[シャロン]|
あっ、ティトさん! 実はですね、~
イドゥンさんの姿が見えなくて…▼~
:[ティト]|
暗闇の巫女…イドゥンが?~
城からいなくなったのですか?▼~
:[スー]|
アルフォンス、シャロン…~
彼女なら、今朝、城門で~
ルゥと話しているのを見たわ。▼~
西の尖塔の上にいたから~
会話までは聞こえなかったけど。▼~
:[シャロン]|
そんな遠くから城門にいる~
ふたりが見えたんですか!?~
豆粒ほどの大きさなのに!▼~
:[アルフォンス]|
そういえばルゥも見当たらない。~
もしかすると、ふたり一緒に~
城の外に出ていった可能性も…▼~
:[シャロン]|
なるほど! ふたりで仲良く~
街に買い物に行ったとか?▼~
:[アルフォンス]|
ふたりの関係性を踏まえても~
その可能性は限りなく低いかな…▼~
:[ティト]|
いずれにせよ…~
放っておくわけにはいきません。▼~
:[スー]|
探しに行ったほうがいい。~
私も協力するわ。▼~
:[アルフォンス]|
二人とも…~
ありがとう、助かるよ…▼~
:[ティト]|
シャロン王女は天馬に乗ってもらえますか?~
空からふたりを探しましょう。▼~
:[シャロン]|
ティトさん、わかりました!~
道案内はバッチリしますよ。▼~
:[アルフォンス]|
じゃあ、僕とスーは~
地上から彼女たちを追いかけよう。▼~
:[スー]|
ええ。ふたり共…~
すぐに見つかるといいのだけど…▼~
***C [#d05f2903]
:[ルゥ]|
あっ、見て見て!~
あそこに綺麗な花が咲いてるよ。~
ほら、こっちにも!▼~
:[イドゥン]|
……▼~
:[ルゥ]|
アスク王国って本当にいい国だね。~
さっき出会った旅商人も~
格安で食料を分けてくれたし。▼~
:[イドゥン]|
いい…国? それは~
人間にとっての…でしょうか?▼~
:[ルゥ]|
もちろんだよ。そもそも~
ぼくたちがこの世界に呼ばれたのも~
アスク王国の平和を守るためだし。▼~
:[イドゥン]|
平和を…守る…~
なぜ、世界は平和でなくては~
ならないのでしょうか。▼~
ゼフィール陛下が私に与えた使命は~
人の世を終わらせ、~
世界を正しく導くこと…▼~
それでは…いけないのでしょうか?~
私の力は、そのためにあるのですから。▼~
:[ルゥ]|
ダ、ダメだよ、そんなのっ!~
平和は大切だよ? 平和じゃないと~
みんなが笑って暮らせないんだよ?▼~
:[イドゥン]|
私は魔竜。~
あなたが大切と言う平和を~
私は壊すことになるのでしょう…▼~
:[ルゥ]|
あっ、待ってよ!▼~
ぼくはそうは思わないよ。~
イドゥンさんにもきっとあるはずなんだ。~
平和のためにできることが…▼~
(場面転換)~
:[シャロン]|
ふたりとも見つかりませんね。~
城を出て最初に立ち寄るなら~
きっとこの町だと思いましたが…▼~
:[ティト]|
ルゥの足では~
そう遠くまで行けないと思います。~
おそらく方角が違ったのでしょう…▼~
……。~
最初にこの世界で彼女を見たとき…~
私は驚き、そして恐れを抱きました。▼~
彼女は、~
私たちと敵対するベルン王国軍…~
暗闇の巫女と呼ばれる大いなる脅威…▼~
***B [#kdc53500]
:[ルゥ]|
ふぅ、ずいぶん遠くに来ちゃったなぁ。~
お城を出る前に誰かにひと言~
伝えておけばよかったかな…▼~
ねえ、そろそろお城に戻らない?~
みんな心配していると思うよ。▼~
:[イドゥン]|
あなたひとりで…戻ってください。~
私に付き合う理由はないのですから。▼~
:[ルゥ]|
理由ならあるよ!~
だって、ぼくたちは仲間じゃないか。~
敵同士じゃないんだよ?▼~
それにね、ぼくはきみのこと…~
なんだか他人とは思えないんだ。▼~
:[イドゥン]|
…………▼~
:[ルゥ]|
ぼくにはレイっていう~
双子の弟がいるんだ。▼~
ぼくよりも頭が良くて強いけど、でも、~
レイのことは放っておけないんだ。~
いつだって心配しちゃうし。▼~
イドゥンさんはレイに似てるのかも。▼~
:[イドゥン]|
…………▼~
:[ルゥ]|
見て。丘の上に村がある。~
今日はあそこに泊めてもらおうよ。~
ぼくが話をしてくるから待ってて!▼~
(場面転換)~
:[アルフォンス]|
スー、いったん城に戻ろうか。~
彼らが出ていってもう三日になる…~
戻って捜索隊を編成しよう。▼~
:[スー]|
…さっき行商人から聞いた言葉。~
あれが本当なら…もう少し足を伸ばせば~
見つかるかもしれない。▼~
:[アルフォンス]|
…………。~
イドゥンが城から姿を消したのには~
きっと何か理由があると思うんだ。▼~
もしかすると…彼女自身~
僕たちと一緒に戦うことに~
迷いがあったのかもしれない。▼~
そのことに気付けなかったなんて~
僕はまだまだ未熟だ…▼~
:[スー]|
命は大地からの授かりもの。~
そして…その命を繋ぐ縁も。▼~
エクラの求めに~
イドゥンは応えた。~
それはきっと、偶然ではないわ。▼~
この世界に呼ばれたことは~
イドゥンにも必ず意味があると思う。▼~
:[アルフォンス]|
うん、僕もそう思うよ。~
イドゥンについていったルゥも~
きっと同じ想いなんじゃないかな。▼~
わかった…予定を変更しよう。~
スー、もう少し付き合ってくれるかな。▼~
:[スー]|
ええ。▼~
***A [#i2679209]
:[ルゥ]|
お世話になりました!~
みんな元気でね。ほらほら…~
イドゥンさんも手を振って。▼~
:[イドゥン]|
こう…ですか?▼~
:[ルゥ]|
イドゥンさんはすっかり~
子どもたちに懐かれてたね。~
綺麗なお姉さんだって大人気だし!▼~
…あの子たちはね。~
戦いや事故で両親を亡くした~
身寄りのない子たちなんだって。▼~
:[イドゥン]|
…………▼~
:[ルゥ]|
でも、みんな一生懸命生きているし~
誰もが幸せそうに笑ってる。~
お互いに助け合ってね。▼~
ぼくもレイも孤児院で育ったんだ。~
辛いのはみんな一緒。だから…~
笑顔でいることの大切さはわかるんだ。▼~
:[イドゥン]|
…………▼~
:[ルゥ]|
そういえばお別れするときに~
なにか渡されていたみたいだけど~
なにかプレゼントされたの?▼~
:[イドゥン]|
ええ…これは絵、でしょうか。~
描かれているのは子どもたちとルゥ、~
そして…私…▼~
:[ルゥ]|
わぁ、素敵な絵だね!~
見て見て、イドゥンさんもぼくも~
すっごくいい笑顔をしてるよ!▼~
みんな頑張って描いてくれたんだね。~
子どもたちには、イドゥンさんが~
こんなふうに見えてたんだよ。▼~
:[イドゥン]|
この絵のように笑うことが…~
私にも…できるのでしょうか。▼~
:[ルゥ]|
大丈夫! できるよ、きっと!▼~
:[イドゥン]|
守るべき平和とはなんなのか…~
この世界が続くことに意味があるのか…~
私には…わかりません。▼~
だけど、あの子どもたちの…~
笑顔を失いたくない…~
そのことは、わかる気がします。▼~
:[ルゥ]|
イドゥンさんならあの子たちの~
笑顔をきっと守れるよ。だって~
すごい力を持っているんだもん。▼~
:[イドゥン]|
私に…守れるというのですか?▼~
…………▼~
:[アルフォンス]|
イドゥン、ルゥ!~
よかった、無事だったか。▼~
:[シャロン]|
ようやく見つけました!~
みんな心配したんですよー!▼~
:[ルゥ]|
あっ! みんな!~
ご、ごめんなさい…~
きっと心配かけちゃったよね。▼~
:[イドゥン]|
私が…勝手に城を出たのです。~
みなさん、申し訳…ありません。▼~
:[スー]|
無事で良かった、二人とも。▼~
:[ティト]|
イドゥン…私はあなたのことを何も知らない。~
元の世界では私たちは敵同士で…~
言葉を交わす機会さえなかった…▼~
:[イドゥン]|
……▼~
:[ティト]|
だから、あなたと話がしたいの。~
あなたのことをもっと知りたい、~
これから共に戦う仲間として。▼~
:[シャロン]|
そうですよ、イドゥンさん!~
なにか悩みがあるなら~
遠慮なく話してくださいね!▼~
:[スー]|
仲間が…親しい者たちが~
散り散りになるのは悲しいもの。~
わたしたちはひとつなのだから。▼~
:[イドゥン]|
…ありがとう…ございます。▼~
:[アルフォンス]|
さあ、みんなで帰ろう。~
僕たちの城に。▼~
:[イドゥン]|
私の中に、温かな何かを感じます。~
この気持ち…遠い昔に私も~
知っていたような気がします…▼~
私の中には、何もなかった…~
そう思っていたはずなのに…▼~
:[ルゥ]|
大丈夫。~
何もないなら作ればいいんだよ。~
みんなで助け合ってね!▼~
:[イドゥン]|
もしかしたら…いつか…▼~
私にも、見つかるかもしれません。~
この世界に呼ばれた意味が。~
本当に…守るべきものが。▼~
**暗闇の巫女 イドゥン [#oc85e925]
***C [#k7bff718]
:[シャロン]|
おはようございます、イドゥンさん。~
今日もいい天気ですね!▼~
:[イドゥン]|
…………▼~
:[シャロン]|
え、えーっと、必要なものとか~
困っていることはありませんか?~
もっと美味しいものを食べたいとか…▼~
:[イドゥン]|
…いえ。~
私からみなさんに望むものは…~
なにもありません。▼~
:[シャロン]|
そ、そうですか。~
でも…なにかあれば~
遠慮なくおっしゃってくださいね。▼~
:[イドゥン]|
……▼~
(場面転換)~
:[アルフォンス]|
…なるほど。~
そんなことがあったんだね。▼~
:[シャロン]|
はい。わたしはイドゥンさんと~
もっと仲良くなりたいんですけど…▼~
:[アルフォンス]|
彼女はもともと神竜と呼ばれる~
神聖な存在だったと聞く。▼~
でも、人と竜が争った戦争で~
人間を滅ぼすための魔竜に改造され~
そのときに心を失ってしまったと…▼~
:[シャロン]|
イドゥンさんも~
戦争の被害者なんですね。▼~
:[アルフォンス]|
だけど、今は僕たちの仲間。~
ヴァイス・ブレイヴの一員だ。▼~
:[シャロン]|
はい。~
イドゥンさんの力になれることがないか~
わたし、がんばってみます!▼~
***B [#r5727a99]
:[シャロン]|
イドゥンさん、こっちです!~
見せたい場所があるんです!▼~
:[イドゥン]|
ここは…?▼~
:[シャロン]|
はい!~
英雄さんやお城の人たちで~
手入れしている花壇なんです。▼~
:[イドゥン]|
ここで…何を?▼~
:[シャロン]|
イドゥンさん!~
ここでお花を育ててみませんか?▼~
:[イドゥン]|
花を…育てる?▼~
:[シャロン]|
ちょうどあの一角が空いているので~
イドゥンさんの花壇にしましょう!~
きっと楽しいですよ!▼~
:[イドゥン]|
…………▼~
:[シャロン]|
ぜ、全然心に響いていない感じですね…?~
大丈夫です、わたしやほかの英雄さんも~
お手伝いしますから!▼~
はい、これが花の種です。~
イドゥンさんの好きなお花を~
植えてみてください!~
:[イドゥン]|
…………▼~
この行為に…~
意味はあるのでしょうか…▼~
***A [#n535ffe5]
:[アルフォンス]|
近頃、イドゥンの姿を~
よく見かけるようになったけど~
花を育てているみたいだね。▼~
:[シャロン]|
最初は気が進まないようでしたけど~
今はイドゥンさんも小まめに~
花壇に足を運んでいるみたいです。▼~
:[アルフォンス]|
うん。はじめて会った頃よりも~
イドゥンの雰囲気がなんだか~
柔らかくなったように感じるよ。▼~
:[シャロン]|
はい! お花の世話を通じて~
わたしとお話ししてくれるようにも~
なったんですよ!▼~
:[アルフォンス]|
僕が見た印象では~
イドゥンの隣でシャロンが~
はしゃいでいるだけに見えたけど…▼~
それでもイドゥンに何かしらの~
変化が起きたならいいことだね。▼~
(場面転換)~
:[イドゥン]|
…………▼~
:[シャロン]|
イドゥンさん!~
お花も順調に育ってますね…!~
このつぼみ、明日にも咲きそうです!▼~
:[イドゥン]|
そう…ですね。▼~
はじめは…花を育てることに~
どんな意味があるのか~
私にはわかりませんでした。▼~
儚く、短い命。~
その命へと心血を注ぐことに~
意味はあるのか…▼~
だけど…うまく言い表せませんが~
短いからこそ、儚いからこそ…▼~
見守らねばならないような…~
手を差し伸べねばならないような…~
そんな気持ちに…なるのです。▼~
:[シャロン]|
イドゥンさん…▼~
:[イドゥン]|
こんな気持ちになったのは、はじめて。~
いえ、もしかすると…昔の私は~
知っていたのかも…しれません。▼~
:[シャロン]|
…ん?~
あれ、雨が降ってきたみたいです。~
さっきまで晴れていたのに。▼~
イドゥンさん、中に入りましょう。~
濡れたままだと風邪を引きますよ。▼~
:[イドゥン]|
ええ…▼~
***S [#ed7d6a20]
:[シャロン]|
イドゥンさん、よかったですね。~
ひどい雨でしたけど、~
お花は無事でした!▼~
:[イドゥン]|
……▼~
:[シャロン]|
花びらは少し散っちゃいましたけど~
それでもしっかり咲いていますよ!▼~
:[イドゥン]|
命とは…~
たくましいものなのですね。▼~
:[シャロン]|
たくましく咲いているのは~
イドゥンさんが愛情を注いで~
お世話してくれたからですよ。▼~
:[イドゥン]|
私…が?▼~
:[シャロン]|
はい。このお花のように何かを育み~
ほかの命に未来を与えることだって~
イドゥンさんにはできるんです!▼~
:[イドゥン]|
…………。~
私が…この世界に呼ばれた理由。~
それはまだ…私には、わかりません。▼~
ですが…私にも~
別の未来を描ける可能性が…~
あるのでしょうか。▼~
:[シャロン]|
はい、きっとありますよ!~
だって昨日までつぼみだった~
この花も咲いているんですから!▼~
:[イドゥン]|
これが…命…~
鮮やかな…色。▼~
:[シャロン]|
綺麗な花びら…この色~
どこかイドゥンさんの~
瞳の色に似てますね!▼~
イドゥンさん、これからも一緒に~
たくさんの花を咲かせましょうね!▼~
**草原の牝鹿 スー [#r0df7659]
***C [#tbdad838]
:[スー]|
…………▼~
:[アルフォンス]|
どうかしたかい?~
誰かを探しているみたいだけど。▼~
:[スー]|
じじを…~
勇者ダヤンを探している。▼~
:[アルフォンス]|
ダヤン…?~
うーん、その名前の英雄は~
この城にいなかったような…▼~
:[スー]|
ダヤンは「灰色の狼」と呼ばれる~
クトラ族が誇る草原の勇者。~
そして、私のじじ…祖父なの。▼~
:[アルフォンス]|
なるほど。スーにゆかりがある~
英雄を探していたんだね。▼~
:[スー]|
じじの勇敢さと誠実さは一族の誇り。~
じじこそ英雄の中の英雄…▼~
そしてこの城には~
あらゆる世界の英雄が集っている。~
じじがいてもおかしくはないわ。▼~
だけど…見つからない。~
じじほどの勇者が~
どうしていないのかしら…▼~
:[アルフォンス]|
僕にはわからないけど~
エクラなら~
何か知っているかもしれないね。▼~
:[スー]|
エクラ…▼~
ありがとう、アルフォンス。~
じじのこと、聞いてみるわ。▼~
***B [#q86f506f]
:[アルフォンス]|
エクラから~
ダヤンのこと…~
なにか聞けたかい?▼~
:[スー]|
ええ、ついさっき聞いてみたわ。~
どうしてじじを~
この城に呼ばないのかを。▼~
召喚する英雄…~
それはエクラ自身も~
決められないそうよ。▼~
私には難しいことは~
よくわからないけれど…▼~
英雄とエクラの…~
そしてこの大地との縁が繋がるのは~
一期一会のような出会い。▼~
その縁をたどって英雄は~
この世界にやってくる。▼~
エクラが~
話してくれたのは~
そういうことだったと思う。▼~
:[アルフォンス]|
そういえば僕も~
エクラに~
聞いた気がするよ。▼~
:[スー]|
じじとの縁は~
まだ繋がっていない。▼~
だから、ここにじじはいない。~
そういうことになるわね…▼~
***A [#vf311c1e]
:[アルフォンス]|
スー、どうしたんだい?~
何か考え事かな。▼~
:[スー]|
…………▼~
じじは私より何倍も強く~
そして私が知る限り…~
誰よりも勇敢な英雄。▼~
そして、この城にいるのは~
じじに勝るとも劣らない~
勇気と強さを持った英雄たち。▼~
本来、ここにいるべきは~
私ではなくじじなのに…▼~
:[アルフォンス]|
スーはこの世界に必要だよ。~
必要な存在だから呼ばれたんだ。▼~
:[スー]|
わかっているの。~
でも、私はまだまだ未熟。~
じじには遠く及ばない…▼~
ただ、縁があるというだけで~
この世界に私がいることは…~
本当に皆のためになるの…?▼~
:[アルフォンス]|
スーがそう考えるのは~
仕方ないことかもしれないけど~
それは現在の話に過ぎないよ。▼~
でも未来は違う…~
これからスーはダヤンより~
強くなるのかもしれないからね。▼~
君をこの世界に呼んだ~
エクラは~
そう信じているはずだ。▼~
:[スー]|
……▼~
:[アルフォンス]|
もちろん、僕も信じているよ。▼~
:[スー]|
アルフォンス…ありがとう。▼~
わかったわ…私も~
もう一度考えてみる。~
この世界に呼ばれた、意味を。▼~
***S [#f722b69c]
:[アルフォンス]|
スー、調子がいいみたいだね。~
弓も百発百中じゃないか。▼~
:[スー]|
ええ、心が穏やかになって…~
風の声が聞こえるようになったわ。▼~
アルフォンスや~
エクラは~
私に期待してくれている。▼~
だから、その期待に応えたい。▼~
:[アルフォンス]|
そうだね…勇者ダヤンの代わりではなく~
スーにしかできないことを~
見つけていけばいいんだよ。▼~
:[スー]|
ええ。心を鎮め、天地の声を聞けば~
私がこの世界で成すべきことは~
きっと見つかると思う。▼~
:[アルフォンス]|
いつか、ダヤンとこの世界の~
繋がりが生まれたら…~
彼も呼ばれるかもしれないね。▼~
:[スー]|
そのときはじじに~
情けない姿を見せられない。~
成長した私を…見せたい。▼~
私は…もっと強くなる。~
そして、何物にも怯まぬ勇気を胸に…~
仲間のために戦う…▼~
**理の申し子 ルゥ [#i6f4c5df]
***C [#xac1fa82]
:[アンナ]|
あら、ルゥ。そんなに急いで~
どこにいくのかしら?▼~
:[ルゥ]|
こんにちは、アンナ隊長!~
英雄のみんなに~
お話を聞いて回ってるんだ。▼~
このお城はすごいね!~
伝説の魔道書を持つ英雄や~
未知の魔法を知る英雄もいるんだよ。▼~
毎日ワクワクしっぱなしだよ!▼~
:[アンナ]|
そう。~
毎日が充実するのはいいことね。▼~
:[ルゥ]|
すごいのは魔法だけじゃないよ!~
馬や天馬で戦場を自在に駆けて~
大活躍する魔道士もいるんだ!▼~
ぼくも馬や天馬に乗れたら~
もっと活躍できるのかなぁ。▼~
:[アンナ]|
たしかに…もしそうなったら~
いろいろ活躍しやすそうな気が~
するわね。▼~
:[ルゥ]|
やっぱり…!?~
善は急げだよね!~
ぼく、習いに行ってきます!▼~
:[アンナ]|
ちょ、ちょっと、ルゥ!~
意気込むのはいいけど~
無理せずほどほどにね!?▼~
あの子、舞い上がってたけれど~
あの調子で大丈夫かしら…▼~
***B [#h1142e1b]
:[ルゥ]|
ねえ、どうして~
スーさんはそんなに上手に~
馬に乗れるの?▼~
:[スー]|
どうして…?~
昔からずっとそうしてきたから、~
考えたことはなかったけど…▼~
:[ルゥ]|
何か秘訣ある?~
お願い、教えてよ!▼~
:[スー]|
馬に乗るために…大事なことは~
馬の気持ちを理解すること。~
馬と気持ちをひとつにするの…▼~
:[ルゥ]|
そっかぁ。馬と気持ちを~
ひとつにするんだね!▼~
(場面転換)~
:[ルゥ]|
よっ…と。わ、わわっ!?~
馬にまたがってバランスを取るのって~
思っていたよりも難しいんだね!▼~
:[スー]|
大丈夫。優しく手綱を引いて…~
そう。慌てず怯えず、ゆっくりと。▼~
:[ルゥ]|
慌てず怯えず…~
こ、こんな感じでいいのかな?~
よし、ここで魔道書を開いて…うわっ!▼~
:[スー]|
…! 危ない…!~
ルゥ、片手では危ないわ。~
両手で手綱をしっかり握って…▼~
:[ルゥ]|
わ、わわっ! お、落ちるっ!~
どうどう…鎮まれ…どうどう…~
怖くないよ、怖くないから…!▼~
:[スー]|
…馬の気分も~
少し落ち着いてきたみたい。▼~
:[ルゥ]|
手綱から手を離した途端、~
馬の背中から~
振り落とされるかと思ったよ。▼~
:[スー]|
乗りこなせるようになるには~
まだまだ時間がかかりそう。~
…あなたの魔道書は…?▼~
:[ルゥ]|
あーっ! 両手で手綱を~
握った拍子に落としちゃった!~
ど、どこにやったのかな…?▼~
:[スー]|
草むらに落ちたのかも。~
私も探すのを手伝うわ。▼~
:[ルゥ]|
…迷惑かけてごめんなさい。▼~
でも…馬に乗るのって~
思ってたよりも難しいなあ。~
ぼくには向いてないのかも…▼~
***A [#lcc63d85]
:[ルゥ]|
ねえ、どうして~
ティトさんはそんなに上手に~
天馬に乗れるの?▼~
:[ティト]|
どうして…?~
そうね、天馬騎士を志して~
訓練を重ねてきたけれど…▼~
:[ルゥ]|
何か秘訣ある?~
お願い、教えてよ!▼~
:[ティト]|
天馬に乗るために…大事なことは~
天馬の気持ちを理解することよ。~
天馬と気持ちをひとつにするの…▼~
:[ルゥ]|
そっかぁ。天馬と気持ちを~
ひとつにするんだね!▼~
あれ? 今のやりとり…~
前もあったような気がするなぁ。▼~
:[ティト]|
天馬は繊細な生き物だから…~
私たちはみんな、~
仲良くなることから始めたわ。▼~
:[ルゥ]|
うんっ、わかったよ!▼~
(場面転換)~
:[ティト]|
驚いたわ…~
この子は穏やかな性格だけど~
ここまでルゥに気を許すなんて。▼~
:[ルゥ]|
この天馬、とっても優しい子だね。~
この子ならぼくも乗りこなせるかも!▼~
:[ティト]|
あの、ルゥ、残念だけれど…▼~
この子たちは、~
男の人は乗せられないの。▼~
:[ルゥ]|
ええっ!?~
そ、そうなの…?▼~
:[ティト]|
ごめんなさい。あなたが~
天馬に乗りたいという話だったのね。~
もっと早く気づけば良かったわ…▼~
:[ルゥ]|
ううん、ぼくの方こそ、~
色々聞いちゃってごめんなさい…▼~
ぼく、べつの方法を考えてみるよ!▼~
***S [#d431776c]
:[アンナ]|
ルゥ、おつかれさま!~
騎馬魔道士や天馬魔道士になる~
練習ははかどってる?▼~
:[ルゥ]|
アンナ隊長…それがね…~
どっちも~
ぼくには向いてなかったみたい…▼~
付き合ってくれた~
みんなにも迷惑かけちゃったしね。~
ぼくってダメだなぁ。▼~
:[アンナ]|
そ、そうだったのね。でも~
騎馬や天馬に乗れないからって~
落ち込む必要はないわ。▼~
このお城には~
騎馬や天馬に乗れなくても~
活躍している英雄はたくさんいるし!▼~
:[ルゥ]|
…………▼~
:[アンナ]|
まあ、ルゥの気持ちもわかるけど~
大切なのは日々の積み重ねかしら。▼~
自分ができることをコツコツと。~
英雄たちはみんな、そうやって~
強くなっていったと思うわよ。▼~
:[ルゥ]|
う、うん…そうだよね。▼~
背伸びしたってダメなんだ。~
ぼくができることを頑張らないと…~
かえってみんなに迷惑をかけちゃう。▼~
ありがとう、アンナ隊長。~
ぼく、目が覚めたよ!▼~
まずは一人前の~
魔道士になれるように頑張るよ!▼~
:[アンナ]|
ええ、ルゥなら大丈夫。~
期待しているわよ!▼~
**疾風の天馬騎士 ティト [#w55d76c4]
***C [#m459457e]
:[ティト]|
アンナ隊長…~
少しよろしいでしょうか。▼~
:[アンナ]|
ん? なにかしら。~
武器や防具で入り用なものがあれば~
格安で用意するわよ。▼~
:[ティト]|
いえ、今のところ装備に~
不足はありません。それよりも…▼~
お願いがあるのです。~
ヴァイス・ブレイヴと~
傭兵としての契約を結びたいのです。▼~
:[アンナ]|
えっ? ええと…▼~
それはみんなと同じ~
ヴァイス・ブレイヴの~
一員としてではなく▼~
このアスク王国に~
雇われた傭兵として戦いたい、~
ということ?▼~
:[ティト]|
はい。~
そう思っていただいて~
構いません。▼~
:[アンナ]|
うーん…~
こう、あなただけ特別に、~
…っていうのもねえ。▼~
よかったら~
理由を聞かせてくれないかしら。▼~
:[ティト]|
私は今まで…~
イリア天馬騎士団の傭兵として~
戦ってきました。▼~
ですから、アスク王国においても~
これまでと同じように~
傭兵として戦いたいのです。▼~
もちろん、分不相応な報酬を~
頂くつもりはありません。▼~
私の働きに応じて~
この世界の相場に倣った額を頂ければ~
それで結構です。▼~
:[アンナ]|
…………~
わかったわ、ティト。▼~
戦う理由や動機はそれぞれだもんね。~
私が契約を取りまとめてみるわ。▼~
:[ティト]|
勝手な申し出を承諾して頂き、~
ありがとうございます。▼~
傭兵として契約するからには~
必ずや報酬に見合う~
活躍をしてみせます。▼~
***B [#r5e1079a]
:[アンナ]|
ティト、~
契約の内容がまとまったわ。▼~
:[ティト]|
アンナ隊長。~
お取り計らいありがとうございます。▼~
:[アンナ]|
いろいろ考えてみたんだけれど~
ティトをこの世界に召喚したのは~
エクラよ。▼~
だから、アスク王国ではなく~
エクラが~
雇い主ということにしたわ。▼~
報酬は心配しないで。~
そこは私たちヴァイス・ブレイヴから~
支払われるから。▼~
はい、これが契約書ね。~
内容を確認してもらえるかしら。▼~
:[ティト]|
…………、…………~
確認しました。~
この契約内容で問題ありません。▼~
これで契約は成立ですね。~
私の力、ヴァイス・ブレイヴで~
存分に使ってください。▼~
:[アンナ]|
ええ、期待しているわよ!▼~
***A [#xd2e0a07]
:[アルフォンス]|
やあ、ティト。~
昨日の戦いでは大活躍だったね。▼~
:[ティト]|
私は頂いた報酬に見合う働きを~
しなければなりませんから。▼~
ここにいる英雄のほとんどが~
報酬の有無に関わらず、平和のため…~
無償で戦っているのは知っています。▼~
しかし私は貧しい雪国イリアの出身。~
寒さに凍え、腹を空かせて倒れる~
人々をたくさん見てきました。▼~
:[アルフォンス]|
…………▼~
:[ティト]|
無償の献身、それはとても尊く~
気高い志だと思います。▼~
しかし…志だけでは飢えはしのげません。~
私たちが傭兵として働くのは、~
祖国の皆が生きていくため…▼~
すみません…~
このような話をするつもりは~
なかったのですが。▼~
:[アルフォンス]|
いや、ありがとう。話してくれて。~
ティトの考えはよくわかったよ。▼~
:[ティト]|
次の戦いの準備がありますので。~
それでは失礼します。▼~
:[アルフォンス]|
…………。~
志だけでは飢えはしのげない、か。~
重い言葉だ…▼~
***S [#tc9d4f19]
:[アルフォンス]|
ティト、聞いたよ。~
君は傭兵として得た報酬を~
困っている人々に施してるって。▼~
:[ティト]|
……。この世界で得た対価は、~
私の祖国では使うことができません。~
ですから、これは…▼~
私自身が、イリア天馬騎士団の~
傭兵として生きていくために~
行っていることです。▼~
:[アルフォンス]|
そうか…君にとっては、~
大切なことなんだね。▼~
:[ティト]|
『傭兵として一度交わした契約は~
決して裏切らない』…~
それがイリア騎士の誓いです。▼~
たとえ親兄弟が敵に回っても戦う…~
だからこそ、雇い主から信頼を得、~
貧しい祖国は生きていくことができます。▼~
誓いは、私の力になります。~
祖国イリアのためにも、必ず任務を果たす…~
そう信じることができます。▼~
:[アルフォンス]|
国を想う者の誓い…だね。~
僕も未熟ではあるけれど、~
その気持ちはわかるつもりだよ。▼~
僕も、国を…民を守るため~
精一杯の努力を重ねていきたい。~
ティトも力を貸してくれるかい?▼~
:[ティト]|
もちろんです。~
私は一度交わした契約を~
決して違えることはありません。▼~
イリアの誇りに誓って…~
この槍を振るい続けましょう。▼~
*コメント [#e9228ebd]
#comment
終了行:
[[章別会話]]
*守るべきもの [#de574625]
#contents
**守るべきもの [#g25f4242]
***オープニング [#h38f7362]
:[イドゥン]|
私の世界にあるのは…~
終わることのない、永遠の闇。~
夜よりも濃い、尽きることのない漆黒。▼~
果てなく深い闇の中で~
私はずっと白く、虚ろな夢を~
見続けていました。▼~
私の中には何もありません。~
想いも、希望も、明日も、昨日も。▼~
私の中で渦巻いているのは~
人の世を滅ぼす破壊の力。~
世界を解放するための力…▼~
しかし…今の私にはわからないのです。~
この世界は解放を…求めているのか。▼~
ただひとつ、確かなことは~
私が…この城にいては~
いけないということ。▼~
私の迷いが破壊の力と交わったとき~
それはきっと…皆が望まぬ未来へと~
繋がってしまうでしょう。▼~
:[ルゥ]|
だから~
城を出ていこうって言うんだね。▼~
でも、一人で行くあてはあるの?~
この世界に呼ばれたばかりで~
右も左もわからないんでしょ?▼~
:[イドゥン]|
行くあてなど…ありません。~
私にわかるのは、魔竜の私が~
ここにいてはいけないということだけ…▼~
:[ルゥ]|
うーん。だったらぼくも行くよ。~
行かないでって引き止めても~
納得してくれそうにないし…▼~
どこかでぼくたちみんなが~
一緒にいる理由が見つけられれば~
城に戻ってくれるんだよね?▼~
:[イドゥン]|
…………▼~
:[ルゥ]|
あっ! ちょっと待ってったら。~
歩くの速いよー!▼~
(場面転換)~
:[アルフォンス]|
シャロン、そっちはどうかな?▼~
:[シャロン]|
いませんでした…!~
イドゥンさん、いったい~
どこに行ってしまったんでしょう?▼~
何か悩みを~
抱えていたのでしょうか…▼~
:[ティト]|
お二人とも、どうされたのですか?▼~
:[シャロン]|
あっ、ティトさん! 実はですね、~
イドゥンさんの姿が見えなくて…▼~
:[ティト]|
暗闇の巫女…イドゥンが?~
城からいなくなったのですか?▼~
:[スー]|
アルフォンス、シャロン…~
彼女なら、今朝、城門で~
ルゥと話しているのを見たわ。▼~
西の尖塔の上にいたから~
会話までは聞こえなかったけど。▼~
:[シャロン]|
そんな遠くから城門にいる~
ふたりが見えたんですか!?~
豆粒ほどの大きさなのに!▼~
:[アルフォンス]|
そういえばルゥも見当たらない。~
もしかすると、ふたり一緒に~
城の外に出ていった可能性も…▼~
:[シャロン]|
なるほど! ふたりで仲良く~
街に買い物に行ったとか?▼~
:[アルフォンス]|
ふたりの関係性を踏まえても~
その可能性は限りなく低いかな…▼~
:[ティト]|
いずれにせよ…~
放っておくわけにはいきません。▼~
:[スー]|
探しに行ったほうがいい。~
私も協力するわ。▼~
:[アルフォンス]|
二人とも…~
ありがとう、助かるよ…▼~
:[ティト]|
シャロン王女は天馬に乗ってもらえますか?~
空からふたりを探しましょう。▼~
:[シャロン]|
ティトさん、わかりました!~
道案内はバッチリしますよ。▼~
:[アルフォンス]|
じゃあ、僕とスーは~
地上から彼女たちを追いかけよう。▼~
:[スー]|
ええ。ふたり共…~
すぐに見つかるといいのだけど…▼~
***C [#d05f2903]
:[ルゥ]|
あっ、見て見て!~
あそこに綺麗な花が咲いてるよ。~
ほら、こっちにも!▼~
:[イドゥン]|
……▼~
:[ルゥ]|
アスク王国って本当にいい国だね。~
さっき出会った旅商人も~
格安で食料を分けてくれたし。▼~
:[イドゥン]|
いい…国? それは~
人間にとっての…でしょうか?▼~
:[ルゥ]|
もちろんだよ。そもそも~
ぼくたちがこの世界に呼ばれたのも~
アスク王国の平和を守るためだし。▼~
:[イドゥン]|
平和を…守る…~
なぜ、世界は平和でなくては~
ならないのでしょうか。▼~
ゼフィール陛下が私に与えた使命は~
人の世を終わらせ、~
世界を正しく導くこと…▼~
それでは…いけないのでしょうか?~
私の力は、そのためにあるのですから。▼~
:[ルゥ]|
ダ、ダメだよ、そんなのっ!~
平和は大切だよ? 平和じゃないと~
みんなが笑って暮らせないんだよ?▼~
:[イドゥン]|
私は魔竜。~
あなたが大切と言う平和を~
私は壊すことになるのでしょう…▼~
:[ルゥ]|
あっ、待ってよ!▼~
ぼくはそうは思わないよ。~
イドゥンさんにもきっとあるはずなんだ。~
平和のためにできることが…▼~
(場面転換)~
:[シャロン]|
ふたりとも見つかりませんね。~
城を出て最初に立ち寄るなら~
きっとこの町だと思いましたが…▼~
:[ティト]|
ルゥの足では~
そう遠くまで行けないと思います。~
おそらく方角が違ったのでしょう…▼~
……。~
最初にこの世界で彼女を見たとき…~
私は驚き、そして恐れを抱きました。▼~
彼女は、~
私たちと敵対するベルン王国軍…~
暗闇の巫女と呼ばれる大いなる脅威…▼~
***B [#kdc53500]
:[ルゥ]|
ふぅ、ずいぶん遠くに来ちゃったなぁ。~
お城を出る前に誰かにひと言~
伝えておけばよかったかな…▼~
ねえ、そろそろお城に戻らない?~
みんな心配していると思うよ。▼~
:[イドゥン]|
あなたひとりで…戻ってください。~
私に付き合う理由はないのですから。▼~
:[ルゥ]|
理由ならあるよ!~
だって、ぼくたちは仲間じゃないか。~
敵同士じゃないんだよ?▼~
それにね、ぼくはきみのこと…~
なんだか他人とは思えないんだ。▼~
:[イドゥン]|
…………▼~
:[ルゥ]|
ぼくにはレイっていう~
双子の弟がいるんだ。▼~
ぼくよりも頭が良くて強いけど、でも、~
レイのことは放っておけないんだ。~
いつだって心配しちゃうし。▼~
イドゥンさんはレイに似てるのかも。▼~
:[イドゥン]|
…………▼~
:[ルゥ]|
見て。丘の上に村がある。~
今日はあそこに泊めてもらおうよ。~
ぼくが話をしてくるから待ってて!▼~
(場面転換)~
:[アルフォンス]|
スー、いったん城に戻ろうか。~
彼らが出ていってもう三日になる…~
戻って捜索隊を編成しよう。▼~
:[スー]|
…さっき行商人から聞いた言葉。~
あれが本当なら…もう少し足を伸ばせば~
見つかるかもしれない。▼~
:[アルフォンス]|
…………。~
イドゥンが城から姿を消したのには~
きっと何か理由があると思うんだ。▼~
もしかすると…彼女自身~
僕たちと一緒に戦うことに~
迷いがあったのかもしれない。▼~
そのことに気付けなかったなんて~
僕はまだまだ未熟だ…▼~
:[スー]|
命は大地からの授かりもの。~
そして…その命を繋ぐ縁も。▼~
エクラの求めに~
イドゥンは応えた。~
それはきっと、偶然ではないわ。▼~
この世界に呼ばれたことは~
イドゥンにも必ず意味があると思う。▼~
:[アルフォンス]|
うん、僕もそう思うよ。~
イドゥンについていったルゥも~
きっと同じ想いなんじゃないかな。▼~
わかった…予定を変更しよう。~
スー、もう少し付き合ってくれるかな。▼~
:[スー]|
ええ。▼~
***A [#i2679209]
:[ルゥ]|
お世話になりました!~
みんな元気でね。ほらほら…~
イドゥンさんも手を振って。▼~
:[イドゥン]|
こう…ですか?▼~
:[ルゥ]|
イドゥンさんはすっかり~
子どもたちに懐かれてたね。~
綺麗なお姉さんだって大人気だし!▼~
…あの子たちはね。~
戦いや事故で両親を亡くした~
身寄りのない子たちなんだって。▼~
:[イドゥン]|
…………▼~
:[ルゥ]|
でも、みんな一生懸命生きているし~
誰もが幸せそうに笑ってる。~
お互いに助け合ってね。▼~
ぼくもレイも孤児院で育ったんだ。~
辛いのはみんな一緒。だから…~
笑顔でいることの大切さはわかるんだ。▼~
:[イドゥン]|
…………▼~
:[ルゥ]|
そういえばお別れするときに~
なにか渡されていたみたいだけど~
なにかプレゼントされたの?▼~
:[イドゥン]|
ええ…これは絵、でしょうか。~
描かれているのは子どもたちとルゥ、~
そして…私…▼~
:[ルゥ]|
わぁ、素敵な絵だね!~
見て見て、イドゥンさんもぼくも~
すっごくいい笑顔をしてるよ!▼~
みんな頑張って描いてくれたんだね。~
子どもたちには、イドゥンさんが~
こんなふうに見えてたんだよ。▼~
:[イドゥン]|
この絵のように笑うことが…~
私にも…できるのでしょうか。▼~
:[ルゥ]|
大丈夫! できるよ、きっと!▼~
:[イドゥン]|
守るべき平和とはなんなのか…~
この世界が続くことに意味があるのか…~
私には…わかりません。▼~
だけど、あの子どもたちの…~
笑顔を失いたくない…~
そのことは、わかる気がします。▼~
:[ルゥ]|
イドゥンさんならあの子たちの~
笑顔をきっと守れるよ。だって~
すごい力を持っているんだもん。▼~
:[イドゥン]|
私に…守れるというのですか?▼~
…………▼~
:[アルフォンス]|
イドゥン、ルゥ!~
よかった、無事だったか。▼~
:[シャロン]|
ようやく見つけました!~
みんな心配したんですよー!▼~
:[ルゥ]|
あっ! みんな!~
ご、ごめんなさい…~
きっと心配かけちゃったよね。▼~
:[イドゥン]|
私が…勝手に城を出たのです。~
みなさん、申し訳…ありません。▼~
:[スー]|
無事で良かった、二人とも。▼~
:[ティト]|
イドゥン…私はあなたのことを何も知らない。~
元の世界では私たちは敵同士で…~
言葉を交わす機会さえなかった…▼~
:[イドゥン]|
……▼~
:[ティト]|
だから、あなたと話がしたいの。~
あなたのことをもっと知りたい、~
これから共に戦う仲間として。▼~
:[シャロン]|
そうですよ、イドゥンさん!~
なにか悩みがあるなら~
遠慮なく話してくださいね!▼~
:[スー]|
仲間が…親しい者たちが~
散り散りになるのは悲しいもの。~
わたしたちはひとつなのだから。▼~
:[イドゥン]|
…ありがとう…ございます。▼~
:[アルフォンス]|
さあ、みんなで帰ろう。~
僕たちの城に。▼~
:[イドゥン]|
私の中に、温かな何かを感じます。~
この気持ち…遠い昔に私も~
知っていたような気がします…▼~
私の中には、何もなかった…~
そう思っていたはずなのに…▼~
:[ルゥ]|
大丈夫。~
何もないなら作ればいいんだよ。~
みんなで助け合ってね!▼~
:[イドゥン]|
もしかしたら…いつか…▼~
私にも、見つかるかもしれません。~
この世界に呼ばれた意味が。~
本当に…守るべきものが。▼~
**暗闇の巫女 イドゥン [#oc85e925]
***C [#k7bff718]
:[シャロン]|
おはようございます、イドゥンさん。~
今日もいい天気ですね!▼~
:[イドゥン]|
…………▼~
:[シャロン]|
え、えーっと、必要なものとか~
困っていることはありませんか?~
もっと美味しいものを食べたいとか…▼~
:[イドゥン]|
…いえ。~
私からみなさんに望むものは…~
なにもありません。▼~
:[シャロン]|
そ、そうですか。~
でも…なにかあれば~
遠慮なくおっしゃってくださいね。▼~
:[イドゥン]|
……▼~
(場面転換)~
:[アルフォンス]|
…なるほど。~
そんなことがあったんだね。▼~
:[シャロン]|
はい。わたしはイドゥンさんと~
もっと仲良くなりたいんですけど…▼~
:[アルフォンス]|
彼女はもともと神竜と呼ばれる~
神聖な存在だったと聞く。▼~
でも、人と竜が争った戦争で~
人間を滅ぼすための魔竜に改造され~
そのときに心を失ってしまったと…▼~
:[シャロン]|
イドゥンさんも~
戦争の被害者なんですね。▼~
:[アルフォンス]|
だけど、今は僕たちの仲間。~
ヴァイス・ブレイヴの一員だ。▼~
:[シャロン]|
はい。~
イドゥンさんの力になれることがないか~
わたし、がんばってみます!▼~
***B [#r5727a99]
:[シャロン]|
イドゥンさん、こっちです!~
見せたい場所があるんです!▼~
:[イドゥン]|
ここは…?▼~
:[シャロン]|
はい!~
英雄さんやお城の人たちで~
手入れしている花壇なんです。▼~
:[イドゥン]|
ここで…何を?▼~
:[シャロン]|
イドゥンさん!~
ここでお花を育ててみませんか?▼~
:[イドゥン]|
花を…育てる?▼~
:[シャロン]|
ちょうどあの一角が空いているので~
イドゥンさんの花壇にしましょう!~
きっと楽しいですよ!▼~
:[イドゥン]|
…………▼~
:[シャロン]|
ぜ、全然心に響いていない感じですね…?~
大丈夫です、わたしやほかの英雄さんも~
お手伝いしますから!▼~
はい、これが花の種です。~
イドゥンさんの好きなお花を~
植えてみてください!~
:[イドゥン]|
…………▼~
この行為に…~
意味はあるのでしょうか…▼~
***A [#n535ffe5]
:[アルフォンス]|
近頃、イドゥンの姿を~
よく見かけるようになったけど~
花を育てているみたいだね。▼~
:[シャロン]|
最初は気が進まないようでしたけど~
今はイドゥンさんも小まめに~
花壇に足を運んでいるみたいです。▼~
:[アルフォンス]|
うん。はじめて会った頃よりも~
イドゥンの雰囲気がなんだか~
柔らかくなったように感じるよ。▼~
:[シャロン]|
はい! お花の世話を通じて~
わたしとお話ししてくれるようにも~
なったんですよ!▼~
:[アルフォンス]|
僕が見た印象では~
イドゥンの隣でシャロンが~
はしゃいでいるだけに見えたけど…▼~
それでもイドゥンに何かしらの~
変化が起きたならいいことだね。▼~
(場面転換)~
:[イドゥン]|
…………▼~
:[シャロン]|
イドゥンさん!~
お花も順調に育ってますね…!~
このつぼみ、明日にも咲きそうです!▼~
:[イドゥン]|
そう…ですね。▼~
はじめは…花を育てることに~
どんな意味があるのか~
私にはわかりませんでした。▼~
儚く、短い命。~
その命へと心血を注ぐことに~
意味はあるのか…▼~
だけど…うまく言い表せませんが~
短いからこそ、儚いからこそ…▼~
見守らねばならないような…~
手を差し伸べねばならないような…~
そんな気持ちに…なるのです。▼~
:[シャロン]|
イドゥンさん…▼~
:[イドゥン]|
こんな気持ちになったのは、はじめて。~
いえ、もしかすると…昔の私は~
知っていたのかも…しれません。▼~
:[シャロン]|
…ん?~
あれ、雨が降ってきたみたいです。~
さっきまで晴れていたのに。▼~
イドゥンさん、中に入りましょう。~
濡れたままだと風邪を引きますよ。▼~
:[イドゥン]|
ええ…▼~
***S [#ed7d6a20]
:[シャロン]|
イドゥンさん、よかったですね。~
ひどい雨でしたけど、~
お花は無事でした!▼~
:[イドゥン]|
……▼~
:[シャロン]|
花びらは少し散っちゃいましたけど~
それでもしっかり咲いていますよ!▼~
:[イドゥン]|
命とは…~
たくましいものなのですね。▼~
:[シャロン]|
たくましく咲いているのは~
イドゥンさんが愛情を注いで~
お世話してくれたからですよ。▼~
:[イドゥン]|
私…が?▼~
:[シャロン]|
はい。このお花のように何かを育み~
ほかの命に未来を与えることだって~
イドゥンさんにはできるんです!▼~
:[イドゥン]|
…………。~
私が…この世界に呼ばれた理由。~
それはまだ…私には、わかりません。▼~
ですが…私にも~
別の未来を描ける可能性が…~
あるのでしょうか。▼~
:[シャロン]|
はい、きっとありますよ!~
だって昨日までつぼみだった~
この花も咲いているんですから!▼~
:[イドゥン]|
これが…命…~
鮮やかな…色。▼~
:[シャロン]|
綺麗な花びら…この色~
どこかイドゥンさんの~
瞳の色に似てますね!▼~
イドゥンさん、これからも一緒に~
たくさんの花を咲かせましょうね!▼~
**草原の牝鹿 スー [#r0df7659]
***C [#tbdad838]
:[スー]|
…………▼~
:[アルフォンス]|
どうかしたかい?~
誰かを探しているみたいだけど。▼~
:[スー]|
じじを…~
勇者ダヤンを探している。▼~
:[アルフォンス]|
ダヤン…?~
うーん、その名前の英雄は~
この城にいなかったような…▼~
:[スー]|
ダヤンは「灰色の狼」と呼ばれる~
クトラ族が誇る草原の勇者。~
そして、私のじじ…祖父なの。▼~
:[アルフォンス]|
なるほど。スーにゆかりがある~
英雄を探していたんだね。▼~
:[スー]|
じじの勇敢さと誠実さは一族の誇り。~
じじこそ英雄の中の英雄…▼~
そしてこの城には~
あらゆる世界の英雄が集っている。~
じじがいてもおかしくはないわ。▼~
だけど…見つからない。~
じじほどの勇者が~
どうしていないのかしら…▼~
:[アルフォンス]|
僕にはわからないけど~
エクラなら~
何か知っているかもしれないね。▼~
:[スー]|
エクラ…▼~
ありがとう、アルフォンス。~
じじのこと、聞いてみるわ。▼~
***B [#q86f506f]
:[アルフォンス]|
エクラから~
ダヤンのこと…~
なにか聞けたかい?▼~
:[スー]|
ええ、ついさっき聞いてみたわ。~
どうしてじじを~
この城に呼ばないのかを。▼~
召喚する英雄…~
それはエクラ自身も~
決められないそうよ。▼~
私には難しいことは~
よくわからないけれど…▼~
英雄とエクラの…~
そしてこの大地との縁が繋がるのは~
一期一会のような出会い。▼~
その縁をたどって英雄は~
この世界にやってくる。▼~
エクラが~
話してくれたのは~
そういうことだったと思う。▼~
:[アルフォンス]|
そういえば僕も~
エクラに~
聞いた気がするよ。▼~
:[スー]|
じじとの縁は~
まだ繋がっていない。▼~
だから、ここにじじはいない。~
そういうことになるわね…▼~
***A [#vf311c1e]
:[アルフォンス]|
スー、どうしたんだい?~
何か考え事かな。▼~
:[スー]|
…………▼~
じじは私より何倍も強く~
そして私が知る限り…~
誰よりも勇敢な英雄。▼~
そして、この城にいるのは~
じじに勝るとも劣らない~
勇気と強さを持った英雄たち。▼~
本来、ここにいるべきは~
私ではなくじじなのに…▼~
:[アルフォンス]|
スーはこの世界に必要だよ。~
必要な存在だから呼ばれたんだ。▼~
:[スー]|
わかっているの。~
でも、私はまだまだ未熟。~
じじには遠く及ばない…▼~
ただ、縁があるというだけで~
この世界に私がいることは…~
本当に皆のためになるの…?▼~
:[アルフォンス]|
スーがそう考えるのは~
仕方ないことかもしれないけど~
それは現在の話に過ぎないよ。▼~
でも未来は違う…~
これからスーはダヤンより~
強くなるのかもしれないからね。▼~
君をこの世界に呼んだ~
エクラは~
そう信じているはずだ。▼~
:[スー]|
……▼~
:[アルフォンス]|
もちろん、僕も信じているよ。▼~
:[スー]|
アルフォンス…ありがとう。▼~
わかったわ…私も~
もう一度考えてみる。~
この世界に呼ばれた、意味を。▼~
***S [#f722b69c]
:[アルフォンス]|
スー、調子がいいみたいだね。~
弓も百発百中じゃないか。▼~
:[スー]|
ええ、心が穏やかになって…~
風の声が聞こえるようになったわ。▼~
アルフォンスや~
エクラは~
私に期待してくれている。▼~
だから、その期待に応えたい。▼~
:[アルフォンス]|
そうだね…勇者ダヤンの代わりではなく~
スーにしかできないことを~
見つけていけばいいんだよ。▼~
:[スー]|
ええ。心を鎮め、天地の声を聞けば~
私がこの世界で成すべきことは~
きっと見つかると思う。▼~
:[アルフォンス]|
いつか、ダヤンとこの世界の~
繋がりが生まれたら…~
彼も呼ばれるかもしれないね。▼~
:[スー]|
そのときはじじに~
情けない姿を見せられない。~
成長した私を…見せたい。▼~
私は…もっと強くなる。~
そして、何物にも怯まぬ勇気を胸に…~
仲間のために戦う…▼~
**理の申し子 ルゥ [#i6f4c5df]
***C [#xac1fa82]
:[アンナ]|
あら、ルゥ。そんなに急いで~
どこにいくのかしら?▼~
:[ルゥ]|
こんにちは、アンナ隊長!~
英雄のみんなに~
お話を聞いて回ってるんだ。▼~
このお城はすごいね!~
伝説の魔道書を持つ英雄や~
未知の魔法を知る英雄もいるんだよ。▼~
毎日ワクワクしっぱなしだよ!▼~
:[アンナ]|
そう。~
毎日が充実するのはいいことね。▼~
:[ルゥ]|
すごいのは魔法だけじゃないよ!~
馬や天馬で戦場を自在に駆けて~
大活躍する魔道士もいるんだ!▼~
ぼくも馬や天馬に乗れたら~
もっと活躍できるのかなぁ。▼~
:[アンナ]|
たしかに…もしそうなったら~
いろいろ活躍しやすそうな気が~
するわね。▼~
:[ルゥ]|
やっぱり…!?~
善は急げだよね!~
ぼく、習いに行ってきます!▼~
:[アンナ]|
ちょ、ちょっと、ルゥ!~
意気込むのはいいけど~
無理せずほどほどにね!?▼~
あの子、舞い上がってたけれど~
あの調子で大丈夫かしら…▼~
***B [#h1142e1b]
:[ルゥ]|
ねえ、どうして~
スーさんはそんなに上手に~
馬に乗れるの?▼~
:[スー]|
どうして…?~
昔からずっとそうしてきたから、~
考えたことはなかったけど…▼~
:[ルゥ]|
何か秘訣ある?~
お願い、教えてよ!▼~
:[スー]|
馬に乗るために…大事なことは~
馬の気持ちを理解すること。~
馬と気持ちをひとつにするの…▼~
:[ルゥ]|
そっかぁ。馬と気持ちを~
ひとつにするんだね!▼~
(場面転換)~
:[ルゥ]|
よっ…と。わ、わわっ!?~
馬にまたがってバランスを取るのって~
思っていたよりも難しいんだね!▼~
:[スー]|
大丈夫。優しく手綱を引いて…~
そう。慌てず怯えず、ゆっくりと。▼~
:[ルゥ]|
慌てず怯えず…~
こ、こんな感じでいいのかな?~
よし、ここで魔道書を開いて…うわっ!▼~
:[スー]|
…! 危ない…!~
ルゥ、片手では危ないわ。~
両手で手綱をしっかり握って…▼~
:[ルゥ]|
わ、わわっ! お、落ちるっ!~
どうどう…鎮まれ…どうどう…~
怖くないよ、怖くないから…!▼~
:[スー]|
…馬の気分も~
少し落ち着いてきたみたい。▼~
:[ルゥ]|
手綱から手を離した途端、~
馬の背中から~
振り落とされるかと思ったよ。▼~
:[スー]|
乗りこなせるようになるには~
まだまだ時間がかかりそう。~
…あなたの魔道書は…?▼~
:[ルゥ]|
あーっ! 両手で手綱を~
握った拍子に落としちゃった!~
ど、どこにやったのかな…?▼~
:[スー]|
草むらに落ちたのかも。~
私も探すのを手伝うわ。▼~
:[ルゥ]|
…迷惑かけてごめんなさい。▼~
でも…馬に乗るのって~
思ってたよりも難しいなあ。~
ぼくには向いてないのかも…▼~
***A [#lcc63d85]
:[ルゥ]|
ねえ、どうして~
ティトさんはそんなに上手に~
天馬に乗れるの?▼~
:[ティト]|
どうして…?~
そうね、天馬騎士を志して~
訓練を重ねてきたけれど…▼~
:[ルゥ]|
何か秘訣ある?~
お願い、教えてよ!▼~
:[ティト]|
天馬に乗るために…大事なことは~
天馬の気持ちを理解することよ。~
天馬と気持ちをひとつにするの…▼~
:[ルゥ]|
そっかぁ。天馬と気持ちを~
ひとつにするんだね!▼~
あれ? 今のやりとり…~
前もあったような気がするなぁ。▼~
:[ティト]|
天馬は繊細な生き物だから…~
私たちはみんな、~
仲良くなることから始めたわ。▼~
:[ルゥ]|
うんっ、わかったよ!▼~
(場面転換)~
:[ティト]|
驚いたわ…~
この子は穏やかな性格だけど~
ここまでルゥに気を許すなんて。▼~
:[ルゥ]|
この天馬、とっても優しい子だね。~
この子ならぼくも乗りこなせるかも!▼~
:[ティト]|
あの、ルゥ、残念だけれど…▼~
この子たちは、~
男の人は乗せられないの。▼~
:[ルゥ]|
ええっ!?~
そ、そうなの…?▼~
:[ティト]|
ごめんなさい。あなたが~
天馬に乗りたいという話だったのね。~
もっと早く気づけば良かったわ…▼~
:[ルゥ]|
ううん、ぼくの方こそ、~
色々聞いちゃってごめんなさい…▼~
ぼく、べつの方法を考えてみるよ!▼~
***S [#d431776c]
:[アンナ]|
ルゥ、おつかれさま!~
騎馬魔道士や天馬魔道士になる~
練習ははかどってる?▼~
:[ルゥ]|
アンナ隊長…それがね…~
どっちも~
ぼくには向いてなかったみたい…▼~
付き合ってくれた~
みんなにも迷惑かけちゃったしね。~
ぼくってダメだなぁ。▼~
:[アンナ]|
そ、そうだったのね。でも~
騎馬や天馬に乗れないからって~
落ち込む必要はないわ。▼~
このお城には~
騎馬や天馬に乗れなくても~
活躍している英雄はたくさんいるし!▼~
:[ルゥ]|
…………▼~
:[アンナ]|
まあ、ルゥの気持ちもわかるけど~
大切なのは日々の積み重ねかしら。▼~
自分ができることをコツコツと。~
英雄たちはみんな、そうやって~
強くなっていったと思うわよ。▼~
:[ルゥ]|
う、うん…そうだよね。▼~
背伸びしたってダメなんだ。~
ぼくができることを頑張らないと…~
かえってみんなに迷惑をかけちゃう。▼~
ありがとう、アンナ隊長。~
ぼく、目が覚めたよ!▼~
まずは一人前の~
魔道士になれるように頑張るよ!▼~
:[アンナ]|
ええ、ルゥなら大丈夫。~
期待しているわよ!▼~
**疾風の天馬騎士 ティト [#w55d76c4]
***C [#m459457e]
:[ティト]|
アンナ隊長…~
少しよろしいでしょうか。▼~
:[アンナ]|
ん? なにかしら。~
武器や防具で入り用なものがあれば~
格安で用意するわよ。▼~
:[ティト]|
いえ、今のところ装備に~
不足はありません。それよりも…▼~
お願いがあるのです。~
ヴァイス・ブレイヴと~
傭兵としての契約を結びたいのです。▼~
:[アンナ]|
えっ? ええと…▼~
それはみんなと同じ~
ヴァイス・ブレイヴの~
一員としてではなく▼~
このアスク王国に~
雇われた傭兵として戦いたい、~
ということ?▼~
:[ティト]|
はい。~
そう思っていただいて~
構いません。▼~
:[アンナ]|
うーん…~
こう、あなただけ特別に、~
…っていうのもねえ。▼~
よかったら~
理由を聞かせてくれないかしら。▼~
:[ティト]|
私は今まで…~
イリア天馬騎士団の傭兵として~
戦ってきました。▼~
ですから、アスク王国においても~
これまでと同じように~
傭兵として戦いたいのです。▼~
もちろん、分不相応な報酬を~
頂くつもりはありません。▼~
私の働きに応じて~
この世界の相場に倣った額を頂ければ~
それで結構です。▼~
:[アンナ]|
…………~
わかったわ、ティト。▼~
戦う理由や動機はそれぞれだもんね。~
私が契約を取りまとめてみるわ。▼~
:[ティト]|
勝手な申し出を承諾して頂き、~
ありがとうございます。▼~
傭兵として契約するからには~
必ずや報酬に見合う~
活躍をしてみせます。▼~
***B [#r5e1079a]
:[アンナ]|
ティト、~
契約の内容がまとまったわ。▼~
:[ティト]|
アンナ隊長。~
お取り計らいありがとうございます。▼~
:[アンナ]|
いろいろ考えてみたんだけれど~
ティトをこの世界に召喚したのは~
エクラよ。▼~
だから、アスク王国ではなく~
エクラが~
雇い主ということにしたわ。▼~
報酬は心配しないで。~
そこは私たちヴァイス・ブレイヴから~
支払われるから。▼~
はい、これが契約書ね。~
内容を確認してもらえるかしら。▼~
:[ティト]|
…………、…………~
確認しました。~
この契約内容で問題ありません。▼~
これで契約は成立ですね。~
私の力、ヴァイス・ブレイヴで~
存分に使ってください。▼~
:[アンナ]|
ええ、期待しているわよ!▼~
***A [#xd2e0a07]
:[アルフォンス]|
やあ、ティト。~
昨日の戦いでは大活躍だったね。▼~
:[ティト]|
私は頂いた報酬に見合う働きを~
しなければなりませんから。▼~
ここにいる英雄のほとんどが~
報酬の有無に関わらず、平和のため…~
無償で戦っているのは知っています。▼~
しかし私は貧しい雪国イリアの出身。~
寒さに凍え、腹を空かせて倒れる~
人々をたくさん見てきました。▼~
:[アルフォンス]|
…………▼~
:[ティト]|
無償の献身、それはとても尊く~
気高い志だと思います。▼~
しかし…志だけでは飢えはしのげません。~
私たちが傭兵として働くのは、~
祖国の皆が生きていくため…▼~
すみません…~
このような話をするつもりは~
なかったのですが。▼~
:[アルフォンス]|
いや、ありがとう。話してくれて。~
ティトの考えはよくわかったよ。▼~
:[ティト]|
次の戦いの準備がありますので。~
それでは失礼します。▼~
:[アルフォンス]|
…………。~
志だけでは飢えはしのげない、か。~
重い言葉だ…▼~
***S [#tc9d4f19]
:[アルフォンス]|
ティト、聞いたよ。~
君は傭兵として得た報酬を~
困っている人々に施してるって。▼~
:[ティト]|
……。この世界で得た対価は、~
私の祖国では使うことができません。~
ですから、これは…▼~
私自身が、イリア天馬騎士団の~
傭兵として生きていくために~
行っていることです。▼~
:[アルフォンス]|
そうか…君にとっては、~
大切なことなんだね。▼~
:[ティト]|
『傭兵として一度交わした契約は~
決して裏切らない』…~
それがイリア騎士の誓いです。▼~
たとえ親兄弟が敵に回っても戦う…~
だからこそ、雇い主から信頼を得、~
貧しい祖国は生きていくことができます。▼~
誓いは、私の力になります。~
祖国イリアのためにも、必ず任務を果たす…~
そう信じることができます。▼~
:[アルフォンス]|
国を想う者の誓い…だね。~
僕も未熟ではあるけれど、~
その気持ちはわかるつもりだよ。▼~
僕も、国を…民を守るため~
精一杯の努力を重ねていきたい。~
ティトも力を貸してくれるかい?▼~
:[ティト]|
もちろんです。~
私は一度交わした契約を~
決して違えることはありません。▼~
イリアの誇りに誓って…~
この槍を振るい続けましょう。▼~
*コメント [#e9228ebd]
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