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章別会話/女神の僕たる者
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[[章別会話]]
*女神の僕たる者 [#lfb9af57]
#contents
**女神の僕たる者 [#m7b9ae19]
***オープニング [#z22f07f9]
:[アンナ]|
みんな、敵襲よ!~
出撃の準備を急いで!▼~
:[セテス]|
我々の力を役立てる時が来たか。~
カトリーヌ、シャミア、この世界でも~
存分にセイロス騎士団の力を示すといい。▼~
:[カトリーヌ]|
ああ、誰が相手だろうと、~
この剣で悔い改めさせてやるさ。~
な、相棒?▼~
:[シャミア]|
ま、報酬が出ればな。▼~
:[フレン]|
お待ちになって!~
わたくしも一緒に参りますわよ!▼~
:[セテス]|
フレン!~
危ないから、お前は部屋に戻っていなさい。▼~
:[フレン]|
ま! わたくし子供じゃありませんのよ?~
足手まといにはなりませんわ!▼~
:[セテス]|
いいから、言うことを聞きなさい。~
お前がいては、私も戦いに集中できない。▼~
:[カトリーヌ]|
ほう、セテスも戦うのか?~
珍しいな。▼~
:[セテス]|
今、動けるのは我々だけだ。~
流石の君たちでも、相手をできる数には~
限りがあるだろう。▼~
:[フレン]|
わたくしもいますわよ!▼~
:[セテス]|
フレン! まだいたのか。~
お前は物陰にでも隠れて…▼~
:[アンナ]|
あなたたち、急いで!~
敵はもう目前まで迫っているのよ!▼~
:[シャミア]|
…だそうだ。▼~
:[カトリーヌ]|
初動が遅れれば戦況に響く。~
セテス、アタシらは先に行くぞ?▼~
:[セテス]|
いや、私も行く。~
フレン、今日のところは大人しく~
ここで待っていてくれ。いいな?▼~
:[フレン]|
…………。▼~
***C [#d3d85f18]
:[アンナ]|
何とか敵勢を退けられたわね。~
みんな、よく頑張ってくれたわ!▼~
:[セテス]|
無事に務めを果たせて何よりだ。~
我々だけでは心もとなかったが、~
王子と王女の加勢を得られて助かったよ。▼~
:[アルフォンス]|
いえ、我々の加勢などなくても~
結果は同じだったと思います。▼~
:[シャロン]|
そうですよ!~
騎士団のお二方、とっても強いんですもん!~
すっばらしい連携でしたね!▼~
:[カトリーヌ]|
お褒めに預かり光栄だね。~
ま、アタシ一人でも十分強いんだが…▼~
:[シャミア]|
盗人も恐れて全裸で踊る、~
"雷霆のカトリーヌ"様だからな。▼~
:[カトリーヌ]|
何だよ、全裸で踊るって…~
いや、とにかくこの失礼で不愛想な女が、~
アタシにとっては無二の相棒でね。▼~
背中を預けられる相棒がいりゃあ、~
前だけ向いて戦える。~
それがアタシらの強さの源ってわけ。▼~
:[シャロン]|
相棒、ですか…。~
いいなあ! 羨ましいです!▼~
:[カトリーヌ]|
だろ? アンタも出会えるといいな、~
そういう存在にさ。▼~
:[シャロン]|
わたしにも出会えるでしょうか…。~
いえ、出会っていせますよ! 必ず!▼~
:[シャミア]|
…ところで、セテス。~
フレンはどうした?▼~
:[セテス]|
さて……~
どこかで不貞腐れているんだろう。▼~
***B [#o5c8fc62]
:[シャロン]|
うーん…▼~
:[フレン]|
うーん…▼~
:[シャロン]|
あ…フレンさん。どうかしましたか?▼~
:[フレン]|
あら、シャロン王女。聞いてくださる?~
わたくしね、兄の事で困ってるんですの。▼~
せっかく特務機関のお仲間にしていただいて~
わたくし、戦う気マンマンですのに、~
戦場に出ることを許してくれないんですの。▼~
:[シャロン]|
きっとフレンさんのことが心配なんですね。~
アルフォンスお兄様は、そこまでわたしを~
心配していない気も…▼~
:[フレン]|
その分、信頼してらっしゃるんですわ。~
…ところで、あなたは?~
何やら唸ってらしたけれど。▼~
:[シャロン]|
ええ…実は相棒を探してまして。▼~
:[フレン]|
相棒? どんな方なのかしら。▼~
:[シャロン]|
いえ、その…~
まだ見ぬ相棒を探しているところなんです。▼~
:[フレン]|
ああ、そういうことですのね。~
…でしたら、よろしくてよ。~
わたくしが相棒になって差し上げますわ!▼~
:[シャロン]|
え? フレンさんが?▼~
:[フレン]|
ええ。頼もしい相棒がいれば、~
お兄様も心配しなくて済みますもの。~
そうなれば、わたくしも…▼~
:[セテス]|
待ちなさい!~
異世界の方と相棒の契りを結ぶなど~
浅慮に過ぎるぞ!▼~
:[フレン]|
お兄様!? どこから…~
:[セテス]|
相棒とは戦場で支え合う同志のこと。~
住む世界を異にする者ではどうにもならん!▼~
:[フレン]|
では、同じ世界にいる間だけなら、~
構わないということですわね?▼~
:[セテス]|
屁理屈を言うものではない。~
戦う必要のないお前に相棒は不要だ!▼~
:[フレン]|
んま! 戦う必要があるから、~
この世界に呼ばれたんじゃなくって?▼~
:[アルフォンス]|
…シャロン、どうしたんだい?~
何か揉めてるみたいだけど…。▼~
:[シャロン]|
ごめんなさい…~
わたしのせいだと思います…。▼~
***A [#k801e258]
:[アンナ]|
ごめんなさい、うちのシャロンが~
迷惑を掛けたみたいで…。▼~
:[セテス]|
いや、迷惑などでは…▼~
:[カトリーヌ]|
そうさ、シャロンは悪くないよ。~
アタシが余計なこと言っちまったんだ。▼~
:[シャロン]|
余計なことだなんて!~
わたしはこれからも~
相棒探しを諦めませんよ。▼~
:[フレン]|
わたくしも、諦めませんわよ!▼~
:[カトリーヌ]|
だが、相棒ってのは~
探して見つかるもんじゃない。~
不意に出会うもんなんだ。▼~
:[シャミア]|
それに、出会ってすぐにはわからん。~
絶対に相性が悪いと思ったヤツが~
実はそういう相手のこともある。▼~
:[アルフォンス]|
なるほど…~
お二人の出会いもそうだったんですね。▼~
:[カトリーヌ]|
だから無二の相棒が見つかるってのは、~
奇跡みたいなもんなんだよ。~
期待しないで待つしかないのさ。▼~
:[シャロン]|
そんなあ…。▼~
:[アンナ]|
…ま、あなたたち兄妹の関係は~
相棒に近いと思うけどね。▼~
:[シャロン]|
えー、それじゃ駄目ですよ。~
やっぱり運命的な出会いを経ないと…。▼~
:[アンナ]|
あるいは、あなたたちと~
エクラの関係だって~
相棒に近いものがあるんじゃない?▼~
運命的な出会いを果たしてもいるわけだし。▼~
:[アルフォンス]|
なるほど…~
それは、そうかもしれませんね。▼~
:[シャロン]|
そんな…! わたしと~
エクラさんが~
相棒なんて、恐れ多くて正気を保てません!▼~
うーん…相棒が見つかるまでは、~
お兄様で我慢します…▼~
:[アルフォンス]|
……我慢……?▼~
**"雷霆"の騎士 カトリーヌ [#scbe846c]
***C [#w37ef952]
:[カトリーヌ]|
…はあ…はあ。~
鍛錬はここまでにしとくか。▼~
で、アンタは何で見てんだ?~
アタシと勝負でもしたいのか?▼~
:[アルフォンス]|
いえ、見学させてもらっていただけです。~
見たことのない剣筋だったので、~
何か得られるものはないかな、と。▼~
:[カトリーヌ]|
なるほどね。~
アンタは王子なんだろ?~
変な癖はつけないほうがいいさ。▼~
:[アルフォンス]|
やはりそういうものでしょうか。▼~
:[カトリーヌ]|
もちろん長所も短所もある…~
けど、アタシはそう思うね。▼~
自分の力になればいいからと~
何でも取り込んじまった剣は…▼~
確かに自由ではあるが…何というか、~
研ぎ澄まされることがないんじゃないかな。~
あと、剣が傷みやすいね。▼~
:[アルフォンス]|
…ということは、~
カトリーヌさんの剣は、~
そういう剣なんですか?▼~
:[カトリーヌ]|
さてね、アンタはどう感じた?~
ずっと見てたんだ、わかるだろ。▼~
:[アルフォンス]|
そうですね…▼~
貴族の剣のような洗練された技があり、~
騎士の剣のような武骨な動きがあり、~
後は…何と言えばいいんでしょう。▼~
どんな手でも使うようながむしゃらさが、~
あったように思います。▼~
:[カトリーヌ]|
ほう、たいした目をしてるじゃん。~
やるねえ、アンタ。▼~
ま、気が向いたらそのうち、~
アタシの剣について教えてやるよ。▼~
***B [#o6ca0cd0]
:[アルフォンス]|
…ふう。~
ありがとうございました、~
カトリーヌさん。▼~
:[カトリーヌ]|
こちらこそ、面白かったよ。~
アスク流の王宮剣術、か。▼~
:[アルフォンス]|
そんなたいそうなものではありませんよ。~
アスク王国に伝統的に伝わる~
剣術というだけです。▼~
:[カトリーヌ]|
それでも、知らない型や技を学べただけで~
アタシには十分さ。▼~
前にアンタが言ったとおり、~
アタシは目的のためにどんな剣でも~
取り込もうとしちまう。▼~
:[アルフォンス]|
目的のため…~
それって、どんな目的なんでしょう?▼~
どんな手を使っても成し遂げたい目的…~
何かを守りたいとか…?▼~
:[カトリーヌ]|
あるいは復讐したい、とかな。▼~
:[アルフォンス]|
復讐…▼~
:[カトリーヌ]|
はっはっは、冗談だよ。~
アンタの慧眼には恐れ入った。▼~
アンタの考えたとおり、アタシには~
何に代えても守りたいものがあるんだ。▼~
そのためだけに剣を振るってる…~
っていうと少し言い過ぎかもしれんが、~
ま、ほとんどはそうだな。▼~
:[アルフォンス]|
羨ましいような、そうでもないような…~
悩ましいですね。~
そういうのって。▼~
僕には、守りたいものがたくさんあります。~
この国も、民も、家族も、仲間も、~
隣国や遠い異界でさえも…全部、守りたい。▼~
:[カトリーヌ]|
だから、なのかねえ。~
アンタの剣は重たいよ。▼~
***A [#b17c05dd]
:[カトリーヌ]|
そういえば…~
アンタの守りたいものを聞いたのに、~
アタシの話はしてなかったよな。▼~
:[アルフォンス]|
カトリーヌさんが何に代えても~
守りたいもの、ですね。~
お聞きしても…?▼~
:[カトリーヌ]|
ああ、別に隠しちゃいないよ。~
大司教のレア様さ。▼~
アタシたちのいるフォドラは、~
皆が女神様を信仰してるんだ。▼~
その信仰を支えているのが~
セイロス聖教会…セイロス教団で、~
レア様が教団の指導者ってわけさ。▼~
:[アルフォンス]|
なるほど…~
重要な地位におられる方なんですね。▼~
:[カトリーヌ]|
ああ。~
けど、重要だから守ってるんじゃないよ?~
アタシはレア様に心底惚れ込んでるんだ。▼~
レア様はアタシの命の恩人だし、~
アタシ以外にも多くの命を救ってきた~
素晴らしい指導者なんだよ。▼~
皆の憧れで、心の拠り所で、~
常にフォドラの未来を思って~
胸を痛めてるくらい慈悲深いんだ…!▼~
それに物腰柔らかげに見えて、~
実は魔道への造詣が深く、~
剣の腕も立つときた!▼~
そんなレア様を、守りたいって~
思わないほうが無理だろ!?▼~
:[アルフォンス]|
す、すごい熱意ですね。~
思わず圧倒されてしまいました。▼~
でも、あなたのような人にそれだけ~
思われているというだけで、その方が~
どれほどの人物なのか、わかる気がします。▼~
僕も、ゆくゆくはそういう人間になりたい。~
そう思いますよ。▼~
***S [#z15d5635]
:[カトリーヌ]|
アルフォンス王子か…どうした?~
顔に悩みがあるって書いてあるけどさ。▼~
:[アルフォンス]|
それほどですか?~
すみません、いろいろと~
考えることがあって…。▼~
:[カトリーヌ]|
そういう時は、無心に剣を振りゃいいんだ。~
アンタもアタシの鍛錬に付き合うか?▼~
:[アルフォンス]|
…そうですね。~
それもいいかもしれません。▼~
:[カトリーヌ]|
そういや前に剣を合わせた時、~
言ったよな、アタシ。~
アンタの剣は重いって。▼~
:[アルフォンス]|
はい、実は意味を聞きたかったんですが、~
つい聞きそびれてしまいました。▼~
:[カトリーヌ]|
アタシはさ、アンタがいろんなもんを~
一人で背負いすぎてるんじゃないかって~
思うんだよ。▼~
アタシの剣はただ一人を守るためにある。~
けど、その一人を守ることで、~
きっと多くのものが守られると思ってる。▼~
アタシには背中を預けられる相棒がいる。~
アタシが自分を守らずにレア様だけを~
見てられるのはアイツのおかげだ。▼~
そうやって、守ることの連鎖が、~
あるいは守り守られる関係が、~
すべてを守ることに繋がるんじゃないか?▼~
:[アルフォンス]|
守ることの連鎖…~
守り守られる関係…▼~
:[カトリーヌ]|
悪い、説教臭かったな。▼~
こういうの、~
アタシの柄じゃないんだけど、~
たまにやっちゃうんだよね。▼~
そういや、アンタにもいるんだっけ?~
半身とも言うべき相棒が。~
いるなら、がっつり甘えちまえばいい。▼~
:[アルフォンス]|
いや、エクラとは~
そういう…▼~
:[カトリーヌ]|
ははっ、剣を構えな、王子。~
女神の僕たるセイロス騎士団の剣、~
鍛錬で味わってもらうよ!▼~
**おとぼけお嬢様 フレン [#n7a09caf]
***C [#k659c85a]
:[フレン]|
エクラさん、~
ごきげんよう。~
少しお話させていただいても?▼~
わたくしね、あなたたちとお会いできて~
本当に良かったと思っておりますのよ。▼~
特務機関ヴァイス・ブレイヴの~
隊員として働けること、~
すごくやりがいを感じてますの。▼~
…隊員じゃなくて英雄、ですの?~
そこはよろしいんじゃなくて?▼~
ヴァイス・ブレイヴも素敵ですけれど、~
何といっても、特務の機関の隊員って~
ところが気に入ってますのよ。▼~
わたくしね、実はと組むという言葉も、~
機関という言葉も、存じませんでしたの。~
ついでに隊員という言葉も耳慣れず。▼~
どれもかっこいい言葉ですのに、~
それが3つも重なったら、もう最高!▼~
特務機関隊員、特務機関隊員…~
うふふ…何度唱えても飽きない~
魔法の言葉ですわね。▼~
さて、それでは~
次の任地に参りましょうか。▼~
特務機関ヴァイス・ブレイヴの~
フレン隊員の活躍に、~
乞うご期待ですわよ!▼~
***B [#qfc3fd3c]
:[フレン]|
あら、伝説の召喚師、~
エクラさん、~
ごきげんよう。▼~
わたくし、存じませんでしたけれど、~
あなたって特務機関の中では~
かなり特別な存在でいらしたのね。▼~
伝説の召喚師だなんて、~
いまいちな響きの肩書で呼ばれて、~
同情を禁じえませんわ。▼~
…よろしくてよ。~
わたくしだけは、あなたを~
こう呼んで差し上げます。▼~
特務機関ヴァイス・ブレイヴの~
エクラ隊員と!▼~
うふふ、こっちのほうが、~
俄然かっこいい響きですものね。▼~
けれど、その上を行く肩書を~
見つけてしまいましたの。▼~
…そう、"隊長"ですわ。▼~
隊員よりも明らかに格上、~
それでいて公爵や伯爵などとは異なる、~
実務然とした響き…▼~
わたくしも、いつか呼ばれたい…~
特務機関ヴァイス・ブレイヴの~
フレン隊長と…!▼~
とはいえ、アンナ隊長がいる限り、~
わたくしにその席が回ってくることは~
あり得ませんよね…くすん。▼~
湿っぽい話になってしまって~
申し訳ありません。~
叶わぬ夢…切ないですわ…▼~
***A [#p0cdfb87]
:[フレン]|
あら、エクラ隊員。~
ごきげんよう。▼~
ちょっと聞いてくださる?~
ほら、隊長と呼ばれたいという話…▼~
そのことで、~
良いことを思いつきましたの。▼~
特務機関ヴァイス・ブレイヴで~
隊長の座に就くのは▼~
アンナ隊長がいる限り~
現実問題として難しいと思いますの。▼~
そのうえ、アスク王国には~
アルフォンス王子やシャロン王女を始め~
優秀な方々がたくさんいらっしゃるし…。▼~
そもそも、わたくしは~
仮初めの隊員…。▼~
となれば、わたくしが~
取るべき手段は一つ…。~
もう、お分かりかしら?▼~
そう、~
わたくしが独自に、特務の機関を~
創ってしまえばよろしいんじゃなくて?▼~
幸いにしてフォドラには~
特務の機関は一つも存在しませんの。▼~
これはもう、早い者勝ち…~
わたくしが「創りました」と宣言すれば~
それで成立ですわ。▼~
名前は…そうですわね。▼~
伝説の召喚師の名を冠して、~
特務機関エクラ・~
ブレイヴ! いかがかしら?▼~
そして、その初代隊長が、わたくし!~
フレン隊長! うふふ、~
楽しみになってまいりましたわ。▼~
***S [#jec7014d]
:[フレン]|
はああ…。~
あら、エクラさん。~
ごきげんよう。▼~
ちょっと聞いてくださる?~
ほら、フォドラに特務機関を創るという話…▼~
早くも頓挫しそうですのよ。~
士官学校の方々をお誘いしても~
全然、興味を持ってくれないんですもの。▼~
隊員がいてこその隊長ですのに、~
わたくし一人では、~
隊長になる意味がございませんでしょ?▼~
あーもう、あなたのような召喚師の方が~
隊員になってくだされば、~
バンバン召喚して隊員を増やせますのに。▼~
…あら? それって妙案ですわね!▼~
エクラさんが、~
わたくしの特務機関に~
入隊していただけるなら、万事解決ですわ!▼~
あなたなら戦場の指揮もお任せできるし…~
いかがかしら? 隊員じゃご不満?~
副隊長にして差し上げてもよくってよ?▼~
ね、そうしましょう!~
わたくしと一緒に戦いましょう!▼~
…え? 誰と戦うのかって?~
それは特務の機関ですから、異界の敵と…~
でも、そうそうフォドラに来ないかしら。▼~
それなら、他の異界を守るため…~
…え? 「異界への扉を開く力」がないと~
駄目なんですの?▼~
うーん…。~
結局は叶わぬ夢…切ないですわ…。▼~
**孤高の射手 シャミア [#hfd7c226]
***C [#e3fd6e2e]
:[シャロン]|
シャミアさーん!▼~
シャミアさーん?▼~
…あれ? いませんね。~
どこに行ってしまったんでしょう。▼~
:[シャミア]|
呼んだか?▼~
:[シャロン]|
うっひゃああ!?~
…シャミアさん!~
急に後ろに立たないでくださいよ!▼~
わたしを驚かせるために~
抜き足差し足で近づいてきたんですか?▼~
:[シャミア]|
いや、ずっとそこにいたぞ。~
その柱にもたれかかっていた。▼~
:[シャロン]|
え?~
その柱の前って…~
わたしが何度か通り過ぎませんでしたか?▼~
:[シャミア]|
通り過ぎた。~
私を呼びながら、私に気づかないものだから~
つい面白くなってしまってな。▼~
すまん。~
もっと早く声をかければ良かった。▼~
:[シャロン]|
ほんとですよ。~
それにしても全然、~
気配を感じませんでしたね…。▼~
:[シャミア]|
周囲を警戒して、~
気配を殺していたからな。▼~
:[シャロン]|
警戒? 何でそんなことを…。▼~
:[シャミア]|
知らない人間が大勢いる。~
英雄と呼ばれる連中らしいが、名ばかりの~
可能性もあるだろ?▼~
それに、誰にでも化けられる敵が、~
いると聞いた。~
警戒しないほうが無理だ。▼~
:[シャロン]|
うっ…それを言われると弱いですけど…~
でも、英雄の皆さんは素晴らしい方たち~
ばかりですから!▼~
警戒は程々にしておいてもらえると、~
嬉しいですね…!▼~
:[シャミア]|
わかった。~
善処しよう。▼~
***B [#c5149123]
:[シャロン]|
シャミアさん、ありがとうございます!▼~
:[シャミア]|
ん…シャロンか。~
何の話だ?▼~
:[シャロン]|
この前の、警戒は程々にって~
お願いした件ですよ。▼~
英雄の皆さんが、シャミアさんの態度が~
劇的に柔らかくなった…って、~
驚いてましたよ?▼~
今まではすこしよそよそしいというか、~
刺々しいというか、誰にも心を許さない~
感じだって意見が多かったんですが…▼~
最近は、かなり馴れ馴れしいというか、~
積極的というか、誰にでもぐいぐい~
距離を詰めてくる感じだと評判で…▼~
:[シャミア]|
…待て。▼~
:[シャロン]|
はい、何ですか?▼~
:[シャミア]|
最近とは、何の話だ?▼~
:[シャロン]|
何の話って…、最近のシャミアさんが~
他の英雄さんたちにどう接しているかの…▼~
:[シャミア]|
それだ。~
そこがおかしい。▼~
私はこのところ、~
ずっと山籠もりしていたぞ。~
感覚が鈍りそうだったんでな。▼~
確か…ちょうどあんたと話した~
次の日くらいからだったと思う。▼~
:[シャロン]|
…ええ!? 本当ですか!?▼~
:[シャミア]|
ああ。~
狩ってきた獲物の毛皮を板に張って、~
乾かしているところだ。見るか?▼~
:[シャロン]|
ちょっと気になりますけど、~
今はそれどころじゃないです!▼~
シャミアさんの偽物が~
入り込んでたってことですよ!?~
大事件じゃないですか!▼~
お兄様とアンナ隊長にも報告しなきゃ!~
曲者ですよー!▼~
***A [#obdf1a97]
:[シャロン]|
はっ、シャミアさん…!~
偽物ですか? 本物ですか?▼~
:[シャミア]|
…知らん。~
自分で判断しろ。▼~
:[シャロン]|
そのつれない感じ…本物ですね!▼~
:[シャミア]|
そうかもしれんが、偽物がしっかりと~
相手を真似していたら区別できるのか?▼~
例えば、あんたが偽物だったとしても、~
私にはとても見抜けんさ。▼~
:[シャロン]|
それは、そうかもしれませんね…。~
ですけど、今のシャミアさんは~
本物だって断言できますよ!▼~
:[シャミア]|
ほう…その根拠は?▼~
:[シャロン]|
勘です!▼~
:[シャミア]|
勘、か…。▼~
:[シャロン]|
あ、信じていませんね?~
これでもたくさんの英雄の皆さんと出会い、~
戦場を共にしてきたんです。▼~
わたしの英雄を見る目は、確かなんですよ?~
えっと、たぶん、ですが…。▼~
:[シャミア]|
ふ…信じているさ。~
案外、馬鹿にならないもんだ。~
直感や野生の勘といったものは。▼~
私も幾度となく助けられてきたよ。~
自分の勘にな。▼~
:[シャロン]|
そうなんですね。▼~
シャミアさんって、自分の技術や経験に~
絶対の自信も持ってそうでしたから…~
勘に頼るなんて、ちょっとだけ意外です。▼~
:[シャミア]|
子供の頃から戦場にいたからな。~
勘が良くなきゃ、決して生き残れない。~
そんなものだ。▼~
***S [#wc156064]
:[シャミア]|
どうした、シャロン。▼~
:[シャロン]|
…!~
シャミアさん!?▼~
:[シャミア]|
そうだが…何だ?~
嬉しいことでもあったか?~
侵入者を捕らえたか。▼~
:[シャロン]|
違います!~
今! 初めて!~
シャミアさんから話しかけてくれたんです!▼~
:[シャミア]|
初めて…まあいい。~
そんなに驚くことか?▼~
:[シャロン]|
そりゃそうですよ。▼~
今まで一度だって~
シャミアさんからわたしに~
話しかけてくれたりしませんでしたし。▼~
いえ、一度だけ話しかけてくれたことが~
あったんですけど、それは偽物で…▼~
…はっ!~
もしかして、今のシャミアさんも…!?▼~
:[シャミア]|
…あんたの勘はどこへいった。~
見る目は確かなんだろ?▼~
:[シャロン]|
それが…話しかけられて感激しちゃって、~
全然働かないんです!~
前の時もそうでした…。▼~
:[シャミア]|
勘は感激に負ける、か。~
フフフ…▼~
:[シャロン]|
シャミアさん?~
今の笑い方、ちょっと悪者っぽく~
なかったですか? やっぱり偽物なんじゃ…▼~
:[シャミア]|
そう思うならそれで構わん。~
で、どうするんだ?~
捕らえるなら抵抗するが。▼~
:[シャロン]|
そのつっけんどんな感じ…!~
本物ですね! 間違いないです!▼~
**聖教会の石頭 セテス [#n5e76bf7]
***C [#e4f1e9a6]
:[アンナ]|
セテスさん、~
次の任務のことで相談が…~
あら、仕事中だった?▼~
:[セテス]|
かまわない。~
手慰みに書き物をしていただけだ。▼~
:[アンナ]|
書き物? あー、なるほど。~
フォドラの士官学校で使う教本ね?▼~
:[セテス]|
いや、そんなものを書いたことはない。~
私はセイロス聖教会の大司教補佐であって~
士官学校の教師ではないからな。▼~
:[アンナ]|
ふーん、そうなの。~
じゃあ、何を…▼~
:[セテス]|
…そんな事よりも、~
一つ聞きたいことがあったのだが。▼~
:[アンナ]|
あら、何かしら。▼~
:[セテス]|
君には姉妹がいるだろうか。~
背格好のよく似た…▼~
:[アンナ]|
ああ、あなたの世界にも、~
私によく似たアンナって人が~
いるっていう話?▼~
どうせ、お金が大好きな~
行商人だったりするんでしょう?▼~
:[セテス]|
その通りだ。~
知っているということは、~
やはり姉妹なのか?▼~
:[アンナ]|
それは…ご想像にお任せするわ。~
だけど、これだけは覚えておいて。▼~
みんな似ているようで、それぞれ違うのよ。~
お金儲けのことしか考えていない人も~
多いけど、私はお金なんて…▼~
どうでもいい、とまでは言わないけれど、~
特務機関の使命を果たすことが第一だから。▼~
:[セテス]|
なるほど、覚えておこう。▼~
***B [#q0a2f491]
:[アンナ]|
セテスさん、また書き物?▼~
:[セテス]|
ああ、空いた時間がもったいなくてな。~
どうも私は、のんびりと過ごすことが~
苦手な性分らしい。▼~
:[アンナ]|
何か趣味でも持ったらいいんじゃない?~
…ああ、それが書き物ってことかしら。▼~
:[セテス]|
ほかに釣りも少しは嗜むが…~
趣味と言えるのは、~
やはり書き物くらいだろうな。▼~
:[アンナ]|
へえ…それで、何を書いているのかしら?~
教本じゃないのよね。聖典?▼~
:[セテス]|
聖典を趣味で書くわけがないだろう…。~
私が書いているのは、寓話だよ。▼~
:[アンナ]|
寓話?~
子供向けの創作話ってこと?▼~
:[セテス]|
ああ。~
昔、妹に読み聞かせてやっていてね。~
今でも思いつくと書いている。▼~
妹はもう大きくなってしまったが、~
大修道院では子供たちも暮らしているから~
彼らに読んでもらおうと思っているよ。▼~
:[アンナ]|
へえ、以外ね…~
だけど素敵なことだと思うわ。~
よかったら、私にも読ませてもらえる?▼~
:[セテス]|
子供向けに書いているから~
大人の君が読んでも面白くはないと思うが。▼~
:[アンナ]|
いいの、いいの。~
セテスさんがどんなお話を書いているのか~
気になるじゃない。▼~
:[セテス]|
いいだろう。~
読んだら感想を聞かせてもらえると助かる。~
参考にしたい。▼~
:[アンナ]|
わかったわ。~
さっそく読ませてもらうわね。▼~
***A [#me201d8b]
:[セテス]|
アンナ、~
私が書いた寓話は読んでくれたのか?▼~
:[アンナ]|
ええ、もちろん。~
とっくに読み終わってるわよ。▼~
:[セテス]|
読んだら感想を、と言ってあっただろう。~
なぜ来てくれなかった?▼~
:[アンナ]|
まだ返すわけにはいかなかったからよ。~
借りたお話をもとに、~
いろいろと試算してたものだから。▼~
:[セテス]|
試算?▼~
:[アンナ]|
あなたの作品を書物の形にして、~
あちこちの異界で売るための試算よ。~
きっと売れるわ。バカ売れよ。▼~
読む前は、手慰み品質かと侮ってたけれど、~
あんなに機知と教訓にあふれた作品を~
私は読んだことがない…!▼~
:[セテス]|
そう思ってもらえるのはうれしいが、~
売り物にするつもりは…▼~
:[アンナ]|
あんなに素晴らしい作品を、~
埋もれさせておく手はないわ。~
もっと多くの子供たちに届けないと!▼~
ただ…~
一つ問題があるのよね。▼~
:[セテス]|
…一応、聞こうか。▼~
:[アンナ]|
手間と雑費を考えると、ある程度~
まとまった数の寓話を一つの書物にして~
売ったほうがいいと思うの。▼~
今借りているお話の長さを基準にすると、~
あと九話…全十話で売りたいところね。~
お願いできるかしら?▼~
:[セテス]|
…用意できなくはないが、~
どうも売るというのは賛同しかねるな。~
わたしは貧しい子供たちにこそ寓話を…▼~
:[アンナ]|
異世界にも学校や孤児院はあるし、~
そこに寄付する親切なお金持ちもいる。~
大丈夫、私に任せて!▼~
***S [#wd8eac34]
:[アンナ]|
セテスさん!~
大成功、バカ売れよ!▼~
:[セテス]|
そうか…~
ちゃんと異世界の貧しい子供たちにも~
届いているのだろうな?▼~
:[アンナ]|
もちろんよ。~
評判が評判を呼んで、一度に何十冊も~
買ってくれる人もいたのよ。▼~
みんな、貧しい子供たちのいる施設に~
寄贈してくれるって。~
よかったわね、セテスさん。▼~
:[セテス]|
ああ、それなら私も書いた甲斐があった。~
…それで、売り上げた金は?▼~
:[アンナ]|
ちゃんと保管してあるわ。~
取り分は…4:6でどうかしら。~
もちろん私が4で、あなたが6。▼~
:[セテス]|
…………。▼~
:[アンナ]|
だめ…?~
私もけっこう苦労したんだけどな。~
じゃあ、3:7でどう?▼~
:[セテス]|
…………。▼~
:[アンナ]|
私もね、私腹を肥やしたいわけじゃないの。~
特務機関の慢性的な資金不足を~
少しでも解消したいだけなのよ!▼~
:[セテス]|
…君のおかげで異世界の子供たちに~
作品を届けられた。それは感謝する。~
だが…譲って、2:8だな。▼~
それで私の取り分は~
アスク王国の子供たちのために~
使ってくれ。どうだ?▼~
:[アンナ]|
くっ…そんなこと言われたら、~
2割だって受け取りづらいじゃない…。~
もう、全額寄付すればいいんでしょう!▼~
:[セテス]|
ふ…金儲けが好きだが、根は優しい。~
やはり君は、私の世界のアンナと~
よく似ている。他の姉妹もそうなんだろう?▼~
:[アンナ]|
そうかもしれないけど、私は本当に~
あなたの作品を広めたかっただけで…~
儲けのことは、ついでというか…▼~
:[セテス]|
わかっている。~
君の取り分は遠慮なく好きに使ってくれ。~
また新作が書けたら君に預けよう。▼~
:[アンナ]|
わお! 本当に?~
ありがとう、セテスさん!~
じゃあこれからも売りまくるわよ!▼~
*コメント [#o3323c93]
#comment
終了行:
[[章別会話]]
*女神の僕たる者 [#lfb9af57]
#contents
**女神の僕たる者 [#m7b9ae19]
***オープニング [#z22f07f9]
:[アンナ]|
みんな、敵襲よ!~
出撃の準備を急いで!▼~
:[セテス]|
我々の力を役立てる時が来たか。~
カトリーヌ、シャミア、この世界でも~
存分にセイロス騎士団の力を示すといい。▼~
:[カトリーヌ]|
ああ、誰が相手だろうと、~
この剣で悔い改めさせてやるさ。~
な、相棒?▼~
:[シャミア]|
ま、報酬が出ればな。▼~
:[フレン]|
お待ちになって!~
わたくしも一緒に参りますわよ!▼~
:[セテス]|
フレン!~
危ないから、お前は部屋に戻っていなさい。▼~
:[フレン]|
ま! わたくし子供じゃありませんのよ?~
足手まといにはなりませんわ!▼~
:[セテス]|
いいから、言うことを聞きなさい。~
お前がいては、私も戦いに集中できない。▼~
:[カトリーヌ]|
ほう、セテスも戦うのか?~
珍しいな。▼~
:[セテス]|
今、動けるのは我々だけだ。~
流石の君たちでも、相手をできる数には~
限りがあるだろう。▼~
:[フレン]|
わたくしもいますわよ!▼~
:[セテス]|
フレン! まだいたのか。~
お前は物陰にでも隠れて…▼~
:[アンナ]|
あなたたち、急いで!~
敵はもう目前まで迫っているのよ!▼~
:[シャミア]|
…だそうだ。▼~
:[カトリーヌ]|
初動が遅れれば戦況に響く。~
セテス、アタシらは先に行くぞ?▼~
:[セテス]|
いや、私も行く。~
フレン、今日のところは大人しく~
ここで待っていてくれ。いいな?▼~
:[フレン]|
…………。▼~
***C [#d3d85f18]
:[アンナ]|
何とか敵勢を退けられたわね。~
みんな、よく頑張ってくれたわ!▼~
:[セテス]|
無事に務めを果たせて何よりだ。~
我々だけでは心もとなかったが、~
王子と王女の加勢を得られて助かったよ。▼~
:[アルフォンス]|
いえ、我々の加勢などなくても~
結果は同じだったと思います。▼~
:[シャロン]|
そうですよ!~
騎士団のお二方、とっても強いんですもん!~
すっばらしい連携でしたね!▼~
:[カトリーヌ]|
お褒めに預かり光栄だね。~
ま、アタシ一人でも十分強いんだが…▼~
:[シャミア]|
盗人も恐れて全裸で踊る、~
"雷霆のカトリーヌ"様だからな。▼~
:[カトリーヌ]|
何だよ、全裸で踊るって…~
いや、とにかくこの失礼で不愛想な女が、~
アタシにとっては無二の相棒でね。▼~
背中を預けられる相棒がいりゃあ、~
前だけ向いて戦える。~
それがアタシらの強さの源ってわけ。▼~
:[シャロン]|
相棒、ですか…。~
いいなあ! 羨ましいです!▼~
:[カトリーヌ]|
だろ? アンタも出会えるといいな、~
そういう存在にさ。▼~
:[シャロン]|
わたしにも出会えるでしょうか…。~
いえ、出会っていせますよ! 必ず!▼~
:[シャミア]|
…ところで、セテス。~
フレンはどうした?▼~
:[セテス]|
さて……~
どこかで不貞腐れているんだろう。▼~
***B [#o5c8fc62]
:[シャロン]|
うーん…▼~
:[フレン]|
うーん…▼~
:[シャロン]|
あ…フレンさん。どうかしましたか?▼~
:[フレン]|
あら、シャロン王女。聞いてくださる?~
わたくしね、兄の事で困ってるんですの。▼~
せっかく特務機関のお仲間にしていただいて~
わたくし、戦う気マンマンですのに、~
戦場に出ることを許してくれないんですの。▼~
:[シャロン]|
きっとフレンさんのことが心配なんですね。~
アルフォンスお兄様は、そこまでわたしを~
心配していない気も…▼~
:[フレン]|
その分、信頼してらっしゃるんですわ。~
…ところで、あなたは?~
何やら唸ってらしたけれど。▼~
:[シャロン]|
ええ…実は相棒を探してまして。▼~
:[フレン]|
相棒? どんな方なのかしら。▼~
:[シャロン]|
いえ、その…~
まだ見ぬ相棒を探しているところなんです。▼~
:[フレン]|
ああ、そういうことですのね。~
…でしたら、よろしくてよ。~
わたくしが相棒になって差し上げますわ!▼~
:[シャロン]|
え? フレンさんが?▼~
:[フレン]|
ええ。頼もしい相棒がいれば、~
お兄様も心配しなくて済みますもの。~
そうなれば、わたくしも…▼~
:[セテス]|
待ちなさい!~
異世界の方と相棒の契りを結ぶなど~
浅慮に過ぎるぞ!▼~
:[フレン]|
お兄様!? どこから…~
:[セテス]|
相棒とは戦場で支え合う同志のこと。~
住む世界を異にする者ではどうにもならん!▼~
:[フレン]|
では、同じ世界にいる間だけなら、~
構わないということですわね?▼~
:[セテス]|
屁理屈を言うものではない。~
戦う必要のないお前に相棒は不要だ!▼~
:[フレン]|
んま! 戦う必要があるから、~
この世界に呼ばれたんじゃなくって?▼~
:[アルフォンス]|
…シャロン、どうしたんだい?~
何か揉めてるみたいだけど…。▼~
:[シャロン]|
ごめんなさい…~
わたしのせいだと思います…。▼~
***A [#k801e258]
:[アンナ]|
ごめんなさい、うちのシャロンが~
迷惑を掛けたみたいで…。▼~
:[セテス]|
いや、迷惑などでは…▼~
:[カトリーヌ]|
そうさ、シャロンは悪くないよ。~
アタシが余計なこと言っちまったんだ。▼~
:[シャロン]|
余計なことだなんて!~
わたしはこれからも~
相棒探しを諦めませんよ。▼~
:[フレン]|
わたくしも、諦めませんわよ!▼~
:[カトリーヌ]|
だが、相棒ってのは~
探して見つかるもんじゃない。~
不意に出会うもんなんだ。▼~
:[シャミア]|
それに、出会ってすぐにはわからん。~
絶対に相性が悪いと思ったヤツが~
実はそういう相手のこともある。▼~
:[アルフォンス]|
なるほど…~
お二人の出会いもそうだったんですね。▼~
:[カトリーヌ]|
だから無二の相棒が見つかるってのは、~
奇跡みたいなもんなんだよ。~
期待しないで待つしかないのさ。▼~
:[シャロン]|
そんなあ…。▼~
:[アンナ]|
…ま、あなたたち兄妹の関係は~
相棒に近いと思うけどね。▼~
:[シャロン]|
えー、それじゃ駄目ですよ。~
やっぱり運命的な出会いを経ないと…。▼~
:[アンナ]|
あるいは、あなたたちと~
エクラの関係だって~
相棒に近いものがあるんじゃない?▼~
運命的な出会いを果たしてもいるわけだし。▼~
:[アルフォンス]|
なるほど…~
それは、そうかもしれませんね。▼~
:[シャロン]|
そんな…! わたしと~
エクラさんが~
相棒なんて、恐れ多くて正気を保てません!▼~
うーん…相棒が見つかるまでは、~
お兄様で我慢します…▼~
:[アルフォンス]|
……我慢……?▼~
**"雷霆"の騎士 カトリーヌ [#scbe846c]
***C [#w37ef952]
:[カトリーヌ]|
…はあ…はあ。~
鍛錬はここまでにしとくか。▼~
で、アンタは何で見てんだ?~
アタシと勝負でもしたいのか?▼~
:[アルフォンス]|
いえ、見学させてもらっていただけです。~
見たことのない剣筋だったので、~
何か得られるものはないかな、と。▼~
:[カトリーヌ]|
なるほどね。~
アンタは王子なんだろ?~
変な癖はつけないほうがいいさ。▼~
:[アルフォンス]|
やはりそういうものでしょうか。▼~
:[カトリーヌ]|
もちろん長所も短所もある…~
けど、アタシはそう思うね。▼~
自分の力になればいいからと~
何でも取り込んじまった剣は…▼~
確かに自由ではあるが…何というか、~
研ぎ澄まされることがないんじゃないかな。~
あと、剣が傷みやすいね。▼~
:[アルフォンス]|
…ということは、~
カトリーヌさんの剣は、~
そういう剣なんですか?▼~
:[カトリーヌ]|
さてね、アンタはどう感じた?~
ずっと見てたんだ、わかるだろ。▼~
:[アルフォンス]|
そうですね…▼~
貴族の剣のような洗練された技があり、~
騎士の剣のような武骨な動きがあり、~
後は…何と言えばいいんでしょう。▼~
どんな手でも使うようながむしゃらさが、~
あったように思います。▼~
:[カトリーヌ]|
ほう、たいした目をしてるじゃん。~
やるねえ、アンタ。▼~
ま、気が向いたらそのうち、~
アタシの剣について教えてやるよ。▼~
***B [#o6ca0cd0]
:[アルフォンス]|
…ふう。~
ありがとうございました、~
カトリーヌさん。▼~
:[カトリーヌ]|
こちらこそ、面白かったよ。~
アスク流の王宮剣術、か。▼~
:[アルフォンス]|
そんなたいそうなものではありませんよ。~
アスク王国に伝統的に伝わる~
剣術というだけです。▼~
:[カトリーヌ]|
それでも、知らない型や技を学べただけで~
アタシには十分さ。▼~
前にアンタが言ったとおり、~
アタシは目的のためにどんな剣でも~
取り込もうとしちまう。▼~
:[アルフォンス]|
目的のため…~
それって、どんな目的なんでしょう?▼~
どんな手を使っても成し遂げたい目的…~
何かを守りたいとか…?▼~
:[カトリーヌ]|
あるいは復讐したい、とかな。▼~
:[アルフォンス]|
復讐…▼~
:[カトリーヌ]|
はっはっは、冗談だよ。~
アンタの慧眼には恐れ入った。▼~
アンタの考えたとおり、アタシには~
何に代えても守りたいものがあるんだ。▼~
そのためだけに剣を振るってる…~
っていうと少し言い過ぎかもしれんが、~
ま、ほとんどはそうだな。▼~
:[アルフォンス]|
羨ましいような、そうでもないような…~
悩ましいですね。~
そういうのって。▼~
僕には、守りたいものがたくさんあります。~
この国も、民も、家族も、仲間も、~
隣国や遠い異界でさえも…全部、守りたい。▼~
:[カトリーヌ]|
だから、なのかねえ。~
アンタの剣は重たいよ。▼~
***A [#b17c05dd]
:[カトリーヌ]|
そういえば…~
アンタの守りたいものを聞いたのに、~
アタシの話はしてなかったよな。▼~
:[アルフォンス]|
カトリーヌさんが何に代えても~
守りたいもの、ですね。~
お聞きしても…?▼~
:[カトリーヌ]|
ああ、別に隠しちゃいないよ。~
大司教のレア様さ。▼~
アタシたちのいるフォドラは、~
皆が女神様を信仰してるんだ。▼~
その信仰を支えているのが~
セイロス聖教会…セイロス教団で、~
レア様が教団の指導者ってわけさ。▼~
:[アルフォンス]|
なるほど…~
重要な地位におられる方なんですね。▼~
:[カトリーヌ]|
ああ。~
けど、重要だから守ってるんじゃないよ?~
アタシはレア様に心底惚れ込んでるんだ。▼~
レア様はアタシの命の恩人だし、~
アタシ以外にも多くの命を救ってきた~
素晴らしい指導者なんだよ。▼~
皆の憧れで、心の拠り所で、~
常にフォドラの未来を思って~
胸を痛めてるくらい慈悲深いんだ…!▼~
それに物腰柔らかげに見えて、~
実は魔道への造詣が深く、~
剣の腕も立つときた!▼~
そんなレア様を、守りたいって~
思わないほうが無理だろ!?▼~
:[アルフォンス]|
す、すごい熱意ですね。~
思わず圧倒されてしまいました。▼~
でも、あなたのような人にそれだけ~
思われているというだけで、その方が~
どれほどの人物なのか、わかる気がします。▼~
僕も、ゆくゆくはそういう人間になりたい。~
そう思いますよ。▼~
***S [#z15d5635]
:[カトリーヌ]|
アルフォンス王子か…どうした?~
顔に悩みがあるって書いてあるけどさ。▼~
:[アルフォンス]|
それほどですか?~
すみません、いろいろと~
考えることがあって…。▼~
:[カトリーヌ]|
そういう時は、無心に剣を振りゃいいんだ。~
アンタもアタシの鍛錬に付き合うか?▼~
:[アルフォンス]|
…そうですね。~
それもいいかもしれません。▼~
:[カトリーヌ]|
そういや前に剣を合わせた時、~
言ったよな、アタシ。~
アンタの剣は重いって。▼~
:[アルフォンス]|
はい、実は意味を聞きたかったんですが、~
つい聞きそびれてしまいました。▼~
:[カトリーヌ]|
アタシはさ、アンタがいろんなもんを~
一人で背負いすぎてるんじゃないかって~
思うんだよ。▼~
アタシの剣はただ一人を守るためにある。~
けど、その一人を守ることで、~
きっと多くのものが守られると思ってる。▼~
アタシには背中を預けられる相棒がいる。~
アタシが自分を守らずにレア様だけを~
見てられるのはアイツのおかげだ。▼~
そうやって、守ることの連鎖が、~
あるいは守り守られる関係が、~
すべてを守ることに繋がるんじゃないか?▼~
:[アルフォンス]|
守ることの連鎖…~
守り守られる関係…▼~
:[カトリーヌ]|
悪い、説教臭かったな。▼~
こういうの、~
アタシの柄じゃないんだけど、~
たまにやっちゃうんだよね。▼~
そういや、アンタにもいるんだっけ?~
半身とも言うべき相棒が。~
いるなら、がっつり甘えちまえばいい。▼~
:[アルフォンス]|
いや、エクラとは~
そういう…▼~
:[カトリーヌ]|
ははっ、剣を構えな、王子。~
女神の僕たるセイロス騎士団の剣、~
鍛錬で味わってもらうよ!▼~
**おとぼけお嬢様 フレン [#n7a09caf]
***C [#k659c85a]
:[フレン]|
エクラさん、~
ごきげんよう。~
少しお話させていただいても?▼~
わたくしね、あなたたちとお会いできて~
本当に良かったと思っておりますのよ。▼~
特務機関ヴァイス・ブレイヴの~
隊員として働けること、~
すごくやりがいを感じてますの。▼~
…隊員じゃなくて英雄、ですの?~
そこはよろしいんじゃなくて?▼~
ヴァイス・ブレイヴも素敵ですけれど、~
何といっても、特務の機関の隊員って~
ところが気に入ってますのよ。▼~
わたくしね、実はと組むという言葉も、~
機関という言葉も、存じませんでしたの。~
ついでに隊員という言葉も耳慣れず。▼~
どれもかっこいい言葉ですのに、~
それが3つも重なったら、もう最高!▼~
特務機関隊員、特務機関隊員…~
うふふ…何度唱えても飽きない~
魔法の言葉ですわね。▼~
さて、それでは~
次の任地に参りましょうか。▼~
特務機関ヴァイス・ブレイヴの~
フレン隊員の活躍に、~
乞うご期待ですわよ!▼~
***B [#qfc3fd3c]
:[フレン]|
あら、伝説の召喚師、~
エクラさん、~
ごきげんよう。▼~
わたくし、存じませんでしたけれど、~
あなたって特務機関の中では~
かなり特別な存在でいらしたのね。▼~
伝説の召喚師だなんて、~
いまいちな響きの肩書で呼ばれて、~
同情を禁じえませんわ。▼~
…よろしくてよ。~
わたくしだけは、あなたを~
こう呼んで差し上げます。▼~
特務機関ヴァイス・ブレイヴの~
エクラ隊員と!▼~
うふふ、こっちのほうが、~
俄然かっこいい響きですものね。▼~
けれど、その上を行く肩書を~
見つけてしまいましたの。▼~
…そう、"隊長"ですわ。▼~
隊員よりも明らかに格上、~
それでいて公爵や伯爵などとは異なる、~
実務然とした響き…▼~
わたくしも、いつか呼ばれたい…~
特務機関ヴァイス・ブレイヴの~
フレン隊長と…!▼~
とはいえ、アンナ隊長がいる限り、~
わたくしにその席が回ってくることは~
あり得ませんよね…くすん。▼~
湿っぽい話になってしまって~
申し訳ありません。~
叶わぬ夢…切ないですわ…▼~
***A [#p0cdfb87]
:[フレン]|
あら、エクラ隊員。~
ごきげんよう。▼~
ちょっと聞いてくださる?~
ほら、隊長と呼ばれたいという話…▼~
そのことで、~
良いことを思いつきましたの。▼~
特務機関ヴァイス・ブレイヴで~
隊長の座に就くのは▼~
アンナ隊長がいる限り~
現実問題として難しいと思いますの。▼~
そのうえ、アスク王国には~
アルフォンス王子やシャロン王女を始め~
優秀な方々がたくさんいらっしゃるし…。▼~
そもそも、わたくしは~
仮初めの隊員…。▼~
となれば、わたくしが~
取るべき手段は一つ…。~
もう、お分かりかしら?▼~
そう、~
わたくしが独自に、特務の機関を~
創ってしまえばよろしいんじゃなくて?▼~
幸いにしてフォドラには~
特務の機関は一つも存在しませんの。▼~
これはもう、早い者勝ち…~
わたくしが「創りました」と宣言すれば~
それで成立ですわ。▼~
名前は…そうですわね。▼~
伝説の召喚師の名を冠して、~
特務機関エクラ・~
ブレイヴ! いかがかしら?▼~
そして、その初代隊長が、わたくし!~
フレン隊長! うふふ、~
楽しみになってまいりましたわ。▼~
***S [#jec7014d]
:[フレン]|
はああ…。~
あら、エクラさん。~
ごきげんよう。▼~
ちょっと聞いてくださる?~
ほら、フォドラに特務機関を創るという話…▼~
早くも頓挫しそうですのよ。~
士官学校の方々をお誘いしても~
全然、興味を持ってくれないんですもの。▼~
隊員がいてこその隊長ですのに、~
わたくし一人では、~
隊長になる意味がございませんでしょ?▼~
あーもう、あなたのような召喚師の方が~
隊員になってくだされば、~
バンバン召喚して隊員を増やせますのに。▼~
…あら? それって妙案ですわね!▼~
エクラさんが、~
わたくしの特務機関に~
入隊していただけるなら、万事解決ですわ!▼~
あなたなら戦場の指揮もお任せできるし…~
いかがかしら? 隊員じゃご不満?~
副隊長にして差し上げてもよくってよ?▼~
ね、そうしましょう!~
わたくしと一緒に戦いましょう!▼~
…え? 誰と戦うのかって?~
それは特務の機関ですから、異界の敵と…~
でも、そうそうフォドラに来ないかしら。▼~
それなら、他の異界を守るため…~
…え? 「異界への扉を開く力」がないと~
駄目なんですの?▼~
うーん…。~
結局は叶わぬ夢…切ないですわ…。▼~
**孤高の射手 シャミア [#hfd7c226]
***C [#e3fd6e2e]
:[シャロン]|
シャミアさーん!▼~
シャミアさーん?▼~
…あれ? いませんね。~
どこに行ってしまったんでしょう。▼~
:[シャミア]|
呼んだか?▼~
:[シャロン]|
うっひゃああ!?~
…シャミアさん!~
急に後ろに立たないでくださいよ!▼~
わたしを驚かせるために~
抜き足差し足で近づいてきたんですか?▼~
:[シャミア]|
いや、ずっとそこにいたぞ。~
その柱にもたれかかっていた。▼~
:[シャロン]|
え?~
その柱の前って…~
わたしが何度か通り過ぎませんでしたか?▼~
:[シャミア]|
通り過ぎた。~
私を呼びながら、私に気づかないものだから~
つい面白くなってしまってな。▼~
すまん。~
もっと早く声をかければ良かった。▼~
:[シャロン]|
ほんとですよ。~
それにしても全然、~
気配を感じませんでしたね…。▼~
:[シャミア]|
周囲を警戒して、~
気配を殺していたからな。▼~
:[シャロン]|
警戒? 何でそんなことを…。▼~
:[シャミア]|
知らない人間が大勢いる。~
英雄と呼ばれる連中らしいが、名ばかりの~
可能性もあるだろ?▼~
それに、誰にでも化けられる敵が、~
いると聞いた。~
警戒しないほうが無理だ。▼~
:[シャロン]|
うっ…それを言われると弱いですけど…~
でも、英雄の皆さんは素晴らしい方たち~
ばかりですから!▼~
警戒は程々にしておいてもらえると、~
嬉しいですね…!▼~
:[シャミア]|
わかった。~
善処しよう。▼~
***B [#c5149123]
:[シャロン]|
シャミアさん、ありがとうございます!▼~
:[シャミア]|
ん…シャロンか。~
何の話だ?▼~
:[シャロン]|
この前の、警戒は程々にって~
お願いした件ですよ。▼~
英雄の皆さんが、シャミアさんの態度が~
劇的に柔らかくなった…って、~
驚いてましたよ?▼~
今まではすこしよそよそしいというか、~
刺々しいというか、誰にも心を許さない~
感じだって意見が多かったんですが…▼~
最近は、かなり馴れ馴れしいというか、~
積極的というか、誰にでもぐいぐい~
距離を詰めてくる感じだと評判で…▼~
:[シャミア]|
…待て。▼~
:[シャロン]|
はい、何ですか?▼~
:[シャミア]|
最近とは、何の話だ?▼~
:[シャロン]|
何の話って…、最近のシャミアさんが~
他の英雄さんたちにどう接しているかの…▼~
:[シャミア]|
それだ。~
そこがおかしい。▼~
私はこのところ、~
ずっと山籠もりしていたぞ。~
感覚が鈍りそうだったんでな。▼~
確か…ちょうどあんたと話した~
次の日くらいからだったと思う。▼~
:[シャロン]|
…ええ!? 本当ですか!?▼~
:[シャミア]|
ああ。~
狩ってきた獲物の毛皮を板に張って、~
乾かしているところだ。見るか?▼~
:[シャロン]|
ちょっと気になりますけど、~
今はそれどころじゃないです!▼~
シャミアさんの偽物が~
入り込んでたってことですよ!?~
大事件じゃないですか!▼~
お兄様とアンナ隊長にも報告しなきゃ!~
曲者ですよー!▼~
***A [#obdf1a97]
:[シャロン]|
はっ、シャミアさん…!~
偽物ですか? 本物ですか?▼~
:[シャミア]|
…知らん。~
自分で判断しろ。▼~
:[シャロン]|
そのつれない感じ…本物ですね!▼~
:[シャミア]|
そうかもしれんが、偽物がしっかりと~
相手を真似していたら区別できるのか?▼~
例えば、あんたが偽物だったとしても、~
私にはとても見抜けんさ。▼~
:[シャロン]|
それは、そうかもしれませんね…。~
ですけど、今のシャミアさんは~
本物だって断言できますよ!▼~
:[シャミア]|
ほう…その根拠は?▼~
:[シャロン]|
勘です!▼~
:[シャミア]|
勘、か…。▼~
:[シャロン]|
あ、信じていませんね?~
これでもたくさんの英雄の皆さんと出会い、~
戦場を共にしてきたんです。▼~
わたしの英雄を見る目は、確かなんですよ?~
えっと、たぶん、ですが…。▼~
:[シャミア]|
ふ…信じているさ。~
案外、馬鹿にならないもんだ。~
直感や野生の勘といったものは。▼~
私も幾度となく助けられてきたよ。~
自分の勘にな。▼~
:[シャロン]|
そうなんですね。▼~
シャミアさんって、自分の技術や経験に~
絶対の自信も持ってそうでしたから…~
勘に頼るなんて、ちょっとだけ意外です。▼~
:[シャミア]|
子供の頃から戦場にいたからな。~
勘が良くなきゃ、決して生き残れない。~
そんなものだ。▼~
***S [#wc156064]
:[シャミア]|
どうした、シャロン。▼~
:[シャロン]|
…!~
シャミアさん!?▼~
:[シャミア]|
そうだが…何だ?~
嬉しいことでもあったか?~
侵入者を捕らえたか。▼~
:[シャロン]|
違います!~
今! 初めて!~
シャミアさんから話しかけてくれたんです!▼~
:[シャミア]|
初めて…まあいい。~
そんなに驚くことか?▼~
:[シャロン]|
そりゃそうですよ。▼~
今まで一度だって~
シャミアさんからわたしに~
話しかけてくれたりしませんでしたし。▼~
いえ、一度だけ話しかけてくれたことが~
あったんですけど、それは偽物で…▼~
…はっ!~
もしかして、今のシャミアさんも…!?▼~
:[シャミア]|
…あんたの勘はどこへいった。~
見る目は確かなんだろ?▼~
:[シャロン]|
それが…話しかけられて感激しちゃって、~
全然働かないんです!~
前の時もそうでした…。▼~
:[シャミア]|
勘は感激に負ける、か。~
フフフ…▼~
:[シャロン]|
シャミアさん?~
今の笑い方、ちょっと悪者っぽく~
なかったですか? やっぱり偽物なんじゃ…▼~
:[シャミア]|
そう思うならそれで構わん。~
で、どうするんだ?~
捕らえるなら抵抗するが。▼~
:[シャロン]|
そのつっけんどんな感じ…!~
本物ですね! 間違いないです!▼~
**聖教会の石頭 セテス [#n5e76bf7]
***C [#e4f1e9a6]
:[アンナ]|
セテスさん、~
次の任務のことで相談が…~
あら、仕事中だった?▼~
:[セテス]|
かまわない。~
手慰みに書き物をしていただけだ。▼~
:[アンナ]|
書き物? あー、なるほど。~
フォドラの士官学校で使う教本ね?▼~
:[セテス]|
いや、そんなものを書いたことはない。~
私はセイロス聖教会の大司教補佐であって~
士官学校の教師ではないからな。▼~
:[アンナ]|
ふーん、そうなの。~
じゃあ、何を…▼~
:[セテス]|
…そんな事よりも、~
一つ聞きたいことがあったのだが。▼~
:[アンナ]|
あら、何かしら。▼~
:[セテス]|
君には姉妹がいるだろうか。~
背格好のよく似た…▼~
:[アンナ]|
ああ、あなたの世界にも、~
私によく似たアンナって人が~
いるっていう話?▼~
どうせ、お金が大好きな~
行商人だったりするんでしょう?▼~
:[セテス]|
その通りだ。~
知っているということは、~
やはり姉妹なのか?▼~
:[アンナ]|
それは…ご想像にお任せするわ。~
だけど、これだけは覚えておいて。▼~
みんな似ているようで、それぞれ違うのよ。~
お金儲けのことしか考えていない人も~
多いけど、私はお金なんて…▼~
どうでもいい、とまでは言わないけれど、~
特務機関の使命を果たすことが第一だから。▼~
:[セテス]|
なるほど、覚えておこう。▼~
***B [#q0a2f491]
:[アンナ]|
セテスさん、また書き物?▼~
:[セテス]|
ああ、空いた時間がもったいなくてな。~
どうも私は、のんびりと過ごすことが~
苦手な性分らしい。▼~
:[アンナ]|
何か趣味でも持ったらいいんじゃない?~
…ああ、それが書き物ってことかしら。▼~
:[セテス]|
ほかに釣りも少しは嗜むが…~
趣味と言えるのは、~
やはり書き物くらいだろうな。▼~
:[アンナ]|
へえ…それで、何を書いているのかしら?~
教本じゃないのよね。聖典?▼~
:[セテス]|
聖典を趣味で書くわけがないだろう…。~
私が書いているのは、寓話だよ。▼~
:[アンナ]|
寓話?~
子供向けの創作話ってこと?▼~
:[セテス]|
ああ。~
昔、妹に読み聞かせてやっていてね。~
今でも思いつくと書いている。▼~
妹はもう大きくなってしまったが、~
大修道院では子供たちも暮らしているから~
彼らに読んでもらおうと思っているよ。▼~
:[アンナ]|
へえ、以外ね…~
だけど素敵なことだと思うわ。~
よかったら、私にも読ませてもらえる?▼~
:[セテス]|
子供向けに書いているから~
大人の君が読んでも面白くはないと思うが。▼~
:[アンナ]|
いいの、いいの。~
セテスさんがどんなお話を書いているのか~
気になるじゃない。▼~
:[セテス]|
いいだろう。~
読んだら感想を聞かせてもらえると助かる。~
参考にしたい。▼~
:[アンナ]|
わかったわ。~
さっそく読ませてもらうわね。▼~
***A [#me201d8b]
:[セテス]|
アンナ、~
私が書いた寓話は読んでくれたのか?▼~
:[アンナ]|
ええ、もちろん。~
とっくに読み終わってるわよ。▼~
:[セテス]|
読んだら感想を、と言ってあっただろう。~
なぜ来てくれなかった?▼~
:[アンナ]|
まだ返すわけにはいかなかったからよ。~
借りたお話をもとに、~
いろいろと試算してたものだから。▼~
:[セテス]|
試算?▼~
:[アンナ]|
あなたの作品を書物の形にして、~
あちこちの異界で売るための試算よ。~
きっと売れるわ。バカ売れよ。▼~
読む前は、手慰み品質かと侮ってたけれど、~
あんなに機知と教訓にあふれた作品を~
私は読んだことがない…!▼~
:[セテス]|
そう思ってもらえるのはうれしいが、~
売り物にするつもりは…▼~
:[アンナ]|
あんなに素晴らしい作品を、~
埋もれさせておく手はないわ。~
もっと多くの子供たちに届けないと!▼~
ただ…~
一つ問題があるのよね。▼~
:[セテス]|
…一応、聞こうか。▼~
:[アンナ]|
手間と雑費を考えると、ある程度~
まとまった数の寓話を一つの書物にして~
売ったほうがいいと思うの。▼~
今借りているお話の長さを基準にすると、~
あと九話…全十話で売りたいところね。~
お願いできるかしら?▼~
:[セテス]|
…用意できなくはないが、~
どうも売るというのは賛同しかねるな。~
わたしは貧しい子供たちにこそ寓話を…▼~
:[アンナ]|
異世界にも学校や孤児院はあるし、~
そこに寄付する親切なお金持ちもいる。~
大丈夫、私に任せて!▼~
***S [#wd8eac34]
:[アンナ]|
セテスさん!~
大成功、バカ売れよ!▼~
:[セテス]|
そうか…~
ちゃんと異世界の貧しい子供たちにも~
届いているのだろうな?▼~
:[アンナ]|
もちろんよ。~
評判が評判を呼んで、一度に何十冊も~
買ってくれる人もいたのよ。▼~
みんな、貧しい子供たちのいる施設に~
寄贈してくれるって。~
よかったわね、セテスさん。▼~
:[セテス]|
ああ、それなら私も書いた甲斐があった。~
…それで、売り上げた金は?▼~
:[アンナ]|
ちゃんと保管してあるわ。~
取り分は…4:6でどうかしら。~
もちろん私が4で、あなたが6。▼~
:[セテス]|
…………。▼~
:[アンナ]|
だめ…?~
私もけっこう苦労したんだけどな。~
じゃあ、3:7でどう?▼~
:[セテス]|
…………。▼~
:[アンナ]|
私もね、私腹を肥やしたいわけじゃないの。~
特務機関の慢性的な資金不足を~
少しでも解消したいだけなのよ!▼~
:[セテス]|
…君のおかげで異世界の子供たちに~
作品を届けられた。それは感謝する。~
だが…譲って、2:8だな。▼~
それで私の取り分は~
アスク王国の子供たちのために~
使ってくれ。どうだ?▼~
:[アンナ]|
くっ…そんなこと言われたら、~
2割だって受け取りづらいじゃない…。~
もう、全額寄付すればいいんでしょう!▼~
:[セテス]|
ふ…金儲けが好きだが、根は優しい。~
やはり君は、私の世界のアンナと~
よく似ている。他の姉妹もそうなんだろう?▼~
:[アンナ]|
そうかもしれないけど、私は本当に~
あなたの作品を広めたかっただけで…~
儲けのことは、ついでというか…▼~
:[セテス]|
わかっている。~
君の取り分は遠慮なく好きに使ってくれ。~
また新作が書けたら君に預けよう。▼~
:[アンナ]|
わお! 本当に?~
ありがとう、セテスさん!~
じゃあこれからも売りまくるわよ!▼~
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