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章別会話/天上に星を抱く者
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[[章別会話]]
*天上に星を抱く者 [#saf11c2f]
#contents
**天上に星を抱く者 [#s5f00de5]
***オープニング [#d31fad5b]
:[タニス]|
なにをへばっている!~
槍を持つ手が下がっているぞ!~
もっと気合いを入れろ!▼~
:[マーシャ]|
は、はいっ!~
やぁっ! はぁっ!▼~
:[タニス]|
それが終わったら腕立てを200回だ!~
ベグニオン聖天馬騎士団の~
意地を見せてみろ!▼~
今度は「やめます」の紙切れ一枚で~
行方をくらますなど、許さんからな!▼~
:[マーシャ]|
は、はひぃぃっ!~
はぁっ、はひぃっ…!▼~
:[シャロン]|
うわー。タニスさんの指導~
すごく熱が入っていますね!▼~
:[ステラ]|
タニス様はベグニオン騎士団でも~
優れた人材が揃う聖天馬騎士団の要。▼~
サナキ様をお守りするために選抜された~
神使親衛隊の副長を務められるお方です。▼~
:[シャロン]|
あっ! 知ってますよ!~
シグルーンさんが隊長を務められている~
親衛隊ですよね。▼~
:[ステラ]|
ここ、アスクにおいても~
厳しさを以て自らの使命を~
果たそうとされているのでしょう。▼~
私も見習いたいものです…▼~
:(暗転)|
:[マーシャ]|
はぁ、はぁっ…~
や、やっと終わりました…▼~
まさか、異界に来て早々~
副長と再会してしまうなんて…▼~
:[シャロン]|
お疲れ様です、マーシャさん!▼~
:[マーシャ]|
あ、シャロン王女にステラさん。~
もしかしてさっきの訓練、見ていました?~
お恥ずかしい姿を…▼~
:[ステラ]|
ご苦労様です。さすがは噂に名高い~
ベグニオン天馬騎士団の訓練…▼~
強さの理由を垣間見た気がいたします。~
私も身が引き締まりました。▼~
:[マーシャ]|
そ、それなら私の代わりに~
訓練に出てくれてもいいんですよ?~
もう私はヘロヘロです…▼~
:[シャロン]|
そういえば、近々~
わたしたちが出撃する~
賊の討伐任務があるようです。▼~
頑張りましょうねっ!~
マーシャさん、ステラさん!▼~
:[マーシャ]|
は、はい、こちらこそ~
よろしくお願いします…▼~
今日はもう体力の限界なので~
部屋に戻らせていただきますね…▼~
:[ステラ]|
私はもう少し訓練していきます。~
シャロン王女、マーシャさん~
また後日…▼~
:(暗転)|
:[ステラ]|
はっ! せいっ…!▼~
私は騎士としては駆け出しの身、~
実戦経験が心もとない分、~
訓練で補わないと…▼~
あら? これは…?~
なにかが落ちていますね。▼~
手帳のようですが~
いったい誰のでしょうか?▼~
:(暗転)|
:[タニス]|
……!?~
な、ない!? どこにもない!~
今朝も確認したはずなのに…!▼~
まさか落としてしまったというのか。~
あれが誰かの手に渡ってしまうと~
私は……▼~
***C [#sa5ec4fc]
:[タニス]|
失礼する…▼~
:[アンナ]|
いらっしゃい。~
イーリス聖王国アンナ商会~
アスク支店へようこそ。▼~
武器の用意やお仕事の斡旋~
まじないの道具や変わった薬草まで~
なんでも用意するわよ~。▼~
:[タニス]|
【火消し】を頼みたい…▼~
:[アンナ]|
……。~
【火消し】ね。わかったわ。~
それじゃ、明日また店に来て。▼~
:[タニス]|
明日では遅い!~
ことは一刻を争うのだ!▼~
:[フォルカ]|
ずいぶんと余裕がない様子だな。▼~
:[アンナ]|
うわっ!~
フォルカ、いつの間に…▼~
:[フォルカ]|
話を聞こうか。~
ベグニオン帝国神使親衛隊副長殿。▼~
:[タニス]|
……。▼~
:(暗転)|
:[フォルカ]|
失せ物を探してほしい、か。▼~
:[タニス]|
いかにも。~
それが他人の手に渡る前に~
迅速に回収してもらいたい。▼~
:[フォルカ]|
確かに俺は金さえもらえれば~
なんでもこなす便利屋だが…▼~
得意なのは、やっかいごとを闇に葬る~
【火消し】のほうでな。▼~
失せ物探しなら~
もっと鼻の利く連中に~
頼むという手もある。▼~
:[タニス]|
事と次第によっては~
火の手があがってしまうような~
やっかいな事案なのだ。▼~
:[フォルカ]|
……▼~
:[タニス]|
我らは、アスク王国に~
来てまだ日が浅い。▼~
しかし、貴殿なら1週間もあれば~
この国のあらゆる情報を~
探ることが可能だろう?▼~
:[フォルカ]|
1週間?~
舐められたものだな…~
3日もあれば十分だ。▼~
:[タニス]|
失礼した…。~
やはり、この案件を頼めるのは~
貴殿しかいないようだ。▼~
伏して乞おう。~
どうだ、頼めるだろうか?▼~
:[フォルカ]|
わかった。依頼を受けよう。~
代価は10万だ。▼~
:[タニス]|
なっ…!~
10万ゴールドだと!?▼~
:[ファリナ]|
……!? 今どこからか~
10万ゴールドって聞こえた!?~
私の2万ゴールドより上!?▼~
:[アンナ]|
あのね、ファリナ。~
大事なお話をしているみたいだから~
ちょっと静かにしててね…▼~
:[タニス]|
……。~
背に腹は変えられない。~
10万ゴールド、必ず払おう。▼~
失せ物はこれくらいの大きさの手帳だ。~
見つけた場合、決して中身は見るな。~
これも契約に含ませてもらう。▼~
:[フォルカ]|
わかった。契約は成立だ。~
それがいかに大切なものなのか~
あんたの覚悟も見ることができた。▼~
依頼は必ず果たす。~
吉報を待っているんだな。▼~
***B [#m6f8151b]
:[マーシャ]|
はぁ、はぁ…もうダメ。~
実践の前に訓練で命が尽きそう…▼~
:[ステラ]|
今日も訓練、お疲れ様です。~
大丈夫ですか?~
足元が覚束ないようですけれど…▼~
:[マーシャ]|
うう、しんどいです…。~
兄さんならやる前に~
音をあげるかな、きっと…▼~
:[ステラ]|
お兄さんがいらっしゃるんですね。~
きっとマーシャさんに似て~
頑張り屋で凛々しい方なのでしょう。▼~
:[マーシャ]|
いやぁ、なんというか~
その、説明しづらいというか…▼~
:[ステラ]|
ああ、うっかり忘れるところでした。~
先日、こちらの手帳を~
拾ったのですが…▼~
:[マーシャ]|
わあ、素敵な手帳ですね!▼~
:[ステラ]|
タニス様とマーシャさんが~
訓練されていた場所で~
拾ったものなのです。▼~
:[マーシャ]|
私には見覚えがないですね。▼~
:[ステラ]|
では、もしかするとタニス様の?▼~
:[マーシャ]|
タニス副長はしっかりしている方なので~
ちゃんと名前を書いてそうですよね。▼~
それに使うなら、もう少し~
質実剛健な手帳を使ってそうな気も…▼~
:[ステラ]|
そうですか…。▼~
:[マーシャ]|
それより、明日はいよいよ出撃です。~
賊の討伐といえども立派な実践。~
頑張りましょう!▼~
:[ステラ]|
はい。足を引っ張らぬように~
力添えをさせていただきます。▼~
:(暗転)|
:[フォルカ]|
タニスの行動範囲は~
城の周辺に限定されている。▼~
自室と訓練場、そして~
食堂との往復がほとんどか。~
洗うとしたらこの周辺…ん?▼~
:[ミスト]|
あっ!~
あなたは…▼~
:[フォルカ]|
お前はグレイル殿の…~
そうか、傭兵団の連中の多くが~
アスク王国に来ていたのだったな。▼~
ずいぶんな大荷物だな。~
洗濯の途中か?▼~
:[ミスト]|
わたしにもできることで~
お兄ちゃんたちを支えられたらって。~
お洗濯とか、お城の食堂のお手伝いも…▼~
:[フォルカ]|
城の食堂に出入りしている、か。~
ミスト。最近誰かが~
拾得物の話をしていなかったか?▼~
:(暗転)|
:[タニス]|
手帳を拾った者が分かっただと!?▼~
:[フォルカ]|
ああ。俺たちと同じ時期に~
アスク王国に召喚された…▼~
ディアメル伯爵家の娘、ステラ。~
どうやら彼女が~
あんたの手帳を拾ったらしい。▼~
:[タニス]|
そ、それでステラは今どこに…▼~
:[フォルカ]|
それがな…▼~
先ほど、シャロン王女たちと~
賊の討伐に向かったと…~
天馬騎士のマーシャも一緒だ。▼~
:[タニス]|
マーシャも一緒だと!?~
そ、それはまずい…!▼~
:[フォルカ]|
お、おい!? タニス!▼~
***A [#cca4aa2b]
:[マーシャ]|
せいっ! たぁぁぁっ!~
大丈夫ですか、シャロン王女!▼~
:[シャロン]|
なんとか持ちこたえています!~
ですが、予想以上に賊が多いですね!▼~
:[ステラ]|
せっかく歩みはじめた新しい運命…~
こんなところで、くじけるわけには!▼~
:[タニス]|
マーシャ、なにをやっている!?~
シャロン王女、ご無事ですか!▼~
:[マーシャ]|
タニス副長、どうしてここに!?▼~
:[タニス]|
話はあとだ!~
賊を一掃する。~
私に続け…!▼~
:(暗転)|
:[シャロン]|
すごいですっ!~
あれだけの賊が~
あっという間に…▼~
:[マーシャ]|
はぁっ、はぁぁっ…~
た、助かりましたぁ。▼~
:[タニス]|
ステラ、話がある…~
こちらに来てもらおう。▼~
:[ステラ]|
私に…ですか。~
なんでしょう?▼~
:[タニス]|
そ、その…なんだ…~
手帳を拾ったと聞いたのだが。▼~
:[ステラ]|
はい、拾ったのはこの手帳ですわ。▼~
:[タニス]|
そ、それだ!~
私が落とした手帳!▼~
も、もしかして…~
中身も…見たのか?▼~
:[ステラ]|
は、はい。~
持ち主の名前が~
書いてないかと思いまして…▼~
素敵な詩ですね。~
もしかして、タニス様が~
綴られたのですか?▼~
:[タニス]|
くっ…!~
み、見たのか!~
み、見てしまったのかっ!?▼~
:[ステラ]|
特に「鳥と天上に輝く星」を詠んだ詩が~
素晴らしかったです。▼~
あまねく世界を照らす光…~
羽ばたけば届きそうなのに~
決して届かない…▼~
:[タニス]|
ああああ…~
ろ、朗読は勘弁してくれ…~
恥ずかしさで卒倒してしまう…!▼~
と、ともかく!▼~
鬼の副長と呼ばれている私が~
このような詩を書いていると知れたら~
部下に示しがつかん。▼~
このことはくれぐれも…~
他言無用で頼むぞ。▼~
:[ステラ]|
は、はい…~
そういうことでしたら。▼~
:[マーシャ]|
あっ! その手帳って~
タニス副長のものだったのですか?~
なにが書いてあるんでしょうか。▼~
:[タニス]|
そ、それを知る必要はない!~
そんなことよりも貴様~
先ほどのあの戦いぶりはなんだ?▼~
:[マーシャ]|
ひっ! す、すみませんっ!▼~
:[タニス]|
そんなことでベグニオン天馬騎士団の~
誇りを貫き通せるか!~
帰ったらまたしごいてやる!▼~
:[マーシャ]|
う、うう…~
目をかけていただき~
ありがとうございます…▼~
**神出鬼没の情報屋 フォルカ [#t9fbe1ae]
***C [#ke7ee96b]
:[フォルカ]|
アンナ隊長から聞いて安心した。~
この世界でもグレイル傭兵団は~
健在だとな…▼~
:[アイク]|
ああ。~
いつかはあんたとも~
ここで会える気がしていた。▼~
:[フォルカ]|
だからか。俺の姿を見ても~
まったく驚かなかったしな。~
それで、この世界にグレイル殿は…▼~
:[アイク]|
いる…~
しかし、いないとも言える。▼~
親父と会ったのは祭りの間だけだ。~
団のことは…~
俺に任せると言っていた。▼~
:[フォルカ]|
そうか。ではここでは~
アイクがグレイル傭兵団を~
率いていると考えていいんだな。▼~
:[アイク]|
ああ。そのつもりだ。~
ところで以前、あんたと結んだ契約は~
まだ活きているのか?▼~
:[フォルカ]|
もちろんだ。~
一度受けた契約はやり通す。~
だが、今は少々問題がある…▼~
:[アイク]|
問題?▼~
:[フォルカ]|
お前も知っての通り~
俺はこの世界に来たばかりだ。▼~
テリウス大陸には精通していたが~
この世界では最低限の情報しか~
持ち合わせていない。▼~
情報屋としても暗殺者としても…~
この世界を立ち回るには~
まだ知らないことが多すぎる…▼~
:[アイク]|
あんたの戦いの腕は信用している。~
心配は無用だと思うが…▼~
:[フォルカ]|
…3日、時間をくれ。~
この世界について~
俺なりに調べたい。▼~
:[アイク]|
わかった。~
では、3日後にまた会おう。▼~
***B [#i86e646f]
:[マシュー]|
……▼~
誰だ? そこにいるんだろ?~
おれをつけているみたいだが~
なにか用かい?▼~
:[フォルカ]|
鋭いな。~
やはり、俺と同業のようだ。▼~
俺の名はフォルカ。~
先日、この世界に呼ばれた者だ。▼~
:[マシュー]|
……。~
あんたが味方でよかったぜ。~
敵に回すと面倒臭そうだ。▼~
:[フォルカ]|
マシュー、お前が持つ情報を買いたい。▼~
むろん、見合った報酬は払う。~
情報屋にとって、活きのいい情報は~
なにより価値があるものだからな。▼~
:[マシュー]|
ん? 今のおれたちは~
一応、仲間なんだろ?~
金なんて払わずとも教えてやるよ。▼~
:[フォルカ]|
俺は仲間として得られる情報…~
それ以上のものが欲しいのさ。▼~
:[マシュー]|
…なんとも食えねえおっさんだな。▼~
いいぜ。おれとレイラになにかあったとき~
せっかく集めた情報が~
水の泡になるのももったいないしな。▼~
ただし、若様やエリウッド様については~
伏せさせてもらうぜ。▼~
:[フォルカ]|
ああ、それで構わない。▼~
:[マシュー]|
金はいらないが、情報を教える条件として~
おれたちが困ったときは手を貸してくれ。~
お互い様ってやつだ。▼~
:[フォルカ]|
いいだろう。そのときは~
格安で話を聞く。▼~
:[マシュー]|
…そっちは金を取るのかよ。▼~
***A [#j246703d]
:[フォルカ]|
……。~
むっ…!?▼~
俺の名はフォルカ。~
:(画面が光る)|
:[フォルカ]|
これは…白夜王国の暗器。~
手裏剣という武器か?▼~
:[サイゾウ]|
ふん、避けたか。~
貴様…ここ数日、なにを嗅ぎ回っている?。▼~
:[フォルカ]|
俺は情報屋。~
情報を集めているだけだ。▼~
:[サイゾウ]|
貴様が何者かは知らんが~
リョウマ様たちの障害となるなら~
俺はためらわずに討つ。▼~
:[フォルカ]|
過度の忠誠心というのは~
時として弱点になることがある。▼~
現に俺は今、労せずして~
あんたが命をかけて~
守ろうとするものを知った。▼~
:[サイゾウ]|
…貴様っ!▼~
:[フォルカ]|
白夜王国第一王子の忍、~
第五代目サイゾウ。~
弟の名はスズカゼ。▼~
言葉数少なく強面だが~
義に厚く、信頼できる人間…▼~
:[サイゾウ]|
……▼~
:[フォルカ]|
余談だが、甘いものが苦手…~
そうだろ?▼~
:[サイゾウ]|
貴様…わずかの間に~
そこまで調べあげたというのか?▼~
:[フォルカ]|
言っただろ。俺は~
情報を集めているだけで、他意はない。~
そして、あんたに敵対するつもりもな。▼~
:[サイゾウ]|
……▼~
:[フォルカ]|
あんたがリョウマ王子を守るために~
俺の力を必要とするなら力を貸す。~
ただし、金は頂くがね。▼~
:[サイゾウ]|
お前がなにか不審な動きをすれば~
それ相応の措置を取る。▼~
肝に命じて、おかしな考えは~
起こさぬことだ。▼~
:[フォルカ]|
手裏剣ってのは刺さると痛そうだな。~
気をつけるよ。▼~
:[サイゾウ]|
……。~
【火消し】のフォルカか。~
一筋縄では行かない、くせ者と見た…▼~
***S [#l32ffc63]
:[フォルカ]|
アイク、今日が約束の日だ。▼~
:[アイク]|
……▼~
:[フォルカ]|
面白いな、アスク王国は。~
そしてここに集まる連中も。▼~
…知りたかったことは十分だ。~
これからは~
お前との契約を果たそう。▼~
:[アイク]|
わかった。~
これからもあんたの力を借りたい。▼~
それで…あんたの目から見て~
この国はどう映る?▼~
:[フォルカ]|
いい国だな…~
王族もそうだが、この地で暮らす民も~
気持ちのいい連中ばかりだ。▼~
それぞれのやり方で国を支え~
日々を懸命に生きている。▼~
だからこそ、英雄たちも力を貸すことを~
惜しまないのだろうな。▼~
:[アイク]|
あんたにもそのことが~
伝わってよかった。▼~
それにしても3日間でよく~
そこまで調べたな。▼~
:[フォルカ]|
なあに。この国の同業者や~
おしゃべり好きな情報通から~
ネタを仕入れたのさ。▼~
:[アイク]|
おしゃべり好きな情報通…?▼~
:(暗転)|
:[門番]|
ぶぇ…ぶえっくしょんっ!▼~
うう、フォドラと同じくらいに~
アスク王国の冬も冷えますな…。▼~
にしても、今日はあのおじさん~
なかなか姿を現しませんね。▼~
聞き上手なせいか、ついつい~
あれこれ話してしまうのですが。▼~
はっ! いかんいかん!~
今日もヴァイス・ブレイヴの守りを~
しっかり固めるであります!▼~
**帝国の白刃 タニス [#h1e5fdf4]
***C [#le7f821b]
:[タニス]|
ベグニオン帝国聖天馬騎士~
神使親衛隊副長タニス。▼~
遅れ馳せながら~
ただ今参上しました。▼~
:[サナキ]|
うむ、大義である!▼~
そなたの力添えがあれば~
ヴァイス・ブレイヴも~
さらに戦力を増すであろう。▼~
:[タニス]|
私のあずかり知らぬところで~
神使様がアスク王国のために~
尽力されておられたとは。▼~
私ももっと早く~
馳せ参じていれば…▼~
:[サナキ]|
気にするでない。~
おぬしの一存では~
どうにもならぬことじゃからな。▼~
:[タニス]|
もったいないお言葉…~
痛み入ります。▼~
また、マントの裾を踏まれて~
転がっておいでではないかと~
心配で心配で…▼~
:[サナキ]|
そ、それはもうよいのじゃ!▼~
:[シグルーン]|
タニス。~
力を合わせて神使様を盛り立て~
アスク王国の平和のために戦いましょう。▼~
:[タニス]|
はっ! この世界でも~
隊長とともに戦えること~
うれしく思います。▼~
:[シグルーン]|
その前に…あなたに~
話しておくことがあります。▼~
:[タニス]|
なんでしょうか…?▼~
:[シグルーン]|
実はあなたがこの世界に来る前に~
別の異界のあなたが召喚され~
神使様をお守りしていました。▼~
:[タニス]|
違う世界の私…ですか?▼~
:[シグルーン]|
そう。といっても、~
その魂の在り方はあなたと同じ。▼~
神使様をよく守り~
神使親衛隊の名に恥じぬ~
働きをしてくれました。▼~
おや? ちょうどいいところに~
彼女…もうひとりのあなたが~
任務から戻ってきたようですね。▼~
:[タニス]|
…異界の…私。▼~
:[タニス(花嫁)]|
神使親衛隊副長、タニス。~
ただいま戻りました。▼~
:[タニス]|
……!?~
……!?!?▼~
***B [#d000b727]
:[タニス(花嫁)]|
?~
隊長、そこにいるのは…~
もしかして、異界の私でしょうか。▼~
:[シグルーン]|
ええ。あなたが任務に出ている間に~
新たに召喚されてきたの▼~
:[タニス]|
……▼~
:[タニス(花嫁)]|
なるほど…。~
同じ副長同士、よろしく頼む。▼~
:[タニス]|
こ、こ、こ、こ…。▼~
:[シグルーン]|
あら? どうしたの?~
異界の自分を見て驚いたのかしら?▼~
:[タニス]|
こ、こ、こ、こ…~
これはいったいどういうことだ!?▼~
:[タニス(花嫁)]|
どういうことだ、とは?▼~
:[タニス]|
ど、どどど、どうして私が~
このような浮ついた衣装に~
袖を通しているのだ!?▼~
見たところ、それは~
花嫁が着る衣装だろう!▼~
:[タニス(花嫁)]|
おちつけ、異界の私。~
これには深い事情があってだな…▼~
:[タニス]|
落ち着いてなどいられるか!~
このような格好では隊の風紀も~
保てぬではないか!▼~
なんということだ。~
なんということだ…!▼~
:[シグルーン]|
あっ、タニス!~
どこに行くのですか!▼~
:[タニス(花嫁)]|
行ってしまったか…~
気持ちはわからないでもない。~
だが…▼~
***A [#l5306340]
:[タニス]|
異界から来た私が~
あのような衣装でこの国を~
闊歩していたとは…。▼~
あんな姿をマーシャたちに~
見られたら示しがつかぬ!▼~
:[タニス(花嫁)]|
…ここにいたか。▼~
:[タニス]|
くっ!▼~
:[タニス(花嫁)]|
そう構えるな。~
まずは私の話を聞いてくれ。▼~
:[タニス]|
そうだな…。~
詳しく聞かせてもらおう!▼~
:[タニス(花嫁)]|
私がこのような~
格好をしているのは理由がある。▼~
異界には、花嫁の祭りと呼ばれる~
神聖なる祝祭がある。~
これはその衣装なのだ。▼~
:[タニス]|
そ、そうか…。~
それは祭りの衣装だったのか。▼~
:[タニス(花嫁)]|
祭りに参加する英雄は~
この衣装をまとうことで~
力を最大限に発揮することができる。▼~
祭りの成功は民の英気を養い~
アスク王国をひとつにする。~
ひいてはこの国の平和に繋がるのだ。▼~
:[タニス]|
……▼~
:[タニス(花嫁)]|
そしてもうひとつ。~
花嫁の祭りには~
神使様も参加されていた。▼~
:[タニス]|
なっ!~
サナキ様が花嫁…!?~
結婚だと!?▼~
:[タニス(花嫁)]|
落ちつけ、異界の私。~
あくまでも祭りの余興だ。▼~
私も花嫁衣装をまとってはいるが~
実際に結婚する予定もなければ~
相手もいない。▼~
:[タニス]|
それは知っている。▼~
:[タニス(花嫁)]|
……▼~
自分のことは自分が一番~
知っているとはいえ、そうきっぱり~
断言されるのは釈然としないな…▼~
:[タニス]|
なるほど。サナキ様も~
余興に参加されていたのか…▼~
:[タニス(花嫁)]|
花嫁衣装をまとわれた神使様を~
つかず離れずお守りするために~
私はこの衣装を受け入れたのだ。▼~
そう、この衣装をまとうことは…~
神使様に対する忠義の表れ!▼~
:[タニス]|
神使様に対する忠義か。~
個人的に袖を通してみたかったとか~
浮ついた理由ではないのだな?▼~
:[タニス(花嫁)]|
あ、当たり前だ…!~
神使親衛隊としての務め~
片時も忘れたことなどない!▼~
:[タニス]|
見た目など関係ない…~
大切なのは、いついかなるときも~
忠義の心を持ち続けること、か。▼~
すまなかったな、異界の私。~
よく神使様を支えてくれた。~
礼を言う。▼~
:[タニス(花嫁)]|
なに、もし立場が逆なら~
きっと同じことをしただろう。▼~
これからは同じ神使親衛隊として~
ともにアスク王国の空を駆けよう。▼~
***S [#b165a00f]
:[タニス]|
先ほどは一人で取り乱してしまい~
隊長にも迷惑をかけてしまった…▼~
ことの次第を知ったことを報告し~
取り乱したことを詫びねばならないな。▼~
失礼します…!~
隊長、先ほどは見苦しいところを~
お見せしてしまい…!?▼~
:[シグルーン(花嫁)]|
あら、タニス。~
戻ったのですね。▼~
:[タニス]|
そ、その格好…!~
ま、まさか隊長も…!?▼~
:[シグルーン(花嫁)]|
この衣装はとても素敵ですね。~
花嫁姿の神使様をお守りするに~
ふさわしい装いといえるでしょう。▼~
:[タニス]|
それはあくまでも~
神使様を守るために…ですよね?▼~
:[シグルーン(花嫁)]|
ええ、もちろんですよ。▼~
あなたも一度、異界の自分に~
衣装を借りてみてはどうかしら?~
いい気分転換になるわよ。▼~
:[タニス]|
い、いえ、自分には~
なすべきことがありますから。~
……。▼~
:(暗転)|
:[タニス]|
頼む…!~
どうしても任務を遂行するために~
必要なのだ!▼~
:[フォルカ]|
確かに俺は~
あらゆる依頼を受けるが…▼~
いきなり花嫁装束を~
用意してくれというのは~
なかなかの大仕事だな。▼~
:[タニス]|
結婚する予定もなければ~
個人的な興味からでもない。▼~
忠義の心を示すためにも~
私にはそれが必要なのだ!▼~
:[フォルカ]|
事情があるようだな。~
希望の品は用意しよう…▼~
:[タニス]|
このタニス、世界が変わろうが~
忠義の心はまったく揺るがぬ。▼~
我らの頭上にまばたく星…~
すべては神使様のために!▼~
**覚悟の伯爵家令嬢 ステラ [#uf04613e]
***C [#jd58a13b]
:[エイル]|
……。▼~
:[ステラ]|
誰…です?▼~
……!?~
あなたはエイル…王女。▼~
:[エイル]|
珍しいわね。こんな夜更けに~
この丘に人がいるなんて。▼~
:[ステラ]|
私はステラと申します。▼~
エクラ様の~
求めに応じ~
この世界にやってきました。▼~
:[エイル]|
聞いてもよいかしら。~
ここでなにを?▼~
:[ステラ]|
星を…見ておりました。▼~
この丘なら星がはっきりと~
見えるかと思いまして。▼~
この国の空に輝く星の配置は~
テリウス大陸とは~
まったく違うのですね。▼~
ですが、星の光の美しさは~
全く変わりません。▼~
:[エイル]|
いつも星を見ているの?▼~
:[ステラ]|
……。~
夜、眠るのが怖いのです。~
私は…弱い人間なので。▼~
:[エイル]|
……▼~
:[ステラ]|
考えてしまうのです…。~
眠っている間に~
敵の襲撃があるかもしれない。▼~
眠っている間に命を落とし~
二度と目が覚めないかもしれない。▼~
そして、逃げ出したはずの運命に~
引き戻されてしまうかもしれない…▼~
そうした不安が折り重なって~
つい、星空を見上げてしまうのです。▼~
申し訳ありません、エイル王女。~
出会ったばかりでこんな話を…▼~
:[エイル]|
謝る必要はないわ…▼~
今日の夜空は澄み渡っているわ。~
星の光がまっすぐに届く。~
いい夜だわ。▼~
:[ステラ]|
……はい。~
私もそう、感じます。▼~
***B [#g5007172]
:[エイル]|
……▼~
:[ステラ]|
こんばんは、エイル王女。~
また…お会いしましたね。▼~
:[エイル]|
こんばんは、ステラ。▼~
今日も星を見ていたのかしら。▼~
:[ステラ]|
は、はい…。~
今夜もなんだか眠れなくて。▼~
あの…エイル王女も~
星を眺めるのがお好きなのですか?▼~
:[エイル]|
……。▼~
死者の時間は永遠に動かない…~
私が暮らしていた死の国では、~
時が経とうと何も変わらない。▼~
でも、夜空を見上げると~
星が動いているのがわかる。▼~
それは…この世界が~
生きているということを~
私に実感させてくれるの。▼~
:[ステラ]|
死の国…~
アンナ隊長から話は伺いました。~
生者を拒絶する厳しい世界だったと…▼~
:[エイル]|
……。▼~
:[ステラ]|
死者の時間は永遠に動かない…~
そうおっしゃいましたね?▼~
:[エイル]|
ええ。死は生者から~
すべての時間を奪う。~
そして永久に…~
前に歩むことを許されない。~
後ろに退くことも許されない。▼~
:[ステラ]|
……▼~
私は、自分の運命を~
受け入れることができずに~
戦いに身を置くことを選びました。▼~
でも、ときどき思うのです。~
運命から逃げ出しただけではないか、と。▼~
私は本当に前に進んでいるのか…~
自分の生き方もまた~
動いていないのかもしれません…▼~
:[エイル]|
……。」▼~
眠るには、まだ少し早い時間ね。~
ステラ、よければ~
あなたの話を聞かせてもらえる?▼~
:[ステラ]|
は、はい…。~
お耳汚しにならなければ~
よいのですが…▼~
***A [#w74111bb]
:[ステラ]|
私は貴族の家に生まれ~
親からあらゆるものを与えられ~
裕福な毎日を送ってきました。▼~
ですが、たったひとつ~
与えられないものがありました。~
それは、自由でした…▼~
:[エイル]|
……▼~
:[ステラ]|
成長した私を待っていたのは~
決められた人生。▼~
私は、親が定めた許嫁と~
結婚することになっていたのです。~
そこに自分の意思はありませんでした。▼~
:[エイル]|
親の意に抗おうとしても~
目を合わせると、その決意は霧散する。~
私にも覚えがあるわ。▼~
:[ステラ]|
なに不自由なく生きてきたはずが~
実はすべての運命を決められていた。~
私は…生ける屍だったのかもしれません。▼~
そんな生き方を変えたくて~
親の制止を振り切るようにして~
ベグニオン騎士団に入団しました。▼~
運命に抗いたい。~
そう必死になってあがいたものの…▼~
結果として得たのは~
自分が弱い人間だという自覚だけでした。▼~
:[エイル]|
……。~
以前、あなたは眠るのが怖いと~
私に教えてくれた。▼~
:[ステラ]|
は、はい。~
確かに、そう言いました。▼~
:[エイル]|
恐れるということは…~
行きたいという意思の表れでもある。▼~
あなたの中には~
前に進もうという意思がある。~
少なくとも…生ける屍ではないわ。▼~
:[ステラ]|
エイル王女…▼~
:[エイル]|
生きている限り~
人は自分という存在から~
決して逃げられない。▼~
自分の弱さを知ったうえで~
どこに向かって歩くのか。▼~
人間というものは…~
死ぬまでそのことに~
向き合わなければいけないのかもね。▼~
:[ステラ]|
…そうですね。▼~
弱いことは罪ではない。~
歩みを止めることが罪…~
そういうことなのでしょうか。▼~
***S [#p4e9aba4]
:[ステラ]|
こんばんは、エイル王女。▼~
:[エイル]|
こんばんは、ステラ。▼~
:[ステラ]|
今日の夜空は雲が少ないので~
もしかしたら、エイル王女も~
ここにいらっしゃるかと思って…▼~
:[エイル]|
ええ、~
頭上に広がるのは満天の星空。~
星を見るには理想的ね。▼~
:[ステラ]|
星の輝きはそれぞれ違いますよね。~
一際まぶしく輝く星もあれば~
小さな星が集まって輝く一帯もある。▼~
自分はせめて~
小さな輝きのひとつになりたい。▼~
誰かの近くで誰かと一緒に~
誰かのために輝ければいいなと。▼~
:[エイル]|
その考えは素敵だと思うわ…▼~
ヴァイス・ブレイヴには~
無二の友や一生の伴侶を得て~
輝きはじめた英雄も大勢いる。▼~
:[ステラ]|
いつか巡り会えたらいいですね。~
ともに輝くことができる~
まばゆい星のような人に…▼~
**嘆きの天馬騎士 マーシャ [#da64df8b]
***C [#z5210a26]
:[バルタザール]|
うぉぉぉ! また負けた!~
なんで勝てねえんだ!▼~
:[ヒルダ]|
バル兄、もうやめときなよー。~
軍資金だってもうないんでしょー?▼~
:[バルタザール]|
そりゃそうだけどよ…~
だが、賭けに負けたままって~
わけにはいかねえんだ。▼~
次こそは勝つ!~
勝てる気がする!▼~
:[ヒルダ]|
気のせいか、あたし…~
ここしばらく、そのセリフを~
何度も聞いている気がするんだけど。▼~
:(暗転)|
:[マーシャ]|
……。▼~
ヴァイス・ブレイヴにも~
博打が好きな英雄がいるんだ…▼~
博打かぁ…。~
あーあー、兄さん~
今頃どこにいるんだろ。▼~
結局、兄さんを見つけ出す前に~
アスク王国に来ちゃったけど…。~
心配だなあ、いろんな意味で。▼~
:[フィヨルム]|
マーシャさん、どうしました?~
なにか悩みごとでしょうか。~
連日の訓練でお疲れとか…▼~
:[マーシャ]|
フィ、フィヨルム王女!?▼~
確かにタニス副長は厳しいこと~
このうえないですが~
訓練に問題はありません!▼~
今、考えていたのは~
悩みごとといいますか~
その…身内の問題なのです…▼~
***B [#k87db52e]
:[フィヨルム]|
…そうだったのですか。~
バルタザールさんとヒルダさんを見て~
お兄様を思い出していたのですね。▼~
ですが、あのお二人は兄妹ではなく~
幼なじみだそうですよ。▼~
:[マーシャ]|
お、幼なじみ…。~
私と兄のやりとりにそっくりだったので~
てっきり兄妹だと…▼~
:[フィヨルム]|
やりとりがそっくり?~
それはもしかして…▼~
:[マーシャ]|
私の兄も、三度の飯よりも~
博打が大好きなんです。▼~
勝てもしない博打に~
お金をつぎ込んでは借金を重ねて…▼~
挙句の果てに、私の宿舎にまで~
借金取りが押しかけてくるように。▼~
:[フィヨルム]|
マーシャさんは確か…~
ベグニオン聖天馬騎士団の~
一員でしたね?▼~
:[マーシャ]|
それは昔の話ですね…。~
結局、借金取りに耐えきれず~
私は騎士団を退団してしまいました…▼~
:[フィヨルム]|
そ、そうだったのですね…▼~
:[マーシャ]|
それから私は~
行方知れずの兄を探す旅に出て~
アイクさんたちに出会ったんです。▼~
:[フィヨルム]|
借金を作って行方不明…~
お兄様はその…なんというか…~
とても自由な方なのですね。▼~
:[マーシャ]|
フィヨルム王女…~
お言葉を選ばせてしまい~
恐縮というか面目ないです。▼~
:[フィヨルム]|
い、いえ、そんなつもりは!~
私にも兄がいるのですが~
いろいろな兄妹の形があるものですね。▼~
:[マーシャ]|
えっ、フィヨルム王女にも~
お兄様がいらっしゃるのですか。~
どんな方なのでしょう?▼~
***A [#a79ab066]
:[フィヨルム]|
フリーズ兄様は~
いつも妹の私たちを~
気にかけてくれる優しい方…▼~
そして、我が身を顧みず~
民のために戦うことができる~
強い方でもあります。▼~
:[マーシャ]|
素敵なお兄様ですね。~
私の兄にわずかでも~
見習わせたいです…▼~
:[フィヨルム]|
今は、兄様は~
ニフル王国復興のため、~
尽力されておられます。▼~
:[マーシャ]|
……。~
お兄様と離れていて~
寂しくはないのですか?▼~
:[フィヨルム]|
フリーズ兄様はときどき~
手紙を送ってくださいます。▼~
それに…離れていても兄様と~
私たちの絆は繋がっています。▼~
兄様が務めを果たすまで~
私もヴァイス・ブレイヴで頑張ろうと。~
そう、思うのです。▼~
:[マーシャ]|
なんという尊い関係…▼~
それに比べてうちの兄ときたら~
傭兵のくせにまともに働きもせずに~
ぐうたらで他力本願で…▼~
一刻も早く見つけ出して~
今度こそ根性を~
叩き直さなくちゃいけないんです!▼~
:[フィヨルム]|
な、なるほど…~
そういう理由でお兄様を~
探されているのですね。▼~
:[マーシャ]|
でも、いろいろと~
問題のある兄ですけど~
悪人というわけではないんです…▼~
***S [#re589cc8]
:[マーシャ]|
博打好きでだらしない人間でも~
私には、たった一人の大切な兄です。▼~
振る舞いには腹も立ちますが~
それよりも…。▼~
元気かな? お腹すかしてないかな?~
危ない目にあってないかなって~
どうしても心配になるんです。▼~
:[フィヨルム]|
それが兄妹というものだと思います。▼~
きっとお兄様も遠い空の下で~
マーシャさんのことを~
心配されているのではないでしょうか。▼~
:[マーシャ]|
そうだと…いいんですけど。▼~
フィヨルム王女、温かいお言葉…~
ありがとうございました。~
私は訓練に戻りますね!▼~
:[フィヨルム]|
はい。頑張ってくださいね!▼~
:(暗転)|
:[マーシャ]|
フィヨルム王女ー!▼~
:[フィヨルム]|
あれ、マーシャさん。~
どうかされましたか?▼~
:[マーシャ]|
私、思いついたんです!▼~
私が兄を探すよりも~
エクラさんに~
兄を召喚してもらえれば解決するって。▼~
そうすれば、この国で~
兄の根性を叩き直せますよね!▼~
:[フィヨルム]|
な、なるほど…▼~
:[マーシャ]|
そうと決まれば、~
兄を立派な人間に更生できるように~
今から準備しておかないと!▼~
兄はすぐ逃げようとしますからね。~
今度という今度はもう…~
積もり積もった憤りを…▼~
:[フィヨルム]|
お、お手柔らかに…▼~
これも、兄妹の絆の形…~
でしょうか…?▼~
*コメント [#ba8e1bdc]
#comment
終了行:
[[章別会話]]
*天上に星を抱く者 [#saf11c2f]
#contents
**天上に星を抱く者 [#s5f00de5]
***オープニング [#d31fad5b]
:[タニス]|
なにをへばっている!~
槍を持つ手が下がっているぞ!~
もっと気合いを入れろ!▼~
:[マーシャ]|
は、はいっ!~
やぁっ! はぁっ!▼~
:[タニス]|
それが終わったら腕立てを200回だ!~
ベグニオン聖天馬騎士団の~
意地を見せてみろ!▼~
今度は「やめます」の紙切れ一枚で~
行方をくらますなど、許さんからな!▼~
:[マーシャ]|
は、はひぃぃっ!~
はぁっ、はひぃっ…!▼~
:[シャロン]|
うわー。タニスさんの指導~
すごく熱が入っていますね!▼~
:[ステラ]|
タニス様はベグニオン騎士団でも~
優れた人材が揃う聖天馬騎士団の要。▼~
サナキ様をお守りするために選抜された~
神使親衛隊の副長を務められるお方です。▼~
:[シャロン]|
あっ! 知ってますよ!~
シグルーンさんが隊長を務められている~
親衛隊ですよね。▼~
:[ステラ]|
ここ、アスクにおいても~
厳しさを以て自らの使命を~
果たそうとされているのでしょう。▼~
私も見習いたいものです…▼~
:(暗転)|
:[マーシャ]|
はぁ、はぁっ…~
や、やっと終わりました…▼~
まさか、異界に来て早々~
副長と再会してしまうなんて…▼~
:[シャロン]|
お疲れ様です、マーシャさん!▼~
:[マーシャ]|
あ、シャロン王女にステラさん。~
もしかしてさっきの訓練、見ていました?~
お恥ずかしい姿を…▼~
:[ステラ]|
ご苦労様です。さすがは噂に名高い~
ベグニオン天馬騎士団の訓練…▼~
強さの理由を垣間見た気がいたします。~
私も身が引き締まりました。▼~
:[マーシャ]|
そ、それなら私の代わりに~
訓練に出てくれてもいいんですよ?~
もう私はヘロヘロです…▼~
:[シャロン]|
そういえば、近々~
わたしたちが出撃する~
賊の討伐任務があるようです。▼~
頑張りましょうねっ!~
マーシャさん、ステラさん!▼~
:[マーシャ]|
は、はい、こちらこそ~
よろしくお願いします…▼~
今日はもう体力の限界なので~
部屋に戻らせていただきますね…▼~
:[ステラ]|
私はもう少し訓練していきます。~
シャロン王女、マーシャさん~
また後日…▼~
:(暗転)|
:[ステラ]|
はっ! せいっ…!▼~
私は騎士としては駆け出しの身、~
実戦経験が心もとない分、~
訓練で補わないと…▼~
あら? これは…?~
なにかが落ちていますね。▼~
手帳のようですが~
いったい誰のでしょうか?▼~
:(暗転)|
:[タニス]|
……!?~
な、ない!? どこにもない!~
今朝も確認したはずなのに…!▼~
まさか落としてしまったというのか。~
あれが誰かの手に渡ってしまうと~
私は……▼~
***C [#sa5ec4fc]
:[タニス]|
失礼する…▼~
:[アンナ]|
いらっしゃい。~
イーリス聖王国アンナ商会~
アスク支店へようこそ。▼~
武器の用意やお仕事の斡旋~
まじないの道具や変わった薬草まで~
なんでも用意するわよ~。▼~
:[タニス]|
【火消し】を頼みたい…▼~
:[アンナ]|
……。~
【火消し】ね。わかったわ。~
それじゃ、明日また店に来て。▼~
:[タニス]|
明日では遅い!~
ことは一刻を争うのだ!▼~
:[フォルカ]|
ずいぶんと余裕がない様子だな。▼~
:[アンナ]|
うわっ!~
フォルカ、いつの間に…▼~
:[フォルカ]|
話を聞こうか。~
ベグニオン帝国神使親衛隊副長殿。▼~
:[タニス]|
……。▼~
:(暗転)|
:[フォルカ]|
失せ物を探してほしい、か。▼~
:[タニス]|
いかにも。~
それが他人の手に渡る前に~
迅速に回収してもらいたい。▼~
:[フォルカ]|
確かに俺は金さえもらえれば~
なんでもこなす便利屋だが…▼~
得意なのは、やっかいごとを闇に葬る~
【火消し】のほうでな。▼~
失せ物探しなら~
もっと鼻の利く連中に~
頼むという手もある。▼~
:[タニス]|
事と次第によっては~
火の手があがってしまうような~
やっかいな事案なのだ。▼~
:[フォルカ]|
……▼~
:[タニス]|
我らは、アスク王国に~
来てまだ日が浅い。▼~
しかし、貴殿なら1週間もあれば~
この国のあらゆる情報を~
探ることが可能だろう?▼~
:[フォルカ]|
1週間?~
舐められたものだな…~
3日もあれば十分だ。▼~
:[タニス]|
失礼した…。~
やはり、この案件を頼めるのは~
貴殿しかいないようだ。▼~
伏して乞おう。~
どうだ、頼めるだろうか?▼~
:[フォルカ]|
わかった。依頼を受けよう。~
代価は10万だ。▼~
:[タニス]|
なっ…!~
10万ゴールドだと!?▼~
:[ファリナ]|
……!? 今どこからか~
10万ゴールドって聞こえた!?~
私の2万ゴールドより上!?▼~
:[アンナ]|
あのね、ファリナ。~
大事なお話をしているみたいだから~
ちょっと静かにしててね…▼~
:[タニス]|
……。~
背に腹は変えられない。~
10万ゴールド、必ず払おう。▼~
失せ物はこれくらいの大きさの手帳だ。~
見つけた場合、決して中身は見るな。~
これも契約に含ませてもらう。▼~
:[フォルカ]|
わかった。契約は成立だ。~
それがいかに大切なものなのか~
あんたの覚悟も見ることができた。▼~
依頼は必ず果たす。~
吉報を待っているんだな。▼~
***B [#m6f8151b]
:[マーシャ]|
はぁ、はぁ…もうダメ。~
実践の前に訓練で命が尽きそう…▼~
:[ステラ]|
今日も訓練、お疲れ様です。~
大丈夫ですか?~
足元が覚束ないようですけれど…▼~
:[マーシャ]|
うう、しんどいです…。~
兄さんならやる前に~
音をあげるかな、きっと…▼~
:[ステラ]|
お兄さんがいらっしゃるんですね。~
きっとマーシャさんに似て~
頑張り屋で凛々しい方なのでしょう。▼~
:[マーシャ]|
いやぁ、なんというか~
その、説明しづらいというか…▼~
:[ステラ]|
ああ、うっかり忘れるところでした。~
先日、こちらの手帳を~
拾ったのですが…▼~
:[マーシャ]|
わあ、素敵な手帳ですね!▼~
:[ステラ]|
タニス様とマーシャさんが~
訓練されていた場所で~
拾ったものなのです。▼~
:[マーシャ]|
私には見覚えがないですね。▼~
:[ステラ]|
では、もしかするとタニス様の?▼~
:[マーシャ]|
タニス副長はしっかりしている方なので~
ちゃんと名前を書いてそうですよね。▼~
それに使うなら、もう少し~
質実剛健な手帳を使ってそうな気も…▼~
:[ステラ]|
そうですか…。▼~
:[マーシャ]|
それより、明日はいよいよ出撃です。~
賊の討伐といえども立派な実践。~
頑張りましょう!▼~
:[ステラ]|
はい。足を引っ張らぬように~
力添えをさせていただきます。▼~
:(暗転)|
:[フォルカ]|
タニスの行動範囲は~
城の周辺に限定されている。▼~
自室と訓練場、そして~
食堂との往復がほとんどか。~
洗うとしたらこの周辺…ん?▼~
:[ミスト]|
あっ!~
あなたは…▼~
:[フォルカ]|
お前はグレイル殿の…~
そうか、傭兵団の連中の多くが~
アスク王国に来ていたのだったな。▼~
ずいぶんな大荷物だな。~
洗濯の途中か?▼~
:[ミスト]|
わたしにもできることで~
お兄ちゃんたちを支えられたらって。~
お洗濯とか、お城の食堂のお手伝いも…▼~
:[フォルカ]|
城の食堂に出入りしている、か。~
ミスト。最近誰かが~
拾得物の話をしていなかったか?▼~
:(暗転)|
:[タニス]|
手帳を拾った者が分かっただと!?▼~
:[フォルカ]|
ああ。俺たちと同じ時期に~
アスク王国に召喚された…▼~
ディアメル伯爵家の娘、ステラ。~
どうやら彼女が~
あんたの手帳を拾ったらしい。▼~
:[タニス]|
そ、それでステラは今どこに…▼~
:[フォルカ]|
それがな…▼~
先ほど、シャロン王女たちと~
賊の討伐に向かったと…~
天馬騎士のマーシャも一緒だ。▼~
:[タニス]|
マーシャも一緒だと!?~
そ、それはまずい…!▼~
:[フォルカ]|
お、おい!? タニス!▼~
***A [#cca4aa2b]
:[マーシャ]|
せいっ! たぁぁぁっ!~
大丈夫ですか、シャロン王女!▼~
:[シャロン]|
なんとか持ちこたえています!~
ですが、予想以上に賊が多いですね!▼~
:[ステラ]|
せっかく歩みはじめた新しい運命…~
こんなところで、くじけるわけには!▼~
:[タニス]|
マーシャ、なにをやっている!?~
シャロン王女、ご無事ですか!▼~
:[マーシャ]|
タニス副長、どうしてここに!?▼~
:[タニス]|
話はあとだ!~
賊を一掃する。~
私に続け…!▼~
:(暗転)|
:[シャロン]|
すごいですっ!~
あれだけの賊が~
あっという間に…▼~
:[マーシャ]|
はぁっ、はぁぁっ…~
た、助かりましたぁ。▼~
:[タニス]|
ステラ、話がある…~
こちらに来てもらおう。▼~
:[ステラ]|
私に…ですか。~
なんでしょう?▼~
:[タニス]|
そ、その…なんだ…~
手帳を拾ったと聞いたのだが。▼~
:[ステラ]|
はい、拾ったのはこの手帳ですわ。▼~
:[タニス]|
そ、それだ!~
私が落とした手帳!▼~
も、もしかして…~
中身も…見たのか?▼~
:[ステラ]|
は、はい。~
持ち主の名前が~
書いてないかと思いまして…▼~
素敵な詩ですね。~
もしかして、タニス様が~
綴られたのですか?▼~
:[タニス]|
くっ…!~
み、見たのか!~
み、見てしまったのかっ!?▼~
:[ステラ]|
特に「鳥と天上に輝く星」を詠んだ詩が~
素晴らしかったです。▼~
あまねく世界を照らす光…~
羽ばたけば届きそうなのに~
決して届かない…▼~
:[タニス]|
ああああ…~
ろ、朗読は勘弁してくれ…~
恥ずかしさで卒倒してしまう…!▼~
と、ともかく!▼~
鬼の副長と呼ばれている私が~
このような詩を書いていると知れたら~
部下に示しがつかん。▼~
このことはくれぐれも…~
他言無用で頼むぞ。▼~
:[ステラ]|
は、はい…~
そういうことでしたら。▼~
:[マーシャ]|
あっ! その手帳って~
タニス副長のものだったのですか?~
なにが書いてあるんでしょうか。▼~
:[タニス]|
そ、それを知る必要はない!~
そんなことよりも貴様~
先ほどのあの戦いぶりはなんだ?▼~
:[マーシャ]|
ひっ! す、すみませんっ!▼~
:[タニス]|
そんなことでベグニオン天馬騎士団の~
誇りを貫き通せるか!~
帰ったらまたしごいてやる!▼~
:[マーシャ]|
う、うう…~
目をかけていただき~
ありがとうございます…▼~
**神出鬼没の情報屋 フォルカ [#t9fbe1ae]
***C [#ke7ee96b]
:[フォルカ]|
アンナ隊長から聞いて安心した。~
この世界でもグレイル傭兵団は~
健在だとな…▼~
:[アイク]|
ああ。~
いつかはあんたとも~
ここで会える気がしていた。▼~
:[フォルカ]|
だからか。俺の姿を見ても~
まったく驚かなかったしな。~
それで、この世界にグレイル殿は…▼~
:[アイク]|
いる…~
しかし、いないとも言える。▼~
親父と会ったのは祭りの間だけだ。~
団のことは…~
俺に任せると言っていた。▼~
:[フォルカ]|
そうか。ではここでは~
アイクがグレイル傭兵団を~
率いていると考えていいんだな。▼~
:[アイク]|
ああ。そのつもりだ。~
ところで以前、あんたと結んだ契約は~
まだ活きているのか?▼~
:[フォルカ]|
もちろんだ。~
一度受けた契約はやり通す。~
だが、今は少々問題がある…▼~
:[アイク]|
問題?▼~
:[フォルカ]|
お前も知っての通り~
俺はこの世界に来たばかりだ。▼~
テリウス大陸には精通していたが~
この世界では最低限の情報しか~
持ち合わせていない。▼~
情報屋としても暗殺者としても…~
この世界を立ち回るには~
まだ知らないことが多すぎる…▼~
:[アイク]|
あんたの戦いの腕は信用している。~
心配は無用だと思うが…▼~
:[フォルカ]|
…3日、時間をくれ。~
この世界について~
俺なりに調べたい。▼~
:[アイク]|
わかった。~
では、3日後にまた会おう。▼~
***B [#i86e646f]
:[マシュー]|
……▼~
誰だ? そこにいるんだろ?~
おれをつけているみたいだが~
なにか用かい?▼~
:[フォルカ]|
鋭いな。~
やはり、俺と同業のようだ。▼~
俺の名はフォルカ。~
先日、この世界に呼ばれた者だ。▼~
:[マシュー]|
……。~
あんたが味方でよかったぜ。~
敵に回すと面倒臭そうだ。▼~
:[フォルカ]|
マシュー、お前が持つ情報を買いたい。▼~
むろん、見合った報酬は払う。~
情報屋にとって、活きのいい情報は~
なにより価値があるものだからな。▼~
:[マシュー]|
ん? 今のおれたちは~
一応、仲間なんだろ?~
金なんて払わずとも教えてやるよ。▼~
:[フォルカ]|
俺は仲間として得られる情報…~
それ以上のものが欲しいのさ。▼~
:[マシュー]|
…なんとも食えねえおっさんだな。▼~
いいぜ。おれとレイラになにかあったとき~
せっかく集めた情報が~
水の泡になるのももったいないしな。▼~
ただし、若様やエリウッド様については~
伏せさせてもらうぜ。▼~
:[フォルカ]|
ああ、それで構わない。▼~
:[マシュー]|
金はいらないが、情報を教える条件として~
おれたちが困ったときは手を貸してくれ。~
お互い様ってやつだ。▼~
:[フォルカ]|
いいだろう。そのときは~
格安で話を聞く。▼~
:[マシュー]|
…そっちは金を取るのかよ。▼~
***A [#j246703d]
:[フォルカ]|
……。~
むっ…!?▼~
俺の名はフォルカ。~
:(画面が光る)|
:[フォルカ]|
これは…白夜王国の暗器。~
手裏剣という武器か?▼~
:[サイゾウ]|
ふん、避けたか。~
貴様…ここ数日、なにを嗅ぎ回っている?。▼~
:[フォルカ]|
俺は情報屋。~
情報を集めているだけだ。▼~
:[サイゾウ]|
貴様が何者かは知らんが~
リョウマ様たちの障害となるなら~
俺はためらわずに討つ。▼~
:[フォルカ]|
過度の忠誠心というのは~
時として弱点になることがある。▼~
現に俺は今、労せずして~
あんたが命をかけて~
守ろうとするものを知った。▼~
:[サイゾウ]|
…貴様っ!▼~
:[フォルカ]|
白夜王国第一王子の忍、~
第五代目サイゾウ。~
弟の名はスズカゼ。▼~
言葉数少なく強面だが~
義に厚く、信頼できる人間…▼~
:[サイゾウ]|
……▼~
:[フォルカ]|
余談だが、甘いものが苦手…~
そうだろ?▼~
:[サイゾウ]|
貴様…わずかの間に~
そこまで調べあげたというのか?▼~
:[フォルカ]|
言っただろ。俺は~
情報を集めているだけで、他意はない。~
そして、あんたに敵対するつもりもな。▼~
:[サイゾウ]|
……▼~
:[フォルカ]|
あんたがリョウマ王子を守るために~
俺の力を必要とするなら力を貸す。~
ただし、金は頂くがね。▼~
:[サイゾウ]|
お前がなにか不審な動きをすれば~
それ相応の措置を取る。▼~
肝に命じて、おかしな考えは~
起こさぬことだ。▼~
:[フォルカ]|
手裏剣ってのは刺さると痛そうだな。~
気をつけるよ。▼~
:[サイゾウ]|
……。~
【火消し】のフォルカか。~
一筋縄では行かない、くせ者と見た…▼~
***S [#l32ffc63]
:[フォルカ]|
アイク、今日が約束の日だ。▼~
:[アイク]|
……▼~
:[フォルカ]|
面白いな、アスク王国は。~
そしてここに集まる連中も。▼~
…知りたかったことは十分だ。~
これからは~
お前との契約を果たそう。▼~
:[アイク]|
わかった。~
これからもあんたの力を借りたい。▼~
それで…あんたの目から見て~
この国はどう映る?▼~
:[フォルカ]|
いい国だな…~
王族もそうだが、この地で暮らす民も~
気持ちのいい連中ばかりだ。▼~
それぞれのやり方で国を支え~
日々を懸命に生きている。▼~
だからこそ、英雄たちも力を貸すことを~
惜しまないのだろうな。▼~
:[アイク]|
あんたにもそのことが~
伝わってよかった。▼~
それにしても3日間でよく~
そこまで調べたな。▼~
:[フォルカ]|
なあに。この国の同業者や~
おしゃべり好きな情報通から~
ネタを仕入れたのさ。▼~
:[アイク]|
おしゃべり好きな情報通…?▼~
:(暗転)|
:[門番]|
ぶぇ…ぶえっくしょんっ!▼~
うう、フォドラと同じくらいに~
アスク王国の冬も冷えますな…。▼~
にしても、今日はあのおじさん~
なかなか姿を現しませんね。▼~
聞き上手なせいか、ついつい~
あれこれ話してしまうのですが。▼~
はっ! いかんいかん!~
今日もヴァイス・ブレイヴの守りを~
しっかり固めるであります!▼~
**帝国の白刃 タニス [#h1e5fdf4]
***C [#le7f821b]
:[タニス]|
ベグニオン帝国聖天馬騎士~
神使親衛隊副長タニス。▼~
遅れ馳せながら~
ただ今参上しました。▼~
:[サナキ]|
うむ、大義である!▼~
そなたの力添えがあれば~
ヴァイス・ブレイヴも~
さらに戦力を増すであろう。▼~
:[タニス]|
私のあずかり知らぬところで~
神使様がアスク王国のために~
尽力されておられたとは。▼~
私ももっと早く~
馳せ参じていれば…▼~
:[サナキ]|
気にするでない。~
おぬしの一存では~
どうにもならぬことじゃからな。▼~
:[タニス]|
もったいないお言葉…~
痛み入ります。▼~
また、マントの裾を踏まれて~
転がっておいでではないかと~
心配で心配で…▼~
:[サナキ]|
そ、それはもうよいのじゃ!▼~
:[シグルーン]|
タニス。~
力を合わせて神使様を盛り立て~
アスク王国の平和のために戦いましょう。▼~
:[タニス]|
はっ! この世界でも~
隊長とともに戦えること~
うれしく思います。▼~
:[シグルーン]|
その前に…あなたに~
話しておくことがあります。▼~
:[タニス]|
なんでしょうか…?▼~
:[シグルーン]|
実はあなたがこの世界に来る前に~
別の異界のあなたが召喚され~
神使様をお守りしていました。▼~
:[タニス]|
違う世界の私…ですか?▼~
:[シグルーン]|
そう。といっても、~
その魂の在り方はあなたと同じ。▼~
神使様をよく守り~
神使親衛隊の名に恥じぬ~
働きをしてくれました。▼~
おや? ちょうどいいところに~
彼女…もうひとりのあなたが~
任務から戻ってきたようですね。▼~
:[タニス]|
…異界の…私。▼~
:[タニス(花嫁)]|
神使親衛隊副長、タニス。~
ただいま戻りました。▼~
:[タニス]|
……!?~
……!?!?▼~
***B [#d000b727]
:[タニス(花嫁)]|
?~
隊長、そこにいるのは…~
もしかして、異界の私でしょうか。▼~
:[シグルーン]|
ええ。あなたが任務に出ている間に~
新たに召喚されてきたの▼~
:[タニス]|
……▼~
:[タニス(花嫁)]|
なるほど…。~
同じ副長同士、よろしく頼む。▼~
:[タニス]|
こ、こ、こ、こ…。▼~
:[シグルーン]|
あら? どうしたの?~
異界の自分を見て驚いたのかしら?▼~
:[タニス]|
こ、こ、こ、こ…~
これはいったいどういうことだ!?▼~
:[タニス(花嫁)]|
どういうことだ、とは?▼~
:[タニス]|
ど、どどど、どうして私が~
このような浮ついた衣装に~
袖を通しているのだ!?▼~
見たところ、それは~
花嫁が着る衣装だろう!▼~
:[タニス(花嫁)]|
おちつけ、異界の私。~
これには深い事情があってだな…▼~
:[タニス]|
落ち着いてなどいられるか!~
このような格好では隊の風紀も~
保てぬではないか!▼~
なんということだ。~
なんということだ…!▼~
:[シグルーン]|
あっ、タニス!~
どこに行くのですか!▼~
:[タニス(花嫁)]|
行ってしまったか…~
気持ちはわからないでもない。~
だが…▼~
***A [#l5306340]
:[タニス]|
異界から来た私が~
あのような衣装でこの国を~
闊歩していたとは…。▼~
あんな姿をマーシャたちに~
見られたら示しがつかぬ!▼~
:[タニス(花嫁)]|
…ここにいたか。▼~
:[タニス]|
くっ!▼~
:[タニス(花嫁)]|
そう構えるな。~
まずは私の話を聞いてくれ。▼~
:[タニス]|
そうだな…。~
詳しく聞かせてもらおう!▼~
:[タニス(花嫁)]|
私がこのような~
格好をしているのは理由がある。▼~
異界には、花嫁の祭りと呼ばれる~
神聖なる祝祭がある。~
これはその衣装なのだ。▼~
:[タニス]|
そ、そうか…。~
それは祭りの衣装だったのか。▼~
:[タニス(花嫁)]|
祭りに参加する英雄は~
この衣装をまとうことで~
力を最大限に発揮することができる。▼~
祭りの成功は民の英気を養い~
アスク王国をひとつにする。~
ひいてはこの国の平和に繋がるのだ。▼~
:[タニス]|
……▼~
:[タニス(花嫁)]|
そしてもうひとつ。~
花嫁の祭りには~
神使様も参加されていた。▼~
:[タニス]|
なっ!~
サナキ様が花嫁…!?~
結婚だと!?▼~
:[タニス(花嫁)]|
落ちつけ、異界の私。~
あくまでも祭りの余興だ。▼~
私も花嫁衣装をまとってはいるが~
実際に結婚する予定もなければ~
相手もいない。▼~
:[タニス]|
それは知っている。▼~
:[タニス(花嫁)]|
……▼~
自分のことは自分が一番~
知っているとはいえ、そうきっぱり~
断言されるのは釈然としないな…▼~
:[タニス]|
なるほど。サナキ様も~
余興に参加されていたのか…▼~
:[タニス(花嫁)]|
花嫁衣装をまとわれた神使様を~
つかず離れずお守りするために~
私はこの衣装を受け入れたのだ。▼~
そう、この衣装をまとうことは…~
神使様に対する忠義の表れ!▼~
:[タニス]|
神使様に対する忠義か。~
個人的に袖を通してみたかったとか~
浮ついた理由ではないのだな?▼~
:[タニス(花嫁)]|
あ、当たり前だ…!~
神使親衛隊としての務め~
片時も忘れたことなどない!▼~
:[タニス]|
見た目など関係ない…~
大切なのは、いついかなるときも~
忠義の心を持ち続けること、か。▼~
すまなかったな、異界の私。~
よく神使様を支えてくれた。~
礼を言う。▼~
:[タニス(花嫁)]|
なに、もし立場が逆なら~
きっと同じことをしただろう。▼~
これからは同じ神使親衛隊として~
ともにアスク王国の空を駆けよう。▼~
***S [#b165a00f]
:[タニス]|
先ほどは一人で取り乱してしまい~
隊長にも迷惑をかけてしまった…▼~
ことの次第を知ったことを報告し~
取り乱したことを詫びねばならないな。▼~
失礼します…!~
隊長、先ほどは見苦しいところを~
お見せしてしまい…!?▼~
:[シグルーン(花嫁)]|
あら、タニス。~
戻ったのですね。▼~
:[タニス]|
そ、その格好…!~
ま、まさか隊長も…!?▼~
:[シグルーン(花嫁)]|
この衣装はとても素敵ですね。~
花嫁姿の神使様をお守りするに~
ふさわしい装いといえるでしょう。▼~
:[タニス]|
それはあくまでも~
神使様を守るために…ですよね?▼~
:[シグルーン(花嫁)]|
ええ、もちろんですよ。▼~
あなたも一度、異界の自分に~
衣装を借りてみてはどうかしら?~
いい気分転換になるわよ。▼~
:[タニス]|
い、いえ、自分には~
なすべきことがありますから。~
……。▼~
:(暗転)|
:[タニス]|
頼む…!~
どうしても任務を遂行するために~
必要なのだ!▼~
:[フォルカ]|
確かに俺は~
あらゆる依頼を受けるが…▼~
いきなり花嫁装束を~
用意してくれというのは~
なかなかの大仕事だな。▼~
:[タニス]|
結婚する予定もなければ~
個人的な興味からでもない。▼~
忠義の心を示すためにも~
私にはそれが必要なのだ!▼~
:[フォルカ]|
事情があるようだな。~
希望の品は用意しよう…▼~
:[タニス]|
このタニス、世界が変わろうが~
忠義の心はまったく揺るがぬ。▼~
我らの頭上にまばたく星…~
すべては神使様のために!▼~
**覚悟の伯爵家令嬢 ステラ [#uf04613e]
***C [#jd58a13b]
:[エイル]|
……。▼~
:[ステラ]|
誰…です?▼~
……!?~
あなたはエイル…王女。▼~
:[エイル]|
珍しいわね。こんな夜更けに~
この丘に人がいるなんて。▼~
:[ステラ]|
私はステラと申します。▼~
エクラ様の~
求めに応じ~
この世界にやってきました。▼~
:[エイル]|
聞いてもよいかしら。~
ここでなにを?▼~
:[ステラ]|
星を…見ておりました。▼~
この丘なら星がはっきりと~
見えるかと思いまして。▼~
この国の空に輝く星の配置は~
テリウス大陸とは~
まったく違うのですね。▼~
ですが、星の光の美しさは~
全く変わりません。▼~
:[エイル]|
いつも星を見ているの?▼~
:[ステラ]|
……。~
夜、眠るのが怖いのです。~
私は…弱い人間なので。▼~
:[エイル]|
……▼~
:[ステラ]|
考えてしまうのです…。~
眠っている間に~
敵の襲撃があるかもしれない。▼~
眠っている間に命を落とし~
二度と目が覚めないかもしれない。▼~
そして、逃げ出したはずの運命に~
引き戻されてしまうかもしれない…▼~
そうした不安が折り重なって~
つい、星空を見上げてしまうのです。▼~
申し訳ありません、エイル王女。~
出会ったばかりでこんな話を…▼~
:[エイル]|
謝る必要はないわ…▼~
今日の夜空は澄み渡っているわ。~
星の光がまっすぐに届く。~
いい夜だわ。▼~
:[ステラ]|
……はい。~
私もそう、感じます。▼~
***B [#g5007172]
:[エイル]|
……▼~
:[ステラ]|
こんばんは、エイル王女。~
また…お会いしましたね。▼~
:[エイル]|
こんばんは、ステラ。▼~
今日も星を見ていたのかしら。▼~
:[ステラ]|
は、はい…。~
今夜もなんだか眠れなくて。▼~
あの…エイル王女も~
星を眺めるのがお好きなのですか?▼~
:[エイル]|
……。▼~
死者の時間は永遠に動かない…~
私が暮らしていた死の国では、~
時が経とうと何も変わらない。▼~
でも、夜空を見上げると~
星が動いているのがわかる。▼~
それは…この世界が~
生きているということを~
私に実感させてくれるの。▼~
:[ステラ]|
死の国…~
アンナ隊長から話は伺いました。~
生者を拒絶する厳しい世界だったと…▼~
:[エイル]|
……。▼~
:[ステラ]|
死者の時間は永遠に動かない…~
そうおっしゃいましたね?▼~
:[エイル]|
ええ。死は生者から~
すべての時間を奪う。~
そして永久に…~
前に歩むことを許されない。~
後ろに退くことも許されない。▼~
:[ステラ]|
……▼~
私は、自分の運命を~
受け入れることができずに~
戦いに身を置くことを選びました。▼~
でも、ときどき思うのです。~
運命から逃げ出しただけではないか、と。▼~
私は本当に前に進んでいるのか…~
自分の生き方もまた~
動いていないのかもしれません…▼~
:[エイル]|
……。」▼~
眠るには、まだ少し早い時間ね。~
ステラ、よければ~
あなたの話を聞かせてもらえる?▼~
:[ステラ]|
は、はい…。~
お耳汚しにならなければ~
よいのですが…▼~
***A [#w74111bb]
:[ステラ]|
私は貴族の家に生まれ~
親からあらゆるものを与えられ~
裕福な毎日を送ってきました。▼~
ですが、たったひとつ~
与えられないものがありました。~
それは、自由でした…▼~
:[エイル]|
……▼~
:[ステラ]|
成長した私を待っていたのは~
決められた人生。▼~
私は、親が定めた許嫁と~
結婚することになっていたのです。~
そこに自分の意思はありませんでした。▼~
:[エイル]|
親の意に抗おうとしても~
目を合わせると、その決意は霧散する。~
私にも覚えがあるわ。▼~
:[ステラ]|
なに不自由なく生きてきたはずが~
実はすべての運命を決められていた。~
私は…生ける屍だったのかもしれません。▼~
そんな生き方を変えたくて~
親の制止を振り切るようにして~
ベグニオン騎士団に入団しました。▼~
運命に抗いたい。~
そう必死になってあがいたものの…▼~
結果として得たのは~
自分が弱い人間だという自覚だけでした。▼~
:[エイル]|
……。~
以前、あなたは眠るのが怖いと~
私に教えてくれた。▼~
:[ステラ]|
は、はい。~
確かに、そう言いました。▼~
:[エイル]|
恐れるということは…~
行きたいという意思の表れでもある。▼~
あなたの中には~
前に進もうという意思がある。~
少なくとも…生ける屍ではないわ。▼~
:[ステラ]|
エイル王女…▼~
:[エイル]|
生きている限り~
人は自分という存在から~
決して逃げられない。▼~
自分の弱さを知ったうえで~
どこに向かって歩くのか。▼~
人間というものは…~
死ぬまでそのことに~
向き合わなければいけないのかもね。▼~
:[ステラ]|
…そうですね。▼~
弱いことは罪ではない。~
歩みを止めることが罪…~
そういうことなのでしょうか。▼~
***S [#p4e9aba4]
:[ステラ]|
こんばんは、エイル王女。▼~
:[エイル]|
こんばんは、ステラ。▼~
:[ステラ]|
今日の夜空は雲が少ないので~
もしかしたら、エイル王女も~
ここにいらっしゃるかと思って…▼~
:[エイル]|
ええ、~
頭上に広がるのは満天の星空。~
星を見るには理想的ね。▼~
:[ステラ]|
星の輝きはそれぞれ違いますよね。~
一際まぶしく輝く星もあれば~
小さな星が集まって輝く一帯もある。▼~
自分はせめて~
小さな輝きのひとつになりたい。▼~
誰かの近くで誰かと一緒に~
誰かのために輝ければいいなと。▼~
:[エイル]|
その考えは素敵だと思うわ…▼~
ヴァイス・ブレイヴには~
無二の友や一生の伴侶を得て~
輝きはじめた英雄も大勢いる。▼~
:[ステラ]|
いつか巡り会えたらいいですね。~
ともに輝くことができる~
まばゆい星のような人に…▼~
**嘆きの天馬騎士 マーシャ [#da64df8b]
***C [#z5210a26]
:[バルタザール]|
うぉぉぉ! また負けた!~
なんで勝てねえんだ!▼~
:[ヒルダ]|
バル兄、もうやめときなよー。~
軍資金だってもうないんでしょー?▼~
:[バルタザール]|
そりゃそうだけどよ…~
だが、賭けに負けたままって~
わけにはいかねえんだ。▼~
次こそは勝つ!~
勝てる気がする!▼~
:[ヒルダ]|
気のせいか、あたし…~
ここしばらく、そのセリフを~
何度も聞いている気がするんだけど。▼~
:(暗転)|
:[マーシャ]|
……。▼~
ヴァイス・ブレイヴにも~
博打が好きな英雄がいるんだ…▼~
博打かぁ…。~
あーあー、兄さん~
今頃どこにいるんだろ。▼~
結局、兄さんを見つけ出す前に~
アスク王国に来ちゃったけど…。~
心配だなあ、いろんな意味で。▼~
:[フィヨルム]|
マーシャさん、どうしました?~
なにか悩みごとでしょうか。~
連日の訓練でお疲れとか…▼~
:[マーシャ]|
フィ、フィヨルム王女!?▼~
確かにタニス副長は厳しいこと~
このうえないですが~
訓練に問題はありません!▼~
今、考えていたのは~
悩みごとといいますか~
その…身内の問題なのです…▼~
***B [#k87db52e]
:[フィヨルム]|
…そうだったのですか。~
バルタザールさんとヒルダさんを見て~
お兄様を思い出していたのですね。▼~
ですが、あのお二人は兄妹ではなく~
幼なじみだそうですよ。▼~
:[マーシャ]|
お、幼なじみ…。~
私と兄のやりとりにそっくりだったので~
てっきり兄妹だと…▼~
:[フィヨルム]|
やりとりがそっくり?~
それはもしかして…▼~
:[マーシャ]|
私の兄も、三度の飯よりも~
博打が大好きなんです。▼~
勝てもしない博打に~
お金をつぎ込んでは借金を重ねて…▼~
挙句の果てに、私の宿舎にまで~
借金取りが押しかけてくるように。▼~
:[フィヨルム]|
マーシャさんは確か…~
ベグニオン聖天馬騎士団の~
一員でしたね?▼~
:[マーシャ]|
それは昔の話ですね…。~
結局、借金取りに耐えきれず~
私は騎士団を退団してしまいました…▼~
:[フィヨルム]|
そ、そうだったのですね…▼~
:[マーシャ]|
それから私は~
行方知れずの兄を探す旅に出て~
アイクさんたちに出会ったんです。▼~
:[フィヨルム]|
借金を作って行方不明…~
お兄様はその…なんというか…~
とても自由な方なのですね。▼~
:[マーシャ]|
フィヨルム王女…~
お言葉を選ばせてしまい~
恐縮というか面目ないです。▼~
:[フィヨルム]|
い、いえ、そんなつもりは!~
私にも兄がいるのですが~
いろいろな兄妹の形があるものですね。▼~
:[マーシャ]|
えっ、フィヨルム王女にも~
お兄様がいらっしゃるのですか。~
どんな方なのでしょう?▼~
***A [#a79ab066]
:[フィヨルム]|
フリーズ兄様は~
いつも妹の私たちを~
気にかけてくれる優しい方…▼~
そして、我が身を顧みず~
民のために戦うことができる~
強い方でもあります。▼~
:[マーシャ]|
素敵なお兄様ですね。~
私の兄にわずかでも~
見習わせたいです…▼~
:[フィヨルム]|
今は、兄様は~
ニフル王国復興のため、~
尽力されておられます。▼~
:[マーシャ]|
……。~
お兄様と離れていて~
寂しくはないのですか?▼~
:[フィヨルム]|
フリーズ兄様はときどき~
手紙を送ってくださいます。▼~
それに…離れていても兄様と~
私たちの絆は繋がっています。▼~
兄様が務めを果たすまで~
私もヴァイス・ブレイヴで頑張ろうと。~
そう、思うのです。▼~
:[マーシャ]|
なんという尊い関係…▼~
それに比べてうちの兄ときたら~
傭兵のくせにまともに働きもせずに~
ぐうたらで他力本願で…▼~
一刻も早く見つけ出して~
今度こそ根性を~
叩き直さなくちゃいけないんです!▼~
:[フィヨルム]|
な、なるほど…~
そういう理由でお兄様を~
探されているのですね。▼~
:[マーシャ]|
でも、いろいろと~
問題のある兄ですけど~
悪人というわけではないんです…▼~
***S [#re589cc8]
:[マーシャ]|
博打好きでだらしない人間でも~
私には、たった一人の大切な兄です。▼~
振る舞いには腹も立ちますが~
それよりも…。▼~
元気かな? お腹すかしてないかな?~
危ない目にあってないかなって~
どうしても心配になるんです。▼~
:[フィヨルム]|
それが兄妹というものだと思います。▼~
きっとお兄様も遠い空の下で~
マーシャさんのことを~
心配されているのではないでしょうか。▼~
:[マーシャ]|
そうだと…いいんですけど。▼~
フィヨルム王女、温かいお言葉…~
ありがとうございました。~
私は訓練に戻りますね!▼~
:[フィヨルム]|
はい。頑張ってくださいね!▼~
:(暗転)|
:[マーシャ]|
フィヨルム王女ー!▼~
:[フィヨルム]|
あれ、マーシャさん。~
どうかされましたか?▼~
:[マーシャ]|
私、思いついたんです!▼~
私が兄を探すよりも~
エクラさんに~
兄を召喚してもらえれば解決するって。▼~
そうすれば、この国で~
兄の根性を叩き直せますよね!▼~
:[フィヨルム]|
な、なるほど…▼~
:[マーシャ]|
そうと決まれば、~
兄を立派な人間に更生できるように~
今から準備しておかないと!▼~
兄はすぐ逃げようとしますからね。~
今度という今度はもう…~
積もり積もった憤りを…▼~
:[フィヨルム]|
お、お手柔らかに…▼~
これも、兄妹の絆の形…~
でしょうか…?▼~
*コメント [#ba8e1bdc]
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