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章別会話/夢の果ての光
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[[章別会話]]
*夢の果ての光 [#w8c61f59]
#contents
**夢の果ての光 [#w76c3de0]
***オープニング [#l49c208b]
:[アルフォンス]|
ソフィア騎士マイセン…~
アルムを立派な戦士に育て上げたその手腕、~
ぜひ僕たちにも貸していただきたい。▼~
:[マイセン]|
アルフォンス王子の志、受け取りました。~
この老いぼれでよければ~
いくらでも力となりましょう。▼~
:[アルフォンス]|
そして、バレンシア大陸に~
その名を響かせていた魔道士ソニア。~
君の力も期待しているよ。▼~
:[ソニア]|
こんな素敵な装束まで~
用意してもらったんですもの。~
それなりの働きはしてみせるわ。▼~
:[アルフォンス]|
ヴァイス・ブレイヴは新しい仲間を~
大いに歓迎するよ。アスク王国の民のため~
存分に力を発揮してほしい。▼~
:(暗転)|
:[マイセン]|
……。▼~
なにやら騒がしいな?~
夜明けにはまだ時間が~
あるはずだが…。~
……!? 空気が焦げ臭い?~
もしや…敵襲か!▼~
:(暗転)|
:[マイセン]|
こ、これは…どういうことだ!?~
アスク王国の城が…~
炎に包まれている!▼~
炎は城下町のほうまで…~
くっ、なんたることだ!▼~
誰か、誰かいないのか!?~
アルフォンス王子!~
シャロン王女!▼~
炎のまわりが速い!~
アルム! セリカ!~
いるなら返事をしてくれ!▼~
:[アルム]|
……。▼~
:[マイセン]|
おお、アルム!~
無事だったか!▼~
:[アルム]|
マイ…セン……逃げ…。▼~
:[マイセン]|
アルム!? こ、この傷は?~
おいっ! 目を開けろ!▼~
:[セリカ]|
……。▼~
:[マイセン]|
セリカ…!~
い、いや…この禍々しい気配は…。~
まさか、アルムをやったのは~
セリカ…お前なのか…!▼~
:[ソニア]|
マイセン! 離れて!~
その子は…あなたの知っている~
セリカじゃないわ。▼~
:[マイセン]|
ソニア!? どういうことだ?~
わしが知っている~
セリカではないだと?▼~
:[ソニア]|
今の彼女は…~
何者かに魂を捧げ~
魔女と成り果てた状態。▼~
:[マイセン]|
魔女だと?~
セリカ! 目を覚ませ!▼~
お前にはやらねばならぬことが~
あるだろう! アルムとともに~
果たさねばならぬ使命が!▼~
:[セリカ]|
……!▼~
:[マイセン]|
くっ…! セリカ! 剣を引け!~
お前が戦う相手はわしではない!~
目を覚ませ…▼~
***C [#qf88c8c0]
:[マイセン]|
……。▼~
ここは…?~
城は炎に包まれていたはずだが…~
……!? アルム、セリカは?▼~
そうか、夢か。~
それもとびきりたちの悪い悪夢とは…▼~
しかし、夢にしては妙に生々しい。~
なにかの予兆か…それとも…▼~
ふむ、胸騒ぎがする。▼~
確かソニアの姿も夢に出ていたな。~
様子を見てみるか…▼~
:(暗転)|
:[マイセン]|
失礼する。マイセンだ。~
ソニア、部屋にいるか?▼~
……!?▼~
なんだ、今の音は!~
部屋の中からか!~
入るぞ、ソニア…!▼~
:[マーラ]|
……。▼~
:[ヘステ]|
……。▼~
:[マイセン]|
むうっ! こやつらは?▼~
:[ソニア]|
彼女たちは…~
ドーマに魂を捧げ、魔女となった者たち。~
私の姉、マーラとヘステよ。▼~
:[マイセン]|
これが…ソニアの姉君だと?▼~
:[ソニア]|
ドーマ教団にいたはずの姉さんたちが~
どうしてアスク王国に…。▼~
だけど、ここにいるのは好都合よ。▼~
姉さんたちの魂は~
私が絶対取り戻してみせる。▼~
:[マーラ]|
口では…なんとでも言えるわ。▼~
:[ヘステ]|
絶対に…なんて。~
そうやすやすと…約束できるの?▼~
:[ソニア]|
……。▼~
:[マーラ]|
ソニア…あなたの命を差し出せば~
私たちが元に戻ると…したら。▼~
:[ヘステ]|
あなたはそれでも…~
命を差し出すの?▼~
:[ソニア]|
それは…。▼~
:[マーラ]|
答えられないなら…~
ここで、死んで…。▼~
:[マイセン]|
魔道か…! ソニア、避けろ!▼~
:[ソニア]|
……!▼~
:[マイセン]|
くっ! 間に合わぬか!▼~
:[ピアニー]|
あぶないっ! 伏せて!▼~
:(白く光る)|
***B [#wa107bba]
:[マイセン]|
くっ…。ここは?~
頭にモヤがかかったように
重苦しい…。▼~
:[ソニア]|
さっきの姉さんたちは…夢?~
幻影…だったの?▼~
:[ピアニー]|
二人とも大丈夫?▼~
:[スカビオサ]|
…………▼~
:[マイセン]|
お前たちがわしらを~
助けてくれたのか…礼を言う。▼~
:[ソニア]|
その羽…なるほど、あなたたちが~
ヴァイス・ブレイヴに協力している~
夢の世界の妖精なのね。▼~
:[ピアニー]|
私はピアニー。~
夢の国、アルフの妖精なの。~
よろしくね!▼~
ほらほら、スカビオサも~
ちゃんと挨拶しましょ。▼~
:[スカビオサ]|
…単刀直入に言うわ。~
あなたたちがいるここは…~
夢の中の世界。▼~
:[マイセン]|
夢の世界だと?▼~
もしや、アスク王城が炎に包まれ~
セリカが魔女となったあの光景から…~
ずっと夢が続いていたというのか?▼~
:[ピアニー]|
さっき見たソニアのお姉さんたち…~
あれも夢の中の出来事なの。▼~
:[ソニア]|
でも、おかしいわね。~
どうして私とマイセンが~
同じ夢を見ているのかしら?▼~
:[スカビオサ]|
虚無の影響よ。▼~
虚無には形も色も匂いもないわ。~
夢を侵食し、夢を引き裂き、~
夢を見る者の心を壊す…▼~
:[ソニア]|
どうすれば虚無を~
追い出すことができるの?▼~
:[ピアニー]|
虚無に対抗するのは心の力。~
明日を…夢をあきらめない、~
強い心が必要なの。▼~
:[ソニア]|
あきらめの悪さなら自信があるわ。~
やるしかないなら…~
覚悟を決めるわよ。▼~
:[ピアニー]|
私たちも手伝うわ。~
さ、行きましょ。~
夢の一番深い場所に!▼~
***A [#s28a9080]
:[ピアニー]|
みんな、気をつけて。▼~
:[スカビオサ]|
近くに…虚無の存在を感じる。▼~
:[ソニア]|
……!? あれは?▼~
:[アルム]|
……。▼~
:[セリカ]|
……。▼~
:[マイセン]|
アルム…セリカ…▼~
:[マーラ]|
……。▼~
:[ヘステ]|
……。▼~
:[ソニア]|
姉さん…また現れたわね。▼~
:[スカビオサ]|
気をつけて…来る!▼~
:[アルム]|
はぁっ! せやっ!▼~
:[マイセン]|
ぐっ! やめぬか!~
お前が剣を向ける相手は~
わしではない!▼~
:[アルム]|
いや、僕が剣を向ける相手は~
マイセンだ…。▼~
逃れられる運命だと…~
僕に…僕たちに~
バレンシアを救う役目を押し付けた。▼~
:[セリカ]|
私たちに過酷な運命を背負わせて…~
辛い戦いへ…駆り立てて…。▼~
:[アルム]|
そんなにバレンシアを救いたいなら~
自分が先頭に立てばいい…~
それを…!▼~
:[ピアニー]|
危ないっ! 避けて!▼~
:[マイセン]|
……。~
そのような腰の入らぬ剣、~
避けるまでもない…せやぁっ!▼~
:[アルム]|
ぐっ…!▼~
:[マイセン]|
わしは…わしらは…~
お前たちだけに辛い運命を~
背負わせたわけではない。▼~
あの戦いは皆で背負い~
皆で血を流しながら~
前に進んでいった。▼~
本物のアルムとセリカなら~
それがわからぬはずがなかろう!▼~
:[ソニア]|
さっき姉さんたちは~
私に覚悟を問いただしたわね。▼~
:[マーラ]|
ええ…。私たちを~
絶対に助けると言いながら…。▼~
:[ヘステ]|
ソニア…あなたには…~
命を投げ出す覚悟がない…。▼~
:[ソニア]|
笑わせるわね。~
私の命と引き換えに~
姉さんたちが助かるですって?▼~
私が命を捧げたとして~
姉さんたちが助かる保証が~
どこにあるの?▼~
私が命を失えば~
姉さんたちが本当に助かったかどうか~
確認するすべもないじゃない。▼~
:[マーラ]|
……。▼~
:[ソニア]|
私は絶対にやり遂げる。~
私は私のやり方で、姉さんたちの~
魂を取り返してみせる。▼~
都合のいい話にすがるような~
あやふやな気持ちで~
私は未来を望みはしない!▼~
:[ヘステ]|
黙って…! 望みを叶えたいのなら…~
私たちにあなたの命を…~
魂をちょうだい…!▼~
:[スカビオサ]|
……! 気をつけて!▼~
:[ソニア]|
ふん、話を聞いていなかったの?~
私はこんなところで…~
命を落とすわけにはいかないのよ!▼~
魔器カリブルヌスよ…~
我が敵を穿て!▼~
:(白く光る)|
:[マーラ]|
ぐぅっ…! あ、あああっ…!▼~
:[ピアニー]|
今よ、スカビオサ!~
夢見る人の心を…▼~
:[スカビオサ]|
奪わせはしない…!▼~
:(白く光る)|
:[マイセン]|
おお、幻影が消えていく。▼~
:[ソニア]|
偽物の姉さんたちに用はないわ。~
もう二度と私の夢に現れないで。▼~
:[ピアニー]|
良かった。~
みんなの心が~
虚無を跳ねのけたのね。▼~
:[マイセン]|
ふむ…。なんとかなったか。▼~
しかし虚無とやらはどうやら~
わしらの心の中にある葛藤や罪悪感に~
つけこむらしい…。▼~
生きている限り~
向き合い続く悩みを利用することで~
夢に侵食しようとしていたのだろう。▼~
:[ソニア]|
言い換えれば、その悩みこそが~
私たちが先に進むために~
乗り越えなくてはいけないもの。▼~
私は絶対に負けないわ。~
やるべきことを~
成し遂げるそのときまで。▼~
**献身の夢 スカビオサ [#ja64a543]
***C [#k1faf14b]
:[プルメリア]|
ああ、めまいがします。~
このアスク王国で人間たちと共に~
過ごすことになるなんて…▼~
:[スカビオサ]|
…………▼~
:[プルメリア]|
いやらしい人間たちの欲望に~
満ちた視線を向けられるかと思うと…~
とても心穏やかに眠れません。▼~
:[スカビオサ]|
…ピアニーは~
彼らと仲良くしているようね。▼~
:[プルメリア]|
あのお花畑妖精のように~
何も考えず無防備で過ごすなんて、~
私にはとても無理です。▼~
人間たちとずっと共にいるなんて~
考えられません。~
スカビオサ、あなたもそうでしょう?▼~
:[スカビオサ]|
…そうね。~
悪夢の妖精は、~
人を幸せにはできない…▼~
***B [#p582dcf0]
:[スカビオサ]|
…そこの物陰にいるのは…誰?▼~
:[サーリャ]|
貴方がスカビオサね?~
私はペレジアの呪術師、サーリャ。▼~
突然だけど、貴方に頼みがあるの。~
私に…悪夢を見せてくれないかしら。▼~
:[スカビオサ]|
……。▼~
私は、悪夢の妖精スカビオサ。~
私の見せる夢は、悪い夢。~
あなたたち人間の嫌う悪夢。▼~
心と魂を削る…~
そんな陰鬱な夢を~
好きこのんで見たいというの?▼~
:[サーリャ]|
ええ。~
だから貴方を探していたのよ…▼~
遠慮はいらないわ。~
早くその悪夢とやらを~
私に見せて…▼~
:[スカビオサ]|
なぜ、悪夢を…?▼~
:[サーリャ]|
呪術師は人に呪いをかけるのが生業。~
ペレジアでは人にさまざまな呪いを~
かけるための術が確立されている。▼~
だけど、呪術は知識だけで~
会得できるものではないわ。~
さまざまな経験や想像力が必要…▼~
私がより過酷な悪夢を知ることで~
その悪夢を他人に対して~
再現することができる…▼~
:[スカビオサ]|
……▼~
:[サーリャ]|
最悪の悪夢を知るものは~
最悪の呪いを放つことができるのよ。▼~
呪術師として成長するためにも…~
私は悪夢をより深く知る必要がある。▼~
そのために…~
貴方の力を借りたいのよ。~
ふふ…ふふふ…。▼~
:[スカビオサ]|
そう…~
でも、最悪の悪夢を見ることで…~
あなた自身の心が傷つくかもしれない。▼~
:[サーリャ]|
ふふっ…問題ないわ…。~
悪い夢にうなされたという理由で~
愛しいあの人を頼る口実になるもの。▼~
私が沈んでいれば沈んでいるほど…~
あの人はきっと私のことを~
励ましてくれるはずよ。▼~
まさに一石二鳥とはこのこと…~
ふふ…ふふふ…▼~
:[スカビオサ]|
悪夢を望む…~
人間は…不思議ね。▼~
***A [#a6d9b4b0]
:[スカビオサ]|
……。~
私になにか用?▼~
:[リンハルト]|
スカビオサさん、ですよね?~
用件はひとつだけです。~
僕に悪夢を見せてほしいんです。▼~
:[スカビオサ]|
あなたも…~
誰かを呪いたいの?▼~
:[リンハルト]|
…呪い?~
僕が主に学んでいるのは紋章学で~
呪いは範疇外かなあ。▼~
:[スカビオサ]|
なぜ、悪夢を…?~
夢の中で苦しみたい理由が~
あるというの?▼~
:[リンハルト]|
悪夢は辛く苦しいもの…~
そこが大事なんです。▼~
:[スカビオサ]|
どういう意味かしら。▼~
:[リンハルト]|
試したいことがあるんですよ。▼~
たとえば、すごく興味のある講義を~
受けているときに眠くなったら~
困るじゃないですか。▼~
:[スカビオサ]|
大切な話を…~
居眠りで聞き逃したくない…~
ということ?▼~
:[リンハルト]|
ほかにも限られた時間を使って~
紋章の研究をしているときに~
眠くなっても困るわけです。▼~
だけど、寝ることは僕にとって~
趣味のようなものなので~
そこを改める気にはなれません。▼~
:[スカビオサ]|
……▼~
:[リンハルト]|
そこで悪夢を見せてもらうんです。~
うかつに眠ると~
また悪夢を見るかもしれない。▼~
眠った先には~
心を削ぐような恐ろしい夢が~
待っているかも…▼~
そう構えておけば~
居眠りを抑止する効果が~
得られるかもしれません。▼~
試してみる価値は~
あると思うんですよね。▼~
:[スカビオサ]|
そういうものかしら。~
私にはよくわからないけれど…▼~
いいわ。~
望むというなら…~
悪夢を見せてあげる…▼~
:(暗転)|
:[リンハルト]|
…あっ、スカビオサさん。~
この前はありがとうございます。~
おかげで悪夢を見ることができました。▼~
:[スカビオサ]|
そう…それで?▼~
:[リンハルト]|
結論から言えば~
特に居眠りが減ることは~
ありませんでした。▼~
むしろ、目が覚めたときに~
夢でよかったと安堵できるせいで~
眠ることが前より楽しくなりました。▼~
その影響もあってか~
居眠りが増えた気がします。▼~
:[スカビオサ]|
逆効果だったというわけね…▼~
:[リンハルト]|
でも、面白い体験ができました。~
ありがとうございます~
スカビオサさん。▼~
:[スカビオサ]|
……▼~
***S [#j8513cbb]
:[プルメリア]|
ああ、もう耐えられません…~
水浴びをしている間も、どこかに~
いやらしい人間がいるかもと心配で心配で…▼~
:[スカビオサ]|
…そう。▼~
:[プルメリア]|
やはり、人間たちと私たち黒妖精は~
共に入られません。~
スカビオサ、あなたもそう思いませんか?▼~
:[スカビオサ]|
……。~
…しばらくこの国にいて、~
気づいたことがあるわ。▼~
…ここには~
いろいろな人間がいて、~
いろいろな考え方がある…▼~
:[プルメリア]|
それは…そうかもしれません。~
異界の英雄たちも~
この地に集っているのですから。▼~
:[スカビオサ]|
彼らの中には、~
悪夢さえ力にしようとし、~
悪夢さえ面白いと考える人も…▼~
悪夢を望む人間もいる…~
そのことを私は知ったわ。▼~
:[プルメリア]|
…あなたも~
人間たちを見てきたのですね。▼~
:[スカビオサ]|
私たちのいるべき一番の場所は、~
フレイヤ様のお傍…▼~
けれどフレイヤ様と私たちが~
過ごす居場所は、~
この国にもあるのかもしれない…▼~
:[プルメリア]|
フレイヤ様と私たちが…?▼~
わかりました。~
スカビオサ、あなたがそこまでいうなら、~
私はもう少しここにいることにします。▼~
同じ黒妖精ですし、~
あなたを一人にはできませんから。▼~
:[スカビオサ]|
ありがとう、プルメリア…▼~
**美しき魔道士 ソニア [#m4fbfd81]
***C [#dff20231]
:[ソニア]|
ふう…。~
今日も手がかりはなし、ね。▼~
戦神ドーマに魂を捧げられて~
魔女になった者を人間に戻す方法…。▼~
さまざまな異界の英雄が集うアスク王国の~
図書館になら手がかりがあるかもしれないと~
思ったのだけど…。▼~
でも、あきらめるわけにはいかないわ。▼~
姉さんたちを人間に戻す方法は~
きっとあるはず…。▼~
:[ヒュウ]|
よお、そこのお嬢さん。~
どうしたんだ、難しい顔をして。~
なにか探し物か?▼~
そんなに眉間のシワを寄せていたら~
せっかくの美人が台無しだ。~
困ったことがあるなら相談に乗るぜ。▼~
:[ソニア]|
はあ…私は忙しいの。~
女性を口説くなら~
よそでやってちょうだい。▼~
:[ヒュウ]|
いやいやいや!~
ちょっと待ってくれ、~
そういうんじゃないんだ!▼~
さっきからあんたを見ていたんだが~
闇魔道に関係ありそうな書物を~
探しているみたいじゃないか。▼~
実はオレの身内に~
闇魔道に詳しい人がいてさ。▼~
もしかしたら~
あんたの力になれるかもと思って~
声をかけたんだよ。▼~
:[ソニア]|
ふうん…。~
それがあなたの口説きの手口?▼~
:[ヒュウ]|
だから違うって!▼~
オレのばあちゃんはニイメって言って~
エレブ大陸では~
名の知れた魔道士なんだよ。▼~
:[ソニア]|
ニイメ…。~
大図書館にいた魔道士たちから~
聞いたことはあるわ。▼~
山の隠者…。~
闇魔道に誰よりも深く分け入った者…。▼~
一度、会ってみたいと思ってたけど~
アスク王国でもなかなか~
人目に姿を現さないと聞いたわ。▼~
:[ヒュウ]|
そのニイメがオレのばあちゃん。~
よかったら相談してみないか?▼~
:[ソニア]|
悩ましいわね…。▼~
正直、この男はまったく~
信用できないのだけど~
今はどんな手がかりでもほしい…。▼~
:[ヒュウ]|
おい、心の声が漏れてるぞ!▼~
まぁいいや。~
本当に困ってそうだからさ。~
ばあちゃんの居場所を教えるよ。▼~
:[ソニア]|
…ありがとう。助かるわ。▼~
***B [#q94b4d88]
:[ヒュウ]|
ばあちゃん、いるー?~
可愛い孫が遊びに来てやったぜ。▼~
:[ニイメ]|
大きい声を出すんじゃないよ、バカ孫。~
わたしの耳はまだ遠くなっちゃいないよ。~
今日はいったいなんの用だい?▼~
:[ヒュウ]|
こっちのお姉さんが闇魔道に詳しい人を~
探しているみたいなんだ。~
ばあちゃん、相談に乗ってやってくれよ。▼~
:[ニイメ]|
また厄介事を引き受けてきたのかい。~
まったく、そういうところは~
父親に似なくてよかったのにねえ。▼~
:[ソニア]|
ヒュウ、ご迷惑では…?▼~
:[ヒュウ]|
大丈夫だよ。~
オレのばあちゃん、口は悪いけど~
意外と面倒見はいいんだ。▼~
:[ニイメ]|
なにをコソコソ言ってるんだい!▼~
:[ヒュウ]|
痛ってえ!~
なんで叩くんだよ!?▼~
:[ニイメ]|
ふん、まぁいいさ。~
そこのお嬢さん~
話があるなら聞かせておくれ。▼~
:[ソニア]|
はじめまして、賢者ニイメ。~
私はバレンシアの魔道士~
ソニアよ。▼~
:[ニイメ]|
…その顔…なるほど。~
なかなか厄介そうな闇が見えるね。▼~
ちょうど退屈していたところなんだよ。~
この老いぼれでよければ~
相談に乗ろうか。▼~
:[ヒュウ]|
ほらな?▼~
:[ニイメ]|
やかましいよ、バカ孫。~
おまえはうるさいから少し外に出てな。▼~
:(暗転)|
:[ニイメ]|
なるほどね…。▼~
あんたの父親が娘たちの魂を神に捧げ~
邪神の忠実なしもべ…~
魔女にしたというのかい?▼~
:[ソニア]|
ええ…。~
幸い私は魔女にされずに済んだけど~
二人の姉は今も…。▼~
:[ニイメ]|
まったく酷い父親もいたもんだねえ…。~
それであんたは姉たちを~
人間に戻す方法を探している、と…。▼~
:[ソニア]|
なにか手がかりになる情報があれば~
教えてもらえないかしら?▼~
:[ニイメ]|
わたしたちの大陸でも似た話はあるね。~
闇魔道に深く分け入りすぎた者は~
魂を持って行かれ、廃人になることがある。▼~
力を求めるということは~
代償が必要なのさ。▼~
きっと、お前さんの姉たちは~
その代償が魂だったというわけじゃな。▼~
:[ソニア]|
実際に魂を持って行かれた者を~
見たことはある?▼~
:[ニイメ]|
もちろんさ。~
身内だけで…三人も見たよ。▼~
:[ソニア]|
…心中、お察しするわ。▼~
:[ニイメ]|
気にしなくていい。過ぎたことだよ。~
それに、あんたの姉たちとは違って…。▼~
あいつらは自分で選んだ道だからね。~
誰のせいでもできやしないのさ。~
力を望んだものの末路のひとつ、さ。▼~
***A [#nb808ca5]
:[ソニア]|
それで…~
闇に魂を持って行かれた者を~
元に戻す方法は何かないのかしら?▼~
:[ニイメ]|
今のところは、ないね。~
わたしも必死に探したが~
見つけられなかった。▼~
:[ソニア]|
そう…。▼~
:[ニイメ]|
そうだ、~
思い出したことがひとつある。▼~
エレブ大陸には、~
動く人形として使役させられている~
モルフという存在がいてね。▼~
意思をなくし、操られるまま~
動くという点では…あんたの言う~
魔女に近い存在かもしれないね。▼~
:[ソニア]|
そのモルフというのは~
人間に戻せるの?▼~
:[ニイメ]|
いや…それは無理だね。▼~
:[ソニア]|
そう……。▼~
:[ニイメ]|
実のある話が出来なくて~
すまないね…▼~
:[ソニア]|
いいえ…。~
話を聞いてもらうだけでも~
ずいぶん心が軽くなったわ。▼~
:[ニイメ]|
話からすると、あんたの姉さんたちは~
まだ命までは失っていないようだ。▼~
その点で言えば~
モルフにされた連中よりも~
よっぽど希望がある。▼~
あきらめないことだ。~
決して希望を失ってはいけないよ。▼~
:[ソニア]|
ええ、ありがとう。▼~
:[ニイメ]|
ふふ、表情が明るくなったね。~
あんたみたいな美人が~
暗い顔するのはもったいないからね。▼~
もっとも、わたしの若い頃には~
かなわないかもしれないがね。▼~
:[ソニア]|
ふふ…私は今よりも~
もっと美しくなる予定よ。▼~
賢者ニイメ、私のほうも~
なにかわかったら~
あらためて報告するわ。▼~
:[ニイメ]|
ああ。期待しているよ。▼~
***S [#m91328c3]
:[ソニア]|
少し気分が軽くなったけれど~
結局は振り出しに戻った…か。▼~
魔女を人間に戻す方法。~
この広い異界のどこかに~
存在しているとは思うけど…。▼~
:[セリカ]|
ソニア、少しいいかしら?▼~
:[ソニア]|
あら? セリカ…~
なにか用かしら?▼~
:[セリカ]|
あなたがアスク王国でも~
魔女を人間に戻す方法を~
探していると聞いたの。▼~
もしかしたら…~
力になれるかも知れないわ。▼~
:[ソニア]|
…話を聞かせてもらえる?▼~
:(暗転)|
:[セリカ]|
あなたは知らないかも~
知れないけど…。▼~
私は一度、魔女に~
なってしまったことがあるの。▼~
:[ソニア]|
……!?▼~
:[セリカ]|
ジュダにそそのかされた私は~
ミラ様を救うために~
魂をドーマに捧げてしまった。▼~
魔女になった私は~
この手でアルムを殺そうとしたの…。▼~
でも、ミラ様のご加護と~
アルムの聖剣ファルシオンの力で~
人間に戻ることができたの。▼~
:[ソニア]|
魔女の呪縛を逃れ、魂を取り戻した?~
本当なの…?▼~
:[セリカ]|
真実よ。だから…~
きっとあなたのお姉さんたちも。▼~
:[ソニア]|
……。▼~
ありがとう、セリカ。~
興味深い話を聞かせてもらったわ。~
でも…。▼~
あなたはミラの聖痕を持つ者。~
特別な存在よ。▼~
私の姉さんたちが同じ方法で~
人間に戻れるとは限らないわ…。▼~
:[セリカ]|
ソニアの言うとおりかもしれないわ。~
だけど希望を捨てるには早いと思うの。▼~
私やあなたが~
アスク王国に召喚されたのは~
きっと意味があるはずよ。▼~
:[ソニア]|
……。▼~
:[セリカ]|
この世界でさまざまな~
異界の知識に触れ~
英雄たちの助けを得ることができたら…。▼~
なにかよい方法が~
見つかるかも知れないわ。▼~
:[ソニア]|
…そうね。私も~
あなたの言うとおりだと思うわ。▼~
アスク王国は~
無限の可能性を秘めた世界…。▼~
たとえ今、誰も手がかりを~
持っていないとしても…。▼~
将来、手がかりを持った英雄が~
召喚されてくる可能性もある。▼~
:[セリカ]|
開かれた王国であるこの国なら~
そういうことも起こり得ると思うわ。▼~
:[ソニア]|
私があきらめた瞬間…~
すべては終わってしまう。▼~
私は必ず…姉さんたちを~
元に戻す方法を見つけてみせるわ。▼~
:[セリカ]|
バレンシアであなたに世話になった~
お礼、しっかりと返さないとね。~
私も協力するわ。▼~
:[ソニア]|
ありがとう、セリカ。~
ふふ…もうお嬢ちゃんなんて~
呼べないわね。▼~
私はこの世界で~
きっと結果を出してみせるわ。~
どんな禁忌の力に挑むこととなっても…。▼~
必ず取り戻してみせる。~
姉さんたちの魂を。▼~
**親愛の夢 ピアニー [#s4569bbc]
***C [#d99f5271]
:[ピアニー]|
えーっと、どこかしら?~
あっ!~
シャロン、見つけた!▼~
:[シャロン]|
わわっ、びっくりした…!~
ピアニーさん、こんにちは!▼~
:[ピアニー]|
会えて良かった。~
シャロン、あなたを探してたの。▼~
:[シャロン]|
はい、良かったです。~
ちょうど訓練から~
帰ってきたところだったんですよ。▼~
…あれっ? ピアニーさん~
なんだか雰囲気が変わりましたね?▼~
:[ピアニー]|
そうなの!~
でもね、変わったのは~
見た目だけじゃないのよ?▼~
新しい力で~
みんなを幸せにしたい…~
そういう気持ちでいっぱいなの。▼~
:[シャロン]|
素晴らしいです。~
はい、ピアニーさんなら~
きっとできますよ!▼~
***B [#k2d9af12]
:[ピアニー]|
私たち妖精に~
生まれ変わらせてくれたフロージ様…▼~
フロージ様はね、みんなが~
夢を見続けられるように、って~
夢の国アルフの王になられたのよ。▼~
:[シャロン]|
みんなのための夢の国…~
本当に優しいお方なんですね。▼~
:[ピアニー]|
ええ。~
とってもお優しいの、フロージ様は。▼~
フロージ様は…~
みんなが夢を失ってしまうことを~
ずっと心配されていたわ。▼~
だから、私もがんばって、~
フロージ様の優しい想いを~
残したいって思うの。▼~
:[シャロン]|
フロージ様の想いは~
ピアニーさんに~
引き継がれているんですね。▼~
:[ピアニー]|
私ね、~
ヴァイス・ブレイヴのみんなと~
出会ってわかったことがあるの。▼~
それはね…とってもとっても~
大きな夢を持ってる人たちが~
たくさんいるってこと!▼~
***A [#f5a47a6f]
:[シャロン]|
なるほど、このアスク王国には~
大きな夢を持っている英雄が~
たくさんいらっしゃいますからね!▼~
:[ピアニー]|
そうなの!~
たとえば、この前はね…▼~
:(暗転)|
:[エフラム]|
俺の夢か。~
そうだな…この槍一本で~
大陸一の傭兵になることだな。▼~
俺の腕がどこまで通用するか~
試してみたい。~
エイリークが聞けば怒るだろうが…▼~
:(暗転)|
:[ワユ]|
あたしの夢? そんなの決まってるよ。~
やっぱ、もっと腕を磨いて~
剣の道を極めることだよね!▼~
:[フィル]|
それは私も同じです。~
今もワユさんとお互いの剣技を~
鍛えていたところなんです。▼~
いずれは、伯父上や母上のように~
剣の頂にたどり着くことが私の夢です!▼~
:[ワユ]|
おっ、いいねえ。だったらあたしは…~
えーと…そうだ!~
白馬に乗った宿命のライバルを倒すこと!▼~
:(暗転)|
:[門番]|
はいっ!~
私の夢は、ガルグ=マク大修道院の門を~
守ることであります!▼~
ですが、今はアスク王国の城門を守ることも~
とても大切なことだと考えております!~
もちろん、本日も異常なしでありますよ!▼~
いやあ、こうして妖精さんと~
普通に話が出来ている状況に~
すっかり馴染んでいる私…。▼~
これくらいの肝の座り方でないと~
門番は務まりませんよね!▼~
:(暗転)|
:[シャロン]|
皆さん~
素敵な夢をお持ちですね!▼~
:[ピアニー]|
うん!~
私はみんなの~
素敵な夢を支えたい。▼~
夢の中だけじゃなくて~
夢をほんとにするお手伝いをしたい。~
それが、今の私の夢!▼~
***S [#uf3433a5]
:[シャロン]|
なるほど…~
みんなの夢を支えてあげることが~
ピアニーさんの新しい夢なんですね。▼~
:[ピアニー]|
そう!~
ねえ、楽しそうだと思わない?▼~
:[シャロン]|
とてもとても素敵だと思います!~
聞いているだけで~
ワクワクしちゃいましたよ!▼~
:[ピアニー]|
ふふっ!~
シャロンなら~
絶対そう言ってくれると思ったわ!▼~
:[アシュ]|
…えー、お二人とも~
大変楽しそうなご様子でありまして、~
横からお邪魔することが憚れましたが、▼~
差し支えなければ~
私もその楽しそうなお話に~
まぜていただきたく思いまして…▼~
:[シャロン]|
あっこんにちは、アシュさん。~
なんだかご機嫌そうですね!▼~
:[アシュ]|
なんと、シャロン様、~
さすがのご慧眼と~
感服するばかりであります。▼~
わたし、昼食のあとに~
お昼寝をしていたのでありますが~
とてもいい夢を見ることができまして…▼~
あれはもしやピアニー様の計らいによる~
夢だったのではと思い至りまして。~
もしそうならぜひお礼を申し上げたく…▼~
:[ピアニー]|
ふふっ、そうかもしれないし~
そうじゃないかもしれないわ!▼~
だけど、いい夢を見られたことは~
私もとってもうれしい。~
よかったね、アシュ!▼~
:[アシュ]|
まったくであります。夢の中の私は~
おいしそうにご飯を食べていましたので~
さっそく私も食堂へ参ろうと思います。▼~
:[シャロン]|
あはは、お昼ご飯のあとにお昼寝したのに~
また食べるんですね。▼~
:[アシュ]|
ここのところ激戦続きでありまして~
食事の量がやや減っていたような気が…~
ですが、今はお腹がペコペコです。▼~
:[シャロン]|
それなら、おいしくご飯を~
食べられそうですね!
行ってらっしゃい!▼~
…もしかしてピアニーさんが~
幸せな夢を見せてあげたから~
なんでしょうか?▼~
:[ピアニー]|
ふふっ。幸せに眠っている人が~
起きた後も幸せになれたら、~
とっても素敵だと思わない?▼~
:[シャロン]|
ピアニーさんの夢は~
もう始まっているんですね。▼~
:[ピアニー]|
フロージ様の優しさ…~
夢の優しさは、~
この世界も包んでくれてる…▼~
夢見る人たちがいる限り~
夢の国アルフはいつまでも~
ずっとずーっと続いていくんだから!▼~
**ソフィアの英雄 マイセン [#da0bae0f]
***C [#i50b257d]
:[マイセン]|
ふむ、ここが~
アスク王国の訓練場か…。▼~
参加している兵たちの士気も高く~
動きに無駄がない。▼~
む。あれは…?▼~
:[シャロン]|
ヴァイス・ブレイヴの~
軍事訓練を開始します!~
今回は西軍と東軍に分かれた模擬戦です。▼~
西軍の大将はアンナ隊長!~
東軍の大将はアルムさん!~
みなさん、位置につきましたか?▼~
:[アルム]|
ああ、問題ない。~
いつでも始めてくれ。▼~
:[アンナ]|
ふふふ、腕が鳴るわね。▼~
:[シャロン]|
では、模擬戦を開始します。~
みなさん、ご健闘を!▼~
:[アルム]|
ルカ、重騎士隊を前進させるんだ!~
正面から押しつぶすぞ!▼~
:[アンナ]|
そうはさせないわ!~
魔法部隊は迎撃準備を!▼~
:[アルム]|
読みどおりの動きだ。~
エイルは敵の魔法部隊を攻撃してくれ。~
フィヨルムはエイルの護衛を頼む。▼~
:[フィヨルム]|
行きましょう、エイルさん!▼~
:[エイル]|
ええ…!▼~
:[アンナ]|
このままじゃまずい…!~
魔法部隊は後退しなさい!▼~
:[アルム]|
クレーベ、騎馬隊を~
左翼から回り込ませるんだ。~
後退する魔法部隊を討つぞ!▼~
:[アンナ]|
ぐぬぬ…! 手強いわね!▼~
:[マイセン]|
ふふ、アルムめ。~
なかなかやりおるな。▼~
一人の戦士としてだけでなく~
兵を率いる将としても~
成長を遂げておる。▼~
わしの教えも…~
無駄ではなかったということか。▼~
:(暗転)|
:[マイセン]|
見事な采配だったぞ、アルムよ。▼~
:[アルム]|
じいさん!?~
じいさんもアスク王国に~
召喚されたのか!▼~
:[マイセン]|
うむ。どうやらわしら以外にも~
多くの英雄がバレンシア大陸から~
召喚されているようだな。▼~
:[アルム]|
アスク王国でも、じいさんと一緒に~
戦えるのは心強いよ。▼~
フィヨルム王女、紹介するよ。~
僕に戦う術を教えてくれた恩人~
ソフィア王国の勇将、マイセンだ。▼~
:[フィヨルム]|
はじめまして。~
お噂はバレンシアの方々からも~
伺っています。▼~
:[マイセン]|
老骨でも役に立つことがありましょう。~
こちらこそよろしく頼みますぞ~
フィヨルム王女。▼~
:[アルム]|
そうだ…じいさんには~
伝えておいたほうがいいな。▼~
アスク王国には、あの人…~
リゲル帝国の皇帝~
ルドルフも召喚されている。▼~
:[マイセン]|
なに!? まことか?▼~
ふむ…そうか…。~
ルドルフもこの国に。~
これも奇縁というべきか…▼~
***B [#sced3dc6]
:[フィヨルム]|
あの、マイセン卿…。▼~
:[マイセン]|
これはフィヨルム王女。~
わしになにか聞きたいことでも?▼~
:[フィヨルム]|
ルドルフ皇帝のお話を~
お伺いしてもよろしいでしょうか?▼~
アルム王とは何か関係があるように~
見えるのですが、直接お伺いすることが~
なぜか…憚られまして…。▼~
お二人の間にはなにか目に見えない~
不思議な絆だけではなく~
緊張感を感じてしまうのです。▼~
:[マイセン]|
……。▼~
フィヨルム王女、あなたは~
豊かな感性をお持ちのようだ。▼~
あなたが察するとおり~
二人の間には複雑ないわれがある。▼~
ルドルフはバレンシア大陸北部を治める~
リゲル帝国の皇帝だ。▼~
わしにとっては若い頃からの知己でもある。~
そして、アルムにとっては…~
血のつながった肉親、父親なのだ。▼~
:[フィヨルム]|
ルドルフ皇帝はアルム王の~
お父様だったのですね。▼~
:[マイセン]|
バレンシア大陸はドーマとミラの~
二柱の神によって守られた地であった。▼~
しかし、バレンシア大陸の者たちは~
神の恩恵に頼り、=
次第に堕落していったのだ。▼~
やがて滅びが来ることを悟ったルドルフは~
堕落した人々の目を覚ますため~
大陸に戦乱を起こした。▼~
:[フィヨルム]|
それが話に聞いていた~
リゲル帝国のソフィア王国への侵攻…。▼~
:[マイセン]|
ルドルフの真の目的は、破壊者となった~
自分に立ち向かう英雄を作り上げ~
大陸の人々の心をひとつにすること。▼~
英雄を中心に人々が自らの足で立ち~
神々の恩恵に頼らぬ生き方を~
確立しようとしたのだ。▼~
そのためにルドルフは~
生まれたばかりの息子をわしに預け~
戦士として育てさせた。▼~
:[フィヨルム]|
それが…アルム王なのですね。▼~
:[マイセン]|
アルムは、ルドルフが望んだとおりの~
英雄へと成長し、そして…。▼~
リゲル帝国の野望を阻む希望として~
ルドルフの前に立ちがだかった。▼~
:[フィヨルム]|
そんな…!~
ルドルフ皇帝は大陸を救うために~
我が子に自分を討たせようとした、と?▼~
:[マイセン]|
そのとおりだ、フィヨルム王女。~
ルドルフの修羅のごとき覚悟を知ったうえで~
わしは頼みを引き受けたのだ。▼~
:[フィヨルム]|
世の王たちは形は違えども~
それぞれ強い覚悟を持って~
国を治めています…。▼~
しかし、これほど壮絶な~
覚悟を持った方を私は知りません…。▼~
***A [#ta375f0c]
:[マイセン]|
むんっ! はあっ!~
おおおお! せいやっ!▼~
:[ルドルフ]|
ふむ…さすがだな、マイセン。~
鍛錬とは思えぬほどの気迫だ。▼~
:[マイセン]|
ルドルフ…!▼~
:[ルドルフ]|
久しいな、わが友よ。▼~
まさかこのような地で~
再び相まみえるとは。▼~
息災でなによりだ。~
バレンシア大陸に轟いた武勇は~
欠片も衰えておらぬようだな。▼~
:[マイセン]|
お前は…変わったな…。~
無論よい意味で、な。▼~
ずいぶん柔らかい雰囲気になった。~
そのような華やかな出で立ち…~
どのような心変わりだ?▼~
:[ルドルフ]|
これには事情があってな…。~
まぁその話はいずれしよう。▼~
おまえがこの地に召喚されたと聞いて~
礼を言いに来たのだ。▼~
:[マイセン]|
礼だと…?▼~
そうか。この世界に召喚される英雄は~
それぞれが違う異界…~
そして違う時間から招かれると聞く。▼~
わしの目の前にいるお前は…~
本懐を遂げたのだな?▼~
:[ルドルフ]|
そのとおりだ。わが友よ。~
おまえはアルムを立派な英雄へと育て上げ~
大陸の希望をつないだ。▼~
感謝する、マイセン。~
それをお前に伝えたかった。▼~
:[マイセン]|
礼などいらぬ。~
わしはただ、お前の言葉どおりに~
動いたに過ぎぬ。▼~
おまえは幼いアルムと別れる~
最後の瞬間まで…アルムに望んだな。▼~
いかなるときも優しさを忘れぬ男に~
育ってほしいと。▼~
それは結果として~
アルムの一番の強さとなった。~
おまえが望んだ未来に実を結んだのだ。▼~
:[ルドルフ]|
お前のおかげだ。~
わしの言葉を…~
心に留め置いてくれたのだな。▼~
:[マイセン]|
……。▼~
ルドルフよ、お前の名は~
バレンシア大陸の歴史書に~
悪逆非道の破壊者として刻まれるだろう。▼~
しかし、わしは命ある限り~
お前の真実の姿を記憶に残したい。~
あの日の決意の眼差しを忘れまい。▼~
:[ルドルフ]|
……。▼~
:[マイセン]|
我が身と魂を犠牲にし…~
バレンシア大陸の礎となった男がいたこと~
わしは絶対に忘れはしないぞ。▼~
:[ルドルフ]|
ふっ…。▼~
戦乱の犠牲となった魂たちに詫びるため~
死してのち、この身を永劫の炎で~
焼かれ続けることになっても…。▼~
友よ、わしにはその言葉だけで十分だ。▼~
:[マイセン]|
誇るがいい、ルドルフよ。~
お前が未来を託したアルムは~
このアスク王国でも英雄たちを導いておる。▼~
お前の撒いた種は巨木へと育ち~
この世界でも人々を救っているのだ。▼~
:[ルドルフ]|
アルムが巨木へと育ったのは~
お前が心を込めて水を注いだがゆえだ。▼~
我が友マイセンよ。~
願わくば、これからもアルムを…~
バレンシアの民を見守ってほしい。▼~
:[マイセン]|
言われるまでもない。~
槍を握れなくなるその日まで…~
わしはわしの務めを果たそう。▼~
***S [#i9e99621]
:[アルム]|
これは新しい陣形の図だ。~
みんなに回覧してほしい。▼~
:[フィヨルム]|
この陣形は重騎士や騎兵を~
魔法から守るためのものですね。▼~
:[アルム]|
ああ。僕たちがいたバレンシア大陸には~
自在に空間を飛び越える魔女たちがいた。▼~
こちらの世界にも同じような力を持つ~
敵が現れるかも知れない。~
備えはしておくべきだろう。▼~
:[フィヨルム]|
承知しました。~
みなさんに伝えま…。▼~
あっ、マイセン卿…!~
ごきげんよう。▼~
:[マイセン]|
失礼する、フィヨルム王女。~
…アルム、少し話せるか?▼~
:[アルム]|
どうしたんだ、じいさん?▼~
:[マイセン]|
昨晩、ルドルフがわしに会いに来た。▼~
:[アルム]|
そうか…。~
ルドルフ皇帝…父さんは~
じいさんになにを言いに来たんだ?▼~
:[マイセン]|
ルドルフはお前がアスク王国にいても~
勇者として歩むことを望んでいた。~
精進せよ、とのことだ。▼~
:[アルム]|
そうか…。~
父さんが…そんなことを。▼~
:[フィヨルム]|
アルム王のお父様は…~
信じておられるのですね。▼~
アルム王が、この世界でも~
力強く歩まれていくことを。▼~
:[アルム]|
……。▼~
じいさん、僕が英雄として~
歩めているのは、父さんの存在が~
あったからこそだ。▼~
父さんの覚悟を…平和を望む心に変え~
僕は前に進む。▼~
アルバイン・アルム・ルドルフの名と~
聖剣ファルシオンにかけて…~
僕はこの地に平和をもたらしてみせる。▼~
だから、じいさん。~
これからも僕たちに力を貸してくれ。▼~
:[マイセン]|
もちろんだ。お前には~
教えるべきことがまだ残っている。▼~
このような老骨でも~
頑固者の父親の~
代わりくらいは出来るだろう。▼~
:[フィヨルム]|
頼もしいです!~
マイセン卿、よろしければ~
私も学ばせてください!▼~
:[マイセン]|
望まれるのであれば~
フィヨルム王女にも~
稽古をつけてさしあげよう。▼~
王女と同じ槍の使い手として~
指導できることは山ほどありますぞ。▼~
:[アルム]|
ちなみに…じいさんの~
稽古はかなり厳しいよ。▼~
遠慮します! と言うなら~
今のうちだよ、フィヨルム王女。▼~
:[フィヨルム]|
の、望むところです!▼~
:[マイセン]|
ふはは…!~
まだまだ隠居するのは~
早すぎるようだな。▼~
我らが積み重ねてきた~
武勇と覚悟をすべて託そう。~
光に満ちた次なる時代のためにな!▼~
*コメント [#comment]
#comment
終了行:
[[章別会話]]
*夢の果ての光 [#w8c61f59]
#contents
**夢の果ての光 [#w76c3de0]
***オープニング [#l49c208b]
:[アルフォンス]|
ソフィア騎士マイセン…~
アルムを立派な戦士に育て上げたその手腕、~
ぜひ僕たちにも貸していただきたい。▼~
:[マイセン]|
アルフォンス王子の志、受け取りました。~
この老いぼれでよければ~
いくらでも力となりましょう。▼~
:[アルフォンス]|
そして、バレンシア大陸に~
その名を響かせていた魔道士ソニア。~
君の力も期待しているよ。▼~
:[ソニア]|
こんな素敵な装束まで~
用意してもらったんですもの。~
それなりの働きはしてみせるわ。▼~
:[アルフォンス]|
ヴァイス・ブレイヴは新しい仲間を~
大いに歓迎するよ。アスク王国の民のため~
存分に力を発揮してほしい。▼~
:(暗転)|
:[マイセン]|
……。▼~
なにやら騒がしいな?~
夜明けにはまだ時間が~
あるはずだが…。~
……!? 空気が焦げ臭い?~
もしや…敵襲か!▼~
:(暗転)|
:[マイセン]|
こ、これは…どういうことだ!?~
アスク王国の城が…~
炎に包まれている!▼~
炎は城下町のほうまで…~
くっ、なんたることだ!▼~
誰か、誰かいないのか!?~
アルフォンス王子!~
シャロン王女!▼~
炎のまわりが速い!~
アルム! セリカ!~
いるなら返事をしてくれ!▼~
:[アルム]|
……。▼~
:[マイセン]|
おお、アルム!~
無事だったか!▼~
:[アルム]|
マイ…セン……逃げ…。▼~
:[マイセン]|
アルム!? こ、この傷は?~
おいっ! 目を開けろ!▼~
:[セリカ]|
……。▼~
:[マイセン]|
セリカ…!~
い、いや…この禍々しい気配は…。~
まさか、アルムをやったのは~
セリカ…お前なのか…!▼~
:[ソニア]|
マイセン! 離れて!~
その子は…あなたの知っている~
セリカじゃないわ。▼~
:[マイセン]|
ソニア!? どういうことだ?~
わしが知っている~
セリカではないだと?▼~
:[ソニア]|
今の彼女は…~
何者かに魂を捧げ~
魔女と成り果てた状態。▼~
:[マイセン]|
魔女だと?~
セリカ! 目を覚ませ!▼~
お前にはやらねばならぬことが~
あるだろう! アルムとともに~
果たさねばならぬ使命が!▼~
:[セリカ]|
……!▼~
:[マイセン]|
くっ…! セリカ! 剣を引け!~
お前が戦う相手はわしではない!~
目を覚ませ…▼~
***C [#qf88c8c0]
:[マイセン]|
……。▼~
ここは…?~
城は炎に包まれていたはずだが…~
……!? アルム、セリカは?▼~
そうか、夢か。~
それもとびきりたちの悪い悪夢とは…▼~
しかし、夢にしては妙に生々しい。~
なにかの予兆か…それとも…▼~
ふむ、胸騒ぎがする。▼~
確かソニアの姿も夢に出ていたな。~
様子を見てみるか…▼~
:(暗転)|
:[マイセン]|
失礼する。マイセンだ。~
ソニア、部屋にいるか?▼~
……!?▼~
なんだ、今の音は!~
部屋の中からか!~
入るぞ、ソニア…!▼~
:[マーラ]|
……。▼~
:[ヘステ]|
……。▼~
:[マイセン]|
むうっ! こやつらは?▼~
:[ソニア]|
彼女たちは…~
ドーマに魂を捧げ、魔女となった者たち。~
私の姉、マーラとヘステよ。▼~
:[マイセン]|
これが…ソニアの姉君だと?▼~
:[ソニア]|
ドーマ教団にいたはずの姉さんたちが~
どうしてアスク王国に…。▼~
だけど、ここにいるのは好都合よ。▼~
姉さんたちの魂は~
私が絶対取り戻してみせる。▼~
:[マーラ]|
口では…なんとでも言えるわ。▼~
:[ヘステ]|
絶対に…なんて。~
そうやすやすと…約束できるの?▼~
:[ソニア]|
……。▼~
:[マーラ]|
ソニア…あなたの命を差し出せば~
私たちが元に戻ると…したら。▼~
:[ヘステ]|
あなたはそれでも…~
命を差し出すの?▼~
:[ソニア]|
それは…。▼~
:[マーラ]|
答えられないなら…~
ここで、死んで…。▼~
:[マイセン]|
魔道か…! ソニア、避けろ!▼~
:[ソニア]|
……!▼~
:[マイセン]|
くっ! 間に合わぬか!▼~
:[ピアニー]|
あぶないっ! 伏せて!▼~
:(白く光る)|
***B [#wa107bba]
:[マイセン]|
くっ…。ここは?~
頭にモヤがかかったように
重苦しい…。▼~
:[ソニア]|
さっきの姉さんたちは…夢?~
幻影…だったの?▼~
:[ピアニー]|
二人とも大丈夫?▼~
:[スカビオサ]|
…………▼~
:[マイセン]|
お前たちがわしらを~
助けてくれたのか…礼を言う。▼~
:[ソニア]|
その羽…なるほど、あなたたちが~
ヴァイス・ブレイヴに協力している~
夢の世界の妖精なのね。▼~
:[ピアニー]|
私はピアニー。~
夢の国、アルフの妖精なの。~
よろしくね!▼~
ほらほら、スカビオサも~
ちゃんと挨拶しましょ。▼~
:[スカビオサ]|
…単刀直入に言うわ。~
あなたたちがいるここは…~
夢の中の世界。▼~
:[マイセン]|
夢の世界だと?▼~
もしや、アスク王城が炎に包まれ~
セリカが魔女となったあの光景から…~
ずっと夢が続いていたというのか?▼~
:[ピアニー]|
さっき見たソニアのお姉さんたち…~
あれも夢の中の出来事なの。▼~
:[ソニア]|
でも、おかしいわね。~
どうして私とマイセンが~
同じ夢を見ているのかしら?▼~
:[スカビオサ]|
虚無の影響よ。▼~
虚無には形も色も匂いもないわ。~
夢を侵食し、夢を引き裂き、~
夢を見る者の心を壊す…▼~
:[ソニア]|
どうすれば虚無を~
追い出すことができるの?▼~
:[ピアニー]|
虚無に対抗するのは心の力。~
明日を…夢をあきらめない、~
強い心が必要なの。▼~
:[ソニア]|
あきらめの悪さなら自信があるわ。~
やるしかないなら…~
覚悟を決めるわよ。▼~
:[ピアニー]|
私たちも手伝うわ。~
さ、行きましょ。~
夢の一番深い場所に!▼~
***A [#s28a9080]
:[ピアニー]|
みんな、気をつけて。▼~
:[スカビオサ]|
近くに…虚無の存在を感じる。▼~
:[ソニア]|
……!? あれは?▼~
:[アルム]|
……。▼~
:[セリカ]|
……。▼~
:[マイセン]|
アルム…セリカ…▼~
:[マーラ]|
……。▼~
:[ヘステ]|
……。▼~
:[ソニア]|
姉さん…また現れたわね。▼~
:[スカビオサ]|
気をつけて…来る!▼~
:[アルム]|
はぁっ! せやっ!▼~
:[マイセン]|
ぐっ! やめぬか!~
お前が剣を向ける相手は~
わしではない!▼~
:[アルム]|
いや、僕が剣を向ける相手は~
マイセンだ…。▼~
逃れられる運命だと…~
僕に…僕たちに~
バレンシアを救う役目を押し付けた。▼~
:[セリカ]|
私たちに過酷な運命を背負わせて…~
辛い戦いへ…駆り立てて…。▼~
:[アルム]|
そんなにバレンシアを救いたいなら~
自分が先頭に立てばいい…~
それを…!▼~
:[ピアニー]|
危ないっ! 避けて!▼~
:[マイセン]|
……。~
そのような腰の入らぬ剣、~
避けるまでもない…せやぁっ!▼~
:[アルム]|
ぐっ…!▼~
:[マイセン]|
わしは…わしらは…~
お前たちだけに辛い運命を~
背負わせたわけではない。▼~
あの戦いは皆で背負い~
皆で血を流しながら~
前に進んでいった。▼~
本物のアルムとセリカなら~
それがわからぬはずがなかろう!▼~
:[ソニア]|
さっき姉さんたちは~
私に覚悟を問いただしたわね。▼~
:[マーラ]|
ええ…。私たちを~
絶対に助けると言いながら…。▼~
:[ヘステ]|
ソニア…あなたには…~
命を投げ出す覚悟がない…。▼~
:[ソニア]|
笑わせるわね。~
私の命と引き換えに~
姉さんたちが助かるですって?▼~
私が命を捧げたとして~
姉さんたちが助かる保証が~
どこにあるの?▼~
私が命を失えば~
姉さんたちが本当に助かったかどうか~
確認するすべもないじゃない。▼~
:[マーラ]|
……。▼~
:[ソニア]|
私は絶対にやり遂げる。~
私は私のやり方で、姉さんたちの~
魂を取り返してみせる。▼~
都合のいい話にすがるような~
あやふやな気持ちで~
私は未来を望みはしない!▼~
:[ヘステ]|
黙って…! 望みを叶えたいのなら…~
私たちにあなたの命を…~
魂をちょうだい…!▼~
:[スカビオサ]|
……! 気をつけて!▼~
:[ソニア]|
ふん、話を聞いていなかったの?~
私はこんなところで…~
命を落とすわけにはいかないのよ!▼~
魔器カリブルヌスよ…~
我が敵を穿て!▼~
:(白く光る)|
:[マーラ]|
ぐぅっ…! あ、あああっ…!▼~
:[ピアニー]|
今よ、スカビオサ!~
夢見る人の心を…▼~
:[スカビオサ]|
奪わせはしない…!▼~
:(白く光る)|
:[マイセン]|
おお、幻影が消えていく。▼~
:[ソニア]|
偽物の姉さんたちに用はないわ。~
もう二度と私の夢に現れないで。▼~
:[ピアニー]|
良かった。~
みんなの心が~
虚無を跳ねのけたのね。▼~
:[マイセン]|
ふむ…。なんとかなったか。▼~
しかし虚無とやらはどうやら~
わしらの心の中にある葛藤や罪悪感に~
つけこむらしい…。▼~
生きている限り~
向き合い続く悩みを利用することで~
夢に侵食しようとしていたのだろう。▼~
:[ソニア]|
言い換えれば、その悩みこそが~
私たちが先に進むために~
乗り越えなくてはいけないもの。▼~
私は絶対に負けないわ。~
やるべきことを~
成し遂げるそのときまで。▼~
**献身の夢 スカビオサ [#ja64a543]
***C [#k1faf14b]
:[プルメリア]|
ああ、めまいがします。~
このアスク王国で人間たちと共に~
過ごすことになるなんて…▼~
:[スカビオサ]|
…………▼~
:[プルメリア]|
いやらしい人間たちの欲望に~
満ちた視線を向けられるかと思うと…~
とても心穏やかに眠れません。▼~
:[スカビオサ]|
…ピアニーは~
彼らと仲良くしているようね。▼~
:[プルメリア]|
あのお花畑妖精のように~
何も考えず無防備で過ごすなんて、~
私にはとても無理です。▼~
人間たちとずっと共にいるなんて~
考えられません。~
スカビオサ、あなたもそうでしょう?▼~
:[スカビオサ]|
…そうね。~
悪夢の妖精は、~
人を幸せにはできない…▼~
***B [#p582dcf0]
:[スカビオサ]|
…そこの物陰にいるのは…誰?▼~
:[サーリャ]|
貴方がスカビオサね?~
私はペレジアの呪術師、サーリャ。▼~
突然だけど、貴方に頼みがあるの。~
私に…悪夢を見せてくれないかしら。▼~
:[スカビオサ]|
……。▼~
私は、悪夢の妖精スカビオサ。~
私の見せる夢は、悪い夢。~
あなたたち人間の嫌う悪夢。▼~
心と魂を削る…~
そんな陰鬱な夢を~
好きこのんで見たいというの?▼~
:[サーリャ]|
ええ。~
だから貴方を探していたのよ…▼~
遠慮はいらないわ。~
早くその悪夢とやらを~
私に見せて…▼~
:[スカビオサ]|
なぜ、悪夢を…?▼~
:[サーリャ]|
呪術師は人に呪いをかけるのが生業。~
ペレジアでは人にさまざまな呪いを~
かけるための術が確立されている。▼~
だけど、呪術は知識だけで~
会得できるものではないわ。~
さまざまな経験や想像力が必要…▼~
私がより過酷な悪夢を知ることで~
その悪夢を他人に対して~
再現することができる…▼~
:[スカビオサ]|
……▼~
:[サーリャ]|
最悪の悪夢を知るものは~
最悪の呪いを放つことができるのよ。▼~
呪術師として成長するためにも…~
私は悪夢をより深く知る必要がある。▼~
そのために…~
貴方の力を借りたいのよ。~
ふふ…ふふふ…。▼~
:[スカビオサ]|
そう…~
でも、最悪の悪夢を見ることで…~
あなた自身の心が傷つくかもしれない。▼~
:[サーリャ]|
ふふっ…問題ないわ…。~
悪い夢にうなされたという理由で~
愛しいあの人を頼る口実になるもの。▼~
私が沈んでいれば沈んでいるほど…~
あの人はきっと私のことを~
励ましてくれるはずよ。▼~
まさに一石二鳥とはこのこと…~
ふふ…ふふふ…▼~
:[スカビオサ]|
悪夢を望む…~
人間は…不思議ね。▼~
***A [#a6d9b4b0]
:[スカビオサ]|
……。~
私になにか用?▼~
:[リンハルト]|
スカビオサさん、ですよね?~
用件はひとつだけです。~
僕に悪夢を見せてほしいんです。▼~
:[スカビオサ]|
あなたも…~
誰かを呪いたいの?▼~
:[リンハルト]|
…呪い?~
僕が主に学んでいるのは紋章学で~
呪いは範疇外かなあ。▼~
:[スカビオサ]|
なぜ、悪夢を…?~
夢の中で苦しみたい理由が~
あるというの?▼~
:[リンハルト]|
悪夢は辛く苦しいもの…~
そこが大事なんです。▼~
:[スカビオサ]|
どういう意味かしら。▼~
:[リンハルト]|
試したいことがあるんですよ。▼~
たとえば、すごく興味のある講義を~
受けているときに眠くなったら~
困るじゃないですか。▼~
:[スカビオサ]|
大切な話を…~
居眠りで聞き逃したくない…~
ということ?▼~
:[リンハルト]|
ほかにも限られた時間を使って~
紋章の研究をしているときに~
眠くなっても困るわけです。▼~
だけど、寝ることは僕にとって~
趣味のようなものなので~
そこを改める気にはなれません。▼~
:[スカビオサ]|
……▼~
:[リンハルト]|
そこで悪夢を見せてもらうんです。~
うかつに眠ると~
また悪夢を見るかもしれない。▼~
眠った先には~
心を削ぐような恐ろしい夢が~
待っているかも…▼~
そう構えておけば~
居眠りを抑止する効果が~
得られるかもしれません。▼~
試してみる価値は~
あると思うんですよね。▼~
:[スカビオサ]|
そういうものかしら。~
私にはよくわからないけれど…▼~
いいわ。~
望むというなら…~
悪夢を見せてあげる…▼~
:(暗転)|
:[リンハルト]|
…あっ、スカビオサさん。~
この前はありがとうございます。~
おかげで悪夢を見ることができました。▼~
:[スカビオサ]|
そう…それで?▼~
:[リンハルト]|
結論から言えば~
特に居眠りが減ることは~
ありませんでした。▼~
むしろ、目が覚めたときに~
夢でよかったと安堵できるせいで~
眠ることが前より楽しくなりました。▼~
その影響もあってか~
居眠りが増えた気がします。▼~
:[スカビオサ]|
逆効果だったというわけね…▼~
:[リンハルト]|
でも、面白い体験ができました。~
ありがとうございます~
スカビオサさん。▼~
:[スカビオサ]|
……▼~
***S [#j8513cbb]
:[プルメリア]|
ああ、もう耐えられません…~
水浴びをしている間も、どこかに~
いやらしい人間がいるかもと心配で心配で…▼~
:[スカビオサ]|
…そう。▼~
:[プルメリア]|
やはり、人間たちと私たち黒妖精は~
共に入られません。~
スカビオサ、あなたもそう思いませんか?▼~
:[スカビオサ]|
……。~
…しばらくこの国にいて、~
気づいたことがあるわ。▼~
…ここには~
いろいろな人間がいて、~
いろいろな考え方がある…▼~
:[プルメリア]|
それは…そうかもしれません。~
異界の英雄たちも~
この地に集っているのですから。▼~
:[スカビオサ]|
彼らの中には、~
悪夢さえ力にしようとし、~
悪夢さえ面白いと考える人も…▼~
悪夢を望む人間もいる…~
そのことを私は知ったわ。▼~
:[プルメリア]|
…あなたも~
人間たちを見てきたのですね。▼~
:[スカビオサ]|
私たちのいるべき一番の場所は、~
フレイヤ様のお傍…▼~
けれどフレイヤ様と私たちが~
過ごす居場所は、~
この国にもあるのかもしれない…▼~
:[プルメリア]|
フレイヤ様と私たちが…?▼~
わかりました。~
スカビオサ、あなたがそこまでいうなら、~
私はもう少しここにいることにします。▼~
同じ黒妖精ですし、~
あなたを一人にはできませんから。▼~
:[スカビオサ]|
ありがとう、プルメリア…▼~
**美しき魔道士 ソニア [#m4fbfd81]
***C [#dff20231]
:[ソニア]|
ふう…。~
今日も手がかりはなし、ね。▼~
戦神ドーマに魂を捧げられて~
魔女になった者を人間に戻す方法…。▼~
さまざまな異界の英雄が集うアスク王国の~
図書館になら手がかりがあるかもしれないと~
思ったのだけど…。▼~
でも、あきらめるわけにはいかないわ。▼~
姉さんたちを人間に戻す方法は~
きっとあるはず…。▼~
:[ヒュウ]|
よお、そこのお嬢さん。~
どうしたんだ、難しい顔をして。~
なにか探し物か?▼~
そんなに眉間のシワを寄せていたら~
せっかくの美人が台無しだ。~
困ったことがあるなら相談に乗るぜ。▼~
:[ソニア]|
はあ…私は忙しいの。~
女性を口説くなら~
よそでやってちょうだい。▼~
:[ヒュウ]|
いやいやいや!~
ちょっと待ってくれ、~
そういうんじゃないんだ!▼~
さっきからあんたを見ていたんだが~
闇魔道に関係ありそうな書物を~
探しているみたいじゃないか。▼~
実はオレの身内に~
闇魔道に詳しい人がいてさ。▼~
もしかしたら~
あんたの力になれるかもと思って~
声をかけたんだよ。▼~
:[ソニア]|
ふうん…。~
それがあなたの口説きの手口?▼~
:[ヒュウ]|
だから違うって!▼~
オレのばあちゃんはニイメって言って~
エレブ大陸では~
名の知れた魔道士なんだよ。▼~
:[ソニア]|
ニイメ…。~
大図書館にいた魔道士たちから~
聞いたことはあるわ。▼~
山の隠者…。~
闇魔道に誰よりも深く分け入った者…。▼~
一度、会ってみたいと思ってたけど~
アスク王国でもなかなか~
人目に姿を現さないと聞いたわ。▼~
:[ヒュウ]|
そのニイメがオレのばあちゃん。~
よかったら相談してみないか?▼~
:[ソニア]|
悩ましいわね…。▼~
正直、この男はまったく~
信用できないのだけど~
今はどんな手がかりでもほしい…。▼~
:[ヒュウ]|
おい、心の声が漏れてるぞ!▼~
まぁいいや。~
本当に困ってそうだからさ。~
ばあちゃんの居場所を教えるよ。▼~
:[ソニア]|
…ありがとう。助かるわ。▼~
***B [#q94b4d88]
:[ヒュウ]|
ばあちゃん、いるー?~
可愛い孫が遊びに来てやったぜ。▼~
:[ニイメ]|
大きい声を出すんじゃないよ、バカ孫。~
わたしの耳はまだ遠くなっちゃいないよ。~
今日はいったいなんの用だい?▼~
:[ヒュウ]|
こっちのお姉さんが闇魔道に詳しい人を~
探しているみたいなんだ。~
ばあちゃん、相談に乗ってやってくれよ。▼~
:[ニイメ]|
また厄介事を引き受けてきたのかい。~
まったく、そういうところは~
父親に似なくてよかったのにねえ。▼~
:[ソニア]|
ヒュウ、ご迷惑では…?▼~
:[ヒュウ]|
大丈夫だよ。~
オレのばあちゃん、口は悪いけど~
意外と面倒見はいいんだ。▼~
:[ニイメ]|
なにをコソコソ言ってるんだい!▼~
:[ヒュウ]|
痛ってえ!~
なんで叩くんだよ!?▼~
:[ニイメ]|
ふん、まぁいいさ。~
そこのお嬢さん~
話があるなら聞かせておくれ。▼~
:[ソニア]|
はじめまして、賢者ニイメ。~
私はバレンシアの魔道士~
ソニアよ。▼~
:[ニイメ]|
…その顔…なるほど。~
なかなか厄介そうな闇が見えるね。▼~
ちょうど退屈していたところなんだよ。~
この老いぼれでよければ~
相談に乗ろうか。▼~
:[ヒュウ]|
ほらな?▼~
:[ニイメ]|
やかましいよ、バカ孫。~
おまえはうるさいから少し外に出てな。▼~
:(暗転)|
:[ニイメ]|
なるほどね…。▼~
あんたの父親が娘たちの魂を神に捧げ~
邪神の忠実なしもべ…~
魔女にしたというのかい?▼~
:[ソニア]|
ええ…。~
幸い私は魔女にされずに済んだけど~
二人の姉は今も…。▼~
:[ニイメ]|
まったく酷い父親もいたもんだねえ…。~
それであんたは姉たちを~
人間に戻す方法を探している、と…。▼~
:[ソニア]|
なにか手がかりになる情報があれば~
教えてもらえないかしら?▼~
:[ニイメ]|
わたしたちの大陸でも似た話はあるね。~
闇魔道に深く分け入りすぎた者は~
魂を持って行かれ、廃人になることがある。▼~
力を求めるということは~
代償が必要なのさ。▼~
きっと、お前さんの姉たちは~
その代償が魂だったというわけじゃな。▼~
:[ソニア]|
実際に魂を持って行かれた者を~
見たことはある?▼~
:[ニイメ]|
もちろんさ。~
身内だけで…三人も見たよ。▼~
:[ソニア]|
…心中、お察しするわ。▼~
:[ニイメ]|
気にしなくていい。過ぎたことだよ。~
それに、あんたの姉たちとは違って…。▼~
あいつらは自分で選んだ道だからね。~
誰のせいでもできやしないのさ。~
力を望んだものの末路のひとつ、さ。▼~
***A [#nb808ca5]
:[ソニア]|
それで…~
闇に魂を持って行かれた者を~
元に戻す方法は何かないのかしら?▼~
:[ニイメ]|
今のところは、ないね。~
わたしも必死に探したが~
見つけられなかった。▼~
:[ソニア]|
そう…。▼~
:[ニイメ]|
そうだ、~
思い出したことがひとつある。▼~
エレブ大陸には、~
動く人形として使役させられている~
モルフという存在がいてね。▼~
意思をなくし、操られるまま~
動くという点では…あんたの言う~
魔女に近い存在かもしれないね。▼~
:[ソニア]|
そのモルフというのは~
人間に戻せるの?▼~
:[ニイメ]|
いや…それは無理だね。▼~
:[ソニア]|
そう……。▼~
:[ニイメ]|
実のある話が出来なくて~
すまないね…▼~
:[ソニア]|
いいえ…。~
話を聞いてもらうだけでも~
ずいぶん心が軽くなったわ。▼~
:[ニイメ]|
話からすると、あんたの姉さんたちは~
まだ命までは失っていないようだ。▼~
その点で言えば~
モルフにされた連中よりも~
よっぽど希望がある。▼~
あきらめないことだ。~
決して希望を失ってはいけないよ。▼~
:[ソニア]|
ええ、ありがとう。▼~
:[ニイメ]|
ふふ、表情が明るくなったね。~
あんたみたいな美人が~
暗い顔するのはもったいないからね。▼~
もっとも、わたしの若い頃には~
かなわないかもしれないがね。▼~
:[ソニア]|
ふふ…私は今よりも~
もっと美しくなる予定よ。▼~
賢者ニイメ、私のほうも~
なにかわかったら~
あらためて報告するわ。▼~
:[ニイメ]|
ああ。期待しているよ。▼~
***S [#m91328c3]
:[ソニア]|
少し気分が軽くなったけれど~
結局は振り出しに戻った…か。▼~
魔女を人間に戻す方法。~
この広い異界のどこかに~
存在しているとは思うけど…。▼~
:[セリカ]|
ソニア、少しいいかしら?▼~
:[ソニア]|
あら? セリカ…~
なにか用かしら?▼~
:[セリカ]|
あなたがアスク王国でも~
魔女を人間に戻す方法を~
探していると聞いたの。▼~
もしかしたら…~
力になれるかも知れないわ。▼~
:[ソニア]|
…話を聞かせてもらえる?▼~
:(暗転)|
:[セリカ]|
あなたは知らないかも~
知れないけど…。▼~
私は一度、魔女に~
なってしまったことがあるの。▼~
:[ソニア]|
……!?▼~
:[セリカ]|
ジュダにそそのかされた私は~
ミラ様を救うために~
魂をドーマに捧げてしまった。▼~
魔女になった私は~
この手でアルムを殺そうとしたの…。▼~
でも、ミラ様のご加護と~
アルムの聖剣ファルシオンの力で~
人間に戻ることができたの。▼~
:[ソニア]|
魔女の呪縛を逃れ、魂を取り戻した?~
本当なの…?▼~
:[セリカ]|
真実よ。だから…~
きっとあなたのお姉さんたちも。▼~
:[ソニア]|
……。▼~
ありがとう、セリカ。~
興味深い話を聞かせてもらったわ。~
でも…。▼~
あなたはミラの聖痕を持つ者。~
特別な存在よ。▼~
私の姉さんたちが同じ方法で~
人間に戻れるとは限らないわ…。▼~
:[セリカ]|
ソニアの言うとおりかもしれないわ。~
だけど希望を捨てるには早いと思うの。▼~
私やあなたが~
アスク王国に召喚されたのは~
きっと意味があるはずよ。▼~
:[ソニア]|
……。▼~
:[セリカ]|
この世界でさまざまな~
異界の知識に触れ~
英雄たちの助けを得ることができたら…。▼~
なにかよい方法が~
見つかるかも知れないわ。▼~
:[ソニア]|
…そうね。私も~
あなたの言うとおりだと思うわ。▼~
アスク王国は~
無限の可能性を秘めた世界…。▼~
たとえ今、誰も手がかりを~
持っていないとしても…。▼~
将来、手がかりを持った英雄が~
召喚されてくる可能性もある。▼~
:[セリカ]|
開かれた王国であるこの国なら~
そういうことも起こり得ると思うわ。▼~
:[ソニア]|
私があきらめた瞬間…~
すべては終わってしまう。▼~
私は必ず…姉さんたちを~
元に戻す方法を見つけてみせるわ。▼~
:[セリカ]|
バレンシアであなたに世話になった~
お礼、しっかりと返さないとね。~
私も協力するわ。▼~
:[ソニア]|
ありがとう、セリカ。~
ふふ…もうお嬢ちゃんなんて~
呼べないわね。▼~
私はこの世界で~
きっと結果を出してみせるわ。~
どんな禁忌の力に挑むこととなっても…。▼~
必ず取り戻してみせる。~
姉さんたちの魂を。▼~
**親愛の夢 ピアニー [#s4569bbc]
***C [#d99f5271]
:[ピアニー]|
えーっと、どこかしら?~
あっ!~
シャロン、見つけた!▼~
:[シャロン]|
わわっ、びっくりした…!~
ピアニーさん、こんにちは!▼~
:[ピアニー]|
会えて良かった。~
シャロン、あなたを探してたの。▼~
:[シャロン]|
はい、良かったです。~
ちょうど訓練から~
帰ってきたところだったんですよ。▼~
…あれっ? ピアニーさん~
なんだか雰囲気が変わりましたね?▼~
:[ピアニー]|
そうなの!~
でもね、変わったのは~
見た目だけじゃないのよ?▼~
新しい力で~
みんなを幸せにしたい…~
そういう気持ちでいっぱいなの。▼~
:[シャロン]|
素晴らしいです。~
はい、ピアニーさんなら~
きっとできますよ!▼~
***B [#k2d9af12]
:[ピアニー]|
私たち妖精に~
生まれ変わらせてくれたフロージ様…▼~
フロージ様はね、みんなが~
夢を見続けられるように、って~
夢の国アルフの王になられたのよ。▼~
:[シャロン]|
みんなのための夢の国…~
本当に優しいお方なんですね。▼~
:[ピアニー]|
ええ。~
とってもお優しいの、フロージ様は。▼~
フロージ様は…~
みんなが夢を失ってしまうことを~
ずっと心配されていたわ。▼~
だから、私もがんばって、~
フロージ様の優しい想いを~
残したいって思うの。▼~
:[シャロン]|
フロージ様の想いは~
ピアニーさんに~
引き継がれているんですね。▼~
:[ピアニー]|
私ね、~
ヴァイス・ブレイヴのみんなと~
出会ってわかったことがあるの。▼~
それはね…とってもとっても~
大きな夢を持ってる人たちが~
たくさんいるってこと!▼~
***A [#f5a47a6f]
:[シャロン]|
なるほど、このアスク王国には~
大きな夢を持っている英雄が~
たくさんいらっしゃいますからね!▼~
:[ピアニー]|
そうなの!~
たとえば、この前はね…▼~
:(暗転)|
:[エフラム]|
俺の夢か。~
そうだな…この槍一本で~
大陸一の傭兵になることだな。▼~
俺の腕がどこまで通用するか~
試してみたい。~
エイリークが聞けば怒るだろうが…▼~
:(暗転)|
:[ワユ]|
あたしの夢? そんなの決まってるよ。~
やっぱ、もっと腕を磨いて~
剣の道を極めることだよね!▼~
:[フィル]|
それは私も同じです。~
今もワユさんとお互いの剣技を~
鍛えていたところなんです。▼~
いずれは、伯父上や母上のように~
剣の頂にたどり着くことが私の夢です!▼~
:[ワユ]|
おっ、いいねえ。だったらあたしは…~
えーと…そうだ!~
白馬に乗った宿命のライバルを倒すこと!▼~
:(暗転)|
:[門番]|
はいっ!~
私の夢は、ガルグ=マク大修道院の門を~
守ることであります!▼~
ですが、今はアスク王国の城門を守ることも~
とても大切なことだと考えております!~
もちろん、本日も異常なしでありますよ!▼~
いやあ、こうして妖精さんと~
普通に話が出来ている状況に~
すっかり馴染んでいる私…。▼~
これくらいの肝の座り方でないと~
門番は務まりませんよね!▼~
:(暗転)|
:[シャロン]|
皆さん~
素敵な夢をお持ちですね!▼~
:[ピアニー]|
うん!~
私はみんなの~
素敵な夢を支えたい。▼~
夢の中だけじゃなくて~
夢をほんとにするお手伝いをしたい。~
それが、今の私の夢!▼~
***S [#uf3433a5]
:[シャロン]|
なるほど…~
みんなの夢を支えてあげることが~
ピアニーさんの新しい夢なんですね。▼~
:[ピアニー]|
そう!~
ねえ、楽しそうだと思わない?▼~
:[シャロン]|
とてもとても素敵だと思います!~
聞いているだけで~
ワクワクしちゃいましたよ!▼~
:[ピアニー]|
ふふっ!~
シャロンなら~
絶対そう言ってくれると思ったわ!▼~
:[アシュ]|
…えー、お二人とも~
大変楽しそうなご様子でありまして、~
横からお邪魔することが憚れましたが、▼~
差し支えなければ~
私もその楽しそうなお話に~
まぜていただきたく思いまして…▼~
:[シャロン]|
あっこんにちは、アシュさん。~
なんだかご機嫌そうですね!▼~
:[アシュ]|
なんと、シャロン様、~
さすがのご慧眼と~
感服するばかりであります。▼~
わたし、昼食のあとに~
お昼寝をしていたのでありますが~
とてもいい夢を見ることができまして…▼~
あれはもしやピアニー様の計らいによる~
夢だったのではと思い至りまして。~
もしそうならぜひお礼を申し上げたく…▼~
:[ピアニー]|
ふふっ、そうかもしれないし~
そうじゃないかもしれないわ!▼~
だけど、いい夢を見られたことは~
私もとってもうれしい。~
よかったね、アシュ!▼~
:[アシュ]|
まったくであります。夢の中の私は~
おいしそうにご飯を食べていましたので~
さっそく私も食堂へ参ろうと思います。▼~
:[シャロン]|
あはは、お昼ご飯のあとにお昼寝したのに~
また食べるんですね。▼~
:[アシュ]|
ここのところ激戦続きでありまして~
食事の量がやや減っていたような気が…~
ですが、今はお腹がペコペコです。▼~
:[シャロン]|
それなら、おいしくご飯を~
食べられそうですね!
行ってらっしゃい!▼~
…もしかしてピアニーさんが~
幸せな夢を見せてあげたから~
なんでしょうか?▼~
:[ピアニー]|
ふふっ。幸せに眠っている人が~
起きた後も幸せになれたら、~
とっても素敵だと思わない?▼~
:[シャロン]|
ピアニーさんの夢は~
もう始まっているんですね。▼~
:[ピアニー]|
フロージ様の優しさ…~
夢の優しさは、~
この世界も包んでくれてる…▼~
夢見る人たちがいる限り~
夢の国アルフはいつまでも~
ずっとずーっと続いていくんだから!▼~
**ソフィアの英雄 マイセン [#da0bae0f]
***C [#i50b257d]
:[マイセン]|
ふむ、ここが~
アスク王国の訓練場か…。▼~
参加している兵たちの士気も高く~
動きに無駄がない。▼~
む。あれは…?▼~
:[シャロン]|
ヴァイス・ブレイヴの~
軍事訓練を開始します!~
今回は西軍と東軍に分かれた模擬戦です。▼~
西軍の大将はアンナ隊長!~
東軍の大将はアルムさん!~
みなさん、位置につきましたか?▼~
:[アルム]|
ああ、問題ない。~
いつでも始めてくれ。▼~
:[アンナ]|
ふふふ、腕が鳴るわね。▼~
:[シャロン]|
では、模擬戦を開始します。~
みなさん、ご健闘を!▼~
:[アルム]|
ルカ、重騎士隊を前進させるんだ!~
正面から押しつぶすぞ!▼~
:[アンナ]|
そうはさせないわ!~
魔法部隊は迎撃準備を!▼~
:[アルム]|
読みどおりの動きだ。~
エイルは敵の魔法部隊を攻撃してくれ。~
フィヨルムはエイルの護衛を頼む。▼~
:[フィヨルム]|
行きましょう、エイルさん!▼~
:[エイル]|
ええ…!▼~
:[アンナ]|
このままじゃまずい…!~
魔法部隊は後退しなさい!▼~
:[アルム]|
クレーベ、騎馬隊を~
左翼から回り込ませるんだ。~
後退する魔法部隊を討つぞ!▼~
:[アンナ]|
ぐぬぬ…! 手強いわね!▼~
:[マイセン]|
ふふ、アルムめ。~
なかなかやりおるな。▼~
一人の戦士としてだけでなく~
兵を率いる将としても~
成長を遂げておる。▼~
わしの教えも…~
無駄ではなかったということか。▼~
:(暗転)|
:[マイセン]|
見事な采配だったぞ、アルムよ。▼~
:[アルム]|
じいさん!?~
じいさんもアスク王国に~
召喚されたのか!▼~
:[マイセン]|
うむ。どうやらわしら以外にも~
多くの英雄がバレンシア大陸から~
召喚されているようだな。▼~
:[アルム]|
アスク王国でも、じいさんと一緒に~
戦えるのは心強いよ。▼~
フィヨルム王女、紹介するよ。~
僕に戦う術を教えてくれた恩人~
ソフィア王国の勇将、マイセンだ。▼~
:[フィヨルム]|
はじめまして。~
お噂はバレンシアの方々からも~
伺っています。▼~
:[マイセン]|
老骨でも役に立つことがありましょう。~
こちらこそよろしく頼みますぞ~
フィヨルム王女。▼~
:[アルム]|
そうだ…じいさんには~
伝えておいたほうがいいな。▼~
アスク王国には、あの人…~
リゲル帝国の皇帝~
ルドルフも召喚されている。▼~
:[マイセン]|
なに!? まことか?▼~
ふむ…そうか…。~
ルドルフもこの国に。~
これも奇縁というべきか…▼~
***B [#sced3dc6]
:[フィヨルム]|
あの、マイセン卿…。▼~
:[マイセン]|
これはフィヨルム王女。~
わしになにか聞きたいことでも?▼~
:[フィヨルム]|
ルドルフ皇帝のお話を~
お伺いしてもよろしいでしょうか?▼~
アルム王とは何か関係があるように~
見えるのですが、直接お伺いすることが~
なぜか…憚られまして…。▼~
お二人の間にはなにか目に見えない~
不思議な絆だけではなく~
緊張感を感じてしまうのです。▼~
:[マイセン]|
……。▼~
フィヨルム王女、あなたは~
豊かな感性をお持ちのようだ。▼~
あなたが察するとおり~
二人の間には複雑ないわれがある。▼~
ルドルフはバレンシア大陸北部を治める~
リゲル帝国の皇帝だ。▼~
わしにとっては若い頃からの知己でもある。~
そして、アルムにとっては…~
血のつながった肉親、父親なのだ。▼~
:[フィヨルム]|
ルドルフ皇帝はアルム王の~
お父様だったのですね。▼~
:[マイセン]|
バレンシア大陸はドーマとミラの~
二柱の神によって守られた地であった。▼~
しかし、バレンシア大陸の者たちは~
神の恩恵に頼り、=
次第に堕落していったのだ。▼~
やがて滅びが来ることを悟ったルドルフは~
堕落した人々の目を覚ますため~
大陸に戦乱を起こした。▼~
:[フィヨルム]|
それが話に聞いていた~
リゲル帝国のソフィア王国への侵攻…。▼~
:[マイセン]|
ルドルフの真の目的は、破壊者となった~
自分に立ち向かう英雄を作り上げ~
大陸の人々の心をひとつにすること。▼~
英雄を中心に人々が自らの足で立ち~
神々の恩恵に頼らぬ生き方を~
確立しようとしたのだ。▼~
そのためにルドルフは~
生まれたばかりの息子をわしに預け~
戦士として育てさせた。▼~
:[フィヨルム]|
それが…アルム王なのですね。▼~
:[マイセン]|
アルムは、ルドルフが望んだとおりの~
英雄へと成長し、そして…。▼~
リゲル帝国の野望を阻む希望として~
ルドルフの前に立ちがだかった。▼~
:[フィヨルム]|
そんな…!~
ルドルフ皇帝は大陸を救うために~
我が子に自分を討たせようとした、と?▼~
:[マイセン]|
そのとおりだ、フィヨルム王女。~
ルドルフの修羅のごとき覚悟を知ったうえで~
わしは頼みを引き受けたのだ。▼~
:[フィヨルム]|
世の王たちは形は違えども~
それぞれ強い覚悟を持って~
国を治めています…。▼~
しかし、これほど壮絶な~
覚悟を持った方を私は知りません…。▼~
***A [#ta375f0c]
:[マイセン]|
むんっ! はあっ!~
おおおお! せいやっ!▼~
:[ルドルフ]|
ふむ…さすがだな、マイセン。~
鍛錬とは思えぬほどの気迫だ。▼~
:[マイセン]|
ルドルフ…!▼~
:[ルドルフ]|
久しいな、わが友よ。▼~
まさかこのような地で~
再び相まみえるとは。▼~
息災でなによりだ。~
バレンシア大陸に轟いた武勇は~
欠片も衰えておらぬようだな。▼~
:[マイセン]|
お前は…変わったな…。~
無論よい意味で、な。▼~
ずいぶん柔らかい雰囲気になった。~
そのような華やかな出で立ち…~
どのような心変わりだ?▼~
:[ルドルフ]|
これには事情があってな…。~
まぁその話はいずれしよう。▼~
おまえがこの地に召喚されたと聞いて~
礼を言いに来たのだ。▼~
:[マイセン]|
礼だと…?▼~
そうか。この世界に召喚される英雄は~
それぞれが違う異界…~
そして違う時間から招かれると聞く。▼~
わしの目の前にいるお前は…~
本懐を遂げたのだな?▼~
:[ルドルフ]|
そのとおりだ。わが友よ。~
おまえはアルムを立派な英雄へと育て上げ~
大陸の希望をつないだ。▼~
感謝する、マイセン。~
それをお前に伝えたかった。▼~
:[マイセン]|
礼などいらぬ。~
わしはただ、お前の言葉どおりに~
動いたに過ぎぬ。▼~
おまえは幼いアルムと別れる~
最後の瞬間まで…アルムに望んだな。▼~
いかなるときも優しさを忘れぬ男に~
育ってほしいと。▼~
それは結果として~
アルムの一番の強さとなった。~
おまえが望んだ未来に実を結んだのだ。▼~
:[ルドルフ]|
お前のおかげだ。~
わしの言葉を…~
心に留め置いてくれたのだな。▼~
:[マイセン]|
……。▼~
ルドルフよ、お前の名は~
バレンシア大陸の歴史書に~
悪逆非道の破壊者として刻まれるだろう。▼~
しかし、わしは命ある限り~
お前の真実の姿を記憶に残したい。~
あの日の決意の眼差しを忘れまい。▼~
:[ルドルフ]|
……。▼~
:[マイセン]|
我が身と魂を犠牲にし…~
バレンシア大陸の礎となった男がいたこと~
わしは絶対に忘れはしないぞ。▼~
:[ルドルフ]|
ふっ…。▼~
戦乱の犠牲となった魂たちに詫びるため~
死してのち、この身を永劫の炎で~
焼かれ続けることになっても…。▼~
友よ、わしにはその言葉だけで十分だ。▼~
:[マイセン]|
誇るがいい、ルドルフよ。~
お前が未来を託したアルムは~
このアスク王国でも英雄たちを導いておる。▼~
お前の撒いた種は巨木へと育ち~
この世界でも人々を救っているのだ。▼~
:[ルドルフ]|
アルムが巨木へと育ったのは~
お前が心を込めて水を注いだがゆえだ。▼~
我が友マイセンよ。~
願わくば、これからもアルムを…~
バレンシアの民を見守ってほしい。▼~
:[マイセン]|
言われるまでもない。~
槍を握れなくなるその日まで…~
わしはわしの務めを果たそう。▼~
***S [#i9e99621]
:[アルム]|
これは新しい陣形の図だ。~
みんなに回覧してほしい。▼~
:[フィヨルム]|
この陣形は重騎士や騎兵を~
魔法から守るためのものですね。▼~
:[アルム]|
ああ。僕たちがいたバレンシア大陸には~
自在に空間を飛び越える魔女たちがいた。▼~
こちらの世界にも同じような力を持つ~
敵が現れるかも知れない。~
備えはしておくべきだろう。▼~
:[フィヨルム]|
承知しました。~
みなさんに伝えま…。▼~
あっ、マイセン卿…!~
ごきげんよう。▼~
:[マイセン]|
失礼する、フィヨルム王女。~
…アルム、少し話せるか?▼~
:[アルム]|
どうしたんだ、じいさん?▼~
:[マイセン]|
昨晩、ルドルフがわしに会いに来た。▼~
:[アルム]|
そうか…。~
ルドルフ皇帝…父さんは~
じいさんになにを言いに来たんだ?▼~
:[マイセン]|
ルドルフはお前がアスク王国にいても~
勇者として歩むことを望んでいた。~
精進せよ、とのことだ。▼~
:[アルム]|
そうか…。~
父さんが…そんなことを。▼~
:[フィヨルム]|
アルム王のお父様は…~
信じておられるのですね。▼~
アルム王が、この世界でも~
力強く歩まれていくことを。▼~
:[アルム]|
……。▼~
じいさん、僕が英雄として~
歩めているのは、父さんの存在が~
あったからこそだ。▼~
父さんの覚悟を…平和を望む心に変え~
僕は前に進む。▼~
アルバイン・アルム・ルドルフの名と~
聖剣ファルシオンにかけて…~
僕はこの地に平和をもたらしてみせる。▼~
だから、じいさん。~
これからも僕たちに力を貸してくれ。▼~
:[マイセン]|
もちろんだ。お前には~
教えるべきことがまだ残っている。▼~
このような老骨でも~
頑固者の父親の~
代わりくらいは出来るだろう。▼~
:[フィヨルム]|
頼もしいです!~
マイセン卿、よろしければ~
私も学ばせてください!▼~
:[マイセン]|
望まれるのであれば~
フィヨルム王女にも~
稽古をつけてさしあげよう。▼~
王女と同じ槍の使い手として~
指導できることは山ほどありますぞ。▼~
:[アルム]|
ちなみに…じいさんの~
稽古はかなり厳しいよ。▼~
遠慮します! と言うなら~
今のうちだよ、フィヨルム王女。▼~
:[フィヨルム]|
の、望むところです!▼~
:[マイセン]|
ふはは…!~
まだまだ隠居するのは~
早すぎるようだな。▼~
我らが積み重ねてきた~
武勇と覚悟をすべて託そう。~
光に満ちた次なる時代のためにな!▼~
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