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章別会話/命が刻むもの
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*命が刻むもの [#tdc53a92]
#contents
**命が刻むもの [#ed34a15f]
***オープニング [#z5de2b22]
:[フュリー]|
姉様…! マーニャ姉様!~
本当に…マーニャ姉様なのですね!▼~
:[マーニャ]|
フュリー…ああ…~
まさかもう一度、貴方と~
言葉を交わすことができるなんて。▼~
姿こそ、私が最後に会ったときと~
さほど変わっていませんけれど~
その目から強い意志の力を感じます。▼~
成長…したのですね。~
うれしいですよ、フュリー。▼~
:[フュリー]|
はい…! もう私は~
昔の泣き虫フュリーではありません。▼~
シレジアの天馬騎士としての誇りを胸に~
マーニャ姉様に少しでも~
近づけるように……ううっ。▼~
ま、まだまだ精進が足りませんね。~
もう泣かないと誓ったのに…~
涙が…止まりません。▼~
:[シャロン]|
ううっ、よかったですね!~
マーニャさんとフュリーさんの~
姉妹の絆をひしひしと感じます!▼~
そういえば、~
アゼルさんとレックスさんも~
親友同士なんですよね?▼~
:[レックス]|
ま、俺とアゼルは一緒に行軍してる~
最中にここへ呼ばれたから、~
感動の再会ってわけじゃないがな。▼~
:[マーニャ]|
私が最後に覚えているのは…~
シレジアの血に降り積もった~
冷たい雪の感触。▼~
それ以降、私の記憶はありません。~
まるで、深く静かな水の中で~
ずっとたゆたい続けていたような…。▼~
:[フュリー]|
マーニャ姉様…。▼~
:[レックス]|
ま、アスク王国でこうして再会できたのも~
なにかの縁だったことだろう。~
俺たちも力を貸すぜ、シャロン王女。▼~
:[マーニャ]|
ええ。~
英雄として再びこの剣を振るえるなら…~
民の支えとなれるならば、喜んで。▼~
:[フュリー]|
姉様とくつわを並べて戦えるなら~
私も異存はありません。▼~
アスク王国のため、~
この槍を捧げましょう。▼~
:[シャロン]|
みなさん、ありがとうございます…!~
その力、頼りにさせてもらいますね!▼~
***C [#ye494076]
:[アゼル]|
…………▼~
:[レックス]|
どうした、考えごとか?▼~
考えごとの中身を当ててやろうか?~
どうせエーディン公女のことを~
考えていたんだろ?▼~
:[アゼル]|
確かにそうだけど…~
それだけじゃないよ。▼~
ぼくが飛び出してきた~
ヴェルトマー公爵家や~
グランベル王国の未来のこと…▼~
考えることはいっぱいあるよ。▼~
:[レックス]|
けど今、ユグドラル大陸のことを~
悩んでも仕方がないだろ。▼~
今はアスク王国に迫る~
危機をなんとかしないと。~
それが、目下の問題だ。▼~
:[アゼル]|
そうだね。一刻も早く~
この国の窮状を打開して…▼~
:[レックス]|
どうした、まだなにか悩み事か?~
お前の親友を何年やっていると思ってる。~
なにか気になることでもあるのか?▼~
:[アゼル]|
…マーニャさんのことなんだ。▼~
彼女の最後の記憶は~
シレジアの冷たい雪の感触って~
言っていたよね。▼~
:[レックス]|
ああ。おそらくマーニャは…~
戦いの最中、志半ばで~
倒れたんだろうな。▼~
:[アゼル]|
このアスク王国での戦いがすべて終われば~
英雄たちは元の世界…~
召喚された場所に戻るんだろうか…?▼~
でも、その時、~
命を落としているマーニャさんは~
いったい、どこに戻るのかな?▼~
:[レックス]|
どこに戻るって、そりゃあ…~
どこに戻るんだろうな?▼~
:[アゼル]|
ぼく、フュリーさんに話してくるよ、~
マーニャさんのこと。▼~
もしかしたら、フュリーさん…~
それにマーニャさんも~
気づいているかもしれないけど。▼~
***B [#l9cc3f97]
:[アルフォンス]|
やあ、フュリー。~
アスク王国での暮らしには~
もう慣れたかい?▼~
:[フュリー]|
はい。最初は戸惑いましたが~
ヴァイス・ブレイヴの皆さんとも~
ようやく打ち解けてきたところです。▼~
…アルフォンス王子。~
お伺いしたいことがあるのですが~
よろしいでしょうか。▼~
:[アルフォンス]|
なんだい、改まって。~
僕に答えられることならいいけど。▼~
:[フュリー]|
英雄がアスク王国での戦いを終えて…~
元の世界へ帰還した時…~
その存在はどうなるのでしょうか?▼~
:[アルフォンス]|
そうだね。~
僕も詳しいことは知らないけれど…▼~
元の世界の元の場所…~
召喚された時へ戻るのかもしれない…~
そういう説の書を読んだことがあるよ。▼~
:[フュリー]|
もしそうだとして、すでに命を落としていた~
英雄が元の世界へ帰還した場合~
その魂は、どうなるのでしょう?▼~
:[アルフォンス]|
それは…僕にもわからないな。~
すまない、フュリー。~
力になれなくて。▼~
:[フュリー]|
いえ、こちらこそ申し訳ありません。~
アルフォンス王子を困らせるつもりは~
なかったのですが…。▼~
でも、これでひとつだけ~
はっきりしました。▼~
命を落としてしまった英雄が~
元の世界へ帰還した場合~
魂の行き先ははっきりしませんけれど…▼~
アスク王国に留まり続ける限り~
英雄として存在し続けることが~
できるんですよね?▼~
:[アルフォンス]|
確かに…その理屈は~
あっているかもしれないね。~
でも…。▼~
:[フュリー]|
アスク王国に留まれば~
私は姉様とずっと~
同じ時間を刻むことができる…▼~
アルフォンス王子…~
私とマーニャ姉様をアスク王国に~
このまま居させてもらえませんか?▼~
マーニャ姉様がアスク王国で~
生きているなら、私もこの地に残ります。~
もう、離れ離れになりたくありません!▼~
:[マーニャ]|
フュリー。ありがとう…~
その気持ちはうれしいわ。▼~
:[フュリー]|
マーニャ姉様…▼~
:[マーニャ]|
でも、あなたには成すべきことがある。~
英雄として、それを成し遂げるためにも~
いつかはシレジアに戻らなくては。▼~
***A [#q8972743]
:[フュリー]|
マーニャ姉様…!~
ですが、私がシレジアに戻れば~
姉様とは…もう…。▼~
:[マーニャ]|
聞きなさい、フュリー。▼~
本来ならば…戦いで倒れた私が~
あなたと再会し、ともに戦うことは~
叶うはずもない夢だったの。▼~
でも…こうしてあなたと言葉を交わし~
ともに戦うことができるなんて~
奇跡以外のなにものでもない。▼~
アスク王国で過ごしている時間は~
私たちにとって、神様がくれた~
特別な時間なのかもしれないわ。▼~
:[フュリー]|
マーニャ…姉様…。▼~
:[マーニャ]|
フュリー、あなたがこの地に呼ばれたのは~
英雄だからなの。私の妹という理由で~
導かれたわけではないの。▼~
だから…務めを立派に果たしたあとは~
英雄として、胸を張って…~
元の世界に帰ってほしいの。▼~
:[アゼル]|
ぼくも…マーニャさんの~
言うとおりだと思うよ。▼~
元の世界で成すべきことがあるのは~
ヴァイス・ブレイヴにいる~
多くの英雄たちも同じだよ。▼~
アスク王国の危機を救ったあとは~
それぞれの運命に立ち向かわなくては~
いけないんだと思う…▼~
:[レックス]|
そうだな…~
俺も…果たすべき役目が~
故郷に残っている…▼~
:[マーニャ]|
もしアスク王国に平和が訪れたなら~
フュリー…あなたもシレジアに戻り~
成すべき使命を果たしてほしいの。▼~
あなたの戦いは、アスク王国が~
平和になったあとも続いていくのだから。▼~
:[フュリー]|
マーニャ姉様、わかりました…~
私…立派に務めを果たしてみせます。▼~
それが、姉様の想いを受け継ぎ~
姉様が生きた証を…~
刻むことにもなるんですよね。▼~
:[マーニャ]|
ありがとう、フュリー。~
あなたがシレジアで生き続ける限り~
あなたの中で私の命も続いていく。▼~
:[アルフォンス]|
そうだね、命が刻んだものは~
次の時代、次の英雄へと受け継がれ~
絶えることなく続く…。▼~
歴史はそうやって~
前に進んでいくのかもしれないね。▼~
:[フュリー]|
ですが…アスク王国にいる間は~
シレジア天馬騎士マーニャ姉様の妹として~
隣で戦わせてください。▼~
マーニャ姉様と同じ時を精一杯生きたい。~
姉様の想いを受け継げるように~
英雄として成長してみせますから…!▼~
**若き炎 アゼル [#g8a3bb5d]
***C [#cd3024d4]
:[レックス]|
そうか…~
やはり、ヴァイス・ブレイヴに~
アルヴィス卿もおられたのか。▼~
:[アゼル]|
うん…シャロン王女に聞いたら~
兄もヴァイス・ブレイヴに~
力を貸しているって。▼~
:[レックス]|
アルヴィス卿は傑出した英雄。~
エクラが~
頼るのも無理はないか。▼~
:[アゼル]|
ヴァイス・ブレイヴにいる兄が~
ぼくの世界にいた兄と~
同じとは限らないけれど…▼~
話を聞く限り、ぼくの知る兄と~
同じ道を歩み同じ境遇にいた英雄と~
考えて間違いないね。▼~
:[レックス]|
ということは…~
アゼルがヴェルトマー家を~
飛び出したこともご存じ、ということか。▼~
:[アゼル]|
エーディン様を助けるために~
ぼくは家を飛び出し~
シグルド公子と行動をともにした…▼~
きっと兄は、そのことを~
快く思っていないだろうね。▼~
…ぼくにとって、兄は尊敬すべき人。~
兄としてだけではなく~
まるで父のようにぼくを導いてくれた。▼~
でも、兄と接しているとき~
ぼくは言いようのない~
不安に駆られていたんだ。▼~
それは…恐怖という言葉に~
置き換えてもいいかもしれない。▼~
だけど…いつまでも~
逃げ回っているわけにはいかないね。▼~
:[レックス]|
アルヴィス卿に会うのか?~
それなら、俺も同行しよう。▼~
:[アゼル]|
ありがとう、レックス。~
でも、これはぼく個人の問題。~
ぼくひとりで会いに行くよ。▼~
***B [#j48632ee]
:[アゼル]|
兄上…お久しぶりです。~
挨拶が遅れたこと~
申し訳ありません。▼~
:[アルヴィス]|
アゼル、お前も召喚に応じ~
アスク王国に来たのだな。▼~
この国は災禍に晒され続けている。~
民の命を守るため~
お前も力を貸してやれ。▼~
:[アゼル]|
兄上は…ぼくが知っている時代よりも~
少し先の未来からいらしたのですね。▼~
シャロン王女から伺いました。~
シグルド公子と雌雄を決したと。▼~
:[アルヴィス]|
…そうだ。すべては~
我が理想を叶え~
大陸に悠久の平和を築くため…▼~
:[アゼル]|
やっぱり…兄上はすごい方だ。~
ぼくなんか足元にも及びません。▼~
……。~
あの、兄上。~
ぼくを責めないのですか?▼~
ぼくはヴェルトマー家の一員として~
務めを果たすこともなく~
個人的な理由で家を出ました。▼~
まるで…~
兄上から逃げ出すように。▼~
:[アルヴィス]|
……。▼~
:[アゼル]|
エーディン様を救いたい一心で~
家を飛び出したことは事実です。~
でもそれは、正当な理由にはなりません。▼~
ぼくは…咎められるべきだと思うのです。~
そして兄上には…~
ぼくを咎める権利がある。▼~
:[アルヴィス]|
アゼルよ。~
お前は勘違いをしているな。▼~
:[アゼル]|
え? 勘違い…ですか?▼~
***A [#ibeee867]
:[アルヴィス]|
アゼルよ、私が戦った理由は~
差別のない、誰もが住みやすい~
世界を作るため…▼~
そのために多くの犠牲を払い~
理想を形にするために邁進した。▼~
:[アゼル]|
……▼~
:[アルヴィス]|
人それぞれに信ずるものがあり~
人それぞれに掲げる信念がある。▼~
それは他人に否定されるものではなく~
他人に無理強いされるものでもない。▼~
思想や信条に関わらず~
誰もが差別を受けずに暮らせる世界。~
それが私の目指す世界だ。▼~
:[アゼル]|
兄上の目指す世界…▼~
:[アルヴィス]|
アゼルよ。信じる者のために~
お前が道を選んだとするなら~
それはお前の自由だ。▼~
その選択が咎められる~
世界になってはならぬ。~
ゆえに私はお前を責めはしない。▼~
:[アゼル]|
兄上…。▼~
:[アルヴィス]|
だが、覚えておけ。~
選択には責任も伴うということを。▼~
その選択によって、なにを失うのか。~
そして、なにを得るのか。▼~
それはすべて、お前の責任だ。~
誰のせいにすることもできぬ。▼~
:[アゼル]|
はい…。~
ぼくは…ぼくの選んだ道を~
責任をもって歩むつもりです。▼~
:[アルヴィス]|
ならば、~
自分の信じる道を歩むがいい。▼~
後悔のないように、な。▼~
***S [#b5f5ddcb]
:[レックス]|
…なるほどな。~
それがアルヴィス卿のお考えか。▼~
:[アゼル]|
実際に会ってみると~
ぼくが知っている兄よりも~
さらに凄みを感じたよ。▼~
:[レックス]|
やはりアルヴィス卿は不思議な人だ。~
その手段に賛同はしかねるが…▼~
胸中に宿す信念には~
揺るがぬ強さ、気高さを感じる。▼~
きっと…己が進むべき未来が~
明確に見えているのだろうな。▼~
:[アゼル]|
未来が見えている…か。~
そうだね。やっぱり兄はすごい人だ。▼~
:[レックス]|
でも、勝手に家を飛び出したことを~
𠮟責されずに済んでよかったな。▼~
:[アゼル]|
そのことなんだけど…~
怒ってくれたほうが~
まだ傷は浅く済んだ気がするんだ。▼~
:[レックス]|
どういうことだ?▼~
:[アゼル]|
兄は、ぼくの選択を尊重し~
自分の選択に責任を持てと言った。▼~
それはつまり、この先~
兄と対立することになっても~
もう容赦はしないということだと思う。▼~
:[レックス]|
なるほど。アルヴィス卿は~
そう言いたかったわけか。~
そいつは厄介だな。▼~
:[アゼル]|
でもぼくは…~
すでに選択してしまった。~
レックスも巻き込む形で…▼~
:[レックス]|
それを言うなら~
お前についていくことを選んだ俺にも~
選択した責任があるってことさ。▼~
お前が気にする必要はないぜ。▼~
:[アゼル]|
ありがとう、レックス。~
アスク王国に召喚されたのが~
一緒で本当によかったよ。▼~
この先、兄と対立することになっても~
ぼくはぼくが信じた道を進もうと思う。▼~
誰にも泣き言は言えないし~
誰のせいにもできない。~
すべて、ぼくの責任だ。▼~
でもその先には…~
目指すべき未来がきっとあると思うんだ。~
そう信じて、ぼくの道を行くよ。▼~
:[レックス]|
ああ、それでいい。~
心細くなったら、俺を頼ってくれ。~
責任を持って面倒見てやるぜ。▼~
:[アゼル]|
ふふっ、なるべく~
迷惑をかけないように頑張ってみるよ。~
この世界で…さらに成長できるようにね。▼~
**護国の天馬騎士 マーニャ [#ea0fbdd3]
***C [#e8fd66ee]
:[レヴィン]|
マーニャ…!~
本当に…マーニャなのか?▼~
:[マーニャ]|
レヴィン様…▼~
シレジア天馬騎士のマーニャ。~
エクラ様の~
召喚に応じ、アスク王国に馳せ参じました。▼~
レヴィン様は以前よりこの地で~
ヴァイス・ブレイブの一員として~
活躍されていたと聞いております。▼~
:[レヴィン]|
ああ、その通りだ。~
一難去ってまた一難。~
この国は次々と災厄に見舞われている。▼~
風まかせで生きてきた~
一介の吟遊詩人にとって~
ここはなかなか厳しい土地だよ。▼~
:[マーニャ]|
またそんなことをおっしゃって。~
一介の吟遊詩人にしては~
背負われているものが大きすぎますよ。▼~
:[レヴィン]|
……▼~
マーニャ、すまない。~
もし再び会えることがあったら~
心から謝りたいと、そう思っていた。▼~
俺は…シレジアを襲った嵐から~
母上やあんたを守ることができなかった。▼~
:[マーニャ]|
……▼~
:[レヴィン]|
責任から逃れた代償は~
あまりにも大きかった。~
取り返しのつかないほどに…な。▼~
守るべきものは見えていたはずなのに~
俺は…成すべきことを成せなかった。▼~
:[マーニャ]|
レヴィン様、お顔を上げてください。▼~
フュリーたちから聞きました。~
私が倒れたあとも~
レヴィン様たちの戦いが続いたことを。▼~
そして、平和な夜を願う想いは~
次の世代へと受け継がれたということも。▼~
私たちの戦いは無駄ではなかった。~
それを知ることができて…~
私は救われました。▼~
:[レヴィン]|
マーニャ…▼~
:[マーニャ]|
ですからレヴィン様~
気になさらないでください。▼~
これからはアスク王国を守る騎士として~
レヴィン様のおそばで戦う所存です。▼~
***B [#he73e596]
:[アンナ]|
マーニャ。~
アスク王国にはもう慣れたかしら?▼~
:[マーニャ]|
ええ、おかげさまで。~
見知った顔もいますし~
訓練にもすぐに慣れました。▼~
シレジアでもアスク王国でも~
私がやることは変わりません。▼~
戦いの中に身を置き~
守るべきもののために剣を振るうことが~
騎士の務めですから。▼~
:[アンナ]|
マーニャは真面目なのね。~
気を抜くすぐに訓練をサボろうとする~
英雄だっているのよ?▼~
マーニャの爪の垢を煎じて~
飲ませてあげたいわね!▼~
でも、せっかくアスク王国に来たことだし~
これまでとは違う生き方をしてみるのも~
いいかもしれないわね。▼~
:[マーニャ]|
これまでとは違う生き方…ですか?▼~
:[アンナ]|
アスク王国を守るために~
英雄たちの力を借りているけど~
それだけでいいとは思えないの。▼~
召喚に応じてくれた英雄には~
この国での出会いを通じて~
新たな可能性を見つけてほしいのよ。▼~
:[マーニャ]|
ですが、アスク王国に危機が迫る中~
そのような気の緩みを見せるわけには…▼~
:[アンナ]|
それ! それなのよ!~
その考え方から変えていきましょう!▼~
マーニャも英雄である前に~
ひとりの人間。それもお年頃の!~
日常生活も充実させてしかるべきよ!▼~
:[マーニャ]|
ア、アンナ隊長。~
わ、わかりましたから!~
顔が…近いです…!▼~
:[アンナ]|
ヴァイス・ブレイブのいいところは~
しがらみに縛られず~
誰もが自由に振る舞えることよ。▼~
これを機会に~
マーニャも戦うこと以外の~
新しいことに挑戦してみるといいわ。▼~
:[マーニャ]|
戦うことしかできなかった私に~
新しいことが…できるのでしょうか?▼~
***A [#ic8855af]
:[アンナ]|
聞いたわよ、マーニャ。~
編み物をはじめたんですって?▼~
:[マーニャ]|
これは…アンナ隊長。~
ええ、編み物を~
教えてもらっているんです。▼~
:[フォレオ]|
マーニャさん、すごく筋がいいんですよ。~
元々、手先が器用なんでしょうか?~
飲み込みもすごく早いし。▼~
:[マーニャ]|
まだ不慣れではありますが~
戦いや訓練の間に練習しているんです。▼~
:[アンナ]|
って、私より全然上手じゃない!~
ひょっとして才能あるんじゃないの?▼~
:[マーニャ]|
今まで、こういうことは~
やったことがなかったのですが…▼~
編み目と指先に意識を向けていると~
集中力が養われていくのを感じます。~
これは戦いにも活かせそうですね。▼~
:[フォレオ]|
だめですよ、マーニャさん。~
今は戦いのことは忘れて~
可愛いショールを完成させましょう!▼~
:[マーニャ]|
そうでしたね。~
私としたことが、ついうっかり…▼~
:[アンナ]|
ま、まあ、染み付いた生き方は~
そう簡単には変えられないわよね。▼~
:[フォレオ]|
でも、マーニャさん。~
昨日はフレデリクさんと~
キノコ狩りに行ったんですよね?▼~
その前の日は、リネアさんに~
ダンスを習っていたとか。▼~
:[マーニャ]|
はい。ヴァイス・ブレイヴの方々は~
とてもいい人たちばかりです。▼~
どれも今まで私が~
体験したことないものばかりで…~
おかげで、充実した日々を送っています。▼~
:[フォレオ]|
アスク王国の平和を守ることも大事だけど~
自分の可能性を広げることも大切だと~
僕は思いますよ。▼~
次の訓練までまだ時間がありますから~
このショール、完成させましょう。~
妹さんに贈るんですよね?▼~
:[マーニャ]|
ええ、そのつもりです。~
フュリー、喜んでくれるといいけど。▼~
:[フォレオ]|
きっと喜んでくれますよ。~
心のこもった贈り物を喜ばない人は~
この世にはいませんからね!▼~
***S [#b37bee6b]
:[マーニャ]|
あの、レヴィン様。~
少しよろしいでしょうか?
:[レヴィン]|
ん…?~
その手に持っている包みは?
:[マーニャ]|
あの、これ…レヴィン様に~
差し上げようと思って。▼~
:[レヴィン]|
これは…見事なターバンだな。~
マーニャが編んだのか?▼~
:[マーニャ]|
はい。不出来ですが~
心だけは一生懸命込めたつもりです。▼~
:[レヴィン]|
いや、見事な仕上がりだ。~
ありがたくもらっておこう。▼~
:[マーニャ]|
そ、そう言っていただけますと~
私も頑張った甲斐がありました。▼~
:[レヴィン]|
気のせいか、以前よりも~
活き活きしているように見えるな。▼~
いや、気のせいじゃない。~
マーニャのまわりに…~
よい風を感じる…▼~
:[マーニャ]|
レヴィン様…。~
私はこれまでシレジアの騎士として~
戦いの中に身を置き続けてきました。▼~
そういう生き方しかできない…~
そう自分でも思っていました。▼~
ですが、アスク王国に来て~
私はいろいろな可能性を知りました。~
戦い以外の日常を。▼~
:[レヴィン]|
なるほどな。~
それがマーニャをよい方向へと~
変化させたのだな。▼~
:[マーニャ]|
なんでもない日常。~
でもそれは、守るべき大切な時間。▼~
戦い以外の時間を過ごすことで~
私は真に守るべきものを~
理解できたような気がします。▼~
:[レヴィン]|
なんでもない日常。~
戦火に巻きこまれることなく続いていく~
日々の営みか…。▼~
それこそが…世界の宝だ。~
いにしえの聖騎士たちも~
それを守るために命をかけたはずだ。▼~
:[マーニャ]|
はい。わたしもそう思います。▼~
ユグドラル大陸での私は~
騎士として生き、騎士として~
その人生を終えたのでしょう。▼~
:[レヴィン]|
……。▼~
:[マーニャ]|
ですが、アスク王国での日々は~
もしかすると…私が歩めたかもしれない~
ほかの可能性のような気がするのです。▼~
これから、いろいろなことに挑戦して~
自分の可能性を広げていければ…~
今ではそんなことも考えているんですよ。▼~
:[レヴィン]|
ああ、きっとできるさ。~
この世界でなら。▼~
:[マーニャ]|
はい。民を守り、日常を守り~
そして、大切な人々を守る。▼~
この国に平和が訪れるその日まで~
さまざまな可能性に挑戦してみます。▼~
**若き戦刃 レックス [#iefc7e1c]
***C [#af9e360c]
:[レックス]|
アスク王国に来ても…~
俺のやるべきことは変わらない。▼~
この湖畔は人もいないし~
訓練にもってこいの場所だな。~
では…はじめるか!▼~
&br;''(暗転)''
:[レックス]|
せいっ! はぁっ…!~
くっ!?▼~
しまった!~
鉄の斧を湖に落としてしまった!▼~
な、なんだ…?~
湖が渦を巻いて…~
なにかが出てくる…!?▼~
:[バアトル]|
ガハハッ わしの名はバアトル!▼~
おぬしが落としたのは~
この豪斧トマホークか?~
それともハロルドの雄斧か!?▼~
:[レックス]|
い、いや…俺が落としたのは~
そんなたいそうな名がついた斧じゃない。~
ただの訓練用の鉄の斧さ。▼~
:[バアトル]|
むうッ! なんという正直者!~
おぬし、見込みがあるな!▼~
その素質を見込んで~
斧使いの英雄で構成された~
【斧の会】に迎えてやろうではないか!▼~
:[レックス]|
お、斧の会…?~
それはともかくとして…~
あんたは湖でなにやってたんだよ。▼~
:[バアトル]|
ガハハッ! ちと水練をな!~
向こうには斧の会のメンバーも~
泳いでいるぞ。▼~
斧使いは水辺での戦いも強い、と~
昔からの伝統があってな!~
ゆえに水練は欠かせぬのだ!▼~
:[レックス]|
そ、そういうものなのか…▼~
:[バアトル]|
お主も斧の腕をさらに磨きたいのなら~
いつでも斧の会の門を叩くがいい。~
喜んで迎えようぞ!▼~
では、わしは水練の続きがあるからな!~
また会おう、ガハハハハッ!▼~
:[レックス]|
お、おい! 待てっ…!~
すごい勢いで泳いでいっちまった…▼~
斧の会とかいうのはいいとして…~
俺の鉄の斧はどうなったんだよ。▼~
***B [#b6f099ed]
:[レックス]|
よし、今日も斧の訓練に勤しむか。~
先日は妙な邪魔が入ったが~
今日は大丈夫だろう。▼~
アンナ隊長に頼んで~
新しい鉄の斧も用意してもらったし~
気合を入れて訓練再開だ!▼~
&br;''(暗転)''
:[レックス]|
せいっ! はぁっ…!~
くっ!?▼~
しまった!~
鉄の斧を湖に落としてしまった!▼~
むっ…? な、なんだ、この歌声は?~
この世のものとは思えぬ美しさ…~
どこから聞こえてくるんだ!?▼~
……!▼~
誰だ、そこにいるのは…!?▼~
:[アクア]|
私はアクア。~
ここで…歌の練習をしていたの。▼~
さきほどあなたが湖に落としたのは…~
このウルズ?~
それとも、アイムールかしら?▼~
:[レックス]|
い、いや、俺が落としたのは~
そんなたいそうな斧じゃない。~
ただの訓練用の鉄の斧だ。▼~
:[アクア]|
あなたは正直者ね。▼~
私は…私たちは【見えざる斧の会】。~
秘めやかに密やかに、品位を持って~
斧の価値を世の中に浸透させる集まり。▼~
:[エーデルガルト]|
斧は自らの決意、そして信念を映し~
理想を形にしていく崇高な武器よ。▼~
:[レックス]|
うわっ、増えた!?▼~
:[エーデルガルト]|
斧は力任せに振るっても~
結果は出せない…▼~
大切なのは~
どのような苦難を前にしても~
怯まぬ心を養っていくこと。▼~
斧を手にする英雄としての覚悟を示し~
妥協なく切磋琢磨するために~
私たちはこの会を作ったの。▼~
:[フレデリク]|
主を守り抜くため~
あらゆる障害を破砕できるのは~
数多の武器においても斧だけです。▼~
声高に喧伝せずとも~
誠意を持って穏やかに説けば~
その素晴らしさは万民に伝わりましょう。▼~
:[レックス]|
…斧はいい武器だとは思うが…~
…それを万民に伝える必要はあるのか…?▼~
:[アクア]|
あなたの心の内からも…~
強くなりたいという意思を感じる。▼~
その意思が泡と消えてしまう前に~
私たち、見えざる斧の会に~
加わってくれることを願うわ。▼~
:[エーデルガルト]|
次に会うときは~
あなたの意思を聞かせてほしい。~
それじゃ、失礼するわ。▼~
:[レックス]|
お、おい! 待ってくれ…!~
連中、歌いながらいっちまった…▼~
見えざる斧の会…~
この前、勧誘された奴らとは~
また違う集団なのか?▼~
というか、俺の鉄の斧は~
また戻ってこないのかよ…▼~
***A [#t1707ae5]
:[アゼル]|
斧の会に~
見えざる斧の会か…▼~
ヴァイス・ブレイヴには~
面白い互助組織があるんだね。▼~
:[レックス]|
なんとなくだが~
どちらも胡散臭かったけどな。▼~
:[アゼル]|
レックスはそれらの会に~
入るつもりはないの?▼~
:[レックス]|
んんー、今のところ~
よくわからないというのが~
正直な気持ちだな。▼~
:[アゼル]|
ぼくの細い腕じゃ斧を~
振るうなんてことはできないけど…▼~
アスク王国では~
そんなにも斧が愛されているんだ。▼~
国が変われば風習も変わる…~
なるほど、勉強になるね。▼~
:[レックス]|
いや、アスク王国だからという~
理由じゃなさそうだったけどな。~
連中の口ぶりを聞いていると。▼~
:[アゼル]|
でも、英雄同士で切磋琢磨できるのなら~
どちらかにお世話になっても~
いいんじゃないかな。▼~
斧戦士ネールの血を引く~
レックスはまだまだ~
強くなれると思うしね。▼~
:[レックス]|
血を引いているというだけで~
強くなれれば世話はないが~
強くなりたいと思うのは確かだな。▼~
:[アゼル]|
いいきっかけかもしれないね。~
もしかすると英雄として~
一回り大きくなれるかもしれないよ。▼~
:[レックス]|
まあ、アスク王国に召喚されて~
あいつらと出会ったのもなにかの縁だ。~
考えてみても…いいかもしれないな。▼~
***S [#efe34164]
:[アゼル]|
えっ! 結局どちらの会にも~
入らなかったのかい!?▼~
:[レックス]|
ああ、さっき断ってきた。~
ヴァイス・ブレイヴの斧使いが皆~
加入しているわけではなさそうだしな。▼~
:[アゼル]|
もったいない…~
今までとは違う鍛え方で~
強くなれたかもしれないのに。▼~
:[レックス]|
問題ないさ。~
俺は俺のやり方で強くなってみせる。▼~
訓練はひとりで打ち込むことができるし~
実戦で成長する機会もある。▼~
なにより…~
アゼルのそばにいないと~
なにかあったとき、助けてやれないしな。▼~
:[アゼル]|
し、心配しすぎだよ…!▼~
でも、ありがとう。~
ぼくの身を案じてくれて~
やっぱりレックスは頼りになるね。▼~
:[レックス]|
さてと、今日も訓練に行ってくるか。▼~
おっと、その前に…~
アンナ隊長のところに行って~
訓練用の斧を受け取ってこないとな。▼~
&br;''(暗転)''
:[アクア]|
レックスを勧誘することはできなかったわ。~
有望な人材なのに、残念ね。▼~
:[???]|
まだまだ異界には~
たくさんの斧使いがいるわ。~
焦らず、次の機会を待ちましょう。▼~
:[アクア]|
ええ、そうするわ。~
見えざる斧の会は~
力押しの集団に負けたりはしない。▼~
私たちのやり方でアスク王国に~
斧の優美さを響かせてみせる。~
ユラリ…ユルレリ…。▼~
&br;''(暗転)''
:[アンナ]|
フフフフ…~
斧の会と見えざる斧の会…~
いい具合に競合してきたわね。▼~
ふたつの組織が競い合えば~
彼らの勢力はさらに力をつけるはず。▼~
さあ、もっと互いに切磋琢磨するのよ!~
斧使いの地位向上となにより…~
斧の需要増加のために!▼~
:[レックス]|
アンナ隊長…~
ずいぶんとうれしそうだけど~
なにかいいことでもあったのか?▼~
:[アンナ]|
ぎゃぁぁぁーっ!~
レ、レックス。いつの間に!?~
って、どうしてここに!?▼~
:[レックス]|
いや、湖に鉄の斧を落としちまったんで~
新しい斧を用意してもらおうかなって。▼~
それよりアンナ隊長~
さっきの話は…▼~
:[アンナ]|
な、なんのことかしら!?~
さっきのはただのひとり言よ!~
おほほ、おほほほほほ…!▼~
:[レックス]|
……。~
…アゼル…どうやら俺の選択は~
間違ってなかったみたいだぞ…▼~
**真面目な天馬騎士 フュリー [#l41c397c]
***C [#ef837320]
:[セティ]|
母上!~
母上ではないですか…!▼~
:[フュリー]|
ははうえ? え? 誰のことかしら?~
ここには私しかいない気が…▼~
:[セティ]|
ええ。この世界で~
母上にお会いできるとは…~
私はセティ、あなたの息子です。▼~
:[フュリー]|
ちょ、ちょっと待ってくださいっ…!~
私の!? 私の子…!?~
いったいどういうことなのですか!?▼~
それにあなた、さっき自分の名前を~
セティって名乗りましたよね?▼~
:[セティ]|
はい…。私の名前はセティです。~
両親からもらった誇らしい名前です。▼~
:[フュリー]|
も、もし私があなたの母親だとしても~
風の聖戦士と同じ名前をつけるだなんて~
なんと恐れ多い……▼~
はっ…! 私の息子ということは~
ち、父親も…~
そ、存在しているわけですよね!?▼~
:[セティ]|
はい。父の名前は…▼~
:[フュリー]|
ま、待って! だ、だめ、だめです!~
言ってはいけません!~
それを聞いてはいけない気がします!▼~
:[セティ]|
あ、あの、母上、落ち着いて…。▼~
:[フュリー]|
いきなり自分の息子を名乗る英雄と出会って~
落ち着いてなんかいられませんよ!~
し、失礼しますっ!▼~
***B [#wc8fe43d]
:[フィヨルム]|
え…? フュリーさんの息子と名乗る~
英雄に会ったのですか?▼~
:[フュリー]|
そうなんです…。~
驚いて心臓が飛び出るかと思いました。▼~
じ、自分にはその…~
まだ決まった人もいないのに…~
息子に出会ってしまうなんて…▼~
:[フィヨルム]|
この世界にはいろいろな異界…~
いろいろな時代から英雄が召喚されます。▼~
自分の親の若い頃に出会うとか~
まだ生まれていない子どもに出会う…~
こういう出来事もよくあるようです。▼~
:[フュリー]|
そうなのですね…▼~
あっ…! もしかして~
フィヨルム王女のご子息やご息女も~
ヴァイス・ブレイヴにいらっしゃるとか?▼~
:[フィヨルム]|
わ、わたしの、こ、ここ、子ども…!?▼~
……▼~
…………▼~
:[フュリー]|
た、大変…!~
フィヨルム王女が息をしていない!?▼~
:[フィヨルム]|
…はぁ、はぁ! だ、大丈夫です。~
突然の質問にびっくりして~
息が止まってしまいました。▼~
:[フュリー]|
わかっていただけましたでしょうか。~
それほどの衝撃なのです…▼~
:[フィヨルム]|
イーリス聖王国や白夜王国、~
それに暗夜王国のみなさんは元の世界でも~
自分の子どもと出会ったそうですが…▼~
自分の身に置き換えて考えると~
その衝撃はやっぱり大きいですよね。▼~
:[フュリー]|
もし、セティが本当に私の息子だとしたら~
一体父親は誰なのか…▼~
知りたいような気もしますが~
知ってしまうと自分の運命が~
定まってしまうようで怖いのです。▼~
申し訳ありません、フィヨルム王女。~
こんなことを相談してしまって…▼~
:[フィヨルム]|
い、いえ、私こそ力になれず…~
こういった方面の話題には疎いので…▼~
父親ですか。確かに気になりますね。~
今のフュリーさんが~
ご存知の方でしょうか。▼~
:[フュリー]|
あーっ! だ、だめですっ!~
そのことを考えるだけでも~
槍を持つ手から力が抜けてしまいます!!▼~
わ、私にはシレジアを守り~
ラーナ様をお支えするという使命が…~
こ、子供なんてまだ早すぎますっ!▼~
:[フィヨルム]|
フュリーさん、とりあえず~
この紅茶を飲んで落ち着いて!▼~
:[フュリー]|
め、面目ありません、うぅ…。▼~
戦いは慣れてきたと思っていたのに~
こんなことでマーニャ姉様に~
心配かけるわけにはいきません。▼~
ぐす…心がどんどんかき乱されて~
このままでは昔の泣き虫フュリーに~
戻ってしまいそうです…▼~
:[フィヨルム]|
フュリーさん…▼~
特務機関にはいろいろな英雄がいます。~
こういった悩みの相談に乗ってくれる方も~
いるかもしれませんよ。▼~
:[フュリー]|
こういった悩み…ですか。~
そうだ、ひとり…いました!~
彼女もこの地に召喚されていたはずです。▼~
踊り子のシルヴィア…~
彼女なら私の話を~
聞いてくれるかもしれません!▼~
***A [#j703849f]
:[シルヴィア]|
どうしてあたしがあなたの相談に~
乗らなきゃなんないのよ!▼~
あたし、レヴィン((当初は「レヴィン様」と様付けになってい...
付き合おうかなってあなたに話した時~
「気品がないとだめ」って言われたのよ!▼~
:[フュリー]|
い、いや、そのっ…あれは…~
つい口をついて出た言葉で…▼~
:[シルヴィア]|
ふん。常日頃そう思ってないと~
あんな言葉は出ないわよ。~
失礼しちゃうわ!▼~
:[フュリー]|
ほ、本当にごめんなさい…~
でも、こんなことを相談できるのは~
あなたしかいないの。▼~
:[シルヴィア]|
いっそセティに聞けばいいじゃない。~
「あなたの父親の名前を教えて」って。~
それだけでスッキリするわよ。▼~
:[フュリー]|
そ、それができないから~
こうして相談しているのよっ!▼~
:[シルヴィア]|
怖いのね。セティの口から~
貴方が思い浮かべている人とは違う~
名前が出ることを。▼~
:[フュリー]|
……~
ええ…その通りよ。▼~
うっ、ぐすっ…ごめんなさい。~
あなた以外に思いつかなくて…▼~
あなただって…~
辛い思いをしているかも…~
しれないのに…▼~
:[シルヴィア]|
……▼~
***S [#g828df26]
:[シルヴィア]|
……。~
ねぇ。父親は誰か、なんて~
別に気にしなくていいんじゃない?▼~
:[フュリー]|
え? き、気にすることはないって~
それは…どういう…▼~
:[シルヴィア]|
ヴァイス・ブレイヴにいるセティが~
あなたと同じ世界から来たとは~
限らないでしょ。▼~
あなたとは違う世界の英雄かもしれない…~
いくつも存在する未来…~
その可能性のひとつってこと。▼~
:[フュリー]|
可能性の…ひとつ…。▼~
:[シルヴィア]|
いい?~
だから未来は決まってないってこと。▼~
ヴァイス・ブレイヴにいる~
セティが、あなたと…レヴィンの~
息子だったとしても…▼~
あたしは絶対にレヴィンを諦めないわよ。~
だってあたしの未来は~
決まってないんだから!▼~
:[フュリー]|
……。~
ありがとう、シルヴィア。~
おかげで心が少し楽になったわ。▼~
セティには、父親が誰かは~
聞かないことにする。▼~
これから先、自分が誰を愛し~
誰に想いを伝えるかは自分で決める。▼~
望む未来に進むためにも…~
自分の想いを信じてみるわ。▼~
*コメント [#a230da0c]
- シルヴィアってレヴィンを様付けしてたっけ…? -- &new{20...
- 原作では様付けではない筈ですが、ヒーローズの会話では様...
#comment
終了行:
[[章別会話]]
*命が刻むもの [#tdc53a92]
#contents
**命が刻むもの [#ed34a15f]
***オープニング [#z5de2b22]
:[フュリー]|
姉様…! マーニャ姉様!~
本当に…マーニャ姉様なのですね!▼~
:[マーニャ]|
フュリー…ああ…~
まさかもう一度、貴方と~
言葉を交わすことができるなんて。▼~
姿こそ、私が最後に会ったときと~
さほど変わっていませんけれど~
その目から強い意志の力を感じます。▼~
成長…したのですね。~
うれしいですよ、フュリー。▼~
:[フュリー]|
はい…! もう私は~
昔の泣き虫フュリーではありません。▼~
シレジアの天馬騎士としての誇りを胸に~
マーニャ姉様に少しでも~
近づけるように……ううっ。▼~
ま、まだまだ精進が足りませんね。~
もう泣かないと誓ったのに…~
涙が…止まりません。▼~
:[シャロン]|
ううっ、よかったですね!~
マーニャさんとフュリーさんの~
姉妹の絆をひしひしと感じます!▼~
そういえば、~
アゼルさんとレックスさんも~
親友同士なんですよね?▼~
:[レックス]|
ま、俺とアゼルは一緒に行軍してる~
最中にここへ呼ばれたから、~
感動の再会ってわけじゃないがな。▼~
:[マーニャ]|
私が最後に覚えているのは…~
シレジアの血に降り積もった~
冷たい雪の感触。▼~
それ以降、私の記憶はありません。~
まるで、深く静かな水の中で~
ずっとたゆたい続けていたような…。▼~
:[フュリー]|
マーニャ姉様…。▼~
:[レックス]|
ま、アスク王国でこうして再会できたのも~
なにかの縁だったことだろう。~
俺たちも力を貸すぜ、シャロン王女。▼~
:[マーニャ]|
ええ。~
英雄として再びこの剣を振るえるなら…~
民の支えとなれるならば、喜んで。▼~
:[フュリー]|
姉様とくつわを並べて戦えるなら~
私も異存はありません。▼~
アスク王国のため、~
この槍を捧げましょう。▼~
:[シャロン]|
みなさん、ありがとうございます…!~
その力、頼りにさせてもらいますね!▼~
***C [#ye494076]
:[アゼル]|
…………▼~
:[レックス]|
どうした、考えごとか?▼~
考えごとの中身を当ててやろうか?~
どうせエーディン公女のことを~
考えていたんだろ?▼~
:[アゼル]|
確かにそうだけど…~
それだけじゃないよ。▼~
ぼくが飛び出してきた~
ヴェルトマー公爵家や~
グランベル王国の未来のこと…▼~
考えることはいっぱいあるよ。▼~
:[レックス]|
けど今、ユグドラル大陸のことを~
悩んでも仕方がないだろ。▼~
今はアスク王国に迫る~
危機をなんとかしないと。~
それが、目下の問題だ。▼~
:[アゼル]|
そうだね。一刻も早く~
この国の窮状を打開して…▼~
:[レックス]|
どうした、まだなにか悩み事か?~
お前の親友を何年やっていると思ってる。~
なにか気になることでもあるのか?▼~
:[アゼル]|
…マーニャさんのことなんだ。▼~
彼女の最後の記憶は~
シレジアの冷たい雪の感触って~
言っていたよね。▼~
:[レックス]|
ああ。おそらくマーニャは…~
戦いの最中、志半ばで~
倒れたんだろうな。▼~
:[アゼル]|
このアスク王国での戦いがすべて終われば~
英雄たちは元の世界…~
召喚された場所に戻るんだろうか…?▼~
でも、その時、~
命を落としているマーニャさんは~
いったい、どこに戻るのかな?▼~
:[レックス]|
どこに戻るって、そりゃあ…~
どこに戻るんだろうな?▼~
:[アゼル]|
ぼく、フュリーさんに話してくるよ、~
マーニャさんのこと。▼~
もしかしたら、フュリーさん…~
それにマーニャさんも~
気づいているかもしれないけど。▼~
***B [#l9cc3f97]
:[アルフォンス]|
やあ、フュリー。~
アスク王国での暮らしには~
もう慣れたかい?▼~
:[フュリー]|
はい。最初は戸惑いましたが~
ヴァイス・ブレイヴの皆さんとも~
ようやく打ち解けてきたところです。▼~
…アルフォンス王子。~
お伺いしたいことがあるのですが~
よろしいでしょうか。▼~
:[アルフォンス]|
なんだい、改まって。~
僕に答えられることならいいけど。▼~
:[フュリー]|
英雄がアスク王国での戦いを終えて…~
元の世界へ帰還した時…~
その存在はどうなるのでしょうか?▼~
:[アルフォンス]|
そうだね。~
僕も詳しいことは知らないけれど…▼~
元の世界の元の場所…~
召喚された時へ戻るのかもしれない…~
そういう説の書を読んだことがあるよ。▼~
:[フュリー]|
もしそうだとして、すでに命を落としていた~
英雄が元の世界へ帰還した場合~
その魂は、どうなるのでしょう?▼~
:[アルフォンス]|
それは…僕にもわからないな。~
すまない、フュリー。~
力になれなくて。▼~
:[フュリー]|
いえ、こちらこそ申し訳ありません。~
アルフォンス王子を困らせるつもりは~
なかったのですが…。▼~
でも、これでひとつだけ~
はっきりしました。▼~
命を落としてしまった英雄が~
元の世界へ帰還した場合~
魂の行き先ははっきりしませんけれど…▼~
アスク王国に留まり続ける限り~
英雄として存在し続けることが~
できるんですよね?▼~
:[アルフォンス]|
確かに…その理屈は~
あっているかもしれないね。~
でも…。▼~
:[フュリー]|
アスク王国に留まれば~
私は姉様とずっと~
同じ時間を刻むことができる…▼~
アルフォンス王子…~
私とマーニャ姉様をアスク王国に~
このまま居させてもらえませんか?▼~
マーニャ姉様がアスク王国で~
生きているなら、私もこの地に残ります。~
もう、離れ離れになりたくありません!▼~
:[マーニャ]|
フュリー。ありがとう…~
その気持ちはうれしいわ。▼~
:[フュリー]|
マーニャ姉様…▼~
:[マーニャ]|
でも、あなたには成すべきことがある。~
英雄として、それを成し遂げるためにも~
いつかはシレジアに戻らなくては。▼~
***A [#q8972743]
:[フュリー]|
マーニャ姉様…!~
ですが、私がシレジアに戻れば~
姉様とは…もう…。▼~
:[マーニャ]|
聞きなさい、フュリー。▼~
本来ならば…戦いで倒れた私が~
あなたと再会し、ともに戦うことは~
叶うはずもない夢だったの。▼~
でも…こうしてあなたと言葉を交わし~
ともに戦うことができるなんて~
奇跡以外のなにものでもない。▼~
アスク王国で過ごしている時間は~
私たちにとって、神様がくれた~
特別な時間なのかもしれないわ。▼~
:[フュリー]|
マーニャ…姉様…。▼~
:[マーニャ]|
フュリー、あなたがこの地に呼ばれたのは~
英雄だからなの。私の妹という理由で~
導かれたわけではないの。▼~
だから…務めを立派に果たしたあとは~
英雄として、胸を張って…~
元の世界に帰ってほしいの。▼~
:[アゼル]|
ぼくも…マーニャさんの~
言うとおりだと思うよ。▼~
元の世界で成すべきことがあるのは~
ヴァイス・ブレイヴにいる~
多くの英雄たちも同じだよ。▼~
アスク王国の危機を救ったあとは~
それぞれの運命に立ち向かわなくては~
いけないんだと思う…▼~
:[レックス]|
そうだな…~
俺も…果たすべき役目が~
故郷に残っている…▼~
:[マーニャ]|
もしアスク王国に平和が訪れたなら~
フュリー…あなたもシレジアに戻り~
成すべき使命を果たしてほしいの。▼~
あなたの戦いは、アスク王国が~
平和になったあとも続いていくのだから。▼~
:[フュリー]|
マーニャ姉様、わかりました…~
私…立派に務めを果たしてみせます。▼~
それが、姉様の想いを受け継ぎ~
姉様が生きた証を…~
刻むことにもなるんですよね。▼~
:[マーニャ]|
ありがとう、フュリー。~
あなたがシレジアで生き続ける限り~
あなたの中で私の命も続いていく。▼~
:[アルフォンス]|
そうだね、命が刻んだものは~
次の時代、次の英雄へと受け継がれ~
絶えることなく続く…。▼~
歴史はそうやって~
前に進んでいくのかもしれないね。▼~
:[フュリー]|
ですが…アスク王国にいる間は~
シレジア天馬騎士マーニャ姉様の妹として~
隣で戦わせてください。▼~
マーニャ姉様と同じ時を精一杯生きたい。~
姉様の想いを受け継げるように~
英雄として成長してみせますから…!▼~
**若き炎 アゼル [#g8a3bb5d]
***C [#cd3024d4]
:[レックス]|
そうか…~
やはり、ヴァイス・ブレイヴに~
アルヴィス卿もおられたのか。▼~
:[アゼル]|
うん…シャロン王女に聞いたら~
兄もヴァイス・ブレイヴに~
力を貸しているって。▼~
:[レックス]|
アルヴィス卿は傑出した英雄。~
エクラが~
頼るのも無理はないか。▼~
:[アゼル]|
ヴァイス・ブレイヴにいる兄が~
ぼくの世界にいた兄と~
同じとは限らないけれど…▼~
話を聞く限り、ぼくの知る兄と~
同じ道を歩み同じ境遇にいた英雄と~
考えて間違いないね。▼~
:[レックス]|
ということは…~
アゼルがヴェルトマー家を~
飛び出したこともご存じ、ということか。▼~
:[アゼル]|
エーディン様を助けるために~
ぼくは家を飛び出し~
シグルド公子と行動をともにした…▼~
きっと兄は、そのことを~
快く思っていないだろうね。▼~
…ぼくにとって、兄は尊敬すべき人。~
兄としてだけではなく~
まるで父のようにぼくを導いてくれた。▼~
でも、兄と接しているとき~
ぼくは言いようのない~
不安に駆られていたんだ。▼~
それは…恐怖という言葉に~
置き換えてもいいかもしれない。▼~
だけど…いつまでも~
逃げ回っているわけにはいかないね。▼~
:[レックス]|
アルヴィス卿に会うのか?~
それなら、俺も同行しよう。▼~
:[アゼル]|
ありがとう、レックス。~
でも、これはぼく個人の問題。~
ぼくひとりで会いに行くよ。▼~
***B [#j48632ee]
:[アゼル]|
兄上…お久しぶりです。~
挨拶が遅れたこと~
申し訳ありません。▼~
:[アルヴィス]|
アゼル、お前も召喚に応じ~
アスク王国に来たのだな。▼~
この国は災禍に晒され続けている。~
民の命を守るため~
お前も力を貸してやれ。▼~
:[アゼル]|
兄上は…ぼくが知っている時代よりも~
少し先の未来からいらしたのですね。▼~
シャロン王女から伺いました。~
シグルド公子と雌雄を決したと。▼~
:[アルヴィス]|
…そうだ。すべては~
我が理想を叶え~
大陸に悠久の平和を築くため…▼~
:[アゼル]|
やっぱり…兄上はすごい方だ。~
ぼくなんか足元にも及びません。▼~
……。~
あの、兄上。~
ぼくを責めないのですか?▼~
ぼくはヴェルトマー家の一員として~
務めを果たすこともなく~
個人的な理由で家を出ました。▼~
まるで…~
兄上から逃げ出すように。▼~
:[アルヴィス]|
……。▼~
:[アゼル]|
エーディン様を救いたい一心で~
家を飛び出したことは事実です。~
でもそれは、正当な理由にはなりません。▼~
ぼくは…咎められるべきだと思うのです。~
そして兄上には…~
ぼくを咎める権利がある。▼~
:[アルヴィス]|
アゼルよ。~
お前は勘違いをしているな。▼~
:[アゼル]|
え? 勘違い…ですか?▼~
***A [#ibeee867]
:[アルヴィス]|
アゼルよ、私が戦った理由は~
差別のない、誰もが住みやすい~
世界を作るため…▼~
そのために多くの犠牲を払い~
理想を形にするために邁進した。▼~
:[アゼル]|
……▼~
:[アルヴィス]|
人それぞれに信ずるものがあり~
人それぞれに掲げる信念がある。▼~
それは他人に否定されるものではなく~
他人に無理強いされるものでもない。▼~
思想や信条に関わらず~
誰もが差別を受けずに暮らせる世界。~
それが私の目指す世界だ。▼~
:[アゼル]|
兄上の目指す世界…▼~
:[アルヴィス]|
アゼルよ。信じる者のために~
お前が道を選んだとするなら~
それはお前の自由だ。▼~
その選択が咎められる~
世界になってはならぬ。~
ゆえに私はお前を責めはしない。▼~
:[アゼル]|
兄上…。▼~
:[アルヴィス]|
だが、覚えておけ。~
選択には責任も伴うということを。▼~
その選択によって、なにを失うのか。~
そして、なにを得るのか。▼~
それはすべて、お前の責任だ。~
誰のせいにすることもできぬ。▼~
:[アゼル]|
はい…。~
ぼくは…ぼくの選んだ道を~
責任をもって歩むつもりです。▼~
:[アルヴィス]|
ならば、~
自分の信じる道を歩むがいい。▼~
後悔のないように、な。▼~
***S [#b5f5ddcb]
:[レックス]|
…なるほどな。~
それがアルヴィス卿のお考えか。▼~
:[アゼル]|
実際に会ってみると~
ぼくが知っている兄よりも~
さらに凄みを感じたよ。▼~
:[レックス]|
やはりアルヴィス卿は不思議な人だ。~
その手段に賛同はしかねるが…▼~
胸中に宿す信念には~
揺るがぬ強さ、気高さを感じる。▼~
きっと…己が進むべき未来が~
明確に見えているのだろうな。▼~
:[アゼル]|
未来が見えている…か。~
そうだね。やっぱり兄はすごい人だ。▼~
:[レックス]|
でも、勝手に家を飛び出したことを~
𠮟責されずに済んでよかったな。▼~
:[アゼル]|
そのことなんだけど…~
怒ってくれたほうが~
まだ傷は浅く済んだ気がするんだ。▼~
:[レックス]|
どういうことだ?▼~
:[アゼル]|
兄は、ぼくの選択を尊重し~
自分の選択に責任を持てと言った。▼~
それはつまり、この先~
兄と対立することになっても~
もう容赦はしないということだと思う。▼~
:[レックス]|
なるほど。アルヴィス卿は~
そう言いたかったわけか。~
そいつは厄介だな。▼~
:[アゼル]|
でもぼくは…~
すでに選択してしまった。~
レックスも巻き込む形で…▼~
:[レックス]|
それを言うなら~
お前についていくことを選んだ俺にも~
選択した責任があるってことさ。▼~
お前が気にする必要はないぜ。▼~
:[アゼル]|
ありがとう、レックス。~
アスク王国に召喚されたのが~
一緒で本当によかったよ。▼~
この先、兄と対立することになっても~
ぼくはぼくが信じた道を進もうと思う。▼~
誰にも泣き言は言えないし~
誰のせいにもできない。~
すべて、ぼくの責任だ。▼~
でもその先には…~
目指すべき未来がきっとあると思うんだ。~
そう信じて、ぼくの道を行くよ。▼~
:[レックス]|
ああ、それでいい。~
心細くなったら、俺を頼ってくれ。~
責任を持って面倒見てやるぜ。▼~
:[アゼル]|
ふふっ、なるべく~
迷惑をかけないように頑張ってみるよ。~
この世界で…さらに成長できるようにね。▼~
**護国の天馬騎士 マーニャ [#ea0fbdd3]
***C [#e8fd66ee]
:[レヴィン]|
マーニャ…!~
本当に…マーニャなのか?▼~
:[マーニャ]|
レヴィン様…▼~
シレジア天馬騎士のマーニャ。~
エクラ様の~
召喚に応じ、アスク王国に馳せ参じました。▼~
レヴィン様は以前よりこの地で~
ヴァイス・ブレイブの一員として~
活躍されていたと聞いております。▼~
:[レヴィン]|
ああ、その通りだ。~
一難去ってまた一難。~
この国は次々と災厄に見舞われている。▼~
風まかせで生きてきた~
一介の吟遊詩人にとって~
ここはなかなか厳しい土地だよ。▼~
:[マーニャ]|
またそんなことをおっしゃって。~
一介の吟遊詩人にしては~
背負われているものが大きすぎますよ。▼~
:[レヴィン]|
……▼~
マーニャ、すまない。~
もし再び会えることがあったら~
心から謝りたいと、そう思っていた。▼~
俺は…シレジアを襲った嵐から~
母上やあんたを守ることができなかった。▼~
:[マーニャ]|
……▼~
:[レヴィン]|
責任から逃れた代償は~
あまりにも大きかった。~
取り返しのつかないほどに…な。▼~
守るべきものは見えていたはずなのに~
俺は…成すべきことを成せなかった。▼~
:[マーニャ]|
レヴィン様、お顔を上げてください。▼~
フュリーたちから聞きました。~
私が倒れたあとも~
レヴィン様たちの戦いが続いたことを。▼~
そして、平和な夜を願う想いは~
次の世代へと受け継がれたということも。▼~
私たちの戦いは無駄ではなかった。~
それを知ることができて…~
私は救われました。▼~
:[レヴィン]|
マーニャ…▼~
:[マーニャ]|
ですからレヴィン様~
気になさらないでください。▼~
これからはアスク王国を守る騎士として~
レヴィン様のおそばで戦う所存です。▼~
***B [#he73e596]
:[アンナ]|
マーニャ。~
アスク王国にはもう慣れたかしら?▼~
:[マーニャ]|
ええ、おかげさまで。~
見知った顔もいますし~
訓練にもすぐに慣れました。▼~
シレジアでもアスク王国でも~
私がやることは変わりません。▼~
戦いの中に身を置き~
守るべきもののために剣を振るうことが~
騎士の務めですから。▼~
:[アンナ]|
マーニャは真面目なのね。~
気を抜くすぐに訓練をサボろうとする~
英雄だっているのよ?▼~
マーニャの爪の垢を煎じて~
飲ませてあげたいわね!▼~
でも、せっかくアスク王国に来たことだし~
これまでとは違う生き方をしてみるのも~
いいかもしれないわね。▼~
:[マーニャ]|
これまでとは違う生き方…ですか?▼~
:[アンナ]|
アスク王国を守るために~
英雄たちの力を借りているけど~
それだけでいいとは思えないの。▼~
召喚に応じてくれた英雄には~
この国での出会いを通じて~
新たな可能性を見つけてほしいのよ。▼~
:[マーニャ]|
ですが、アスク王国に危機が迫る中~
そのような気の緩みを見せるわけには…▼~
:[アンナ]|
それ! それなのよ!~
その考え方から変えていきましょう!▼~
マーニャも英雄である前に~
ひとりの人間。それもお年頃の!~
日常生活も充実させてしかるべきよ!▼~
:[マーニャ]|
ア、アンナ隊長。~
わ、わかりましたから!~
顔が…近いです…!▼~
:[アンナ]|
ヴァイス・ブレイブのいいところは~
しがらみに縛られず~
誰もが自由に振る舞えることよ。▼~
これを機会に~
マーニャも戦うこと以外の~
新しいことに挑戦してみるといいわ。▼~
:[マーニャ]|
戦うことしかできなかった私に~
新しいことが…できるのでしょうか?▼~
***A [#ic8855af]
:[アンナ]|
聞いたわよ、マーニャ。~
編み物をはじめたんですって?▼~
:[マーニャ]|
これは…アンナ隊長。~
ええ、編み物を~
教えてもらっているんです。▼~
:[フォレオ]|
マーニャさん、すごく筋がいいんですよ。~
元々、手先が器用なんでしょうか?~
飲み込みもすごく早いし。▼~
:[マーニャ]|
まだ不慣れではありますが~
戦いや訓練の間に練習しているんです。▼~
:[アンナ]|
って、私より全然上手じゃない!~
ひょっとして才能あるんじゃないの?▼~
:[マーニャ]|
今まで、こういうことは~
やったことがなかったのですが…▼~
編み目と指先に意識を向けていると~
集中力が養われていくのを感じます。~
これは戦いにも活かせそうですね。▼~
:[フォレオ]|
だめですよ、マーニャさん。~
今は戦いのことは忘れて~
可愛いショールを完成させましょう!▼~
:[マーニャ]|
そうでしたね。~
私としたことが、ついうっかり…▼~
:[アンナ]|
ま、まあ、染み付いた生き方は~
そう簡単には変えられないわよね。▼~
:[フォレオ]|
でも、マーニャさん。~
昨日はフレデリクさんと~
キノコ狩りに行ったんですよね?▼~
その前の日は、リネアさんに~
ダンスを習っていたとか。▼~
:[マーニャ]|
はい。ヴァイス・ブレイヴの方々は~
とてもいい人たちばかりです。▼~
どれも今まで私が~
体験したことないものばかりで…~
おかげで、充実した日々を送っています。▼~
:[フォレオ]|
アスク王国の平和を守ることも大事だけど~
自分の可能性を広げることも大切だと~
僕は思いますよ。▼~
次の訓練までまだ時間がありますから~
このショール、完成させましょう。~
妹さんに贈るんですよね?▼~
:[マーニャ]|
ええ、そのつもりです。~
フュリー、喜んでくれるといいけど。▼~
:[フォレオ]|
きっと喜んでくれますよ。~
心のこもった贈り物を喜ばない人は~
この世にはいませんからね!▼~
***S [#b37bee6b]
:[マーニャ]|
あの、レヴィン様。~
少しよろしいでしょうか?
:[レヴィン]|
ん…?~
その手に持っている包みは?
:[マーニャ]|
あの、これ…レヴィン様に~
差し上げようと思って。▼~
:[レヴィン]|
これは…見事なターバンだな。~
マーニャが編んだのか?▼~
:[マーニャ]|
はい。不出来ですが~
心だけは一生懸命込めたつもりです。▼~
:[レヴィン]|
いや、見事な仕上がりだ。~
ありがたくもらっておこう。▼~
:[マーニャ]|
そ、そう言っていただけますと~
私も頑張った甲斐がありました。▼~
:[レヴィン]|
気のせいか、以前よりも~
活き活きしているように見えるな。▼~
いや、気のせいじゃない。~
マーニャのまわりに…~
よい風を感じる…▼~
:[マーニャ]|
レヴィン様…。~
私はこれまでシレジアの騎士として~
戦いの中に身を置き続けてきました。▼~
そういう生き方しかできない…~
そう自分でも思っていました。▼~
ですが、アスク王国に来て~
私はいろいろな可能性を知りました。~
戦い以外の日常を。▼~
:[レヴィン]|
なるほどな。~
それがマーニャをよい方向へと~
変化させたのだな。▼~
:[マーニャ]|
なんでもない日常。~
でもそれは、守るべき大切な時間。▼~
戦い以外の時間を過ごすことで~
私は真に守るべきものを~
理解できたような気がします。▼~
:[レヴィン]|
なんでもない日常。~
戦火に巻きこまれることなく続いていく~
日々の営みか…。▼~
それこそが…世界の宝だ。~
いにしえの聖騎士たちも~
それを守るために命をかけたはずだ。▼~
:[マーニャ]|
はい。わたしもそう思います。▼~
ユグドラル大陸での私は~
騎士として生き、騎士として~
その人生を終えたのでしょう。▼~
:[レヴィン]|
……。▼~
:[マーニャ]|
ですが、アスク王国での日々は~
もしかすると…私が歩めたかもしれない~
ほかの可能性のような気がするのです。▼~
これから、いろいろなことに挑戦して~
自分の可能性を広げていければ…~
今ではそんなことも考えているんですよ。▼~
:[レヴィン]|
ああ、きっとできるさ。~
この世界でなら。▼~
:[マーニャ]|
はい。民を守り、日常を守り~
そして、大切な人々を守る。▼~
この国に平和が訪れるその日まで~
さまざまな可能性に挑戦してみます。▼~
**若き戦刃 レックス [#iefc7e1c]
***C [#af9e360c]
:[レックス]|
アスク王国に来ても…~
俺のやるべきことは変わらない。▼~
この湖畔は人もいないし~
訓練にもってこいの場所だな。~
では…はじめるか!▼~
&br;''(暗転)''
:[レックス]|
せいっ! はぁっ…!~
くっ!?▼~
しまった!~
鉄の斧を湖に落としてしまった!▼~
な、なんだ…?~
湖が渦を巻いて…~
なにかが出てくる…!?▼~
:[バアトル]|
ガハハッ わしの名はバアトル!▼~
おぬしが落としたのは~
この豪斧トマホークか?~
それともハロルドの雄斧か!?▼~
:[レックス]|
い、いや…俺が落としたのは~
そんなたいそうな名がついた斧じゃない。~
ただの訓練用の鉄の斧さ。▼~
:[バアトル]|
むうッ! なんという正直者!~
おぬし、見込みがあるな!▼~
その素質を見込んで~
斧使いの英雄で構成された~
【斧の会】に迎えてやろうではないか!▼~
:[レックス]|
お、斧の会…?~
それはともかくとして…~
あんたは湖でなにやってたんだよ。▼~
:[バアトル]|
ガハハッ! ちと水練をな!~
向こうには斧の会のメンバーも~
泳いでいるぞ。▼~
斧使いは水辺での戦いも強い、と~
昔からの伝統があってな!~
ゆえに水練は欠かせぬのだ!▼~
:[レックス]|
そ、そういうものなのか…▼~
:[バアトル]|
お主も斧の腕をさらに磨きたいのなら~
いつでも斧の会の門を叩くがいい。~
喜んで迎えようぞ!▼~
では、わしは水練の続きがあるからな!~
また会おう、ガハハハハッ!▼~
:[レックス]|
お、おい! 待てっ…!~
すごい勢いで泳いでいっちまった…▼~
斧の会とかいうのはいいとして…~
俺の鉄の斧はどうなったんだよ。▼~
***B [#b6f099ed]
:[レックス]|
よし、今日も斧の訓練に勤しむか。~
先日は妙な邪魔が入ったが~
今日は大丈夫だろう。▼~
アンナ隊長に頼んで~
新しい鉄の斧も用意してもらったし~
気合を入れて訓練再開だ!▼~
&br;''(暗転)''
:[レックス]|
せいっ! はぁっ…!~
くっ!?▼~
しまった!~
鉄の斧を湖に落としてしまった!▼~
むっ…? な、なんだ、この歌声は?~
この世のものとは思えぬ美しさ…~
どこから聞こえてくるんだ!?▼~
……!▼~
誰だ、そこにいるのは…!?▼~
:[アクア]|
私はアクア。~
ここで…歌の練習をしていたの。▼~
さきほどあなたが湖に落としたのは…~
このウルズ?~
それとも、アイムールかしら?▼~
:[レックス]|
い、いや、俺が落としたのは~
そんなたいそうな斧じゃない。~
ただの訓練用の鉄の斧だ。▼~
:[アクア]|
あなたは正直者ね。▼~
私は…私たちは【見えざる斧の会】。~
秘めやかに密やかに、品位を持って~
斧の価値を世の中に浸透させる集まり。▼~
:[エーデルガルト]|
斧は自らの決意、そして信念を映し~
理想を形にしていく崇高な武器よ。▼~
:[レックス]|
うわっ、増えた!?▼~
:[エーデルガルト]|
斧は力任せに振るっても~
結果は出せない…▼~
大切なのは~
どのような苦難を前にしても~
怯まぬ心を養っていくこと。▼~
斧を手にする英雄としての覚悟を示し~
妥協なく切磋琢磨するために~
私たちはこの会を作ったの。▼~
:[フレデリク]|
主を守り抜くため~
あらゆる障害を破砕できるのは~
数多の武器においても斧だけです。▼~
声高に喧伝せずとも~
誠意を持って穏やかに説けば~
その素晴らしさは万民に伝わりましょう。▼~
:[レックス]|
…斧はいい武器だとは思うが…~
…それを万民に伝える必要はあるのか…?▼~
:[アクア]|
あなたの心の内からも…~
強くなりたいという意思を感じる。▼~
その意思が泡と消えてしまう前に~
私たち、見えざる斧の会に~
加わってくれることを願うわ。▼~
:[エーデルガルト]|
次に会うときは~
あなたの意思を聞かせてほしい。~
それじゃ、失礼するわ。▼~
:[レックス]|
お、おい! 待ってくれ…!~
連中、歌いながらいっちまった…▼~
見えざる斧の会…~
この前、勧誘された奴らとは~
また違う集団なのか?▼~
というか、俺の鉄の斧は~
また戻ってこないのかよ…▼~
***A [#t1707ae5]
:[アゼル]|
斧の会に~
見えざる斧の会か…▼~
ヴァイス・ブレイヴには~
面白い互助組織があるんだね。▼~
:[レックス]|
なんとなくだが~
どちらも胡散臭かったけどな。▼~
:[アゼル]|
レックスはそれらの会に~
入るつもりはないの?▼~
:[レックス]|
んんー、今のところ~
よくわからないというのが~
正直な気持ちだな。▼~
:[アゼル]|
ぼくの細い腕じゃ斧を~
振るうなんてことはできないけど…▼~
アスク王国では~
そんなにも斧が愛されているんだ。▼~
国が変われば風習も変わる…~
なるほど、勉強になるね。▼~
:[レックス]|
いや、アスク王国だからという~
理由じゃなさそうだったけどな。~
連中の口ぶりを聞いていると。▼~
:[アゼル]|
でも、英雄同士で切磋琢磨できるのなら~
どちらかにお世話になっても~
いいんじゃないかな。▼~
斧戦士ネールの血を引く~
レックスはまだまだ~
強くなれると思うしね。▼~
:[レックス]|
血を引いているというだけで~
強くなれれば世話はないが~
強くなりたいと思うのは確かだな。▼~
:[アゼル]|
いいきっかけかもしれないね。~
もしかすると英雄として~
一回り大きくなれるかもしれないよ。▼~
:[レックス]|
まあ、アスク王国に召喚されて~
あいつらと出会ったのもなにかの縁だ。~
考えてみても…いいかもしれないな。▼~
***S [#efe34164]
:[アゼル]|
えっ! 結局どちらの会にも~
入らなかったのかい!?▼~
:[レックス]|
ああ、さっき断ってきた。~
ヴァイス・ブレイヴの斧使いが皆~
加入しているわけではなさそうだしな。▼~
:[アゼル]|
もったいない…~
今までとは違う鍛え方で~
強くなれたかもしれないのに。▼~
:[レックス]|
問題ないさ。~
俺は俺のやり方で強くなってみせる。▼~
訓練はひとりで打ち込むことができるし~
実戦で成長する機会もある。▼~
なにより…~
アゼルのそばにいないと~
なにかあったとき、助けてやれないしな。▼~
:[アゼル]|
し、心配しすぎだよ…!▼~
でも、ありがとう。~
ぼくの身を案じてくれて~
やっぱりレックスは頼りになるね。▼~
:[レックス]|
さてと、今日も訓練に行ってくるか。▼~
おっと、その前に…~
アンナ隊長のところに行って~
訓練用の斧を受け取ってこないとな。▼~
&br;''(暗転)''
:[アクア]|
レックスを勧誘することはできなかったわ。~
有望な人材なのに、残念ね。▼~
:[???]|
まだまだ異界には~
たくさんの斧使いがいるわ。~
焦らず、次の機会を待ちましょう。▼~
:[アクア]|
ええ、そうするわ。~
見えざる斧の会は~
力押しの集団に負けたりはしない。▼~
私たちのやり方でアスク王国に~
斧の優美さを響かせてみせる。~
ユラリ…ユルレリ…。▼~
&br;''(暗転)''
:[アンナ]|
フフフフ…~
斧の会と見えざる斧の会…~
いい具合に競合してきたわね。▼~
ふたつの組織が競い合えば~
彼らの勢力はさらに力をつけるはず。▼~
さあ、もっと互いに切磋琢磨するのよ!~
斧使いの地位向上となにより…~
斧の需要増加のために!▼~
:[レックス]|
アンナ隊長…~
ずいぶんとうれしそうだけど~
なにかいいことでもあったのか?▼~
:[アンナ]|
ぎゃぁぁぁーっ!~
レ、レックス。いつの間に!?~
って、どうしてここに!?▼~
:[レックス]|
いや、湖に鉄の斧を落としちまったんで~
新しい斧を用意してもらおうかなって。▼~
それよりアンナ隊長~
さっきの話は…▼~
:[アンナ]|
な、なんのことかしら!?~
さっきのはただのひとり言よ!~
おほほ、おほほほほほ…!▼~
:[レックス]|
……。~
…アゼル…どうやら俺の選択は~
間違ってなかったみたいだぞ…▼~
**真面目な天馬騎士 フュリー [#l41c397c]
***C [#ef837320]
:[セティ]|
母上!~
母上ではないですか…!▼~
:[フュリー]|
ははうえ? え? 誰のことかしら?~
ここには私しかいない気が…▼~
:[セティ]|
ええ。この世界で~
母上にお会いできるとは…~
私はセティ、あなたの息子です。▼~
:[フュリー]|
ちょ、ちょっと待ってくださいっ…!~
私の!? 私の子…!?~
いったいどういうことなのですか!?▼~
それにあなた、さっき自分の名前を~
セティって名乗りましたよね?▼~
:[セティ]|
はい…。私の名前はセティです。~
両親からもらった誇らしい名前です。▼~
:[フュリー]|
も、もし私があなたの母親だとしても~
風の聖戦士と同じ名前をつけるだなんて~
なんと恐れ多い……▼~
はっ…! 私の息子ということは~
ち、父親も…~
そ、存在しているわけですよね!?▼~
:[セティ]|
はい。父の名前は…▼~
:[フュリー]|
ま、待って! だ、だめ、だめです!~
言ってはいけません!~
それを聞いてはいけない気がします!▼~
:[セティ]|
あ、あの、母上、落ち着いて…。▼~
:[フュリー]|
いきなり自分の息子を名乗る英雄と出会って~
落ち着いてなんかいられませんよ!~
し、失礼しますっ!▼~
***B [#wc8fe43d]
:[フィヨルム]|
え…? フュリーさんの息子と名乗る~
英雄に会ったのですか?▼~
:[フュリー]|
そうなんです…。~
驚いて心臓が飛び出るかと思いました。▼~
じ、自分にはその…~
まだ決まった人もいないのに…~
息子に出会ってしまうなんて…▼~
:[フィヨルム]|
この世界にはいろいろな異界…~
いろいろな時代から英雄が召喚されます。▼~
自分の親の若い頃に出会うとか~
まだ生まれていない子どもに出会う…~
こういう出来事もよくあるようです。▼~
:[フュリー]|
そうなのですね…▼~
あっ…! もしかして~
フィヨルム王女のご子息やご息女も~
ヴァイス・ブレイヴにいらっしゃるとか?▼~
:[フィヨルム]|
わ、わたしの、こ、ここ、子ども…!?▼~
……▼~
…………▼~
:[フュリー]|
た、大変…!~
フィヨルム王女が息をしていない!?▼~
:[フィヨルム]|
…はぁ、はぁ! だ、大丈夫です。~
突然の質問にびっくりして~
息が止まってしまいました。▼~
:[フュリー]|
わかっていただけましたでしょうか。~
それほどの衝撃なのです…▼~
:[フィヨルム]|
イーリス聖王国や白夜王国、~
それに暗夜王国のみなさんは元の世界でも~
自分の子どもと出会ったそうですが…▼~
自分の身に置き換えて考えると~
その衝撃はやっぱり大きいですよね。▼~
:[フュリー]|
もし、セティが本当に私の息子だとしたら~
一体父親は誰なのか…▼~
知りたいような気もしますが~
知ってしまうと自分の運命が~
定まってしまうようで怖いのです。▼~
申し訳ありません、フィヨルム王女。~
こんなことを相談してしまって…▼~
:[フィヨルム]|
い、いえ、私こそ力になれず…~
こういった方面の話題には疎いので…▼~
父親ですか。確かに気になりますね。~
今のフュリーさんが~
ご存知の方でしょうか。▼~
:[フュリー]|
あーっ! だ、だめですっ!~
そのことを考えるだけでも~
槍を持つ手から力が抜けてしまいます!!▼~
わ、私にはシレジアを守り~
ラーナ様をお支えするという使命が…~
こ、子供なんてまだ早すぎますっ!▼~
:[フィヨルム]|
フュリーさん、とりあえず~
この紅茶を飲んで落ち着いて!▼~
:[フュリー]|
め、面目ありません、うぅ…。▼~
戦いは慣れてきたと思っていたのに~
こんなことでマーニャ姉様に~
心配かけるわけにはいきません。▼~
ぐす…心がどんどんかき乱されて~
このままでは昔の泣き虫フュリーに~
戻ってしまいそうです…▼~
:[フィヨルム]|
フュリーさん…▼~
特務機関にはいろいろな英雄がいます。~
こういった悩みの相談に乗ってくれる方も~
いるかもしれませんよ。▼~
:[フュリー]|
こういった悩み…ですか。~
そうだ、ひとり…いました!~
彼女もこの地に召喚されていたはずです。▼~
踊り子のシルヴィア…~
彼女なら私の話を~
聞いてくれるかもしれません!▼~
***A [#j703849f]
:[シルヴィア]|
どうしてあたしがあなたの相談に~
乗らなきゃなんないのよ!▼~
あたし、レヴィン((当初は「レヴィン様」と様付けになってい...
付き合おうかなってあなたに話した時~
「気品がないとだめ」って言われたのよ!▼~
:[フュリー]|
い、いや、そのっ…あれは…~
つい口をついて出た言葉で…▼~
:[シルヴィア]|
ふん。常日頃そう思ってないと~
あんな言葉は出ないわよ。~
失礼しちゃうわ!▼~
:[フュリー]|
ほ、本当にごめんなさい…~
でも、こんなことを相談できるのは~
あなたしかいないの。▼~
:[シルヴィア]|
いっそセティに聞けばいいじゃない。~
「あなたの父親の名前を教えて」って。~
それだけでスッキリするわよ。▼~
:[フュリー]|
そ、それができないから~
こうして相談しているのよっ!▼~
:[シルヴィア]|
怖いのね。セティの口から~
貴方が思い浮かべている人とは違う~
名前が出ることを。▼~
:[フュリー]|
……~
ええ…その通りよ。▼~
うっ、ぐすっ…ごめんなさい。~
あなた以外に思いつかなくて…▼~
あなただって…~
辛い思いをしているかも…~
しれないのに…▼~
:[シルヴィア]|
……▼~
***S [#g828df26]
:[シルヴィア]|
……。~
ねぇ。父親は誰か、なんて~
別に気にしなくていいんじゃない?▼~
:[フュリー]|
え? き、気にすることはないって~
それは…どういう…▼~
:[シルヴィア]|
ヴァイス・ブレイヴにいるセティが~
あなたと同じ世界から来たとは~
限らないでしょ。▼~
あなたとは違う世界の英雄かもしれない…~
いくつも存在する未来…~
その可能性のひとつってこと。▼~
:[フュリー]|
可能性の…ひとつ…。▼~
:[シルヴィア]|
いい?~
だから未来は決まってないってこと。▼~
ヴァイス・ブレイヴにいる~
セティが、あなたと…レヴィンの~
息子だったとしても…▼~
あたしは絶対にレヴィンを諦めないわよ。~
だってあたしの未来は~
決まってないんだから!▼~
:[フュリー]|
……。~
ありがとう、シルヴィア。~
おかげで心が少し楽になったわ。▼~
セティには、父親が誰かは~
聞かないことにする。▼~
これから先、自分が誰を愛し~
誰に想いを伝えるかは自分で決める。▼~
望む未来に進むためにも…~
自分の想いを信じてみるわ。▼~
*コメント [#a230da0c]
- シルヴィアってレヴィンを様付けしてたっけ…? -- &new{20...
- 原作では様付けではない筈ですが、ヒーローズの会話では様...
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