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章別会話/呪い破る炎の心
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[[章別会話]]
*呪い破る炎の心 [#g60b46e8]
#contents
**呪い破る炎の心 [#scdd16be]
***オープニング [#h6956e2d]
:[フィヨルム]|
これは、今より少し前のこと…~
リンカさん、フォレオさん~
リリスさん、ミドリコさんが~
アスク王国に来られてすぐのお話です…▼~
:[フィヨルム]|
すみま…せん…~
ご迷惑を…おかけして…▼~
:[フォレオ]|
フィヨルム王女!~
しっかりしてください…!▼~
:[リリス]|
身体にお怪我はないのに…~
痛みで立ちあがることも難しい~
ご様子です…▼~
:[リンカ]|
くそっ、なんだというんだ!~
これは…何かの呪いなのか?~
フィヨルム王女だけじゃない、~
アルフォンス皇子も、シャロン王女も~
みんな倒れてしまった…▼~
:[フォレオ]|
今、特務機関でまともに動けるのは~
僕たちだけみたいです…▼~
:[リリス]|
このままでは…~
アスク王国を救う前に、~
呪いで全滅してしまうかも…▼~
:[リンカ]|
なんとかできないのか…~
白夜の呪い師を呼ぶか、~
それとも…▼~
:[ミドリコ]|
……。~
もしかしたら、ミドリコがお薬をつくれば、~
みんなを元気にできるかも。▼~
:[リンカ]|
本当か!? ことは一刻を争う。~
早く薬を作ってくれ…!▼~
:[ミドリコ]|
だけど、お薬の~
ざいりょうがひとつだけ足りないの。~
山ワカメ…というんだけど。▼~
:[リリス]|
山ワカメ…ですか?~
街の市場で売っているなら((原文ママ))~
すぐに買ってきますが?▼~
:[ミドリコ]|
山ワカメはたかい場所にしか生えない~
珍しいものなの。多分~
いちばでは売ってないと思う…▼~
だけど…図書館で調べてみたら~
アスク王国のたかい山にも~
生えているみたいなの…!▼~
:[リンカ]|
じゃあ、その材料さえ入手できれば~
薬を作って特務機関の皆を~
助けることができるんだな…!▼~
:[ミドリコ]|
うん。今、うごけるのはミドリコたちだけ。~
みんなのために~
山ワカメを取って戻ってこないと…▼~
:[リリス]|
せ、責任重大…ですね!~
頑張りましょう!~
***C [#cc9a42e2]
:[ミドリコ]|
右手にふかい谷が見える~
分かれ道をひだりに…~
ここだよ、この山を登るの。▼~
:[リンカ]|
ずいぶん傾斜がキツいな~
馬で進むのは無理そうだ。▼~
:[フォレオ]|
そうですね…~
ここからは僕も馬を降りて~
歩いて登りましょう。▼~
:[リリス]|
私たちの中に~
ペガサスナイトかドラゴンナイトがいれば~
頂上までひとっ飛びかもしれませんが…▼~
:[フォレオ]|
大変ですけど、天気もいいし~
ピクニックだと思えば…!▼~
:[リンカ]|
なにを言っている?~
緊張感が足りないんじゃないか。▼~
今のあたしたちは…~
ヴァイス・ブレイヴとアスク王国の~
命運を担っているんだぞ!▼~
:[フォレオ]|
そう…ですよね、ごめんなさい。~
気を引き締めていきましょう…▼~
:[リリス]|
ふう、ふぅっ…すいぶんと~
高いところまで登ってきましたね。~
空気が薄いのか…なんだか息苦しいです。▼~
:[ミドリコ]|
図書館にあった本によると~
この辺りに生えているはずだけど…▼~
あっ! あった!~
これだよ、山ワカメ…!▼~
:[フォレオ]|
確かに…これは珍しいですね。~
こんなものが自然に生えるなんて…▼~
:[リンカ]|
こいつがあれば薬は調合できるんだな?~
よし、急いで城に戻ろう!▼~
:[リリス]|
…は、はい!~
すぐに…▼~
すぐに…~
はぁっ、はぁっ…▼~
:[フォレオ]|
大丈夫ですか!?~
まさかみんなと同じ呪いに…!?▼~
:[リリス]|
さ、先ほど感じた息苦しさは…~
空気が薄いせいでは…~
なかったみたいです…はぁはぁっ…▼~
:[リンカ]|
ミドリコ、今ここで~
薬を調合できないのか?▼~
:[ミドリコ]|
そ、それが…~
山ワカメ以外のざいりょうを~
城に置いてきちゃったの▼~
:[リリス]|
わ、私のことは…大丈夫です。~
皆様は早く城に戻って~
薬を…はぁっ、はぁぁっ…▼~
:[フォレオ]|
そんな…~
置いていくわけにはいきません。▼~
僕が背負いますから~
みんな、行きましょう…▼~
***B [#r5143a6b]
:[リンカ]|
フォレオ、大丈夫か?~
リリスを背負うの~
また代わってもいいんだぞ?▼~
:[フォレオ]|
大丈夫です…!~
麓まで降りれば馬があるので~
リリスは乗せて引いていきます。▼~
:[ミドリコ]|
……▼~
…はぁっ、はぁっ…▼~
:[リンカ]|
お、おい、どうしたミドリコ。~
足元がふらついているぞ。▼~
:[ミドリコ]|
…うううっ…~
ごめん…ね…ミドリコも~
もう、無理みたい…▼~
:[リンカ]|
ミドリコ…!~
まさかお前も呪いに…!?▼~
:[ミドリコ]|
リンカ…さん。~
このふくろにお薬の~
ちょうごうほうを書いた紙が…▼~
もし、ミドリコが城に~
たどり着けなかったら~
ミドリコの…かわりに…▼~
:[リンカ]|
お、おいっ! しっかりしろ!~
くそっ…▼~
:[フォレオ]|
もしかして、ずっと前から~
本調子じゃなかったのかも…▼~
いつだって~
自分よりほかの人のことを~
考えていましたから…▼~
:[リンカ]|
ミドリコはあたしが背負う。~
フォレオ、お前は引き続き~
リリスを頼めるか?▼~
:[フォレオ]|
はい、頑張ります…!~
僕はこう見えても…~
男の子ですから!▼~
(暗転)~
:[リンカ]|
そろそろ日が傾いてきたな…~
時間ギリギリといったところか。▼~
フォレオ、もうひと踏ん張りだ。~
まもなく城が見えるぞ。▼~
:[フォレオ]|
は、はいっ。もう…~
ひとがんばりですね…▼~
……▼~
あの、リンカさん…~
山に登る前に、リンカさんが~
みんなの気を引き締めたのは▼~
ヴァイス・ブレイヴの…~
仲間のことを本当に~
思っているから…こそですよね。▼~
いつだってリンカさんは真剣で…~
そして…優しい…▼~
:[リンカ]|
フォレオ…~
お前、まさか…~
お前まで呪いに…!▼~
どうして黙っていたんだ!?~
リリスを背負うどころか~
立っているのも限界だろう!▼~
:[フォレオ]|
こ、ここまでくれば…~
もう、大丈夫です。▼~
リンカさん…早く城に戻って…~
薬…を…はぁっ、はぁっ…▼~
:[リンカ]|
こんなになるまで我慢して…~
お前ってやつは!▼~
待ってろ、すぐに薬を用意してやる!~
今日を特務機関最後の日には…~
させやしない!▼~
***A [#i04c9e3d]
:[フィヨルム]|
リンカさん、フォレオさん、~
ミドリコさん、リリスさん…~
ありがとうございました…!▼~
:[リリス]|
どうなることかと思いましたけど~
みなさん無事で本当によかったです。▼~
:[ミドリコ]|
これは、しょくあたりだね。~
ふるい食べ物を~
食べたのがげんいんなんだけど…▼~
:[フィヨルム]|
…そう言えばアンナ隊長が~
お芋を格安でたくさん~
仕入れたとおっしゃっていた気が…▼~
:[ミドリコ]|
さいしょ、ミドリコたちが大丈夫だったのは、~
アスク王国にきたばかり~
だったからじゃないかな?▼~
:[フォレオ]|
でも…リンカさんだけは~
最後まで無事でしたよね?~
どうしてなのでしょう?▼~
:[リンカ]|
さあな…知らん。▼~
:[ミドリコ]|
あの、リンカさん…~
思い当たることがあれば教えて?▼~
:[リンカ]|
あたしは時々自分で料理もするのだが~
いつも…風変わりな仕上がりに~
なってしまってな…▼~
捨ててしまうのも勿体ないから~
その風変わりな料理を~
いつも自分で食べていたんだ。▼~
最初は腹を壊していたが~
徐々に慣れて…▼~
最近は何を食べようが~
平気な身体になった。▼~
:[リリス]|
その積み重ねでリンカ様は~
どんな食べものでも~
平気になったということでしょうか。▼~
私も、お魚やお肉を生で食べても~
全然平気なんですけど~
リンカ様は私以上に丈夫なのですね…!▼~
:[ミドリコ]|
リンカさんが~
炎の部族っていうことも~
りゆうのひとつじゃないかな?▼~
熱は、身体の中の悪いものを~
殺してしまうこうかがあるの。~
リンカさんの身体はとってもあついから…▼~
:[フォレオ]|
リンカさんの丈夫な身体に~
感謝しないとですね…!▼~
(暗転)~
:[フィヨルム]|
…こうして、ヴァイス・ブレイヴは~
どんな食べ物でも平気なリンカさんの~
おかげで最後の日を免れたのです。▼~
人々はみな、~
リンカさんに感謝し~
その功績を褒め称え…▼~
いつしか彼女は~
【炎の悪食王】リンカの名で~
語り継がれるようになったとか…▼~
:[リンカ]|
……▼~
どこの誰だ!~
あたしにおかしな~
二つ名をつけたのは!?▼~
**しっかり者の ミドリコ [#xf32fdf3]
***C [#r77b52bf]
:[ミドリコ]|
るんるん♪~
アスク王国にはみたことない薬草が~
たくさんあるなぁ…▼~
あっ、これもみたことないしゅるいだ!~
こっちにも…▼~
って気が付くとお城をはなれて~
ずいぶん遠いところまで~
来ちゃった。▼~
お父さんが心配するから~
そろそろかえろうっと…▼~
:[エイル]|
……▼~
:[ミドリコ]|
あれはたしか…エイル王女?~
なにをしているのかな。▼~
エイル王女、こんにちは!▼~
:[エイル]|
こんにちは…~
あなたは…▼~
:[ミドリコ]|
ミドリコだよ!~
仲良くしてね!▼~
:[エイル]|
ええ、こちらこそ。~
ミドリコ…あなたは~
ここでなにを?▼~
:[ミドリコ]|
お薬を作るための~
薬草をあつめてたの。▼~
:[エイル]|
そう…~
あなたは薬を作る人なのね。▼~
:[ミドリコ]|
うんっ!~
病気をなおしたり、疲れをとったり~
いろいろなお薬が作れるんだよ。▼~
エイル王女も~
ごいりようがあったら~
遠慮なくミドリコに言ってね!▼~
:[エイル]|
ええ。ありがとう。~
薬草集め、がんばってね。▼~
:[ミドリコ]|
ふわぁ…さすが王女様。~
すごく肌がきれい。~
近くで見るとすべすべ…▼~
ううん、ぼんやりしている~
場合じゃなかった。▼~
はやく薬草をあつめて~
ミドリコもお城にかえらないと…!▼~
***B [#c840cf17]
:[ミドリコ]|
こんにちは、エイル王女。~
また会ったね…!▼~
:[エイル]|
ミドリコ…~
今日も薬草集めかしら▼~
:[ミドリコ]|
うんっ! アスク王国には~
めずらしい薬草がたくさんあるから~
あたらしいお薬を作ろうと思って。▼~
エイル王女…~
このまえもここにいたよね?~
お気に入りの場所なの?▼~
:[エイル]|
ええ…この丘は~
いろいろな想いが~
詰まっている場所なの。▼~
……▼~
ねえ、ミドリコ…~
質問してもいいかしら。▼~
:[ミドリコ]|
うんっ!~
なんでも聞いて!▼~
:[エイル]|
もしも病に苦しみ続け~
助からる見込みのない人間でも…~
貴方は助けたいと思うの?▼~
:[ミドリコ]|
あ、あたりまえだよっ!~
どんな大変なびょうきでも~
ミドリコは見捨てたりしないよ!▼~
:[エイル]|
けれど…~
苦痛を終わらせてあげるのも~
救いではないのかしら。▼~
:[ミドリコ]|
う、ううっ…▼~
ミドリコはいままで~
たいへんなかんじゃさんを~
たくさん見てきたけど…▼~
そ、それでも!~
すこしでも助かる見込みがあって~
かんじゃさんが生きたいと願うなら…▼~
ミドリコはその人を~
助けたいと思うよ…!▼~
:[エイル]|
そう……~
あなたは…優しい子なのね。▼~
:[ミドリコ]|
あっ、エイル王女…!~
いっちゃった…▼~
エイル王女は~
どうしてあんなことを聞いたのかな。▼~
たったひとつの命…~
助けたいって思うのが~
ふつう…だよね。▼~
死んじゃうことがすくいだなんて~
そんなの…おかしいよ…▼~
***A [#ab55e4c5]
:[ミドリコ]|
あ、あのっ、エイル王女…~
シャロン王女から聞いたよ。~
エイル王女のこと…▼~
:[エイル]|
……▼~
:[ミドリコ]|
エイル王女が…~
いくつもの命をもった~
とくべつな存在で…▼~
なんども命を奪われては~
よみがえっていたって…▼~
:[エイル]|
ええ。死を力に変えるお母様…~
死の王ヘルの手で~
私は毎日殺され続けた…▼~
:[ミドリコ]|
エイル王女が…~
死ぬことがすくいだと~
考えるようになったのは…▼~
過去につらいことがあったから~
死にたくても死ねない~
身体だったから…なの?▼~
:[エイル]|
……▼~
:[ミドリコ]|
あ、あのね…~
死ぬよりくるしい思いをしているのに~
助けたい、助けようとがんばるのは…▼~
もしかしたら、自分勝手…~
なのかもしれない…だけど…!▼~
目の前で、いまにも消えようとする~
命を放っておける人間なんて~
どこにもいないと思うの…!▼~
たとえ、エイル王女が~
いくつもの命をもっていたとしても~
なんども命を奪われそうになったとしても…▼~
ミドリコはそのたびに~
ぜんりょくで助けるよ!▼~
死ぬことがすくいだなんて~
そんなの…ミドリコはいやだよ…▼~
:[エイル]|
ごめんなさい、ミドリコ…~
悲しい思いをさせてしまったみたいね…~
心配してくれてありがとう。▼~
だけど、いまの私に残っている命は~
たったひとつだけ。あなたと同じよ。▼~
:[ミドリコ]|
え? そ、そうなの…?▼~
:[エイル]|
命との向き合い方を教えてくれて…~
ありがとう。▼~
あなたがこの丘で語ってくれた言葉…~
絶対に…忘れないわ。▼~
***S [#mde453a0]
:[ミドリコ]|
エイル王女、こんにちは!▼~
:[エイル]|
こんにちは、ミドリコ。~
今日も薬草集めかしら?▼~
:[ミドリコ]|
今日はエイル王女に~
渡したいものがあるの。~
はい、これ!▼~
:[エイル]|
この瓶は…?▼~
:[ミドリコ]|
それはね、おはだが~
日焼けしにくくなる塗り薬!▼~
エイル王女のおはだは~
真っ白できれいだから~
ぜひ使ってほしいなーと思って!▼~
お薬はケガを治し~
命をながらえさせるだけじゃないの。▼~
しあわせに生きるための~
手助けもしてくれるんだよ。▼~
:[エイル]|
ありがとう、ミドリコ。~
この薬…使わせてもらうわ。▼~
:[ミドリコ]|
うん! よかったら~
感想もきかせてね!▼~
:[エイル]|
……▼~
私は今まで…~
たくさんの生と死を~
この目で見てきた。▼~
だけど私は、命の価値を…~
わかっていなかったのかもしれない。▼~
ときにたやすく奪われ、軽んじられ~
道具のように扱われるかと思えば…▼~
ミドリコ、あなたのように~
全身全霊をかけて救おうとする~
尊い存在にもなる…▼~
:[ミドリコ]|
エイル王女…▼~
:[エイル]|
だから私は、命について~
あらためて学び直そうと思うの。▼~
たったひとつ残った命とともに…~
ここ…アスク王国で。▼~
:[ミドリコ]|
ミドリコもお手伝いするよ…▼~
ミドリコも一生をかけて~
命に向き合っていきたいから!▼~
:[エイル]|
ありがとう、ミドリコ。~
あなたと仲良くなれて…よかったわ。▼~
**可愛らしい王子 フォレオ [#s9ceced0]
***C [#t2748390]
:[フォレオ]|
あ、シャロン王女。~
ちょうどいいところに!▼~
:[シャロン]|
こんにちは、フォレオンさん!~
いやー、今日も可愛らしいですね!~
お姫様みたいですよ!▼~
:[フォレオ]|
そ、そうかな…▼~
でも、本物のお姫様に~
そういってもらえると~
なんだかうれしいですっ!▼~
あ、そうそう。~
シャロン王女にこれを…▼~
:[シャロン]|
なんですか?~
あっ! 可愛らしいスカーフ!▼~
:[フォレオ]|
僕のお手製なんです。~
よかったらどうぞ!▼~
:[シャロン]|
これ、お手製なんですか!?~
お店で売られているものよりも~
可愛らしいですよ!▼~
ありがとうございます!~
えへへ、うれしいです!▼~
:[フォレオ]|
そんなに喜んでもらえると~
僕もうれしいな。▼~
可愛い人には可愛い格好をしてもらいたい…~
それが僕のポリシーなんです。▼~
:[シャロン]|
そ、そんな、可愛いとか言われると~
照れちゃいますよ!▼~
フォレオさん、ありがとうございます!~
このスカーフ、さっそく巻いてみますねっ。~
…どうですか?▼~
:[フォレオ]|
とても似合ってます。~
僕も作った甲斐がありました。▼~
:[シャロン]|
えへへっ…~
お兄様にも自慢してこようかな!▼~
(暗転)~
:[オボロ]|
あの子が暗夜王国のフォレオ…▼~
***B [#n5553396]
:[フィーナ]|
ちょっと!~
まだ順番回ってこないの!?~
さっきからずっと待ってるんだけど!▼~
:[デューテ]|
ボクなんて朝から待ってるんだよ!~
あのスカーフを手に入れて~
ボク、もーっと可愛くなっちゃうんだから!▼~
:[リアーネ]|
わ…おんなのこ…~
たくさん…にぎやか…▼~
:[リュシオン]|
いったい何の騒ぎだ?▼~
:[ララム]|
ふふーん、その原因はコレ!~
見て、可愛いスカーフでしょ?~
フォレオに作ってもらったの!▼~
これがいま、ヴァイス・ブレイヴの~
女の子のあいだで大はやり!▼~
あたしももう一枚欲しくて~
朝から並んでるの!▼~
:[リュシオン]|
スカーフか…~
確かによくできているが~
そうまでして欲しいものなのか?▼~
:[リアーネ]|
これ…きれい…!~
わたし…も…ほしい…▼~
:[リュシオン]|
……。~
列の最後尾を教えてくれ。▼~
(暗転)~
:[フォレオ]|
よし、ようやく一枚完成…と。~
こんなに人気が出るなんて…▼~
シャロン王女がいろいろな人に~
見せてくれたおかげかな。▼~
…でもうれしいな。~
僕が作ったスカーフを~
みんなが欲しがってくれるなんて。▼~
戦いの合間に作るだけじゃ~
注文に追いつかないのが~
悩みの種だけど…▼~
:[オボロ]|
失礼するわ。~
それなら、私が手を貸すわよ。▼~
:[フォレオ]|
あなたは…白夜王国の~
オボロさん…でしたよね?▼~
:[オボロ]|
私もおしゃれにはうるさいほうなの。~
あなたが作るスカーフ…~
とてもいい色合いをしているわ。▼~
それに季節を意識した意匠も~
凝らしているわね。~
こだわりがあって素敵だと思うわ。▼~
:[フォレオ]|
そ、そうなんです…!~
うれしいなあ。僕の意図をそこまで~
読み取ってくれる人がいるなんて!▼~
:[オボロ]|
ただ一点、意見させてもらうと~
生地にこだわれば~
さらに見栄えがよくなると思うの。▼~
私は呉服屋…アスク王国の城下町にある~
よい生地屋もたくさん知っているし~
紹介してあげることもできるわ。▼~
:[フォレオ]|
本当ですか…!?~
それは心強いです!~
オボロさんの力をお借りしたいです!▼~
:[オボロ]|
じゃあ、決まりね。~
よろしくね、フォレオ。▼~
:[フォレオ]|
こちらこそよろしくお願いします!~
二人で一緒に、ヴァイス・ブレイヴを~
もっともっと可愛くしましょう!▼~
***A [#w1454953]
:[シャロン]|
すごいですね…~
今日もフォレオさんの部屋の前に~
行列ができています…!▼~
:[アンナ]|
油断していたわ…!~
まさか、アンナ商会の商売敵が~
こんなところにいたなんて…!▼~
:[シャロン]|
え? フォレオさんたちは~
布代をもらうだけで~
商売はしてないですよ?▼~
:[アンナ]|
ホントに!?~
そえ絶対もったいないでしょ!▼~
:[シャロン]|
なんでもフォレオさんは~
自分のスカーフをみんなが~
身につけるだけでうれしいとか。▼~
:[アンナ]|
も、もったいない…~
あのクオリティなら立派に~
お金が取れるのに…!▼~
(暗転)~
:[オボロ]|
はい、こっちの刺繍はできたわよ。~
次はどれかしら?▼~
:[フォレオ]|
こちらの2枚にお願いします。~
白い鷺のワンポイントを~
入れていただけますか?▼~
ふふっ、オボロさんと組んでから~
スカーフの評判が~
さらによくなりましたね!▼~
:[オボロ]|
おかげで目の回るような~
忙しさが続いているけどね~
でも、楽しいわ。▼~
フォレオもずっと~
ニコニコしてるわね。▼~
:[フォレオ]|
僕の作るスカーフを~
みんなが受け入れてくれて~
すごくうれしいんです。▼~
今までの僕は…~
着たい服を着ていただけなのに~
奇異な視線を向けられることが多くて…▼~
お父様…レオン王子とも~
すれ違っていたことがあるんです。~
今はわかってもらえましたけど…▼~
:[オボロ]|
苦労したのね。~
おしゃれを貫くということは~
ときに勇気を伴うものよね…▼~
でも、おしゃれというのは~
誰かの言葉に従うものじゃないわ。▼~
自分が「いい」と思ったものを~
突き詰めること、自由であること。~
それがおしゃれだと思うの。▼~
だからフォレオ、あなたが~
可愛い格好をしたいと思うのは~
なにも間違ってはいないわ。▼~
:[フォレオ]|
オボロさん…▼~
:[オボロ]|
私はね…~
以前は暗夜王国のことが~
憎くて憎くてたまらなかったの。▼~
でも…アスク王国に来てから~
いろんなわだかまりが~
少しずつなくなって…▼~
おしゃれという趣味のおかげで~
今はこうして暗夜王国の人間と~
つながることができている。▼~
たぶん、私たちが思うより~
いろいろなものを乗り越える力があるのよ。~
おしゃれには…ね。▼~
:[フォレオ]|
オボロさん…~
その言葉、とても心強いです。▼~
戦っているときは怖い顔してますけど~
本当は優しい人なんですね…▼~
:[オボロ]|
怖い顔は余計よ…!▼~
:[フォレオ]|
よーし、今日もあと~
ひとがんばり…!~
ひと…がんば…り…▼~
:[オボロ]|
フォレオ…?▼~
……!?~
フォレオ! 大丈夫!~
しっかりして…!▼~
***S [#d9406163]
:[シャロン]|
あ…! フォレオさんが~
目を覚まされましたよ!▼~
:[フォレオ]|
う…ん…あれ?~
僕はいったい…▼~
:[オボロ]|
まだ起き上がっちゃダメよ。~
あなたは過労で倒れたのよ。▼~
:[シャロン]|
フォレオさん、これを。~
ミドリコちゃんから預かった薬です。~
目が覚めたら飲ませるようにって。▼~
:[フォレオ]|
ありがとう、シャロン王女。~
みんなにも心配…かけちゃった。~
ごめんなさい…▼~
:[オボロ]|
私もフォレオをもっと気遣うべき…~
いえ、止めるべきだったわ。▼~
二人で物作りするのが楽しくて~
まわりが見えなくなっていたみたい。~
ごめんなさいね、フォレオ。▼~
:[フォレオ]|
いいえ、オボロさんは悪くありません。▼~
みんなに認めてもらえるのがうれしくて~
体調を顧みずスカーフ作りに~
没頭した僕が悪いのですから。▼~
:[オボロ]|
しばらくスカーフ作りはお休みね。~
ゆっくり休養して体調を整えるのよ。~
身体を壊しては、元も子もないわ。▼~
:[フォレオ]|
みんなにおしゃれになってもらうのは~
うれしいけど…大事なことを~
忘れちゃダメ…ですよね。▼~
まずは目の前にある脅威に~
しっかりと向き合って~
アスク王国を平和にしないと…▼~
僕たちはそのために~
この世界に来たのですから。▼~
:[シャロン]|
フォレオさん…▼~
:[オボロ]|
この国からすべての脅威が去ったら~
そのときはまた…みんなを~
おしゃれにするために頑張りましょう。▼~
:[フォレオ]|
はい…!~
おしゃれはやるべきことを~
やってから、…ですね。▼~
:[シャロン]|
平和になったらみんなおしゃれになる…~
そう思うと、わたしも頑張れます!▼~
フォレオさん、オボロさん~
アスク王国をもっとキラキラさせるために~
力を合わせてがんばりましょう!▼~
:[オボロ]|
ええ、私も力添えするわ。▼~
:[フォレオ]|
誰もが自由に、胸を張って~
おしゃれができるような未来を…~
必ず築いてみせます…!▼~
**炎の娘 リンカ [#h0b581a6]
***C [#x7560f09]
:[リンカ]|
ひさしぶりだな、カゲロウ。~
お前もアスク王国に来ていたとは…▼~
:[カゲロウ]|
リンカも息災そうでなによりだ。▼~
リョウマ様はこの~
アスク王国の平和を望んでおられる。~
我らもともに力を尽くそう。▼~
:[リンカ]|
ああ、アスク王国においても~
族長の命は生きている。~
あたしも力を貸すとしよう。▼~
:[カゲロウ]|
感謝する。戦いぶりを見るに~
さらに腕を上げた様子。~
頼りにしているぞ。▼~
:[リンカ]|
そういえば…カゲロウとは~
以前、力比べのために~
相撲を取ったことがあったな。▼~
どうだ、久しぶりに勝負してみないか?~
お互い、どれだけ腕をあげているか~
確認しておきたい。▼~
:[カゲロウ]|
ふふ…懐かしいな。~
あのときは観客が増えすぎて~
結局勝負がつかなかった。▼~
しかし…相撲を取るのなら~
私以外のものとも~
勝負してみるのはどうだ?▼~
ここ、アスク王国には~
腕っ節の強い英雄が大勢いる。~
腕試しをするならもってこいだ。▼~
:[リンカ]|
そうか…~
ここにはあらゆる異界から~
英雄が集っているのだったな。▼~
:[カゲロウ]|
ああ、そうだ。~
ただの力自慢だけではない。~
我らの常識で測りきれぬ英雄もな。▼~
:[リンカ]|
なるほど、それは面白い!~
ぜひ、腕自慢を紹介してくれ。▼~
***B [#n5553396]
:[レテ]|
なるほど…わかった。~
この円の外に相手を押し出すか~
投げ飛ばせばよいのだな。▼~
:[カゲロウ]|
そうだ。それ以外に~
足の裏以外の身体のどこかが~
地面につけばその時点で負けとなる。▼~
:[リンカ]|
獣牙族の戦士…~
確かに腕は立ちそうだな。▼~
しかしその耳と尻尾…~
獣牙族も狐に変化する妖狐に~
連なるものなのか?▼~
:[レテ]|
妖狐…あのにぎやかな連中のことか。~
いや、我らはラグズ。~
彼らとは違う種族だ。▼~
しかし、武器を持たずに~
自分の身ひとつで勝負を挑んでくるとは~
ベオクにしては見上げた根性。▼~
さあ、かかってこい!~
ガリアの戦士の誇り、見せてやろう!▼~
:[カゲロウ]|
では、二人ともいくぞ…~
はっけよーい…のこった!▼~
:[レテ]|
っ!~
なかなかの突進力!~
だが、この程度で…!▼~
:[リンカ]|
む、むむっ! こらえたか!~
なんという強靭な下半身…!~
やるな…っ!▼~
:[カゲロウ]|
のこった、のこったのこった!▼~
:[リンカ]|
くううっ!~
このまま一気に押し出して…!~
うおおおおっ!▼~
:[レテ]|
甘いっ!~
まだまだ…ここからっ!▼~
:[カゲロウ]|
むっ…!? 両者そこまで!~
勝負あり…!▼~
この勝負…リンカの勝ちだ!▼~
:[レテ]|
ま、待て! どういうことだ!?~
私は投げ飛ばされてもいないし~
この円からも出てはいないぞ!▼~
:[カゲロウ]|
確かに投げられても~
土俵の外にも出ていない。~
しかし…▼~
リンカの寄り切りをこらえる際~
腰を落としたレテの尻尾が~
地面に触れてしまったのだ。▼~
:[レテ]|
な、なんだそれは…!▼~
はっ! そういえば足裏以外の身体が~
地面についても負けになると…▼~
く、くそっ!~
確かにその通りだが~
釈然としないぞ!▼~
:[リンカ]|
意外な形で~
勝負がついてしまったが…~
実にいい取り組みだった。▼~
:[レテ]|
……▼~
結果は不服だが負けは負けだ。▼~
また機会があれば~
手合わせをしてもらおう。~
そして今度こそ、私が勝つ!▼~
:[リンカ]|
ああ、再戦を楽しみにしている。▼~
***A [#wde758d5]
:[カゲロウ]|
次の対戦相手は~
暗夜王国の重装兵、エルフィだ。▼~
:[リンカ]|
聞いたことがあるぞ…~
暗夜王国には素手で岩を砕き~
馬車を悠々と持ち上げる女傑がいると。▼~
:[カゲロウ]|
単純な力比べなら~
分が悪いかもしれないな。▼~
:[リンカ]|
柔よく剛を制すのもまた強さ。~
そういう強敵こそ挑み甲斐がある!▼~
:[エルフィ]|
なるほど。ルールはわかったわ。~
要は、あなたを遥か彼方に~
投げ飛ばせば勝負がつくのね。▼~
:[リンカ]|
そう簡単にいくとは~
思わないことだ。▼~
暗夜王国の女傑、エルフィ。~
一度は手合わせしたいと思っていた!▼~
:[エルフィ]|
以前は敵味方に分かれて戦ったけど~
今は同じ目的のために戦う味方。▼~
味方を鍛えれば軍は強くなる。~
強くなれば、エリーゼ様も喜んでくださる。~
いいわ…勝負を始めましょう。▼~
:[カゲロウ]|
それでは…見合って見合って…~
はっけよーい、のこった!▼~
:[エルフィ]|
ぶちかます…▼~
:[リンカ]|
ごふっ…!~
な、なんという当たりの強さ!?▼~
まるで熊に体当たりされたかのような…!▼~
:[カゲロウ]|
…リンカは熊に…~
体当たりされたことがあるのか…?▼~
:[エルフィ]|
それじゃ、このまま押し出して…▼~
:[リンカ]|
ぐっ、ううううっ!~
こ、このまま一方的に…~
押し負けて…たまるか…!▼~
:[カゲロウ]|
土俵際の粘り…~
これは間違いなく名勝負になる。~
のこった、のこったのこった!▼~
:[エルフィ]|
なかなか頑張るわね。~
それならこれで…どっせい!▼~
:[リンカ]|
ぐっ! ぐうううっ!~
炎の部族の誇りにかけて~
負ける…わけには…!▼~
:[エルフィ]|
……▼~
:[リンカ]|
むっ! 急に力が弱まった!?~
今だ、そりゃぁぁぁーっ!▼~
:[カゲロウ]|
そこまで! 勝負あり!~
勝者…リンカ!▼~
:[リンカ]|
はぁっ、はぁっ、はぁぁっ…~
あ、危なかった…▼~
しかし、どうして途中から力が抜けた?~
まさか手を抜いたわけではあるまいな。▼~
:[エルフィ]|
お腹が…減ったから…▼~
:[リンカ]|
は…?▼~
:[エルフィ]|
お腹が減ったから~
力が抜けてしまったの。▼~
:[リンカ]|
な、なんだ。~
そういうことだったのか…▼~
:[カゲロウ]|
やったな、リンカ。~
最強と目されていた~
エルフィに土をつけるとは…▼~
:[エルフィ]|
最強…?~
アスク王国には~
私よりもすごい人がいるわよ。▼~
:[リンカ]|
な、なんだって!?~
お前よりも剛腕の~
女兵士がいるというのか!?▼~
:[エルフィ]|
話によると…わずか9歳で~
飛竜の谷で飛竜をぶっとばして~
そのまま乗って帰ってきたらしいの。▼~
:[リンカ]|
ど、どんな恐ろしい奴なんだ…~
だが、大一番にふさわしい相手だ。~
エルフィ、そいつの名前は?▼~
***S [#g04d929d]
:[セルジュ]|
ええ、セルジュは私よ。~
こちらが愛竜のミネルヴァちゃん。▼~
:[リンカ]|
……▼~
カゲロウ、本当に彼女が~
エルフィが言っていた人物なのか?▼~
なんというか、もっとこう…~
筋肉隆々な大女を想像していたが。▼~
:[カゲロウ]|
間違いない。彼女がセルジュだ。~
戦場でともに戦ったこともある。▼~
:[セルジュ]|
先ほど説明された…スモウ?~
私にできるかしら?▼~
:[リンカ]|
エルフィに聞いたのだ。~
アスク王国にいる女兵士の中で~
一番強いのはあんただろう、と▼~
だからこそ、最強の座をかけて~
あんたと相撲で勝負したい。~
受けてくれるか?▼~
:[セルジュ]|
まあ、エルフィがそんなことを?~
私よりも強い子なら~
いくらでもいると思うけど…▼~
:[リンカ]|
う、うむ…実はあたしも同感だ。~
見た限りでは意外に細腕…というか~
腕力があるようには見えないな。▼~
:[カゲロウ]|
見た目で判断するな、リンカ。~
エルフィの話が本当なら油断はできぬ。▼~
:[リンカ]|
そ、そうだな…~
あのように恐ろしい顔の~
飛竜を乗りこなすことができるのだ。▼~
ひと角の傑物であることは~
間違いあるまい。▼~
:[セルジュ]|
……▼~
ミネルヴァちゃんは~
怖くないわよ?▼~
むしろ、どんな飛竜よりも可愛いのに…~
そのことを教えてあげるわ。▼~
:[リンカ]|
くっ…!?~
な、なんだ!?▼~
セルジュは笑顔のままなのに…~
周囲の空気…一変している!▼~
:[カゲロウ]|
来るぞ、リンカ!~
待ったなしだ!▼~
さあ、見合って見合って…~
はっけよーい、のこった!▼~
:[セルジュ]|
はいっ!▼~
:[リンカ]|
ぐわぁっ!~
うっ、うわあぁぁぁっ!▼~
:[カゲロウ]|
そ、それまで!~
勝者、セルジュ!▼~
なんという立ち合いの速さ…~
くのいちの目をもってしても~
捉えぬことができぬとは…▼~
見えたのは…そう、鬼だ。~
一瞬、セルジュの背中に鬼が見えた…!▼~
:[セルジュ]|
あらあら、大丈夫?~
強めに突き飛ばしてしまったけど…~
ケガしてない?▼~
:[リンカ]|
だ、大丈夫だ…。~
首がおかしな角度に~
曲がっているような気もするが…▼~
あとで破戒僧にでも~
治してもらうから…▼~
:[セルジュ]|
ミネルヴァちゃんの可愛さが~
あなたたちにも伝わるとうれしいわ。~
それじゃ、お大事にね。▼~
:[カゲロウ]|
完敗…だったな。▼~
:[リンカ]|
ああ、人を見かけで~
判断すると痛い目にあう…~
それを学べただけでも収穫があった…▼~
:[カゲロウ]|
うむ。私も肝に銘じ~
より精進をしなければ。▼~
:[リンカ]]|
まだまだ世の中には強い奴がいる。~
あたしもこの世界で~
もっと実力をつけてみせる…!▼~
そして目指すは…~
伝説に残る女横綱だ…!▼
**星竜の子 リリス [#kba15e04]
***C [#hd9bdf93]
:[フロリーナ]|
リン…!~
今日の訓練は終わり?▼~
:[リン]|
ええ。さっき終わったところよ。▼~
フロリーナ…~
なにかいいことあった?~
心なしか、うれしそうに見えるけど。▼~
:[フロリーナ]|
ふふっ、実は最近~
ヒューイの調子がとてもよくて…!▼~
:[リン]|
フロリーナの天馬が…?~
そういえば私の馬も~
最近は機嫌がいいわね…▼~
:[フロリーナ]|
え?~
リンの愛馬も?▼~
:[リン]|
一緒に出撃する騎士たちも~
馬の調子がいいと言ってるし~
毛艶もよくなっているのよね。▼~
:[カイン]|
ほら、やっぱりそうじゃないか!~
気のせいじゃないって言っただろ▼~
:[アベル]|
なるほど…~
みんなの騎馬も同じように~
調子が良くなっていたんだな。▼~
:[フロリーナ]|
カインさん、アベルさん…!~
もしかしてお二人の馬も?▼~
:[リン]|
みんなの馬が揃って調子いいなんて~
不思議なこともあるものね…▼~
:[フロリーナ]|
もしかすると…~
馬たちもアスク王国を~
気に入っているのかも…!▼~
(暗転)~
:[リリス]|
よかった…みんな元気に~
活躍してくれているのね…!▼~
私も、もっと頑張って~
みんなのお世話をしないと!▼~
***B [#vce5b090]
:[リリス]|
このお城の厩舎は~
いつもお掃除が行き届いて~
本当にいい環境…▼~
ね、みんなもそう思うでしょ?~
ふふっ、よしよし…~
今、ブラシをかけてあげるからね。▼~
明日に疲れを残さないように~
しっかりお世話しましょうね。▼~
:[アルフォンス]|
やっぱり君だったのか、リリス。~
英雄たちの馬を世話していたのは…▼~
:[リリス]|
ア、アルフォンス王子!?~
す、すいません…~
差し出がましい真似を…!▼~
:[アルフォンス]|
いや、責める気なんてないよ。~
でも、どうして君が馬の世話を?▼~
:[リリス]|
あ、あの…それは…そのっ…▼~
:[アルフォンス]|
もしかして城の厩舎係の世話に~
なにか問題でもあるのかな?▼~
:[リリス]|
い、いえ、厩舎係のみなさんは~
とてもよくお世話してくれているので~
馬たちも喜んでいます!▼~
:[アルフォンス]|
馬が…喜んでいる?~
なんだか、馬の気持ちが~
わかるような口ぶりだね。▼~
:[リリス]|
ええと…その通り…です。~
私、動物たちの気持ちがわかるんです。▼~
なので、暗夜王国にいたときも~
厩舎係をさせてもらっていました。▼~
:[アルフォンス]|
動物たちの気持ちがわかる…~
君にはそんな力があったんだね。▼~
:[リリス]|
ここにいる馬たちは…~
アスク王国のために頑張る~
いい子ばかりなんです。▼~
だから私はみんなのお世話をして~
もっと活躍してもらおうと…▼~
:[アルフォンス]|
そういうことだったんだね。~
厩舎係にリリスのことを話しておくよ。▼~
:[リリス]|
アルフォンス王子…!~
あ、ありがとうございます…!▼~
***A [#v0fe6bdc]
:[リリス]|
今日もみんな、頑張ったね~
雨の中、大変だったでしょう?▼~
ふふっ、よしよし…~
身体をきれいにしてあげるからね。▼~
:[アルフォンス]|
リリス、今夜も馬の世話を~
頑張ってくれているんだね。▼~
:[リリス]|
アルフォンス王子…!~
きょ、今日はどんな御用でしょうか?▼~
:[アルフォンス]|
ああ。僕もリリスの~
手伝いをしてみようと思ってね。▼~
:[リリス]|
そ、そそ、そんな滅相もない!~
アルフォンス王子はゆっくりと~
おやすみになってください!▼~
身体を休めることも~
王子の大切なお仕事なので…!▼~
:[アルフォンス]|
身体を休めなければならないのは~
リリスだって同じだよ。~
ほら、遠慮は無用だ。▼~
:[リリス]|
そ、それでは…~
今晩だけお手伝いしてもらっても~
よろしいでしょうか?▼~
:[アルフォンス]|
よろしく頼むよ。~
馬たちの言葉、僕にも伝えてほしい。▼~
:[リリス]|
は、はいっ!~
それでははじめましょう~
アルフォンス王子…!▼~
:[アルフォンス]|
この飼葉は~
どこに置けばいいのかな?▼~
:[リリス]|
その桶の横に置いておいてください。~
次は天馬の厩舎に参りましょう…▼~
:[アルフォンス]|
なるほど。戦場では気づかなかったけど~
こうして馬たちの顔を見比べると…~
みんな違う顔立ちをしているんだね。▼~
これはシーダ王女のペガサスかな?~
こっちは…▼~
:[リリス]|
ターナ王女のペガサスです!▼~
とっても素直な子なんですが~
きっとターナ王女の優しさが~
伝わっているからでしょう。▼~
ふふっ、よしよし…▼~
:[アルフォンス]|
一緒にいてよくわかったよ~
リリスは動物たちの言葉が~
本当にわかるんだなって。▼~
:[リリス]|
……▼~
私は…この人間の姿では…~
ほかの英雄のように~
勇ましく戦えるわけではありません。▼~
でも、せっかく~
エクラ様が~
必要としてくれたのですから…▼~
私は私なりのやり方で~
みなさんのお役に立ちたいのです。▼~
:[アルフォンス]|
ありがとう、リリス。~
君のその気持ちは間違いなく~
僕たちの支えになってくれているよ。▼~
:[リリス]|
もったないお言葉…~
そう言っていただけると私もうれしいです。▼~
***S [#v0fe6bdc]
:[ベルクト]|
最近、我らの馬を~
世話しているというのはお前か?▼~
:[リリス]|
は、はいっ! 私、ですが…▼~
:[ベルクト]|
以前にも増して馬の調子がいい。~
その器量。気に入ったぞ。▼~
リゲル帝国軍の厩舎係として~
召し抱えてやろう。▼~
:[リリス]|
え? ええっ!?▼~
:[ゼト]|
いえ。~
あなたの厩舎係としての手腕は~
我らルネス王国にこそ必要なもの。▼~
エフラム様、エイリーク様、~
お二人のために、~
どうか力をお貸しいただきたい。▼~
:[リリス]|
えっ? えっ、ええっ!?▼~
:[シグルーン]|
リリス…~
あなたは動物の気持ちが~
わかるそうですね。▼~
その優しい心こそ、我々~
神使親衛隊が求めていたものです。~
私たちはあなたを歓迎いたしましょう。▼~
:[リリス]|
あ、あのっ、そのっ…!~
ま、まだ仕事が残っておりますので~
失礼いたします…っ!▼~
(暗転)~
:[リリス]|
みなさんのお話はうれしいけど~
私の身体はひとつだから~
ちょっぴり困っちゃった…▼~
:[カムイ]|
リリスさん…おつかれさまです。~
みんなのために~
がんばっているのですね。▼~
:[リリス]|
カムイ様…!▼~
は、はいっ!~
みなさんのお手伝いを~
私なりにさせて頂いております!▼~
私がこうして~
カムイ様と再会できたのも~
運命の巡り合わせ…▼~
私ができる精一杯で~
わなさんの力になれればと…!▼~
:[アルフォンス]|
リリスの頑張りは~
みんなに伝わってるよ。~
君を必要としているのがその証拠だ。▼~
:[リリス]|
アルフォンス王子…▼~
:[カムイ]|
そして私も、~
リリスさんの支えを必要としています。▼~
私が未来に向かって歩けるのも~
あなたという存在がいたから…~
これからもよろしくお願いしますね。▼~
:[リリス]|
はい…はいっ!~
私はカムイ様のおそばにおります…!~
ずっとずっと、いつまでも…!▼~
:[アルフォンス]|
戦場で輝くだけが英雄じゃない。~
それぞれにできること…▼~
いろいろな輝きを集めていくことで~
ヴァイズ・ブレイヴはさらに~
強く結束していけるのだろうね。▼~
:[リリス]|
アルフォンス王子…~
その言葉、うれしく思います。▼~
これからもみなさんのこと~
私の全身全霊をかけて…~
精一杯お世話させていただきますね!▼~
*コメント [#r4a3eedd]
//- ミドリコの支援を書かせていただきました。ミドリコのセ...
//- ↑ありがとうございます。書いて頂いて助かりましたが、2...
#comment
終了行:
[[章別会話]]
*呪い破る炎の心 [#g60b46e8]
#contents
**呪い破る炎の心 [#scdd16be]
***オープニング [#h6956e2d]
:[フィヨルム]|
これは、今より少し前のこと…~
リンカさん、フォレオさん~
リリスさん、ミドリコさんが~
アスク王国に来られてすぐのお話です…▼~
:[フィヨルム]|
すみま…せん…~
ご迷惑を…おかけして…▼~
:[フォレオ]|
フィヨルム王女!~
しっかりしてください…!▼~
:[リリス]|
身体にお怪我はないのに…~
痛みで立ちあがることも難しい~
ご様子です…▼~
:[リンカ]|
くそっ、なんだというんだ!~
これは…何かの呪いなのか?~
フィヨルム王女だけじゃない、~
アルフォンス皇子も、シャロン王女も~
みんな倒れてしまった…▼~
:[フォレオ]|
今、特務機関でまともに動けるのは~
僕たちだけみたいです…▼~
:[リリス]|
このままでは…~
アスク王国を救う前に、~
呪いで全滅してしまうかも…▼~
:[リンカ]|
なんとかできないのか…~
白夜の呪い師を呼ぶか、~
それとも…▼~
:[ミドリコ]|
……。~
もしかしたら、ミドリコがお薬をつくれば、~
みんなを元気にできるかも。▼~
:[リンカ]|
本当か!? ことは一刻を争う。~
早く薬を作ってくれ…!▼~
:[ミドリコ]|
だけど、お薬の~
ざいりょうがひとつだけ足りないの。~
山ワカメ…というんだけど。▼~
:[リリス]|
山ワカメ…ですか?~
街の市場で売っているなら((原文ママ))~
すぐに買ってきますが?▼~
:[ミドリコ]|
山ワカメはたかい場所にしか生えない~
珍しいものなの。多分~
いちばでは売ってないと思う…▼~
だけど…図書館で調べてみたら~
アスク王国のたかい山にも~
生えているみたいなの…!▼~
:[リンカ]|
じゃあ、その材料さえ入手できれば~
薬を作って特務機関の皆を~
助けることができるんだな…!▼~
:[ミドリコ]|
うん。今、うごけるのはミドリコたちだけ。~
みんなのために~
山ワカメを取って戻ってこないと…▼~
:[リリス]|
せ、責任重大…ですね!~
頑張りましょう!~
***C [#cc9a42e2]
:[ミドリコ]|
右手にふかい谷が見える~
分かれ道をひだりに…~
ここだよ、この山を登るの。▼~
:[リンカ]|
ずいぶん傾斜がキツいな~
馬で進むのは無理そうだ。▼~
:[フォレオ]|
そうですね…~
ここからは僕も馬を降りて~
歩いて登りましょう。▼~
:[リリス]|
私たちの中に~
ペガサスナイトかドラゴンナイトがいれば~
頂上までひとっ飛びかもしれませんが…▼~
:[フォレオ]|
大変ですけど、天気もいいし~
ピクニックだと思えば…!▼~
:[リンカ]|
なにを言っている?~
緊張感が足りないんじゃないか。▼~
今のあたしたちは…~
ヴァイス・ブレイヴとアスク王国の~
命運を担っているんだぞ!▼~
:[フォレオ]|
そう…ですよね、ごめんなさい。~
気を引き締めていきましょう…▼~
:[リリス]|
ふう、ふぅっ…すいぶんと~
高いところまで登ってきましたね。~
空気が薄いのか…なんだか息苦しいです。▼~
:[ミドリコ]|
図書館にあった本によると~
この辺りに生えているはずだけど…▼~
あっ! あった!~
これだよ、山ワカメ…!▼~
:[フォレオ]|
確かに…これは珍しいですね。~
こんなものが自然に生えるなんて…▼~
:[リンカ]|
こいつがあれば薬は調合できるんだな?~
よし、急いで城に戻ろう!▼~
:[リリス]|
…は、はい!~
すぐに…▼~
すぐに…~
はぁっ、はぁっ…▼~
:[フォレオ]|
大丈夫ですか!?~
まさかみんなと同じ呪いに…!?▼~
:[リリス]|
さ、先ほど感じた息苦しさは…~
空気が薄いせいでは…~
なかったみたいです…はぁはぁっ…▼~
:[リンカ]|
ミドリコ、今ここで~
薬を調合できないのか?▼~
:[ミドリコ]|
そ、それが…~
山ワカメ以外のざいりょうを~
城に置いてきちゃったの▼~
:[リリス]|
わ、私のことは…大丈夫です。~
皆様は早く城に戻って~
薬を…はぁっ、はぁぁっ…▼~
:[フォレオ]|
そんな…~
置いていくわけにはいきません。▼~
僕が背負いますから~
みんな、行きましょう…▼~
***B [#r5143a6b]
:[リンカ]|
フォレオ、大丈夫か?~
リリスを背負うの~
また代わってもいいんだぞ?▼~
:[フォレオ]|
大丈夫です…!~
麓まで降りれば馬があるので~
リリスは乗せて引いていきます。▼~
:[ミドリコ]|
……▼~
…はぁっ、はぁっ…▼~
:[リンカ]|
お、おい、どうしたミドリコ。~
足元がふらついているぞ。▼~
:[ミドリコ]|
…うううっ…~
ごめん…ね…ミドリコも~
もう、無理みたい…▼~
:[リンカ]|
ミドリコ…!~
まさかお前も呪いに…!?▼~
:[ミドリコ]|
リンカ…さん。~
このふくろにお薬の~
ちょうごうほうを書いた紙が…▼~
もし、ミドリコが城に~
たどり着けなかったら~
ミドリコの…かわりに…▼~
:[リンカ]|
お、おいっ! しっかりしろ!~
くそっ…▼~
:[フォレオ]|
もしかして、ずっと前から~
本調子じゃなかったのかも…▼~
いつだって~
自分よりほかの人のことを~
考えていましたから…▼~
:[リンカ]|
ミドリコはあたしが背負う。~
フォレオ、お前は引き続き~
リリスを頼めるか?▼~
:[フォレオ]|
はい、頑張ります…!~
僕はこう見えても…~
男の子ですから!▼~
(暗転)~
:[リンカ]|
そろそろ日が傾いてきたな…~
時間ギリギリといったところか。▼~
フォレオ、もうひと踏ん張りだ。~
まもなく城が見えるぞ。▼~
:[フォレオ]|
は、はいっ。もう…~
ひとがんばりですね…▼~
……▼~
あの、リンカさん…~
山に登る前に、リンカさんが~
みんなの気を引き締めたのは▼~
ヴァイス・ブレイヴの…~
仲間のことを本当に~
思っているから…こそですよね。▼~
いつだってリンカさんは真剣で…~
そして…優しい…▼~
:[リンカ]|
フォレオ…~
お前、まさか…~
お前まで呪いに…!▼~
どうして黙っていたんだ!?~
リリスを背負うどころか~
立っているのも限界だろう!▼~
:[フォレオ]|
こ、ここまでくれば…~
もう、大丈夫です。▼~
リンカさん…早く城に戻って…~
薬…を…はぁっ、はぁっ…▼~
:[リンカ]|
こんなになるまで我慢して…~
お前ってやつは!▼~
待ってろ、すぐに薬を用意してやる!~
今日を特務機関最後の日には…~
させやしない!▼~
***A [#i04c9e3d]
:[フィヨルム]|
リンカさん、フォレオさん、~
ミドリコさん、リリスさん…~
ありがとうございました…!▼~
:[リリス]|
どうなることかと思いましたけど~
みなさん無事で本当によかったです。▼~
:[ミドリコ]|
これは、しょくあたりだね。~
ふるい食べ物を~
食べたのがげんいんなんだけど…▼~
:[フィヨルム]|
…そう言えばアンナ隊長が~
お芋を格安でたくさん~
仕入れたとおっしゃっていた気が…▼~
:[ミドリコ]|
さいしょ、ミドリコたちが大丈夫だったのは、~
アスク王国にきたばかり~
だったからじゃないかな?▼~
:[フォレオ]|
でも…リンカさんだけは~
最後まで無事でしたよね?~
どうしてなのでしょう?▼~
:[リンカ]|
さあな…知らん。▼~
:[ミドリコ]|
あの、リンカさん…~
思い当たることがあれば教えて?▼~
:[リンカ]|
あたしは時々自分で料理もするのだが~
いつも…風変わりな仕上がりに~
なってしまってな…▼~
捨ててしまうのも勿体ないから~
その風変わりな料理を~
いつも自分で食べていたんだ。▼~
最初は腹を壊していたが~
徐々に慣れて…▼~
最近は何を食べようが~
平気な身体になった。▼~
:[リリス]|
その積み重ねでリンカ様は~
どんな食べものでも~
平気になったということでしょうか。▼~
私も、お魚やお肉を生で食べても~
全然平気なんですけど~
リンカ様は私以上に丈夫なのですね…!▼~
:[ミドリコ]|
リンカさんが~
炎の部族っていうことも~
りゆうのひとつじゃないかな?▼~
熱は、身体の中の悪いものを~
殺してしまうこうかがあるの。~
リンカさんの身体はとってもあついから…▼~
:[フォレオ]|
リンカさんの丈夫な身体に~
感謝しないとですね…!▼~
(暗転)~
:[フィヨルム]|
…こうして、ヴァイス・ブレイヴは~
どんな食べ物でも平気なリンカさんの~
おかげで最後の日を免れたのです。▼~
人々はみな、~
リンカさんに感謝し~
その功績を褒め称え…▼~
いつしか彼女は~
【炎の悪食王】リンカの名で~
語り継がれるようになったとか…▼~
:[リンカ]|
……▼~
どこの誰だ!~
あたしにおかしな~
二つ名をつけたのは!?▼~
**しっかり者の ミドリコ [#xf32fdf3]
***C [#r77b52bf]
:[ミドリコ]|
るんるん♪~
アスク王国にはみたことない薬草が~
たくさんあるなぁ…▼~
あっ、これもみたことないしゅるいだ!~
こっちにも…▼~
って気が付くとお城をはなれて~
ずいぶん遠いところまで~
来ちゃった。▼~
お父さんが心配するから~
そろそろかえろうっと…▼~
:[エイル]|
……▼~
:[ミドリコ]|
あれはたしか…エイル王女?~
なにをしているのかな。▼~
エイル王女、こんにちは!▼~
:[エイル]|
こんにちは…~
あなたは…▼~
:[ミドリコ]|
ミドリコだよ!~
仲良くしてね!▼~
:[エイル]|
ええ、こちらこそ。~
ミドリコ…あなたは~
ここでなにを?▼~
:[ミドリコ]|
お薬を作るための~
薬草をあつめてたの。▼~
:[エイル]|
そう…~
あなたは薬を作る人なのね。▼~
:[ミドリコ]|
うんっ!~
病気をなおしたり、疲れをとったり~
いろいろなお薬が作れるんだよ。▼~
エイル王女も~
ごいりようがあったら~
遠慮なくミドリコに言ってね!▼~
:[エイル]|
ええ。ありがとう。~
薬草集め、がんばってね。▼~
:[ミドリコ]|
ふわぁ…さすが王女様。~
すごく肌がきれい。~
近くで見るとすべすべ…▼~
ううん、ぼんやりしている~
場合じゃなかった。▼~
はやく薬草をあつめて~
ミドリコもお城にかえらないと…!▼~
***B [#c840cf17]
:[ミドリコ]|
こんにちは、エイル王女。~
また会ったね…!▼~
:[エイル]|
ミドリコ…~
今日も薬草集めかしら▼~
:[ミドリコ]|
うんっ! アスク王国には~
めずらしい薬草がたくさんあるから~
あたらしいお薬を作ろうと思って。▼~
エイル王女…~
このまえもここにいたよね?~
お気に入りの場所なの?▼~
:[エイル]|
ええ…この丘は~
いろいろな想いが~
詰まっている場所なの。▼~
……▼~
ねえ、ミドリコ…~
質問してもいいかしら。▼~
:[ミドリコ]|
うんっ!~
なんでも聞いて!▼~
:[エイル]|
もしも病に苦しみ続け~
助からる見込みのない人間でも…~
貴方は助けたいと思うの?▼~
:[ミドリコ]|
あ、あたりまえだよっ!~
どんな大変なびょうきでも~
ミドリコは見捨てたりしないよ!▼~
:[エイル]|
けれど…~
苦痛を終わらせてあげるのも~
救いではないのかしら。▼~
:[ミドリコ]|
う、ううっ…▼~
ミドリコはいままで~
たいへんなかんじゃさんを~
たくさん見てきたけど…▼~
そ、それでも!~
すこしでも助かる見込みがあって~
かんじゃさんが生きたいと願うなら…▼~
ミドリコはその人を~
助けたいと思うよ…!▼~
:[エイル]|
そう……~
あなたは…優しい子なのね。▼~
:[ミドリコ]|
あっ、エイル王女…!~
いっちゃった…▼~
エイル王女は~
どうしてあんなことを聞いたのかな。▼~
たったひとつの命…~
助けたいって思うのが~
ふつう…だよね。▼~
死んじゃうことがすくいだなんて~
そんなの…おかしいよ…▼~
***A [#ab55e4c5]
:[ミドリコ]|
あ、あのっ、エイル王女…~
シャロン王女から聞いたよ。~
エイル王女のこと…▼~
:[エイル]|
……▼~
:[ミドリコ]|
エイル王女が…~
いくつもの命をもった~
とくべつな存在で…▼~
なんども命を奪われては~
よみがえっていたって…▼~
:[エイル]|
ええ。死を力に変えるお母様…~
死の王ヘルの手で~
私は毎日殺され続けた…▼~
:[ミドリコ]|
エイル王女が…~
死ぬことがすくいだと~
考えるようになったのは…▼~
過去につらいことがあったから~
死にたくても死ねない~
身体だったから…なの?▼~
:[エイル]|
……▼~
:[ミドリコ]|
あ、あのね…~
死ぬよりくるしい思いをしているのに~
助けたい、助けようとがんばるのは…▼~
もしかしたら、自分勝手…~
なのかもしれない…だけど…!▼~
目の前で、いまにも消えようとする~
命を放っておける人間なんて~
どこにもいないと思うの…!▼~
たとえ、エイル王女が~
いくつもの命をもっていたとしても~
なんども命を奪われそうになったとしても…▼~
ミドリコはそのたびに~
ぜんりょくで助けるよ!▼~
死ぬことがすくいだなんて~
そんなの…ミドリコはいやだよ…▼~
:[エイル]|
ごめんなさい、ミドリコ…~
悲しい思いをさせてしまったみたいね…~
心配してくれてありがとう。▼~
だけど、いまの私に残っている命は~
たったひとつだけ。あなたと同じよ。▼~
:[ミドリコ]|
え? そ、そうなの…?▼~
:[エイル]|
命との向き合い方を教えてくれて…~
ありがとう。▼~
あなたがこの丘で語ってくれた言葉…~
絶対に…忘れないわ。▼~
***S [#mde453a0]
:[ミドリコ]|
エイル王女、こんにちは!▼~
:[エイル]|
こんにちは、ミドリコ。~
今日も薬草集めかしら?▼~
:[ミドリコ]|
今日はエイル王女に~
渡したいものがあるの。~
はい、これ!▼~
:[エイル]|
この瓶は…?▼~
:[ミドリコ]|
それはね、おはだが~
日焼けしにくくなる塗り薬!▼~
エイル王女のおはだは~
真っ白できれいだから~
ぜひ使ってほしいなーと思って!▼~
お薬はケガを治し~
命をながらえさせるだけじゃないの。▼~
しあわせに生きるための~
手助けもしてくれるんだよ。▼~
:[エイル]|
ありがとう、ミドリコ。~
この薬…使わせてもらうわ。▼~
:[ミドリコ]|
うん! よかったら~
感想もきかせてね!▼~
:[エイル]|
……▼~
私は今まで…~
たくさんの生と死を~
この目で見てきた。▼~
だけど私は、命の価値を…~
わかっていなかったのかもしれない。▼~
ときにたやすく奪われ、軽んじられ~
道具のように扱われるかと思えば…▼~
ミドリコ、あなたのように~
全身全霊をかけて救おうとする~
尊い存在にもなる…▼~
:[ミドリコ]|
エイル王女…▼~
:[エイル]|
だから私は、命について~
あらためて学び直そうと思うの。▼~
たったひとつ残った命とともに…~
ここ…アスク王国で。▼~
:[ミドリコ]|
ミドリコもお手伝いするよ…▼~
ミドリコも一生をかけて~
命に向き合っていきたいから!▼~
:[エイル]|
ありがとう、ミドリコ。~
あなたと仲良くなれて…よかったわ。▼~
**可愛らしい王子 フォレオ [#s9ceced0]
***C [#t2748390]
:[フォレオ]|
あ、シャロン王女。~
ちょうどいいところに!▼~
:[シャロン]|
こんにちは、フォレオンさん!~
いやー、今日も可愛らしいですね!~
お姫様みたいですよ!▼~
:[フォレオ]|
そ、そうかな…▼~
でも、本物のお姫様に~
そういってもらえると~
なんだかうれしいですっ!▼~
あ、そうそう。~
シャロン王女にこれを…▼~
:[シャロン]|
なんですか?~
あっ! 可愛らしいスカーフ!▼~
:[フォレオ]|
僕のお手製なんです。~
よかったらどうぞ!▼~
:[シャロン]|
これ、お手製なんですか!?~
お店で売られているものよりも~
可愛らしいですよ!▼~
ありがとうございます!~
えへへ、うれしいです!▼~
:[フォレオ]|
そんなに喜んでもらえると~
僕もうれしいな。▼~
可愛い人には可愛い格好をしてもらいたい…~
それが僕のポリシーなんです。▼~
:[シャロン]|
そ、そんな、可愛いとか言われると~
照れちゃいますよ!▼~
フォレオさん、ありがとうございます!~
このスカーフ、さっそく巻いてみますねっ。~
…どうですか?▼~
:[フォレオ]|
とても似合ってます。~
僕も作った甲斐がありました。▼~
:[シャロン]|
えへへっ…~
お兄様にも自慢してこようかな!▼~
(暗転)~
:[オボロ]|
あの子が暗夜王国のフォレオ…▼~
***B [#n5553396]
:[フィーナ]|
ちょっと!~
まだ順番回ってこないの!?~
さっきからずっと待ってるんだけど!▼~
:[デューテ]|
ボクなんて朝から待ってるんだよ!~
あのスカーフを手に入れて~
ボク、もーっと可愛くなっちゃうんだから!▼~
:[リアーネ]|
わ…おんなのこ…~
たくさん…にぎやか…▼~
:[リュシオン]|
いったい何の騒ぎだ?▼~
:[ララム]|
ふふーん、その原因はコレ!~
見て、可愛いスカーフでしょ?~
フォレオに作ってもらったの!▼~
これがいま、ヴァイス・ブレイヴの~
女の子のあいだで大はやり!▼~
あたしももう一枚欲しくて~
朝から並んでるの!▼~
:[リュシオン]|
スカーフか…~
確かによくできているが~
そうまでして欲しいものなのか?▼~
:[リアーネ]|
これ…きれい…!~
わたし…も…ほしい…▼~
:[リュシオン]|
……。~
列の最後尾を教えてくれ。▼~
(暗転)~
:[フォレオ]|
よし、ようやく一枚完成…と。~
こんなに人気が出るなんて…▼~
シャロン王女がいろいろな人に~
見せてくれたおかげかな。▼~
…でもうれしいな。~
僕が作ったスカーフを~
みんなが欲しがってくれるなんて。▼~
戦いの合間に作るだけじゃ~
注文に追いつかないのが~
悩みの種だけど…▼~
:[オボロ]|
失礼するわ。~
それなら、私が手を貸すわよ。▼~
:[フォレオ]|
あなたは…白夜王国の~
オボロさん…でしたよね?▼~
:[オボロ]|
私もおしゃれにはうるさいほうなの。~
あなたが作るスカーフ…~
とてもいい色合いをしているわ。▼~
それに季節を意識した意匠も~
凝らしているわね。~
こだわりがあって素敵だと思うわ。▼~
:[フォレオ]|
そ、そうなんです…!~
うれしいなあ。僕の意図をそこまで~
読み取ってくれる人がいるなんて!▼~
:[オボロ]|
ただ一点、意見させてもらうと~
生地にこだわれば~
さらに見栄えがよくなると思うの。▼~
私は呉服屋…アスク王国の城下町にある~
よい生地屋もたくさん知っているし~
紹介してあげることもできるわ。▼~
:[フォレオ]|
本当ですか…!?~
それは心強いです!~
オボロさんの力をお借りしたいです!▼~
:[オボロ]|
じゃあ、決まりね。~
よろしくね、フォレオ。▼~
:[フォレオ]|
こちらこそよろしくお願いします!~
二人で一緒に、ヴァイス・ブレイヴを~
もっともっと可愛くしましょう!▼~
***A [#w1454953]
:[シャロン]|
すごいですね…~
今日もフォレオさんの部屋の前に~
行列ができています…!▼~
:[アンナ]|
油断していたわ…!~
まさか、アンナ商会の商売敵が~
こんなところにいたなんて…!▼~
:[シャロン]|
え? フォレオさんたちは~
布代をもらうだけで~
商売はしてないですよ?▼~
:[アンナ]|
ホントに!?~
そえ絶対もったいないでしょ!▼~
:[シャロン]|
なんでもフォレオさんは~
自分のスカーフをみんなが~
身につけるだけでうれしいとか。▼~
:[アンナ]|
も、もったいない…~
あのクオリティなら立派に~
お金が取れるのに…!▼~
(暗転)~
:[オボロ]|
はい、こっちの刺繍はできたわよ。~
次はどれかしら?▼~
:[フォレオ]|
こちらの2枚にお願いします。~
白い鷺のワンポイントを~
入れていただけますか?▼~
ふふっ、オボロさんと組んでから~
スカーフの評判が~
さらによくなりましたね!▼~
:[オボロ]|
おかげで目の回るような~
忙しさが続いているけどね~
でも、楽しいわ。▼~
フォレオもずっと~
ニコニコしてるわね。▼~
:[フォレオ]|
僕の作るスカーフを~
みんなが受け入れてくれて~
すごくうれしいんです。▼~
今までの僕は…~
着たい服を着ていただけなのに~
奇異な視線を向けられることが多くて…▼~
お父様…レオン王子とも~
すれ違っていたことがあるんです。~
今はわかってもらえましたけど…▼~
:[オボロ]|
苦労したのね。~
おしゃれを貫くということは~
ときに勇気を伴うものよね…▼~
でも、おしゃれというのは~
誰かの言葉に従うものじゃないわ。▼~
自分が「いい」と思ったものを~
突き詰めること、自由であること。~
それがおしゃれだと思うの。▼~
だからフォレオ、あなたが~
可愛い格好をしたいと思うのは~
なにも間違ってはいないわ。▼~
:[フォレオ]|
オボロさん…▼~
:[オボロ]|
私はね…~
以前は暗夜王国のことが~
憎くて憎くてたまらなかったの。▼~
でも…アスク王国に来てから~
いろんなわだかまりが~
少しずつなくなって…▼~
おしゃれという趣味のおかげで~
今はこうして暗夜王国の人間と~
つながることができている。▼~
たぶん、私たちが思うより~
いろいろなものを乗り越える力があるのよ。~
おしゃれには…ね。▼~
:[フォレオ]|
オボロさん…~
その言葉、とても心強いです。▼~
戦っているときは怖い顔してますけど~
本当は優しい人なんですね…▼~
:[オボロ]|
怖い顔は余計よ…!▼~
:[フォレオ]|
よーし、今日もあと~
ひとがんばり…!~
ひと…がんば…り…▼~
:[オボロ]|
フォレオ…?▼~
……!?~
フォレオ! 大丈夫!~
しっかりして…!▼~
***S [#d9406163]
:[シャロン]|
あ…! フォレオさんが~
目を覚まされましたよ!▼~
:[フォレオ]|
う…ん…あれ?~
僕はいったい…▼~
:[オボロ]|
まだ起き上がっちゃダメよ。~
あなたは過労で倒れたのよ。▼~
:[シャロン]|
フォレオさん、これを。~
ミドリコちゃんから預かった薬です。~
目が覚めたら飲ませるようにって。▼~
:[フォレオ]|
ありがとう、シャロン王女。~
みんなにも心配…かけちゃった。~
ごめんなさい…▼~
:[オボロ]|
私もフォレオをもっと気遣うべき…~
いえ、止めるべきだったわ。▼~
二人で物作りするのが楽しくて~
まわりが見えなくなっていたみたい。~
ごめんなさいね、フォレオ。▼~
:[フォレオ]|
いいえ、オボロさんは悪くありません。▼~
みんなに認めてもらえるのがうれしくて~
体調を顧みずスカーフ作りに~
没頭した僕が悪いのですから。▼~
:[オボロ]|
しばらくスカーフ作りはお休みね。~
ゆっくり休養して体調を整えるのよ。~
身体を壊しては、元も子もないわ。▼~
:[フォレオ]|
みんなにおしゃれになってもらうのは~
うれしいけど…大事なことを~
忘れちゃダメ…ですよね。▼~
まずは目の前にある脅威に~
しっかりと向き合って~
アスク王国を平和にしないと…▼~
僕たちはそのために~
この世界に来たのですから。▼~
:[シャロン]|
フォレオさん…▼~
:[オボロ]|
この国からすべての脅威が去ったら~
そのときはまた…みんなを~
おしゃれにするために頑張りましょう。▼~
:[フォレオ]|
はい…!~
おしゃれはやるべきことを~
やってから、…ですね。▼~
:[シャロン]|
平和になったらみんなおしゃれになる…~
そう思うと、わたしも頑張れます!▼~
フォレオさん、オボロさん~
アスク王国をもっとキラキラさせるために~
力を合わせてがんばりましょう!▼~
:[オボロ]|
ええ、私も力添えするわ。▼~
:[フォレオ]|
誰もが自由に、胸を張って~
おしゃれができるような未来を…~
必ず築いてみせます…!▼~
**炎の娘 リンカ [#h0b581a6]
***C [#x7560f09]
:[リンカ]|
ひさしぶりだな、カゲロウ。~
お前もアスク王国に来ていたとは…▼~
:[カゲロウ]|
リンカも息災そうでなによりだ。▼~
リョウマ様はこの~
アスク王国の平和を望んでおられる。~
我らもともに力を尽くそう。▼~
:[リンカ]|
ああ、アスク王国においても~
族長の命は生きている。~
あたしも力を貸すとしよう。▼~
:[カゲロウ]|
感謝する。戦いぶりを見るに~
さらに腕を上げた様子。~
頼りにしているぞ。▼~
:[リンカ]|
そういえば…カゲロウとは~
以前、力比べのために~
相撲を取ったことがあったな。▼~
どうだ、久しぶりに勝負してみないか?~
お互い、どれだけ腕をあげているか~
確認しておきたい。▼~
:[カゲロウ]|
ふふ…懐かしいな。~
あのときは観客が増えすぎて~
結局勝負がつかなかった。▼~
しかし…相撲を取るのなら~
私以外のものとも~
勝負してみるのはどうだ?▼~
ここ、アスク王国には~
腕っ節の強い英雄が大勢いる。~
腕試しをするならもってこいだ。▼~
:[リンカ]|
そうか…~
ここにはあらゆる異界から~
英雄が集っているのだったな。▼~
:[カゲロウ]|
ああ、そうだ。~
ただの力自慢だけではない。~
我らの常識で測りきれぬ英雄もな。▼~
:[リンカ]|
なるほど、それは面白い!~
ぜひ、腕自慢を紹介してくれ。▼~
***B [#n5553396]
:[レテ]|
なるほど…わかった。~
この円の外に相手を押し出すか~
投げ飛ばせばよいのだな。▼~
:[カゲロウ]|
そうだ。それ以外に~
足の裏以外の身体のどこかが~
地面につけばその時点で負けとなる。▼~
:[リンカ]|
獣牙族の戦士…~
確かに腕は立ちそうだな。▼~
しかしその耳と尻尾…~
獣牙族も狐に変化する妖狐に~
連なるものなのか?▼~
:[レテ]|
妖狐…あのにぎやかな連中のことか。~
いや、我らはラグズ。~
彼らとは違う種族だ。▼~
しかし、武器を持たずに~
自分の身ひとつで勝負を挑んでくるとは~
ベオクにしては見上げた根性。▼~
さあ、かかってこい!~
ガリアの戦士の誇り、見せてやろう!▼~
:[カゲロウ]|
では、二人ともいくぞ…~
はっけよーい…のこった!▼~
:[レテ]|
っ!~
なかなかの突進力!~
だが、この程度で…!▼~
:[リンカ]|
む、むむっ! こらえたか!~
なんという強靭な下半身…!~
やるな…っ!▼~
:[カゲロウ]|
のこった、のこったのこった!▼~
:[リンカ]|
くううっ!~
このまま一気に押し出して…!~
うおおおおっ!▼~
:[レテ]|
甘いっ!~
まだまだ…ここからっ!▼~
:[カゲロウ]|
むっ…!? 両者そこまで!~
勝負あり…!▼~
この勝負…リンカの勝ちだ!▼~
:[レテ]|
ま、待て! どういうことだ!?~
私は投げ飛ばされてもいないし~
この円からも出てはいないぞ!▼~
:[カゲロウ]|
確かに投げられても~
土俵の外にも出ていない。~
しかし…▼~
リンカの寄り切りをこらえる際~
腰を落としたレテの尻尾が~
地面に触れてしまったのだ。▼~
:[レテ]|
な、なんだそれは…!▼~
はっ! そういえば足裏以外の身体が~
地面についても負けになると…▼~
く、くそっ!~
確かにその通りだが~
釈然としないぞ!▼~
:[リンカ]|
意外な形で~
勝負がついてしまったが…~
実にいい取り組みだった。▼~
:[レテ]|
……▼~
結果は不服だが負けは負けだ。▼~
また機会があれば~
手合わせをしてもらおう。~
そして今度こそ、私が勝つ!▼~
:[リンカ]|
ああ、再戦を楽しみにしている。▼~
***A [#wde758d5]
:[カゲロウ]|
次の対戦相手は~
暗夜王国の重装兵、エルフィだ。▼~
:[リンカ]|
聞いたことがあるぞ…~
暗夜王国には素手で岩を砕き~
馬車を悠々と持ち上げる女傑がいると。▼~
:[カゲロウ]|
単純な力比べなら~
分が悪いかもしれないな。▼~
:[リンカ]|
柔よく剛を制すのもまた強さ。~
そういう強敵こそ挑み甲斐がある!▼~
:[エルフィ]|
なるほど。ルールはわかったわ。~
要は、あなたを遥か彼方に~
投げ飛ばせば勝負がつくのね。▼~
:[リンカ]|
そう簡単にいくとは~
思わないことだ。▼~
暗夜王国の女傑、エルフィ。~
一度は手合わせしたいと思っていた!▼~
:[エルフィ]|
以前は敵味方に分かれて戦ったけど~
今は同じ目的のために戦う味方。▼~
味方を鍛えれば軍は強くなる。~
強くなれば、エリーゼ様も喜んでくださる。~
いいわ…勝負を始めましょう。▼~
:[カゲロウ]|
それでは…見合って見合って…~
はっけよーい、のこった!▼~
:[エルフィ]|
ぶちかます…▼~
:[リンカ]|
ごふっ…!~
な、なんという当たりの強さ!?▼~
まるで熊に体当たりされたかのような…!▼~
:[カゲロウ]|
…リンカは熊に…~
体当たりされたことがあるのか…?▼~
:[エルフィ]|
それじゃ、このまま押し出して…▼~
:[リンカ]|
ぐっ、ううううっ!~
こ、このまま一方的に…~
押し負けて…たまるか…!▼~
:[カゲロウ]|
土俵際の粘り…~
これは間違いなく名勝負になる。~
のこった、のこったのこった!▼~
:[エルフィ]|
なかなか頑張るわね。~
それならこれで…どっせい!▼~
:[リンカ]|
ぐっ! ぐうううっ!~
炎の部族の誇りにかけて~
負ける…わけには…!▼~
:[エルフィ]|
……▼~
:[リンカ]|
むっ! 急に力が弱まった!?~
今だ、そりゃぁぁぁーっ!▼~
:[カゲロウ]|
そこまで! 勝負あり!~
勝者…リンカ!▼~
:[リンカ]|
はぁっ、はぁっ、はぁぁっ…~
あ、危なかった…▼~
しかし、どうして途中から力が抜けた?~
まさか手を抜いたわけではあるまいな。▼~
:[エルフィ]|
お腹が…減ったから…▼~
:[リンカ]|
は…?▼~
:[エルフィ]|
お腹が減ったから~
力が抜けてしまったの。▼~
:[リンカ]|
な、なんだ。~
そういうことだったのか…▼~
:[カゲロウ]|
やったな、リンカ。~
最強と目されていた~
エルフィに土をつけるとは…▼~
:[エルフィ]|
最強…?~
アスク王国には~
私よりもすごい人がいるわよ。▼~
:[リンカ]|
な、なんだって!?~
お前よりも剛腕の~
女兵士がいるというのか!?▼~
:[エルフィ]|
話によると…わずか9歳で~
飛竜の谷で飛竜をぶっとばして~
そのまま乗って帰ってきたらしいの。▼~
:[リンカ]|
ど、どんな恐ろしい奴なんだ…~
だが、大一番にふさわしい相手だ。~
エルフィ、そいつの名前は?▼~
***S [#g04d929d]
:[セルジュ]|
ええ、セルジュは私よ。~
こちらが愛竜のミネルヴァちゃん。▼~
:[リンカ]|
……▼~
カゲロウ、本当に彼女が~
エルフィが言っていた人物なのか?▼~
なんというか、もっとこう…~
筋肉隆々な大女を想像していたが。▼~
:[カゲロウ]|
間違いない。彼女がセルジュだ。~
戦場でともに戦ったこともある。▼~
:[セルジュ]|
先ほど説明された…スモウ?~
私にできるかしら?▼~
:[リンカ]|
エルフィに聞いたのだ。~
アスク王国にいる女兵士の中で~
一番強いのはあんただろう、と▼~
だからこそ、最強の座をかけて~
あんたと相撲で勝負したい。~
受けてくれるか?▼~
:[セルジュ]|
まあ、エルフィがそんなことを?~
私よりも強い子なら~
いくらでもいると思うけど…▼~
:[リンカ]|
う、うむ…実はあたしも同感だ。~
見た限りでは意外に細腕…というか~
腕力があるようには見えないな。▼~
:[カゲロウ]|
見た目で判断するな、リンカ。~
エルフィの話が本当なら油断はできぬ。▼~
:[リンカ]|
そ、そうだな…~
あのように恐ろしい顔の~
飛竜を乗りこなすことができるのだ。▼~
ひと角の傑物であることは~
間違いあるまい。▼~
:[セルジュ]|
……▼~
ミネルヴァちゃんは~
怖くないわよ?▼~
むしろ、どんな飛竜よりも可愛いのに…~
そのことを教えてあげるわ。▼~
:[リンカ]|
くっ…!?~
な、なんだ!?▼~
セルジュは笑顔のままなのに…~
周囲の空気…一変している!▼~
:[カゲロウ]|
来るぞ、リンカ!~
待ったなしだ!▼~
さあ、見合って見合って…~
はっけよーい、のこった!▼~
:[セルジュ]|
はいっ!▼~
:[リンカ]|
ぐわぁっ!~
うっ、うわあぁぁぁっ!▼~
:[カゲロウ]|
そ、それまで!~
勝者、セルジュ!▼~
なんという立ち合いの速さ…~
くのいちの目をもってしても~
捉えぬことができぬとは…▼~
見えたのは…そう、鬼だ。~
一瞬、セルジュの背中に鬼が見えた…!▼~
:[セルジュ]|
あらあら、大丈夫?~
強めに突き飛ばしてしまったけど…~
ケガしてない?▼~
:[リンカ]|
だ、大丈夫だ…。~
首がおかしな角度に~
曲がっているような気もするが…▼~
あとで破戒僧にでも~
治してもらうから…▼~
:[セルジュ]|
ミネルヴァちゃんの可愛さが~
あなたたちにも伝わるとうれしいわ。~
それじゃ、お大事にね。▼~
:[カゲロウ]|
完敗…だったな。▼~
:[リンカ]|
ああ、人を見かけで~
判断すると痛い目にあう…~
それを学べただけでも収穫があった…▼~
:[カゲロウ]|
うむ。私も肝に銘じ~
より精進をしなければ。▼~
:[リンカ]]|
まだまだ世の中には強い奴がいる。~
あたしもこの世界で~
もっと実力をつけてみせる…!▼~
そして目指すは…~
伝説に残る女横綱だ…!▼
**星竜の子 リリス [#kba15e04]
***C [#hd9bdf93]
:[フロリーナ]|
リン…!~
今日の訓練は終わり?▼~
:[リン]|
ええ。さっき終わったところよ。▼~
フロリーナ…~
なにかいいことあった?~
心なしか、うれしそうに見えるけど。▼~
:[フロリーナ]|
ふふっ、実は最近~
ヒューイの調子がとてもよくて…!▼~
:[リン]|
フロリーナの天馬が…?~
そういえば私の馬も~
最近は機嫌がいいわね…▼~
:[フロリーナ]|
え?~
リンの愛馬も?▼~
:[リン]|
一緒に出撃する騎士たちも~
馬の調子がいいと言ってるし~
毛艶もよくなっているのよね。▼~
:[カイン]|
ほら、やっぱりそうじゃないか!~
気のせいじゃないって言っただろ▼~
:[アベル]|
なるほど…~
みんなの騎馬も同じように~
調子が良くなっていたんだな。▼~
:[フロリーナ]|
カインさん、アベルさん…!~
もしかしてお二人の馬も?▼~
:[リン]|
みんなの馬が揃って調子いいなんて~
不思議なこともあるものね…▼~
:[フロリーナ]|
もしかすると…~
馬たちもアスク王国を~
気に入っているのかも…!▼~
(暗転)~
:[リリス]|
よかった…みんな元気に~
活躍してくれているのね…!▼~
私も、もっと頑張って~
みんなのお世話をしないと!▼~
***B [#vce5b090]
:[リリス]|
このお城の厩舎は~
いつもお掃除が行き届いて~
本当にいい環境…▼~
ね、みんなもそう思うでしょ?~
ふふっ、よしよし…~
今、ブラシをかけてあげるからね。▼~
明日に疲れを残さないように~
しっかりお世話しましょうね。▼~
:[アルフォンス]|
やっぱり君だったのか、リリス。~
英雄たちの馬を世話していたのは…▼~
:[リリス]|
ア、アルフォンス王子!?~
す、すいません…~
差し出がましい真似を…!▼~
:[アルフォンス]|
いや、責める気なんてないよ。~
でも、どうして君が馬の世話を?▼~
:[リリス]|
あ、あの…それは…そのっ…▼~
:[アルフォンス]|
もしかして城の厩舎係の世話に~
なにか問題でもあるのかな?▼~
:[リリス]|
い、いえ、厩舎係のみなさんは~
とてもよくお世話してくれているので~
馬たちも喜んでいます!▼~
:[アルフォンス]|
馬が…喜んでいる?~
なんだか、馬の気持ちが~
わかるような口ぶりだね。▼~
:[リリス]|
ええと…その通り…です。~
私、動物たちの気持ちがわかるんです。▼~
なので、暗夜王国にいたときも~
厩舎係をさせてもらっていました。▼~
:[アルフォンス]|
動物たちの気持ちがわかる…~
君にはそんな力があったんだね。▼~
:[リリス]|
ここにいる馬たちは…~
アスク王国のために頑張る~
いい子ばかりなんです。▼~
だから私はみんなのお世話をして~
もっと活躍してもらおうと…▼~
:[アルフォンス]|
そういうことだったんだね。~
厩舎係にリリスのことを話しておくよ。▼~
:[リリス]|
アルフォンス王子…!~
あ、ありがとうございます…!▼~
***A [#v0fe6bdc]
:[リリス]|
今日もみんな、頑張ったね~
雨の中、大変だったでしょう?▼~
ふふっ、よしよし…~
身体をきれいにしてあげるからね。▼~
:[アルフォンス]|
リリス、今夜も馬の世話を~
頑張ってくれているんだね。▼~
:[リリス]|
アルフォンス王子…!~
きょ、今日はどんな御用でしょうか?▼~
:[アルフォンス]|
ああ。僕もリリスの~
手伝いをしてみようと思ってね。▼~
:[リリス]|
そ、そそ、そんな滅相もない!~
アルフォンス王子はゆっくりと~
おやすみになってください!▼~
身体を休めることも~
王子の大切なお仕事なので…!▼~
:[アルフォンス]|
身体を休めなければならないのは~
リリスだって同じだよ。~
ほら、遠慮は無用だ。▼~
:[リリス]|
そ、それでは…~
今晩だけお手伝いしてもらっても~
よろしいでしょうか?▼~
:[アルフォンス]|
よろしく頼むよ。~
馬たちの言葉、僕にも伝えてほしい。▼~
:[リリス]|
は、はいっ!~
それでははじめましょう~
アルフォンス王子…!▼~
:[アルフォンス]|
この飼葉は~
どこに置けばいいのかな?▼~
:[リリス]|
その桶の横に置いておいてください。~
次は天馬の厩舎に参りましょう…▼~
:[アルフォンス]|
なるほど。戦場では気づかなかったけど~
こうして馬たちの顔を見比べると…~
みんな違う顔立ちをしているんだね。▼~
これはシーダ王女のペガサスかな?~
こっちは…▼~
:[リリス]|
ターナ王女のペガサスです!▼~
とっても素直な子なんですが~
きっとターナ王女の優しさが~
伝わっているからでしょう。▼~
ふふっ、よしよし…▼~
:[アルフォンス]|
一緒にいてよくわかったよ~
リリスは動物たちの言葉が~
本当にわかるんだなって。▼~
:[リリス]|
……▼~
私は…この人間の姿では…~
ほかの英雄のように~
勇ましく戦えるわけではありません。▼~
でも、せっかく~
エクラ様が~
必要としてくれたのですから…▼~
私は私なりのやり方で~
みなさんのお役に立ちたいのです。▼~
:[アルフォンス]|
ありがとう、リリス。~
君のその気持ちは間違いなく~
僕たちの支えになってくれているよ。▼~
:[リリス]|
もったないお言葉…~
そう言っていただけると私もうれしいです。▼~
***S [#v0fe6bdc]
:[ベルクト]|
最近、我らの馬を~
世話しているというのはお前か?▼~
:[リリス]|
は、はいっ! 私、ですが…▼~
:[ベルクト]|
以前にも増して馬の調子がいい。~
その器量。気に入ったぞ。▼~
リゲル帝国軍の厩舎係として~
召し抱えてやろう。▼~
:[リリス]|
え? ええっ!?▼~
:[ゼト]|
いえ。~
あなたの厩舎係としての手腕は~
我らルネス王国にこそ必要なもの。▼~
エフラム様、エイリーク様、~
お二人のために、~
どうか力をお貸しいただきたい。▼~
:[リリス]|
えっ? えっ、ええっ!?▼~
:[シグルーン]|
リリス…~
あなたは動物の気持ちが~
わかるそうですね。▼~
その優しい心こそ、我々~
神使親衛隊が求めていたものです。~
私たちはあなたを歓迎いたしましょう。▼~
:[リリス]|
あ、あのっ、そのっ…!~
ま、まだ仕事が残っておりますので~
失礼いたします…っ!▼~
(暗転)~
:[リリス]|
みなさんのお話はうれしいけど~
私の身体はひとつだから~
ちょっぴり困っちゃった…▼~
:[カムイ]|
リリスさん…おつかれさまです。~
みんなのために~
がんばっているのですね。▼~
:[リリス]|
カムイ様…!▼~
は、はいっ!~
みなさんのお手伝いを~
私なりにさせて頂いております!▼~
私がこうして~
カムイ様と再会できたのも~
運命の巡り合わせ…▼~
私ができる精一杯で~
わなさんの力になれればと…!▼~
:[アルフォンス]|
リリスの頑張りは~
みんなに伝わってるよ。~
君を必要としているのがその証拠だ。▼~
:[リリス]|
アルフォンス王子…▼~
:[カムイ]|
そして私も、~
リリスさんの支えを必要としています。▼~
私が未来に向かって歩けるのも~
あなたという存在がいたから…~
これからもよろしくお願いしますね。▼~
:[リリス]|
はい…はいっ!~
私はカムイ様のおそばにおります…!~
ずっとずっと、いつまでも…!▼~
:[アルフォンス]|
戦場で輝くだけが英雄じゃない。~
それぞれにできること…▼~
いろいろな輝きを集めていくことで~
ヴァイズ・ブレイヴはさらに~
強く結束していけるのだろうね。▼~
:[リリス]|
アルフォンス王子…~
その言葉、うれしく思います。▼~
これからもみなさんのこと~
私の全身全霊をかけて…~
精一杯お世話させていただきますね!▼~
*コメント [#r4a3eedd]
//- ミドリコの支援を書かせていただきました。ミドリコのセ...
//- ↑ありがとうございます。書いて頂いて助かりましたが、2...
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