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章別会話/動乱の渦に抗う者
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*動乱の渦に抗う者 [#ew48wbm1]
#contents
**動乱の渦に抗う者 [#b90e43n5]
***オープニング [#y80ib6an]
:[ヌイババ]|
言ったでしょう。~
私はエクラの~
思い通りになるつもりはない。▼~
この場は退かせていただくわ。~
おほほほほ…!▼~
:[アルム]|
逃がさないぞ、ヌイババ!~
セリカを…セリカを返せ!▼~
:[ノーマ]|
待つのじゃ、アルム。~
深追いしてはならぬ!▼~
:[ジェシー]|
あらー…~
アルムだけでいっちゃったよ。~
仕方ない、俺が追いかけるよ。▼~
:[ノーマ]|
さすがに、わしの足では~
追いつけそうにないからのう。~
すまぬが任せたぞ。▼~
:(暗転)|
:[ノーマ]|
おお、戻ったかジェシー。~
しかし、その様子では~
アルムを連れ戻せなんだか。▼~
:[ジェシー]|
面目ない。~
途中で姿を見失っちまった。▼~
いったんノーマと合流しておこうと~
引き返して来たんだけど…。▼~
その前に…~
そこで覗き見しているのは誰かな?▼~
:[ノーマ]|
草むらに人の気配、か。~
おとなしく出て来たほうがよいぞ。▼~
こう見えてもこやつは~
腕の立つ傭兵じゃからのう…~
あやしい輩は剣で真っ二つじゃ。▼~
:[ラタトスク]|
はわわわわ!~
あああやしくないです!▼~
:[ノーマ]|
ほっほっほ。~
お前さんのことは城で見かけたの…~
【癒し手】のラタトスクじゃったか?▼~
:[ラタトスク]|
は、はいっ、ラタトスクです!▼~
二人が困ってるみたいだったから~
様子を見てたのですが…~
そそその、なにかあったんですか?▼~
:[ジェシー]|
いやあ…それがな。~
ヌイババって魔女に~
セリカが捕まっちゃったんだよね。▼~
:[ラタトスク]|
セリカ王女が!?▼~
:[ジェシー]|
で、それを追いかけて~
アルムが飛び出しちゃってさあ。~
俺らが追いかけてるところなんだ。▼~
:[ラタトスク]|
たた大変じゃないですか!~
あたしも協力しますから~
すぐ助けにいきましょう!▼~
:[ノーマ]|
おお、それは心強いのう。~
じゃが、どこへ向かえばよいものか…。▼~
:[ジェシー]|
そいつはご心配なく。~
だいたいの方角は見当ついてる。~
さあ、急ぐとしよう!▼~
:(暗転)|
:[アルム]|
ここまでだ、ヌイババ。~
セリカは返してもらう!▼~
:[ヌイババ]|
ふふ、ずいぶんとご執心ね。~
この娘を大切に想うのはわかるけど~
それがあなたの首を絞めるのよ?▼~
さあ、アルム。~
ここで終わりにしましょう…。▼~
***C [#yk9880wz]
:[アルム]|
無駄なことはやめるんだ、ヌイババ。~
ここで争う意味はない。▼~
お前だって聞いただろう?~
アスク王国に召喚された英雄は~
お互い傷つけ合えないんだ。▼~
無駄な騒動を~
アスク王国に持ち込むんじゃない!▼~
:[ヌイババ]|
ふふ、威勢がいいわね。~
自分の言っていることは~
絶対に正しいと疑わない傲慢さ…。▼~
それも見納めかと思うと残念だわ。▼~
:[アルム]|
なんだって…?~
僕があきらめるとでも~
思っているのか!▼~
:[ヌイババ]|
ええ、きっとそうなるわ。~
あなたもそう思うでしょ、セリカ。▼~
:[セリカ]|
……。▼~
:[アルム]|
セリカ! 無事だったのか!?▼~
:[セリカ]|
……。▼~
:[アルム]|
もう大丈夫だよ。~
すぐに助けて…あげ…る…。▼~
く…ううっ…なんだ…?~
身体の力が抜けて…~
いしき…が…。▼~
……。▼~
:[ヌイババ]|
ふふっ、おほほほほ!~
うまくいったようね!▼~
教えてあげるわ、アルム。~
私はセリカをさらってなどいないの。~
このセリカは私の術による幻影よ!▼~
聖痕を持つアルムの魂を取り込んで~
不老不死を手に入れる…~
それが私の目的。▼~
あら、ごめんなさいアルム。~
幻影に意識を奪われたあなたに~
私の声が届くはずなかったわね。▼~
:[アルム]|
……。▼~
:[ヌイババ]|
アスク王国で互いに戦えないのなら~
魂だけを支配下に置いておけばいい。▼~
その続きは、バレンシア大陸に戻ってから~
ゆっくりと仕上げてあげるわ。~
うふふふ!▼~
***B [#cgb684k3]
:[アルム]|
……。▼~
:[ヌイババ]|
さて、今のうちに呪いをかけて~
アルムを私の支配下に~
置いてしまいましょう。▼~
:(白く光る)|
:[ヌイババ]|
この気配は…何者!?▼~
:[ジェシー]|
おーっと、そこまでにしてもらえるかな?~
アルムになにかあったら~
セリカが悲しむんだよね。▼~
:[ヌイババ]|
ふん。いいところで~
邪魔をしてくれたわね。▼~
:[ラタトスク]|
無事ですか、アルムさん!?▼~
:[アルム]|
……。▼~
:[ノーマ]|
これは…なにか怪しげな術を~
掛けられているようじゃな。▼~
:[ジェシー]|
エクラとの~
契約で、あんたとは~
剣を交えることはできないからさ。▼~
とっととアルムを~
元に戻してくれないかな?▼~
:[ヌイババ]|
それはできない相談ね。~
あなたたちにも~
幻影を見てもらうとしましょう。▼~
:(白く光る)|
:[ノーマ]|
ぐううっ…!▼~
:[ラタトスク]|
あわわ…ノーマ様っ!!▼~
:[セリカ]|
……。▼~
:[ジェシー]|
な、なんだ…?~
突然、セリカが現れたぞ…?▼~
:[ヌイババ]|
へえ、あなたから生まれた幻影も~
セリカなのね。▼~
私の術は、心に抱く~
もっとも大切な人間を~
幻影として見せるのよ。▼~
そして…戦う意欲を消し去り~
やがては意識そのものを奪う。▼~
さあ、セリカ。~
アルムと同じように~
ノーマの意識も奪いなさい。▼~
:[ボーイ]|
……。▼~
:[ヌイババ]|
なっ…?▼~
:[ラタトスク]|
わわわ!?~
ボーイさんも出てきちゃった!▼~
:[メイ]|
……。▼~
:[ジェニー]|
……。▼~
:[ジェシー]|
メイとジェニーまで…そうか!?▼~
たしかボーイたちは~
ノーヴァ島の修道院で~
ノーマに育てられたと言ってたな。▼~
:[ラタトスク]|
あっ! まだまだたくさんの~
子どもたちが出てきたよ!▼~
:[ジェシー]|
この子たちはみんな…~
ノーマが育てた子どもたちか!▼~
:[ヌイババ]|
くっ…この…っ!~
ええい、こんなに大勢出てきては~
収拾がつかないわ!▼~
***A [#sffvw5ik]
:[ノーマ]|
く、ううっ…~
危ないところじゃった。▼~
どうやら複数の幻影を~
同時に操ることはできぬようじゃな。▼~
:[ヌイババ]|
おのれ…なぜこんなことに!▼~
:[ノーマ]|
わしには妻も子もおらぬ。~
ミラさまの教えに~
生涯をささげてきたからのう。▼~
では、大切な人間がおらぬのかといえば~
そうではない。▼~
わしが修道院で育てた子どもたちは~
皆、大切な存在なんじゃよ。~
どの子も変わらず、一番大切じゃ。▼~
:[ラタトスク]|
わわわかります!~
あたしも家族が大好きだから!▼~
:[ヌイババ]|
そう…なら老いぼれは後回しよ。~
そこの傭兵から抜け殻にしてあげるわ!~
幻影よ、姿を現しなさい!▼~
:[ジェシー]|
ぐわあっ!▼~
:(白く光る)|
:[セリカ]|
……。▼~
:[ヌイババ]|
またセリカなの? まあいいわ。~
その傭兵の意識を奪い去りなさい…。▼~
:[ラタトスク]|
ジェ、ジェシーさん!~
しっかり!▼~
:[ジェシー]|
ぐっ! ううっ!~
俺の…大切な…存在…。▼~
:[メイ]|
……。▼~
:[ジェニー]|
……。▼~
:[ラタトスク]|
あれ、あれあれ…?▼~
:[パオラ]|
……。▼~
:[カチュア]|
……。▼~
:[エスト]|
……。▼~
:[シルク]|
……。▼~
:[ラタトスク]|
セリカ王女だけじゃなく~
たくさんの英雄さんが~
出てきちゃった!?▼~
:[ヌイババ]|
こ、これはどういうことだい!?▼~
:[ジェシー]|
はぁ、はぁっ、ふぅぅ…~
危なかったぜ。▼~
なあに、簡単なことさ。~
俺と出会った女性たちは~
例外なく大切な存在だからねえ。▼~
みんなが揃って出てくることは、~
当然の結果といえるかな。▼~
:[ヌイババ]|
こ、この節操なし…っ!▼~
:[ノーマ]|
ほっほっほ。さしもの魔女も~
困惑しておるようじゃな。▼~
ラタトスク、今が好機じゃ。~
アルムを癒せるかの?▼~
:[ラタトスク]|
わ、わかりました!~
やってみます!▼~
アルムさん…~
目を覚ましてください。~
大事な人のためにも!▼~
:[アルム]|
う、ううっ…。~
ぼ、僕は…なにを…。▼~
:[ラタトスク]|
よかった!~
アルムさんの意識が~
戻ってきました!▼~
:[ヌイババ]|
バカな!? すでに魂は~
抜けかかっていたのに!▼~
:[アルム]|
はぁ、はぁっ…。~
ヌイババ…そこまでだ。~
お前のことを僕は決して許さない!▼~
:[ヌイババ]|
いいわよ…~
いつでも私の館へいらっしゃい。▼~
そのときこそ、~
聖痕を持つ者の魂を~
手に入れてみせるわ。▼~
:[アルム]|
ヌイババ、お前は知らないのか?~
大切な存在がどれほど心の支えに~
なるのかということを…。▼~
:[ヌイババ]|
ふん、異界に来てまで~
お説教なんて聞きたくないわ。▼~
興が醒めたわね。~
その顔、しばらくは見たくないわ。▼~
:(白く光る)|
:[ラタトスク]|
き、消えちゃいました!▼~
:[ノーマ]|
ふむ、アルムも無事戻ってきたし~
ひとまずは片付いたのう。▼~
:[ジェシー]|
まさか異界で、恐山の魔女と~
事を構えるとは思わなかったね。▼~
:[ラタトスク]|
だけど、もったいないな。~
あの力があれば人の心を癒すことだって~
できると思うんだけど…。▼~
:[アルム]|
そうだね…使い方を間違えた力は~
人々に牙をむくことだってある。▼~
ラタトスク…だったよね?~
助けてくれてありがとう。~
この恩は、必ず返すよ。▼~
:[ラタトスク]|
い、いえいえ【癒し手】として~
当然のことをしたまでですっ!▼~
:[アルム]|
力には責任が伴う。▼~
力が正しく使われるように、~
使い方を誤らないように…~
僕たちも頑張らないとね。▼~
**気楽な傭兵 ジェシー [#ze6ikjw2]
***C [#dt6784ks]
:[ジェシー]|
やあ、セーバー!~
あんたもアスク王国に~
来てたんだな。▼~
:[セーバー]|
誰かと思えばジェシーか。~
にぎやかになってきたな、ここも。▼~
:[ジェシー]|
あんたはこのアスク王国でも~
あいかわらずの傭兵暮らしかい?▼~
:[セーバー]|
ああ。~
雇い主はヴァイス・ブレイヴだ。~
なにせ、ほかの生き方を知らんからな。▼~
:[ジェシー]|
ははっ、その余裕綽綽な顔を見ると~
なぜか安心するよ。▼~
今日からまた仲間ってわけだ。~
よろしく頼むぜ!▼~
:[セーバー]|
フッ…お前も変わらんな。~
今も「傭兵の国を作る」なんて~
息巻いているのか?▼~
:[ジェシー]|
当然さ。~
夢はあきらめていないよ。▼~
:[セーバー]|
だったらこのアスク王国は~
情報集めにうってつけかもしれんな。▼~
ここにはさまざまな異界から~
多くの英雄たちが集まっている。~
傭兵を生業とする者も多い。▼~
:[ジェシー]|
同業者がわんさかいるってわけだ。~
なんだかワクワクするな!~
よければ紹介しておくれよ。▼~
:[セーバー]|
タダ働きは面白くないが~
まあ、貸しにしといてやるよ。▼~
:[ジェシー]|
ありがたいねえ!~
さてさて、どんな英雄に会えるやら。~
可愛い女の子だったら嬉しいんだけど…。▼~
***B [#ky80o4kk]
:[ジスト]|
あんたがジェシーか?~
セーバーから話は聞いている。▼~
俺はジャハナ王国のジスト。~
傭兵の国を作りたいんだってな。▼~
:[ジェシー]|
【砂漠の虎】の異名を持つ凄腕の傭兵…~
セーバーからはそう聞いたよ。▼~
:[ジスト]|
噂好きの連中が面白おかしく~
そう呼んでいるだけさ。▼~
それはさておき、~
俺の故郷の話を聞きたいのか?▼~
:[ジェシー]|
傭兵国家というジャハナ王国が~
どんな場所なのか知りたいんだ。~
あとで一杯奢らせてもらうからさ。▼~
:[ジスト]|
いいだろう。とは言っても~
あまり面白い話じゃないがな…▼~
ジャハナ王国の国土の多くは~
草木も生えない砂漠だ。▼~
で、ジャハナの民は~
傭兵稼業で食うことにしたのさ。▼~
要するに戦うこと以外に~
売るものがないってわけだ。▼~
:[ジェシー]|
ジャハナ王国の人間は~
ほとんどが傭兵なのかい?▼~
:[ジスト]|
すべてが…ってわけじゃないが~
戦える者は傭兵になることが多いな。▼~
:[ジェシー]|
王様はどういう人なんだい?~
やっぱり傭兵出身なのか?▼~
:[ジスト]|
傭兵ではないが凄腕の剣士だな。~
マギ・ヴァル大陸中を探しても~
彼女を上回る剣士はそういないだろう。▼~
:[ジェシー]|
えっ? 国を治めているのは~
王様じゃなくて女王なのか?▼~
:[ジスト]|
ああ、【白沙の女王】と呼ばれ~
大陸ではイシュメア女王の美貌と~
その名を知らぬものはいない。▼~
:[ジェシー]|
凄腕の剣士で、おまけに美女!~
一度会ってみたいもんだなあ。▼~
よし! エクラに~
今すぐイシュメア女王を~
アスク王国に召喚してもらおう!▼~
:[ジスト]|
おいおい…~
傭兵の国の話はどうなったんだよ。▼~
***A [#xhy6msab]
:[セーバー]|
うーん…~
こいつは困ったな。▼~
:[ジェシー]|
どうしたんだ、セーバー。~
今日もヴァイス・ブレイヴの傭兵を~
紹介してくれるんじゃなかったのか?▼~
:[セーバー]|
その肝心の相手なんだが~
見当たらねえんだ。▼~
:[ジェシー]|
そうかあ。残念だけど~
またあらためて出直そう。▼~
:[ティト]|
あの…ゼロット将軍に~
なにかご用ですか?▼~
将軍は緊急任務で不在です。~
ご用件があれば承りますが。▼~
:[ジェシー]|
おお、なんと可憐な!▼~
:[ティト]|
あなたは?▼~
:[セーバー]|
こいつはジェシー。~
俺と同じバレンシア大陸の出身だ。▼~
傭兵の国を作りたいと言っててな。~
イリアの傭兵騎士団の話を聞こうと思って~
ゼロットに会いに来たんだ。▼~
:[ティト]|
なるほど…。~
はじめまして、ジェシーさん。~
私はイリア天馬騎士団のティトです。▼~
:[ジェシー]|
ティト! いい名前だね。~
君の雰囲気にピッタリだ。▼~
:[ティト]|
イリア天馬騎士団も~
イリア傭兵騎士団の一員です。▼~
傭兵騎士団の話を聞きたいのなら~
私からお話ししましょうか?▼~
:[ジェシー]|
ぜひぜひ! というか~
君から聞かせてほしいんだ。▼~
:[ティト]|
……。▼~
:[セーバー]|
呆れるのも仕方ないが~
悪いやつじゃない。頼むぜ。▼~
:[ティト]|
わかりました…▼~
私たちの故郷、イリア地方は~
エレブ大陸の北にあります。~
農作物が育ちにくい土地です。▼~
それゆえに傭兵として~
身を立てる者が多いのです。▼~
イリアすべての傭兵騎士団には~
厳しい誓いがあります。▼~
たとえ親兄弟が~
敵方に雇われたとしても~
全力で戦わねばならないのです…。▼~
:[ジェシー]|
……。▼~
:[ティト]|
他国の人間は、お金のために~
身内や仲間と殺し合う我々のことを~
血も涙もない連中だと蔑みます。▼~
死肉をあさるカラスと同じ。~
イリアは死を売って生きている、と…。▼~
:[ジェシー]|
傭兵として生きるイリアの民の厳しさ…~
十分伝わってきたよ。▼~
***S [#drer7uij]
:[ジェシー]|
うーん…。~
なるほどなあ。そうなるよなあ…。▼~
:[セーバー]|
どうしたんだ?~
珍しく真剣な顔をして。▼~
:[ジェシー]|
セーバーに紹介してもらって~
いろんな傭兵に話を聞いただろ?▼~
過酷な国の状況や、~
傭兵にならざるを得なかった理由…。▼~
全員が全員、権を握りたくて~
握っているわけでもないってことを~
あらためて知った。▼~
それで思ったんだよ。~
もし将来、俺が傭兵の国を作ったところで~
みんなを幸せに出来るんだろうかって…。▼~
:[セーバー]|
厳しい現実を知ったってわけだ。~
詰まるところ、傭兵がいない~
平和な世界が一番だしな。▼~
で、どうする?~
夢をあきらめるのか?▼~
:[ジェシー]|
とんでもない!~
逆にやる気が湧いてきたよ。▼~
傭兵は過酷で危険な仕事だ。~
無念の死を遂げる者も多い。▼~
みんなが幸せに…なんて~
夢物語は到底無理だけど、▼~
行き場のない傭兵たちが~
「この国があってよかった」と~
思えるような国になれば上出来じゃないか。▼~
:[セーバー]|
道のりは険しいぞ?▼~
:[ジェシー]|
承知の上さ。そのために~
もっと英雄たちの話を聞いて参考にしたい。▼~
:[セーバー]|
そうか…~
やれるだけやってみな。▼~
:[ジェシー]|
ところで、だ。▼~
傭兵の話を聞きに行った先々で~
なぜか美女の話を聞いたり~
出会ったりしたんだよな。▼~
もしかして傭兵と美女は~
切っても切れない関係かもしれないぞ。▼~
というわけで~
次の傭兵を紹介してくれ!▼~
:[セーバー]|
なにを言い出すかと思えば…。~
まったくお前というやつは…。▼~
**力を振るう決意 アルム [#byyyije5]
***C [#xt778bqa]
:[セリカ]|
アルム!~
あなたもアスク王国に~
来てくれたのね!▼~
:[アルム]|
セリカ、久しぶりだね!~
離ればなれが続いて~
なかなか一緒にいられなかったけど…。▼~
まさか異界で再会できるなんて~
思ってもみなかったよ。▼~
:[セリカ]|
私も不思議な気持ちだわ。▼~
どうして自分が英雄として~
この世界に喚ばれたのか~
まだ実感が湧かないの。▼~
:[アルム]|
僕だってそうだよ。~
リゲル帝国からソフィア王国を救いたい。~
僕にあったのは、その想いだけ。▼~
自分が英雄だなんて思えないし~
仲間たちに助けられてばかりさ。▼~
:[セリカ]|
アルムやラムの村のみんなが~
戦ってると聞いて~
不安でいっぱいだったわ。▼~
あなたと幼馴染みのみんなに~
なにかあったらどうしよう。~
そう考えると胸が張り裂けそうで…。▼~
:[アルム]|
セリカ…。▼~
:[セリカ]|
アルムは困っている人や~
間違っていることを~
見過ごせない性格だから…。▼~
ラムの村のみんなも~
そんなあなたを信じて~
戦いに身を投じたのでしょう?▼~
:[アルム]|
助けてくれたラムの村のみんなには~
感謝の言葉もないよ。▼~
だけど、僕はまだまだ未熟だ。~
もっと強くならないと…。▼~
今もみんなに助けれられてばかりで~
英雄と名乗るのはまだまだ~
おこがましい気がするよ。▼~
幸いこの国…アスク王国には~
異界の一騎当千の英雄たちが~
たくさんいるみたいだ。▼~
彼らの近くで学び
ともに鍛錬を積めば~
もっともっと強くなれるはずさ。▼~
:[セリカ]|
強くなりたい気持ちはわかるけど~
あまり無理はしないでね。▼~
身体を壊してしまうと~
心にも響いてしまうから…。▼~
:[アルム]|
大丈夫だよ、セリカ。~
僕が頑丈だってことは~
君も知っているだろ?▼~
強くなれるまたとない機会なんだ。~
セリカ、またゆっくり話そう!▼~
:[セリカ]|
あっ、アルム!~
なんだか浮ついた感じだけど~
あの調子で大丈夫かしら…。▼~
***B [#t899oknw]
:[アルム]|
やあっ! せいっ!▼~
:(白く光る)|
:[アルム]|
よし、このあたりの~
敵は片付いたみたいだな。▼~
:[ピアニー]|
お疲れさま、アルムさん。~
力を貸してくれてありがとう。▼~
苦戦したけれど~
アルムさんが来てくれたおかげで~
なんとかなったわ。▼~
:[アルム]|
礼はいらないよ。~
ヴァイス・ブレイヴの仲間を~
助けるのは当然のことだしね。▼~
:[ピアニー]|
じゃあ、今日は城に戻って~
ゆっくり休みましょう。~
アルムさんも疲れたんじゃない?▼~
:[アルム]|
いや、休んでる暇はないよ。~
まだまだ体力は残ってるし~
僕はもっと強くなりたいんだ。▼~
城に戻る前に鍛錬して帰るよ。▼~
:(暗転)|
:[アルム]|
はっ! ふんっ! せいっ!▼~
:[セリカ]|
アルム…~
まだ訓練を続けていたの?▼~
:[アルム]|
セリカ!~
今日はまだまだ身体が動くから~
もっと鍛えておきたいんだ。▼~
:[セリカ]|
そろそろ城に戻りましょう。~
身体を休めることも~
私たちの大事な務めよ?▼~
:[アルム]|
でもまだ、足りないんだよ。~
ヴァイス・ブレイヴの英雄たちといると~
自分の未熟さがよくわかる。▼~
彼らに追いつき、追い越すためには~
もっと力が必要なんだ。▼~
もう少し走りこんでくる。~
城には戻るから心配しないで。▼~
:[セリカ]|
アルム…。▼~
:[ピアニー]|
アルムさん、まだ訓練してたんだ。▼~
:[セリカ]|
ピアニーもいたのね?▼~
:[ピアニー]|
アルムさんのことが気になってたの。~
あれだけ激しい戦いのあと~
まだ訓練するなんて言ってたから。▼~
:[セリカ]|
……。▼~
:[ピアニー]|
セリカさんも~
アルムさんが心配なのね?▼~
:[セリカ]|
強くなりたいっていう~
気持ちはわかるのだけど…。▼~
そのことばかりに囚われると~
まわりが見えなくなりそうだから。▼~
:[ピアニー]|
心配ね、アルムさんのこと。▼~
***A [#xt990m68]
:[アルム]|
せいっ! はっ!▼~
:[ピアニー]|
こんにちは、アルムさん。▼~
:[アルム]|
やあ。ピアニー。~
君も訓練かい?▼~
このあと僕は~
出撃を志願してるんだ。▼~
実践に出れば訓練とは違う~
経験が得られるからね。▼~
:[ピアニー]|
うーん、セリカさんが~
不安になるのも無理ないかも。▼~
:[アルム]|
セリカが心配してくれるのは~
知ってるよ。▼~
でも、僕はもっと強くなりたい。~
強くならなければいけないんだ。▼~
:[ピアニー]|
理由があるのね。~
よかったら聞かせてくれる?▼~
:[アルム]|
僕は大勢の仲間たちに助けられて~
これまで戦ってきた。▼~
これからは僕が仲間を助けたい。~
そのための力が必要なんだ。▼~
:[ピアニー]|
……。▼~
:[アルム]|
僕を信じてくれる~
セリカの笑顔だって守りたい。~
そのためならどんな苦労も関係ないよ。▼~
:[ピアニー]|
セリカさんの笑顔を守りたい…~
それがアルムさんの夢?▼~
:[アルム]|
うん。アスク王国に来ても~
その想いは変わらないよ。▼~
:[ピアニー]|
でも、今のセリカさんは~
笑顔が消えてる気がする…▼~
:[アルム]|
えっ!?▼~
:[ピアニー]|
アルムさんのことが心配で~
セリカさんはここしばらく~
笑ってないんじゃないかな?▼~
***S [#wrtfb69s]
:[アルム]|
セリカ、そういえば笑ってないかも。~
会うたびに僕のことを~
心配そうに見ていたな…。▼~
:[ピアニー]|
アルムさんは自分だけの力で~
セリカさんを守りたいって思っていても~
彼女はそうじゃないのかも。▼~
セリカさんはきっと、~
アルムさんと力を合わせて~
前に進んでいきたいと思ってるのよ。▼~
:[アルム]|
……。▼~
僕はアスク王国へ来て~
舞い上がっていたみたいだ…。▼~
異界の英雄たちに憧れて~
セリカの言葉を~
ちゃんと受け止めていなかった…。▼~
力があれば願いは叶う…~
そう思い込んでいたのかもしれない。▼~
:[ピアニー]|
大切なものを守りたくても~
力がないから守れない…~
その悲しさは私も知っているわ。▼~
でも、一人一人の力は弱くても~
手を携えれば何倍も強くなれる。~
そのことも私はよく知っているの。▼~
:[アルム]|
……。▼~
僕はセリカと…~
一緒に前へ進んでいきたい。▼~
互いを気遣い、力を合わせて…~
それを成しえてこそ~
夢が叶えられる気がするよ。▼~
:[ピアニー]|
私はアルムさんの夢が大好き。~
セリカさんの笑顔を守るために~
強くなりたいっていう素敵な夢。▼~
その夢を叶えるために~
私も協力したいな。▼~
ううん、私だけじゃない。~
きっとヴァイス・ブレイヴのみんなも~
協力してくれるはず。▼~
:[アルム]|
ありがとう、ピアニー。~
みんなの力も借りれば~
僕の夢はきっと叶うと思う。▼~
だけどその前に…~
僕にはやることがある。▼~
:[ピアニー]|
やること?~
これから出撃するってこと?▼~
:[アルム]|
それはやめておくよ。~
まずは心配をかけてしまった~
セリカに謝ってこなくちゃね。▼~
:[ピアニー]|
ふふっ、それがいいと思う。~
夢を叶えるための大事な一歩ね!▼~
**ミラ教団最高司祭 ノーマ [#zaa4jw7n]
***C [#rf70oiqh]
:[ノーマ]|
ふむ。ここは大広間じゃったか。~
ということは、この先が食堂で…。▼~
いや、この通路は~
図書館へ向かうときに~
歩いたような気がするのう。▼~
ううむ、仕方がない。~
一度、来た道を戻るとするか。▼~
:[フィヨルム]|
ノーマさん!~
どうかされましたか?~
なにかお探しのようですが…。▼~
:[ノーマ]|
おお、フィヨルム王女!~
なに、ちょいと城を~
散策しておったところじゃ。▼~
:[フィヨルム]|
ふふ、そうでしたか。~
もしかして道に迷われているのかなと~
余計な心配をしてしまいました。▼~
:[ノーマ]|
ふむ。散策しているとは言ったが~
歩けども歩けども~
目指す場所に着かぬ次第でな…。▼~
おぼろげな記憶を頼りに~
このあたりを右往左往しておった。▼~
:[フィヨルム]|
ええとつまり…~
それって迷子になっているって~
ことですよね!?▼~
:[ノーマ]|
ほっほっほ。~
考えようによっては~
そうかもしれんのう。▼~
:[フィヨルム]|
まあ…ご冗談がお好きなのですね。~
セリカ王女にお伺いした通りです。▼~
:[ノーマ]|
ここにはノーヴァ島の修道院育ちの~
皆も世話になっておるそうじゃのう。~
とても感謝しておる。▼~
:[フィヨルム]|
セリカ王女をはじめ~
みなさんにお力添えいただき~
私のほうこそ感謝しています。▼~
それより、ずいぶんと~
お歩きになられたご様子…~
少し休んでいかれますか?▼~
:[ノーマ]|
心配には及ばぬよ。~
このノーマ~
まだまだ若い者には負けぬ。▼~
エクラも~
そう思って喚んでくれたのじゃろう。~
期待には応えぬと…ぐぅっ!?▼~
:(白く光る)|
:[フィヨルム]|
ノーマさん…?▼~
:[ノーマ]|
す、すまぬが~
腰をやってしまったようじゃ。~
一歩も…動くことが…できぬ…。▼~
:[フィヨルム]|
あの…~
セリカ王女に伺ったのですが…▼~
ノーマさんはなにかにつけて~
体が痛いふりをなされると…▼~
:[ノーマ]|
…ぐっ…うぅ……。▼~
:[フィヨルム]|
あっ! 本当に痛めて~
しまわれたのですね!?~
失礼しました…!▼~
***B [#t79ij4n4]
:[ノーマ]|
先日はフィヨルム王女に~
不甲斐ない姿を見せてしまったのう。▼~
動けるようにはなったものの~
腰の痛みがなかなか引けぬな…。▼~
じゃが、戦場に出てきた以上は~
泣き言ばかり言ってもおれぬ。▼~
ここはひとつ、わしの魔道で~
勝利を手繰り寄せることとしよう。▼~
:(暗転)|
:[ノーマ]|
はぁ、はぁ、ふぅ…。▼~
なんとしたことじゃ。~
腰の痛みもさることながら~
こうも身体がついてこないとは。▼~
若い者と歩調が合わぬのは仕方ない。~
じゃが、あそこにいる者たちは…。▼~
:(暗転)|
:[ガトー]|
老体と侮るでないぞ。~
はあっ!▼~
:(白く光る)|
:[ニイメ]|
ふん、その程度かい。~
そおれっ!▼~
:(白く光る)|
:[マリナス]|
まだ敵が残っております。~
お支えしますぞぉぉ!▼~
:(白く光る)|
:[ノーマ]|
ううむ、年格好はわしと~
そう変わらぬように見えるな。~
わしも負けてはおれぬ。▼~
ええい、もうひと踏ん張りじゃ。~
どれ、今度こそわしの魔道で…。▼~
:(白く光る)|
:[ノーマ]|
うぬぬっ…こ、腰が…!?▼~
:[???]|
あまり無理をするな。▼~
:[ノーマ]|
お、おお、すまぬな。~
肩を貸してくれるとは…。▼~
:[マイセン]|
老体には老体なりの~
立ち居振る舞いがあるであろう。~
久しいな、ノーマよ。▼~
:[ノーマ]|
な、なんと…~
誰かと思えばマイセンか!?▼~
***A [#z34t67u2]
:[マイセン]|
まさかこうして異界の地で~
お前と再会することになるとはな。~
なにが起こるかわからぬものだ。▼~
:[ノーマ]|
ほっほっほ、まったくだの。~
しかし、お前は変わらぬのう…。▼~
その様子じゃと、今も前線で~
槍を振るっていると見える。▼~
:[マイセン]|
お前も魔道の腕は衰えていまい。~
老体の技は戦場でも~
大きな働きを見せると思うが?▼~
:[ノーマ]|
そう思ってはいたのじゃが~
まるで足手まといじゃよ。~
皆にまったくついていけぬ。▼~
:[マイセン]|
なるほど…~
腰を痛めているのか?▼~
:[ノーマ]|
そうじゃ。まったく情けない…。▼~
:[マイセン]|
ならば無理をすることはない。~
ここはお前がいるべき~
場所ではないということだ。▼~
:[ノーマ]|
マイセン、お前…~
わしを役立たず扱いするのか。▼~
:[マイセン]|
そうではない。すべての英雄が~
戦場で輝く必要はないのだ。▼~
活躍の場を戦場に求めず~
別に移せばよいと言っている。▼~
:[ノーマ]|
別の場所とな…?▼~
:[マイセン]|
お前はこれまでミラ教の司祭として~
迷える者や親を亡くした子どもたちに~
寄り添ってきたではないか。▼~
ノーヴァ島ではセリカをはじめ~
引き取った孤児たちを立派に育てた。▼~
:[ノーマ]|
うむ。子どもたちに寄り添えたことは~
わしの生涯において最も誇らしく~
かけがえのない時間であった。▼~
:[マイセン]|
お前が積み上げてきたものは~
アスク王国でも必要とされるはず。▼~
お前の経験が活きる場所が~
この世界にも必ずあるのだ。▼~
:[ノーマ]|
ふむ…。▼~
***S [#d678on3z]
:[マイセン]|
戦いのない日のアスク王国は~
実の朗らかでよい国です…。▼~
フィヨルム王女、~
急なお誘いに応じて頂き~
ありがとうございます。▼~
:[フィヨルム]|
いえ、お散歩するには~
とてもいい日だと思います。それで…~
どちらへ行かれるのですか?▼~
:[マイセン]|
この先にある建物は~
フィヨルム王女もご存じでしょう。~
さあ、着きました。▼~
:[フィヨルム]|
ここは…孤児院ですね。▼~
おや? ずいぶんと~
にぎやかなようですけど…。▼~
:(暗転)|
:[ノーマ]|
なぜにわしらは人々を助け~
子どもたちに手を差し伸べるか。~
一度は胸に問うたこともあるじゃろう。▼~
:[レナ]|
それは…~
わたしたちが神の教えを説く~
シスターだからでしょうか?▼~
:[ノーマ]|
立場の上ではな。~
だが、我々は助け合って~
生きていくことを選んだ命なのじゃ。▼~
強い者についていけぬ弱き者が~
打ち捨てられる世界では~
獣と変わらぬ。▼~
我々はそうではない。~
互いが互いを支え合い~
手を携え、前に進んでいくのじゃ。▼~
:[サフィ]|
見捨てていい命などひとつもない。~
だから私たちは手を取り合うのですね。▼~
:[ノーマ]|
そういうことじゃな。~
実に単純なことなんじゃよ。▼~
神の教えを説く人間でなくとも~
助け合うことはできる。~
ほんの少しの思いやりがあればな。▼~
:[ナターシャ]|
そのための一歩を踏み出す勇気…~
これからも大切にしたいと思います。▼~
:[シルク]|
おや、孤児院の中が~
なんだか騒がしいような…。▼~
:[ジュリアン]|
あっ! 待てって、お前たち。~
まだ大事な話の途中なんだから!▼~
すまねえ、レナさん!~
子どもたちがそっちへ行っちまった!▼~
:[レナ]|
すみません、ノーマ様。~
まだお話の途中なのに。▼~
:[ノーマ]|
ほっほっほ、構わんよ。~
なんじゃ、頭を撫でてほしいのか?▼~
みんな、甘えん坊じゃのう。~
どれ、順番じゃよ。▼~
:(暗転)|
:[フィヨルム]|
子どもたちに囲まれたノーマさん…~
本当に幸せそうですね。▼~
それに、教義は違えど~
シスターの皆さんも熱心に~
ノーマさんの言葉に耳を傾けていました。▼~
:[マイセン]|
人を助けたいという想いは~
教義や異界を越えて~
皆に伝わるのでしょう。▼~
戦場で存在感を示すことだけが~
英雄のあり方ではない…。▼~
アスク王国の未来を担う~
子どもたちを支え~
異界の英雄たちの心を繋ぐこと。▼~
それもまたこの世界で~
彼に託された役目だと~
私は思うのです。▼~
:[フィヨルム]|
素晴らしい役目だと思います。~
ノーマさん! 私にもなにか~
お手伝いさせてください!▼~
:[ノーマ]|
おや? フィヨルム王女。~
それにマイセンまで。▼~
ほっほっほっ。~
手伝ってほしいことは~
山ほどありますぞ。▼~
アスク王国の未来の宝…~
ともに導きましょうぞ。~
手と手を取り合って!▼~
**恐山の主 ヌイババ [#b58oi3sz]
***C [#hjhi9087]
:[ヌイババ]|
やれやれ…。いきなり~
見ず知らずの異界に召喚されて~
驚いたけど…。▼~
このアスク王国は~
私の願いを叶えるには~
もってこいの場所だわ。▼~
うふふ…~
若く精強な魂を持つ英雄たちが~
あちらにもこちらにも。▼~
あの者たちの魂を手に入れれば~
不老不死も夢ではないわ。▼~
:[ウルスラ]|
見つけたわ。ここにいたのね。~
少しお話ししてもいいかしら?▼~
:[ヌイババ]|
あら、可愛らしいお嬢さん。~
この私が誰かと知って~
声をかけているのかしら?▼~
:[ウルスラ]|
ええ、もちろんよ。~
恐山の魔女、ヌイババ。~
あなたに話があるの。▼~
:[ヌイババ]|
私に話? うふふ…なにかしら?~
あなたからは強い魔力を感じるわね。▼~
:[ウルスラ]|
私はウルスラ。~
【黒い牙】の【四牙】、~
ソーニャ様にお仕えする魔道士よ。▼~
バレンシア大陸でも~
その名をとどろかせた魔女ヌイババ。~
あなたの力を見込んで提案があるの。▼~
あなた…~
永遠の命が欲しくないかしら?▼~
:[ヌイババ]|
永遠の…命?▼~
:[ウルスラ]|
知っているのよ?~
あなたが老いることがない~
永遠の命を追い求めていること。▼~
そのために価値ある魂を我がものとし~
命の糧に変えていることを。▼~
:[ヌイババ]|
ふん…。▼~
:[ウルスラ]|
でも、これからは~
無用な努力はいらないわ。▼~
私たちの仲間になりなさい。~
それだけであなたの目的は叶えられる。▼~
永遠の若さ、衰えぬ美を~
手に入れられるの…。▼~
:[ヌイババ]|
……。▼~
***B [#f79ik36z]
:[ヌイババ]|
(怪しいわね…)▼~
:[ウルスラ]|
信用できないのも無理はないわ。~
でも、私が言っていることに~
嘘はないの。▼~
ソーニャ様のもとに行けば~
永遠の命が手に入るのよ。▼~
すべての苦痛から解放され~
老いに怯えることなく生きていけるの。▼~
:[ヌイババ]|
(この女は信用できない。~
だがその話には興味はある…)▼~
:[ウルスラ]|
興味が出てきたようね。~
話だけでも聞いてみない?▼~
:[ヌイババ]|
(悩ましい…だけど、~
この女の輝くような肌を見ていると~
完全に嘘ではない気もする…)▼~
:[ウルスラ]|
ふふ、私の存在そのものが~
ソーニャ様のお力を示す~
証拠になっているでしょう?▼~
どうするの? 私と一緒に来る?▼~
:[ヌイババ]|
…話だけでも聞いてみようかしら。▼~
:[クロニエ]|
ちょっと待ったぁー!!▼~
:[ヌイババ]|
何者?▼~
:[コルネリア]|
突然のお声がけ、失礼いたします。~
私はコルネリア。▼~
フォドラから来た~
しがない魔道士でございます。▼~
:[クロニエ]|
キャハハ! クロニエだよ!~
よろしくね、お・ね・え・さ・ん♪▼~
:[コルネリア]|
恐山の魔女、ヌイババ様…~
立ち聞きしてしまい~
申し訳ありません。▼~
ですが、ご忠告いたします。~
その女、ウルスラの~
口車に乗ってはいけませんわ。▼~
***A [#d5t7t8ik]
:[ウルスラ]|
面倒なやつらが出てきたわね…。▼~
:[ヌイババ]|
コルネリア、と言ったかしら。~
この女…ウルスラが~
嘘を言っているというの?▼~
:[コルネリア]|
まったくの噓…~
というわけではございません。~
しかし、大事な部分が抜けています。▼~
:[ヌイババ]|
大事な部分?▼~
:[コルネリア]|
その女についていけば~
たしかに永遠の命が手に入るでしょう。~
ただし、それは人ではなく人形として。▼~
:[ヌイババ]|
人形ですって…?▼~
:[コルネリア]|
ええ、そうですとも!▼~
ウルスラの言う組織~
【黒い牙】には…。▼~
人間をモルフという~
意志を持たぬ人形に変える~
おぞましい秘術があるのです。▼~
:[ウルスラ]|
……。▼~
:[コルネリア]|
不老不死という願いは~
たしかに叶いましょう。▼~
しかし、それはしもべとして~
意志を持たぬまま~
永遠に操り人形になるだけですわ。▼~
:[ヌイババ]|
…私を騙そうとしたの?~
命知らずね。▼~
:[ウルスラ]|
…余計なことをしてくれたわね。~
この借りはいずれ返すわ。▼~
:[クロニエ]|
あ、逃げたよ!~
追いかけて皮でも剥いでやろうよ!▼~
:[コルネリア]|
捨ておきなさいな、クロニエ。~
あんな羽虫は放っておけばいいのよ。▼~
:[ヌイババ]|
あなたたちのおかげで助かったわ。▼~
:[コルネリア]|
いえいえ、礼には及びません。~
【救済者】として~
当然のことをしたまでですわ。▼~
:[ヌイババ]|
【救済者】?▼~
:[コルネリア]|
私たちは悩める人々を~
救うことを使命としているのです。▼~
さて、ヌイババ様。~
ここでお会いしたのもなにかの縁です。~
私の話を聞いていただけませんか?▼~
:[ヌイババ]|
構わないけど、今度はどんな話?▼~
:[コルネリア]|
あなたに私たちの仲間になって~
いただきたいのです。▼~
:[ヌイババ]|
私に【救済者】とやらになれと?~
せっかくだけど、お断りするわ。▼~
:[コルネリア]|
あら残念。仲間になっていただければ~
永遠の命と若さを~
ご提供できましたのに…。▼~
:[ヌイババ]|
…今度こそ本当なのかしら?▼~
:[コルネリア]|
私たちの方法であれば~
自我を失うことなく数千年もの時を~
生きることができるのですが…。▼~
:[クロニエ]|
力もずっと強くなるんだよ!~
獣どもを皆殺しに出来るくらいの。▼~
:[ヌイババ]|
…獣?▼~
:[コルネリア]|
おほほ…なんのことでしょうねえ…。~
(余計なこと言うんじゃねえ!)▼~
こほん。ご興味ありませんか?~
永遠の命について。▼~
:[ヌイババ]|
今度こそ本当なんでしょうね?~
その【救済者】の仲間になれば~
永遠の命と若さが手に入る…。▼~
:[コルネリア]|
ええ、ええ!~
もちろんですとも!~
誓って嘘は申しませんわ!▼~
***S [#sr7ikme2]
:[ヌイババ]|
もう少し詳しい話を~
聞かせてもらえるかしら?▼~
:[コルネリア]|
うふふ、前向きに~
ご検討いただけるということですね?▼~
では…。▼~
:[エーデルガルト]|
コルネリア! クロニエ!~
そこでなにをしているの!▼~
:[クロニエ]|
やばっ!▼~
:[コルネリア]|
チッ!~
面倒なやつが出てきやがった!~
クロニエ、ここは退くぞ。▼~
:[クロニエ]|
そうだね、逃げよう!~
じゃあね、お・ば・さ・ん♪~
ばいばーい!▼~
:[ヌイババ]|
礼儀知らずな小娘だこと。~
まあいいわ。今に目にものを見せてあげる…▼~
:[エーデルガルト]|
そこの貴方!~
あいつらになにかされた?▼~
:[ヌイババ]|
いえ、なにも。~
ただ、仲間になれと言われて…。▼~
:[エーデルガルト]|
そう…。~
まだなにもされていないのね。~
間に合って幸いだったわ。▼~
:[ヌイババ]|
それよりもあの人たちは…~
いったい何者?▼~
:[エーデルガルト]|
あれは【闇に蠢く者】…。~
世界への復讐のため、禍々しい手法で~
長い年月を生き続ける集団よ。▼~
彼らは地上のあらゆる人間を~
信用していない。~
獣として見下しているわ。▼~
仲間というのも、嘘でしょうね。~
せいぜい使い捨ての駒として~
いいように利用されるだけよ。▼~
:[ヌイババ]|
そう…。~
危ないところだったわ。▼~
:[エーデルガルト]|
ここに来て日が浅いようだから~
ひとつ忠告しておくわ。▼~
アスク王国は~
自分たちの生き方が試される場所よ。▼~
よこしまな欲望を抱えていると~
足をすくわれて自分の身を滅ぼすわ。▼~
:[ヌイババ]|
よこしまな欲望だなんて、~
いったいなんのことやら…。▼~
:[エーデルガルト]|
忠告はしたわよ、それじゃ。▼~
:[ヌイババ]|
……。▼~
ふう…、なんだか疲れたわ。▼~
この恐山の魔女が~
怪しいやつらに振り回され~
あげく小娘に説教される…。▼~
ふふっ、面白いじゃないの。~
このアスク王国とやら気に入ったわ。▼~
人の心に付け入り~
目的のためなら手段を選ばない。~
他人とは思えないわねぇ…。▼~
この世界には~
強き魂を持つものが大勢いる。▼~
そのような者たちの~
魂を奪うことができれば~
きっと私の願いも叶う。▼~
ふふふ…~
私を騙そうとした愚か者もろとも~
まとめて私が支配してあげる。▼~
ふふ、ふふふ!~
ふはははは!▼~
*コメント [#comment]
#comment
終了行:
[[章別会話]]
*動乱の渦に抗う者 [#ew48wbm1]
#contents
**動乱の渦に抗う者 [#b90e43n5]
***オープニング [#y80ib6an]
:[ヌイババ]|
言ったでしょう。~
私はエクラの~
思い通りになるつもりはない。▼~
この場は退かせていただくわ。~
おほほほほ…!▼~
:[アルム]|
逃がさないぞ、ヌイババ!~
セリカを…セリカを返せ!▼~
:[ノーマ]|
待つのじゃ、アルム。~
深追いしてはならぬ!▼~
:[ジェシー]|
あらー…~
アルムだけでいっちゃったよ。~
仕方ない、俺が追いかけるよ。▼~
:[ノーマ]|
さすがに、わしの足では~
追いつけそうにないからのう。~
すまぬが任せたぞ。▼~
:(暗転)|
:[ノーマ]|
おお、戻ったかジェシー。~
しかし、その様子では~
アルムを連れ戻せなんだか。▼~
:[ジェシー]|
面目ない。~
途中で姿を見失っちまった。▼~
いったんノーマと合流しておこうと~
引き返して来たんだけど…。▼~
その前に…~
そこで覗き見しているのは誰かな?▼~
:[ノーマ]|
草むらに人の気配、か。~
おとなしく出て来たほうがよいぞ。▼~
こう見えてもこやつは~
腕の立つ傭兵じゃからのう…~
あやしい輩は剣で真っ二つじゃ。▼~
:[ラタトスク]|
はわわわわ!~
あああやしくないです!▼~
:[ノーマ]|
ほっほっほ。~
お前さんのことは城で見かけたの…~
【癒し手】のラタトスクじゃったか?▼~
:[ラタトスク]|
は、はいっ、ラタトスクです!▼~
二人が困ってるみたいだったから~
様子を見てたのですが…~
そそその、なにかあったんですか?▼~
:[ジェシー]|
いやあ…それがな。~
ヌイババって魔女に~
セリカが捕まっちゃったんだよね。▼~
:[ラタトスク]|
セリカ王女が!?▼~
:[ジェシー]|
で、それを追いかけて~
アルムが飛び出しちゃってさあ。~
俺らが追いかけてるところなんだ。▼~
:[ラタトスク]|
たた大変じゃないですか!~
あたしも協力しますから~
すぐ助けにいきましょう!▼~
:[ノーマ]|
おお、それは心強いのう。~
じゃが、どこへ向かえばよいものか…。▼~
:[ジェシー]|
そいつはご心配なく。~
だいたいの方角は見当ついてる。~
さあ、急ぐとしよう!▼~
:(暗転)|
:[アルム]|
ここまでだ、ヌイババ。~
セリカは返してもらう!▼~
:[ヌイババ]|
ふふ、ずいぶんとご執心ね。~
この娘を大切に想うのはわかるけど~
それがあなたの首を絞めるのよ?▼~
さあ、アルム。~
ここで終わりにしましょう…。▼~
***C [#yk9880wz]
:[アルム]|
無駄なことはやめるんだ、ヌイババ。~
ここで争う意味はない。▼~
お前だって聞いただろう?~
アスク王国に召喚された英雄は~
お互い傷つけ合えないんだ。▼~
無駄な騒動を~
アスク王国に持ち込むんじゃない!▼~
:[ヌイババ]|
ふふ、威勢がいいわね。~
自分の言っていることは~
絶対に正しいと疑わない傲慢さ…。▼~
それも見納めかと思うと残念だわ。▼~
:[アルム]|
なんだって…?~
僕があきらめるとでも~
思っているのか!▼~
:[ヌイババ]|
ええ、きっとそうなるわ。~
あなたもそう思うでしょ、セリカ。▼~
:[セリカ]|
……。▼~
:[アルム]|
セリカ! 無事だったのか!?▼~
:[セリカ]|
……。▼~
:[アルム]|
もう大丈夫だよ。~
すぐに助けて…あげ…る…。▼~
く…ううっ…なんだ…?~
身体の力が抜けて…~
いしき…が…。▼~
……。▼~
:[ヌイババ]|
ふふっ、おほほほほ!~
うまくいったようね!▼~
教えてあげるわ、アルム。~
私はセリカをさらってなどいないの。~
このセリカは私の術による幻影よ!▼~
聖痕を持つアルムの魂を取り込んで~
不老不死を手に入れる…~
それが私の目的。▼~
あら、ごめんなさいアルム。~
幻影に意識を奪われたあなたに~
私の声が届くはずなかったわね。▼~
:[アルム]|
……。▼~
:[ヌイババ]|
アスク王国で互いに戦えないのなら~
魂だけを支配下に置いておけばいい。▼~
その続きは、バレンシア大陸に戻ってから~
ゆっくりと仕上げてあげるわ。~
うふふふ!▼~
***B [#cgb684k3]
:[アルム]|
……。▼~
:[ヌイババ]|
さて、今のうちに呪いをかけて~
アルムを私の支配下に~
置いてしまいましょう。▼~
:(白く光る)|
:[ヌイババ]|
この気配は…何者!?▼~
:[ジェシー]|
おーっと、そこまでにしてもらえるかな?~
アルムになにかあったら~
セリカが悲しむんだよね。▼~
:[ヌイババ]|
ふん。いいところで~
邪魔をしてくれたわね。▼~
:[ラタトスク]|
無事ですか、アルムさん!?▼~
:[アルム]|
……。▼~
:[ノーマ]|
これは…なにか怪しげな術を~
掛けられているようじゃな。▼~
:[ジェシー]|
エクラとの~
契約で、あんたとは~
剣を交えることはできないからさ。▼~
とっととアルムを~
元に戻してくれないかな?▼~
:[ヌイババ]|
それはできない相談ね。~
あなたたちにも~
幻影を見てもらうとしましょう。▼~
:(白く光る)|
:[ノーマ]|
ぐううっ…!▼~
:[ラタトスク]|
あわわ…ノーマ様っ!!▼~
:[セリカ]|
……。▼~
:[ジェシー]|
な、なんだ…?~
突然、セリカが現れたぞ…?▼~
:[ヌイババ]|
へえ、あなたから生まれた幻影も~
セリカなのね。▼~
私の術は、心に抱く~
もっとも大切な人間を~
幻影として見せるのよ。▼~
そして…戦う意欲を消し去り~
やがては意識そのものを奪う。▼~
さあ、セリカ。~
アルムと同じように~
ノーマの意識も奪いなさい。▼~
:[ボーイ]|
……。▼~
:[ヌイババ]|
なっ…?▼~
:[ラタトスク]|
わわわ!?~
ボーイさんも出てきちゃった!▼~
:[メイ]|
……。▼~
:[ジェニー]|
……。▼~
:[ジェシー]|
メイとジェニーまで…そうか!?▼~
たしかボーイたちは~
ノーヴァ島の修道院で~
ノーマに育てられたと言ってたな。▼~
:[ラタトスク]|
あっ! まだまだたくさんの~
子どもたちが出てきたよ!▼~
:[ジェシー]|
この子たちはみんな…~
ノーマが育てた子どもたちか!▼~
:[ヌイババ]|
くっ…この…っ!~
ええい、こんなに大勢出てきては~
収拾がつかないわ!▼~
***A [#sffvw5ik]
:[ノーマ]|
く、ううっ…~
危ないところじゃった。▼~
どうやら複数の幻影を~
同時に操ることはできぬようじゃな。▼~
:[ヌイババ]|
おのれ…なぜこんなことに!▼~
:[ノーマ]|
わしには妻も子もおらぬ。~
ミラさまの教えに~
生涯をささげてきたからのう。▼~
では、大切な人間がおらぬのかといえば~
そうではない。▼~
わしが修道院で育てた子どもたちは~
皆、大切な存在なんじゃよ。~
どの子も変わらず、一番大切じゃ。▼~
:[ラタトスク]|
わわわかります!~
あたしも家族が大好きだから!▼~
:[ヌイババ]|
そう…なら老いぼれは後回しよ。~
そこの傭兵から抜け殻にしてあげるわ!~
幻影よ、姿を現しなさい!▼~
:[ジェシー]|
ぐわあっ!▼~
:(白く光る)|
:[セリカ]|
……。▼~
:[ヌイババ]|
またセリカなの? まあいいわ。~
その傭兵の意識を奪い去りなさい…。▼~
:[ラタトスク]|
ジェ、ジェシーさん!~
しっかり!▼~
:[ジェシー]|
ぐっ! ううっ!~
俺の…大切な…存在…。▼~
:[メイ]|
……。▼~
:[ジェニー]|
……。▼~
:[ラタトスク]|
あれ、あれあれ…?▼~
:[パオラ]|
……。▼~
:[カチュア]|
……。▼~
:[エスト]|
……。▼~
:[シルク]|
……。▼~
:[ラタトスク]|
セリカ王女だけじゃなく~
たくさんの英雄さんが~
出てきちゃった!?▼~
:[ヌイババ]|
こ、これはどういうことだい!?▼~
:[ジェシー]|
はぁ、はぁっ、ふぅぅ…~
危なかったぜ。▼~
なあに、簡単なことさ。~
俺と出会った女性たちは~
例外なく大切な存在だからねえ。▼~
みんなが揃って出てくることは、~
当然の結果といえるかな。▼~
:[ヌイババ]|
こ、この節操なし…っ!▼~
:[ノーマ]|
ほっほっほ。さしもの魔女も~
困惑しておるようじゃな。▼~
ラタトスク、今が好機じゃ。~
アルムを癒せるかの?▼~
:[ラタトスク]|
わ、わかりました!~
やってみます!▼~
アルムさん…~
目を覚ましてください。~
大事な人のためにも!▼~
:[アルム]|
う、ううっ…。~
ぼ、僕は…なにを…。▼~
:[ラタトスク]|
よかった!~
アルムさんの意識が~
戻ってきました!▼~
:[ヌイババ]|
バカな!? すでに魂は~
抜けかかっていたのに!▼~
:[アルム]|
はぁ、はぁっ…。~
ヌイババ…そこまでだ。~
お前のことを僕は決して許さない!▼~
:[ヌイババ]|
いいわよ…~
いつでも私の館へいらっしゃい。▼~
そのときこそ、~
聖痕を持つ者の魂を~
手に入れてみせるわ。▼~
:[アルム]|
ヌイババ、お前は知らないのか?~
大切な存在がどれほど心の支えに~
なるのかということを…。▼~
:[ヌイババ]|
ふん、異界に来てまで~
お説教なんて聞きたくないわ。▼~
興が醒めたわね。~
その顔、しばらくは見たくないわ。▼~
:(白く光る)|
:[ラタトスク]|
き、消えちゃいました!▼~
:[ノーマ]|
ふむ、アルムも無事戻ってきたし~
ひとまずは片付いたのう。▼~
:[ジェシー]|
まさか異界で、恐山の魔女と~
事を構えるとは思わなかったね。▼~
:[ラタトスク]|
だけど、もったいないな。~
あの力があれば人の心を癒すことだって~
できると思うんだけど…。▼~
:[アルム]|
そうだね…使い方を間違えた力は~
人々に牙をむくことだってある。▼~
ラタトスク…だったよね?~
助けてくれてありがとう。~
この恩は、必ず返すよ。▼~
:[ラタトスク]|
い、いえいえ【癒し手】として~
当然のことをしたまでですっ!▼~
:[アルム]|
力には責任が伴う。▼~
力が正しく使われるように、~
使い方を誤らないように…~
僕たちも頑張らないとね。▼~
**気楽な傭兵 ジェシー [#ze6ikjw2]
***C [#dt6784ks]
:[ジェシー]|
やあ、セーバー!~
あんたもアスク王国に~
来てたんだな。▼~
:[セーバー]|
誰かと思えばジェシーか。~
にぎやかになってきたな、ここも。▼~
:[ジェシー]|
あんたはこのアスク王国でも~
あいかわらずの傭兵暮らしかい?▼~
:[セーバー]|
ああ。~
雇い主はヴァイス・ブレイヴだ。~
なにせ、ほかの生き方を知らんからな。▼~
:[ジェシー]|
ははっ、その余裕綽綽な顔を見ると~
なぜか安心するよ。▼~
今日からまた仲間ってわけだ。~
よろしく頼むぜ!▼~
:[セーバー]|
フッ…お前も変わらんな。~
今も「傭兵の国を作る」なんて~
息巻いているのか?▼~
:[ジェシー]|
当然さ。~
夢はあきらめていないよ。▼~
:[セーバー]|
だったらこのアスク王国は~
情報集めにうってつけかもしれんな。▼~
ここにはさまざまな異界から~
多くの英雄たちが集まっている。~
傭兵を生業とする者も多い。▼~
:[ジェシー]|
同業者がわんさかいるってわけだ。~
なんだかワクワクするな!~
よければ紹介しておくれよ。▼~
:[セーバー]|
タダ働きは面白くないが~
まあ、貸しにしといてやるよ。▼~
:[ジェシー]|
ありがたいねえ!~
さてさて、どんな英雄に会えるやら。~
可愛い女の子だったら嬉しいんだけど…。▼~
***B [#ky80o4kk]
:[ジスト]|
あんたがジェシーか?~
セーバーから話は聞いている。▼~
俺はジャハナ王国のジスト。~
傭兵の国を作りたいんだってな。▼~
:[ジェシー]|
【砂漠の虎】の異名を持つ凄腕の傭兵…~
セーバーからはそう聞いたよ。▼~
:[ジスト]|
噂好きの連中が面白おかしく~
そう呼んでいるだけさ。▼~
それはさておき、~
俺の故郷の話を聞きたいのか?▼~
:[ジェシー]|
傭兵国家というジャハナ王国が~
どんな場所なのか知りたいんだ。~
あとで一杯奢らせてもらうからさ。▼~
:[ジスト]|
いいだろう。とは言っても~
あまり面白い話じゃないがな…▼~
ジャハナ王国の国土の多くは~
草木も生えない砂漠だ。▼~
で、ジャハナの民は~
傭兵稼業で食うことにしたのさ。▼~
要するに戦うこと以外に~
売るものがないってわけだ。▼~
:[ジェシー]|
ジャハナ王国の人間は~
ほとんどが傭兵なのかい?▼~
:[ジスト]|
すべてが…ってわけじゃないが~
戦える者は傭兵になることが多いな。▼~
:[ジェシー]|
王様はどういう人なんだい?~
やっぱり傭兵出身なのか?▼~
:[ジスト]|
傭兵ではないが凄腕の剣士だな。~
マギ・ヴァル大陸中を探しても~
彼女を上回る剣士はそういないだろう。▼~
:[ジェシー]|
えっ? 国を治めているのは~
王様じゃなくて女王なのか?▼~
:[ジスト]|
ああ、【白沙の女王】と呼ばれ~
大陸ではイシュメア女王の美貌と~
その名を知らぬものはいない。▼~
:[ジェシー]|
凄腕の剣士で、おまけに美女!~
一度会ってみたいもんだなあ。▼~
よし! エクラに~
今すぐイシュメア女王を~
アスク王国に召喚してもらおう!▼~
:[ジスト]|
おいおい…~
傭兵の国の話はどうなったんだよ。▼~
***A [#xhy6msab]
:[セーバー]|
うーん…~
こいつは困ったな。▼~
:[ジェシー]|
どうしたんだ、セーバー。~
今日もヴァイス・ブレイヴの傭兵を~
紹介してくれるんじゃなかったのか?▼~
:[セーバー]|
その肝心の相手なんだが~
見当たらねえんだ。▼~
:[ジェシー]|
そうかあ。残念だけど~
またあらためて出直そう。▼~
:[ティト]|
あの…ゼロット将軍に~
なにかご用ですか?▼~
将軍は緊急任務で不在です。~
ご用件があれば承りますが。▼~
:[ジェシー]|
おお、なんと可憐な!▼~
:[ティト]|
あなたは?▼~
:[セーバー]|
こいつはジェシー。~
俺と同じバレンシア大陸の出身だ。▼~
傭兵の国を作りたいと言っててな。~
イリアの傭兵騎士団の話を聞こうと思って~
ゼロットに会いに来たんだ。▼~
:[ティト]|
なるほど…。~
はじめまして、ジェシーさん。~
私はイリア天馬騎士団のティトです。▼~
:[ジェシー]|
ティト! いい名前だね。~
君の雰囲気にピッタリだ。▼~
:[ティト]|
イリア天馬騎士団も~
イリア傭兵騎士団の一員です。▼~
傭兵騎士団の話を聞きたいのなら~
私からお話ししましょうか?▼~
:[ジェシー]|
ぜひぜひ! というか~
君から聞かせてほしいんだ。▼~
:[ティト]|
……。▼~
:[セーバー]|
呆れるのも仕方ないが~
悪いやつじゃない。頼むぜ。▼~
:[ティト]|
わかりました…▼~
私たちの故郷、イリア地方は~
エレブ大陸の北にあります。~
農作物が育ちにくい土地です。▼~
それゆえに傭兵として~
身を立てる者が多いのです。▼~
イリアすべての傭兵騎士団には~
厳しい誓いがあります。▼~
たとえ親兄弟が~
敵方に雇われたとしても~
全力で戦わねばならないのです…。▼~
:[ジェシー]|
……。▼~
:[ティト]|
他国の人間は、お金のために~
身内や仲間と殺し合う我々のことを~
血も涙もない連中だと蔑みます。▼~
死肉をあさるカラスと同じ。~
イリアは死を売って生きている、と…。▼~
:[ジェシー]|
傭兵として生きるイリアの民の厳しさ…~
十分伝わってきたよ。▼~
***S [#drer7uij]
:[ジェシー]|
うーん…。~
なるほどなあ。そうなるよなあ…。▼~
:[セーバー]|
どうしたんだ?~
珍しく真剣な顔をして。▼~
:[ジェシー]|
セーバーに紹介してもらって~
いろんな傭兵に話を聞いただろ?▼~
過酷な国の状況や、~
傭兵にならざるを得なかった理由…。▼~
全員が全員、権を握りたくて~
握っているわけでもないってことを~
あらためて知った。▼~
それで思ったんだよ。~
もし将来、俺が傭兵の国を作ったところで~
みんなを幸せに出来るんだろうかって…。▼~
:[セーバー]|
厳しい現実を知ったってわけだ。~
詰まるところ、傭兵がいない~
平和な世界が一番だしな。▼~
で、どうする?~
夢をあきらめるのか?▼~
:[ジェシー]|
とんでもない!~
逆にやる気が湧いてきたよ。▼~
傭兵は過酷で危険な仕事だ。~
無念の死を遂げる者も多い。▼~
みんなが幸せに…なんて~
夢物語は到底無理だけど、▼~
行き場のない傭兵たちが~
「この国があってよかった」と~
思えるような国になれば上出来じゃないか。▼~
:[セーバー]|
道のりは険しいぞ?▼~
:[ジェシー]|
承知の上さ。そのために~
もっと英雄たちの話を聞いて参考にしたい。▼~
:[セーバー]|
そうか…~
やれるだけやってみな。▼~
:[ジェシー]|
ところで、だ。▼~
傭兵の話を聞きに行った先々で~
なぜか美女の話を聞いたり~
出会ったりしたんだよな。▼~
もしかして傭兵と美女は~
切っても切れない関係かもしれないぞ。▼~
というわけで~
次の傭兵を紹介してくれ!▼~
:[セーバー]|
なにを言い出すかと思えば…。~
まったくお前というやつは…。▼~
**力を振るう決意 アルム [#byyyije5]
***C [#xt778bqa]
:[セリカ]|
アルム!~
あなたもアスク王国に~
来てくれたのね!▼~
:[アルム]|
セリカ、久しぶりだね!~
離ればなれが続いて~
なかなか一緒にいられなかったけど…。▼~
まさか異界で再会できるなんて~
思ってもみなかったよ。▼~
:[セリカ]|
私も不思議な気持ちだわ。▼~
どうして自分が英雄として~
この世界に喚ばれたのか~
まだ実感が湧かないの。▼~
:[アルム]|
僕だってそうだよ。~
リゲル帝国からソフィア王国を救いたい。~
僕にあったのは、その想いだけ。▼~
自分が英雄だなんて思えないし~
仲間たちに助けられてばかりさ。▼~
:[セリカ]|
アルムやラムの村のみんなが~
戦ってると聞いて~
不安でいっぱいだったわ。▼~
あなたと幼馴染みのみんなに~
なにかあったらどうしよう。~
そう考えると胸が張り裂けそうで…。▼~
:[アルム]|
セリカ…。▼~
:[セリカ]|
アルムは困っている人や~
間違っていることを~
見過ごせない性格だから…。▼~
ラムの村のみんなも~
そんなあなたを信じて~
戦いに身を投じたのでしょう?▼~
:[アルム]|
助けてくれたラムの村のみんなには~
感謝の言葉もないよ。▼~
だけど、僕はまだまだ未熟だ。~
もっと強くならないと…。▼~
今もみんなに助けれられてばかりで~
英雄と名乗るのはまだまだ~
おこがましい気がするよ。▼~
幸いこの国…アスク王国には~
異界の一騎当千の英雄たちが~
たくさんいるみたいだ。▼~
彼らの近くで学び
ともに鍛錬を積めば~
もっともっと強くなれるはずさ。▼~
:[セリカ]|
強くなりたい気持ちはわかるけど~
あまり無理はしないでね。▼~
身体を壊してしまうと~
心にも響いてしまうから…。▼~
:[アルム]|
大丈夫だよ、セリカ。~
僕が頑丈だってことは~
君も知っているだろ?▼~
強くなれるまたとない機会なんだ。~
セリカ、またゆっくり話そう!▼~
:[セリカ]|
あっ、アルム!~
なんだか浮ついた感じだけど~
あの調子で大丈夫かしら…。▼~
***B [#t899oknw]
:[アルム]|
やあっ! せいっ!▼~
:(白く光る)|
:[アルム]|
よし、このあたりの~
敵は片付いたみたいだな。▼~
:[ピアニー]|
お疲れさま、アルムさん。~
力を貸してくれてありがとう。▼~
苦戦したけれど~
アルムさんが来てくれたおかげで~
なんとかなったわ。▼~
:[アルム]|
礼はいらないよ。~
ヴァイス・ブレイヴの仲間を~
助けるのは当然のことだしね。▼~
:[ピアニー]|
じゃあ、今日は城に戻って~
ゆっくり休みましょう。~
アルムさんも疲れたんじゃない?▼~
:[アルム]|
いや、休んでる暇はないよ。~
まだまだ体力は残ってるし~
僕はもっと強くなりたいんだ。▼~
城に戻る前に鍛錬して帰るよ。▼~
:(暗転)|
:[アルム]|
はっ! ふんっ! せいっ!▼~
:[セリカ]|
アルム…~
まだ訓練を続けていたの?▼~
:[アルム]|
セリカ!~
今日はまだまだ身体が動くから~
もっと鍛えておきたいんだ。▼~
:[セリカ]|
そろそろ城に戻りましょう。~
身体を休めることも~
私たちの大事な務めよ?▼~
:[アルム]|
でもまだ、足りないんだよ。~
ヴァイス・ブレイヴの英雄たちといると~
自分の未熟さがよくわかる。▼~
彼らに追いつき、追い越すためには~
もっと力が必要なんだ。▼~
もう少し走りこんでくる。~
城には戻るから心配しないで。▼~
:[セリカ]|
アルム…。▼~
:[ピアニー]|
アルムさん、まだ訓練してたんだ。▼~
:[セリカ]|
ピアニーもいたのね?▼~
:[ピアニー]|
アルムさんのことが気になってたの。~
あれだけ激しい戦いのあと~
まだ訓練するなんて言ってたから。▼~
:[セリカ]|
……。▼~
:[ピアニー]|
セリカさんも~
アルムさんが心配なのね?▼~
:[セリカ]|
強くなりたいっていう~
気持ちはわかるのだけど…。▼~
そのことばかりに囚われると~
まわりが見えなくなりそうだから。▼~
:[ピアニー]|
心配ね、アルムさんのこと。▼~
***A [#xt990m68]
:[アルム]|
せいっ! はっ!▼~
:[ピアニー]|
こんにちは、アルムさん。▼~
:[アルム]|
やあ。ピアニー。~
君も訓練かい?▼~
このあと僕は~
出撃を志願してるんだ。▼~
実践に出れば訓練とは違う~
経験が得られるからね。▼~
:[ピアニー]|
うーん、セリカさんが~
不安になるのも無理ないかも。▼~
:[アルム]|
セリカが心配してくれるのは~
知ってるよ。▼~
でも、僕はもっと強くなりたい。~
強くならなければいけないんだ。▼~
:[ピアニー]|
理由があるのね。~
よかったら聞かせてくれる?▼~
:[アルム]|
僕は大勢の仲間たちに助けられて~
これまで戦ってきた。▼~
これからは僕が仲間を助けたい。~
そのための力が必要なんだ。▼~
:[ピアニー]|
……。▼~
:[アルム]|
僕を信じてくれる~
セリカの笑顔だって守りたい。~
そのためならどんな苦労も関係ないよ。▼~
:[ピアニー]|
セリカさんの笑顔を守りたい…~
それがアルムさんの夢?▼~
:[アルム]|
うん。アスク王国に来ても~
その想いは変わらないよ。▼~
:[ピアニー]|
でも、今のセリカさんは~
笑顔が消えてる気がする…▼~
:[アルム]|
えっ!?▼~
:[ピアニー]|
アルムさんのことが心配で~
セリカさんはここしばらく~
笑ってないんじゃないかな?▼~
***S [#wrtfb69s]
:[アルム]|
セリカ、そういえば笑ってないかも。~
会うたびに僕のことを~
心配そうに見ていたな…。▼~
:[ピアニー]|
アルムさんは自分だけの力で~
セリカさんを守りたいって思っていても~
彼女はそうじゃないのかも。▼~
セリカさんはきっと、~
アルムさんと力を合わせて~
前に進んでいきたいと思ってるのよ。▼~
:[アルム]|
……。▼~
僕はアスク王国へ来て~
舞い上がっていたみたいだ…。▼~
異界の英雄たちに憧れて~
セリカの言葉を~
ちゃんと受け止めていなかった…。▼~
力があれば願いは叶う…~
そう思い込んでいたのかもしれない。▼~
:[ピアニー]|
大切なものを守りたくても~
力がないから守れない…~
その悲しさは私も知っているわ。▼~
でも、一人一人の力は弱くても~
手を携えれば何倍も強くなれる。~
そのことも私はよく知っているの。▼~
:[アルム]|
……。▼~
僕はセリカと…~
一緒に前へ進んでいきたい。▼~
互いを気遣い、力を合わせて…~
それを成しえてこそ~
夢が叶えられる気がするよ。▼~
:[ピアニー]|
私はアルムさんの夢が大好き。~
セリカさんの笑顔を守るために~
強くなりたいっていう素敵な夢。▼~
その夢を叶えるために~
私も協力したいな。▼~
ううん、私だけじゃない。~
きっとヴァイス・ブレイヴのみんなも~
協力してくれるはず。▼~
:[アルム]|
ありがとう、ピアニー。~
みんなの力も借りれば~
僕の夢はきっと叶うと思う。▼~
だけどその前に…~
僕にはやることがある。▼~
:[ピアニー]|
やること?~
これから出撃するってこと?▼~
:[アルム]|
それはやめておくよ。~
まずは心配をかけてしまった~
セリカに謝ってこなくちゃね。▼~
:[ピアニー]|
ふふっ、それがいいと思う。~
夢を叶えるための大事な一歩ね!▼~
**ミラ教団最高司祭 ノーマ [#zaa4jw7n]
***C [#rf70oiqh]
:[ノーマ]|
ふむ。ここは大広間じゃったか。~
ということは、この先が食堂で…。▼~
いや、この通路は~
図書館へ向かうときに~
歩いたような気がするのう。▼~
ううむ、仕方がない。~
一度、来た道を戻るとするか。▼~
:[フィヨルム]|
ノーマさん!~
どうかされましたか?~
なにかお探しのようですが…。▼~
:[ノーマ]|
おお、フィヨルム王女!~
なに、ちょいと城を~
散策しておったところじゃ。▼~
:[フィヨルム]|
ふふ、そうでしたか。~
もしかして道に迷われているのかなと~
余計な心配をしてしまいました。▼~
:[ノーマ]|
ふむ。散策しているとは言ったが~
歩けども歩けども~
目指す場所に着かぬ次第でな…。▼~
おぼろげな記憶を頼りに~
このあたりを右往左往しておった。▼~
:[フィヨルム]|
ええとつまり…~
それって迷子になっているって~
ことですよね!?▼~
:[ノーマ]|
ほっほっほ。~
考えようによっては~
そうかもしれんのう。▼~
:[フィヨルム]|
まあ…ご冗談がお好きなのですね。~
セリカ王女にお伺いした通りです。▼~
:[ノーマ]|
ここにはノーヴァ島の修道院育ちの~
皆も世話になっておるそうじゃのう。~
とても感謝しておる。▼~
:[フィヨルム]|
セリカ王女をはじめ~
みなさんにお力添えいただき~
私のほうこそ感謝しています。▼~
それより、ずいぶんと~
お歩きになられたご様子…~
少し休んでいかれますか?▼~
:[ノーマ]|
心配には及ばぬよ。~
このノーマ~
まだまだ若い者には負けぬ。▼~
エクラも~
そう思って喚んでくれたのじゃろう。~
期待には応えぬと…ぐぅっ!?▼~
:(白く光る)|
:[フィヨルム]|
ノーマさん…?▼~
:[ノーマ]|
す、すまぬが~
腰をやってしまったようじゃ。~
一歩も…動くことが…できぬ…。▼~
:[フィヨルム]|
あの…~
セリカ王女に伺ったのですが…▼~
ノーマさんはなにかにつけて~
体が痛いふりをなされると…▼~
:[ノーマ]|
…ぐっ…うぅ……。▼~
:[フィヨルム]|
あっ! 本当に痛めて~
しまわれたのですね!?~
失礼しました…!▼~
***B [#t79ij4n4]
:[ノーマ]|
先日はフィヨルム王女に~
不甲斐ない姿を見せてしまったのう。▼~
動けるようにはなったものの~
腰の痛みがなかなか引けぬな…。▼~
じゃが、戦場に出てきた以上は~
泣き言ばかり言ってもおれぬ。▼~
ここはひとつ、わしの魔道で~
勝利を手繰り寄せることとしよう。▼~
:(暗転)|
:[ノーマ]|
はぁ、はぁ、ふぅ…。▼~
なんとしたことじゃ。~
腰の痛みもさることながら~
こうも身体がついてこないとは。▼~
若い者と歩調が合わぬのは仕方ない。~
じゃが、あそこにいる者たちは…。▼~
:(暗転)|
:[ガトー]|
老体と侮るでないぞ。~
はあっ!▼~
:(白く光る)|
:[ニイメ]|
ふん、その程度かい。~
そおれっ!▼~
:(白く光る)|
:[マリナス]|
まだ敵が残っております。~
お支えしますぞぉぉ!▼~
:(白く光る)|
:[ノーマ]|
ううむ、年格好はわしと~
そう変わらぬように見えるな。~
わしも負けてはおれぬ。▼~
ええい、もうひと踏ん張りじゃ。~
どれ、今度こそわしの魔道で…。▼~
:(白く光る)|
:[ノーマ]|
うぬぬっ…こ、腰が…!?▼~
:[???]|
あまり無理をするな。▼~
:[ノーマ]|
お、おお、すまぬな。~
肩を貸してくれるとは…。▼~
:[マイセン]|
老体には老体なりの~
立ち居振る舞いがあるであろう。~
久しいな、ノーマよ。▼~
:[ノーマ]|
な、なんと…~
誰かと思えばマイセンか!?▼~
***A [#z34t67u2]
:[マイセン]|
まさかこうして異界の地で~
お前と再会することになるとはな。~
なにが起こるかわからぬものだ。▼~
:[ノーマ]|
ほっほっほ、まったくだの。~
しかし、お前は変わらぬのう…。▼~
その様子じゃと、今も前線で~
槍を振るっていると見える。▼~
:[マイセン]|
お前も魔道の腕は衰えていまい。~
老体の技は戦場でも~
大きな働きを見せると思うが?▼~
:[ノーマ]|
そう思ってはいたのじゃが~
まるで足手まといじゃよ。~
皆にまったくついていけぬ。▼~
:[マイセン]|
なるほど…~
腰を痛めているのか?▼~
:[ノーマ]|
そうじゃ。まったく情けない…。▼~
:[マイセン]|
ならば無理をすることはない。~
ここはお前がいるべき~
場所ではないということだ。▼~
:[ノーマ]|
マイセン、お前…~
わしを役立たず扱いするのか。▼~
:[マイセン]|
そうではない。すべての英雄が~
戦場で輝く必要はないのだ。▼~
活躍の場を戦場に求めず~
別に移せばよいと言っている。▼~
:[ノーマ]|
別の場所とな…?▼~
:[マイセン]|
お前はこれまでミラ教の司祭として~
迷える者や親を亡くした子どもたちに~
寄り添ってきたではないか。▼~
ノーヴァ島ではセリカをはじめ~
引き取った孤児たちを立派に育てた。▼~
:[ノーマ]|
うむ。子どもたちに寄り添えたことは~
わしの生涯において最も誇らしく~
かけがえのない時間であった。▼~
:[マイセン]|
お前が積み上げてきたものは~
アスク王国でも必要とされるはず。▼~
お前の経験が活きる場所が~
この世界にも必ずあるのだ。▼~
:[ノーマ]|
ふむ…。▼~
***S [#d678on3z]
:[マイセン]|
戦いのない日のアスク王国は~
実の朗らかでよい国です…。▼~
フィヨルム王女、~
急なお誘いに応じて頂き~
ありがとうございます。▼~
:[フィヨルム]|
いえ、お散歩するには~
とてもいい日だと思います。それで…~
どちらへ行かれるのですか?▼~
:[マイセン]|
この先にある建物は~
フィヨルム王女もご存じでしょう。~
さあ、着きました。▼~
:[フィヨルム]|
ここは…孤児院ですね。▼~
おや? ずいぶんと~
にぎやかなようですけど…。▼~
:(暗転)|
:[ノーマ]|
なぜにわしらは人々を助け~
子どもたちに手を差し伸べるか。~
一度は胸に問うたこともあるじゃろう。▼~
:[レナ]|
それは…~
わたしたちが神の教えを説く~
シスターだからでしょうか?▼~
:[ノーマ]|
立場の上ではな。~
だが、我々は助け合って~
生きていくことを選んだ命なのじゃ。▼~
強い者についていけぬ弱き者が~
打ち捨てられる世界では~
獣と変わらぬ。▼~
我々はそうではない。~
互いが互いを支え合い~
手を携え、前に進んでいくのじゃ。▼~
:[サフィ]|
見捨てていい命などひとつもない。~
だから私たちは手を取り合うのですね。▼~
:[ノーマ]|
そういうことじゃな。~
実に単純なことなんじゃよ。▼~
神の教えを説く人間でなくとも~
助け合うことはできる。~
ほんの少しの思いやりがあればな。▼~
:[ナターシャ]|
そのための一歩を踏み出す勇気…~
これからも大切にしたいと思います。▼~
:[シルク]|
おや、孤児院の中が~
なんだか騒がしいような…。▼~
:[ジュリアン]|
あっ! 待てって、お前たち。~
まだ大事な話の途中なんだから!▼~
すまねえ、レナさん!~
子どもたちがそっちへ行っちまった!▼~
:[レナ]|
すみません、ノーマ様。~
まだお話の途中なのに。▼~
:[ノーマ]|
ほっほっほ、構わんよ。~
なんじゃ、頭を撫でてほしいのか?▼~
みんな、甘えん坊じゃのう。~
どれ、順番じゃよ。▼~
:(暗転)|
:[フィヨルム]|
子どもたちに囲まれたノーマさん…~
本当に幸せそうですね。▼~
それに、教義は違えど~
シスターの皆さんも熱心に~
ノーマさんの言葉に耳を傾けていました。▼~
:[マイセン]|
人を助けたいという想いは~
教義や異界を越えて~
皆に伝わるのでしょう。▼~
戦場で存在感を示すことだけが~
英雄のあり方ではない…。▼~
アスク王国の未来を担う~
子どもたちを支え~
異界の英雄たちの心を繋ぐこと。▼~
それもまたこの世界で~
彼に託された役目だと~
私は思うのです。▼~
:[フィヨルム]|
素晴らしい役目だと思います。~
ノーマさん! 私にもなにか~
お手伝いさせてください!▼~
:[ノーマ]|
おや? フィヨルム王女。~
それにマイセンまで。▼~
ほっほっほっ。~
手伝ってほしいことは~
山ほどありますぞ。▼~
アスク王国の未来の宝…~
ともに導きましょうぞ。~
手と手を取り合って!▼~
**恐山の主 ヌイババ [#b58oi3sz]
***C [#hjhi9087]
:[ヌイババ]|
やれやれ…。いきなり~
見ず知らずの異界に召喚されて~
驚いたけど…。▼~
このアスク王国は~
私の願いを叶えるには~
もってこいの場所だわ。▼~
うふふ…~
若く精強な魂を持つ英雄たちが~
あちらにもこちらにも。▼~
あの者たちの魂を手に入れれば~
不老不死も夢ではないわ。▼~
:[ウルスラ]|
見つけたわ。ここにいたのね。~
少しお話ししてもいいかしら?▼~
:[ヌイババ]|
あら、可愛らしいお嬢さん。~
この私が誰かと知って~
声をかけているのかしら?▼~
:[ウルスラ]|
ええ、もちろんよ。~
恐山の魔女、ヌイババ。~
あなたに話があるの。▼~
:[ヌイババ]|
私に話? うふふ…なにかしら?~
あなたからは強い魔力を感じるわね。▼~
:[ウルスラ]|
私はウルスラ。~
【黒い牙】の【四牙】、~
ソーニャ様にお仕えする魔道士よ。▼~
バレンシア大陸でも~
その名をとどろかせた魔女ヌイババ。~
あなたの力を見込んで提案があるの。▼~
あなた…~
永遠の命が欲しくないかしら?▼~
:[ヌイババ]|
永遠の…命?▼~
:[ウルスラ]|
知っているのよ?~
あなたが老いることがない~
永遠の命を追い求めていること。▼~
そのために価値ある魂を我がものとし~
命の糧に変えていることを。▼~
:[ヌイババ]|
ふん…。▼~
:[ウルスラ]|
でも、これからは~
無用な努力はいらないわ。▼~
私たちの仲間になりなさい。~
それだけであなたの目的は叶えられる。▼~
永遠の若さ、衰えぬ美を~
手に入れられるの…。▼~
:[ヌイババ]|
……。▼~
***B [#f79ik36z]
:[ヌイババ]|
(怪しいわね…)▼~
:[ウルスラ]|
信用できないのも無理はないわ。~
でも、私が言っていることに~
嘘はないの。▼~
ソーニャ様のもとに行けば~
永遠の命が手に入るのよ。▼~
すべての苦痛から解放され~
老いに怯えることなく生きていけるの。▼~
:[ヌイババ]|
(この女は信用できない。~
だがその話には興味はある…)▼~
:[ウルスラ]|
興味が出てきたようね。~
話だけでも聞いてみない?▼~
:[ヌイババ]|
(悩ましい…だけど、~
この女の輝くような肌を見ていると~
完全に嘘ではない気もする…)▼~
:[ウルスラ]|
ふふ、私の存在そのものが~
ソーニャ様のお力を示す~
証拠になっているでしょう?▼~
どうするの? 私と一緒に来る?▼~
:[ヌイババ]|
…話だけでも聞いてみようかしら。▼~
:[クロニエ]|
ちょっと待ったぁー!!▼~
:[ヌイババ]|
何者?▼~
:[コルネリア]|
突然のお声がけ、失礼いたします。~
私はコルネリア。▼~
フォドラから来た~
しがない魔道士でございます。▼~
:[クロニエ]|
キャハハ! クロニエだよ!~
よろしくね、お・ね・え・さ・ん♪▼~
:[コルネリア]|
恐山の魔女、ヌイババ様…~
立ち聞きしてしまい~
申し訳ありません。▼~
ですが、ご忠告いたします。~
その女、ウルスラの~
口車に乗ってはいけませんわ。▼~
***A [#d5t7t8ik]
:[ウルスラ]|
面倒なやつらが出てきたわね…。▼~
:[ヌイババ]|
コルネリア、と言ったかしら。~
この女…ウルスラが~
嘘を言っているというの?▼~
:[コルネリア]|
まったくの噓…~
というわけではございません。~
しかし、大事な部分が抜けています。▼~
:[ヌイババ]|
大事な部分?▼~
:[コルネリア]|
その女についていけば~
たしかに永遠の命が手に入るでしょう。~
ただし、それは人ではなく人形として。▼~
:[ヌイババ]|
人形ですって…?▼~
:[コルネリア]|
ええ、そうですとも!▼~
ウルスラの言う組織~
【黒い牙】には…。▼~
人間をモルフという~
意志を持たぬ人形に変える~
おぞましい秘術があるのです。▼~
:[ウルスラ]|
……。▼~
:[コルネリア]|
不老不死という願いは~
たしかに叶いましょう。▼~
しかし、それはしもべとして~
意志を持たぬまま~
永遠に操り人形になるだけですわ。▼~
:[ヌイババ]|
…私を騙そうとしたの?~
命知らずね。▼~
:[ウルスラ]|
…余計なことをしてくれたわね。~
この借りはいずれ返すわ。▼~
:[クロニエ]|
あ、逃げたよ!~
追いかけて皮でも剥いでやろうよ!▼~
:[コルネリア]|
捨ておきなさいな、クロニエ。~
あんな羽虫は放っておけばいいのよ。▼~
:[ヌイババ]|
あなたたちのおかげで助かったわ。▼~
:[コルネリア]|
いえいえ、礼には及びません。~
【救済者】として~
当然のことをしたまでですわ。▼~
:[ヌイババ]|
【救済者】?▼~
:[コルネリア]|
私たちは悩める人々を~
救うことを使命としているのです。▼~
さて、ヌイババ様。~
ここでお会いしたのもなにかの縁です。~
私の話を聞いていただけませんか?▼~
:[ヌイババ]|
構わないけど、今度はどんな話?▼~
:[コルネリア]|
あなたに私たちの仲間になって~
いただきたいのです。▼~
:[ヌイババ]|
私に【救済者】とやらになれと?~
せっかくだけど、お断りするわ。▼~
:[コルネリア]|
あら残念。仲間になっていただければ~
永遠の命と若さを~
ご提供できましたのに…。▼~
:[ヌイババ]|
…今度こそ本当なのかしら?▼~
:[コルネリア]|
私たちの方法であれば~
自我を失うことなく数千年もの時を~
生きることができるのですが…。▼~
:[クロニエ]|
力もずっと強くなるんだよ!~
獣どもを皆殺しに出来るくらいの。▼~
:[ヌイババ]|
…獣?▼~
:[コルネリア]|
おほほ…なんのことでしょうねえ…。~
(余計なこと言うんじゃねえ!)▼~
こほん。ご興味ありませんか?~
永遠の命について。▼~
:[ヌイババ]|
今度こそ本当なんでしょうね?~
その【救済者】の仲間になれば~
永遠の命と若さが手に入る…。▼~
:[コルネリア]|
ええ、ええ!~
もちろんですとも!~
誓って嘘は申しませんわ!▼~
***S [#sr7ikme2]
:[ヌイババ]|
もう少し詳しい話を~
聞かせてもらえるかしら?▼~
:[コルネリア]|
うふふ、前向きに~
ご検討いただけるということですね?▼~
では…。▼~
:[エーデルガルト]|
コルネリア! クロニエ!~
そこでなにをしているの!▼~
:[クロニエ]|
やばっ!▼~
:[コルネリア]|
チッ!~
面倒なやつが出てきやがった!~
クロニエ、ここは退くぞ。▼~
:[クロニエ]|
そうだね、逃げよう!~
じゃあね、お・ば・さ・ん♪~
ばいばーい!▼~
:[ヌイババ]|
礼儀知らずな小娘だこと。~
まあいいわ。今に目にものを見せてあげる…▼~
:[エーデルガルト]|
そこの貴方!~
あいつらになにかされた?▼~
:[ヌイババ]|
いえ、なにも。~
ただ、仲間になれと言われて…。▼~
:[エーデルガルト]|
そう…。~
まだなにもされていないのね。~
間に合って幸いだったわ。▼~
:[ヌイババ]|
それよりもあの人たちは…~
いったい何者?▼~
:[エーデルガルト]|
あれは【闇に蠢く者】…。~
世界への復讐のため、禍々しい手法で~
長い年月を生き続ける集団よ。▼~
彼らは地上のあらゆる人間を~
信用していない。~
獣として見下しているわ。▼~
仲間というのも、嘘でしょうね。~
せいぜい使い捨ての駒として~
いいように利用されるだけよ。▼~
:[ヌイババ]|
そう…。~
危ないところだったわ。▼~
:[エーデルガルト]|
ここに来て日が浅いようだから~
ひとつ忠告しておくわ。▼~
アスク王国は~
自分たちの生き方が試される場所よ。▼~
よこしまな欲望を抱えていると~
足をすくわれて自分の身を滅ぼすわ。▼~
:[ヌイババ]|
よこしまな欲望だなんて、~
いったいなんのことやら…。▼~
:[エーデルガルト]|
忠告はしたわよ、それじゃ。▼~
:[ヌイババ]|
……。▼~
ふう…、なんだか疲れたわ。▼~
この恐山の魔女が~
怪しいやつらに振り回され~
あげく小娘に説教される…。▼~
ふふっ、面白いじゃないの。~
このアスク王国とやら気に入ったわ。▼~
人の心に付け入り~
目的のためなら手段を選ばない。~
他人とは思えないわねぇ…。▼~
この世界には~
強き魂を持つものが大勢いる。▼~
そのような者たちの~
魂を奪うことができれば~
きっと私の願いも叶う。▼~
ふふふ…~
私を騙そうとした愚か者もろとも~
まとめて私が支配してあげる。▼~
ふふ、ふふふ!~
ふはははは!▼~
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