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章別会話/力の在処
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*力の在処 [#oc4f52d6]
#contents
**力の在処 [#u027de1a]
***オープニング [#f77008a9]
:[フィヨルム]|
ここが、仄暗き森…~
知られざる英雄たちが~
彷徨うという場所…▼~
聞いていた通り、寒い場所ですね。~
ニフルの寒さとは違う、どこか…~
心が凍える冷たさを感じます。▼~
…!?~
この殺気は…っ!▼~
:[マリータ]|
カワシタ…カ…▼~
:[フィヨルム]|
あ、あなたは…マリータさん!?▼~
:[マリータ]|
コロス…!▼~
:[フィヨルム]|
くっ!~
ううっ! こ、この太刀筋…~
私を本気で殺す気で…!▼~
:[マリータ]|
……!~
う、ううっ…! ああっ!▼~
フィヨルム…王女…~
ここに来ては、ダメ…逃げ…て…▼~
:[チキ]|
…何してるの?▼~
:[フィヨルム]|
…! あ、あなたは…~
チキ…さん?▼~
:[チキ]|
ここは…チキのゆめのなか。~
せいいき、なの。▼~
せいいきをおかすものは…~
はいに、しちゃうよ…▼~
:[フィヨルム]|
チキさん!~
私です、フィヨルムです!~
ここで暴れては…きゃぁぁっ!▼~
くっ、これは…いったい…~
何が…起きて…▼~
:[カムイ]|
フィヨルム王女、こちらへ…!▼~
:[フィヨルム]|
カムイ王女…!? は、はいっ!~
ここは一時退避したほうが~
よさそうですね…!▼~
(場面転換)~
:[カムイ]|
ここまで来れば…大丈夫でしょう。▼~
:[フィヨルム]|
はぁっ、はぁっ…あの、カムイ王女。~
先ほどの二人はいったい…▼~
:[カムイ]|
彼女たちは…あなたの知っている~
マリータさんやチキさんではありません。▼~
そして、目の前にいる私も…~
あなたの知っているカムイではありません。▼~
:[フィヨルム]|
え…? そ、それは…どういう…▼~
:[カムイ]|
できれば…森には~
もう近付かないでください。~
くっ、ううっ…▼~
:[フィヨルム]|
カムイ王女!? すごい汗…!~
どこか具合が悪いのですか?▼~
:[カムイ]|
私たちにかまわず…ここから~
立ち去って…ください…▼~
:[ベルクト]|
その女の言う通りにしたほうがいい。~
この森にいる連中の中でも~
そいつはとびきりの化け物なのだからな。▼~
:[フィヨルム]|
ベルクト王子…!~
そ、それは~
どういう意味なのですか?▼~
:[ベルクト]|
忠告はしたぞ。英雄のすべてが~
祝福された存在ではない。~
そのことを覚えておけ…▼~
***C [#r9bd0901]
:[フィヨルム]|
…………▼~
:[ベルクト]|
また来たのか。興味本位で~
ウロウロされると目障りだ。▼~
:[フィヨルム]|
興味本位などではありません。~
あなたたちのことを…~
もっと知りたいのです。▼~
私が知るベルクト王子は~
いつも自信に満ち、~
真っ直ぐな目をされていました。▼~
しかし、ここにいるあなたは~
その…▼~
:[ベルクト]|
ふん。あいつはまだ『運命』を知らない。~
力もなく、世界の残酷さも知らない~
未熟な俺だ…▼~
だが、今の俺には力がある。~
すべてを圧倒し、運命すら~
ねじ曲げられる力がな!▼~
:[フィヨルム]|
っ…!?▼~
:[ベルクト]|
どうだ、この圧倒的な力は?~
我が神ドーマの祝福を受けた俺を~
何人たりとも阻むことはできん。▼~
だが、あいつと俺…~
どちらがしあわせ…かと言えば…~
ぐっ、ううっ…!▼~
:[フィヨルム]|
ベ、ベルクト王子!?▼~
:[ベルクト]|
リネア…どこだ…返事を…~
返事をしてくれ…▼~
見えない…何も…かも…~
ぐっ、うううっ…!▼~
:[フィヨルム]|
ベルクト王子…!~
行って…しまいました…▼~
***B [#se443733]
:[アルフォンス]|
そうだったのか。~
あの森でそんなことが…▼~
:[フィヨルム]|
はい…彼らは英雄の名に~
ふさわしい素晴らしい力を~
持っていると思います。▼~
ですが、今はその力に蝕まれ…~
本来の生き方、英雄としての在り方を~
見失っているように…見えるのです。▼~
:[アルフォンス]|
英雄としての在り方、か…▼~
どう振る舞うのが正しい在り方なのか~
答えを出すのは難しいかもしれないね。▼~
僕自身は、英雄は民のために戦い~
その力を振るうべきだと思っている。▼~
でも、大きすぎる力を持つ彼らは~
その力のせいで、自分の宿命と~
戦っているように見えるんだ。▼~
:[フィヨルム]|
自分の宿命と…戦う…▼~
:[アルフォンス]|
今の彼らは、その大きすぎる力を~
制御できていないのかもしれない。~
でも、彼らの力もこの世界に必要なんだ。▼~
だからこそ、この世界に~
エクラは~
彼らを導いたんだと思うよ。▼~
:[フィヨルム]|
…………▼~
:[シャロン]|
お兄様、フィヨルム王女!~
大変ですっ!~
背後から敵の大軍が!▼~
:[アルフォンス]|
伏兵…?~
まずい。今、近くには~
他の英雄たちは…▼~
:[フィヨルム]|
アルフォンス王子、シャロン王女!~
ここは私が支えます。▼~
あなたたちは先に逃げて、~
エクラ様に~
このことを…!▼~
:[シャロン]|
そんな…!~
フィヨルム王女を~
残してはいけません!▼~
:[チキ]|
ううん、にげなくていいよ。▼~
わるいひとたちは…~
やきつくすから…▼~
:[フィヨルム]|
あなたは…!~
あなたたちは…!▼~
:[ベルクト]|
ふん、雑魚どもが~
いくら群れをなそうが~
俺の敵ではない。▼~
:[マリータ]|
ミンナ…コロス…▼~
:[カムイ]|
ここは…私たちに任せてください。~
私が、自分を抑えられるうちに…▼~
:[チキ]|
エクラから~
おねがいされたの。~
みんなをたすけて、って。▼~
:[マリータ]|
コロス…コロス!▼~
:[ベルクト]|
クリムヒルド、すべてを貫け…!▼~
:[シャロン]|
す、すごいです…!~
あんなにいた敵があっという間に…!▼~
:[アルフォンス]|
僕たちも続こう。~
一気に突破するんだ!▼~
:[フィヨルム]|
これが…英雄の力…!?~
彼らが向き合う~
宿命がもたらす…力…?▼~
***A [#vc8a933a]
:[シャロン]|
みなさん、大丈夫ですか…!?~
よかった、なんとかなりましたね!▼~
:[フィヨルム]|
本当に助かりました。~
あなたたちの応援がなければ、~
危ないところでした。▼~
:[ベルクト]|
お前たちを助けたわけではない。~
俺はただ、力を振るいたかっただけだ。▼~
:[チキ]|
わるいひとは…~
やきつくすだけだよ。▼~
:[マリータ]|
はぁ、はぁっ…頭が…痛い…~
んっ、くぅぅっ…▼~
:[フィヨルム]|
マリータさん…!~
大丈夫ですか?▼~
:[マリータ]|
マダ…マダダ…~
モット…コロス…▼~
:[フィヨルム]|
私たちを助けてくれたのは…~
あなたがたの圧倒的なまでの力…~
そのことには感謝しています。▼~
でもその力は…~
むやみに振るうべきものではない。~
私はそう思います。▼~
:[マリータ]|
オマエノ…~
大切ナモノヲ~
踏ミニジラレテモ…カ?▼~
:[フィヨルム]|
そ、それは…▼~
:[マリータ]|
コロス…コロサレル…~
ドチラカシカ…ナイ…▼~
オマエハ…ドチラダ…?▼~
:[フィヨルム]|
わ、私は…!▼~
:[カムイ]|
フィヨルム王女…~
それ以上、踏み込んではいけません。~
あなたまで力に囚われてしまう…▼~
:[フィヨルム]|
カムイ王女…▼~
:[カムイ]|
今回は…あなたたちを助けるために~
私たちの力を活かすことができました。▼~
ですが、この力は…私たちも~
望んで手に入れたものではないのです。~
完全に御することはできません。▼~
:[フィヨルム]|
…………▼~
:[カムイ]|
だからもし私たちの力が~
あなたに向けられたときは…▼~
その時は、~
どうか私たちを討ってください。▼~
:[フィヨルム]|
そんな…!~
仲間に刃を向けることなんて~
できません!▼~
:[カムイ]|
覚悟はできています。それが…~
この力を持つ者の定めだと思うから。▼~
そして私たちが~
乗り越えなくてはならない~
試練なのですから。▼~
:[フィヨルム]|
…………▼~
あなたたちが…~
エクラ様によって~
この世界へ呼ばれた意味…▼~
それは、あなたたちがいつか呪縛から~
解き放たれ、英雄として新しい道を~
歩みはじめるためなのかもしれません。▼~
私はそう願っています。~
どうか、あなたたちの行く先が…▼~
悲しみではなく、~
幸福な光が差す場所であるように…▼~
**魔剣に囚われし者 マリータ [#lff81bac]
***C [#a7ed29e1]
:[マリータ]|
…くっ、ううっ…~
はぁっ、はぁ…っ…▼~
だ、だめ…この剣を…~
大切な人に…向けては…▼~
私は…負けない…~
私は…正しき道を歩む剣士…~
フィアナのエーヴェルの娘…!▼~
くっ、だめっ…おかあ…さま…~
んっ! くぅぅぅっ!~
だめ、だめぇぇっ…!▼~
(暗転)~
:[マリータ]|
はぁっ、はぁっ…~
ま、また…あの夢…▼~
私の中に広がる黒い衝動が…~
とめどなくあふれて…▼~
この剣を、大切な人に向けてしまう。~
かけがえのないものを…~
血で…染めてしまう…▼~
私は…そんなことをするために~
剣を握ったんじゃない…▼~
お母様のようになりたいから…~
リーフ様の力に…なりたかったから…▼~
…ううっ!~
あ、あああっ! アアアッ!▼~
…………▼~
…コロス…コロス…コロス…~
コノケンデ…ミンナ…ミンナ…~
ミンナコロス!!▼~
***B [#ad9ddaa0]
:[ベルクト]|
この殺気…~
姿を見せろ、下郎が。▼~
:[マリータ]|
…………▼~
:[ベルクト]|
貴様如きが~
ドーマ神の力を得たこの俺に挑むと?~
片腹痛い…!▼~
この俺に剣を向けたこと…~
悔みながら死ぬがいい!▼~
:[マリータ]|
コロス…!▼~
:[ベルクト]|
死ぬのは貴様だ…!~
せやぁっ!▼~
:[マリータ]|
コロス…ミンナ…コロス…!▼~
:[ベルクト]|
雑魚にしてはいい打ち込みだ。~
だが…クリムヒルドの敵ではない!▼~
:[マリータ]|
ガッ…! グゥゥッ…!▼~
くっ…! う、ううっ…!~
あ、あたま…が…! いた…い…▼~
:[ベルクト]|
なに? 殺気が…?▼~
:[マリータ]|
はぁっ、はぁぁっ…~
ごめんなさ…い…~
ごめんなさい…っ!▼~
:[ベルクト]|
退いたか…~
あの女…魔剣に操られているのか。▼~
完全に意識を~
呑まれてはいないようだが…▼~
クッ…クククク…~
哀れなやつだ…▼~
全てを手放してしまえば~
楽になれるものを…▼~
***A [#acf7a089]
:[マリータ]|
はぁっ、はぁっ、はぁぁっ…▼~
だ、だめだ…しっかりしなきゃ。~
このままじゃ本当に~
私が私でなくなって…しまう。▼~
エクラさんは~
私を信じて、私の力を頼ってくれた。▼~
この剣で、大切な人を斬るのは…~
絶対に…ぜったい…に…▼~
:[チキ]|
…どうしたの?~
かお、まっさおだよ。▼~
:[マリータ]|
くっ、ううっ…あなた…は…▼~
だ、だめ、今の私に…~
近寄らない…で…▼~
:[チキ]|
こわいゆめ、みたの?▼~
:[マリータ]|
こわい…ゆめ?~
これは…ゆめ…▼~
…………▼~
コロス…~
コロス……▼~
:[チキ]|
わたしを…ころすの…?~
あなた、わるいひと…?▼~
わるいひとはみんな、~
やきつくす…▼~
:[カムイ]|
やめてください、二人とも!▼~
:[マリータ]|
チ……!▼~
:[チキ]|
いなくなっちゃった…▼~
:[カムイ]|
マリータさん…▼~
あなたもまた、~
力を抑えられずに~
いるのでしょうか…▼~
***S [#d9bf22aa]
:[カムイ]|
待ってください、マリータさん!▼~
:[マリータ]|
オマエ…▼~
:[カムイ]|
やめてください!~
このままではあなたの魂は~
魔剣に飲み込まれてしまう。▼~
:[マリータ]|
オマエモ…コロス…!▼~
:[カムイ]|
くっ! 私はあなたと~
争うつもりはありません!▼~
私たちは~
この世界の戦乱を鎮めるために~
呼ばれたのではないのですか?▼~
:[マリータ]|
ミンナ…ミンナ…コロス!▼~
:[カムイ]|
みんな殺したら…~
この世界の命を奪い尽くしたら~
あなたのその力はどこに向くのですか?▼~
あなたが振るう、その力は…~
いずれあなた自身を傷つけ~
破滅を招いてしまうだけです…!▼~
:[マリータ]|
……!~
ダマレ! ダマレ…!~
コロス、コロス…!▼~
ぐっ! あ、あああっ!~
くぅっ! はぁぁぁっ!▼~
:[カムイ]|
マリータさん!~
意識が…!?▼~
:[マリータ]|
ご、ごめんなさい、カムイ…王女。~
心配、かけて…私は…▼~
今は…まだ、魔剣の支配から~
逃れることが…できません。~
でもこれは…私の心が弱いから…▼~
:[カムイ]|
マリータさん…▼~
:[マリータ]|
で、でも…私は…負けない。~
いつかきっと…この魔剣に~
打ち勝つ…未来…を…▼~
:[カムイ]|
マリータさん…▼~
あなたも…私と同じですね。~
自分の中に渦巻く力と戦い~
宿命を乗り越えようと、もがいている。▼~
共に…抗いましょう。~
私たちがこの世界にいるのは~
きっと意味が…あると思うから…▼~
**眠れる竜王女 チキ [#u2325f55]
***C [#oe7e241c]
:[チキ]|
んっ…んんっ…▼~
やだ…いやだよぉ…~
わたしを…おいていかないで…▼~
ひとりは、いやだよ…~
さみしいのは…いや…▼~
さむいよ…くるしい…よ…~
ひとりにしないで…~
わたしの手を…にぎって…▼~
やだ、いかないで…みんな…~
おじいちゃま…どこ…?~
うっ、ううっ…▼~
(暗転)~
:[チキ]|
んっ…はふぅ…~
ここ…は…?▼~
そっか、わたし…~
エクラに~
この世界に…よばれて…▼~
…………~
やっぱりみんな…いない…~
どこにいっちゃったの…▼~
わたし、ひとりは…いやだよ…~
みんなと…いたいよ…▼~
…でも、ここは…ゆめのなか。~
ゆめのなかなら、きっとみんなに…~
あえるよね…▼~
この世界のどこかに…~
わたしと同じ…~
なかまがいるはずなの…▼~
***B [#i661690c]
:[チキ]|
今日はたのしかった。~
また、あそぼうね…▼~
:[シャロン]|
はい!~
また明日、ですね!▼~
……▼~
:[アルフォンス]|
…シャロン。~
どうだい、チキの様子は。▼~
:[シャロン]|
いい子なんですけど~
少し様子がおかしい…~
そんな気がします。▼~
ぼんやりしていて、でも~
ふとしたきっかけで攻撃的になったり…~
どこか危うさを感じます。▼~
:[アルフォンス]|
…チキは、この世界に来て~
自分の仲間が見つかるはずと~
強く思い込んでいるようだね。▼~
今は、僕たちを『ともだち』と~
認めてくれているようだけど…▼~
もし、仲間が見つからなかったとき~
彼女はどうなってしまうのだろう。▼~
***A [#n46a7bc3]
:[カムイ]|
チキさん…どうしたのですか。~
こんな時間に?▼~
:[チキ]|
カムイ…さん…▼~
カムイさんは…~
わたしの…なかまなの?▼~
:[カムイ]|
え…? それは、どういう…▼~
:[チキ]|
カムイさんから~
わたしとおなじような~
ちからをかんじるの…▼~
あなたは…わたしとおなじなの?~
さがしていた…なかまなの?▼~
:[カムイ]|
…………▼~
私の中に力は確かにあります。~
でも、この力の正体は~
私にもわからないのです。▼~
:[チキ]|
にてるの…そのちから。~
わたしが…しってるひとたちに…▼~
ね? カムイさんは~
わたしのなかまだよね?~
わたしとおなじなんだよ…ね?▼~
:[カムイ]|
ごめんなさい…~
あなたの仲間かどうかも~
私にはわからないのです…▼~
:[チキ]|
…やっぱり…いないの…?~
わたしの…なかま…▼~
わたしは…ひとりぼっち……▼~
:[カムイ]|
!~
この力の高まりは…▼~
だめです、力に身を…委ねては…!▼~
:[チキ]|
きらい…こんな世界…~
ぜんぶ…!▼~
:[カムイ]|
っ…!~
この力…私ひとりでは…!▼~
:[チキ(大人)]|
…大丈夫。~
カムイ王女。~
私も力を貸すわ。▼~
:[カムイ]|
……!~
あ、あなたは…!?▼~
***S [#o5892ac7]
:[カムイ]|
あなたは…チキさん…!?▼~
:[チキ(大人)]|
ええ。私もこの子と同じ魂を持つ者。~
カムイ王女…力を貸して。~
この子の力を押し留めましょう。▼~
:[カムイ]|
はいっ…!▼~
:[チキ]|
…? なぁに…これ…?~
とってもやさしい~
あったかい…ひかり…▼~
:[チキ(大人)]|
そう…それでいいの…落ち着いて。~
何も怖くないわ。~
ゆっくりと、心を開いて…▼~
:[チキ]|
あ、ああっ…くぅ…っ…▼~
:[カムイ]|
暴走していた力が…~
収まっていく…▼~
:[チキ(大人)]|
もう大丈夫よ…~
落ち着いたかしら?▼~
:[チキ]|
んっ、んんっ…~
あなたは…だれ?~
わたしの…なかま…だよね?▼~
:[チキ(大人)]|
ええ、仲間よ。~
でも、あなたの求める仲間じゃない…~
私はあなた自身なのだから。▼~
:[チキ]|
ふぁあ…なでなで…してくれるの?~
あったかい…手…~
おじいちゃまの手…みたい…▼~
:[チキ(大人)]|
チキ…~
あなたは今、夢を見ているの。~
長い長い…夢をね。▼~
そして私も昔、長い眠りの果てに~
悪夢を見せられたことがあるわ…~
望まぬ夢を。▼~
:[カムイ]|
…………▼~
:[チキ]|
あなたも…ゆめをみていたの?▼~
:[チキ(大人)]|
ええ。けれど~
私は夢から覚めることができた。~
バヌトゥが助けてくれたおかげ…▼~
:[チキ]|
おじいちゃまが…?▼~
:[チキ(大人)]|
チキ…~
ここにはあなたを大切に想う~
たくさんの友だちがいるのよ。▼~
アルフォンス王子、シャロン王女…~
そして、ここにいるカムイ王女…▼~
みんなと心を通わすことができれば~
あなたもきっと夢から覚める。▼~
自分の力で…望まぬ夢から、~
鳥かごから出られるはずなの。▼~
:[チキ]|
でも…~
ゆめからさめたら…どうなるの?~
わたし、こわいのは…いやだよ…▼~
:[カムイ]|
大丈夫です。私がそばにいます。~
それに、みんなもそばにいてくれます。▼~
:[チキ]|
ほんと…?~
みんないっしょに…~
いてくれる?▼~
:[カムイ]|
ええ、約束します。▼~
:[チキ(大人)]|
ありがとう、カムイ王女。~
あなたもまた、自らの宿命を~
乗り越えなければならない…▼~
でも、仲間との絆が~
あなたを未来に…~
導いてくれるでしょう。▼~
:[カムイ]|
…はい。~
その言葉、心に刻んでおきます。▼~
:[チキ]|
ねえ、もうひとりの…わたし。~
また、あえる?▼~
:[チキ(大人)]|
ええ。必ず会えるわ。~
私とあなたには…~
長い長い時間があるのだから…▼~
**禍つ魂の慟哭 カムイ [#m8623428]
***C [#w6af5a3c]
:[カムイ]|
くっ…! ううっ!▼~
はあ…はぁっ…~
思い…出しました…~
私は…あのとき…▼~
お母様を…守れずに…~
力を暴走させ…▼~
町も…何もかも~
めちゃくちゃに…▼~
どうして…どうしてそんなことを…~
私はどうやって詫びたら…▼~
くっ、ううっ…身体が…熱い…~
血が…沸騰して…ううっ…!~
身体の奥が…燃える…!▼~
(暗転)~
:[カムイ]|
はあ…はぁ…!~
ま、また…あのときの…~
うっ、くうっ…▼~
私は…何も守れなかった。~
湧き上がる力に…~
抗うこともできないまま…▼~
もし、あのとき…~
きょうだいのみんなが…~
アクアさんがいなかったら、私は…▼~
………~
私は、恐ろしい。~
自分が…怖い。▼~
私の中に渦巻く、この力が…~
大切な人に牙を剥いてしまったら…▼~
私は自分で自分を抑えられるでしょうか…~
自分を見失わずに…いられるでしょうか…▼~
***B [#g013cd39]
:[シャロン]|
カムイ王女!~
今日の戦いはお疲れさまでした!▼~
:[カムイ]|
シャロン王女…~
あなたがこの森に来るなんて~
珍しいですね。▼~
:[シャロン]|
わたし、この場所も好きですよ!~
なんだか背筋がゾクゾクして~
独特の雰囲気がありますよね!▼~
:[カムイ]|
そう…なのですか?▼~
私はここにいると~
力が抑えやすいような気がして…▼~
きっと、この地には~
不思議な力があるのかもしれません。~
竜脈のような…▼~
:[シャロン]|
あっ、そうそう!~
そのカムイ王女の力のことで~
わたし、気になったことがあって…▼~
もしかして…無理、してませんか?~
今日も戦っているとき~
なんだか辛そうでした…▼~
:[カムイ]|
……▼~
お気遣いありがとうございます。~
大丈夫ですよ、シャロン王女。~
無理なときは、すぐにお知らせします。▼~
私の力は…自分では完全に~
御することができないので…▼~
:[シャロン]|
はい! 無理はしないでくださいね。~
わたしたちでよければ~
いつでも頼ってください!▼~
:[カムイ]|
ありがとうございます。~
心配をおかけして申し訳ありません~
シャロン王女。▼~
(場面転換)~
:[ベルクト]|
…………▼~
***A [#u44cd3f2]
:[カムイ]|
私が…~
自分の力に怯えていると…?▼~
:[ベルクト]|
そうだ。貴様は力を抑え~
最低限の力しか行使していない。▼~
なぜ出し惜しみする?~
力は使わねば意味がない…▼~
:[カムイ]|
ですが…!▼~
:[ベルクト]|
暴走するのが怖い、か?▼~
ふん…力には代償が伴うものだ。~
お前は対価無しで~
力だけを都合良く使いたいのか?▼~
:[カムイ]|
私は…大切なものを守るために~
力を使いたいのです。▼~
ですが、制御できない力が~
守りたいものを傷つけてしまったら~
それこそ…本末…転倒です。▼~
:[ベルクト]|
ならば、そのときはお前が自分で~
お前の命を断てばいいだろう。~
大切なものを傷つける前にな。▼~
:[カムイ]|
そんな…!▼~
:[ベルクト]|
お前は甘い。~
覚悟が…足りないのだ。▼~
その程度の覚悟ではいずれ~
戦場で命を落とすだろう。~
何も守れずにな…▼~
:[カムイ]|
……▼~
:[ベルクト]|
その力は、お前の中に~
確実に存在するものだ。~
逃げても…何も変わらんぞ。▼~
:[カムイ]|
…………~
力から逃げても…~
何も変わらない…▼~
私は…▼~
***S [#yfb7efb7]
:[カムイ]|
ベルクト王子…▼~
:[ベルクト]|
なんだ?~
ようやくお前の力を~
解き放つ気になったのか?▼~
:[カムイ]|
…あなたに言われたことを~
考えてみたのです。▼~
力の暴走を恐れても~
私の中からこの力が~
消えるわけではありません。▼~
力を使うことを躊躇したままでは~
本当に守りたいものも守れずに~
終わってしまうかもしれません。▼~
私がなすべきことは~
この力と向き合い~
宿命を乗り越えることだと思います。▼~
:[ベルクト]|
口でいうのは簡単だ。~
しかし、お前には~
その覚悟があるのか?▼~
:[カムイ]|
向き合います。命を…懸けて。~
大切なものを守る力として~
必ず、自分のものにしてみせます。▼~
私の力で…もう誰も~
傷つけることのないように。▼~
:[ベルクト]|
命を懸ける…といったな。~
ならばお前は、全身全霊をもって~
自分の力と向き合え。▼~
それでも力を御せずに~
暴走したときは…この俺が~
貴様を殺してやろう。▼~
:[カムイ]|
はい。覚悟の上です。~
恨みは…しません。▼~
:[ベルクト]|
ふん。貴様がどこまで自分を~
律することができるのか…~
見極めさせてもらうぞ。▼~
:[カムイ]|
…………▼~
私には守るべき…~
守らなければならないものがある。▼~
今まで、私に愛を注いでくれた~
きょうだいたち…▼~
アスク王国で~
私を受け入れてくれた仲間たち。~
そのすべてが大切な存在なのです。▼~
私に力があるのは偶然じゃなく~
意味が…あるはずなのです。▼~
私はその意味を見つけたい。~
どうしてこの強大な力が~
私に与えられたのか、その意味を…▼~
もし、この力に飲み込まれ~
私が私でなくなってしまったら…~
覚悟を決めるしかありません。▼~
それでも、私は必ず…~
乗り越えてみせます。▼~
自分の中にあるこの力が~
未来を拓く力であることを信じて。▼~
**煉獄の王子 ベルクト [#v6dec5b4]
***C [#l0884934]
:[ベルクト]|
くっ…ううっ…陛下…~
なぜ私には、出陣を~
お許しくださらないのです!?▼~
陛下、どうかご慈悲を…~
陛下…!▼~
……▼~
ぐぅっ、ううっ!~
リネア…お前まで…▼~
そうやって笑っていたのか~
ルドルフやマッセナのように…▼~
なにも知らぬ俺を~
皇帝になれるはずはないと…~
憐れんで笑っていたのか…!▼~
ドーマよ…神よ…~
望み通り、求めてやろう!~
俺に力を…▼~
すべてを壊す力を俺に…!~
いかなる対価でも持っていくがいい!!▼~
ぐうううっ! おおっ!~
うああああああーっ!▼~
(暗転)~
:[ベルクト]|
くっ! ううっ…!~
はぁはぁっ…く、くそっ…!▼~
また同じ…夢だ。~
俺は何度…繰り返す…~
これも力の代償…なのか…▼~
うっ! ぐぅぅっ!~
あ、頭が…わ、割れ…るっ…▼~
……▼~
リネア…そうだ、俺はリネアを探して~
ここまで来た。異界の門をくぐり~
世界の…隔たりを越えて…▼~
いるんだろう、リネア?~
お前は…この世界に…▼~
どこにいるんだ…リネア…▼~
***B [#v58816b2]
:[ベルクト]|
…………▼~
…いない、ここにも…リネア…▼~
:[チキ]|
なにしてるの…?~
あなたも…おさんぽしてるの?▼~
:[ベルクト]|
マムクートの娘か…▼~
答えろ。~
リネアを見なかったか…?~
水色の髪の、大人しそうな娘だ…▼~
:[チキ]|
しらない…▼~
あなたも、たいせつなひとに~
おいていかれちゃったの?▼~
:[ベルクト]|
…………▼~
:[チキ]|
わたしも、ひとりぼっちなの。▼~
たくさんたくさん、~
たいせつなひとがいたのに。~
みんな…わたしをおいていっちゃった。▼~
:[ベルクト]|
お前の中に…力を感じる。~
それほどの力を持っていても~
思い通りには生きられぬというのか…▼~
:[チキ]|
わたし、この世界で…みんなにあえるかな。~
チキのたいせつなひとたちに…~
また、あえるのかな…▼~
:[ベルクト]|
……! そうか…~
その手が…あったか…▼~
いなければ、呼び寄せればいい…!▼~
クク、クククク…!~
リネア…! 待っていろ…!▼~
***A [#p03ee2c8]
:[アンナ]|
あら? ベルクト王子…▼~
:[ベルクト]|
あいつは…~
エクラは~
どこにいる…▼~
:[アンナ]|
い、いったいどうしたのよ!?~
とりあえず落ち着いて!▼~
エクラなら~
今は城にいないわよ。~
アルフォンスたちと訓練に出ているわ。▼~
でも、エクラに~
いったい何の用なの?▼~
:[ベルクト]|
あいつに…リネアを召喚させる。▼~
できるのだろう?~
エクラなら…!▼~
:[アンナ]|
待って! 確かに~
エクラは~
異界から英雄を召喚できるけど…▼~
決められた誰かを~
召喚することはできないはずよ。▼~
招かれるのは~
アスク王国と縁の繋がった~
英雄だけなの。▼~
:[ベルクト]|
くっ…!▼~
:[アンナ]|
それにもし…~
そのリネアさんという人を~
召喚できたとしても…▼~
それは、あなたのいた世界とは~
違う世界のリネアさんかもしれないの。▼~
:[ベルクト]|
っ…! もういい!~
この話は…終わりだ…▼~
:[アンナ]|
あっ、ちょっと!~
ベルクト王子…!▼~
(場面転換)~
:[ベルクト]|
力を…手に入れて…~
俺はすべてを得ることが~
できると思った…▼~
しかし、現実は…その逆だ…~
俺は…俺はすべてを失ったのか…▼~
帝国も、リネアも…そして、今まで~
過ごしてきた世界も…~
すべて、すべて…!▼~
ぐっ、ううっ…▼~
***S [#l42aa2eb]
:[???]|
…さま……~
…ベルクト…さま…▼~
:[ベルクト]|
……▼~
この…声…俺は…~
この声を…知っている…▼~
:[???]|
…諦めないでください…~
あなたは…すべてを失ったわけでは~
ありません…▼~
あなたには、まだ…未来がある。▼~
あなたと同じように、悩み、苦しみ~
それでも生きようとする…仲間も…▼~
:[ベルクト]|
俺に…仲間など…~
俺が必要とするのは…▼~
:[???]|
この世界は~
あなたの力を必要としています。▼~
今度こそ…あなたの望みを…~
この…世界で…▼~
:[ベルクト]|
ま、待て!~
お前は…!▼~
(暗転)~
:[ベルクト]|
はっ…!~
俺はいったい…▼~
この世界に必要とされているだと?~
誰にも、何にも必要とされなかった~
この俺が…▼~
俺の中に宿っている~
すべてを破壊するドーマの力が…~
この世界に必要だと言うのか…▼~
クク、ククク…そうか、わかったぞ。~
ここは地獄だ。~
俺は地獄に堕ちたのだ…▼~
この地で、死ぬまで…~
魂がすり切れるまで~
戦い抜けというのだな…?▼~
いいだろう…~
世界が俺の力を必要とするのなら~
地獄の果てまで付き合ってやる!▼~
戦って戦って、戦い抜いて…~
俺が生きた証を刻んでやるぞ!▼~
そして…この世界で~
俺の命を使い切ったそのとき…▼~
また、あいつに会えるのかもしれない…▼~
*コメント [#ga33bb25]
#comment
終了行:
[[章別会話]]
*力の在処 [#oc4f52d6]
#contents
**力の在処 [#u027de1a]
***オープニング [#f77008a9]
:[フィヨルム]|
ここが、仄暗き森…~
知られざる英雄たちが~
彷徨うという場所…▼~
聞いていた通り、寒い場所ですね。~
ニフルの寒さとは違う、どこか…~
心が凍える冷たさを感じます。▼~
…!?~
この殺気は…っ!▼~
:[マリータ]|
カワシタ…カ…▼~
:[フィヨルム]|
あ、あなたは…マリータさん!?▼~
:[マリータ]|
コロス…!▼~
:[フィヨルム]|
くっ!~
ううっ! こ、この太刀筋…~
私を本気で殺す気で…!▼~
:[マリータ]|
……!~
う、ううっ…! ああっ!▼~
フィヨルム…王女…~
ここに来ては、ダメ…逃げ…て…▼~
:[チキ]|
…何してるの?▼~
:[フィヨルム]|
…! あ、あなたは…~
チキ…さん?▼~
:[チキ]|
ここは…チキのゆめのなか。~
せいいき、なの。▼~
せいいきをおかすものは…~
はいに、しちゃうよ…▼~
:[フィヨルム]|
チキさん!~
私です、フィヨルムです!~
ここで暴れては…きゃぁぁっ!▼~
くっ、これは…いったい…~
何が…起きて…▼~
:[カムイ]|
フィヨルム王女、こちらへ…!▼~
:[フィヨルム]|
カムイ王女…!? は、はいっ!~
ここは一時退避したほうが~
よさそうですね…!▼~
(場面転換)~
:[カムイ]|
ここまで来れば…大丈夫でしょう。▼~
:[フィヨルム]|
はぁっ、はぁっ…あの、カムイ王女。~
先ほどの二人はいったい…▼~
:[カムイ]|
彼女たちは…あなたの知っている~
マリータさんやチキさんではありません。▼~
そして、目の前にいる私も…~
あなたの知っているカムイではありません。▼~
:[フィヨルム]|
え…? そ、それは…どういう…▼~
:[カムイ]|
できれば…森には~
もう近付かないでください。~
くっ、ううっ…▼~
:[フィヨルム]|
カムイ王女!? すごい汗…!~
どこか具合が悪いのですか?▼~
:[カムイ]|
私たちにかまわず…ここから~
立ち去って…ください…▼~
:[ベルクト]|
その女の言う通りにしたほうがいい。~
この森にいる連中の中でも~
そいつはとびきりの化け物なのだからな。▼~
:[フィヨルム]|
ベルクト王子…!~
そ、それは~
どういう意味なのですか?▼~
:[ベルクト]|
忠告はしたぞ。英雄のすべてが~
祝福された存在ではない。~
そのことを覚えておけ…▼~
***C [#r9bd0901]
:[フィヨルム]|
…………▼~
:[ベルクト]|
また来たのか。興味本位で~
ウロウロされると目障りだ。▼~
:[フィヨルム]|
興味本位などではありません。~
あなたたちのことを…~
もっと知りたいのです。▼~
私が知るベルクト王子は~
いつも自信に満ち、~
真っ直ぐな目をされていました。▼~
しかし、ここにいるあなたは~
その…▼~
:[ベルクト]|
ふん。あいつはまだ『運命』を知らない。~
力もなく、世界の残酷さも知らない~
未熟な俺だ…▼~
だが、今の俺には力がある。~
すべてを圧倒し、運命すら~
ねじ曲げられる力がな!▼~
:[フィヨルム]|
っ…!?▼~
:[ベルクト]|
どうだ、この圧倒的な力は?~
我が神ドーマの祝福を受けた俺を~
何人たりとも阻むことはできん。▼~
だが、あいつと俺…~
どちらがしあわせ…かと言えば…~
ぐっ、ううっ…!▼~
:[フィヨルム]|
ベ、ベルクト王子!?▼~
:[ベルクト]|
リネア…どこだ…返事を…~
返事をしてくれ…▼~
見えない…何も…かも…~
ぐっ、うううっ…!▼~
:[フィヨルム]|
ベルクト王子…!~
行って…しまいました…▼~
***B [#se443733]
:[アルフォンス]|
そうだったのか。~
あの森でそんなことが…▼~
:[フィヨルム]|
はい…彼らは英雄の名に~
ふさわしい素晴らしい力を~
持っていると思います。▼~
ですが、今はその力に蝕まれ…~
本来の生き方、英雄としての在り方を~
見失っているように…見えるのです。▼~
:[アルフォンス]|
英雄としての在り方、か…▼~
どう振る舞うのが正しい在り方なのか~
答えを出すのは難しいかもしれないね。▼~
僕自身は、英雄は民のために戦い~
その力を振るうべきだと思っている。▼~
でも、大きすぎる力を持つ彼らは~
その力のせいで、自分の宿命と~
戦っているように見えるんだ。▼~
:[フィヨルム]|
自分の宿命と…戦う…▼~
:[アルフォンス]|
今の彼らは、その大きすぎる力を~
制御できていないのかもしれない。~
でも、彼らの力もこの世界に必要なんだ。▼~
だからこそ、この世界に~
エクラは~
彼らを導いたんだと思うよ。▼~
:[フィヨルム]|
…………▼~
:[シャロン]|
お兄様、フィヨルム王女!~
大変ですっ!~
背後から敵の大軍が!▼~
:[アルフォンス]|
伏兵…?~
まずい。今、近くには~
他の英雄たちは…▼~
:[フィヨルム]|
アルフォンス王子、シャロン王女!~
ここは私が支えます。▼~
あなたたちは先に逃げて、~
エクラ様に~
このことを…!▼~
:[シャロン]|
そんな…!~
フィヨルム王女を~
残してはいけません!▼~
:[チキ]|
ううん、にげなくていいよ。▼~
わるいひとたちは…~
やきつくすから…▼~
:[フィヨルム]|
あなたは…!~
あなたたちは…!▼~
:[ベルクト]|
ふん、雑魚どもが~
いくら群れをなそうが~
俺の敵ではない。▼~
:[マリータ]|
ミンナ…コロス…▼~
:[カムイ]|
ここは…私たちに任せてください。~
私が、自分を抑えられるうちに…▼~
:[チキ]|
エクラから~
おねがいされたの。~
みんなをたすけて、って。▼~
:[マリータ]|
コロス…コロス!▼~
:[ベルクト]|
クリムヒルド、すべてを貫け…!▼~
:[シャロン]|
す、すごいです…!~
あんなにいた敵があっという間に…!▼~
:[アルフォンス]|
僕たちも続こう。~
一気に突破するんだ!▼~
:[フィヨルム]|
これが…英雄の力…!?~
彼らが向き合う~
宿命がもたらす…力…?▼~
***A [#vc8a933a]
:[シャロン]|
みなさん、大丈夫ですか…!?~
よかった、なんとかなりましたね!▼~
:[フィヨルム]|
本当に助かりました。~
あなたたちの応援がなければ、~
危ないところでした。▼~
:[ベルクト]|
お前たちを助けたわけではない。~
俺はただ、力を振るいたかっただけだ。▼~
:[チキ]|
わるいひとは…~
やきつくすだけだよ。▼~
:[マリータ]|
はぁ、はぁっ…頭が…痛い…~
んっ、くぅぅっ…▼~
:[フィヨルム]|
マリータさん…!~
大丈夫ですか?▼~
:[マリータ]|
マダ…マダダ…~
モット…コロス…▼~
:[フィヨルム]|
私たちを助けてくれたのは…~
あなたがたの圧倒的なまでの力…~
そのことには感謝しています。▼~
でもその力は…~
むやみに振るうべきものではない。~
私はそう思います。▼~
:[マリータ]|
オマエノ…~
大切ナモノヲ~
踏ミニジラレテモ…カ?▼~
:[フィヨルム]|
そ、それは…▼~
:[マリータ]|
コロス…コロサレル…~
ドチラカシカ…ナイ…▼~
オマエハ…ドチラダ…?▼~
:[フィヨルム]|
わ、私は…!▼~
:[カムイ]|
フィヨルム王女…~
それ以上、踏み込んではいけません。~
あなたまで力に囚われてしまう…▼~
:[フィヨルム]|
カムイ王女…▼~
:[カムイ]|
今回は…あなたたちを助けるために~
私たちの力を活かすことができました。▼~
ですが、この力は…私たちも~
望んで手に入れたものではないのです。~
完全に御することはできません。▼~
:[フィヨルム]|
…………▼~
:[カムイ]|
だからもし私たちの力が~
あなたに向けられたときは…▼~
その時は、~
どうか私たちを討ってください。▼~
:[フィヨルム]|
そんな…!~
仲間に刃を向けることなんて~
できません!▼~
:[カムイ]|
覚悟はできています。それが…~
この力を持つ者の定めだと思うから。▼~
そして私たちが~
乗り越えなくてはならない~
試練なのですから。▼~
:[フィヨルム]|
…………▼~
あなたたちが…~
エクラ様によって~
この世界へ呼ばれた意味…▼~
それは、あなたたちがいつか呪縛から~
解き放たれ、英雄として新しい道を~
歩みはじめるためなのかもしれません。▼~
私はそう願っています。~
どうか、あなたたちの行く先が…▼~
悲しみではなく、~
幸福な光が差す場所であるように…▼~
**魔剣に囚われし者 マリータ [#lff81bac]
***C [#a7ed29e1]
:[マリータ]|
…くっ、ううっ…~
はぁっ、はぁ…っ…▼~
だ、だめ…この剣を…~
大切な人に…向けては…▼~
私は…負けない…~
私は…正しき道を歩む剣士…~
フィアナのエーヴェルの娘…!▼~
くっ、だめっ…おかあ…さま…~
んっ! くぅぅぅっ!~
だめ、だめぇぇっ…!▼~
(暗転)~
:[マリータ]|
はぁっ、はぁっ…~
ま、また…あの夢…▼~
私の中に広がる黒い衝動が…~
とめどなくあふれて…▼~
この剣を、大切な人に向けてしまう。~
かけがえのないものを…~
血で…染めてしまう…▼~
私は…そんなことをするために~
剣を握ったんじゃない…▼~
お母様のようになりたいから…~
リーフ様の力に…なりたかったから…▼~
…ううっ!~
あ、あああっ! アアアッ!▼~
…………▼~
…コロス…コロス…コロス…~
コノケンデ…ミンナ…ミンナ…~
ミンナコロス!!▼~
***B [#ad9ddaa0]
:[ベルクト]|
この殺気…~
姿を見せろ、下郎が。▼~
:[マリータ]|
…………▼~
:[ベルクト]|
貴様如きが~
ドーマ神の力を得たこの俺に挑むと?~
片腹痛い…!▼~
この俺に剣を向けたこと…~
悔みながら死ぬがいい!▼~
:[マリータ]|
コロス…!▼~
:[ベルクト]|
死ぬのは貴様だ…!~
せやぁっ!▼~
:[マリータ]|
コロス…ミンナ…コロス…!▼~
:[ベルクト]|
雑魚にしてはいい打ち込みだ。~
だが…クリムヒルドの敵ではない!▼~
:[マリータ]|
ガッ…! グゥゥッ…!▼~
くっ…! う、ううっ…!~
あ、あたま…が…! いた…い…▼~
:[ベルクト]|
なに? 殺気が…?▼~
:[マリータ]|
はぁっ、はぁぁっ…~
ごめんなさ…い…~
ごめんなさい…っ!▼~
:[ベルクト]|
退いたか…~
あの女…魔剣に操られているのか。▼~
完全に意識を~
呑まれてはいないようだが…▼~
クッ…クククク…~
哀れなやつだ…▼~
全てを手放してしまえば~
楽になれるものを…▼~
***A [#acf7a089]
:[マリータ]|
はぁっ、はぁっ、はぁぁっ…▼~
だ、だめだ…しっかりしなきゃ。~
このままじゃ本当に~
私が私でなくなって…しまう。▼~
エクラさんは~
私を信じて、私の力を頼ってくれた。▼~
この剣で、大切な人を斬るのは…~
絶対に…ぜったい…に…▼~
:[チキ]|
…どうしたの?~
かお、まっさおだよ。▼~
:[マリータ]|
くっ、ううっ…あなた…は…▼~
だ、だめ、今の私に…~
近寄らない…で…▼~
:[チキ]|
こわいゆめ、みたの?▼~
:[マリータ]|
こわい…ゆめ?~
これは…ゆめ…▼~
…………▼~
コロス…~
コロス……▼~
:[チキ]|
わたしを…ころすの…?~
あなた、わるいひと…?▼~
わるいひとはみんな、~
やきつくす…▼~
:[カムイ]|
やめてください、二人とも!▼~
:[マリータ]|
チ……!▼~
:[チキ]|
いなくなっちゃった…▼~
:[カムイ]|
マリータさん…▼~
あなたもまた、~
力を抑えられずに~
いるのでしょうか…▼~
***S [#d9bf22aa]
:[カムイ]|
待ってください、マリータさん!▼~
:[マリータ]|
オマエ…▼~
:[カムイ]|
やめてください!~
このままではあなたの魂は~
魔剣に飲み込まれてしまう。▼~
:[マリータ]|
オマエモ…コロス…!▼~
:[カムイ]|
くっ! 私はあなたと~
争うつもりはありません!▼~
私たちは~
この世界の戦乱を鎮めるために~
呼ばれたのではないのですか?▼~
:[マリータ]|
ミンナ…ミンナ…コロス!▼~
:[カムイ]|
みんな殺したら…~
この世界の命を奪い尽くしたら~
あなたのその力はどこに向くのですか?▼~
あなたが振るう、その力は…~
いずれあなた自身を傷つけ~
破滅を招いてしまうだけです…!▼~
:[マリータ]|
……!~
ダマレ! ダマレ…!~
コロス、コロス…!▼~
ぐっ! あ、あああっ!~
くぅっ! はぁぁぁっ!▼~
:[カムイ]|
マリータさん!~
意識が…!?▼~
:[マリータ]|
ご、ごめんなさい、カムイ…王女。~
心配、かけて…私は…▼~
今は…まだ、魔剣の支配から~
逃れることが…できません。~
でもこれは…私の心が弱いから…▼~
:[カムイ]|
マリータさん…▼~
:[マリータ]|
で、でも…私は…負けない。~
いつかきっと…この魔剣に~
打ち勝つ…未来…を…▼~
:[カムイ]|
マリータさん…▼~
あなたも…私と同じですね。~
自分の中に渦巻く力と戦い~
宿命を乗り越えようと、もがいている。▼~
共に…抗いましょう。~
私たちがこの世界にいるのは~
きっと意味が…あると思うから…▼~
**眠れる竜王女 チキ [#u2325f55]
***C [#oe7e241c]
:[チキ]|
んっ…んんっ…▼~
やだ…いやだよぉ…~
わたしを…おいていかないで…▼~
ひとりは、いやだよ…~
さみしいのは…いや…▼~
さむいよ…くるしい…よ…~
ひとりにしないで…~
わたしの手を…にぎって…▼~
やだ、いかないで…みんな…~
おじいちゃま…どこ…?~
うっ、ううっ…▼~
(暗転)~
:[チキ]|
んっ…はふぅ…~
ここ…は…?▼~
そっか、わたし…~
エクラに~
この世界に…よばれて…▼~
…………~
やっぱりみんな…いない…~
どこにいっちゃったの…▼~
わたし、ひとりは…いやだよ…~
みんなと…いたいよ…▼~
…でも、ここは…ゆめのなか。~
ゆめのなかなら、きっとみんなに…~
あえるよね…▼~
この世界のどこかに…~
わたしと同じ…~
なかまがいるはずなの…▼~
***B [#i661690c]
:[チキ]|
今日はたのしかった。~
また、あそぼうね…▼~
:[シャロン]|
はい!~
また明日、ですね!▼~
……▼~
:[アルフォンス]|
…シャロン。~
どうだい、チキの様子は。▼~
:[シャロン]|
いい子なんですけど~
少し様子がおかしい…~
そんな気がします。▼~
ぼんやりしていて、でも~
ふとしたきっかけで攻撃的になったり…~
どこか危うさを感じます。▼~
:[アルフォンス]|
…チキは、この世界に来て~
自分の仲間が見つかるはずと~
強く思い込んでいるようだね。▼~
今は、僕たちを『ともだち』と~
認めてくれているようだけど…▼~
もし、仲間が見つからなかったとき~
彼女はどうなってしまうのだろう。▼~
***A [#n46a7bc3]
:[カムイ]|
チキさん…どうしたのですか。~
こんな時間に?▼~
:[チキ]|
カムイ…さん…▼~
カムイさんは…~
わたしの…なかまなの?▼~
:[カムイ]|
え…? それは、どういう…▼~
:[チキ]|
カムイさんから~
わたしとおなじような~
ちからをかんじるの…▼~
あなたは…わたしとおなじなの?~
さがしていた…なかまなの?▼~
:[カムイ]|
…………▼~
私の中に力は確かにあります。~
でも、この力の正体は~
私にもわからないのです。▼~
:[チキ]|
にてるの…そのちから。~
わたしが…しってるひとたちに…▼~
ね? カムイさんは~
わたしのなかまだよね?~
わたしとおなじなんだよ…ね?▼~
:[カムイ]|
ごめんなさい…~
あなたの仲間かどうかも~
私にはわからないのです…▼~
:[チキ]|
…やっぱり…いないの…?~
わたしの…なかま…▼~
わたしは…ひとりぼっち……▼~
:[カムイ]|
!~
この力の高まりは…▼~
だめです、力に身を…委ねては…!▼~
:[チキ]|
きらい…こんな世界…~
ぜんぶ…!▼~
:[カムイ]|
っ…!~
この力…私ひとりでは…!▼~
:[チキ(大人)]|
…大丈夫。~
カムイ王女。~
私も力を貸すわ。▼~
:[カムイ]|
……!~
あ、あなたは…!?▼~
***S [#o5892ac7]
:[カムイ]|
あなたは…チキさん…!?▼~
:[チキ(大人)]|
ええ。私もこの子と同じ魂を持つ者。~
カムイ王女…力を貸して。~
この子の力を押し留めましょう。▼~
:[カムイ]|
はいっ…!▼~
:[チキ]|
…? なぁに…これ…?~
とってもやさしい~
あったかい…ひかり…▼~
:[チキ(大人)]|
そう…それでいいの…落ち着いて。~
何も怖くないわ。~
ゆっくりと、心を開いて…▼~
:[チキ]|
あ、ああっ…くぅ…っ…▼~
:[カムイ]|
暴走していた力が…~
収まっていく…▼~
:[チキ(大人)]|
もう大丈夫よ…~
落ち着いたかしら?▼~
:[チキ]|
んっ、んんっ…~
あなたは…だれ?~
わたしの…なかま…だよね?▼~
:[チキ(大人)]|
ええ、仲間よ。~
でも、あなたの求める仲間じゃない…~
私はあなた自身なのだから。▼~
:[チキ]|
ふぁあ…なでなで…してくれるの?~
あったかい…手…~
おじいちゃまの手…みたい…▼~
:[チキ(大人)]|
チキ…~
あなたは今、夢を見ているの。~
長い長い…夢をね。▼~
そして私も昔、長い眠りの果てに~
悪夢を見せられたことがあるわ…~
望まぬ夢を。▼~
:[カムイ]|
…………▼~
:[チキ]|
あなたも…ゆめをみていたの?▼~
:[チキ(大人)]|
ええ。けれど~
私は夢から覚めることができた。~
バヌトゥが助けてくれたおかげ…▼~
:[チキ]|
おじいちゃまが…?▼~
:[チキ(大人)]|
チキ…~
ここにはあなたを大切に想う~
たくさんの友だちがいるのよ。▼~
アルフォンス王子、シャロン王女…~
そして、ここにいるカムイ王女…▼~
みんなと心を通わすことができれば~
あなたもきっと夢から覚める。▼~
自分の力で…望まぬ夢から、~
鳥かごから出られるはずなの。▼~
:[チキ]|
でも…~
ゆめからさめたら…どうなるの?~
わたし、こわいのは…いやだよ…▼~
:[カムイ]|
大丈夫です。私がそばにいます。~
それに、みんなもそばにいてくれます。▼~
:[チキ]|
ほんと…?~
みんないっしょに…~
いてくれる?▼~
:[カムイ]|
ええ、約束します。▼~
:[チキ(大人)]|
ありがとう、カムイ王女。~
あなたもまた、自らの宿命を~
乗り越えなければならない…▼~
でも、仲間との絆が~
あなたを未来に…~
導いてくれるでしょう。▼~
:[カムイ]|
…はい。~
その言葉、心に刻んでおきます。▼~
:[チキ]|
ねえ、もうひとりの…わたし。~
また、あえる?▼~
:[チキ(大人)]|
ええ。必ず会えるわ。~
私とあなたには…~
長い長い時間があるのだから…▼~
**禍つ魂の慟哭 カムイ [#m8623428]
***C [#w6af5a3c]
:[カムイ]|
くっ…! ううっ!▼~
はあ…はぁっ…~
思い…出しました…~
私は…あのとき…▼~
お母様を…守れずに…~
力を暴走させ…▼~
町も…何もかも~
めちゃくちゃに…▼~
どうして…どうしてそんなことを…~
私はどうやって詫びたら…▼~
くっ、ううっ…身体が…熱い…~
血が…沸騰して…ううっ…!~
身体の奥が…燃える…!▼~
(暗転)~
:[カムイ]|
はあ…はぁ…!~
ま、また…あのときの…~
うっ、くうっ…▼~
私は…何も守れなかった。~
湧き上がる力に…~
抗うこともできないまま…▼~
もし、あのとき…~
きょうだいのみんなが…~
アクアさんがいなかったら、私は…▼~
………~
私は、恐ろしい。~
自分が…怖い。▼~
私の中に渦巻く、この力が…~
大切な人に牙を剥いてしまったら…▼~
私は自分で自分を抑えられるでしょうか…~
自分を見失わずに…いられるでしょうか…▼~
***B [#g013cd39]
:[シャロン]|
カムイ王女!~
今日の戦いはお疲れさまでした!▼~
:[カムイ]|
シャロン王女…~
あなたがこの森に来るなんて~
珍しいですね。▼~
:[シャロン]|
わたし、この場所も好きですよ!~
なんだか背筋がゾクゾクして~
独特の雰囲気がありますよね!▼~
:[カムイ]|
そう…なのですか?▼~
私はここにいると~
力が抑えやすいような気がして…▼~
きっと、この地には~
不思議な力があるのかもしれません。~
竜脈のような…▼~
:[シャロン]|
あっ、そうそう!~
そのカムイ王女の力のことで~
わたし、気になったことがあって…▼~
もしかして…無理、してませんか?~
今日も戦っているとき~
なんだか辛そうでした…▼~
:[カムイ]|
……▼~
お気遣いありがとうございます。~
大丈夫ですよ、シャロン王女。~
無理なときは、すぐにお知らせします。▼~
私の力は…自分では完全に~
御することができないので…▼~
:[シャロン]|
はい! 無理はしないでくださいね。~
わたしたちでよければ~
いつでも頼ってください!▼~
:[カムイ]|
ありがとうございます。~
心配をおかけして申し訳ありません~
シャロン王女。▼~
(場面転換)~
:[ベルクト]|
…………▼~
***A [#u44cd3f2]
:[カムイ]|
私が…~
自分の力に怯えていると…?▼~
:[ベルクト]|
そうだ。貴様は力を抑え~
最低限の力しか行使していない。▼~
なぜ出し惜しみする?~
力は使わねば意味がない…▼~
:[カムイ]|
ですが…!▼~
:[ベルクト]|
暴走するのが怖い、か?▼~
ふん…力には代償が伴うものだ。~
お前は対価無しで~
力だけを都合良く使いたいのか?▼~
:[カムイ]|
私は…大切なものを守るために~
力を使いたいのです。▼~
ですが、制御できない力が~
守りたいものを傷つけてしまったら~
それこそ…本末…転倒です。▼~
:[ベルクト]|
ならば、そのときはお前が自分で~
お前の命を断てばいいだろう。~
大切なものを傷つける前にな。▼~
:[カムイ]|
そんな…!▼~
:[ベルクト]|
お前は甘い。~
覚悟が…足りないのだ。▼~
その程度の覚悟ではいずれ~
戦場で命を落とすだろう。~
何も守れずにな…▼~
:[カムイ]|
……▼~
:[ベルクト]|
その力は、お前の中に~
確実に存在するものだ。~
逃げても…何も変わらんぞ。▼~
:[カムイ]|
…………~
力から逃げても…~
何も変わらない…▼~
私は…▼~
***S [#yfb7efb7]
:[カムイ]|
ベルクト王子…▼~
:[ベルクト]|
なんだ?~
ようやくお前の力を~
解き放つ気になったのか?▼~
:[カムイ]|
…あなたに言われたことを~
考えてみたのです。▼~
力の暴走を恐れても~
私の中からこの力が~
消えるわけではありません。▼~
力を使うことを躊躇したままでは~
本当に守りたいものも守れずに~
終わってしまうかもしれません。▼~
私がなすべきことは~
この力と向き合い~
宿命を乗り越えることだと思います。▼~
:[ベルクト]|
口でいうのは簡単だ。~
しかし、お前には~
その覚悟があるのか?▼~
:[カムイ]|
向き合います。命を…懸けて。~
大切なものを守る力として~
必ず、自分のものにしてみせます。▼~
私の力で…もう誰も~
傷つけることのないように。▼~
:[ベルクト]|
命を懸ける…といったな。~
ならばお前は、全身全霊をもって~
自分の力と向き合え。▼~
それでも力を御せずに~
暴走したときは…この俺が~
貴様を殺してやろう。▼~
:[カムイ]|
はい。覚悟の上です。~
恨みは…しません。▼~
:[ベルクト]|
ふん。貴様がどこまで自分を~
律することができるのか…~
見極めさせてもらうぞ。▼~
:[カムイ]|
…………▼~
私には守るべき…~
守らなければならないものがある。▼~
今まで、私に愛を注いでくれた~
きょうだいたち…▼~
アスク王国で~
私を受け入れてくれた仲間たち。~
そのすべてが大切な存在なのです。▼~
私に力があるのは偶然じゃなく~
意味が…あるはずなのです。▼~
私はその意味を見つけたい。~
どうしてこの強大な力が~
私に与えられたのか、その意味を…▼~
もし、この力に飲み込まれ~
私が私でなくなってしまったら…~
覚悟を決めるしかありません。▼~
それでも、私は必ず…~
乗り越えてみせます。▼~
自分の中にあるこの力が~
未来を拓く力であることを信じて。▼~
**煉獄の王子 ベルクト [#v6dec5b4]
***C [#l0884934]
:[ベルクト]|
くっ…ううっ…陛下…~
なぜ私には、出陣を~
お許しくださらないのです!?▼~
陛下、どうかご慈悲を…~
陛下…!▼~
……▼~
ぐぅっ、ううっ!~
リネア…お前まで…▼~
そうやって笑っていたのか~
ルドルフやマッセナのように…▼~
なにも知らぬ俺を~
皇帝になれるはずはないと…~
憐れんで笑っていたのか…!▼~
ドーマよ…神よ…~
望み通り、求めてやろう!~
俺に力を…▼~
すべてを壊す力を俺に…!~
いかなる対価でも持っていくがいい!!▼~
ぐうううっ! おおっ!~
うああああああーっ!▼~
(暗転)~
:[ベルクト]|
くっ! ううっ…!~
はぁはぁっ…く、くそっ…!▼~
また同じ…夢だ。~
俺は何度…繰り返す…~
これも力の代償…なのか…▼~
うっ! ぐぅぅっ!~
あ、頭が…わ、割れ…るっ…▼~
……▼~
リネア…そうだ、俺はリネアを探して~
ここまで来た。異界の門をくぐり~
世界の…隔たりを越えて…▼~
いるんだろう、リネア?~
お前は…この世界に…▼~
どこにいるんだ…リネア…▼~
***B [#v58816b2]
:[ベルクト]|
…………▼~
…いない、ここにも…リネア…▼~
:[チキ]|
なにしてるの…?~
あなたも…おさんぽしてるの?▼~
:[ベルクト]|
マムクートの娘か…▼~
答えろ。~
リネアを見なかったか…?~
水色の髪の、大人しそうな娘だ…▼~
:[チキ]|
しらない…▼~
あなたも、たいせつなひとに~
おいていかれちゃったの?▼~
:[ベルクト]|
…………▼~
:[チキ]|
わたしも、ひとりぼっちなの。▼~
たくさんたくさん、~
たいせつなひとがいたのに。~
みんな…わたしをおいていっちゃった。▼~
:[ベルクト]|
お前の中に…力を感じる。~
それほどの力を持っていても~
思い通りには生きられぬというのか…▼~
:[チキ]|
わたし、この世界で…みんなにあえるかな。~
チキのたいせつなひとたちに…~
また、あえるのかな…▼~
:[ベルクト]|
……! そうか…~
その手が…あったか…▼~
いなければ、呼び寄せればいい…!▼~
クク、クククク…!~
リネア…! 待っていろ…!▼~
***A [#p03ee2c8]
:[アンナ]|
あら? ベルクト王子…▼~
:[ベルクト]|
あいつは…~
エクラは~
どこにいる…▼~
:[アンナ]|
い、いったいどうしたのよ!?~
とりあえず落ち着いて!▼~
エクラなら~
今は城にいないわよ。~
アルフォンスたちと訓練に出ているわ。▼~
でも、エクラに~
いったい何の用なの?▼~
:[ベルクト]|
あいつに…リネアを召喚させる。▼~
できるのだろう?~
エクラなら…!▼~
:[アンナ]|
待って! 確かに~
エクラは~
異界から英雄を召喚できるけど…▼~
決められた誰かを~
召喚することはできないはずよ。▼~
招かれるのは~
アスク王国と縁の繋がった~
英雄だけなの。▼~
:[ベルクト]|
くっ…!▼~
:[アンナ]|
それにもし…~
そのリネアさんという人を~
召喚できたとしても…▼~
それは、あなたのいた世界とは~
違う世界のリネアさんかもしれないの。▼~
:[ベルクト]|
っ…! もういい!~
この話は…終わりだ…▼~
:[アンナ]|
あっ、ちょっと!~
ベルクト王子…!▼~
(場面転換)~
:[ベルクト]|
力を…手に入れて…~
俺はすべてを得ることが~
できると思った…▼~
しかし、現実は…その逆だ…~
俺は…俺はすべてを失ったのか…▼~
帝国も、リネアも…そして、今まで~
過ごしてきた世界も…~
すべて、すべて…!▼~
ぐっ、ううっ…▼~
***S [#l42aa2eb]
:[???]|
…さま……~
…ベルクト…さま…▼~
:[ベルクト]|
……▼~
この…声…俺は…~
この声を…知っている…▼~
:[???]|
…諦めないでください…~
あなたは…すべてを失ったわけでは~
ありません…▼~
あなたには、まだ…未来がある。▼~
あなたと同じように、悩み、苦しみ~
それでも生きようとする…仲間も…▼~
:[ベルクト]|
俺に…仲間など…~
俺が必要とするのは…▼~
:[???]|
この世界は~
あなたの力を必要としています。▼~
今度こそ…あなたの望みを…~
この…世界で…▼~
:[ベルクト]|
ま、待て!~
お前は…!▼~
(暗転)~
:[ベルクト]|
はっ…!~
俺はいったい…▼~
この世界に必要とされているだと?~
誰にも、何にも必要とされなかった~
この俺が…▼~
俺の中に宿っている~
すべてを破壊するドーマの力が…~
この世界に必要だと言うのか…▼~
クク、ククク…そうか、わかったぞ。~
ここは地獄だ。~
俺は地獄に堕ちたのだ…▼~
この地で、死ぬまで…~
魂がすり切れるまで~
戦い抜けというのだな…?▼~
いいだろう…~
世界が俺の力を必要とするのなら~
地獄の果てまで付き合ってやる!▼~
戦って戦って、戦い抜いて…~
俺が生きた証を刻んでやるぞ!▼~
そして…この世界で~
俺の命を使い切ったそのとき…▼~
また、あいつに会えるのかもしれない…▼~
*コメント [#ga33bb25]
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