[広告]
章別会話/ダグザの地の戦士
をテンプレートにして作成
[
トップ
] [
新規
|
一覧
|
検索
|
最終更新
|
ヘルプ
]
開始行:
[[章別会話]]
*ダグザの地の戦士 [#g6472750]
#contents
**ダグザの地の戦士 [#oc4d761d]
***オープニング [#l6b2fb3e]
:[カイ]|
うーん。~
何だか鬱蒼としてきたね。▼~
特務機関の任務の場所、~
本当にこっちで合ってるのかなあ?~
レダ姉ちゃん。▼~
:[レダ]|
あたしに聞かれても知らないわよ。~
地図を持ってるのは~
ディートリヒなんだし。▼~
ねえ、カイが心配してるけど、~
この道でいいのよね?▼~
:[ディートリヒ]|
…………▼~
:[レダ]|
ほら、~
迷いなく歩いてるから大丈夫よ。~
任せておきましょ。▼~
あたしはアスク王国の地理は~
全然わからないし、▼~
ここにはいつも~
道案内をしてくれる~
バッカニアもいないし。▼~
:[カイ]|
オレも地図を読むのは~
あんまり得意じゃないから……~
ついて行くしかないよね。▼~
というかオレ、~
ダグシオンでやることがあるのに、~
ここで任務に参加してて大丈夫なのかな。▼~
:[レダ]|
……それに関しては同感だわ。~
こんなところで油を売ってる暇はない。~
早くあの男を殺さないといけないのに……▼~
:[カイ]|
レダ姉ちゃん?▼~
:[レダ]|
気にしないで。~
ただの独り言よ。▼~
:[ディートリヒ]|
……!~
来たか。▼~
:[カイ]|
どうしたの、何かあった?▼~
:[ディートリヒ]|
手練れの気配だ。~
我がアンスウェラーの鳴る方に~
歩を進めて正解だったな……▼~
:[カイ]|
ええっ!?~
地図を見て歩いてたんじゃ~
なかったの!?▼~
:[レダ]|
もう、話が違うじゃない!~
せっかく信用して道案内を~
任せてあげてたのに。▼~
でもまあ、~
来たものは仕方がないわね。~
遊んであげる。▼~
:[ディートリヒ]|
我が逸楽に相応しい相手か~
この剣で見極めさせて~
貰うとしよう……▼~
:[カイ]|
よーし。~
二人がやる気なら、~
オレも頑張るしかないね!▼~
***C [#ed4e6e95]
:[セオドラ]|
なんだ?~
孺子たちも来ていたのか?▼~
:[カイ]|
セオドラ姉ちゃん!▼~
:[ディートリヒ]|
手練れの気配は……~
お前だったか。▼~
:[レダ]|
アンスウェラーの刃が鳴ってたのは、~
セオドラさまに対して~
だったってこと?▼~
まあ、良かったじゃない。~
あたしたちは同じ任務の人員。~
追々合流する予定だったんだし。▼~
:[セオドラ]|
急に現れて驚いたぞ。~
この地点の者どもは私一人で~
対処する手筈だったではないか。▼~
:[カイ]|
えへへ、ごめんね。~
予定より早く片付いたってことで~
勘弁してよ。▼~
:[セオドラ]|
その点は良しとしてやる。~
お前たちの実力、見事だった。~
尤も、手放しで賞賛はできぬがな。▼~
我々は本来であれば~
ダグシオン大剣闘祭にて、~
雌雄を決すべき間柄なのだから。▼~
:[レダ]|
そうですね……~
まさか優勝を争う参加者たちと一緒に~
アスク王国に召喚されるだなんて。▼~
……危うくここで先に~
潰し合うところだったわ。~
英雄同士の私闘が禁じられてなければね。▼~
:[ディートリヒ]|
それは本当なのか。▼~
:[レダ]|
え?~
な、何よいきなり。▼~
:[ディートリヒ]|
英雄同士の死合いについてだ。~
禁じられているというのは、~
本当なのか。▼~
:[セオドラ]|
特務機関の隊長が~
念押ししていただろう。~
まさか聞いていなかったのか。▼~
:[ディートリヒ]|
あれだけの説明では~
不足があった。▼~
召喚師とやらの制約で~
切り結ぶことさえ不可能なのか、~
ただ禁じられているのみなのか……▼~
もし後者であれば、~
死合うこと自体は可能な筈だ。▼~
:[カイ]|
な、なんか怖いこと言ってる。~
オレ、やだよ。私闘に巻き込まれて~
後でアンナ隊長に怒られるの。▼~
頼むから斬りかかってこないでよね、~
ディートリヒさん。▼~
:[レダ]|
考え事は結構だけど、~
悠長にしている暇はなさそうよ?▼~
……前方の影。~
あれって、敵兵じゃないの?▼~
:[ディートリヒ]|
!~
敵であれば、~
斬っても構わんな?▼~
:[セオドラ]|
当り前だ。~
存分に振るえ!▼~
***B [#w4f03bc0]
:[セオドラ]|
あっという間に片付いたな。▼~
:[レダ]|
はい。~
ちょっと張り合いがないぐらいです。▼~
:[ディートリヒ]|
つまらん……▼~
:[カイ]|
すごいや、セオドラ姉ちゃんが加わって~
さっきよりもずっと早く~
敵を倒せちゃった。▼~
やっぱり大剣闘祭に出る人たちって~
強いんだね。~
オレももっと頑張らないと。▼~
:[レダ]|
あなただって強かったわ、カイ。~
特にその、手から放つ攻撃。~
何かの魔道かしら。▼~
:[セオドラ]|
それは私も気になっていた。~
ん?~
掌に何かが……▼~
:[カイ]|
これ? 母さんの形見が~
入り込んじゃったんだよね。▼~
:[セオドラ]|
右腕が反応している……~
まさかお前も、~
私と同じようなものを背負って……▼~
:[カイ]|
?▼~
:[ディートリヒ]|
……待て。~
何者かが近づいている。▼~
:[レダ]|
敵は殲滅した筈よ。~
一体誰が……▼~
:[ベレス]|
…………▼~
:[レダ]|
え……!?▼~
:[ベレス]|
妙な気配がすると思って~
来てみれば……▼~
何者じゃ、おぬしたち。▼~
:[セオドラ]|
こいつ……!~
凄まじい殺気だ。▼~
:[カイ]|
こ、この人も、敵なのかな?▼~
:[レダ]|
わからない。~
でも今のあたしたちじゃ、~
絶対に勝てないわ。▼~
:[ディートリヒ]|
ついに来たか……~
我が逸楽に相応しい強者が。▼~
この者と刃を交えれば、~
逸楽に至れるやもしれぬ!▼~
:[セオドラ]|
止せ、ディートリヒ!▼~
:[ディートリヒ]|
はあっ!▼~
:(白く光る)|
:[ベレス]|
……痴れ者が。▼~
:[ディートリヒ]|
!?うっ……!▼~
:[カイ]|
だ、大丈夫!?~
ディートリヒさん!▼~
:[ベレス]|
わしの質問に答えぬばかりか~
斬りかかってくるとは……~
野蛮な地虫よのう。▼~
我が名はソテ……いや、~
ベレス。▼~
おぬしらの力、~
少しばかり見せて貰うとしよう。▼~
***A [#qb1a579d]
:[ディートリヒ]|
はあっ!▼~
:[ベレス]|
中々やるではないか。▼~
だがそろそろ、~
相手をするのにも飽いて来た。▼~
……本気を出すとしようかの。▼~
:[レダ]|
まずい、来るわよ!▼~
:[セオドラ]|
危険だディートリヒ!~
下がれ!▼~
:[ベレス]|
……散れ。▼~
:(白く光る)|
:[ベレス]|
!~
攻撃が弾かれた?▼~
:[ディートリヒ]|
白い鳥……?▼~
:[レダ]|
今、白い鳥が助けてくれたわよね!?~
見間違いかしら?▼~
:[セオドラ]|
私にも見えた。~
見間違いではない。▼~
:[ベレス]|
……只ならぬ力を感じる。~
何者じゃ。~
わしには姿を見せぬとは小癪な。▼~
:[カイ]|
もしかして……~
白鴉の御使い様なのかな。▼~
:[ベレス]|
白鴉の御使いじゃと?~
おぬしらの仲間か。▼~
:[カイ]|
仲間ではないんだけど……~
今来てくれたのは、~
そうなのかもしれない。▼~
一瞬見えた時、~
リベイラ村で出会った~
白い人に似てたような気がして。▼~
:[セオドラ]|
白鴉の御使いは、世が乱れた時に~
現れる救世主だったな。▼~
預言者が残した詩編の一節を~
私も耳にしたことがあるが……~
このアスクの地にまで?▼~
:[ベレス]|
……その御使いとやらにとって~
わしは世を乱すものというわけか?~
片腹痛いわ。▼~
ここに存在せずとも、~
地虫どもを守るべく~
干渉しておるなど煩わしい。▼~
先に手を出してきたのはこ奴らじゃ。~
少々遊んでも問題はなかろう!▼~
:(白く光る)|
:[ベレス]|
ほう?~
またも邪魔立てするか。▼~
…………~
やはり姿は見えぬ、だが……~
その気配は捉えたぞ。▼~
……成程のう。~
白鴉の御使いとやらは、我が器と同じく~
因果の渦中にあるものか。▼~
わしと近しい気配も感じるが……~
今、誰と共におるのじゃ?▼~
もしや、わし自身か……?~
いや、違う……~
何も思い出せぬ……▼~
くっ……▼~
:[カイ]|
……?▼~
:[ベレス]|
興が削がれた……もう良い。▼~
望み通り下がってやろう。~
今日のところはな。▼~
:[レダ]|
行った……みたいね。~
肝を冷やしたわ。▼~
:[セオドラ]|
この私でも、~
背筋が凍る程の気だった。▼~
同じ英雄だとしても、~
再び邂逅するのは~
暫く御免被りたいところだな。▼~
:[カイ]|
……助けてくれたのは、~
ほんとに白鴉の御使い様だったのかな。▼~
なんだか、また会えそうな気がする。~
その時は今日のお礼を言わなくちゃ。▼~
:[セオドラ]|
そうだな。▼~
:[レダ]|
ディートリヒ?~
さっきから静かだけど、~
取り逃がして悔しいの?▼~
:[ディートリヒ]|
…………▼~
やはり英雄同士の死合いは~
形式的に禁じられているのみで、~
実際には可能であるようだな。▼~
でなければ先程の者と~
切り結ぶことは不可能であった筈だ。~
……再び相見える日が待ち遠しい。▼~
:[レダ]|
まだそんなこと考えてたの?~
畏れ入るわ。▼~
:[セオドラ]|
何にせよ任務は達成した。~
拠点に戻るぞ!▼~
:[カイ]|
うん! 色々あったけど……~
またこの4人で戦えたら~
楽しそうかも。▼~
**美しき殺戮者 ディートリヒ [#o80b57ba]
***C [#h3278887]
:[メルセデス]|
ええと、これで買い出しの品は~
全部みたいね~……▼~
……きゃっ!?▼~
:[ディートリヒ]|
…………▼~
:[メルセデス]|
ぶつかってごめんなさい!~
よそ見をしていたわ。▼~
:[ディートリヒ]|
……エルフリーデ……?▼~
:[メルセデス]|
え?▼~
:[ディートリヒ]|
いや、違う……~
他人の空似か……▼~
:[メルセデス]|
他人の空似?~
私が、誰かに似ていたと~
いうことかしら~?▼~
:[ディートリヒ]|
……妹に似ていた。▼~
:[メルセデス]|
あらあら、妹さんに~?~
そういう偶然もあるのかしら~。~
私はメルセデスというの~。▼~
見かけない顔だけれど……~
最近来た英雄さんかしら?~
よければ、あなたのお名前も聞きたいわ~。▼~
:[ディートリヒ]|
私は、ディートリヒだ。▼~
:[メルセデス]|
ディートリヒ。~
素敵なお名前ね~。▼~
これはただの好奇心なのだけれど、~
妹さんと私は、どこが似ていたの~?~
顔かしら、雰囲気かしら~?▼~
:[ディートリヒ]|
わからん。~
なんとなく、似ていると思った。▼~
:[メルセデス]|
うふふ。そうよねえ。~
私も友人がなんとなく弟に似ていると~
思ったことがあるから、わかるわ。▼~
その時は、友人から~
誰かに重ねられるのはうんざりだと~
言われてしまったのだけれどね~。▼~
:[ディートリヒ]|
そうか……~
不愉快だったか。▼~
:[メルセデス]|
あ、いえ。ごめんなさい。~
嫌だと非難したかったわけではないの~。~
つい、懐かしくて。▼~
それよりディートリヒさん。~
来たばかりなら心細いでしょう~?~
今度一緒に、お茶でも如何かしら~。▼~
:[ディートリヒ]|
…いらん。~
今はそれよりも、~
強者と斬り結びたい。▼~
:[メルセデス]|
あらまあ、鍛錬かしら~?~
それじゃあお腹が空くじゃない。▼~
その後でいいから来るといいわ。~
ぶつかったお詫びも兼ねて、~
おいしいお菓子を用意するから~。▼~
:[ディートリヒ]|
…………▼~
***B [#nc0020a3]
:[メルセデス]|
来てくれてありがとう、ディートリヒさん。~
振られてしまったかと思ったけれど、~
杞憂だったようね~。▼~
:[ディートリヒ]|
…………~
断って泣かれでもしたら~
敵わんからな……▼~
:[メルセデス]|
私はそれぐらいで~
泣いたりしないけれど……~
もしかして、妹さんがそうなのかしら~?▼~
だとしたら妹さんに感謝をしないと。~
お陰でこうやって、一緒に~
お話ができるのだから~。▼~
:[ディートリヒ]|
そうか……▼~
:[メルセデス]|
はい、新しいお茶が入ったわよ。~
用意したお菓子も~
たくさん食べてくれてうれしいわ。▼~
ディートリヒさんは、~
甘いものが好きなのね~。▼~
:[ディートリヒ]|
……そうなのかもな。▼~
:[ガイア]|
甘いものが好きだと?▼~
:[リシテア]|
それは聞き捨てなりませんね。▼~
:[メルセデス]|
きゃっ。~
ガイアさん、リシテアまで。~
ど、どこから出て来たの~?▼~
:[サクラ]|
すみません。~
甘い匂いがしたもので……つい。▼~
:[ラファール]|
ふむ。~
この菓子は甘みが強そうだ。~
すまんが、いくつか拝借しても良いか?▼~
:[メルセデス]|
え、ええ~。~
勿論構わないけれど……▼~
:[ディートリヒ]|
……なんだ、お前たちは。▼~
:[ガイア]|
俺たちは、甘いものをこよなく愛する~
甘味同好会だ。▼~
:[ディートリヒ]|
名のある集団……~
大剣闘祭のクランのようなものか?▼~
であれば一度死合ってみたい。~
特にその、白髪の男。▼~
:[ラファール]|
白髪……?▼~
……我か!?▼~
:[サクラ]|
鍛錬をされるのですか?~
ラファールさんは戦闘時に~
竜に化身されるのでお強いですよ。▼~
:[ディートリヒ]|
ほう……?~
面白い。~
その力、見せてみろ。▼~
:[ガイア]|
おっと、突然の刃傷沙汰は御免だぜ。~
俺たち甘味同好会に入るなら~
手合わせを考えてやらんこともないが。▼~
:[ディートリヒ]|
そこに入れば、死合えるというのか?▼~
:[ラファール]|
時と場合にもよるな。~
極甘の菓子をくれるのなら~
すぐにでも受けてやろう。▼~
:[ディートリヒ]|
……今は手持ちがない。▼~
:[ガイア]|
じゃ、また今度だな。~
楽しみにしてるぜ!▼~
:[リシテア]|
邪魔をしました、メルセデス。~
今日は先約があるようですが、~
またわたしともお茶会をしてくださいね。▼~
:[メルセデス]|
あらあら、行っちゃったわ~。~
リシテアは最近、~
あの子たちと仲良しなのね~。▼~
:[ディートリヒ]|
……甘味同好会。~
強者どもの集まる場であるのなら……~
考えぬこともない。▼~
***A [#ze770bee]
:[ディートリヒ]|
…………▼~
:[メルセデス]|
あら、ディートリヒ。~
よく会うわねえ。~
この前のお茶会は楽しかったわ~。▼~
:[ディートリヒ]|
……ああ。▼~
:[メルセデス]|
あら、お返事が上の空だわ。~
何か考え事かしら~?▼~
:[ディートリヒ]|
……死合う相手を探していた。▼~
この地に来てから……~
ひどく渇く。▼~
渇きを満たす逸楽を、~
私はいつも探している。▼~
:[メルセデス]|
それは……~
人を斬りたいということ?▼~
:[ディートリヒ]|
そうだ。~
このアンスウェラーは、~
幾人もの血を吸ってきた。▼~
斬るに値する相手であれば誰でも良い。~
次に死合う相手は……~
お前でも構わない。▼~
:[メルセデス]|
あなた……▼~
……うふふ。▼~
:[ディートリヒ]|
何がおかしい。▼~
:[メルセデス]|
ディートリヒは私を妹に似ていると~
言ってくれたけれど……~
私からすれば、あなたは弟に似ているわ。▼~
:[ディートリヒ]|
弟だと……?▼~
:[メルセデス]|
名をエミールというの。▼~
お菓子が好きなところとか、~
不器用な話し方とか、~
その衝動のようなものも……▼~
不思議ね。~
どうしてか同じなの~。▼~
ねえ、ディートリヒ。~
あなたも何か……~
幼い頃に辛いことがあった?▼~
:[ディートリヒ]|
……そんなものはない。▼~
ただ、空虚ではある。~
強い相手と死合うときだけが、~
自分の生を実感できる。▼~
戦いたい、斬りたいという~
衝動に理由などない……~
私の魂の在り方のようなものだ。▼~
:[メルセデス]|
そう……▼~
:[ディートリヒ]|
恐ろしいと思うか。~
何の理由もなく、~
人を斬りたいという私が。▼~
:[メルセデス]|
いいえ。~
それがあなたの在り方だというのなら、~
私に何か言う権利はないわ~。▼~
それよりも、安心したの。▼~
:[ディートリヒ]|
安心だと?▼~
:[メルセデス]|
あなたが何か辛い思いをしたのだとか、~
誰か大切な人を喪ったのだとか、~
そういうことではなかったから。▼~
:[ディートリヒ]|
……お前は、妙な奴だ。~
私がこういったことを言うと皆、~
顔をしかめて逃げ出すのが常だった。▼~
だが、話が早い。~
理解を示すのならば私と死合え。▼~
:[メルセデス]|
それはまた今度ね~。~
私、任務の帰りだから……~
今はちょっと疲れているの。▼~
あなたも、どうせ死合うのなら~
万全の相手が望ましいでしょう~?▼~
:[ディートリヒ]|
…………~
いいだろう。~
この勝負、預けておこう。▼~
***S [#j8c8dcbd]
:[死神騎士]|
……貴様がディートリヒだな。▼~
:[ディートリヒ]|
そうだが……~
お前は?▼~
:[死神騎士]|
俺に名はない……▼~
貴様は、此処に召喚されてすぐ~
メルセデスという英雄に~
近づいているようだが……▼~
……どういう心算だ?▼~
:[ディートリヒ]|
心算も何も、向こうが勝手に~
近づいて来ただけだ。~
あれは妹に似ている……▼~
だが妹よりも話の分かる相手だ。~
今日は、全力で死合うと約束をしている。~
早く斬ってみたいものだ……▼~
:[死神騎士]|
…………▼~
その前に、この私と死合え。▼~
:[ディートリヒ]|
なに?▼~
:[死神騎士]|
俺も貴様と同じく~
逸楽を求めるもの……▼~
より強きものを探し、求め、~
剣を交えたいと思うのは道理。~
示せ……貴様の殺気を。▼~
:[ディートリヒ]|
良いだろう。~
……来い!▼~
:(暗転)|
:[メルセデス]|
お待たせしたわね~、~
ディートリヒ……▼~
……え!?~
し、死神騎士!?▼~
:[死神騎士]|
……!~
ここまでだ。~
この勝負、預けておこう。▼~
:[ディートリヒ]|
…………▼~
:[メルセデス]|
どういうことなの。~
あなた、死神騎士と仲良く鍛錬を?~
って、そんなわけないわよね~?▼~
:[ディートリヒ]|
奴は、死神騎士というのか……~
私との死合いを所望したから~
それに応じたまでだ。▼~
:[メルセデス]|
そ、そうだったの。~
待ち合わせ場所に着いたら~
突然斬り結んでいて、驚いたわ~……▼~
:[ディートリヒ]|
剣を交えてみて、感じたことがある。~
奴は私と似ている。▼~
逸楽を求め、命のやり取りを求め、~
全身全霊の死合いを渇望する……まるで~
自分自身と対峙しているかのようだった。▼~
:[メルセデス]|
ディートリヒ自身と?▼~
:[ディートリヒ]|
あんな相手は、そうはいない。~
願わくば次は、~
決着をつけたいものだ。▼~
:[メルセデス]|
…………~
やっぱり死神騎士の正体は……▼~
……いいえ、~
ただの気のせいかもね。▼~
:[ディートリヒ]|
何を逡巡している?▼~
:[メルセデス]|
ディートリヒ。~
前に弟の話をしたことを~
覚えている~?▼~
私ね、あの後、夢を見たの~。~
エミールとディートリヒが、~
一緒に鍛錬をしている姿を。▼~
二人はまるできょうだいみたいに~
そっくりで……~
私はこう思っていたのよ~。▼~
遠いご先祖様か、未来の子孫か……~
もしかして、何処かで~
血が繋がっていたりして……って。▼~
:[ディートリヒ]|
……夢の話だろう。~
だが、それだけ似ているというのなら~
強ち外れた想像でもないのかもしれん。▼~
一度、会ってみたいものだ。~
そして……お前の見た光景通り、~
剣を交え、死合ってみたい。▼~
:[メルセデス]|
エミールも早くアスク王国に~
来てくれるといいのだけれど~、~
こればっかりはねえ。▼~
ここではお家のしがらみも何もないし、~
三人きょうだいみたいに過ごせたら~
きっと楽しいと思うのだけれど~。▼~
:[ディートリヒ]|
話が逸れたな。~
今日はお前と死合う約束だった。~
始めるぞ、メルセデス。▼~
:[メルセデス]|
駄目よ~。~
今日はあなたがボロボロじゃない~。▼~
死合うのは相手が万全であってこそ。~
その状態のあなたと戦っても、~
私が全力を出せないわよ~?▼~
:[ディートリヒ]|
……それは、困る。~
ならば今日も勝負は持ち越しか。▼~
:[メルセデス]|
ええ、残念だけど、~
代わりにお茶会でもしましょうか~。▼~
うふふ。~
もしいつか本当に、~
エミールが来てくれたら……▼~
私と、あなたと、エミールと……~
三人でお茶会ができれば素敵ねえ。▼~
……楽しみだわ、とても。▼~
**カエルスの薔薇 レダ [#u6ecf8d3]
***C [#f73984b2]
:[ドロテア]|
はいっ!▼~
:[リーン]|
どうかしら!▼~
:[レダ]|
素敵だったわ……!~
演奏しながらつい見惚れちゃった。▼~
:[ドロテア]|
レダさんのビウエラが~
素晴らしかったおかげよ。~
ね、リーンちゃん。▼~
:[リーン]|
ええ。~
澄んだ音色に引き上げられて、~
いつもよりも大胆に踊れちゃった!▼~
:[レダ]|
お褒めにあずかり光栄だわ。~
今のがユグドラルの舞姫と~
フォドラの歌姫の舞台なのね。▼~
そういえばあたし、~
実はフォドラという地名を~
聞いたことがあるのよね……▼~
確か、海の向こうの地だったはずよ。▼~
:[ドロテア]|
私も、レダさんのいたダグザの地は~
聞き覚えがあります。▼~
もしかして私たち、~
場所は違えど同じ世界から~
来たのかしら……▼~
ミッテルフランク歌劇団って知ってます?~
アドラステア帝国では有名でしたから~
名前ぐらい聞いたことがあるかも。▼~
:[レダ]|
ええと……~
その歌劇団は知らないわ。▼~
:[ドロテア]|
ガルグ=マク大修道院はどうです?~
私はそこにある士官学校で~
学んでいるんですよ。▼~
:[レダ]|
うーん……ごめんなさい、~
聞いた憶えは無いわねえ。~
もともと、それほど詳しくはないし。▼~
:[ドロテア]|
歌劇団も士官学校も、~
海を越える知名度はないのかしら。▼~
:[リーン]|
アレじゃない? 世界が同じでも、~
時代が違うとかじゃない?▼~
例えばあたしのいた~
ユグドラルから来た英雄同士でも、~
年代の違いは結構あるみたいだから。▼~
:[レダ]|
そうかもね。折角ご近所さんのようだし、~
何だか興味が出てきちゃった。~
ドロテア、今度はあたしと組んでみない?▼~
:[ドロテア]|
レダさんと……?▼~
:[リーン]|
えーっ! 引き抜きなんてずるい!~
あたしだって魅力的なのにー!~
ドロテア、あたしを捨てるっていうの?▼~
:[ドロテア]|
お申し出はうれしいんですけど、~
すみませんが今の相棒は~
リーンちゃんですから。▼~
:[レダ]|
うふふ、振られちゃったわね。~
またの機会を待つことにしましょ。▼~
:[リーン]|
ね、次はレダさんも一緒に踊りましょ!~
あたし、ダグザの地の踊りも~
見てみたーい!▼~
:[レダ]|
勿論よ。~
今度はあたしの踊りで、~
二人を骨抜きにしてあげるわ。▼~
***B [#v74d053b]
:[レダ]|
ふうっ。沢山踊ったわ。~
ドロテアもリーンも可愛いうえに、~
踊りもとっても魅力的で……▼~
ほんのひと時、何もかも忘れて交流できて、~
久しぶりに楽しかった。▼~
……でも、腑抜けているわけにはいかない。~
あたしはこの世界でも、絶対にあいつへの~
憎しみを忘れたりはしないわ……▼~
……あら?▼~
:[アズール]|
…………▼~
:[レダ]|
こちらを気にしている~
英雄がいるわね……▼~
あたし、怖い顔をしていた?~
警戒されているのかしら。▼~
:[アズール]|
そこの綺麗なお姉さん!~
僕と一緒にお茶でもどうかな?▼~
:[レダ]|
は?▼~
:[アズール]|
驚いた顔も可愛いね!~
勿論、さっきの憂いを帯びた顔も~
とびきり美しかったけど。▼~
出会いを祝して、行きたい店があるんだ。~
どうかな。僕が君のことを~
必ずエスコートしてあげるからさ!▼~
:[レダ]|
何かしら、この既視感。~
異界にもシロッコみたいなのが~
いるだなんて聞いてないわよ。▼~
:[アズール]|
シロッコ
?▼~
:[レダ]|
ただの知り合いよ。~
あなたと同じ、女好きで軽々しくて、~
一緒にお茶なんて絶対したくない男のこと。▼~
:[アズール]|
初対面なのに手厳しいなあ。~
でも毅然としているところは素敵かも。~
ほら、綺麗な花には毒があるっていうし……▼~
あれ?~
綺麗な薔薇には棘がある、だっけ?▼~
:[レダ]|
どっちでもいいわよ!▼~
軽薄な誘いはお断りだわ。~
諦めて帰ってちょうだ……▼~
……?~
よく見たら、あなたのその恰好……▼~
:[セアダス]|
遅いよ、アズール。~
踊りの小道具を取りに行くって言って~
どれだけ待たせるつもり?▼~
:[アズール]|
ご、ごめん。セアダス。~
途中で綺麗なお姉さんがいたから、~
つい……!▼~
:[レダ]|
踊りの小道具……~
やっぱりあなた、踊り子なのね。~
そっちの魔女みたいな恰好の人も?▼~
:[アズール]|
そうだよ!~
もしかして、興味を持ってくれた?~
僕たち二人ともダンサーなんだ。▼~
良かったら君のことも聞かせてよ。~
お茶が気に入らないのなら、~
おいしい食事処でも……▼~
:[セアダス]|
今から食事に行くの?~
じゃあ俺もご一緒していいかな。~
鍛錬の前に何か食べておきたくて。▼~
:[アズール]|
勿論だよ!~
みんなで行こう!▼~
:[レダ]|
勝手に了承しないで!~
あたし、さっきあなたに~
お断りだって言ったわよね?▼~
:[セアダス]|
あ……~
断られてたんだ、残念。▼~
三人だったら気になってた店の~
鶏の丸焼きの取り分が、~
多過ぎず丁度良くなると思ったのに……▼~
:[レダ]|
え、何?~
何か食べたいものがあるの?~
あたしがいると丁度いいわけ?▼~
ちょっと、なんだか~
断りづらくなってきたじゃない。~
ああ、もう……!▼~
***A [#z49de3fb]
:[レダ]|
美味しーい!~
絶品じゃない、ここのお料理!▼~
成り行きでついて来ちゃったけど、~
正解だったわね。▼~
:[アズール]|
喜んでくれてうれしいよ。~
ああ、食べている時の表情も~
すっごくかわいい……!▼~
セアダス、ありがとう!~
君のお陰でレダと一緒に~
食事をすることが叶ったよ!▼~
:[セアダス]|
別に手伝った覚えはないけど、~
結果的に役に立ったならよかった。▼~
もぐもぐ……~
うん、美味しい。▼~
:[レダ]|
確かに二人きりだったら、~
絶対一緒には来なかったわ。▼~
セアダスは下心がなさそうで~
安心できるというか……ちょっと~
あたしに興味なさすぎるようにも思うけど。▼~
:[アズール]|
いつも女の子より、~
食べ物のほうに夢中だもんね。▼~
:[レダ]|
色気より食い気なの?~
こんな煽情的な格好をしておいて?▼~
:[セアダス]|
三人とも似たようなものだろ。~
それに、レダに興味ならあるよ。~
君も踊り手だとは思わなかったし。▼~
『大輪の薔薇』のカード……~
この出会いは何れ花開き、~
互いを支えあう運命だって示してる。▼~
:[レダ]|
あら、占い?~
それで口説くだなんて、~
気障なところもあるじゃない。▼~
:[アズール]|
ストップストップ!~
二人の世界に入らないでよ!~
僕、もっとレダの話を聞きたいな。▼~
ダグザの地の踊り手として、~
どんな活躍をしてたの?▼~
:[レダ]|
ビウエラを弾いて、~
歌を歌うことが多かったけど……~
踊り手としては依頼をこなすのが主ね。▼~
ダグシオンにある酒場で~
踊りを披露したり、大陸のあちこちまで~
興行に出かけたりしていたわ。▼~
:[アズール]|
すごいや、僕も早くそれだけ~
売れっ子のダンサーになりたいよ。~
レダは夢を叶えていて立派だね……!▼~
:[レダ]|
感激してくれてるところ~
申し訳ないんだけど、~
別に踊り手が夢だったわけじゃないの。▼~
あたしの夢……~
いえ、生きる目的は、お父さまの仇に~
復讐を果たすことだから。▼~
:[セアダス]|
復讐?▼~
:[レダ]|
あたしはお父さまを目の前で殺された。~
だから、復讐をしないといけないの。▼~
仇であるあの男の~
心臓を引きずり出して……~
冥府の神に捧げると決めているのよ。▼~
:[アズール]|
…………▼~
:[レダ]|
幻滅しちゃったかしら?~
踊り手なんて華やかなことをしておいて~
こんな過去と憎しみを抱えているだなんて。▼~
:[アズール]|
幻滅だなんて、とんでもないよ。~
気持ちはよくわかる。▼~
:[レダ]|
適当なことを言わないで。~
こんな気持ちが簡単に~
わかるわけないじゃない。▼~
:[セアダス]|
わかるよ。~
状況は違えど、俺たちも目の前で~
家族を殺されているんだ。▼~
:[レダ]|
え……~
あなたたちも……?▼~
***S [#ka837f12]
:[レダ]|
家族を……~
目の前で殺された……?▼~
:[アズール]|
僕は母さんを、~
セアダスは親同然だった師匠を。▼~
だから、~
レダの気持ちはよくわかる。~
さっきの言葉は嘘じゃないよ。▼~
:[レダ]|
……あなたたちも復讐を?▼~
:[セアダス]|
それは……~
したいと思ってもできない。▼~
:[アズール]|
僕の母さんを殺したのは~
屍兵っていう、生ける屍なんだ。▼~
仮面をつけていて、~
瘴気に覆われてて……~
個体の識別なんてできなかった。▼~
だから、仇を取ろうと思っても~
どいつが母さんを殺した屍兵なのか、~
わからない。▼~
:[セアダス]|
俺の場合は、~
師匠の命を奪ったのは賊だから~
仇が誰なのかはわかるんだけど……▼~
隊商にいた仲間たちが~
すぐに切り伏せてくれて、~
もうこの世にはいない。▼~
俺はその時まだ戦う力を持たなくて……~
本当に、何もできなかった。▼~
:[レダ]|
…………~
あたしも子供で、戦えなくて……~
何もできなかったわ。▼~
ごめんなさい。~
気持ちがわかると言ってくれたのは~
本当だったのね。▼~
あなたたちは、復讐がしたくとも~
できないという意味も分かったわ。▼~
……辛いわね。~
思いをぶつける先が無いのは。▼~
:[アズール]|
でも、直接仇は取れなくとも~
間接的にあいつらを滅することはできる。▼~
運命を変えて、屍兵の蔓延る世界を~
決して訪れない未来にしてやる。~
それが僕たちの復讐なのかも。▼~
:[セアダス]|
羨ましいな。~
俺はもう、師匠のために踊るしか~
何かやり返すことができないから。▼~
今更になって思うんだ。~
あの日……俺があいつを倒したかった。
~
師匠の仇を、この手で取りたかった。▼~
:[レダ]|
…………~
ふふ……▼~
:[セアダス]|
レダ?▼~
:[レダ]|
あなたたち二人とも、~
いい目をしてる。人を憎む目よ。▼~
此処にいる人たちはみんな~
良い子ちゃんなのかと思っていたけど……~
そりゃあ、いろんな事情の人がいるわよね。▼~
みんな笑顔の下に、何を隠しているか~
わかったものじゃないわ。▼~
:[アズール]|
レダの仇は、どんな人なの?▼~
:[レダ]|
ベルトランという男よ。~
アラゴ王国から来た将軍……あいつが、~
お父さまを殺した光景は忘れないわ。▼~
長い間、奴は処刑されたものと~
思っていた。でも……最近になって~
生きていることを知ったの。▼~
今は闘技場で剣闘奴隷をしていて~
「闘技場の白髪鬼」と~
称されているらしいけれど。▼~
……絶対に逃がさない。~
あたしのこの手で、必ず殺してやる。▼~
:[セアダス]|
闘技場の白髪鬼……~
ベルトランか。▼~
:[レダ]|
もしかしたらあいつも、~
いつかアスク王国に~
来るのかもしれない。▼~
その時は、あたしの味方をしなくていいわ。~
皆にあいつを憎んでほしいとか、~
そういう気持ちは無いの。▼~
ただ……祈っていて。~
いつかあたしの望みが遂げられることを。▼~
それから、~
似た経験を持つあなたたちに、~
また話を聞いてもらえると嬉しいかも。▼~
:[アズール]|
勿論だよ。~
僕たちでよければ。▼~
:[レダ]|
ありがとう。▼~
そういえばアズールもセアダスも~
これから踊りの鍛錬なのよね?▼~
あたし、あなたたちの踊りを~
見てみたいわ。▼~
:[セアダス]|
じゃあ、一緒に鍛錬しよう。~
俺も、レダの踊りが見てみたい。▼~
:[アズール]|
ビウエラも聴いてみたいな!▼~
:[レダ]|
仕方ないわね。~
この出会いを祝して、~
特別に一曲奏でてあげる。▼~
いえ、一曲と言わず~
今日は何曲でも付き合うわ。▼~
あなたたちの大切な人の~
魂にも届くような曲を……~
今日は奏でたい気分なの。▼~
**リベイラ村の少年 カイ [#h0a69770]
***C [#f03d9a04]
:[カイ]|
よいしょっと。~
この区画の土は、これで良いよね。▼~
こうして畑仕事してると、~
リベイラ村にいた頃を~
思い出すなあ……▼~
:[ドニ]|
カイー!▼~
:[カイ]|
あっ、ドニ!~
どうかな。この辺りの耕し具合。~
ちゃんとできてる?▼~
:[ドニ]|
おお!~
いい感じだべ!~
さっすがカイ。~
これなら大きい野菜ができそうだべな。▼~
:[モズメ]|
うんうん。~
土がふかふかになるまで耕されてて~
一目見ただけでいい畑やってわかるわ。▼~
:[カイ]|
モズメも来てくれたんだ!~
二人にそう言われると、~
オレちょっと自信ついちゃうな。▼~
:[ドニ]|
ちょっとどころか、~
もっと自信をつけると良いべ!~
何せ、おらたちのお墨付きだからな。▼~
:[カイ]|
えへへ、安心したよ。~
畑のこともだけどさ……実はオレ、~
アスク王国に来てから不安だったんだ。▼~
村とは違う立派な建物ばかりだし、~
凄そうな英雄もいっぱいいるしさ。~
ここで馴染めるのかなって。▼~
でもこうしてオレと同じ、~
村育ちの英雄のドニやモズメと~
仲良くなれて良かった!▼~
:[モズメ]|
カイ……▼~
:[カイ]|
それに、二人といると~
元の世界の幼馴染といるみたいで~
寂しくなくなるんだ。▼~
ティアラとピーテルっていって、~
村ではよく一緒に遊んでたんだよ。▼~
:[モズメ]|
その二人も、~
早う来てくれるといいなあ。~
そしたらみんなで仲良くしたいわ。▼~
せやけど、最初は驚いたもんやで。~
カイみたいな都会的な人が~
あたいと同じく、村出身やなんて。▼~
:[ドニ]|
そうそう。カイにはなんかこう、~
気品みたいなものが~
ある気がするんだべ。▼~
:[カイ]|
そうかな? それ、ティアラにも~
言われたことがあるんだけど、~
本当に全然そんなことないよ。▼~
生まれも育ちもリベイラ村だし、~
親父も全然都会的じゃないしさ。~
でも、褒めてくれてありがとう。▼~
そうだ、畑仕事のあとは~
動物でも捕まえに行こうよ!~
オレ、いい場所を見つけたんだ!▼~
***B [#j5332a35]
:[ドニ]|
……本当にこれで、~
動物が来るんだべか?▼~
:[カイ]|
しーっ。~
餌は大丈夫なはずだから、~
信じて静かに待ってみよう!▼~
:[モズメ]|
楽しみやけど、~
何や緊張するわあ。~
このまま、ずっと見守ってるん?▼~
:[カイ]|
元いた世界だと、餌を仕掛けたあと~
他の場所に行って時間が経ってから~
戻ればよかったんだけど……▼~
アスク王国だと何があるか~
わからないからね。一応。▼~
:[ドニ]|
!!~
動物が来たみたいだべ!▼~
:[モズメ]|
あっ、かわいい。~
小さいイノシシやわぁ。▼~
:[カイ]|
よし、じゃあこのまま~
捕獲できるか試してみよう!▼~
次は餌を投げて……って、~
あれれ!?▼~
:[ドニ]|
しまった、逃げていくべ!▼~
:[カイ]|
そんなぁ。~
餌が好みじゃなかったのかな……▼~
:[モズメ]|
まだ諦めたらあかん!~
追いかけるで!▼~
:[カイ]|
待って待って!▼~
ん!?~
あの人は……▼~
:[ネフェニー]|
……イノシシ?▼~
:[モズメ]|
ネフェニーさん!~
捕まえてくれたんか!~
おおきに!▼~
:[ネフェニー]|
礼には及ばない……▼~
それで、このイノシシは……~
どうするの? 食べるの?▼~
:[カイ]|
どうしよう。~
いつもはオルニウスとか、~
もっと大きい動物が来てたから……▼~
騎乗用の動物にしてたんだけど、~
食べてもいいかもね。▼~
でもそのイノシシはまだ小さいしなあ。~
折角二人が協力してくれたのに~
悪いけど、今回は逃がそうかな。▼~
:[ネフェニー]|
わかった……▼~
:[カイ]|
ありがとう。それにしても、すごいね、~
あんなに速く逃げる動物を~
軽々と捕まえちゃうだなんて!▼~
:[ドニ]|
ネフェニーさんもおらたちと同じく~
村出身の兵士で、~
槍の名手なんだべよ!▼~
:[カイ]|
槍の名手!?~
じゃあ今度、オレに技を教えてよ。~
ネフェニー姉ちゃん!▼~
:[ネフェニー]|
ね、姉ちゃん……!?▼~
ま、まあ……~
ちょっとだけなら、構わんよ……?▼~
***A [#f57372c4]
:[カイ]|
えい! せやっ!~
どう? こんな感じかな?!▼~
:[ネフェニー]|
いい感じ……だと思う。~
綺麗な槍さばき……です。▼~
:[カイ]|
良かったー!~
けどネフェニー姉ちゃん、~
また気を遣って話してない?▼~
オレも村育ちだから気にしないでって~
さっきも言ったのに!▼~
:[ネフェニー]|
で、でもカイは……~
言葉が訛っとらんから……▼~
:[カイ]|
そうかもしれないけど、~
ドニやモズメはオレに対して~
普通に話してくれたよ?▼~
ネフェニー姉ちゃんも~
村育ちって聞いて嬉しかったのに、~
なんか寂しいな……▼~
:[ネフェニー]|
うっ……▼~
:[カイ]|
でも無理強いはだめだよね。~
ごめん。▼~
:[ネフェニー]|
…………~
ごめんはあたしの方じゃ……カイ。~
悲しませるつもりはなかったんじゃ……▼~
じゃあ、今からは~
普通に話したらええん……?▼~
:[カイ]|
ありがとう!~
その話し方、姉ちゃんらしくて~
かわいいと思う!▼~
:[ネフェニー]|
か、かわ……!?~
まあ、それは良いとして。▼~
槍の件じゃけど……~
あたしが教えんでも、~
カイは既に強いように思うんよ。▼~
:[カイ]|
本当?~
そう言ってもらえると嬉しいけど、~
全然、足りないんだ。▼~
オレはまだまだ半人前で、~
親父に教えてもらった技しか知らないし。~
もっと強くならなきゃ。▼~
:[ネフェニー]|
どうしてそんなに強くなりたいん?~
ドニやモズメもそうじゃけど……▼~
子供が戦争に参加するのは、~
本当は良くないことじゃと思うんよ。▼~
:[カイ]|
オレの場合は戦争じゃなくて、~
ダグシオンっていう街で開かれる~
大剣闘祭で優勝するためなんだ。▼~
:[ネフェニー]|
大剣闘祭……~
それはカイみたいな年頃の子らが~
参加するお祭りか?▼~
:[カイ]|
違う違う!~
大人たちも、というかダグザ大陸中の~
みんなが参加するんだよ!▼~
そこで優勝すれば何でも一つ~
神威法王に願いを叶えて貰えるから、~
みんな必死で技を競うんだ。▼~
:[ネフェニー]|
大陸中の……~
なら戦と同じことや。参加するのは、~
大人になってからではいかんの?▼~
:[カイ]|
……それじゃダメなんだ。~
親父を助けるためには、~
残されてる時間がないから。▼~
:[ネフェニー]|
何か事情があるんじゃね。~
お父さんのためなら、~
必死になるのも仕方ないか……▼~
うん。そういうことやったら、~
あたしは何も言えん。~
もっと強い人にも師事するとええ。▼~
あたしの中で~
強いと思ってる人を紹介するけえ。~
一度会いに行ってみるのはどうじゃ?▼~
:[カイ]|
いいの?~
ありがとう、姉ちゃん!▼~
あ、でも、ネフェニー姉ちゃんの稽古も~
すごく参考になるから……~
もう少しだけ、お願いできる?▼~
:[ネフェニー]|
勿論じゃ、カイ。~
じゃあもう一度、構えを取って……▼~
***S [#ge26bf3f]
:[カイ]|
ええっと。~
あなたがネフェニー姉ちゃんが~
紹介してくれた……▼~
:[アイク]|
アイクだ。~
あんたがカイだな?~
よろしく頼む。▼~
:[カイ]|
は、はい!~
よろしくお願いします!▼~
:[アイク]|
敬語はいい。~
気楽に話してくれ。▼~
カイの武器は槍だと聞いているが、~
俺は剣を得意としている。~
そこは問題ないな?▼~
:[カイ]|
はい……じゃなくて、うん。~
親父に教えてもらったのは槍術だけど、~
それだけじゃ足りなくて……▼~
強い人から、色んな武器の扱いを学んで~
大剣闘祭で戦えたらって~
思ってるんだ。▼~
:[アイク]|
わかった。~
ある程度、話は聞いている。▼~
カイの世界で開催される大剣闘祭は、~
大陸中の猛者が鎬を削る~
祭りだそうだな。▼~
少し、羨ましく思う。~
叶うなら俺も参加をして、~
強いやつと闘いたいものだ。▼~
:[カイ]|
あはは。~
なんかディートリヒさんみたいなこと~
言うんだね。▼~
:[アイク]|
それはあんたの仲間か?▼~
:[カイ]|
だったら良いんだけどね。~
オレは優勝するために、~
その人にも勝たなくちゃいけないんだ。▼~
:[アイク]|
そうか。~
では始めるぞ。~
まずは剣の振るい方から教える。▼~
:[カイ]|
わかった!▼~
:(暗転)|
:[カイ]|
ふう……はあ……▼~
:[アイク]|
少し休憩する。~
初めてにしては、~
良い太刀筋だった。▼~
:[カイ]|
アイク兄ちゃんの教え方がいいからだよ。~
ありがとう!▼~
:[アイク]|
俺は教えることがそう得意ではない。~
上手くいったのは、~
カイの適性だ。▼~
:[カイ]|
そ、そうかな。~
優しいね、アイク兄ちゃん。▼~
:[アイク]|
…………~
俺は最初、この師事の申し出は~
断るつもりだった。▼~
だが……事情を聞いて考えを変えた。~
カイが大剣闘祭に参加するのは、~
あんたの親父のためだそうだな。▼~
:[カイ]|
ネフェニー姉ちゃん、~
そのことも伝えてくれてたんだ。▼~
:[アイク]|
俺にはよくわからんが、~
勝ちさえすれば、~
親父は助かるのか?▼~
:[カイ]|
そう信じてる。~
大剣闘祭で優勝したら、~
ひとつだけ願いを叶えてもらえるんだ。▼~
オレはそこで、親父の助命を願う。~
親父が死なない方法は、たぶん……~
それしかないと思う。▼~
:[アイク]|
なら絶対に勝て、カイ。▼~
俺の親父は……~
戦の中で死んだ。▼~
:[カイ]|
え……▼~
:[アイク]|
俺が強かったら、~
あの時もっと戦えていたら、~
親父は死ななかったかもしれない。▼~
墓標の前に座る妹を見て、~
俺は強くそう思った。~
もう誰にも、同じ後悔をさせたくない。▼~
:[カイ]|
アイク兄ちゃん……▼~
:[アイク]|
強くなれ。~
家族のために。~
あんたの野望を叶えるために。▼~
:[カイ]|
ありがとう。~
……強くなるよ。絶対。▼~
だって、この世界で……~
ネフェニー姉ちゃんや~
アイク兄ちゃんが教えてくれたんだから。▼~
:[アイク]|
訓練を再開する。~
ここからは本気で技を叩き込むぞ。~
ついて来られるかな、カイ?▼~
:[カイ]|
勿論!▼~
**剛腕の女王 セオドラ [#v6dd96e0]
***C [#sbaf3850]
:[セオドラ]|
特務機関ヴァイス・ブレイヴ……~
不可思議なことは多いものの、~
なかなかに楽しませてくれる。▼~
しかし、任務の通達が~
書簡で行われることがあるのは~
些か不便だな。▼~
我がサラミスでは文字を使用しない。▼~
絵図や口頭で知らせるよう願い出るか?~
だが、しかし……▼~
:[リュール(女)]|
あの、そこの方。~
何かお困りごとでしょうか。▼~
:[マルス(紋章士)]|
見たところ、~
新しい英雄のようだね。▼~
:[セオドラ]|
ああ、実は……~
……ん!?▼~
な、なんだ、その……~
光って浮いている者は!?▼~
:[マルス(紋章士)]|
僕のことかい?▼~
:[セオドラ]|
亡者……いや、~
まさかの精霊の類か!?▼~
:[マルス(紋章士)]|
驚かせてすまない。~
僕の名はマルス。~
紋章士という存在だ。▼~
:[セオドラ]|
紋章士だと?▼~
:[リュール(女)]|
世を救った英雄たちの魂が、~
エレオス大陸で顕現された存在。~
彼らのことを紋章士と呼ぶんです。▼~
:[セオドラ]|
英雄の魂……~
それは、亡者とは違うのか?▼~
:[マルス(紋章士)]|
亡者や幽霊の類ではないね。~
自身の人生の記憶は擁しているけれど、~
紋章士自身は、生まれた時から紋章士だ。▼~
元となった英雄が死んだ後、~
この姿になったという連続性はない。▼~
:[セオドラ]|
ダグザの地の道理では計れぬ存在か。~
だが、何とか理解した。▼~
:[リュール(女)]|
申し遅れました。私はリュール。~
彼らは超常の力を有しているので~
とても頼りになるんですよ。▼~
:[セオドラ]|
私はサラミスの女王、セオドラという。~
早速だがリュール、紋章士マルス。~
我が悩みに力を貸してくれるか。▼~
:[リュール(女)]|
勿論です、セオドラ女王!▼~
:[マルス(紋章士)]|
戦で力が必要なら、僕の力を~
君に貸し与えることができる。▼~
エレオスでは紋章士の指輪を装着して、~
「エムブレム・エンゲージ!」と~
叫ぶんだ。▼~
:[セオドラ]|
え、えむ……?~
我々も戦の前には~
誓詞や宣言を行うが、その類か?▼~
:[マルス(紋章士)]|
叫んでみるかい?~
指輪は今ここにはないけれど、~
気分は出るよ。▼~
:[セオドラ]|
申し出は有り難いが、~
今は遠慮しておこう。▼~
残念ながら私の悩みは戦のことでなく……~
任務の通達方法についてだからな。▼~
***B [#s92a9972]
:[セオドラ]|
リュール、紋章士マルス、感謝する。~
お前たちの進言のお陰で、~
絵図での任務通達が叶えられた。▼~
:[リュール(女)]|
セオドラ女王の役に立ててよかったです。▼~
:[マルス(紋章士)]|幼い英雄たちからも、絵図のほうが~
わかりやすいという意見が出ていたね。▼~
:[セオドラ]|
彼らの援護も僥倖だった。~
サラミスの地は、女神ユ・ファスによって~
文字の使用が禁じられている。▼~
特務機関の者の手を~
煩わせることは本意ではないが、~
こればかりはな……▼~
:[リュール(女)]|
神様による禁忌でしたか。~
であれば犯し難いのも道理ですね。▼~
:[セオドラ]|
我がサラミスの民は、~
ユ・ファス様に大恩がある。▼~
我らの存在はまさに、~
あの方あってこそのものだ。~
故に、その意に反することは罷りならぬ。▼~
お前たちには、~
祖国で信仰する神はいなかったのか?▼~
:[マルス(紋章士)]|
僕の故郷である~
アカネイア大陸では、~
神竜が信仰されていたよ。▼~
この世界にも英雄として存在しているから~
セオドラもいつか会うことがあるだろう。▼~
そして、エレオス大陸の神は、~
神竜リュール。~
今セオドラの目の前にいる彼女がそうだ。▼~
:[セオドラ]|
なに?~
リュールは、神位だったのか?~
そういうことは早く言え。▼~
:[リュール(女)]|
すみません、隠すつもりでは~
なかったのですが……▼~
:[セオドラ]|
安心しろ。私は相手が神位だからといって~
無条件に傳くような真似はしない。~
大事なのはその者が何を成したか、だ。▼~
:[リュール(女)]|
その考えには共感できます。~
私の仲間にも、その考えを持ち、~
私に説いてくれた者がいました。▼~
:[セオドラ]|
良い仲間だ。~
それで、神たる竜は何を信仰する?~
よもや自分自身か?▼~
:[リュール(女)]|
私個人の信仰となると、~
母さん……神竜王ルミエルでしょうか。~
彼女は偉大で、永遠に憧憬の対象です。▼~
それに、マルスたち紋章士のことも~
神様のように思っていますよ。▼~
:[マルス(紋章士)]|
君にそう言われると、なんだか~
くすぐったい気持ちになるよ。▼~
:[セオドラ]|
だが、その見た目では合点がいく。~
紋章士は、皆が思い描く神という~
存在に近い見た目なのかもしれない。▼~
因みにダグザの地の神々は~
人と変わらぬ姿をとり、~
実在しているぞ。▼~
:[リュール(女)]|
セオドラ女王の信仰される~
ユ・ファス様は、~
どのような神だったのですか?▼~
先程、大恩を受けたと仰っていたので、~
素晴らしい方であることは~
想像に難くありませんが。▼~
:[セオドラ]|
お姿を直に拝見したことはないが、~
我が祖先であるダマスカルの民を~
救ってくださった、慈愛に満ちた御方だ。▼~
少し長い話になるが、~
トロイアのオオババから聞いた~
歴史を教えてやろう。▼~
***A [#ccd47f3f]
:[セオドラ]|
遠い昔……~
私たちの祖先はダグザ大帝によって~
平和を脅かされ、無実のまま虜囚となった。▼~
処刑される運命にあった彼らを~
ユ・ファス様は哀れに思ってくださり、~
幼い子供五千人を救い出してくださった。▼~
その子供たちが、~
のちにダマスカル王国を建国した。~
我らが祖先だ。▼~
ユ・ファス様の計らいがなければ、~
祖国も、民も、この私も、~
今ここにはいないということだ。▼~
:[リュール(女)]|
文字通りの、命の恩人ということですね。~
それほどの女神様であれば、~
きっと大陸全土で信仰されているのでしょう。▼~
:[セオドラ]|
…………▼~
私は……いや、我がサラミスの全国民は~
あの方の名誉を回復することを~
悲願としている。▼~
私はそのために祖国を後にし、~
ダグシオン大剣闘祭に挑んでいるのだ。▼~
:[マルス(紋章士)]|
名誉の回復だって?~
話を聞く限りでは、~
素晴らしい女神様だけれど。▼~
:[セオドラ]|
無論、その通りだ。~
だがダグザの地の民の多くは、~
彼女を恐ろしい死神だと揶揄している。▼~
業腹な事この上ないが、~
その認識を容易には覆せぬことも事実だ。▼~
だから私は大剣闘祭で勝利をおさめ、~
荒廃した聖地を再建する権利を賜り~
ユ・ファス様の汚名を雪がねばならん。▼~
:[リュール(女)]|
それは必ず成し遂げて欲しいと~
無関係の私ですら願ってしまいます。▼~
ですが……何故ユ・ファス様は~
死神だなどと言われているのですか?~
救いや慈愛の神のほうが相応しいのでは。▼~
:[セオドラ]|
神位にはそれぞれ司るものがあり、~
ユ・ファス様は死と夜の神で~
あらせられる所以だろう。▼~
恐れる気持ちは理解できるが、~
ユ・ファス様が死を招くわけでは~
決してない。▼~
冥界に落とされる魂を救済し、~
正しい循環に還す……▼~
死者の魂を導くことが、~
ユ・ファス様の大いなる役儀だ。▼~
:[リュール(女)]|
死者の魂を……▼~
…………▼~
:[マルス(紋章士)]|
?~
どうしたんだい、リュール?▼~
:[リュール(女)]|
魂を導くと聞いて、少し……▼~
:[セオドラ]|
まさかお前も、~
ユ・ファス様のことを~
恐ろしい神だと認識したか?▼~
もしユ・ファス様のことを、~
悪し様に言うようであれば、~
私は……▼~
:[リュール(女)]|
違います、セオドラ女王。~
お話を伺って、ユ・ファス様が素晴らしい~
神であるという認識は揺らぎません。▼~
私は……~
ユ・ファス様が、私の魂も~
救ってくれるだろうかと考えていました。▼~
:[セオドラ]|
お前の魂を?▼~
:[リュール(女)]|
私は、一度死した身ですから。▼~
:[セオドラ]|
なに?▼~
:[リュール(女)]|
セオドラ女王は最初、マルスのことを~
亡者かと問うていましたが、~
私のほうがそうなのかもしれません。▼~
:[マルス(紋章士)]|
リュール。~
君は亡者ではない。▼~
僕たちの起こした奇跡で、~
今もこうして~
生きているじゃないか。▼~
:[セオドラ]|
どういうことだ……~
リュールが一度、~
死した身だと……?▼~
***S [#r74e037c]
:[セオドラ]|
一度死したとは、どういうことだ?~
お前はどう見ても~
亡者には見えないが……▼~
:[リュール(女)]|
エレオス大陸の戦争……~
その終盤の局面で、~
私は命を落としたんです。▼~
今はマルスたち十二の紋章士の力で~
新たな生を受けましたが、▼~
いつか天寿をまっとうしたとき、~
普通の死が訪れるかはわかりません。▼~
:[マルス(紋章士)]|
リュールは仲間や、エレオスの民たちを~
守るために戦ってくれたんだ。~
そして、辛い決断をさせてしまった。▼~
僕たち紋章士は確かに奇跡を起こし~
リュールの命を繋ぎ留めたけれど、~
その懸念だけは残ったままだ。▼~
:[セオドラ]|
……お前は民のために、~
普通の死を諦めたということか。▼~
:[リュール(女)]|
もとより覚悟の上での選択です。~
一片の後悔もありません。~
ただ、先のことを考えた時……▼~
どうなるのだろうかという、~
漠然とした思いはあります。▼~
もし、ユ・ファス様が死を司るのなら、~
私の魂も連れて行ってくれるだろうかと~
そう考えていました。▼~
:[セオドラ]|
リュール……▼~
……ああ。必ず救済してくれる。~
我らが敬愛する神、~
ユ・ファス様であれば。▼~
サラミス王セオドラの名に於いても~
それだけは約束しよう。▼~
:[リュール(女)]|
ありがとうございます。▼~
:[マルス(紋章士)]|
僕からも礼を言うよ。~
ありがとう、セオドラ。▼~
:[セオドラ]|
勘違いをしたことを詫びよう。~
リュールはユ・ファス様のお力に~
正しく思いを馳せてくれていたのだな。▼~
私の言葉では、その杞憂の全てを~
取り払うことは不可能だろう。~
だが、どうか信じてくれ。▼~
異界であっても、~
その魂が神たる者であっても、~
必ず救ってくださる。▼~
私が……そして~
我がサラミス国家が信奉するのは~
そういった女神だ。▼~
:[リュール(女)]|
セオドラ女王……~
ええ、私も信じますよ。▼~
:[セオドラ]|
私はただ神であるだけでは~
傳かないと言ったが、~
リュールには敬意を払うこととする。▼~
その身を犠牲にし~
仲間や民たちを救った者は、~
神位として相応しい。▼~
:[リュール]|
そう言っていただけると~
なんだか照れくさいですが、~
光栄です。▼~
:[セオドラ]|
先程リュールは、紋章士のことを~
世を救った英雄たちの魂を~
エレオスで顕現した存在と言っていたな。▼~
これは只の好奇心なのだが、~
ダグザの地の英雄も~
紋章士となっているのか?▼~
:[リュール(女)]|
ダグザの地からの紋章士は~
見たことがありませんね……~
マルスは、何か知っていますか?▼~
:[マルス(紋章士)]|
僕も出逢ったことはないね。~
けれど、今後絶対に~
顕現されないとも言い切れない。▼~
異界から腕輪の紋章士が来たように、~
いつかどこかから、新たな紋章士が~
現れることがあるかもしれないよ。▼~
:[リュール(女)]|
ではいつかセオドラ女王が~
紋章士となる可能性も……▼~
:[セオドラ]|
中々に浪漫のある話だな。~
その私はきっと、大剣闘祭で勝利し~
悲願を成した後なのであろう。▼~
:[リュール(女)]|
もしも我がエレオス大陸に~
顕現することがあれば、~
是非、私とエンゲージしてください。▼~
:[セオドラ]|
ほう、いきなり求婚するとは~
見上げた胆力だな。▼~
:[リュール(女)]|
えっ!? ち、違います。~
私の言ったエンゲージは、~
そういう意味ではなく……!▼~
:[セオドラ]|
ははは! 無論承知している。~
私の力を貸し与える……いや、~
背を守り合い、戦おうという意だろう?▼~
それならば、紋章士にならずとも、~
今ここで叶うではないか。▼~
:[マルス(紋章士)]|
確かにそうだね。~
ちょうど次の出撃では僕たちは~
一緒の編成だったのではないかな。▼~
:[セオドラ]|
それは重畳。~
では次の戦で私とエンゲージしてくれ。~
紋章士マルス、神竜リュール!▼~
:[マルス(紋章士)]|
ああ!▼~
:[リュール(女)]|
はい!▼~
*コメント [#comment]
#comment
終了行:
[[章別会話]]
*ダグザの地の戦士 [#g6472750]
#contents
**ダグザの地の戦士 [#oc4d761d]
***オープニング [#l6b2fb3e]
:[カイ]|
うーん。~
何だか鬱蒼としてきたね。▼~
特務機関の任務の場所、~
本当にこっちで合ってるのかなあ?~
レダ姉ちゃん。▼~
:[レダ]|
あたしに聞かれても知らないわよ。~
地図を持ってるのは~
ディートリヒなんだし。▼~
ねえ、カイが心配してるけど、~
この道でいいのよね?▼~
:[ディートリヒ]|
…………▼~
:[レダ]|
ほら、~
迷いなく歩いてるから大丈夫よ。~
任せておきましょ。▼~
あたしはアスク王国の地理は~
全然わからないし、▼~
ここにはいつも~
道案内をしてくれる~
バッカニアもいないし。▼~
:[カイ]|
オレも地図を読むのは~
あんまり得意じゃないから……~
ついて行くしかないよね。▼~
というかオレ、~
ダグシオンでやることがあるのに、~
ここで任務に参加してて大丈夫なのかな。▼~
:[レダ]|
……それに関しては同感だわ。~
こんなところで油を売ってる暇はない。~
早くあの男を殺さないといけないのに……▼~
:[カイ]|
レダ姉ちゃん?▼~
:[レダ]|
気にしないで。~
ただの独り言よ。▼~
:[ディートリヒ]|
……!~
来たか。▼~
:[カイ]|
どうしたの、何かあった?▼~
:[ディートリヒ]|
手練れの気配だ。~
我がアンスウェラーの鳴る方に~
歩を進めて正解だったな……▼~
:[カイ]|
ええっ!?~
地図を見て歩いてたんじゃ~
なかったの!?▼~
:[レダ]|
もう、話が違うじゃない!~
せっかく信用して道案内を~
任せてあげてたのに。▼~
でもまあ、~
来たものは仕方がないわね。~
遊んであげる。▼~
:[ディートリヒ]|
我が逸楽に相応しい相手か~
この剣で見極めさせて~
貰うとしよう……▼~
:[カイ]|
よーし。~
二人がやる気なら、~
オレも頑張るしかないね!▼~
***C [#ed4e6e95]
:[セオドラ]|
なんだ?~
孺子たちも来ていたのか?▼~
:[カイ]|
セオドラ姉ちゃん!▼~
:[ディートリヒ]|
手練れの気配は……~
お前だったか。▼~
:[レダ]|
アンスウェラーの刃が鳴ってたのは、~
セオドラさまに対して~
だったってこと?▼~
まあ、良かったじゃない。~
あたしたちは同じ任務の人員。~
追々合流する予定だったんだし。▼~
:[セオドラ]|
急に現れて驚いたぞ。~
この地点の者どもは私一人で~
対処する手筈だったではないか。▼~
:[カイ]|
えへへ、ごめんね。~
予定より早く片付いたってことで~
勘弁してよ。▼~
:[セオドラ]|
その点は良しとしてやる。~
お前たちの実力、見事だった。~
尤も、手放しで賞賛はできぬがな。▼~
我々は本来であれば~
ダグシオン大剣闘祭にて、~
雌雄を決すべき間柄なのだから。▼~
:[レダ]|
そうですね……~
まさか優勝を争う参加者たちと一緒に~
アスク王国に召喚されるだなんて。▼~
……危うくここで先に~
潰し合うところだったわ。~
英雄同士の私闘が禁じられてなければね。▼~
:[ディートリヒ]|
それは本当なのか。▼~
:[レダ]|
え?~
な、何よいきなり。▼~
:[ディートリヒ]|
英雄同士の死合いについてだ。~
禁じられているというのは、~
本当なのか。▼~
:[セオドラ]|
特務機関の隊長が~
念押ししていただろう。~
まさか聞いていなかったのか。▼~
:[ディートリヒ]|
あれだけの説明では~
不足があった。▼~
召喚師とやらの制約で~
切り結ぶことさえ不可能なのか、~
ただ禁じられているのみなのか……▼~
もし後者であれば、~
死合うこと自体は可能な筈だ。▼~
:[カイ]|
な、なんか怖いこと言ってる。~
オレ、やだよ。私闘に巻き込まれて~
後でアンナ隊長に怒られるの。▼~
頼むから斬りかかってこないでよね、~
ディートリヒさん。▼~
:[レダ]|
考え事は結構だけど、~
悠長にしている暇はなさそうよ?▼~
……前方の影。~
あれって、敵兵じゃないの?▼~
:[ディートリヒ]|
!~
敵であれば、~
斬っても構わんな?▼~
:[セオドラ]|
当り前だ。~
存分に振るえ!▼~
***B [#w4f03bc0]
:[セオドラ]|
あっという間に片付いたな。▼~
:[レダ]|
はい。~
ちょっと張り合いがないぐらいです。▼~
:[ディートリヒ]|
つまらん……▼~
:[カイ]|
すごいや、セオドラ姉ちゃんが加わって~
さっきよりもずっと早く~
敵を倒せちゃった。▼~
やっぱり大剣闘祭に出る人たちって~
強いんだね。~
オレももっと頑張らないと。▼~
:[レダ]|
あなただって強かったわ、カイ。~
特にその、手から放つ攻撃。~
何かの魔道かしら。▼~
:[セオドラ]|
それは私も気になっていた。~
ん?~
掌に何かが……▼~
:[カイ]|
これ? 母さんの形見が~
入り込んじゃったんだよね。▼~
:[セオドラ]|
右腕が反応している……~
まさかお前も、~
私と同じようなものを背負って……▼~
:[カイ]|
?▼~
:[ディートリヒ]|
……待て。~
何者かが近づいている。▼~
:[レダ]|
敵は殲滅した筈よ。~
一体誰が……▼~
:[ベレス]|
…………▼~
:[レダ]|
え……!?▼~
:[ベレス]|
妙な気配がすると思って~
来てみれば……▼~
何者じゃ、おぬしたち。▼~
:[セオドラ]|
こいつ……!~
凄まじい殺気だ。▼~
:[カイ]|
こ、この人も、敵なのかな?▼~
:[レダ]|
わからない。~
でも今のあたしたちじゃ、~
絶対に勝てないわ。▼~
:[ディートリヒ]|
ついに来たか……~
我が逸楽に相応しい強者が。▼~
この者と刃を交えれば、~
逸楽に至れるやもしれぬ!▼~
:[セオドラ]|
止せ、ディートリヒ!▼~
:[ディートリヒ]|
はあっ!▼~
:(白く光る)|
:[ベレス]|
……痴れ者が。▼~
:[ディートリヒ]|
!?うっ……!▼~
:[カイ]|
だ、大丈夫!?~
ディートリヒさん!▼~
:[ベレス]|
わしの質問に答えぬばかりか~
斬りかかってくるとは……~
野蛮な地虫よのう。▼~
我が名はソテ……いや、~
ベレス。▼~
おぬしらの力、~
少しばかり見せて貰うとしよう。▼~
***A [#qb1a579d]
:[ディートリヒ]|
はあっ!▼~
:[ベレス]|
中々やるではないか。▼~
だがそろそろ、~
相手をするのにも飽いて来た。▼~
……本気を出すとしようかの。▼~
:[レダ]|
まずい、来るわよ!▼~
:[セオドラ]|
危険だディートリヒ!~
下がれ!▼~
:[ベレス]|
……散れ。▼~
:(白く光る)|
:[ベレス]|
!~
攻撃が弾かれた?▼~
:[ディートリヒ]|
白い鳥……?▼~
:[レダ]|
今、白い鳥が助けてくれたわよね!?~
見間違いかしら?▼~
:[セオドラ]|
私にも見えた。~
見間違いではない。▼~
:[ベレス]|
……只ならぬ力を感じる。~
何者じゃ。~
わしには姿を見せぬとは小癪な。▼~
:[カイ]|
もしかして……~
白鴉の御使い様なのかな。▼~
:[ベレス]|
白鴉の御使いじゃと?~
おぬしらの仲間か。▼~
:[カイ]|
仲間ではないんだけど……~
今来てくれたのは、~
そうなのかもしれない。▼~
一瞬見えた時、~
リベイラ村で出会った~
白い人に似てたような気がして。▼~
:[セオドラ]|
白鴉の御使いは、世が乱れた時に~
現れる救世主だったな。▼~
預言者が残した詩編の一節を~
私も耳にしたことがあるが……~
このアスクの地にまで?▼~
:[ベレス]|
……その御使いとやらにとって~
わしは世を乱すものというわけか?~
片腹痛いわ。▼~
ここに存在せずとも、~
地虫どもを守るべく~
干渉しておるなど煩わしい。▼~
先に手を出してきたのはこ奴らじゃ。~
少々遊んでも問題はなかろう!▼~
:(白く光る)|
:[ベレス]|
ほう?~
またも邪魔立てするか。▼~
…………~
やはり姿は見えぬ、だが……~
その気配は捉えたぞ。▼~
……成程のう。~
白鴉の御使いとやらは、我が器と同じく~
因果の渦中にあるものか。▼~
わしと近しい気配も感じるが……~
今、誰と共におるのじゃ?▼~
もしや、わし自身か……?~
いや、違う……~
何も思い出せぬ……▼~
くっ……▼~
:[カイ]|
……?▼~
:[ベレス]|
興が削がれた……もう良い。▼~
望み通り下がってやろう。~
今日のところはな。▼~
:[レダ]|
行った……みたいね。~
肝を冷やしたわ。▼~
:[セオドラ]|
この私でも、~
背筋が凍る程の気だった。▼~
同じ英雄だとしても、~
再び邂逅するのは~
暫く御免被りたいところだな。▼~
:[カイ]|
……助けてくれたのは、~
ほんとに白鴉の御使い様だったのかな。▼~
なんだか、また会えそうな気がする。~
その時は今日のお礼を言わなくちゃ。▼~
:[セオドラ]|
そうだな。▼~
:[レダ]|
ディートリヒ?~
さっきから静かだけど、~
取り逃がして悔しいの?▼~
:[ディートリヒ]|
…………▼~
やはり英雄同士の死合いは~
形式的に禁じられているのみで、~
実際には可能であるようだな。▼~
でなければ先程の者と~
切り結ぶことは不可能であった筈だ。~
……再び相見える日が待ち遠しい。▼~
:[レダ]|
まだそんなこと考えてたの?~
畏れ入るわ。▼~
:[セオドラ]|
何にせよ任務は達成した。~
拠点に戻るぞ!▼~
:[カイ]|
うん! 色々あったけど……~
またこの4人で戦えたら~
楽しそうかも。▼~
**美しき殺戮者 ディートリヒ [#o80b57ba]
***C [#h3278887]
:[メルセデス]|
ええと、これで買い出しの品は~
全部みたいね~……▼~
……きゃっ!?▼~
:[ディートリヒ]|
…………▼~
:[メルセデス]|
ぶつかってごめんなさい!~
よそ見をしていたわ。▼~
:[ディートリヒ]|
……エルフリーデ……?▼~
:[メルセデス]|
え?▼~
:[ディートリヒ]|
いや、違う……~
他人の空似か……▼~
:[メルセデス]|
他人の空似?~
私が、誰かに似ていたと~
いうことかしら~?▼~
:[ディートリヒ]|
……妹に似ていた。▼~
:[メルセデス]|
あらあら、妹さんに~?~
そういう偶然もあるのかしら~。~
私はメルセデスというの~。▼~
見かけない顔だけれど……~
最近来た英雄さんかしら?~
よければ、あなたのお名前も聞きたいわ~。▼~
:[ディートリヒ]|
私は、ディートリヒだ。▼~
:[メルセデス]|
ディートリヒ。~
素敵なお名前ね~。▼~
これはただの好奇心なのだけれど、~
妹さんと私は、どこが似ていたの~?~
顔かしら、雰囲気かしら~?▼~
:[ディートリヒ]|
わからん。~
なんとなく、似ていると思った。▼~
:[メルセデス]|
うふふ。そうよねえ。~
私も友人がなんとなく弟に似ていると~
思ったことがあるから、わかるわ。▼~
その時は、友人から~
誰かに重ねられるのはうんざりだと~
言われてしまったのだけれどね~。▼~
:[ディートリヒ]|
そうか……~
不愉快だったか。▼~
:[メルセデス]|
あ、いえ。ごめんなさい。~
嫌だと非難したかったわけではないの~。~
つい、懐かしくて。▼~
それよりディートリヒさん。~
来たばかりなら心細いでしょう~?~
今度一緒に、お茶でも如何かしら~。▼~
:[ディートリヒ]|
…いらん。~
今はそれよりも、~
強者と斬り結びたい。▼~
:[メルセデス]|
あらまあ、鍛錬かしら~?~
それじゃあお腹が空くじゃない。▼~
その後でいいから来るといいわ。~
ぶつかったお詫びも兼ねて、~
おいしいお菓子を用意するから~。▼~
:[ディートリヒ]|
…………▼~
***B [#nc0020a3]
:[メルセデス]|
来てくれてありがとう、ディートリヒさん。~
振られてしまったかと思ったけれど、~
杞憂だったようね~。▼~
:[ディートリヒ]|
…………~
断って泣かれでもしたら~
敵わんからな……▼~
:[メルセデス]|
私はそれぐらいで~
泣いたりしないけれど……~
もしかして、妹さんがそうなのかしら~?▼~
だとしたら妹さんに感謝をしないと。~
お陰でこうやって、一緒に~
お話ができるのだから~。▼~
:[ディートリヒ]|
そうか……▼~
:[メルセデス]|
はい、新しいお茶が入ったわよ。~
用意したお菓子も~
たくさん食べてくれてうれしいわ。▼~
ディートリヒさんは、~
甘いものが好きなのね~。▼~
:[ディートリヒ]|
……そうなのかもな。▼~
:[ガイア]|
甘いものが好きだと?▼~
:[リシテア]|
それは聞き捨てなりませんね。▼~
:[メルセデス]|
きゃっ。~
ガイアさん、リシテアまで。~
ど、どこから出て来たの~?▼~
:[サクラ]|
すみません。~
甘い匂いがしたもので……つい。▼~
:[ラファール]|
ふむ。~
この菓子は甘みが強そうだ。~
すまんが、いくつか拝借しても良いか?▼~
:[メルセデス]|
え、ええ~。~
勿論構わないけれど……▼~
:[ディートリヒ]|
……なんだ、お前たちは。▼~
:[ガイア]|
俺たちは、甘いものをこよなく愛する~
甘味同好会だ。▼~
:[ディートリヒ]|
名のある集団……~
大剣闘祭のクランのようなものか?▼~
であれば一度死合ってみたい。~
特にその、白髪の男。▼~
:[ラファール]|
白髪……?▼~
……我か!?▼~
:[サクラ]|
鍛錬をされるのですか?~
ラファールさんは戦闘時に~
竜に化身されるのでお強いですよ。▼~
:[ディートリヒ]|
ほう……?~
面白い。~
その力、見せてみろ。▼~
:[ガイア]|
おっと、突然の刃傷沙汰は御免だぜ。~
俺たち甘味同好会に入るなら~
手合わせを考えてやらんこともないが。▼~
:[ディートリヒ]|
そこに入れば、死合えるというのか?▼~
:[ラファール]|
時と場合にもよるな。~
極甘の菓子をくれるのなら~
すぐにでも受けてやろう。▼~
:[ディートリヒ]|
……今は手持ちがない。▼~
:[ガイア]|
じゃ、また今度だな。~
楽しみにしてるぜ!▼~
:[リシテア]|
邪魔をしました、メルセデス。~
今日は先約があるようですが、~
またわたしともお茶会をしてくださいね。▼~
:[メルセデス]|
あらあら、行っちゃったわ~。~
リシテアは最近、~
あの子たちと仲良しなのね~。▼~
:[ディートリヒ]|
……甘味同好会。~
強者どもの集まる場であるのなら……~
考えぬこともない。▼~
***A [#ze770bee]
:[ディートリヒ]|
…………▼~
:[メルセデス]|
あら、ディートリヒ。~
よく会うわねえ。~
この前のお茶会は楽しかったわ~。▼~
:[ディートリヒ]|
……ああ。▼~
:[メルセデス]|
あら、お返事が上の空だわ。~
何か考え事かしら~?▼~
:[ディートリヒ]|
……死合う相手を探していた。▼~
この地に来てから……~
ひどく渇く。▼~
渇きを満たす逸楽を、~
私はいつも探している。▼~
:[メルセデス]|
それは……~
人を斬りたいということ?▼~
:[ディートリヒ]|
そうだ。~
このアンスウェラーは、~
幾人もの血を吸ってきた。▼~
斬るに値する相手であれば誰でも良い。~
次に死合う相手は……~
お前でも構わない。▼~
:[メルセデス]|
あなた……▼~
……うふふ。▼~
:[ディートリヒ]|
何がおかしい。▼~
:[メルセデス]|
ディートリヒは私を妹に似ていると~
言ってくれたけれど……~
私からすれば、あなたは弟に似ているわ。▼~
:[ディートリヒ]|
弟だと……?▼~
:[メルセデス]|
名をエミールというの。▼~
お菓子が好きなところとか、~
不器用な話し方とか、~
その衝動のようなものも……▼~
不思議ね。~
どうしてか同じなの~。▼~
ねえ、ディートリヒ。~
あなたも何か……~
幼い頃に辛いことがあった?▼~
:[ディートリヒ]|
……そんなものはない。▼~
ただ、空虚ではある。~
強い相手と死合うときだけが、~
自分の生を実感できる。▼~
戦いたい、斬りたいという~
衝動に理由などない……~
私の魂の在り方のようなものだ。▼~
:[メルセデス]|
そう……▼~
:[ディートリヒ]|
恐ろしいと思うか。~
何の理由もなく、~
人を斬りたいという私が。▼~
:[メルセデス]|
いいえ。~
それがあなたの在り方だというのなら、~
私に何か言う権利はないわ~。▼~
それよりも、安心したの。▼~
:[ディートリヒ]|
安心だと?▼~
:[メルセデス]|
あなたが何か辛い思いをしたのだとか、~
誰か大切な人を喪ったのだとか、~
そういうことではなかったから。▼~
:[ディートリヒ]|
……お前は、妙な奴だ。~
私がこういったことを言うと皆、~
顔をしかめて逃げ出すのが常だった。▼~
だが、話が早い。~
理解を示すのならば私と死合え。▼~
:[メルセデス]|
それはまた今度ね~。~
私、任務の帰りだから……~
今はちょっと疲れているの。▼~
あなたも、どうせ死合うのなら~
万全の相手が望ましいでしょう~?▼~
:[ディートリヒ]|
…………~
いいだろう。~
この勝負、預けておこう。▼~
***S [#j8c8dcbd]
:[死神騎士]|
……貴様がディートリヒだな。▼~
:[ディートリヒ]|
そうだが……~
お前は?▼~
:[死神騎士]|
俺に名はない……▼~
貴様は、此処に召喚されてすぐ~
メルセデスという英雄に~
近づいているようだが……▼~
……どういう心算だ?▼~
:[ディートリヒ]|
心算も何も、向こうが勝手に~
近づいて来ただけだ。~
あれは妹に似ている……▼~
だが妹よりも話の分かる相手だ。~
今日は、全力で死合うと約束をしている。~
早く斬ってみたいものだ……▼~
:[死神騎士]|
…………▼~
その前に、この私と死合え。▼~
:[ディートリヒ]|
なに?▼~
:[死神騎士]|
俺も貴様と同じく~
逸楽を求めるもの……▼~
より強きものを探し、求め、~
剣を交えたいと思うのは道理。~
示せ……貴様の殺気を。▼~
:[ディートリヒ]|
良いだろう。~
……来い!▼~
:(暗転)|
:[メルセデス]|
お待たせしたわね~、~
ディートリヒ……▼~
……え!?~
し、死神騎士!?▼~
:[死神騎士]|
……!~
ここまでだ。~
この勝負、預けておこう。▼~
:[ディートリヒ]|
…………▼~
:[メルセデス]|
どういうことなの。~
あなた、死神騎士と仲良く鍛錬を?~
って、そんなわけないわよね~?▼~
:[ディートリヒ]|
奴は、死神騎士というのか……~
私との死合いを所望したから~
それに応じたまでだ。▼~
:[メルセデス]|
そ、そうだったの。~
待ち合わせ場所に着いたら~
突然斬り結んでいて、驚いたわ~……▼~
:[ディートリヒ]|
剣を交えてみて、感じたことがある。~
奴は私と似ている。▼~
逸楽を求め、命のやり取りを求め、~
全身全霊の死合いを渇望する……まるで~
自分自身と対峙しているかのようだった。▼~
:[メルセデス]|
ディートリヒ自身と?▼~
:[ディートリヒ]|
あんな相手は、そうはいない。~
願わくば次は、~
決着をつけたいものだ。▼~
:[メルセデス]|
…………~
やっぱり死神騎士の正体は……▼~
……いいえ、~
ただの気のせいかもね。▼~
:[ディートリヒ]|
何を逡巡している?▼~
:[メルセデス]|
ディートリヒ。~
前に弟の話をしたことを~
覚えている~?▼~
私ね、あの後、夢を見たの~。~
エミールとディートリヒが、~
一緒に鍛錬をしている姿を。▼~
二人はまるできょうだいみたいに~
そっくりで……~
私はこう思っていたのよ~。▼~
遠いご先祖様か、未来の子孫か……~
もしかして、何処かで~
血が繋がっていたりして……って。▼~
:[ディートリヒ]|
……夢の話だろう。~
だが、それだけ似ているというのなら~
強ち外れた想像でもないのかもしれん。▼~
一度、会ってみたいものだ。~
そして……お前の見た光景通り、~
剣を交え、死合ってみたい。▼~
:[メルセデス]|
エミールも早くアスク王国に~
来てくれるといいのだけれど~、~
こればっかりはねえ。▼~
ここではお家のしがらみも何もないし、~
三人きょうだいみたいに過ごせたら~
きっと楽しいと思うのだけれど~。▼~
:[ディートリヒ]|
話が逸れたな。~
今日はお前と死合う約束だった。~
始めるぞ、メルセデス。▼~
:[メルセデス]|
駄目よ~。~
今日はあなたがボロボロじゃない~。▼~
死合うのは相手が万全であってこそ。~
その状態のあなたと戦っても、~
私が全力を出せないわよ~?▼~
:[ディートリヒ]|
……それは、困る。~
ならば今日も勝負は持ち越しか。▼~
:[メルセデス]|
ええ、残念だけど、~
代わりにお茶会でもしましょうか~。▼~
うふふ。~
もしいつか本当に、~
エミールが来てくれたら……▼~
私と、あなたと、エミールと……~
三人でお茶会ができれば素敵ねえ。▼~
……楽しみだわ、とても。▼~
**カエルスの薔薇 レダ [#u6ecf8d3]
***C [#f73984b2]
:[ドロテア]|
はいっ!▼~
:[リーン]|
どうかしら!▼~
:[レダ]|
素敵だったわ……!~
演奏しながらつい見惚れちゃった。▼~
:[ドロテア]|
レダさんのビウエラが~
素晴らしかったおかげよ。~
ね、リーンちゃん。▼~
:[リーン]|
ええ。~
澄んだ音色に引き上げられて、~
いつもよりも大胆に踊れちゃった!▼~
:[レダ]|
お褒めにあずかり光栄だわ。~
今のがユグドラルの舞姫と~
フォドラの歌姫の舞台なのね。▼~
そういえばあたし、~
実はフォドラという地名を~
聞いたことがあるのよね……▼~
確か、海の向こうの地だったはずよ。▼~
:[ドロテア]|
私も、レダさんのいたダグザの地は~
聞き覚えがあります。▼~
もしかして私たち、~
場所は違えど同じ世界から~
来たのかしら……▼~
ミッテルフランク歌劇団って知ってます?~
アドラステア帝国では有名でしたから~
名前ぐらい聞いたことがあるかも。▼~
:[レダ]|
ええと……~
その歌劇団は知らないわ。▼~
:[ドロテア]|
ガルグ=マク大修道院はどうです?~
私はそこにある士官学校で~
学んでいるんですよ。▼~
:[レダ]|
うーん……ごめんなさい、~
聞いた憶えは無いわねえ。~
もともと、それほど詳しくはないし。▼~
:[ドロテア]|
歌劇団も士官学校も、~
海を越える知名度はないのかしら。▼~
:[リーン]|
アレじゃない? 世界が同じでも、~
時代が違うとかじゃない?▼~
例えばあたしのいた~
ユグドラルから来た英雄同士でも、~
年代の違いは結構あるみたいだから。▼~
:[レダ]|
そうかもね。折角ご近所さんのようだし、~
何だか興味が出てきちゃった。~
ドロテア、今度はあたしと組んでみない?▼~
:[ドロテア]|
レダさんと……?▼~
:[リーン]|
えーっ! 引き抜きなんてずるい!~
あたしだって魅力的なのにー!~
ドロテア、あたしを捨てるっていうの?▼~
:[ドロテア]|
お申し出はうれしいんですけど、~
すみませんが今の相棒は~
リーンちゃんですから。▼~
:[レダ]|
うふふ、振られちゃったわね。~
またの機会を待つことにしましょ。▼~
:[リーン]|
ね、次はレダさんも一緒に踊りましょ!~
あたし、ダグザの地の踊りも~
見てみたーい!▼~
:[レダ]|
勿論よ。~
今度はあたしの踊りで、~
二人を骨抜きにしてあげるわ。▼~
***B [#v74d053b]
:[レダ]|
ふうっ。沢山踊ったわ。~
ドロテアもリーンも可愛いうえに、~
踊りもとっても魅力的で……▼~
ほんのひと時、何もかも忘れて交流できて、~
久しぶりに楽しかった。▼~
……でも、腑抜けているわけにはいかない。~
あたしはこの世界でも、絶対にあいつへの~
憎しみを忘れたりはしないわ……▼~
……あら?▼~
:[アズール]|
…………▼~
:[レダ]|
こちらを気にしている~
英雄がいるわね……▼~
あたし、怖い顔をしていた?~
警戒されているのかしら。▼~
:[アズール]|
そこの綺麗なお姉さん!~
僕と一緒にお茶でもどうかな?▼~
:[レダ]|
は?▼~
:[アズール]|
驚いた顔も可愛いね!~
勿論、さっきの憂いを帯びた顔も~
とびきり美しかったけど。▼~
出会いを祝して、行きたい店があるんだ。~
どうかな。僕が君のことを~
必ずエスコートしてあげるからさ!▼~
:[レダ]|
何かしら、この既視感。~
異界にもシロッコみたいなのが~
いるだなんて聞いてないわよ。▼~
:[アズール]|
シロッコ
?▼~
:[レダ]|
ただの知り合いよ。~
あなたと同じ、女好きで軽々しくて、~
一緒にお茶なんて絶対したくない男のこと。▼~
:[アズール]|
初対面なのに手厳しいなあ。~
でも毅然としているところは素敵かも。~
ほら、綺麗な花には毒があるっていうし……▼~
あれ?~
綺麗な薔薇には棘がある、だっけ?▼~
:[レダ]|
どっちでもいいわよ!▼~
軽薄な誘いはお断りだわ。~
諦めて帰ってちょうだ……▼~
……?~
よく見たら、あなたのその恰好……▼~
:[セアダス]|
遅いよ、アズール。~
踊りの小道具を取りに行くって言って~
どれだけ待たせるつもり?▼~
:[アズール]|
ご、ごめん。セアダス。~
途中で綺麗なお姉さんがいたから、~
つい……!▼~
:[レダ]|
踊りの小道具……~
やっぱりあなた、踊り子なのね。~
そっちの魔女みたいな恰好の人も?▼~
:[アズール]|
そうだよ!~
もしかして、興味を持ってくれた?~
僕たち二人ともダンサーなんだ。▼~
良かったら君のことも聞かせてよ。~
お茶が気に入らないのなら、~
おいしい食事処でも……▼~
:[セアダス]|
今から食事に行くの?~
じゃあ俺もご一緒していいかな。~
鍛錬の前に何か食べておきたくて。▼~
:[アズール]|
勿論だよ!~
みんなで行こう!▼~
:[レダ]|
勝手に了承しないで!~
あたし、さっきあなたに~
お断りだって言ったわよね?▼~
:[セアダス]|
あ……~
断られてたんだ、残念。▼~
三人だったら気になってた店の~
鶏の丸焼きの取り分が、~
多過ぎず丁度良くなると思ったのに……▼~
:[レダ]|
え、何?~
何か食べたいものがあるの?~
あたしがいると丁度いいわけ?▼~
ちょっと、なんだか~
断りづらくなってきたじゃない。~
ああ、もう……!▼~
***A [#z49de3fb]
:[レダ]|
美味しーい!~
絶品じゃない、ここのお料理!▼~
成り行きでついて来ちゃったけど、~
正解だったわね。▼~
:[アズール]|
喜んでくれてうれしいよ。~
ああ、食べている時の表情も~
すっごくかわいい……!▼~
セアダス、ありがとう!~
君のお陰でレダと一緒に~
食事をすることが叶ったよ!▼~
:[セアダス]|
別に手伝った覚えはないけど、~
結果的に役に立ったならよかった。▼~
もぐもぐ……~
うん、美味しい。▼~
:[レダ]|
確かに二人きりだったら、~
絶対一緒には来なかったわ。▼~
セアダスは下心がなさそうで~
安心できるというか……ちょっと~
あたしに興味なさすぎるようにも思うけど。▼~
:[アズール]|
いつも女の子より、~
食べ物のほうに夢中だもんね。▼~
:[レダ]|
色気より食い気なの?~
こんな煽情的な格好をしておいて?▼~
:[セアダス]|
三人とも似たようなものだろ。~
それに、レダに興味ならあるよ。~
君も踊り手だとは思わなかったし。▼~
『大輪の薔薇』のカード……~
この出会いは何れ花開き、~
互いを支えあう運命だって示してる。▼~
:[レダ]|
あら、占い?~
それで口説くだなんて、~
気障なところもあるじゃない。▼~
:[アズール]|
ストップストップ!~
二人の世界に入らないでよ!~
僕、もっとレダの話を聞きたいな。▼~
ダグザの地の踊り手として、~
どんな活躍をしてたの?▼~
:[レダ]|
ビウエラを弾いて、~
歌を歌うことが多かったけど……~
踊り手としては依頼をこなすのが主ね。▼~
ダグシオンにある酒場で~
踊りを披露したり、大陸のあちこちまで~
興行に出かけたりしていたわ。▼~
:[アズール]|
すごいや、僕も早くそれだけ~
売れっ子のダンサーになりたいよ。~
レダは夢を叶えていて立派だね……!▼~
:[レダ]|
感激してくれてるところ~
申し訳ないんだけど、~
別に踊り手が夢だったわけじゃないの。▼~
あたしの夢……~
いえ、生きる目的は、お父さまの仇に~
復讐を果たすことだから。▼~
:[セアダス]|
復讐?▼~
:[レダ]|
あたしはお父さまを目の前で殺された。~
だから、復讐をしないといけないの。▼~
仇であるあの男の~
心臓を引きずり出して……~
冥府の神に捧げると決めているのよ。▼~
:[アズール]|
…………▼~
:[レダ]|
幻滅しちゃったかしら?~
踊り手なんて華やかなことをしておいて~
こんな過去と憎しみを抱えているだなんて。▼~
:[アズール]|
幻滅だなんて、とんでもないよ。~
気持ちはよくわかる。▼~
:[レダ]|
適当なことを言わないで。~
こんな気持ちが簡単に~
わかるわけないじゃない。▼~
:[セアダス]|
わかるよ。~
状況は違えど、俺たちも目の前で~
家族を殺されているんだ。▼~
:[レダ]|
え……~
あなたたちも……?▼~
***S [#ka837f12]
:[レダ]|
家族を……~
目の前で殺された……?▼~
:[アズール]|
僕は母さんを、~
セアダスは親同然だった師匠を。▼~
だから、~
レダの気持ちはよくわかる。~
さっきの言葉は嘘じゃないよ。▼~
:[レダ]|
……あなたたちも復讐を?▼~
:[セアダス]|
それは……~
したいと思ってもできない。▼~
:[アズール]|
僕の母さんを殺したのは~
屍兵っていう、生ける屍なんだ。▼~
仮面をつけていて、~
瘴気に覆われてて……~
個体の識別なんてできなかった。▼~
だから、仇を取ろうと思っても~
どいつが母さんを殺した屍兵なのか、~
わからない。▼~
:[セアダス]|
俺の場合は、~
師匠の命を奪ったのは賊だから~
仇が誰なのかはわかるんだけど……▼~
隊商にいた仲間たちが~
すぐに切り伏せてくれて、~
もうこの世にはいない。▼~
俺はその時まだ戦う力を持たなくて……~
本当に、何もできなかった。▼~
:[レダ]|
…………~
あたしも子供で、戦えなくて……~
何もできなかったわ。▼~
ごめんなさい。~
気持ちがわかると言ってくれたのは~
本当だったのね。▼~
あなたたちは、復讐がしたくとも~
できないという意味も分かったわ。▼~
……辛いわね。~
思いをぶつける先が無いのは。▼~
:[アズール]|
でも、直接仇は取れなくとも~
間接的にあいつらを滅することはできる。▼~
運命を変えて、屍兵の蔓延る世界を~
決して訪れない未来にしてやる。~
それが僕たちの復讐なのかも。▼~
:[セアダス]|
羨ましいな。~
俺はもう、師匠のために踊るしか~
何かやり返すことができないから。▼~
今更になって思うんだ。~
あの日……俺があいつを倒したかった。
~
師匠の仇を、この手で取りたかった。▼~
:[レダ]|
…………~
ふふ……▼~
:[セアダス]|
レダ?▼~
:[レダ]|
あなたたち二人とも、~
いい目をしてる。人を憎む目よ。▼~
此処にいる人たちはみんな~
良い子ちゃんなのかと思っていたけど……~
そりゃあ、いろんな事情の人がいるわよね。▼~
みんな笑顔の下に、何を隠しているか~
わかったものじゃないわ。▼~
:[アズール]|
レダの仇は、どんな人なの?▼~
:[レダ]|
ベルトランという男よ。~
アラゴ王国から来た将軍……あいつが、~
お父さまを殺した光景は忘れないわ。▼~
長い間、奴は処刑されたものと~
思っていた。でも……最近になって~
生きていることを知ったの。▼~
今は闘技場で剣闘奴隷をしていて~
「闘技場の白髪鬼」と~
称されているらしいけれど。▼~
……絶対に逃がさない。~
あたしのこの手で、必ず殺してやる。▼~
:[セアダス]|
闘技場の白髪鬼……~
ベルトランか。▼~
:[レダ]|
もしかしたらあいつも、~
いつかアスク王国に~
来るのかもしれない。▼~
その時は、あたしの味方をしなくていいわ。~
皆にあいつを憎んでほしいとか、~
そういう気持ちは無いの。▼~
ただ……祈っていて。~
いつかあたしの望みが遂げられることを。▼~
それから、~
似た経験を持つあなたたちに、~
また話を聞いてもらえると嬉しいかも。▼~
:[アズール]|
勿論だよ。~
僕たちでよければ。▼~
:[レダ]|
ありがとう。▼~
そういえばアズールもセアダスも~
これから踊りの鍛錬なのよね?▼~
あたし、あなたたちの踊りを~
見てみたいわ。▼~
:[セアダス]|
じゃあ、一緒に鍛錬しよう。~
俺も、レダの踊りが見てみたい。▼~
:[アズール]|
ビウエラも聴いてみたいな!▼~
:[レダ]|
仕方ないわね。~
この出会いを祝して、~
特別に一曲奏でてあげる。▼~
いえ、一曲と言わず~
今日は何曲でも付き合うわ。▼~
あなたたちの大切な人の~
魂にも届くような曲を……~
今日は奏でたい気分なの。▼~
**リベイラ村の少年 カイ [#h0a69770]
***C [#f03d9a04]
:[カイ]|
よいしょっと。~
この区画の土は、これで良いよね。▼~
こうして畑仕事してると、~
リベイラ村にいた頃を~
思い出すなあ……▼~
:[ドニ]|
カイー!▼~
:[カイ]|
あっ、ドニ!~
どうかな。この辺りの耕し具合。~
ちゃんとできてる?▼~
:[ドニ]|
おお!~
いい感じだべ!~
さっすがカイ。~
これなら大きい野菜ができそうだべな。▼~
:[モズメ]|
うんうん。~
土がふかふかになるまで耕されてて~
一目見ただけでいい畑やってわかるわ。▼~
:[カイ]|
モズメも来てくれたんだ!~
二人にそう言われると、~
オレちょっと自信ついちゃうな。▼~
:[ドニ]|
ちょっとどころか、~
もっと自信をつけると良いべ!~
何せ、おらたちのお墨付きだからな。▼~
:[カイ]|
えへへ、安心したよ。~
畑のこともだけどさ……実はオレ、~
アスク王国に来てから不安だったんだ。▼~
村とは違う立派な建物ばかりだし、~
凄そうな英雄もいっぱいいるしさ。~
ここで馴染めるのかなって。▼~
でもこうしてオレと同じ、~
村育ちの英雄のドニやモズメと~
仲良くなれて良かった!▼~
:[モズメ]|
カイ……▼~
:[カイ]|
それに、二人といると~
元の世界の幼馴染といるみたいで~
寂しくなくなるんだ。▼~
ティアラとピーテルっていって、~
村ではよく一緒に遊んでたんだよ。▼~
:[モズメ]|
その二人も、~
早う来てくれるといいなあ。~
そしたらみんなで仲良くしたいわ。▼~
せやけど、最初は驚いたもんやで。~
カイみたいな都会的な人が~
あたいと同じく、村出身やなんて。▼~
:[ドニ]|
そうそう。カイにはなんかこう、~
気品みたいなものが~
ある気がするんだべ。▼~
:[カイ]|
そうかな? それ、ティアラにも~
言われたことがあるんだけど、~
本当に全然そんなことないよ。▼~
生まれも育ちもリベイラ村だし、~
親父も全然都会的じゃないしさ。~
でも、褒めてくれてありがとう。▼~
そうだ、畑仕事のあとは~
動物でも捕まえに行こうよ!~
オレ、いい場所を見つけたんだ!▼~
***B [#j5332a35]
:[ドニ]|
……本当にこれで、~
動物が来るんだべか?▼~
:[カイ]|
しーっ。~
餌は大丈夫なはずだから、~
信じて静かに待ってみよう!▼~
:[モズメ]|
楽しみやけど、~
何や緊張するわあ。~
このまま、ずっと見守ってるん?▼~
:[カイ]|
元いた世界だと、餌を仕掛けたあと~
他の場所に行って時間が経ってから~
戻ればよかったんだけど……▼~
アスク王国だと何があるか~
わからないからね。一応。▼~
:[ドニ]|
!!~
動物が来たみたいだべ!▼~
:[モズメ]|
あっ、かわいい。~
小さいイノシシやわぁ。▼~
:[カイ]|
よし、じゃあこのまま~
捕獲できるか試してみよう!▼~
次は餌を投げて……って、~
あれれ!?▼~
:[ドニ]|
しまった、逃げていくべ!▼~
:[カイ]|
そんなぁ。~
餌が好みじゃなかったのかな……▼~
:[モズメ]|
まだ諦めたらあかん!~
追いかけるで!▼~
:[カイ]|
待って待って!▼~
ん!?~
あの人は……▼~
:[ネフェニー]|
……イノシシ?▼~
:[モズメ]|
ネフェニーさん!~
捕まえてくれたんか!~
おおきに!▼~
:[ネフェニー]|
礼には及ばない……▼~
それで、このイノシシは……~
どうするの? 食べるの?▼~
:[カイ]|
どうしよう。~
いつもはオルニウスとか、~
もっと大きい動物が来てたから……▼~
騎乗用の動物にしてたんだけど、~
食べてもいいかもね。▼~
でもそのイノシシはまだ小さいしなあ。~
折角二人が協力してくれたのに~
悪いけど、今回は逃がそうかな。▼~
:[ネフェニー]|
わかった……▼~
:[カイ]|
ありがとう。それにしても、すごいね、~
あんなに速く逃げる動物を~
軽々と捕まえちゃうだなんて!▼~
:[ドニ]|
ネフェニーさんもおらたちと同じく~
村出身の兵士で、~
槍の名手なんだべよ!▼~
:[カイ]|
槍の名手!?~
じゃあ今度、オレに技を教えてよ。~
ネフェニー姉ちゃん!▼~
:[ネフェニー]|
ね、姉ちゃん……!?▼~
ま、まあ……~
ちょっとだけなら、構わんよ……?▼~
***A [#f57372c4]
:[カイ]|
えい! せやっ!~
どう? こんな感じかな?!▼~
:[ネフェニー]|
いい感じ……だと思う。~
綺麗な槍さばき……です。▼~
:[カイ]|
良かったー!~
けどネフェニー姉ちゃん、~
また気を遣って話してない?▼~
オレも村育ちだから気にしないでって~
さっきも言ったのに!▼~
:[ネフェニー]|
で、でもカイは……~
言葉が訛っとらんから……▼~
:[カイ]|
そうかもしれないけど、~
ドニやモズメはオレに対して~
普通に話してくれたよ?▼~
ネフェニー姉ちゃんも~
村育ちって聞いて嬉しかったのに、~
なんか寂しいな……▼~
:[ネフェニー]|
うっ……▼~
:[カイ]|
でも無理強いはだめだよね。~
ごめん。▼~
:[ネフェニー]|
…………~
ごめんはあたしの方じゃ……カイ。~
悲しませるつもりはなかったんじゃ……▼~
じゃあ、今からは~
普通に話したらええん……?▼~
:[カイ]|
ありがとう!~
その話し方、姉ちゃんらしくて~
かわいいと思う!▼~
:[ネフェニー]|
か、かわ……!?~
まあ、それは良いとして。▼~
槍の件じゃけど……~
あたしが教えんでも、~
カイは既に強いように思うんよ。▼~
:[カイ]|
本当?~
そう言ってもらえると嬉しいけど、~
全然、足りないんだ。▼~
オレはまだまだ半人前で、~
親父に教えてもらった技しか知らないし。~
もっと強くならなきゃ。▼~
:[ネフェニー]|
どうしてそんなに強くなりたいん?~
ドニやモズメもそうじゃけど……▼~
子供が戦争に参加するのは、~
本当は良くないことじゃと思うんよ。▼~
:[カイ]|
オレの場合は戦争じゃなくて、~
ダグシオンっていう街で開かれる~
大剣闘祭で優勝するためなんだ。▼~
:[ネフェニー]|
大剣闘祭……~
それはカイみたいな年頃の子らが~
参加するお祭りか?▼~
:[カイ]|
違う違う!~
大人たちも、というかダグザ大陸中の~
みんなが参加するんだよ!▼~
そこで優勝すれば何でも一つ~
神威法王に願いを叶えて貰えるから、~
みんな必死で技を競うんだ。▼~
:[ネフェニー]|
大陸中の……~
なら戦と同じことや。参加するのは、~
大人になってからではいかんの?▼~
:[カイ]|
……それじゃダメなんだ。~
親父を助けるためには、~
残されてる時間がないから。▼~
:[ネフェニー]|
何か事情があるんじゃね。~
お父さんのためなら、~
必死になるのも仕方ないか……▼~
うん。そういうことやったら、~
あたしは何も言えん。~
もっと強い人にも師事するとええ。▼~
あたしの中で~
強いと思ってる人を紹介するけえ。~
一度会いに行ってみるのはどうじゃ?▼~
:[カイ]|
いいの?~
ありがとう、姉ちゃん!▼~
あ、でも、ネフェニー姉ちゃんの稽古も~
すごく参考になるから……~
もう少しだけ、お願いできる?▼~
:[ネフェニー]|
勿論じゃ、カイ。~
じゃあもう一度、構えを取って……▼~
***S [#ge26bf3f]
:[カイ]|
ええっと。~
あなたがネフェニー姉ちゃんが~
紹介してくれた……▼~
:[アイク]|
アイクだ。~
あんたがカイだな?~
よろしく頼む。▼~
:[カイ]|
は、はい!~
よろしくお願いします!▼~
:[アイク]|
敬語はいい。~
気楽に話してくれ。▼~
カイの武器は槍だと聞いているが、~
俺は剣を得意としている。~
そこは問題ないな?▼~
:[カイ]|
はい……じゃなくて、うん。~
親父に教えてもらったのは槍術だけど、~
それだけじゃ足りなくて……▼~
強い人から、色んな武器の扱いを学んで~
大剣闘祭で戦えたらって~
思ってるんだ。▼~
:[アイク]|
わかった。~
ある程度、話は聞いている。▼~
カイの世界で開催される大剣闘祭は、~
大陸中の猛者が鎬を削る~
祭りだそうだな。▼~
少し、羨ましく思う。~
叶うなら俺も参加をして、~
強いやつと闘いたいものだ。▼~
:[カイ]|
あはは。~
なんかディートリヒさんみたいなこと~
言うんだね。▼~
:[アイク]|
それはあんたの仲間か?▼~
:[カイ]|
だったら良いんだけどね。~
オレは優勝するために、~
その人にも勝たなくちゃいけないんだ。▼~
:[アイク]|
そうか。~
では始めるぞ。~
まずは剣の振るい方から教える。▼~
:[カイ]|
わかった!▼~
:(暗転)|
:[カイ]|
ふう……はあ……▼~
:[アイク]|
少し休憩する。~
初めてにしては、~
良い太刀筋だった。▼~
:[カイ]|
アイク兄ちゃんの教え方がいいからだよ。~
ありがとう!▼~
:[アイク]|
俺は教えることがそう得意ではない。~
上手くいったのは、~
カイの適性だ。▼~
:[カイ]|
そ、そうかな。~
優しいね、アイク兄ちゃん。▼~
:[アイク]|
…………~
俺は最初、この師事の申し出は~
断るつもりだった。▼~
だが……事情を聞いて考えを変えた。~
カイが大剣闘祭に参加するのは、~
あんたの親父のためだそうだな。▼~
:[カイ]|
ネフェニー姉ちゃん、~
そのことも伝えてくれてたんだ。▼~
:[アイク]|
俺にはよくわからんが、~
勝ちさえすれば、~
親父は助かるのか?▼~
:[カイ]|
そう信じてる。~
大剣闘祭で優勝したら、~
ひとつだけ願いを叶えてもらえるんだ。▼~
オレはそこで、親父の助命を願う。~
親父が死なない方法は、たぶん……~
それしかないと思う。▼~
:[アイク]|
なら絶対に勝て、カイ。▼~
俺の親父は……~
戦の中で死んだ。▼~
:[カイ]|
え……▼~
:[アイク]|
俺が強かったら、~
あの時もっと戦えていたら、~
親父は死ななかったかもしれない。▼~
墓標の前に座る妹を見て、~
俺は強くそう思った。~
もう誰にも、同じ後悔をさせたくない。▼~
:[カイ]|
アイク兄ちゃん……▼~
:[アイク]|
強くなれ。~
家族のために。~
あんたの野望を叶えるために。▼~
:[カイ]|
ありがとう。~
……強くなるよ。絶対。▼~
だって、この世界で……~
ネフェニー姉ちゃんや~
アイク兄ちゃんが教えてくれたんだから。▼~
:[アイク]|
訓練を再開する。~
ここからは本気で技を叩き込むぞ。~
ついて来られるかな、カイ?▼~
:[カイ]|
勿論!▼~
**剛腕の女王 セオドラ [#v6dd96e0]
***C [#sbaf3850]
:[セオドラ]|
特務機関ヴァイス・ブレイヴ……~
不可思議なことは多いものの、~
なかなかに楽しませてくれる。▼~
しかし、任務の通達が~
書簡で行われることがあるのは~
些か不便だな。▼~
我がサラミスでは文字を使用しない。▼~
絵図や口頭で知らせるよう願い出るか?~
だが、しかし……▼~
:[リュール(女)]|
あの、そこの方。~
何かお困りごとでしょうか。▼~
:[マルス(紋章士)]|
見たところ、~
新しい英雄のようだね。▼~
:[セオドラ]|
ああ、実は……~
……ん!?▼~
な、なんだ、その……~
光って浮いている者は!?▼~
:[マルス(紋章士)]|
僕のことかい?▼~
:[セオドラ]|
亡者……いや、~
まさかの精霊の類か!?▼~
:[マルス(紋章士)]|
驚かせてすまない。~
僕の名はマルス。~
紋章士という存在だ。▼~
:[セオドラ]|
紋章士だと?▼~
:[リュール(女)]|
世を救った英雄たちの魂が、~
エレオス大陸で顕現された存在。~
彼らのことを紋章士と呼ぶんです。▼~
:[セオドラ]|
英雄の魂……~
それは、亡者とは違うのか?▼~
:[マルス(紋章士)]|
亡者や幽霊の類ではないね。~
自身の人生の記憶は擁しているけれど、~
紋章士自身は、生まれた時から紋章士だ。▼~
元となった英雄が死んだ後、~
この姿になったという連続性はない。▼~
:[セオドラ]|
ダグザの地の道理では計れぬ存在か。~
だが、何とか理解した。▼~
:[リュール(女)]|
申し遅れました。私はリュール。~
彼らは超常の力を有しているので~
とても頼りになるんですよ。▼~
:[セオドラ]|
私はサラミスの女王、セオドラという。~
早速だがリュール、紋章士マルス。~
我が悩みに力を貸してくれるか。▼~
:[リュール(女)]|
勿論です、セオドラ女王!▼~
:[マルス(紋章士)]|
戦で力が必要なら、僕の力を~
君に貸し与えることができる。▼~
エレオスでは紋章士の指輪を装着して、~
「エムブレム・エンゲージ!」と~
叫ぶんだ。▼~
:[セオドラ]|
え、えむ……?~
我々も戦の前には~
誓詞や宣言を行うが、その類か?▼~
:[マルス(紋章士)]|
叫んでみるかい?~
指輪は今ここにはないけれど、~
気分は出るよ。▼~
:[セオドラ]|
申し出は有り難いが、~
今は遠慮しておこう。▼~
残念ながら私の悩みは戦のことでなく……~
任務の通達方法についてだからな。▼~
***B [#s92a9972]
:[セオドラ]|
リュール、紋章士マルス、感謝する。~
お前たちの進言のお陰で、~
絵図での任務通達が叶えられた。▼~
:[リュール(女)]|
セオドラ女王の役に立ててよかったです。▼~
:[マルス(紋章士)]|幼い英雄たちからも、絵図のほうが~
わかりやすいという意見が出ていたね。▼~
:[セオドラ]|
彼らの援護も僥倖だった。~
サラミスの地は、女神ユ・ファスによって~
文字の使用が禁じられている。▼~
特務機関の者の手を~
煩わせることは本意ではないが、~
こればかりはな……▼~
:[リュール(女)]|
神様による禁忌でしたか。~
であれば犯し難いのも道理ですね。▼~
:[セオドラ]|
我がサラミスの民は、~
ユ・ファス様に大恩がある。▼~
我らの存在はまさに、~
あの方あってこそのものだ。~
故に、その意に反することは罷りならぬ。▼~
お前たちには、~
祖国で信仰する神はいなかったのか?▼~
:[マルス(紋章士)]|
僕の故郷である~
アカネイア大陸では、~
神竜が信仰されていたよ。▼~
この世界にも英雄として存在しているから~
セオドラもいつか会うことがあるだろう。▼~
そして、エレオス大陸の神は、~
神竜リュール。~
今セオドラの目の前にいる彼女がそうだ。▼~
:[セオドラ]|
なに?~
リュールは、神位だったのか?~
そういうことは早く言え。▼~
:[リュール(女)]|
すみません、隠すつもりでは~
なかったのですが……▼~
:[セオドラ]|
安心しろ。私は相手が神位だからといって~
無条件に傳くような真似はしない。~
大事なのはその者が何を成したか、だ。▼~
:[リュール(女)]|
その考えには共感できます。~
私の仲間にも、その考えを持ち、~
私に説いてくれた者がいました。▼~
:[セオドラ]|
良い仲間だ。~
それで、神たる竜は何を信仰する?~
よもや自分自身か?▼~
:[リュール(女)]|
私個人の信仰となると、~
母さん……神竜王ルミエルでしょうか。~
彼女は偉大で、永遠に憧憬の対象です。▼~
それに、マルスたち紋章士のことも~
神様のように思っていますよ。▼~
:[マルス(紋章士)]|
君にそう言われると、なんだか~
くすぐったい気持ちになるよ。▼~
:[セオドラ]|
だが、その見た目では合点がいく。~
紋章士は、皆が思い描く神という~
存在に近い見た目なのかもしれない。▼~
因みにダグザの地の神々は~
人と変わらぬ姿をとり、~
実在しているぞ。▼~
:[リュール(女)]|
セオドラ女王の信仰される~
ユ・ファス様は、~
どのような神だったのですか?▼~
先程、大恩を受けたと仰っていたので、~
素晴らしい方であることは~
想像に難くありませんが。▼~
:[セオドラ]|
お姿を直に拝見したことはないが、~
我が祖先であるダマスカルの民を~
救ってくださった、慈愛に満ちた御方だ。▼~
少し長い話になるが、~
トロイアのオオババから聞いた~
歴史を教えてやろう。▼~
***A [#ccd47f3f]
:[セオドラ]|
遠い昔……~
私たちの祖先はダグザ大帝によって~
平和を脅かされ、無実のまま虜囚となった。▼~
処刑される運命にあった彼らを~
ユ・ファス様は哀れに思ってくださり、~
幼い子供五千人を救い出してくださった。▼~
その子供たちが、~
のちにダマスカル王国を建国した。~
我らが祖先だ。▼~
ユ・ファス様の計らいがなければ、~
祖国も、民も、この私も、~
今ここにはいないということだ。▼~
:[リュール(女)]|
文字通りの、命の恩人ということですね。~
それほどの女神様であれば、~
きっと大陸全土で信仰されているのでしょう。▼~
:[セオドラ]|
…………▼~
私は……いや、我がサラミスの全国民は~
あの方の名誉を回復することを~
悲願としている。▼~
私はそのために祖国を後にし、~
ダグシオン大剣闘祭に挑んでいるのだ。▼~
:[マルス(紋章士)]|
名誉の回復だって?~
話を聞く限りでは、~
素晴らしい女神様だけれど。▼~
:[セオドラ]|
無論、その通りだ。~
だがダグザの地の民の多くは、~
彼女を恐ろしい死神だと揶揄している。▼~
業腹な事この上ないが、~
その認識を容易には覆せぬことも事実だ。▼~
だから私は大剣闘祭で勝利をおさめ、~
荒廃した聖地を再建する権利を賜り~
ユ・ファス様の汚名を雪がねばならん。▼~
:[リュール(女)]|
それは必ず成し遂げて欲しいと~
無関係の私ですら願ってしまいます。▼~
ですが……何故ユ・ファス様は~
死神だなどと言われているのですか?~
救いや慈愛の神のほうが相応しいのでは。▼~
:[セオドラ]|
神位にはそれぞれ司るものがあり、~
ユ・ファス様は死と夜の神で~
あらせられる所以だろう。▼~
恐れる気持ちは理解できるが、~
ユ・ファス様が死を招くわけでは~
決してない。▼~
冥界に落とされる魂を救済し、~
正しい循環に還す……▼~
死者の魂を導くことが、~
ユ・ファス様の大いなる役儀だ。▼~
:[リュール(女)]|
死者の魂を……▼~
…………▼~
:[マルス(紋章士)]|
?~
どうしたんだい、リュール?▼~
:[リュール(女)]|
魂を導くと聞いて、少し……▼~
:[セオドラ]|
まさかお前も、~
ユ・ファス様のことを~
恐ろしい神だと認識したか?▼~
もしユ・ファス様のことを、~
悪し様に言うようであれば、~
私は……▼~
:[リュール(女)]|
違います、セオドラ女王。~
お話を伺って、ユ・ファス様が素晴らしい~
神であるという認識は揺らぎません。▼~
私は……~
ユ・ファス様が、私の魂も~
救ってくれるだろうかと考えていました。▼~
:[セオドラ]|
お前の魂を?▼~
:[リュール(女)]|
私は、一度死した身ですから。▼~
:[セオドラ]|
なに?▼~
:[リュール(女)]|
セオドラ女王は最初、マルスのことを~
亡者かと問うていましたが、~
私のほうがそうなのかもしれません。▼~
:[マルス(紋章士)]|
リュール。~
君は亡者ではない。▼~
僕たちの起こした奇跡で、~
今もこうして~
生きているじゃないか。▼~
:[セオドラ]|
どういうことだ……~
リュールが一度、~
死した身だと……?▼~
***S [#r74e037c]
:[セオドラ]|
一度死したとは、どういうことだ?~
お前はどう見ても~
亡者には見えないが……▼~
:[リュール(女)]|
エレオス大陸の戦争……~
その終盤の局面で、~
私は命を落としたんです。▼~
今はマルスたち十二の紋章士の力で~
新たな生を受けましたが、▼~
いつか天寿をまっとうしたとき、~
普通の死が訪れるかはわかりません。▼~
:[マルス(紋章士)]|
リュールは仲間や、エレオスの民たちを~
守るために戦ってくれたんだ。~
そして、辛い決断をさせてしまった。▼~
僕たち紋章士は確かに奇跡を起こし~
リュールの命を繋ぎ留めたけれど、~
その懸念だけは残ったままだ。▼~
:[セオドラ]|
……お前は民のために、~
普通の死を諦めたということか。▼~
:[リュール(女)]|
もとより覚悟の上での選択です。~
一片の後悔もありません。~
ただ、先のことを考えた時……▼~
どうなるのだろうかという、~
漠然とした思いはあります。▼~
もし、ユ・ファス様が死を司るのなら、~
私の魂も連れて行ってくれるだろうかと~
そう考えていました。▼~
:[セオドラ]|
リュール……▼~
……ああ。必ず救済してくれる。~
我らが敬愛する神、~
ユ・ファス様であれば。▼~
サラミス王セオドラの名に於いても~
それだけは約束しよう。▼~
:[リュール(女)]|
ありがとうございます。▼~
:[マルス(紋章士)]|
僕からも礼を言うよ。~
ありがとう、セオドラ。▼~
:[セオドラ]|
勘違いをしたことを詫びよう。~
リュールはユ・ファス様のお力に~
正しく思いを馳せてくれていたのだな。▼~
私の言葉では、その杞憂の全てを~
取り払うことは不可能だろう。~
だが、どうか信じてくれ。▼~
異界であっても、~
その魂が神たる者であっても、~
必ず救ってくださる。▼~
私が……そして~
我がサラミス国家が信奉するのは~
そういった女神だ。▼~
:[リュール(女)]|
セオドラ女王……~
ええ、私も信じますよ。▼~
:[セオドラ]|
私はただ神であるだけでは~
傳かないと言ったが、~
リュールには敬意を払うこととする。▼~
その身を犠牲にし~
仲間や民たちを救った者は、~
神位として相応しい。▼~
:[リュール]|
そう言っていただけると~
なんだか照れくさいですが、~
光栄です。▼~
:[セオドラ]|
先程リュールは、紋章士のことを~
世を救った英雄たちの魂を~
エレオスで顕現した存在と言っていたな。▼~
これは只の好奇心なのだが、~
ダグザの地の英雄も~
紋章士となっているのか?▼~
:[リュール(女)]|
ダグザの地からの紋章士は~
見たことがありませんね……~
マルスは、何か知っていますか?▼~
:[マルス(紋章士)]|
僕も出逢ったことはないね。~
けれど、今後絶対に~
顕現されないとも言い切れない。▼~
異界から腕輪の紋章士が来たように、~
いつかどこかから、新たな紋章士が~
現れることがあるかもしれないよ。▼~
:[リュール(女)]|
ではいつかセオドラ女王が~
紋章士となる可能性も……▼~
:[セオドラ]|
中々に浪漫のある話だな。~
その私はきっと、大剣闘祭で勝利し~
悲願を成した後なのであろう。▼~
:[リュール(女)]|
もしも我がエレオス大陸に~
顕現することがあれば、~
是非、私とエンゲージしてください。▼~
:[セオドラ]|
ほう、いきなり求婚するとは~
見上げた胆力だな。▼~
:[リュール(女)]|
えっ!? ち、違います。~
私の言ったエンゲージは、~
そういう意味ではなく……!▼~
:[セオドラ]|
ははは! 無論承知している。~
私の力を貸し与える……いや、~
背を守り合い、戦おうという意だろう?▼~
それならば、紋章士にならずとも、~
今ここで叶うではないか。▼~
:[マルス(紋章士)]|
確かにそうだね。~
ちょうど次の出撃では僕たちは~
一緒の編成だったのではないかな。▼~
:[セオドラ]|
それは重畳。~
では次の戦で私とエンゲージしてくれ。~
紋章士マルス、神竜リュール!▼~
:[マルス(紋章士)]|
ああ!▼~
:[リュール(女)]|
はい!▼~
*コメント [#comment]
#comment
ページ名:
[広告]
Amazon.co.jp