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章別会話/まつろわぬ魂たち
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*まつろわぬ魂たち [#e378a3fe]
#contents
**まつろわぬ魂たち [#v019d5bc]
***オープニング [#k95e0639]
:[――]|
ニザヴェリルがアスク王国に~
侵攻する1年ほど前――▼~
:[エイトリ]|
ファフニールとレギンには~
気づかれたかっただろうね?▼~
:[オッテル]|
もちろん。グリンブルスティの整備で~
城を空けていることになっている。▼~
:[エイトリ]|
よろしい。~
では、新たな召喚実験をはじめよう。▼~
:[オッテル]|
本当に…うまくいくのか?~
また召喚に失敗して~
死体の山が積み上がらないといいが。▼~
アスク王国の神器【ブレイザブリク】を~
模して作られた、偽の召喚器。▼~
本物と同様、異界から~
英雄を召喚できるものの…。▼~
召喚された英雄は~
正気を失い、自滅する。▼~
:[エイトリ]|
もしくは、すべての記憶を失い~
英雄として不完全な状態で~
世界にとどまるか、だね。▼~
:[オッテル]|
ファフニール兄さんのように、か。▼~
:[エイトリ]|
大丈夫、今度はうまくいく。~
なによりも策がある。▼~
異界の英雄たちは~
つねに十全の状態で~
活躍していたわけではない。▼~
なかには、とある事情で~
精神の一時的な錯誤に陥った者もいる。▼~
:[オッテル]|
……。▼~
:[エイトリ]|
召喚の代償として正気を失うのなら…~
最初から正気を失っている~
英雄を召喚すればいい。▼~
:[オッテル]|
それで…記憶は保持されると?▼~
:[エイトリ]|
そのとおり。英雄が培った技能や~
戦い方の記憶はそのままだ。~
即戦力として戦場に加入できる。▼~
:[オッテル]|
しかし、そのような英雄を~
僕たちで御することができるのか?▼~
:[エイトリ]|
それはやってみないとわからない。~
さあ、準備は整った。~
実験開始だ!▼~
:(画面が点滅する)|
:[ニニアン]|
っ…うう…~
こ、ここ…は…▼~
:[グスタフ]|
どうやら…~
死の国ではないようだが…▼~
:[リリス]|
ハイドラ様の気配を感じない…?~
なにが起こったのです。▼~
:[オッテル]|
……! 自我を保っている…!~
召喚は成功したのか?▼~
:[エイトリ]|
私はニザヴェリルのエイトリ。~
異界の英雄よ。~
名前を教えてくれるかな?▼~
:[レア]|
私は…フォドラの…~
セイロス聖教会…大司教…レア…▼~
:[オッテル]|
記憶も保持しているとは…!~
エイトリの見立ては~
正しかったということか。▼~
:[エイトリ]|
……!~
いや、少し様子がおかしい。▼~
:[ニニアン]|
っ……だ、だめ…~
わたしに…近寄らない…で…~
あ、あ、あ、あああーっ!▼~
:(画面が点滅する)|
:[オッテル]|
……!?~
巨大な竜に化身しただと!?▼~
:[ニニアン]|
イヤッ! イヤァァァーッ!▼~
:[レア]|
い、いけません…そのように~
むやみに力を振るっては…▼~
抵抗…する者…教団の…敵…~
くっ、うううっ…~
紋章の力を…抑え…られない…▼~
:(画面が点滅する)|
:[エイトリ]|
白き竜!~
こちらも竜種だったか!▼~
:[ニニアン]|
来ないで…! わたし…は…~
わたしは…!▼~
:[レア]|
ぐ…ううっ!~
我らに仇なす…敵…!~
ガァァァッ!▼~
:[オッテル]|
2匹の竜が組み合った…~
同士討ちをはじめただと!?▼~
:[グスタフ]|
なんと荒々しい力か…~
このままでは我々も巻き込まれる。▼~
:[リリス]|
勝手に殺しあってください。~
私はハイドラ様の元に戻る方法を~
探すとしましょう。▼~
***C [#t2d72e78]
:[オッテル]|
どういうことだ…。~
召喚された英雄たちを~
まったく制御できないじゃないか!▼~
:[エイトリ]|
本物の【ブレイザブリク】には~
英雄たちを召喚するだけでなく~
契約する力があるというが…▼~
その契約に秘密があるのだろうね。~
英雄たちを従えることができる~
なんらかの方法が…▼~
:[グスタフ]|
【ブレイザブリク】?~
我がアスク王国に伝わる神器が~
ここにもあるというのか?▼~
:[エイトリ]|
……。~
あなたは…なるほど。▼~
どこかで見た顔だと思ったら~
アスク王国を治める~
グスタフ王ではありませんか。▼~
:[グスタフ]|
いかにも…わしはグスタフだ。~
だが、今は王ではない。▼~
:[オッテル]|
王ではないだと?~
それはどういう…▼~
:[エイトリ]|
待つんだ、オッテル。~
彼の肌をよく見てごらん。▼~
まるで生気がない。~
これでは死人同然だ。▼~
:[グスタフ]|
……▼~
:[エイトリ]|
そうか…アスク王国は~
死の国ヘルに侵攻されていると聞いた。▼~
グスタフ王、あなたはそのとき~
命を落とされたというわけだ。▼~
:[グスタフ]|
……▼~
:[エイトリ]|
今のあなたは操られているのだな。~
死の国の王は死人を操る力を~
持っているらしい。▼~
オッテル、これは好機かもしれない。~
王を失ったアスク王国は混乱しているはず。~
今こそ侵攻するチャンスだよ。▼~
:[グスタフ]|
…わしはもやは王にあらず。~
朽ちゆく死人にすぎぬ。~
だが…▼~
おおおぉぉぉっ!▼~
:[オッテル]|
さがれ、エイトリ!~
彼は自分を制御できてはいない!▼~
:[グスタフ]|
おおおぉぉぉっ!▼~
:[オッテル]|
くっ…!~
己を御せていないとはいえ~
なんという豪腕!▼~
エイトリ! こいつら~
本当に使い物になるのか!?▼~
:[エイトリ]|
本物の【ブレイザブリク】は~
英雄たちとどうやって契約している?~
その仕組みさえわかれば…▼~
:(暗転)|
:[リリス]|
そこにいるのは何者です…~
それで隠れているつもりとは~
笑わせますね。▼~
姿を見せなさい。~
さもなくば捻り殺しますよ。▼~
:[ロキ]|
あらん。さすが透魔竜の血族。~
なかなか鋭いわね。▼~
:[リリス]|
……▼~
:[ロキ]|
なるほどねぇ。~
今は透魔竜の支配下…ある意味、~
正気ではないと言えるのかしら?▼~
:[リリス]|
ハイドラ様のことを…~
知っているのですか。▼~
:[ロキ]|
知っているとも言えるし~
知らないとも言えるわねぇ。▼~
:[リリス]|
殺しますか…▼~
:[ロキ]|
せっかちねぇ。~
少しは話を聞いてからでいいんじゃない?▼~
あなた、元の世界に戻りたいのでしょう?~
じゃあ、私と力を合わせない?▼~
:[リリス]|
力を…合わせる?▼~
:[ロキ]|
そう。エイトリが持っている~
偽の召喚器…▼~
アレを奪えば~
なんとかなるかもしれないわよ?~
うふふ…▼~
***B [#cbcbdd79]
:[ニニアン]|
いや…です…わたしは…~
ああ…▼~
:[レア]|
はぁっ、ああっ…心が…溶け…る!?~
ぐぅぅっ! お、おおーっ!▼~
:[オッテル]|
くっ…! あの2匹~
完全に暴走している…!▼~
このままでは賢者の森だけでなく~
ニザヴェリルに多大な被害が出るぞ!▼~
:[グスタフ]|
ぬぅぅ…!~
させぬ…ぞ…アスクへ~
新たな火種を…持ち込ませはせぬ…▼~
:[エイトリ]|
おっと…~
死者とは思えない猛々しさだね。▼~
これまで積み重ねだ。~
戦いの記憶が残っているだけに~
これは少々手を焼きそうかな。▼~
:[ロキ]|
そうねぇ。いっそ~
記憶が全部飛んでくれたほうが~
よかったんじゃないかしら?▼~
今、この国の玉座に座っている~
お飾りの王様みたいにねぇ。▼~
:[オッテル]|
貴様…ッ! 何者だ…!?▼~
:[エイトリ]|
ロキか…。~
何をウロウロしているんだい?~
この国に干渉してほしくはないんだが。▼~
:[ロキ]|
それなら、余計な野心は~
持たないほうがいいわよ。▼~
干渉される原因を作っているのは~
あなたのほうなんだから。▼~
:[リリス]|
その妙な形の神器を…~
召喚器を渡してもらいましょうか。▼~
:[エイトリ]|
ロキに妙なことを~
吹き込まれたかな?▼~
信用しないほうがいいよ。~
彼女が100並べた言葉のうち~
99は虚言のようなものだ。▼~
:[ロキ]|
あらん。それって~
全部が全部嘘じゃないって~
保証してくれるってこと?▼~
:[リリス]|
そんなことはどうでもいい…~
さあ、早く渡しなさい。▼~
その神器によって召喚されたなら~
元の世界に戻る手がかりを~
きっとあるはずです! はぁぁっ!▼~
:[オッテル]|
くっ…!~
来い、グリンブルスティ!~
この壊れた英雄たちを踏み潰せ!▼~
:[グスタフ]|
おまえたちも…アスクの敵か…~
敵ならば…ここで…▼~
:[リリス]|
邪魔するなら消し去るまでです。~
はぁぁぁっ!▼~
:[オッテル]|
くっ…!~
2匹の竜が暴れているうえに~
余計な邪魔者まで…!▼~
:[エイトリ]|
なんだか面倒くさいことに~
なっちゃったかなあ…▼~
このニザヴェリルで~
勝手なことはしないでほしいのだけど…!▼~
:[ロキ]|
それを決めるのは~
エイトリ、あなたではないはずよ。▼~
ふふっ、あの竜たちもそろそろ限界。~
理性が完全に消え去って…~
誰も手をつけられなくなるわ。▼~
:[レア]|
ぐぅぅぅっ! ううっ!~
ああああーっ! お母…さま…!▼~
:[ニニアン]|
いやっ、いやっ……!~
誰か…たすけ……!▼~
:[オッテル]|
まずいぞ、エイトリ!~
このままでは…!▼~
:[エイトリ]|
いや待て! この光は…▼~
:[リリス]|
無駄な抵抗はやめて~
早くその神器を渡しなさい!▼~
ん? なんですか、これは。~
身体が光に…包まれて…▼~
:(画面が光る)|
:[グスタフ]|
…………▼~
アルフォンス、シャロン…~
ヘンリエッテ…▼~
:[レア]|
あ、ああ…光が…満ちて…▼~
:[ニニアン]|
ニル…ス…~
エリウッド…さ…ま…▼~
:[オッテル]|
な、なんだ!?~
なにが起こっている…!?▼~
召喚した英雄たちが~
光の柱の中に…!▼~
:[エイトリ]|
……!?~
まさか、これは…!▼~
このまま行かせるわけにはいかない!~
閃け、魔銃ブロックよ…!▼~
***A [#ze15e77a]
:[オッテル]|
英雄たちが消えた…?~
どういうことだ?~
さっきの光はいったい…▼~
:[エイトリ]|
誰かが彼らを再召喚したんだよ。~
先ほどの光は異界を超えて放たれた~
召喚器の光だ。▼~
そして、そのようなことができるのは~
広い異界といえど一人しかいない。▼~
:[オッテル]|
そう、アスク王国の召喚師。~
偽の神器では英雄たちを~
呼び出せたとしても契約には至らない。▼~
でも、アスク王国の召喚師は~
きっと彼らとも契約し~
絆をつなぐでしょうね。▼~
:[エイトリ]|
絆をつなぐ…だって?~
契約により英雄たちを強制的に~
制御するのではなかったのか?▼~
:[ロキ]|
あなたはいろいろ~
勘違いをしているみたい、ねえ。▼~
まあ、そんなオモチャは混乱を招くだけ。~
さっさと壊してしまいましょう?~
こんなふうに…ね!▼~
:[オッテル]|
させるか!▼~
:[ロキ]|
……!~
その機械仕掛けの鎧…~
ガラクタかと思ったら使えるじゃない。▼~
:[エイトリ]|
そういうことだ。~
ニザヴェリルの…いや~
私の技術力を侮らないでもらおう。▼~
:[ロキ]|
今日はここまでにしておくわ…~
でも、混乱を呼ぶだけの偽の神器は~
いつか叩き壊させてもらうから。▼~
:[オッテル]|
逃がすかっ!▼~
:[エイトリ]|
追わなくてもいい。~
時間の無駄だよ。▼~
オッテル、エンブラ帝国に侵入して~
この召喚器を鮮血の神殿に画すんだ。▼~
あの場所ならロキにも~
おいそれと手出しはできないだろう。▼~
:[オッテル]|
…了解した。▼~
:[エイトリ]|
やはり、アスク王国は脅威だね。~
【ブレイザブリク】と召喚師がいる~
あの国は抜きん出て危険な存在だ。▼~
:[オッテル]|
ニザヴェリルの未来のためにも~
叩き潰しておく必要がある、か。▼~
:[オッテル]|
しかし、アスクの召喚師が~
再召喚した英雄たちから~
侵攻計画が漏れたらどうする?▼~
:[エイトリ]|
それは心配ない。~
彼らが消える前に魔銃ブロックで~
記憶に空白を刻んでおいた。▼~
ニザヴェリルに召喚された出来事を~
彼らは覚えてはいないさ。▼~
そもそも、彼らを召喚したのは~
今から1年後の召喚師かもしれないし…▼~
私たちが知らない~
遠き異界の召喚師かもしれない。▼~
:[オッテル]|
わかった。直ちに~
アスク王国への侵攻計画を整えよう。▼~
ファフニール兄さんの野望の矛先を~
うまくアスク王国に向ければ…▼~
:[エイトリ]|
ニザヴェリルだけではなく~
ヨトゥンも引き込む~
算段も立てておくといい。▼~
戦闘力だけなら、あの巨人たちにも~
見るべきところがあるからね。▼~
:[オッテル]|
アスク王国にある~
異界の扉を破壊できれば~
兄さんも元の世界に戻ることはない。▼~
:[エイトリ]|
すべてはニザヴェリルのためだ。~
この国が未来永劫続いていくように…~
私たちは最善を尽くそうじゃないか。▼~
**透魔竜の娘 リリス [#z62e191e]
***C [#e912e5b1]
:[リリス]|
ふん…のんきなものですね。~
ヴァイス・ブレイヴとかいう連中は…▼~
私が召喚に応じる形で~
この世界に来たとでも~
思っているのでしょうか。▼~
私の目的は、ただひとつ…~
ハイドラ様のまがい物が逃した~
あの3人の英雄たち。▼~
彼らの息の根を止めて~
ハイドラ様に危害を加える存在を~
あらゆる異界から消し去る…▼~
そのためにハイドラ様にお力を借り~
この世界に…▼~
:[ルーク]|
おーい、リリス!~
こんなところにいたのか。▼~
:[リリス]|
……!?~
私の名を気安く呼ぶとは~
何者ですか?▼~
:[ルーク]|
ん? どうしたんだ。~
なんか今日、ご機嫌ななめだな。~
そんなに眉間にシワ寄せちゃってさ。▼~
:[リリス]|
か、顔が近い!~
なんという馴れ馴れしさ!?▼~
:[ルーク]|
そりゃ可愛い子には~
馴れ馴れしくするだろ。~
それが礼儀だからな!▼~
ところで、いい飼い葉がないか~
ずっと探してただろ?▼~
アンナ商会で見つけたから買っておいたぜ。~
気が利くだろ? 惚れ直してもいいぜ!▼~
:[リリス]|
飼い葉? 惚れ直す?~
言っている言葉が…~
かけらほどもわかりませんね。▼~
:[ルーク]|
まあ、調子の悪い日もあるよな。~
とにかく、早く厩舎に戻ろうぜ。~
飼い葉はもう運んであるんだ。▼~
みんなの馬にも食べさせよう!~
きっと喜ぶぞ~。▼~
:[リリス]|
な、なにをするのです!?~
誰の許しを得て~
背中を押しているのですか!▼~
ど、どうしてこの私が…~
厩舎などに行かなくては…~
話を聞いているのですかっ?▼~
***B [#n98cb215]
:[ソワレ]|
やあ、リリスにルーク。~
キミたちが来るのを待ってたよ。▼~
:[ターナ]|
ルークにもらった飼い葉~
アキオスも気に入ってるみたい!▼~
:[ジル]|
デインにも持ち帰りたいくらい~
質のいい飼い葉ですね。▼~
:[ソワレ]|
リリスも食べさせてみるといい。~
きっとみんな、喜んでくれる。▼~
:[リリス]|
ど、どうして私がそのようなことを…▼~
:[ターナ]|
どうしてって…~
わたしたち、厩舎係だから?▼~
:[リリス]|
わかりました…~
あの3人を屠るまでは~
迂闊に動くつもりはありませんでしたが…▼~
もういいです。~
全員、葬ってしまいましょう。~
ええ、それがいいです…▼~
:[ソワレ]|
おや、リリス。~
今日はなんだか雰囲気が違うね。▼~
:[ルーク]|
ちょっと調子が悪そうなんだよ。~
寝不足かな?▼~
:[ソワレ]|
まあ、そういう日もあるよね。~
ブラシをかけるならボクも手伝うから。▼~
:[リリス]|
あなたたち、そもそも私を~
誰かと間違えているのでは?▼~
:[ジル]|
間違う?~
私の目の前にいるのは~
どう見てもリリス…▼~
:[アキオス]|
ブルルル…▼~
:[リリス]|
ひっ! な、なんですかっ、~
いきなり!?▼~
:[ターナ]|
あっ! ダメよ、アキオス!~
リリスの頭を舐めちゃ!▼~
:[アキオス]|
ブルッ、ブルルル…▼~
:[リリス]|
くっ、こ、こらっ…!~
餌ならもうすぐですから~
ちゃんと待ちなさい!▼~
:[ルーク]|
なんだ。~
ちゃんと馬の言葉もわかるし~
いつものリリスじゃん。▼~
:[リリス]|
そ、それくらい誰だって…~
ちょ、ちょっと! やめっ!~
頭をかじるのはやめなさい!▼~
:[リリス(通常)]|
あら? なんだかにぎやかですね。~
新しい英雄の方が~
お見えになられたのですか?▼~
:[リリス]|
え…?▼~
:[リリス(通常)]|
おや…?▼~
***A [#n07f4663]
:[リリス(通常)]|
……▼~
:[リリス]|
……▼~
:[ルーク]|
リリスが2人!~
どういうことだ!?▼~
:[ターナ]|
あっ! もしかして~
あなたは最近、別の異界から~
召喚されたリリスってこと?▼~
:[リリス]|
言いましたよね、私は何度も。~
人違いだと…▼~
:[ソワレ]|
確かに姿形はリリスだけど~
雰囲気が違うな…▼~
:[リリス]|
よくも私に馬の世話を~
させようとしましたね?▼~
私を侮ることは~
ハイドラ様への不敬と同じ…~
全員、消し去ってあげます。▼~
:[リリス(通常)]|
…あなたは、~
あの頃の私なのですね。▼~
まだ、闇の中にいた頃の私…▼~
:[リリス]|
なにを言っているのです…。~
あなたもハイドラ様のまがい物に~
そそのかされたのですか!?▼~
:[リリス(通常)]|
はいはい、ここで暴れると~
この子たちが怖がってしまいますよ。▼~
あなたにも聞こえていますよね?~
この子たちの声が。▼~
:[リリス]|
そ、それがどうしたというのです。~
私は…!▼~
:[リリス(通常)]|
はい。手分けして飼い葉を配りましょう。~
みんな、お腹を空かせてますから。▼~
:[リリス]|
くっ、離しなさい!~
私は…!▼~
なぜです? 力が…~
思うように出せない!?~
透魔兵も呼べない…▼~
もしや、透魔王国を離れたことで~
力が…くっ…▼~
***S [#gf08f82d]
:[ルーク]|
よし!~
餌やりも~
ブラッシングも終わったぜ!▼~
:[ターナ]|
ふふっ、アキオスもうれしそう。▼~
:[ソワレ]|
ありがとう、リリス。~
えーと、この場合はリリスたち…~
と言うべきかな?▼~
:[リリス]|
どうして私がこんなことを…▼~
:[ジル]|
じゃあ、また明日。~
おつかれさま!▼~
:[リリス(通常)]|
はい、おつかれさまでした。~
あなたも、おつかれさまでした。~
異界の私。▼~
:[リリス]|
……▼~
:[リリス(通常)]|
誰かに必要とされるということは~
うれしいですよね。▼~
:[リリス]|
なにが言いたいのです?▼~
:[リリス(通常)]|
誰かのために頑張って~
ありがとうっていう言葉をもらえる。▼~
私はそれがうれしいんです。~
心から出た感謝の言葉を受け取ること。~
とても幸せだと思いませんか?▼~
:[リリス]|
……。~
感謝の言葉なんて~
私の人生には、必要ありません。▼~
ただ、ハイドラ様に尽くすこと。~
それだけが私の存在理由ですから。▼~
:[リリス(通常)]|
わかります。~
私も以前は、そうでしたから。▼~
でも、大切なものを知って~
大切な想いに触れて…▼~
自分が生きる意味を知ったとき~
世界はもっと輝いたんです。▼~
:[リリス]|
……▼~
:[リリス(通常)]|
アスク王国には~
さまざまな生き方と可能性があります。~
あなたも探してみてはどうでしょうか。▼~
:[リリス]|
余計なお世話です。▼~
私は、この世界においても~
自分の成すべきことを成すだけ。~
ハイドラ様のために…▼~
:[リリス(通常)]|
あ、そうそう。~
明日も日の出前に厩舎が開くので~
お手伝いをお願いしますね。▼~
:[リリス]|
だから! 私はそういうことは~
やらないと…!▼~
:[リリス(通常)]|
あなたの力が戻るまででも~
いいですから、ね?▼~
:[リリス]|
気づいていたのですか。~
し、仕方ありませんね…▼~
力が回復するまでの間~
手伝ってあげますよ。▼~
力が戻った暁には~
私は、私の使命を果たします。▼~
:[リリス(通常)]|
はい。それで結構です。▼~
:[リリス]|
別に私は感謝の言葉などなくても~
生きて…いけるのですから…▼~
……。~
ありがとう…ですか。~
ふん、おかしな言葉ですね…▼~
**白きもの レア [#nfdcc9ba]
***C [#hf44ab9a]
:[レア]|
くっ…ううっ…。~
あ、ああああ…っ!▼~
:[シャロン]|
レ、レアさんっ、しっかり!~
大丈夫ですかっ!?▼~
:[レア]|
近づいては…いけません。~
もう、これ以上…~
紋章の力を抑え…きれな…▼~
くっ、うううううっ!▼~
:[アルフォンス]|
いったい、なにが起こって?~
くぅっ! この白い光は!?▼~
:(画面が光る)|
:[レア]|
グゥゥゥッ!~
オ、オオオオーッ!▼~
:[レギン]|
な、なにこれ!?~
レアさんが真っ白な竜になったの!?▼~
:[レア]|
オオッ! オオオオーッ!▼~
:[アルフォンス]|
飛んだ!? くっ!~
なんて…風圧…!▼~
:[シャロン]|
レアさんっ!?~
どこに行くんですかーっ!▼~
:[レギン]|
と、飛んでいっちゃったの…▼~
:[セテス]|
くっ! 一足遅かったか…!▼~
:[アルフォンス]|
セテス! 召喚されたばかりの~
大司教レアが巨大な竜の姿に…!▼~
:[セテス]|
……▼~
もはや隠すことは得策ではないか。~
君たちが見た白い竜、【白きもの】。~
あれがレアの本来の姿だ。▼~
:[レギン]|
レアさんも竜に化身できる~
英雄だったんだね…▼~
:[シャロン]|
でも、さっきのレアさん。~
なにか様子がおかしかったですよ。~
突然苦しみ出して…!▼~
:[セテス]|
おそらく、なにか理由があって~
自らの中にある紋章の力を~
制御できなくなったのだろう。▼~
:[レギン]|
力を制御できない…~
暴走しているってこと?▼~
:[セテス]|
アスク王国には~
フォドラから召喚された~
英雄達も多い。▼~
彼らにセイロス聖教会…~
その大司教の秘密を知られてしまうと~
大きな動揺を生むことは間違いない。▼~
アルフォンス王子。~
この事が広まってしまう前に~
レアを止めてもらえないだろうか。▼~
:[レギン]|
でも、あんな強そうな竜を~
どうやって止めれば…▼~
:[セイロス]|
私も協力しましょう。~
フォドラから来た一人の英雄として~
尽力させていただきます。▼~
:[セテス]|
セイロス!~
そうか、君の言葉になら~
彼女も耳を傾けるかもしれない。▼~
:[アルフォンス]|
セイロス…~
フォドラにその名を刻んだ~
聖者の助けを得られるなら心強いよ。▼~
:[ニイメ]|
ちょいといいかい、ご一同。~
わたしも連れていってくれないかね。~
ちと、確かめたいことがあるんでね。▼~
:[シャロン]|
レアさんは北西の方角に飛び去りました!~
追いかけましょう!▼~
:[レギン]|
じゃあ、ニイメおばあちゃんは~
私のグリンブルスティに乗るの!▼~
振り落とされないようにね!~
しゅっぱーつ!▼~
:[セイロス]|
力の暴走…。~
私の知り得ぬ未来のフォドラに~
なにが起こったのでしょうか…▼~
***B [#g352aff8]
:[セテス]|
私が知る限り、レアが大司教となって~
ガルグ=マク大修道院を建立したあと~
あの姿をとったことは一度もなかった。▼~
:[アルフォンス]|
つまり、彼女はセテスよりも~
あとの時代のフォドラから~
召喚された可能性が高いんだね。▼~
:[セテス]|
レアが力を抑えきれず~
【白きもの】に化身したということは…▼~
フォドラの行く先に~
なにか重大な異変が起こるのかもしれない。~
そう遠くない未来に。▼~
:[セイロス]|
自らの中にある紋章の力を~
制御できなくなるほどの出来事…▼~
……▼~
:[ニイメ]|
具体的な事件が~
発端とは言い切れないね。▼~
月日を重ねた竜族が~
自我を失い暴走をはじめる…~
いろんな異界であることさ。▼~
アスクの大図書館にある~
いくつもの文献にそう記されていたよ。▼~
:[シャロン]|
じゃ、じゃあ、レアさんも~
永く生きた竜だから~
暴走しちゃったってことですか?▼~
:[ニイメ]|
永劫に等しい時間を生き~
その果てに待ち受けていたのは~
暴走による滅びの運命…▼~
竜というものが~
滅びを約束された種族だとしたら…~
あんまりにも悲しい話じゃないか。▼~
:[セテス]|
しかし、歳月を重ねることだけが~
心身に歪みを与えるとは考えにくいな。▼~
現に、レアは永きにわたって~
フォドラの地を理性とともに~
導いてきたのだ。▼~
信者にも真摯に実直に~
愛を持って接し続けていた。~
そこに心身の歪みなどなかったはずだ。▼~
:[シャロン]|
うーん。~
じゃあほかにどんな原因が…▼~
:[セイロス]|
永き刻の中で心身を蝕むのは~
おそらく、絶望…▼~
:[ニイメ]|
……▼~
:[セイロス]|
ほんのわずかな…~
絶望につながるような感情でも~
永き刻を生きれば、それは山と積もる。▼~
なにかのきっかけで~
積もった絶望が魂の許容量を越え…~
力の暴走に繋がったのかもしれません。▼~
:[アルフォンス]|
積もった絶望を~
魂が受け止めきれず、か。▼~
:[レギン]|
あっ、見て! あそこ!~
レアさんに追いついたの!▼~
:[レア]|
はぁっ、はぁぁっ…~
ぐっ、うううっ!▼~
:[セテス]|
アルフォンス王子、セイロス。~
まずは彼女の足を止めなければ…!▼~
:[レア]|
どうして…追いかけてきたの…です。~
私に…近寄っては…ぐぅぅぅっ!▼~
***A [#r2d47ee4]
:[シャロン]|
レギン王女!~
右手に回ってください!~
わたしは左手から!▼~
:[レギン]|
任せるの!~
リュングヘイズで足止めを!▼~
:[レア]|
お、おおっ! ぐぅぅぅっ!~
私…は…私は……!▼~
:[セテス]|
なんという圧だ!~
これほどまでに荒々しい力を~
これまで抑え続けていたとは!▼~
:[セイロス]|
フォドラを守るために~
神祖より与えられた女神の眷属の力が~
破壊の衝動に彩られて…▼~
あなたは力に呑まれてはなりません!~
思い出すのです。ナバテアの誇りを!▼~
:[セテス]|
レア! 気を鎮めるのだ!~
いつもの穏やかな~
君に戻ってくれ!▼~
:[レア]|
グゥゥゥっ! ううっ!~
ああああーっ!▼~
:[ニイメ]|
こちらの声が届かないのかい?~
いや、自ら心を閉ざして~
耳を塞いでいるようにも見えるね。▼~
:[アルフォンス]|
どうにかして~
彼女に僕たちの言葉を~
届けることができれば…▼~
:[レア]|
ぐっ、うっ、ううううっ…~
お母様…さえ…▼~
:[セイロス]|
……!▼~
:[レア]|
お母様さえ…蘇れば…▼~
私は…すべてを取り戻せると~
失ったもの…すべてを…~
取り戻せると…思っていたのに…▼~
:[セテス]|
お母様…? まさか!?~
まさか君は…禁忌を犯したというのか。▼~
:[アルフォンス]|
禁忌? それはいったい…▼~
:[セテス]|
恐らく、レアには~
秘めたる悲願があったのだ。▼~
それは彼女を生んだ母なる存在…~
神祖ソティスを復活させること。▼~
:[セイロス]|
……▼~
:[セテス]|
彼女はそのために長い年月かけ~
希望を積み上げ続けた。~
だが、それは最大の禁忌だったのだ。▼~
神祖の復活を望むこと、それは他ならぬ~
神祖自身により固く禁じられたことだった。▼~
これが、禁を破った~
結果だとでもいうのか…▼~
そして、彼女の口からあのような言葉が~
漏れたということは…▼~
:[ニイメ]|
望みは絶たれたというわけかい。▼~
:[レア]|
くうううっ! お母様、お母様!~
私が…やってきたことは…~
私の…願いは…くぅぅっ、あああっ!▼~
:[レギン]|
きゃぁぁぁっ!~
吹き飛ばされてしまいそうなの!▼~
:[ニイメ]|
やはり、絶望が理性を奪い~
竜の暴走に導いたんだね…▼~
:[セイロス]|
くっ…! このままでは!▼~
:[シャロン]|
セ、セイロスさん!~
正面に立つのは危ないですよっ!▼~
:[セイロス]|
私の言葉を魂で聞くのです。~
感じませんか?~
この世界に…お母様の気配を…▼~
:[レア]|
ぐっ…!? う、うう…っ。▼~
:[セイロス]|
あなたは、絶望の果てに~
この世界に流されてきたのでは~
ありません。▼~
希望とともに蘇るために~
この地、アスク王国に~
導かれたのです…▼~
***S [#i9cad35f]
:[セイロス]|
ここは、神祖ソティスが~
見守ってきた大地ではありません。~
フォドラから遠く離れた異界の地。▼~
ですが、感じるのです。~
この世界に、お母様…神祖の気配を。▼~
:[レア]|
くっ…う、ううっ…~
お母様の…気配…~
ぬく…もり…▼~
:[セテス]|
レアの動きが止まった?▼~
:[ニイメ]|
言葉が…~
届いたっていうのかい。▼~
:[セイロス]|
降り注ぐ陽光の中に~
お母様の温かな眼差しが…▼~
そよぐ風に乗って~
お母様の心地よい声が…▼~
確かに、感じるのです。~
私たちのすぐそばに~
お母様がいらっしゃることを。▼~
:[レア]|
あ、あ、ああああ…▼~
感じ…る…確かにここに…~
お母様…あ、ああ…▼~
:[セテス]|
立ち上がっていた闘気が消えていく…▼~
:[レア]|
わ、私は…この世界で…~
また、お母様に…会うことが…~
できるの…でしょうか。▼~
:[セイロス]|
この世界から戦いが消え去り~
アスク王国が平和になれば~
その可能性を探れるかもしれません。▼~
:[アルフォンス]|
その通りだよ。~
僕たちも喜んで力を貸そう。▼~
:[レギン]|
だから今は、戦いを終わらせるために~
私たちに協力してほしいの!▼~
:[セテス]|
確かにこの世界には我々の想像を越えた、~
大きな可能性が合うように思える。▼~
すべてをあきらめるのは~
まだ早い…! レア!▼~
:[レア]|
ぐっ…うっ、ううっ…~
まだ…希望が…~
潰えていないというのなら…▼~
私も…自分自身の中の…力と…~
戦ってみようと…思います。▼~
:[セイロス]|
……▼~
:[レア]|
そして…自分自身の力を…~
律することが…できたなら…▼~
必ずや…あなたたちの…力に…~
くっ、うううっ…!▼~
:[シャロン]|
あっ、レアさん!▼~
:[レギン]|
すごい速さで~
飛んでいっちゃったの…▼~
:[セイロス]|
大丈夫です。彼女の心には~
すでに希望が芽吹いています。▼~
必ず、自分の中の力に打ち勝ち~
私たちの元に戻ってくるでしょう。▼~
:[ニイメ]|
それはそうと…髪の色こそ違えど~
あんた似ているね。大司教様と。▼~
子孫か血族…~
いや、もっと深い繋がりを感じるよ。▼~
:[セテス]|
話しておこう。~
この聖者セイロスは…▼~
:[セイロス]|
セテス、語らずともよいのです。~
私は一人の英雄としてアスク王国に~
力を貸している。それだけなのですから。▼~
:[ニイメ]|
ふむ…~
竜の心を歪めるのは絶望…▼~
けれど、竜の心は希望により蘇る。~
必ずしも、滅びを約束された~
種族ではないってことかね…▼~
まだまだ調べる必要がありそうだね。~
竜という存在について。▼~
:[セイロス]|
私たちがこの地に導かれたのは~
アスク王国に平和をもたらすため。▼~
ですが、それだけではありません。~
フォドラの未来に希望を~
繋いでいく術を見出すため。▼~
そのために今、私たちはこの地にいる。~
そういう気がして…ならないのです。▼~
**死せる王 グスタフ [#udea823c]
***C [#qdaa5954]
:[ヘンリエッテ]|
はいはーい。~
今日の炊き出しはこれで終了!▼~
また来週やりますからねっ。~
みんな、気をつけて帰るんですよ。▼~
:[エイル]|
お疲れさまでした、ヘンリエッテ様。▼~
:[ヘンリエッテ]|
エイル王女もお疲れさまっ!~
炊き出しに来る人が日に日に増えてるから~
お手伝いしてもらえて助かるわ。▼~
でもそれって~
戦争で困っている人たちが~
増えているってことなのよね。▼~
:[エイル]|
……。▼~
:[ヘンリエッテ]|
本当はもっと根本的な問題…~
戦争そのものを終わらせないと~
いけないのだけれど…▼~
でも、今はみんながそれぞれ~
やれることを頑張っているわ。~
私も頑張らないとね!▼~
:[エイル]|
私にもできることがあれば~
なんなりと申し付けてください。▼~
:[ヘンリエッテ]|
ありがとう、エイル王女。~
あなたにはお世話になりっぱなしねっ!▼~
:[エイル]|
ですが、私は…私たちは…~
ヘンリエッテ様の大切な人を…▼~
:[ヘンリエッテ]|
あなたは悪くないわ。~
あの人は、アスクの王として~
最後まで務めを果たしたの。▼~
そして今、あなたもちゃんと~
自分の人生を生きている。~
それでいいのよ。▼~
:[エイル]|
はい…~
そのお言葉に~
私も、救われます。▼~
:(暗転)|
:[ヘンリエッテ]|
うーん…。~
なんだか今日は寝られないわ。~
エイル王女とあんな話をしたからかしら。▼~
あら、今日はずいぶんと月が綺麗ね。~
湖畔に船を浮かべて見上げたら~
とっても素敵かも。▼~
そう言えば城の近くの…~
あの湖には~
伝説があったわよね。▼~
あまりに透き通って美しくて…~
生者も死者も~
そこに留まるって…▼~
……。~
私ももう子どもじゃないんだから、~
そろそろ寝ましょう…▼~
***B [#v1f40eff]
:[ヘンリエッテ]|
寝ましょう、と言っておきながら~
どうして私は伝説の湖に~
いるのかしら?▼~
でも、湖面に映る月も綺麗ねっ。~
これを見られただけで~
足を運んだ甲斐はあったわ。▼~
……。▼~
死人すら見惚れるって言っても~
あの人は、そういうものに~
執着する人じゃなかったものねえ。▼~
:[グスタフ]|
……。▼~
わしとて~
美を解さぬわけではない。▼~
:[ヘンリエッテ]|
あら、あなた。▼~
:[グスタフ]|
……。~
驚かぬのか?▼~
:[ヘンリエッテ]|
ええ。~
ここで、あなたに~
出会える気がしたのです。▼~
それに、嬉しくて~
驚いている暇はないわ。~
これが夢でも現でも幻でも…▼~
:[グスタフ]|
お前は、あいかわらずだな。▼~
わしはヘルの呪いにより命を落とし~
死人としてアルフォンスの前に~
立ちはだかった。▼~
しかし、アルフォンスは~
見事にわしを討ち果たし~
己の足で一歩を踏み出した。▼~
その一歩こそが~
ヘルとの戦を勝利に導いたと~
わしは考える。▼~
自分が背負っているもの。~
民に対して果たさねばならぬ責。~
アルフォンスはそれをわかっていた。▼~
:[ヘンリエッテ]|
最初にその話を聞いたときは~
父と子を殺しあわせるなんて~
なんてむごい、と思ったけれど…▼~
あなたはその悲劇すら~
あの子たちを成長させる機会と~
捉えていたのね。▼~
:[グスタフ]|
……▼~
:[ヘンリエッテ]|
命が失われる悲しみを~
肯定したくはないけれど…▼~
あなたを尊敬します…~
父として~
立派な最期だったと思うわ。▼~
***A [#j117bd63]
:[グスタフ]|
王族として~
アスク王国を担う者として~
なにが必要なのか。▼~
アルフォンスとシャロンには~
伝えたつもりだ。~
だが、お前には苦労ばかりかけた。▼~
:[ヘンリエッテ]|
そうかしら?~
私は苦労した覚えは~
ないけれど…▼~
だって、~
二人で秘宝砦の周囲を~
探検したときとか…▼~
ほら、国境で~
新しい異界への扉を~
見つけた時だって…▼~
:[グスタフ]|
ふ…今になって思えば~
よく生きて戻れたものだ。▼~
:[ヘンリエッテ]|
ふふっ、たくさんあるわ。~
あなたとの思い出は…▼~
:[グスタフ]|
……。▼~
願わくば、争いのない世で~
お前には王妃として、~
母として暮らしてほしかった。▼~
わしや民の前で~
絶やさなかった笑顔の後ろには…▼~
お前なりの気丈さがあったことも~
わしは知っている。▼~
:[ヘンリエッテ]|
……▼~
:[グスタフ]|
わしは争いが続く時代に~
お前たちを遺して~
先立った…▼~
そのことがわしの心残りだ。~
すまぬな、ヘンリエッテ。▼~
:[ヘンリエッテ]|
いいえ、いいえ。~
あなたが謝ることは~
なにもありません。▼~
私は世界一幸せな王妃…▼~
世界で一番立派な夫を持ち~
世界で一番素敵な子どもたちを授かった~
幸せな王妃ですよ。▼~
:[グスタフ]|
……▼~
:[ヘンリエッテ]|
アルフォンスとシャロンという~
かけがえのない宝を授かり…▼~
ともに未来に歩める~
民たちもいる。▼~
すべて、~
あなたが遺してくれたもの…▼~
***S [#kb6fc9fa]
:[ヘンリエッテ]|
ところで、あなた。~
今、どんな感じなのかしら?▼~
お腹は減るの?~
暑いとか寒いとかって感じるの?~
何か欲しいものはある?▼~
:[グスタフ]|
お前は…変わらんな。▼~
:[ヘンリエッテ]|
あなたがどんな姿になろうと…~
こうして話せること以上の~
幸せはありません。▼~
:[グスタフ]|
ふっ…▼~
:[ヘンリエッテ]|
ん? あら、あらあらっ?~
この足音は…。▼~
:[アルフォンス]|
母上!~
どこにいらっしゃるのですか!~
返事をしてください!▼~
:[シャロン]|
お母様ー! どこですかー!▼~
:[グスタフ]|
……▼~
:[ヘンリエッテ]|
アルフォンス、シャロン。~
私はここよ。▼~
ごめんなさいね~
探しに来てくれたの?▼~
:[アルフォンス]|
城外に出られたと聞いたのですが~
戻りが遅いので気になって…▼~
:[ヘンリエッテ]|
ちょっと懐かしい人に会っていてね。~
ふふっ…。▼~
:[シャロン]|
そういえば、~
この湖、幽霊が出るって噂ですよね。▼~
:[アルフォンス]|
……▼~
:[シャロン]|
ど、どうしたんですか、お兄様。~
森の奥に何か…?~
あ、お兄様はお化け苦手でしたね。▼~
:[アルフォンス]|
あ、いや、お化けじゃなくて…▼~
懐かしい声が…~
聞こえた気がして…▼~
**心を奪われし氷竜 ニニアン [#da61bc49]
***C [#q2c6c835]
:[ニニアン]|
わたしは…わたし…は…。▼~
竜の門に…~
近づいてはいけなかった…。▼~
いえ…~
人間の世界に…~
来てはいけなかった。▼~
わたしが…関わらなければ…~
誰かが戦いで傷つくことも…~
命を落とすことも…▼~
リン様…。~
エリウッド…様…▼~
わたしに手を差し伸べてくれた~
優しい…人々…▼~
でも、わたしは…その優しさに~
応えることができなかった…▼~
わたしの力を狙われ…~
争いは広がり…▼~
エリウッド様の~
お父上の命まで…▼~
わたしは…取り返しの…~
つかないことを…▼~
うっ…うううっ…~
もう、わたしは…~
誰とも…関わりたくないの!▼~
消えて…なくなりたい…~
この力と一緒に…▼~
氷の精霊ニニスの加護も及ばぬ~
冷たく暗い闇に…深く…沈んで…▼~
:[???]|
ニニ…アン…▼~
ニニアン!▼~
:[ニニアン]|
この…声は…~
誰が…わたしを呼んでいるの?▼~
:[???]|
応え…て…~
この…声に。▼~
必要…あなた…が…~
世界…に…▼~
:[ニニアン]|
ダメ…わたしは…~
もうどこにも行かない。▼~
わたしが行けば…~
また争いが起きて…~
悲しみが広がってしまう…▼~
:[???]|
手を…その手を…~
こちら…に…▼~
:[ニニアン]|
ダメなの…~
わたしは…応えられない。▼~
もう…そっとしておいて…~
誰もわたしに…触れないで…▼~
***B [#o26a2780]
:[ニニアン]|
ダメ…。~
また、わたしはもたらしてしまう。~
争いを…不幸な連鎖を…▼~
:[???]|
ニニアン…ニニアン!▼~
:[ニニアン]|
さっきの声とは…違う…~
その声は…ニルス…~
ニルスなの?▼~
:[ニルス]|
ニニアン!~
聞こえるんだね!~
伝えたいことがあるんだ。▼~
確かにぼくたちは人間たちとは違う。~
普通の存在じゃない。▼~
:[ニニアン]|
ええ。だから人間とは…~
関わってはいけないの…▼~
:[ニルス]|
でも、普通じゃないからって、~
それが悪いわけじゃない。▼~
世界には、さまざまな命が~
さまざまな形で存在している。▼~
ぼくたちもそのひとつなんだ。~
ほかと違うからって~
悪いはずなんてないよ!▼~
:[ニニアン]|
でも…~
わたしたちの力は~
人を惑わせ…争わせる…▼~
わたしには…悲しみを生む力があっても~
悲しみを止める力は…ないの…▼~
悲しみをもたらすくらいなら…~
これ以上…広げるくらいなら…▼~
わたしは…消えたほうがいい…~
すべてを…消して…~
すべてを…忘れ…て…▼~
:[ニルス]|
ニニアン!~
生きることに背を向けちゃだめだ!▼~
思い出して…~
ぼくたちは、悲しみだけを~
もたらしたわけじゃない!▼~
もっといろいろなものを~
人間たちから受け取った。▼~
ぼくたちが与えることも~
できたはずなんだ!▼~
:[ニニアン]|
……▼~
***A [#p1d98758]
:[ニルス]|
ニニアン。~
すべてを忘れて、すべてを消して…~
全部、なかったことにしてもいいの?▼~
リンさまたちとの旅の思い出も~
エリウッドさまの言葉も想いも~
全部なかったことにするってことだよ!▼~
:[ニニアン]|
リン様…~
エリウッド様…▼~
でも、わたしは…~
もう悲しみを広げたくはないの。~
これ以上、わたしは…▼~
:[ニルス]|
ニニアン! しっかり!~
気持ちを強く持つんだ!▼~
:[ニニアン]|
このまま、わたしは…~
深い闇の…中に…▼~
:[???]|
あきらめてはいけない…▼~
:[ニニアン]|
この…声は…!?~
わたしと同じ…声?~
どこから…響いて…。▼~
:[???]|
未来は…まだ決まってないの…▼~
あきらめなければ…~
歩みを止めなければ…~
光は…必ず見えるはず…▼~
:[ニニアン]|
あなたは…誰?~
もう一人の…わたし…~
異界のわたし…なの?▼~
:[???]|
どうか、あなたを呼ぶ声に~
応えてあげて。▼~
その先にきっと…歩むべき~
未来があるはずだから…▼~
:[ニニアン]|
でも、今のわたしは…~
振り払えない…闇が…~
まとわり…ついて…▼~
:[ニルス]|
ネルガルがかけた術なんかに~
負けちゃだめだよ、ニニアン!▼~
:[???]|
未来を…あきらめないで。~
闇を乗り越えた先に…~
あなたを待つ人々がいるのです。▼~
さあ、あなたを呼ぶ声に応えて…~
その手を…とって…▼~
:[ニニアン]|
わ、わたし…は…わたしは…!▼~
あ、ああっ…この…光は…~
柔らかく…温かい…~
魂を包み込んでくれるような…▼~
***S [#pa5e19ce]
:[ニルス]|
ニニアン!~
しっかりして…!~
大丈夫、もう大丈夫だよ。▼~
:[ニニアン]|
ニル…ス…わたしは…!?▼~
:[ニルス]|
ニニアンは召喚されたんだよ。~
エレブ大陸とは違う別の異界…~
アスク王国にね。▼~
:[ニニアン]|
アスク…王国…▼~
:[アンナ]|
よかった。気がついたみたいね。~
私はアスク王国の特務機関~
ヴァイス・ブレイヴの隊長、アンナよ。▼~
今、この国は多くの脅威に~
晒されているの。▼~
アスクの民を守るために~
私たちヴァイス・ブレイヴは~
異界の英雄の力を借りて戦っているのよ。▼~
:[ニルス]|
ニニアンにも力を貸してほしいんだ。~
この世界から笑顔を消さないために。▼~
:[ニニアン]|
…………▼~
:[ニルス]|
まだ、本調子じゃないんだね。~
でも…▼~
:[ニニアン(花嫁)]|
大丈夫です。~
あなたの魂も…きっと救われる。▼~
:[ニニアン]|
もう一人の…わた…し?▼~
:[ニニアン(花嫁)]|
エクラ様の~
呼びかけに応えてくれて~
感謝します。▼~
:[ニニアン]|
あの不思議な空間で…~
わたしに語りかけていたのは…▼~
:[ニニアン(花嫁)]|
わたしはただ、祈っていただけです。~
あなたの悲しみが…異界を超えて~
わたしにも…届いていたから。▼~
:[ニニアン]|
……▼~
:[ニニアン(花嫁)]|
わたしも以前、あなたと同じように~
心から光を失ったことがありました。▼~
ですが、わたしはアスク王国で~
さまざまな出会いを重ねて~
再び光を取り戻し…▼~
新たな可能性を~
得ることができたのです。▼~
:[ニニアン]|
新たな…可能性…▼~
:[ニルス]|
そう。あきらめなければ~
きっと道は拓けるはずだよ。▼~
そのために、ぼくたちは~
アスク王国に召喚されたと思うんだ。▼~
:[アンナ]|
エリウッドやリン、ヘクトルたちも~
あなたが目覚めるのを~
待っていたわよ。▼~
:[ニニアン]|
エリウッド様…たちも…~
この世界にいらっしゃるのですか?▼~
わたしは…ここにいても…~
大切な人々のそばにいても…~
いいのでしょうか?▼~
:[ニルス]|
もちろんだよ。~
もう、冷たい暗闇の中に~
逃げ込む必要はないんだ。▼~
:[ニニアン(花嫁)]|
あなたがこの世界にやってきたのは~
悲しみを広げるためではありません。▼~
きっと大切な人々と一緒に~
未来へ歩き出せる方法が~
見つかります…▼~
:[ニニアン]|
……。~
わたし自身が広げた悲しみから…~
目をそらすことは…できません…▼~
けれど…闇の向こう側…~
そこに未来があると…~
信じられる日が来るのでしょうか…▼~
*コメント [#jfc20d5c]
#comment
終了行:
[[章別会話]]
*まつろわぬ魂たち [#e378a3fe]
#contents
**まつろわぬ魂たち [#v019d5bc]
***オープニング [#k95e0639]
:[――]|
ニザヴェリルがアスク王国に~
侵攻する1年ほど前――▼~
:[エイトリ]|
ファフニールとレギンには~
気づかれたかっただろうね?▼~
:[オッテル]|
もちろん。グリンブルスティの整備で~
城を空けていることになっている。▼~
:[エイトリ]|
よろしい。~
では、新たな召喚実験をはじめよう。▼~
:[オッテル]|
本当に…うまくいくのか?~
また召喚に失敗して~
死体の山が積み上がらないといいが。▼~
アスク王国の神器【ブレイザブリク】を~
模して作られた、偽の召喚器。▼~
本物と同様、異界から~
英雄を召喚できるものの…。▼~
召喚された英雄は~
正気を失い、自滅する。▼~
:[エイトリ]|
もしくは、すべての記憶を失い~
英雄として不完全な状態で~
世界にとどまるか、だね。▼~
:[オッテル]|
ファフニール兄さんのように、か。▼~
:[エイトリ]|
大丈夫、今度はうまくいく。~
なによりも策がある。▼~
異界の英雄たちは~
つねに十全の状態で~
活躍していたわけではない。▼~
なかには、とある事情で~
精神の一時的な錯誤に陥った者もいる。▼~
:[オッテル]|
……。▼~
:[エイトリ]|
召喚の代償として正気を失うのなら…~
最初から正気を失っている~
英雄を召喚すればいい。▼~
:[オッテル]|
それで…記憶は保持されると?▼~
:[エイトリ]|
そのとおり。英雄が培った技能や~
戦い方の記憶はそのままだ。~
即戦力として戦場に加入できる。▼~
:[オッテル]|
しかし、そのような英雄を~
僕たちで御することができるのか?▼~
:[エイトリ]|
それはやってみないとわからない。~
さあ、準備は整った。~
実験開始だ!▼~
:(画面が点滅する)|
:[ニニアン]|
っ…うう…~
こ、ここ…は…▼~
:[グスタフ]|
どうやら…~
死の国ではないようだが…▼~
:[リリス]|
ハイドラ様の気配を感じない…?~
なにが起こったのです。▼~
:[オッテル]|
……! 自我を保っている…!~
召喚は成功したのか?▼~
:[エイトリ]|
私はニザヴェリルのエイトリ。~
異界の英雄よ。~
名前を教えてくれるかな?▼~
:[レア]|
私は…フォドラの…~
セイロス聖教会…大司教…レア…▼~
:[オッテル]|
記憶も保持しているとは…!~
エイトリの見立ては~
正しかったということか。▼~
:[エイトリ]|
……!~
いや、少し様子がおかしい。▼~
:[ニニアン]|
っ……だ、だめ…~
わたしに…近寄らない…で…~
あ、あ、あ、あああーっ!▼~
:(画面が点滅する)|
:[オッテル]|
……!?~
巨大な竜に化身しただと!?▼~
:[ニニアン]|
イヤッ! イヤァァァーッ!▼~
:[レア]|
い、いけません…そのように~
むやみに力を振るっては…▼~
抵抗…する者…教団の…敵…~
くっ、うううっ…~
紋章の力を…抑え…られない…▼~
:(画面が点滅する)|
:[エイトリ]|
白き竜!~
こちらも竜種だったか!▼~
:[ニニアン]|
来ないで…! わたし…は…~
わたしは…!▼~
:[レア]|
ぐ…ううっ!~
我らに仇なす…敵…!~
ガァァァッ!▼~
:[オッテル]|
2匹の竜が組み合った…~
同士討ちをはじめただと!?▼~
:[グスタフ]|
なんと荒々しい力か…~
このままでは我々も巻き込まれる。▼~
:[リリス]|
勝手に殺しあってください。~
私はハイドラ様の元に戻る方法を~
探すとしましょう。▼~
***C [#t2d72e78]
:[オッテル]|
どういうことだ…。~
召喚された英雄たちを~
まったく制御できないじゃないか!▼~
:[エイトリ]|
本物の【ブレイザブリク】には~
英雄たちを召喚するだけでなく~
契約する力があるというが…▼~
その契約に秘密があるのだろうね。~
英雄たちを従えることができる~
なんらかの方法が…▼~
:[グスタフ]|
【ブレイザブリク】?~
我がアスク王国に伝わる神器が~
ここにもあるというのか?▼~
:[エイトリ]|
……。~
あなたは…なるほど。▼~
どこかで見た顔だと思ったら~
アスク王国を治める~
グスタフ王ではありませんか。▼~
:[グスタフ]|
いかにも…わしはグスタフだ。~
だが、今は王ではない。▼~
:[オッテル]|
王ではないだと?~
それはどういう…▼~
:[エイトリ]|
待つんだ、オッテル。~
彼の肌をよく見てごらん。▼~
まるで生気がない。~
これでは死人同然だ。▼~
:[グスタフ]|
……▼~
:[エイトリ]|
そうか…アスク王国は~
死の国ヘルに侵攻されていると聞いた。▼~
グスタフ王、あなたはそのとき~
命を落とされたというわけだ。▼~
:[グスタフ]|
……▼~
:[エイトリ]|
今のあなたは操られているのだな。~
死の国の王は死人を操る力を~
持っているらしい。▼~
オッテル、これは好機かもしれない。~
王を失ったアスク王国は混乱しているはず。~
今こそ侵攻するチャンスだよ。▼~
:[グスタフ]|
…わしはもやは王にあらず。~
朽ちゆく死人にすぎぬ。~
だが…▼~
おおおぉぉぉっ!▼~
:[オッテル]|
さがれ、エイトリ!~
彼は自分を制御できてはいない!▼~
:[グスタフ]|
おおおぉぉぉっ!▼~
:[オッテル]|
くっ…!~
己を御せていないとはいえ~
なんという豪腕!▼~
エイトリ! こいつら~
本当に使い物になるのか!?▼~
:[エイトリ]|
本物の【ブレイザブリク】は~
英雄たちとどうやって契約している?~
その仕組みさえわかれば…▼~
:(暗転)|
:[リリス]|
そこにいるのは何者です…~
それで隠れているつもりとは~
笑わせますね。▼~
姿を見せなさい。~
さもなくば捻り殺しますよ。▼~
:[ロキ]|
あらん。さすが透魔竜の血族。~
なかなか鋭いわね。▼~
:[リリス]|
……▼~
:[ロキ]|
なるほどねぇ。~
今は透魔竜の支配下…ある意味、~
正気ではないと言えるのかしら?▼~
:[リリス]|
ハイドラ様のことを…~
知っているのですか。▼~
:[ロキ]|
知っているとも言えるし~
知らないとも言えるわねぇ。▼~
:[リリス]|
殺しますか…▼~
:[ロキ]|
せっかちねぇ。~
少しは話を聞いてからでいいんじゃない?▼~
あなた、元の世界に戻りたいのでしょう?~
じゃあ、私と力を合わせない?▼~
:[リリス]|
力を…合わせる?▼~
:[ロキ]|
そう。エイトリが持っている~
偽の召喚器…▼~
アレを奪えば~
なんとかなるかもしれないわよ?~
うふふ…▼~
***B [#cbcbdd79]
:[ニニアン]|
いや…です…わたしは…~
ああ…▼~
:[レア]|
はぁっ、ああっ…心が…溶け…る!?~
ぐぅぅっ! お、おおーっ!▼~
:[オッテル]|
くっ…! あの2匹~
完全に暴走している…!▼~
このままでは賢者の森だけでなく~
ニザヴェリルに多大な被害が出るぞ!▼~
:[グスタフ]|
ぬぅぅ…!~
させぬ…ぞ…アスクへ~
新たな火種を…持ち込ませはせぬ…▼~
:[エイトリ]|
おっと…~
死者とは思えない猛々しさだね。▼~
これまで積み重ねだ。~
戦いの記憶が残っているだけに~
これは少々手を焼きそうかな。▼~
:[ロキ]|
そうねぇ。いっそ~
記憶が全部飛んでくれたほうが~
よかったんじゃないかしら?▼~
今、この国の玉座に座っている~
お飾りの王様みたいにねぇ。▼~
:[オッテル]|
貴様…ッ! 何者だ…!?▼~
:[エイトリ]|
ロキか…。~
何をウロウロしているんだい?~
この国に干渉してほしくはないんだが。▼~
:[ロキ]|
それなら、余計な野心は~
持たないほうがいいわよ。▼~
干渉される原因を作っているのは~
あなたのほうなんだから。▼~
:[リリス]|
その妙な形の神器を…~
召喚器を渡してもらいましょうか。▼~
:[エイトリ]|
ロキに妙なことを~
吹き込まれたかな?▼~
信用しないほうがいいよ。~
彼女が100並べた言葉のうち~
99は虚言のようなものだ。▼~
:[ロキ]|
あらん。それって~
全部が全部嘘じゃないって~
保証してくれるってこと?▼~
:[リリス]|
そんなことはどうでもいい…~
さあ、早く渡しなさい。▼~
その神器によって召喚されたなら~
元の世界に戻る手がかりを~
きっとあるはずです! はぁぁっ!▼~
:[オッテル]|
くっ…!~
来い、グリンブルスティ!~
この壊れた英雄たちを踏み潰せ!▼~
:[グスタフ]|
おまえたちも…アスクの敵か…~
敵ならば…ここで…▼~
:[リリス]|
邪魔するなら消し去るまでです。~
はぁぁぁっ!▼~
:[オッテル]|
くっ…!~
2匹の竜が暴れているうえに~
余計な邪魔者まで…!▼~
:[エイトリ]|
なんだか面倒くさいことに~
なっちゃったかなあ…▼~
このニザヴェリルで~
勝手なことはしないでほしいのだけど…!▼~
:[ロキ]|
それを決めるのは~
エイトリ、あなたではないはずよ。▼~
ふふっ、あの竜たちもそろそろ限界。~
理性が完全に消え去って…~
誰も手をつけられなくなるわ。▼~
:[レア]|
ぐぅぅぅっ! ううっ!~
ああああーっ! お母…さま…!▼~
:[ニニアン]|
いやっ、いやっ……!~
誰か…たすけ……!▼~
:[オッテル]|
まずいぞ、エイトリ!~
このままでは…!▼~
:[エイトリ]|
いや待て! この光は…▼~
:[リリス]|
無駄な抵抗はやめて~
早くその神器を渡しなさい!▼~
ん? なんですか、これは。~
身体が光に…包まれて…▼~
:(画面が光る)|
:[グスタフ]|
…………▼~
アルフォンス、シャロン…~
ヘンリエッテ…▼~
:[レア]|
あ、ああ…光が…満ちて…▼~
:[ニニアン]|
ニル…ス…~
エリウッド…さ…ま…▼~
:[オッテル]|
な、なんだ!?~
なにが起こっている…!?▼~
召喚した英雄たちが~
光の柱の中に…!▼~
:[エイトリ]|
……!?~
まさか、これは…!▼~
このまま行かせるわけにはいかない!~
閃け、魔銃ブロックよ…!▼~
***A [#ze15e77a]
:[オッテル]|
英雄たちが消えた…?~
どういうことだ?~
さっきの光はいったい…▼~
:[エイトリ]|
誰かが彼らを再召喚したんだよ。~
先ほどの光は異界を超えて放たれた~
召喚器の光だ。▼~
そして、そのようなことができるのは~
広い異界といえど一人しかいない。▼~
:[オッテル]|
そう、アスク王国の召喚師。~
偽の神器では英雄たちを~
呼び出せたとしても契約には至らない。▼~
でも、アスク王国の召喚師は~
きっと彼らとも契約し~
絆をつなぐでしょうね。▼~
:[エイトリ]|
絆をつなぐ…だって?~
契約により英雄たちを強制的に~
制御するのではなかったのか?▼~
:[ロキ]|
あなたはいろいろ~
勘違いをしているみたい、ねえ。▼~
まあ、そんなオモチャは混乱を招くだけ。~
さっさと壊してしまいましょう?~
こんなふうに…ね!▼~
:[オッテル]|
させるか!▼~
:[ロキ]|
……!~
その機械仕掛けの鎧…~
ガラクタかと思ったら使えるじゃない。▼~
:[エイトリ]|
そういうことだ。~
ニザヴェリルの…いや~
私の技術力を侮らないでもらおう。▼~
:[ロキ]|
今日はここまでにしておくわ…~
でも、混乱を呼ぶだけの偽の神器は~
いつか叩き壊させてもらうから。▼~
:[オッテル]|
逃がすかっ!▼~
:[エイトリ]|
追わなくてもいい。~
時間の無駄だよ。▼~
オッテル、エンブラ帝国に侵入して~
この召喚器を鮮血の神殿に画すんだ。▼~
あの場所ならロキにも~
おいそれと手出しはできないだろう。▼~
:[オッテル]|
…了解した。▼~
:[エイトリ]|
やはり、アスク王国は脅威だね。~
【ブレイザブリク】と召喚師がいる~
あの国は抜きん出て危険な存在だ。▼~
:[オッテル]|
ニザヴェリルの未来のためにも~
叩き潰しておく必要がある、か。▼~
:[オッテル]|
しかし、アスクの召喚師が~
再召喚した英雄たちから~
侵攻計画が漏れたらどうする?▼~
:[エイトリ]|
それは心配ない。~
彼らが消える前に魔銃ブロックで~
記憶に空白を刻んでおいた。▼~
ニザヴェリルに召喚された出来事を~
彼らは覚えてはいないさ。▼~
そもそも、彼らを召喚したのは~
今から1年後の召喚師かもしれないし…▼~
私たちが知らない~
遠き異界の召喚師かもしれない。▼~
:[オッテル]|
わかった。直ちに~
アスク王国への侵攻計画を整えよう。▼~
ファフニール兄さんの野望の矛先を~
うまくアスク王国に向ければ…▼~
:[エイトリ]|
ニザヴェリルだけではなく~
ヨトゥンも引き込む~
算段も立てておくといい。▼~
戦闘力だけなら、あの巨人たちにも~
見るべきところがあるからね。▼~
:[オッテル]|
アスク王国にある~
異界の扉を破壊できれば~
兄さんも元の世界に戻ることはない。▼~
:[エイトリ]|
すべてはニザヴェリルのためだ。~
この国が未来永劫続いていくように…~
私たちは最善を尽くそうじゃないか。▼~
**透魔竜の娘 リリス [#z62e191e]
***C [#e912e5b1]
:[リリス]|
ふん…のんきなものですね。~
ヴァイス・ブレイヴとかいう連中は…▼~
私が召喚に応じる形で~
この世界に来たとでも~
思っているのでしょうか。▼~
私の目的は、ただひとつ…~
ハイドラ様のまがい物が逃した~
あの3人の英雄たち。▼~
彼らの息の根を止めて~
ハイドラ様に危害を加える存在を~
あらゆる異界から消し去る…▼~
そのためにハイドラ様にお力を借り~
この世界に…▼~
:[ルーク]|
おーい、リリス!~
こんなところにいたのか。▼~
:[リリス]|
……!?~
私の名を気安く呼ぶとは~
何者ですか?▼~
:[ルーク]|
ん? どうしたんだ。~
なんか今日、ご機嫌ななめだな。~
そんなに眉間にシワ寄せちゃってさ。▼~
:[リリス]|
か、顔が近い!~
なんという馴れ馴れしさ!?▼~
:[ルーク]|
そりゃ可愛い子には~
馴れ馴れしくするだろ。~
それが礼儀だからな!▼~
ところで、いい飼い葉がないか~
ずっと探してただろ?▼~
アンナ商会で見つけたから買っておいたぜ。~
気が利くだろ? 惚れ直してもいいぜ!▼~
:[リリス]|
飼い葉? 惚れ直す?~
言っている言葉が…~
かけらほどもわかりませんね。▼~
:[ルーク]|
まあ、調子の悪い日もあるよな。~
とにかく、早く厩舎に戻ろうぜ。~
飼い葉はもう運んであるんだ。▼~
みんなの馬にも食べさせよう!~
きっと喜ぶぞ~。▼~
:[リリス]|
な、なにをするのです!?~
誰の許しを得て~
背中を押しているのですか!▼~
ど、どうしてこの私が…~
厩舎などに行かなくては…~
話を聞いているのですかっ?▼~
***B [#n98cb215]
:[ソワレ]|
やあ、リリスにルーク。~
キミたちが来るのを待ってたよ。▼~
:[ターナ]|
ルークにもらった飼い葉~
アキオスも気に入ってるみたい!▼~
:[ジル]|
デインにも持ち帰りたいくらい~
質のいい飼い葉ですね。▼~
:[ソワレ]|
リリスも食べさせてみるといい。~
きっとみんな、喜んでくれる。▼~
:[リリス]|
ど、どうして私がそのようなことを…▼~
:[ターナ]|
どうしてって…~
わたしたち、厩舎係だから?▼~
:[リリス]|
わかりました…~
あの3人を屠るまでは~
迂闊に動くつもりはありませんでしたが…▼~
もういいです。~
全員、葬ってしまいましょう。~
ええ、それがいいです…▼~
:[ソワレ]|
おや、リリス。~
今日はなんだか雰囲気が違うね。▼~
:[ルーク]|
ちょっと調子が悪そうなんだよ。~
寝不足かな?▼~
:[ソワレ]|
まあ、そういう日もあるよね。~
ブラシをかけるならボクも手伝うから。▼~
:[リリス]|
あなたたち、そもそも私を~
誰かと間違えているのでは?▼~
:[ジル]|
間違う?~
私の目の前にいるのは~
どう見てもリリス…▼~
:[アキオス]|
ブルルル…▼~
:[リリス]|
ひっ! な、なんですかっ、~
いきなり!?▼~
:[ターナ]|
あっ! ダメよ、アキオス!~
リリスの頭を舐めちゃ!▼~
:[アキオス]|
ブルッ、ブルルル…▼~
:[リリス]|
くっ、こ、こらっ…!~
餌ならもうすぐですから~
ちゃんと待ちなさい!▼~
:[ルーク]|
なんだ。~
ちゃんと馬の言葉もわかるし~
いつものリリスじゃん。▼~
:[リリス]|
そ、それくらい誰だって…~
ちょ、ちょっと! やめっ!~
頭をかじるのはやめなさい!▼~
:[リリス(通常)]|
あら? なんだかにぎやかですね。~
新しい英雄の方が~
お見えになられたのですか?▼~
:[リリス]|
え…?▼~
:[リリス(通常)]|
おや…?▼~
***A [#n07f4663]
:[リリス(通常)]|
……▼~
:[リリス]|
……▼~
:[ルーク]|
リリスが2人!~
どういうことだ!?▼~
:[ターナ]|
あっ! もしかして~
あなたは最近、別の異界から~
召喚されたリリスってこと?▼~
:[リリス]|
言いましたよね、私は何度も。~
人違いだと…▼~
:[ソワレ]|
確かに姿形はリリスだけど~
雰囲気が違うな…▼~
:[リリス]|
よくも私に馬の世話を~
させようとしましたね?▼~
私を侮ることは~
ハイドラ様への不敬と同じ…~
全員、消し去ってあげます。▼~
:[リリス(通常)]|
…あなたは、~
あの頃の私なのですね。▼~
まだ、闇の中にいた頃の私…▼~
:[リリス]|
なにを言っているのです…。~
あなたもハイドラ様のまがい物に~
そそのかされたのですか!?▼~
:[リリス(通常)]|
はいはい、ここで暴れると~
この子たちが怖がってしまいますよ。▼~
あなたにも聞こえていますよね?~
この子たちの声が。▼~
:[リリス]|
そ、それがどうしたというのです。~
私は…!▼~
:[リリス(通常)]|
はい。手分けして飼い葉を配りましょう。~
みんな、お腹を空かせてますから。▼~
:[リリス]|
くっ、離しなさい!~
私は…!▼~
なぜです? 力が…~
思うように出せない!?~
透魔兵も呼べない…▼~
もしや、透魔王国を離れたことで~
力が…くっ…▼~
***S [#gf08f82d]
:[ルーク]|
よし!~
餌やりも~
ブラッシングも終わったぜ!▼~
:[ターナ]|
ふふっ、アキオスもうれしそう。▼~
:[ソワレ]|
ありがとう、リリス。~
えーと、この場合はリリスたち…~
と言うべきかな?▼~
:[リリス]|
どうして私がこんなことを…▼~
:[ジル]|
じゃあ、また明日。~
おつかれさま!▼~
:[リリス(通常)]|
はい、おつかれさまでした。~
あなたも、おつかれさまでした。~
異界の私。▼~
:[リリス]|
……▼~
:[リリス(通常)]|
誰かに必要とされるということは~
うれしいですよね。▼~
:[リリス]|
なにが言いたいのです?▼~
:[リリス(通常)]|
誰かのために頑張って~
ありがとうっていう言葉をもらえる。▼~
私はそれがうれしいんです。~
心から出た感謝の言葉を受け取ること。~
とても幸せだと思いませんか?▼~
:[リリス]|
……。~
感謝の言葉なんて~
私の人生には、必要ありません。▼~
ただ、ハイドラ様に尽くすこと。~
それだけが私の存在理由ですから。▼~
:[リリス(通常)]|
わかります。~
私も以前は、そうでしたから。▼~
でも、大切なものを知って~
大切な想いに触れて…▼~
自分が生きる意味を知ったとき~
世界はもっと輝いたんです。▼~
:[リリス]|
……▼~
:[リリス(通常)]|
アスク王国には~
さまざまな生き方と可能性があります。~
あなたも探してみてはどうでしょうか。▼~
:[リリス]|
余計なお世話です。▼~
私は、この世界においても~
自分の成すべきことを成すだけ。~
ハイドラ様のために…▼~
:[リリス(通常)]|
あ、そうそう。~
明日も日の出前に厩舎が開くので~
お手伝いをお願いしますね。▼~
:[リリス]|
だから! 私はそういうことは~
やらないと…!▼~
:[リリス(通常)]|
あなたの力が戻るまででも~
いいですから、ね?▼~
:[リリス]|
気づいていたのですか。~
し、仕方ありませんね…▼~
力が回復するまでの間~
手伝ってあげますよ。▼~
力が戻った暁には~
私は、私の使命を果たします。▼~
:[リリス(通常)]|
はい。それで結構です。▼~
:[リリス]|
別に私は感謝の言葉などなくても~
生きて…いけるのですから…▼~
……。~
ありがとう…ですか。~
ふん、おかしな言葉ですね…▼~
**白きもの レア [#nfdcc9ba]
***C [#hf44ab9a]
:[レア]|
くっ…ううっ…。~
あ、ああああ…っ!▼~
:[シャロン]|
レ、レアさんっ、しっかり!~
大丈夫ですかっ!?▼~
:[レア]|
近づいては…いけません。~
もう、これ以上…~
紋章の力を抑え…きれな…▼~
くっ、うううううっ!▼~
:[アルフォンス]|
いったい、なにが起こって?~
くぅっ! この白い光は!?▼~
:(画面が光る)|
:[レア]|
グゥゥゥッ!~
オ、オオオオーッ!▼~
:[レギン]|
な、なにこれ!?~
レアさんが真っ白な竜になったの!?▼~
:[レア]|
オオッ! オオオオーッ!▼~
:[アルフォンス]|
飛んだ!? くっ!~
なんて…風圧…!▼~
:[シャロン]|
レアさんっ!?~
どこに行くんですかーっ!▼~
:[レギン]|
と、飛んでいっちゃったの…▼~
:[セテス]|
くっ! 一足遅かったか…!▼~
:[アルフォンス]|
セテス! 召喚されたばかりの~
大司教レアが巨大な竜の姿に…!▼~
:[セテス]|
……▼~
もはや隠すことは得策ではないか。~
君たちが見た白い竜、【白きもの】。~
あれがレアの本来の姿だ。▼~
:[レギン]|
レアさんも竜に化身できる~
英雄だったんだね…▼~
:[シャロン]|
でも、さっきのレアさん。~
なにか様子がおかしかったですよ。~
突然苦しみ出して…!▼~
:[セテス]|
おそらく、なにか理由があって~
自らの中にある紋章の力を~
制御できなくなったのだろう。▼~
:[レギン]|
力を制御できない…~
暴走しているってこと?▼~
:[セテス]|
アスク王国には~
フォドラから召喚された~
英雄達も多い。▼~
彼らにセイロス聖教会…~
その大司教の秘密を知られてしまうと~
大きな動揺を生むことは間違いない。▼~
アルフォンス王子。~
この事が広まってしまう前に~
レアを止めてもらえないだろうか。▼~
:[レギン]|
でも、あんな強そうな竜を~
どうやって止めれば…▼~
:[セイロス]|
私も協力しましょう。~
フォドラから来た一人の英雄として~
尽力させていただきます。▼~
:[セテス]|
セイロス!~
そうか、君の言葉になら~
彼女も耳を傾けるかもしれない。▼~
:[アルフォンス]|
セイロス…~
フォドラにその名を刻んだ~
聖者の助けを得られるなら心強いよ。▼~
:[ニイメ]|
ちょいといいかい、ご一同。~
わたしも連れていってくれないかね。~
ちと、確かめたいことがあるんでね。▼~
:[シャロン]|
レアさんは北西の方角に飛び去りました!~
追いかけましょう!▼~
:[レギン]|
じゃあ、ニイメおばあちゃんは~
私のグリンブルスティに乗るの!▼~
振り落とされないようにね!~
しゅっぱーつ!▼~
:[セイロス]|
力の暴走…。~
私の知り得ぬ未来のフォドラに~
なにが起こったのでしょうか…▼~
***B [#g352aff8]
:[セテス]|
私が知る限り、レアが大司教となって~
ガルグ=マク大修道院を建立したあと~
あの姿をとったことは一度もなかった。▼~
:[アルフォンス]|
つまり、彼女はセテスよりも~
あとの時代のフォドラから~
召喚された可能性が高いんだね。▼~
:[セテス]|
レアが力を抑えきれず~
【白きもの】に化身したということは…▼~
フォドラの行く先に~
なにか重大な異変が起こるのかもしれない。~
そう遠くない未来に。▼~
:[セイロス]|
自らの中にある紋章の力を~
制御できなくなるほどの出来事…▼~
……▼~
:[ニイメ]|
具体的な事件が~
発端とは言い切れないね。▼~
月日を重ねた竜族が~
自我を失い暴走をはじめる…~
いろんな異界であることさ。▼~
アスクの大図書館にある~
いくつもの文献にそう記されていたよ。▼~
:[シャロン]|
じゃ、じゃあ、レアさんも~
永く生きた竜だから~
暴走しちゃったってことですか?▼~
:[ニイメ]|
永劫に等しい時間を生き~
その果てに待ち受けていたのは~
暴走による滅びの運命…▼~
竜というものが~
滅びを約束された種族だとしたら…~
あんまりにも悲しい話じゃないか。▼~
:[セテス]|
しかし、歳月を重ねることだけが~
心身に歪みを与えるとは考えにくいな。▼~
現に、レアは永きにわたって~
フォドラの地を理性とともに~
導いてきたのだ。▼~
信者にも真摯に実直に~
愛を持って接し続けていた。~
そこに心身の歪みなどなかったはずだ。▼~
:[シャロン]|
うーん。~
じゃあほかにどんな原因が…▼~
:[セイロス]|
永き刻の中で心身を蝕むのは~
おそらく、絶望…▼~
:[ニイメ]|
……▼~
:[セイロス]|
ほんのわずかな…~
絶望につながるような感情でも~
永き刻を生きれば、それは山と積もる。▼~
なにかのきっかけで~
積もった絶望が魂の許容量を越え…~
力の暴走に繋がったのかもしれません。▼~
:[アルフォンス]|
積もった絶望を~
魂が受け止めきれず、か。▼~
:[レギン]|
あっ、見て! あそこ!~
レアさんに追いついたの!▼~
:[レア]|
はぁっ、はぁぁっ…~
ぐっ、うううっ!▼~
:[セテス]|
アルフォンス王子、セイロス。~
まずは彼女の足を止めなければ…!▼~
:[レア]|
どうして…追いかけてきたの…です。~
私に…近寄っては…ぐぅぅぅっ!▼~
***A [#r2d47ee4]
:[シャロン]|
レギン王女!~
右手に回ってください!~
わたしは左手から!▼~
:[レギン]|
任せるの!~
リュングヘイズで足止めを!▼~
:[レア]|
お、おおっ! ぐぅぅぅっ!~
私…は…私は……!▼~
:[セテス]|
なんという圧だ!~
これほどまでに荒々しい力を~
これまで抑え続けていたとは!▼~
:[セイロス]|
フォドラを守るために~
神祖より与えられた女神の眷属の力が~
破壊の衝動に彩られて…▼~
あなたは力に呑まれてはなりません!~
思い出すのです。ナバテアの誇りを!▼~
:[セテス]|
レア! 気を鎮めるのだ!~
いつもの穏やかな~
君に戻ってくれ!▼~
:[レア]|
グゥゥゥっ! ううっ!~
ああああーっ!▼~
:[ニイメ]|
こちらの声が届かないのかい?~
いや、自ら心を閉ざして~
耳を塞いでいるようにも見えるね。▼~
:[アルフォンス]|
どうにかして~
彼女に僕たちの言葉を~
届けることができれば…▼~
:[レア]|
ぐっ、うっ、ううううっ…~
お母様…さえ…▼~
:[セイロス]|
……!▼~
:[レア]|
お母様さえ…蘇れば…▼~
私は…すべてを取り戻せると~
失ったもの…すべてを…~
取り戻せると…思っていたのに…▼~
:[セテス]|
お母様…? まさか!?~
まさか君は…禁忌を犯したというのか。▼~
:[アルフォンス]|
禁忌? それはいったい…▼~
:[セテス]|
恐らく、レアには~
秘めたる悲願があったのだ。▼~
それは彼女を生んだ母なる存在…~
神祖ソティスを復活させること。▼~
:[セイロス]|
……▼~
:[セテス]|
彼女はそのために長い年月かけ~
希望を積み上げ続けた。~
だが、それは最大の禁忌だったのだ。▼~
神祖の復活を望むこと、それは他ならぬ~
神祖自身により固く禁じられたことだった。▼~
これが、禁を破った~
結果だとでもいうのか…▼~
そして、彼女の口からあのような言葉が~
漏れたということは…▼~
:[ニイメ]|
望みは絶たれたというわけかい。▼~
:[レア]|
くうううっ! お母様、お母様!~
私が…やってきたことは…~
私の…願いは…くぅぅっ、あああっ!▼~
:[レギン]|
きゃぁぁぁっ!~
吹き飛ばされてしまいそうなの!▼~
:[ニイメ]|
やはり、絶望が理性を奪い~
竜の暴走に導いたんだね…▼~
:[セイロス]|
くっ…! このままでは!▼~
:[シャロン]|
セ、セイロスさん!~
正面に立つのは危ないですよっ!▼~
:[セイロス]|
私の言葉を魂で聞くのです。~
感じませんか?~
この世界に…お母様の気配を…▼~
:[レア]|
ぐっ…!? う、うう…っ。▼~
:[セイロス]|
あなたは、絶望の果てに~
この世界に流されてきたのでは~
ありません。▼~
希望とともに蘇るために~
この地、アスク王国に~
導かれたのです…▼~
***S [#i9cad35f]
:[セイロス]|
ここは、神祖ソティスが~
見守ってきた大地ではありません。~
フォドラから遠く離れた異界の地。▼~
ですが、感じるのです。~
この世界に、お母様…神祖の気配を。▼~
:[レア]|
くっ…う、ううっ…~
お母様の…気配…~
ぬく…もり…▼~
:[セテス]|
レアの動きが止まった?▼~
:[ニイメ]|
言葉が…~
届いたっていうのかい。▼~
:[セイロス]|
降り注ぐ陽光の中に~
お母様の温かな眼差しが…▼~
そよぐ風に乗って~
お母様の心地よい声が…▼~
確かに、感じるのです。~
私たちのすぐそばに~
お母様がいらっしゃることを。▼~
:[レア]|
あ、あ、ああああ…▼~
感じ…る…確かにここに…~
お母様…あ、ああ…▼~
:[セテス]|
立ち上がっていた闘気が消えていく…▼~
:[レア]|
わ、私は…この世界で…~
また、お母様に…会うことが…~
できるの…でしょうか。▼~
:[セイロス]|
この世界から戦いが消え去り~
アスク王国が平和になれば~
その可能性を探れるかもしれません。▼~
:[アルフォンス]|
その通りだよ。~
僕たちも喜んで力を貸そう。▼~
:[レギン]|
だから今は、戦いを終わらせるために~
私たちに協力してほしいの!▼~
:[セテス]|
確かにこの世界には我々の想像を越えた、~
大きな可能性が合うように思える。▼~
すべてをあきらめるのは~
まだ早い…! レア!▼~
:[レア]|
ぐっ…うっ、ううっ…~
まだ…希望が…~
潰えていないというのなら…▼~
私も…自分自身の中の…力と…~
戦ってみようと…思います。▼~
:[セイロス]|
……▼~
:[レア]|
そして…自分自身の力を…~
律することが…できたなら…▼~
必ずや…あなたたちの…力に…~
くっ、うううっ…!▼~
:[シャロン]|
あっ、レアさん!▼~
:[レギン]|
すごい速さで~
飛んでいっちゃったの…▼~
:[セイロス]|
大丈夫です。彼女の心には~
すでに希望が芽吹いています。▼~
必ず、自分の中の力に打ち勝ち~
私たちの元に戻ってくるでしょう。▼~
:[ニイメ]|
それはそうと…髪の色こそ違えど~
あんた似ているね。大司教様と。▼~
子孫か血族…~
いや、もっと深い繋がりを感じるよ。▼~
:[セテス]|
話しておこう。~
この聖者セイロスは…▼~
:[セイロス]|
セテス、語らずともよいのです。~
私は一人の英雄としてアスク王国に~
力を貸している。それだけなのですから。▼~
:[ニイメ]|
ふむ…~
竜の心を歪めるのは絶望…▼~
けれど、竜の心は希望により蘇る。~
必ずしも、滅びを約束された~
種族ではないってことかね…▼~
まだまだ調べる必要がありそうだね。~
竜という存在について。▼~
:[セイロス]|
私たちがこの地に導かれたのは~
アスク王国に平和をもたらすため。▼~
ですが、それだけではありません。~
フォドラの未来に希望を~
繋いでいく術を見出すため。▼~
そのために今、私たちはこの地にいる。~
そういう気がして…ならないのです。▼~
**死せる王 グスタフ [#udea823c]
***C [#qdaa5954]
:[ヘンリエッテ]|
はいはーい。~
今日の炊き出しはこれで終了!▼~
また来週やりますからねっ。~
みんな、気をつけて帰るんですよ。▼~
:[エイル]|
お疲れさまでした、ヘンリエッテ様。▼~
:[ヘンリエッテ]|
エイル王女もお疲れさまっ!~
炊き出しに来る人が日に日に増えてるから~
お手伝いしてもらえて助かるわ。▼~
でもそれって~
戦争で困っている人たちが~
増えているってことなのよね。▼~
:[エイル]|
……。▼~
:[ヘンリエッテ]|
本当はもっと根本的な問題…~
戦争そのものを終わらせないと~
いけないのだけれど…▼~
でも、今はみんながそれぞれ~
やれることを頑張っているわ。~
私も頑張らないとね!▼~
:[エイル]|
私にもできることがあれば~
なんなりと申し付けてください。▼~
:[ヘンリエッテ]|
ありがとう、エイル王女。~
あなたにはお世話になりっぱなしねっ!▼~
:[エイル]|
ですが、私は…私たちは…~
ヘンリエッテ様の大切な人を…▼~
:[ヘンリエッテ]|
あなたは悪くないわ。~
あの人は、アスクの王として~
最後まで務めを果たしたの。▼~
そして今、あなたもちゃんと~
自分の人生を生きている。~
それでいいのよ。▼~
:[エイル]|
はい…~
そのお言葉に~
私も、救われます。▼~
:(暗転)|
:[ヘンリエッテ]|
うーん…。~
なんだか今日は寝られないわ。~
エイル王女とあんな話をしたからかしら。▼~
あら、今日はずいぶんと月が綺麗ね。~
湖畔に船を浮かべて見上げたら~
とっても素敵かも。▼~
そう言えば城の近くの…~
あの湖には~
伝説があったわよね。▼~
あまりに透き通って美しくて…~
生者も死者も~
そこに留まるって…▼~
……。~
私ももう子どもじゃないんだから、~
そろそろ寝ましょう…▼~
***B [#v1f40eff]
:[ヘンリエッテ]|
寝ましょう、と言っておきながら~
どうして私は伝説の湖に~
いるのかしら?▼~
でも、湖面に映る月も綺麗ねっ。~
これを見られただけで~
足を運んだ甲斐はあったわ。▼~
……。▼~
死人すら見惚れるって言っても~
あの人は、そういうものに~
執着する人じゃなかったものねえ。▼~
:[グスタフ]|
……。▼~
わしとて~
美を解さぬわけではない。▼~
:[ヘンリエッテ]|
あら、あなた。▼~
:[グスタフ]|
……。~
驚かぬのか?▼~
:[ヘンリエッテ]|
ええ。~
ここで、あなたに~
出会える気がしたのです。▼~
それに、嬉しくて~
驚いている暇はないわ。~
これが夢でも現でも幻でも…▼~
:[グスタフ]|
お前は、あいかわらずだな。▼~
わしはヘルの呪いにより命を落とし~
死人としてアルフォンスの前に~
立ちはだかった。▼~
しかし、アルフォンスは~
見事にわしを討ち果たし~
己の足で一歩を踏み出した。▼~
その一歩こそが~
ヘルとの戦を勝利に導いたと~
わしは考える。▼~
自分が背負っているもの。~
民に対して果たさねばならぬ責。~
アルフォンスはそれをわかっていた。▼~
:[ヘンリエッテ]|
最初にその話を聞いたときは~
父と子を殺しあわせるなんて~
なんてむごい、と思ったけれど…▼~
あなたはその悲劇すら~
あの子たちを成長させる機会と~
捉えていたのね。▼~
:[グスタフ]|
……▼~
:[ヘンリエッテ]|
命が失われる悲しみを~
肯定したくはないけれど…▼~
あなたを尊敬します…~
父として~
立派な最期だったと思うわ。▼~
***A [#j117bd63]
:[グスタフ]|
王族として~
アスク王国を担う者として~
なにが必要なのか。▼~
アルフォンスとシャロンには~
伝えたつもりだ。~
だが、お前には苦労ばかりかけた。▼~
:[ヘンリエッテ]|
そうかしら?~
私は苦労した覚えは~
ないけれど…▼~
だって、~
二人で秘宝砦の周囲を~
探検したときとか…▼~
ほら、国境で~
新しい異界への扉を~
見つけた時だって…▼~
:[グスタフ]|
ふ…今になって思えば~
よく生きて戻れたものだ。▼~
:[ヘンリエッテ]|
ふふっ、たくさんあるわ。~
あなたとの思い出は…▼~
:[グスタフ]|
……。▼~
願わくば、争いのない世で~
お前には王妃として、~
母として暮らしてほしかった。▼~
わしや民の前で~
絶やさなかった笑顔の後ろには…▼~
お前なりの気丈さがあったことも~
わしは知っている。▼~
:[ヘンリエッテ]|
……▼~
:[グスタフ]|
わしは争いが続く時代に~
お前たちを遺して~
先立った…▼~
そのことがわしの心残りだ。~
すまぬな、ヘンリエッテ。▼~
:[ヘンリエッテ]|
いいえ、いいえ。~
あなたが謝ることは~
なにもありません。▼~
私は世界一幸せな王妃…▼~
世界で一番立派な夫を持ち~
世界で一番素敵な子どもたちを授かった~
幸せな王妃ですよ。▼~
:[グスタフ]|
……▼~
:[ヘンリエッテ]|
アルフォンスとシャロンという~
かけがえのない宝を授かり…▼~
ともに未来に歩める~
民たちもいる。▼~
すべて、~
あなたが遺してくれたもの…▼~
***S [#kb6fc9fa]
:[ヘンリエッテ]|
ところで、あなた。~
今、どんな感じなのかしら?▼~
お腹は減るの?~
暑いとか寒いとかって感じるの?~
何か欲しいものはある?▼~
:[グスタフ]|
お前は…変わらんな。▼~
:[ヘンリエッテ]|
あなたがどんな姿になろうと…~
こうして話せること以上の~
幸せはありません。▼~
:[グスタフ]|
ふっ…▼~
:[ヘンリエッテ]|
ん? あら、あらあらっ?~
この足音は…。▼~
:[アルフォンス]|
母上!~
どこにいらっしゃるのですか!~
返事をしてください!▼~
:[シャロン]|
お母様ー! どこですかー!▼~
:[グスタフ]|
……▼~
:[ヘンリエッテ]|
アルフォンス、シャロン。~
私はここよ。▼~
ごめんなさいね~
探しに来てくれたの?▼~
:[アルフォンス]|
城外に出られたと聞いたのですが~
戻りが遅いので気になって…▼~
:[ヘンリエッテ]|
ちょっと懐かしい人に会っていてね。~
ふふっ…。▼~
:[シャロン]|
そういえば、~
この湖、幽霊が出るって噂ですよね。▼~
:[アルフォンス]|
……▼~
:[シャロン]|
ど、どうしたんですか、お兄様。~
森の奥に何か…?~
あ、お兄様はお化け苦手でしたね。▼~
:[アルフォンス]|
あ、いや、お化けじゃなくて…▼~
懐かしい声が…~
聞こえた気がして…▼~
**心を奪われし氷竜 ニニアン [#da61bc49]
***C [#q2c6c835]
:[ニニアン]|
わたしは…わたし…は…。▼~
竜の門に…~
近づいてはいけなかった…。▼~
いえ…~
人間の世界に…~
来てはいけなかった。▼~
わたしが…関わらなければ…~
誰かが戦いで傷つくことも…~
命を落とすことも…▼~
リン様…。~
エリウッド…様…▼~
わたしに手を差し伸べてくれた~
優しい…人々…▼~
でも、わたしは…その優しさに~
応えることができなかった…▼~
わたしの力を狙われ…~
争いは広がり…▼~
エリウッド様の~
お父上の命まで…▼~
わたしは…取り返しの…~
つかないことを…▼~
うっ…うううっ…~
もう、わたしは…~
誰とも…関わりたくないの!▼~
消えて…なくなりたい…~
この力と一緒に…▼~
氷の精霊ニニスの加護も及ばぬ~
冷たく暗い闇に…深く…沈んで…▼~
:[???]|
ニニ…アン…▼~
ニニアン!▼~
:[ニニアン]|
この…声は…~
誰が…わたしを呼んでいるの?▼~
:[???]|
応え…て…~
この…声に。▼~
必要…あなた…が…~
世界…に…▼~
:[ニニアン]|
ダメ…わたしは…~
もうどこにも行かない。▼~
わたしが行けば…~
また争いが起きて…~
悲しみが広がってしまう…▼~
:[???]|
手を…その手を…~
こちら…に…▼~
:[ニニアン]|
ダメなの…~
わたしは…応えられない。▼~
もう…そっとしておいて…~
誰もわたしに…触れないで…▼~
***B [#o26a2780]
:[ニニアン]|
ダメ…。~
また、わたしはもたらしてしまう。~
争いを…不幸な連鎖を…▼~
:[???]|
ニニアン…ニニアン!▼~
:[ニニアン]|
さっきの声とは…違う…~
その声は…ニルス…~
ニルスなの?▼~
:[ニルス]|
ニニアン!~
聞こえるんだね!~
伝えたいことがあるんだ。▼~
確かにぼくたちは人間たちとは違う。~
普通の存在じゃない。▼~
:[ニニアン]|
ええ。だから人間とは…~
関わってはいけないの…▼~
:[ニルス]|
でも、普通じゃないからって、~
それが悪いわけじゃない。▼~
世界には、さまざまな命が~
さまざまな形で存在している。▼~
ぼくたちもそのひとつなんだ。~
ほかと違うからって~
悪いはずなんてないよ!▼~
:[ニニアン]|
でも…~
わたしたちの力は~
人を惑わせ…争わせる…▼~
わたしには…悲しみを生む力があっても~
悲しみを止める力は…ないの…▼~
悲しみをもたらすくらいなら…~
これ以上…広げるくらいなら…▼~
わたしは…消えたほうがいい…~
すべてを…消して…~
すべてを…忘れ…て…▼~
:[ニルス]|
ニニアン!~
生きることに背を向けちゃだめだ!▼~
思い出して…~
ぼくたちは、悲しみだけを~
もたらしたわけじゃない!▼~
もっといろいろなものを~
人間たちから受け取った。▼~
ぼくたちが与えることも~
できたはずなんだ!▼~
:[ニニアン]|
……▼~
***A [#p1d98758]
:[ニルス]|
ニニアン。~
すべてを忘れて、すべてを消して…~
全部、なかったことにしてもいいの?▼~
リンさまたちとの旅の思い出も~
エリウッドさまの言葉も想いも~
全部なかったことにするってことだよ!▼~
:[ニニアン]|
リン様…~
エリウッド様…▼~
でも、わたしは…~
もう悲しみを広げたくはないの。~
これ以上、わたしは…▼~
:[ニルス]|
ニニアン! しっかり!~
気持ちを強く持つんだ!▼~
:[ニニアン]|
このまま、わたしは…~
深い闇の…中に…▼~
:[???]|
あきらめてはいけない…▼~
:[ニニアン]|
この…声は…!?~
わたしと同じ…声?~
どこから…響いて…。▼~
:[???]|
未来は…まだ決まってないの…▼~
あきらめなければ…~
歩みを止めなければ…~
光は…必ず見えるはず…▼~
:[ニニアン]|
あなたは…誰?~
もう一人の…わたし…~
異界のわたし…なの?▼~
:[???]|
どうか、あなたを呼ぶ声に~
応えてあげて。▼~
その先にきっと…歩むべき~
未来があるはずだから…▼~
:[ニニアン]|
でも、今のわたしは…~
振り払えない…闇が…~
まとわり…ついて…▼~
:[ニルス]|
ネルガルがかけた術なんかに~
負けちゃだめだよ、ニニアン!▼~
:[???]|
未来を…あきらめないで。~
闇を乗り越えた先に…~
あなたを待つ人々がいるのです。▼~
さあ、あなたを呼ぶ声に応えて…~
その手を…とって…▼~
:[ニニアン]|
わ、わたし…は…わたしは…!▼~
あ、ああっ…この…光は…~
柔らかく…温かい…~
魂を包み込んでくれるような…▼~
***S [#pa5e19ce]
:[ニルス]|
ニニアン!~
しっかりして…!~
大丈夫、もう大丈夫だよ。▼~
:[ニニアン]|
ニル…ス…わたしは…!?▼~
:[ニルス]|
ニニアンは召喚されたんだよ。~
エレブ大陸とは違う別の異界…~
アスク王国にね。▼~
:[ニニアン]|
アスク…王国…▼~
:[アンナ]|
よかった。気がついたみたいね。~
私はアスク王国の特務機関~
ヴァイス・ブレイヴの隊長、アンナよ。▼~
今、この国は多くの脅威に~
晒されているの。▼~
アスクの民を守るために~
私たちヴァイス・ブレイヴは~
異界の英雄の力を借りて戦っているのよ。▼~
:[ニルス]|
ニニアンにも力を貸してほしいんだ。~
この世界から笑顔を消さないために。▼~
:[ニニアン]|
…………▼~
:[ニルス]|
まだ、本調子じゃないんだね。~
でも…▼~
:[ニニアン(花嫁)]|
大丈夫です。~
あなたの魂も…きっと救われる。▼~
:[ニニアン]|
もう一人の…わた…し?▼~
:[ニニアン(花嫁)]|
エクラ様の~
呼びかけに応えてくれて~
感謝します。▼~
:[ニニアン]|
あの不思議な空間で…~
わたしに語りかけていたのは…▼~
:[ニニアン(花嫁)]|
わたしはただ、祈っていただけです。~
あなたの悲しみが…異界を超えて~
わたしにも…届いていたから。▼~
:[ニニアン]|
……▼~
:[ニニアン(花嫁)]|
わたしも以前、あなたと同じように~
心から光を失ったことがありました。▼~
ですが、わたしはアスク王国で~
さまざまな出会いを重ねて~
再び光を取り戻し…▼~
新たな可能性を~
得ることができたのです。▼~
:[ニニアン]|
新たな…可能性…▼~
:[ニルス]|
そう。あきらめなければ~
きっと道は拓けるはずだよ。▼~
そのために、ぼくたちは~
アスク王国に召喚されたと思うんだ。▼~
:[アンナ]|
エリウッドやリン、ヘクトルたちも~
あなたが目覚めるのを~
待っていたわよ。▼~
:[ニニアン]|
エリウッド様…たちも…~
この世界にいらっしゃるのですか?▼~
わたしは…ここにいても…~
大切な人々のそばにいても…~
いいのでしょうか?▼~
:[ニルス]|
もちろんだよ。~
もう、冷たい暗闇の中に~
逃げ込む必要はないんだ。▼~
:[ニニアン(花嫁)]|
あなたがこの世界にやってきたのは~
悲しみを広げるためではありません。▼~
きっと大切な人々と一緒に~
未来へ歩き出せる方法が~
見つかります…▼~
:[ニニアン]|
……。~
わたし自身が広げた悲しみから…~
目をそらすことは…できません…▼~
けれど…闇の向こう側…~
そこに未来があると…~
信じられる日が来るのでしょうか…▼~
*コメント [#jfc20d5c]
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