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章別会話/いつか交わる道
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[[章別会話]]
*いつか交わる道 [#bbe5v9b7]
#contents
**いつか交わる道 [#vv83c69l]
***オープニング [#boo4obv0]
:[ラーラ]|
ふう…。~
ずいぶん走ったけど~
山賊は振り切れないみたいね。▼~
:[サフィ]|
そうですね。~
まだ山賊たちの怒鳴り声が~
遠くから聞こえてきますし。▼~
:[ラーラ]|
もう少しだけ先へ進めば~
三人で身を隠す場所もありそう。~
あなたたち、体力は残ってる?▼~
:[サフィ]|
私ならなんとか…。~
お気遣いありがとうございます。▼~
:[ティナ]|
えーっ、まだ走らなきゃダメ?~
ここまで逃げれば~
もう大丈夫じゃないかなあ。▼~
:[ラーラ]|
油断は禁物よ。このあたりを~
縄張りにする山賊だから、~
地の利に長けているだろうし。▼~
:[ティナ]|
もう、あたしたちは村に~
薬を届けようとしてるだけなのにーっ!▼~
:[ラーラ]|
そんな大声を出さないで!~
居場所がバレちゃうでしょ。▼~
とにかく今は~
山賊をやり過ごすことだけ考えて。~
:[サフィ]|
そうよ、ティナ。~
捕まったらどんな仕打ちを受けるか~
考えただけで…。▼~
:[ティナ]|
ねえ、ラーラさん。~
おねえちゃんがそろそろ限界みたい。~
遠くまでは走れないんじゃないかな。▼~
:[ラーラ]|
そうね、このまま逃げ続けても~
いずれ追いつかれてしまうだろうし。▼~
いったんあそこの茂みに身を隠して~
一休みしてから移動しましょう。▼~
:[サフィ]|
すみません、ラーラさん…▼~
:[ラーラ]|
しっ!? この音は?~
近くで草をかき分けてるのかしら。▼~
:[ティナ]|
それって山賊が~
近くにいるってこと?▼~
:[サフィ]|
このままじっと息を潜めて。~
ティナ、できるわよね?▼~
:[ティナ]|
うん…。あ、あたしなら…~
だいじょう…きゃーっ!!▼~
:[ラーラ]|
ええっ!?▼~
:[サフィ]|
ティナ!?▼~
:[ティナ]|
け、けむ、けむっ…!▼~
:[ラーラ]|
ちょっとティナ、落ち着いて!▼~
:[ティナ]|
わーん! 毛虫よ、毛虫っ!~
目の前にいきなり~
毛虫が降りてきたの!▼~
:[ラーラ]|
しまった!?~
今ので山賊に気づかれた!▼~
:[ティナ]|
ご、ごめんなさいぃ…!▼~
:[ラーラ]|
ここはあたしが囮になるから~
二人はできるだけ遠くへ…▼~
:[サフィ]|
そんな!?~
ラーラさんを置いて~
逃げるなんてできません!▼~
:[ティナ]|
ごめんなさい!~
あたしのせいで…▼~
:[ラーラ]|
山賊は十人以上…~
あたしたちだけじゃ…▼~
:(白く光る)|
:[ラーラ]|
え…?▼~
:[ラインハルト]|
はあっ!▼~
:(白く光る)|
***C [#mon4h0bqj]
:[ラインハルト]|
ふっ!▼~
:(白く光る)|
:[ラインハルト]|
せいっ!▼~
:(白く光る)|
:[ティナ]|
おねえちゃん!~
ヴァイス・ブレイヴの人が~
助けに来てくれたよ!▼~
:[サフィ]|
雷の魔法…~
あの騎士はたしか…。▼~
:[ティナ]|
どうかしたの、おねえちゃん?~
助かったのにうれしくないの?▼~
:[サフィ]|
いえ、もちろんうれしいけれど…。▼~
:[ラーラ]|
ともあれ、これでなんとか~
一息つけそうね、ふぅ…。▼~
:(暗転)|
:[ラインハルト]|
皆さん、ご無事でしょうか?~
山賊は追い払いました。▼~
:[サフィ]|
ええ。おかげで全員無事です。~
ありがとうございました。▼~
:[ラインハルト]|
それはなによりです。~
私はフリージの騎士、ラインハルト。▼~
山賊の被害が増えていると聞き~
このあたりを見回りしていました。▼~
:[サフィ]|
フリージの騎士!?~
やはり…。▼~
:[ティナ]|
さっきの雷の魔法、すごかったです!~
山賊を一人でやっつけるなんて…~
かっこいい!▼~
:[サフィ]|
こ、こら、ティナったら…。~
その、妹が失礼いたしました。▼~
:[ラインハルト]|
いえ、お気になさらず。▼~
:[サフィ]|
私はターラ公爵家に仕える~
サフィと申します。~
この子は妹のティナ。▼~
:[ラーラ]|
あたしは踊り子のラーラ。~
助けてくれてありがとう。▼~
病で困ってる村に~
薬を届けようとした道中で~
山賊に出会ってしまったの。▼~
:[ラインハルト]|
なるほど。山賊ですが~
他にも仲間がいるかもしれません。▼~
よろしければ私が護衛として~
村まで送り届けますがいかがでしょう?▼~
:[ティナ]|
えっ、本当に!?~
ねえねえ、もちろんお願いするよね!?▼~
:[ラーラ]|
それはとても心強いけど~
本当にいいの?▼~
:[ラインハルト]|
もちろんですよ。~
騎士の誇りにかけて~
あなた方をお守りしましょう。▼~
:[ティナ]|
やったー!~
これで安心だね、おねえちゃん!▼~
:[サフィ]|
え、ええ…。▼~
***B [#nvv964j5]
:[ラインハルト]|
そろそろお疲れでしょう。~
ここで休みましょう。▼~
:[ティナ]|
さんせーい!~
走り回ったせいでクタクタだよー。▼~
:[サフィ]|
そうね…。~
少し休ませてもらいましょうか。▼~
:[ラーラ]|
この先、なにが起こるかわからないから~
しっかり休んで体力を回復させてね。~
見張りはあたしがやるから…。▼~
以前、盗賊団にいたから~
そういうのは得意なの。▼~
:[ラインハルト]|
それには及びません。~
私が見張りをしましょう。~
ラーラさんも休んでください。▼~
:[ラーラ]|
え?いいの?▼~
:[ラインハルト]|
ここはお任せください。~
では…。▼~
:[ティナ]|
行っちゃった…。▼~
ねえねえ、強かったねラインハルトさん!~
リーフ様ほどじゃないけど~
ちょっとかっこよかったかも!▼~
:[ラーラ]|
噂には聞いていたけど~
実際に見てみると本当に強いわね。▼~
:[ティナ]|
えっ?ラーラさんは~
ラインハルトさんを知ってたの?▼~
:[ラーラ]|
フリージのラインハルトはといえば~
聖戦士トードの再来と讃えられる騎士。~
マギ団にもその名は届いていたわ。▼~
:[ティナ]|
すっごく強いし~
しゃべり方も物語の騎士みたい!▼~
伝説の聖戦士になぞらえられるのも~
当然かもしれないね!▼~
:[サフィ]|
そう…ですね。~
私もラインハルト将軍の人柄は~
尊敬に値すると感じます。▼~
でも、彼が仕えるフリージ公爵家は~
グランベル帝国の貴族。▼~
非道なおこないを続ける~
グランベル帝国の騎士なのです…。▼~
:[ラーラ]|
そうね。本来は~
あたしたちマギ団や~
リーフ様の敵なのよね。▼~
:[ティナ]|
でも、あんなに立派な人なら~
わかってくれるんじゃないかな?▼~
帝国は子ども狩りをして~
ひどいことをしているんだって。▼~
:[ラーラ]|
ラインハルトさんはフリージ公国の~
イシュタル王女の側近だと聞くわ。~
さすがに難しいんじゃないかしら。▼~
:[ティナ]|
そんなの聞いてみなくちゃ~
わからないじゃない!▼~
アスク王国からトラキアに戻ったら~
グランベル帝国に協力するのは~
もうやめてってお願いしてみようよ!▼~
:[サフィ]|
その願いが聞き入れられれば~
どんなに素晴らしいことか…。▼~
:[ラーラ]|
二人ともちょっと黙って!~
何者かの気配が…~
山賊たちだわ!▼~
***A [#r364b4b0]
:[ラーラ]|
すっかり取り囲まれたわね…。~
いよいよ絶体絶命みたい。▼~
:[ティナ]|
ど、どうしよう…!~
ラインハルトさーん!!▼~
:[ラインハルト]|
せいっ!▼~
:(白く光る)|
:[サフィ]|
ラインハルト将軍…!▼~
:[ラインハルト]|
彼女たちには~
指一本触れさせはしない。~
はっ!▼~
:(白く光る)|
:[ティナ]|
す、すごい…!~
あれだけの数の山賊を~
簡単に蹴散らしていって…。▼~
:[サフィ]|
これが聖戦士トードの~
再来と呼ばれる騎士の力…。▼~
:[ラインハルト]|
戻るのが遅くなりました。~
ご心配をおかけして申し訳ありません。▼~
:[ティナ]|
ううん、タイミングバッチリだよ。~
ラインハルトさん!▼~
:[ラーラ]|
ありがとう!~
また助けられちゃったわね。▼~
:[ラインハルト]|
もう賊の心配はありません。~
これで当分の危険はないでしょう。▼~
:[サフィ]|
……▼~
:[ラインハルト]|
シスター。~
お怪我でもされましたか?▼~
:[サフィ]|
ラインハルト将軍…~
あなたはもうお気付きでしょう?▼~
私たちがグランベル帝国と敵対する~
レンスター王国のリーフ王子…~
その縁者であることを。▼~
そんな私たちをあなたは~
二度も救ってくださいました。▼~
立場を越えてなお~
騎士たらんとする姿勢…~
感謝の言葉もございません。▼~
:[ラインハルト]|
……▼~
:[サフィ]|
無理を承知でお願いがございます。~
もうグランベル帝国に手を貸すのを~
やめていただけませんか。▼~
:[ラーラ]|
あ、あたしも同じ意見!~
グランベル帝国の非道なおこないは~
あなただって知ってるでしょう?▼~
トラキアで苦しんている人々のため~
一緒に戦ってくれない?▼~
:[ラインハルト]|
……▼~
あなた方が軽々しい気持ちで~
仰っていないことは承知しております。▼~
ですが、その申し出を~
聞き入れることはできません。▼~
:[ティナ]|
どうして!?~
帝国が間違っているってことは~
ラインハルトさんにはわかるでしょ?▼~
:[ラインハルト]|
これは~
正義がどちらにあるかではなく…~
騎士としての忠義ゆえです。▼~
:[サフィ]|
……。▼~
:[ラインハルト]|
私が忠誠を誓うのは~
グランベル帝国ではなくフリージ家。▼~
そのフリージ家のイシュタル様が~
帝国とともに歩むことを決断された以上~
私は従うまでです。▼~
その忠義はなにがあろうと~
揺らぐものではありません。▼~
:[サフィ]|
そうですか…。~
無理な申し出をお許しください。▼~
:[ラインハルト]|
シスター、顔を上げてください。~
あなたが詫びることはありません。▼~
いつかトラキアに戻ったとしても~
あなた方の力になれることはないでしょう。~
ですが、我が妹のオルエンは違います。▼~
オルエンには我が想いと~
私が歩めなかった未来を託してあります。~
リーフ王子とあなた方の力になるかと。▼~
:[ティナ]|
あたしは…~
ラインハルトさんと~
仲間になりたかったな。▼~
:[ラインハルト]|
ありがたいお言葉…~
しかしながらアスク王国にいる間は~
我々は敵対することはありません。▼~
力と志を合わせ~
アスク王国の危機を救うため~
共に戦う仲間なのです。▼~
:[ラーラ]|
そ、そっか…~
だからラインハルトさんは~
あたしたちを助けてくれたのね。▼~
:[ラインハルト]|
これからもヴァイス・ブレイヴの~
一員として、アスク王国のために~
力を尽くすことを約束しましょう。▼~
どうか私を信じて、あなた方にも~
力を貸していただきたい。▼~
:[サフィ]|
トラキアにおいて~
選んだ道こそ違いますが…▼~
あなたが信頼に足る騎士であることに~
変わりはありません。~
よろしくお願いいたします。▼~
:[ラインハルト]|
信じていただき、光栄です。~
わが剣と雷、仲間のために~
存分に振るいましょう。▼~
:[ティナ]|
じゃあ、頼もしい仲間と一緒に~
このまま村へ薬を届けに行こうよ!▼~
:[ラーラ]|
そうだった!~
山賊が片付いたんだから~
早く届けに行かなくっちゃ!▼~
:[ラインハルト]|
先ほど村までと言いましたが…~
アスク王国に戻るまで~
全力で皆を守ることを約束します。▼~
:[サフィ]|
ありがとう…~
頼らせていただきます。~
ラインハルト将軍。▼~
**可憐なステップ ラーラ [#vcc3859b]
***C [#onb459vd]
:[ラーラ]|
この衣装に袖を通すのも久しぶりね。▼~
もう踊り子に戻ることはない…~
そう思っていたこともあったけど~
これからは頑張らないとね。▼~
ヴァイス・ブレイヴのダンサーは~
みんな上手だから、一緒に踊っても~
恥ずかしくないように練習しなきゃ。▼~
確か、この森に人目につかない~
絶好の練習場所があったんだけど…~
ん? 先客がいるみたいね。▼~
:[アズール]|
せいっ! はっ!~
ここでステップを踏んでジャンプ!~
着地もバッチリ決まった!▼~
ふう、少しずつだけど~
上達してきたかな?▼~
:[ラーラ]|
わあ、すごい! お上手!▼~
:[アズール]|
うわあああ! 誰!?~
今の…見てたの?▼~
:[ラーラ]|
すごくステキな踊りだったわ。~
荒削りだけど、とても情熱的で~
カッコよかったわよ。▼~
:[アズール]|
そ、そう? ありがとう…。▼~
:[ラーラ]|
あたしはラーラ。~
ユグドラル大陸のトラキア半島から~
アスク王国に召喚されてきたの。▼~
:[アズール]|
君もヴァイス・ブレイヴなんだね。~
僕はアズール。~
イーリス聖王国から来たんだ。▼~
:[ラーラ]|
ねえ、アズール。~
あなたもダンサーなの?▼~
:[アズール]|
ううん、僕の本業は傭兵なんだ。~
踊りが好きだから一人で~
こっそり練習してるんだよ。▼~
:[ラーラ]|
せっかく上手なんだから~
こっそり練習なんかしてないで~
みんなに見てもらえばいいのに。▼~
:[アズール]|
ダ、ダメだよ、そんなの!~
恥ずかしいし…。▼~
:[ラーラ]|
あら? そんなに上手に踊れるのに~
ずいぶんと恥ずかしがり屋なのね。▼~
***B [#mnn46b9b]
:[アズール]|
その衣装…~
君もダンサーなの?▼~
:[ラーラ]|
うーん…半分正解かな。▼~
:[アズール]|
半分正解?▼~
:[ラーラ]|
ダンサー、ううん…~
踊り子だったんだけど~
踊るのをやめちゃってたんだ。▼~
でもまた踊り子として~
復帰しようと思って~
ここに練習しに来たってわけ。▼~
:[アズール]|
そうなんだ、どんな踊りか興味があるな。~
よかったら君の踊りを~
見せてくれないかな?▼~
:[ラーラ]|
いいわよ。~
あなたの踊りを見せてもらった~
お返しということで。▼~
でも、久しぶりだから~
足の運びが鈍ってないといいけど。▼~
:[アズール]|
やった!▼~
:[ラーラ]|
それじゃさっそく…~
手拍子をお願いしてもいい?▼~
:(暗転)|
:[アズール]|
すごい! 素晴らしいよ!~
とっても情熱的な踊りだったよ!▼~
:[ラーラ]|
そ、そうかしら?~
ちょっと褒めすぎじゃない?▼~
:[アズール]|
それにしても不思議だな。~
君のようにすごいダンサーが~
どうして踊るのをやめたの?▼~
:[ラーラ]|
ああ、それはね…。▼~
幼い頃に旅芸人の一座に売られて~
無理矢理、踊らされていたの…。▼~
当時は満足に食事も与えられなくて~
毎日がつらくて仕方がなかったわ。▼~
:[アズール]|
ごめん…~
もしかして嫌なことを~
思い出させちゃったかな。▼~
:[ラーラ]|
あなたが謝る必要はないわよ。~
もう昔のことだから。▼~
それに…~
一座での扱いはひどかったけど~
踊ることは嫌いじゃなかったの。▼~
***A [#r6ten594]
:[アズール]|
じゃあ踊りが好きという気持ちが~
踊り子に復帰する~
一番の理由なんだね?▼~
:[ラーラ]|
それもあるけど一番の理由は…~
踊りを見てほしい人がいたからかな。▼~
その人はあたしの踊りを~
よく見に来てくれて、ほめてくれたの。▼~
:[アズール]|
へー、熱心なファンがいたんだね。▼~
:[ラーラ]|
それだけじゃないわ。~
旅芸人の一座からあたしを~
救い出してくれたのも、その人なのよ。▼~
:[アズール]|
それはすごいな!~
ファンでもあり、恩人でもあるんだね?▼~
:[ラーラ]|
いろんな人に踊りを見てもらって~
元気になってほしいという~
気持ちもあるけど…。▼~
その人の前で~
もう一度立派に踊るのが~
あたしの一番の目標ってわけ。▼~
:[アズール]|
その気持ち、僕にもわかるかも。~
実には僕にもそういう人がいるんだ。▼~
僕に踊りを教えてくれた人に、~
たくさん練習して~
いつか自分の踊りを見てほしい。▼~
だから僕はこうやって~
一人で練習を続けているんだ。▼~
:[ラーラ]|
ふふ、似た者同士ってわけね。~
あっ! いいこと思いついた!~
二人で一緒に練習しない?▼~
:[アズール]|
えっ!? 二人で一緒に?▼~
:[ラーラ]|
お互いの踊りを見て~
意見を言い合ったほうが~
一人で練習するより上達が早いと思うの。▼~
:[アズール]|
たしかに。君みたいな上手な人に~
僕が意見できるかどうか~
わからないけど…。▼~
:[ラーラ]|
遠慮はいらないわ。~
踊りを愛する者同士じゃない?▼~
:[アズール]|
踊りを愛する者…~
そのフレーズ、いいね。~
やろう、一緒に!▼~
***S [#r6nb549k]
:[ラーラ]|
はっ! そぉれ!▼~
:[アズール]|
うわぁ。すごいよ、ラーラ!~
今のジャンプは完璧だったよ!▼~
:[ラーラ]|
えへへ、ありがとう。~
思ったより早く勘を取り戻せたわ。~
これもアズールのおかげね。▼~
:[アズール]|
そんなことはないよ!~
恩人に踊りを見せたいという~
君の熱意が実を結んだんだ!▼~
:[ラーラ]|
ふふっ、これならもう~
立派な踊りを見せられるかも!▼~
:[アズール]|
あのね、ラーラ。~
聞きたいことがあるんだけど…~
その恩人は今どこにいるの?▼~
:[ラーラ]|
わからない。その人も~
アスク王国にいればよかったんだけど~
召喚されたかどうかはわからないのよ。▼~
:[アズール]|
召喚…ということは~
その人も英雄だったの?~
もしかして…男性なのかな?▼~
:[ラーラ]|
英雄かどうかはさておき男性よ。~
きっと今頃はトラキア半島の森で~
昼寝でもしてるんじゃないのかな?▼~
:[アズール]|
…そっか。上達した踊りを~
今すぐに見てもらえないのは~
君も残念なんじゃない?▼~
:[ラーラ]|
いいのよ。いつかトラキアに戻ったら~
その人の前で立派に踊ってみせるから。~
それまでは欠かさず練習を続けるわ。▼~
:[パーン]|
いいや、その必要はねえぜ?~
なぜなら俺もアスク王国にいるからな。▼~
:[ラーラ]|
ええ!? パーン?~
どうしてここに…。▼~
:[パーン]|
どうしてって決まってるじゃねえか。▼~
エクラに~
力を貸して欲しいって~
召喚されたのよ。▼~
この異界はなかなか~
面白そうなところだな。~
退屈しないですみそうだ。▼~
:[アズール]|
もしかしてラーラの恩人って…。▼~
:[ラーラ]|
ええ、この人よ。~
ダキアの森を根城にする義賊~
ダンディライオンの首領、パーン。▼~
:[パーン]|
実はアスク王国には少し前に~
召喚されていたんだがよ…。▼~
お前たち二人が仲良く~
練習なんざしてるから~
見物させてもらってたんだ。▼~
さっきの踊りも見てたぜ。~
ラーラ、なかなかやるじゃねえか。~
昔よりずっときれいだった。▼~
:[ラーラ]|
パーンったらもう…~
なんで盗み見なんかするのよ!▼~
:[パーン]|
はっはっは! 悪い悪い。~
熱心に練習している姿を見てたら~
邪魔しちゃ悪いって思ってな。▼~
:[ラーラ]|
ふふ、あなたって~
本当に変わらないわね。▼~
:[パーン]|
そう怒るなって。ところで~
そこのお人好しの兄ちゃん。▼~
:[アズール]|
えっ…僕のこと?▼~
:[パーン]|
ほかに誰がいるんだよ。~
ラーラが世話になったみたいだな。~
礼を言うぜ。▼~
:[アズール]|
こ、こちらこそラーラには~
お世話になっちゃって…。▼~
:[ラーラ]|
ねえ、パーン! 聞いて!~
さっきのは練習! 本気じゃないから!~
次は本気で踊るからちゃんと見て!▼~
:[パーン]|
ああ、いいぜ。~
だが、本気と言ったからには~
気の抜けた踊りは見せんなよ?▼~
:[ラーラ]|
も、もちろんよ!▼~
**おちゃめな妹 ティナ [#ae5ovu5j]
***C [#nbr60b46]
:[ヘンリエッテ]|
これが問題の箱よ。~
どう? 開けられそうかしら?▼~
:[パティ]|
見た目は普通の箱に見えるけど~
ちょっとやそっとじゃ~
開けられそうにないわね。▼~
:[キャス]|
でも、大丈夫!~
あたしたちにかかれば~
こんなの簡単に開けちゃうもんね。▼~
:[シャロン]|
おおー、頼もしいですね!▼~
:[ティナ]|
ヘンリエッテ女王にシャロン王女…~
なんだかにぎやかですけど~
なにをされてるんですか?▼~
:[シャロン]|
こんにちは、ティナさん!~
じつはちょっとした問題の解決に~
乗り出しているところで。▼~
:[ヘンリエッテ]|
そうなのよ~。~
この小箱を開けたいのだけれど~
鍵が見つからなくて…。▼~
:[ティナ]|
わあ、綺麗な箱ですね!~
なにが入っているのでしょうか。▼~
:[パティ]|
それはこれからわかるわよ。~
あたしがパパっと開けちゃうからね!~
ってあれれ? 全然開かない。▼~
:[キャス]|
次はあたしの番だね!~
この手の箱はね、ここをこうして…。▼~
よっ! はっ! ほっ!~
あれ? こんなはずじゃ…。▼~
:[パティ]|
うーん、鍵開けが得意な~
あたしたちで開けられないとなると~
もう無理なんじゃないかな?▼~
:[シャロン]|
て、手強そうですね…。~
:[パティ]|
ごめんなさい、ヘンリエッテ女王。~
あたしたちじゃ、お力になれないみたい。▼~
:[キャス]|
鍵自体が壊れてるかもしれないし~
はっきり言ってお手上げね。▼~
:[ヘンリエッテ]|
あらあら…~
残念だけれど仕方ないわねぇ。▼~
ありがとう、二人とも。~
別の方法を考えてみるわ。▼~
:[ティナ]|
…なんだろう、あの箱?~
ヘンリエッテ女王の大切なものが~
入っているのかな…▼~
***B [#m4n54057]
:[ティナ]|
こんにちは、ヘンリエッテ女王。▼~
:[ヘンリエッテ]|
ティナ、こんにちは。~
アスク王国にはもう慣れたかしら?▼~
:[ティナ]|
はい! おねえちゃんともども~
ヴァイス・ブレイヴの皆さんには~
とてもよくしてもらっています!▼~
:[ヘンリエッテ]|
ふふ、それはよかったわ。~
困ったことがあったら~
遠慮なく言ってね。▼~
:[ティナ]|
そういえば、この間の箱…~
あれからどうなったんですか?▼~
:[ヘンリエッテ]|
それがねえ、まだ開けられなくて~
そのままにしてあるのよ。▼~
:[ティナ]|
とっても頑丈なんですね。~
もしかしてすごい宝物でも~
入っていたりするんですか?▼~
:[ヘンリエッテ]|
ふふっ、どうかしらね。~
実は私も箱の中身を知らないのよ。▼~
:[ティナ]|
ええっ!? それってもしかして~
自分でなにをしまったのか~
忘れちゃったってやつですか?▼~
:[ヘンリエッテ]|
いいえ、違うのよ。~
私の持ち物ではないの。▼~
あの箱はね、グスタフ…~
私の夫の部屋から出てきたものなのよ。▼~
:[ティナ]|
アルフォンス王子やシャロン王女の~
お父様の持ち物ってわけですね?▼~
:[ヘンリエッテ]|
そうなのよ。~
そのままにしておこうかと思ったけど~
どうしても中身が気になっちゃって。~
それでシャロンに相談して~
ヴァイス・ブレイヴの~
鍵開け名人たちに依頼してみたのよ。▼~
:[ティナ]|
なるほど。でもなにか思い出の品が~
入っているかもしれないのに、~
開けられないというのは寂しいですね。▼~
:[ヘンリエッテ]|
ふふ、ティナは優しいのね。~
でも、こういうときは~
あきらめが肝心よ?▼~
謎を謎のままにしておくのも~
趣があるのかもしれないしね。▼~
:[ティナ]|
……▼~
ヘンリエッテ女王!~
あの箱、もしかしたら~
なんとかなるかもしれませんよ!▼~
***A [#bwbr69qb]
:[サフィ]|
そんなことがあったのね…。~
その箱はまだ開けられないの?▼~
:[ティナ]|
ヘンリエッテ女王は~
あきらめてもいいと~
おっしゃられたけど…。▼~
本心ではきっと開けたいはず。~
とても大切なものだと思うの。▼~
ねえ、おねえちゃん?~
あたしのシーフの杖を使えば~
箱の中身を取り出せるんじゃないかな?▼~
:[サフィ]|
そうね。シーフの杖の力を使えば~
おそらく取り出せることでしょう。▼~
でも、シーフの杖の力は~
大事な局面でこそ使うべきだわ。▼~
この先、ヴァイス・ブレイヴには~
もっと重大な出来事が~
起きるかもしれないのよ?▼~
:[ティナ]|
うん、そうだよね…。▼~
:[サフィ]|
だけど、杖の持ち主はティナだし~
杖の力を引き出せるのもあなただけ。▼~
あなたが正しいと思うこと。~
その考えに基づいて使ってこそ~
正しい使い方だと思うわ。▼~
どうすべきかは~
あなた自身が決めるべきよ。▼~
:[ティナ]|
ヘンリエッテ女王の笑顔って~
素敵だよね?▼~
あの笑顔のおかげで~
ヴァイス・ブレイヴのみんなも~
頑張ろうって気持ちになれると思うの。▼~
そのためだったらあたし…~
シーフの杖を使ってもいいと思う。▼~
:[サフィ]|
そう…。~
強大な力は扱う者が道を踏み外せば~
多くの人々を不幸にしてしまう。▼~
でも、正しき道を進む者が扱えば~
きっと幸せを運んでくれることでしょう。~
成功を祈っていますよ、ティナ。▼~
:[ティナ]|
いいの、おねえちゃん?~
応援してくれてありがとう!~
じゃああたし、行ってくるね!▼~
***S [#fytnb40r]
:[シャロン]|
ティナさーん!~
お母様を呼んできましたよ!▼~
:[ヘンリエッテ]|
箱も持ってきたけど…~
なにかいい方法があるのかしら?▼~
:[ティナ]|
箱は開けられません!~
でも、中身は取り出せます!▼~
:[シャロン]|
むむ、箱を開けられないのに中身を取り出す…~
それはトラキアに伝わる~
トンチかなにかでしょうか?▼~
:[ティナ]|
トンチじゃありません!~
このシーフの杖本来の力を使えば~
箱の中身を取り出せるんです!▼~
貴重な杖なので~
いつもは力を制限しているんですけど…▼~
全力を出せば箱の中身を~
手元に引き寄せるぐらいわけないです!▼~
:[シャロン]|
ええっ!? そんな貴重な杖~
使ってもいいんですか!?▼~
:[ヘンリエッテ]|
ありがとう、ティナ。~
でも、そのままにしてもらう必要はないわ。~
あなたの気遣いだけ頂いておくわね。▼~
:[ティナ]|
いえ、やらせてください!~
っていうか、あたしがやりたいの!▼~
シーフの杖はたしかに貴重だけど~
ここが使いどころだとあたしは思うの!▼~
ヘンリエッテ女王のお役に立つことは~
きっとヴァイス・ブレイヴみんなの~
役に立つことに繋がると思うから!▼~
:[ヘンリエッテ]|
そんなふうに思ってくれているのね。~
わかったわ…。それじゃシーフの杖の力~
一度だけ使わせてもらえるかしら?▼~
:[ティナ]|
はい、もちろんです!▼~
:[シャロン]|
わわわっ…~
中身がわかると思ったら~
緊張してきました!▼~
貴重な宝石やとんでもない魔石が~
出てきたらどうしましょう!▼~
:[ティナ]|
うう、あたしまで~
ちょっとドキドキしてきちゃった!▼~
:[ヘンリエッテ]|
あらあら。二人とも~
そんなに興奮しちゃって…。~
でも私も楽しみになってきたわ。▼~
:[ティナ]|
じゃあ、いきますよ!~
失敗しないようにしないと…▼~
:[シャロン]|
え? 杖を使うのに~
失敗とかあるんですか?▼~
:[ティナ]|
トラキアじゃ~
杖を振って失敗するなんて~
日常茶飯事です!▼~
意識を集中して…~
よしっ! えーいっ…!▼~
:(白く光る)|
:[シャロン]|
でっ、出ましたよー!▼~
あれっ? なんだか小さいですね。~
これは…石でしょうか?▼~
:[ティナ]|
うん。まん丸の白い石…だね。▼~
:[シャロン]|
とても綺麗ですけれど~
箱にしまっておくような~
貴重な石なんですかね?▼~
:[ヘンリエッテ]|
あら? これは……。▼~
:[シャロン]|
お母様…?~
この石をご存知なのですか?▼~
:[ヘンリエッテ]|
ええ…ええ…~
忘れるものですか…。▼~
この石は…~
私がグスタフに…贈ったものよ。▼~
:[シャロン]|
ええっ!?~
お母様がお父様に…!?▼~
:[ヘンリエッテ]|
まだあの人と知り合ったばかりの頃…~
川へ遊びに行った私たちはどちらが先に~
より丸い石を見つけられるか競走したの。▼~
あの人はなかなか見つけられなくてね。~
結局、私が先に…~
この石を見つけたの。▼~
:[ティナ]|
じゃあ、グスタフ王はこの石をずっと~
大切に持っていらしたんですね?▼~
:[ヘンリエッテ]|
ええ、きっと…。▼~
ありがとう、ティナ。~
私にとってどんな宝石や魔石よりも~
価値のあるものを受け取れたわ。▼~
:[ティナ]|
ヘンリエッテ女王が~
こんなに喜んでくれるなんて~
杖を使った甲斐がありました!▼~
:[シャロン]|
次はわたしたちが~
ティナさんを助ける番ですね、お母様!▼~
:[ヘンリエッテ]|
ええ。~
なにか困ったことがあれば~
私たちが必ず力になるわ。▼~
:[ティナ]|
あっ…!▼~
:[シャロン]|
どうされました?~
ま、まさか杖に問題が…。▼~
:[ティナ]|
その逆です!~
杖の力を使ったのに~
ぜんぜん痛んでないの!▼~
もしかしたらシーフの杖も~
ヘンリエッテ女王に~
力を貸してくれたのかも…。▼~
あとでおねえちゃんにも~
報告しよっと! えへへっ。▼~
**敬虔なる者 サフィ [#a5bv95q8]
***C [#r6n0ba5y]
:[サフィ]|
リフィス!~
あなたもアスク王国に~
召喚されていたのですね?▼~
:[リフィス]|
ああ。サフィよりも先にな。~
オレのような大英雄は、アスク王国も~
放っておかなかったってわけだ。▼~
:[サフィ]|
私は先日、アスク王国に呼ばれました。~
こちらでもよろしくお願いしますね。▼~
:[リフィス]|
ここではオレが先輩だな。~
困ったことがあったらなんでも聞いてくれ。▼~
:[サフィ]|
お気遣い、ありがとうございます。~
それにしてもリフィス…気のせいか~
雰囲気も穏やかになられたような…。▼~
:[リフィス]|
ああ。オレも心を入れ替えて~
まっとうに生きることにしたからな。▼~
それは大変よろこばしいことです。~
あのとき、海賊団での私の訴え…~
あなたの心に届いていたのですね。▼~
ところで、その素敵なお召し物は?~
アスク王国で新調されたのですか?▼~
:[リフィス]|
これか? 実はアスク王国で~
海賊のお祭りってのがあってさ。▼~
オレも祭りを盛り上げるために~
新しく仕立てて参加したのさ。▼~
:[サフィ]|
お祭りを盛り上げるため…。~
なるほど、アスク王国の人たちの~
お役に立っているのですね。▼~
あなたは決して~
悪い人間ではないと思っていましたよ。▼~
:[リフィス]|
いやあ、オレもトラキアでは~
本物の海賊をやってたけど~
それも昔の話だ。▼~
アスク王国では英雄だからな。~
英雄の名に恥じないようにしないと。▼~
:[サフィ]|
それを聞いて安心しました。~
これまでの行いを償うことで~
新しい未来が拓けることでしょう。▼~
:[リフィス]|
それよりサフィはどうなんだよ。~
こっちの暮らしにはもう慣れたのか?▼~
オレにできることがあれば~
なんだって付き合うぜ!▼~
:[サフィ]|
では、さっそく~
お言葉に甘えてもよろしいでしょうか。▼~
こちらの孤児院の手伝いがしたいのですが~
リフィスも一緒にいかがでしょう?▼~
:[リフィス]|
孤児院? ガキのおもりってことか。~
めんどくさ…じゃなかった!▼~
もちろん構わないぜ。~
真面目になったオレの姿を見せてやるよ!▼~
:[サフィ]|
きっと子どもたちも~
喜んでくれると思いますよ。▼~
私もリフィスの仕事ぶり~
今から楽しみにしていますね。▼~
***B [#mv5by9ws]
:[サフィ]|
皆さん、おはようございます。~
今日からこちらの孤児院で~
お手伝いさせていただくサフィです。▼~
:[リフィス]|
よろしくな、小僧ども!~
言うことを聞かないやつは~
海賊がさらっちまうぞ!▼~
:[ジュリアン]|
リフィス…~
あんた、本物の海賊だったよな?~
子どもの世話なんてできるのか?▼~
:[リフィス]|
お前こそ、もともとは~
盗賊だったそうじゃねえか。~
なら、オレにだって楽勝よ!▼~
:[チャド]|
孤児院の仕事は~
子どもの世話だけじゃないぞ。~
そこにある荷物を倉庫まで運ぶんだ。▼~
みんなの食べ物が入ってるんだ。~
大切に扱ってくれよ。▼~
:[リフィス]|
げっ!? これを全部か?~
結構な数あるじゃねえか…。▼~
:[サフィ]|
大丈夫ですか、リフィス?~
なにか問題でも…。▼~
:[リフィス]|
なに言ってんだ、サフィ。~
これぐらいなんてことないさ!~
喜んで運ばせてもらうぜ。あらよっと!▼~
:[ジュリアン]|
まあ、やる気があるならいいか。~
それじゃあ、ここは任せたぜ。▼~
:(暗転)|
:[リフィス]|
運ぶ荷物はこれでおしまいか。~
…で、次はなんだ?▼~
掃除? わかったわかった。~
ここはオレに任せておけって。~
ピカピカにしておいてやるよ!▼~
:(暗転)|
:[リフィス]|
あん? 買い物に行ってくれだと?~
おうおう、任せろっての。▼~
メモにあるものが必要なんだな。~
それじゃ、ちょいと行ってくるぜ!▼~
:[チャド]|
……。なあ、ジュリアン。~
リフィスってこんなに真面目な~
やつだったのか?▼~
:[ジュリアン]|
いや、おれも驚いているところだ。~
海賊の祭りに参加したときは~
文句を言ってた気もするんだが…。▼~
:[サフィ]|
リフィスは改心されたのです。~
人は変われば変わるもの。~
そして、変わっていけるものなのです。▼~
真面目に働く姿を見ることができて~
私はとてもうれしく思いますよ。▼~
:[ジュリアン]|
シスター・サフィも喜んでるわけだし~
これはこれでいいんじゃないか?▼~
:[チャド]|
そういうことにしておくか…▼~
***A [#m4456u0w]
:[リフィス]|
よし、壁の修繕はこれで終わりだ。~
今日も一日よく働いたぜ!▼~
:[サフィ]|
お疲れさまでした、リフィス。~
もうこんな時間ですね。~
先に上がってよろしいですよ。▼~
:[リフィス]|
そうか?~
じゃあオレは帰らせてもらうわ。~
また明日な!▼~
:[サフィ]|
はい。お待ちしていますね。▼~
:(暗転)|
:[リフィス]|
へへ、サフィのやつ…。~
すっかりオレを信用してやがる。~
世間知らずを騙すのは朝飯前だな!▼~
あとは頃合いを見て、オレが~
「戦いのないところで静かに暮らそう」~
とでも切り出せば…。▼~
忌々しいヴァイス・ブレイヴから~
一緒に逃げ出せそうだな!▼~
よし、もうしばらくの辛抱だ。~
サフィを騙し切ってしまえば~
アスク王国からおさらばだぜ!▼~
:[???]|
…おさらばなんて~
つれないこと言うなよ。▼~
:[リフィス]|
はあ? 誰だよ、お前?~
大海賊リフィス様に舐めた口~
利いてんじゃねえぞ?▼~
:[パーン]|
よぉ、リフィス。~
元気にしてたみたいだな!▼~
:[リフィス]|
げえっ!? お前はパーン!~
い、いや、パーンさんじゃないですかぁ。~
いつアスク王国へ来たんですか…?▼~
:[パーン]|
つい最近さ。それにしても~
アスク王国ってのはおもしれえ場所だな。▼~
トラキアにいた奴らも見かけたが~
泣き虫リフィスまでいるとはなぁ。▼~
:[リフィス]|
くぅっ! エクラに~
このクソッタレだけは召喚するなと~
念を押しておいたのに…。▼~
:[パーン]|
ん? なにか言ったか?▼~
:[リフィス]|
いえ…な、なんでもないですっ!▼~
:[パーン]|
せっかく再会できたんだ。~
アスク王国でもお互い~
親睦を深めようぜ、なっ!▼~
:[リフィス]|
ええー…いやあ…はは…~
それはその、ちょっと…。▼~
:[パーン]|
まずはそうだな…~
そのサフィとやらの話から~
詳しく聞かせてくれよ。▼~
:[リフィス]|
ひぃっ!?~
なんで親睦を深めるってのに~
指をボキボキ鳴らすんですか!?▼~
:[パーン]|
お前も知ってのとおり~
俺はスジが通らねえ話は嫌いでな▼~
酒場に行く前…~
ちょっと身体に聞いてみるか。▼~
:[リフィス]|
ひぃぃぃぃーっ!▼~
***S [#t74n49qb]
:[サフィ]|
おはようございます、ジュリアンさん。~
今日もよろしくお願いします。▼~
:[ジュリアン]|
おはよう、シスター・サフィ。~
毎日すまないな、助かるぜ。▼~
:[リフィス]|
おはよう…ございます…。▼~
:[ジュリアン]|
おはよう、リフィス!~
って、あんた大丈夫か!?~
なんか顔色が悪いぞ!▼~
:[チャド]|
顔色どころか頬もこけて~
めちゃくちゃげっそりしてるな。~
なにか拾い食いでもしたか?▼~
:[サフィ]|
まあ、どうなさいました?~
昨日はあんなに元気でしたのに。▼~
:[リフィス]|
大丈夫です…問題ありません…。~
このリフィス…アスク王国のため~
これからも身を粉にして働きます…。▼~
:[サフィ]|
体調が優れないのであれば~
お休みされても構いませんよ?▼~
:[リフィス]|
い、いえ! サボったりしたら~
どんな目にあわされるか…!▼~
:[サフィ]|
どんな目に?~
それはどういう…。▼~
:[リフィス]|
き、気にしないでください!~
今日から心を入れ替えます。~
本当に、本当にすみませんでした…。▼~
:[サフィ]|
あなたはもう~
改心されているではありませんか。▼~
このまま一緒に~
アスク王国の皆さんの~
お役に立てるよう頑張りましょう。▼~
:[リフィス]|
はい…今日も…~
お仕事…頑張ります…。▼~
:[チャド]|
あいつ、昨日よりも真面目に~
仕事をこなしているぞ?▼~
:[ジュリアン]|
本当に心を入れ替えたように見えるな。~
オレの勘繰りすぎだったか?▼~
:[サフィ]|
孤児院での仕事にやりがいを見出し~
より真剣になったのかもしれませんね。▼~
:[チャド]|
うーん、そういうことなのかなあ。▼~
:[ジュリアン]|
まあ、真面目に働いてくれるなら~
それにこしたことはないさ。▼~
:[サフィ]|
信念さえあれば~
人は変わっていけるものなのです。▼~
私が望むのは笑顔。~
英雄たちの活躍で、アスク王国にも~
笑顔が広がることを願っています。▼~
**トードの再来 ラインハルト [#es56yb93]
***C [#l54gbq94]
:[ラインハルト]|
賊はこちらに逃げたと思ったが、~
一足遅かったか…。▼~
だが、足跡はまだ新しい。~
急げば追撃はまだ間に合うはず。~
村に被害が及ぶ前に…▼~
:(暗転)|
:[ラインハルト]|
むっ…あれは…!~
誰か戦っているのか…!?▼~
:[フリーズ]|
賊の数は百以上…~
不覚を取るつもりはないが、~
いかんせん…数が多い!▼~
:(白く光る)|
:[ラインハルト]|
雷よ! 敵をなぎ払え!▼~
:(白く光る)|
:[フリーズ]|
これは…~
なんという強力な雷。▼~
:[ラインハルト]|
私はフリージの騎士ラインハルト。~
今はアスク王国の客将を務めております。~
無用の助太刀、お許しいただきたい。▼~
:[フリーズ]|
いや助かった。礼を言う。~
盗賊は近くの村を狙っていたのだろう。~
追撃したい。手を貸してくれるか?▼~
:[ラインハルト]|
承知しました。~
新たに授かった魔器…~
雷公の書の力をお見せしましょう!▼~
:(暗転)|
:[ラインハルト]|
盗賊たち、武器を放り出して~
一目散に逃げるとは他愛ない…。▼~
:[フリーズ]|
ラインハルト、あらためて~
君の助太刀に感謝する。▼~
:[ラインハルト]|
なにをおっしゃいますか。~
あのような盗賊…~
あなた一人で十分だったでしょう。▼~
卓抜した鋭き剣技。~
氷のように冷静な足の運び。~
さぞ名のある英雄とお見受けしました。▼~
:[フリーズ]|
名乗りが遅れてすまない。~
我が名はフリーズ。~
ニフル王国の第一王子だ。▼~
***B [#w56hn49z]
:[ラインハルト]|
王族の方でしたか…。~
数々の礼を欠いた振る舞い~
お許しいただきたい。▼~
しかし、一国の王子が~
なぜこのような辺境に?▼~
:[フリーズ]|
わが祖国、氷の国ニフルは~
炎の国ムスペル王国と戦い…~
壊滅的な被害を受けた。▼~
私は離散したニフルの民を集め~
祖国再建を目指す旅をしている。▼~
:[ラインハルト]|
なるほど、そういう事情でしたか。~
アスク王国に召喚されて日が浅いゆえ~
事情を存じ上げず、失礼しました。▼~
:[フリーズ]|
召喚…そうか。君は~
ヴァイス・ブレイヴの一員なのだな。▼~
ムスペル王国との戦いでは~
アスク王国とヴァイス・ブレイヴに~
本当に助けられた。▼~
大きな犠牲を払いつつも~
ニフル王国が存続できたのは~
アルフォンス王子やシャロン王女…。▼~
そしてエクラの~
力があってこそだ。▼~
彼らへの感謝は~
一日たりとも忘れたことはない。▼~
:[ラインハルト]|
厳しい戦いを乗り越えられたのですね。~
心中、お察しいたします。▼~
:[フリーズ]|
今日は近くに来たついでに~
ヴァイス・ブレイヴの世話になっている~
妹たちの顔を見ようと思ったのだが…。▼~
城に向かう途中で先ほどの~
賊どもと出くわしたというわけだ。▼~
:[ラインハルト]|
フリーズ王子の妹君…~
フィヨルム王女とユルグ王女ですね。▼~
:[フリーズ]|
そうだ。面識があるのか?▼~
:[ラインハルト]|
ええ。雰囲気や顔立ちが~
よく似ておられます。▼~
:[フリーズ]|
似ている、と言われると~
兄としてはうれしい限りだな。~
二人は息災だろうか?▼~
:[ラインハルト]|
はい。ご安心ください。~
お二人はヴァイス・ブレイヴで活躍され~
アスク王国のよき力となられています。▼~
私も何度かフィヨルム王女と~
同じ立場に立たせていただきましたが…。▼~
勇猛さと冷静さをあわせ持ち~
周囲の仲間を気遣いながら戦うその姿は~
国を担うにふさわしい英雄と言えます。▼~
:[フリーズ]|
そうか、それはよかった…▼~
***A [#ran5uy95]
:[フリーズ]|
フィヨルムもユルグも~
ヴァイス・ブレイヴで~
自分の役目を果たしているのだな。▼~
:[ラインハルト]|
はい。お二人とも~
今のヴァイス・ブレイヴにとって~
必要不可欠な方々と言えましょう。▼~
:[フリーズ]|
ヴァイス・ブレイヴにとって~
必要不可欠、か…。▼~
:[ラインハルト]|
どうかなさいましたか?▼~
:[フリーズ]|
世話になったヴァイス・ブレイヴに~
恩返しできていることは喜ばしい。▼~
だが、兄としては~
少々複雑な気持ちだ…▼~
……。▼~
:[フリーズ]|
本心では、妹たちは国に残り~
ともに過ごしてほしかった。▼~
しかし、二人の未来を考えれば~
ヴァイス・ブレイヴで経験を積むほうが~
きっと大きな財産になるはず。▼~
そう考え、妹たちを送り出したのだが~
どうしても一抹の寂しさは拭えないな。▼~
……。~
つまらない話をしてしまったな。~
聞き流してくれ。▼~
:[ラインハルト]|
いえ、お気持ちはよくわかります。▼~
じつは私にも妹がおります。~
志の違いから歩む道は~
別々となりましたが…。▼~
互いに異なる道を歩む今でも~
私は妹の成長と日々の無事を~
願ってやみません。▼~
:[フリーズ]|
そうか…。君にも~
そのような事情があったのだな。▼~
:[ラインハルト]|
歩む道を違えたとき~
私も一抹の寂しさを覚えました。▼~
しかし、幸いなことに妹は~
素晴らしい仲間に恵まれました。▼~
仲間の存在は妹を成長させ~
私では見せられなかった光景を~
彼女に見せてくれたと思います。▼~
:[フリーズ]|
ラインハルト。~
興味深い話を聞かせてもらった。~
重ねて礼を言う。▼~
:[ラインハルト]|
おや、フリーズ王子?~
どちらに行かれるのですか。~
アスクの城はあちらの方角ですが…▼~
:[フリーズ]|
私はニフルに戻る。~
今のフィヨルムやユルグには~
素晴らしい仲間がいる。▼~
私が顔を見せずとも~
妹たちは成長し続けてくれるだろう。▼~
私はこの命をかけて~
妹たちが帰ってくる場所を再建する。~
それが今の私のなすべきことだ。▼~
:[ラインハルト]|
その志…必ずやニフル王国を~
よき国に建て直すことと確信いたします。▼~
私もフィヨルム王女やユルグ王女の~
よき仲間であるよう努める所存です。▼~
:[フリーズ]|
君のように高潔な英雄が~
力を貸してくれるのは幸いだ。▼~
フィヨルムとユルグ、~
二人の妹をどうかよろしく頼む。▼~
***S [#s5rh25w0]
:[ラインハルト]|
フィヨルム王女、ユルグ王女。~
お時間よろしいでしょうか。~
お耳に入れたいことがございます。▼~
:[フィヨルム]|
ラインハルトさん?~
なんでしょう?▼~
:[ユルグ]|
やった!~
もしかしてすっごい雷の魔法を~
おしえてくれるの?▼~
:[ラインハルト]|
そちらはまたの機会に…。~
じつは辺境を警備していた途中~
お二人の兄君とお会いしました。▼~
:[フィヨルム]|
フリーズ兄様…ですか?▼~
:[ユルグ]|
びっくり!~
兄様、こっちに来てたんだ!▼~
:[ラインハルト]|
用事でアスク王国の近くを~
通りかかったそうです。▼~
そのまま帰路につかれましたが~
お二人のヴァイス・ブレイヴでの~
成長に期待されているとのことでした。▼~
:[ユルグ]|
え~なんで~?~
フリーズ兄様、近くに来たなら~
会いに来てくれたらいいのに。▼~
:[フィヨルム]|
ユルグ、きっと私たちに~
里心がつくと思われたのでしょう。▼~
フリーズ兄様の期待に応えられるよう~
私たちはこの場所で頑張りましょうね。▼~
:[ユルグ]|
うん!~
次に兄様に会うときは~
成長したわたしを見せたいな!▼~
:[フィヨルム]|
ラインハルトさん~
兄の言葉を伝えていただき~
ありがとうございます。▼~
兄はニフルの地で~
私たちはアスクの地で~
それぞれ道を歩むことになりましたが…。▼~
ふたつの道はいつか交わる…~
私はそう信じています。▼~
:[ユルグ]|
むずかしいことはわからないけど~
わたしたちががんばれば~
兄様も喜ぶってことだよね?▼~
:[フィヨルム]|
ふふふ、そうね。▼~
:[ユルグ]|
よ~し、がんばろうっと!▼~
:[フィヨルム]|
あ、ユルグ、待って。~
すみません、ラインハルトさん!~
またあとでお礼を…▼~
:[ラインハルト]|
ふふ、どうかお気になさらず。~
…………▼~
ふたつの道か…▼~
オルエン…トラキアで~
私たちが進む道が交わることは~
もうないかもしれない。▼~
しかし、お前が前に進み続ける限り~
私はその背中を押そう。▼~
お前が信じる未来へ~
迷うことなく歩いて行けるように。▼~
*コメント [#comment]
#comment
終了行:
[[章別会話]]
*いつか交わる道 [#bbe5v9b7]
#contents
**いつか交わる道 [#vv83c69l]
***オープニング [#boo4obv0]
:[ラーラ]|
ふう…。~
ずいぶん走ったけど~
山賊は振り切れないみたいね。▼~
:[サフィ]|
そうですね。~
まだ山賊たちの怒鳴り声が~
遠くから聞こえてきますし。▼~
:[ラーラ]|
もう少しだけ先へ進めば~
三人で身を隠す場所もありそう。~
あなたたち、体力は残ってる?▼~
:[サフィ]|
私ならなんとか…。~
お気遣いありがとうございます。▼~
:[ティナ]|
えーっ、まだ走らなきゃダメ?~
ここまで逃げれば~
もう大丈夫じゃないかなあ。▼~
:[ラーラ]|
油断は禁物よ。このあたりを~
縄張りにする山賊だから、~
地の利に長けているだろうし。▼~
:[ティナ]|
もう、あたしたちは村に~
薬を届けようとしてるだけなのにーっ!▼~
:[ラーラ]|
そんな大声を出さないで!~
居場所がバレちゃうでしょ。▼~
とにかく今は~
山賊をやり過ごすことだけ考えて。~
:[サフィ]|
そうよ、ティナ。~
捕まったらどんな仕打ちを受けるか~
考えただけで…。▼~
:[ティナ]|
ねえ、ラーラさん。~
おねえちゃんがそろそろ限界みたい。~
遠くまでは走れないんじゃないかな。▼~
:[ラーラ]|
そうね、このまま逃げ続けても~
いずれ追いつかれてしまうだろうし。▼~
いったんあそこの茂みに身を隠して~
一休みしてから移動しましょう。▼~
:[サフィ]|
すみません、ラーラさん…▼~
:[ラーラ]|
しっ!? この音は?~
近くで草をかき分けてるのかしら。▼~
:[ティナ]|
それって山賊が~
近くにいるってこと?▼~
:[サフィ]|
このままじっと息を潜めて。~
ティナ、できるわよね?▼~
:[ティナ]|
うん…。あ、あたしなら…~
だいじょう…きゃーっ!!▼~
:[ラーラ]|
ええっ!?▼~
:[サフィ]|
ティナ!?▼~
:[ティナ]|
け、けむ、けむっ…!▼~
:[ラーラ]|
ちょっとティナ、落ち着いて!▼~
:[ティナ]|
わーん! 毛虫よ、毛虫っ!~
目の前にいきなり~
毛虫が降りてきたの!▼~
:[ラーラ]|
しまった!?~
今ので山賊に気づかれた!▼~
:[ティナ]|
ご、ごめんなさいぃ…!▼~
:[ラーラ]|
ここはあたしが囮になるから~
二人はできるだけ遠くへ…▼~
:[サフィ]|
そんな!?~
ラーラさんを置いて~
逃げるなんてできません!▼~
:[ティナ]|
ごめんなさい!~
あたしのせいで…▼~
:[ラーラ]|
山賊は十人以上…~
あたしたちだけじゃ…▼~
:(白く光る)|
:[ラーラ]|
え…?▼~
:[ラインハルト]|
はあっ!▼~
:(白く光る)|
***C [#mon4h0bqj]
:[ラインハルト]|
ふっ!▼~
:(白く光る)|
:[ラインハルト]|
せいっ!▼~
:(白く光る)|
:[ティナ]|
おねえちゃん!~
ヴァイス・ブレイヴの人が~
助けに来てくれたよ!▼~
:[サフィ]|
雷の魔法…~
あの騎士はたしか…。▼~
:[ティナ]|
どうかしたの、おねえちゃん?~
助かったのにうれしくないの?▼~
:[サフィ]|
いえ、もちろんうれしいけれど…。▼~
:[ラーラ]|
ともあれ、これでなんとか~
一息つけそうね、ふぅ…。▼~
:(暗転)|
:[ラインハルト]|
皆さん、ご無事でしょうか?~
山賊は追い払いました。▼~
:[サフィ]|
ええ。おかげで全員無事です。~
ありがとうございました。▼~
:[ラインハルト]|
それはなによりです。~
私はフリージの騎士、ラインハルト。▼~
山賊の被害が増えていると聞き~
このあたりを見回りしていました。▼~
:[サフィ]|
フリージの騎士!?~
やはり…。▼~
:[ティナ]|
さっきの雷の魔法、すごかったです!~
山賊を一人でやっつけるなんて…~
かっこいい!▼~
:[サフィ]|
こ、こら、ティナったら…。~
その、妹が失礼いたしました。▼~
:[ラインハルト]|
いえ、お気になさらず。▼~
:[サフィ]|
私はターラ公爵家に仕える~
サフィと申します。~
この子は妹のティナ。▼~
:[ラーラ]|
あたしは踊り子のラーラ。~
助けてくれてありがとう。▼~
病で困ってる村に~
薬を届けようとした道中で~
山賊に出会ってしまったの。▼~
:[ラインハルト]|
なるほど。山賊ですが~
他にも仲間がいるかもしれません。▼~
よろしければ私が護衛として~
村まで送り届けますがいかがでしょう?▼~
:[ティナ]|
えっ、本当に!?~
ねえねえ、もちろんお願いするよね!?▼~
:[ラーラ]|
それはとても心強いけど~
本当にいいの?▼~
:[ラインハルト]|
もちろんですよ。~
騎士の誇りにかけて~
あなた方をお守りしましょう。▼~
:[ティナ]|
やったー!~
これで安心だね、おねえちゃん!▼~
:[サフィ]|
え、ええ…。▼~
***B [#nvv964j5]
:[ラインハルト]|
そろそろお疲れでしょう。~
ここで休みましょう。▼~
:[ティナ]|
さんせーい!~
走り回ったせいでクタクタだよー。▼~
:[サフィ]|
そうね…。~
少し休ませてもらいましょうか。▼~
:[ラーラ]|
この先、なにが起こるかわからないから~
しっかり休んで体力を回復させてね。~
見張りはあたしがやるから…。▼~
以前、盗賊団にいたから~
そういうのは得意なの。▼~
:[ラインハルト]|
それには及びません。~
私が見張りをしましょう。~
ラーラさんも休んでください。▼~
:[ラーラ]|
え?いいの?▼~
:[ラインハルト]|
ここはお任せください。~
では…。▼~
:[ティナ]|
行っちゃった…。▼~
ねえねえ、強かったねラインハルトさん!~
リーフ様ほどじゃないけど~
ちょっとかっこよかったかも!▼~
:[ラーラ]|
噂には聞いていたけど~
実際に見てみると本当に強いわね。▼~
:[ティナ]|
えっ?ラーラさんは~
ラインハルトさんを知ってたの?▼~
:[ラーラ]|
フリージのラインハルトはといえば~
聖戦士トードの再来と讃えられる騎士。~
マギ団にもその名は届いていたわ。▼~
:[ティナ]|
すっごく強いし~
しゃべり方も物語の騎士みたい!▼~
伝説の聖戦士になぞらえられるのも~
当然かもしれないね!▼~
:[サフィ]|
そう…ですね。~
私もラインハルト将軍の人柄は~
尊敬に値すると感じます。▼~
でも、彼が仕えるフリージ公爵家は~
グランベル帝国の貴族。▼~
非道なおこないを続ける~
グランベル帝国の騎士なのです…。▼~
:[ラーラ]|
そうね。本来は~
あたしたちマギ団や~
リーフ様の敵なのよね。▼~
:[ティナ]|
でも、あんなに立派な人なら~
わかってくれるんじゃないかな?▼~
帝国は子ども狩りをして~
ひどいことをしているんだって。▼~
:[ラーラ]|
ラインハルトさんはフリージ公国の~
イシュタル王女の側近だと聞くわ。~
さすがに難しいんじゃないかしら。▼~
:[ティナ]|
そんなの聞いてみなくちゃ~
わからないじゃない!▼~
アスク王国からトラキアに戻ったら~
グランベル帝国に協力するのは~
もうやめてってお願いしてみようよ!▼~
:[サフィ]|
その願いが聞き入れられれば~
どんなに素晴らしいことか…。▼~
:[ラーラ]|
二人ともちょっと黙って!~
何者かの気配が…~
山賊たちだわ!▼~
***A [#r364b4b0]
:[ラーラ]|
すっかり取り囲まれたわね…。~
いよいよ絶体絶命みたい。▼~
:[ティナ]|
ど、どうしよう…!~
ラインハルトさーん!!▼~
:[ラインハルト]|
せいっ!▼~
:(白く光る)|
:[サフィ]|
ラインハルト将軍…!▼~
:[ラインハルト]|
彼女たちには~
指一本触れさせはしない。~
はっ!▼~
:(白く光る)|
:[ティナ]|
す、すごい…!~
あれだけの数の山賊を~
簡単に蹴散らしていって…。▼~
:[サフィ]|
これが聖戦士トードの~
再来と呼ばれる騎士の力…。▼~
:[ラインハルト]|
戻るのが遅くなりました。~
ご心配をおかけして申し訳ありません。▼~
:[ティナ]|
ううん、タイミングバッチリだよ。~
ラインハルトさん!▼~
:[ラーラ]|
ありがとう!~
また助けられちゃったわね。▼~
:[ラインハルト]|
もう賊の心配はありません。~
これで当分の危険はないでしょう。▼~
:[サフィ]|
……▼~
:[ラインハルト]|
シスター。~
お怪我でもされましたか?▼~
:[サフィ]|
ラインハルト将軍…~
あなたはもうお気付きでしょう?▼~
私たちがグランベル帝国と敵対する~
レンスター王国のリーフ王子…~
その縁者であることを。▼~
そんな私たちをあなたは~
二度も救ってくださいました。▼~
立場を越えてなお~
騎士たらんとする姿勢…~
感謝の言葉もございません。▼~
:[ラインハルト]|
……▼~
:[サフィ]|
無理を承知でお願いがございます。~
もうグランベル帝国に手を貸すのを~
やめていただけませんか。▼~
:[ラーラ]|
あ、あたしも同じ意見!~
グランベル帝国の非道なおこないは~
あなただって知ってるでしょう?▼~
トラキアで苦しんている人々のため~
一緒に戦ってくれない?▼~
:[ラインハルト]|
……▼~
あなた方が軽々しい気持ちで~
仰っていないことは承知しております。▼~
ですが、その申し出を~
聞き入れることはできません。▼~
:[ティナ]|
どうして!?~
帝国が間違っているってことは~
ラインハルトさんにはわかるでしょ?▼~
:[ラインハルト]|
これは~
正義がどちらにあるかではなく…~
騎士としての忠義ゆえです。▼~
:[サフィ]|
……。▼~
:[ラインハルト]|
私が忠誠を誓うのは~
グランベル帝国ではなくフリージ家。▼~
そのフリージ家のイシュタル様が~
帝国とともに歩むことを決断された以上~
私は従うまでです。▼~
その忠義はなにがあろうと~
揺らぐものではありません。▼~
:[サフィ]|
そうですか…。~
無理な申し出をお許しください。▼~
:[ラインハルト]|
シスター、顔を上げてください。~
あなたが詫びることはありません。▼~
いつかトラキアに戻ったとしても~
あなた方の力になれることはないでしょう。~
ですが、我が妹のオルエンは違います。▼~
オルエンには我が想いと~
私が歩めなかった未来を託してあります。~
リーフ王子とあなた方の力になるかと。▼~
:[ティナ]|
あたしは…~
ラインハルトさんと~
仲間になりたかったな。▼~
:[ラインハルト]|
ありがたいお言葉…~
しかしながらアスク王国にいる間は~
我々は敵対することはありません。▼~
力と志を合わせ~
アスク王国の危機を救うため~
共に戦う仲間なのです。▼~
:[ラーラ]|
そ、そっか…~
だからラインハルトさんは~
あたしたちを助けてくれたのね。▼~
:[ラインハルト]|
これからもヴァイス・ブレイヴの~
一員として、アスク王国のために~
力を尽くすことを約束しましょう。▼~
どうか私を信じて、あなた方にも~
力を貸していただきたい。▼~
:[サフィ]|
トラキアにおいて~
選んだ道こそ違いますが…▼~
あなたが信頼に足る騎士であることに~
変わりはありません。~
よろしくお願いいたします。▼~
:[ラインハルト]|
信じていただき、光栄です。~
わが剣と雷、仲間のために~
存分に振るいましょう。▼~
:[ティナ]|
じゃあ、頼もしい仲間と一緒に~
このまま村へ薬を届けに行こうよ!▼~
:[ラーラ]|
そうだった!~
山賊が片付いたんだから~
早く届けに行かなくっちゃ!▼~
:[ラインハルト]|
先ほど村までと言いましたが…~
アスク王国に戻るまで~
全力で皆を守ることを約束します。▼~
:[サフィ]|
ありがとう…~
頼らせていただきます。~
ラインハルト将軍。▼~
**可憐なステップ ラーラ [#vcc3859b]
***C [#onb459vd]
:[ラーラ]|
この衣装に袖を通すのも久しぶりね。▼~
もう踊り子に戻ることはない…~
そう思っていたこともあったけど~
これからは頑張らないとね。▼~
ヴァイス・ブレイヴのダンサーは~
みんな上手だから、一緒に踊っても~
恥ずかしくないように練習しなきゃ。▼~
確か、この森に人目につかない~
絶好の練習場所があったんだけど…~
ん? 先客がいるみたいね。▼~
:[アズール]|
せいっ! はっ!~
ここでステップを踏んでジャンプ!~
着地もバッチリ決まった!▼~
ふう、少しずつだけど~
上達してきたかな?▼~
:[ラーラ]|
わあ、すごい! お上手!▼~
:[アズール]|
うわあああ! 誰!?~
今の…見てたの?▼~
:[ラーラ]|
すごくステキな踊りだったわ。~
荒削りだけど、とても情熱的で~
カッコよかったわよ。▼~
:[アズール]|
そ、そう? ありがとう…。▼~
:[ラーラ]|
あたしはラーラ。~
ユグドラル大陸のトラキア半島から~
アスク王国に召喚されてきたの。▼~
:[アズール]|
君もヴァイス・ブレイヴなんだね。~
僕はアズール。~
イーリス聖王国から来たんだ。▼~
:[ラーラ]|
ねえ、アズール。~
あなたもダンサーなの?▼~
:[アズール]|
ううん、僕の本業は傭兵なんだ。~
踊りが好きだから一人で~
こっそり練習してるんだよ。▼~
:[ラーラ]|
せっかく上手なんだから~
こっそり練習なんかしてないで~
みんなに見てもらえばいいのに。▼~
:[アズール]|
ダ、ダメだよ、そんなの!~
恥ずかしいし…。▼~
:[ラーラ]|
あら? そんなに上手に踊れるのに~
ずいぶんと恥ずかしがり屋なのね。▼~
***B [#mnn46b9b]
:[アズール]|
その衣装…~
君もダンサーなの?▼~
:[ラーラ]|
うーん…半分正解かな。▼~
:[アズール]|
半分正解?▼~
:[ラーラ]|
ダンサー、ううん…~
踊り子だったんだけど~
踊るのをやめちゃってたんだ。▼~
でもまた踊り子として~
復帰しようと思って~
ここに練習しに来たってわけ。▼~
:[アズール]|
そうなんだ、どんな踊りか興味があるな。~
よかったら君の踊りを~
見せてくれないかな?▼~
:[ラーラ]|
いいわよ。~
あなたの踊りを見せてもらった~
お返しということで。▼~
でも、久しぶりだから~
足の運びが鈍ってないといいけど。▼~
:[アズール]|
やった!▼~
:[ラーラ]|
それじゃさっそく…~
手拍子をお願いしてもいい?▼~
:(暗転)|
:[アズール]|
すごい! 素晴らしいよ!~
とっても情熱的な踊りだったよ!▼~
:[ラーラ]|
そ、そうかしら?~
ちょっと褒めすぎじゃない?▼~
:[アズール]|
それにしても不思議だな。~
君のようにすごいダンサーが~
どうして踊るのをやめたの?▼~
:[ラーラ]|
ああ、それはね…。▼~
幼い頃に旅芸人の一座に売られて~
無理矢理、踊らされていたの…。▼~
当時は満足に食事も与えられなくて~
毎日がつらくて仕方がなかったわ。▼~
:[アズール]|
ごめん…~
もしかして嫌なことを~
思い出させちゃったかな。▼~
:[ラーラ]|
あなたが謝る必要はないわよ。~
もう昔のことだから。▼~
それに…~
一座での扱いはひどかったけど~
踊ることは嫌いじゃなかったの。▼~
***A [#r6ten594]
:[アズール]|
じゃあ踊りが好きという気持ちが~
踊り子に復帰する~
一番の理由なんだね?▼~
:[ラーラ]|
それもあるけど一番の理由は…~
踊りを見てほしい人がいたからかな。▼~
その人はあたしの踊りを~
よく見に来てくれて、ほめてくれたの。▼~
:[アズール]|
へー、熱心なファンがいたんだね。▼~
:[ラーラ]|
それだけじゃないわ。~
旅芸人の一座からあたしを~
救い出してくれたのも、その人なのよ。▼~
:[アズール]|
それはすごいな!~
ファンでもあり、恩人でもあるんだね?▼~
:[ラーラ]|
いろんな人に踊りを見てもらって~
元気になってほしいという~
気持ちもあるけど…。▼~
その人の前で~
もう一度立派に踊るのが~
あたしの一番の目標ってわけ。▼~
:[アズール]|
その気持ち、僕にもわかるかも。~
実には僕にもそういう人がいるんだ。▼~
僕に踊りを教えてくれた人に、~
たくさん練習して~
いつか自分の踊りを見てほしい。▼~
だから僕はこうやって~
一人で練習を続けているんだ。▼~
:[ラーラ]|
ふふ、似た者同士ってわけね。~
あっ! いいこと思いついた!~
二人で一緒に練習しない?▼~
:[アズール]|
えっ!? 二人で一緒に?▼~
:[ラーラ]|
お互いの踊りを見て~
意見を言い合ったほうが~
一人で練習するより上達が早いと思うの。▼~
:[アズール]|
たしかに。君みたいな上手な人に~
僕が意見できるかどうか~
わからないけど…。▼~
:[ラーラ]|
遠慮はいらないわ。~
踊りを愛する者同士じゃない?▼~
:[アズール]|
踊りを愛する者…~
そのフレーズ、いいね。~
やろう、一緒に!▼~
***S [#r6nb549k]
:[ラーラ]|
はっ! そぉれ!▼~
:[アズール]|
うわぁ。すごいよ、ラーラ!~
今のジャンプは完璧だったよ!▼~
:[ラーラ]|
えへへ、ありがとう。~
思ったより早く勘を取り戻せたわ。~
これもアズールのおかげね。▼~
:[アズール]|
そんなことはないよ!~
恩人に踊りを見せたいという~
君の熱意が実を結んだんだ!▼~
:[ラーラ]|
ふふっ、これならもう~
立派な踊りを見せられるかも!▼~
:[アズール]|
あのね、ラーラ。~
聞きたいことがあるんだけど…~
その恩人は今どこにいるの?▼~
:[ラーラ]|
わからない。その人も~
アスク王国にいればよかったんだけど~
召喚されたかどうかはわからないのよ。▼~
:[アズール]|
召喚…ということは~
その人も英雄だったの?~
もしかして…男性なのかな?▼~
:[ラーラ]|
英雄かどうかはさておき男性よ。~
きっと今頃はトラキア半島の森で~
昼寝でもしてるんじゃないのかな?▼~
:[アズール]|
…そっか。上達した踊りを~
今すぐに見てもらえないのは~
君も残念なんじゃない?▼~
:[ラーラ]|
いいのよ。いつかトラキアに戻ったら~
その人の前で立派に踊ってみせるから。~
それまでは欠かさず練習を続けるわ。▼~
:[パーン]|
いいや、その必要はねえぜ?~
なぜなら俺もアスク王国にいるからな。▼~
:[ラーラ]|
ええ!? パーン?~
どうしてここに…。▼~
:[パーン]|
どうしてって決まってるじゃねえか。▼~
エクラに~
力を貸して欲しいって~
召喚されたのよ。▼~
この異界はなかなか~
面白そうなところだな。~
退屈しないですみそうだ。▼~
:[アズール]|
もしかしてラーラの恩人って…。▼~
:[ラーラ]|
ええ、この人よ。~
ダキアの森を根城にする義賊~
ダンディライオンの首領、パーン。▼~
:[パーン]|
実はアスク王国には少し前に~
召喚されていたんだがよ…。▼~
お前たち二人が仲良く~
練習なんざしてるから~
見物させてもらってたんだ。▼~
さっきの踊りも見てたぜ。~
ラーラ、なかなかやるじゃねえか。~
昔よりずっときれいだった。▼~
:[ラーラ]|
パーンったらもう…~
なんで盗み見なんかするのよ!▼~
:[パーン]|
はっはっは! 悪い悪い。~
熱心に練習している姿を見てたら~
邪魔しちゃ悪いって思ってな。▼~
:[ラーラ]|
ふふ、あなたって~
本当に変わらないわね。▼~
:[パーン]|
そう怒るなって。ところで~
そこのお人好しの兄ちゃん。▼~
:[アズール]|
えっ…僕のこと?▼~
:[パーン]|
ほかに誰がいるんだよ。~
ラーラが世話になったみたいだな。~
礼を言うぜ。▼~
:[アズール]|
こ、こちらこそラーラには~
お世話になっちゃって…。▼~
:[ラーラ]|
ねえ、パーン! 聞いて!~
さっきのは練習! 本気じゃないから!~
次は本気で踊るからちゃんと見て!▼~
:[パーン]|
ああ、いいぜ。~
だが、本気と言ったからには~
気の抜けた踊りは見せんなよ?▼~
:[ラーラ]|
も、もちろんよ!▼~
**おちゃめな妹 ティナ [#ae5ovu5j]
***C [#nbr60b46]
:[ヘンリエッテ]|
これが問題の箱よ。~
どう? 開けられそうかしら?▼~
:[パティ]|
見た目は普通の箱に見えるけど~
ちょっとやそっとじゃ~
開けられそうにないわね。▼~
:[キャス]|
でも、大丈夫!~
あたしたちにかかれば~
こんなの簡単に開けちゃうもんね。▼~
:[シャロン]|
おおー、頼もしいですね!▼~
:[ティナ]|
ヘンリエッテ女王にシャロン王女…~
なんだかにぎやかですけど~
なにをされてるんですか?▼~
:[シャロン]|
こんにちは、ティナさん!~
じつはちょっとした問題の解決に~
乗り出しているところで。▼~
:[ヘンリエッテ]|
そうなのよ~。~
この小箱を開けたいのだけれど~
鍵が見つからなくて…。▼~
:[ティナ]|
わあ、綺麗な箱ですね!~
なにが入っているのでしょうか。▼~
:[パティ]|
それはこれからわかるわよ。~
あたしがパパっと開けちゃうからね!~
ってあれれ? 全然開かない。▼~
:[キャス]|
次はあたしの番だね!~
この手の箱はね、ここをこうして…。▼~
よっ! はっ! ほっ!~
あれ? こんなはずじゃ…。▼~
:[パティ]|
うーん、鍵開けが得意な~
あたしたちで開けられないとなると~
もう無理なんじゃないかな?▼~
:[シャロン]|
て、手強そうですね…。~
:[パティ]|
ごめんなさい、ヘンリエッテ女王。~
あたしたちじゃ、お力になれないみたい。▼~
:[キャス]|
鍵自体が壊れてるかもしれないし~
はっきり言ってお手上げね。▼~
:[ヘンリエッテ]|
あらあら…~
残念だけれど仕方ないわねぇ。▼~
ありがとう、二人とも。~
別の方法を考えてみるわ。▼~
:[ティナ]|
…なんだろう、あの箱?~
ヘンリエッテ女王の大切なものが~
入っているのかな…▼~
***B [#m4n54057]
:[ティナ]|
こんにちは、ヘンリエッテ女王。▼~
:[ヘンリエッテ]|
ティナ、こんにちは。~
アスク王国にはもう慣れたかしら?▼~
:[ティナ]|
はい! おねえちゃんともども~
ヴァイス・ブレイヴの皆さんには~
とてもよくしてもらっています!▼~
:[ヘンリエッテ]|
ふふ、それはよかったわ。~
困ったことがあったら~
遠慮なく言ってね。▼~
:[ティナ]|
そういえば、この間の箱…~
あれからどうなったんですか?▼~
:[ヘンリエッテ]|
それがねえ、まだ開けられなくて~
そのままにしてあるのよ。▼~
:[ティナ]|
とっても頑丈なんですね。~
もしかしてすごい宝物でも~
入っていたりするんですか?▼~
:[ヘンリエッテ]|
ふふっ、どうかしらね。~
実は私も箱の中身を知らないのよ。▼~
:[ティナ]|
ええっ!? それってもしかして~
自分でなにをしまったのか~
忘れちゃったってやつですか?▼~
:[ヘンリエッテ]|
いいえ、違うのよ。~
私の持ち物ではないの。▼~
あの箱はね、グスタフ…~
私の夫の部屋から出てきたものなのよ。▼~
:[ティナ]|
アルフォンス王子やシャロン王女の~
お父様の持ち物ってわけですね?▼~
:[ヘンリエッテ]|
そうなのよ。~
そのままにしておこうかと思ったけど~
どうしても中身が気になっちゃって。~
それでシャロンに相談して~
ヴァイス・ブレイヴの~
鍵開け名人たちに依頼してみたのよ。▼~
:[ティナ]|
なるほど。でもなにか思い出の品が~
入っているかもしれないのに、~
開けられないというのは寂しいですね。▼~
:[ヘンリエッテ]|
ふふ、ティナは優しいのね。~
でも、こういうときは~
あきらめが肝心よ?▼~
謎を謎のままにしておくのも~
趣があるのかもしれないしね。▼~
:[ティナ]|
……▼~
ヘンリエッテ女王!~
あの箱、もしかしたら~
なんとかなるかもしれませんよ!▼~
***A [#bwbr69qb]
:[サフィ]|
そんなことがあったのね…。~
その箱はまだ開けられないの?▼~
:[ティナ]|
ヘンリエッテ女王は~
あきらめてもいいと~
おっしゃられたけど…。▼~
本心ではきっと開けたいはず。~
とても大切なものだと思うの。▼~
ねえ、おねえちゃん?~
あたしのシーフの杖を使えば~
箱の中身を取り出せるんじゃないかな?▼~
:[サフィ]|
そうね。シーフの杖の力を使えば~
おそらく取り出せることでしょう。▼~
でも、シーフの杖の力は~
大事な局面でこそ使うべきだわ。▼~
この先、ヴァイス・ブレイヴには~
もっと重大な出来事が~
起きるかもしれないのよ?▼~
:[ティナ]|
うん、そうだよね…。▼~
:[サフィ]|
だけど、杖の持ち主はティナだし~
杖の力を引き出せるのもあなただけ。▼~
あなたが正しいと思うこと。~
その考えに基づいて使ってこそ~
正しい使い方だと思うわ。▼~
どうすべきかは~
あなた自身が決めるべきよ。▼~
:[ティナ]|
ヘンリエッテ女王の笑顔って~
素敵だよね?▼~
あの笑顔のおかげで~
ヴァイス・ブレイヴのみんなも~
頑張ろうって気持ちになれると思うの。▼~
そのためだったらあたし…~
シーフの杖を使ってもいいと思う。▼~
:[サフィ]|
そう…。~
強大な力は扱う者が道を踏み外せば~
多くの人々を不幸にしてしまう。▼~
でも、正しき道を進む者が扱えば~
きっと幸せを運んでくれることでしょう。~
成功を祈っていますよ、ティナ。▼~
:[ティナ]|
いいの、おねえちゃん?~
応援してくれてありがとう!~
じゃああたし、行ってくるね!▼~
***S [#fytnb40r]
:[シャロン]|
ティナさーん!~
お母様を呼んできましたよ!▼~
:[ヘンリエッテ]|
箱も持ってきたけど…~
なにかいい方法があるのかしら?▼~
:[ティナ]|
箱は開けられません!~
でも、中身は取り出せます!▼~
:[シャロン]|
むむ、箱を開けられないのに中身を取り出す…~
それはトラキアに伝わる~
トンチかなにかでしょうか?▼~
:[ティナ]|
トンチじゃありません!~
このシーフの杖本来の力を使えば~
箱の中身を取り出せるんです!▼~
貴重な杖なので~
いつもは力を制限しているんですけど…▼~
全力を出せば箱の中身を~
手元に引き寄せるぐらいわけないです!▼~
:[シャロン]|
ええっ!? そんな貴重な杖~
使ってもいいんですか!?▼~
:[ヘンリエッテ]|
ありがとう、ティナ。~
でも、そのままにしてもらう必要はないわ。~
あなたの気遣いだけ頂いておくわね。▼~
:[ティナ]|
いえ、やらせてください!~
っていうか、あたしがやりたいの!▼~
シーフの杖はたしかに貴重だけど~
ここが使いどころだとあたしは思うの!▼~
ヘンリエッテ女王のお役に立つことは~
きっとヴァイス・ブレイヴみんなの~
役に立つことに繋がると思うから!▼~
:[ヘンリエッテ]|
そんなふうに思ってくれているのね。~
わかったわ…。それじゃシーフの杖の力~
一度だけ使わせてもらえるかしら?▼~
:[ティナ]|
はい、もちろんです!▼~
:[シャロン]|
わわわっ…~
中身がわかると思ったら~
緊張してきました!▼~
貴重な宝石やとんでもない魔石が~
出てきたらどうしましょう!▼~
:[ティナ]|
うう、あたしまで~
ちょっとドキドキしてきちゃった!▼~
:[ヘンリエッテ]|
あらあら。二人とも~
そんなに興奮しちゃって…。~
でも私も楽しみになってきたわ。▼~
:[ティナ]|
じゃあ、いきますよ!~
失敗しないようにしないと…▼~
:[シャロン]|
え? 杖を使うのに~
失敗とかあるんですか?▼~
:[ティナ]|
トラキアじゃ~
杖を振って失敗するなんて~
日常茶飯事です!▼~
意識を集中して…~
よしっ! えーいっ…!▼~
:(白く光る)|
:[シャロン]|
でっ、出ましたよー!▼~
あれっ? なんだか小さいですね。~
これは…石でしょうか?▼~
:[ティナ]|
うん。まん丸の白い石…だね。▼~
:[シャロン]|
とても綺麗ですけれど~
箱にしまっておくような~
貴重な石なんですかね?▼~
:[ヘンリエッテ]|
あら? これは……。▼~
:[シャロン]|
お母様…?~
この石をご存知なのですか?▼~
:[ヘンリエッテ]|
ええ…ええ…~
忘れるものですか…。▼~
この石は…~
私がグスタフに…贈ったものよ。▼~
:[シャロン]|
ええっ!?~
お母様がお父様に…!?▼~
:[ヘンリエッテ]|
まだあの人と知り合ったばかりの頃…~
川へ遊びに行った私たちはどちらが先に~
より丸い石を見つけられるか競走したの。▼~
あの人はなかなか見つけられなくてね。~
結局、私が先に…~
この石を見つけたの。▼~
:[ティナ]|
じゃあ、グスタフ王はこの石をずっと~
大切に持っていらしたんですね?▼~
:[ヘンリエッテ]|
ええ、きっと…。▼~
ありがとう、ティナ。~
私にとってどんな宝石や魔石よりも~
価値のあるものを受け取れたわ。▼~
:[ティナ]|
ヘンリエッテ女王が~
こんなに喜んでくれるなんて~
杖を使った甲斐がありました!▼~
:[シャロン]|
次はわたしたちが~
ティナさんを助ける番ですね、お母様!▼~
:[ヘンリエッテ]|
ええ。~
なにか困ったことがあれば~
私たちが必ず力になるわ。▼~
:[ティナ]|
あっ…!▼~
:[シャロン]|
どうされました?~
ま、まさか杖に問題が…。▼~
:[ティナ]|
その逆です!~
杖の力を使ったのに~
ぜんぜん痛んでないの!▼~
もしかしたらシーフの杖も~
ヘンリエッテ女王に~
力を貸してくれたのかも…。▼~
あとでおねえちゃんにも~
報告しよっと! えへへっ。▼~
**敬虔なる者 サフィ [#a5bv95q8]
***C [#r6n0ba5y]
:[サフィ]|
リフィス!~
あなたもアスク王国に~
召喚されていたのですね?▼~
:[リフィス]|
ああ。サフィよりも先にな。~
オレのような大英雄は、アスク王国も~
放っておかなかったってわけだ。▼~
:[サフィ]|
私は先日、アスク王国に呼ばれました。~
こちらでもよろしくお願いしますね。▼~
:[リフィス]|
ここではオレが先輩だな。~
困ったことがあったらなんでも聞いてくれ。▼~
:[サフィ]|
お気遣い、ありがとうございます。~
それにしてもリフィス…気のせいか~
雰囲気も穏やかになられたような…。▼~
:[リフィス]|
ああ。オレも心を入れ替えて~
まっとうに生きることにしたからな。▼~
それは大変よろこばしいことです。~
あのとき、海賊団での私の訴え…~
あなたの心に届いていたのですね。▼~
ところで、その素敵なお召し物は?~
アスク王国で新調されたのですか?▼~
:[リフィス]|
これか? 実はアスク王国で~
海賊のお祭りってのがあってさ。▼~
オレも祭りを盛り上げるために~
新しく仕立てて参加したのさ。▼~
:[サフィ]|
お祭りを盛り上げるため…。~
なるほど、アスク王国の人たちの~
お役に立っているのですね。▼~
あなたは決して~
悪い人間ではないと思っていましたよ。▼~
:[リフィス]|
いやあ、オレもトラキアでは~
本物の海賊をやってたけど~
それも昔の話だ。▼~
アスク王国では英雄だからな。~
英雄の名に恥じないようにしないと。▼~
:[サフィ]|
それを聞いて安心しました。~
これまでの行いを償うことで~
新しい未来が拓けることでしょう。▼~
:[リフィス]|
それよりサフィはどうなんだよ。~
こっちの暮らしにはもう慣れたのか?▼~
オレにできることがあれば~
なんだって付き合うぜ!▼~
:[サフィ]|
では、さっそく~
お言葉に甘えてもよろしいでしょうか。▼~
こちらの孤児院の手伝いがしたいのですが~
リフィスも一緒にいかがでしょう?▼~
:[リフィス]|
孤児院? ガキのおもりってことか。~
めんどくさ…じゃなかった!▼~
もちろん構わないぜ。~
真面目になったオレの姿を見せてやるよ!▼~
:[サフィ]|
きっと子どもたちも~
喜んでくれると思いますよ。▼~
私もリフィスの仕事ぶり~
今から楽しみにしていますね。▼~
***B [#mv5by9ws]
:[サフィ]|
皆さん、おはようございます。~
今日からこちらの孤児院で~
お手伝いさせていただくサフィです。▼~
:[リフィス]|
よろしくな、小僧ども!~
言うことを聞かないやつは~
海賊がさらっちまうぞ!▼~
:[ジュリアン]|
リフィス…~
あんた、本物の海賊だったよな?~
子どもの世話なんてできるのか?▼~
:[リフィス]|
お前こそ、もともとは~
盗賊だったそうじゃねえか。~
なら、オレにだって楽勝よ!▼~
:[チャド]|
孤児院の仕事は~
子どもの世話だけじゃないぞ。~
そこにある荷物を倉庫まで運ぶんだ。▼~
みんなの食べ物が入ってるんだ。~
大切に扱ってくれよ。▼~
:[リフィス]|
げっ!? これを全部か?~
結構な数あるじゃねえか…。▼~
:[サフィ]|
大丈夫ですか、リフィス?~
なにか問題でも…。▼~
:[リフィス]|
なに言ってんだ、サフィ。~
これぐらいなんてことないさ!~
喜んで運ばせてもらうぜ。あらよっと!▼~
:[ジュリアン]|
まあ、やる気があるならいいか。~
それじゃあ、ここは任せたぜ。▼~
:(暗転)|
:[リフィス]|
運ぶ荷物はこれでおしまいか。~
…で、次はなんだ?▼~
掃除? わかったわかった。~
ここはオレに任せておけって。~
ピカピカにしておいてやるよ!▼~
:(暗転)|
:[リフィス]|
あん? 買い物に行ってくれだと?~
おうおう、任せろっての。▼~
メモにあるものが必要なんだな。~
それじゃ、ちょいと行ってくるぜ!▼~
:[チャド]|
……。なあ、ジュリアン。~
リフィスってこんなに真面目な~
やつだったのか?▼~
:[ジュリアン]|
いや、おれも驚いているところだ。~
海賊の祭りに参加したときは~
文句を言ってた気もするんだが…。▼~
:[サフィ]|
リフィスは改心されたのです。~
人は変われば変わるもの。~
そして、変わっていけるものなのです。▼~
真面目に働く姿を見ることができて~
私はとてもうれしく思いますよ。▼~
:[ジュリアン]|
シスター・サフィも喜んでるわけだし~
これはこれでいいんじゃないか?▼~
:[チャド]|
そういうことにしておくか…▼~
***A [#m4456u0w]
:[リフィス]|
よし、壁の修繕はこれで終わりだ。~
今日も一日よく働いたぜ!▼~
:[サフィ]|
お疲れさまでした、リフィス。~
もうこんな時間ですね。~
先に上がってよろしいですよ。▼~
:[リフィス]|
そうか?~
じゃあオレは帰らせてもらうわ。~
また明日な!▼~
:[サフィ]|
はい。お待ちしていますね。▼~
:(暗転)|
:[リフィス]|
へへ、サフィのやつ…。~
すっかりオレを信用してやがる。~
世間知らずを騙すのは朝飯前だな!▼~
あとは頃合いを見て、オレが~
「戦いのないところで静かに暮らそう」~
とでも切り出せば…。▼~
忌々しいヴァイス・ブレイヴから~
一緒に逃げ出せそうだな!▼~
よし、もうしばらくの辛抱だ。~
サフィを騙し切ってしまえば~
アスク王国からおさらばだぜ!▼~
:[???]|
…おさらばなんて~
つれないこと言うなよ。▼~
:[リフィス]|
はあ? 誰だよ、お前?~
大海賊リフィス様に舐めた口~
利いてんじゃねえぞ?▼~
:[パーン]|
よぉ、リフィス。~
元気にしてたみたいだな!▼~
:[リフィス]|
げえっ!? お前はパーン!~
い、いや、パーンさんじゃないですかぁ。~
いつアスク王国へ来たんですか…?▼~
:[パーン]|
つい最近さ。それにしても~
アスク王国ってのはおもしれえ場所だな。▼~
トラキアにいた奴らも見かけたが~
泣き虫リフィスまでいるとはなぁ。▼~
:[リフィス]|
くぅっ! エクラに~
このクソッタレだけは召喚するなと~
念を押しておいたのに…。▼~
:[パーン]|
ん? なにか言ったか?▼~
:[リフィス]|
いえ…な、なんでもないですっ!▼~
:[パーン]|
せっかく再会できたんだ。~
アスク王国でもお互い~
親睦を深めようぜ、なっ!▼~
:[リフィス]|
ええー…いやあ…はは…~
それはその、ちょっと…。▼~
:[パーン]|
まずはそうだな…~
そのサフィとやらの話から~
詳しく聞かせてくれよ。▼~
:[リフィス]|
ひぃっ!?~
なんで親睦を深めるってのに~
指をボキボキ鳴らすんですか!?▼~
:[パーン]|
お前も知ってのとおり~
俺はスジが通らねえ話は嫌いでな▼~
酒場に行く前…~
ちょっと身体に聞いてみるか。▼~
:[リフィス]|
ひぃぃぃぃーっ!▼~
***S [#t74n49qb]
:[サフィ]|
おはようございます、ジュリアンさん。~
今日もよろしくお願いします。▼~
:[ジュリアン]|
おはよう、シスター・サフィ。~
毎日すまないな、助かるぜ。▼~
:[リフィス]|
おはよう…ございます…。▼~
:[ジュリアン]|
おはよう、リフィス!~
って、あんた大丈夫か!?~
なんか顔色が悪いぞ!▼~
:[チャド]|
顔色どころか頬もこけて~
めちゃくちゃげっそりしてるな。~
なにか拾い食いでもしたか?▼~
:[サフィ]|
まあ、どうなさいました?~
昨日はあんなに元気でしたのに。▼~
:[リフィス]|
大丈夫です…問題ありません…。~
このリフィス…アスク王国のため~
これからも身を粉にして働きます…。▼~
:[サフィ]|
体調が優れないのであれば~
お休みされても構いませんよ?▼~
:[リフィス]|
い、いえ! サボったりしたら~
どんな目にあわされるか…!▼~
:[サフィ]|
どんな目に?~
それはどういう…。▼~
:[リフィス]|
き、気にしないでください!~
今日から心を入れ替えます。~
本当に、本当にすみませんでした…。▼~
:[サフィ]|
あなたはもう~
改心されているではありませんか。▼~
このまま一緒に~
アスク王国の皆さんの~
お役に立てるよう頑張りましょう。▼~
:[リフィス]|
はい…今日も…~
お仕事…頑張ります…。▼~
:[チャド]|
あいつ、昨日よりも真面目に~
仕事をこなしているぞ?▼~
:[ジュリアン]|
本当に心を入れ替えたように見えるな。~
オレの勘繰りすぎだったか?▼~
:[サフィ]|
孤児院での仕事にやりがいを見出し~
より真剣になったのかもしれませんね。▼~
:[チャド]|
うーん、そういうことなのかなあ。▼~
:[ジュリアン]|
まあ、真面目に働いてくれるなら~
それにこしたことはないさ。▼~
:[サフィ]|
信念さえあれば~
人は変わっていけるものなのです。▼~
私が望むのは笑顔。~
英雄たちの活躍で、アスク王国にも~
笑顔が広がることを願っています。▼~
**トードの再来 ラインハルト [#es56yb93]
***C [#l54gbq94]
:[ラインハルト]|
賊はこちらに逃げたと思ったが、~
一足遅かったか…。▼~
だが、足跡はまだ新しい。~
急げば追撃はまだ間に合うはず。~
村に被害が及ぶ前に…▼~
:(暗転)|
:[ラインハルト]|
むっ…あれは…!~
誰か戦っているのか…!?▼~
:[フリーズ]|
賊の数は百以上…~
不覚を取るつもりはないが、~
いかんせん…数が多い!▼~
:(白く光る)|
:[ラインハルト]|
雷よ! 敵をなぎ払え!▼~
:(白く光る)|
:[フリーズ]|
これは…~
なんという強力な雷。▼~
:[ラインハルト]|
私はフリージの騎士ラインハルト。~
今はアスク王国の客将を務めております。~
無用の助太刀、お許しいただきたい。▼~
:[フリーズ]|
いや助かった。礼を言う。~
盗賊は近くの村を狙っていたのだろう。~
追撃したい。手を貸してくれるか?▼~
:[ラインハルト]|
承知しました。~
新たに授かった魔器…~
雷公の書の力をお見せしましょう!▼~
:(暗転)|
:[ラインハルト]|
盗賊たち、武器を放り出して~
一目散に逃げるとは他愛ない…。▼~
:[フリーズ]|
ラインハルト、あらためて~
君の助太刀に感謝する。▼~
:[ラインハルト]|
なにをおっしゃいますか。~
あのような盗賊…~
あなた一人で十分だったでしょう。▼~
卓抜した鋭き剣技。~
氷のように冷静な足の運び。~
さぞ名のある英雄とお見受けしました。▼~
:[フリーズ]|
名乗りが遅れてすまない。~
我が名はフリーズ。~
ニフル王国の第一王子だ。▼~
***B [#w56hn49z]
:[ラインハルト]|
王族の方でしたか…。~
数々の礼を欠いた振る舞い~
お許しいただきたい。▼~
しかし、一国の王子が~
なぜこのような辺境に?▼~
:[フリーズ]|
わが祖国、氷の国ニフルは~
炎の国ムスペル王国と戦い…~
壊滅的な被害を受けた。▼~
私は離散したニフルの民を集め~
祖国再建を目指す旅をしている。▼~
:[ラインハルト]|
なるほど、そういう事情でしたか。~
アスク王国に召喚されて日が浅いゆえ~
事情を存じ上げず、失礼しました。▼~
:[フリーズ]|
召喚…そうか。君は~
ヴァイス・ブレイヴの一員なのだな。▼~
ムスペル王国との戦いでは~
アスク王国とヴァイス・ブレイヴに~
本当に助けられた。▼~
大きな犠牲を払いつつも~
ニフル王国が存続できたのは~
アルフォンス王子やシャロン王女…。▼~
そしてエクラの~
力があってこそだ。▼~
彼らへの感謝は~
一日たりとも忘れたことはない。▼~
:[ラインハルト]|
厳しい戦いを乗り越えられたのですね。~
心中、お察しいたします。▼~
:[フリーズ]|
今日は近くに来たついでに~
ヴァイス・ブレイヴの世話になっている~
妹たちの顔を見ようと思ったのだが…。▼~
城に向かう途中で先ほどの~
賊どもと出くわしたというわけだ。▼~
:[ラインハルト]|
フリーズ王子の妹君…~
フィヨルム王女とユルグ王女ですね。▼~
:[フリーズ]|
そうだ。面識があるのか?▼~
:[ラインハルト]|
ええ。雰囲気や顔立ちが~
よく似ておられます。▼~
:[フリーズ]|
似ている、と言われると~
兄としてはうれしい限りだな。~
二人は息災だろうか?▼~
:[ラインハルト]|
はい。ご安心ください。~
お二人はヴァイス・ブレイヴで活躍され~
アスク王国のよき力となられています。▼~
私も何度かフィヨルム王女と~
同じ立場に立たせていただきましたが…。▼~
勇猛さと冷静さをあわせ持ち~
周囲の仲間を気遣いながら戦うその姿は~
国を担うにふさわしい英雄と言えます。▼~
:[フリーズ]|
そうか、それはよかった…▼~
***A [#ran5uy95]
:[フリーズ]|
フィヨルムもユルグも~
ヴァイス・ブレイヴで~
自分の役目を果たしているのだな。▼~
:[ラインハルト]|
はい。お二人とも~
今のヴァイス・ブレイヴにとって~
必要不可欠な方々と言えましょう。▼~
:[フリーズ]|
ヴァイス・ブレイヴにとって~
必要不可欠、か…。▼~
:[ラインハルト]|
どうかなさいましたか?▼~
:[フリーズ]|
世話になったヴァイス・ブレイヴに~
恩返しできていることは喜ばしい。▼~
だが、兄としては~
少々複雑な気持ちだ…▼~
……。▼~
:[フリーズ]|
本心では、妹たちは国に残り~
ともに過ごしてほしかった。▼~
しかし、二人の未来を考えれば~
ヴァイス・ブレイヴで経験を積むほうが~
きっと大きな財産になるはず。▼~
そう考え、妹たちを送り出したのだが~
どうしても一抹の寂しさは拭えないな。▼~
……。~
つまらない話をしてしまったな。~
聞き流してくれ。▼~
:[ラインハルト]|
いえ、お気持ちはよくわかります。▼~
じつは私にも妹がおります。~
志の違いから歩む道は~
別々となりましたが…。▼~
互いに異なる道を歩む今でも~
私は妹の成長と日々の無事を~
願ってやみません。▼~
:[フリーズ]|
そうか…。君にも~
そのような事情があったのだな。▼~
:[ラインハルト]|
歩む道を違えたとき~
私も一抹の寂しさを覚えました。▼~
しかし、幸いなことに妹は~
素晴らしい仲間に恵まれました。▼~
仲間の存在は妹を成長させ~
私では見せられなかった光景を~
彼女に見せてくれたと思います。▼~
:[フリーズ]|
ラインハルト。~
興味深い話を聞かせてもらった。~
重ねて礼を言う。▼~
:[ラインハルト]|
おや、フリーズ王子?~
どちらに行かれるのですか。~
アスクの城はあちらの方角ですが…▼~
:[フリーズ]|
私はニフルに戻る。~
今のフィヨルムやユルグには~
素晴らしい仲間がいる。▼~
私が顔を見せずとも~
妹たちは成長し続けてくれるだろう。▼~
私はこの命をかけて~
妹たちが帰ってくる場所を再建する。~
それが今の私のなすべきことだ。▼~
:[ラインハルト]|
その志…必ずやニフル王国を~
よき国に建て直すことと確信いたします。▼~
私もフィヨルム王女やユルグ王女の~
よき仲間であるよう努める所存です。▼~
:[フリーズ]|
君のように高潔な英雄が~
力を貸してくれるのは幸いだ。▼~
フィヨルムとユルグ、~
二人の妹をどうかよろしく頼む。▼~
***S [#s5rh25w0]
:[ラインハルト]|
フィヨルム王女、ユルグ王女。~
お時間よろしいでしょうか。~
お耳に入れたいことがございます。▼~
:[フィヨルム]|
ラインハルトさん?~
なんでしょう?▼~
:[ユルグ]|
やった!~
もしかしてすっごい雷の魔法を~
おしえてくれるの?▼~
:[ラインハルト]|
そちらはまたの機会に…。~
じつは辺境を警備していた途中~
お二人の兄君とお会いしました。▼~
:[フィヨルム]|
フリーズ兄様…ですか?▼~
:[ユルグ]|
びっくり!~
兄様、こっちに来てたんだ!▼~
:[ラインハルト]|
用事でアスク王国の近くを~
通りかかったそうです。▼~
そのまま帰路につかれましたが~
お二人のヴァイス・ブレイヴでの~
成長に期待されているとのことでした。▼~
:[ユルグ]|
え~なんで~?~
フリーズ兄様、近くに来たなら~
会いに来てくれたらいいのに。▼~
:[フィヨルム]|
ユルグ、きっと私たちに~
里心がつくと思われたのでしょう。▼~
フリーズ兄様の期待に応えられるよう~
私たちはこの場所で頑張りましょうね。▼~
:[ユルグ]|
うん!~
次に兄様に会うときは~
成長したわたしを見せたいな!▼~
:[フィヨルム]|
ラインハルトさん~
兄の言葉を伝えていただき~
ありがとうございます。▼~
兄はニフルの地で~
私たちはアスクの地で~
それぞれ道を歩むことになりましたが…。▼~
ふたつの道はいつか交わる…~
私はそう信じています。▼~
:[ユルグ]|
むずかしいことはわからないけど~
わたしたちががんばれば~
兄様も喜ぶってことだよね?▼~
:[フィヨルム]|
ふふふ、そうね。▼~
:[ユルグ]|
よ~し、がんばろうっと!▼~
:[フィヨルム]|
あ、ユルグ、待って。~
すみません、ラインハルトさん!~
またあとでお礼を…▼~
:[ラインハルト]|
ふふ、どうかお気になさらず。~
…………▼~
ふたつの道か…▼~
オルエン…トラキアで~
私たちが進む道が交わることは~
もうないかもしれない。▼~
しかし、お前が前に進み続ける限り~
私はその背中を押そう。▼~
お前が信じる未来へ~
迷うことなく歩いて行けるように。▼~
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