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章別会話/あの笑顔のために
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*あの笑顔のために [#tryu6kwa]
#contents
**あの笑顔のために [#v78j3k8a]
***オープニング [#ko0e73m5]
:[リョウマ]|
見えてきたぞ。~
あれが目的地の村だ。▼~
:[クリムゾン]|
辺境だとは聞いていたけど~
ずいぶんと険しい場所に~
村を作ったもんだね。▼~
:[ヒノカ]|
深い谷に隔たれて~
村に通じるのは一本の~
細く切り立った道のみ、か。▼~
:[クリムゾン]|
だから少しでも~
便をよくするために~
新しい橋を作っているところさ。▼~
:[アシュラ]|
ここまで孤立していると~
なにかあったときに~
助けも呼べやしねえ。▼~
盗賊の標的にされちまったのは~
それが理由なんだろうよ。▼~
:[リョウマ]|
作っている橋が完成すれば~
村になにかあっても~
すぐに助けに駆けつけられる。▼~
だが、盗賊も~
橋が完成するのを~
指を咥えて見てはいないだろう。▼~
:[ヒノカ]|
…小悪党の考えそうなことだな。~
この程度の任務であれば~
ほかの英雄でも事足りると思うが…▼~
:[リョウマ]|
俺たちは民を守るために来た。~
盗賊退治も大事な任務には違いない。~
そうだろう、ヒノカ?▼~
:[ヒノカ]|
…兄様の言うとおりだ。~
すまなかった。▼~
:[クリムゾン]|
さっすがリョウマだね!~
いいことを言うじゃないか。▼~
民を守るために私たちはここにいる。~
こっちもやる気が湧いてきたよ。~
なあ、アシュラ?▼~
:[アシュラ]|
さあ、どうだろうな。~
英雄として召喚されはしたが~
そもそも俺はそんな器じゃない。▼~
:[クリムゾン]|
おいおい、~
ずいぶんと弱気じゃないか。▼~
:[アシュラ]|
もちろん任務は続けるが~
俺にはあまり期待しないでくれ。▼~
:[リョウマ]|
……▼~
***C [#ety79j22]
:[ヒノカ]|
逃がさんぞ、盗賊ども。~
はあっ!▼~
:(白く光る)|
:[クリムゾン]|
略奪に飽き足らず~
橋の建設まで妨害するなんて…~
これ以上、悪さはさせないよ!▼~
:(白く光る)|
:[リョウマ]|
お前で最後のようだな…~
ふんっ!▼~
:(白く光る)|
:[アシュラ]|
ふぅ、どうやら片付いたか。▼~
:(暗転)|
:[クリムゾン]|
数だけは揃えてきたみたいだが~
あらかた追い払えたみたいだね。▼~
:[ヒノカ]|
村や橋を守れたことは喜ばしいが~
手応えのない連中だったな。~
正直なところ、不完全燃焼だ。▼~
:[リョウマ]|
そう言うな。~
村人の血が一滴も流れなかった…~
それだけでも大きな成果だ。▼~
:[クリムゾン]|
私もそう思うよ。~
アシュラも辛気臭い顔してないで~
この勝利を喜んだらどうだい?▼~
:[アシュラ]|
悪いが…ここでいくら~
戦ったところで祖国の…~
コウガ公国の復興には繋がらない。▼~
早いとこ元の世界に~
戻してほしいもんだぜ。▼~
:[リョウマ]|
たしかにこの異界の村は~
コウガ公国とはなんの関係もない。▼~
しかし、お前の知る~
コウガ公国と同じものが~
この村にもあるはずだ。▼~
:[アシュラ]|
同じもの?~
リョウマ様、それはいったい…。▼~
:[リョウマ]|
見ろ、あの子どもたちの笑顔を。~
盗賊たちが逃げ帰ったと知るや~
無邪気に駆け回っている。▼~
なあ、アシュラよ。~
あの子どもたちの笑顔は、~
コウガ公国とは違うのか?▼~
:[アシュラ]|
そう…ですね。~
俺はあの笑顔を知っている。~
いや、忘れるはずがない。▼~
かつてコウガ公国にも~
あんな無邪気な笑顔があった。▼~
俺が取り戻したいものは~
あんな笑顔だった…▼~
***B [#ry0bqj33]
:[ヒノカ]|
ふんっ!~
はあっ!~
せええいっ!!▼~
:[クリムゾン]|
憂さ晴らしに素振りかい?~
ずいぶんと気合が入ってるな。▼~
:[ヒノカ]|
昨日の盗賊どもとの戦いは~
張り合いがなかったからな。▼~
こうして訓練に励んだほうが~
まだ実りがあるというものだ。▼~
:[クリムゾン]|
ははっ、そうかい。~
私も強敵との戦いには心が躍るからね。~
ヒノカの気持ちはよくわかるよ。▼~
だけどさ、私も時々忘れちまうんだ。~
毎日訓練して強さを求めて…。▼~
そうして得た力は、なんのために~
あるんだろうってことをさ。▼~
:[ヒノカ]|
なんのための力か。~
そうだな…私はこの力を~
民を守ることに使いたい。▼~
武器を手にしたきっかけは~
カムイがいなくなったからだが…今は~
民のためにも強くなりたいと思っている。▼~
:[クリムゾン]|
ということは~
昨日の戦いでは~
目的を達成できたわけだ。▼~
強い敵を戦うためじゃない。~
民を守るために戦ったんだから。▼~
:[ヒノカ]|
そうか…そうだな。~
相手が強かろうが弱かろうが関係ない。▼~
望んだ通りに力が使えたか…~
それが一番大事なんだな。▼~
:[クリムゾン]|
手応えのない敵?~
いいじゃないか。それだけ民に~
被害が出なかったってことだ。▼~
:[ヒノカ]|
そのとおりだ。~
手応えのある敵に手間取って~
民に被害が出たら本末転倒だ。▼~
礼を言う、クリムゾン。~
私は新しい力を手にして~
舞い上がっていたのかもしれない。▼~
:[クリムゾン]|
大したことは言ってないさ。~
ん? なんだ…?~
むこうが騒がしくないか?▼~
:[リョウマ]|
ヒノカ! クリムゾン!~
すぐに出陣の用意だ。▼~
:[クリムゾン]|
どうしたんだい、血相を変えて。~
また盗賊でも出たのかい?▼~
:[リョウマ]|
そうだ。~
昨日以上の数で~
村に迫っている。▼~
偵察に出ていたアシュラから~
狼煙で連絡が入った。▼~
:[ヒノカ]|
くそっ、性懲りもなく…。~
行くぞ、兄様!▼~
:[リョウマ]|
ああ、村と橋を守り抜くぞ!▼~
***A [#etu77kma]
:[アシュラ]|
せいっ! はぁぁぁっ!▼~
村が荒らされれば~
子どもたちは故郷を失う。~
そんなのは俺だけで十分だ。▼~
:(暗転)|
:[アシュラ]|
ちっ…囲まれたか。~
ここで倒れるわけにゃいかねえ。▼~
俺にはコウガ公国を復興させる~
大事な使命がある。▼~
多勢に無勢だが~
必ず生き残ってみせる!~
はぁぁっ!▼~
:(白く光る)|
:[ヒノカ]|
アシュラ! 無事か!?▼~
:[アシュラ]|
空から聞こえるこの声は…~
ヒノカ様!?▼~
:[ヒノカ]|
安心しろ! リョウマ兄様たちも~
そこまで来ている。▼~
:[リョウマ]|
はあっ!!▼~
:[クリムゾン]|
ここは任せな!▼~
:[リョウマ]|
ケガはないか、アシュラ。~
まだ戦えるか?▼~
:[アシュラ]|
リョウマ様! もちろんです!▼~
:[リョウマ]|
この橋が完成すれば~
未来への架け橋となるのだ。▼~
皆、俺に続け!~
ここで一気に片付けるぞ!▼~
:(暗転)|
:[クリムゾン]|
どうやら盗賊たちは~
逃げ帰ったようだね。▼~
これだけ痛めつければ~
もう悪さもできやしないさ。▼~
:[ヒノカ]|
未来への架け橋か。~
リョウマ兄様はすごいな。▼~
:[クリムゾン]|
なんだい、いきなり。~
そりゃあリョウマはすごいだろ!▼~
:[ヒノカ]|
盗賊を退治するだけじゃなく~
その先のことも見据えている。~
私も見習わないとな。▼~
:[クリムゾン]|
ヒノカはいいきょうだいを持ったね。~
うらやましいよ。▼~
:(暗転)|
:[アシュラ]|
見てください、リョウマ様。~
子どもたちの楽しそうな顔…。▼~
:[リョウマ]|
その笑顔を守ったのは~
間違いなくお前の力だ。▼~
子どもたちの笑顔を守れるもの。~
それこそが英雄だ。▼~
:[アシュラ]|
リョウマ様…▼~
こんな俺の力でよければ~
これからも使ってください。▼~
:[リョウマ]|
期待しているぞ、アシュラ。~
これからも共に力を合わせよう!▼~
**誠道紐帯の武神 リョウマ [#vcttuu6z]
***C [#fyhi90qe]
:[カゲロウ]|
リョウマ様…~
アスク王国でも臣下として~
こうしてお迎えできるとは…。▼~
:[サイゾウ]|
お待ちしておりました。▼~
:[リョウマ]|
二人とも出迎えすまないな。~
異界の地でも、お前たちが~
仕えてくれてうれしく思う。▼~
:[サイゾウ]|
もったいなきお言葉…~
むっ!?▼~
:[カゲロウ]|
そのお召し物は…?▼~
:[リョウマ]|
ああ、これは新たに~
用意してもらった鎧だ。▼~
きょうだいたちとの…~
とりわけカムイとの絆を~
あらわしたものだそうだ。▼~
:[カゲロウ]|
いかにカムイ様を大切にされているか~
その鎧をまとうリョウマ様の想い…~
このカゲロウにもしかと伝わった。▼~
:[リョウマ]|
幼き頃、カムイは~
白夜王国から暗夜王国に~
連れ去られてしまった…▼~
ヒノカ、タクミ、サクラたち…~
俺たちきょうだいとは~
ずっと離ればなれだった。▼~
:[サイゾウ]|
……。▼~
:[リョウマ]|
だが、今は違う。~
カムイと俺たちきょうだいは~
同じ時を刻みはじめた。▼~
これからはより絆を深め~
同じ未来へ向かって~
歩いて行くことになる。▼~
カムイが白夜王国に戻ってきた今~
もう二度と離れて暮らすことは~
あってはならない。▼~
ところで、そのカムイはどこだ?▼~
このアスク王国にも~
召喚されているのだろう?▼~
:[カゲロウ]|
カムイ様は現在、遠征に。~
そう遠からぬうちに~
城に戻ってくるかと。▼~
:[リョウマ]|
そうか。ならば再会できる日を~
心待ちにするとしよう。▼~
***B [#o56aaeti]
:[リョウマ]|
タクミ、サクラ…~
お前たちも元気だったか。▼~
:[タクミ]|
白夜王国の仲間たちもいるからね。~
なんとか頑張れていたよ。▼~
:[サクラ]|
あ、あの、~
リョウマ兄様の、そのお姿…。▼~
:[タクミ]|
その鎧って、もしかして…?▼~
:[リョウマ]|
やはり気になるか。▼~
:[タクミ]|
…別に。~
ただ、ちょっと~
贔屓しすぎなんじゃないの?▼~
:[サクラ]|
お似合いですよ、リョウマ兄様。▼~
:[リョウマ]|
カムイを贔屓している、か。~
だが、俺はそれぐらいで~
ちょうどいいと思っている。▼~
あいつが暗夜王国に連れ去られ~
心細い思いをしていたとき~
なにもしてやれなかったからな。▼~
:[サクラ]|
リョウマ兄様…。▼~
:[リョウマ]|
だから、俺たちのもとに戻った今~
カムイとの絆を育みたい。▼~
そのきっかけになるのなら~
俺はなんだって試そう。▼~
:[サクラ]|
ふふっ、そうですね。~
私にもお手伝いできることがあれば~
なんでも仰ってくださいね!▼~
:(暗転)|
:[アクア]|
カムイとの絆…。~
それがリョウマの…~
きょうだいたちの願い…▼~
***A [#fuo0857n]
:[アクア]|
リョウマ、少しいいかしら。▼~
:[リョウマ]|
おお、アクアか。~
お前の元気そうでなによりだ。▼~
:[アクア]|
…話をしても?▼~
:[リョウマ]|
ああ、もちろんだ。~
何を遠慮することがある。▼~
:[アクア]|
話したいのは…~
その鎧のこと。▼~
正しくはカムイに対する~
あなたの気持ちについて…かしら。▼~
:[リョウマ]|
ふむ…。聞こうか。▼~
:[アクア]|
リョウマがカムイを~
大切に思っていることは~
私にも伝わってくる。▼~
離ればなれになったカムイに~
なにもしてやれなかったという~
あなたの後悔も…。▼~
でも、それらの想いが~
心に重くのしかかり~
負い目になってないかしら?▼~
:[リョウマ]|
俺のことを心配してくれるのか。~
ありがとう、アクア。▼~
カムイは白夜王国に戻って日が浅い…。~
俺たちきょうだいと~
過ごした時間はわずかだ。▼~
きょうだいたちが昔話をしているとき~
カムイはふと寂しげな表情を~
浮かべることがある。▼~
俺たちきょうだいの思い出に~
あいつはいなかったからな。▼~
:[アクア]|
……。▼~
:[リョウマ]|
そんなカムイのために~
俺はなんだってしてやりたい。▼~
きょうだいと共に生きていくカムイに~
思い出を作ってやりたいんだ。▼~
:[アクア]|
そう…それなら、~
その鎧は贖罪ではなく…~
思いやりそのものだったのね。▼~
:[リョウマ]|
お前とこうして話したことでも~
俺たちにとってこの鎧は~
思い出のひとつになっただろう?▼~
この鎧はカムイとの絆だけじゃない。~
俺たちきょうだい、そしてアクアとの~
絆を深めてくれると信じている。▼~
***S [#qr767kmw]
:[リョウマ]|
カムイが城に戻ってくるのか?▼~
:[ヒノカ]|
アンナ隊長から聞いた。~
遠征は成功、~
カムイも無事とのことだ。▼~
:[タクミ]|
どうせ出迎えるのなら~
きょうだい揃って出迎えてやろうよ。▼~
:[サクラ]|
ふふっ、楽しみですね。~
アクア姉様。▼~
:[アクア]|
そうね。カムイが戻れば~
もっと賑やかになると思うわ。▼~
:[ヒノカ]|
カムイは~
リョウマ兄様の鎧を見て~
どんな顔をするだろうか?▼~
:[アクア]|
まずは驚くんじゃないかしら。▼~
:[タクミ]|
顔を真っ赤にして~
恥ずかしがるかもよ?▼~
:[サクラ]|
私は、きっと喜んで~
笑顔を見せてくれると思います!▼~
:[リョウマ]|
はっはっは、どうだろうな。▼~
間違いなく言えるのは、~
俺たちにとってよき思い出が~
増えるということだ。▼~
:[タクミ]|
僕たちきょうだいの~
一番新しい思い出になるね。▼~
:[ヒノカ]|
失われた時間は戻ってこなくても~
思い出は増やしていける。▼~
:[アクア]|
そのために…私たちは~
みんな揃ってこのアスク王国に~
呼ばれたのかもしれないわ。▼~
:[サクラ]|
あっ、見てください!~
遠征隊が戻ってきたようです。▼~
:[リョウマ]|
では、出迎えるとしよう。~
きょうだい皆でな!▼~
**名を捨てた賊 アシュラ [#crue60ow]
***C [#h6r99o4k]
:[ゼト]|
では、エフラム様。~
ルネス騎士団、出撃いたします。▼~
:[エフラム]|
明日には俺とエイリークも合流する。~
露払いは頼んだぞ。▼~
:[カイル]|
参りましょう、ゼト将軍。~
フォルデも遅れるなよ。▼~
:[フォルデ]|
はいはい。さっさと片づけて~
絵の続きでも描くとしようか。▼~
:[アシュラ]|
……。▼~
:[シャニー]|
ディークさん、あたしたちも~
出撃だよ! 早く早くー!▼~
:[ディーク]|
わかってる。そう急かすんじゃねえ。▼~
:[クラリーネ]|
お待ちなさい、私も行きましてよ!~
クレイン兄様も…あら?~
お兄様はどちらに?▼~
:[クレイン]|
クラリーネ、杖を忘れているよ。~
気持ちがはやるのもわかるけど~
落ち着かなきゃ。▼~
:[アシュラ]|
……。▼~
:[シャロン]|
どうしたんですか、アシュラさん?~
なんだか難しい顔をしていますが…。▼~
:[アシュラ]|
シャロン王女…。▼~
:[シャロン]|
あっ! もしかして~
お城で迷っています?~
行きたい場所があれば案内しますよ!▼~
:[アシュラ]|
あ…いや…そうじゃないんだ…。~
ただ、その、なんだ…。~
この城は…せわしないな。▼~
:[シャロン]|
そうですね。今日は出撃も多くて~
いつもよりせわしない気がします!▼~
ですが、みなさんやる気に満ちて~
こっちまで元気になりますよね!▼~
:[アシュラ]|
申し訳ないがシャロン王女…~
俺はそういうのが苦手なんだ。▼~
:[シャロン]|
えっ!?~
そ、そうなんですか?▼~
:[アシュラ]|
この城のせわしない空気は~
俺みたいな日陰者には落ち着かなくてな。~
なんだか居心地が悪いんだ…。▼~
:[シャロン]|
むむっ!~
落ち着ける場所をお探しですか?~
それなら図書館とか中庭が…。▼~
:[アシュラ]|
いや…~
心遣いは感謝する、シャロン王女。~
だけど、俺には構わないでくれ。▼~
:[シャロン]|
アシュラさん…。▼~
:[アシュラ]|
俺はここにいる英雄たちとは違う。~
あまり期待されても困るんだよ…。▼~
:(暗転)|
:[アシュラ]|
祖国を失い、誇りを失った俺は…~
長い間、陽の当たらない世界にいた。▼~
…そんな俺にとっちゃ、~
ここにいる英雄たちはまぶしすぎる…▼~
……。▼~
おい! 柱の陰にいるお前。~
そこにいるのはわかっている。~
俺に…なんの用だ?▼~
:[フォルカ]|
よく俺の気配に気付いたな。~
ただの盗賊ではない、か。▼~
:[アシュラ]|
なにをいけしゃあしゃあと。~
あれだけ露骨に殺気を出してりゃ~
気づかないほうがおかしいぜ。▼~
お前は何者だ?~
俺になんの用がある?~
答えろ!▼~
***B [#wry0okw5]
:[フォルカ]|
俺が何者か知りたい、か。~
そうだな…だったら代金として~
3万ゴールドほど用意してもらおう。▼~
:[アシュラ]|
ふざけたやつだ…。~
城の食堂で聞いたことがあるぜ。~
金さえ積めば何でもやる情報屋の噂を。▼~
そいつはえらく高い代金を~
ふっかけてくるって言ってたな。▼~
名前は…そうだ!~
【火消し】のフォルカだ。~
お前がそうなんだろう?▼~
:[フォルカ]|
ヴァイス・ブレイヴと~
距離をおいてはいるが…~
そんな俺を知っていたか。▼~
自分の役立ちそうな情報は~
抜かりなく集めているというわけか。▼~
:[アシュラ]|
で、その【火消し】がなんの用だ?~
役立たずの俺を城から追い出す仕事でも~
請け負いやがったか?▼~
:[フォルカ]|
そんな金にならん仕事はしないさ。~
アシュラ、お前に興味があってな。▼~
:[アシュラ]|
俺に興味が?~
…怪しいな。【火消し】は~
誰とも組まないと聞いたぞ。▼~
ヴァイス・ブレイヴでも~
独自に動いているんだろ?~
なにか裏がありそうだな。▼~
:[フォルカ]|
俺は誰とも組まん主義だが~
仕えるものがあれば使う。▼~
お前は使えそう…~
そう感じただけだ。▼~
:[アシュラ]|
お眼鏡に適ってうれしいが~
俺に価値なんてないさ。~
ほかを当たってくれ。▼~
:[フォルカ]|
無理強いはせん。~
もし気が変わったら~
ユリシーズという男を訪ねてみろ。▼~
おあつらえ向きな仕事を~
回してくれるはずだ。▼~
どうせ暇を持て余しているんだろう。~
気晴らしにはなるかもしれんな。▼~
:[アシュラ]|
……。▼~
***A [#eti67321]
:[ユリシーズ]|
おお、よくぞ参られたアシュラ殿。我輩は~
クリミア王国のフェール伯ユリシーズ。~
以後、お見知りおきを。▼~
話は【火消し】から聞いております。~
とても腕の立つ密偵であると!▼~
:[アシュラ]|
世辞はいい。~
俺に依頼したいことがあるらしいな。▼~
なにをすればいい?~
盗みか? それとも殺しか?▼~
:[ユリシーズ]|
そんな物騒な仕事ではありませぬ。~
ですが…ある意味それよりも難しく~
危険な仕事かもしれませぬな。▼~
そう…腕利きの英雄でなくては~
果たせぬ仕事と言えましょう。▼~
:[アシュラ]|
もったいぶるじゃないか。~
少し興味が出てきたぜ。~
その仕事とやらを聞かせてくれよ。▼~
:[ユリシーズ]|
その前に、ひとつお約束を。~
今からお話しすることは他言無用。~
誰にも話してはなりませぬ。▼~
アルフォンス王子やシャロン王女~
アンナ隊長はもちろん~
(プレイヤー名)殿にも…。▼~
:[アシュラ]|
一度受けた仕事の秘密は守る。~
裏の世界で生きる者の鉄則だ。▼~
:[ユリシーズ]|
話が早くて助かります。~
さて、ここからが本題。▼~
ヴァイス・ブレイヴには異界から~
年齢、性別、人種、身分を問わず~
さまざまな英雄が集まっています。▼~
(プレイヤー名)殿が~
言うには、その誰もがアスク王国に~
不可欠な英雄とのことですが…▼~
ヴァイス・ブレイヴに仇なすような~
不穏な動きを見せる英雄も~
なかにはいるようなのです。▼~
:[アシュラ]|
……。▼~
:[ユリシーズ]|
もうおわかりですな?▼~
誰にも悟られぬように~
その者たちが怪しい動きをしていないか~
探っていただきたいのですよ。▼~
:[アシュラ]|
身内の身辺調査ってわけか。~
たしかに俺にうってつけな~
品があるとは言えない仕事だな。▼~
引き受けてやるよ。~
探ってほしいヤツの名前を教えてくれ。▼~
:(暗転)|
:[アシュラ]|
…………▼~
:[ナーシェン]|
な、なんだ、おまえらは!~
口を開けば無礼なことばかり!~
帰れ帰れ! 消えろ! シッシッ!▼~
:[コルネリア]|
あら、それは残念ですわ。~
私たちのもとに来れば~
あなたが望む力をお渡しできますのに…。▼~
:[クロニエ]|
キャハハハ! そうだよ!~
新しい力を手に入れれば~
もう誰にも舐められずに済むよ?▼~
:[ナーシェン]|
な、なにを言っている!~
私は誰にも舐められてはいないっ…!▼~
私は強い…私は賢い…私は美しい…~
私は正しい…誰よりも…誰よりもだっ!~
わかったらさっさと消えろ!▼~
:[コルネリア]|
…仕方ありませんね。~
出直しましょう、クロニエ。▼~
:[クロニエ]|
あーあ、残念!~
断られちゃったねー。▼~
あいつ単純そうだから~
ちょっと自尊心を刺激してやれば~
誘いに乗ってくると思ったんだけど。▼~
:[コルネリア]|
おいおい、クロニエ!~
デカい声で単純そうとか言うんじゃねえ!~
誰かに聞かれるかもしれねえだろ!▼~
:[クロニエ]|
あんたこそ地を隠しなさいよー!~
聖女様が汚い言葉を使っているのを~
人に聞かれたらどうすんの?▼~
:[アシュラ]|
……。~
この場はここまでだな。~
次に行くか…▼~
:(暗転)|
:[アシュラ]|
…これで一通り探ったか。~
たしかに警戒が必要な連中は多い。~
一度戻って報告だな。▼~
***S [#tp08nwq7]
:[ユリシーズ]|
ご報告、ありがとうございます。~
ひとまず危険な兆候はなしとのことで~
一安心でありますな。▼~
:[アシュラ]|
それにしても味方であるはずの~
連中を探らなきゃいけないなんて~
あんたも難儀な立場だな。▼~
:[ユリシーズ]|
このような仕事をアルフォンス王子や~
シャロン王女にやらせるわけには~
まいりますまい。▼~
お二人には集った英雄を心から信じ~
そのうえで平和を目指し~
率いていただかなくてはなりませぬ。▼~
:[アシュラ]|
仲間を疑うような~
猜疑心の強い指導者には~
誰もついてこないから…か。▼~
:[ユリシーズ]|
ご明察です。~
ですが、それだけでは~
国家の安全は担保できませぬ。▼~
よって我輩たちのような~
裏から立ち回れる~
英雄が必要なのです。▼~
:[アシュラ]|
それがあんたの存在意義ってわけか。~
陽の当たらない役回りだが…~
仕事に誇りを持ってるんだな。▼~
:[ユリシーズ]|
僭越ながら申し上げますと~
そなたからは我輩たちと~
同じ匂いを感じますな。▼~
そこでひとつ提案なのですが~
これからも我輩たちに力を~
貸してくださいませんか?▼~
そなたのなかには~
祖国への想いや誇りが感じられます。▼~
大切なものを守り抜こうとする~
その意思と力をお貸しいただきたい。▼~
:[アシュラ]|
なるほどな。~
俺についてもいろいろ調べたうえで~
話を持ちかけてきたってことか。▼~
いいぜ。手伝ってやるよ。▼~
:[ユリシーズ]|
おお、これは意外! 失礼ながら~
すんなりと引き受けてくれるとは~
思っておりませんでした。▼~
:[アシュラ]|
似た者同士の縁、とでも言うかな。~
調べさせてもらったが、あんたも戦争で~
一度は祖国を失ったそうだな?▼~
:[ユリシーズ]|
いかにも。艱難辛苦の果て~
仲間たちと死線を潜り抜け~
我々は祖国を取り戻しました。▼~
:[アシュラ]|
俺も今はくすぶってばかりで~
祖国最高なんて夢のまた夢だが…。▼~
その…なんだ…~
あんたのそばで仕事をしながら~
いろいろ学ばせてもらおうと思ってな。▼~
祖国を取り戻すために必要なことを~
俺にも教えてくれないか。▼~
:[ユリシーズ]|
なるほど、そういうことでしたか。~
お任せあれ! 我輩が用いた策謀の数々~
喜んでお教えいたしましょう。▼~
:[アシュラ]|
助かるぜ。よろしく頼む。▼~
:(暗転)|
:[フォルカ]|
フェール伯から連絡が来た。~
無事に話がついたようだ。~
これで依頼は完了だ。▼~
:[リョウマ]|
そうか、ご苦労だった。▼~
アシュラは英雄の器を持ちながら~
自信を失い、己が持つ力や~
可能性から目を背けていた。▼~
だが、もう心配はいらないようだな。~
今のアシュラは自分を活かす道を~
見つけられたようだ。▼~
:[フォルカ]|
自分の価値を決めるのは自分。~
そのことに気づいたのだろう。▼~
:[リョウマ]|
彼の背中を押してくれて助かった。~
これは約束した報酬だ。▼~
:[フォルカ]|
…確かに。だが多いようだ。~
半分返そう。▼~
:[リョウマ]|
む? どういう意味だ?▼~
:[フォルカ]|
今回の依頼を通じて~
アシュラは使える男だとわかった。~
それは俺にも価値のある話だからな。▼~
この依頼で見極められた。~
礼を言うぞ、リョウマ。▼~
**豪快な女竜騎士 クリムゾン [#r798j2kw]
***C [#r60ok206]
:[ザガロ]|
いつ来ても気分が落ち着く…。~
誰もいない夜の武器庫で~
武具の手入れするのも嫌いではないな。▼~
ふむ、この弓は弦が緩んでいるな。~
補修の素材は…。▼~
:[クリムゾン]|
おや、こんな時間に~
武器庫にお客さんがいるとはね。▼~
:[ザガロ]|
オレルアン狼騎士団、ザガロだ。▼~
:[クリムゾン]|
これはご丁寧にどうも。~
シュヴァリエ公国騎士のクリムゾン。~
以後、よろしくな。▼~
で、ザガロは武具の~
手入れをしていたのかい?▼~
:[ザガロ]|
そうだ。予備の武具や~
新しく補充されたものに~
不備がないか調べていた。▼~
:[クリムゾン]|
おや?~
その弓はあんたが手入れを?▼~
:[ザガロ]|
弦の緩みがあったので調整した。~
確認してみるか?▼~
:[クリムゾン]|
へえ! いいじゃないか。~
はじめて持つ弓なのに~
長年使っていたようにしっくりくるよ。▼~
:[ザガロ]|
武具は自分の命を預ける大事な相棒だ。~
念入りに手入れをすれば~
そのぶん力になってくれる。▼~
:[クリムゾン]|
なるほどね。~
それがあんたの信念か。▼~
こっちの槍もよく磨かれてて…。~
うん、この盾もいいな。~
これもあんたが手入れしたんだろ?▼~
:[ザガロ]|
そうだ。▼~
:[クリムゾン]|
どれもこれもゴキゲンな武具だ。~
あんたの武具への愛情が伝わってくるよ。▼~
:[ザガロ]|
そうか。不備がなければ幸いだ。▼~
:[クリムゾン]|
だけど、うーむ…。~
気になることもあるんだよなぁ。▼~
:[ザガロ]|
なに?~
なにか不具合でもあったか?▼~
:[クリムゾン]|
いや、あんたの手入れは完璧さ。~
けどね、ここにある武具はどれも~
少しばかり派手さに欠けるね。▼~
:[ザガロ]|
派手さ、だと?▼~
:[クリムゾン]|
手入れのおかげで性能は申し分ない。~
けど、キラキラ輝く石とかで飾れば~
もっと見栄えがよくなるよ。▼~
:[ザガロ]|
輝く石で…飾る?~
魔力の宿った宝玉で~
新たな力を…といった話か?▼~
:[クリムゾン]|
いやいや、あくまで見た目の話さ。~
綺麗で派手なら石はなんだっていいんだ。~
そのへんに落ちてる石でもね。▼~
:[ザガロ]|
武具を飾ると…どうなる?▼~
:[クリムゾン]|
見た目がいいと~
やる気が出るだろ?▼~
:[ザガロ]|
…すまない。~
俺にはよく理解できない話のようだ…▼~
***B [#dgu6983i]
:[リズ]|
きゃーっ! なにこの槍!~
うわわっ、可愛い!~
アメリア、もっと近くで見せて!▼~
:[アメリア]|
もちろんです。~
どうぞ、リズ王女。▼~
:[レオ]|
へえ。槍の柄の部分に~
色の違う石を埋め込んでいるのね。▼~
:[アメリア]|
あたしの生まれ故郷のグラド帝国には~
石の名前を冠した高名な将軍が~
いらっしゃるのですが…。▼~
この石はあたしが尊敬する将軍の石を~
モチーフにしたものなんです。▼~
:[レオ]|
なるほどね、憧れの人の石で~
自分の武具を飾るなんて~
なかなかステキじゃないの。▼~
:[リズ]|
そういうレオさんだって~
矢筒にバルボさんの鎧に似た~
飾りをあしらってるよね?▼~
:[レオ]|
よく気づいたわね!~
そうよ、これでいつでも~
兄貴と一緒なの。うふふ…。▼~
:[アメリア]|
リズ王女の杖は、キラキラ光る~
細かい石がたくさん張り付けてあって~
とっても可愛いです!▼~
:[リズ]|
えへへ、フレデリクが拾い集めた石から~
綺麗なものを選んでみたんだ!▼~
:[ザガロ]|
……。▼~
:[レオ]|
あら、ザガロじゃない。~
あんたもアタシたちの~
武具に興味あるの?▼~
:[ザガロ]|
近ごろはこういうのが~
流行ってるのか?▼~
:[リズ]|
うん! ヴァイス・ブレイヴで~
ちょっとした流行なんだ!▼~
:[アメリア]|
クリムゾンさんに鉱石を持っていくと~
魔法の液体を使って~
武具を可愛く飾り付けてくれるんです。▼~
:[ザガロ]|
クリムゾンが?▼~
:[アメリア]|
鉱石が足りないときは~
クリムゾンさんが岩を砕いて~
調達してくれたりもしますよ。▼~
:[レオ]|
興味あるならザガロもやってもらえば?~
クリムゾンなら武器庫に行くと言ってたわ。▼~
:[ザガロ]|
……。▼~
:(暗転)|
:[ザガロ]|
なんだ?~
武器庫に行列が出来ている…。▼~
:[クリムゾン]|
槍の柄には青の光石を散りばめて~
仕上げにピンクの粉でまわりを固めてと。~
こんな感じかな。▼~
あとは魔法の液体が乾くのを待てば完成だ。~
どう? 気に入ってくれた?▼~
:[エスト]|
すっごく気に入ったわ!~
わたしの槍、可愛くしてくれてありがとう!▼~
今度、ペガサスの馬具も~
飾り付けてもらえるかな?▼~
:[クリムゾン]|
馬具の飾り付けか…わかった。~
それまでにいい石を探しておくよ。~
じゃあ次の人!▼~
:[セーラ]|
次は私ね! この杖を~
もーっと素敵にしてほしいの!~
私の可愛さに負けないくらいに!▼~
:[クリムゾン]|
そいつは大仕事だね。~
よし、やってみようか。▼~
:[ザガロ]|
……。▼~
***A [#h689832a]
:[クリムゾン]|
おっと、魔法の液体が~
切れちまったみたいだね。▼~
せっかく並んでもらったけど~
今日は店じまいにさせてくれ。~
また明日な。▼~
:(暗転)|
:[ザガロ]|
ずいぶん盛況だな。▼~
:[クリムゾン]|
おっと悪いね、ザガロ。~
武器庫の隅、借りてたよ。▼~
:[ザガロ]|
俺は武器庫の主じゃない。~
どうこう言う資格はない。▼~
:[クリムゾン]|
もしかして、あんたも興味ある?~
それなら明日来てくれないか。▼~
あんたのカッコいい弓に合う~
鉱石を見繕っておくからさ。▼~
:[ザガロ]|
いや、遠慮しておく。~
俺にとって武具は~
運命をともにする相棒だ。▼~
その相棒を飾り立てることに~
俺は意味を見出せなくてな。▼~
:[クリムゾン]|
なるほどねえ。~
ザガロの考えもよくわかるよ。▼~
でも、そんなザガロにこそ~
見てもらいたいものがあるんだ。~
ついてきてもらえるかい?▼~
:[ザガロ]|
……。▼~
:(暗転)|
:[ザガロ]|
ここは訓練場か。▼~
:[クリムゾン]|
えーと、誰かいるかい?▼~
:[シャーロッテ]|
でいっ! っしゃあこのっ!▼~
:[クリムゾン]|
おっ、シャーロッテだ。~
彼女の斧の柄のところ~
見えるかい?▼~
:[ザガロ]|
小さいが…~
輝く石が何個か付いているな。▼~
:[クリムゾン]|
あの斧、先日私が~
飾り付けてあげたんだ。▼~
:[シャーロッテ]|
ぜぇぜぇ…あーしんどい!~
もう動きたくねえが、一発くらいは~
当てねえと気がおさまらねえ…ぞっと!▼~
:[ブノワ]|
遅い! むんっ!▼~
:(白く光る)|
:[ブノワ]|
どうした、シャーロッテ…~
もうへばったか…?▼~
:[シャーロッテ]|
ま、まだまだっ!~
今日の私には可愛く生まれ変わった~
この相棒がついてるんだ。▼~
このくらいなんでもねーよ!~
そらっ、まだまだいくよ!▼~
:[ザガロ]|
……。▼~
:[クリムゾン]|
向こうにいるのはアメリアだね。~
彼女の槍も飾り付けてあげたんだ。▼~
:[アメリア]|
槍の基本!~
右回し! 左回し! 突き!~
せいっ! やぁっ! とぉ!▼~
:[セライナ]|
アメリア。~
その槍についている石は…?▼~
:[アメリア]|
セ、セライナ将軍!~
これはその…。▼~
セライナ将軍の二つ名は【蛍石】。~
あたしもセライナ将軍のように~
強くなりたくて。▼~
あ、それからこっちの石は…▼~
【黒曜石】のデュッセル将軍と~
【日長石】のグレン将軍です!~
お二人もあたしの目標なんです!▼~
:[セライナ]|
若い英雄の道しるべになることは~
武人としての誉。▼~
デュッセル将軍とグレンも~
きっと誇らしく思うはず。~
その槍と一緒に励みなさい。▼~
:[アメリア]|
は、はいっ!~
精進しますっ!▼~
:[ザガロ]|
……。▼~
***S [#qqet568x]
:[クリムゾン]|
どうだい、ザガロ。~
飾り付けた武具を使う英雄たちを見て~
なにか感じなかったかい?▼~
:[ザガロ]|
…武具に愛着を持つことで~
いつも以上の力が出せる…~
俺にはそう見えた。▼~
:[クリムゾン]|
そうだね。~
私もそうだと思うよ。▼~
:[ザガロ]|
…すまなかったな。▼~
:[クリムゾン]|
どうしたんだい、急に?~
こっちは謝られるようなことは~
してないはずだけど。▼~
:[ザガロ]|
武具というものは~
求められる性能さえ発揮できれば~
それで十分だと思っていた。▼~
だが、俺は見落としていたようだ。~
武具を使う者の想いに~
心を砕いていなかった。▼~
:[クリムゾン]|
まあ、理想の武具は人それぞれ。~
ザガロの考え方だって~
間違っちゃいないさ。▼~
でも、どうせ思うなら~
カッコイイ武具やイカす武具~
可愛い武具のほうがいいだろ?▼~
私が武具を飾り立てるのは~
それが理由さ。▼~
:[ザガロ]|
感謝する、クリムゾン。~
お前のおかげで~
視野が広がった気がする。▼~
:[クリムゾン]|
いいよいいよ、気にしないで。▼~
そうだ! もしよければ~
あんたや狼騎士団の武具も~
私が飾ってあげるけど?▼~
:[ザガロ]|
俺たちの武具を…?▼~
:[クリムゾン]|
遠慮しなくていいからさ!~
お揃いのカッコいい~
狼の飾りを考えてやるよ!▼~
:[ザガロ]|
いや、遠慮しておく。~
俺はなんの飾りもない~
地味な武具が好きだからな。▼~
:[クリムゾン]|
ふふ、気が変わったらいつでも言ってよ。~
とっておきの石を用意して~
待ってるからさ!▼~
**勇躍飛翔の戦姫 ヒノカ [#uuupokj3]
***C [#eh69uqjz]
:[ヒノカ]|
アサマ、セツナ!~
お前たちもアスク王国に~
召喚されていたか!▼~
:[アサマ]|
これはこれはヒノカ様。~
その装束…新調されたのですか?▼~
馬子にも衣装。~
今、私はその言葉の意味を~
嚙み締めておりますよ。▼~
:[セツナ]|
うん、アサマ…~
私もよく似合ってると思う…。▼~
:[ヒノカ]|
いや、セツナ。~
今のは誉め言葉ではないぞ。▼~
:[アサマ]|
ところでセツナさん。~
這いつくばって主君をお迎えするとは~
なかなか独創的ですね。▼~
:[セツナ]|
地面が泥だらけで~
足を取られて転んでしまったの…。~
滑って起き上がれない…助けて…。▼~
:[アサマ]|
あっはっは、もちろん嫌ですよ。~
だってあなた、泥だらけじゃないですか。~
私まで汚れるのはご免です。▼~
:[ヒノカ]|
ええい、まったく!~
セツナが困ってるじゃないか。~
ほら、私の手を取るんだ。▼~
:[セツナ]|
ありがとうございます、ヒノカ様…。~
あっ…武器も新しくなったんですね?~
かっこいい…よく見せてください…。▼~
:[ヒノカ]|
うわっ、やめろ! お前から~
泥だらけの手で触ってきてどうする!▼~
:[アサマ]|
ふーむ、たしかに立派な武器ですねえ。~
まあ、使いこなさなければ~
宝の持ち腐れなのですが。▼~
:[ヒノカ]|
素直に褒めることはできんのか!~
まったく、お前たちは~
異界に来ても相変わらずだな…。▼~
:(暗転)|
:[ヒノカ]|
…はあ。▼~
:[ピアニー]|
ど、どうしたの、ヒノカ王女?~
頭なんか抱えちゃって…。▼~
:[ヒノカ]|
ピアニー…だったか。~
すごいな、アスク王国は。~
妖精までいるとは。▼~
:[ピアニー]|
ふふ、~
妖精をはじめて見た英雄は~
みんなそう驚くわ。▼~
ところで…~
なにか悩み事?~
私でよければ相談にのるわ!▼~
:(暗転)|
:[ヒノカ]|
…というわけでな。~
白夜王国から変わらずアスク王国でも~
臣下に振り回されっぱなしなんだ。▼~
異界に来てもこの調子とは…~
はあ…。▼~
:[ピアニー]|
なるほどね…▼~
そうだ!~
ヒノカ王女、私いいこと~
思いついちゃった。▼~
せっかくだから~
アスク王国にいる間に~
新しい臣下を見つけるのはどう?▼~
:[ヒノカ]|
ここで出会った英雄を~
新たな臣下に~
迎え入れるということか?▼~
:[ピアニー]|
ものは試し!~
ヒノカ王女の臣下に合いそうな~
英雄を紹介してあげる!▼~
***B [#nn909iwq]
:[クロエ]|
はじめまして。~
フィレネ王国の王城騎士、クロエです。~
あなたがヒノカ王女ですか?▼~
:[ヒノカ]|
あ、ああ、私がヒノカだ。~
ピアニー、この方は?▼~
:[ピアニー]|
アサマさんの嫌味で~
いつも心がすり切れちゃうって~
言ってたでしょ?▼~
それなら、いつでも温かく励まして~
支えてくれるような英雄を~
臣下に迎えればいいと思ったの!▼~
:[ヒノカ]|
そういうことだったか。▼~
:[クロエ]|
わたしは既に主君を持つ身では~
あるのですけれど…▼~
セリーヌ様に事情を話したところ、~
ぜひ協力して差し上げなさいとの~
お言葉を賜りました。▼~
暫くはヒノカ王女の臣下としても~
尽力させていただきます。▼~
:[ヒノカ]|
そうか、ありがとう。~
だが、あいにく~
これから戦場へ出るところでな…▼~
:[クロエ]|
それなら、わたしもご一緒いたします。~
すぐに準備をしてきますね。▼~
:(暗転)|
:[ヒノカ]|
やあっ!~
せぇぇぇっ!▼~
:(白く光る)|
:[ヒノカ]|
ふう、あたりの敵は一掃できたか。▼~
:[クロエ]|
素敵な太刀筋でした、ヒノカ王女。~
まるで御伽噺に登場する~
勇ましい救世主のようでした。▼~
:[ヒノカ]|
そ、そうか?~
なんだか照れるな…。▼~
:[クロエ]|
汗をかかれたのではありませんか?~
拭かせていただきますね。▼~
:[ヒノカ]|
わ、悪いな、助かる。▼~
:[クロエ]|
それでは、次の戦場に行く前に~
お弁当にいたしましょうか。▼~
:[ヒノカ]|
弁当?~
クロエが用意してくれたのか?▼~
:[クロエ]|
はい、ヒノカ王女にはもっともっと~
頑張っていただきたいですから。▼~
おすすめの珍味を詰め合わせたものに~
しようかと迷ったのですが、~
本日は白夜風のお弁当にしました。▼~
お味のほうはいかがですか?▼~
:[ヒノカ]|
ああ、美味しいよ。▼~
:[クロエ]|
うふふ良い食べっぷりです。~
たくさん食べてくださいね。~
まだまだありますから!▼~
あら、お口元が汚れていますね。~
わたしにお任せを。▼~
この手ぬぐいで、~
ヒノカ王女の口元をきゅっきゅ…▼~
:[ヒノカ]|
だ、大丈夫だ、自分で拭ける!▼~
:[クロエ]|
あら。ヒノカ王女の愛らしいお顔を~
この手でさらに愛らしく…と~
思ったのですが。▼~
ところで寒くはありませんか?~
でしたら上に一枚羽織れるものを~
用意していますよ。▼~
:[ヒノカ]|
大丈夫、大丈夫だから!▼~
:[クロエ]|
あっ、暑いのでしたら~
おあおぎいたしますよ。~
ペガサスの翼を使って…はい。▼~
:[ヒノカ]|
うわっ! いいから!~
そこまで世話してくれなくて~
大丈夫だからっ!▼~
:(暗転)|
:[クロエ]|
ヒノカ王女ー!~
どこにおいでですかー。▼~
お疲れでしょうから~
身体を揉みほぐして差し上げようと~
思ったのだけれど…。▼~
:[ヒノカ]|
……。~
行ったか…。▼~
この数日、行動を共にしてきたが~
クロエは至れり尽くせりすぎる!▼~
自分で言うのもなんだが~
いくらなんでも甘やかされ過ぎだ。▼~
まあ、たまに屋台で~
買ってきたという~
珍妙な食べ物を勧められもするが…。▼~
それを差し引いても~
私はきっと堕落しきってしまう!▼~
クロエとピアニーには申し訳ないが~
この話はなかったことにしてもらおう。▼~
***A [#v6904jmq]
:[ミリエル]|
ご紹介にあずかりました、~
クロム自警団のミリエルです。▼~
:[ヒノカ]|
あ、ああ、私がヒノカだ。~
ピアニー、この方は?▼~
:[ピアニー]|
セツナさんがマイペース過ぎるって~
言ってたでしょ?▼~
だからヒノカ王女を補佐してくれる~
しっかり者の英雄を~
紹介しようと思って!▼~
:[ヒノカ]|
そういうことか。~
ミリエル、よろしく頼む。▼~
:[ミリエル]|
お任せください。~
計算に基づいた無駄のないサポートを~
お約束いたしましょう。▼~
:(暗転)|
:[ヒノカ]|
さて、明日は昼まで~
鍛錬に励むとするか。▼~
:[ミリエル]|
訓練場はすでに押さえてあります。▼~
模擬戦の相手として~
スミア、ティアモのペガサスナイト両名も~
同時刻に訓練場へ来る予定です。▼~
訓練の終了にあわせて~
食堂も予約しておきましたので~
そこで昼食を取られてください。▼~
:[ヒノカ]|
毎日すまないな、ミリエル。~
おかげで物事が順調に進む。▼~
お前の手際のよさには、~
感心するばかりだよ。▼~
:[ミリエル]|
効率を考えるのは~
当然のことですので…▼~
:[ヒノカ]|
予定を無駄なく進める管理能力…。~
これだ! 私が求めていたものは!~
臣下はこうあるべきなのかもしれないな。▼~
:(暗転)|
:[ミリエル]|
ところでヒノカ王女。~
先ほどの戦場での行動ですが~
単騎での突撃は非常に危険です。▼~
:[ヒノカ]|
あ、ああ、そうだったかもな。▼~
:[ミリエル]|
結果的にはうまくいきましたが~
リスクを伴う行動は控えるべきかと。▼~
その前の局面でも周囲への注意力が~
欠けていたように存じます。▼~
問題はすぐに改善を図るべきです。~
行動に出る前に、周囲との連携や~
協調を十分に心がけてください。▼~
:[ヒノカ]|
ぜ、善処しよう…。▼~
:(暗転)|
:[ヒノカ]|
ふう、いい湯だった。~
一日の終わりは風呂に限る…。▼~
:[ミリエル]|
ヒノカ王女、よろしいですか?▼~
:[ヒノカ]|
うわっ!~
誰かと思えばミリエルか。▼~
:[ミリエル]|
ここ一週間、ヒノカ王女の~
入浴時間を記録しておりました。▼~
ヴァイス・ブレイヴにおける~
平均入浴時間と照らし合わせても~
かなり長いかと。▼~
もう少し早くお済ませになるのが~
適切かと思われます。▼~
:[ヒノカ]|
そうか? 風呂くらいは~
ゆっくり入りたいのだが…。▼~
:[ミリエル]|
こうして夕涼みされるのも結構ですが~
先日お勧めした戦術書の~
読み進めのほうもお忘れなく。▼~
それと…ヒノカ王女の部屋の明かりが~
消えるのがすこし早いですね。▼~
睡眠時間をもう少し削り~
そのぶん一日の振り返りや~
座学にお当てください。それから…。▼~
:[ヒノカ]|
わ、わかった、わかったから!~
そう一気に詰め込まれても~
混乱してしまう!▼~
:(暗転)|
:[ヒノカ]|
明日の予定のすり合わせをしただけで~
ドッと疲れてしまった…。▼~
たしかにミリエルは有能だ。~
時間の使い方をよくわかっている。▼~
…しかし、あまりにも息苦しい!~
私の性分とは~
合わないのかもしれないな…。▼~
***S [#dr64rj2a]
:[ピアニー]|
えーっ?~
新しい臣下探しをやめる?▼~
:[ヒノカ]|
いろいろ手を尽くしてくれたのに~
ピアニーには申し訳ないことをした。~
ただ、どうにも合わなくてな…。▼~
言っておくが、紹介してくれた英雄たちが~
悪いわけではない。その、なんというか~
相性というものがあるのだろうな…。▼~
:[ピアニー]|
そう、わかったわ。~
なにかあったらまた相談してね!▼~
:[ヒノカ]|
ああ。ありがとう、ピアニー。▼~
:(暗転)|
:[セツナ]|
あの、ヒノカ様…~
どうぞ…お茶です…。▼~
:[ヒノカ]|
むっ、セツナか。~
お前が淹れた茶か…ま、まあいい。~
せっかくだからいただこう。▼~
むっ…。~
アスク王国で淹れる茶も~
なかなか刺激的な味だな。~
しかし、以前の壊滅的な味と比べると~
だいぶマシになっている気がする…。▼~
:[セツナ]|
そんなに褒めていただけて~
うれしいです…。▼~
ヒノカ様のために~
コツコツ練習してよかった…。▼~
:[ヒノカ]|
褒めるというか~
感想を述べただけだが…そうか。~
私のために努力してくれたのだな。▼~
:[アサマ]|
これはこれはヒノカ様。~
臣下探しは失敗したようですねぇ。~
いや、面白かったですよ。▼~
:[ヒノカ]|
お、お前、全部見ていたのか?▼~
:[アサマ]|
これ以上ない見事なまでの~
骨折り損のくたびれ儲け。~
様式美というやつですねえ。▼~
:[ヒノカ]|
くっ…このっ…~
しかし、お前たちといると~
疲れはするが心は楽…。▼~
そうだな、そんな気もするな。~
世界が変わろうが、私の臣下は~
お前たちしかいないようだ。▼~
:[アサマ]|
最初からわかりきっていたことですよ。~
あなたの臣下が務まるのは~
我々ぐらいのものです。▼~
:[セツナ]|
これからも…ヒノカ様には~
助けてもらわないと困ります…。▼~
:[ヒノカ]|
まあ、お互いさまというやつか。~
お前たちの主君が務まるのも~
私ぐらいのものだからな!▼~
:[アサマ]|
素晴らしい。~
これからも私たちの面倒を~
見させてあげてもいいですよ。▼~
:[セツナ]|
ヒノカ様…、~
見捨てないでくださいね…。▼~
:[ヒノカ]|
抱きつくなセツナ! あっ!~
お前、またどこかで転んだな?~
汚れがついたじゃないか!?▼~
まったく…。~
アスク王国でも~
先が思いやられるな。▼~
*コメント [#comment]
#comment
終了行:
[[章別会話]]
*あの笑顔のために [#tryu6kwa]
#contents
**あの笑顔のために [#v78j3k8a]
***オープニング [#ko0e73m5]
:[リョウマ]|
見えてきたぞ。~
あれが目的地の村だ。▼~
:[クリムゾン]|
辺境だとは聞いていたけど~
ずいぶんと険しい場所に~
村を作ったもんだね。▼~
:[ヒノカ]|
深い谷に隔たれて~
村に通じるのは一本の~
細く切り立った道のみ、か。▼~
:[クリムゾン]|
だから少しでも~
便をよくするために~
新しい橋を作っているところさ。▼~
:[アシュラ]|
ここまで孤立していると~
なにかあったときに~
助けも呼べやしねえ。▼~
盗賊の標的にされちまったのは~
それが理由なんだろうよ。▼~
:[リョウマ]|
作っている橋が完成すれば~
村になにかあっても~
すぐに助けに駆けつけられる。▼~
だが、盗賊も~
橋が完成するのを~
指を咥えて見てはいないだろう。▼~
:[ヒノカ]|
…小悪党の考えそうなことだな。~
この程度の任務であれば~
ほかの英雄でも事足りると思うが…▼~
:[リョウマ]|
俺たちは民を守るために来た。~
盗賊退治も大事な任務には違いない。~
そうだろう、ヒノカ?▼~
:[ヒノカ]|
…兄様の言うとおりだ。~
すまなかった。▼~
:[クリムゾン]|
さっすがリョウマだね!~
いいことを言うじゃないか。▼~
民を守るために私たちはここにいる。~
こっちもやる気が湧いてきたよ。~
なあ、アシュラ?▼~
:[アシュラ]|
さあ、どうだろうな。~
英雄として召喚されはしたが~
そもそも俺はそんな器じゃない。▼~
:[クリムゾン]|
おいおい、~
ずいぶんと弱気じゃないか。▼~
:[アシュラ]|
もちろん任務は続けるが~
俺にはあまり期待しないでくれ。▼~
:[リョウマ]|
……▼~
***C [#ety79j22]
:[ヒノカ]|
逃がさんぞ、盗賊ども。~
はあっ!▼~
:(白く光る)|
:[クリムゾン]|
略奪に飽き足らず~
橋の建設まで妨害するなんて…~
これ以上、悪さはさせないよ!▼~
:(白く光る)|
:[リョウマ]|
お前で最後のようだな…~
ふんっ!▼~
:(白く光る)|
:[アシュラ]|
ふぅ、どうやら片付いたか。▼~
:(暗転)|
:[クリムゾン]|
数だけは揃えてきたみたいだが~
あらかた追い払えたみたいだね。▼~
:[ヒノカ]|
村や橋を守れたことは喜ばしいが~
手応えのない連中だったな。~
正直なところ、不完全燃焼だ。▼~
:[リョウマ]|
そう言うな。~
村人の血が一滴も流れなかった…~
それだけでも大きな成果だ。▼~
:[クリムゾン]|
私もそう思うよ。~
アシュラも辛気臭い顔してないで~
この勝利を喜んだらどうだい?▼~
:[アシュラ]|
悪いが…ここでいくら~
戦ったところで祖国の…~
コウガ公国の復興には繋がらない。▼~
早いとこ元の世界に~
戻してほしいもんだぜ。▼~
:[リョウマ]|
たしかにこの異界の村は~
コウガ公国とはなんの関係もない。▼~
しかし、お前の知る~
コウガ公国と同じものが~
この村にもあるはずだ。▼~
:[アシュラ]|
同じもの?~
リョウマ様、それはいったい…。▼~
:[リョウマ]|
見ろ、あの子どもたちの笑顔を。~
盗賊たちが逃げ帰ったと知るや~
無邪気に駆け回っている。▼~
なあ、アシュラよ。~
あの子どもたちの笑顔は、~
コウガ公国とは違うのか?▼~
:[アシュラ]|
そう…ですね。~
俺はあの笑顔を知っている。~
いや、忘れるはずがない。▼~
かつてコウガ公国にも~
あんな無邪気な笑顔があった。▼~
俺が取り戻したいものは~
あんな笑顔だった…▼~
***B [#ry0bqj33]
:[ヒノカ]|
ふんっ!~
はあっ!~
せええいっ!!▼~
:[クリムゾン]|
憂さ晴らしに素振りかい?~
ずいぶんと気合が入ってるな。▼~
:[ヒノカ]|
昨日の盗賊どもとの戦いは~
張り合いがなかったからな。▼~
こうして訓練に励んだほうが~
まだ実りがあるというものだ。▼~
:[クリムゾン]|
ははっ、そうかい。~
私も強敵との戦いには心が躍るからね。~
ヒノカの気持ちはよくわかるよ。▼~
だけどさ、私も時々忘れちまうんだ。~
毎日訓練して強さを求めて…。▼~
そうして得た力は、なんのために~
あるんだろうってことをさ。▼~
:[ヒノカ]|
なんのための力か。~
そうだな…私はこの力を~
民を守ることに使いたい。▼~
武器を手にしたきっかけは~
カムイがいなくなったからだが…今は~
民のためにも強くなりたいと思っている。▼~
:[クリムゾン]|
ということは~
昨日の戦いでは~
目的を達成できたわけだ。▼~
強い敵を戦うためじゃない。~
民を守るために戦ったんだから。▼~
:[ヒノカ]|
そうか…そうだな。~
相手が強かろうが弱かろうが関係ない。▼~
望んだ通りに力が使えたか…~
それが一番大事なんだな。▼~
:[クリムゾン]|
手応えのない敵?~
いいじゃないか。それだけ民に~
被害が出なかったってことだ。▼~
:[ヒノカ]|
そのとおりだ。~
手応えのある敵に手間取って~
民に被害が出たら本末転倒だ。▼~
礼を言う、クリムゾン。~
私は新しい力を手にして~
舞い上がっていたのかもしれない。▼~
:[クリムゾン]|
大したことは言ってないさ。~
ん? なんだ…?~
むこうが騒がしくないか?▼~
:[リョウマ]|
ヒノカ! クリムゾン!~
すぐに出陣の用意だ。▼~
:[クリムゾン]|
どうしたんだい、血相を変えて。~
また盗賊でも出たのかい?▼~
:[リョウマ]|
そうだ。~
昨日以上の数で~
村に迫っている。▼~
偵察に出ていたアシュラから~
狼煙で連絡が入った。▼~
:[ヒノカ]|
くそっ、性懲りもなく…。~
行くぞ、兄様!▼~
:[リョウマ]|
ああ、村と橋を守り抜くぞ!▼~
***A [#etu77kma]
:[アシュラ]|
せいっ! はぁぁぁっ!▼~
村が荒らされれば~
子どもたちは故郷を失う。~
そんなのは俺だけで十分だ。▼~
:(暗転)|
:[アシュラ]|
ちっ…囲まれたか。~
ここで倒れるわけにゃいかねえ。▼~
俺にはコウガ公国を復興させる~
大事な使命がある。▼~
多勢に無勢だが~
必ず生き残ってみせる!~
はぁぁっ!▼~
:(白く光る)|
:[ヒノカ]|
アシュラ! 無事か!?▼~
:[アシュラ]|
空から聞こえるこの声は…~
ヒノカ様!?▼~
:[ヒノカ]|
安心しろ! リョウマ兄様たちも~
そこまで来ている。▼~
:[リョウマ]|
はあっ!!▼~
:[クリムゾン]|
ここは任せな!▼~
:[リョウマ]|
ケガはないか、アシュラ。~
まだ戦えるか?▼~
:[アシュラ]|
リョウマ様! もちろんです!▼~
:[リョウマ]|
この橋が完成すれば~
未来への架け橋となるのだ。▼~
皆、俺に続け!~
ここで一気に片付けるぞ!▼~
:(暗転)|
:[クリムゾン]|
どうやら盗賊たちは~
逃げ帰ったようだね。▼~
これだけ痛めつければ~
もう悪さもできやしないさ。▼~
:[ヒノカ]|
未来への架け橋か。~
リョウマ兄様はすごいな。▼~
:[クリムゾン]|
なんだい、いきなり。~
そりゃあリョウマはすごいだろ!▼~
:[ヒノカ]|
盗賊を退治するだけじゃなく~
その先のことも見据えている。~
私も見習わないとな。▼~
:[クリムゾン]|
ヒノカはいいきょうだいを持ったね。~
うらやましいよ。▼~
:(暗転)|
:[アシュラ]|
見てください、リョウマ様。~
子どもたちの楽しそうな顔…。▼~
:[リョウマ]|
その笑顔を守ったのは~
間違いなくお前の力だ。▼~
子どもたちの笑顔を守れるもの。~
それこそが英雄だ。▼~
:[アシュラ]|
リョウマ様…▼~
こんな俺の力でよければ~
これからも使ってください。▼~
:[リョウマ]|
期待しているぞ、アシュラ。~
これからも共に力を合わせよう!▼~
**誠道紐帯の武神 リョウマ [#vcttuu6z]
***C [#fyhi90qe]
:[カゲロウ]|
リョウマ様…~
アスク王国でも臣下として~
こうしてお迎えできるとは…。▼~
:[サイゾウ]|
お待ちしておりました。▼~
:[リョウマ]|
二人とも出迎えすまないな。~
異界の地でも、お前たちが~
仕えてくれてうれしく思う。▼~
:[サイゾウ]|
もったいなきお言葉…~
むっ!?▼~
:[カゲロウ]|
そのお召し物は…?▼~
:[リョウマ]|
ああ、これは新たに~
用意してもらった鎧だ。▼~
きょうだいたちとの…~
とりわけカムイとの絆を~
あらわしたものだそうだ。▼~
:[カゲロウ]|
いかにカムイ様を大切にされているか~
その鎧をまとうリョウマ様の想い…~
このカゲロウにもしかと伝わった。▼~
:[リョウマ]|
幼き頃、カムイは~
白夜王国から暗夜王国に~
連れ去られてしまった…▼~
ヒノカ、タクミ、サクラたち…~
俺たちきょうだいとは~
ずっと離ればなれだった。▼~
:[サイゾウ]|
……。▼~
:[リョウマ]|
だが、今は違う。~
カムイと俺たちきょうだいは~
同じ時を刻みはじめた。▼~
これからはより絆を深め~
同じ未来へ向かって~
歩いて行くことになる。▼~
カムイが白夜王国に戻ってきた今~
もう二度と離れて暮らすことは~
あってはならない。▼~
ところで、そのカムイはどこだ?▼~
このアスク王国にも~
召喚されているのだろう?▼~
:[カゲロウ]|
カムイ様は現在、遠征に。~
そう遠からぬうちに~
城に戻ってくるかと。▼~
:[リョウマ]|
そうか。ならば再会できる日を~
心待ちにするとしよう。▼~
***B [#o56aaeti]
:[リョウマ]|
タクミ、サクラ…~
お前たちも元気だったか。▼~
:[タクミ]|
白夜王国の仲間たちもいるからね。~
なんとか頑張れていたよ。▼~
:[サクラ]|
あ、あの、~
リョウマ兄様の、そのお姿…。▼~
:[タクミ]|
その鎧って、もしかして…?▼~
:[リョウマ]|
やはり気になるか。▼~
:[タクミ]|
…別に。~
ただ、ちょっと~
贔屓しすぎなんじゃないの?▼~
:[サクラ]|
お似合いですよ、リョウマ兄様。▼~
:[リョウマ]|
カムイを贔屓している、か。~
だが、俺はそれぐらいで~
ちょうどいいと思っている。▼~
あいつが暗夜王国に連れ去られ~
心細い思いをしていたとき~
なにもしてやれなかったからな。▼~
:[サクラ]|
リョウマ兄様…。▼~
:[リョウマ]|
だから、俺たちのもとに戻った今~
カムイとの絆を育みたい。▼~
そのきっかけになるのなら~
俺はなんだって試そう。▼~
:[サクラ]|
ふふっ、そうですね。~
私にもお手伝いできることがあれば~
なんでも仰ってくださいね!▼~
:(暗転)|
:[アクア]|
カムイとの絆…。~
それがリョウマの…~
きょうだいたちの願い…▼~
***A [#fuo0857n]
:[アクア]|
リョウマ、少しいいかしら。▼~
:[リョウマ]|
おお、アクアか。~
お前の元気そうでなによりだ。▼~
:[アクア]|
…話をしても?▼~
:[リョウマ]|
ああ、もちろんだ。~
何を遠慮することがある。▼~
:[アクア]|
話したいのは…~
その鎧のこと。▼~
正しくはカムイに対する~
あなたの気持ちについて…かしら。▼~
:[リョウマ]|
ふむ…。聞こうか。▼~
:[アクア]|
リョウマがカムイを~
大切に思っていることは~
私にも伝わってくる。▼~
離ればなれになったカムイに~
なにもしてやれなかったという~
あなたの後悔も…。▼~
でも、それらの想いが~
心に重くのしかかり~
負い目になってないかしら?▼~
:[リョウマ]|
俺のことを心配してくれるのか。~
ありがとう、アクア。▼~
カムイは白夜王国に戻って日が浅い…。~
俺たちきょうだいと~
過ごした時間はわずかだ。▼~
きょうだいたちが昔話をしているとき~
カムイはふと寂しげな表情を~
浮かべることがある。▼~
俺たちきょうだいの思い出に~
あいつはいなかったからな。▼~
:[アクア]|
……。▼~
:[リョウマ]|
そんなカムイのために~
俺はなんだってしてやりたい。▼~
きょうだいと共に生きていくカムイに~
思い出を作ってやりたいんだ。▼~
:[アクア]|
そう…それなら、~
その鎧は贖罪ではなく…~
思いやりそのものだったのね。▼~
:[リョウマ]|
お前とこうして話したことでも~
俺たちにとってこの鎧は~
思い出のひとつになっただろう?▼~
この鎧はカムイとの絆だけじゃない。~
俺たちきょうだい、そしてアクアとの~
絆を深めてくれると信じている。▼~
***S [#qr767kmw]
:[リョウマ]|
カムイが城に戻ってくるのか?▼~
:[ヒノカ]|
アンナ隊長から聞いた。~
遠征は成功、~
カムイも無事とのことだ。▼~
:[タクミ]|
どうせ出迎えるのなら~
きょうだい揃って出迎えてやろうよ。▼~
:[サクラ]|
ふふっ、楽しみですね。~
アクア姉様。▼~
:[アクア]|
そうね。カムイが戻れば~
もっと賑やかになると思うわ。▼~
:[ヒノカ]|
カムイは~
リョウマ兄様の鎧を見て~
どんな顔をするだろうか?▼~
:[アクア]|
まずは驚くんじゃないかしら。▼~
:[タクミ]|
顔を真っ赤にして~
恥ずかしがるかもよ?▼~
:[サクラ]|
私は、きっと喜んで~
笑顔を見せてくれると思います!▼~
:[リョウマ]|
はっはっは、どうだろうな。▼~
間違いなく言えるのは、~
俺たちにとってよき思い出が~
増えるということだ。▼~
:[タクミ]|
僕たちきょうだいの~
一番新しい思い出になるね。▼~
:[ヒノカ]|
失われた時間は戻ってこなくても~
思い出は増やしていける。▼~
:[アクア]|
そのために…私たちは~
みんな揃ってこのアスク王国に~
呼ばれたのかもしれないわ。▼~
:[サクラ]|
あっ、見てください!~
遠征隊が戻ってきたようです。▼~
:[リョウマ]|
では、出迎えるとしよう。~
きょうだい皆でな!▼~
**名を捨てた賊 アシュラ [#crue60ow]
***C [#h6r99o4k]
:[ゼト]|
では、エフラム様。~
ルネス騎士団、出撃いたします。▼~
:[エフラム]|
明日には俺とエイリークも合流する。~
露払いは頼んだぞ。▼~
:[カイル]|
参りましょう、ゼト将軍。~
フォルデも遅れるなよ。▼~
:[フォルデ]|
はいはい。さっさと片づけて~
絵の続きでも描くとしようか。▼~
:[アシュラ]|
……。▼~
:[シャニー]|
ディークさん、あたしたちも~
出撃だよ! 早く早くー!▼~
:[ディーク]|
わかってる。そう急かすんじゃねえ。▼~
:[クラリーネ]|
お待ちなさい、私も行きましてよ!~
クレイン兄様も…あら?~
お兄様はどちらに?▼~
:[クレイン]|
クラリーネ、杖を忘れているよ。~
気持ちがはやるのもわかるけど~
落ち着かなきゃ。▼~
:[アシュラ]|
……。▼~
:[シャロン]|
どうしたんですか、アシュラさん?~
なんだか難しい顔をしていますが…。▼~
:[アシュラ]|
シャロン王女…。▼~
:[シャロン]|
あっ! もしかして~
お城で迷っています?~
行きたい場所があれば案内しますよ!▼~
:[アシュラ]|
あ…いや…そうじゃないんだ…。~
ただ、その、なんだ…。~
この城は…せわしないな。▼~
:[シャロン]|
そうですね。今日は出撃も多くて~
いつもよりせわしない気がします!▼~
ですが、みなさんやる気に満ちて~
こっちまで元気になりますよね!▼~
:[アシュラ]|
申し訳ないがシャロン王女…~
俺はそういうのが苦手なんだ。▼~
:[シャロン]|
えっ!?~
そ、そうなんですか?▼~
:[アシュラ]|
この城のせわしない空気は~
俺みたいな日陰者には落ち着かなくてな。~
なんだか居心地が悪いんだ…。▼~
:[シャロン]|
むむっ!~
落ち着ける場所をお探しですか?~
それなら図書館とか中庭が…。▼~
:[アシュラ]|
いや…~
心遣いは感謝する、シャロン王女。~
だけど、俺には構わないでくれ。▼~
:[シャロン]|
アシュラさん…。▼~
:[アシュラ]|
俺はここにいる英雄たちとは違う。~
あまり期待されても困るんだよ…。▼~
:(暗転)|
:[アシュラ]|
祖国を失い、誇りを失った俺は…~
長い間、陽の当たらない世界にいた。▼~
…そんな俺にとっちゃ、~
ここにいる英雄たちはまぶしすぎる…▼~
……。▼~
おい! 柱の陰にいるお前。~
そこにいるのはわかっている。~
俺に…なんの用だ?▼~
:[フォルカ]|
よく俺の気配に気付いたな。~
ただの盗賊ではない、か。▼~
:[アシュラ]|
なにをいけしゃあしゃあと。~
あれだけ露骨に殺気を出してりゃ~
気づかないほうがおかしいぜ。▼~
お前は何者だ?~
俺になんの用がある?~
答えろ!▼~
***B [#wry0okw5]
:[フォルカ]|
俺が何者か知りたい、か。~
そうだな…だったら代金として~
3万ゴールドほど用意してもらおう。▼~
:[アシュラ]|
ふざけたやつだ…。~
城の食堂で聞いたことがあるぜ。~
金さえ積めば何でもやる情報屋の噂を。▼~
そいつはえらく高い代金を~
ふっかけてくるって言ってたな。▼~
名前は…そうだ!~
【火消し】のフォルカだ。~
お前がそうなんだろう?▼~
:[フォルカ]|
ヴァイス・ブレイヴと~
距離をおいてはいるが…~
そんな俺を知っていたか。▼~
自分の役立ちそうな情報は~
抜かりなく集めているというわけか。▼~
:[アシュラ]|
で、その【火消し】がなんの用だ?~
役立たずの俺を城から追い出す仕事でも~
請け負いやがったか?▼~
:[フォルカ]|
そんな金にならん仕事はしないさ。~
アシュラ、お前に興味があってな。▼~
:[アシュラ]|
俺に興味が?~
…怪しいな。【火消し】は~
誰とも組まないと聞いたぞ。▼~
ヴァイス・ブレイヴでも~
独自に動いているんだろ?~
なにか裏がありそうだな。▼~
:[フォルカ]|
俺は誰とも組まん主義だが~
仕えるものがあれば使う。▼~
お前は使えそう…~
そう感じただけだ。▼~
:[アシュラ]|
お眼鏡に適ってうれしいが~
俺に価値なんてないさ。~
ほかを当たってくれ。▼~
:[フォルカ]|
無理強いはせん。~
もし気が変わったら~
ユリシーズという男を訪ねてみろ。▼~
おあつらえ向きな仕事を~
回してくれるはずだ。▼~
どうせ暇を持て余しているんだろう。~
気晴らしにはなるかもしれんな。▼~
:[アシュラ]|
……。▼~
***A [#eti67321]
:[ユリシーズ]|
おお、よくぞ参られたアシュラ殿。我輩は~
クリミア王国のフェール伯ユリシーズ。~
以後、お見知りおきを。▼~
話は【火消し】から聞いております。~
とても腕の立つ密偵であると!▼~
:[アシュラ]|
世辞はいい。~
俺に依頼したいことがあるらしいな。▼~
なにをすればいい?~
盗みか? それとも殺しか?▼~
:[ユリシーズ]|
そんな物騒な仕事ではありませぬ。~
ですが…ある意味それよりも難しく~
危険な仕事かもしれませぬな。▼~
そう…腕利きの英雄でなくては~
果たせぬ仕事と言えましょう。▼~
:[アシュラ]|
もったいぶるじゃないか。~
少し興味が出てきたぜ。~
その仕事とやらを聞かせてくれよ。▼~
:[ユリシーズ]|
その前に、ひとつお約束を。~
今からお話しすることは他言無用。~
誰にも話してはなりませぬ。▼~
アルフォンス王子やシャロン王女~
アンナ隊長はもちろん~
(プレイヤー名)殿にも…。▼~
:[アシュラ]|
一度受けた仕事の秘密は守る。~
裏の世界で生きる者の鉄則だ。▼~
:[ユリシーズ]|
話が早くて助かります。~
さて、ここからが本題。▼~
ヴァイス・ブレイヴには異界から~
年齢、性別、人種、身分を問わず~
さまざまな英雄が集まっています。▼~
(プレイヤー名)殿が~
言うには、その誰もがアスク王国に~
不可欠な英雄とのことですが…▼~
ヴァイス・ブレイヴに仇なすような~
不穏な動きを見せる英雄も~
なかにはいるようなのです。▼~
:[アシュラ]|
……。▼~
:[ユリシーズ]|
もうおわかりですな?▼~
誰にも悟られぬように~
その者たちが怪しい動きをしていないか~
探っていただきたいのですよ。▼~
:[アシュラ]|
身内の身辺調査ってわけか。~
たしかに俺にうってつけな~
品があるとは言えない仕事だな。▼~
引き受けてやるよ。~
探ってほしいヤツの名前を教えてくれ。▼~
:(暗転)|
:[アシュラ]|
…………▼~
:[ナーシェン]|
な、なんだ、おまえらは!~
口を開けば無礼なことばかり!~
帰れ帰れ! 消えろ! シッシッ!▼~
:[コルネリア]|
あら、それは残念ですわ。~
私たちのもとに来れば~
あなたが望む力をお渡しできますのに…。▼~
:[クロニエ]|
キャハハハ! そうだよ!~
新しい力を手に入れれば~
もう誰にも舐められずに済むよ?▼~
:[ナーシェン]|
な、なにを言っている!~
私は誰にも舐められてはいないっ…!▼~
私は強い…私は賢い…私は美しい…~
私は正しい…誰よりも…誰よりもだっ!~
わかったらさっさと消えろ!▼~
:[コルネリア]|
…仕方ありませんね。~
出直しましょう、クロニエ。▼~
:[クロニエ]|
あーあ、残念!~
断られちゃったねー。▼~
あいつ単純そうだから~
ちょっと自尊心を刺激してやれば~
誘いに乗ってくると思ったんだけど。▼~
:[コルネリア]|
おいおい、クロニエ!~
デカい声で単純そうとか言うんじゃねえ!~
誰かに聞かれるかもしれねえだろ!▼~
:[クロニエ]|
あんたこそ地を隠しなさいよー!~
聖女様が汚い言葉を使っているのを~
人に聞かれたらどうすんの?▼~
:[アシュラ]|
……。~
この場はここまでだな。~
次に行くか…▼~
:(暗転)|
:[アシュラ]|
…これで一通り探ったか。~
たしかに警戒が必要な連中は多い。~
一度戻って報告だな。▼~
***S [#tp08nwq7]
:[ユリシーズ]|
ご報告、ありがとうございます。~
ひとまず危険な兆候はなしとのことで~
一安心でありますな。▼~
:[アシュラ]|
それにしても味方であるはずの~
連中を探らなきゃいけないなんて~
あんたも難儀な立場だな。▼~
:[ユリシーズ]|
このような仕事をアルフォンス王子や~
シャロン王女にやらせるわけには~
まいりますまい。▼~
お二人には集った英雄を心から信じ~
そのうえで平和を目指し~
率いていただかなくてはなりませぬ。▼~
:[アシュラ]|
仲間を疑うような~
猜疑心の強い指導者には~
誰もついてこないから…か。▼~
:[ユリシーズ]|
ご明察です。~
ですが、それだけでは~
国家の安全は担保できませぬ。▼~
よって我輩たちのような~
裏から立ち回れる~
英雄が必要なのです。▼~
:[アシュラ]|
それがあんたの存在意義ってわけか。~
陽の当たらない役回りだが…~
仕事に誇りを持ってるんだな。▼~
:[ユリシーズ]|
僭越ながら申し上げますと~
そなたからは我輩たちと~
同じ匂いを感じますな。▼~
そこでひとつ提案なのですが~
これからも我輩たちに力を~
貸してくださいませんか?▼~
そなたのなかには~
祖国への想いや誇りが感じられます。▼~
大切なものを守り抜こうとする~
その意思と力をお貸しいただきたい。▼~
:[アシュラ]|
なるほどな。~
俺についてもいろいろ調べたうえで~
話を持ちかけてきたってことか。▼~
いいぜ。手伝ってやるよ。▼~
:[ユリシーズ]|
おお、これは意外! 失礼ながら~
すんなりと引き受けてくれるとは~
思っておりませんでした。▼~
:[アシュラ]|
似た者同士の縁、とでも言うかな。~
調べさせてもらったが、あんたも戦争で~
一度は祖国を失ったそうだな?▼~
:[ユリシーズ]|
いかにも。艱難辛苦の果て~
仲間たちと死線を潜り抜け~
我々は祖国を取り戻しました。▼~
:[アシュラ]|
俺も今はくすぶってばかりで~
祖国最高なんて夢のまた夢だが…。▼~
その…なんだ…~
あんたのそばで仕事をしながら~
いろいろ学ばせてもらおうと思ってな。▼~
祖国を取り戻すために必要なことを~
俺にも教えてくれないか。▼~
:[ユリシーズ]|
なるほど、そういうことでしたか。~
お任せあれ! 我輩が用いた策謀の数々~
喜んでお教えいたしましょう。▼~
:[アシュラ]|
助かるぜ。よろしく頼む。▼~
:(暗転)|
:[フォルカ]|
フェール伯から連絡が来た。~
無事に話がついたようだ。~
これで依頼は完了だ。▼~
:[リョウマ]|
そうか、ご苦労だった。▼~
アシュラは英雄の器を持ちながら~
自信を失い、己が持つ力や~
可能性から目を背けていた。▼~
だが、もう心配はいらないようだな。~
今のアシュラは自分を活かす道を~
見つけられたようだ。▼~
:[フォルカ]|
自分の価値を決めるのは自分。~
そのことに気づいたのだろう。▼~
:[リョウマ]|
彼の背中を押してくれて助かった。~
これは約束した報酬だ。▼~
:[フォルカ]|
…確かに。だが多いようだ。~
半分返そう。▼~
:[リョウマ]|
む? どういう意味だ?▼~
:[フォルカ]|
今回の依頼を通じて~
アシュラは使える男だとわかった。~
それは俺にも価値のある話だからな。▼~
この依頼で見極められた。~
礼を言うぞ、リョウマ。▼~
**豪快な女竜騎士 クリムゾン [#r798j2kw]
***C [#r60ok206]
:[ザガロ]|
いつ来ても気分が落ち着く…。~
誰もいない夜の武器庫で~
武具の手入れするのも嫌いではないな。▼~
ふむ、この弓は弦が緩んでいるな。~
補修の素材は…。▼~
:[クリムゾン]|
おや、こんな時間に~
武器庫にお客さんがいるとはね。▼~
:[ザガロ]|
オレルアン狼騎士団、ザガロだ。▼~
:[クリムゾン]|
これはご丁寧にどうも。~
シュヴァリエ公国騎士のクリムゾン。~
以後、よろしくな。▼~
で、ザガロは武具の~
手入れをしていたのかい?▼~
:[ザガロ]|
そうだ。予備の武具や~
新しく補充されたものに~
不備がないか調べていた。▼~
:[クリムゾン]|
おや?~
その弓はあんたが手入れを?▼~
:[ザガロ]|
弦の緩みがあったので調整した。~
確認してみるか?▼~
:[クリムゾン]|
へえ! いいじゃないか。~
はじめて持つ弓なのに~
長年使っていたようにしっくりくるよ。▼~
:[ザガロ]|
武具は自分の命を預ける大事な相棒だ。~
念入りに手入れをすれば~
そのぶん力になってくれる。▼~
:[クリムゾン]|
なるほどね。~
それがあんたの信念か。▼~
こっちの槍もよく磨かれてて…。~
うん、この盾もいいな。~
これもあんたが手入れしたんだろ?▼~
:[ザガロ]|
そうだ。▼~
:[クリムゾン]|
どれもこれもゴキゲンな武具だ。~
あんたの武具への愛情が伝わってくるよ。▼~
:[ザガロ]|
そうか。不備がなければ幸いだ。▼~
:[クリムゾン]|
だけど、うーむ…。~
気になることもあるんだよなぁ。▼~
:[ザガロ]|
なに?~
なにか不具合でもあったか?▼~
:[クリムゾン]|
いや、あんたの手入れは完璧さ。~
けどね、ここにある武具はどれも~
少しばかり派手さに欠けるね。▼~
:[ザガロ]|
派手さ、だと?▼~
:[クリムゾン]|
手入れのおかげで性能は申し分ない。~
けど、キラキラ輝く石とかで飾れば~
もっと見栄えがよくなるよ。▼~
:[ザガロ]|
輝く石で…飾る?~
魔力の宿った宝玉で~
新たな力を…といった話か?▼~
:[クリムゾン]|
いやいや、あくまで見た目の話さ。~
綺麗で派手なら石はなんだっていいんだ。~
そのへんに落ちてる石でもね。▼~
:[ザガロ]|
武具を飾ると…どうなる?▼~
:[クリムゾン]|
見た目がいいと~
やる気が出るだろ?▼~
:[ザガロ]|
…すまない。~
俺にはよく理解できない話のようだ…▼~
***B [#dgu6983i]
:[リズ]|
きゃーっ! なにこの槍!~
うわわっ、可愛い!~
アメリア、もっと近くで見せて!▼~
:[アメリア]|
もちろんです。~
どうぞ、リズ王女。▼~
:[レオ]|
へえ。槍の柄の部分に~
色の違う石を埋め込んでいるのね。▼~
:[アメリア]|
あたしの生まれ故郷のグラド帝国には~
石の名前を冠した高名な将軍が~
いらっしゃるのですが…。▼~
この石はあたしが尊敬する将軍の石を~
モチーフにしたものなんです。▼~
:[レオ]|
なるほどね、憧れの人の石で~
自分の武具を飾るなんて~
なかなかステキじゃないの。▼~
:[リズ]|
そういうレオさんだって~
矢筒にバルボさんの鎧に似た~
飾りをあしらってるよね?▼~
:[レオ]|
よく気づいたわね!~
そうよ、これでいつでも~
兄貴と一緒なの。うふふ…。▼~
:[アメリア]|
リズ王女の杖は、キラキラ光る~
細かい石がたくさん張り付けてあって~
とっても可愛いです!▼~
:[リズ]|
えへへ、フレデリクが拾い集めた石から~
綺麗なものを選んでみたんだ!▼~
:[ザガロ]|
……。▼~
:[レオ]|
あら、ザガロじゃない。~
あんたもアタシたちの~
武具に興味あるの?▼~
:[ザガロ]|
近ごろはこういうのが~
流行ってるのか?▼~
:[リズ]|
うん! ヴァイス・ブレイヴで~
ちょっとした流行なんだ!▼~
:[アメリア]|
クリムゾンさんに鉱石を持っていくと~
魔法の液体を使って~
武具を可愛く飾り付けてくれるんです。▼~
:[ザガロ]|
クリムゾンが?▼~
:[アメリア]|
鉱石が足りないときは~
クリムゾンさんが岩を砕いて~
調達してくれたりもしますよ。▼~
:[レオ]|
興味あるならザガロもやってもらえば?~
クリムゾンなら武器庫に行くと言ってたわ。▼~
:[ザガロ]|
……。▼~
:(暗転)|
:[ザガロ]|
なんだ?~
武器庫に行列が出来ている…。▼~
:[クリムゾン]|
槍の柄には青の光石を散りばめて~
仕上げにピンクの粉でまわりを固めてと。~
こんな感じかな。▼~
あとは魔法の液体が乾くのを待てば完成だ。~
どう? 気に入ってくれた?▼~
:[エスト]|
すっごく気に入ったわ!~
わたしの槍、可愛くしてくれてありがとう!▼~
今度、ペガサスの馬具も~
飾り付けてもらえるかな?▼~
:[クリムゾン]|
馬具の飾り付けか…わかった。~
それまでにいい石を探しておくよ。~
じゃあ次の人!▼~
:[セーラ]|
次は私ね! この杖を~
もーっと素敵にしてほしいの!~
私の可愛さに負けないくらいに!▼~
:[クリムゾン]|
そいつは大仕事だね。~
よし、やってみようか。▼~
:[ザガロ]|
……。▼~
***A [#h689832a]
:[クリムゾン]|
おっと、魔法の液体が~
切れちまったみたいだね。▼~
せっかく並んでもらったけど~
今日は店じまいにさせてくれ。~
また明日な。▼~
:(暗転)|
:[ザガロ]|
ずいぶん盛況だな。▼~
:[クリムゾン]|
おっと悪いね、ザガロ。~
武器庫の隅、借りてたよ。▼~
:[ザガロ]|
俺は武器庫の主じゃない。~
どうこう言う資格はない。▼~
:[クリムゾン]|
もしかして、あんたも興味ある?~
それなら明日来てくれないか。▼~
あんたのカッコいい弓に合う~
鉱石を見繕っておくからさ。▼~
:[ザガロ]|
いや、遠慮しておく。~
俺にとって武具は~
運命をともにする相棒だ。▼~
その相棒を飾り立てることに~
俺は意味を見出せなくてな。▼~
:[クリムゾン]|
なるほどねえ。~
ザガロの考えもよくわかるよ。▼~
でも、そんなザガロにこそ~
見てもらいたいものがあるんだ。~
ついてきてもらえるかい?▼~
:[ザガロ]|
……。▼~
:(暗転)|
:[ザガロ]|
ここは訓練場か。▼~
:[クリムゾン]|
えーと、誰かいるかい?▼~
:[シャーロッテ]|
でいっ! っしゃあこのっ!▼~
:[クリムゾン]|
おっ、シャーロッテだ。~
彼女の斧の柄のところ~
見えるかい?▼~
:[ザガロ]|
小さいが…~
輝く石が何個か付いているな。▼~
:[クリムゾン]|
あの斧、先日私が~
飾り付けてあげたんだ。▼~
:[シャーロッテ]|
ぜぇぜぇ…あーしんどい!~
もう動きたくねえが、一発くらいは~
当てねえと気がおさまらねえ…ぞっと!▼~
:[ブノワ]|
遅い! むんっ!▼~
:(白く光る)|
:[ブノワ]|
どうした、シャーロッテ…~
もうへばったか…?▼~
:[シャーロッテ]|
ま、まだまだっ!~
今日の私には可愛く生まれ変わった~
この相棒がついてるんだ。▼~
このくらいなんでもねーよ!~
そらっ、まだまだいくよ!▼~
:[ザガロ]|
……。▼~
:[クリムゾン]|
向こうにいるのはアメリアだね。~
彼女の槍も飾り付けてあげたんだ。▼~
:[アメリア]|
槍の基本!~
右回し! 左回し! 突き!~
せいっ! やぁっ! とぉ!▼~
:[セライナ]|
アメリア。~
その槍についている石は…?▼~
:[アメリア]|
セ、セライナ将軍!~
これはその…。▼~
セライナ将軍の二つ名は【蛍石】。~
あたしもセライナ将軍のように~
強くなりたくて。▼~
あ、それからこっちの石は…▼~
【黒曜石】のデュッセル将軍と~
【日長石】のグレン将軍です!~
お二人もあたしの目標なんです!▼~
:[セライナ]|
若い英雄の道しるべになることは~
武人としての誉。▼~
デュッセル将軍とグレンも~
きっと誇らしく思うはず。~
その槍と一緒に励みなさい。▼~
:[アメリア]|
は、はいっ!~
精進しますっ!▼~
:[ザガロ]|
……。▼~
***S [#qqet568x]
:[クリムゾン]|
どうだい、ザガロ。~
飾り付けた武具を使う英雄たちを見て~
なにか感じなかったかい?▼~
:[ザガロ]|
…武具に愛着を持つことで~
いつも以上の力が出せる…~
俺にはそう見えた。▼~
:[クリムゾン]|
そうだね。~
私もそうだと思うよ。▼~
:[ザガロ]|
…すまなかったな。▼~
:[クリムゾン]|
どうしたんだい、急に?~
こっちは謝られるようなことは~
してないはずだけど。▼~
:[ザガロ]|
武具というものは~
求められる性能さえ発揮できれば~
それで十分だと思っていた。▼~
だが、俺は見落としていたようだ。~
武具を使う者の想いに~
心を砕いていなかった。▼~
:[クリムゾン]|
まあ、理想の武具は人それぞれ。~
ザガロの考え方だって~
間違っちゃいないさ。▼~
でも、どうせ思うなら~
カッコイイ武具やイカす武具~
可愛い武具のほうがいいだろ?▼~
私が武具を飾り立てるのは~
それが理由さ。▼~
:[ザガロ]|
感謝する、クリムゾン。~
お前のおかげで~
視野が広がった気がする。▼~
:[クリムゾン]|
いいよいいよ、気にしないで。▼~
そうだ! もしよければ~
あんたや狼騎士団の武具も~
私が飾ってあげるけど?▼~
:[ザガロ]|
俺たちの武具を…?▼~
:[クリムゾン]|
遠慮しなくていいからさ!~
お揃いのカッコいい~
狼の飾りを考えてやるよ!▼~
:[ザガロ]|
いや、遠慮しておく。~
俺はなんの飾りもない~
地味な武具が好きだからな。▼~
:[クリムゾン]|
ふふ、気が変わったらいつでも言ってよ。~
とっておきの石を用意して~
待ってるからさ!▼~
**勇躍飛翔の戦姫 ヒノカ [#uuupokj3]
***C [#eh69uqjz]
:[ヒノカ]|
アサマ、セツナ!~
お前たちもアスク王国に~
召喚されていたか!▼~
:[アサマ]|
これはこれはヒノカ様。~
その装束…新調されたのですか?▼~
馬子にも衣装。~
今、私はその言葉の意味を~
嚙み締めておりますよ。▼~
:[セツナ]|
うん、アサマ…~
私もよく似合ってると思う…。▼~
:[ヒノカ]|
いや、セツナ。~
今のは誉め言葉ではないぞ。▼~
:[アサマ]|
ところでセツナさん。~
這いつくばって主君をお迎えするとは~
なかなか独創的ですね。▼~
:[セツナ]|
地面が泥だらけで~
足を取られて転んでしまったの…。~
滑って起き上がれない…助けて…。▼~
:[アサマ]|
あっはっは、もちろん嫌ですよ。~
だってあなた、泥だらけじゃないですか。~
私まで汚れるのはご免です。▼~
:[ヒノカ]|
ええい、まったく!~
セツナが困ってるじゃないか。~
ほら、私の手を取るんだ。▼~
:[セツナ]|
ありがとうございます、ヒノカ様…。~
あっ…武器も新しくなったんですね?~
かっこいい…よく見せてください…。▼~
:[ヒノカ]|
うわっ、やめろ! お前から~
泥だらけの手で触ってきてどうする!▼~
:[アサマ]|
ふーむ、たしかに立派な武器ですねえ。~
まあ、使いこなさなければ~
宝の持ち腐れなのですが。▼~
:[ヒノカ]|
素直に褒めることはできんのか!~
まったく、お前たちは~
異界に来ても相変わらずだな…。▼~
:(暗転)|
:[ヒノカ]|
…はあ。▼~
:[ピアニー]|
ど、どうしたの、ヒノカ王女?~
頭なんか抱えちゃって…。▼~
:[ヒノカ]|
ピアニー…だったか。~
すごいな、アスク王国は。~
妖精までいるとは。▼~
:[ピアニー]|
ふふ、~
妖精をはじめて見た英雄は~
みんなそう驚くわ。▼~
ところで…~
なにか悩み事?~
私でよければ相談にのるわ!▼~
:(暗転)|
:[ヒノカ]|
…というわけでな。~
白夜王国から変わらずアスク王国でも~
臣下に振り回されっぱなしなんだ。▼~
異界に来てもこの調子とは…~
はあ…。▼~
:[ピアニー]|
なるほどね…▼~
そうだ!~
ヒノカ王女、私いいこと~
思いついちゃった。▼~
せっかくだから~
アスク王国にいる間に~
新しい臣下を見つけるのはどう?▼~
:[ヒノカ]|
ここで出会った英雄を~
新たな臣下に~
迎え入れるということか?▼~
:[ピアニー]|
ものは試し!~
ヒノカ王女の臣下に合いそうな~
英雄を紹介してあげる!▼~
***B [#nn909iwq]
:[クロエ]|
はじめまして。~
フィレネ王国の王城騎士、クロエです。~
あなたがヒノカ王女ですか?▼~
:[ヒノカ]|
あ、ああ、私がヒノカだ。~
ピアニー、この方は?▼~
:[ピアニー]|
アサマさんの嫌味で~
いつも心がすり切れちゃうって~
言ってたでしょ?▼~
それなら、いつでも温かく励まして~
支えてくれるような英雄を~
臣下に迎えればいいと思ったの!▼~
:[ヒノカ]|
そういうことだったか。▼~
:[クロエ]|
わたしは既に主君を持つ身では~
あるのですけれど…▼~
セリーヌ様に事情を話したところ、~
ぜひ協力して差し上げなさいとの~
お言葉を賜りました。▼~
暫くはヒノカ王女の臣下としても~
尽力させていただきます。▼~
:[ヒノカ]|
そうか、ありがとう。~
だが、あいにく~
これから戦場へ出るところでな…▼~
:[クロエ]|
それなら、わたしもご一緒いたします。~
すぐに準備をしてきますね。▼~
:(暗転)|
:[ヒノカ]|
やあっ!~
せぇぇぇっ!▼~
:(白く光る)|
:[ヒノカ]|
ふう、あたりの敵は一掃できたか。▼~
:[クロエ]|
素敵な太刀筋でした、ヒノカ王女。~
まるで御伽噺に登場する~
勇ましい救世主のようでした。▼~
:[ヒノカ]|
そ、そうか?~
なんだか照れるな…。▼~
:[クロエ]|
汗をかかれたのではありませんか?~
拭かせていただきますね。▼~
:[ヒノカ]|
わ、悪いな、助かる。▼~
:[クロエ]|
それでは、次の戦場に行く前に~
お弁当にいたしましょうか。▼~
:[ヒノカ]|
弁当?~
クロエが用意してくれたのか?▼~
:[クロエ]|
はい、ヒノカ王女にはもっともっと~
頑張っていただきたいですから。▼~
おすすめの珍味を詰め合わせたものに~
しようかと迷ったのですが、~
本日は白夜風のお弁当にしました。▼~
お味のほうはいかがですか?▼~
:[ヒノカ]|
ああ、美味しいよ。▼~
:[クロエ]|
うふふ良い食べっぷりです。~
たくさん食べてくださいね。~
まだまだありますから!▼~
あら、お口元が汚れていますね。~
わたしにお任せを。▼~
この手ぬぐいで、~
ヒノカ王女の口元をきゅっきゅ…▼~
:[ヒノカ]|
だ、大丈夫だ、自分で拭ける!▼~
:[クロエ]|
あら。ヒノカ王女の愛らしいお顔を~
この手でさらに愛らしく…と~
思ったのですが。▼~
ところで寒くはありませんか?~
でしたら上に一枚羽織れるものを~
用意していますよ。▼~
:[ヒノカ]|
大丈夫、大丈夫だから!▼~
:[クロエ]|
あっ、暑いのでしたら~
おあおぎいたしますよ。~
ペガサスの翼を使って…はい。▼~
:[ヒノカ]|
うわっ! いいから!~
そこまで世話してくれなくて~
大丈夫だからっ!▼~
:(暗転)|
:[クロエ]|
ヒノカ王女ー!~
どこにおいでですかー。▼~
お疲れでしょうから~
身体を揉みほぐして差し上げようと~
思ったのだけれど…。▼~
:[ヒノカ]|
……。~
行ったか…。▼~
この数日、行動を共にしてきたが~
クロエは至れり尽くせりすぎる!▼~
自分で言うのもなんだが~
いくらなんでも甘やかされ過ぎだ。▼~
まあ、たまに屋台で~
買ってきたという~
珍妙な食べ物を勧められもするが…。▼~
それを差し引いても~
私はきっと堕落しきってしまう!▼~
クロエとピアニーには申し訳ないが~
この話はなかったことにしてもらおう。▼~
***A [#v6904jmq]
:[ミリエル]|
ご紹介にあずかりました、~
クロム自警団のミリエルです。▼~
:[ヒノカ]|
あ、ああ、私がヒノカだ。~
ピアニー、この方は?▼~
:[ピアニー]|
セツナさんがマイペース過ぎるって~
言ってたでしょ?▼~
だからヒノカ王女を補佐してくれる~
しっかり者の英雄を~
紹介しようと思って!▼~
:[ヒノカ]|
そういうことか。~
ミリエル、よろしく頼む。▼~
:[ミリエル]|
お任せください。~
計算に基づいた無駄のないサポートを~
お約束いたしましょう。▼~
:(暗転)|
:[ヒノカ]|
さて、明日は昼まで~
鍛錬に励むとするか。▼~
:[ミリエル]|
訓練場はすでに押さえてあります。▼~
模擬戦の相手として~
スミア、ティアモのペガサスナイト両名も~
同時刻に訓練場へ来る予定です。▼~
訓練の終了にあわせて~
食堂も予約しておきましたので~
そこで昼食を取られてください。▼~
:[ヒノカ]|
毎日すまないな、ミリエル。~
おかげで物事が順調に進む。▼~
お前の手際のよさには、~
感心するばかりだよ。▼~
:[ミリエル]|
効率を考えるのは~
当然のことですので…▼~
:[ヒノカ]|
予定を無駄なく進める管理能力…。~
これだ! 私が求めていたものは!~
臣下はこうあるべきなのかもしれないな。▼~
:(暗転)|
:[ミリエル]|
ところでヒノカ王女。~
先ほどの戦場での行動ですが~
単騎での突撃は非常に危険です。▼~
:[ヒノカ]|
あ、ああ、そうだったかもな。▼~
:[ミリエル]|
結果的にはうまくいきましたが~
リスクを伴う行動は控えるべきかと。▼~
その前の局面でも周囲への注意力が~
欠けていたように存じます。▼~
問題はすぐに改善を図るべきです。~
行動に出る前に、周囲との連携や~
協調を十分に心がけてください。▼~
:[ヒノカ]|
ぜ、善処しよう…。▼~
:(暗転)|
:[ヒノカ]|
ふう、いい湯だった。~
一日の終わりは風呂に限る…。▼~
:[ミリエル]|
ヒノカ王女、よろしいですか?▼~
:[ヒノカ]|
うわっ!~
誰かと思えばミリエルか。▼~
:[ミリエル]|
ここ一週間、ヒノカ王女の~
入浴時間を記録しておりました。▼~
ヴァイス・ブレイヴにおける~
平均入浴時間と照らし合わせても~
かなり長いかと。▼~
もう少し早くお済ませになるのが~
適切かと思われます。▼~
:[ヒノカ]|
そうか? 風呂くらいは~
ゆっくり入りたいのだが…。▼~
:[ミリエル]|
こうして夕涼みされるのも結構ですが~
先日お勧めした戦術書の~
読み進めのほうもお忘れなく。▼~
それと…ヒノカ王女の部屋の明かりが~
消えるのがすこし早いですね。▼~
睡眠時間をもう少し削り~
そのぶん一日の振り返りや~
座学にお当てください。それから…。▼~
:[ヒノカ]|
わ、わかった、わかったから!~
そう一気に詰め込まれても~
混乱してしまう!▼~
:(暗転)|
:[ヒノカ]|
明日の予定のすり合わせをしただけで~
ドッと疲れてしまった…。▼~
たしかにミリエルは有能だ。~
時間の使い方をよくわかっている。▼~
…しかし、あまりにも息苦しい!~
私の性分とは~
合わないのかもしれないな…。▼~
***S [#dr64rj2a]
:[ピアニー]|
えーっ?~
新しい臣下探しをやめる?▼~
:[ヒノカ]|
いろいろ手を尽くしてくれたのに~
ピアニーには申し訳ないことをした。~
ただ、どうにも合わなくてな…。▼~
言っておくが、紹介してくれた英雄たちが~
悪いわけではない。その、なんというか~
相性というものがあるのだろうな…。▼~
:[ピアニー]|
そう、わかったわ。~
なにかあったらまた相談してね!▼~
:[ヒノカ]|
ああ。ありがとう、ピアニー。▼~
:(暗転)|
:[セツナ]|
あの、ヒノカ様…~
どうぞ…お茶です…。▼~
:[ヒノカ]|
むっ、セツナか。~
お前が淹れた茶か…ま、まあいい。~
せっかくだからいただこう。▼~
むっ…。~
アスク王国で淹れる茶も~
なかなか刺激的な味だな。~
しかし、以前の壊滅的な味と比べると~
だいぶマシになっている気がする…。▼~
:[セツナ]|
そんなに褒めていただけて~
うれしいです…。▼~
ヒノカ様のために~
コツコツ練習してよかった…。▼~
:[ヒノカ]|
褒めるというか~
感想を述べただけだが…そうか。~
私のために努力してくれたのだな。▼~
:[アサマ]|
これはこれはヒノカ様。~
臣下探しは失敗したようですねぇ。~
いや、面白かったですよ。▼~
:[ヒノカ]|
お、お前、全部見ていたのか?▼~
:[アサマ]|
これ以上ない見事なまでの~
骨折り損のくたびれ儲け。~
様式美というやつですねえ。▼~
:[ヒノカ]|
くっ…このっ…~
しかし、お前たちといると~
疲れはするが心は楽…。▼~
そうだな、そんな気もするな。~
世界が変わろうが、私の臣下は~
お前たちしかいないようだ。▼~
:[アサマ]|
最初からわかりきっていたことですよ。~
あなたの臣下が務まるのは~
我々ぐらいのものです。▼~
:[セツナ]|
これからも…ヒノカ様には~
助けてもらわないと困ります…。▼~
:[ヒノカ]|
まあ、お互いさまというやつか。~
お前たちの主君が務まるのも~
私ぐらいのものだからな!▼~
:[アサマ]|
素晴らしい。~
これからも私たちの面倒を~
見させてあげてもいいですよ。▼~
:[セツナ]|
ヒノカ様…、~
見捨てないでくださいね…。▼~
:[ヒノカ]|
抱きつくなセツナ! あっ!~
お前、またどこかで転んだな?~
汚れがついたじゃないか!?▼~
まったく…。~
アスク王国でも~
先が思いやられるな。▼~
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