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会話集/支援会話/ディミトリ(ファーガス神聖王国)
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[[会話集/支援会話]]
*ディミトリの支援会話 [#h34d6379]
#contents
**ドゥドゥー [#je4b6e5a]
***支援C [#g8512f36]
:[ドゥドゥー]|殿下。このような夜更けに、~
どこへ行かれるのです。▼~
:[ディミトリ]|……書庫へ調べ物に。~
それが済んだら、軽く鍛錬して休む。▼~
:[ドゥドゥー]|そうでしたか。~
では、お供いたしましょう。▼~
:[ディミトリ]|……いや、いい。~
もう子供じゃない、勘弁してくれ……。▼~
:[ドゥドゥー]|ですが殿下、昨日訓練中にお怪我なさったと~
聞いています。もし、また何かあれば……▼~
:[ディミトリ]|ただの打ち身だ、すぐに治る。~
それよりもドゥドゥー、お前……▼~
:[ドゥドゥー]|殿下、何かご不満でも……?~
直せることであれば、すぐにでも。▼~
:[ディミトリ]|……それだ。▼~
:[ドゥドゥー]|は……?▼~
:[ディミトリ]|お前はいつから俺のことを~
殿下、と呼ぶようになった。▼~
出会った頃のお前は、~
俺を名前で呼んでいただろう。▼~
:[ドゥドゥー]|……それは、その。~
フォドラの言葉には、不慣れだったために。▼~
今思い返せば、~
無礼極まりない振る舞いでした。▼~
:[ディミトリ]|俺には、あちらのほうが好ましいな。▼~
王子としての敬称で呼ばれるよりも、~
名前で呼ばれるほうが気楽でいい。▼~
:[ドゥドゥー]|ですが……。▼~
:[ディミトリ]|俺に対する礼儀を弁えさせるために~
読み書きを教えてやったわけではない。▼~
お前を士官学校に通わせたいと言ったのも、~
従者としてではなく、友人として、だ。▼~
:[ドゥドゥー]|ですが殿下、ご理解ください。~
おれは殿下の友人ではなく、従者なのです。▼~
:[ディミトリ]|……お前と出会って随分経つが、~
こればかりは埋まらない溝だな。▼~
まあいい。とにかくお前は、~
先に部屋に戻って休め、ドゥドゥー。▼~
:[ドゥドゥー]|! なりません、殿下。~
おれも同行すると言ったはずです。殿下!▼~
:[ディミトリ]|その過保護ぶりも、そのうち~
何とかしたいところなんだがな……。▼~
***支援B [#lc428d76]
:[王国兵]|……おかしな方だよなあ。~
ダスカー人なんて側に置くか、普通。▼~
:[王国兵]|どうせ汚い手でも使って取り入ったんだろ。~
ダスカー人どものやり口だ。▼~
:[ディミトリ]|ほう、随分愉快な話をしているな。~
俺も混ぜてくれるか。……で、その続きは?▼~
:[王国兵]|……え、ああ、殿下。~
いや、何でも……ははは……。▼~
:[ディミトリ]|続きは。▼~
:[王国兵]|は、はは……~
す……すみませんでした……。▼~
:[ディミトリ]|どいつもこいつも、馬鹿馬鹿しいな。~
……だがこれがファーガスの現状、か。▼~
:[ドゥドゥー]|事実、おかしなことなのです。~
おれを側に置いておくというのは。▼~
:[ディミトリ]|……お前は嫌か、ドゥドゥー。▼~
:[ドゥドゥー]|と、言いますと……。▼~
:[ディミトリ]|従者の地位を手に入れるために、~
汚い手を使ったと罵られるのは、嫌か。▼~
:[ドゥドゥー]|それは……嫌です。おれはともかく、~
殿下の名誉が傷つけられるのは……▼~
:[ディミトリ]|今、俺のことは聞いていない。~
それはどうでもいい話だ。▼~
:[ドゥドゥー]|……どうでもいいはずがありません。▼~
殿下、なぜ……なぜそうまでして、~
おれを守ろうとなさるのです。▼~
:[ディミトリ]|……俺の義務だからだ。▼~
:[ディミトリ]|父上が殺されたあの日、ダスカーで俺が見た~
襲撃者は、ダスカー人などではなかった。▼~
俺はそれを見ていながら、知っていながら、~
その後の虐殺を阻止することも……▼~
お前たちに着せられた王殺しの汚名を、~
拭ってやることもできなかった……!▼~
俺はお前に……俺が死なせてしまった~
すべての者の無念に、報いねばならない。▼~
:[ドゥドゥー]|……おれは、確かにファーガスが憎い。~
ですが、殿下だけは別です。▼~
あの地獄に手を伸べてくれたのは~
殿下だけでしたから。▼~
:[ディミトリ]|………………。▼~
:[ドゥドゥー]|あなたが身を呈してまで、顔も知らぬはずの~
おれを救ってくださった瞬間に……▼~
この方のために生きようと、~
そう心に決めたのです。▼~
殿下、あなたのためならば、~
おれは命さえも惜しくなどありません。▼~
そして……だからこそ~
おれはあなたの友人にはなれないのです。▼~
王国にはいまだダスカー人を恨む者も多い。~
そんなおれを友人として側に置けば……▼~
:[ディミトリ]|……ドゥドゥー。▼~
:[ドゥドゥー]|……!▼~
:[ディミトリ]|俺が、その程度の雑言を~
気にかけるとでも思っているのか。▼~
:[ドゥドゥー]|も……申し訳ありません、殿下。▼~
:[ディミトリ]|……お前の言いたいことは、よくわかった。~
寂しいものだな。▼~
俺はこれからもお前の主君であり、~
お前はこれからも俺の従者だ。▼~
それ以上でも以下でもない。~
……お前はそう言いたいんだな。▼~
:[ドゥドゥー]|……は。▼~
***支援A [#vd34ff1a]
:[ドゥドゥー]|……殿下。~
背中の傷、まだ残っていたのですね。▼~
痛むようなことがあってはいけません。~
薬を手配しなければ……▼~
:[ディミトリ]|いや、いい。深かったとはいえ~
9年も前の傷だ、もう痛むこともない。▼~
それに、お前を庇って負った傷を、~
消してしまうのも勿体ないからな。▼~
あの傷は誇りだ。……俺のような者にも~
生き延びた価値があったのだと思える。▼~
:[ドゥドゥー]|殿下、そんな仰りようは……。▼~
:[ディミトリ]|ドゥドウー、お前は俺に救われたというが、~
あの日、俺もお前に救われたんだ。▼~
……誰も救えず、俺だけが生き延びて、~
生きている価値も理由もないと思っていた。▼~
だが、俺はたった一人……お前を救えた。~
それだけがずっと、俺の支えだった。▼~
:[ドゥドゥー]|あの日……剣を手にした兵士を前にして、~
おれはここで死ぬのだと覚悟していました。▼~
ですから、突然現れたあなたが~
おれを庇ってくださった時には……▼~
……地獄の底にも救世主は現れるのだと、~
心の底からそう思ったのです。▼~
そんなあなたに、おれは何も返せていない。~
まだ恩を返しきれていない……!▼~
:[ディミトリ]|……馬鹿、今更何を言っている。~
お前にはいろいろと助けられてきただろう。▼~
5年前、牢の中で斬首を待つだけだった俺を~
救い出してくれたのは、他でもないお前だ。▼~
:[ドゥドゥー]|それは……臣下として、~
当然のことをしただけです。▼~
:[ディミトリ]|なあ、ドゥドゥー……お前にとって、~
俺は特別な存在なのかもしれない。▼~
だが、それは俺からしても同じことだ。~
お前は俺のかけがえのない、大切な……▼~
……だから友人にはなれないなどと、~
悲しいことを言わないでくれ、ドゥドゥー。▼~
:[ドゥドゥー]|………………。~
……そんな顔を、なさらないでください。▼~
あなたは約束してくださった。~
ダスカーの血を誇れる国を作ってやる、と。▼~
あなたの築く王国では、ダスカーの民や~
フォドラの民、そういった区別もなく……▼~
何の気兼ねもなく、胸を張って、~
あなたを友と呼べるのですか。▼~
……ディミトリ。▼~
:[ディミトリ]|ドゥドゥー……!▼~
ああ、何度だって呼ばせてやる。~
どれほどの苦労を背負おうと、俺は……!▼~
:[ドゥドゥー]|……では、その日を迎えるために、~
おれも力を尽くしましょう。▼~
……本当は、おれもずっと~
あなたと……友人になりたかった。▼~
:[ディミトリ]|そうか……そうだったのだな。~
……良かった。▼~
:[ドゥドゥー]|……ですがそれまで、あなたの御身に~
万一のことがあってはなりません。▼~
良いですか、殿下。深夜に一人で~
出歩かれる際には、必ずお声がけください。▼~
たとえ昼間であっても、~
行き先や何をするか、誰と会うかは必ず……▼~
:[ディミトリ]|結局、この過保護ぶりのほうは~
どうにもならなかったな……。▼~
……まあ、それもいいか。▼~
**フェリクス [#c4ad0e00]
***支援C [#u9a027fa]
《白雲の章限定》~
''(訓練場にて)''~
:[ディミトリ]|フェリクス、お前も剣の稽古か。▼~
:[フェリクス]|その気味の悪い笑顔で話しかけるな。~
見ているだけで胸糞悪くなる。▼~
:[ディミトリ]|……年々兄に似てくるな、~
お前の口の悪さは。▼~
:[フェリクス]|黙れ。~
獣は獣らしくしていろ。▼~
:[ディミトリ]|……随分と嫌われたものだ。▼~
:[フェリクス]|俺はお前の本性を知っている。~
お前が血と殺戮を好む獣であることを、な。▼~
:[ディミトリ]|……血と殺戮、か。▼~
それは2年前、俺と最後に会った時のことを~
言っているのか、フェリクス。▼~
:[フェリクス]|ああ、そのとおりだ。▼~
反乱鎮圧にかこつけた虐殺はどうだった。~
さぞ爽快だったろうよ。▼~
わざわざ相手を苦しめるような、~
残虐な方法ばかりを選んで殺す……▼~
あの時のお前の顔と言ったら、~
この世の邪悪を煮詰めたように醜かった。▼~
……あれが俺たちにとっての初陣だったな。~
何もかも、よく覚えているぞ。▼~
:[ディミトリ]|………………。▼~
:[フェリクス]|どうした。~
……否定してみろ、猪。▼~
:[ディミトリ]|……否定は、しない。~
フェリクス、お前は間違っていない。▼~
:[フェリクス]|………………。~
……ああそうか、もういい。▼~
やはり俺の知るお前は、~
ダスカーで、兄上と共に死んだのだな。▼~
:[ディミトリ]|……そうかもしれないな。▼~
:[フェリクス]|……チッ。▼~
ならばさっさと失せろ、邪魔だ。~
話しかけるな、この化け物が。▼~
***支援B [#ad971df2]
《共通》~
''(訓練場にて)''~
:[フェリクス]|おい……暇を持て余しているのだろう。~
稽古に付き合え、猪。▼~
:[ディミトリ]|……何だ、フェリクス。俺とは、~
言葉も交わしたくないんじゃないのか。▼~
:[フェリクス]|剣を交わしたくないと言った覚えはない。▼~
:[ディミトリ]|面倒な奴だな……。~
……ん、お前、剣を新調したのか。▼~
……! いや、いやいや、待て。お前、~
なぜそんな稀少なものを持っている……!▼~
:[フェリクス]|フン……。~
やはり、貴様ならばわかるか。▼~
ちょうど行商が良い品を並べていてな……~
鋼の剣の中に交じって売られていた。▼~
:[ディミトリ]|この分厚い刀身、独特な刃紋……~
間違いない、名匠ゾルタンの作だな!▼~
:[フェリクス]|やらんぞ。▼~
:[ディミトリ]|……目にできただけでも十分だ。~
だが、頼む……試し切りくらいは……▼~
:[フェリクス]|阿呆が。お前は自分の馬鹿力を省みろ。~
万一破損したらどうする!▼~
:[ディミトリ]|そんな迂闊な真似をするかっ!▼~
:[フェリクス]|俺はまだ覚えているぞ。お前が9つの頃、~
剣を力任せに振ってへし折ったことを。▼~
:[ディミトリ]|そ……それは昔の話だろう。~
流石にもう、あんな馬鹿をするものか。▼~
:[フェリクス]|フン、どうだかな。あの出来事は~
長らくフラルダリウス家で語り草に……▼~
………………。▼~
:[ディミトリ]|……どうした、フェリクス。▼~
:[フェリクス]|……クソッ。~
何を言っているんだろうな、俺は。▼~
とっくに死んだ奴の話をするとはな。~
くだらん……。▼~
お前の顔を見ていたら腹が立ってきた。~
稽古は別の相手に頼む。▼~
……チッ。~
腹立たしい……。▼~
''(フェリクスが立ち去る)''~
:[ディミトリ]|……何だったんだ、あいつは。▼~
ベレトが
ゾルタンの剣を獲得しました!
//※この支援会話終了後、ゾルタンの剣を入手
***支援A [#j28da66f]
《蒼月の章限定》~
''(訓練場にて)''~
:[フェリクス]|……お前に聞かねばならんことがある。~
手が滑って斬りつけないうちに、答えろ。▼~
:[ディミトリ]|お前はいつも物騒だな。~
で……何だ、フェリクス。▼~
:[フェリクス]|血と殺戮を好む、獣の顔。~
能天気で善良な、人の顔。▼~
……結局お前の本当の顔は、~
どちらだったんだ。▼~
:[ディミトリ]|当たり前のことを聞くな。~
どちらも俺の本性だよ、フェリクス。▼~
父上も、グレンも、多くの仲間たちも皆、~
俺にとってはかけがえのない人々だった。▼~
彼らが惨い殺され方をした。~
そして、俺だけが生き残った。▼~
……俺が彼らの無念を背負ってやらずに、~
誰が背負ってやれると言うんだ。▼~
:[フェリクス]|フン……そうして自分の悪行を~
正当化するのか、お前は。▼~
:[ディミトリ]|……正当化、だと?▼~
:[フェリクス]|「亡き王への忠義を果たす」。~
親父殿の口癖だった。▼~
ハッ……まったく、反吐が出るな!~
親父殿もお前も、なぜ理解できん。▼~
死者への義務、忠義……~
そんなものを果たしてどうなる。▼~
本当にふざけた話もいいところだ。~
自己満足だろう、それは!▼~
:[ディミトリ]|……違う。▼~
:[フェリクス]|いいや、違わん。~
死者は死者、生者は生者だ。▼~
……そう折り合いをつけて生きてゆかねば、~
自分で括りつけた重石に潰されて死ぬぞ。▼~
:[ディミトリ]|それでも……彼らの存在を忘れたり、~
手放したりするなど、俺にはできない。▼~
:[フェリクス]|……ならば呑み込め。▼~
それさえできんと弱音を吐くのなら、~
王位など捨てて墓守でもしていればいい。▼~
:[ディミトリ]|フェリクス……。▼~
:[フェリクス]|……俺とて、父や兄の死に~
何も思わなかったわけではない。▼~
なぜ彼らは死に、自分が生きているのか。~
……今でも、問わん日はない。▼~
だが、俺はお前ほど甘ったれた男ではない。~
これ以上の後悔は、墓の下に持っていく。▼~
そんなことよりも大事なものが、~
今の俺にはあるのだからな。▼~
:[ディミトリ]|………………。▼~
……ふっ。なぁ、フェリクス。~
お前は年々兄に似てくるな、本当に。▼~
口が悪くて、他人に喧嘩を売ってばかりで、~
それでも、本当は誰より……▼~
:[フェリクス]|どういう意味だッ。▼~
:[ディミトリ]|いや、何でもない。とにかく礼を言うよ。~
……目の覚めるような思いだ。▼~
:[フェリクス]|フン……別に。▼~
お前の辛気臭い顔が、~
癇に障って仕方なかっただけだ。▼~
:[ディミトリ]|……そうか。~
ならば、そういうことにしておこう。▼~
**アッシュ [#u1784e75]
***支援C [#q88ab4f2]
《共通》~
''(訓練場にて)''~
:[ディミトリ]|む……この天幕も破れているな。~
アッシュ、こっちの修繕を先に頼めるか?▼~
:[アッシュ]|はいっ、お任せください!▼~
:[ディミトリ]|悪いな、本当なら俺がやるべきことだが、~
繕う間に日が暮れてしまいそうで……。▼~
:[アッシュ]|いえいえ、慣れていますから!~
僕にできることなら何でもお手伝いします!▼~
:[ディミトリ]|……そ、そうか。▼~
なら、俺は差し入れでも買ってこよう。~
お前は確か、甘いものが好きだったよな?▼~
:[アッシュ]|は、はい……。~
………………。▼~
……ああああ! やっぱり駄目です!~
殿下を行かせるくらいなら僕が行きますっ!▼~
:[ディミトリ]|……なあ、アッシュ。もう何度も~
言っているだろう、そういうのはよせ、と。▼~
:[アッシュ]|だからって、自分の生まれた国の王族の方を~
顎で使うような真似はできませんよお!▼~
《ロナート存命時》~
//《白雲の章 竪琴の節(5月)まで》? 内容を踏まえると、ロ...
:[アッシュ]|あわわわ……もしロナート様が知ったら、~
どんな恐ろしい顔で叱責されるか……!▼~
:[ディミトリ]|ロナート卿が何か言ってきたら、~
俺から抗議の書簡を送ってやるさ。▼~
《共通》
:[ディミトリ]|俺としては、気軽に顎で使ってもらって~
一向に構わないくらいだし……▼~
正直なことを言えば、その言葉遣いさえも~
やめてほしいくらいだ。▼~
:[アッシュ]|そ、それはそうですけど……殿下は僕たち~
平民にとって、雲の上の方なんですよ。▼~
普通に生きていたら、顔をみることさえ~
一生に、一度あるかないかくらいで……▼~
:[ディミトリ]|……やはり、そういうものか。俺が王位を~
継いだ暁には、各都市への巡察の機会を……▼~
:[アッシュ]|そ、そういうことを~
言っているんじゃないんです!▼~
:[ディミトリ]|む、難しいな……。まあ、これ以上の~
無理強いも、お前を困らせるだけか。▼~
だが、買い出しには行かせてもらうからな。~
お前には迷惑をかけているのだから。▼~
:[アッシュ]|だ、駄目ですっ。天幕の修繕が終わり次第、~
僕が買い出しに行きます!▼~
:[ディミトリ]|……いや、それでは本末転倒だろ。▼~
……ああ、そうだ、アッシュ。~
これは、ちょっとした質問なんだが……▼~
俺は普段菓子を食べないんだが、~
この機に食べてみるなら、何がいいだろう。▼~
:[アッシュ]|そうですね……予算を考えないなら、~
僕はやっぱり砂糖菓子とか、美味しいと……▼~
……はっ!~
殿下、まさか今のは……!▼~
:[ディミトリ]|よしわかった、砂糖菓子だな。~
了解した、すぐに買ってこよう。▼~
''(ディミトリが立ち去る)''~
''(アッシュ、ディミトリの背中を見送りながら)''~
:[アッシュ]|で、殿下ああ……! すみませんっ……!~
せめて修繕は終わらせておきますから……!▼~
***支援B [#iefbf730]
《共通》~
''(食堂にて)''~
:[アッシュ]|殿下……あ、間違えた。ディミトリ!~
ええと、その……今日の訓練の相手を……。▼~
:[ディミトリ]|………………。~
……ああ! もちろん構わないさ。▼~
《白雲の章》
:[ディミトリ]|
なら、講義の後にでも訓練場に来てくれ。~
待っているからな。▼~
《蒼月の章》
:[ディミトリ]|
なら、夕方に訓練場に来てくれ。~
それまでに雑務を終わらせておく。▼~
《共通》
:[ディミトリ]|
そうだ、終わり次第一緒に食事に行こう。~
動いた後は腹が減るからな。▼~
:[アッシュ]|そそ、そうで……だね! 是非ご一緒……~
一緒に食べたいです! ……あっ!▼~
ぼ、僕は……僕は……。▼~
:[ディミトリ]|……おい、アッシュ?▼~
:[アッシュ]|殿下、すみません! 僕は未熟でした!~
もっと鍛練を積んできます……!▼~
:[ディミトリ]|おい、アッシュ……以前俺が言ったことを、~
そこまで気にしていたのか。▼~
:[アッシュ]|……殿下の言いつけに背いてまで~
自分の意地を貫くのもいけない、と思って。▼~
:[ディミトリ]|アッシュ、俺もな、尊敬すべき相手に~
敬意を表すのは、ごく当然のことだと思う。▼~
だが、俺は生憎と、~
敬意を向けられるほどの人間じゃない。▼~
確かに、お前とは生まれた家や育った場所が~
違うかもしれないが……それだけだ。▼~
:[アッシュ]|……殿下の仰ることは、正しいと思います。▼~
だけどやっぱり、僕は殿下に~
無礼な振る舞いをすることはできません。▼~
確かに王族も平民も、同じ人間であることに~
変わりはないのかもしれないけれど……▼~
王族や貴族が責務を果たしてくれるからこそ~
平民は平和に暮らしていけるんです。▼~
だから平民はその代価として、税と敬意を~
払う……ロナート様はそう仰っていました。▼~
《白雲の章》
:[ディミトリ]|……それも、道理だな。~
だが、俺はまだ王位に就いたわけでは……▼~
《蒼月の章》
:[ディミトリ]|……それも、道理だな。~
だが、俺はまだ正式な王では……▼~
《共通》
:[アッシュ]|あ、だけど、それだけじゃないんです!▼~
:[ディミトリ]|……?▼~
:[アッシュ]|僕は、一人の人間としての殿下を~
尊敬しています。殿下が何と言おうと!▼~
お一人で国を背負って、武芸の腕も一流で、~
仲間思いで、僕なんかにも優しくて……▼~
:[ディミトリ]|それを言い出したら、きりがないだろ。~
俺だって同じだ。▼~
例えば……お前は強い心を持っている。~
それは、俺にはないものだ。▼~
どんな時にも悪意に呑まれないお前に、~
俺が何度助けられてきたか。▼~
:[アッシュ]|そ、そうなんでしょうか……。~
………………。▼~
……あのっ。ここは互いに互いを尊重して、~
今までどおり、っていうのはどうでしょう。▼~
:[ディミトリ]|そうだな。言葉を交わす度に青くなったり~
赤くなったりされては、俺も気まずい。▼~
随分遠回りして、結局、元の位置に~
戻ってきたような気もするが……▼~
これで、いいのかもしれないな。~
互いに1つずつ折れるということで。▼~
:[アッシュ]|……はい! そ、それじゃあ、改めて……~
殿下、訓練の相手をお願いできますか?▼~
:[ディミトリ]|ああ、もちろんだ。~
遠慮なくかかってこい、アッシュ。▼~
**シルヴァン [#wdac99e6]
***支援C [#kc85c8a7]
《共通》~
''(夜の玄関ホールにて)''
:[シルヴァン]|……訓練場は避けて帰らないとな。~
あの人、随分と夜更かしだし……▼~
''(ディミトリが現れる)''
:[ディミトリ]|遅かったなシルヴァン。また女遊びか?~
悪いが、今日という今日は許さんからな。▼~
:[シルヴァン]|げっ、殿下!~
み、見逃してくださいよお……。▼~
:[ディミトリ]|無理な相談だ。~
いい加減、観念してもらおうか。▼~
……あのな、シルヴァン。俺は別に、~
夜遊びをするなと言うつもりはない。▼~
だが限度というものがある。今日も~
こんな夜更けまで外をほっつき歩いて……▼~
:[シルヴァン]|わかった、わかりましたって。~
……殿下のお小言は始まるといつも長いし。▼~
《白雲の章》
:[シルヴァン]|素行はちゃんと改める、夜間外出も控える。~
講義も課題も、ちゃんと取り組みます。▼~
《蒼月の章》
:[シルヴァン]|素行はちゃんと改める、夜間外出も控える。~
軍議にもちゃんと出ます。▼~
《共通》
:[シルヴァン]|で、俺が条件を呑む代わりに、殿下は~
街で女性を食事に誘って回る……と。▼~
:[ディミトリ]|……いやお前、馬鹿も休み休み言え。~
何がどうしてそうなる。▼~
:[シルヴァン]|いや、うぶで堅物な殿下にも、~
俺の気持ちを理解していただけるかと。▼~
:[ディミトリ]|誰がうぶで堅物だ……。そもそもお前と~
比べれば、大抵の男は同じようなものだろ。▼~
:[シルヴァン]|そうですかー? 好きな女の子への贈り物に~
短剣を渡す男なんて、なかなか……▼~
:[ディミトリ]|何年前の話だそれは。……お前の頭を本気で~
ひっぱたけば忘れてくれるのか、その話。▼~
:[シルヴァン]|その怪力でひっぱたかれたら死にますよ……~
……何か冗談に聞こえないんだよなあ。▼~
……で、どうするんです、殿下。▼~
:[ディミトリ]|……くっ。~
そうすれば、お前は素行を改めるんだな?▼~
:[シルヴァン]|もちろん! ファーガスの騎士は、~
約束を違えない。そうでしょう、殿下?▼~
とはいえまあ、殿下にそんな~
軟派なことができるなんて思っちゃ……▼~
:[ディミトリ]|……わかった、手探りだがやってみよう。~
約束は守れよ、シルヴァン。▼~
''(ディミトリが立ち去る)''
:[シルヴァン]|え、あ、はい……~
っておい! 待て待て待て、嘘だろ!?▼~
……昔っから変な方向に真面目なんだよな。~
……まずいことにならなきゃいいが。▼~
***支援B [#u105afd5]
《共通》~
''(シルヴァンの部屋にディミトリが駆け込んでくる)''
:[シルヴァン]|……あの、殿下? いきなり俺の部屋に~
転がり込んできて、どうしたんです……?
:[ディミトリ]|しばらく匿ってくれ。~
……お前にも責任があるんだからな。▼~
《白雲の章》
:[シルヴァン]|匿う? まさか誰かに追われているとか?~
けど、いったい誰が……▼~
:[ディミトリ]|……女生徒だ。▼~
《蒼月の章》
:[シルヴァン]|匿う? まさか敵に追われているとか?~
帝国軍か、それとも……▼~
:[ディミトリ]|……女だ。▼~
《共通》
:[シルヴァン]|………………。~
……は?▼~
:[ディミトリ]|おっ……お前が女性を~
口説きに行けと言うからなあ……!▼~
:[シルヴァン]|……ああ、やっぱりろくなことに~
ならなかった……す、すみませんって。▼~
:[ディミトリ]|お前は約束どおり、きちんと素行を改めた。~
だから俺も応えなければと……▼~
:[シルヴァン]|律儀に女の子を食事に誘ったら、何でか~
その子に追い回されるようになった、と。▼~
……どうせ普段俺が言ってるようなこと、~
そのまま言ったんでしょう?▼~
たとえ同じ口説き文句でも、真面目な奴の~
言葉ってのは、本気で取られちまうもんだ。▼~
:[ディミトリ]|……俺に女を口説くなど百年早かった。~
ああもう、どうしたらいいんだ俺はッ。▼~
:[シルヴァン]|……仕方ないな、俺が何とかしましょう。~
俺が殿下をからかったのが元凶なんだし。▼~
厳しい相手だが、やりようはある。彼女の~
興味を殿下から逸らしてやればいいんだろ?▼~
そういうのは、俺の得意分野だ。~
大船に乗ったつもりで待っててくださいよ。▼~
:[ディミトリ]|これは俺の無知が招いた結果でもある。~
流石にお前に任せきりというのは……▼~
:[シルヴァン]|人間ってのには向き不向きがあるんですよ。~
何でも一人で解決できたら苦労しない。▼~
けど、昔からあんたは、何でも一人で考えて~
頑張ろうとするから、すっ転ぶってわけだ。▼~
好きな子に短剣あげた話だって、前もって~
俺に言ってくれたら、相談に乗ったのにさ。▼~
:[ディミトリ]|……あれはただ、時間がなかったんだ。~
話を聞いたその日に国を発つと言うから。▼~
:[シルヴァン]|あーはいはい、そうですね。じゃ、~
これからはちゃんと相談してください。▼~
……もっと俺たちを頼っていいんです。あ、~
俺が困った時は殿下を頼らせてくださいよ。▼~
:[ディミトリ]|シルヴァン……。▼~
……ああ。~
その時は、必ず力になると約束する。▼~
ファーガスの騎士は約束を違えない。~
……そうだろ。▼~
'''ドンドンドンッ!'''~
''(シルヴァンの部屋の扉から聞こえるノック音)''~
:[ディミトリ]|うっ……シルヴァン、すまん。~
ならば、今回ばかりは任せるからな……!▼~
:[シルヴァン]|おうさ。これまで鍛えに鍛えた俺の技量、~
よーく目に焼き付けておいてくださいよ。▼~
**メルセデス [#q1306070]
***支援C [#s1a9a567]
《共通》~
''(訓練場にて)''
:[メルセデス]|あら、今日も剣のお稽古?~
あんまり無茶しないでね~?▼~
:[ディミトリ]|ありがとう、メルセデス。~
趣味のようなものだし、心配はいらない。▼~
:[メルセデス]|趣味~? やっぱりすごいのねえ……~
私だったら疲れて飽きちゃうわ~。▼~
:[ディミトリ]|……なあ、それよりメルセデス。近く、~
剣術の試験を受けたいと言っていたよな?▼~
:[メルセデス]|………………。▼~
……ああっ! た、大変~!~
すっかり忘れてたわ、どうしましょう~!▼~
:[ディミトリ]|……実を言うと、心配していたんだ。~
最近、訓練場でお前を見かけなかったから。▼~
:[メルセデス]|もう~! 気づいていたなら、~
もっと早く言ってくれればいいのに~!▼~
:[ディミトリ]|いや、まさか本当に忘れているとは……。~
だが確かに、俺も早く指摘すべきだった。▼~
詫びと言ってはなんだが、~
俺で良ければ剣を教えよう。▼~
:[メルセデス]|……あら、本当?~
それは助かっちゃうわ~!▼~
:[ディミトリ]|しかし今から慌てて、となると~
多少の無茶は必要になるとは思うが……▼~
:[メルセデス]|無茶は、ちょっと嫌ねえ……。~
……だけど、頑張ってみるわ~。▼~
:[ディミトリ]|そうと決まれば、すぐに始めよう。~
時間を無駄にはできないからな。▼~
''(画面が暗転、そのまま支援会話が進行)''~
:[ディミトリ]|まさかお前、剣の持ち方から忘れて……~
……これは……骨が折れそうだな。▼~
:[メルセデス]|実は、いつも適当に握ってたのよね~。~
でも、あなたが教えてくれたから、ほら!▼~
ふふっ、ちょっと心配したけれど~、~
これなら……えいっ!▼~
'''カキンッ!'''~
''(金属が床か壁に当たる音)''~
:[ディミトリ]|………………!▼~
''(画面が明るくなる)''~
:[ディミトリ]|……まさか、剣を教えようとして~
殺されかけるとは思わなかった。▼~
:[メルセデス]|ご、ごめんなさい~!~
本当に、そんなつもりじゃなかったの!▼~
振ったら飛んでいっちゃっただけで……~
上手くよけてくれて、本当に良かったわ~。▼~
''(ここで先ほどの音の正体が判明する)''~
:[ディミトリ]|あ、ああ。悪気がないのはわかっている。~
だが、これは……俺の寿命が、だな……。▼~
:[メルセデス]|やっぱり向いてなかったのかしら~……。~
私、剣なんて振るものじゃ……▼~
:[ディミトリ]|……いや。~
そう決めつけるのはまだ早い。▼~
俺だって、初めて剣を握った時は~
お前とたいして変わらなかった。▼~
誰にでも向き不向きというものはあるが、~
諦めずに取り組めば、必ず上達する。▼~
:[メルセデス]|本当~? ありがとう、ディミトリ。~
優しいのね、あなた。……あら?▼~
ディミトリ、服の裾が切れているわ。~
これ、もしかして……▼~
:[ディミトリ]|ああ……先程お前の剣をよけた時だな。~
まあいい、適当に繕っておく。▼~
:[メルセデス]|切ってしまったのは私だし、~
私が繕っておきましょうか~?▼~
:[ディミトリ]|いや、いいんだ。気にしないでくれ。~
それよりも、今は試験のことを考えよう。▼~
***支援B [#hccbe3cc]
《共通》~
''(メルセデスの部屋にて)''
:[ディミトリ]|メルセデス、本当に申し訳ないんだが……~
手を、貸してくれないだろうか。▼~
:[メルセデス]|あらあら? この外套、裾が破れてるわね。~
だけどこのくらい、繕っちゃえば……▼~
:[ディミトリ]|……情けないことこの上ないんだが、~
裁縫には……これまで無縁だったもので。▼~
:[メルセデス]|あら~。じゃあ、前に私が服の裾を~
破っちゃった時も、困ったでしょう?▼~
:[ディミトリ]|……まあ、そうだな。~
それなりに……いや、かなり……。▼~
……頼む、俺に裁縫を教えてくれないか。~
お前の腕はかなりのものと聞いた。▼~
:[メルセデス]|ふふ、もちろんいいわよ~。~
そんなに申し訳なさそうな顔をしないで。▼~
:[ディミトリ]|……本当か?~
ありがとう、恩に着る。▼~
''(ディミトリ、一礼しながら)''
:[メルセデス]|じゃあ、道具を取ってくるから、~
ここで待っていてね~。▼~
----
:[メルセデス]|……ごめんなさい、ディミトリ。~
私には、その……。▼~
:[ディミトリ]|この際、正直に言ってくれ。~
もう面倒を見切れない……と。▼~
:[メルセデス]|縫い針を折っちゃうだろうな、っていうのは~
何となーく想像していたんだけど~……▼~
まさか針どころか、~
はさみまで曲げて壊しちゃうなんて……▼~
:[ディミトリ]|……本当に、申し訳ない。▼~
普段は気をつけているんだが、~
細かい作業では、どうにも力の加減が……▼~
:[メルセデス]|ふふっ、いいのよ~。ただ、~
ここまで来るとちょっとおかしくって~。▼~
:[ディミトリ]|……自分の馬鹿力が、今ばかりは恨めしい。~
やはり裁縫など、俺には……▼~
:[メルセデス]|あら、諦めちゃうなんてもったいないわ~?~
あなたはちょっと慣れてないだけよ。▼~
苦手でも、諦めずにやれば上達する。~
あなたが私に言ってくれたことじゃない~。▼
:[ディミトリ]|……そうだったな。俺らしくなかった。~
もう一度やってみよう。▼~
:[メルセデス]|ええ、その調子よ。それじゃあ、再挑戦ね。~
取りあえず糸を針に通して~……あ。▼~
''(画面暗転、そのまま支援会話が進行)''
:[ディミトリ]|くっ、しまった、また縫い針が……!▼~
***支援B+ [#jb0bf5a2]
《共通》~
''(訓練場にて)''
:[ディミトリ]|最近はよく訓練場に来るな、メルセデス。~
剣の腕も見違えるほど上達した。▼~
:[メルセデス]|ありがとう。あなたが教えてくれるから、~
訓練も楽しくって、続くのよね~。▼~
:[ディミトリ]|お前の努力あってこそだ。~
しかし……それに比べて、俺のほうは。▼~
:[メルセデス]|あらあら、そう悲観することないわよ~。~
少しずつ上手になってきたじゃない。▼~
:[ディミトリ]|……ようやくまともに、針と糸を~
持てるようになった気はするが。▼~
:[メルセデス]|ふふっ、大きな進歩よ。最初は、はさみも~
壊しちゃうとか、大変だったものねえ。▼~
:[ディミトリ]|そうだな……。~
いろいろと、迷惑をかけてしまった。▼~
:[メルセデス]|迷惑だなんて~。こうしてあなたと~
一緒にお裁縫するの、楽しいわよ?▼~
何だか、昔を思い出すのよね~……~
お母様からお裁縫を教わった時のこととか。▼~
お母様と、私と、それから弟と……~
3人で並んで座って、お裁縫をしたわ~。▼~
ふふっ、懐かしい。そう言えばあの子も、~
あまり器用じゃなかったわね~……。▼~
ねえディミトリ、あなたのお母様は、~
お裁縫がお好きだったのかしら?▼~
:[ディミトリ]|……母、というのが生母を指すのなら、~
あまり得意ではなかったと父は言っていた。▼~
:[メルセデス]|……そう、だったわね。ファーガスの~
王妃様は、だいぶ昔に亡くなられたって。▼~
:[ディミトリ]|生母のことは、正直なところ~
どんな人だったかもよく覚えていない。▼~
だが、俺の継母は……よく窓辺に座って~
刺繍か何かをしていたような記憶があるな。▼~
:[メルセデス]|教えて、って言ってみれば良かったのに。~
きっと喜んだと思うわよ~?▼~
:[ディミトリ]|……縫い物をしている時のあの人は、~
決まって寂しそうな顔をしていた。▼~
だから何となく、話しかけにくくて。~
……結局、教わらないままだった。▼~
:[メルセデス]|……ごめんなさい、話しにくいことを~
聞いちゃったかしら~?▼~
:[ディミトリ]|ああいや、構わない。時々こうして~
思い出さなければ、忘れてしまいそうで。▼~
:[メルセデス]|……そうなのね。▼~
:[ディミトリ]|だが、俺ばかり喋っても仕方ないよな。~
良ければ、お前の話も聞かせてくれないか?▼~
:[メルセデス]|……あら、私の話?~
困ったわ~、何を話したらいいのかしら。▼~
:[ディミトリ]|何でも、と言っても困るよな。ならば、~
例えば先ほどの……お前の家族の話、とか。▼~
:[メルセデス]|家族の話ね? ふふ、もちろんいいわ~。~
私もね、誰かに聞いてほしかったのよ~。▼~
……もう戻れない過去の思い出は、~
時々、言葉にして、懐かしんであげないと。▼~
長くなっちゃうかもしれないけれど、~
付き合ってくれる?▼~
:[ディミトリ]|……ああ、もちろん。~
時間の許す限り、いくらでも。▼~
***支援A [#wa240c04]
《蒼月の章限定》~
''(夜の大聖堂にて)''~
''(ディミトリが祈りを捧げているところに、メルセデスが現れ...
:[メルセデス]|あら~、こんばんは、ディミトリ。~
あなたもお祈りかしら~?▼~
:[ディミトリ]|まあ、そんなところだ。~
メルセデスこそ、こんな遅くに?▼~
:[メルセデス]|ええ、私もお祈り。真夜中の大聖堂って、~
静かで何だか落ち着くから、好きなのよ~。▼~
:[ディミトリ]|ああ、確かにそうだな。ここにいると~
落ち着くというのは、俺にもわかる。▼~
''(メルセデス、祈りを捧げながら)''
:[メルセデス]|……こういう静かな夜はね、ここに来て、~
いなくなった人のことを思い出すの~。▼~
この戦争で、数えきれないほど~
たくさんの人たちが亡くなったでしょ?▼~
その人たちが女神様のお側で、~
ずっと幸せに過ごせますように、って……▼~
こうして祈るくらいしか、~
私にはできないのだけれど。▼~
:[ディミトリ]|……優しいんだな、メルセデスは。▼~
:[メルセデス]|あら~? あなたも優しいと思うわよ?~
むしろ優しすぎて、良くないくらいよね~。▼~
:[ディミトリ]|俺が優しい? ……それは違う。~
俺はただの人殺しで……醜悪な化け物だ。▼~
:[メルセデス]|……ねえ、ディミトリ。あなたが人を~
手にかけてきたのは、何のためなの?▼~
それは家族だとか、お友達とか……~
死んでしまった人たちのためでしょう?▼~
本当の化け物は、自分のために殺すの。~
あんな悲しい顔で人を殺したりしないわ。▼~
だから、自分を化け物だなんて……~
そんなこと、いっちゃ駄目よ。▼~
:[ディミトリ]|……ッ。~
……なあ、メルセデス。▼~
俺は……ずっと怖くて、仕方がないんだ。~
「彼ら」の顔を忘れていくことが……▼~
死んでいった……俺が殺してきた人々。~
その死を忘れることなど、許されない。▼~
それなのに、俺は……。▼~
……どんな動機があったとしても、~
それは、化け物の所業だ。▼~
:[メルセデス]|……あのね。悲しいことだけれど、人って、~
どうやっても忘れてしまう生き物なのよ~。▼~
どんなに忘れるのが怖くても、過去はただ~
懐かしむもので、決して戻れはしない。▼~
結局、私たちは今を生きるしかないのよね。~
死んだ人は、絶対に生き返らないから。▼~
:[ディミトリ]|……その言葉を5年前に聞いていたら、~
もっと違う人生もあったかもしれないな。▼~
:[メルセデス]|……ねえ、ディミトリ。今、何がしたい?~
まだ、死んだ人たちのために戦いたいの?▼~
王様としてのあなたじゃなくて~、~
同級生のディミトリの願いを聞きたいわ。▼~
:[ディミトリ]|俺自身の願い、か。~
……そんなもの、考えたこともなかったな。▼~
……メルセデスの願いは?▼~
:[メルセデス]|う~ん、そうねえ。あなたが王様になっても~
一緒にお裁縫や剣の稽古をしたい、とか?▼~
:[ディミトリ]|………………。~
メルセデス。お前の隣に立つ資格は……。▼~
:[メルセデス]|もうっ。化け物だ、資格だ、って、~
あんまり卑屈だと嫌いになっちゃうわよ~?▼~
私は……ただあなたの側にいたいわ。~
それ以上の理由が、必要かしら~?▼~
:[ディミトリ]|……メルセデス。▼~
……ああ、俺の願いも同じだ。~
俺も、許されるなら……お前の側にいたい。▼~
:[メルセデス]|……ふふ、よかった~。~
そう思っているのが、私だけじゃなくって。▼~
それじゃ、もう少しだけ……~
こうして、二人きりでいましょうか。▼~
**アネット [#u7a8330b]
***支援C [#odf8e972]
《共通》~
''(早朝、士官学校教室前の中庭にて)''
:[アネット]|あ、殿下、おはようございます。~
こんな朝早くから、訓練ですか?▼~
:[ディミトリ]|ああ、まあ……。~
アネットこそ、こんな朝からどうした?▼~
:[アネット]|えへへ、あたしは朝のお散歩中です。~
殿下もどうですか? 気持ちいいですよ!▼~
:[ディミトリ]|……朝の散歩、か。~
ギュスタヴの奴も、それが日課だった。▼~
お前は本当に父親に似ているな、アネット。▼~
:[アネット]|……えへへ、よく言われました。▼~
父さん、仕事も忙しくて、あまり家に~
帰ってくることはなかったんですけど……。▼~
家に帰ってきた時は、よく~
あたしをお散歩に連れていってくれました。▼~
:[ディミトリ]|……お前には、いろいろと~
悪いことをしたな、アネット。▼~
あいつには、ろくに休みも~
与えてやれなかった。▼~
まるで、俺や父上が、お前から~
父親を取り上げてしまったような……▼~
:[アネット]|少し寂しかったけど……いいんです。~
父さん、自分の仕事が大好きだったから。▼~
:[アネット]|……あっ、それよりあたし、もっと殿下と~
お話したいなーって思ってたんですよ!▼~
:[ディミトリ]|俺と……? どうして、また。▼~
:[アネット]|父さん、あたしや母さんの前でもあんまり~
喋るほうじゃなかったんですけど……▼~
たまに、殿下の話を聞かせてくれたんです。~
……だから他人って気がしなくって。▼~
昔から知ってたような感じがするというか、~
うーん……お兄ちゃん、みたいな?▼~
:[ディミトリ]|……お兄ちゃん、か。▼~
:[アネット]|あっ、ご、ごめんなさい、つい!~
……失礼でしたよね!▼~
:[ディミトリ]|ああいや、別に構わない。▼~
確かに、もしお前のような妹がいたら、~
きっと毎日楽しかっただろうな。▼~
しかしギュスタヴの奴、~
アネットに何を話したんだ……?▼~
:[アネット]|あっ、聞きたいですか?~
殿下が子どもの頃に―……▼~
:[ディミトリ]|ああ……いや、わざわざ言わなくていい。~
……悪い予感しかしないからな。▼~
この際すべて忘れてくれ。~
そして他言無用で頼む。いいな、アネット。▼~
***支援B [#uc569a98]
《共通》~
''(食堂にて)''~
:[アネット]|あの、殿下。~
今日はですね、お願いがあって来たんです!▼~
:[ディミトリ]|……お願い?~
どうしたアネット、改まって。▼~
:[アネット]|えっと、そのですね……~
父さんの話を聞かせてほしくって。▼~
仕事をしている時の父さんと家での父さんは、~
全然違ったんだろうなあって思って。▼~
:[ディミトリ]|……俺の知る、ギュスタヴ、か。▼~
お前も知ってのとおり、ギュスタヴは~
祖父の代から王家に仕えてきた騎士だ。▼~
俺にとっては武芸や用兵の師であり、~
子供の頃から何かと頼れる相手だった。▼~
……同時に、厳しい師でもあったがな。▼~
:[アネット]|あはは、厳しい性格なのは同じなんですね。~
確かに家でもそんな感じでしたもん。▼~
食事の作法とか、言葉遣いとか、~
間違う度にきつくたしなめられました。▼~
《蒼月の章》
:[アネット]|あたしが殿下にこんな口をきいてるのも、~
士官学校の同級生だからこそで……▼~
もしそうじゃなかったら、~
今頃父さん、卒倒しちゃってたかも。▼~
《共通》
:[ディミトリ]|そうか……~
あいつ、アネットの前ではそういう……。▼~
:[アネット]|? 殿下の前での父さんも、~
そんな感じじゃなかったんですか?~
:[ディミトリ]|……今でもよく覚えている。~
あれは俺が11の頃の秋だった。▼~
夜明け前、突然あいつに叩き起こされると~
何の騒ぎだと言う間もなく弓を持たされ……▼~
まだ暗い山に俺と兄弟子を放り込むと、~
あいつは一言「鹿を狩ってこい」と……。▼~
知ってのとおり、王都の秋は冷える。~
まして夜の山だ、何が出てくるか……▼~
……とにかく俺の師としてのギュスタヴは、~
そういう男だった。▼~
:[アネット]|あはは……想像つかないかも。~
やっぱり全然違うんですね、父さん。▼~
:[ディミトリ]|それから……ギュスタヴは事あるごとに、~
娘の……お前の話をしていたな。▼~
:[アネット]|……えっ?~
父さん、いったいどんな話を……▼~
:[ディミトリ]|……聞かないほうがいいと思うがな。~
アネットが子供の頃に……▼~
:[アネット]|わー! や、やっぱり言わなくていいです!~
絶対に恥ずかしい話ですよね、それ!?▼~
:[ディミトリ]|……まあ、それなりには。▼~
:[アネット]|あたしも殿下の話はちゃんと忘れますから!~
お願いします、忘れてくださーい!▼~
:[ディミトリ]|……そうだな。ならば互いに、~
秘密ということにしておこうか。▼~
***支援A [#ba55480c]
《蒼月の章限定》~
''(食堂にて)''~
:[アネット]|あの、殿下!~
実はまたお願いが……▼~
:[ディミトリ]|またギュスタヴの話か? 話の種なら~
まだまだあるが、そろそろ本人に……▼~
:[アネット]|あ、えっと、父さんの話じゃなくって。~
今日は、殿下の話が聞きたくって。▼~
:[ディミトリ]|俺の話……?▼~
:[アネット]|あたし、父さんのことばっかり聞いちゃって~
殿下のことは全然聞けなかったから。▼~
:[ディミトリ]|……参ったな。そう期待されても、~
特に面白い話もできないと思うんだが。▼~
:[アネット]|別に、面白い話が聞きたいとか~
そういうわけじゃないですよ! ただ……▼~
……あたし、殿下のこと、知っているようで~
なんにも知らなかったんだなって。▼~
あの日……大修道院で再会した時も、~
何て声をかけていいのかわからなくって……▼~
だから、せめて殿下の好きな食べ物くらい~
用意してあげよう、って思ったんです。▼~
好きなものを食べた後って、~
何だか元気が出てきますから。でも……▼~
いざ厨房に立って、あたし、殿下の好きな~
食べ物さえ知らなかったんだって気づいて。▼~
:[ディミトリ]|……そうだったのか。▼~
……しかし、好物と言われても、難しいな。~
食事には、本当にこだわりがないから……▼~
ああ、そう言うアネットは、~
確か甘いものが好きだったよな?▼~
:[アネット]|えへへ、そのとおりです! あたし、~
甘いお菓子を食べている時が一番幸せで……▼~
……あ、殿下、知っています?~
王都の有名なお菓子屋さん!▼~
:[ディミトリ]|ああ……たびたび行列ができていた店だな。~
城の兵士たちも、よく噂していた。▼~
:[アネット]|あのお菓子、とっても美味しいんですよ!~
値段は張るけれど、あたし、大好きで。▼~
あたし、父さんがいなくなる前までは~
家族で王都に住んでいたんですけど……▼~
その頃から、たまに食べていたんですよ。~
えへへ、また食べたいなあ……。▼~
:[ディミトリ]|……なあ、アネット。お前はこの戦争が~
終わったら、どこへ帰るつもりだ?▼~
確か士官学校時代は、ドミニク男爵の元に~
身を寄せていたと聞いていたが……▼~
:[アネット]|……はい。だけど伯父さんは、5年前に~
王国を裏切って帝国についたから……▼~
父さんとは再会できたし、~
また家族一緒に、王都で暮らしたいかな。▼~
そうしたら、戦争が終わった後にも~
殿下とお会いできますし、ね!▼~
:[ディミトリ]|……困ったな。お前の父親には、まだまだ~
働いてもらわなければならないんだが。▼~
:[アネット]|もう、父さんだって結構な年なんですから。~
あんまり働かせすぎないでくださいね!▼~
:[ディミトリ]|……ああ、そうだな。~
肝に銘じよう。▼~
***支援A+ [#k61ce405]
:[アネット]|
あの……殿下。~
いろいろ、ありがとうございました。▼~
:[ディミトリ]|
……いきなり何だ、かしこまって。~
軍を抜けるとでも言い出すつもりか?▼~
:[アネット]|
あ、いえ! この間、ちょっと軍の用事で、~
久しぶりに王都に戻ったんです。▼~
みんな、暮らしはまだ大変そうだったけど~
少しずつ昔の活気を取り戻してて……▼~
殿下がいなかったら、きっとあんなふうには~
ならなかったよな、って思って。だから……▼~
:[ディミトリ]|
買い被りだ。……俺はかつて、~
彼らを見捨てて逃げ出したのだから。▼~
:[アネット]|
仕方ないですよ。王都に残っていたら、~
殺されちゃってたんでしょう?▼~
もうっ、そんなに根暗で卑屈だと、~
父さんみたいな顔になっちゃいますよ。▼~
:[ディミトリ]|
アネット。お前は知らないだろうが、~
あの5年間、俺は多くの命を奪ってきた。▼~
将兵を、官吏を……人を人とも~
思わぬような、惨たらしい殺め方でな。▼~
そして俺が帝国との戦いに固執する間にも、~
王都では多くの民が命を落としていった。▼~
……俺の手は、すでに血に塗れている。~
許されてはならない。決して。▼~
:[アネット]|
………………。殿下って、あたしよりも~
よっぽど父さんに似てますよね……。▼~
あたしたちを置いていなくなる前、~
父さんも同じようなことを言ってました。▼~
殿下には、あんなふうになってほしくない。~
……だからあたし、この間考えたんですよ!▼~
あたし、この戦争が終わったら、~
殿下のお仕事を手伝えないかなって。▼~
えへへ……王様のお仕事なんて、あたしに~
手伝えるかはわからないんですけど……。▼~
:[ディミトリ]|
……どういう風の吹き回しだ?▼~
:[アネット]|
……だって殿下って、独りにしておいたら~
笑い方も忘れちゃいそうじゃないですか。▼~
暗い顔してたら仕事だってはかどらないし。~
……あたしでいいなら、側にいます。▼~
それでも悲しくて、苦しいままなら、~
……声を上げて笑えるまで、ご飯抜きとか。▼~
:[ディミトリ]|
ご飯、抜き……。~
……ふっ。は、ははは、あはははは!▼~
:[アネット]|
そ、そこで笑わないでくださいよー!~
あたしだって真剣に考えたんですから!▼~
:[ディミトリ]|
はは……わ、悪い、つい……。▼~
確かに、アネットが近くにいてくれたら、~
俺も、暗い顔などしていられないな。▼~
……是非頼む、アネット。~
お前がいるから、俺は笑っていられる。▼~
:[アネット]|
……はいっ!▼~
**イングリット [#l85c21cf]
***支援C [#d6551bae]
《共通》~
''(訓練場にて)''~
:[イングリット]|お手合わせ、ありがとうございました。~
殿下には、まだまだ敵いませんね。▼~
:[ディミトリ]|謙遜は止せ。お前は稽古のたび、~
目に見えて腕を上げている。▼~
:[イングリット]|い、いえ。腕を誇るのは、せめて殿下から~
一本取れてからにさせてください。▼~
:[ディミトリ]|……あのな、イングリット。こうして地上で~
槍を交えれば、俺が勝つかもしれないが。▼~
馬上での槍の扱いは、お前が何枚も上手だ。~
……得意分野でくらい勝たせてくれ。▼~
:[イングリット]|そ、そういうわけには……。国のためにも、~
私はもっと強くならねばならないのです。▼~
:[ディミトリ]|国のため、か。……なあ、ところで~
イングリット。先程の突き、どこで習った?▼~
あの技は確かグレンの……▼~
:[イングリット]|……はい。~
あれはずっと昔、彼に教わったものです。▼~
:[ディミトリ]|そうか。まさか今になって、あいつの~
技を再び受けられるとは思わなかった。▼~
グレンとは、同じ師の元で武芸を学んだ。~
何度となく、手合わせをしたものだ。▼~
:[イングリット]|もちろん、知っていますとも。彼は昔から、~
事あるごとに殿下を褒めていましたからね。▼~
あいつはすごい奴だ、とか、~
俺には永遠に勝てそうにない、とか。▼~
:[ディミトリ]|……そんなこと、俺には~
一度も言ってくれなかったぞ、あいつ。▼~
:[イングリット]|フェリクスの兄だけあって、彼も~
素直なほうではありませんでしたからね。▼~
:[ディミトリ]|……本当にな。手合わせの回数よりも、~
喧嘩をした回数のほうが多いかもしれない。▼~
《白雲の章》
:[ディミトリ]|
「ダスカーの悲劇」から……~
グレンが死んでから、もう4年か。▼~
《蒼月の章》
:[ディミトリ]|
「ダスカーの悲劇」から……~
グレンが死んでから、もう9年か。▼~
《共通》
:[イングリット]|早いものですね。あれから、本当に……~
本当に、いろいろなことがありました。▼~
……あの、殿下。私も、殿下や~
グレンのように、強くなりたいのです。▼~
グレンや、これまで死んでいった人々が~
守ってきた祖国、ファーガスのためにも。▼~
これからも是非、~
稽古にお付き合いいただけませんか?▼~
:[ディミトリ]|……もちろん。お前との稽古は、学ぶことも~
多い。こちらこそ、よろしく頼む。▼~
***支援B [#c24d9066]
《共通》~
''(食堂にて)''~
:[ディミトリ]|……イングリット。お前には、~
常々謝らねばならないと思っていた。▼~
:[イングリット]|む、どうしたのです、殿下?~
そのように改まって。▼~
:[ディミトリ]|本来ならお前は、~
グレンと結婚するはずだった。▼~
あいつは……本当に、お前を好いていた。~
お前も憎からず思っていたと聞く。▼~
だがあの日、俺の目の前であいつは死んだ。~
あいつを助けてやれなかった。▼~
お前の幸せは、俺が奪ったようなものだ。~
……すまなかった。▼~
:[イングリット]|それは……~
殿下が謝るようなことでは……。▼~
……グレンが死んだことを、~
まだ受け入れたくないと思う自分もいます。▼~
子供の頃からずっと、彼に憧れてきました。~
グレンは清廉で、高潔な騎士だった。▼~
命を懸けて騎士の務めを果たした彼を、~
私は誇りに思っています。▼~
:[ディミトリ]|……誇り、だと?▼~
:[イングリット]|はい。守るべき人を守って死んだあの人は、~
私にとって、理想の騎士そのものですから。▼~
:[ディミトリ]|……お前は、あんな痛々しい末路を~
理想に掲げようというのか。▼~
:[イングリット]|痛々しい、末路……? いくら殿下の~
お言葉でも、聞き捨てなりません。▼~
グレンは、あなたのために命を捧げた。~
なのに、そのような言い方は……!▼~
:[ディミトリ]|お前はあいつの最期を見ていない。~
……だから、そんなことが言える。▼~
:[イングリット]|……殿下が何を仰ろうと、私にとって彼は~
永遠に理想の騎士、目指すべき人です。▼~
:[ディミトリ]|そんな理想は、早々に捨て去ることだ。▼~
:[イングリット]|……っ!▼~
てすが、グレンがあなたを守ることに~
誇りを持っていたのは、確かで……。▼~
ですから……せめて、彼の死を~
貶めるのだけは……やめてください。▼~
:[イングリット]|……すみません。~
今日はこれで、失礼します。▼~
''(イングリットが立ち去る)''~
:[ディミトリ]|………………。~
……ああ、何をやっているんだ、俺は。▼~
***支援B+ [#ke13749f]
《共通》~
''(食堂にて)''~
:[イングリット]|……殿下。~
先日は、本当に申し訳ありませんでした。▼~
あの後、冷静になって考えてみたんです。~
殿下がどのような思いで、ああ仰ったのか……。▼~
私は自分の考えばかりに囚われて……~
浅はかだったと思います。▼~
:[ディミトリ]|……いや。俺のほうこそ、本当に悪かった。~
あんなことを言うつもりはなかったんだ。▼~
子供じみた八つ当たりだ。~
詰ってくれていい。……本当に、最低だ。▼~
……自分の口下手さには嫌気が差す。~
いま一度、きちんと話させてくれるか?▼~
:[イングリット]|えっ?~
……はい、もちろんです。▼~
:[ディミトリ]|俺はな、ダスカーで幾多もの死体を見た。~
もちろんあいつの……グレンの死体もだ。▼~
イングリット、お前は見ていないはずだ。~
あいつを連れ帰ることはできなかったから。▼~
痛みと無念の中で、苦しみながら死んで~
いったのだろう。……そんな顔をしていた。▼~
:[イングリット]|………………。▼~
:[ディミトリ]|あの荒野には、英雄譚に語られるような~
美しく誇り高い死など、一つも無かった。▼~
お前にはあんな死に方をしてほしくない……~
たとえそれが忠義と矜持のためであっても。▼~
:[イングリット]|……王は民に、あるいは兵や騎士に、~
自分のために戦って死ねと命じるものです。▼~
彼らの命を切り捨てなければ、~
成し遂げられないこともあるのですから。▼~
……自分のために死ぬなと仰る殿下は、~
人の上に立つには甘く、優しすぎます。▼~
:[ディミトリ]|反論の余地もないな。~
……失望したか?▼~
:[イングリット]|……いいえ。私は、~
そんな殿下にだからこそ、お仕えしたい。▼~
私は騎士として、あなたの甘く優しい理想を~
側でお支えしたいと……そう思います。▼~
:[ディミトリ]|……どうしたんだ、イングリット。~
この間は、あれだけ頑なだったのに。▼~
:[イングリット]|気づかされたのです。私は、とても~
大切なことから目を逸らし続けていた、と。▼~
ありがとうございます。あなたのおかげで、~
私は……ようやく前に進めます。▼~
:[ディミトリ]|………………?▼~
***支援A [#b1606c28]
《蒼月の章限定》~
''(訓練場にて)''~
:[ディミトリ]|……とうとう、地上でも一本取られたか。~
腕を上げたな、イングリット。▼~
:[イングリット]|い、いえ、今のはまぐれのようなものです。~
いずれきちんとした形で……▼~
:[ディミトリ]|いや、どんな形だろうと勝ちは勝ちだ。~
ここが戦場なら、俺は死んでいただろう。▼~
迷いのない、良い槍さばきだった。~
やはり、何か心境の変化でもあったのか?▼~
:[イングリット]|……以前、お伝えしましたよね。~
殿下のおかげで前に進める、と。▼~
:[ディミトリ]|ああ、そうだったな。~
……あれは、どういう意味だったんだ?▼~
:[イングリット]|……ずっと目を逸らし続けていた真実を、~
ようやく受け入れることができたのです。▼~
グレンは、きっと無念だった。なのに、~
私自身がそれを認めたくなかったのだ、と。▼~
彼の本当の姿を捻じ曲げ、自分の理想を~
押しつけ、目を背け続けてきた、と……。▼~
:[ディミトリ]|……そうか。▼~
:[イングリット]|……殿下。私は、他の誰かのために~
自分の命を投げ出したりなどしません。▼~
……ですが、誰かのために生きることは~
許してくださいますか、殿下?▼~
命を投げ打つという意味ではなく─~
私は、あなたに、私の人生を捧げたい。▼~
:[ディミトリ]|……待て。それは、~
どういう意味で受け取ればいい?▼~
:[イングリット]|……?~
殿下の、お好きなように。▼~
:[ディミトリ]|はは……好きなように、か。~
……参ったな。▼~
イングリット。~
この戦いが終わったら、お前には……。▼~
………………。▼~
……騎士として、俺を支えてほしい。▼~
''(少し早口で続ける)''~
:[ディミトリ]|……そう、言おうと思っていたんだ、~
前々から。気が合うな、俺たちは。▼~
:[イングリット]|……騎士として、ですか。~
あ、えっと、いえ! 何でもありません!▼~
もちろん、言われずとも私は、殿下の~
……そ、祖国のため、戦うつもりでした。▼~
共に参りましょう、殿下。~
まずは、この戦乱の終わりを目指して。▼~
:[ディミトリ]|ああ。~
その暁には……▼~
……死ぬなよ、イングリット。約束だ。▼~
:[イングリット]|……ええ。~
この槍に誓って、必ず。▼~
*コメント(情報投稿・誤字脱字の報告) [#wb7985dd]
- アネットの支援A+を勝手ながら記載しました。会話のみしか...
- ↑アネットのA+解放してなかったので助かりました、ありがと...
- アッシュの支援Cの蒼月の章は「俺たちは対等な仲間だろう?...
- 一部でシルヴァンCで止めて二部でB見ると酷いな。殺戮モー...
- ↑こういうコメントの場では無かったね。失礼しました -- &...
- ↑2それをいったら紅花ルート確定直後の仮設陣地でヒューベ...
- あねっと -- &new{2022-08-29 (月) 22:44:18};
- アネットA、「……はい。だけど伯父さんは、5年前に 王国を裏...
#comment
終了行:
[[会話集/支援会話]]
*ディミトリの支援会話 [#h34d6379]
#contents
**ドゥドゥー [#je4b6e5a]
***支援C [#g8512f36]
:[ドゥドゥー]|殿下。このような夜更けに、~
どこへ行かれるのです。▼~
:[ディミトリ]|……書庫へ調べ物に。~
それが済んだら、軽く鍛錬して休む。▼~
:[ドゥドゥー]|そうでしたか。~
では、お供いたしましょう。▼~
:[ディミトリ]|……いや、いい。~
もう子供じゃない、勘弁してくれ……。▼~
:[ドゥドゥー]|ですが殿下、昨日訓練中にお怪我なさったと~
聞いています。もし、また何かあれば……▼~
:[ディミトリ]|ただの打ち身だ、すぐに治る。~
それよりもドゥドゥー、お前……▼~
:[ドゥドゥー]|殿下、何かご不満でも……?~
直せることであれば、すぐにでも。▼~
:[ディミトリ]|……それだ。▼~
:[ドゥドゥー]|は……?▼~
:[ディミトリ]|お前はいつから俺のことを~
殿下、と呼ぶようになった。▼~
出会った頃のお前は、~
俺を名前で呼んでいただろう。▼~
:[ドゥドゥー]|……それは、その。~
フォドラの言葉には、不慣れだったために。▼~
今思い返せば、~
無礼極まりない振る舞いでした。▼~
:[ディミトリ]|俺には、あちらのほうが好ましいな。▼~
王子としての敬称で呼ばれるよりも、~
名前で呼ばれるほうが気楽でいい。▼~
:[ドゥドゥー]|ですが……。▼~
:[ディミトリ]|俺に対する礼儀を弁えさせるために~
読み書きを教えてやったわけではない。▼~
お前を士官学校に通わせたいと言ったのも、~
従者としてではなく、友人として、だ。▼~
:[ドゥドゥー]|ですが殿下、ご理解ください。~
おれは殿下の友人ではなく、従者なのです。▼~
:[ディミトリ]|……お前と出会って随分経つが、~
こればかりは埋まらない溝だな。▼~
まあいい。とにかくお前は、~
先に部屋に戻って休め、ドゥドゥー。▼~
:[ドゥドゥー]|! なりません、殿下。~
おれも同行すると言ったはずです。殿下!▼~
:[ディミトリ]|その過保護ぶりも、そのうち~
何とかしたいところなんだがな……。▼~
***支援B [#lc428d76]
:[王国兵]|……おかしな方だよなあ。~
ダスカー人なんて側に置くか、普通。▼~
:[王国兵]|どうせ汚い手でも使って取り入ったんだろ。~
ダスカー人どものやり口だ。▼~
:[ディミトリ]|ほう、随分愉快な話をしているな。~
俺も混ぜてくれるか。……で、その続きは?▼~
:[王国兵]|……え、ああ、殿下。~
いや、何でも……ははは……。▼~
:[ディミトリ]|続きは。▼~
:[王国兵]|は、はは……~
す……すみませんでした……。▼~
:[ディミトリ]|どいつもこいつも、馬鹿馬鹿しいな。~
……だがこれがファーガスの現状、か。▼~
:[ドゥドゥー]|事実、おかしなことなのです。~
おれを側に置いておくというのは。▼~
:[ディミトリ]|……お前は嫌か、ドゥドゥー。▼~
:[ドゥドゥー]|と、言いますと……。▼~
:[ディミトリ]|従者の地位を手に入れるために、~
汚い手を使ったと罵られるのは、嫌か。▼~
:[ドゥドゥー]|それは……嫌です。おれはともかく、~
殿下の名誉が傷つけられるのは……▼~
:[ディミトリ]|今、俺のことは聞いていない。~
それはどうでもいい話だ。▼~
:[ドゥドゥー]|……どうでもいいはずがありません。▼~
殿下、なぜ……なぜそうまでして、~
おれを守ろうとなさるのです。▼~
:[ディミトリ]|……俺の義務だからだ。▼~
:[ディミトリ]|父上が殺されたあの日、ダスカーで俺が見た~
襲撃者は、ダスカー人などではなかった。▼~
俺はそれを見ていながら、知っていながら、~
その後の虐殺を阻止することも……▼~
お前たちに着せられた王殺しの汚名を、~
拭ってやることもできなかった……!▼~
俺はお前に……俺が死なせてしまった~
すべての者の無念に、報いねばならない。▼~
:[ドゥドゥー]|……おれは、確かにファーガスが憎い。~
ですが、殿下だけは別です。▼~
あの地獄に手を伸べてくれたのは~
殿下だけでしたから。▼~
:[ディミトリ]|………………。▼~
:[ドゥドゥー]|あなたが身を呈してまで、顔も知らぬはずの~
おれを救ってくださった瞬間に……▼~
この方のために生きようと、~
そう心に決めたのです。▼~
殿下、あなたのためならば、~
おれは命さえも惜しくなどありません。▼~
そして……だからこそ~
おれはあなたの友人にはなれないのです。▼~
王国にはいまだダスカー人を恨む者も多い。~
そんなおれを友人として側に置けば……▼~
:[ディミトリ]|……ドゥドゥー。▼~
:[ドゥドゥー]|……!▼~
:[ディミトリ]|俺が、その程度の雑言を~
気にかけるとでも思っているのか。▼~
:[ドゥドゥー]|も……申し訳ありません、殿下。▼~
:[ディミトリ]|……お前の言いたいことは、よくわかった。~
寂しいものだな。▼~
俺はこれからもお前の主君であり、~
お前はこれからも俺の従者だ。▼~
それ以上でも以下でもない。~
……お前はそう言いたいんだな。▼~
:[ドゥドゥー]|……は。▼~
***支援A [#vd34ff1a]
:[ドゥドゥー]|……殿下。~
背中の傷、まだ残っていたのですね。▼~
痛むようなことがあってはいけません。~
薬を手配しなければ……▼~
:[ディミトリ]|いや、いい。深かったとはいえ~
9年も前の傷だ、もう痛むこともない。▼~
それに、お前を庇って負った傷を、~
消してしまうのも勿体ないからな。▼~
あの傷は誇りだ。……俺のような者にも~
生き延びた価値があったのだと思える。▼~
:[ドゥドゥー]|殿下、そんな仰りようは……。▼~
:[ディミトリ]|ドゥドウー、お前は俺に救われたというが、~
あの日、俺もお前に救われたんだ。▼~
……誰も救えず、俺だけが生き延びて、~
生きている価値も理由もないと思っていた。▼~
だが、俺はたった一人……お前を救えた。~
それだけがずっと、俺の支えだった。▼~
:[ドゥドゥー]|あの日……剣を手にした兵士を前にして、~
おれはここで死ぬのだと覚悟していました。▼~
ですから、突然現れたあなたが~
おれを庇ってくださった時には……▼~
……地獄の底にも救世主は現れるのだと、~
心の底からそう思ったのです。▼~
そんなあなたに、おれは何も返せていない。~
まだ恩を返しきれていない……!▼~
:[ディミトリ]|……馬鹿、今更何を言っている。~
お前にはいろいろと助けられてきただろう。▼~
5年前、牢の中で斬首を待つだけだった俺を~
救い出してくれたのは、他でもないお前だ。▼~
:[ドゥドゥー]|それは……臣下として、~
当然のことをしただけです。▼~
:[ディミトリ]|なあ、ドゥドゥー……お前にとって、~
俺は特別な存在なのかもしれない。▼~
だが、それは俺からしても同じことだ。~
お前は俺のかけがえのない、大切な……▼~
……だから友人にはなれないなどと、~
悲しいことを言わないでくれ、ドゥドゥー。▼~
:[ドゥドゥー]|………………。~
……そんな顔を、なさらないでください。▼~
あなたは約束してくださった。~
ダスカーの血を誇れる国を作ってやる、と。▼~
あなたの築く王国では、ダスカーの民や~
フォドラの民、そういった区別もなく……▼~
何の気兼ねもなく、胸を張って、~
あなたを友と呼べるのですか。▼~
……ディミトリ。▼~
:[ディミトリ]|ドゥドゥー……!▼~
ああ、何度だって呼ばせてやる。~
どれほどの苦労を背負おうと、俺は……!▼~
:[ドゥドゥー]|……では、その日を迎えるために、~
おれも力を尽くしましょう。▼~
……本当は、おれもずっと~
あなたと……友人になりたかった。▼~
:[ディミトリ]|そうか……そうだったのだな。~
……良かった。▼~
:[ドゥドゥー]|……ですがそれまで、あなたの御身に~
万一のことがあってはなりません。▼~
良いですか、殿下。深夜に一人で~
出歩かれる際には、必ずお声がけください。▼~
たとえ昼間であっても、~
行き先や何をするか、誰と会うかは必ず……▼~
:[ディミトリ]|結局、この過保護ぶりのほうは~
どうにもならなかったな……。▼~
……まあ、それもいいか。▼~
**フェリクス [#c4ad0e00]
***支援C [#u9a027fa]
《白雲の章限定》~
''(訓練場にて)''~
:[ディミトリ]|フェリクス、お前も剣の稽古か。▼~
:[フェリクス]|その気味の悪い笑顔で話しかけるな。~
見ているだけで胸糞悪くなる。▼~
:[ディミトリ]|……年々兄に似てくるな、~
お前の口の悪さは。▼~
:[フェリクス]|黙れ。~
獣は獣らしくしていろ。▼~
:[ディミトリ]|……随分と嫌われたものだ。▼~
:[フェリクス]|俺はお前の本性を知っている。~
お前が血と殺戮を好む獣であることを、な。▼~
:[ディミトリ]|……血と殺戮、か。▼~
それは2年前、俺と最後に会った時のことを~
言っているのか、フェリクス。▼~
:[フェリクス]|ああ、そのとおりだ。▼~
反乱鎮圧にかこつけた虐殺はどうだった。~
さぞ爽快だったろうよ。▼~
わざわざ相手を苦しめるような、~
残虐な方法ばかりを選んで殺す……▼~
あの時のお前の顔と言ったら、~
この世の邪悪を煮詰めたように醜かった。▼~
……あれが俺たちにとっての初陣だったな。~
何もかも、よく覚えているぞ。▼~
:[ディミトリ]|………………。▼~
:[フェリクス]|どうした。~
……否定してみろ、猪。▼~
:[ディミトリ]|……否定は、しない。~
フェリクス、お前は間違っていない。▼~
:[フェリクス]|………………。~
……ああそうか、もういい。▼~
やはり俺の知るお前は、~
ダスカーで、兄上と共に死んだのだな。▼~
:[ディミトリ]|……そうかもしれないな。▼~
:[フェリクス]|……チッ。▼~
ならばさっさと失せろ、邪魔だ。~
話しかけるな、この化け物が。▼~
***支援B [#ad971df2]
《共通》~
''(訓練場にて)''~
:[フェリクス]|おい……暇を持て余しているのだろう。~
稽古に付き合え、猪。▼~
:[ディミトリ]|……何だ、フェリクス。俺とは、~
言葉も交わしたくないんじゃないのか。▼~
:[フェリクス]|剣を交わしたくないと言った覚えはない。▼~
:[ディミトリ]|面倒な奴だな……。~
……ん、お前、剣を新調したのか。▼~
……! いや、いやいや、待て。お前、~
なぜそんな稀少なものを持っている……!▼~
:[フェリクス]|フン……。~
やはり、貴様ならばわかるか。▼~
ちょうど行商が良い品を並べていてな……~
鋼の剣の中に交じって売られていた。▼~
:[ディミトリ]|この分厚い刀身、独特な刃紋……~
間違いない、名匠ゾルタンの作だな!▼~
:[フェリクス]|やらんぞ。▼~
:[ディミトリ]|……目にできただけでも十分だ。~
だが、頼む……試し切りくらいは……▼~
:[フェリクス]|阿呆が。お前は自分の馬鹿力を省みろ。~
万一破損したらどうする!▼~
:[ディミトリ]|そんな迂闊な真似をするかっ!▼~
:[フェリクス]|俺はまだ覚えているぞ。お前が9つの頃、~
剣を力任せに振ってへし折ったことを。▼~
:[ディミトリ]|そ……それは昔の話だろう。~
流石にもう、あんな馬鹿をするものか。▼~
:[フェリクス]|フン、どうだかな。あの出来事は~
長らくフラルダリウス家で語り草に……▼~
………………。▼~
:[ディミトリ]|……どうした、フェリクス。▼~
:[フェリクス]|……クソッ。~
何を言っているんだろうな、俺は。▼~
とっくに死んだ奴の話をするとはな。~
くだらん……。▼~
お前の顔を見ていたら腹が立ってきた。~
稽古は別の相手に頼む。▼~
……チッ。~
腹立たしい……。▼~
''(フェリクスが立ち去る)''~
:[ディミトリ]|……何だったんだ、あいつは。▼~
ベレトが
ゾルタンの剣を獲得しました!
//※この支援会話終了後、ゾルタンの剣を入手
***支援A [#j28da66f]
《蒼月の章限定》~
''(訓練場にて)''~
:[フェリクス]|……お前に聞かねばならんことがある。~
手が滑って斬りつけないうちに、答えろ。▼~
:[ディミトリ]|お前はいつも物騒だな。~
で……何だ、フェリクス。▼~
:[フェリクス]|血と殺戮を好む、獣の顔。~
能天気で善良な、人の顔。▼~
……結局お前の本当の顔は、~
どちらだったんだ。▼~
:[ディミトリ]|当たり前のことを聞くな。~
どちらも俺の本性だよ、フェリクス。▼~
父上も、グレンも、多くの仲間たちも皆、~
俺にとってはかけがえのない人々だった。▼~
彼らが惨い殺され方をした。~
そして、俺だけが生き残った。▼~
……俺が彼らの無念を背負ってやらずに、~
誰が背負ってやれると言うんだ。▼~
:[フェリクス]|フン……そうして自分の悪行を~
正当化するのか、お前は。▼~
:[ディミトリ]|……正当化、だと?▼~
:[フェリクス]|「亡き王への忠義を果たす」。~
親父殿の口癖だった。▼~
ハッ……まったく、反吐が出るな!~
親父殿もお前も、なぜ理解できん。▼~
死者への義務、忠義……~
そんなものを果たしてどうなる。▼~
本当にふざけた話もいいところだ。~
自己満足だろう、それは!▼~
:[ディミトリ]|……違う。▼~
:[フェリクス]|いいや、違わん。~
死者は死者、生者は生者だ。▼~
……そう折り合いをつけて生きてゆかねば、~
自分で括りつけた重石に潰されて死ぬぞ。▼~
:[ディミトリ]|それでも……彼らの存在を忘れたり、~
手放したりするなど、俺にはできない。▼~
:[フェリクス]|……ならば呑み込め。▼~
それさえできんと弱音を吐くのなら、~
王位など捨てて墓守でもしていればいい。▼~
:[ディミトリ]|フェリクス……。▼~
:[フェリクス]|……俺とて、父や兄の死に~
何も思わなかったわけではない。▼~
なぜ彼らは死に、自分が生きているのか。~
……今でも、問わん日はない。▼~
だが、俺はお前ほど甘ったれた男ではない。~
これ以上の後悔は、墓の下に持っていく。▼~
そんなことよりも大事なものが、~
今の俺にはあるのだからな。▼~
:[ディミトリ]|………………。▼~
……ふっ。なぁ、フェリクス。~
お前は年々兄に似てくるな、本当に。▼~
口が悪くて、他人に喧嘩を売ってばかりで、~
それでも、本当は誰より……▼~
:[フェリクス]|どういう意味だッ。▼~
:[ディミトリ]|いや、何でもない。とにかく礼を言うよ。~
……目の覚めるような思いだ。▼~
:[フェリクス]|フン……別に。▼~
お前の辛気臭い顔が、~
癇に障って仕方なかっただけだ。▼~
:[ディミトリ]|……そうか。~
ならば、そういうことにしておこう。▼~
**アッシュ [#u1784e75]
***支援C [#q88ab4f2]
《共通》~
''(訓練場にて)''~
:[ディミトリ]|む……この天幕も破れているな。~
アッシュ、こっちの修繕を先に頼めるか?▼~
:[アッシュ]|はいっ、お任せください!▼~
:[ディミトリ]|悪いな、本当なら俺がやるべきことだが、~
繕う間に日が暮れてしまいそうで……。▼~
:[アッシュ]|いえいえ、慣れていますから!~
僕にできることなら何でもお手伝いします!▼~
:[ディミトリ]|……そ、そうか。▼~
なら、俺は差し入れでも買ってこよう。~
お前は確か、甘いものが好きだったよな?▼~
:[アッシュ]|は、はい……。~
………………。▼~
……ああああ! やっぱり駄目です!~
殿下を行かせるくらいなら僕が行きますっ!▼~
:[ディミトリ]|……なあ、アッシュ。もう何度も~
言っているだろう、そういうのはよせ、と。▼~
:[アッシュ]|だからって、自分の生まれた国の王族の方を~
顎で使うような真似はできませんよお!▼~
《ロナート存命時》~
//《白雲の章 竪琴の節(5月)まで》? 内容を踏まえると、ロ...
:[アッシュ]|あわわわ……もしロナート様が知ったら、~
どんな恐ろしい顔で叱責されるか……!▼~
:[ディミトリ]|ロナート卿が何か言ってきたら、~
俺から抗議の書簡を送ってやるさ。▼~
《共通》
:[ディミトリ]|俺としては、気軽に顎で使ってもらって~
一向に構わないくらいだし……▼~
正直なことを言えば、その言葉遣いさえも~
やめてほしいくらいだ。▼~
:[アッシュ]|そ、それはそうですけど……殿下は僕たち~
平民にとって、雲の上の方なんですよ。▼~
普通に生きていたら、顔をみることさえ~
一生に、一度あるかないかくらいで……▼~
:[ディミトリ]|……やはり、そういうものか。俺が王位を~
継いだ暁には、各都市への巡察の機会を……▼~
:[アッシュ]|そ、そういうことを~
言っているんじゃないんです!▼~
:[ディミトリ]|む、難しいな……。まあ、これ以上の~
無理強いも、お前を困らせるだけか。▼~
だが、買い出しには行かせてもらうからな。~
お前には迷惑をかけているのだから。▼~
:[アッシュ]|だ、駄目ですっ。天幕の修繕が終わり次第、~
僕が買い出しに行きます!▼~
:[ディミトリ]|……いや、それでは本末転倒だろ。▼~
……ああ、そうだ、アッシュ。~
これは、ちょっとした質問なんだが……▼~
俺は普段菓子を食べないんだが、~
この機に食べてみるなら、何がいいだろう。▼~
:[アッシュ]|そうですね……予算を考えないなら、~
僕はやっぱり砂糖菓子とか、美味しいと……▼~
……はっ!~
殿下、まさか今のは……!▼~
:[ディミトリ]|よしわかった、砂糖菓子だな。~
了解した、すぐに買ってこよう。▼~
''(ディミトリが立ち去る)''~
''(アッシュ、ディミトリの背中を見送りながら)''~
:[アッシュ]|で、殿下ああ……! すみませんっ……!~
せめて修繕は終わらせておきますから……!▼~
***支援B [#iefbf730]
《共通》~
''(食堂にて)''~
:[アッシュ]|殿下……あ、間違えた。ディミトリ!~
ええと、その……今日の訓練の相手を……。▼~
:[ディミトリ]|………………。~
……ああ! もちろん構わないさ。▼~
《白雲の章》
:[ディミトリ]|
なら、講義の後にでも訓練場に来てくれ。~
待っているからな。▼~
《蒼月の章》
:[ディミトリ]|
なら、夕方に訓練場に来てくれ。~
それまでに雑務を終わらせておく。▼~
《共通》
:[ディミトリ]|
そうだ、終わり次第一緒に食事に行こう。~
動いた後は腹が減るからな。▼~
:[アッシュ]|そそ、そうで……だね! 是非ご一緒……~
一緒に食べたいです! ……あっ!▼~
ぼ、僕は……僕は……。▼~
:[ディミトリ]|……おい、アッシュ?▼~
:[アッシュ]|殿下、すみません! 僕は未熟でした!~
もっと鍛練を積んできます……!▼~
:[ディミトリ]|おい、アッシュ……以前俺が言ったことを、~
そこまで気にしていたのか。▼~
:[アッシュ]|……殿下の言いつけに背いてまで~
自分の意地を貫くのもいけない、と思って。▼~
:[ディミトリ]|アッシュ、俺もな、尊敬すべき相手に~
敬意を表すのは、ごく当然のことだと思う。▼~
だが、俺は生憎と、~
敬意を向けられるほどの人間じゃない。▼~
確かに、お前とは生まれた家や育った場所が~
違うかもしれないが……それだけだ。▼~
:[アッシュ]|……殿下の仰ることは、正しいと思います。▼~
だけどやっぱり、僕は殿下に~
無礼な振る舞いをすることはできません。▼~
確かに王族も平民も、同じ人間であることに~
変わりはないのかもしれないけれど……▼~
王族や貴族が責務を果たしてくれるからこそ~
平民は平和に暮らしていけるんです。▼~
だから平民はその代価として、税と敬意を~
払う……ロナート様はそう仰っていました。▼~
《白雲の章》
:[ディミトリ]|……それも、道理だな。~
だが、俺はまだ王位に就いたわけでは……▼~
《蒼月の章》
:[ディミトリ]|……それも、道理だな。~
だが、俺はまだ正式な王では……▼~
《共通》
:[アッシュ]|あ、だけど、それだけじゃないんです!▼~
:[ディミトリ]|……?▼~
:[アッシュ]|僕は、一人の人間としての殿下を~
尊敬しています。殿下が何と言おうと!▼~
お一人で国を背負って、武芸の腕も一流で、~
仲間思いで、僕なんかにも優しくて……▼~
:[ディミトリ]|それを言い出したら、きりがないだろ。~
俺だって同じだ。▼~
例えば……お前は強い心を持っている。~
それは、俺にはないものだ。▼~
どんな時にも悪意に呑まれないお前に、~
俺が何度助けられてきたか。▼~
:[アッシュ]|そ、そうなんでしょうか……。~
………………。▼~
……あのっ。ここは互いに互いを尊重して、~
今までどおり、っていうのはどうでしょう。▼~
:[ディミトリ]|そうだな。言葉を交わす度に青くなったり~
赤くなったりされては、俺も気まずい。▼~
随分遠回りして、結局、元の位置に~
戻ってきたような気もするが……▼~
これで、いいのかもしれないな。~
互いに1つずつ折れるということで。▼~
:[アッシュ]|……はい! そ、それじゃあ、改めて……~
殿下、訓練の相手をお願いできますか?▼~
:[ディミトリ]|ああ、もちろんだ。~
遠慮なくかかってこい、アッシュ。▼~
**シルヴァン [#wdac99e6]
***支援C [#kc85c8a7]
《共通》~
''(夜の玄関ホールにて)''
:[シルヴァン]|……訓練場は避けて帰らないとな。~
あの人、随分と夜更かしだし……▼~
''(ディミトリが現れる)''
:[ディミトリ]|遅かったなシルヴァン。また女遊びか?~
悪いが、今日という今日は許さんからな。▼~
:[シルヴァン]|げっ、殿下!~
み、見逃してくださいよお……。▼~
:[ディミトリ]|無理な相談だ。~
いい加減、観念してもらおうか。▼~
……あのな、シルヴァン。俺は別に、~
夜遊びをするなと言うつもりはない。▼~
だが限度というものがある。今日も~
こんな夜更けまで外をほっつき歩いて……▼~
:[シルヴァン]|わかった、わかりましたって。~
……殿下のお小言は始まるといつも長いし。▼~
《白雲の章》
:[シルヴァン]|素行はちゃんと改める、夜間外出も控える。~
講義も課題も、ちゃんと取り組みます。▼~
《蒼月の章》
:[シルヴァン]|素行はちゃんと改める、夜間外出も控える。~
軍議にもちゃんと出ます。▼~
《共通》
:[シルヴァン]|で、俺が条件を呑む代わりに、殿下は~
街で女性を食事に誘って回る……と。▼~
:[ディミトリ]|……いやお前、馬鹿も休み休み言え。~
何がどうしてそうなる。▼~
:[シルヴァン]|いや、うぶで堅物な殿下にも、~
俺の気持ちを理解していただけるかと。▼~
:[ディミトリ]|誰がうぶで堅物だ……。そもそもお前と~
比べれば、大抵の男は同じようなものだろ。▼~
:[シルヴァン]|そうですかー? 好きな女の子への贈り物に~
短剣を渡す男なんて、なかなか……▼~
:[ディミトリ]|何年前の話だそれは。……お前の頭を本気で~
ひっぱたけば忘れてくれるのか、その話。▼~
:[シルヴァン]|その怪力でひっぱたかれたら死にますよ……~
……何か冗談に聞こえないんだよなあ。▼~
……で、どうするんです、殿下。▼~
:[ディミトリ]|……くっ。~
そうすれば、お前は素行を改めるんだな?▼~
:[シルヴァン]|もちろん! ファーガスの騎士は、~
約束を違えない。そうでしょう、殿下?▼~
とはいえまあ、殿下にそんな~
軟派なことができるなんて思っちゃ……▼~
:[ディミトリ]|……わかった、手探りだがやってみよう。~
約束は守れよ、シルヴァン。▼~
''(ディミトリが立ち去る)''
:[シルヴァン]|え、あ、はい……~
っておい! 待て待て待て、嘘だろ!?▼~
……昔っから変な方向に真面目なんだよな。~
……まずいことにならなきゃいいが。▼~
***支援B [#u105afd5]
《共通》~
''(シルヴァンの部屋にディミトリが駆け込んでくる)''
:[シルヴァン]|……あの、殿下? いきなり俺の部屋に~
転がり込んできて、どうしたんです……?
:[ディミトリ]|しばらく匿ってくれ。~
……お前にも責任があるんだからな。▼~
《白雲の章》
:[シルヴァン]|匿う? まさか誰かに追われているとか?~
けど、いったい誰が……▼~
:[ディミトリ]|……女生徒だ。▼~
《蒼月の章》
:[シルヴァン]|匿う? まさか敵に追われているとか?~
帝国軍か、それとも……▼~
:[ディミトリ]|……女だ。▼~
《共通》
:[シルヴァン]|………………。~
……は?▼~
:[ディミトリ]|おっ……お前が女性を~
口説きに行けと言うからなあ……!▼~
:[シルヴァン]|……ああ、やっぱりろくなことに~
ならなかった……す、すみませんって。▼~
:[ディミトリ]|お前は約束どおり、きちんと素行を改めた。~
だから俺も応えなければと……▼~
:[シルヴァン]|律儀に女の子を食事に誘ったら、何でか~
その子に追い回されるようになった、と。▼~
……どうせ普段俺が言ってるようなこと、~
そのまま言ったんでしょう?▼~
たとえ同じ口説き文句でも、真面目な奴の~
言葉ってのは、本気で取られちまうもんだ。▼~
:[ディミトリ]|……俺に女を口説くなど百年早かった。~
ああもう、どうしたらいいんだ俺はッ。▼~
:[シルヴァン]|……仕方ないな、俺が何とかしましょう。~
俺が殿下をからかったのが元凶なんだし。▼~
厳しい相手だが、やりようはある。彼女の~
興味を殿下から逸らしてやればいいんだろ?▼~
そういうのは、俺の得意分野だ。~
大船に乗ったつもりで待っててくださいよ。▼~
:[ディミトリ]|これは俺の無知が招いた結果でもある。~
流石にお前に任せきりというのは……▼~
:[シルヴァン]|人間ってのには向き不向きがあるんですよ。~
何でも一人で解決できたら苦労しない。▼~
けど、昔からあんたは、何でも一人で考えて~
頑張ろうとするから、すっ転ぶってわけだ。▼~
好きな子に短剣あげた話だって、前もって~
俺に言ってくれたら、相談に乗ったのにさ。▼~
:[ディミトリ]|……あれはただ、時間がなかったんだ。~
話を聞いたその日に国を発つと言うから。▼~
:[シルヴァン]|あーはいはい、そうですね。じゃ、~
これからはちゃんと相談してください。▼~
……もっと俺たちを頼っていいんです。あ、~
俺が困った時は殿下を頼らせてくださいよ。▼~
:[ディミトリ]|シルヴァン……。▼~
……ああ。~
その時は、必ず力になると約束する。▼~
ファーガスの騎士は約束を違えない。~
……そうだろ。▼~
'''ドンドンドンッ!'''~
''(シルヴァンの部屋の扉から聞こえるノック音)''~
:[ディミトリ]|うっ……シルヴァン、すまん。~
ならば、今回ばかりは任せるからな……!▼~
:[シルヴァン]|おうさ。これまで鍛えに鍛えた俺の技量、~
よーく目に焼き付けておいてくださいよ。▼~
**メルセデス [#q1306070]
***支援C [#s1a9a567]
《共通》~
''(訓練場にて)''
:[メルセデス]|あら、今日も剣のお稽古?~
あんまり無茶しないでね~?▼~
:[ディミトリ]|ありがとう、メルセデス。~
趣味のようなものだし、心配はいらない。▼~
:[メルセデス]|趣味~? やっぱりすごいのねえ……~
私だったら疲れて飽きちゃうわ~。▼~
:[ディミトリ]|……なあ、それよりメルセデス。近く、~
剣術の試験を受けたいと言っていたよな?▼~
:[メルセデス]|………………。▼~
……ああっ! た、大変~!~
すっかり忘れてたわ、どうしましょう~!▼~
:[ディミトリ]|……実を言うと、心配していたんだ。~
最近、訓練場でお前を見かけなかったから。▼~
:[メルセデス]|もう~! 気づいていたなら、~
もっと早く言ってくれればいいのに~!▼~
:[ディミトリ]|いや、まさか本当に忘れているとは……。~
だが確かに、俺も早く指摘すべきだった。▼~
詫びと言ってはなんだが、~
俺で良ければ剣を教えよう。▼~
:[メルセデス]|……あら、本当?~
それは助かっちゃうわ~!▼~
:[ディミトリ]|しかし今から慌てて、となると~
多少の無茶は必要になるとは思うが……▼~
:[メルセデス]|無茶は、ちょっと嫌ねえ……。~
……だけど、頑張ってみるわ~。▼~
:[ディミトリ]|そうと決まれば、すぐに始めよう。~
時間を無駄にはできないからな。▼~
''(画面が暗転、そのまま支援会話が進行)''~
:[ディミトリ]|まさかお前、剣の持ち方から忘れて……~
……これは……骨が折れそうだな。▼~
:[メルセデス]|実は、いつも適当に握ってたのよね~。~
でも、あなたが教えてくれたから、ほら!▼~
ふふっ、ちょっと心配したけれど~、~
これなら……えいっ!▼~
'''カキンッ!'''~
''(金属が床か壁に当たる音)''~
:[ディミトリ]|………………!▼~
''(画面が明るくなる)''~
:[ディミトリ]|……まさか、剣を教えようとして~
殺されかけるとは思わなかった。▼~
:[メルセデス]|ご、ごめんなさい~!~
本当に、そんなつもりじゃなかったの!▼~
振ったら飛んでいっちゃっただけで……~
上手くよけてくれて、本当に良かったわ~。▼~
''(ここで先ほどの音の正体が判明する)''~
:[ディミトリ]|あ、ああ。悪気がないのはわかっている。~
だが、これは……俺の寿命が、だな……。▼~
:[メルセデス]|やっぱり向いてなかったのかしら~……。~
私、剣なんて振るものじゃ……▼~
:[ディミトリ]|……いや。~
そう決めつけるのはまだ早い。▼~
俺だって、初めて剣を握った時は~
お前とたいして変わらなかった。▼~
誰にでも向き不向きというものはあるが、~
諦めずに取り組めば、必ず上達する。▼~
:[メルセデス]|本当~? ありがとう、ディミトリ。~
優しいのね、あなた。……あら?▼~
ディミトリ、服の裾が切れているわ。~
これ、もしかして……▼~
:[ディミトリ]|ああ……先程お前の剣をよけた時だな。~
まあいい、適当に繕っておく。▼~
:[メルセデス]|切ってしまったのは私だし、~
私が繕っておきましょうか~?▼~
:[ディミトリ]|いや、いいんだ。気にしないでくれ。~
それよりも、今は試験のことを考えよう。▼~
***支援B [#hccbe3cc]
《共通》~
''(メルセデスの部屋にて)''
:[ディミトリ]|メルセデス、本当に申し訳ないんだが……~
手を、貸してくれないだろうか。▼~
:[メルセデス]|あらあら? この外套、裾が破れてるわね。~
だけどこのくらい、繕っちゃえば……▼~
:[ディミトリ]|……情けないことこの上ないんだが、~
裁縫には……これまで無縁だったもので。▼~
:[メルセデス]|あら~。じゃあ、前に私が服の裾を~
破っちゃった時も、困ったでしょう?▼~
:[ディミトリ]|……まあ、そうだな。~
それなりに……いや、かなり……。▼~
……頼む、俺に裁縫を教えてくれないか。~
お前の腕はかなりのものと聞いた。▼~
:[メルセデス]|ふふ、もちろんいいわよ~。~
そんなに申し訳なさそうな顔をしないで。▼~
:[ディミトリ]|……本当か?~
ありがとう、恩に着る。▼~
''(ディミトリ、一礼しながら)''
:[メルセデス]|じゃあ、道具を取ってくるから、~
ここで待っていてね~。▼~
----
:[メルセデス]|……ごめんなさい、ディミトリ。~
私には、その……。▼~
:[ディミトリ]|この際、正直に言ってくれ。~
もう面倒を見切れない……と。▼~
:[メルセデス]|縫い針を折っちゃうだろうな、っていうのは~
何となーく想像していたんだけど~……▼~
まさか針どころか、~
はさみまで曲げて壊しちゃうなんて……▼~
:[ディミトリ]|……本当に、申し訳ない。▼~
普段は気をつけているんだが、~
細かい作業では、どうにも力の加減が……▼~
:[メルセデス]|ふふっ、いいのよ~。ただ、~
ここまで来るとちょっとおかしくって~。▼~
:[ディミトリ]|……自分の馬鹿力が、今ばかりは恨めしい。~
やはり裁縫など、俺には……▼~
:[メルセデス]|あら、諦めちゃうなんてもったいないわ~?~
あなたはちょっと慣れてないだけよ。▼~
苦手でも、諦めずにやれば上達する。~
あなたが私に言ってくれたことじゃない~。▼
:[ディミトリ]|……そうだったな。俺らしくなかった。~
もう一度やってみよう。▼~
:[メルセデス]|ええ、その調子よ。それじゃあ、再挑戦ね。~
取りあえず糸を針に通して~……あ。▼~
''(画面暗転、そのまま支援会話が進行)''
:[ディミトリ]|くっ、しまった、また縫い針が……!▼~
***支援B+ [#jb0bf5a2]
《共通》~
''(訓練場にて)''
:[ディミトリ]|最近はよく訓練場に来るな、メルセデス。~
剣の腕も見違えるほど上達した。▼~
:[メルセデス]|ありがとう。あなたが教えてくれるから、~
訓練も楽しくって、続くのよね~。▼~
:[ディミトリ]|お前の努力あってこそだ。~
しかし……それに比べて、俺のほうは。▼~
:[メルセデス]|あらあら、そう悲観することないわよ~。~
少しずつ上手になってきたじゃない。▼~
:[ディミトリ]|……ようやくまともに、針と糸を~
持てるようになった気はするが。▼~
:[メルセデス]|ふふっ、大きな進歩よ。最初は、はさみも~
壊しちゃうとか、大変だったものねえ。▼~
:[ディミトリ]|そうだな……。~
いろいろと、迷惑をかけてしまった。▼~
:[メルセデス]|迷惑だなんて~。こうしてあなたと~
一緒にお裁縫するの、楽しいわよ?▼~
何だか、昔を思い出すのよね~……~
お母様からお裁縫を教わった時のこととか。▼~
お母様と、私と、それから弟と……~
3人で並んで座って、お裁縫をしたわ~。▼~
ふふっ、懐かしい。そう言えばあの子も、~
あまり器用じゃなかったわね~……。▼~
ねえディミトリ、あなたのお母様は、~
お裁縫がお好きだったのかしら?▼~
:[ディミトリ]|……母、というのが生母を指すのなら、~
あまり得意ではなかったと父は言っていた。▼~
:[メルセデス]|……そう、だったわね。ファーガスの~
王妃様は、だいぶ昔に亡くなられたって。▼~
:[ディミトリ]|生母のことは、正直なところ~
どんな人だったかもよく覚えていない。▼~
だが、俺の継母は……よく窓辺に座って~
刺繍か何かをしていたような記憶があるな。▼~
:[メルセデス]|教えて、って言ってみれば良かったのに。~
きっと喜んだと思うわよ~?▼~
:[ディミトリ]|……縫い物をしている時のあの人は、~
決まって寂しそうな顔をしていた。▼~
だから何となく、話しかけにくくて。~
……結局、教わらないままだった。▼~
:[メルセデス]|……ごめんなさい、話しにくいことを~
聞いちゃったかしら~?▼~
:[ディミトリ]|ああいや、構わない。時々こうして~
思い出さなければ、忘れてしまいそうで。▼~
:[メルセデス]|……そうなのね。▼~
:[ディミトリ]|だが、俺ばかり喋っても仕方ないよな。~
良ければ、お前の話も聞かせてくれないか?▼~
:[メルセデス]|……あら、私の話?~
困ったわ~、何を話したらいいのかしら。▼~
:[ディミトリ]|何でも、と言っても困るよな。ならば、~
例えば先ほどの……お前の家族の話、とか。▼~
:[メルセデス]|家族の話ね? ふふ、もちろんいいわ~。~
私もね、誰かに聞いてほしかったのよ~。▼~
……もう戻れない過去の思い出は、~
時々、言葉にして、懐かしんであげないと。▼~
長くなっちゃうかもしれないけれど、~
付き合ってくれる?▼~
:[ディミトリ]|……ああ、もちろん。~
時間の許す限り、いくらでも。▼~
***支援A [#wa240c04]
《蒼月の章限定》~
''(夜の大聖堂にて)''~
''(ディミトリが祈りを捧げているところに、メルセデスが現れ...
:[メルセデス]|あら~、こんばんは、ディミトリ。~
あなたもお祈りかしら~?▼~
:[ディミトリ]|まあ、そんなところだ。~
メルセデスこそ、こんな遅くに?▼~
:[メルセデス]|ええ、私もお祈り。真夜中の大聖堂って、~
静かで何だか落ち着くから、好きなのよ~。▼~
:[ディミトリ]|ああ、確かにそうだな。ここにいると~
落ち着くというのは、俺にもわかる。▼~
''(メルセデス、祈りを捧げながら)''
:[メルセデス]|……こういう静かな夜はね、ここに来て、~
いなくなった人のことを思い出すの~。▼~
この戦争で、数えきれないほど~
たくさんの人たちが亡くなったでしょ?▼~
その人たちが女神様のお側で、~
ずっと幸せに過ごせますように、って……▼~
こうして祈るくらいしか、~
私にはできないのだけれど。▼~
:[ディミトリ]|……優しいんだな、メルセデスは。▼~
:[メルセデス]|あら~? あなたも優しいと思うわよ?~
むしろ優しすぎて、良くないくらいよね~。▼~
:[ディミトリ]|俺が優しい? ……それは違う。~
俺はただの人殺しで……醜悪な化け物だ。▼~
:[メルセデス]|……ねえ、ディミトリ。あなたが人を~
手にかけてきたのは、何のためなの?▼~
それは家族だとか、お友達とか……~
死んでしまった人たちのためでしょう?▼~
本当の化け物は、自分のために殺すの。~
あんな悲しい顔で人を殺したりしないわ。▼~
だから、自分を化け物だなんて……~
そんなこと、いっちゃ駄目よ。▼~
:[ディミトリ]|……ッ。~
……なあ、メルセデス。▼~
俺は……ずっと怖くて、仕方がないんだ。~
「彼ら」の顔を忘れていくことが……▼~
死んでいった……俺が殺してきた人々。~
その死を忘れることなど、許されない。▼~
それなのに、俺は……。▼~
……どんな動機があったとしても、~
それは、化け物の所業だ。▼~
:[メルセデス]|……あのね。悲しいことだけれど、人って、~
どうやっても忘れてしまう生き物なのよ~。▼~
どんなに忘れるのが怖くても、過去はただ~
懐かしむもので、決して戻れはしない。▼~
結局、私たちは今を生きるしかないのよね。~
死んだ人は、絶対に生き返らないから。▼~
:[ディミトリ]|……その言葉を5年前に聞いていたら、~
もっと違う人生もあったかもしれないな。▼~
:[メルセデス]|……ねえ、ディミトリ。今、何がしたい?~
まだ、死んだ人たちのために戦いたいの?▼~
王様としてのあなたじゃなくて~、~
同級生のディミトリの願いを聞きたいわ。▼~
:[ディミトリ]|俺自身の願い、か。~
……そんなもの、考えたこともなかったな。▼~
……メルセデスの願いは?▼~
:[メルセデス]|う~ん、そうねえ。あなたが王様になっても~
一緒にお裁縫や剣の稽古をしたい、とか?▼~
:[ディミトリ]|………………。~
メルセデス。お前の隣に立つ資格は……。▼~
:[メルセデス]|もうっ。化け物だ、資格だ、って、~
あんまり卑屈だと嫌いになっちゃうわよ~?▼~
私は……ただあなたの側にいたいわ。~
それ以上の理由が、必要かしら~?▼~
:[ディミトリ]|……メルセデス。▼~
……ああ、俺の願いも同じだ。~
俺も、許されるなら……お前の側にいたい。▼~
:[メルセデス]|……ふふ、よかった~。~
そう思っているのが、私だけじゃなくって。▼~
それじゃ、もう少しだけ……~
こうして、二人きりでいましょうか。▼~
**アネット [#u7a8330b]
***支援C [#odf8e972]
《共通》~
''(早朝、士官学校教室前の中庭にて)''
:[アネット]|あ、殿下、おはようございます。~
こんな朝早くから、訓練ですか?▼~
:[ディミトリ]|ああ、まあ……。~
アネットこそ、こんな朝からどうした?▼~
:[アネット]|えへへ、あたしは朝のお散歩中です。~
殿下もどうですか? 気持ちいいですよ!▼~
:[ディミトリ]|……朝の散歩、か。~
ギュスタヴの奴も、それが日課だった。▼~
お前は本当に父親に似ているな、アネット。▼~
:[アネット]|……えへへ、よく言われました。▼~
父さん、仕事も忙しくて、あまり家に~
帰ってくることはなかったんですけど……。▼~
家に帰ってきた時は、よく~
あたしをお散歩に連れていってくれました。▼~
:[ディミトリ]|……お前には、いろいろと~
悪いことをしたな、アネット。▼~
あいつには、ろくに休みも~
与えてやれなかった。▼~
まるで、俺や父上が、お前から~
父親を取り上げてしまったような……▼~
:[アネット]|少し寂しかったけど……いいんです。~
父さん、自分の仕事が大好きだったから。▼~
:[アネット]|……あっ、それよりあたし、もっと殿下と~
お話したいなーって思ってたんですよ!▼~
:[ディミトリ]|俺と……? どうして、また。▼~
:[アネット]|父さん、あたしや母さんの前でもあんまり~
喋るほうじゃなかったんですけど……▼~
たまに、殿下の話を聞かせてくれたんです。~
……だから他人って気がしなくって。▼~
昔から知ってたような感じがするというか、~
うーん……お兄ちゃん、みたいな?▼~
:[ディミトリ]|……お兄ちゃん、か。▼~
:[アネット]|あっ、ご、ごめんなさい、つい!~
……失礼でしたよね!▼~
:[ディミトリ]|ああいや、別に構わない。▼~
確かに、もしお前のような妹がいたら、~
きっと毎日楽しかっただろうな。▼~
しかしギュスタヴの奴、~
アネットに何を話したんだ……?▼~
:[アネット]|あっ、聞きたいですか?~
殿下が子どもの頃に―……▼~
:[ディミトリ]|ああ……いや、わざわざ言わなくていい。~
……悪い予感しかしないからな。▼~
この際すべて忘れてくれ。~
そして他言無用で頼む。いいな、アネット。▼~
***支援B [#uc569a98]
《共通》~
''(食堂にて)''~
:[アネット]|あの、殿下。~
今日はですね、お願いがあって来たんです!▼~
:[ディミトリ]|……お願い?~
どうしたアネット、改まって。▼~
:[アネット]|えっと、そのですね……~
父さんの話を聞かせてほしくって。▼~
仕事をしている時の父さんと家での父さんは、~
全然違ったんだろうなあって思って。▼~
:[ディミトリ]|……俺の知る、ギュスタヴ、か。▼~
お前も知ってのとおり、ギュスタヴは~
祖父の代から王家に仕えてきた騎士だ。▼~
俺にとっては武芸や用兵の師であり、~
子供の頃から何かと頼れる相手だった。▼~
……同時に、厳しい師でもあったがな。▼~
:[アネット]|あはは、厳しい性格なのは同じなんですね。~
確かに家でもそんな感じでしたもん。▼~
食事の作法とか、言葉遣いとか、~
間違う度にきつくたしなめられました。▼~
《蒼月の章》
:[アネット]|あたしが殿下にこんな口をきいてるのも、~
士官学校の同級生だからこそで……▼~
もしそうじゃなかったら、~
今頃父さん、卒倒しちゃってたかも。▼~
《共通》
:[ディミトリ]|そうか……~
あいつ、アネットの前ではそういう……。▼~
:[アネット]|? 殿下の前での父さんも、~
そんな感じじゃなかったんですか?~
:[ディミトリ]|……今でもよく覚えている。~
あれは俺が11の頃の秋だった。▼~
夜明け前、突然あいつに叩き起こされると~
何の騒ぎだと言う間もなく弓を持たされ……▼~
まだ暗い山に俺と兄弟子を放り込むと、~
あいつは一言「鹿を狩ってこい」と……。▼~
知ってのとおり、王都の秋は冷える。~
まして夜の山だ、何が出てくるか……▼~
……とにかく俺の師としてのギュスタヴは、~
そういう男だった。▼~
:[アネット]|あはは……想像つかないかも。~
やっぱり全然違うんですね、父さん。▼~
:[ディミトリ]|それから……ギュスタヴは事あるごとに、~
娘の……お前の話をしていたな。▼~
:[アネット]|……えっ?~
父さん、いったいどんな話を……▼~
:[ディミトリ]|……聞かないほうがいいと思うがな。~
アネットが子供の頃に……▼~
:[アネット]|わー! や、やっぱり言わなくていいです!~
絶対に恥ずかしい話ですよね、それ!?▼~
:[ディミトリ]|……まあ、それなりには。▼~
:[アネット]|あたしも殿下の話はちゃんと忘れますから!~
お願いします、忘れてくださーい!▼~
:[ディミトリ]|……そうだな。ならば互いに、~
秘密ということにしておこうか。▼~
***支援A [#ba55480c]
《蒼月の章限定》~
''(食堂にて)''~
:[アネット]|あの、殿下!~
実はまたお願いが……▼~
:[ディミトリ]|またギュスタヴの話か? 話の種なら~
まだまだあるが、そろそろ本人に……▼~
:[アネット]|あ、えっと、父さんの話じゃなくって。~
今日は、殿下の話が聞きたくって。▼~
:[ディミトリ]|俺の話……?▼~
:[アネット]|あたし、父さんのことばっかり聞いちゃって~
殿下のことは全然聞けなかったから。▼~
:[ディミトリ]|……参ったな。そう期待されても、~
特に面白い話もできないと思うんだが。▼~
:[アネット]|別に、面白い話が聞きたいとか~
そういうわけじゃないですよ! ただ……▼~
……あたし、殿下のこと、知っているようで~
なんにも知らなかったんだなって。▼~
あの日……大修道院で再会した時も、~
何て声をかけていいのかわからなくって……▼~
だから、せめて殿下の好きな食べ物くらい~
用意してあげよう、って思ったんです。▼~
好きなものを食べた後って、~
何だか元気が出てきますから。でも……▼~
いざ厨房に立って、あたし、殿下の好きな~
食べ物さえ知らなかったんだって気づいて。▼~
:[ディミトリ]|……そうだったのか。▼~
……しかし、好物と言われても、難しいな。~
食事には、本当にこだわりがないから……▼~
ああ、そう言うアネットは、~
確か甘いものが好きだったよな?▼~
:[アネット]|えへへ、そのとおりです! あたし、~
甘いお菓子を食べている時が一番幸せで……▼~
……あ、殿下、知っています?~
王都の有名なお菓子屋さん!▼~
:[ディミトリ]|ああ……たびたび行列ができていた店だな。~
城の兵士たちも、よく噂していた。▼~
:[アネット]|あのお菓子、とっても美味しいんですよ!~
値段は張るけれど、あたし、大好きで。▼~
あたし、父さんがいなくなる前までは~
家族で王都に住んでいたんですけど……▼~
その頃から、たまに食べていたんですよ。~
えへへ、また食べたいなあ……。▼~
:[ディミトリ]|……なあ、アネット。お前はこの戦争が~
終わったら、どこへ帰るつもりだ?▼~
確か士官学校時代は、ドミニク男爵の元に~
身を寄せていたと聞いていたが……▼~
:[アネット]|……はい。だけど伯父さんは、5年前に~
王国を裏切って帝国についたから……▼~
父さんとは再会できたし、~
また家族一緒に、王都で暮らしたいかな。▼~
そうしたら、戦争が終わった後にも~
殿下とお会いできますし、ね!▼~
:[ディミトリ]|……困ったな。お前の父親には、まだまだ~
働いてもらわなければならないんだが。▼~
:[アネット]|もう、父さんだって結構な年なんですから。~
あんまり働かせすぎないでくださいね!▼~
:[ディミトリ]|……ああ、そうだな。~
肝に銘じよう。▼~
***支援A+ [#k61ce405]
:[アネット]|
あの……殿下。~
いろいろ、ありがとうございました。▼~
:[ディミトリ]|
……いきなり何だ、かしこまって。~
軍を抜けるとでも言い出すつもりか?▼~
:[アネット]|
あ、いえ! この間、ちょっと軍の用事で、~
久しぶりに王都に戻ったんです。▼~
みんな、暮らしはまだ大変そうだったけど~
少しずつ昔の活気を取り戻してて……▼~
殿下がいなかったら、きっとあんなふうには~
ならなかったよな、って思って。だから……▼~
:[ディミトリ]|
買い被りだ。……俺はかつて、~
彼らを見捨てて逃げ出したのだから。▼~
:[アネット]|
仕方ないですよ。王都に残っていたら、~
殺されちゃってたんでしょう?▼~
もうっ、そんなに根暗で卑屈だと、~
父さんみたいな顔になっちゃいますよ。▼~
:[ディミトリ]|
アネット。お前は知らないだろうが、~
あの5年間、俺は多くの命を奪ってきた。▼~
将兵を、官吏を……人を人とも~
思わぬような、惨たらしい殺め方でな。▼~
そして俺が帝国との戦いに固執する間にも、~
王都では多くの民が命を落としていった。▼~
……俺の手は、すでに血に塗れている。~
許されてはならない。決して。▼~
:[アネット]|
………………。殿下って、あたしよりも~
よっぽど父さんに似てますよね……。▼~
あたしたちを置いていなくなる前、~
父さんも同じようなことを言ってました。▼~
殿下には、あんなふうになってほしくない。~
……だからあたし、この間考えたんですよ!▼~
あたし、この戦争が終わったら、~
殿下のお仕事を手伝えないかなって。▼~
えへへ……王様のお仕事なんて、あたしに~
手伝えるかはわからないんですけど……。▼~
:[ディミトリ]|
……どういう風の吹き回しだ?▼~
:[アネット]|
……だって殿下って、独りにしておいたら~
笑い方も忘れちゃいそうじゃないですか。▼~
暗い顔してたら仕事だってはかどらないし。~
……あたしでいいなら、側にいます。▼~
それでも悲しくて、苦しいままなら、~
……声を上げて笑えるまで、ご飯抜きとか。▼~
:[ディミトリ]|
ご飯、抜き……。~
……ふっ。は、ははは、あはははは!▼~
:[アネット]|
そ、そこで笑わないでくださいよー!~
あたしだって真剣に考えたんですから!▼~
:[ディミトリ]|
はは……わ、悪い、つい……。▼~
確かに、アネットが近くにいてくれたら、~
俺も、暗い顔などしていられないな。▼~
……是非頼む、アネット。~
お前がいるから、俺は笑っていられる。▼~
:[アネット]|
……はいっ!▼~
**イングリット [#l85c21cf]
***支援C [#d6551bae]
《共通》~
''(訓練場にて)''~
:[イングリット]|お手合わせ、ありがとうございました。~
殿下には、まだまだ敵いませんね。▼~
:[ディミトリ]|謙遜は止せ。お前は稽古のたび、~
目に見えて腕を上げている。▼~
:[イングリット]|い、いえ。腕を誇るのは、せめて殿下から~
一本取れてからにさせてください。▼~
:[ディミトリ]|……あのな、イングリット。こうして地上で~
槍を交えれば、俺が勝つかもしれないが。▼~
馬上での槍の扱いは、お前が何枚も上手だ。~
……得意分野でくらい勝たせてくれ。▼~
:[イングリット]|そ、そういうわけには……。国のためにも、~
私はもっと強くならねばならないのです。▼~
:[ディミトリ]|国のため、か。……なあ、ところで~
イングリット。先程の突き、どこで習った?▼~
あの技は確かグレンの……▼~
:[イングリット]|……はい。~
あれはずっと昔、彼に教わったものです。▼~
:[ディミトリ]|そうか。まさか今になって、あいつの~
技を再び受けられるとは思わなかった。▼~
グレンとは、同じ師の元で武芸を学んだ。~
何度となく、手合わせをしたものだ。▼~
:[イングリット]|もちろん、知っていますとも。彼は昔から、~
事あるごとに殿下を褒めていましたからね。▼~
あいつはすごい奴だ、とか、~
俺には永遠に勝てそうにない、とか。▼~
:[ディミトリ]|……そんなこと、俺には~
一度も言ってくれなかったぞ、あいつ。▼~
:[イングリット]|フェリクスの兄だけあって、彼も~
素直なほうではありませんでしたからね。▼~
:[ディミトリ]|……本当にな。手合わせの回数よりも、~
喧嘩をした回数のほうが多いかもしれない。▼~
《白雲の章》
:[ディミトリ]|
「ダスカーの悲劇」から……~
グレンが死んでから、もう4年か。▼~
《蒼月の章》
:[ディミトリ]|
「ダスカーの悲劇」から……~
グレンが死んでから、もう9年か。▼~
《共通》
:[イングリット]|早いものですね。あれから、本当に……~
本当に、いろいろなことがありました。▼~
……あの、殿下。私も、殿下や~
グレンのように、強くなりたいのです。▼~
グレンや、これまで死んでいった人々が~
守ってきた祖国、ファーガスのためにも。▼~
これからも是非、~
稽古にお付き合いいただけませんか?▼~
:[ディミトリ]|……もちろん。お前との稽古は、学ぶことも~
多い。こちらこそ、よろしく頼む。▼~
***支援B [#c24d9066]
《共通》~
''(食堂にて)''~
:[ディミトリ]|……イングリット。お前には、~
常々謝らねばならないと思っていた。▼~
:[イングリット]|む、どうしたのです、殿下?~
そのように改まって。▼~
:[ディミトリ]|本来ならお前は、~
グレンと結婚するはずだった。▼~
あいつは……本当に、お前を好いていた。~
お前も憎からず思っていたと聞く。▼~
だがあの日、俺の目の前であいつは死んだ。~
あいつを助けてやれなかった。▼~
お前の幸せは、俺が奪ったようなものだ。~
……すまなかった。▼~
:[イングリット]|それは……~
殿下が謝るようなことでは……。▼~
……グレンが死んだことを、~
まだ受け入れたくないと思う自分もいます。▼~
子供の頃からずっと、彼に憧れてきました。~
グレンは清廉で、高潔な騎士だった。▼~
命を懸けて騎士の務めを果たした彼を、~
私は誇りに思っています。▼~
:[ディミトリ]|……誇り、だと?▼~
:[イングリット]|はい。守るべき人を守って死んだあの人は、~
私にとって、理想の騎士そのものですから。▼~
:[ディミトリ]|……お前は、あんな痛々しい末路を~
理想に掲げようというのか。▼~
:[イングリット]|痛々しい、末路……? いくら殿下の~
お言葉でも、聞き捨てなりません。▼~
グレンは、あなたのために命を捧げた。~
なのに、そのような言い方は……!▼~
:[ディミトリ]|お前はあいつの最期を見ていない。~
……だから、そんなことが言える。▼~
:[イングリット]|……殿下が何を仰ろうと、私にとって彼は~
永遠に理想の騎士、目指すべき人です。▼~
:[ディミトリ]|そんな理想は、早々に捨て去ることだ。▼~
:[イングリット]|……っ!▼~
てすが、グレンがあなたを守ることに~
誇りを持っていたのは、確かで……。▼~
ですから……せめて、彼の死を~
貶めるのだけは……やめてください。▼~
:[イングリット]|……すみません。~
今日はこれで、失礼します。▼~
''(イングリットが立ち去る)''~
:[ディミトリ]|………………。~
……ああ、何をやっているんだ、俺は。▼~
***支援B+ [#ke13749f]
《共通》~
''(食堂にて)''~
:[イングリット]|……殿下。~
先日は、本当に申し訳ありませんでした。▼~
あの後、冷静になって考えてみたんです。~
殿下がどのような思いで、ああ仰ったのか……。▼~
私は自分の考えばかりに囚われて……~
浅はかだったと思います。▼~
:[ディミトリ]|……いや。俺のほうこそ、本当に悪かった。~
あんなことを言うつもりはなかったんだ。▼~
子供じみた八つ当たりだ。~
詰ってくれていい。……本当に、最低だ。▼~
……自分の口下手さには嫌気が差す。~
いま一度、きちんと話させてくれるか?▼~
:[イングリット]|えっ?~
……はい、もちろんです。▼~
:[ディミトリ]|俺はな、ダスカーで幾多もの死体を見た。~
もちろんあいつの……グレンの死体もだ。▼~
イングリット、お前は見ていないはずだ。~
あいつを連れ帰ることはできなかったから。▼~
痛みと無念の中で、苦しみながら死んで~
いったのだろう。……そんな顔をしていた。▼~
:[イングリット]|………………。▼~
:[ディミトリ]|あの荒野には、英雄譚に語られるような~
美しく誇り高い死など、一つも無かった。▼~
お前にはあんな死に方をしてほしくない……~
たとえそれが忠義と矜持のためであっても。▼~
:[イングリット]|……王は民に、あるいは兵や騎士に、~
自分のために戦って死ねと命じるものです。▼~
彼らの命を切り捨てなければ、~
成し遂げられないこともあるのですから。▼~
……自分のために死ぬなと仰る殿下は、~
人の上に立つには甘く、優しすぎます。▼~
:[ディミトリ]|反論の余地もないな。~
……失望したか?▼~
:[イングリット]|……いいえ。私は、~
そんな殿下にだからこそ、お仕えしたい。▼~
私は騎士として、あなたの甘く優しい理想を~
側でお支えしたいと……そう思います。▼~
:[ディミトリ]|……どうしたんだ、イングリット。~
この間は、あれだけ頑なだったのに。▼~
:[イングリット]|気づかされたのです。私は、とても~
大切なことから目を逸らし続けていた、と。▼~
ありがとうございます。あなたのおかげで、~
私は……ようやく前に進めます。▼~
:[ディミトリ]|………………?▼~
***支援A [#b1606c28]
《蒼月の章限定》~
''(訓練場にて)''~
:[ディミトリ]|……とうとう、地上でも一本取られたか。~
腕を上げたな、イングリット。▼~
:[イングリット]|い、いえ、今のはまぐれのようなものです。~
いずれきちんとした形で……▼~
:[ディミトリ]|いや、どんな形だろうと勝ちは勝ちだ。~
ここが戦場なら、俺は死んでいただろう。▼~
迷いのない、良い槍さばきだった。~
やはり、何か心境の変化でもあったのか?▼~
:[イングリット]|……以前、お伝えしましたよね。~
殿下のおかげで前に進める、と。▼~
:[ディミトリ]|ああ、そうだったな。~
……あれは、どういう意味だったんだ?▼~
:[イングリット]|……ずっと目を逸らし続けていた真実を、~
ようやく受け入れることができたのです。▼~
グレンは、きっと無念だった。なのに、~
私自身がそれを認めたくなかったのだ、と。▼~
彼の本当の姿を捻じ曲げ、自分の理想を~
押しつけ、目を背け続けてきた、と……。▼~
:[ディミトリ]|……そうか。▼~
:[イングリット]|……殿下。私は、他の誰かのために~
自分の命を投げ出したりなどしません。▼~
……ですが、誰かのために生きることは~
許してくださいますか、殿下?▼~
命を投げ打つという意味ではなく─~
私は、あなたに、私の人生を捧げたい。▼~
:[ディミトリ]|……待て。それは、~
どういう意味で受け取ればいい?▼~
:[イングリット]|……?~
殿下の、お好きなように。▼~
:[ディミトリ]|はは……好きなように、か。~
……参ったな。▼~
イングリット。~
この戦いが終わったら、お前には……。▼~
………………。▼~
……騎士として、俺を支えてほしい。▼~
''(少し早口で続ける)''~
:[ディミトリ]|……そう、言おうと思っていたんだ、~
前々から。気が合うな、俺たちは。▼~
:[イングリット]|……騎士として、ですか。~
あ、えっと、いえ! 何でもありません!▼~
もちろん、言われずとも私は、殿下の~
……そ、祖国のため、戦うつもりでした。▼~
共に参りましょう、殿下。~
まずは、この戦乱の終わりを目指して。▼~
:[ディミトリ]|ああ。~
その暁には……▼~
……死ぬなよ、イングリット。約束だ。▼~
:[イングリット]|……ええ。~
この槍に誓って、必ず。▼~
*コメント(情報投稿・誤字脱字の報告) [#wb7985dd]
- アネットの支援A+を勝手ながら記載しました。会話のみしか...
- ↑アネットのA+解放してなかったので助かりました、ありがと...
- アッシュの支援Cの蒼月の章は「俺たちは対等な仲間だろう?...
- 一部でシルヴァンCで止めて二部でB見ると酷いな。殺戮モー...
- ↑こういうコメントの場では無かったね。失礼しました -- &...
- ↑2それをいったら紅花ルート確定直後の仮設陣地でヒューベ...
- あねっと -- &new{2022-08-29 (月) 22:44:18};
- アネットA、「……はい。だけど伯父さんは、5年前に 王国を裏...
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