シノノメの親子会話

リョウマ

[リョウマ]
民が心待ちにしていた祭りを襲撃するとは…
賊め、許すことはできぬぞ。▼
[シノノメ]
ああ、父さん!
俺たちでやってやろうぜ!▼
そうだ! どうせやるなら
どっちが多く賊を退治できるか勝負しないか?▼
[リョウマ]
断る。
治安の維持は遊びではないからな。▼
[シノノメ]
うっ!▼
そ、そんなことは俺だってわかってるさ。
けど…▼
[リョウマ]
けど、じゃない。
私欲は捨て、やるべきことをやれ。▼
[シノノメ]
くっ…父さんは固いんだよ。▼
[リョウマ]
…………▼
[シノノメ]
…すまん。
今のは父さんが正しい。▼
ほら、賊をやっつけようぜ。
俺も真面目に戦うからさ。▼
[リョウマ]
…シノノメ。▼
賊を一掃し、祭りが再開したら…
お前が望むだけ勝負をしてやろう。▼
[シノノメ]
ほ、本当かよ!?▼
[リョウマ]
今日は子供の成長を祝うお祭りだからな。
お前の望みにはできるだけ応えてやりたい。▼
今まではあまり…
お前にかまってやれなかったしな。▼
その罪滅ぼしのため…
いや、そうではないな。▼
単純に、俺がお前と共に遊びたいのだ。▼
我が子が立派に成長してくれたことの喜びを
噛みしめながら、な。▼
[シノノメ]
父さん…▼
じ、じゃあ、賊なんぞさっさと倒して
この祭りを再開させなきゃな!▼
的当てに輪投げ、金魚すくい…
勝負の舞台は山ほどあるんだからよ!▼
[リョウマ]
遊びとて勝負は勝負。
手加減はしないぞ?▼
[シノノメ]
ああ!
そうこなくちゃな!▼

マイユニット

+  マイユニット女性・私
+  マイユニット女性・あたし~よ

フェリシア

[フェリシア]
はわわわわわーっ!▼
[シノノメ]
おい、母さん!?
そんな盛大に転んで大丈夫か?▼
[フェリシア]
は、はい!
大丈夫です!いつものことですからっ!▼
[シノノメ]
そんな快活に言うようなセリフじゃないと
思うけどな…▼
[フェリシア]
はわわわわわわ…
そ、そうですよね…▼
[シノノメ]
で…それ…今、地面に落として
グチャグチャになったのはなんだ?▼
[フェリシア]
はわわわわわわ…
これは…屋台のたこ焼きです…▼
あなたに食べてもらおうと思って、
持ってきたのに…▼
…あっ!▼
[シノノメ]
今度はなんだよ。▼
[フェリシア]
…このたこ焼きのお金を
置いてくるのを忘れてしまいました!▼
はわわわわわわ…
あとでちゃんと払います…▼
[シノノメ]
まったくもう。
何から何まで母さんらしいな。▼
[フェリシア]
ほんとに…
私ったらダメですね…▼
どうしようもない姿ばかりあなたに見せて…
母親のくせに…▼
私、よく落ち込むんです。
未来の第一王子の母親失格じゃないかって…▼
[シノノメ]
おいおい、母さん。
間違ってもそんなこと考えないでくれよ。▼
母さんは、母さんのままでいいんだ。▼
そして、俺は母さんが俺の母親で
よかったって思ってる。▼
[フェリシア]
シノノメ…
優しい子に育ちましたね…▼
うぅ…なんか、泣けてきます…▼
でも、いいんですよ…
気を遣ってくれなくて…▼
[シノノメ]
いや、気なんか遣ってない。
心の底からそう思ってるんだ。▼
…実は俺、父さんみたいな
模範的な人間が少し苦手なんだよ。▼
もちろん父さんのことは尊敬しているし、
立派な人物だと思っている。▼
けど、なんて言えばいいのか…▼
とにかく俺は、父さんと正反対の
母さんを見ていると心が軽くなるんだ。▼
だから母さんはいつまでも変わらずに
母さんのままでいてくれ。▼
[フェリシア]
で、でも…▼
[シノノメ]
未来の第一王子が言ってるんだ。
これは、命令だよ。▼
[フェリシア]
わ、わかりました…
命令って言うなら…▼
[シノノメ]
そうだ、母さん。
あとで一緒に屋台をまわろう。▼
まずはさっきのたこ焼きのお金を払って、
それからもう1つ買うぞ。▼
で、神社の境内に座って一緒に食べるんだ。▼
[フェリシア]
はい!いいですね!▼
[シノノメ]
ははは。
いい笑顔だぜ、母さん。▼

リンカ

[シノノメ]
おらおら、賊ども!
どっからでもかかってきやがれ!▼
炎の部族の血をひく母さんと俺が
どんなやつでも相手になってやるからよ!▼
そうだろ、母さん!!▼
[リンカ]
…………▼
[シノノメ]
…母さん?
どうかしたのか?▼
[リンカ]
シノノメ、お前のその燃え上がる闘志は
間違いなく炎の部族の魂そのものだ。▼
その魂をしっかりと
引き継いでいてくれていることは嬉しい。▼
…だが、闘志に身をゆだねる戦い方ばかりでは
お前の身に危険が及ぶこともあるだろう。▼
だから、冷静に戦う術も
学ぶ必要があると思うのだが…▼
[シノノメ]
…めずらしいな。▼
生粋の炎の部族の戦士である母さんが
そんなことを言うなんて。▼
[リンカ]
どんな母だって息子の不幸を願いはしない。
そこで瞑想というものをお前に教えよう。▼
[シノノメ]
瞑想?▼
[リンカ]
心を落ち着かせ、呼吸を整えることで、
冷静さを取り戻す方法だ。▼
楽な姿勢で座り、
頭の中を空っぽにしてみろ。▼
[シノノメ]
よくわからないけど、
とりあえずやってみるか…▼
…………くっ。▼
なんだこれ!?
思った以上に難しいぞ!▼
[リンカ]
ふっ。
あたしも最初はそうだった。▼
だが、慣れれば
一瞬で瞑想状態に入れるようになる。▼
冷静に戦うことができれば、
戦場での生存率も飛躍的に上がる。▼
お前には何がなんでも会得してもらうぞ。
…長生きしてもらいたいからな。▼
[シノノメ]
…母さん。▼
わかったよ。
俺、必ず瞑想ができるようになってやる。▼
[リンカ]
ああ。
頼むぞ、シノノメ。▼
[シノノメ]
でも、とりあえず今は賊を退治しちまおうぜ。
瞑想の訓練は戦いの後でもできるしよ。▼
[リンカ]
わかった。
では、戦いを続けることにしよう。▼
…っと、その前に
あたしも一度、心を落ち着かせるとするか。▼
…………▼
[シノノメ]
すげえな、母さん。
すぐに瞑想状態に入ったのか。▼
[リンカ]
…よし。▼
あたしは炎の部族の戦士、リンカ!
どこからでもかかってこい賊どもめ!▼
うおおおおおおおおお!!!!▼
[シノノメ]
…………▼
やっぱり簡単には
心を落ち着かせられないみたいだな…▼

アクア

[シノノメ]
この辺でいいかな…
いや、境内に張ったほうがいいかな。▼
[アクア]
シノノメ、何をやっているの?▼
[シノノメ]
か、母さん!?▼
[アクア]
何かしら、その張り紙は。
ちょっと見せてちょうだい…▼
…のど自慢大会!?▼
[シノノメ]
…見られたなら仕方ない。▼
そうだ!
俺はのど自慢大会を開こうと思ってる!▼
[アクア]
そんなのダメよ。▼
[シノノメ]
いいだろ、今日はお祭りなんだ。
こういうのがあったほうが盛り上がる。▼
[アクア]
ダメ。歌は趣味の範囲内で
こっそりやるって約束したでしょう。▼
[シノノメ]
その通りだ。
今だって趣味の範囲のままだ!▼
[アクア]
ええ、確かに。でも思い切りおおっぴらに
しようとしているじゃない。▼
やめたほうがいいわ。
あなたのためを思って言っているの。▼
[シノノメ]
…なんでだよ?
俺は歌が好きなんだ…▼
最近はうまくなってきたし、
みんなに俺の歌を聞いてもらいたいんだ!▼
今日は熱唱してやるぞ。
俺の十八番、「白夜、勝負一直線」をな!▼
この曲で、師匠である母さんに勝って、
歌の世界の頂に立つんだ!▼
[アクア]
絶対にやめておいたほうがいいわ。
その曲は特に。▼
[シノノメ]
な、なんでだよ!?▼
[アクア]
未来の白夜の第一王子がその歌をうたったと
広まれば、王室の支持率低下は必至よ。▼
[シノノメ]
そ、そんなことない!
あれは俺が命を削って作詞作曲した曲だ!▼
勝負は貪欲、負けず嫌いー♪
努力をやめるな、勝負バカー♪▼
「俺は白夜王子シノノメ!
この歌で、国を平和に導いてみせる!」▼
るーるるるー♪
ふんふんふーん♪▼
[アクア]
改めて聞いて、改めて思うわ。
やめておいたほうがいい、と。▼
[シノノメ]
ど、どうしてだ!?▼
[アクア]
…確かにあなたは歌の腕を上げつつある。
でも、自作の持ち歌がみんな絶望的なの。▼
間に台詞が入るのはまだいいわ。
でも間奏の口笛の不安定さったらもう…▼
傷つけたくないから黙っていたけど、
実はそれが客観的な真実なのよ。▼
[シノノメ]
くっ…▼
そ…そうだったのか…
歌の道は…険しいな…▼
じゃ、じゃあわかった、大会は取りやめる!
でも勝負はしようぜ!二人きりで!▼
審査員は…そうだな。
口が硬そうな人を何人か呼んでくる!▼
これなら問題ないだろ?▼
これは大会の取りやめの交換条件であると同時に、
母さんへの挑戦状だ!いいな?▼
[アクア]
…いいわよ、それなら。
力の差を思い知らせてあげる。▼
[シノノメ]
くっ…望むところだ。
あーーーーー!燃えてきた燃えてきたーっ!▼
勝負のためにも、さっさと賊を倒さないとな!▼
勝負は貪欲、負けず嫌いー♪
努力をやめるな、勝負バカー♪▼
「俺は白夜王子シノノメ!
この歌で、国を平和に導いて…」▼
[アクア]
真面目に戦いなさい。▼
[シノノメ]
はい。▼

カザハナ

[シノノメ]
…母さん、さっき屋台でこっそり
的当てをやってただろ?▼
[カザハナ]
うん。
楽しそうだったから、少し遊んでみたわ。▼
[シノノメ]
母さんの的当ての腕前に、
俺は目を見張ったよ。▼
[カザハナ]
そう? 弓は刀より得意じゃないけど…
あんなもの楽勝だよ。▼
[シノノメ]
ら、楽勝!?▼
的に百発百中させることが
楽勝だって言うのかよ!?▼
[カザハナ]
うん。
だって本当にたいしたことじゃないもん。▼
[シノノメ]
くっ…
実は…俺もさっき的当てをやってみたんだ。▼
結果は聞かないでくれ。
無残で惨めなものだったから。▼
[カザハナ]
へえ、そうなんだ。▼
[シノノメ]
…………▼
母さん! 的当てで勝負だ!
今すぐに!▼
[カザハナ]
えっ、今すぐ?
賊を倒してからでもよくない?▼
[シノノメ]
ダメだ!
気が散って、賊どころじゃない!▼
[カザハナ]
もう、仕方ないなぁ…▼
って言いたいところだけど、
やっぱりダメ!▼
[シノノメ]
なんでだよ!
母さんともあろうものが、怖じ気づいたのか!?▼
[カザハナ]
違うよ、よく考えてみて。▼
あたしたち親子はどっちも、
かなりの負けず嫌いだよ。▼
…その2人が、今ちょこちょこっと勝負して、
はい終わりってなると思う?▼
[シノノメ]
…!▼
[カザハナ]
勝者がいるってことは
敗者もいるってこと。▼
でも負けず嫌いのあたしたちは
絶対に引き下がらないはず。▼
それって賊を放っておいてまで
することじゃないよ。▼
[シノノメ]
…た、確かに…▼
[カザハナ]
真剣勝負をするためにここは我慢して。▼
[シノノメ]
…………▼
[カザハナ]
…シノノメにはずっと我慢させてきたから
ほんとはこんなこと言いたくないんだけど…▼
[シノノメ]
わかってるよ、母さんの気持ちは。▼
賊を蹴散らしてから、心行くまで勝負だ。
親子水入らずでな。▼
[カザハナ]
ありがとう。
きっとすごく長い勝負になりそうだね。▼

オロチ

[オロチ]
シノノメ、ちょっとよいかのう?▼
[シノノメ]
なんだよ、母さん。▼
[オロチ]
わらわのまじないで、
今日のそなたを占ってみたのじゃ。▼
それによると…▼
「早く賊をやっつけると吉」と、
出ておる。▼
[シノノメ]
何をいまさら。
早く賊をやっつけるなんて、当然のことだろ?▼
[オロチ]
…ま、まあそうじゃのう。
でも、まだ続きがあるのじゃ。▼
「早くやっつけて、親と一緒に
祭りを楽しむと大吉」と出ておる。▼
[シノノメ]
親と?▼
[オロチ]
お!
さらなるまじないの結果が出たぞ!▼
…ふむふむ。
……なになに。▼
「母親と一緒に祭りを楽むと超大吉」と、
出ておる。▼
[シノノメ]
…………▼
それ、まじないじゃなくて、
母さんの願望じゃないのか?▼
[オロチ]
!?▼
ガ…ガーン…
見破られておるとは。▼
[シノノメ]
俺には母さんの血が流れているんだ。▼
そのまじないが本物かどうかくらい
すぐに見破れるさ。▼
[オロチ]
…す、すまぬ。
顔から火が出るほど恥ずかしいぞ。▼
そなたとはずっと
離れて暮らしていたからのう…▼
うまい接し方がよくわからんのじゃ…▼
[シノノメ]
やれやれ。▼
接し方なんて気にしなくていい。
どーんと、ぶつかってきてくれよ。▼
[オロチ]
…そ、そういうものなのか。▼
[シノノメ]
で、母さんは今日、どうしたいんだ?
まじないの嘘は使わずに、はっきり言ってくれ。▼
[オロチ]
…………▼
…と、特にこれといって
したいことがあるわけではない。▼
賊をやっつけたら、そなたと一緒に
ただ普通に祭りを楽しみたいのじゃ。▼
親子水入らずでのう…▼
[シノノメ]
わかったよ、母さん。
祭りを思い切り楽しもうぜ。▼

セツナ

[シノノメ]
くっ…賊め。
せっかくのお祭りを台なしにしてくれたな!▼
この仕打ちは、白夜への挑戦状と
取らせてもらおう…▼
白夜の顔に泥を塗った報い…
身をもって思い知らせてやる!▼
[セツナ]
シノノメ…落ち着いて…
熱くなっちゃダメ…▼
[シノノメ]
!?▼
い、今のは母さんの声…▼
母さん、どこにいるんだ!?▼
…………
いない!▼
もしかして、母さんは賊の手に墜ちて、
もうこの世には…▼
そして魂となって、直接、俺の心に
話しかけてくれているのでは!?▼
おのれ、賊め!
許さんぞ、絶対に!!▼
我が怒りの餌食となるがいい!!▼
なんだ、矢が飛んできたぞ!▼
[セツナ]
シノノメ…ここ…
私、死んでないから…▼
[シノノメ]
か、母さん!
そんな穴の中で何をしているんだ!?▼
[セツナ]
穴を掘って賊を落としてやろうとして…
自分で落ちた…▼
[シノノメ]
そ、そういうことだったのか!
ほら、俺の手を取って!▼
[セツナ]
助けてくれてありがとう…▼
[シノノメ]
まったく、しっかりしてくれ。
驚いたじゃないか。▼
[セツナ]
うふふ…
こんなに息子を褒められるなんて…▼
[シノノメ]
褒めてない!▼
[セツナ]
シノノメ…▼
母としてひと言、
伝えておきたいことがあるの…▼
[シノノメ]
な、なんだよ急に。▼
[セツナ]
戦場で…冷静さを欠いちゃダメ…▼
私のように、寝て起きたら
みんな忘れるくらいの度量が大事…▼
[シノノメ]
いや、母さん。
戦場で力になるのは怒りの熱さだ。▼
冷静になんて戦っていたら、
勝てるものも勝てなくなっちまう!▼
[セツナ]
…いいから、落ち着いて…
ほら、これを見て…▼
[シノノメ]
これは…たい焼き?▼
[セツナ]
そう…
さっき屋台で買ったの…▼
穴に落ちたせいで泥だらけになったけど、▼
それでもこの子は、
怒ったりしないで冷静に生きている…▼
[シノノメ]
たい焼きに冷静も何もない!
というか、そもそも生きてない!▼
[セツナ]
生きているわ…
腹からあんこが出ていても生きている…▼
あなたは私の子…
その気になれば、わかってくれるはず…▼
[シノノメ]
ぜんぜん全くわからない!
もういい、俺は行く!▼
うわぁ!!▼
[セツナ]
わー…
私が掘った穴に落ちた…▼
さすが、私の子…
やることがそっくり…▼
[シノノメ]
穴に落ちたら全てがどうでも良くなった…
これが冷静になるということか…▼
[セツナ]
…たい焼きの気持ちはわかった?▼
[シノノメ]
いや、それはわからないが…▼
[セツナ]
じゃ、わかるまでそこにいて…
ばいばーい…▼
[シノノメ]
ええええっ!?▼
お、おーい誰かー!!
助けてくれーっ!!▼

オボロ

[オボロ]
シノノメ、さっさと賊をやっちゃうわよ。▼
本当なら今日は
こんな奴らにかまってる暇なんてないんだから。▼
[シノノメ]
いつになくやる気だな、母さん。
なにか用事でもあるのか?▼
[オボロ]
よ、用事っていうか…
お祭りを早く再開させたいでしょ?▼
[シノノメ]
ははは。▼
母さんがそんなに
祭り好きだとは知らなかったぜ。▼
[オボロ]
あのねぇ…
今日は子供の成長を祝うお祭りなのよ!?▼
賊なんかにチンチラ手間取ってたら、
あなたを祝う時間がなくなっちゃうじゃない!▼
[シノノメ]
そうか…
俺のためにやる気を出してくれてたのか。▼
[オボロ]
もちろん、そうよ。▼
それに、今まではあまり、
あなたにかまってあげられなかったでしょ。▼
きっと、寂しい思いをさせてたと思うし…▼
[シノノメ]
安心しろよ、母さん。▼
母さんたちがどんな思いで
俺を秘境に預けたかはわかってるからさ。▼
[オボロ]
シノノメ…▼
[シノノメ]
で、その後ろに隠してある着物は
もしかして俺のために見立ててくれたものか?▼
[オボロ]
こ、これは…そうだけど…
ま、まだ見ちゃダメよ!▼
戦いが終わってからのお楽しみなんだから!▼
[シノノメ]
そいつは楽しみだ。▼
母さんが見立ててくれる着物は
どれも評判がいいからな。▼
[オボロ]
ふふふ。当たり前じゃない。
呉服屋の娘をなめるんじゃないわよ。▼
[シノノメ]
じゃあ、さっさと賊を退治するぜ!
母さんと祭りを楽しむためにもな!▼
[オボロ]
ええ。
そうしましょう。▼

カゲロウ

[シノノメ]
母さん、屋台を見たか?
ものすごいものが売られているんだ。▼
[カゲロウ]
ん? ものすごいものとは?▼
[シノノメ]
なんて言えばいいんだろ…▼
この世のものとは思えないような
まがまがしい絵とか…▼
[カゲロウ]
!▼
[シノノメ]
どこから拾ってきたのかわからないような
毒々しい花の生け花とか…▼
[カゲロウ]
!!▼
[シノノメ]
見たことのない色の茶とか…▼
[カゲロウ]
!?!?▼
そ、そうであったか…
きっと、嫌な気分になったことだろう…▼
[シノノメ]
いや…それが違う。▼
なんだかわからないけど、
ものすごく心惹かれた。▼
[カゲロウ]
な、なんだと?▼
[シノノメ]
多分、父さんに言ったら心配されるだろうな。
下手したら怒られるかもしれない。▼
だが俺は胸がザワザワして、
いても立ってもいられなくなった。▼
[カゲロウ]
…………▼
シノノメ。▼
今から言うことを、
誰にも言わぬと約束できるか?▼
[シノノメ]
えっ? なんだかわからないが…
わかった、約束する。▼
[カゲロウ]
お前が見たという絵も、生け花も、お茶も、
全て私の作品だ。▼
[シノノメ]
ええっ?▼
[カゲロウ]
往々にして、私の作品は
人々から気持ち悪がられる。▼
しかし、どこかに
わかってくれる人もいるかもしれぬ。▼
そう思って、屋台の片隅を間借りして、
こっそり展示してみたのだ。▼
…まさか。
お前が理解してくれるとは…▼
[シノノメ]
理解どころじゃない!▼
すごい才能に打ちのめされた!
母さんは天才だ!▼
[カゲロウ]
…ほ、本当か?
からかっているのではあるまいな!?▼
[シノノメ]
本当だ!
俺も母さんみたいな作品を作ってみたい!▼
あれこそ真の芸術だ!▼
[カゲロウ]
シノノメ…
私は今、猛烈に感動している。▼
[シノノメ]
母さん、さっさと賊を倒して、
真の芸術について語りあおう!▼
[カゲロウ]
あぁ…▼
息子にこんなことを言われる日がくるとは。
人生、わからぬものだな…▼

エリーゼ

[シノノメ]
か、母さん!▼
[エリーゼ]
あ、シノノメだーっ!
どうしたの、そんなに改まって。▼
[シノノメ]
…いや、その…なんだ…▼
…………▼
…なんでもない。▼
[エリーゼ]
ええー?!
なんでもないことないでしょ?▼
何かあるのなら、お母さんに話して?▼
[シノノメ]
…………▼
わかった。白状するよ。▼
最近、変なんだ。
母さんを見つめていると、その…▼
いや、いやいや!!
やぱりなんでもない!▼
[エリーゼ]
もー! そこまで言ったなら
最後までちゃんと話してよー!▼
あたし、気になって戦えなくなっちゃう!▼
[シノノメ]
なに?!
それはまずいな。▼
じゃあ…
父さんには言わないって約束してくれるか?▼
いや! 誰にも言わないって、
約束してくれるか?!▼
[エリーゼ]
もちろんだよ!▼
[シノノメ]
…じゃあ言うぞ。▼
俺…
その…▼
[エリーゼ]
どきどき…▼
[シノノメ]
母さんに甘えたくて甘えたくて、
仕方ないんだっ!!▼
[エリーゼ]
え?!▼
[シノノメ]
一緒に遊んでほしい!
もっともっと構ってほしい!▼
それから頭を撫でてほしい!
もう嫌というぐらいにだ!!▼
[エリーゼ]
そ、そうだったの?!▼
[シノノメ]
変だろう?! おかしいだろう?!
俺はどうしちゃったんだ?!▼
[エリーゼ]
…あ、あたしにはわかる。
これはあたしの甘えんぼの血だ…!▼
[シノノメ]
母さん。
俺はどうしたらいいんだ。▼
この気持ちを持て余したままでは
戦いに影響が出てしまいそうだ。▼
[エリーゼ]
ねえ、シノノメ。
だったら、あたしに思いっきり甘えてみない?▼
[シノノメ]
!▼
…だ、ダメだ!
そんなのダメに決まってる!▼
もし、そんなところを人に見られたら!▼
[エリーゼ]
大丈夫。
神社のほうに行けば、きっと誰もいないよ。▼
お母さんもそういう気持ちになった時は、
おにいちゃんやおねえちゃん…▼
それからリョウマさんにうんと甘えたら
とっても落ち着いたから!▼
[シノノメ]
…………▼
そうなのか。
それじゃ、賊を倒したら…▼
リンゴ飴をなめながら、
母さんの膝枕で寝てもいいか?!▼
[エリーゼ]
もちろんいいよーっ!▼
[シノノメ]
やったーっ!▼
よーし、それじゃ早速戦いに行ってくるぜ!
今日の俺は絶対に負けない…▼
待ってろ、賊!
待ってろ、母さんの膝枕!▼
うおおおーーーーっ!!▼
[エリーゼ]
わー!
シノノメ、頼もしいー!▼
それにしても、
あたしの血ってすごすぎる…▼
えへへ。
今日はいっぱい遊んであげちゃおうっと。▼
今まであたしがしてもらって嬉しかったこと…
ぜーんぶシノノメにしてあげるからね!▼

カミラ

[シノノメ]
みんな、無事か!?▼
くそっ…賊の奴らめ!
絶対にみんなを守ってみせる!▼
[カミラ]
シノノメ。
気合い十分って感じね。▼
[シノノメ]
ああ、そうさ。
俺は未来の白夜王だからな!▼
[カミラ]
ふふ、頼もしいわ。▼
[シノノメ]
俺にとって仲間は家族同然!
手出しをする奴らはみんな殺してやる!▼
[カミラ]
…みんな殺してやる。
皆殺しってことね。▼
[シノノメ]
…ちょっと物騒な物言いだったな。
今の話は父さんには言わないでくれよ。▼
[カミラ]
うふふ、わかったわ。▼
でも、その物騒な感じ…
きっと母さんの血だと思うわ。▼
[シノノメ]
えっ、そうなのか?▼
[カミラ]
ええ。
まるで自分を見ているみたいよ。▼
あなたにも私の血が流れている…
それが実感できて、とてもうれしいわ。▼
[シノノメ]
実感したって…
具体的にどういうことだ。▼
[カミラ]
実は私、昔…
カムイによく言っていたの。▼
あなたに手を出す者は
みんな私が殺してあげる、って…▼
[シノノメ]
人が言うのを聞くと確かに物騒だな…
でも、本当にやったわけじゃないだろ?▼
[カミラ]
いいえ、もちろんやったわ。
かなりの数を。▼
[シノノメ]
かなりの数って…
ど、どのぐらい?▼
[カミラ]
数百は下らないわね…▼
[シノノメ]
な、なんだって!?▼
[カミラ]
蒸し暑い夜は決まって、
連中がカムイの血を吸いにくるから…▼
私が魔法で撃退してあげたの。▼
[シノノメ]
血を吸いにくる?
そんなノスフェラトゥがいたのか!?▼
[カミラ]
いいえ。▼
カムイに襲いかかってくる羽虫を
皆殺しにしてやったのよ。▼
[シノノメ]
な、なんだ…蚊のことか…▼
[カミラ]
そういえば、白夜ではあの羽虫を
蚊というのよね…▼
[シノノメ]
ああそうだ。
線香でも焚いておけばいなくなる。▼
全く、驚かさないでいくれよ。
俺はてっきり人かノスフェラトゥなのかと…▼
[カミラ]
うふふ。
そんなに取り乱して、かわいい子。▼
…そうだわ。賊を退治したら、
神社の境内で膝枕をしてあげる。▼
母親になったら、子どもの耳掃除を
してあげたいなって、ずっと思っていたの。▼
[シノノメ]
ひ、膝枕!? 耳掃除!?▼
[カミラ]
だめ? あなたには母として、
大したことをしてあげられなかったし…▼
だから、今日くらいはせめて…▼
[シノノメ]
い、いいけど…なんか照れくさいな。▼
[カミラ]
照れることはないわ。
私たち、親子なんですもの。▼
でも、その照れた顔もかわいいわ。
あとでたくさん眺めさせてね。▼
もしも蚊が飛んできたら、
私がみぃんな…殺してあげる。▼
[シノノメ]
あ、ああ…▼

モズメ

[モズメ]
せっかくのお祭りやのに、
こんなんなってしまって残念やなぁ。▼
[シノノメ]
仕方ないさ。
賊はこっちの都合など気にしないからな。▼
まぁでも、その賊を一掃すれば
祭りもちゃんと再開されるだろ。▼
[モズメ]
せやな。
ここで落ち込んでたらあかんな。▼
あたいたちだけじゃなく、
民たちみんなも楽しみにしてたお祭りやから。▼
[シノノメ]
その考え方…
母さんも立派に王族の一員だな!▼
[モズメ]
い、いややわぁ。
親をからかって。▼
[シノノメ]
でもさ、俺は母さんを
本当に尊敬してるぜ?▼
母さんと父さんは、
大きな身分の差があった…▼
村人の母さんが王族と一緒になるのは
すごい覚悟が必要だったと思う。▼
いや、むしろ嫁いできてからの方が
慣れない暮らしに苦労したと思うぜ。▼
[モズメ]
まぁ…そうかもしれんな。▼
[シノノメ]
だが、母さんはそんな苦境を乗り越え、
今じゃ立派に勤めを果たしている。▼
そんな強い心を持った人を
俺は他に知らないからな。▼
だから、母さんは…
世界一の母さんだと俺は思うぜ?▼
[モズメ]
な、なんや照れくさいけど…
そないに思ってくれてるのは嬉しいわ。▼
ありがとうな、シノノメ…▼
でも、いつもあたいの側には
リョウマがいてくれたからな。▼
リョウマが常にあたいを支えてくれたから…
あたいも乗り越えられてきたんやと思う。▼
[シノノメ]
ははは。
母さん、のろけかよ?▼
[モズメ]
またそうやって親をからかって。
ほんま、しゃあない子やなあ。▼
でもな、これからのあたいは
もっともっと強くなると思うで?▼
[シノノメ]
どうしてだ?▼
[モズメ]
あんたがいるからや。
大切な大切なあんたがな。▼
愛する息子のために
あたいはもっともっと強くなる。▼
まぁ、ただの村人だったあたいが
何も残してあげれるかはわからんけどな。▼
あははは。▼
[シノノメ]
母さん…▼
は、話はここまでにしておこうぜ!▼
じ、じゃないと、母さんに…
情けない顔を見せちまいそうだからよ…▼
[モズメ]
あはは。
わかったわ。▼
[シノノメ]
…………▼
俺はもう充分すぎるほどの愛情を
残してもらってるぜ…▼
ありがとな、母さん。▼

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Last-modified: 2021-09-30 (木) 15:38:47