(拠点からホームズとシゲンが出現)
(フォーカス、ホームズ、シゲン)
(背景、街を一望できる山道)
[シゲン](左)
ホームズ
イスラ島を奪ったのはいいが
奴はこのまま大人しくしてるかな▼
[ホームズ](右)
奴ってのは
「覚えてやがれ!」とか言って
逃げてったイスラ海賊のボスのことか?▼
俺は顔も思い出せないが
どんな奴だった?▼
[シゲン]
ブサイクな
大男だったような気がするが……▼
いや、マヌケな小男だったかな……▼
[ホームズ]
ふんっ……▼
そんなヤツのことは
どうでもいいんだよ!▼
それよりゼノたちはどうした?▼
まだ戻ってこないのか!▼
くそっ……▼
まったく世話のかかる奴らだぜ!!▼
(背景、フィールドマップ)
(ホームズとシゲンが拠点に戻る)
(フォーカス、カトリ)
(背景、毒の沼地)
[カトリ](右)
ここはどこなの……▼
たすけて……▼ゼノ……▼
(背景、フィールドマップ)
(フォーカス、ゼノ)
(背景、荒地)
[ユニ](右)
ねえ、ゼノ▼
カトリ、どうしちゃったのかな……▼
[ゼノ](左)
ホームズに叱られて
ショックだったんだろ▼
どこかで泣いているかもな……▼
[ユニ]
ホームズって
どうしてあんなに口が悪いのかな▼
[ゼノ]
ホームズはさ……▼
[ユニ]
えっ?……▼
なに?▼
[ゼノ]
いや、いいんだ▼
何でもない……▼
(背景、フィールドマップ)
(フォーカス、リュナン)
(背景、港)
[オイゲン](左)
リュナン様▼
わざわざホームズなどに
会いに行かぬともよろしいでしょうに▼
[リュナン](右)
いや、僕が会いたいんだ▼
彼とはしばらく会えなかったから……▼
(フォーカス、拠点)
(背景、砦の一室)
[ホームズ](右)
おい、シゲン!!▼
[シゲン](左)
どうした、ホームズ?▼
顔が青いぜ……▼
[ホームズ]
カトリの腕輪な……▼
ようやく思い出した……▼
[シゲン]
お前が気にしていた
あの腕輪のことか?▼
[ホームズ]
サリアの火の神殿に
行ったときのことを覚えているか▼
[シゲン]
サリアの火の神殿?▼
聖竜ネウロンが眠るとか言う
古代神殿のことか?▼
[ホームズ]
そうだ……▼
[シゲン]
ああ
ひどい目にあったことは覚えているぜ▼
訳のわからん魔物たちには襲われるし
捜し求めていた
お宝には巡りあえないしよ▼
収穫は結局
あのゾンビの杖だけだったよな▼
ホームズの言うこともあてにならねぇと
ぼやいていたっけ▼
[ホームズ]
確かにお宝はなかったが
その宝物庫には
古代の壁画が描かれていた▼
[シゲン]
壁画?▼
そんなもんに興味はないぜ▼
持って帰るわけにもいかんだろ▼
[ホームズ]
まあ聞けよ▼
壁画には、女神ユトナが
その娘サリアに与えたという
腕輪が描かれていた▼
[シゲン]
うん?▼
……!▼
……おい……▼
まさか……▼
[ホームズ]
そうなんだ▼
カトリの腕輪はリングオブサリア▼
サリア王家に伝わる紋章の腕輪だ▼
[シゲン]
……じゃあ、あの子は
滅亡したサリア王家の
末裔だということか?▼
[ホームズ]
ああ……▼
だがそんなことより
問題はだな……▼
(背景、ワールドマップ)
(フォーカス、カトリ)
[カトリ](左)
ああっ……▼
もうだめ……▼
……ユトナ神よ……▼
どうか私に力をお与えください……▼
(カトリが聖竜ネウロンに変身)
(背景、ワールドマップ)
(フォーカス 拠点)
(背景、砦の一室)
[シゲン](左)
な、何なんだ、今の揺れは……▼
おいホームズ、様子を見に行こうぜ!▼
[ホームズ](右)
待てよシゲン、今はまずい▼
もう少し様子を見てからにしよう▼
[シゲン]
だがカトリはどうするんだ?▼
[ホームズ]
いや……▼
俺の予想が正しければ
問題なのは……▼
ゼノたちの方だ……▼
(フォーカス、カトリ)
(カトリが元の姿に戻る)
[カトリ](右)
ハッ……▼
な、なに!?……▼
何が起こったの……▼
※このイベント以降、「リングオブサリア」を使ったとき
{
[カトリ](左)
ユトナ様、お許しください……▼
わたくしは……▼
ああ……▼
}
(画面外から船が出現し、接岸する)
(フォーカス、メルヘンの船)
(背景、船上)
[メルヘン](右)
よーし、ついたぜ……▼
野郎ども、上陸の準備だッ!▼
[部下](左)
へいっ、おかしら!!▼
[メルヘン]
あの若造ども、タダじゃおかねえ……▼
この泣く子も黙るイスラ海賊
メルヘン様をナメやがって……▼
俺様のシマをかき回しやがったこと
たっぷりと後悔させてやるぜッ!!▼
(フォーカス、メルヘンの船)
[メルヘン](左)
やい、てめえら
ぬかるんじゃねぇぜ▼
奴らをギャフンと言わせてやれ!▼
[部下](右)
おかしらはどうするんで?▼
[メルヘン]
俺はこの女を連れてアジトへ戻る▼
後はテメエらで何とかしやがれ▼
[部下](右)
ええーっ▼
そんな……▼
[メルヘン]
よお、レネとか言ったな▼
お前も運の悪い女だぜ▼
たまたま乗った船が海賊に
襲われるとはよ▼
[レネ](右)
……▼
[メルヘン]
へっへっへ……▼
さあ、俺たちのアジトへ招待してやるぜ▼
(船が西へ進んでいき、フィールドマップの外へ)
[ゼノ](左)
カトリ!▼
大丈夫か!▼
[カトリ](右)
ゼノ!?▼
……来てくれたのね!▼
私……▼
一体どうなっちゃったの……▼
ゼノ……▼
[ゼノ]
カトリ……▼砦に戻ろう▼
ホームズたちが心配してるから……▼
[ゼノ](左)
リュナン様!?▼
どうしてここに?▼
[リュナン](右)
ホームズに会いに来たんだけど
これはどういうわけなんだ▼
ホームズたちは無事なのか▼
[ゼノ]
何がおきたのかは僕にもわかりません▼
ホームズなら砦にいると思います▼
[リュナン]
わかった、僕たちは砦に向かう▼
ゼノはどうする?▼
[ゼノ]
もう少しここにいます▼
僕は彼女を守りたいから……▼
(背景、砦の一室)
[リュナン](右)
ホームズ……▼
[ホームズ](左)
よお、リュナンか▼
大変なときに来てしまったな▼
驚いたろう……▼
[リュナン]
一体どういうことなんだ▼
さっきの巨大なドラゴンは
伝説の火竜ネウロンだろう▼
どうしてこの島にネウロンが?▼
[ホームズ]
まあ待ってくれ▼
お前よりもっと驚いている奴がいる▼
カトリ……▼大丈夫か▼
[カトリ]
ええ……▼
[ホームズ]
お前は自分が何をしたのか
わかっているのか?▼
[カトリ]
私……▼怖かった……▼
ゾンビたちに襲われて逃げ惑ううちに
毒の沼に迷い込んだの▼
苦しくてもう死んでしまうと思った▼
意識が薄れかけたとき
私は大きな赤い竜に生まれ変わったの▼
私は夢中で
襲いかかるゾンビを焼き払った▼
でもホームズ、あれは夢なのでしょう?▼
助かりたい一心で見た幻なのでしょう?▼
ねぇホームズ
お願いだからそうだと言って!▼
[ホームズ]
もうお前にもわかっているんだろ▼
あれは夢じゃないって▼
[カトリ]
でも……▼でもどうしてなの▼
どうして私が竜になっちゃうの▼
[ホームズ]
それはな、お前の体の中に
女神ユトナの血が流れているからだ▼
カトリ、お前は今いくつだ▼
[カトリ]
今日で……▼15歳に……▼
[ホームズ]
だろうな……▼聖典には
聖竜の巫女は15歳たるべしとある▼
聖竜のみ子としての力は15歳から
2、3年の間しか現れないそうだ▼
[カトリ]
聖竜の巫女?……▼
[ホームズ]
伝説では
竜に生まれ変わる事ができる
少女の事をそう呼ぶらしいな▼
[カトリ]
そんな……▼
私は竜になんてなりたくない!▼
[ホームズ]
ならその腕輪を外せ▼
そうすればお前は
普通の娘として暮らせるはずだ▼
[エンテ](左)
いえ、その腕輪を外してはいけません!▼
その腕輪はあなたを守るものなの▼
もし腕輪が邪悪な者の手に渡れば
あなたはその者に操られて
殺戮を繰り返す
ただの野獣となってしまいます▼
あなたがあなたでいたければ
その腕輪……▼リングオブサリアは
決して手放してはなりません!▼
[リュナン]
エンテ?……▼
どうして君が、そんなことを……▼
[エンテ]
ごめんなさい、リュナン様▼
いつか必ずお話しします▼
でも今はまだ……▼
もう少しだけ……▼時間を下さい……▼
[ホームズ]
ふーん……▼
そういうことか……▼
おいカトリ
いつまでも泣いているんじゃねぇ▼
今、聞いたろ▼
つまりだな
お前自身がしっかりしてりゃ
竜には変身しないってことだ▼
しかしその腕輪は大事にしろよ▼
ぜったい肌身から離すなよ▼
[カトリ]
でもホームズ……▼
私、怖い……▼
[ホームズ]
心配するな▼
わずか2、3年、辛抱すりゃいいんだよ▼
[カトリ]
でも……▼
[ホームズ]
だから……▼心配するなって▼
それまでは俺がお前を守ってやる▼
必ず守ってやる!▼
いいなカトリ、俺を信じろ!!▼
[カトリ]
ホームズ……▼
[オイゲン](左)
コホン……▼あー、リュナン様▼
いろいろとありましょうが
我らは先を急がねばなりませぬ▼
[リュナン]
そうだなオイゲン▼
ホームズはまだ、この島に留まるのか?▼
[ホームズ]
いや、ぼちぼち飽きたからな……▼
皆で旅に出ようと言ってたところだ▼
準備ができしだい
俺たちも大陸に渡ろうと思っている▼
[リュナン]
前に言っていた遺跡発掘の旅か?▼
[ホームズ]
ああ、世界を巡って冒険をする▼
財宝や古代のアイテムや失われた伝説▼
それらを手にする事が俺の夢だ▼
だがお前のことは忘れはしない▼
戦いに役立つような品物があれば
可能な限り届けてやろう▼
[リュナン]
ありがとうホームズ▼
君には世話になってばかりだな▼
[ホームズ]
俺はな、お前のような男が
王になるべきだと思っている▼
リュナン、忘れるな▼
俺の力が欲しいときは
いつでも言ってくれ▼
俺たちはいつも
助け合っていることを忘れるなよ▼
※ジュリア生存時
(背景、港)
[シゲン](左)
ジュリア、ここにいたのか……▼
[ジュリア](右)
シゲン兄さん……▼
[シゲン]
しかし、お前まで
島を出ていたとは知らなかったな▼
おやじがよく承知したものだ▼
[ジュリア]
反対はされたわよ▼
兄さんたちがグラナダ防衛の手助けに
出陣した時だって私は島に残された▼
だけどもう子供じゃないんだし
私もイルの剣士として腕を試したかったの▼
[シゲン]
で、リュナン公子の傭兵か▼
まさか俺たちの後を
追ってきたのじゃあるまいな▼
[ジュリア]
ち、違うわよ!▼
公子と会ったのは偶然よ▼
私を罠にはめた奴がラゼリアにいるから
そいつに借りを返したくて
公子軍に合流しただけよ!▼
[シゲン]
じゃ、どうしてこんなところにいるんだ?▼
[ジュリア]
そ、そんなこと……▼
私に聞かないでよ!▼
※ガロ生存時
(背景、砂浜)
[ガロ](右)
公子、すまねぇが
俺は若についてゆくぜ▼
長い間世話になったな……▼
(ガロがホームズ軍へ異動)
(背景、ワールドマップ)
(フォーカス、セネー海西の船)
(背景、船上)
[メルヘン]
よし、マルス港のアジトへ
引き上げるぜ!▼
(背景、ワールドマップ)
(船がマルス港へ移動する)
(フォーカス、イスラ島)
(背景、港)
[ホームズ](左)
リュナン▼
いよいよ行くか▼
[リュナン](右)
ああ……▼
一日も早くラゼリアに戻りたいんだ▼
[ホームズ]
俺たちはこの辺りの悪党を片付けてから
大陸に渡ろうと思ってる▼
お前がウエルトの兵力を
連れて出たことで
トーラス山賊やイスラ海賊が
ウエルトの街を襲うかもしれないだろ▼
[リュナン]
ホームズは僕のために……
[ホームズ]
いや、そうじゃねえよ▼
奴らのお宝を頂きたいだけさ▼
おっと、そうだ▼
大事な話を忘れるところだった▼
リュナン、よく聞いてくれ▼
これからのお前の戦いは
厳しいものになるだろう▼
もし弱すぎて役に立たない兵士がいたら
俺に預けていかないか▼
俺たちの戦いなら相手も選べるし
好きなだけ何度でも戦う事ができる▼
新米の兵士にはいい戦闘経験に
なると思うんだ▼
それにさっきも言ったが
俺はお前の為に、役に立つ武器や道具を
集めようと思ってる▼
だけど今は戦争中だし
今度いつ会えるかもわからねえ▼
俺たちが再開できないと、武器や
アイテムを受け渡す事もできないんだ▼
まずはこのイスラ島だが
次に再開できるのは
かなり先の事になるだろう▼
いいなリュナン▼
機会は一度しかないから、よく考えて
部隊を「編成」するんだぞ▼
(背景、ワールドマップ)
(このあと1回目の編成を行なうことができる)
(フォーカス、イスラ島)
(背景、砦の一室)
[シゲン](左)
ホームズ
うるわしき友情ドラマだったな▼
俺は涙が出たぜ▼
[ホームズ](右)
ふん、何とでも言え▼
俺とリュナンは兄弟みたいなものだ▼
他人のお前にはわかるまい▼
[シゲン]
まあ、いいさ▼
俺には関係のない話だ▼
それよりホームズ
これからどこへ行くつもりだ?▼
[ホームズ]
そう焦るなって▼
リュナンが大陸に渡った事で
ウエルト周辺の悪党どもが
動き出すかも知れねえ▼
特にあの海賊……▼
うーん……▼
名前が思い出せねぇ……▼
[シゲン]
メルヘンだろ▼
まったくふざけた野郎だったな▼
[ホームズ]
ああ、ヤツだけは許せねえ▼
アジトを見つけ出して
たっぷりと例をしてやる▼
大陸に渡るのはそれからだ▼
ウエルトを守ってやらないと
リュナンのヤツも心配だろうしな……▼
[シゲン]
ふっ……▼
(背景、ワールドマップ)
(フォーカス、セネー海西)
(背景、船上)
[リュナン](右)
オイゲン、マール港へは
無事に上陸できるだろうか▼
[オイゲン](左)
マール王国はバルトの敗戦以降
イストリア王国の占領下にあります▼
ギュネス国王はバルト戦の最中に
帝国へ寝返った卑劣な男▼
我らを快く迎えるとは考えられませぬ▼
とはいうものの、帝国との戦いを前にして
兵力の消耗は避けたいところ……▼
ここは少し様子を見て、リチャード軍の
到着を待っては如何でしょう▼
[リュナン]
マールのリチャード王子か……▼
先王が亡くなられた後は西部辺境に
逃れて再起を期していたと聞いたが……▼
[オイゲン]
はい、ティーエ王女を擁してからは
連戦連勝の勢いで、その軍勢はすでに
マール王宮の西にまで迫っておるとのこと▼
[リュナン]
ティーエ王女?▼
[オイゲン]
滅亡したレダ王国のただ一人の末裔だとか▼
美しく聡明な少女だともっぱらの噂です▼
永らくイストリアに囚われていましたが
家臣によって救出され
その後リチャード軍と共に
レダ同盟軍を率いております▼
[リュナン]
聖王国レダ……▼女神の戒めを破ったために
滅び去った王国か……▼
[オイゲン]
我がリーヴェと同じく
神君カーリュオンの血を受け継ぐ
4王国の一つでありましたが▼
聖竜クラニオンを復活させ
戦争に用いたことが国の滅亡を招きました▼
リュナン様もまたカーリュオンの血を
受け継ぐ、聖王家の一人▼
心せねばなりますまい▼
[リュナン]
そうだな▼
先の戦争では我が王家の水竜ミュースが
街一つを焼き払い数千人の人命を奪った▼
4聖竜は本来、人々を邪神から守る為に
女神ユトナが生み出したものだという▼
それを戦争の為に目覚めさせるなんて
絶対にあってはならないことだ▼
[オイゲン]
そう言えばあのカトリとかいう
娘には驚きましたな▼
火竜ネウロンを生み出す
聖竜の巫女だったとは……▼
あの娘が悪しき者に奪われれば
大変なことになりますぞ▼
[リュナン]
心配するなオイゲン▼
あの娘はホームズが守ってくれる▼
火竜ネウロンは
もう二度と現れはしまい▼
[オイゲン]
ならばよろしいのですが……
[リュナン]
いずれにしても、イストリアが
帝国と同盟していることは事実だ▼
レダ同盟軍が
マール王国の解放を目指しているなら
我々もその手助けをすべきだろう▼
マールへ上陸しよう▼
様子見は僕の性にあわない▼
[オイゲン]
はっ……▼
では、このまま西へ進みましょう▼
マール港へは、三日程度で
到着できると思います▼
(背景、ワールドマップ)
(フォーカス、マール王宮)
(背景、城門へ続く橋)
[アルベルト](左)
リチャード王子▼
ロレンス将軍が
左翼城壁を突破いたしました▼
[リチャード](右)
なに!……▼
ロレンスがやってくれたか!▼
よし、控えの諸侯らに攻撃命令を出せ▼
先陣は俺が引き受ける!▼
[アルベルト]
はっ!▼
[リチャード]
ティーエ、お前はここで待て▼
城下を制圧した後に迎えをよこす▼
[ティーエ](左)
リチャード、何を言っているの?▼
私も行きます、▼当然でしょう……▼
[リチャード]
マール王国は俺の祖国だ▼
まずは主人である俺が帰ってから
お前を客人として迎えたい▼
女のお前にはわからぬだろうが
ここは俺の顔を立てさせてくれ▼
[ティーエ]
……▼
[リチャード]
よし、アルベルト
攻撃力点を左翼に移せ▼
一気に城下へなだれ込むのだ!▼
[アルベルト]
はっ、承知いたしました!▼
(背景、王宮 玉座の間)
[部下(左)]
ロナルド殿下!▼
城壁が突破されました!▼
リチャード軍は城下になだれ込んでおり
もはや防ぐ手立てはありません!▼
[ロナルド]
やむをえんな▼
ここは撤退するしかあるまい……▼
[部下]
しかしロナルド様▼
帝国はどうして
援軍をよこさないのでありますか?▼
セネー海岸まで来ておりながら
兵を動かそうとはいたしません▼
[ロナルド]
遠征軍を預かるバルカ王子に
その気がないからだ▼
奴は火中のクリを拾うほどバカではない▼
[部下]
はぁ?……▼
[ロナルド]
ふっ……▼
バカなのはギュネス国王ただ一人よ▼
その器でもあるまいに
あらぬ野望を抱き、主家を滅ぼした▼
その報いは受けねばなるまい▼
[部下]
ロナルド様、それは……
[ロナルド]
父上に聞かれれば処刑は免れないか?▼
だがそんなことは
ティーエの逃亡を助けたときから
わかっていたことだ▼
あれは不思議な娘だ▼
リチャードは利用しているつもりだろうが
しょせんは手の上で踊らされているだけ▼
最後には俺と同じ運命をたどるのさ……▼
(背景、ワールドマップ)
(フォーカス、マールの港)
(背景、客間)
[メリエル](右)
おばさん
街が騒がしいわ▼
どうしたのかしら▼
[おばさん](左)
リチャード王子の解放軍が来たって話だよ▼
街の者たちはみんな大喜びさ▼
男たちは自分たちも戦うって騒いでるけど
まあ無理だね▼
足手まといになるのがオチさ▼
[メリエル]
ふーん……▼
私も手伝おうかな……▼
[おばさん]
なに言ってんのさ
アンタみたいなお嬢ちゃんが
戦えるわけないだろ▼
[メリエル]
おばさん、私はこれでも
大賢者マイオスの孫なのよ▼
魔法なら少しは自信があるの▼
[おばさん]
じゃ、お嬢ちゃんさ
アンタに人が殺せるのかい?▼
それとも殺した事があるのかい?▼
[メリエル]
それは……▼ないけど……▼
[おばさん]
だったらやめときな▼
戦争は男たちにやらせときゃいいのさ▼
あいつらはバカだから
戦うのが好きなんだ……▼
周りの迷惑も考えないで
戦争ばかりしてさ▼
アタシのロクデナシ亭主や
バカ息子も死んじまった▼
[メリエル]
おばさん……▼
[おばさん]
お嬢ちゃんは
兄さんを探す旅の途中なんだろ▼
だったら、戦いが終わるまで
ここで大人しくしてな▼
アタシもさぁ
どうせなら息子じゃなくて
アンタみたいな娘を
生んどきゃよかったね▼
そしたら、こんな寂しい思いを
しなくてもすんだのにね……▼
[メリエル]
おばさん……▼
わたし……▼ごめんなさい……▼
[おばさん]
ああ、ごめんよ
暗い話をしちまったね▼
さあ、何かおいしいものでも作るから
一緒に食べようね▼
(背景、ワールドマップ)
(フォーカス、マール王宮)
(背景、玉座の間)
[アルベルト](左)
リチャード様
敵は雪崩を打って敗走しております!▼
もはや勝利は間違いありません▼
[リチャード](右)
深追いはするなよ▼
今の我らにイストリアまで追いかける
余裕はないからな▼
[アルベルト]
セネーに駐留する帝国軍が
攻めて来るとお考えなのですか?▼
[リチャード]
そうだ▼
東からの攻撃に備えねばならん▼
まずは城の守りを固め
その後、ラゼリア軍との連携を図る▼
[アルベルト]
ラゼリア軍と申しますと?……▼
[リチャード]
どういう経緯かは知らぬが
ラゼリアの小僧がウエルトで兵をあげた▼
帝国から祖国を解放するなどと
馬鹿げたことを言っているそうだが
これを利用せぬ手はないだろう……▼
※ロジャーがホームズ軍、メルがリュナン軍にいる場合のみ
(背景、ワールドマップ)
(フォーカス イスラ島)
(背景、海岸)
[ロジャー](左右不明)
ホームズ……▼
悪いが私はリュナン軍に戻る▼
私にはメルが必要なんだ▼
[ホームズ](左右不明)
ちっ……▼勝手にしやがれッ▼
女なんぞに振り回されやがって▼
お前なんかに用はねえよ!▼
[シゲン]
ふっ……▼
そりゃ女にモテねぇ奴のセリフだな……▼
行ってこいよ、ロジャー▼
俺たちに遠慮はいらねえぜ▼
※ロジャーがリュナン軍、メルがホームズ軍にいる場合のみ
(背景、ワールドマップ)
(フォーカス イスラ島)
(背景、海岸)
[メル](左右不明)
ホームズ……▼
私はロジャーのところに戻ります▼
彼と離れたくないの▼
我が侭を言ってごめんなさい▼
[ホームズ](左右不明)
ちっ……▼勝手にしなよ▼
俺の知ったことじゃねえ▼
(フォーカス、マール王宮)
(背景、玉座の間)
[リチャード](左)
マール港にリュナン公子率いる
ラゼリア・ウエルト連合軍が
上陸したそうだ▼
たかが17歳の小僧だが
会わぬ訳にもいかぬだろう▼
やれやれ、面倒なことだな▼
[ティーエ](右)
リチャード王子、それは言葉が
過ぎるのではありませんか▼
その若さで人々を救うために
戦っているのです▼
わたしは立派な方だと思います▼
[リチャード]
ふっ……▼
奴の目的など知れたものではない▼
ティーエのように
物事をよい方ばかりに見ていたら
後で裏切られて泣くことになるぞ▼
[ティーエ]
私はそれでもかまわない▼
人を信じることができないのは
人間として、最も不幸なことだと思います▼
[リチャード]
ははは、ティーエは可愛いな▼
だからこそ俺が
好きでいられるというわけだ▼
[ティーエ]
!……▼
[リチャード]
フッ、そう怒るな▼
使いを向かわせたから
もうすぐここに来るだろう▼
会えばどんなヤツかはわかる▼
まあ、所詮は父親の名声を騙る若造だ▼
英雄とは名ばかりの
ただの飾り物にすぎぬだろうよ▼
(背景、ワールドマップ)
(フォーカス、マールの港)
(背景、客間)
[メリエル](右)
おばさん、ごめんなさい……▼
わたし、やっぱり行きます!▼
[おばさん](左)
いいよ、もう止めはしないさ▼
でも一つだけ覚えておいて▼
アタシの亭主と息子は
イストリアの侵略から
女や子供たちを守るために戦った▼
アタシはね
バカな男たちだといったけど
それでもやっぱり、誇りに思うのさ▼
アタシの亭主、アタシの息子……▼
アタシを守るために戦うと言ってくれた▼
お嬢ちゃん、忘れないで▼
大切なものを守るために戦うの▼
それだけは忘れないでね▼
(背景、街)
[メリエル](右)
メーヴェ様!?……▼
メーヴェ様でしょう!▼
[エンテ](左)
メリエル!?▼
どうしてあなたが……▼
レネ様の教会ではなかったの?▼
[メリエル]
ええ……▼
リシュエル兄様を探したくて
教会を抜け出してきました▼
帝国の監視も少しは
緩くなったかと思って……▼
[エンテ]
内緒で出てきたの?……▼
レネ様はきっと心配してるわ▼
[メリエル]
レネ姉様には手紙をおいてきました▼
すぐに帰るから心配いらないって▼
[エンテ]
メリエル……▼
あのね……▼
[メリエル]
もう決めたの▼
お小言なら聞きたくありません!▼
[エンテ]
ふぅ……▼
でも、どうしてマール港に?▼
[メリエル]
陸路は帝国軍に封鎖されているから
船しかないと思って……▼
でもリーヴェ行きの船はなくて
今日まで宿屋のおばさんに
お世話になっていたの▼
[エンテ]
それで……▼メリエルは
魔道士として戦うつもりなの?……▼
[メリエル]
わたしはガーゼルが憎いの……▼
おじい様を奪われ、その上
大好きなお兄様までも……▼
メーヴェ様、あたし……▼
もう……▼逃げるのは嫌!▼
お兄様を探しだして
私もガーゼルと戦います!▼
[エンテ]
メリエル……▼
※マルジュがリュナン軍にいるとき
[マルジュ](右)
エンテ▼
誰なんだ、この子は?▼
[エンテ]
水の神官家のメリエル▼
私とは従兄弟同士なの▼
マルジュ、いろいろと教えてあげてね▼
あなたと同じ魔道士だから▼
[マルジュ]
ふーん……▼
魔道士なのか?▼
[メリエル]
ええ、でもただの魔道士じゃないわ▼
水の神殿に伝わる光の魔道書を使えるの▼
ほら、このスターライトだって……▼
[マルジュ]
魔道書を誇ってどうする?▼
そんなものは使い切れば終わりだし
自分自身の魔力と技を磨かなければ
一人前の魔道士にはなれないぞ▼
[メリエル]
そ、そんな事くらいわかっているわ!▼
なによ、偉そうに!▼
[エンテ]
ふふっ▼
二人ともどうしたの?▼
会って早々にケンカだなんて
まるで子供みたい……▼
[マルジュ]
エンテ、僕は子供の面倒を見るほど
暇じゃない!▼
(効果音、足音)
[メリエル]
まっ……
待ちなさいよ!▼
くぅ〜、なんてヤな奴なの……▼
(背景、噴水のある中庭)
[エンテ](左)
リュナン様、お願いがあるのですが……▼
[リュナン](右)
なんだいエンテ▼
君が頼み事をするなんて珍しいな▼
[エンテ]
あの……▼この子をしばらく
預かりたいのです▼
私が責任を持って見ますから
置いてやっていただけませんか?▼
[リュナン]
君は……▼魔道士なのか?▼
[メリエル](左)
ええ、始めまして、リュナン様▼
わたし、メリエルといいます▼
[リュナン]
エンテ
よければ理由を聞かせてもらえないか?▼
[エンテ]
はい……▼彼女はリーヴェ神殿の大神官
マイオス様の孫娘なのですが……▼
[オイゲン](右)
な、なんと!?▼
水の神官家の娘だと言われるのか!▼
[メリエル]
はい!▼
二年前、神殿がガーゼル軍に襲われた事は
ご存知でしょうか?▼
[オイゲン]
その事件ならよく存じております▼
神聖なる水の神殿が賊に襲われ
大神官を始めとして多くの方々が
亡くなられた……▼
私などは、神官家の方全員が
亡くなられたものと思っておりましたが▼
[メリエル]
いえ……▼私は兄様に助けられて
脱出する事ができました▼
ブラードの街の教会に
従兄弟のお姉様がいらっしゃって
一年間身を寄せていました▼
でも兄からは何の知らせも無くて
もう心配で心配で……▼
[リュナン]
それで兄さんを探しに
一人で出てきたわけか……▼
オイゲン……▼
[オイゲン]
わかっておりまする▼
兄弟を思う気持ちは誰しも同じ▼
よいではありませぬか▼
水の神官家の一族とあらば
たとえ年若くとも有能な魔道士に
違いありませぬ▼
力を貸してくださるというなら
喜んでお受けいたしましょう▼
[リュナン]
いいだろう……▼だけどメリエル▼
僕の指示には従って欲しい▼
君を前線に立たせるつもりはないから▼
エンテ、それでいいだろ▼
[エンテ]
はい、▼無理を言ってごめんなさい▼
よろしくお願いいたします▼
[メリエル]
ありがとう、リュナン様、エンテ様▼
それに、おじさまも!▼
(背景、ワールドマップ)
(フォーカス、マールの港)
(背景、屋敷噴水のある中庭)
[アルベルト](左)
ラゼリアのリュナン様ですね▼
私はリチャード王子の部下
アルベルトと申します▼
我が主君が公子にぜひお会いしたいと
申しております▼
ご足労ですがマール王宮まで
おいで願えぬでしょうか▼
[リュナン]
ええ、喜んでお伺いいたしましょう▼
リチャード王子▼
それにレダ同盟のティーエ王女には▼
ぜひ一度
お目にかかりたいと思っておりました▼
(フォーカス、マール王宮)
(背景、玉座の間)
[リュナン](左)
ティーエ王女▼
リチャード王子▼
ラゼリア公国のリュナンと申します▼
この度は王宮にお招きいただき
ありがとうごさいます▼
[リチャード](左)
リュナン公子、非常時のことゆえ
そのような形どおりの挨拶は
抜きにしようではないか▼
俺はな、▼バルトの敗戦から
毎日のように戦ってきたのだ▼
それも常に部下の先陣に立ち
剣と槍を振るってきた▼
貴公子然としている小僧を見ると
反吐が出るほどむかつくのだよ▼
[リュナン]
それはわたしのことを
言われているのでしょうか▼
リチャード王子▼
[リチャード]
ほほう……▼
ヘラヘラと作り笑いをするか
それとも側近に泣きつくかと思ったが▼
なかなかの余裕だな、リュナン公子▼
[オイゲン](右)
リチャード王子!▼
我が主君を愚弄するのも
ほどほどにされよ▼
老いたりと言えどもこのオイゲン……▼
[リュナン]
オイゲン!
お前は黙っていろ!!▼
リチャード王子
何を試しているのです?▼
マールの獅子王子とも呼ばれるあなたが
一体なにを恐れているのです?▼
あなたの敵であるイストリアは
帝国と同盟している▼
マール王宮が奪われたとなれば
帝国も兵を進める事でしょう▼
マール王国は北と東から攻撃を受け
守る事さえ容易ではありません▼
我らウエルト・ラゼリア連合は
バルトへの侵攻にあたり
その重要な中継点である
マールの安全が必要です▼
お分かりですか、リチャード王子▼
我らは同盟する以外に道はないのです▼
[リチャード]
……▼
リュナン公子▼
あなたの言われるとおりだ▼
イストリアとの戦いを残す我らに
帝国へ振り向ける兵力は残されていない▼
つまり、貴軍との同盟は
我らこそ望むところなのだが▼
私は過去にバルトで裏切られ
マールでも裏切られた▼
その為に多数の部下たちを失い
己の甘さを悔いてきたのだ▼
ゆえに貴公が
信頼に値する人物かどうかを
試さずにはおれなかった▼
失礼は詫びる
どうか許していただきたい▼
[リュナン]
いえ、▼単に甘言を弄する
人物よりは信頼できます▼
あなたも私も
ギリギリの戦力で戦っている▼
同盟者の動向一つで勝敗が決まる以上
慎重であるのは当然でしょう▼
[リチャード]
いやいや、▼噂には聞いていたが
さすがはグラムド大公のご子息▼
その若さで大したものだ▼
リュナン殿▼
我が同盟軍の盟主であられる
ティーエ殿下にも
ぜひお会いいただきたい▼
[リュナン]
ええ、そのつもりで参りました▼
[リチャード]
リュナン殿▼
ティーエ殿下は
偉大なる聖王国レダの正当なる後継者▼
つまり、我ら
西部諸国の王族、貴族にとっては▼
遥かな昔より主筋にあたる
高貴な姫君です▼
どうか失礼の無いように
お願いいたしますぞ▼
[リュナン]
……承知いたしました▼
[リチャード]
ティーエ殿下▼
ラゼリア公爵家のリュナン殿です▼
[ティーエ](左)
リュナン様▼
トレンテ侯爵の娘、ティーエと申します▼
我が軍との同盟を
受けてくださったそうですね▼
わたくしも心より感謝いたします▼
[リュナン]
ティーエ王女▼
君はイストリアを征服したのち
どうするつもりだ?▼
レダ王国の再興を考えているのか?▼
[リチャード]
リュナン殿、無礼だぞ▼
口を慎め!▼
[ティーエ]
いえ……▼よいのです▼
リュナン様▼
私はイストリアの滅亡や
レダ王家の再興を
望んでいるわけではありません▼
ただ一つだけ
どうしても成し遂げたいことがあり
そのために人々の力を
結集したいのです▼
イストリアとの戦いも
その過程の一つでしかありません▼
[リュナン]
王女が成し遂げたいこととはなんだ?▼
よければ聞かせてくれないか▼
[ティーエ]
ガーゼル教国を滅ぼし
教皇グエンカオスを倒すこと▼
それが私に課せられた運命です……▼
[リュナン]
君がグエンを倒す?……▼
[ティーエ]
そうしなければ、私は
生涯怯え続けて暮らさねばなりません▼
私は逃げるより
挑む道を選びたいのです▼
[リチャード]
リュナン公子
王女はお疲れのようだ▼
もうそこらでいいだろう▼
[リュナン]
ティーエ王女▼
グエンは僕にとっても憎い敵だ▼
君とも無関係とは思えない▼
僕にできる事はないだろうか▼
[ティーエ]
ありがとう……▼
たぶん私たちはもう一度
お会いすることになりましょう▼
リュナン様、どうかお元気で▼
あなたの御武運を祈っております……▼
(背景、ワールドマップ)
(フォーカス、セネー海岸)
(背景、王宮 玉座の間)
[バルカ](右)
ケイモス将軍
変わりはないか?▼
[ケイモス](左)
こ、これはバルカ王子!?▼
このような最前線までおいでとは
恐れ入ります!▼
[バルカ]
当然だろう▼
私は皇帝より
この方面の指揮を委ねられている▼
将兵だけに苦労をさせて
我らが遊んでいるわけにもゆくまい▼
そんなことより、現状を報告せよ▼
[ケイモス]
はっ▼
本街道、海岸道とも、警備は万全です▼
[バルカ]
情報では
リュナン公子がウエルト軍を率いて
リーヴェを目指しているという▼
彼らはすでにマール港への
上陸を果たしたそうだ▼
[ケイモス]
その話は聞いております▼
ですがその実態は
敗残兵や民兵からなる
寄せ集めの軍隊とか▼
我が帝国将兵の敵ではありますまい▼
[バルカ]
卿はグラナダでの戦いを知っているのか?▼
その寄せ集めの軍隊のために
我が軍はどれほどの犠牲を
払ったと思うのだ▼
[ケイモス]
お言葉ですが
グラナダ攻略に手間取ったのは
ヴァルス提督の働きによるもの▼
たかが17歳の若者に
いかほどの事ができましょう▼
[バルカ]
リュナン公子を侮るな▼
彼の父親は我が兄と共に
魔竜クラニオンを討ち果たした
稀代の英雄▼
また母親は
神君カーリュオンの血を受け継ぐ
リーヴェ王家の女性である▼
久しく王家に有能な人物を
得なかったリーヴェの民は
リュナン公子を
「グラナダの英雄」と呼び▼
彼こそが祖国の解放を
成し遂げてくれるものと信じている▼
その若者が
ウエルト王国数千の軍隊を率いて
リーヴェ解放の為に戻ってくるのだ▼
容易ならざる事態だということが
卿にはわからぬのか▼
[ケイモス]
は……▼確かに
仰せのとおりでございます▼
申し訳ございません▼
[バルカ]
謝らぬとも良い▼
ただ、細心の注意を払って
この最前線を警備せよ▼
目下、後方のセネー基地に
軍団を集結中であるが
今しばらく準備が必要だ▼
それまでは
貴下の兵力で持ちこたえてくれ▼
数時間後にはわずかだが
援軍も送れるはずだ▼
[ケイモス]
はっ▼
この一命に変えましても、必ず!▼
[バルカ]
その心意気はよいが
持ちこたえるのが無理となれば
セネー基地に撤退せよ▼
卿も、卿の兵士たちも
我がカナン王国にとって
貴重な民草である▼
けっして無駄死にはならぬ▼
わかったか!▼
[ケイモス]
はっ!▼
仰せの通りにいたします!▼
(背景、ワールドマップ)
(セネー海岸にケイモス兵団が出現)
本文を提供してくださった、ぬお〜さん、タチバナヒビキさん