ティアリングサーガ ユトナ英雄戦記・マスターバイブル 最終更新日:2001/10/13

会話集/MAP39 闇の中に…(水の迷宮)



■オープニング

(フォーカス、ジーク、カルラ)

(背景、水の迷宮・光が見える通路)

[ジーク](右)
姉上……

[カルラ](左)
ジーク、忘れたわけじゃないでしょうね
私たち姉弟がリーヴェ人に
どれほどひどい仕打ちを受けたか

[ジーク]
……

[カルラ]
もう三十年近くにもなるかしら
当時、レダ王国があった北部辺境は
ガーゼルの侵略にさらされていたわ
リーヴェは戦いには無関係だったけど
人々はゾーア帝国の影に怯えていた

私たちは、貴族の家に生まれ
何不自由なく暮らしていた
だけどある日突然
兵士たちが館を襲ったの

一家7人が囚われた理由は
母が古ゾーア人だったこと
ただそれだけの理由だったわ

両親や兄弟たちは激しい拷問の末に
ガーゼルの手先だと自白させられ
広場での公開処刑となった

集まった人々は全員歓声を上げて
ゾーア人を、裏切り者を殺せと叫んだわ
両親と3人の姉たちは火に焼かれて
苦しみながら死んでいった
今でもはっきりと覚えているわ

[ジーク]
……

[カルラ]
当時、私は7歳、あなたは4歳で
リーヴェの法律では12歳以下の子供は
処刑できない事になっていた

だから王宮の地下牢に放り込まれ
ひどい扱いを受けた
ゾーア人の子として生まれただけで
5年間も長い間
虜囚としての辱めを受けたのよ

[ジーク]
……

[カルラ]
そして私は13歳になった
広場には久しぶりの公開処刑を見ようと
人々が大勢集まっていたわ
歯をむき出して笑う顔、顔、顔……
もう覚悟はできていたけど
悔しくてたまらなかった

その時、グエンカオスが現れ
私を火刑台から救い出してくれたの

[ジーク]
……

[カルラ]
私はガーゼル教国で
魔道戦士としての教えを受けた
当時の教国は迫害され逃亡してきた
ゾーア人たちでいっぱいだった

グエン教皇は言った
自分はゾーア人ではないが
古の戒律を忘れた異教徒どもを
憎む気持ちは同じである

ゾーア人の復権をなすためには
ゾーア帝国を再興するしかなく
それを為しうる者はお前たちしかいない

それを拒めば、ゾーア人は未来永劫
その子孫に至るまで異教徒どもに蔑まれ
決して救われる事はないのだと……

[ジーク]
……

[カルラ]
私は15歳のとき
一人の剣士と恋をして男の子を産んだ
でも、その翌年には教皇の命令で
カナン王に近づき妾となった

愛する人と子供を残し
老人の妾になるのは辛かった
だけど私は我慢したわ
策謀の限りを尽くして
王を籠絡し、王妃を殺し、カナンが
教皇の思いのままに動くよう働いた

アーレス王子の娘を
拉致しようとしたのも
そのために夫人を殺したのも
グエン教皇の命令だった

私がなぜそこまでしたのか
ジーク、あなたにはわかるでしょう?

[ジーク]
俺をリーヴェの地下牢獄から
救い出すためだ……

[カルラ]
ええ、バハヌーク王を動かし
リーヴェ王国に攻め込んで
あなたを取り戻したかったの

だから3年前、あなたが解放されたと
知ったときは涙が出たわ

[ジーク]
あれはグラムド大公の尽力だった
俺だけではなくゾーア人全てが解放された

だが、姉上には感謝している
奴らへの恨みも忘れてはいない

[カルラ]
ええ、あなたの身体は
25年間の虜囚生活と激しい拷問で
ボロボロになっていた
よく生きていたものだと
今でも信じられないくらいよ

[ジーク]
奴らへの怒りとガーゼル神への祈りが
俺の命をつないだのだ
奴らに必ず復讐をする
リーヴェ人を一人残らず殺してやると
25年間、ただそれだけを考え続けた

[カルラ]
ジーク、私もあの火刑台の悔しさを
忘れてはいないわ
ただゾーア人というだけで
虫けらのように蔑む人々を……

至高神ガーゼルの復活さえなれば
私たちゾーア人は解放されるの
その日のために私は
捨て石になろうと誓ったの

ゾーアの子供たちを守りたい……
そのために良人も我が子も捨てたのよ……

[ジーク]
姉上……すまない……
俺が間違っていた……
俺はゾーアの戦士だ!
もう二度と迷う事はない!!

[カルラ]
私は祭壇に戻るわ
ジーク、ここの守りはお願いね

ガーゼル神さえ復活されれば
ゾーア人は救われるの
彼らに儀式の邪魔をさせたくないの
わかってくれるわね

[ジーク]
わかっている
この通路は私の命にかけても守る
任せてくれ、姉上

[カルラ]
ええ……
あなたも私も、あの幼い日の出来事以来
苦しみの連続だった
でも、ようやく解放されるのよ

ジーク、もし生まれ変わることができたら
今度こそ、普通の姉弟として
幸せに暮らしましょうね……

[ジーク]
姉上……

(カルラが去る)

(フォーカス、リュナン)

(背景、水の迷宮・光の見える通路)

[オイゲン](左)
リュナン様、光が見えてきました
どうやらここが終着点のようです

[リュナン](右)
地下道に入ってから
もう三日も歩き詰めだからな
部下たちは皆無事なのか?

[オイゲン]
地下迷宮を調べるために
分散いたしましたが
そのうち合流できるでしょう

[リュナン]
オイゲン、エンテが心配だ
僕たちだけでも先を急ごう

[オイゲン]
はっ、承知いたしました!

■TALK ME(サーシャ以外のユニット⇔ケイト)

※ケイトがMAP36で離脱している場合のみ

(フォーカス、会話したユニット、ケイト)

(背景、フィールドマップ)

[ケイト](左)
来ないで……
私は罪を犯したの……
もう……あなたたちの元には……
戻れません……

■TALK ME(サーシャ⇔ケイト)

※ケイトがMAP36で離脱している場合のみ

(背景、フィールドマップ)

[サーシャ](右)
ケイト、どうしてこんな!

[ケイト](左)
サーシャ様!?

[サーシャ]
逃げないで、ケイト!
ケイトは優しすぎるから
こんな辛いめにあってしまう……
私、あの人が許せない……

[ケイト]
サーシャ様……
私が愚かだったのです……
こんな過ちを犯して
もう生きては行けません……

[サーシャ]
そんなことを言わないで!
ケイトは私の大切な人
いつも側にいて、私を見守ってくれた

お願い、ケイト
もうどこにもいかないで
私はケイトがいないとだめなの……

[ケイト]
サーシャ様は……
私のために……そこまで……

……わかりました……
リュナン様に許していただけるよう
お願いしてみます

[サーシャ]
よかった、ケイト……

■TALK ME(リュナン⇔ケイト)

※ケイトが仲間に戻ってからのみ

[ケイト](左)
リュナン様、愚かな私を
どうかお許しください……

[リュナン](右)
僕は気にしていない
ケイトが無事でよかった

サーシャもあんなにはしゃいでいるし
みんなだって喜んでいる
何も気にすることはないさ

[ケイト]
リュナン様……

 

■ジーク初戦時

※ケイトと戦わせた場合

[ジーク](左)

ケイトか……
無事だったようだな……

[ケイト](右)
ジーク
許さない……
あなただけは絶対に!

[ジーク]
ふっ……
この期におよんで弁解はすまい
来い、ケイト
私が始末をつけてやる!

※それ以外のユニットで戦わせた場合

[ジーク](左)
我が命にかけても
儀式の邪魔はさせぬ!

■ジーク撃破時

※ケイトでジークを倒した場合

[ケイト](右)
ジーク……あなた……
どうして……

[ジーク](左)
ケイト……もう何も聞くな……
私は……ゾーアの暗黒騎士だ
それ以外の……何者でもない……

最後に……一言だけ……君に……
……許してくれ……ケイト……

[ケイト]
ジーク……あなた……
まさか……
答えて、ジーク!
ジーーーク!!

※それ以外のユニットで倒した場合

[ジーク](左)
くっ……姉上……
カルラ姉上!!!……

■ジーク撃破後

(リュナンがジークの居た場所へ移動)

(フォーカス、リュナン)

(背景、フィールドマップ)

[オイゲン](左)
リュナン様
こやつはかつて我が軍にいた
暗黒騎士のジークですな

このような男を信じた私が
愚かでありました
申し訳ございません

[リュナン](右)
いや、もうすんだことだ
気にするな、オイゲン

(背景、水の迷宮)

[クラリス](右)
リュナン様、この先が
暗黒神ガーゼルが眠ると言われている
邪神の祭壇です

[リュナン](左)
邪神の祭壇……
伝説には聞いていましたが
本当に存在していたのですね

[クラリス]
邪神ガーゼルは
ゾーアの戦士カルバザンに宿り
百年余の間地上を支配しました
その後、英雄カーリュオンと
女神ユトナによって討ち滅ぼされ
この地下神殿に封印されたそうです
グエン教皇はその邪神を
甦らせようとしているのです

[リュナン]
巫女たちはそのための生け贄だと……

[クラリス]
はい
古文書に記されていることですが
邪神は巫女一人の命を得るたびに
少しずつ力を増して行くそうです
4人の巫女が犠牲になれば
邪神は完全に力を取り戻し
世界は闇に閉ざされるでしょう

[オイゲン](左)
クラリス殿
もし邪神が復活した場合
我々はどのようにして戦えば
よいのでしょう

[クラリス]
邪神を討ち果たすには
ユトナの聖剣を
もってするしかありません
普通の武器では
傷一つ与えられないのです

[オイゲン]
ユトナの聖剣?……
英雄カーリュオンが
神皇帝カルバザンを
討ち果たしたとされる伝説の剣ですな

しかし
そんなものが本当にあるのですか
私は単なる作り話だと
思っておりましたが

[クラリス]
将軍は4王国誕生にまつわる
伝説をご存知でしょうか

[オイゲン]
ええ、大体ならば……

邪神帝国が滅びた後
女神と勇者は結ばれて
この地上に理想の王国を築いた

彼らの間には4人の娘が誕生し
リーヴェ、カナン、レダ、サリアと
名づけられた

女神は地上を去るとき
王国、聖剣、腕輪を
それぞれ4つに分かち
4人の娘たちに分け与えた……
と、このような話でしたかな?

[クラリス]
ええ……
それ以来、聖剣は4本に分けられて
4王国が守ることになりました
リュナン様が手にされている
リーヴェの聖剣もそのうちの一つです

[オイゲン]
ふむ……

[クラリス]
4王家に伝わる聖剣が一つになれば
女神の力が戻るかも知れません
ですが今の私たちにあるのは
リーヴェの聖剣だけ……
これではとても戦えません……

[リュナン]
クラリス様
僕は自分の信じた道を行きます
あの闇の向こうにエンテがいる……
たとえ何があろうと
立ち止まるわけにはゆきません!

Thanks!!

本文を提供してくださった、Lie-Reさん、飛竜さん
編集してくださった、山井寿章さん


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