(ワールドマップ上、西方三島がフラッシュ)
エレブ大陸の西に点在する、
西方三島と呼ばれる群島。▼
(西方三島のフラッシュが消え、アルマーズのある洞窟の位置が点滅)
そこに、封印を解かれた神将器は眠っている。▼
(点滅が消え、その位置にヘクトルが表示される)
だが、それを手にするには
試練を乗り越えねばならない。▼
天雷の斧【アルマーズ】は
すさまじい破壊力をもつ神将器。▼
(ワールドマップ上、右にヘクトル表示)
それを求める者は、使い手となるに
ふさわしい力を示さねばならない。▼
ヘクトルは未だかつてない試練に
挑もうとしていた。▼
30章 「狂戦士テュルバン」
(背景、西方三島の洞窟)
[ヘクトル](右)
おいおい、真っ暗じゃねーか
妙な煙がふき出てやがるし・・・▼
(左にアトスが登場)
[ヘクトル]
アトスのじいさん、
本当にここなんだろうな?▼
[アトス](左)
うむ。▼
狂戦士と異名をとった
テュルバンの【神将器】・・・▼
アルマーズは
ここにある。▼
[ヘクトル]
そいつがありゃ
エリウッドを助けられるんだな。▼
[アトス]
並の男では、持ち上げることすら
かなわぬ巨大な戦斧だが・・・▼
ふむ、お前ならば
あるいは・・・▼
[ヘクトル]
じゃ、行くか。
とっとと取ってくるぜ!▼
[アトス]
こら! そう急ぐな。
ここは・・・かつて我らとともに戦った▼
守護兵の魂が・・・死してなお
「神将器」を守らん、▼
その使命を果たさんと
待ち構えておるようだ。▼
[ヘクトル]
・・・だから、そいつらをぶっとばして
斧とってくんだろ?▼
[アトス]
思っていた以上に、数が多い。
おまえ一人では無理じゃ。▼
・・・誰か仲間を連れてゆくのだ。▼
[ヘクトル]
一人でなくてもいいのか?▼
[アトス]
あまり大人数では、いたずらに
守護兵たちを刺激することとなろう。▼
最低人数を呼び寄せる。▼
[ヘクトル]
ふーん・・・ なんか
わかんねーけど、わかった。▼
[アトス]
・・・心しておけ、ヘクトル。▼
「おまえ」が力を示すことに
意義があるということを・・・▼
[ヘクトル]
なにがあっても、俺は退かねぇ!▼
さ、仲間呼ぶんなら呼ぶで
とっとと始めようぜ!▼
(ヘクトル、消える)
[アトス]
ふむ・・・豪胆な男よ。▼
それがお前の強さであり
また・・・弱さでもある。▼
いずれその蛮勇は
お前自身を滅ぼすかもしれぬぞ・・・▼
※エリウッドが出撃している場合
[エリウッド](右)
マーク・・・▼
きみも知ってるとおり、
ヘクトルはとても強い。▼
だが・・・ 僕は心配だ。
僕は幼い頃から、彼といた・・・▼
たぶんマーク、きみも・・・▼
彼の強さの奥にある、
隠された弱さが見えていると思う。▼
マーク、ヘクトルのことは
僕らが守ろう。▼
余計なお世話だと怒られるだろうが、
・・・僕らは仲間だからね。▼
行こう、マーク!▼
[カイム](左)
ワレハ、カイム。▼
チカラヲ
モトムルモノ・・・▼
ナンジガ・・・チカラ
ワガマエニシメセ・・・▼
※ヘクトル以外のユニットで倒した時
[カイム](左)
・・・フウイン・・・
・・・・・・マモリキルコト▼
・・・カナワ・・・ズ・・・
ム・・・ネン・・・・・・▼
※ヘクトルで倒した時
[カイム](左)
スサマジキ・・・
・・・チカラ・・・▼
マサニ・・・
アノ・・・オカタノ・・・▼
(背景、西方三島の洞窟玉座)
[ヘクトル](右)
よし!
ここが玉座だな。▼
アトスのじいさん!
たどり着いたぜ!▼
(左に吹き出しだけ表示、白黒反転表示)
[???](左)
・・・せろ・・・▼
[ヘクトル]
何っ!?▼
(左に狂戦士テュルバン登場、白黒反転した吹出しで話す)
[テュルバン](左)
・・・戦わせろ・・・▼
我を・・・戦わせろ・・・▼
[ヘクトル]
な、なんだ
てめーは!?▼
[テュルバン]
我が名は
テュルバン・・・▼
我が名は
アルマーズ・・・▼
[ヘクトル]
何だと・・・?▼
[テュルバン]
我は、力。▼
この比類なき
力こそ、我。▼
我は、
竜を狩るもの。▼
肉を裂き、骨を砕き
生命を断つもの。▼
[ヘクトル]
・・・・・・▼
[テュルバン]
我は、封印を望まぬ。▼
平和という名の
無為を望まぬ。▼
使われぬ力は
屍も同じ・・・▼
誰でもいい・・・
我に、戦いを与えよ。▼
[ヘクトル]
あぶねー奴だな
こいつ・・・▼
おい、テュルバン・・・
いや、アルマーズか。▼
どっちでもいい
俺に力を貸せ。▼
[テュルバン]
我を求めるか?
ならば、心せよ▼
ひとたび我が力
手にすれば・・・▼
安らかな床で
生涯を終えることはかなわぬ。▼
お前の死に場所は、戦場▼
血と鋼に満ちた
狂乱の園となる。▼
[ヘクトル]
・・・かまわねえ▼
俺は親友を助ける。
そのためにここまで来たんだ。▼
アルマーズ!▼
お前の力、
俺に貸せ。▼
[テュルバン]
・・・承知。▼
(背景、草原)
(左にリンとエリウッド、右にヘクトル表示)
[エリウッド](左)
ヘクトル!▼
[リン](左)
もう、今まで
何してたのよ。▼
無事でよかったわ、
本当に・・・▼
[ヘクトル](右)
だから、心配いらねーって
言ったろ?▼
ほら、見ろよ。
こいつが【天雷の斧】だ。▼
(リン、エリウッド消える、左にアトス表示)
[アトス](左)
アルマーズを手にしたか、
ヘクトルよ・・・▼
[ヘクトル]
ああ。▼
(アトス消え、リンとエリウッドが左に表示)
[ヘクトル]
さてと、エリウッド、
今度はお前の番だぜ。▼
ああ、行こう!▼
(デュランダルのあるオスティア近郊の洞窟マップに、アトス、エリウッド、リン、ヘクトルが配置されている)
[アトス](右)
さて、エリウッドを残し、みな
外で待っておるのじゃ。▼
(画面が白く光り、マップからリンとヘクトルが消える)
(背景、草原、リンとヘクトルが表示)
[リン](左)
エリウッド
大丈夫かしら・・・?▼
[ヘクトル](右)
ああ。▼
あいつなら
心配いらねーよ。▼
[リン]
そうよね。きっと・・・▼
[ヘクトル]
お! 見ろよ!
出てきたぜ!▼
(ここ以降強制スクロール)
(マップ、オスティア近郊に、ニルス、マーク、ヘクトル、リンが配置)
(マップ上の洞窟からエリウッドとアトスが出てきて、ヘクトルにフォーカス)
(背景、草原、ヘクトル、リン、エリウッド表示)
[ヘクトル](左)
へぇ、これが神将器か。
[リン](右)
【烈火の剣】デュランダル。
・・・不思議ね、
はじめて見るはずなのに
なんだか、なつかしい・・・
[エリウッド]
・・・これでネルガルとも戦える。
さあ、【竜の門】へ・・・
!?
(画面が白くフラッシュ)
[エリウッド]
剣が・・・光を・・・
みんな気をつけろ
何か来る・・・!
(BGM変化)
(背景・一枚絵、巨大な竜に相対するエリウッドとヘクトル)
[エリウッド](右)
なっ・・・!?
(エリウッドの右にリンが表示)
[リン](右)
あれは・・・竜!
(左にヘクトル表示)
[ヘクトル](左)
ばかな!?
なんでこんな所に・・・!
[エリウッド]
みんな、下がれ!
(画面が暗転、剣閃が一閃する)
(背景・一枚絵、竜を斬るエリウッド)
(マップ上に戻り、氷竜とおぼしき竜が倒れる)
(背景、草原、エリウッドとヘクトル表示)
[ヘクトル](左)
大丈夫か!
エリウッド
[エリウッド](右)
ああ・・・
身体が勝手に動いた。
まるで、この剣に
導かれるみたいに・・・
(ヘクトル消え、アトスが表示)
[アトス](左)
【烈火の剣】は
竜を滅ぼすためのもの・・・
その力をもってすれば、
不可能なことではない。
しかし、この氷竜・・・
まさか・・・
[エリウッド]
どうかなさったのですか?
アトスさま。
[アトス]
いや・・・
(アトス、消える)
(右から白黒反転した吹出しが出る)
[???](右)
それは、
私が答えてやろう。
(マップ・オスティア近郊、ネルガルがワープして現れる)
(背景、草原、エリウッドとネルガル表示)
[エリウッド](左)
貴様っ!
ネルガルっ!
(ネルガル、一歩前に進む)
[ネルガル](右)
ニニアンは
使いものにならん。
だから、かわりを
もらいに来た。
(マップ・オスティア近郊、ニルスがネルガルの横にワープ)
(ヘクトルたちがネルガルのもとに駆け寄る)
(背景、草原、エリウッド、ネルガル、うつろな眼をしたニルス表示)
[エリウッド](左)
ニルスっ!
(エリウッドが影になる)
[ネルガル](右)
ムダだ。当分、
目を覚ますことはない。
このニルスに、
ニニアンの代わりを果たしてもらう。
(ニルス、消える)
[エリウッド]
貴様っ!
ニニアンに何をした!?
[ネルガル]
私ではない。
お前がしたことだよ、
エリウッド。
[エリウッド]
何・・・?
[ネルガル]
エリウッド、お前は
疑問に思ったことはないか?
竜の門を開くために、なぜ
この姉弟が必要なのか・・・?
なぜ、ニニアンとニルスで
なければならないのか・・・?
[エリウッド]
・・・・・・
[ネルガル]
答えは簡単だ。
竜の門は、人間が
開くことはできないのだよ。
門を開く資格を持つのは、
人にあらざる者・・・
すなわち、竜のみだ。
[エリウッド]
・・・な・・・?
[ネルガル]
哀れだな、
ニニアンという娘は。
私の甘言にのせられ
【門】を通ってこちらに・・・
もとに戻ることもできず、
私に協力することも拒み
逃げさまよったあげく・・・
愛するものの手にかかって
死ぬことになるとは、な。
[エリウッド]
何を・・・
言っている・・・?
[ネルガル]
察しが悪いのか?
それとも認めたくないのか?
いいだろう。
教えてやるぞ、エリウッド。
そこにいる一匹の氷竜が・・・
お前がその手で倒した獣が・・・
(BGMが変わる)
[ネルガル]
それが、ニニアンだ。
お前を慕っていた娘だ。
竜の姿に戻り、
人の記憶を失いながら・・・
それでも、お前のことを一心に思いつづけ、
ここまでたどりつき・・・
そして、お前の手にかかって
死にゆく娘だ。
(ネルガル、笑う)
[エリウッド]
・・・あ・・・
[ネルガル]
ほら、見るがいい。
最後の力をふりしぼって
もう一度だけ、
人の姿に戻ろうとしているぞ。
今なら別れの言葉でも
かけてやれるのではないか?
もっとも、
もう助からんがな。
(エリウッドの表示がもとに戻る、怒りの表情)
[エリウッド]
ネルガルッ!!
貴様ぁっ!!
[ネルガル]
私ではない。
お前だよ、エリウッド
お前が死なせたのだ。
お前がな・・・
(ネルガル、消える)
[エリウッド]
う・・・ああああっ!
(エリウッドに重なるようにヘクトル表示)
[ヘクトル](左)
落ち着けっ!
しっかりしろエリウッド!
(エリウッド、悲しみの表情に)
[エリウッド]
僕は・・・!
僕は・・・・・・!
(マップ上、氷竜がニニアンの姿に戻り、BGMが変わる)
(背景、草原、エリウッド表示、右から吹出しが出る)
[???](右)
エリ・・・
ウッドさま・・・
[エリウッド](左)
・・・ニニアン!?
(マップ上、ヘクトル、リン、エリウッドがニニアンに駆け寄る)
(背景、草原目をつむったニニアン表示)
[ニニアン](右)
・・・ぁ・・・
(エリウッド、悲しみの表情で表示)
[エリウッド](左)
ニニアン! ニニアン!
(ニニアン、目を開ける)
[ニニアン]
エリウッド・・・さま
[エリウッド]
ニニアン・・・
死なないでくれ・・・
僕は・・・
僕はなんてことを・・・
[ニニアン]
良かった・・・
[エリウッド]
え・・・?
[ニニアン]
エリウッドさまが無事で・・・
(ニニアン、目を閉じる)
[ニニアン]
良かった・・・
(ニニアン、消える)
[エリウッド]
・・・ニニ・・・アン
ニニアン?
うそだ・・・
返事をしてくれ・・・
(背景・一枚絵、横たわるニニアンを抱きかかえるエリウッド)
[エリウッド]
ニニアンーーーーっ!!!!
(背景、前の一枚絵の眼前に哄笑するネルガルがあらわれ、BGMが変わる)
[ネルガル]
さあ、これまでだ。
【竜】の影におびえながら、
この世の終わりを待つがいい!
[アトス]
そうはさせんぞ、
くらうがいい! 我が極意!!
(マップ、アトスが下に一歩進み出る)
(ネルガルとアトスの戦闘、アトスのフォルブレイズはネルガルにかすり傷程度のダメージしか与えられない)
(マップ、アトスが左に一歩動く)
(背景、草原)
[ネルガル](右)
【業火の理】
フォルブレイズ・・・か。
さすがだな、
大賢者アトスよ。
しかし・・・しかし
(ネルガル笑う)
[ネルガル]
もはや我が敵ではない。
見ろ! たとえ神将器であっても
私に傷一つを負わせるのが
やっとではないか!
ハハ・・・ ハハハハ
ハハハハハハハハ
[アトス](左)
・・・くぅ
[ネルガル]
惨めだな、アトスよ!
だが、過去の偉人に敬意を表し
ここは一度、ひくとしよう。
それに、500年前・・・一度は
同じ道を目指した友人としても・・・な。
ハハハハハハハハ
(マップ上、ネルガルが消える、BGMも消える)
(ヘクトルとリンとマークがアトスに駆け寄り、ヘクトルにフォーカス)
(背景、草原)
[ヘクトル](左)
どうすんだよ・・・神将器でも
倒せねぇじゃねえか。
(ヘクトル、消える)
(左から吹出しが出る)
[???](左)
・・・う・・・ ・・・
(リンとヘクトルが右に表示、うつろな眼のニルスが左に表示)
[リン](右)
ニルス!
目が覚めたのね!
大丈夫?
(BGMがかかり、ニルスがもとに戻る)
[ニルス](左)
・・・ニニアン!
・・・・・・ニニアン
・・・ニニアンは!?
どこ?
(リン、悲しみの表情に)
[リン]
・・・・・・
[ヘクトル](右)
・・・・・・・・・
(ヘクトル、リンが消え、悲しみの表情のエリウッドが表示)
[エリウッド](右)
・・・ニル・・ス
・・・・・・・・・すま・・・ない・・・
[ニルス]
・・・うっ
(背景・一枚絵、ニニアンを抱きしめるエリウッドと悲嘆にくれる3人)
[ニルス]
うわあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!
30章 終了
データを投稿してくださった、ぽろろっかさん