ファイアーエムブレム 烈火の剣・マスターバイブル 最終更新日:2003/08/06

会話集/29章 悠久の黄砂



■ワールドマップ

(背景、エレブ大陸、右にニニアンが表示)

ニニアンは死んだ。

(ニニアンが消え、左にネルガルが表示)

ネルガルの哄笑だけが
うつろに響く中・・・

(ネルガルが消え、右にヘクトルが表示)

一行はヘクトルの提案で
ひとまずオスティアへと向かった。

(ヘクトルが消え、マップ上のエリウッドがオスティアに移動)

疲れきった皆に休息を与え、
体勢を立て直さなくてはならない。
オスティアは、リキアで
最も堅牢な守りを誇る城塞都市。
いかなる敵も、容易には
手を出せぬ場所のはずだった。

(「29章 悠久の黄砂」)

■オープニング

(フィールドマップ、オスティア城内に入るエリウッド達)

(背景、城内入口)

[オスティア兵](左)
ヘクトル様!
ご無事でのご帰還、
お喜び申し上げます。

[ヘクトル](右)
兄上は?

[オスティア兵]
はっ。
先日、エトルリア王国との
会議にご出発なさいました。
お戻りは半月後になると
うかがっております。

[ヘクトル]
エトルリアに?
しょうがねえな。
とにかく、
部屋を用意してくれ。
みんなを休ませたい。

[オスティア兵]
はっ。

(兵士が消え、暗転)

(フィールドマップ、城の部屋、ヘクトルにカーソル)

(背景、城内部屋)

[ヘクトル](右)
・・・じーさん、あんた
なんか知ってんだろ?
教えてくれよ!
俺たちは、どうすりゃいいんだっ!

[アトス](左)
そうじゃな・・・
・・・おまえたちには
知る権利があるだろうな・・・・・・

(フィールドマップ、アトスが1マス上に移動、音楽が変わる)

(背景、砂漠で出会ったアトスとネルガルの1枚絵)

[アトス]
・・・ネルガル、
奴と出会ったのは500年も昔、
ナバタ砂漠でだ。
奴も、わしと同じく
この世の真理に魅せられた者だった。

自分と同等の力、知識を持つ
わしらは、すぐに意気投合した。
二人でかかれば、この世の謎
すべてを解き明かせると・・・
・・・そう思った。

[リン]
それが、どうして?

[アトス]
究極といえる高みでの、
思想の不一致だよ。
わしらは、ナバタ砂漠を
散策するうち、
一つの不思議な村を見つけた・・・
信じられんことに、
そこでは、人と竜が・・・
手を取り合い、共に暮らしていた。

[ヘクトル]
人と竜が?
いっしょに暮らしたり
・・・できるものなのか?

[アトス]
わしらも、
最初は目を疑ったよ。
だが、それは
本当に存在した。

[リン]
それは・・・
・・・すごいわ。

[アトス]
目の当たりにする
竜の姿。

・・・それは、かつて
わしが神将の一人として
戦ったものとは、
似ても似つかないものだった・・・

(フィールドマップ、エリウッドが部屋に来る)

(背景、フィールドマップ)

[ヘクトル](左、アトスの右)
・・・!
エリウッド・・・おまえ

[エリウッド](右)
・・・・・・
続けてください・・・

[アトス](左、ヘクトルの左)
・・・うむ。

(背景、理想郷でのアトスの1枚絵、音楽が変わる)

[アトス]
・・・彼らは、人竜戦役のとき
人と戦うことを嫌い、
そこに逃れてきたのだという。
人目を逃れて暮らすことを
望む彼らに、わしとネルガルは
魔法で結界をはった
オアシスを作り出し・・・
そこに彼らを招き住まわせた。

そこでの生活は・・・
とても穏やかで、
満たされたものだったよ。
いつしかその村は
【理想郷】と呼ばれ、
迷い込む旅人の
やすらぎの場となった。

[エリウッド]
・・・理想・・・郷。

[アトス]
・・・竜族の知識は、
わしらを夢中にさせた。
むさぼるように
彼らの言語、歴史を学んだ。
100年、200年・・・
時は瞬く間に過ぎてゆき、
・・・わしらの考えは少しずつ
別の方向へと分かれていった。

[リン]
・・・どんな風に?

[アトス]
・・・わしは、
竜の英知を他の者にも伝え、
いつか・・・この理想郷を
もっと広げていければと考えた。

[ヘクトル]
・・・ネルガルは?

[アトス]
竜の知識を使い・・・
他の生き物から【エーギル】を奪い、
己の力を増す術を発見した。

(背景、ネルガルとモルフ達の1枚絵、音楽が変わる)

[アトス]
・・・恐ろしいことだった。
それに気付いたわしと長老は
ネルガルにやめるよう、強く説いた。
・・・じゃが、力に魅せられた奴は
耳を貸そうとはせんかった・・・・・・
始めは小さな生き物から、
小動物に・・・犬から馬になり・・・
そして、その対象が
人に移った時・・・・・・
わしは、村の民と力を合わせ
奴を・・・倒した。
いや、正確には
倒したつもりだった、か。

[エリウッド]
・・・・・・

[アトス]
・・・死を免れたネルガルは、
ベルンに逃れ・・・
わしらに見つからぬよう
力をためていたのだ・・・

たくさんの【エーギル】を使い、
自分の意のままに動く
【モルフ】という人形を作り出した。

人を魅了する容姿、
人を越える頭脳・・・
おぬしらも何度か
目にしておるはずだ。
黒い髪に青白い肌・・・
唇は血塗られたように赤い。
・・・何より印象に残るのは
金に光る双つの瞳・・・

(背景、フィールドマップ、曲が変わる)

[オスティア兵](右、姿は見えない)
敵襲! 敵襲ですっ!!

(ヘクトルが左に出現)

[ヘクトル](左)
なん・・・だとぉっ!?

(右から兵士が登場)

[オスティア兵](右)
ヘ、ヘクトル様っ!
大変ですっ!! 謎の一団が
城内に入り込みました!!

[ヘクトル]
城に入り込まれるまで
どうして気付かなかった!?

[オスティア兵]
いきなり、何もないところから
わいて出てきたのですっ!!
突然の奇襲に、
城の守備兵団は壊滅状態です!

[ヘクトル]
まさか・・・ 難攻不落と名高い
このオスティア城に
そんなに簡単に進入されて
たまるかよっ!!

(アトスがヘクトルの左に出現)

[アトス](左、ヘクトルの左側)
ネルガルじゃ。
・・・やつが手下どもを
魔道の力によって
送り込んできたのじゃ!!

[ヘクトル]
ちくしょう・・・ なめやがって!
なんとしても
玉座だけは死守するぞ!
兄上の留守に
城を奪われるわけにはいかねぇ!!

(ヘクトル、オスティア兵が消え、右にリンが出現)

[リン](右)
待って! ヘクトル!!
私も行くわ!!

(リンが消え、左端にうつむいたエリウッドが出現)

[エリウッド](右)
・・・・・・

(エリウッドが顔を上げ、消える。アトスもそれに続き消える)

※軍師がいる設定の場合のみ

(背景、城内)

[ヘクトル](右、正面向き)
マーク! おまえが頼りだっ!
なにか策をくれ!!
いくらかの間もたせれば
近くの砦から援軍が来るはずだ!

■出撃準備完了後

(背景、フィールドマップ)

※軍師がいる設定で、ヴァイダを出撃させている場合のみ

[ヴァイダ](右)
なんだい!?
弓兵だらけじゃあないか?
マーク! あんたあたしに恨みでも・・・
なんだって?
ふん、わかってんじゃあないか。
このヴァイダ様はね、
ただの竜騎士とはわけが違うのさ!
マーク! あたしの戦いぶりを
ちゃんと見ときなよ!

[デニング](左)
・・・ネルガル様からの
伝言を伝えます。
私は【魔の島】で、
お前たちを待っている・・・

ネルガル様からの
伝言を伝えます。
私は【魔の島】で、
お前たちを待っている・・・
ネルガル様からの・・・

(自動で会話が終了される)

(ヘクトルにカーソル)

[ヘクトル](右)
全軍に伝える!!
城の兵は持ち場にて
動かず守りを固めろ!!
とにかく、増援が到着するまで
持ちこたえることに専念するんだ!!

(リンにカーソル)

[リン](右)
エリウッド!

(左にエリウッドが出現)

[エリウッド](左)

[リン]
・・・無理はしないで。

[エリウッド]
・・・大丈夫、
僕はそこまで弱くないさ。

(エリウッドが消える)

[リン]
・・・・・・

(マップ左側の階段からニルスと兵士が出現)

[ニルス](右)
・・・・・・
・・・ニニアン・・・

[オスティア兵](左)
き、君! ヘクトル様の
お客人だね?
こんなところにいたら
あぶないじゃないか!!
あちらの部屋に隠れているんだ。
わかったね?

(兵士が消える)

[ニルス]
・・・・・・・・・

(マップの兵士とニルスが階段へ消える)

■デニング初戦時

[デニング](左)
ネルガル様からの
伝言を伝えます。
私は【魔の島】で、
お前たちを待っている・・・

■デニング撃破時

[デニング](左)
ネルガ・・・様からの・・・
伝・・・えま・・・

■NPC最終ターン

(マップ下方からオスティア兵達が出現)

(背景、フィールドマップ)

[オスティア兵](左)
ヘクトル様!
ご無事ですか!?
ヘクトル様をお守りするのだ!
オスティア重騎士団、突撃せよ!

(オスティア兵数人がマップ上方に移動、暗転)

■クリア後

(背景、城内)

[ヘクトル](右)
なあ、じいさん!
今のやつらがもしかして・・・

(左にアトスが出現)

[アトス](左)
ああ、間違いないじゃろう。
やつの造りだした【モルフ】ども・・・

(アトスの左にリンが出現)

[リン](左、アトスの左側)
確かにみんな・・・
同じような特徴だったわね。
そういえば、ヴァロールにいた
エフィデル・・・
【黒い牙】のソーニャも・・・
・・・みんな
創られたものだと言うの!?

[アトス]
・・・神を冒涜する
行為じゃよ・・・。
【モルフ】を使い、
ネルガルが行動を起こした時に、
奴の力は、わしらの手におえぬ
ものとなっていた。
人の次に、奴が望むもの・・・
それは【竜】の【エーギル】・・・
奴は、きっと【理想郷】を
狙うに違いない。
・・・わしは、砂嵐を繰り、
【理想郷】を隠した。
そして、地下遺跡にひそみ
奴との対決を・・・待っておった。
勝つことはできずとも、
刺し違えることはできよう・・・
この、わしの気に満ちた
砂漠に誘い込めれば・・・と。

(ヘクトルの右側にエリウッドが出現)

[エリウッド](右、ヘクトルの右側)
・・・だけど、ネルガルは
現れなかったのですね?

[アトス]
そうじゃ。
どういう手をつかったのかは
わからんが・・・
やつは【竜の門】から
あの姉弟を呼び出したのだ。
そして更に・・・
沢山の“竜”をこの地に
招きいれようとしている。

[ヘクトル]
・・・それを止めるには
どうすればいいんだ?

[アトス]
・・・最後の望みは
残りの神将器の力じゃ。
わしらで全てを集めるのでは
時間がかかりすぎる。
今からわしは、封印の神殿に行き
ブラミモンドにすべてを話す。
あやつの力を・・・
なんとしてでも、借りねばならん。

[エリウッド]
・・・僕たちは先に
【竜の門】へ向っています。

[アトス]
なんと!?

[ヘクトル]
そりゃ名案かもな。
ネルガル自身には
歯が立たなくても、
奴の手勢を減らすことはできる。

[リン]
早くネルガルの招待に
応じないと・・・
今みたいに向こうから
仕掛けてこられる。
そんなことされる位なら
こっちから行くわ!
これ以上、リキアを
荒らされるのはごめんよ!!

[アトス]
・・・おまえたちは
本当に・・・
ローランによく似て・・・
ふっ この歳まで生きて
こんなに驚かされるとはな。

[エリウッド]
・・・アトス様。

[アトス]
定められた運命を変えるのは
・・・結ばれた強い絆。
・・・行くがいい、
若い者たちよ。
【竜の門】を目指して
進んで行くがいい。

(暗転)

(背景、城内、音量が下がる)

[アトス](左)
・・・エリウッド、
デュランダルはどうした?

(エリウッド、少し左へ移動)

[エリウッド](右)
・・・ここに。
申し訳ありません。
・・・どうしても使う気に
なれなかったのです・・・

[アトス]
一度、預けてもらうぞ。
構わんな?

[エリウッド]
はい。

[アトス]
・・・エリウッド、おまえの
気持ちはわかる。
じゃが・・・
この武器なくしては
ネルガルに傷をつけることすら
できんのだぞ・・・
・・・・・・わかっておるな。

[エリウッド]
・・・はい。
次に手にする時には
・・・・・・迷いません。

[アトス]
うむ。

(暗転)


†造る、創る。アトスとリンの使う漢字が違います。どっちが意味として正しいのか?

※外伝マップに進まない場合のみ追加

(右上に「竜の門」表示)

(背景、竜の門)

[リムステラ](右)
・・・おかえりでしたか
我が主よ。

[ネルガル](左)
リムステラか、
これを見てみろ。

[リムステラ]
あの姉弟の竜石ですね?
これが何か?

[ネルガル]
・・・今から
これに【エーギル】を注ぎ込む。

(背景、フィールドマップ)

(画面が白くフラッシュ、ネルガルから光が放たれ竜の門に吸い込まれる)

[リムステラ]
これは・・・

[ネルガル]
あの竜の娘・・・
ニニアンの【エーギル】だ。
すばらしい・・・
まったくもって
すばらしい・・・・・・
これで、私は
いつでも【竜】を
呼び出すことができるのだ。

[リムステラ]
・・・すぐに儀式を
始められますか?

[ネルガル]
いや、アトスに受けた傷から
幾分かの【エーギル】が流れだした。
・・・充分な数を呼び寄せるには
もっと【エーギル】を得なくてはいかん。
・・・【竜】が相手なのだ
呼び出す時には万全でなくては。
逆にやられては、なんにもならんからな。

[リムステラ]
・・・恐れながら、
【黒い牙】の者どもの
【エーギル】は、使い尽くしました。
次は、どこから調達いたしましょう?

[ネルガル]
くくく こちらから出向かずとも、
材料は向こうからやってくる。

[リムステラ]
・・・なるほど、
エリウッドたちですね。

[ネルガル]
その通りだ。
やつらを倒し、
そのエーギルを奪って
【竜】を呼び出すぞ。
くくくくくく
はーっははははははは!!!!

Thanks!!

本文を提供してくださった、山井寿章さん


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