[ダグダ]
タニア
おまえは一人で逃げろ
やつらはわしが足止めする▼
[タニア]
やだ
逃げるんならオヤジも一緒だ!▼⇒
[ダグダ]
おまえが一緒だと足手まといなんだ
だまって言うことを聞け!▼
[タニア]
もう・・・わかったよ・・・▼⇒
[ゴメス]
おっと
逃げようったって
そうはいかねえ▼↓
[ゴメス]
おまえら
二人ともここで
くたばってもらうぜ!▼
[ダグダ]
ゴメス!
考えなおせ
おまえたちとは戦いたくない▼⇒
[ゴメス]
もうたくさんなんだよ!
こんな荒れた土地たがやして
どうなるってんだ▼↓
どんなにがんばったって
満足に食えやしねぇ▼↓
あんたは
エーヴェルという
女ギツネにだまされてんだよ▼↓
いいとししてみっともないぜ
この色ぼけジジイが!▼
[ダグダ]
なんだと!
この、わしの使い走りだったこぞうが
大口たたくんじゃねぇ!▼⇒
ようし
やってやろうじゃねぇか!
みんなまとめてかかってきやがれ!!▼
[オーシン]
タニア!
無事だったんだな
まったく心配させやがって・・・このバカ!▼
[タニア]
バ、バカってなによ、バカって!▼⇒
だいたい
誰もあんたなんかに
心配してくれなんてたのんでないわよ!▼↓
[オーシン]
おまえなぁ
こういうときくらい
もう少しすなおに感謝できないのかよ▼
[タニア]
なにさ!
そっちが
ケンカうってくるからじゃない!▼⇒
・・・オーシンこそ
こういうときくらい
もう少し優しくしてくれたって・・・▼↓
[オーシン]
わあっ、
ば、ばかっ、
なにも泣くこと・・・▼↓
いや、その、つまり、なんだ・・・
と、とにかく、よかったよ、無事で、うん▼
[リーフ]
ダグダ、大丈夫か?▼
[ダグダ]
なんのこれしき▼⇒
しかしまさか・・・リーフ王子が
きてくれるとは思わなかった
エーヴェルも一緒なのか?▼↓
[リーフ]
・・・・・・▼
[ダグダ]
どうした? 王子▼⇒
[リーフ]
・・・エーヴェルは・・・マンスターにいる
ぼくらの力では助け出せなかった・・・▼
[ダグダ]
なんだと!
王子たちは一体なにをしていたんだ!▼⇒
[リーフ]
どうしようもなかったんだ!
ぼくの力では・・・どうしようも・・・▼
[ダグダ]
・・・・・・▼⇒
[リーフ]
ぼくが・・・もう少しでも強ければ・・・
ぼくに・・・もう少しでも力があれば・・・▼
[ダグダ]
・・・王子、もういい
そんなに自分を責めるな▼⇒
[リーフ]
しかし・・・▼
[ダグダ]
すまん
ついどなってしまった
なにせ、思いもかけないことだったからな▼⇒
しかし、考えてみれば
王子はそんなヤワな男ではない
悪いことを言った▼↓
[リーフ]
ダグダ・・・▼
[ダグダ]
なあに、心配はいらん
これからはわしが王子を助けよう▼⇒
エーヴェルにはかなわんかもしれんが
その辺の若造どもにはまだまだ負けん▼↓
そして
ともに
エーヴェルを取り戻しに行こう!▼
[リーフ]
ダグダはかわいそうだ
どうして彼らは
まじめに働けないんだろう▼
[アウグスト]
働きたくとも土地がないのです
あのものたちの多くは
トラキア農民の子どもでしょう▼⇒
小さいときに捨てられて
やむなく山賊になった▼↓
そうでもしなければ
生きてゆけないということです▼↓
[リーフ]
ばかな
自分の子どもを捨てる親がいるものか!▼
[アウグスト]
おや?
王子は流浪の身であったのに
飢えの苦しみはご存じないようですな▼⇒
帝国に追われながら
日々の食物はどうなされてたのか?▼↓
[リーフ]
食べ物?・・・ぼくは知らない・・・
でも
ひもじい思いをしたことはなかったな▼
[アウグスト]
王子はよき従者をもたれたようだ
だが、その感覚では
民の苦しみは理解できませんぞ▼⇒
南トラキアは
国土のほとんどが険しい山▼↓
土地はやせ
気こうもきびしい▼↓
農民は死にもの狂いで働いているが
それでも食べてゆけない▼↓
みんな飢えて死ぬか
一人、二人をすてて生き残るか▼↓
王子
これは理屈ではない
トラキアの現実なのです▼↓
[リーフ]
他国から食物を買えないのか?
北トラキアでは
どの街も食べ物であふれていたが▼
[アウグスト]
北トラキア諸国は盟約によって
南との交易を絶っています▼⇒
特に食物については
きびしく監視されています▼↓
[リーフ]
・・・どうしてそんなことを!?▼
[アウグスト]
直接の原因は100年前の戦争ですが
状況が変わらないのは
たがいに理解しようとしないからです▼⇒
特に
北トラキアの貴族は
利己的ですから▼↓
[リーフ]
ぼくは
トラキア王国は好戦的な軍事国家だと
聞かされてきた▼↓
でも
そんな悲惨な現実があったなんて・・・▼↓
なぜなんだ?
なぜそれほどまでに憎しみあう?▼↓
もともと
ひとつの王国だったはずなのに・・・▼
[アウグスト]
それこそが
ゲイボルグ・グングニルという
二ふりの聖槍にまつわる悲劇なのです▼⇒
民は導く者によって
かしこくも
おろかにもなる▼↓
王子には一国を統べるものとして
これから多くのことを学んでいただきたい
お父上のあやまちをくり返さぬために・・・▼
ちくしょう!
この不死身のゴメス様を
なめるんじゃねぇぜ!
ダグダおやぶん
すまねぇ・・・↓
このままでは
みんな
飢え死にしちまうんだ・・・
俺を助けるっていうのか・・・↓
くっ
あんたらには勝てねぇ
勝てねぇよお〜!